JPH10287164A - 車両用衝撃吸収シートの上体保護方法および車両用衝撃吸収シート - Google Patents

車両用衝撃吸収シートの上体保護方法および車両用衝撃吸収シート

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JPH10287164A
JPH10287164A JP9113658A JP11365897A JPH10287164A JP H10287164 A JPH10287164 A JP H10287164A JP 9113658 A JP9113658 A JP 9113658A JP 11365897 A JP11365897 A JP 11365897A JP H10287164 A JPH10287164 A JP H10287164A
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JP
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seat back
impact
frame
respect
headrest
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JP9113658A
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English (en)
Inventor
Hiromitsu Ogasawara
絋充 小笠原
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Tachi S Co Ltd
Original Assignee
Tachi S Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シート姿勢を着座者の上体姿勢に近付けるこ
とで、後突時における着座者の保護の強化をはかる。 【構成】 後突の際の衝撃の入力に伴うフューズ機構38
の作動によって、シートバック12を取り付けボルト30の
回りでリクライニング装置の回動アーム36に対して後傾
させる。そして、予め分離規定されたシートバック12の
上半部12U およびその上端のヘッドレスト46を、このシ
ートバックの後傾に追従して、シートバックの下半部12
L に対して一体的に前傾させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、後突時における
衝撃エネルギーの吸収により、頭部を含む着座者の上体
をこの衝撃から保護可能とする車両用衝撃吸収シートの
上体保護方法および車両用衝撃吸収シートに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両用シートにおいては、自
動車等の後方からの衝突、いわゆる後突時における着座
者の保護が、近年の注目課題となっている。そして、た
とえば、シートバックフレームの一部やリクライニング
装置等の一部に、強度の弱い部分、いわゆる強度脆弱部
をフューズ機構として設け、後突時等の過大な衝撃エネ
ルギーがシートに入力されたとき、このフューズ機構
(強度脆弱部)における座屈変形等によってシートバッ
クを強制的に後傾させ、この後傾による衝撃エネルギー
の吸収によって着座者に加わる衝撃を低減させる、いわ
ゆる衝撃吸収シートが、自動車等の車両用シートとして
提供されている。
【0003】このような衝撃吸収シートとして、たとえ
ば、特開平07−132767号公報に開示の構成が知られてい
る。この公知の構成においては、リクライニング装置の
ブラケットの一部に、蛇行した補強リブ部がフューズ機
構として設けられ、この補強リブ部での座屈変形を伴う
シートバックの後傾によって、後突時における衝撃エネ
ルギーの吸収をはかっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、着座者の着
座姿勢がシート姿勢に必ずしも一致しているとは限らな
い。つまり、着座者の着座姿勢が円背姿勢(猫背ともい
う)であったり、停車時等に頭部をヘッドレストから離
した姿勢であったりする場合があり、このような、シー
ト姿勢からずれた着座姿勢、特に、着座者の頭部がヘッ
ドレストから前方に大きく離れた姿勢で後突が発生する
と、ヘッドレストとの間の大きな空間における、上体に
