JPH10251209A - (メタ)アクリル酸セリンエステル、製造方法、共重合体および生体適合性材料 - Google Patents
(メタ)アクリル酸セリンエステル、製造方法、共重合体および生体適合性材料Info
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- JPH10251209A JPH10251209A JP9052722A JP5272297A JPH10251209A JP H10251209 A JPH10251209 A JP H10251209A JP 9052722 A JP9052722 A JP 9052722A JP 5272297 A JP5272297 A JP 5272297A JP H10251209 A JPH10251209 A JP H10251209A
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Abstract
の製造方法、(メタ)アクリル酸セリンエステルに基づ
く構成単位を含む生体適合性材料に適した重合体の提
供。 【解決手段】アミノ基を保護したセリンと(メタ)アク
リル酸クロリドからエステル化した一般式1の(メタ)
アクリル酸セリンエステル、該(メタ)アクリル酸セリ
ンエステルを重合してなる重合体およびその用途。
Description
酸セリンエステル、その製造方法、該(メタ)アクリル
酸セリンエステルを重合した重合体およびその重合体を
用いた生体適合性材料に関する。
材料表面の化学構造を制御して血栓形成の引き金となる
蛋白質の吸着を制御したり、血小板の粘着さらには活性
化、凝集を抑制することが重要となる。したがって、材
料表面の化学構造の制御は生体適合性材料の開発におい
て重要な問題で、各種の医療用の重合体について表面特
性と生体適合性が研究されている。生体適合性を付与す
る有効な方法としては、生体膜を構成するリン脂質二分
子膜の主要な構成成分を材料表面に導入する方法が知ら
れている。例えば、リン脂質の極性部を修飾した2−メ
タクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPCと
略す)の単量体を重合した重合体は、蛋白質の吸着を制
御することが知られている{例えば、石原らによる、生
体材料、第9巻(5号)第243〜249頁、(199
1年)}。また、糖脂質のグルコース基を含有する2−
(グルコシルオキシ)エチルメタクリレート(GEMA
と略す)の単量体を重合した重合体は、同様に、蛋白質
の吸着を制御することが知られている{例えば、中前ら
による、高分子学会、予稿集、第39回、I−17−0
9、(1990年)}。以上のように、汎用の高分子材
料に生体適合性を付与する有効な方法として、生体膜を
構成するリン脂質のホスホリルコリン基あるいは糖脂質
の糖を材料表面に導入する方法が行われてきた。一方、
脂質と同様に生体膜あるいは蛋白質を構成するアミノ酸
で材料表面を修飾した材料においても生体材料との好ま
しい相互作用が期待される。例えば、アラニンメタアク
リルアミド、メタクリロイルオキシエチルアラニンと蛋
白質の相互作用が示されている(例えば、杉山らによ
る、高分子学会、予稿集、第44巻、第631頁(19
95年)}。これまで、(メタ)アクリル酸セリンエス
テルは知られていなかった。また、該(メタ)アクリル
酸セリンエステルの重合体も知られていなかった。また
さらに、該(メタ)アクリル酸セリンエステルの重合体
が生体適合性に優れることも知られていなかった。
は、(メタ)アクリル酸セリンエステルを提供すること
にある。本発明の第2の目的は、該(メタ)アクリル酸
セリンエステルの製造方法を提供することにある。本発
明の第3の目的は、該(メタ)アクリル酸セリンエステ
ルを構成成分として含有する重合体を提供することにあ
る。またさらに、本発明の第4の目的は、該(メタ)ア
クリル酸セリンエステルの重合体を用いた生体適合性材
料を提供することにある。
点に鑑み鋭意検討した結果、セリンのアミノ基を保護し
て、(メタ)アクリル酸クロリドとセリンの水酸基との
反応により(メタ)アクリル酸セリンエステルを合成で
きること、および、その(メタ)アクリル酸セリンエス
