JPH10293427A - 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及びその製造方法

Info

Publication number
JPH10293427A
JPH10293427A JP4194798A JP4194798A JPH10293427A JP H10293427 A JPH10293427 A JP H10293427A JP 4194798 A JP4194798 A JP 4194798A JP 4194798 A JP4194798 A JP 4194798A JP H10293427 A JPH10293427 A JP H10293427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
particles
toner
charge control
control agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4194798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4026212B2 (ja
Inventor
Hitoshi Takayanagi
均 高柳
Kazuo Itotani
一男 糸谷
Minoru Nomura
実 野村
Hiroko Sakurai
宏子 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP04194798A priority Critical patent/JP4026212B2/ja
Publication of JPH10293427A publication Critical patent/JPH10293427A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4026212B2 publication Critical patent/JP4026212B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】帯電特性の優れた静電荷像現像用トナーを得
る。 【解決手段】着色剤と結着樹脂とを必須成分とする樹脂
粒子と、帯電制御剤を含む樹脂とからなり、後者が前者
の表面に固着された静電荷像現像用トナーであって、後
者(帯電制御剤を含む樹脂)が、正帯電性帯電制御剤が
均一に、溶解又は前記樹脂粒子(I)の平均粒子径以下
に分散した塩基性基含有樹脂である静電荷像現像用トナ
ー及びその製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用トナ
ー、とりわけ、乾式電子写真法において静電荷像を現像
する際に用いるための電子写真用正帯電性トナー、及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】静電荷像現像用トナーの製法としては、
乾式法では、結着用樹脂に着色剤、トナーに摩擦帯電性
を付与するための帯電制御剤、耐ホットオフセット性を
付与するためのワックス等を加えて溶融混練し、粉砕、
分級する粉砕法が知られている。この場合、トナー粒子
各々が一様な帯電特性を有し、良好な複写画像を形成し
得るためには、各々のトナー粒子中の帯電制御剤が均一
に微分散されていることが重要である。
【0003】しかるに、帯電制御剤は、粒径が5〜20
μmと大きく、結着樹脂との相容性が悪い。そのため、
粉砕法では、帯電制御剤を樹脂中に分散させるには多大
の労力を必要とし、長時間混練しても、尚、樹脂中に均
一に分散させることは困難である。その結果、複写画像
に地汚れを生じたり、あるいは、画像のかぶり等を生じ
るという問題点があった。
【0004】さらに、粉砕法においては、帯電制御剤の
大部分が粒子内部に内包され、粒子の表層に存在してい
るごく一部の帯電制御剤のみが帯電付与に寄与している
にすぎず、添加した帯電制御剤が無駄となっている。こ
れは、省資源、環境問題の面からも好ましいことではな
い。
【0005】また、静電荷像現像用トナーの製法とし
て、湿式法では、着色剤を含む重合性単量体を所望のト
ナー粒径を有するように水性媒体中に微粒子状に乳化さ
せた後、これを重合する事で、直接トナー粒子を製造す
る、いわゆる重合法が知られている。
【0006】この重合法において、着色剤と帯電制御剤
を含む重合性単量体を同様に乳化した後、重合する製造
方法が知られているが、粉砕法と同様、大部分の帯電制
御剤が粒子内部に内包されてしまい、添加した帯電制御
剤の多くは無駄になり、かつ粒子表面に不均一に帯電制
御剤が露出し、安定した帯電特性を付与することが難し
いという問題点を有している。
【0007】また、機械的な乾式外添により、帯電制御
剤粒子をトナー粒子表面に付着させる方法が知られてい
るが、かかる方法によるときは、帯電制御剤を重合体粒
子表面に均一に付着させることが困難であったり、ある
いは、樹脂と帯電制御剤との相容性が低いため、重合体
粒子表面に付着した帯電制御剤粒子が表面から脱落しや
すい等の問題も生じる。
【0008】また、特開平4ー146447号公報で
は、重合体粒子表面にカルボキシル基を付与し、該表面
にカチオン性界面活性剤を吸着させることで、粒子表面
に帯電制御剤を形成することを提案している。しかしな
がら、かかる方法では、カルボキシル基による負帯電性
をキャンセルするのに十分な量のカチオン性界面活性剤
を粒子表面に付着させることは困難である。すなわち、
吸着という物理化学的な現象により付着させる場合に
は、付着量の制御が難しい。そのため、逆帯電トナーの
含有量が多くなり、地汚れ、かぶり等を生じるという問
題が生じる。
【0009】また、静電荷像現像用トナーの製法とし
て、湿式法では重合法以外に、特開平5−66600号
公報に記載されている、いわゆる、転相乳化法が知られ
ている。しかしながら、これらは負帯電性トナーであ
り、外添剤、あるいはキャリアー等の変更をしたとして
も、正帯電性トナーとして使用することはできない。
【0010】また、上記公報による製法では、転相乳化
前に帯電制御剤を添加して、その後転相乳化することに
より、帯電制御剤含有トナーを調整できるが、粉砕法と
同様に、この方法だと帯電制御剤が粒子内に内包され、
帯電制御剤の効果が十分に発現しにくくなる点、また、
帯電制御剤のごときイオン性物質が含まれると、転相乳
化時の粒子形成が劣化するという問題も生じる。
【0011】転相乳化法で正帯電性トナーを製造する方
法として、特開平5−265247号公報には、第3級
アミノ基を結着樹脂成分とし、該樹脂を中和することで
親水性をあげ、水性媒体中に転相乳化することでトナー
粒子を製造する方法が提案されている。
【0012】しかしながら、この製法ではトナーの正帯
電性は確保されるが、多量に含有されているアミノ基に
起因する臭気の発生が避けられず、トナー使用に際して
大きな制約となっている。また、この製造方法でも、転
相前に帯電制御剤を添加して、その後転相乳化すること
により、帯電制御剤含有トナーを調整できるが、先に述
べたように、この方法だと、帯電制御剤が粒子内に内包
され、帯電制御剤の効果が十分に発現しにくい点、ま
た、帯電制御剤のごときイオン性物質が含まれると、転
相乳化時の粒子形成が劣化するという問題も生じる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】すなわち、本発明の目的とするところは、
少量の正帯電性帯電制御剤を、着色剤と決着樹脂を必須
成分とする樹脂粒子の表面に、均一に固着した、帯電特
性に優れた正帯電性トナー、及び粉砕法や重合法、転相
乳化法において得られた樹脂粒子表面に、少量の正帯電
性帯電制御剤を、均一に固着する、帯電特性に優れた正
帯電性トナーの製造方法を提供することにある。
【0015】とりわけ、転相乳化法で得られる負帯電性
樹脂粒子表面に、少量の正帯電性帯電制御剤を均一に固
着した、帯電特性に優れた、正帯電性トナー及びその製
造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
【0017】そこで、本発明者らは、上述した如き発明
が解決しようとする課題に照準を合わせて、鋭意検討を
重ねた結果、トナー粒子構造として、正帯電性帯電制御
剤が均一に溶解又は1μm以下に分散した塩基性基含有
樹脂を必須成分として含み、前記正帯電性制御剤を含有
した塩基性基含有樹脂が、着色剤と結着樹脂を必須成分
とする樹脂粒子の表面に固着された、正帯電性の静電荷
像現像用トナーが、上記した課題を解決することを見い
出した。
【0018】そして、その様な粒子構造の正帯電性の静
電荷像現像用トナーを得る方法の一例として、着色剤と
結着樹脂を必須成分とする樹脂粒子(I)の分散液に、
中和により自己水分散性/又は水溶性となる塩基性基含
有樹脂と正帯電性帯電制御剤を必須成分とする混合物
を、転相乳化して得られる、粒径が樹脂粒子(I)より
も小さい、微粒子の水性分散液/又は水溶性樹脂溶液
(II)を別途加えて、樹脂粒子表面に正帯電性帯電制
御剤を含有した、塩基性基含有樹脂を固着させる様にす
ることで、前記課題が解決されることを見い出し、本発
明を完成するに至った。
【0019】即ち本発明は、次の発明を提供するもので
ある。着色剤と結着樹脂を必須成分とする樹脂粒子
(I)と、正帯電性帯電制御剤が均一に溶解又は1μm