対する頭部の急激な後傾、いわゆるむち打ち運動が生じ
やすくなる。
【0005】しかし、上述した公知の特開平07−132767
号公報の構成においては、ヘッドレストが、頭部との間
の空間をそのままに残した状態でシートバックと一体的
に後傾するため、この空間における頭部の急激な後傾を
伴いやすく、シートバックフレームの後傾による胸部、
腰部の十分な保護に対し、頭部および頸部の保護が十分
でなくなる虞れがある。
【0006】ここで、このような頭部とヘッドレストと
の空間を埋めることで後突の際における頭部のむち打ち
運動の抑制をはかる構成が、たとえば、特開平07−2910
05号公報に開示されている。この構成においては、後突
の際の衝撃のもとで着座者の上体が過大に後方移動した
とき、シートバックフレームに対するヘッドレストの前
傾によって、ヘッドレスト、頭部間の空間が埋められる
ため、頭部の急激な後傾が抑制できる。
【0007】しかしながら、この上記特開平07−291005
号公報に開示の公知の構成においては、ヘッドレストを
シートバックフレームに対して前傾させるにすぎないた
め、シート姿勢が着座姿勢に必ずしも一致するとは限ら
ない。そして、シートバックに大きく沈み込む上体に対
し、頭部は、前傾したヘッドレストによってその前方位
置で強制的に支持されるため、ヘッドレストでは吸収し
きれない衝撃エネルギーによるダメージが、着座者の頸
部に残される虞れもある。
【0008】特に、後突の際の衝撃のもとで着座者の上
体がシートバックに大きく沈み込むと、その上体は自ず
と円背姿勢になるため、シートバックが、着座者の上体
姿勢と異なるシート姿勢で上体を支持することになり、
着座者の頭部、頸部に多少なりともダメージを与えやす
くなる。
【0009】また、上述した補強リブ等のような強度脆
弱部においては、衝撃の発生のもとで一旦変形し始める
とその変形抵抗は小さくなるという特性を持っている。
つまり、後突の際の衝撃が作用すると、シートバックフ
レームの強度脆弱部での座屈変形がその開始から直ちに
完了しようとするため、シートバックフレームの後傾が
高速になりやすい。
【0010】そのため、公知の補強リブ等においては、
シートバックの後傾過程における衝撃エネルギーの吸収
能力が小さくなる虞れがあり、吸収しきれない残留エネ
ルギーにより、着座者が予期せぬダメージを受けること
も考えられる。
【0011】この発明は、シート姿勢を着座者の上体姿
勢に近付けることで、後突時における着座者の保護の強
化をはかる車両用衝撃吸収シートの上体保護方法および
車両用衝撃吸収シートの提供を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明の車両用衝撃吸収シートの上体保護方法に
よれば、後突の際の衝撃の入力に伴うフューズ機構の作
動によって、シートバック全体を所定の支点の回りでリ
クライニング装置の回動アームに対して後傾させる。そ
して、予め分離規定されたシートバックの上半部および
その上端のヘッドレストを、このシートバックの後傾に
追従して、シートバックの下半部に対して一体的に前傾
させることで、着座者の上体の保護をはかっている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】図1、図2に示すように、この発明に係る
車両用衝撃吸収シート10においては、シートバック12の
骨格を形成するシートバックフレーム14が、アッパーフ
レーム14U とロアフレーム14L とに予め分離形成され、
これによって、シートバックの上半部12U 、下半部12L
がそれぞれ対応する範囲に分離規定されている。
【0015】ロアフレーム14L は、その側端部に左右一
対のサイドブラケット16を一体的に有して形成されてい
る。そして、ベルクランク型ブラケット18を下部側端に
一体的に有するアッパーフレーム14U が、サイドブラケ
ット16の上部へのベルクランク型ブラケットの支点の枢
着のもとで、ロアフレーム14L に対して回動可能に連結
されている。
【0016】なお、図2に示すように、ベルクランク型
ブラケット18は、その支点となる部分の内面に固着ナッ
ト20を一体的に有して形成され、ブッシュあるいはワッ
シャ等のサポート部材22を介したこの固着ナットへの連
結ボルト24の螺着のもとで、サイドブラケット16に連
結、枢着されている。つまり、この連結ボルト24を支点
