JPH10292033A - 含浸用樹脂組成物 - Google Patents

含浸用樹脂組成物

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JPH10292033A
JPH10292033A JP3117097A JP3117097A JPH10292033A JP H10292033 A JPH10292033 A JP H10292033A JP 3117097 A JP3117097 A JP 3117097A JP 3117097 A JP3117097 A JP 3117097A JP H10292033 A JPH10292033 A JP H10292033A
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impregnation
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JP3117097A
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Ichiji Yamashita
一司 山下
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ビスアルケニル置換ナジイミド化合物、
ビスマレイミド化合物、常温で液状のエポキシ樹脂を1
30〜160℃で加熱溶融させた後、120℃以下に冷
却し、ラジカル重合性モノマーを添加し、さらに90℃
以下の温度に冷却後、モノマレイミド化合物を添加溶解
させ、最後に80℃以下の温度で有機過酸化物重合触
媒、および熱潜在性をもったカチオン重合触媒を添加し
た含浸用樹脂組成物。 【効果】電気機器の絶縁材料、特に変圧器、回転機等の
含浸用途に適する、低粘度、耐熱性、ポットライフ、保
存安定性に優れた樹脂組成物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器の絶縁材
料、特に変圧器、回転機等の含浸用として用いられる、
低粘度、ポットライフ、保存安定性、耐熱性に優れた含
浸用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気機器の小型化、軽量化のニー
ズが高まり、それにつれて、電気機器の使用温度も上が
る傾向にある。これら電気機器、特に変圧器、回転機等
に使用される含浸用樹脂組成物に対しても耐熱性が要求
されるようになってきている。
【0003】一般に、変圧器、回転機等に使用される含
浸用樹脂組成物は、ボイドを含まない緻密な絶縁層を形
成するために、300mPa・s以下の低粘度にして含
浸作業を行う必要がある。従って、通常は、含浸作業可
能な粘度まで樹脂組成物を加温して使用される。
【0004】従来から、耐熱性を有する電気機器絶縁の
含浸用樹脂組成物としては、配合物が低粘度で40〜7
0℃で含浸作業を行うことができ、作業性が良く、また
硬化物の耐熱性が比較的優れていることからエポキシ樹
脂と酸無水物硬化剤とからなる系に代表される樹脂組成
物が、好適に用いられている。しかしながら、この樹脂
組成物は、一般に耐熱クラスF種が限界であり、H種ク
ラス以上の耐熱性を要求される電気機器に使用すること
は困難である。
【0005】そこで、ビスマレイミド化合物とトリアジ
ン系化合物とを主成分とする樹脂組成物、ビスマレイミ
ド化合物とアルケニルフェノール化合物とを主成分とす
る樹脂組成物等が耐熱クラスH種以上を実現する代表的
な樹脂組成物として提案、あるいは実用に供されてい
る。しかしながら、耐熱性を維持するためにビスマレイ
ミド成分の配合割合が多い上記の樹脂組成物を電気機器
の含浸用として用いる場合には、作業時の樹脂組成物の
粘度を低くするために、100℃程度まで樹脂組成物を
加温して作業する必要が生じる。その場合、作業時にお
ける樹脂組成物の反応速度も速くなり、粘度上昇が著し
く、いわゆるポットライフが極めて短く、経済的に著し
く不利であるという問題が生じる。さらに、これら樹脂
組成物は、ビスマレイミド化合物の配合量が多いため、
保存のために冷却するとビスマレイミドの結晶が析出固
化し、液状での取り扱いが出来ず、極めて不便である。
【0006】そこで一般的には、エポキシ樹脂とビスマ
レイミド系化合物を配合した樹脂組成物、あるいはエポ
キシ樹脂と酸無水物硬化剤およびビスマレイミド系化合
物を配合し、耐熱性を向上した樹脂組成物などが用いら
れることが多い。しかしながら、これらの樹脂組成物に
おいても耐熱性を向上させるためには、ビスマレイミド
化合物の配合量を多くしなければならない。しかし、ビ
スマレイミド化合物はエポキシ樹脂等に対する溶解性が
乏しいため、配合量を増やすと組成物の粘度が高くなる
ので作業温度を70〜90℃に上げる必要がある。その
ため、作業中の粘度上昇も大きくポットライフが不十分
であると同時に、保存安定性が極めて乏しくなり、保存
中、あるいは作業中にビスマレイミドの結晶が析出し使
用不可能になるという重大な問題が発生する。従って、
これらの樹脂組成物では、ビスマレイミドの配合量を少
なくし、ある程度耐熱性を犠牲にしても、保存安定性の
良好な樹脂組成物を得て使用しているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の諸問
題を解決するためになされ、配合物が低粘度で、40〜
70℃で含浸作業を行うことができ、ポットライフや保
存安定性も良く、作業性に優れ、かつ硬化物の耐熱性に