以下に分散した塩基性基含有樹脂を必須成分として含
み、前記正帯電性制御剤を含有した塩基性基含有樹脂
が、樹脂粒子(I)の表面に固着された、正帯電性の静
電荷像現像用トナー(以下、第1発明という)。
【0020】着色剤と結着樹脂を必須成分とする樹脂粒
子(I)の水性分散液と、中和により自己水分散性/又
は水溶性となる塩基性基含有樹脂と正帯電性帯電制御剤
を必須成分とする混合物を、中和剤の存在下、水性媒体
中に転相乳化して得られる、正帯電性帯電制御剤が溶解
又は1μm以下に分散され内包、又は吸着された、前記
樹脂粒子(I)よりも平均粒子径が小さい、微粒子の水
性分散液/又は水溶性樹脂溶液(II)を、均一に混合
して、前記中和剤と逆の極性の中和剤でトナー粒子表面
に析出させ、次いで、これから液媒体を除去し乾燥させ
る、トナー粒子表面に、正帯電性制御剤を含有した塩基
性基含有樹脂が固着された、正帯電性トナーの製造方法
(以下、第2発明という)。
【0021】そして上記第2発明は、好適には、次の方
法で行われる。すなわち、中和により自己水分散性とな
る酸性基含有樹脂と着色剤を必須成分として含む混合物
を、中和剤の存在下に、水性媒体中に転相乳化して得ら
れた、着色剤が内包された、球形の樹脂粒子(I)を用
いることを特徴とする、正帯電性トナーの製造方法(以
下、第3発明という)。
【0022】第1発明のトナーは、その粒子構造に、例
えば以下の特徴を有する。 1.正帯電性帯電制御剤が、溶解、もしくは1μm以下
の状態に、塩基性基含有樹脂中に微分散している。 2.上記状態で正帯電性帯電制御剤を含んだ塩基性基含
有樹脂が、実質30〜300nmの粒子状で、均一に、
樹脂粒子表面に固着している。 3.塩基性基含有樹脂の塩基性基が、好ましくは第三級
アミノ基である。 4.樹脂粒子が、好ましくは酸性基を含有し、該酸性基
がカルボキシル基である。 5.樹脂粒子の形状は限定されないが、好ましくは、樹
脂粒子のワーデルの実用球形度が、0.95以上であ
る。
【0023】上記構造上の特徴を有することにより、以
下の効果が発現する。 1.正帯電性帯電制御剤が、溶解、もしくは1μm以下
の状態に、塩基性基含有樹脂中に微分散し、上記状態で
正帯電性帯電制御剤を含んだ塩基性基含有樹脂が、実質
30〜300nmの粒子状で、均一に、樹脂粒子表面に
固着している。その結果、樹脂粒子の極性に関わらず、
少量の正帯電性帯電制御剤量で、十分な正帯電量と、個
々のトナー粒子の均一帯電性が達成される。 2.樹脂粒子のワーデルの実用球形度が、0.95以上
である、球形粒子である場合には、均一に表面処理がさ
れるため、より一層、個々のトナー粒子の均一帯電性が
達成される。 3.樹脂粒子が、酸性基、好ましくはカルボキシル基を
有する場合には、正帯電性帯電制御剤を含んだ塩基性基
含有樹脂の微粒子が、酸ー塩基相互作用により、より強
固に、粒子表面に固着し、剥離による現像特性の劣化を
低減する。
【0024】上記した第1発明のトナーを得るには、各
種の製造方法が考えられるが、例えばその一例として、
上記第2発明の製造方法が挙げられる。
【0025】上記第2発明では、正帯電性帯電制御剤を
含む粒子を固着させる樹脂粒子(I)の水性分散液は
、いかなる製法によって得られたものでも使用できる
ことを意味し、たとえば、粉砕法で得られた樹脂粒子
を、分散安定剤の存在下、水性媒体中に分散した、樹脂
粒子の分散液、あるいは、重合法などの湿式法により得
られるような粒子の水性分散液、あるいは、分散安定剤
を使用して、転相乳化をする方法によって得られる樹脂
粒子の分散液、を使用することができることを包含して
いる。この場合には、いずれも分散安定剤を使用してい
るため、該粒子を十分に洗浄してから、正帯電性帯電制
御剤を含む塩基性基含有樹脂の微粒子(II)を固着さ
せることがトナーの環境安定性などの点から好ましい。
【0026】上記第3発明では、転相乳化法により得ら
れた、樹脂粒子の水性分散液を用いる点に特徴がある。
転相乳化法で得られる樹脂粒子の特徴は、ワーデルの実
用球形度がが0.95以上であり、分散安定剤を使用し
ないで粒子を形成することが可能なため、該分散安定剤
による帯電特性への影響が少ない、という特徴があげら
れる。
【0027】すなわち、この場合、着色剤と結着樹脂を
必須成分とする樹脂粒子(I)は、中和により自己水分
散性となる酸性基含有樹脂と、着色剤を必須成分として
含む混合物を、中和剤の存在下に、水性媒体中に転相乳
化して得られた、着色剤が内包された球形粒子である。
【0028】また、上記第2発明は、着色剤と結着樹脂
を必須成分とする樹脂粒子(I)の水性分散液と、別途
調整した、中和により自己水分散性/又は水溶性となる
塩基性基含有樹脂と正帯電性帯電制御剤を必須成分とす
る混合物を、中和剤の存在下、水性媒体中に転相乳化し
て得られる、正帯電性帯電制御剤が溶解又は1μm以下
に分散され、内包、又は吸着された、前記樹脂粒子
(I)よりも平均粒子径が小さい、微粒子の水性分散液
及び/又は水溶性樹脂溶液(II)とを、均一に混合し
て、前記中和剤と逆の極性の中和剤で樹脂粒子表面に析
出させる製造方法であり、発明1の特徴を有した、正帯
電性トナーを容易に製造することができる。
【0029】本発明の工程を説明する前に本発明で使用
する各成分の説明をする。本発明で使用しうる結着樹脂
は、トナーバインダー樹脂として使用しうる樹脂であれ
ばいずれでもよい。その中で、特に、転相乳化を利用し
て使用される、中和により自己水分散性となる酸性基含
有樹脂、及び中和により自己水分散性/又は水溶性とな
る塩基性基含有樹脂について、次に説明する。
【0030】本発明において、中和により自己水分散性
となりうる樹脂とは、分子内に有する、中和により親水
性が増加しうる官能基の作用により、水性媒体の作用下
で、乳化剤や分散安定剤を実質的に用いることなく、安
定なる水性分散体あるいは水溶液を形成する能力を有す
る樹脂である。中和により自己水分散性となりうる樹脂
(中和により親水性が増加しうる酸性、あるいは塩基性
の官能基を分子鎖中に有する樹脂)に、当該樹脂が酸性
基を有しているならば塩基を、塩基性基を有しているな
らば酸を用いて中和することで、当該官能基を塩構造に
して親水性を高めることができる。
【0031】この中和の度合い(中和率)により、親水
性の度合いが適宜調節できる。この際の親水性の程度
は、当該樹脂自体が水に分散できる程度でなければなら
ない。この様な自己水分散性樹脂は、水性媒体と混合す
ることで、転相乳化が起こり、粒子を生成する。
【0032】酸基あるいは塩基性基を含有する、中和に
より自己水分散性となりうる樹脂の親水性は、中和によ
り親水性が増加しうる官能基の量或いは中和量(中和
率)により制御できる。また、一定の中和率以上に中和
すると水溶性となりうる樹脂を用いて、中和率を減じる
ことにより、自己水分散性樹脂とすることもできる。
【0033】本発明の製法では、塩基性基含有樹脂は、
一定の中和率以上に中和すると水溶性となりうる樹脂を
用いることが好ましい。
【0034】さらにはかかる親水性により、転相乳化に
おいての、分散時の粒子の大きさが決定される。つまり
中和率のコントロールにより任意の粒径を容易に得るこ
とが可能である。
【0035】当該樹脂が樹脂中に有する中和により親水
性の増加しうる官能基としては、たとえば 、酸性基と
しては、カルボキシル基、燐酸基、スルホン基、硫酸基
などがあり、中でもカルボキシル基が好ましい。また、
塩基性基としては、1級、2級3級アミノ基、4級アン
モニュウム基などが挙げられるが、中でも3級アミノ基
が好ましい。
【0036】樹脂が自己水分散性、あるいは水溶性を発
現するために必要な、中和された酸性基あるいは塩基性
基等の官能基の量(中和量、中和率)は、組成や分子
量、構造などにより樹脂そのものの親水性が異なるの
で、各々の樹脂により中和率は異なるが、酸性基の場合
には、酸価として30〜150(mgKOH/g)なる
範囲内が好ましい。
【0037】また、塩基性基の場合には、アミン価とし
て20〜100(mgHCl/g)なる範囲内が好まし
い。
【0038】また、中和された官能基がとる塩構造は、
中和により自己水分散性となりうる樹脂中の官能基を、
転相乳化直前までに、中和剤にて中和して得た場合で
も、あらかじめ塩構造として樹脂中に存在するものでも
その効果は同じである。
【0039】本発明を実施するに当たって、中和により
自己水分散性、あるいは水溶性となる樹脂に含有され
る、酸性、もしくは塩基性の該官能基の一部又は全部
を、塩構造に変換する必要がある場合には、該樹脂に含
有される官能基の一部、又は全部を、それと逆極性の中
和剤で中和することで適宜調整できる。
【0040】中和により自己水分散性あるいは水溶性と
なりうる樹脂としては、トナーとしての粉体流動性、定
着性等のバランスが比較的容易に得られ易い、ラジカル
重合性樹脂とりわけスチレン/アクリレート共重合体系
樹脂が好適である。次に、ラジカル重合性樹脂を例にと
り、詳細に説明する。
【0041】当該中和により自己水分散性となりうる、
酸性基含有樹脂としては、前述のような酸基を含有した
ラジカル重合性単量体類と、この酸基を含有したラジカ
ル重合性単量体類以外のラジカル重合性単量体類を、ラ
ジカル開始剤存在下で、ラジカル重合させて得られるも
のが使用できる。
【0042】この様な製造方法で得られる樹脂として
は、例えば、次の方法も採用できる。 1)中和により自己水分散性となりうる樹脂の1種を得