として、アッパーフレーム14U はサイドブラケット16、
ひいてはロアフレーム14L に対して前後方向に回動可能
となっている。
【0017】また、サイドブラケット16は、スペーサを
兼ねたブラケット26をその内面に一体的に有して形成さ
れ、このブラケットに対するベルクランク型ブラケット
18の枢着によって、サイドブラケットの周端16a に妨げ
られることのないアッパーフレーム14U の回動が確保さ
れている。
【0018】そして、図1、図2に示すように、たとえ
ば、ロアフレーム14L の側端部間に、S ばね等からなる
架設弾性支持部材28が架設、張設されるとともに、アッ
パーフレーム14U 、ロアフレームの前面に、ウレタンフ
ォーム材等からなるシートパッド(図示しない)が連続
して配置され、その全体を表皮等よりなるトリムカバー
(図示しない)で被覆することによって着座者の上体、
特に胸部ないし腰部を背後から弾性的に支持可能とする
シートバック12が形成されている。
【0019】なお、S ばね等(架設弾性支持部材)28の
各端末は、たとえば、リテーナと称する係止金具(図示
しない)等によって、ロアフレーム14L の側端部にそれ
ぞれ係止、保持される。
【0020】図1、図2に示すように、この衝撃吸収シ
ート10においては、サイドブラケット16が、たとえば、
サイドブラケット内面の固着ナット29に螺着された取り
付けボルト30と、この取り付けボルトの下方に配置、螺
着された連結ボルト32とによる2点での共締め(2点止
め)のもとで、リクライニング装置34の回動アーム36に
一体的に連結されている。そして、この発明において
は、連結ボルト32が、規定荷重以上の荷重の作用によっ
て回動アーム36に対するシートバックフレーム14、つま
りはシートバック12の後傾を促すフューズ機構38を兼
ね、このフューズ機構の作動により、シートバックフレ
ームが取り付けボルト30を支点として後傾可能となって
いる。
【0021】なお、連結ボルト32を利用したフューズ機
構38の詳細な説明は後述する。
【0022】また、リクライニング装置34としては公知
のものが利用でき、このリクライニング装置自体はこの
発明の趣旨でないため、ここでは詳細に説明しない。こ
の種のリクライニング装置34として、たとえば、特開昭
62−026008号公報に開示のものが例示できる。
【0023】ここで、図1、図2に示すように、この衝
撃吸収シート10においては、アッパーフレーム14U が、
たとえば、筒状体としてなる左右一対のステーブラケッ
ト40を上端に一体的に有して形成され、このステーブラ
ケットに対する、ヘッドレストホルダー42を介したステ
ー44の挿通、係止によって、ヘッドレスト46がシートバ
ックフレーム14、つまりはシートバック12の上端に装着
可能となっている。つまり、ヘッドレスト46は、ベルク
ランク型ブラケットの支点(連結ボルト)24の回りをア
ッパーフレーム14U と一体的に回動可能となっている。
【0024】そして、この発明においては、リンクアー
ム48の上端が、たとえば、前方(図1中左方)に延出さ
れたベルクランク型ブラケット18の可動端18a に対し、
枢支ピン50とこれに対応する係止金具52との組み合わせ
等を介して枢着されるとともに、リンクアームの下端
が、回動アーム36の連結ピン54に枢着されている。
【0025】連結ピン54は、たとえば、段付きピンとし
て形成され、取り付けボルト30と連結ボルト32とを結ぶ
仮想線56より前方位置(図1中左方位置)、かつ、これ
らのボルト間に位置可能な円弧上で、回動アーム36の内
方に突設、固定されている。そして、たとえば、サイド
ブラケット16に予め穿設された、取り付けボルト30を中
心とした円弧状の長孔58を介して、連結ピン54がサイド
ブラケットの内方に延出され、この延出端に、リンクア
ーム48の下端が係止金具60の嵌着のもとで枢着されてい
る。
【0026】つまり、この発明の衝撃吸収シート10にお
いては、ベルクランク型ブラケットの可動端18a が、回
動アーム36に連結されている。
【0027】図1に示すように、この衝撃吸収シート10
においては、シートバックフレームのアッパーフレーム
14U 、ロアフレーム14L が、リンクアーム48でのアッパ
フレームの支持のもとで、上下方向での一直線上にそれ
ぞれ配置、設定されている。そして、この構成において
は、リンクアーム48の下端が回動アームの連結ピン54に