優れた含浸用樹脂組成物を提供しようとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
達成しようと鋭意検討をを重ねた結果、下記の(A)〜
(G)成分を配合することで、比較的低粘度で、保存安
定性も良く、かつ硬化物の耐熱性に優れた含浸用樹脂組
成物が得られることを見いだし、本発明を完成させるに
至ったものである。
【0009】即ち、本発明は、請求項1として、(A)
ビスアルケニル置換ナジイミド化合物、(B)ビスマレ
イミド化合物、(C)常温で液状のエポキシ樹脂を13
0〜160℃で加熱溶融させた後、120℃以下に冷却
し、(D)ラジカル重合性モノマーを添加し、さらに9
0℃以下の温度に冷却後、(E)モノマレイミド化合物
を添加溶解させ、最後に80℃以下の温度で(F)有機
過酸化物重合触媒、および(G)熱潜在性をもったカチ
オン重合触媒を添加して、得る事を特徴とする含浸用樹
脂組成物である。
【0010】本発明の、請求項2は、請求項1記載の含
浸用樹脂組成物において (1) 成分(A)のビスアルケニル置換ナジイミド化
合物としてN,N’−p−キシリレン−ビス(アリルビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカ
ルボキシイミド)を含有する。 (2)成分(B)のビスマレイミド化合物として、N,
N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド
を含有する。 (3)成分(C)の常温で液状のエポキシ樹脂として、
常温で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂を含有す
る。 (4)成分(D)のラジカル重合性モノマーとして、p
−フタル酸ジアリル、m−フタル酸ジアリル、またはト
リアリルイソシアヌレートを含有する。 (5)成分(E)のモノマレイミド化合物として、N−
フェニルマレイミドを含有する。 (1) 〜(5)のうち少なくとも一つを含むことを特
徴とする。
【0011】本発明の、請求項3は、請求項1又は請求
項2記載の成分(A)と成分(B)において、〔(A)
+(B)〕の総量が、全体の樹脂組成物に対して、20
〜50重量%となり、かつ、(A)/〔(A)+
(B)〕の割合が40〜80重量%である事を特徴とす
る。
【0012】本発明の、請求項5は、請求項1又は請求
項2記載の成分(C)において、その配合割合が、全体
の樹脂組成物の10〜30重量%である事を特徴とす
る。
【0013】本発明の、請求項6は、請求項1又は請求
項2記載の成分(D)において、その配合割合が、全体
の樹脂組成物に対して10〜30重量%である事を特徴
とする。
【0014】本発明の、請求項4は、請求項1又は請求
項2記載の成分(E)においてその配合割合が、全体の
樹脂組成物の10〜30重量%であり、かつ(E)/
〔(A)+(B)+(E)〕の割合が20〜60重量%
である事を特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容を具体的に詳
述する。本発明に用いる成分(A)はビスアルケニル置
換ナジイミド化合物であり、一般式(化1)で示される
化合物である。
【0016】
【化1】
【0017】具体的には、N,N’−ヘキサメチレン−
ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン
−2,3−ジカルボキシイミド)、ビス[4−(アリル
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジ
カルボキシイミド)フェニル]メタン、N,N’−p−
キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)などを単
独、あるいは2種以上混合して用いることができる。
【0018】これらの化合物の中でも(化2)で示され
るN,N’−p−キシリレン−ビス(アリルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキ
シイミド)が本発明の目的を達成する上ではもっとも好
ましく用いられる。
【0019】
【化2】
【0020】また、成分(B)であるビスマレイミド化
合物は、一般式(化3)により示される。
【0021】
【化3】
【0022】具体的には、N,N’−ヘキサメチレンビ
スマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミ
ド、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマ
レイミド、N,N’−(4,4’−ジフェニルエーテ
ル)ビスマレイミド、N,N’−(4,4’−ジシクロ
ヘキシルメタン)ビスマレイミド、N,N’−m−キシ
リレンビスマレイミド、N,N’−(4,4’−ジフェ
ニルシクロヘキサン)ビスマレイミド、N,N’−
(4,4’−ジフェニル−1,1’−プロパン)ビスマ
レイミド、N,N’−(3,3’−ジメチル−4,4’
−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N’−
(3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチル−4,4’
−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、2,2’−ビス