て、それとは別に、前記のと相溶性を有するが、前記の
と重量平均分子量Mwが異なる自己水分散性となりうる
樹脂の1種以上を得て、これら2種以上を混合する。す
なわち、上記異なる重量平均分子量の2種以上の樹脂を
別々に合成して、それらを所定割合となる様に、混合し
て用いる(単純ブレンド樹脂)方法。
【0043】2)同一反応容器中(in−situ)
で、予め1種のラジカル重合性単量体混合物を、重合率
が20〜80%となるまで重合してから、もう1種の同
混合物を重合した重合体(樹脂)からなる、上記1にお
ける、異なる重量平均分子量Mwの2種以上の双方が結
果的にブレンドされた樹脂(in−situ樹脂)を用
いる方法。
【0044】当該中和により自己水分散性/又は水溶性
となりうる、塩基性基含有樹脂としては、塩基性基を含
有した重合性単量体類と、この塩基性基を含有した重合
性単量体類以外の重合性単量体類を、ラジカル開始剤存
在下で、ラジカル重合させて得られるものが使用でき
る。
【0045】これらを得るための重合反応は、溶液重合
でも、懸濁、乳化重合でも適宜利用できる。
【0046】こうした酸性基含有重合性単量体類として
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸モノブ
チル、マレイン酸モノブチルなどが挙げられる。また、
塩基性基含有重合性単量体類としては、ジメチルアミノ
エチル、ジエチルアミノエチル、ジブチルアミノエチ
ル、N−エチル−N−フェニルアミノエチルなどのアク
リレート誘導体、メタクリレート誘導体が挙げられる。
また、N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、
N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−
ビニル化合物も挙げられる。
【0047】酸性基あるいは塩基性基含有重合性単量体
類以外の重合性単量体類としては、例えば、スチレン系
モノマー(芳香族ビニルモノマー)類として、スチレ
ン、ビニルトルエン、2−メチルスチレン、t−ブチル
スチレンもしくはクロルスチレンがある。
【0048】また、アクリル酸エステル類としては、例
えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミ
ル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デシルも
しくはアクリル酸ドデシル、アクリル酸2−クロルエチ
ル、アクリル酸フェニル、アルファクロルアクリル酸メ
チルが挙げられる。
【0049】さらにまた、メタクリル酸エステルとして
は、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸n−ヘキシ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n
−オクチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸2−クロルエチル、メタクリル酸フェ
ニル、アルファクロルメタクリル酸メチルが挙げられ
る。
【0050】また、アクリロニトリル、メタアクリロニ
トリル、アクリルアミド等のアクリル酸もしくはメタク
リル酸誘導体、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエ
ーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル
類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチ
ルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、等を挙げ
ることができる。
【0051】また、前記樹脂を得る場合には、溶液重合
の場合には、汎用の有機溶剤を使用できる。使用する有
機溶媒としては、たとえば、トルエン、キシレン、ベン
ゼン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタンの
如き各種炭化水素類;メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソ
ブタノール、sec−ブタノール、tーブタノールの如
きアルコール類;プロピレングリコールモノメチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレ
ングリコールモノn−ブチルエーテル、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエー
テル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル等の
如きエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンの如き各種ケトン類;酢
酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルの如き各種エス
テル類;プロピレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ートの如き各種エーテルエステル類;テトラヒドロフラ
ンの如き各種環状エーテル類;塩化メチレンの如き各種
ハロゲン化炭化水素類;など、各種の有機溶媒が使用で
きる。
【0052】また、使用する重合開始剤としては、公知
慣用の各種の有機過酸化物系の開始剤、アゾ系の開始剤
が使用できる。具体的には、例えばベンゾイルパーオキ
サイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルハイ
ドロパーオキサイド、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモ
ニウム等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、ア
ゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系化合物が挙げられ
る。
【0053】酸性基含有樹脂としては、例えば、酸価と
して30〜150(mgKOH/g)なる範囲内が好ま
しい。また、重量平均分子量6000〜300000の
もを用いるのが好ましい。さらに、ガラス転移温度45
〜70℃のものを用いることが好ましい。
【0054】塩基性基含有樹脂としては、例えば、アミ
ン価として20〜100(mgHCl/g)なる範囲内
が好ましい。また、重量平均分子量2000〜4000
00、好ましくは6000〜300000のもを用いる
のが好ましい。さらに、ガラス転移温度30〜120℃
のものを用いることが好ましい。
【0055】本発明で使用する中和剤について説明す
る。本発明で用いる中和剤は、以下のように使い分けを
する必要がある。酸性基含有樹脂を、自己水分散性に変
換するためには、塩基性の中和剤が、また、塩基性基含
有樹脂を、自己水分散性/又は水溶性に変換するために
は、酸性の中和剤が使用される。また、中和により塩構
造となった、酸性基含有樹脂を、元の酸性基に戻すため
には、酸性の中和剤が使用される。また、中和により塩
構造となった、塩基性基含有樹脂を、元の塩基性基に戻
し、樹脂粒子表面に、析出させるためには、塩基性の中
和剤が使用される。
【0056】塩基性の中和剤としては、例えば水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の無機金
属類、アンモニア等の無機アルカリ、また、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミ
ン、ジメチルアミン、ジエチルアミン等の第二級アミ
ン、トリエチルアミン等の第三級アミン、ヒドラジン等
の有機アミン類、酸性のものとしては例えば塩酸、硫
酸、燐酸等の無機酸、シュウ酸、蟻酸、酢酸、琥珀酸、
p−トルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられ、これら
により適切量使用される。
【0057】中和により自己水分散性となりうる樹脂の
中和は、転相乳化時で水性媒体と混合される直前までに
行うか、あるいは、転相工程中に水性媒体との混合と同
時に行ってもよい。
【0058】本発明における着色剤は、汎用の着色剤が
使用できる。具体的には、例えばカーボンブラック、磁
性粉、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエ
ロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、
キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシ
アニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ラン
プブラック、ローズベンガラ、C.I.ピグメントレッ
ド122、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.
ピグメントブルー15、四三酸化鉄、三二酸化鉄、鉄
粉、酸化亜鉛、セレン等を挙げることができ、1種又は
2種以上の組み合わせで使用することができる。