枢着されているため、リクライニング装置34の作動のも
とでは、ロアフレーム14L に対するアッパーフレーム14
U の回動を伴うことなく、シートバックフレーム14の全
体、つまりはシートバック12が揺動される。
【0028】このような構成の衝撃吸収シート10におい
て、自動車の後突が発生すると、その衝撃に起因して後
方移動した着座者の上体からの荷重を、まず、図1に示
す初期状態のシートバックフレーム14で受ける。そし
て、その荷重がフューズ機構38の規定荷重を越えると、
このフューズ機構の作動により、シートバックフレーム
14が取り付けボルト30を支点として回動アーム36に対し
て後傾する。
【0029】ここで、この発明においては、ベルクラン
ク型ブラケットの可動端18a が、リンクアーム48を介し
て回動アーム36に連結されているため、取り付けボルト
30を支点としたシートバックフレーム14の全体的な後傾
が生じると、その回動軌跡のずれにより、アッパーフレ
ーム14U は、図3に示すように、支点24の回りで、ヘッ
ドレスト46と共に、ロアフレーム14L に対して前傾され
る。つまり、回動アーム36に対するシートバック12の後
傾に追従して、シートバックの上半部12U およびヘッド
レスト46は、下半部12U に対して一体的に前傾され、こ
れにより、ヘッドレストを含むシートバック12の側面形
状が、図中略逆く字形状を呈する。
【0030】このような、図中略逆く字形状に屈曲され
たシートバック12のシート姿勢は、着座者の円背姿勢や
頭部をヘッドレストから離した着座姿勢にほぼ一致する
程度まで近付くため、頭部を含む円背姿勢の着座者の上
体を、シートバックの上半部12U 、下半部12L の着座面
およびヘッドレスト46によって、全面的に支持すること
が可能となる。
【0031】つまり、この発明の車両用衝撃吸収シート
の上体保護方法によれば、後突の際の衝撃による後傾に
追従した、下半部12L に対する上半部12U およびヘッド
レスト46の一体的な前傾によって、ヘッドレストを含む
シートバックの側面形状、つまりはシート姿勢を、シー
トバックに深く沈み込んだ着座者の上体姿勢に近付けて
いる。そのため、着座者の上体をシートバック12および
ヘッドレスト46で全面的に支持でき、着座者の上体の支
持が局部に集中することなく、上体が全域にわたって保
護される。
【0032】従って、シートバック12およびヘッドレス
ト46による保護効果の向上により、着座者のダメージが
一層低減される。
【0033】また、ヘッドレスト46がシートバックの上
半部12U と一体的に前傾するため、ヘッドレストと頭部
との間の空間はこのヘッドレストの前傾によって自ずと
埋められる。従って、上体に対する頭部の急激な後傾に
起因するむち打ち運動が確実に抑制でき、頭部および頸
部のダメージは確実に低減される。
【0034】更に、フューズ機構38の作動のもとで、シ
ートバック12は回動アーム34に対して後傾されるため、
後突の際の衝撃エネルギーは確実に吸収される。従っ
て、胸部、腰部に対する保護効果を損なうことなく、頭
部、頸部を含む着座者の上体の全体的な保護が容易に確
保できる。
【0035】そして、この発明の車両用衝撃吸収シート
10によれば、上記上体保護方法が適切に遂行でき、頭部
とヘッドレスト46との間の空間を埋めるばかりでなく、
着座の上体姿勢に対応したシートバックフレーム14の形
状変化によって、着座者の上体の全体的な保護能力が向
上し、これによって、着座者のダメージが一層低減され
る。
【0036】ここで、この発明の実施の形態において
は、連結ボルト32を取り付けボルト30の下方に配置して
いるが、これとは逆に、連結ボルトを取り付けボルトの
上方に配置してもよい。しかしながら、取り付けボルト
30は、回動アーム36に対するシートバックフレーム14の
後傾の際の支点となることを考慮すれば、取り付けボル
トの下方に連結ボルト32を配置することで、回動アーム
の小型化が容易にはかられる。
【0037】そして、取り付けボルト30と連結ボルト32
との間に位置可能な円弧上に、連結ピン54を設ければ、
各ボルト間のスペースが利用できるため、この点から
も、回動アーム36の小型化が可能となる。
【0038】なお、連結ピン54を回動アーム36に突設、
固定した構成として具体化しているが、これに限定され
ず、連結ピンを回動アームに対して回転自在に挿着する
構成としてもよい。