[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパ
ン,などを単独、あるいは2種以上混合して用いられ
る。
【0023】これらの化合物の中でも(化4)で示され
るN,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレ
イミドが本発明の目的を達成する上ではもっとも好まし
く用いられる。
【0024】
【化4】
【0025】これら、耐熱性を発揮する成分(A)と成
分(B)において〔(A)+(B)〕の総量は、全体の
樹脂組成物に対して20〜50重量%となるように配合
することが望ましい。配合量が20重量%以下では、望
ましい耐熱性は得られず、また50重量%以上では樹脂
組成物の粘度が上昇し含浸用として適さなくなるととも
に、硬化物の脆さが生じ、実用性に乏しくなる。
【0026】一方、成分(A)ビスアルケニル置換ナジ
イミド化合物と成分(B)ビスマレイミド化合物の間の
配合割合は(A)/〔(A)+(B)〕の割合が40〜
80%になるような配合比を選ぶことが望ましい。この
割合が40%以下では、作業中の(B)成分の析出が起
き、作業中に使用不能になる恐れが大きい。また、この
割合が、80%以上では、硬化反応性が劣ると同時に、
良好な樹脂硬化物が得られない。
【0027】本発明に用いる成分(C)の常温で液状の
エポキシ樹脂は、1分子内に2個以上のエポキシ樹脂
で、常温で液状であれば特に限定されるものではない。
具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、等のビス
フェノール化合物のジグリシジルエーテル化合物、多価
フェノールのポリグリシジルエーテル化合物、フェノー
ルノボラック、クレゾールノボラック、トリヒドロキシ
フェニルメタン、トリヒドロキシフェニルプロパン、テ
トラヒドロキシフェニルエタン等のグリシジルエーテル
化合物、芳香族アミン化合物から誘導されるグリシジル
アミン化合物、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ポ
リアルキレンエーテル類のグリシジルエーテルエポキシ
樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹
脂、トリグリシジルイソシアヌレート等の含複素環エポ
キシ樹脂、これらのハロゲン置換体エポキシ化合物が単
独あるいは2種以上の混合物として用いられる。
【0028】特に、本発明では、配合物の低粘度化に有
利な常温で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂が好
適に用いられる。
【0029】これらの成分(C)は、全体の樹脂組成物
に対して10〜30重量%となるように配合することが
望ましい。この割合が10重量%以下になると、樹脂硬
化物が脆くなり、実用性に乏しい。一方、この割合が3
0重量%以上になると、硬化物の耐熱性が劣る。
【0030】成分(D)であるラジカル重合性モノマー
は、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルス
チレン、ジビニルベンゼン、O−フタル酸ジアリル、m
−フタル酸ジアリル、p−フタル酸ジアリル、トリアリ
ルイソシアヌレ−ト、メタクリル酸、メタクリル酸メチ
ル、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジアリ
ルビスフェノールA、ジアリルビスフェノールF、ビス
フェノールAジアリルエーテル、ビスフェノールFジア
リルエーテルなどが挙げられる。
【0031】これらの成分の中でも特にp−フタル酸ジ
アリル、m−フタル酸ジアリルあるいはトリアリルイソ
シアヌレ−トが、本発明の主旨に沿った樹脂組成物が得
られることから好適に用いられる。
【0032】これらの成分(D)は、全体の樹脂組成物
に対して10〜30重量%となるように配合することが
望ましい。この割合が10重量%以下では、配合物の粘
度が高くなりすぎ、含浸用の材料として用いることが困
難になる。また、30重量%以上配合すると硬化物が脆
くなると同時に耐熱性が低下するため実用性に乏しくな
る。
【0033】本発明に用いる成分(E)のモノマレイミ
ド化合物としては、N−フェニルマレイミド、N−(2
−メチルフェニル)マレイミド、N−(2.6−ジエチ
ルフェニル)マレイミド、N−(2−クロロフェニル)
マレイミド、N−シクリヘキシルマレイミド、N−ラウ
リルマレイミド、N−(4−カルボキシフェニル)マレ
イミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミドな
どを、単独あるいは2種以上混合して用いることができ
る。
【0034】これらの化合物の中でも(化5)で示され
るN−フェニルマレイミドが本発明の目的を達成する上
では、もっとも好ましく用いられる。
【0035】
【化5】
【0036】このモノマレイミド化合物は、全体の樹脂
組成物に対して10〜30重量%となるように配合す
る。配合量が10重量%以下では樹脂組成物の粘度が上
昇し含浸用として適さなくなる。30重量%以上では望
ましい耐熱性は得られず、また硬化物の脆さが生じ、実
用性に乏しくなる。
【0037】さらに、成分(A)、(B)、(E)の組
成比は、(E)/〔(A)+(B)+(E)〕が20〜
60%となるように選ぶことが望ましい。この比が20
%以下では、望ましい粘度が得られず、60%以上で