【0059】本発明で使用される着色剤の使用量は、通
常樹脂固形分100重量部当たり、3〜15重量部の範
囲から選択される。
【0060】本発明では正帯電性帯電制御剤として、ニ
グロシン化合物として、ボントロンN−01、ボントロ
ンN−07、ボントロンEX(オリエント化学工業
(株)社製)が挙げられる。第4級アンモニウム塩化合
物としては、ボントロンP−51,52(オリエント化
学工業(株)社製)、コピーチャージPSY VP20
38(ヘキスト社製)、TP−415,302(保土ヶ
谷化学工業(株)社製)が挙げられる。トリフェニルメ
タン誘導体として、コピーブルーPR(ヘキスト社製)
が挙げられる。その他、塩基性染料を用いることができ
る。
【0061】本発明では、塩基性基含有樹脂中に、正帯
電性帯電制御剤が分子レベルとなる様に溶解させるか、
溶解できない場合には、公知慣用の手段により、1μm
以下、より好ましくは500nm以下となる様に分散し
ておく必要がある。
【0062】帯電制御剤の樹脂粒子表面への添加量は、
樹脂粒子固形分に対して、0.01〜5重量%、好まし
くは0.01〜2重量%なる範囲が好ましい。ただし、
適正な正帯電性帯電制御剤の量は、樹脂の特性、外添剤
の特性、キャリヤの特性により変わるため、場合場合に
応じて、適宜決められる。
【0063】本発明において有機溶剤は、必要に応じて
使用できるものであり、樹脂を溶解するものであれば、
いずれの有機溶剤でもよい。また、樹脂合成で用いた有
機溶剤を、そのまま使用してもよい。前述した様な、例
えばトルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素
系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン系溶剤、テトラヒドロフラン等のエーテル系
溶剤、四塩化炭素、トリクロロメタン、ジクロロメタン
等のハロゲン系溶剤が使用される。この場合、例えばア
セトン、ブタノール、イソプロピルアルコール等の水溶
性、若しくは部分水溶性の有機溶剤を併用することによ
り、転相乳化における粒子の生成が容易になる。
【0064】好ましくは、容易に脱溶剤され得るアセト
ン、メチルエチルケトンまたは酢酸エチル、テトラヒド
ロフランなどの、いわゆる低沸点溶剤の使用が適切であ
る。
【0065】本発明において使用し得る、他の構成成分
(添加剤成分)としては、離型剤等各種の助剤類が挙げ
られ、その使用目的および使用条件に応じて、適宜、選
択して使用することが出来る。
【0066】助剤としては、例えばポリエチレンワック
ス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックス等の
ワックス類、金属石鹸、ステアリン酸亜鉛の如き滑剤等
があげられるが、中でも、フィッシャートロプシュ法に
より合成された合成ワックスの水分散体、もしくはエマ
ルジョタイプのものを、転相乳化前の樹脂溶液中に添加
し、転相乳化後、粒子内に内包させることができる。
【0067】次に本発明の製造方法の工程について説明
する。本発明は大まかに4つの工程に分けることができ
る。すなわち、着色剤と結着樹脂を必須の成分とする樹
脂粒子(I)の水性分散液を得る工程(1)と、正帯電
性帯電制御剤を含有した塩基性基含有樹脂の微粒子分散
液及び/又は水溶性樹脂溶液(II)を、別途調製する
工程(2)と、(I)と(II)とを均一に混合し、前
記樹脂粒子(I)の表面に、正帯電性帯電制御剤を含有
する塩基性基含有樹脂の微粒子/又は水溶液を、析出さ
せる工程(3)と、その後液媒体を除去、乾燥させてト
ナー粉末を得る工程(4)である。もちろん工程
(1)、工程(2)はどちらが先に行われても、同時に
行われてもよい。説明は各工程ごとに述べていく。
【0068】工程(1)は、 結着樹脂と着色剤を必須
の成分とする樹脂粒子の水性分散液を得る工程である。
【0069】この粒子は前述のとおりいかなる製法によ
って得られたものでもよい。場合によっては粒子を水媒
体中に分散するために分散安定剤等を使用することもで
きる。特に重合法や転相乳化法などの湿式法による、粒
子が水性分散液として得られるものを使用する場合は、
粒子の水媒体への分散の工程が省略できる点で好まし
い。
【0070】分散安定剤や乳化剤等を併用しない、中和
により自己水分散性となる酸性基含有樹脂と、着色剤を
必須成分として含む混合物を、中和剤の存在下に、水性
媒体中に転相乳化して得られた、着色剤が内包された球
形粒子を含む水性分散液を用いる本発明の方法は、本発
明におけるその他の工程が同一である場合には、例え
ば、外部分散安定剤や外部乳化剤等を併用して行う、重
合法や転相乳化法で得られた、着色剤が内包された球形
粒子を含む水性分散液を用いる方法や、或いは、非イオ
ン性の原子団を含む中和しなくとも自己水分散性を有す
る樹脂と着色剤とを必須成分として含む混合物を、水性
媒体中に転相乳化して得られた、着色剤が内包された球
形粒子を含む水性分散液を用いる方法に比べて、後続す
る、例えば洗浄工程等がより簡便とできるという工程上
の長所があるばかりでなく、最終的に得られるトナーの
帯電特性がより良好となる点でも好ましい。
【0071】分散安定剤や乳化剤等を併用しない転相乳
化法による樹脂粒子分散液を得るには、あらかじめ、中
和により自己水分散性となりうる酸性基含有樹脂に、中
和剤を添加、混合して中和を行い、塩構造を有する酸性
基含有樹脂を得た後、これと着色剤とを必須の成分と
し、樹脂を溶解する有機溶剤を必要に応じて含む混合物
を調整し、これを水性媒体で転相乳化する方法により行
うことができる。
【0072】しかし、さらにまた、中和により自己分散
性となりうる酸性基含有樹脂と、着色剤とを必須成分と
して、必要に応じて有機溶剤を含む混合物を調整し、そ
の後、転相乳化直前までの任意の段階、あるいは転相乳
化と同時に、中和により自己水分散性となりうる酸性基
含有樹脂を中和する方法によっても行うことができる。
このようにして着色剤が内包された、一部塩構造を有
する、酸性基含有樹脂からなる樹脂粒子(I)の分散液
を得る。
【0073】上記の混合物の調整においては、例えば、
中和剤により、酸性基の一部が塩構造となった酸性基含
有樹脂と、着色剤と、また必要に応じて有機溶剤とを、
公知慣用の手段で混合分散して混合物を調製する。混合
分散に際しては、例えばボールミル、サンドミル、モー
ターミル等の公知慣用の手段が採用できる。
【0074】また前記混合物を調製する際に用いる有機
溶媒としては、上記したものがいずれも使用できる。樹
脂を溶液重合した場合には、その時に用いた有機溶媒と
同一のものを使用することが出来る。上記した通り、当
該溶液重合時に用いた有機溶媒と混合物調製に用いる有
機溶媒の各々の種類を変えて用いる様にしてもよい。
【0075】混合物の調製に当たっては、そこに例えば
アセトン、ブタノール、イソプロピルアルコール等の水
溶性、若しくは部分水溶性の有機溶剤を含ませることに
より、本工程における樹脂粒子の生成が容易になる。
【0076】上記混合物中の不揮発分は、通常20〜8
0重量%の範囲内に調整される。
【0077】また、中和により自己水分散性となりうる
酸性基含有樹脂と着色剤とを必須成分として、必要に応
じて有機溶剤を含む混合物を調製した後、中和により自
己水分散性となりうる酸性基含有樹脂の中和を行う方法
においては、転相乳化に用いる水性媒体として、酸性基
含有樹脂を自己水分散性とするのに必要な量の中和剤を
含む水性媒体を用いて、転相乳化と同時に中和を行う
か、あるいはまた、転相直前までの任意の段階で、中和
を行う。好ましくは、水性媒体を添加する直前までに、
中和剤を添加しておくことが望ましい。
【0078】いずれにせよ、前記混合物を前記対応する
水性媒体に転相乳化することにより、着色剤が内包され
た樹脂粒子(I)の分散液を得る。その場合、前記混合
物に前記対応する水性媒体を加える様にして転相乳化し
ても、前記混合物を前記対応する水性媒体に加える様に
して転相乳化してもよい。
【0079】工程(1)では、通常平均粒子径が3〜1
2μmの樹脂粒子(I)を含む水性分散液を得る。
【0080】上記した樹脂粒子(I)は、転相乳化後の
水性分散液から有機溶剤を除去したものでもよい。ま
た、本発明の製法では、樹脂粒子(I)は、転相乳化後
の水性分散液から有機溶剤を除去し、水性媒体を濾別、
ウエットケーキを洗浄した後、水性媒体中に再分散し、
塩酸水溶液により、酸性基含有樹脂中に含まれる塩部分
を、元の酸性基に戻す事が好ましい。
【0081】これにより、樹脂粒子表面に酸性基が露出
し、第3工程で粒子表面に析出される正帯電性帯電制御
剤を含んだ塩基性基含有樹脂の微粒子と、酸ー塩基相互
作用により、強固に固着する。
【0082】工程(2)は、中和により自己水分散性/
又は水溶性となる塩基性基含有樹脂と正帯電性帯電制御
剤を必須成分とする混合物を、中和剤の存在下、水性媒
体中に転相乳化して得られる、正帯電性帯電制御剤が溶
解又は1μm以下に分散され内包、又は吸着された、前
記樹脂粒子(I)よりも平均粒子径が小さい、微粒子の
水性分散液/又は水溶性樹脂溶液(II)を得る工程で
ある。
【0083】本発明で重要なポイントの一つは、正帯電
性帯電制御剤が、溶解、もしくは1μm以下に微分散さ
れた状態にすることである。通常、帯電制御剤はイオン
性物質であるため、有機溶剤には溶解しにくく、たとえ