【0039】ここで、この発明の実施の形態において
は、フューズ機構38が、回動アーム36に対するシートバ
ックフレーム14の後傾角度の増加に従って発生抵抗力の
減少する衝撃吸収素子として形成されている。そして、
図1、図2に示すように、この実施の形態においては、
取り付けボルト30を中心とする円弧上で、連結ボルト32
のサイドブラケットの挿通孔62に連続して設けられた、
連結ボルトの径より小径の小径端から多くとも連結ボル
トとほぼ同一径の大径端まで連続して拡幅したテーパ状
衝撃吸収溝64を、連結ボルト32と組み合わせて、フュー
ズ機構(衝撃吸収素子)38として例示している。
【0040】なお、連結ボルト32は、挿通孔62を挿通し
た後、サイドブラケット16の内方に配置されたナット66
に螺着される。
【0041】挿通孔62およびテーパ状衝撃吸収溝64は、
たとえば、サイドブラケット16の内面サイドにカーリン
グ縁の立設された、いわゆるカーリング孔としていずれ
も形成され、連結ボルト32の径より幅狭な小径端サイド
において、テーパ状衝撃吸収溝は挿通孔に連続されてい
る。
【0042】このような構成の衝撃吸収シート10におい
ては、後突の際の衝撃の発生時に、シートバックフレー
ム14が、取り付けボルト30を支点として後傾しようとす
ると、連結ボルト32が挿通孔62の拡開変形を伴いながら
テーパ状衝撃吸収溝64の小径端サイドに移動する。そし
て、テーパ状衝撃吸収溝64は、連結ボルト32の径とほぼ
同一の溝幅を大径端に有するテーパ状に形成されている
ため、テーパ状衝撃吸収溝の小径端に移動した連結ボル
トは、衝撃の作用に伴う、取り付けボルト30を支点とし
たシートバックフレーム14の後傾によって、テーパ状衝
撃吸収溝を拡幅変形させながら大径端まで移動する(図
3参照)。
【0043】このように、後突の際の衝撃がシートバッ
クフレーム14に入力されると、取り付けボルト30を支点
としたシートバックフレームの後傾により、連結ボルト
32は挿通孔62の拡開変形およびテーパ状衝撃吸収溝64の
拡幅変形を伴いながら移動する。そして、挿通孔62、テ
ーパ状衝撃吸収溝64に対する連結ボルト32の移動の際の
抵抗力が、後傾に対する規制力してシートバックフレー
ム14に付与されるため、後突の際の衝撃エネルギーが、
シートバックフレームの後傾のもとで徐徐にかつ無段階
に吸収される。
【0044】つまり、この実施の形態における衝撃吸収
シート10によれば、衝撃吸収素子としてなるフューズ機
構38による抵抗力の付与により、シートバックフレーム
14が、この抵抗力による規制を受けながら後傾するた
め、シートバックフレームの急激な後傾は防止される。
そして、フューズ機構38によるシートバックフレーム14
の後傾の際の抵抗力によって、後突の際の衝撃エネルギ
ーが徐徐にかつ無段階に吸収されるため、シートバック
フレームの後傾範囲にわたる衝撃エネルギーの吸収によ
り、衝撃エネルギーの吸収能力が改善され、これに伴う
保護効果の向上によって、着座者のダメージの低減が、
一層確実にはかられる。
【0045】なお、この発明の実施の形態においては、
連結ボルト32とテーパ状衝撃吸収溝64との組み合わせを
衝撃吸収素子として具体化しているが、シートバックフ
レーム14の後傾角度の増加に従って発生抵抗力の減少す
る構成であれば足りるため、フューズ機構38となる衝撃
吸収素子は連結ボルトとテーパ状衝撃吸収溝との組み合
わせに限定されず、他の組み合わせから衝撃吸収素子を
形成してもよい。
【0046】ここで、図3を見るとわかるように、テー
パ状衝撃吸収溝64の大径端においては、連結ボルト32が
その周縁に係止、保持されるため、これ以降のシートバ
ックフレーム14の後傾が阻止される。従って、シートバ
ックフレーム14の過剰な後傾に起因する着座者のダメー
ジの増大、および、シートからの飛び出し等が確実に防
止され、この点からも、着座者の安全性が向上する。
【0047】また、このシートバックフレーム14の後傾
量の規定によって、ロアフレーム14L に対するアッパー
フレーム14U 、ヘッドレスト46の前傾も同時に規制され
るため、アッパーフレーム、ヘッドレストの過剰な前傾
に起因する着座者へのダメージの付与も確実に防止でき
る。
【0048】なお、発明の実施の形態においては、自動
車に装着される衝撃吸収シートを例示しているが、自動
車に適するとはいえ、これに限定されず、たとえば、電
車等の他の車両のシートに、この発明を応用してもよ
い。
【0049】上述した発明の実施の形態は、この発明を
説明するためのものであり、この発明を何等限定するも
のでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施さ
れたものも全てこの発明に包含されることはいうまでも
ない。
【0050】
【発明の効果】上記のように、この発明に係る車両用衝
撃吸収シートの上体保護方法によれば、後突の際の衝撃
による後傾に追従した、下半部に対する上半部およびヘ
ッドレストの一体的な前傾によって、ヘッドレストを含
むシートバックの側面形状、つまりはシート姿勢を、シ
ートバックに深く沈み込んだ着座者の上体姿勢に近付け
ているため、着座者の上体の姿勢がシート姿勢からずれ
ても、着座者の上体がシートバックの全面で支持でき
る。
【0051】従って、シートバックおよびヘッドレスト
による保護効果の向上により、着座者のダメージが一層
低減される。
【0052】また、ヘッドレストがシートバックの上半
部と一体的に前傾するため、ヘッドレストと頭部との間
の空間はこのヘッドレストの前傾によって自ずと埋めら
れる。従って、上体に対する頭部の急激な後傾に起因す
るむち打ち運動が確実に抑制でき、頭部および頸部のダ
メージは確実に低減される。
【0053】更に、フューズ機構の作動のもとで、シー
トバックは回動アームに対して後傾されるため、後突の
際の衝撃エネルギーは確実に吸収される。従って、胸
部、腰部に対する保護効果を損なうことなく、頭部、頸
部を含む着座者の上体の全体的な保護が容易に確保でき
る。
【0054】そして、この発明の車両用衝撃吸収シート
によれば、上記上体保護方法が適切に遂行でき、頭部と
ヘッドレストとの間の空間を埋めるばかりでなく、着座
の上体の姿勢に対応したシートバックフレームの形状変
化によって、着座者の上体の全体的な保護能力が向上
し、これによって、着座者のダメージが一層低減され
る。
【0055】また、衝撃吸収素子をフューズ機構とすれ
ば、後突の際の衝撃エネルギーがシートバックフレーム
の後傾範囲にわたって徐徐に吸収されるため、衝撃エネ
ルギーの吸収能力が高まり、着座者の保護効果の向上に
より、着座者のダメージが一層低減される。
【0056】そして、衝撃吸収素子が、シートバックフ
レームの後傾角度の増大に従って発生抵抗力を減少させ
るものであるため、徐徐に吸収されて小さくなる衝撃エ
ネルギーに応じた抵抗力が適切に確保できる。従って、
衝撃エネルギーの効果的な吸収が容易に可能となる。
【0057】また、連結ボルトを取り付けボルトの下方
に設けるとともに、連結ピンを、これらボルトの間に位
置可能な円弧上で回動アームに突設すれば、回動アーム
の小型化が容易にはかられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】初期状態における、この発明に係る車両用衝撃
吸収シートの一部破断の概略側面図である。
【図2】車両用衝撃吸収シートの一部破断の概略分解斜
視図である。
【図3】後突による衝撃の発生時における、車両用衝撃
吸収シートの作動図である。
【符号の説明】
10 車両用衝撃吸収シート 12 シートバック 12U、12L シートバックの上半部、下半部 14 シートバックフレーム 14U アッパーフレーム 14L ロアフレーム 16 サイドブラケット 18 ベルクランク型ブラケット 30 取り付けボルト 32 連結ボルト 36 リクライニング装置の回動アーム 38 フューズ機構(衝撃吸収素子) 46 ヘッドレスト 48 リンクアーム 62 挿通孔 64 テーパ状衝撃吸収溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リクライニング装置の回動アームに連結
    されたシートバックを、所定のフューズ機構の作動によ
    り回動アームに対して後傾させ、この後傾による衝撃エ
    ネルギーの吸収によって、着座者を後突の際の衝撃から
    保護可能とする車両用衝撃吸収シートにおいて、 上記シートバックを上半部と下半部とに予め分離規定
    し、 後突の際の衝撃の入力に伴う上記フューズ機構の作動に
    よって、シートバック全体を所定の支点の回りで上記回
    動アームに対して後傾させるとともに、この後傾に追従
    して、シートバックの前記上半部およびその上端のヘッ
    ドレストを、シートバックの前記下半部に対して一体的
    に前傾させることを特徴とした車両用衝撃吸収シートの
    上体保護方法。
  2. 【請求項2】 回動アームに対するシートバックの後傾
    角度の増加に従って発生抵抗力の減少する所定の衝撃吸
    収素子をフューズ機構とし、このフューズ機構により、
    後突の際の衝撃エネルギーをシートバックの後傾範囲に
    わたって吸収する請求項1記載の車両用衝撃吸収シート
    の上体保護方法。
  3. 【請求項3】 リクライニング装置の回動アームに連結
    されたシートバックフレームを、その側端部に設けられ
    た所定のフューズ機構の作動のもとで回動アームに対し
    て後傾させ、この後傾による衝撃の吸収によって、着座
    者を後突の際の衝撃から保護可能とする車両用衝撃吸収
    シートにおいて、 上記シートバックフレームが、その上端にヘッドレスト
    の連結されたアッパーフレームと;左右一対のサイドブ
    ラケットを側端部に一体的に有するロアフレームと;に
    分離形成されるとともに、 前記ロアフレームのサイドブラケットが、上記回動アー
    ムに対するシートバックフレームの後傾の際の支点とな
    る取り付けボルトと;上記フューズ機構を兼ねた連結ボ
    ルトと;による2点止めのもとで、上記回動アームに一
    体的に連結され、 前記アッパーフレームが、その下部側端に設けられたベ
    ルクランク型ブラケットの支点を介してロアフレームの
    サイドブラケットに枢着されるとともに、当該ベルクラ
    ンク型ブラケットの可動端に上端の枢着されたリンクア
    ームの下端が、取り付けボルトの前方位置で上記回動ア
    ームに枢着され、 後突時の過大な衝撃の入力に伴う上記フューズ機構の作
    動により、シートバックフレームが前記取り付けボルト
    を支点として後傾したとき、アッパーフレームおよびヘ
    ッドレストをロアフレームに対して一体的に前傾可能と
    したことを特徴とする車両用衝撃吸収シート。
  4. 【請求項4】 回動アーム、サイドブラケットに連続し
    て挿通された連結ボルトと;取り付けボルトを中心とす
    る円弧上で、この連結ボルトのサイドブラケットの挿通
    孔に連続して設けられた、連結ボルトの径より小径の小
    径端から多くとも連結ボルトとほぼ同一径の大径端まで
    連続して拡幅したテーパ状衝撃吸収溝と;の組み合わせ
    を有する衝撃吸収素子として、フューズ機構が形成さ
    れ、 後突の際の過大な衝撃の入力に伴う、取り付けボルトを
    支点としたシートバックフレームの後傾によって、前記
    連結ボルトを周縁の拡開変形のもとで前記挿通孔から前
    記テーパ状衝撃吸収溝の小径端に移動させ、当該小径端
    から前記大径端までの周縁の拡幅変形を伴う連結ボルト
    の移動によって、後突の際の衝撃エネルギーを連続的に
    吸収可能とするとともに、 テーパ状衝撃吸収溝の大径端における連結ボルトの係
    止、保持により、シートバックフレームの以降の後傾お
    よびロアフレームに対するアッパーフレーム、ヘッドレ
    ストの一体的な前傾を規制可能とした請求項3記載の車
    両用衝撃吸収シート。
  5. 【請求項5】 連結ボルトが取り付けボルトの下方に配
    置されるとともに、これらのボルト間に位置可能な円弧
    上で回動アームの内方に、段付きピンとしてなる連結ピ
    ンが突設され、サイドブラケットに穿設された円弧状の
    長孔を介して延出された連結ピンの延出端に、リンクア
    ームの下端が枢着された請求項3または4記載の車両用
    衝撃吸収シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009046031A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Imasen Electric Ind Co Ltd 車両用シートの骨組み構造体
JP2010502498A (ja) * 2006-09-07 2010-01-28 レカロ ゲーエムベーハー アンド カンパニー カーゲー 車両座席
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