テルの重合体が生体適合性に優れることの知見を得て、
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は次の
(1)〜(5)である。 (1)下記一般式[1]
で示される(メタ)アクリル酸セリンエステル。 (2)次の工程(1)および工程(2)からなる請求項
1記載の(メタ)アクリル酸セリンエステルの製造方
法。 工程(1);下記式[2]
ンと(メタ)アクリル酸クロリドを脱塩化水素剤を用い
て反応させて、下記式[3]
基を分解して、ついで、酸性にして(メタ)アクリル酸
セリンエステルの塩酸塩を得た後、塩基性化合物で塩酸
塩をはずす工程。 (3)ラジカル重合して(メタ)アクリル酸セリンエス
テルに基づく構成成分を0.5モル%〜10モル%を含
む重合体。 (4)前記の重合体が下記一般式[4]
R2は炭素数1〜4のアルキル基であり、また、m、n
は、(メタ)アクリル酸セリンエステルおよび(メタ)
アクリル酸アルキルエステルの付加モル数でそれぞれ、
m=1〜3,000、n=20〜30,000である。
また、2≦m、20≦nの場合、[ ]内はブロック状
でもランダム状の付加でもよい。)で表される(メタ)
アクリル酸セリンエステルの重量平均分子量2,000
〜5,000,000の重合体。 (5)ラジカル重合して前記の(メタ)アクリル酸セリ
ンエステルに基づく構成成分を0.5モル%〜10モル
%を含む重合体を用いることを特徴とする生体適合性材
料。
素原子またはメチル基を示す。
酸セリンエステルは、次のような方法によって容易に製
造することができる。すなわち、次の工程(1)および
工程(2)からなる(メタ)アクリル酸セリンエステル
の製造方法である。 工程(1);下記式[2]
ンと(メタ)アクリル酸クロリドを脱塩化水素剤を用い
て反応させて、下記式[3]
を用いて保護基を分解して、ついで、酸性にして(メ
タ)アクリル酸セリンエステルの塩酸塩を得た後、塩基
性化合物で塩酸塩をはずす工程。
[1]で表されるN−t−ブトキシカルボニル−O−L
−セリンとしては、例えば、市販品のもの(アルドリッ
チ社=Aldrich社製、東京化成(株)社製、シグ
マ社製など)が挙げられる。または、定法にしたがって
L−セリンより合成してもよい{例えば、参考書、丸善
(株)発行、泉屋他著、「ペプチド合成」1975
年)}。また、(メタ)アクリル酸クロリドとしては、
市販品のものをそのまま、あるいは精製して使用でき
る。例えば市販品のものとして、アルドリッチ社製、東
京化成(株)社製、和光純薬工業(株)社製等のアクリ
ル酸クロリド、メタクリル酸クロリド等を挙げることが
できる。前記の工程(1)の反応において、反応溶媒と
しては、反応物、生成物を溶解する溶媒、若しくは反応
物、生成物を溶解し生成する塩化水素塩を析出する溶媒
であればよい。それらの溶媒としては、例えば、クロロ
ホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン(TH
F)、エーテルが挙げられる。好ましくは、THFであ
る。脱塩化水素剤としては、トリメチルアミン、トリエ
チルアミン、トリプロピルアミン等のトリアルキルアミ
ン;ジメチルアニリン等の芳香族第三アミン;ピリジ
ン、ジメチルアミノピリジン等の環状第三アミンが挙げ
られる。取り扱いや入手性の観点からトリエチルアミン
等が好ましく挙げられる。また、原料の一般式[1]:
(メタ)アクリル酸クロリド:脱塩化水素剤のモル比は
1:0.8〜1.5:1〜2で反応させるのが好まし
い。さらに、反応温度としては、−30℃〜室温、好ま
しくは−20℃〜0℃である。また、反応時間として
は、5〜100時間、好ましくは15〜30時間であ
る。反応は窒素ガス等の乾燥不活性ガス気流下の雰囲気
あるいは乾燥空気気流下で行うのが好ましい。生成した
塩は、濾別し、溶媒を留去後、減圧蒸留によってアミノ
基をブロック(保護)した前記の式[3]の化合物を得
ることができる。反応後は、ヘキサン、石油エーテル、
ジエチルエーテル等を用いて再結晶して精製することが
できる。
[3]の溶液と酸性化合物を用いて、セリンのアミノ基
を保護した基をはずして目的の化合物を得ることができ
る。酸性化合物としては、トリフルオロ酢酸;臭化水素
の酢酸溶液、塩化水素の酢酸溶液;塩酸あるいはギ酸の