溶解したとしても、溶解度が小さい場合が多い。
【0084】本発明では、中和剤により塩構造となっ
た、塩基性基含有樹脂及び該樹脂を溶解する有機溶剤
は、例えば上述した、アルコール系溶剤、ケトン系溶
剤、あるいはエーテル系溶剤の中から選ばれるものであ
れば、いずれの有機溶剤でもよいが、中でも、本発明の
目的にはメチルエチルケトンとテトラヒドロフランの混
合溶剤を用いることが好ましい。樹脂の極性の高さと相
まって、上記した、正帯電性帯電制御剤の大部分に、溶
解、もしくは1μm以下に分散することが可能である。
このとき、ビーズミル等により、機械的なせん断力を与
えて、分散を促進してもよい。
【0085】正帯電性帯電制御剤と塩基性基含有樹脂と
の割合は、重量比率で、5/95〜80/20、好まし
くは、10/90〜50/50である。
【0086】水性分散液(II)は、工程(1)の樹脂
粒子(I)と同様の操作で得られる。(II)の水性分
散液が微粒子となった場合には、その平均粒子径として
は、樹脂粒子(I)よりも小さい必要があり、0.01
〜2μmであることが好ましい。とりわけ、最適な水性
分散液の状態としては、水溶性となっていることが望ま
しい。このとき、正帯電性帯電制御剤は、塩基性基含有
樹脂の分子鎖に吸着していると推測される。
【0087】本発明の製法では、正帯電性の帯電制御剤
と、塩基性基含有樹脂の組み合わせのため、転相がスム
ーズに進行するため、良好な状態の水性分散液(II)
が得られる。帯電制御剤と、樹脂の官能基が逆極性だ
と、帯電制御剤の吸着により、転相障害が生じ、転相性
が劣化するため、注意が必要である。
【0088】また、本発明で最も好適な実施形態におけ
る転相乳化法で得られる樹脂粒子(I)は、酸性基を有
するため、負帯電性を示す。この場合には、本発明の製
造方法により、正帯電トナーを得るに当たっては、正帯
電性帯電制御剤と酸性基含有樹脂との組み合わせでは、
所望の正帯電性が不充分となるので、正帯電性帯電制御
剤と塩基性基含有樹脂との組み合わせが好適である。
【0089】水性分散液(II)は、転相乳化後の水性
分散液から有機溶剤を除去する事が好ましい。
【0090】工程(3)は、前記工程(1)および工程
(2)で得られた(I)と(II)を均一に混合して、
塩基性基の一部、あるいは全部を塩構造に変換させ、親
水性を高められた塩基性基含有樹脂に、塩基性の中和剤
を加えて、元の中和されていない状態(未中和状態)の
塩基性基に戻す工程であり、その様に処理することによ
り、正帯電性帯電制御剤を含有した樹脂の親水性が低下
して、着色剤を内包する、樹脂粒子(I)の表面に、均
一に析出される。この時、これらは樹脂粒子(I)の表
面に強固に固着される。
【0091】この場合、樹脂の析出速度が速すぎると、
微粒子同士が凝集して、粒子表面に均一に析出しないば
かりか、樹脂粒子同士をも凝集させることになり、好ま
しくない。
【0092】本発明の製法では、塩基性基として第三級
アミノ基を有する樹脂を使用し、該樹脂を強酸で中和し
た後、弱塩基である、アンモニアで処理することによっ
て、該樹脂の析出速度を遅くし、微粒子同士の凝集を起
こりにくくし、均一に樹脂粒子表面に固着させることが
できる。
【0093】工程(2)で得られた分散液(II)中の
固体の、樹脂粒子(I)の水性分散液への添加量は、樹
脂粒子(I)の固形分に対し、0.05〜10重量%、
より好ましくは0.1〜6重量%とすることが好まし
い。
【0094】析出工程は、攪拌下で行うのが一般的であ
る。撹拌翼としては、ファウドラー翼のごとき空気の巻
き込みの少ないものが好ましい。
【0095】析出させる際に使用する塩基性の中和剤の
使用量は、例えば、水温20℃、樹脂粒子(I)と分散
液(II)の混合物の固形分含有量が20%のとき、P
H9〜10となるまで添加すればよい。所定のPHにあ
わせた後、30分間ほど撹拌を行い、樹脂粒子表面に、
完全に固着させる。
【0096】工程(4)では、前記工程(3)で得られ
た、表面に帯電制御剤を含む樹脂を固着したトナー粒子
を、液媒体から分離、乾燥し、粉体トナーを得る工程で
ある。
【0097】液媒体から除去分離されたトナー粒子は、
乾燥してトナー粉末を得る。この乾燥は、公知慣用の手
法がいずれも採用できるが、例えばトナー粒子が熱融着
や凝集しない温度で熱風乾燥でもよいし、凍結乾燥する
という方法も挙げられる。また、スプレードライヤー等
を用いて、水性媒体からのトナー粒子の分離と乾燥とを
同時に行うという方法もある。
【0098】本発明で用いるトナー粒子からなるトナー
粉体の粒子サイズとしては、トナーとしての実用的レベ
ル内で任意の大きさを選定できる。現状のマシンとのマ
ッチング性からは、その体積平均粒子径が3〜12μm
の範囲のものが好適である。
【0099】本発明の製造方法で得られるトナーは、非
磁性一成分トナーあるいは磁性一成分トナーとして、
又、キャリアと組み合わせることにより二成分現像剤と
して使用することができ、良好な帯電特性発現により高
品質の画像を得ることができる。
【0100】キャリアとしては、公知慣用のものがいず
れも使用できるが、例えば、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、
コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれ
らの合金又は酸化物、表面処理されたガラス、シリカ等
の粉末が使用できる。勿論、アクリル樹脂被覆キャリ
ア、フッ素樹脂被覆キャリア、フッ素/アクリル樹脂被
覆キャリア、シリコーン樹脂被覆キャリア等の樹脂被覆
キャリアも使用できる。キャリアとしては、例えば20
〜200ミクロン程度のものが使用される。
【0101】
【発明の実施形態】
1.着色剤と結着樹脂を必須成分とする樹脂粒子(I)
と、正帯電性帯電制御剤が均一に溶解又は1μm以下に
分散した塩基性基含有樹脂を必須成分として含み、前記
正帯電性制御剤を含有した塩基性基含有樹脂が、樹脂粒
子(I)の表面に固着された、正帯電性の静電荷像現像
用トナー。
【0102】2.樹脂粒子(I)が、酸性基を含有した
結着樹脂からなることを特徴とする、上記1記載のトナ
ー。
【0103】3.塩基性基が3級アミノ基である、上記
1または2記載のトナー。
【0104】4.酸性基がカルボキシル基である、上記
2または3記載のトナー。
【0105】5.トナー粒子のワーデル実用球形度が
0.95以上である、上記1、2、3または4記載のト
ナー。
【0106】6.着色剤と結着樹脂を必須成分とする樹
脂粒子(I)の水性分散液と、中和により自己水分散性
/又は水溶性となる塩基性基含有樹脂と正帯電性帯電制
御剤を必須成分とする混合物を、中和剤の存在下、水性
媒体中に転相乳化して得られる、正帯電性帯電制御剤が
溶解又は1μm以下に分散され内包、又は吸着された、
前記樹脂粒子(I)よりも平均粒子径が小さい、微粒子
の水性分散液及び/又は水溶性樹脂溶液(II)を、均
一に混合して、前記中和剤と逆の極性の中和剤でトナー
粒子表面に析出させ、次いで、これから液媒体を除去し
乾燥させる、トナー粒子表面に、正帯電性制御剤を含有
した塩基性基含有樹脂が固着されたトナーの製造方法。
【0107】7.着色剤と結着樹脂を必須成分とする樹
脂粒子(I)が、中和により自己水分散性となる酸性基
含有樹脂と着色剤を必須成分として含む混合物を、中和
剤の存在下に、水性媒体中に転相乳化して得られた、着
色剤が内包された球形粒子である、上記6記載の製造方
法。
【0108】8.着色剤と結着樹脂を必須成分とする樹
脂粒子(I)の水性分散液が、転相乳化後、酸処理によ
り元の酸性基に戻したものを水性媒体中に再分散したも
のである、上記6または7記載の製造方法。
【0109】本発明の最も好適な実施形態は、樹脂粒子
(I)中の結着樹脂として、例えば種種の極性のものが
使用できるが、最も好ましいのは、酸基を含有する中和
により自己水分散しうる樹脂を塩基により中和して得た
自己水分散性樹脂を用い、正帯電性制御剤を前記粒子
(I)に付着させるために、塩基性基を含有する中和に
より自己水分散しうる樹脂を酸により中和して得た自己
水分散性樹脂を用い、塩基を用いて、正帯電性制御剤を
粒子(I)表面に局在化させたものである。
【0110】
【実施例】次に、本発明を比較例及び実施例により、一
層、具体的に説明する。以下において、部、および%は
すべて重量基準であるものとする。
【0111】樹脂の合成例 (参考例1) カルボキシル基を有するスチレン−アク
リル系共重合体の合成例滴下装置、温度計、窒素ガス導
入管、撹拌装置及び還流冷却器を備えた3リットルのフ
ラスコに、メチルエチルケトン/イソプロピルアルコー
ル/水の114/12/24部を仕込んでから、80℃に
昇温し、下記の単量体類及び重合開始剤からなる混合物
を一括して仕込み、反応を開始した。
【0112】 組成1 スチレン 330部 アクリル酸ブチル 216部 アクリル酸 54部 「パーブチルO」〔日本油脂(株)製〕 0.6部
【0113】ついで、3時間後から1時間おきに、反応
樹脂溶液の約10部をサンプリングし、同量のメチルエ
チルケトンで希釈し、ガードナー粘度計で粘度を測定し
た。粘度がP−Qとなる時点で、メチルエチルケトン/
イソプロピルアルコールの567/63部を添加し、温
度が80℃になってから、以下に示されるような割合の
混合物を1時間にわたって滴下した。なお、この時のモ
ノマー残存率をガスクロマトグラフィーで定量すること