は、硬化物の耐熱性が劣る。
【0038】また、成分(F)の有機過酸化物重合触媒
は、樹脂組成物の硬化反応性を改善する目的で、微量添
加されるもので、具体的には、メチルイソブチルケトン
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ターシャリーブチルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイドなどが上げられるが、作業
温度にて分解しない化合物を選ぶ必要がある。
【0039】これらの成分(F)は、樹脂組成物の硬化
反応性を制御する目的で用いられ、その混合割合は、任
意に選択できるが、全体の樹脂組成物に対して0.01
〜1重量%の範囲で用いることが望ましい。
【0040】また、成分(G)の熱潜在性を有するカチ
オン重合触媒とは、(化6)で表現されるスルホニウム
化合物とルイス酸の塩である。
【0041】
【化6】
【0042】具体的には、2−ブテニルテトラメチレン
スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、3−メチ
ル−2ブチニルテトラメチレンスルホニウムヘキサフル
オロアンチモネート、ベンジル−4−(エトキシカルボ
ニルオキシ)フェニルメチルスルホニウムヘキサフルオ
ロアンチモネート、ベンジル−4−(ベンジルオキシカ
ルボニルオキシ)フェニルメチルスルホニウムヘキサフ
ルオロアンチモネート、4−(ベンゾイルオキシ)フェ
ニルベンジルエチルスルホニウムヘキサフルオロアンチ
モネート、p−メチルベンジル−4−アセトキシフェニ
ルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、
p−メチルベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルス
ルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(ベン
ゾイルオキシ)フェニルベンジルメチルスルホニウムヘ
キサフルオロホスフェートなどが挙げられる。
【0043】これらの成分(G)は、樹脂組成物の硬化
反応性を制御する目的で用いられ、その混合割合は任意
に選択できるが、全体の樹脂組成物に対して0.01〜
1重量%の範囲で用いることが望ましい。
【0044】以上の、各成分を混合して一液性樹脂組成
物を得る際には、成分(A)、(B)、(C)を混合
し、130〜160℃の温度で加熱溶融させ、120℃
以下の温度に冷却後、成分(D)を添加する。さらに、
90℃以下の温度に冷却した後、成分(E)を添加溶解
させ、最後に80℃以下の温度で成分(F)および成分
(G)を添加し、目的とする樹脂組成物を得る。
【0045】こうして本発明によって得られた樹脂組成
物は、150〜270℃の温度で1〜24時間加熱すれ
ば、容易に耐熱性に優れた硬化物が得られる。
【0046】
【作用】本発明の含浸用樹脂組成物は、成分(A)およ
び(B)を一定の割合で同時に添加することによって耐
熱性および保存安定性を確保し、成分(E)、成分
(C)および成分(D)によって含浸用樹脂に必要な、
相反する特性である耐熱性と低粘度化を両立することが
できる。
【0047】[実施例]次に、本発明を実施例によって
説明するが、本発明はこれら実施例によって限定される
ものではない。
【0048】実施例1 ビスアルケニル置換ナジイミド化合物としてN,N’−
p−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]
ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)(商
品名 BANI−X(丸善石油化学社製))、40重量
部、ビスマレイミド化合物としてN,N’−(4、4’
−ジフェニルメタン)ビスマレイミド(商品名 MB−
3000(三菱油化社製) 20重量部、常温で液状の
エポキシ樹脂としてビスフェノールF型エポキシ樹脂
(商品名 エピコート807(油化シェル社製)) 4
0重量部、を混合し140℃に加熱し、ビスアルケニル
置換ナジイミド化合物およびビスマレイミド化合物を完
全に溶解させた後、120℃に冷却し、重合性モノマー
としてm−フタル酸ジアリル(商品名 ダイソーダップ
100モノマー(ダイソー社製))、40重量部を添加
した後、さらに90℃に冷却し、モノマレイミド化合物
としてN−フェニルマレイミド重量部を溶解させた。そ
して、さらに80℃以下に冷却後、有機過酸化物重合触
媒としてジクミルパーオキサイド 0.2重量部、カチ
オン重合触媒としてヘキサフルオロアンチモンのベンジ
ルスルホニウム塩である熱潜在型のカチオン重合触媒、
(商品名サンエイドSI−100L(三新化学社製))
0.2重量部を添加して、含浸用樹脂組成物を得た。
【0049】実施例2〜6 実施例1と同様の方法によって、表1に示すような組成
で、実施例2〜6の均一な含浸用樹脂組成物を得た。こ
れら実施例2〜6では実施例1で用いた化合物以外に、
表1に示すように、室温で液状のビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(商品名 エピコート828(油化シェル社
製))、重合性モノマーとしてp−フタル酸ジアリル
(商品名 ダプレンモノマー(ダイソー社製))、トリ
アリルイソシアヌレート(商品名 TAIC(日本化成
社製))を用いた。
【0050】比較例1 従来の、高耐熱性の含浸樹脂組成物の代表的な例とし
て、ビスマレイミド化合物として、N,N’−(4、
4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド(商品名MB
−3000(三菱油化社製)20部、エポキシ樹脂とし
て、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(商品名 エピコ
ート807(油化シェル社製))80重量部、を混合
し、140℃に加熱してビスマレイミド化合物を混合溶
解し、80℃以下に冷却後、酸無水物硬化剤としてメチ
ルテトラヒドロフタル酸無水物(商品名HN2200
(日立化成社製))72重量部、有機過酸化物重合触媒
としてジクミルパーオキサイド、0.2重量部およびマ
イクロカプセル型硬化促進剤(商品名 HX3741
(旭化成社製))0.3重量部を添加して、含浸用樹脂
組成物を作成した。
【0051】比較例2 比較例1と同様の方法によって、表1に示すような組成
で、比較例2の均一な含浸用樹脂組成物を得た。
【0052】以上の、実施例1〜6および比較例1〜2
で得られた樹脂組成物において配合物の50℃および7
0℃における粘度、ゲル化時間、ポットライフおよび保
存安定性を測定した。また、樹脂組成物を180℃で4
時間さらに230℃で4時間さらに250℃で8時間硬
化させた硬化物について熱変形温度、および加熱減量を
測定し、それらの結果を表1に示した。ここで表1にお
けるポットライフとは、配合物の粘度が約100mPa
・sとなるような温度で保温し、200mPa・sに到
達するまでの時間を測定し、その時間をポットライフと
定義した。いずれも、優れた特性を示し本発明の効果を
示すことができた。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】以上の説明および表1から明らかなよう
に、本発明の樹脂組成物は、耐熱性、保存安定性に優
れ、低粘度でポットライフが長いため作業性にも優れた
含浸用樹脂組成物が得られ、電気機器のH種以上の耐熱
クラスをもった含浸用樹脂組成物として変圧器、回転機
等の含浸用として好適に使用されるものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ビスアルケニル置換ナジイミド化
    合物、(B)ビスマレイミド化合物、(C)常温で液状
    のエポキシ樹脂を130〜160℃で加熱溶融させた
    後、120℃以下に冷却し、(D)ラジカル重合性モノ
    マーを添加し、さらに90℃以下の温度に冷却後、
    (E)モノマレイミド化合物を添加溶解させ、最後に8
    0℃以下の温度で(F)有機過酸化物重合触媒、および
    (G)熱潜在性をもったカチオン重合触媒を添加して得
    る事を特徴とする含浸用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (1)成分(A)のビスアルケニル置換
    ナジイミド化合物としてN,N’−p−キシリレン−ビ
    ス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−
    2,3−ジカルボキシイミド)を含有する (2)成分(B)のビスマレイミド化合物として、N,
    N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド
    を含有する (3)成分(C)の常温で液状のエポキシ樹脂として、
    常温で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂を含有す
    る (4)成分(D)のラジカル重合性モノマーとして、p
    −フタル酸ジアリル、m−フタル酸ジアリル、またはト
    リアリルイソシアヌレートを含有する (5)成分(E)のモノマレイミド化合物として、N−
    フェニルマレイミドを含有する (1)〜(5)のうち少なくとも一つを含むことを特徴
    とする請求項1記載の含浸用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 成分(A)と成分(B)において、
    〔(A)+(B)〕の総量が、全体の樹脂組成物に対し
    て、20〜50重量%となり、かつ、(A)/〔(A)
    +(B)〕の割合が40〜80重量%である請求項1又
    は請求項2記載の含浸用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 成分(C)において、その配合割合が、
    全体の樹脂組成物の10〜30重量%である請求項1又
    は請求項2記載の含浸用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 成分(D)において、その配合割合が、
    全体の樹脂組成物に対して、10〜30重量%である請
    求項1又は請求項2記載の含浸用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 成分(E)においてその配合割合が、全
    体の樹脂組成物の10〜30重量%であり、かつ(E)
    /〔(A)+(B)+(E)〕の割合が20〜60重量
    %である請求項1又は請求項2記載の含浸用樹脂組成
    物。
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