反応溶媒溶液などが挙げられる。好ましくは、トリフル
オロ酢酸である。溶媒としては、脱水品を用いるのが望
ましい。用いる溶媒の種類としては、クロロホルム、塩
化メチレンが挙げられる。好ましくは、塩化メチレンが
挙げられる。前記式[3]の化合物:酸性化合物のモル
比としては、1:1〜10である。反応温度としては、
−30℃〜50℃、好ましくは0℃〜室温である。ま
た、反応時間としては、0.1〜10時間、好ましくは
0.5〜3時間である。反応は窒素ガス等の乾燥不活性
ガス気流下の雰囲気あるいは乾燥空気気流下で行うのが
好ましい。前記式[3]の化合物を酸性化合物によりセ
リンのアミノ基の保護基をはずした後、氷冷下で過剰の
塩酸を加えて、メタノール等の溶媒に溶かし、生成物の
塩酸塩型を得る。その際の塩酸は酢酸エチル溶液が好ま
しい。ついで溶媒を留去した後、ジエチルエーテル、T
HF等の溶媒で洗浄して、生成物の塩酸塩型を純度よく
得る。ついで、この生成物の塩酸塩型をアセトニトリル
等の溶媒に分散させて、氷冷下で、等モル以上のトリエ
チルアミン等の塩基性化合物を加えて、脱塩酸して、目
的とする式[1]の(メタ)アクリル酸セリンエステル
を得ることができる。塩基性化合物としては、トリエチ
ルアミンの他に、前記で示した脱塩化水素剤の化合物が
挙げられる。
体を製造方法は、次の方法により容易に得ることができ
る。すなわち、前記の(メタ)アクリル酸セリンエステ
ルと共重合可能な単量体とをランダム状あるいはブロッ
ク状にラジカル重合することによって重合体が得られ
る。重合体は、(メタ)アクリル酸セリンエステルに基
づく構成成分単位を0.5モル%〜10モル%含む重合
体である。(メタ)アクリル酸セリンエステルに基づく
構成成分が0.5モル%より少ないと、構成成分として
(メタ)アクリル酸セリンエステル含む量が少なくな
り、生体適合性等の効果を発現しなくなるので好ましく
ない。(メタ)アクリル酸セリンエステルに基づく構成
成分が10モル%より多いと、構成成分としてその他の
共重合可能な単量体に基づく構成成分が少なくなり、適
当な溶媒がなく、また、強度、密着性などの物性の効果
が発現しなくなるので好ましくない。重合方法として
は、通常用いられている重合方法で、例えば、溶液重
合、バルク重合、乳化重合、懸濁重合等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸セリンエステルと共重合可能な単量
体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)
アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリ
ル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)
アクリル酸メチルアミド、(メタ)アクリル酸エチルア
ミド、(メタ)アクリル酸プロピルアミド、(メタ)ア
クリル酸ブチルアミド、(メタ)アクリル酸ヘキシルア
ミド、(メタ)アクリル酸ラウリルアミド、(メタ)ア
クリル酸ステアリルアミド等の(メタ)アクリル酸アル
キルアミド;スチレン等が挙げられる。好ましくは、炭
素数1〜4の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙
げられる。重合に用いる溶媒としては、単量体が溶解あ
るいは分散すればよく、具体的には、水、メタノール、
エタノール、プロパノール、t−ブタノール、ベンゼ
ン、トルエン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフ
ラン等およびこれらの混合物が挙げられる。重合条件と
しては、通常用いる条件によって重合できる。反応温度
としては、例えば、40℃〜100℃、反応時間として
は、1時間〜50時間が挙げられる。ラジカル重合開始
剤としては、通常のラジカル重合開始剤ならばいずれを
用いてもよく、具体的には、2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル(AIBN)、アゾビスバレロニトリル、
2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン]二塩酸塩等の脂肪族アゾ化合物;過酸化
ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の有機過酸化物、過硫
酸アンモニウム、過酸化カリウム等の無機過酸化物を例
示することができる。得られる重合体の分子量は特に限
定されないが、2,000〜5,000,000が好ま
しく、より好ましくは、5,000〜1,000,00
0である。重合体の分子量が2,000より小さいとコ
ーテイング等ではがれやすくなり、重合体の分子量が
5,000,000より大きくなると粘度が高くなり取
り扱い難くなるので望ましくない。前記の一般式[4]
において、m=1〜2,000であり、n=20〜3
0,000である。
媒精製してもよく、あるいは乳化重合や懸濁重合でその
まま粒子として取り出して用いてもよい。
ルは、(メタ)アクリル基の重合性基を有しており、重
合が可能である。(メタ)アクリル酸セリンエステル
は、生体適合性を有しており、重合して生体適合性を付
与することができる。該(メタ)アクリル酸セリンエス
テルを用いた共重合体は、生体成分との特異的な適合性
が有り、重合体をそのまま粒子状で使用したり、あるい
は成形加工したりできる。また、有機溶媒からキャスト
してフイルム状として使用したり、あるいは重合体を、
プラズマ、ガンマ線、紫外線等のエネルギー照射して他
の材料の重合体等の表面にコーテイングして使用するこ
とができる。具体的には、カテーテル、カニューレ、中
空糸などの医療用のデバイス、あるいは中空糸などの医
療用のデバイスのハウジング材料、医用材料等のメディ
カル用品、コンタクトレンズ等のアイケア用品、化粧品
材料、トイレタリー用品等の生体適合性材料として使用
できるものと期待される。
リンエステルであり、重合して生体適合性を付与するこ
とができる。本発明の製造方法は、アミノ基を保護して
おりエステル化の反応性が高く、該(メタ)アクリル酸
セリンエステルを純度よくまた、高収率で製造すること
ができる。該(メタ)アクリル酸セリンエステルを用い
た共重合体は、生体成分との特異的な適合性が有り、医
療材料、医用材料などの生体適合性材料としての用途展
開が期待される。
リロイル−L−セリン(Boc−serMA)の合成 かき混ぜ機、玉付き冷却管、窒素導入管、滴下ロートを
備えた500mlの4つ口フラスコにN−t−ブトキシ
カルボニル−L−セリン25.0g(0.132mo
l)とトリエチルアミン20.03g(0.198mo
l)を取り、300mlの脱水テトラヒドロフラン(T
HF)に溶かした。−20℃で窒素気流下、かき混ぜな
がら、メタクリル酸クロリド20.70g(0.198
mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、−20
℃で10時間、さらに−5℃で5時間反応した。次に未
反応のメタクリル酸クロリドをメタクリル酸に誘導する
ために、50gの水を加えてかき混ぜた。反応終了後、
ジエチルエーテルを加えて、析出したトリエチルアミン
の塩酸塩をろ別した後、無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥
した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ロータリーエバポ
レーターで濃縮して、粘調な固体を得た。ヘキサンから
再結晶して白色結晶を19.38g得た。この化合物を
Boc−serMAと略す。Boc−serMAの収率
は53.8%であった。また、このBoc−serMA
の融点は、95〜98℃であった。
IR分析、元素分析の結果を次に示した。 1.1H−NMR(δ(ppm):TMS/DMSO) 1.28−1.48(m,9H) ;−C(CH3)3 1.87 (d,3H) ;−CH3 4.08 (m,1H) ;−CH− 4.22 (m,1H) ;−CH2 − 4.33 (m,1H) ;−CH2 − 5.69 (m,2H) ;−C=CH2 2.IR(NaCl板)νcm-1 2960cm-1;−CH3 2930 ;=CH2 1760 ;−COOH 1720 ;−CO−O− 1680 ;−CO−NH− 3.元素分析値 C12H19O6N=273.286として 計算値:C:H:N=52.74%:7.01%:5.
13% 実測値:C:H:N=52.57%:6.61%:4.
81% 以上のことより、Boc−serMA(N−t−ブトキ
シカルボニル−O−メタクリロイル−L−セリン)が次
式のものと同定した。
リン(=メタクリル酸セリンエステル;serMA)の
合成 かき混ぜ機、玉付き冷却管、窒素導入管、滴下ロートを
備えた200mlの4つ口フラスコに前記の合成1−1
で得たBoc−serMA、16.44g(0.060
mol)とトリフルオロ酢酸40.0g(0.358m
ol)および脱水塩化メチレン100mlを入れ、室温
でかき混ぜながら1時間反応を続けた。反応終了後、ロ
ータリーエバポレーターで溶媒の塩化メチレンを留去し
て、ジエチルエーテル50mlを加えて、かき混ぜた後
上澄みをデカンテーションして未反応のトリフルオロ酢
酸を抽出した。残留物を脱水メタノール400mlに溶
かし氷冷下でかき混ぜながら、モル比で1.5倍の4H
−HClの酢酸エチル溶液を加えて酸性とした。ロータ
リーエバポレーターでメタノールを留去して、室温で真
空乾燥した後、得られた粘調な固体を50mlのジエチ
ルエーテルで白色結晶が得られるまで繰り返し洗浄し、
serMAの塩酸塩を得た。さらにこのserMAの塩
酸塩を200mlのアセトニトリルに分散させて、氷冷
下でserMAの塩酸塩と等モルのトリエチルアミン
(6.06g)を加えてかき混ぜた。グラスフィルター
(17G−4)でろ過し、クロロホルムで繰り返し洗浄
してserMAの白色結晶を5.02g得た。serM
Aの収率は48.2%であった。また、このserMA
の分解点は、114〜119℃であり、等電点は5.0
8であった。
IR分析、元素分析の結果を次に示した。 1.1H−NMR(δ(ppm):TMS/DMSO) 1.86 (s,3H) ;−CH3 4.07 (m,1H) ;−CH− 4.53 (m,2H) ;−CH2 − 5.70−6.11(m,2H) ;−C=CH2 − 2.IR(NaCl板)νcm-1 2100cm-1;−NH3 + 1720 ;−CO−O− 1620 ;−NH3 + 1520 ;−NH3 + 1470 ;−COO- 3.元素分析値 C7H11O4N=173.169として 計算値:C:H:N=48.55%:6.40%:8.
09% 実測値:C:H:N=48.50%:6.32%:8.
19% 以上のことより、serMA(O−メタクリロイル−L
−セリン)が次式のものと同定した。
共重合体の合成(f=1) 実施例1で合成したserMA0.413g(2.4m
mol)とメチルメタクリレート(MMA)24.0g
(240mmol)をラジカル重合開始剤として2,
2’−アゾビス[2−(2イミダゾリン−2−イル)プ
ロパン]二塩酸塩{VA−044、和光純薬工業(株)
社製}0.077g(0.24mmol)、イオン交換
水150gを温度計、窒素吹き込み管、冷却管、かき混
ぜ機を付した500mlの4つ口フラスコにとり、窒素
気流下で70℃、350r.p.m.のかき混ぜ速度、6
時間の条件で乳化重合を行った。重合した重合体粒子
は、イオン交換樹脂(三菱化成製、ダイヤイオン、アニ
オン樹脂:カチオン樹脂=1:1)を用いて精製した。
重合体21.85gを得た。重合体収率は、89.5%
であった。得られた重合体粒子を用いて、後述の試験方
法により、粒径、X線光電子分光計(=XPS)、含水
率、ジータポテンシャル(=ζ−ポテンシャシャル)を
測定した。結果を表1に示した。
びIR分析の結果を次に示した。 1.1H−NMR(δ(ppm):TMS/CDCl3) 1.8 −2.1 ;−CH3 、−CH2 −(主鎖) 3.35−3.45 ;−CH− (セリン部) 3.45−3.50 ;−CH2 −(セリン部) 3.50−3.65 ;−COOCH3 2.IR(NaCl板)νcm-1 2100cm-1;−NH3 + 1720 ;−CO−O− 1620 ;−NH3 + 1520 ;−NH3 + 1470 ;−COO- 以上のことより、serMAとMMAとの共重合体が次
式であると同定した。
共重合体の合成(f=3) 実施例2−1において用いたserMA0.413g
(2.4mmol)をserMA1.246g(7.2
mmol)に代えた以外は実施例2−1と全く同様にし
て重合を行った。重合体18.05gを得た。重合体収
率は、71.5%であった。得られた重合体の1H−N
MRおよびIR分析の結果、実施例2−1とピーク位置
は同じであった。得られた重合体は、同様に試験を行っ
た。結果を同じく表1に示した。
(2.4mmol)を用いず、MMA24.0g(24
0mol)のみを用いた以外は実施例2−1と全く同様
にして重合を行った。重合体21.65gを得た。重合
体収率は、90.2%であった。結果を表1に併せて示
した。
イ(GPC)により、溶媒THF、標準PMMA換算で
測定した。
る。 <粒径の測定>:標準ポリスチレンラテックス(ダウ
ケミカル社製、Uniform Latex Part
icles φ=474nm Lot.No.1×9
4)のSEM写真と比較して粒径を求めた。また、粒度
分布は、Pacific Scienntific N
ICOMP−370を用いた光散乱法により求めた。 <XPS分析>;ポリマー粒子表面はX線光電子分光計
(XPS) Shimadzu ESCA−750を使
用した。ポリマー粒子をステンレススチール製のホルダ
ーに乗せ、5×10-7 Torr以下、MgKα(12
53.6eV)で測定した。 <含水率(%)の測定>;ポリマー試料を溶剤に溶かし
て、溶媒展開法で得たフイルムをリン酸緩衝液中、25
℃、24時間浸漬し、浸漬前後の重量増加分より算出し
た。 <ζ−ポテンシャシャルの測定>;三田村理研(株)社
製、マイクロ電気泳動装置を用い、電位差50Vの直流
電場をかけたときに50μm泳動するポリマー粒子の移
動時間を室温で測定した。
BN0.054g(0.068mmol)エタノール/
THF(=90/10V/V%)の混合溶媒10mlを
ガラス製重合管にいれ減圧下で溶封した。反応温度60
℃、12時間、ふり混ぜの重合条件で重合した後、内容
物を多量のジエチルエーテル中に注入してポリMPCを
析出させて、重合体を得た。得られた重合体は、同様に
して後述の比較例3−2の試料として用いた。
1−2は実施例2−2で合成した重合体を用い、蛋白質
としてアルブミン(Alb)およびグロブリン(Gl
o)を用いて、以下の試験条件で蛋白質の吸着試験をお
こなった。なお、蛋白質の吸着量は、Lowry法によ
り算出した。 <蛋白質の吸着試験>; アルブミンの場合;初期のアルブミン濃度50mg/リ
ットル、pH=5.6、イオン強度0.01、温度25
℃で2時間重合体を浸漬した後、重合体粒子を濾過で取
り除き、溶液中のアルブミン濃度の測定から吸着アルブ
ミンの量を算出した。 グロブリンの場合;初期のグロブリン濃度50mg/リ
ットル、pH=6.2、イオン強度0.01、温度25
℃で2時間重合体を浸漬した後、重合体粒子を濾過で取
り除き、溶液中のグロブリン濃度の測定から吸着グロブ
リンの量を算出した。結果を図1に示した。
−1と同様にして、比較例3−1−1は比較例2−1で
重合したPMMA(ポリメチルメタクリレート)を用
い、また比較例3−1−2〜比較例3−1−5は、高分
子学会、予稿集、第44巻、第631頁(1995年)
に記載のAlaMAm(アラニンメタクリルアミド)、
AlaEMA(メタクリロイルオキシエチルアラニン)
およびMPCとMMAとの共重合体を用いてアルブミ
ン、グロブリンの吸着試験を行った。結果を併せて図1
に示した。
成分を1および3モル%含有する重合体は、アルブミ
ン、グロブリンの吸着の種類、量が特異的であることが
わかる。
Claims (5)
- 【請求項1】下記一般式[1] 【化1】 (ただし、式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)
で示される(メタ)アクリル酸セリンエステル。 - 【請求項2】次の工程(1)および工程(2)からなる
(メタ)アクリル酸セリンエステルの製造方法。 工程(1);下記式[2] 【化2】 で表されるN−t−ブトキシカルボニル−O−L−セリ
ンと(メタ)アクリル酸クロリドを脱塩化水素剤を用い
て反応させて、下記式[3] 【化3】 を合成する工程。 工程(2);前記の生成物を、酸性化合物を用いて保護
基を分解して、ついで、酸性にして(メタ)アクリル酸
セリンエステルの塩酸塩を得た後、塩基性化合物で塩酸
塩をはずす工程。 - 【請求項3】ラジカル重合して(メタ)アクリル酸セリ
ンエステルに基づく構成成分を0.5モル%〜10モル
%含む重合体。 - 【請求項4】請求項3記載の重合体が下記一般式[4] 【化4】 (式中、R、R1は、水素原子またはメチル基を示し、
R2は炭素数1〜4のアルキル基であり、また、m、n
は、(メタ)アクリル酸セリンエステルおよび(メタ)
アクリル酸アルキルエステルの付加モル数でそれぞれ、
m=1〜3,000、n=20〜30,000である。
2≦m、20≦nの場合、[ ]内はブロック状でもラ
ンダム状の付加でもよい。)で表される(メタ)アクリ
ル酸セリンエステルの重量平均分子量2,000〜5,
000,000の重合体。 - 【請求項5】ラジカル重合して請求項3記載の(メタ)
アクリル酸セリンエステルに基づく構成成分を0.5モ
ル%〜10モル%含む重合体を用いることを特徴とする
生体適合性材料。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05272297A JP4013277B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | (メタ)アクリル酸セリンエステルの製造方法 |
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| JP05272297A JP4013277B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | (メタ)アクリル酸セリンエステルの製造方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10251209A true JPH10251209A (ja) | 1998-09-22 |
| JP4013277B2 JP4013277B2 (ja) | 2007-11-28 |
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| JP05272297A Expired - Fee Related JP4013277B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | (メタ)アクリル酸セリンエステルの製造方法 |
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Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10298238A (ja) * | 1997-04-22 | 1998-11-10 | Nof Corp | (メタ)アクリル酸セリンエステルの重合体および生体適合性材料 |
| JP2007302745A (ja) * | 2006-05-09 | 2007-11-22 | Institute Of Physical & Chemical Research | 共重合体、表面改質剤、物質吸着抑制剤および親水化処理剤 |
| WO2010053050A1 (ja) * | 2008-11-04 | 2010-05-14 | 株式会社カネカ | O-アルキルセリンおよびn-ベンジル-o-アルキルセリンの製造法 |
| JP2017179098A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | ピロリジン2−カルボン酸残基含有共重合体 |
-
1997
- 1997-03-07 JP JP05272297A patent/JP4013277B2/ja not_active Expired - Fee Related
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