で1段目の重合率を計算すると、60%であった。
【0114】 組成2 スチレン 413部 アクリル酸ブチル 133部 アクリル酸 54部 「パーブチルO」 18部
【0115】滴下終了後、3時間毎に3回「パーブチル
O」の2部を添加し、さらに4時間反応を継続してから
終了した。最後に、メチルエチルケトンで不揮発分が5
0%になるように調整して樹脂溶液(A−1)を得た。
【0116】A−1の樹脂特性 樹脂酸価:70 KOH(mg)/g モノマー混合物の酸価:組成1は70、組成2は70 設計Tg:組成1は25℃、組成2は50℃ モノマー重量比:組成1/組成2=50/50 GPC面積比:HMw/LMw=28/72 組成別重量平均分子量:HMwは360000、LMw
は35000 重量平均分子量:124000 Tg:61℃
【0117】(参考例2) 3級アミノ基を有するスチ
レン−アクリル系共重合体の合成例滴下装置、温度計、
窒素ガス導入官、撹拌装置及び還流冷却器を備えた3リ
ットルのフラスコに、メチルエチルケトンの670部を
仕込んでから、80℃に昇温し、下記の単量体類及び重
合開始剤からなる混合物を、2時間かけて滴下した。
【0118】 スチレン 732部 アクリル酸ブチル 100部 メタクリル酸ジメチルアミノエチル 168部 「パーブチルO」 8部
【0119】ついで、滴下を終了してから、3時間後か
ら3時間おきに4回、各々重合触媒のパーブチルOの2
部を添加した。次に、パーブチルOを添加してからさら
に、4時間反応を継続してから終了した。最後に、不揮
発分が50%になるようにメチルエチルケトンで調整し
て樹脂溶液(A−2)を得た。該樹脂のTgは68℃、
重量平均分子量142000、及びアミン価39であっ
た。
【0120】樹脂物性の説明 酸価:樹脂固形分1gを中和するのに要するKOHのm
g数。 アミン価:樹脂固形分1gを中和するのに要するHCl
のmg数。 設計Tg:重合性モノマーが100%重合したと仮定し
たときのTgで、FOXの式に基づいた計算値である。 分子量:ポリスチレン換算ゲル・パーミュエーション・
クロマトグラフ(GPC)により測定した。 HMw/LMwの面積比及び組成別重量平均分子量:測
定したチャートの、谷(Bottom)を境にして分離したと
きの面積比。及び各面積部分の重量平均分子量。 重量平均分子量:全体を平均したときの重量平均分子
量。 Tg:Differential Scanning Calorimetry (DS
C)により測定。
【0121】着色剤と結着樹脂を必須成分とする樹脂粒
子の作製 (参考例3)転相乳化法による、着色剤と結着樹脂を必
須成分とする樹脂粒子の作製 A−1の樹脂溶液の900部と、「エルフテックス(E
LFTEX)8」(米国キャボット社製のカーボンブラ
ック)の50部とを、「アイガーモーターミルM−25
0」(アイガージャパン社製のモーターミル)を使用し
て1時間の間混練せしめた。このミルベースの樹脂固形
分/顔料の割合は、90/10になる。
【0122】次に、得られたカーボン分散樹脂溶液に、
ワックス微粒子液媒体分散体「H808」(中京油脂社
製のエマルジョン型ワックス、フィッシャートロプシュ
ワックス、粒子径0.5μm、固形分含有量30%)の
45部を添加し、さらに、「アイガー・モーターミル
M−250」によって、10分間のあいだ混合、分散さ
せた。ついで、不揮発分濃度を51%に調整し、ミルベ
ースを作製した。
【0123】次いで、この混合物の300部に対して、
1規定の水酸化ナトリウム水溶液(中和剤)の20.7
部およびイソプロピルアルコールの34部及びメチルエ
チルケトンの30部及び、脱イオン水の90部を加え、
良く混合した後、内温を30℃に保持し、攪拌しなが
ら、これに、5ml/minで8分間にわたって脱イオ
ン水を滴下し、転相乳化させた。さらに、30分後に脱
イオン水の300部を加えた。尚、転相乳化時の温度
は、30℃で、両液温度の差がなくなる様に調製した。
【0124】次に、減圧蒸留によって有機溶剤を除去
し、処理液より着色剤内包樹脂粒子を濾別させたのち、
当粒子を水中に再分散させた。続いてこの分散液を、
0.1N塩酸水溶液(前記したのと逆極性の中和剤水溶
液)にてpH2.5に調整し、30分間攪拌し、樹脂粒
子中の樹脂を、元のカルボキシル基含有樹脂に変換し
た。
【0125】得られた樹脂粒子を濾別した後、さらに水
中に再分散し、固形分含有量を20%となるよう脱イオ
ン水により調整し、着色剤の内包された、樹脂粒子の水
分散体溶液(R−1)を調整した。なお、樹脂粒子の水
分散体溶液のPHは4.9であった。
【0126】此処に得られた樹脂粒子の平均粒子径は、
コールター・マルティサイザー2を用いた測定により、
7.8ミクロン(μm)であった。また、ワーデルの実
用球形度は0.98であった。なお、得られたトナー粒
子を樹脂に埋包し薄片化したサンプルを、ルテニウム酸
四酸化物で染色後、TEM(透過型電子顕微鏡)で観察
したところ、着色剤、及びワックス微粒子がトナー粒子
内に内包されておりカプセル型となっているのが確認さ
れた。
【0127】 (参考例4)重合法による、着色剤と結着樹脂を必須成分とする樹脂粒子の作 製 スチレン 240 g アクリル酸ブチル 60 g エチレングリコールジメタアクリレート 3 g アゾビスイソブチロニトリル 6 g ドデシルメルカプタン 3 g カーボンブラック 15 g [米国キャボット社製塩基性カーボンブラック] ビスコール550P 3 g [三洋化成工業(株)製ポリプロピレンワックス]
【0128】上記の混合物をT.K.ロボミクス(特殊
機化工業(株)社製ホモミクサー)で分散させた後、ポ
リアクリル酸ソーダの18部を溶解したイオン交換水1
500gを加え、分散懸濁させた。この混合液をファウ
ドラー翼の付いた3Lのフラスコに入れ、窒素気流下、
80℃で10時間懸濁重合を行い、着色剤が内包された
樹脂粒子の水分散液を調製した。得られた樹脂粒子の平
均粒径は、コールターマルティサイザー2により測定し
た結果8.0μmであった。また、ワーデルの実用球形
度は0.97であった。
【0129】この樹脂粒子水性分散液を濾過し、再度水
に分散するという洗浄作業を数回繰り返し、最後に、固
形分含有量を20%となるよう脱イオン水により調整
し、着色剤の内包された、樹脂粒子の水分散体溶液(R
−2)を調整した。なお、樹脂粒子の水分散体溶液のP
Hは5.3であった。
【0130】帯電制御剤含有樹脂水溶液の調製 (参考例5)1Lの広口ポリ瓶に、A−2の樹脂の10
0部及びテトラヒドロフランの200部及び1NHCl
水溶液の50部を添加し、均一に混合する。次に、ニグ
ロシン化合物として、「ボントロンN−07」(オリエ
ント化学工業(株)社製正帯電性帯電制御剤)の21.
5部と、直径1mmのガラスビーズの400gを加え、
ペイントコンデショナーにより30分間分散を行った。
分散終了後、400倍の光学顕微鏡により観察したとこ
ろ、樹脂溶液中に、ニグロシン化合物が均一に溶解して
いることが確認された。
【0131】ニグロシン化合物が均一に溶解した、該樹
脂溶液を、2Lのセパラブルフラスコに移し、撹拌下、
脱イオン水を50ml/minで10分間滴下し、転相
乳化を行った。滴下終了後、ここで得られた水性媒体分
散液から、減圧蒸留によって、有機溶剤を除去し、帯電
制御剤の水性分散液(B)を得た。該分散液を、400
倍の光学顕微鏡で観察したところ、均一に溶解している
ことが確認された。おそらく、帯電制御剤は、水溶性樹
脂に吸着した形で、非常にミクロな状態で、分散してい
るものと推測される。得られた水溶液の固形分含有量
は、10.4%であり、樹脂と帯電制御剤の重量比は7
0/30であった。
【0132】(実施例1)10Lのステンレスパット
に、R−1の樹脂粒子の水分散体溶液の3000部(P
H4.9)を仕込み、撹拌下に、帯電制御剤の水性分散
液(B)の57.8部をゆっくり滴下した。滴下終了後
の樹脂粒子分散水溶液の水温20℃、PHは3.9であ
った。また、このときの樹脂粒子固形分に対し、(B)
の添加量は1重量%であり、樹脂成分は0.7重量%、
帯電制御剤成分は0.3重量%であった。
【0133】次に、0.1Nアンモニア水を、40ml
/minで、PHが9となるまで滴下し、帯電制御剤の
水性分散液を、樹脂粒子表面に析出させた。滴下終了
後、30分間保持し、次いで、濾過を行った。このと
き、濾液はクリアであり、流出物は認められなかった。
また、30分保持後の分散状態を、400倍の光学顕微
鏡で観察したところ、凝集、その他の異常は見られなか
った。
【0134】次に、濾過したウェットケーキを、固形分
含有量が20%となるように、脱イオン水に再分散し、
30分間撹拌、洗浄を行った。この後、濾過を再度行
い、水媒体から、表面処理された樹脂粒子(トナー粒
子)のウェットケーキを分離した。このときも、濾液は
クリアであり、流出物は認められなかった。この後、該
ウェットケーキを凍結乾燥することで、帯電制御剤含有
樹脂で表面処理された、トナー粒子を得た。
【0135】得られたトナー粒子の体積平均粒子径は
7.8μであり、表面処理前の樹脂粒子の粒径と変化は
見られなかった。また、SEM(走査型電子顕微鏡)に
より、粒子表面を観察したところ、30〜100nmの
微粒子が、均一に、粒子表面に固着しているのが観察さ
れた。また、ワーデルの実用球形度は、0.98であっ
た。
【0136】該トナー粒子に対し、ヘンシェルミキサー
で、シリカHDK H3050(ワッカー社製)を、
0.3重量%外添した。次いで、アクリル・フッ素コー
トマグネタイトキャリアに対し、トナー濃度が3.3重
量%となるように現像剤を調整した。
【0137】この現像剤を、ボールミルにより、100
rpmで混合した後、ブローオフ帯電量及びイースパー
トアナライザー(ホソカワミクロン社製)により、測定
を行った。その結果、ブローオフ帯電量38μC/g、 逆帯電トナー粒子の個数%:2%、 1Femto C/10μm以下の低帯電トナーの比率:5% q/d:5Femto C/10μm であり、個々のトナー粒子が、十分な正帯電性を示し、
かつ均一に帯電していることがわかる。
【0138】(実施例2)10Lのステンレスパット
に、R−1の樹脂粒子の水分散体溶液の3000部(P
H4.9)を仕込み、撹拌下に、帯電制御剤の水性分散
液(B)の96.3部をゆっくり滴下した。滴下終了後
の樹脂粒子分散水溶液の水温20℃、PHは3.7であ
った。また、このときの樹脂粒子固形分に対し、(B)
の添加量は1.67重量%であり、樹脂成分は1.17
重量%、帯電制御剤成分は0.5重量%であった。
【0139】次に、実施例1と同様の操作にて、帯電制
御剤の水性分散液を、樹脂粒子表面に析出させた。この
とき、実施例1と同様の挙動を示した。
【0140】次に、濾過したウェットケーキを、固形分
含有量が20%となるように、脱イオン水に再分散し、
30分間撹拌、洗浄を行った。この後、濾過を再度行
い、水媒体から、表面処理された樹脂粒子(トナー粒
子)のウェットケーキを分離した。このときも、濾液は
クリアであり、流出物は認められなかった。この後、該
ウェットケーキを凍結乾燥することで、帯電制御剤含有
樹脂で表面処理された、トナー粒子を得た。
【0141】得られたトナー粒子の体積平均粒子径は
7.9μであり、表面処理前の樹脂粒子の粒径と変化は
見られなかった。また、SEM(走査型電子顕微鏡)に
より、粒子表面を観察したところ、30〜100nmの
微粒子が、実施例1よりもさらに密に、かつ、均一に、
粒子表面に固着しているのが観察された。また、ワーデ
ルの実用球形度は、0.98であった。
【0142】該トナー粒子に対し、ヘンシェルミキサー
で、シリカHDK H3050(ワッカー社製)を、
0.3重量%外添した。次いで、アクリル・フッ素コー
トマグネタイトキャリアに対し、トナー濃度が3.3重
量%となるように現像剤を調整した。
【0143】この現像剤を、ボールミルにより、100
rpmで混合した後、ブローオフ帯電量及びイースパー
トアナライザー(ホソカワミクロン社製)により、測定
を行った。その結果、ブローオフ帯電量43μC/g、 逆帯電トナー粒子の個数%:0.8%、 1Femto C/10μm以下の低帯電トナーの比率:3% q/d:5.4Femto C/10μm であり、個々のトナー粒子が、十分な正帯電性を示し、
かつ均一に帯電していることがわかる。
【0144】(実施例3)10Lのステンレスパット
に、R−2の樹脂粒子の水分散体溶液の3000部(P
H5.3)を仕込み、撹拌下に、帯電制御剤の水性分散
液(B)の57.8部をゆっくり滴下した。滴下終了後
の樹脂粒子分散水溶液の水温20℃、PHは4.3であ
った。また、このときの樹脂粒子固形分に対し、(B)
の添加量は1重量%であり、樹脂成分は0.7重量%、
帯電制御剤成分は0.3重量%であった。
【0145】次に、実施例1と同様の操作にて、帯電制
御剤の水性分散液を、樹脂粒子表面に析出させた。この
とき、実施例1と同様の挙動を示した。
【0146】次に、濾過したウェットケーキを、固形分
含有量が20%となるように、脱イオン水に再分散し、
30分間撹拌、洗浄を行った。この後、濾過を再度行
い、水媒体から、表面処理された樹脂粒子(トナー粒
子)のウェットケーキを分離した。このときも、濾液は
クリアであり、流出物は認められなかった。この後、該
ウェットケーキを凍結乾燥することで、帯電制御剤含有
樹脂で表面処理された、トナー粒子を得た。
【0147】得られたトナー粒子の体積平均粒子径は8
μmであり、表面処理前の樹脂粒子の粒径と変化は見ら
れなかった。また、SEM(走査型電子顕微鏡)によ
り、粒子表面を観察したところ、30〜100nmの微
粒子が、均一に、粒子表面に固着しているのが観察され
た。また、ワーデルの実用球形度は、0.97であっ
た。
【0148】該トナー粒子に対し、ヘンシェルミキサー
で、シリカHDK H3050(ワッカー社製)を、
0.3重量%外添した。次いで、アクリル・フッ素コー
トマグネタイトキャリアに対し、トナー濃度が3.3重
量%となるように現像剤を調整した。
【0149】この現像剤を、ボールミルにより、100
rpmで混合した後、ブローオフ帯電量及びイースパー
トアナライザー(ホソカワミクロン社製)により、測定
を行った。その結果、ブローオフ帯電量41μC/g、 逆帯電トナー粒子の個数%:3%、 1Femto C/10μm以下の低帯電トナーの比率:6.
5% q/d:6.7Femto C/10μm であり、個々のトナー粒子が、十分な正帯電性を示し、
かつ均一に帯電していることがわかる。
【0150】
【発明の効果】着色剤が内包された樹脂粒子の水性分散
液と、別途調整した正帯電性帯電制御剤を含有した、塩
基性基含有樹脂の微粒子分散体/又は水溶性樹脂溶液を
混合し、前記樹脂粒子の表面に、正帯電性帯電制御剤を
内包する塩基性基含有樹脂微粒子を析出させ、これを乾
燥して、粒子表面に正帯電性帯電制御剤が、均一に固着
したトナーを得ることにより、少量の帯電制御剤で、十
分な正帯電量を有する、トナー粒子個々の帯電量が均一
な、正帯電性トナーを得ることができる。また本製造方
法では、着色剤が内包された樹脂粒子の極性にかかわら
ず、正帯電性トナーを製造することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤と結着樹脂を必須成分とする樹脂
    粒子(I)と、正帯電性帯電制御剤が均一に溶解又は1
    μm以下に分散した塩基性基含有樹脂を必須成分として
    含み、前記正帯電性制御剤を含有した塩基性基含有樹脂
    が、樹脂粒子(I)の表面に固着された、正帯電性の静
    電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 樹脂粒子(I)が、酸性基を含有した結
    着樹脂からなることを特徴とする請求項1記載のトナ
    ー。
  3. 【請求項3】 塩基性基が3級アミノ基である、請求項
    1記載のトナー。
  4. 【請求項4】 酸性基がカルボキシル基である、請求項
    2記載のトナー。
  5. 【請求項5】 トナー粒子のワーデル実用球形度が0.
    95以上である、請求項1記載のトナー。
  6. 【請求項6】 着色剤と結着樹脂を必須成分とする樹脂
    粒子(I)の水性分散液と、中和により自己水分散性及
    び/又は水溶性となる塩基性基含有樹脂と正帯電性帯電
    制御剤を必須成分とする混合物を、中和剤の存在下、水
    性媒体中に転相乳化して得られる、正帯電性帯電制御剤
    が溶解又は1μm以下に分散され内包、又は吸着され
    た、前記樹脂粒子(I)よりも平均粒子径が小さい、微
    粒子の水性分散液/又は水溶性樹脂溶液(II)を、均
    一に混合して、前記中和剤と逆の極性の中和剤でトナー
    粒子表面に析出させ、次いで、これから液媒体を除去し
    乾燥させる、トナー粒子表面に、正帯電性制御剤を含有
    した塩基性基含有樹脂が固着されたトナーの製造方法。
  7. 【請求項7】 着色剤と結着樹脂を必須成分とする樹脂
    粒子(I)が、中和により自己水分散性となる酸性基含
    有樹脂と着色剤を必須成分として含む混合物を、中和剤
    の存在下に、水性媒体中に転相乳化して得られた、着色
    剤が内包された球形粒子である、請求項6記載の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 着色剤と結着樹脂を必須成分とする樹脂
    粒子(I)の水性分散液が、転相乳化後、酸処理により
    元の酸性基に戻したものを水性媒体中に再分散したもの
    である、請求項7記載の製造方法。
JP04194798A 1997-02-24 1998-02-24 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4026212B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04194798A JP4026212B2 (ja) 1997-02-24 1998-02-24 静電荷像現像用トナー及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-39602 1997-02-24
JP3960297 1997-02-24
JP04194798A JP4026212B2 (ja) 1997-02-24 1998-02-24 静電荷像現像用トナー及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10293427A true JPH10293427A (ja) 1998-11-04
JP4026212B2 JP4026212B2 (ja) 2007-12-26

Family

ID=26378991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04194798A Expired - Fee Related JP4026212B2 (ja) 1997-02-24 1998-02-24 静電荷像現像用トナー及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4026212B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010128114A (ja) * 2008-11-26 2010-06-10 Sanyo Chem Ind Ltd 電子写真トナー用樹脂粒子、及びその製造方法
JP2016200813A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 保土谷化学工業株式会社 電荷制御剤外添型トナーの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010128114A (ja) * 2008-11-26 2010-06-10 Sanyo Chem Ind Ltd 電子写真トナー用樹脂粒子、及びその製造方法
JP2016200813A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 保土谷化学工業株式会社 電荷制御剤外添型トナーの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4026212B2 (ja) 2007-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05119529A (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2005513531A (ja) 静電荷現像用トナーおよび逆中和を伴った懸濁処理による静電荷現像用トナーの製造方法
JPH1172960A (ja) 粉体トナー
JP4075216B2 (ja) 正帯電性トナー及びその製造方法
JP2001022117A (ja) トナー及びその製法
JP4026212B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及びその製造方法
JPH1083096A (ja) 電子写真用トナー
JPH1172961A (ja) カラートナー
JP2004294839A (ja) 静電潜像現像用トナー及びその製造方法
JP4193287B2 (ja) トナー及びその製法
JPH10293419A (ja) 静電荷像現像用トナー及びその製造法
JP4165349B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及びその製造方法
JPH11288132A (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JPH10133416A (ja) 電子写真用負極性球形トナー
JP3774911B2 (ja) 微小カプセル粒子の製造方法及び電子写真用トナーの製造方法
JP4466485B2 (ja) 負電荷制御剤分散液の製造方法および負帯電性静電潜像現像用トナーの製造方法
JP2501880B2 (ja) 静電荷像現像用トナ―の製造方法
JP3637582B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製法
JPH11327202A (ja) 正帯電性トナ―及びその製造方法
JPH0695230B2 (ja) 電子写真用トナ−の製造方法
JP3614510B2 (ja) 電子写真用負極性トナーの製造方法
JP3489264B2 (ja) トナーの製法
JPH083662B2 (ja) 電子写真用トナ−の製造方法
JP3879884B2 (ja) 静電印刷用トナーの製法
JPH0869127A (ja) 電子写真用負極性トナー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050112

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050602

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050623

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061004

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061019

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070918

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071001

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101019

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111019

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111019

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 5

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131019

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees