JPH10304882A - コージビオースホスホリラーゼとその製造方法並びに用途 - Google Patents

コージビオースホスホリラーゼとその製造方法並びに用途

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JPH10304882A
JPH10304882A JP31915197A JP31915197A JPH10304882A JP H10304882 A JPH10304882 A JP H10304882A JP 31915197 A JP31915197 A JP 31915197A JP 31915197 A JP31915197 A JP 31915197A JP H10304882 A JPH10304882 A JP H10304882A
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kojibiose
phosphorylase
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glucose
glucosyl
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友之 西本
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倫夫 久保田
Hiroto Chaen
博人 茶圓
Toshio Miyake
俊雄 三宅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規酵素コージビオースホスホリラーゼを提
供するとともに本酵素の製造方法及び本酵素を利用した
グルコシル転移糖含有糖質並びにその用途を提供する。 【解決手段】 コージビオースホスホリラーゼ活性を有
する新規酵素と、当該酵素をコードするDNAと、当該
酵素を産生する微生物を栄養培地中で培養し、産生した
酵素を培養物から採取する酵素の製造方法と、その酵素
をβ−D−グルコース−1リン酸とそれ以外の糖質に作
用させて得られるグルコシル転移糖含有糖質、並びに、
そのグルコシル転移糖含有糖質を含有せしめた組成物に
より解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規酵素コージビ
オースホスホリラーゼとその製造方法並びに用途に関
し、更に詳細には、無機質のリン酸および/またはその
塩(以下、不都合が生じない限り、本明細書を通じて
「無機リン酸」と略称する。)の存在下コージビオース
を分解してD−グルコースとβ−D−グルコース−1リ
ン酸及び/又はその塩(以下、不都合が生じない限り、
本明細書を通じて「β−D−グルコース−1リン酸」と
略称する。)を生成し、また、逆に、β−D−グルコー
ス−1リン酸とD−グルコースからコージビオースと無
機リン酸を生成する作用を示す新規酵素コージビオース
ホスホリラーゼとその製造方法、並びに、このコージビ
オースホスホリラーゼを用いて製造されるグルコシル転
移糖含有糖質、さらには、これら糖質を含有せしめた組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マルトース、トレハロースなどの
オリゴ糖とその機能が注目され、これらオリゴ糖の多様
な生産方法が各方面から広く検討されるようになってき
た。これらオリゴ糖を生産する方法としてマルトースホ
スホリラーゼ、トレハロースホスホリラーゼ、スクロー
スホスホリラーゼ、セロビオースホスホリラーゼ、ラミ
ナリビオースホスホリラーゼなど種々のホスホリラーゼ
の利用が知られている。また、これらホスホリラーゼの
給源としては、種々の微生物が知られている。
【0003】これらホスホリラーゼとその作用並びに給
源微生物については『酵素ハンドブック』朝倉書店(1
982年)にまとめられている。しかしながら、コージ
ビオースを生成しうるホスホリラーゼは未だ知られてお
らず、その提供が望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規酵素コ
ージビオースホスホリラーゼを提供するとともに本酵素
の製造方法及び本酵素を利用したグルコシル転移糖含有
糖質並びにその用途を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために未知のコージビオースホスホリラーゼ
を求めて、その酵素を産生する微生物を広く検索した。
その結果、サーモアナエロビウム(Thermoana
erobium)属に属する微生物サーモアナエロビウ
ム・ブロッキイ(Thermoanaerobium
brockii)(ATCC 35047)が、新規酵
素コージビオースホスホリラーゼを産生することを見い
だすとともに、本酵素の製造方法を確立した。さらに、
本酵素をβ−D−グルコース−1リン酸を糖供与体とし
て各種糖質共存下で作用させることにより得られる、新
規および/または既知のグルコシル転移糖含有糖質並び
に該糖質を含有せしめた組成物の製造方法を確立して本
発明を完成した。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のコージビオースホスホリ
ラーゼは、無機リン酸の存在下でコージビオースを分解
してD−グルコースとβ−D−グルコース−1リン酸を
生成する作用を有する酵素すべてを包含するものであ
り、その出所・由来は問わない。斯かるコージビオース
ホスホリラーゼとしては、例えば、下記のような作用を
示し、理化学的性質を有する酵素を挙げることができ
る。 (1) 作用 (a)無機リン酸存在下でコージビオースを分解してD
−グルコースおよびβ−D−グルコース−1リン酸を生
成する。 (b)β−D−グルコース−1リン酸とD−グルコース
とからコージビオースと無機リン酸を生成し、さらにβ
−D−グルコース−1リン酸を糖供与体として、他の糖
質にグルコシル基の転移を触媒する。 (2) 分子量 SDS−ゲル電気泳動法で、83,000±5,000
ダルトン。 (3) 等電点 アンフォライン含有電気泳動法で、pI4.4±0.
5。 (4) 至適温度 pH5.5、30分間反応で65℃付近。 (5) 至適pH 60℃、30分間反応でpH5.5付近。 (6) 温度安定性 pH5.5、1時間保持の条件で65℃付近まで安定。 (7) pH安定性 4℃、24時間保持の条件でpH約5.5乃至10.
0。 (8) 阻害 本酵素活性は、1mMのHg++で阻害を受ける。
【0007】斯かるコージビオースホスホリラーゼとし
てさらに具体的には、例えば、部分アミノ酸配列として
配列表における配列番号1、2又は3に示すアミノ酸配
列を含み、全体としては配列表における配列番号4に示
すアミノ酸配列を含む蛋白質や、その機能性誘導体を挙
げることができる。ここでいう機能性誘導体とは、上述
したようなコージビオースホスホリラーゼとしての作用
を実質的に失わない範囲で、そのアミノ酸配列における
アミノ酸の1又は複数を他のアミノ酸で置換したもの、
そのアミノ酸配列におけるN末端及び/又はC末端に1
個又は複数のアミノ酸を付加したもの、そのアミノ酸配
列における中間部に1個又は複数のアミノ酸を挿入した
もの、そのアミノ酸配列におけるN末端及び/又はC末
端のアミノ酸が1個又は2個以上欠失したもの、及び、
そのアミノ酸配列における中間部のアミノ酸が1個又は
2個以上欠失したものを意味する。以上の如き本発明の
コージビオースホスホリラーゼは、当該酵素を産生する
微生物の培養物など天然の給源から分離したものであっ
ても、当該微生物を変異誘起剤等で処理して得られる変
異株の培養物から分離したものであっても、さらには、
組換えDNA技術やペプチド合成法を適用して人工的に
合成したものであっても構わない。なお、後に詳述する
ように当該コージビオースホスホリラーゼは、本発明の
製造方法によれば、天然の給源からでも、組換えDNA
技術を適用した場合にもいずれも良好なものを得ること
ができる。
【0008】本発明のDNAは、上述の、本発明のコー
ジビオースホスホリラーゼをコードするDNAすべてを
包含するものである。斯かるDNAとしては、例えば、
配列表における配列番号4に示すアミノ酸配列をコード
する、配列表における配列番号5に示す塩基配列を含む
DNAや、その機能性誘導体を挙げることができる。こ
こでいう機能性誘導体とは、当該DNAがコードする蛋
白質が、上述したようなコージビオースホスホリラーゼ
としての作用を実質的に消失しない範囲で、その塩基配
列における塩基の1又は複数を他の塩基で置換したも
の、その塩基配列における5′末端及び/又は3′末端
に1又は複数の塩基を付加したもの、その塩基配列にお
ける中間部に1又は複数の塩基を挿入したもの、その塩
基配列における5′末端及び/又は3′末端の塩基が1
又は複数欠失したもの、その塩基配列における中間部の
塩基が1又は複数欠失したもの、及び、これら塩基配列
に相補的な塩基配列のものを意味する。斯かる機能性誘
導体としては、例えば、配列表の配列番号5に示す塩基
配列において、それがコードするアミノ酸配列を変更す
ることなく、塩基の1又は複数を他の塩基で置換した塩
基配列を含んでなるDNAが挙げられる。また、本発明
のDNAには、以上の如きDNAのみならず、斯かるD
NAの5′末端及び/又は3′末端に、当該コージビオ
ースホスホリラーゼをコードする塩基配列以外のDN
A、例えば、開始コドン、終始コドン、シャイン・ダル
ガノ配列、シグナルペプチドをコードする塩基配列、適
宜の制限酵素による認識配列、プロモーター、エンハン
サー、ターミネーター等から選ばれる1又は複数を連結
してなるDNAも包含される。
【0009】本発明においては、斯かるDNAの給源や
調製方法は問わない。例えば、斯かるDNAの天然の給
源として、サーモアナエロビウム・ブロッキイ(ATC
C35047)を含む、サーモアナエロビウム属の微生
物を挙げることができ、常法により、当該微生物を培養
して得られる菌体破砕物よりDNA画分を回収すれば、
本発明のDNAを含むDNAを得ることができる。斯く
して得られるDNAはそれ自体でこの発明に用いること
もできるが、さらに、本発明のDNAを、当該DNA含
む断片を自律複製可能なベクターに挿入してなる組換え
DNAとして得る場合には、この発明を実施する上で極
めて有利なものとなる。当該組換えDNAは、例えば、
通常一般の組換えDNA技術を上記のようにして得たD
NAに適用して遺伝子ライブラリーを作製し、本発明の
コージビオースホスホリラーゼをコードするDNAの塩
基配列、例えば、配列表における配列番号5に示す塩基
配列に基づいて、目的とする組換えDNAを当該遺伝子
ライブラリーより選択する、ハイブリダイゼーション法
などを適用して得ることができる。斯くして得られる組
換えDNAは、大腸菌等の適宜の宿主に導入して得られ
る形質転換体を培養したとき増幅され、培養物に通常一
般のアルカリ−SDS法などを適用すれば、この発明の
DNAの所望量を極めて容易に得られることとなる。一
方、当該微生物の菌体破砕物又はそこから回収されるD
NAを鋳型として用い、配列表における配列番号5に示
す塩基配列に基づき化学合成したDNAをプライマーと
して用い、常法にしたがってPCR法を適用したり、配
列表における配列番号5に示す塩基配列を含むDNAを
化学合成することによっても本発明のDNAは容易に得
ることができる。また、先述の機能性誘導体たる本発明
のDNAを得るには、例えば、当該組換えDNAに部位
特異的変異導入法を適用したり、当該組換えDNAを鋳
型に用い、所望の配列に変換せしめた塩基配列を含む化
学合成したDNAをプライマーとしてPCR法を適用す
ることによって得ることができる。
【0010】また、本発明のDNAは、自律複製可能な
ベクターに挿入された組換えDNAとしての形態のもの
をも包含する。斯かる組換えDNAは、上述のように、
本発明のDNAを得る上で極めて有用のみならず、後に
詳述するように、本発明のコージビオースホスホリラー
ゼを製造する上においても極めて有用である。斯かる組
換えDNAは、先述のようにして目的とするDNAが一
旦得られれば、通常一般の組換えDNA技術を適用すれ
ば、所望のベクターに当該DNAを挿入して得ることは
比較的容易である。この発明のDNAを挿入し得るベク
ターは、適宜の宿主内で自律複製する性質を有している
ものであればいずれでもよく、例えば、大腸菌を宿主と
して用いるpUC18、Bluescript II
SK(+)、pKK223−3及びλgt・λC等、枯
草菌を宿主として用いるpUB110、pTZ4、pC
194、ρ11、φ1及びφ105等、2種以上の宿主
を用いるpHY300PLK、pHV14、TRp7、
YEp7及びpBS7等はいずれも有利に用いることが
できる。斯かるベクターに本発明のDNAを挿入する方
法の一例を述べると、先ず、上述のようにして得られる
本発明のDNA又は当該DNAを含むDNAと、適宜の
ベクターとを制限酵素により切断し、次に、生成したD
NA断片とベクター断片を連結する。ここで用いられる
制限酵素としては、例えば、Acc I、Bam H
I、Bgl II、Bst XI、Eco RI、Hi
nd III、Not I、Pst I、Sac I、
SalI、Sma I、Spe I、Xba I、Xh
o Iなどはいずれも有利に用いることができる。ま
た、DNA断片とベクター断片の連結の際に、必要に応
じて、例えば、適宜の制限酵素認識配列等を有する化学
合成したDNAを介在させることも随意である。DNA
の連結には、両者をアニーリングした後細胞内又は細胞
外でDNAリガーゼを作用させればよい。
【0011】さらに、本発明のDNAは、適宜の宿主微
生物に導入された形質転換体としての形態のものをも包
含する。斯かる形質転換体は、本発明のコージビオース
ホスホリラーゼや本発明のDNAを得る上で極めて有用
である。斯かる形質転換体の宿主微生物として、例え
ば、大腸菌、枯草菌、放線菌、酵母などはいずれも有利
に用いることができる。斯かる形質転換体は、通常、先
述のようにして得られる組換えDNAを適宜の宿主に導
入して得られ、具体的には、宿主が大腸菌の場合には宿
主を当該組換えDNAとカルシウムイオンの存在下で培
養すればよく、一方、宿主が枯草菌の場合には、コンピ
テントセル法やプロトプラスト法を適用すればよい。以
上に説明した本発明のDNAを得るための個々の方法
は、いずれも斯界においては慣用であり、例えば、ジェ
ー・サムブルック等『モレキュラー・クローニング・ア
・ラボラトリー・マニュアル』、第2版、1989年、
コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー発行な
どに詳述されている。
【0012】本発明のコージビオースホスホリラーゼの
製造方法は、当該酵素産生能有する微生物を培養し、培
養物から当該酵素を採取することを特徴とするものであ
り、この製造に用いる微生物の種類や培養方法は問わな
い。斯かる微生物としては、例えば、サーモアナエロビ
ウム属に属する微生物、より望ましくは、サーモアナエ
ロビウム・ブロッキイ(ATCC 35047)や、本
発明のDNAを適宜の宿主微生物に導入してなる形質転
換体を挙げることができる。
【0013】本発明の製造方法において、微生物の培養
に用いる培地は、当該微生物が生育でき、本発明の酵素
を産生するものであればよく、合成培地および天然培地
のいずれでもよい。炭素源としては、微生物が資化でき
る物であればよく、例えば、マルトース、トレハロー
ス、デキストリン、澱粉などの糖質、糖蜜、および酵母
エキスなどの糖含有物などの天然物なども使用すること
ができる。培地におけるこれらの炭素源の濃度は炭素源
の種類により適宜選択される。例えば、培養液の糖質の
濃度は、20w/v%以下が望ましく、菌の生育および
増殖からは、通常、5w/v%以下が好ましい。窒素源
としては、例えば、アンモニウム塩、硝酸塩などの無機
窒素化合物および、例えば、尿素、コーン・スティープ
・リカー、カゼイン、ペプトン、酵母エキス、肉エキス
などの有機窒素含有物が用いられる。また、無機成分と
しては、例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリ
ウム塩、ナトリウム塩、リン酸塩、マンガン塩、亜鉛
塩、鉄塩、銅塩、モリブデン塩、コバルト塩などが必要
に応じて適宜用いられる。
【0014】培養には、製造に用いる微生物が良好に生
育する条件を適宜に選択して適用すればよい。例えば、
先述のサーモアナエロビウム属に属する微生物を用いる
場合、通常、温度50乃至80℃、好ましくは60乃至
70℃、pH5乃至8、好ましくはpH6.5乃至7.
5から選ばれる条件で、嫌気的に行われる。培養時間は
本微生物が増殖し得る時間であればよく、好ましくは1
0乃至50時間である。一方、先述の形質転換体微生物
を用いる場合は、その微生物種にもよるが、通常、温度
20乃至65℃、pH2乃至9に保ちつつ、通気攪拌な
どによる好気的条件下で、培養時間を約1乃至6日間と
すればよい。
【0015】このようにして、微生物を培養した後、得
られる培養物から本発明の酵素を回収する。本酵素活性
は、通常、培養物の菌体内に認められ、菌体または菌体
処理物を粗酵素として回収すればよく、また、培養物全
体を粗酵素として用いることもできる。菌体外培養液と
菌体との分離には通常の固液分離手段が採用される。例
えば、培養物そのものをそのまま遠心分離する手段、培
養物に濾過助剤を加えたり、あるいは、プレコートする
ことにより濾過分離する手段、平膜、中空糸膜などを用
いる膜濾過分離する手段などが採用される。菌体または
菌体処理物をそのまま粗酵素液として用いることもでき
る。さらに必要ならば部分精製した酵素として用いるこ
とも可能である。なお、例えば、枯草菌等を宿主に用い
た形質転換体の場合には、形質転換に用いた組換えDN
Aの種類によっては、当該酵素が培養に用いた培地中に
産生される場合がある。このような場合には、当該培養
上清を粗酵素として用いることもできる。
【0016】菌体処理物としては、菌体の乾燥物、凍結
乾燥物、界面活性剤処理物、酵素処理物、超音波破砕
物、機械的摩砕処理物、機械的圧力処理物、菌体のタン
パク質画分、菌体または菌体処理物の固定化物などがあ
げられる。酵素としては粗酵素または精製酵素のいずれ
も用いられ、菌体処理物を、通常、酵素の精製に用いら
れる方法、例えば、硫安塩析法、アセトンおよびアルコ
ール沈殿法、平膜、中空糸膜などを用いる膜濃縮・透析
法などが採用される。
【0017】更に、菌体および菌体処理物は、通常の手
段で固定化することもできる。例えば、イオン交換体と
の結合法、樹脂および膜などとの共有結合・吸着法、高
分子物質を用いた包括法などが採用される。
【0018】粗酵素はそのまま用いてもよいが、通常の
手段によって精製することもできる。一例として、菌体
処理物を硫安塩析して濃縮した粗酵素標品を透析後、D
EAE−トヨパール樹脂(東ソー株式会社製)を用いた
陰イオン交換カラムクロマトグラフィー、続いて、CM
−トヨパール樹脂(東ソー株式会社製)を用いた陽イオ
ン交換カラムクロマトグラフィー、ブチルトヨパール樹
脂(東ソー株式会社製)を用いた疎水カラムクロマトグ
ラフィー、ウルトロゲル AcA44樹脂(フランス
国、セプラコル社製)を用いたゲル濾過カラムクロマト
グラフィーにて電気泳動的に単一な酵素を得ることがで
きる。
【0019】本発明のコージビオースホスホリラーゼの
活性は次のようにして測定する。基質として1.0w/
v%コージビオースを含む20mMマッキルベイン緩衝
液(pH5.5)2mlに酵素液0.2mlを加え、6
0℃で30分間反応させた後、反応液0.5mlを10
0℃、10分間加熱し反応を停止させる。この反応停止
液にD−グルコースオキシダーゼ/パーオキシダーゼ試
薬0.5mlを添加、攪拌し、40℃に30分放置した
後、5N塩酸2.5mlを添加、撹拌し、525nmに
おける吸光度を測定する。酵素活性1単位は、前記反応
条件下で、1分間当たり1μmolのD−グルコースを
生成する酵素量とする。また、マルトースホスホリラー
ゼ及びトレハロースホスホリラーゼの活性は、基質とし
てのコージビオースを、それぞれ、マルトース及びトレ
ハロースに代えて用いること以外は全て同一の手順によ
り測定することができる。
【0020】本発明のコージビオースホスホリラーゼを
利用してグルコシル転移糖含有糖質を製造する酵素反応
は、基質として、通常、β−D−グルコース−1リン酸
を糖供与体とし、他の適切な糖質、例えばD−グルコー
ス、L−ソルボースなどの単糖類、マルトース、コージ
ビオース、トレハロース、スクロースなどの二糖類、さ
らには、マルトトリオース、マルトテトラオース、マル
トペンタオースなどの三糖以上よりなるオリゴ糖類を受
容体として、後述するような条件下で当該酵素を作用さ
せる。その結果、用いた受容体に応じて、例えば、コー
ジビオース、グルコシルソルボース、コージビオシルグ
ルコース、コージトリオース、コージビオシルグルコシ
ド、コージビオシルフラクトシド、コージビオシルマル
トース、コージビオシルマルトトリオース及びコージビ
オシルマルトテトラオースを始めとする種々のグルコシ
ル転移糖を生成せしめることができる。なお、これら転
移糖のうち、グルコシルソルボース及びコージビオシル
フラクトシドは、本発明で初めて見出された新規の糖質
である。
【0021】糖供与体としてのβ−D−グルコース−1
リン酸は、市販の試薬をそのまま用いてもよいし、ま
た、無機質のリン酸及び/又はその塩の存在下で適宜の
ホスホリラーゼをその基質たる糖質に作用させ、生成さ
せて調製してもよい。具体的には、例えば、無機質のリ
ン酸及び/又はその塩の存在下で、コージビオースにコ
ージビオースホスホリラーゼを作用させるか、マルトー
スにマルトースホスホリラーゼを作用させるか、あるい
はトレハロースにトレハロースホスホリラーゼを作用さ
せて調製してもよい。さらにまた、これらホスホリラー
ゼの作用によるβ−D−グルコース−1リン酸の生成反
応のいずれかを、当該コージビオースホスホリラーゼを
利用したグルコシル転移糖生成反応と同一の反応系内で
行う場合には、β−D−グルコース−1リン酸を当該転
移糖生成反応系に直接供給できることとなり、製造コス
トを低減したり、製造工程を簡略化することができるの
で極めて有利である。受容体としては、上記の如き糖質
の2種以上を同時に用いることも有利に実施できる。な
お、ここでいう無機質のリン酸とは、オルトリン酸のみ
ならず縮合リン酸をも包含するが、通常、オルトリン酸
を用いるのが望ましい。また、ここでいうその塩とは、
前記の無機質のリン酸に由来するリン酸イオンの化合物
全般を包含するが、通常は、これらのうち、水溶性の高
いナトリウム塩やカリウム塩等を用いるのが望ましい。
【0022】本発明のコージビオースホスホリラーゼを
用いたグルコシル転移糖生成反応における基質濃度は特
に限定されない。一般的には、糖供与体としてβ−D−
グルコース−1リン酸を1乃至20w/w%(以下、本
明細書では、特にことわらない限りw/w%を%と略称
する。)程度の水溶液として、受容体を1乃至20%程
度の水溶液として用いるのが好適である。一方、前述の
ごとく、適宜のホスホリラーゼの作用によるβ−D−グ
ルコース−1リン酸生成反応を当該グルコシル転移糖生
成反応と同一反応系内で行う場合には、以下のようにす
るのが望ましい。すなわち、コージビオースホスホリラ
ーゼの作用による場合は、当該グルコシル転移反応の基
質たるβ−D−グルコース−1リン酸に代えて、1乃至
20%程度のコージビオース水溶液を用い、更に、0.
5乃至20mM程度のリン酸二水素ナトリウムなどのリ
ン酸塩を共存させる。また、その他のホスホリラーゼの
作用による場合は、当該グルコシル転移反応の基質たる
β−D−グルコース−1リン酸に代えて、例えば、1乃
至20%程度のマルトース又はトレハロースと、0.5
乃至20mM程度のリン酸二水素ナトリウムなどのリン
酸塩を共存させ、更に、用いる糖質に基づき、それぞ
れ、マルトースホスホリラーゼ又はトレハロースホスホ
リラーゼを当該糖質1g当たり0.1乃至50単位程度
共存させておくのが望ましい。
【0023】反応温度は基質存在下で酵素が失活しない
温度、すなわち約70℃までで行えばよく、好ましくは
約15乃至65℃の範囲を用いる。反応pHは、通常、
約4.0乃至9.0の範囲、好ましくはpH約5.0乃
至7.5の範囲に調整すればよい。反応時間は、酵素反
応の進行具合により適宜選択すればよく、通常基質固形
物1g当たり約0.1乃至50単位の使用量で0.1乃
至100時間程度である。また、前述のように、その他
のホスホリラーゼの作用によるβ−D−グルコース−1
リン酸の生成反応を、当該コージビオースホスホリラー
ゼを利用したグルコシル転移糖生成反応と同一の反応系
内で行う場合には、共存させるホスホリラーゼの安定性
に応じて、用いるいずれのホスホリラーゼも失活しない
反応温度や反応pHに調整するのが望ましい。
【0024】斯くして反応物中には、基質として用いた
糖質に応じてグルコシル転移糖が生成する。その生成率
は、酵素反応の基質濃度、用いる基質の種類、反応条件
などによって異なる。例えば、濃度5%のβ−D−グル
コース−1リン酸及び濃度25%のソルボースを基質と
して用いた場合、グルコシルソルボースの生成率は約3
0%である。なお、生成率は本明細書を通じて、反応液
中の全糖質重量に対する、生成した当該転移糖重量の百
分率を意味する。
【0025】また、反応物中の当該グルコシル転移糖含
量をできるだけ高めるために、反応液中に生成するD−
グルコースを分解除去する活性を有する酵素源を共存さ
せ、該転移反応を促進することも有利に実施できる。こ
の方法は、前述の、適宜のホスホリラーゼによるβ−D
−グルコース−1リン酸生成反応を当該グルコシル転移
反応と同一系内で行い糖供与体を直接供給する場合、反
応過程で副生するD−グルコースを分解除去し、該転移
反応を促進するのに特に有利に適用できる。
【0026】D−グルコース分解活性を有する酵素源と
しては、D−グルコース分解活性を有する微生物、微生
物の培養物、菌体もしくは菌体処理物またはD−グルコ
ース分解活性を有する酵素などがあげられる。D−グル
コース分解活性を有する微生物としては、D−グルコー
ス分解活性が高く、転移糖分解活性を有さないか又はほ
とんど有さない微生物であればいずれの微生物でも用い
ることができる。好ましくは酵母が用いられる。D−グ
ルコース分解活性を有する酵素としては、例えばグルコ
ースオキシダーゼ、カタラーゼ、ピラノースオキシダー
ゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、グルコキナーゼまた
はヘキソキナーゼなどいずれも用いることができる。好
ましくはグルコースオキシダーゼ又はカタラーゼが用い
られる。
【0027】以上のようにしてグルコシル転移糖を生成
せしめた反応液は、常法により、瀘過、遠心分離などし
て不溶物を除去した後、活性炭による脱色、H型、OH
型イオン交換樹脂による脱塩などの精製工程を経た後、
濃縮し、シラップ状製品にする。必要ならば、更に、噴
霧乾燥などの方法で乾燥して粉末状製品にすることも随
意である。
【0028】また、本発明のグルコシル転移糖含有糖質
は、酵素反応液から当該グルコシル転移糖を分離、精製
して、当該グルコシル転移糖の高含有物とすることもで
きる。その方法としては、例えば、酵母を用いた発酵法
により単糖類を除去する方法(酵母発酵法)、膜濾過
法、カラムクロマトグラフィーなどにより、夾雑糖質を
分離除去する方法が適宜採用できる。とりわけ、特開昭
58−23799号公報、特開昭58−72598号公
報などに開示されている塩型強酸性カチオン交換樹脂を
用いるカラムクロマトグラフィーにより、夾雑糖質を除
去して目的とするグルコシル転移糖高含有画分を採取す
る方法は、工業的規模で有利に実施できる。この際、公
知の固定床方式、移動床方式、疑似移動床方式のいずれ
を採用することも随意である。
【0029】斯くして夾雑糖質を分離した液は、常法に
より、濾過、遠心分離などして不溶物を除去した後、活
性炭による脱色、H型、OH型イオン交換樹脂による脱
塩などの精製工程を経た後、濃縮し、シラップ状製品に
する。必要ならば、更に、噴霧乾燥などの方法で乾燥し
て粉末状製品にすることも随意である。
【0030】このようにして得られる本発明のグルコシ
ル転移糖含有糖質は、通常グルコシル転移糖を固形物当
たり5%以上、望ましくは10%以上含有している。
【0031】このようにして得られる本発明のコージビ
オースホスホリラーゼにより生成されるグルコシル転移
糖含有糖質は、味質良好な甘味を有し、また、浸透圧調
節性、保湿性、照付与性、結晶防止性、澱粉老化防止性
などの性質を有し、また、抗う蝕性、ビフィズス菌増殖
促進性、ミネラル吸収促進性などの機能を有し、広く飲
食物、嗜好物、飼料、餌料、化粧品、医薬品、成形物な
ど、さらには、生活用品、農林水産用品、試薬、化学工
業用品などの各種組成物に有利に利用される。
【0032】グルコシル転移糖含有糖質は、そのまま甘
味付けのための調味料として使用することができるが、
必要ならば、例えば、粉飴、ブドウ糖、マルトース、ト
レハロース、蔗糖、異性化糖、蜂蜜、メイプルシュガ
ー、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、ジヒ
ドロカルコン、ステビオシド、α−グリコシルステビオ
シド、レバウディオシド、グリチルリチン、L−アスパ
ルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル、サッカ
リン、グリシン、アラニンなどのような他の甘味料の一
種または二種以上の適量と混合して使用してもよく、ま
た必要ならば、デキストリン、澱粉、乳糖などのような
増量剤と混合して使用することもできる。
【0033】また、グルコシル転移糖含有糖質の呈味
は、酸味、塩から味、渋味、旨味、苦味などの他の呈味
を有する各種物質とよく調和し、耐酸性、耐熱性も大き
いので、一般の飲食物の甘味付け、呈味改良に、また品
質改良などに有利に利用できる。
【0034】例えば、醤油、粉末醤油、味噌、粉末味
噌、もろみ、ひしお、ふりかけ、マヨネーズ、ドレッシ
ング、食酢、三杯酢、粉末すし酢、中華の素、天つゆ、
麺つゆ、ソース、ケチャップ、たくあん漬の素、白菜漬
の素、焼肉のタレ、カレールウ、シチューの素、スープ
の素、ダシの素、複合調味料、みりん、新みりん、テー
ブルシュガー、コーヒーシュガーなどの各種調味料に有
利に使用できる。
【0035】また、例えば、せんべい、あられ、おこ
し、餅類、まんじゅう、ういろう、あん類、羊羮、水羊
羮、錦玉、ゼリー、カステラ、飴玉などの各種和菓子、
パン、ビスケット、クラッカー、クッキー、パイ、プリ
ン、バタークリーム、カスタードクリーム、シュークリ
ーム、ワッフル、スポンジケーキ、ドーナツ、チョコレ
ート、チューインガム、キャラメル、キャンデーなどの
洋菓子、アイスクリーム、シャーベットなどの氷菓、果
実のシロップ漬、氷蜜などのシロップ類、フラワーペー
スト、ピーナッツペースト、フルーツペースト、スプレ
ッドなどのペースト類、ジャム、マーマレード、シロッ
プ漬、糖果などの果実、野菜の加工食品類、福神漬、べ
ったら漬、千枚漬、らっきょう漬などの漬物類、ハム、
ソーセージなどの畜肉製品類、魚肉ハム、魚肉ソーセー
ジ、かまぼこ、ちくわ、天ぷらなどの魚肉製品、ウニ、
イカの塩辛、酢こんぶ、さきするめ、ふぐみりん干しな
どの各種珍味類、のり、山菜、するめ、小魚、貝などで
製造されるつくだ煮類、煮豆、ポテトサラダ、こんぶ巻
などの惣菜食品、乳製品、魚肉、畜肉、果実、野菜のビ
ン詰、缶詰類、清酒、合成酒、リキュール、洋酒などの
酒類、紅茶、コーヒー、ココア、ジュース、炭酸飲料、
乳酸飲料、乳酸菌飲料などの清涼飲料水、プリンミック
ス、ホットケーキミックス、即席しるこ、即席スープな
どの即席食品、更には、離乳食、治療食、ドリンク剤、
米飯、麺類、冷凍食品などの各種飲食物への甘味付に、
呈味改良に、また、物性改良などに有利に利用できる。
【0036】また、家畜、家禽、魚などの飼育動物のた
めに飼料、餌料などの嗜好性を向上させる目的で使用す
ることもできる。その他、タバコ、練歯磨、口紅、リッ
プクリーム、内服液、錠剤、トローチ、肝油ドロップ、
口中清涼剤、口中香剤、うがい剤など各種固形物、ペー
スト状、液状などで嗜好物、化粧品、医薬品などの各種
組成物への甘味剤として、または呈味改良剤、矯味剤と
して、更には、品質改良剤として有利に利用できる。
【0037】品質改良剤、安定剤としては、有効成分の
活性などを失い易い各種生理活性物質またはこれを含む
健康食品、医薬品などに有利に適応できる。例えば、イ
ンターフェロン−α、インターフェロン−β、インター
フェロン−γ、ツモア・ネクロシス・ファクター−α、
ツモア・ネクロシス・ファクター−β、マクロファージ
遊走阻止因子、コロニー刺激因子、トランスファーファ
クター、インターロイキン1、インターロイキン2、イ
ンターロイキン6、インターロイキン12、インターロ
イキン15、インターロイキン18などのサイトカイン
含有液、インシュリン、成長ホルモン、プロラクチン、
エリトロポエチン、組織プラスミノーゲンアクチベータ
ー、卵細胞刺激ホルモン、胎盤ホルモンなどのホルモン
含有液、BCGワクチン、日本脳炎ワクチン、はしかワ
クチン、ポリオ生ワクチン、痘苗、破傷風トキソイド、
ハブ抗毒素、ヒト免疫グロブリンなどの生物製剤含有
液、ペニシリン、エリスロマイシン、クロラムフェニコ
ール、テトラサイクリン、ストレプトマイシン、硫酸カ
ナマイシンなどの抗生物質含有液、チアミン、リボフラ
ビン、L−アスコルビン酸、肝油、カロチノイド、エル
ゴステロール、トコフェロール、などのビタミン含有
液、リパーゼ、エラスターゼ、ウロキナーゼ、プロテア
ーゼ、β−アミラーゼ、イソアミラーゼ、グルカナー
ゼ、ラクターゼなどの酵素含有液、薬用人参エキス、ス
ッポンエキス、クロレラエキス、アロエエキス、プロポ
リスエキスなどのエキス類、ウイルス、乳酸菌、酵母な
どの生菌、ロイヤルゼリーなどの各種生理活性物質も、
その有効成分の活性を失うことなく、安定で高品質の健
康食品や医薬品などを容易に製造できる。
【0038】以上述べたように、本発明でいう組成物
は、経口的または非経口的に利用する飲食物、化粧品、
医薬品のみならず、それ以外にも、例えば、生活用品、
農林水産用品、試薬、化学工業用品など広範な用途を有
する。
【0039】また、これら組成物に、本発明のグルコシ
ル転移糖含有糖質を含有せしめる方法は、その製品が完
成するまでの工程で含有せしめればよく、例えば、混
和、溶解、浸漬、浸透、散布、塗布、噴霧、注入、固化
などの公知の方法が適宜選ばれる。その含有せしめる量
は、組成物によっても異なるが、一般的には、グルコシ
ル転移糖として、0.1%以上、望ましくは0.5%以
上の量が好適である。
【0040】次に実験により本発明をさらに具体的に説
明する。
【0041】
【実験1】 〈コージビオースホスホリラーゼの生産〉炭素源として
0.5w/v%グルコースに代えて0.5w/v%トレ
ハロースを用いたこと以外は全て『ATCCカタログ・
オブ・バクテリア・アンド・バクテリオファージズ、第
18版』(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクシ
ョン発行、1992年)、452乃至456頁に記載の
サーモアナエロビウム・ブロッキイ培地の調製法に従っ
て、培地を100ml容耐圧ボトルに100mlずつ調
製した後、サーモアナエロビウム・ブロッキイ ATC
C35047を接種し、60℃、48時間静置培養した
ものを種培養とした。
【0042】容量11lのステンレスボトル4本に種培
養の場合と同組成の培地を約10lずつ入れて、加熱滅
菌、冷却して温度60℃とした後、種培養液をこの培地
体積当たり1v/v%接種し、温度60℃で、約40時
間静置培養した。
【0043】培養液約40lを遠心分離して、培養菌体
92gを得た。菌体を10mMリン酸緩衝液に懸濁し、
超音波破砕した後遠心分離して菌体破砕上清を得た。培
養液ml当たりに換算するとコージビオースホスホリラ
ーゼの活性は、0.1単位/mlであった。
【0044】
【実験2】 〈コージビオースホスホリラーゼの精製〉実験1で得た
菌体破砕上清をUF膜濃縮し、コージビオースホスホリ
ラーゼを1ml当たり約10単位有する濃縮酵素液約3
60mlを回収した。
【0045】得られた濃縮酵素液のうち300mlを1
0mMリン酸緩衝液(pH7.0)に対して24時間透
析し、遠心分離して不溶物を除いた。その透析液上清
(380ml)を、DEAE−トヨパールゲル 650
ゲル(東ソー株式会社製)を用いたイオン交換カラムク
ロマトグラフィー(ゲル量380ml)にかけた。
【0046】本発明のコージビオースホスホリラーゼを
DEAE−トヨパールゲル 650ゲルに吸着せしめ、
0M食塩水から0.5M食塩水までのリニアグラジエン
トにより、カラムより溶出させた。約0.2Mの食塩で
溶出される酵素活性画分を回収した後、以下の方法で更
に精製を行った。1.5M硫安を含む同緩衝液に対して
透析し、その透析液を遠心分離して不溶物を除き、次
に、ブチルトヨパール650ゲル(東ソー株式会社製)
を用いた疎水カラムクロマトグラフィー(ゲル量100
ml)を行った。吸着したコージビオースホスホリラー
ゼを、1.5M硫安から0M硫安までのリニアグラジエ
ントによりカラムより溶出させ、酵素活性画分を回収し
た。
【0047】続いて、ウルトロゲル AcA44(フラ
ンス国、セプラコル社製)を用いたゲル濾過クロマトグ
ラフィー(ゲル量300ml)を行い、溶出した酵素活
性画分を回収した。
【0048】以上の精製手段により得られた精製酵素標
品の回収率は、活性換算で、菌体破砕上清に対して約2
0%であった。また、精製酵素標品の比活性は蛋白質m
g当たり71.4単位であった。なお、蛋白質はローリ
ー法に従って牛血清アルブミンを標準にして定量した。
【0049】精製した酵素標品を7.5w/v%濃度ポ
リアクリルアミドを含むゲル電気泳動により酵素標品の
純度を検定したところ、蛋白バンドは単一で純度の高い
標品であった。
【0050】
【実験3】 〈コージビオースホスホリラーゼの性質〉実験2で得た
コージビオースホスホリラーゼ標品をSDS−ポリアク
リルアミドゲル電気泳動法(ゲル濃度10w/v%)に
供し、同時に泳動した分子量マーカー(日本バイオ・ラ
ッド・ラボラトリーズ株式会社製)と比較して本酵素の
分子量を測定したところ、分子量83,000±5,0
00ダルトンであった。また、TSKgel G400
0SWカラム(φ7.5mm×600mm,東ソー株式
会社製)を用いたゲル濾過法により、分子量を測定した
結果、500,000±30,000ダルトンであっ
た。
【0051】精製コージビオースホスホリラーゼを2w
/v%アンフォライン(スウェーデン国、ファルマシア
・エルケイビー社製)含有等電点ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動法に供し、泳動後、蛋白バンドおよびゲルの
pHを測定して本酵素の等電点を求めたところ、等電点
(pI)は4.4±0.5であった。
【0052】本発明のコージビオースホスホリラーゼ活
性に及ぼす温度、pHの影響を、活性測定方法に準じて
調べた。すなわち、温度の影響を調べる際には、活性測
定法における反応温度60℃に代えて約40℃乃至約8
0℃のいずれかの温度で反応を行い、pHの影響を調べ
る際には、活性測定法において用いられる緩衝液に代え
て、pH約4乃至約8のいずれかのpHに緩衝能有する
緩衝液を用いて反応を行い、この後、活性測定法と同様
に反応停止し、グルコース生成量を測定した。測定結果
を、最大値に対する相対値として表した結果を図1(温
度の影響)、図2(pHの影響)に示した。酵素の至適
温度はpH5.5、30分間反応で65℃付近、至適p
Hは60℃、30分間反応で5.5付近であった。本酵
素の温度安定性は、当該酵素を溶解せしめた10mMマ
ッキルベイン緩衝液(pH5.5)を約40℃乃至80
℃のいずれかの温度に1時間保持し、水冷した後、残存
する酵素活性を活性測定法にしたがって求めた。また、
pH安定性は、pH約3.5乃至約10のいずれかのp
Hに緩衝能を有する緩衝液に当該酵素を溶解せしめ、4
℃で24時間保持した後、pH5.5に調整し、残存す
る酵素活性を活性測定法にしたがって求めた。測定結果
を最大値に対する相対値として表した結果を図3(温度
安定性)、図4(pH安定性)に示した。本酵素の温度
安定性は65℃付近までであり、pH安定性は約5.5
乃至10.0であった。また、本酵素活性は、1mMの
Hg++で阻害された。
【0053】
【実験4】 〈コージビオースホスホリラーゼの部分アミノ酸配列〉 (1)N末端アミノ酸配列 実験2の方法で得られた精製酵素標品の一部を蒸留水に
対して透析した後、蛋白量として約40μgをN末端配
列分析用の試料とした。N末端配列はプロテインシーケ
ンサー・モデル473A(アプライドバイオシステムズ
社製、米国)を用い、N末端から5残基まで分析した。
N末端から得られた配列は、配列表における配列番号1
に示すアミノ酸配列であった。さらに同じ試料を用いて
同じ方法により、より詳細に解析したところ、当該酵素
はN末端に、配列表における配列番号6に示すアミノ酸
配列を含んでいることが判明した。
【0054】(2)中間部部分アミノ酸配列 実験2の方法で得られた精製酵素標品の一部を10mM
トリス・塩酸緩衝液(pH9.0)に対して透析した
後、同緩衝液にて1mg/mlの濃度になるよう希釈し
た。この試料液(1ml)に10μgのリジルエンドペ
プチダーゼ(和光純薬株式会社販売)を加え、30℃、
22時間反応させることによりペプチド化した。生成し
たペプチドを単離するため、逆相HPLCを行った。マ
イクロボンダスフェアーC18カラム(直径2.1mm
×長さ150mm、ウォーターズ社製、米国)を用い、
流速0.9ml/分、室温で0.1v/v%トリフルオ
ロ酢酸−0%アセトニトリル溶液から0.1v/v%ト
リフルオロ酢酸−48v/v%アセトニトリル溶液まで
の120分間のリニアーグラジエントの条件で行った。
カラムから溶出したペプチドは、波長210nmの吸光
度を測定することにより検出した。他のペプチドとよく
分離した2ペプチド、KP15(保持時間66分)、K
P23(保持時間96分)を分取し、それぞれを真空乾
燥した後、200μlの0.1v/v%トリフルオロ酢
酸−50v/v%アセトニトリル溶液に溶解した。これ
らペプチド試料をプロテインシーケンサーに供し、それ
ぞれN末端から5残基までアミノ酸配列を分析した。ペ
プチドKP15からは、配列表における配列番号2に示
すアミノ酸配列が、またペプチドKP23からは、配列
表における配列番号3に示すアミノ酸配列が得られた。
さらに同じ試料を用いて同じ方法により、より詳細に分
析したところ、ペプチドKP15及びペプチドKP23
はそのN末端部に、それぞれ、配列表における配列番号
7及び配列番号8に示すアミノ酸配列を含んでいること
が判明した。
【0055】
【実験5】 〈コージビースホスホリラーゼの糖分解反応における基
質特異性〉D−グルコース、マルトース、スクロース、
ラクトース、トレハロース、ネオトレハロース、セロビ
オース、メリビオース、コージビオース、イソマルトー
ス、ソホロース、ゲンチオビオース、ニゲロース及びラ
ミナリビオースから選ばれる糖質の水溶液に、実験2の
方法で得た精製コージビオースホスホリラーゼを糖質固
形物1g当たりそれぞれ10単位ずつ加え、5mMリン
酸二水素ナトリウム存在下、60℃、pH5.5で24
時間作用させた。各反応液中の糖質濃度はいずれも2w
/v%とした。酵素反応前後の反応液をキーゼルゲル6
0(メルク社製;アルミプレート、20×20cm)を
用いた薄層クロマトグラフィー(以下、「TLC」と略
称する。)に供した。TLCは展開溶媒に1−ブタノー
ル:ピリジン:水=7:3:1(容積比)を用いて室温
で1回展開した後、20v/v%硫酸−メタノール溶液
を噴霧し、110℃で約10分間加熱して発色させた。
両反応液に由来するスポットを比較し、それぞれの糖質
に対する酵素作用の有無を判定した。結果を表1に示し
た。
【0056】
【表1】
【0057】表1に示されるように、本発明のコージビ
オースホスホリラーゼは、コージビオースに極めて高い
特異性で作用してD−グルコースとβ−D−グルコース
−1リン酸とを生成することが判明した。一方、他の糖
質には作用しないことが判明した。
【0058】
【実験6】 〈コージビースホスホリラーゼのグルコシル転移糖生成
反応における受容体特異性〉受容体として表2に示す各
種単糖類、オリゴ糖類および糖アルコール類のいずれか
と、糖供与体としてβ−D−グルコース−1リン酸と
を、固形物重量で等量溶解含有している水溶液に、実験
2の方法で得た精製コージビオースホスホリラーゼをβ
−D−グルコース−1リン酸1g当たり10単位ずつ加
え、60℃、pH5.5で24時間反応させた。なお、
受容体及び糖供与体の反応液中の濃度はいずれも1w/
v%とした。酵素反応前後の反応液を、実験5と同様に
TLCに供した後発色させた。両反応液に由来するスポ
ットを比較し、反応後に新たに生成したスポットより、
転移糖を生成しているかどうかを判定した。また転移糖
と判定されたスポットの発色強度を肉眼観察することに
より、転移糖の生成率を相対的に評価した。結果を表2
に示した。
【0059】
【表2】
【0060】表2に示されるように、本発明のコージビ
オースホスホリラーゼは、β−D−グルコース−1リン
酸を糖供与体として、D−グルコース、L−ソルボース
などの単糖類、マルトース、コージビオース、トレハロ
ース、スクロースなどの二糖類、及びマルトトリオー
ス、マルトテトラオース、マルトペンタオースなどの三
糖以上のオリゴ糖類にグルコシル基を良く転移し、グル
コシル転移糖を生成することが判った。なお、β−D−
グルコース−1リン酸にかえてα−D−グルコース−1
リン酸を糖供与体として用いた場合、グルコシル転移糖
は得られなかった。
【0061】この実験6により、本発明のコージビオー
スホスホリラーゼによる糖転移反応で生成することが明
らかとなったグルコシル転移糖のうちのいくつかの詳細
な構造について、次の実験7乃至12を示しながら説明
する。
【0062】
【実験7】 〈β−D−グルコース−1リン酸とD−グルコースとか
らのグルコシル転移糖〉実験6で得たβ−D−グルコー
ス−1リン酸とD−グルコースとを基質とした酵素反応
液の糖成分をガスクロマトグラフィー(以下、「GL
C」と略称する。)で分析した。酵素反応液の一部を乾
固し、ピリジンに溶解した後、トリメチルシリル化した
ものをGLCの分析試料とした。GLCカラムは、2%
シリコンOV−17/クロモゾルブW(ジー・エル・サ
イエンス株式会社製)を充填したステンレスカラム(3
mmφ×2m)、キャリアーガスは、窒素ガスを流量4
0ml/分で、カラムオーブン温度は、160℃から3
20℃まで7.5℃/分の昇温速度で分析した。検出
は、水素炎イオン検出器を用いた。
【0063】その結果、本発明のコージビオースホスホ
リラーゼによるβ−D−グルコース−1リン酸とD−グ
ルコースとからのグルコシル転移糖のピークの保持時間
は、既知糖質コージビオースのそれと一致した。本発明
のコージビオースホスホリラーゼによるβ−D−グルコ
ース−1リン酸とD−グルコースとからのグルコシル転
移糖は、コージビオースであると判断される。
【0064】
【実験8】 〈グルコシルソルボース〉本発明のコージビオースホス
ホリラーゼによるL−ソルボースへの糖転移反応で生成
するグルコシル転移糖を確認するため、当該グルコシル
転移糖を生成させ、単離し、構造を調べた。まず、β−
D−グルコース−1リン酸を2.5%、L−ソルボース
を2.5%含む水溶液をpH5.0に調整し、これに実
験2の方法で得た精製コージビオースホスホリラーゼを
β−D−グルコース−1リン酸1g当たり10単位加
え、60℃で48時間反応させ、次いで100℃で10
分間加熱して酵素を失活させた。実験7で示した方法に
準じてこの反応終了液の一部をGLCで分析した。その
結果、反応終了液にはβ−D−グルコース−1リン酸及
びL−ソルボースのいずれとも保持時間の異なる成分が
多量生成していることが確認され、本成分が当該グルコ
シル転移糖と考えられた。また、GLCでの分析結果よ
り求めた本反応における当該グルコシル転移糖の生成率
は約24%であった。本反応液の残り全量を活性炭で脱
色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩
して精製し、濃度約50%まで濃縮して、以下に説明す
るカラムクロマトグラフィーを行い、当該グルコシル転
移糖高含有画分を採取した。
【0065】分画用樹脂は、アルカリ金属型強酸性カチ
オン交換樹脂(東京有機化学工業株式会社製、商品名
『XT−1016』、Na型、架橋度4%)を使用し、
内径3cm、長さ1mのジャケット付きステンレス製カ
ラム4本に水懸濁状で充填し、直列につなぎ、樹脂層全
長を約4mになるようにした。カラム内温度を40℃に
維持しつつ、糖液を樹脂に対して5v/v%加え、これ
に40℃の温水をSV0.15の流速で流して分画し、
当該グルコシル転移糖高含有画分を採取した。
【0066】当該転移糖高含有画分を脱塩、精製し、濃
度約40%に濃縮してオクタデシルシリカゲルを充填し
たカラム(株式会社ワイエムシー、商品名『YMC−P
akODS』)を用いたクロマトグラフィーを行い、当
該グルコシル転移糖画分を採取した。採取された画分を
濃度約40%に濃縮し、再度オクタデシルシリカゲルを
用いたカラムクロマトグラフィーに供する操作を繰り返
し、採取された当該グルコシル転移糖高含有液を脱塩、
精製、濃縮、真空乾燥して、当該グルコシル転移糖高含
有粉末を、反応に供した糖質の固形物当たり収率約20
%で得た。実験7で示した方法に準じて本粉末標品をG
LCで分析したところ、本標品は固形物当たり約98%
当該グルコシル転移糖を含有していた。
【0067】次に、当該グルコシル転移糖高含有粉末を
酸分解し、GLC分析に供した。その結果、当該グルコ
シル転移糖は酸分解によりほぼ1対1のモル比でD−グ
ルコースとL−ソルボースを生成することが分かった。
また、当該グルコシル転移糖高含有粉末をメチル化した
後、酸により加水分解し、続いて還元、アセチル化して
得られた部分メチルヘキシトールアセテートをGLCで
分析すると2,3,4,6−テトラメチル−1,5−ジ
アセチルグルシトールが認められた。以上のことは、当
該グルコシル転移糖が、D−グルコースとL−ソルボー
スが1対1のモル比で結合したものであり、更に、D−
グルコースの1位のOH基がその結合に関与しているこ
とを示唆している。なお、ソルボースのメチル化誘導体
は認められなかったが、これは酸により分解されたため
と思われる。
【0068】当該グルコシル転移糖の構造をさらに詳細
に調べるため13C−核磁気共鳴スペクトルを測定した。
その結果、13C−NMRスペクトル(100MHz,D2
O):σppm from TSP101.2,10
0.4,99.5,99.3,77.1,75.6,7
4.9,74.5,74.0,73.2,72.2,6
6.3,63.2,62.1の各値が得られた。この分
析データから当該グルコシル転移糖はD−グルコースの
1位がL−ソルボースの5位にα型で結合した2糖類で
あるグルコシルソルボース、すなわち、α−D−glu
cosyl(1→5)−L−sorboseであること
が分かった。本物質は、従来知られていなかった新規な
糖質である。
【0069】
【実験9】 〈コージビオシルグルコース〉本発明のコージビオース
ホスホリラーゼによるマルトースへの転移反応で生成す
るグルコシル転移糖を確認するため、当該グルコシル転
移糖を生成させ、単離し、構造を調べた。まず、β−D
−グルコース−1リン酸を5%、マルトースを10%含
む水溶液をpH6.0に調整し、これに実験2の方法で
得た精製コージビオースホスホリラーゼをβ−D−グル
コース−1リン酸1g当たり20単位加え、60℃で4
8時間反応させ、次いで100℃で10分間加熱して酵
素を失活させた。実験7で示した方法に準じてこの反応
終了液の一部をGLCで分析した。その結果、反応終了
液にはβ−D−グルコース−1リン酸及びマルトースの
いずれとも保持時間の異なる成分が多量生成しているこ
とが確認され、本成分が当該グルコシル転移糖と考えら
れた。また、GLCでの分析結果より求めた本反応にお
ける当該グルコシル転移糖の生成率は約40%であっ
た。本反応液の残り全量を実験7と同様に分画精製し、
濃縮、真空乾燥して、当該グルコシル転移糖高含有粉末
を、反応に供した糖質の固形物当たり収率約20%で得
た。本粉末標品は、当該グルコシル転移糖を固形物当た
り約98%含有していた。
【0070】次に、当該グルコシル転移糖高含有粉末を
メチル化した後、酸により加水分解し、続いて還元、ア
セチル化して得られた部分メチルヘキシトールアセテー
トをGLC分析に供した。その結果、2,3,4,6−
テトラメチル−1,5−ジアセチルグルシトールと3,
4,6−トリメチル−1,2,5−トリアセチルグルシ
トールおよび2,3,6−トリメチル−1,4,5−ト
リアセチルグルシトールが約1対1対1の比率で認めら
れた。このことは、当該グルコシル転移糖が、1位のO
H基のみが結合に関与しているグルコースと、1位と2
位のOH基がともに結合に関与しているか又は2位のO
H基のみが結合に関与しているグルコースと、1位と4
位のグルコースがともに結合に関与しているか又は4位
のOH基のみが結合に関与しているグルコースとが、そ
れぞれ1対1対1の割合で互いに結合しているオリゴ糖
であることを示唆している。
【0071】当該グルコシル転移糖の構造をさらに詳細
に調べるため13C−核磁気共鳴スペクトルを測定した。
その結果、13C−NMRスペクトル(100MHz,D2
O):σppm from TSP99.5,99.
4,99.1,98.6,94.6,79.2,78.
8,78.6,78.0,77.6,77.3,77.
0,76.1,75.6,75.3,74.7,74.
2,74.1,73.8,72.7,72.2,72.
1,63.6,63.5,63.2,63.1の各値が
得られた。この分析データから本グルコシル転移糖の構
造はマルトースの非還元末端グルコース残基にD−グル
コースがα型で1,2結合した3糖類であるコージビオ
シルグルコース、すなわち、α−D−glucosyl
(1→2)α−D−glucosyl(1→4)−D−
glucoseであることが分かった。
【0072】
【実験10】 〈コージトリオース〉本発明のコージビオースホスホリ
ラーゼによるコージビオースへの糖転移反応で生成する
グルコシル転移糖を確認するため、当該グルコシル転移
糖を生成させ、単離し、構造を調べた。まず、20%コ
ージビオースを溶解含有する5mMリン酸二水素ナトリ
ウムをpH5.5に調整し、これに実験2の方法で得た
精製コージビオースホスホリラーゼをコージビオース1
g当たり10単位加え、60℃で48時間反応させ、次
いで100℃で10分間加熱して酵素を失活させた。実
験7で示した方法に準じてこの反応終了液の一部をGL
Cで分析した。その結果反応終了液にはコージビオース
ともとも、また、D−グルコースやβ−D−グルコース
−1リン酸とも保持時間の異なる成分が多量生成してい
ることが確認され、本成分が当該グルコシル転移糖と考
えられた。また、GLCでの分析結果より求めた本反応
における当該グルコシル転移糖の生成率は約30%であ
った。本反応液の残り全量を実験8と同様に分画精製
し、濃縮、真空乾燥して、当該グルコシル転移糖高含有
粉末を、反応に供したコージビオースの固形物当たり収
率約15%で得た。本粉末標品は、当該グルコシル転移
糖を固形物当たり約98%含有していた。
【0073】次に、当該グルコシル転移糖高含有粉末を
メチル化した後、酸により加水分解し、続いて還元、ア
セチル化して得られた部分メチルヘキシトールアセテー
トをGLC分析に供した。その結果、2,3,4,6−
テトラメチル−1,5−ジアセチルグルシトールと3,
4,6−トリメチル−1,2,5−トリアセチルグルシ
トールが約1対2の比率で認められた。このことは、当
該グルコシル転移糖が、1位のOH基のみが結合に関与
しているグルコースと、1位と2位のOH基がともに結
合に関与しているか又は2位のOH基のみが結合に関与
しているグルコースとが、1対2の割合で互いに結合し
ているオリゴ糖であることを示唆している。さらに、グ
ルコースの結合様式の可能性を考慮に入れるとこのこと
は、当該グルコシル転移糖が、1位のOH基のみが結合
に関与しているグルコースと、1位と2位のOH基がと
もに結合に関与しているグルコースと、2位のOH基の
みが結合に関与しているグルコースとが、それぞれ1対
1対1の割合で互いに結合しているオリゴ糖であること
を強く示唆している。
【0074】当該グルコシル転移糖の構造をさらに詳細
に調べるため13C−核磁気共鳴スペクトルを測定した。
その結果、13C−NMRスペクトル(100MHz,D2
O):σppm from TSP99.3,99.
0,98.3,97.6,96.5,92.2,81.
3,78.8,78.6,78.5,77.2,77.
1,75.7,75.6,74.7,74.6,74.
5,74.3,74.2,74.1,74.0,73.
9,72.6,72.3,72.2,72.1,72.
0,63.6,63.4,63.2,63.1,63.
1,63.0の各値が得られた。この分析データから本
グルコシルコージビオースの構造はコージビオースの非
還元末端グルコース残基にD−グルコースがα型で1,
2結合した3糖類であるコージトリオース、すなわち、
α−D−glucosyl(1→2)α−D−gluc
osyl(1→2)−D−glucoseであることが
分かった。
【0075】
【実験11】 〈コージビオシルグルコシド〉本発明のコージビオース
ホスホリラーゼによるトレハロースへの転移反応で生成
するグルコシル転移糖を確認するため、当該グルコシル
転移糖を生成させ、単離し、構造を調べた。まず、β−
D−グルコース−1リン酸を5%、トレハロースを10
%含む水溶液をpH5.5に調整し、これに実験2の方
法で得た精製コージビオースホスホリラーゼをβ−D−
グルコース−1リン酸1g当たり10単位加え、60℃
で48時間反応させ、次いで100℃で10分間加熱し
て酵素を失活させた。実験7で示した方法に準じてこの
反応終了液の一部をGLCで分析した。その結果、反応
終了液にはβ−D−グルコース及びトレハロースのいず
れとも保持時間の異なる成分が多量生成していることが
確認され、本成分が当該グルコシル転移糖と考えられ
た。また、GLCでの分析結果より求めた本反応におけ
る当該グルコシル転移糖の生成率は約75%であった。
本反応液の残り全量を実験8と同様に分画精製し、濃
縮、真空乾燥して、当該グルコシル転移糖高含有粉末
を、反応に供した糖質の固形物当たり収率約65%で得
た。本粉末標品は、当該グルコシル転移糖を固形物当た
り約98%含有していた。
【0076】次に、当該グルコシル転移糖高含有粉末を
メチル化した後、酸により加水分解し、続いて還元、ア
セチル化して得られた部分メチルヘキシトールアセテー
トをGLC分析に供した。その結果、2,3,4,6−
テトラメチル−1,5−ジアセチルグルシトールと3,
4,6−トリメチル−1,2,5−トリアセチルグルシ
トールが2対1の比率で認められた。このことは、当該
グルコシル転移糖が、1位のOH基のみが結合に関与し
ているグルコースと、1位と2位のOH基がともに結合
に関与しているグルコースとが、2対1の割合で互いに
結合しているオリゴ糖であることを示唆している。
【0077】当該グルコシル転移糖の構造をさらに詳細
に調べるため13C−核磁気共鳴スペクトルを測定した。
その結果、13C−NMRスペクトル(100MHz,D2
O):σppm from TSP98.6,96.
2,93.3,77.3,75.8,75.4,75.
1,74.8,74.6,74.6,74.0,73.
9,72.5,72.3,72.2,63.4,63.
4,63.3の各値が得られた。この分析データから本
グルコシルトレハロースの構造はトレハロースにD−グ
ルコースが1,2結合した3糖類であるコージビオシル
グルコシド(別名セラギノース)、すなわち、α−D−
glucosyl(1→2)α−D−glucosyl
(1,1)α−D−glucosideであることが分
かった。
【0078】
【実験12】 〈コージビオシルフラクトシド〉本発明のコージビオー
スホスホリラーゼによるスクロースへの転移反応で生成
するグルコシル転移糖を確認するため、当該グルコシル
転移糖を生成させ、単離し、構造を調べた。まず、β−
D−グルコース−1リン酸を5%、スクロースを10%
含む水溶液をpH5.5に調整し、これに実験2の方法
で得た精製コージビオースホスホリラーゼをβ−D−グ
ルコース−1リン酸1g当たり10単位加え、60℃で
48時間反応させ、次いで100℃で10分間加熱して
酵素を失活させた。実験7で示した方法に準じてこの反
応終了液の一部をGLCで分析した。その結果、反応終
了液にはβ−D−グルコース−1リン酸及びスクロース
のいずれとも保持時間の異なる成分が多量生成している
ことが確認され、本成分が当該グルコシル転移糖と考え
られた。また、GLCでの分析結果より求めた本反応に
おける当該グルコシル転移糖の生成率は約70%であっ
た。本反応液の残り全量を実験8と同様に分画精製し、
濃縮、真空乾燥して、当該グルコシル転移糖高含有粉末
を、反応に供した糖質の固形物当たり収率約50%で得
た。本粉末標品は、当該グルコシル転移糖を固形物当た
り約98%含有していた。
【0079】次に、当該グルコシル転移糖高含有粉末を
酸分解し、GLC分析に供した。その結果、当該グルコ
シル転移糖は酸分解によりほぼ2対1のモル比でD−グ
ルコースとD−フラクトースを生成することが分かっ
た。また、当該グルコシル転移糖高含有粉末をメチルし
た後、酸により加水分解し、続いて還元、アセチル化し
て得られた部分メチルヘキシトールアセテートをGLC
で分析すると2,3,4,6−テトラメチル−1,5−
ジアセチルグルシトールと3,4,6−トリメチル−
1,2,5−トリアセチルグルシトールが1対1の比率
で認められた。以上のことは、当該グルコシル転移糖
が、D−グルコースとD−フラクトースが2対1のモル
比で結合したものであり、更に、当該グルコシル転移糖
を構成するD−グルコースは、1位のOH基のみが結合
に関与するものと、1位と2位のOH基がともに結合に
関与するものとが、1対1のモル比で存在していること
を示唆している。なお、D−フラクトースのメチル化誘
導体は認められなかったが、これは酸により分解された
ためと思われる。
【0080】当該グルコシル転移糖の構造をさらに詳細
に調べるため13C−核磁気共鳴スペクトルを測定した。
その結果、13C−NMRスペクトル(100MHz,D2
O):σppm from TSP107.0,99.
3,92.5,84.0,79.1,78.5,76.
5,75.7,74.9,74.7,74.1,74.
0,72.2,72.1,64.9,64.6,63.
2,63.1の各値が得られた。この分析データから本
グルコシルスクロースの構造はスクロースのグルコース
残基にD−グルコースがα型で1,2結合した3糖類で
あるコージビオシルフラクトシド、すなわち、α−D−
glucosyl(1→2)α−D−glucosyl
(1→2)β−D−fructosideであることが
分かった。本物質は、従来知られていなかった新規な糖
質である。
【0081】
【実験13】 〈急性毒性〉7週齢のdd系マウスを使用して、実験8
乃至12で得たグルコシルソルボース高含有粉末、コー
ジビオシルグルコース高含有粉末、コージトリオース高
含有粉末、コージビオシルグルコシド高含有粉末及びコ
ージビオシルフラクトシド高含有粉末を、それぞれ別個
に経口投与して急性毒性テストをしたところ、いずれの
場合にも投与可能な最大投与量すなわち、50g/kg
マウス体重においても死亡例は認められなかった。従っ
て、本発明のこれら転移糖は、いずれも毒性の極めて低
い物質である。
【0082】以下、本発明のコージビオースホスホリラ
ーゼ及び当該コージビオースホスホリラーゼをコードす
る本発明のDNAと、それを利用したグルコシル転移糖
含有糖質の製造方法を実施例Aで、このグルコシル転移
糖含有糖質を含有せしめた組成物を実施例Bで示す。
【0083】
【実施例A−1】 〈酵素液〉サーモアナエロビウム・ブロッキイ ATC
C35047を、実験1に示した方法で種培養した後、
実験1に示した方法に準じて嫌気ファーメンターに調製
した同じ組成の培地に、この培地体積当たり1v/v%
の種培養液を接種し、培養温度65℃で約30時間培養
した。培養液を遠心分離して得た菌体を超音波破砕し、
破砕液上清のコージビオースホスホリラーゼ活性を測定
した。この活性を培養液1ml当たりに換算すると、
0.08単位であった。破砕液上清を限外濾過膜にて濃
縮し、その濃縮液を透析してml当たりコージビオース
ホスホリラーゼ活性約8単位を有する酵素液を、もとの
培養液の総活性に対して約70%の収率で得た。
【0084】
【実施例A−2】 〈DNAの調製〉実験1に示した培地と同一組成の培地
11lで、サーモアナエロビウム・ブロッキイ(ATC
C 35047)を、実験1に示した方法に準じて60
℃で24時間培養した。遠心分離により培養物から菌体
を分離し、適量のトリス−EDTA−食塩緩衝液(以
下、「TES緩衝液」と略記する。)(pH8.0)に
浮遊させ、リゾチームを当該菌体浮遊液の体積に対し
0.05%(w/v)加えた後、37℃で30分間イン
キュベートした。その後この処理物を−80℃で1時間
保持して凍結させた後、ここに、予めTES緩衝液(p
H9.0)を加えて60℃に加温しておいたTES緩衝
液/フェノール混液を加えて充分に攪拌し、さらに氷冷
後遠心分離して形成された上層を採取した。この上層
に、2倍容の冷エタノールを加えて生成した沈澱を採取
し、SSC緩衝液(pH7.1)の適量に溶解後、7.
5μgのリボヌクレアーゼ及び125μgのプロテアー
ゼを加え、37℃で1時間インキュベートした。ここ
に、クロロホルム/イソアミルアルコール混液を加えて
攪拌後、静置して形成される上層を採取し、この上層に
冷エタノールを加えて生成した沈澱を採取した。沈澱を
冷70%(v/v)エタノールで濯ぎ真空乾燥して、D
NAを得た。得られたDNAは、濃度約1mg/mlと
なるようにSSC緩衝液(pH7.1)に溶解し、−8
0℃で凍結した。
【0085】
【実施例A−3】 〈形質転換体と組換えDNAの調製〉実施例A−2の方
法で得たDNA溶液を1mlとり、ここに制限酵素Hi
ndIIIを約20単位加え、37℃で30分間インキ
ュベートしてDNAを部分分解した後、蔗糖密度勾配超
遠心法により、鎖長約2,000乃至5,000塩基対
のDNA断片を採取した。別途、ストラタジーン・クロ
ーニング・システムズ製プラスミドベクター『Blue
scriptII SK(+)』を常法により制限酵素
Hind IIIを作用させて完全に切断した後、その
切断されたプラスミドベクター0.3μgと先に得たD
NA断片約3μgとを宝酒造製『DNAライゲーション
・キット』を用いて、添付の説明書にしたがって操作し
て連結し、得られた組換えDNAで、通常のコンピテン
トセル法によりストラタジーン・クローニング・システ
ムズ製大腸菌『Epicurian Coli XL1
−Blue』100μlを形質転換して遺伝子ライブラ
リーを作製した。
【0086】このようにして得た遺伝子ライブラリーと
しての形質転換体を、常法により調製した、10g/l
トリプトン、5g/l 酵母エキス、5g/l 塩化
ナトリウム、75mg/l アンピシリンナトリウム塩
及び50mg/l 5−ブロモ−4−クロロ−3−イン
ドリル−β−ガラクトシドを含む寒天平板培地(pH
7.0)に植菌し、37℃で18時間培養後、培地上に
形成された白色のコロニー約4,000個をアマシャム
製ナイロン膜『Hybond−N+』上に固定した。別
途、実験4の方法で明らかにした、配列表の配列番号7
に示すアミノ酸配列における第1より7番目までのアミ
ノ酸配列に基づき、5′−TTYGAYGARAAYA
AYATGCC−3′で表される塩基配列のオリゴヌク
レオチドを化学合成し、常法にしたがい[γ−32P]A
TP及びT4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて同位体
標識してプローブとしての合成DNAを得た。先に得た
ナイロン膜上に固定されたコロニーのうち、当該プロー
ブと顕著な会合を示すコロニーを、通常のコロニーハイ
ブリダイゼーション法を適用して選択し、当該形質転換
体を『TKP1』と命名した。
【0087】この形質転換体TKP1を常法にしたが
い、100μg/ml アンピシリンナトリウム塩を含
むL−ブロス培地(pH7.0)に植菌し、37℃で2
4時間回転振盪培養した。培養終了後、遠心分離により
培養物から菌体を採取し、通常のアルカリ−SDS法に
より組換えDNAを抽出した。この組換えDNAの塩基
配列を、通常のジデオキシ法により分析したところ、当
該組換えDNAは、サーモアナエロビウム・ブロッキイ
(ATCC 35047)に由来する、鎖長3956塩
基対の、配列表における配列番号9に示す塩基配列のD
NAを含んでいた。図5に示すように、この組換えDN
Aにおいて、当該DNAは、制限酵素Hind III
による認識部位の下流に連結されていた。一方、この塩
基配列から推定されるアミノ酸配列は、その配列番号9
に併記したとおりであり、このアミノ酸配列と、実験4
の方法で確認された本発明のコージビオースホスホリラ
ーゼのN末端アミノ酸配列及び中間部部分アミノ酸配列
である、配列表における配列番号1乃至3及び配列番号
6乃至8に示すアミノ酸配列とを比較したところ、配列
表における配列番号1、2及び3に示すアミノ酸配列
は、それぞれ、配列番号9に併記したアミノ酸配列にお
ける第1乃至5番目、第590乃至594番目及び第3
57乃至361番目のアミノ酸配列と完全に一致した。
また、配列表における配列番号6、7及び8に示すアミ
ノ酸配列は、それぞれ、配列表における配列番号9に併
記したアミノ酸配列における第1乃至10番目、第59
0乃至599番目及び第357乃至366番目のアミノ
酸配列と完全に一致した。以上のことは、本発明のコー
ジビオースホスホリラーゼが配列表における配列番号4
に示すアミノ酸配列を含むものであり、当該酵素はサー
モアナエロビウム・ブロッキイ(ATCC 3504
7)においては、配列表における配列番号5に示す塩基
配列のDNAによりコードされていることを示してい
る。以上のようにして調製し、塩基配列を確認した組換
えDNAを『pTKP1』と命名した。
【0088】
【実施例A−4】 〈形質転換体によるコージビオースホスホリラーゼの産
生〉16g/lポリペプトン、10g/l酵母エキス及
び5g/l塩化ナトリウムを含む水溶液を500ml容
三角フラスコに100ml入れ、オートクレーブで12
1℃で15分間処理し、冷却し、無菌的にpH7.0に
調製した後、アンピシリンナトリウム塩10mgを無菌
的に添加して液体培地を調製した。この液体培地に実施
例A−3の方法で得た形質転換体TKP1を接種し、3
7℃で約20時間通気攪拌培養したものを種培養液とし
た。次に10l容ファーメンタに、種培養に用いたのと
同一組成の培地を、種培養の場合に準じて7l調製し、
種培養液70ml接種し、約20時間通気攪拌培養し
た。この培養物を、常法にしたがい、遠心分離して菌体
を回収し、10mMリン酸緩衝液(pH7.0)に懸濁
し、超音波処理して菌体を破砕し、さらに遠心分離によ
り不溶物を除去し、上清を採取した。その上清を10m
Mリン酸緩衝液に対して透析した後、透析液中のコージ
ビオースホスホリラーゼ活性を測定したところ、培養物
1l当たり約500単位の当該酵素が産生されていた。
【0089】第一の対照として、大腸菌XL1−Blu
e株を、培地にアンピシリンを添加していないこと以外
はすべて上述の形質転換体の場合と同一条件で、培養
し、培養物から菌体破砕物の上清を採取し、透析した。
第二の対照として、サーモアナエロビウム・ブロッキイ
(ATCC 35047)を、アンピシリンを含有しな
いこと以外は上述の形質転換体の場合と同一組成の培地
を用い、実験1に示した方法に準じて60℃で静置培養
し、さらに上述の形質転換体の場合と同じく培養物から
菌体破砕物の上清を採取し、透析した。第一の対照の透
析物には当該酵素活性は全く認められなかった。第二の
対照の透析物には当該酵素活性が認められたが、この場
合は、培養物1l当たり約100単位であり、形質転換
体TKP1の場合に比較して明らかに低い値であった。
【0090】この実施例A−4の方法で得た透析物を、
さらに実験2に示した方法に準じて、DEAE−トヨパ
ールゲル 650ゲル、ウルトロゲル AcA44を用
いたカラムクロマトグラフィーに供して精製し、さらに
この精製酵素を実験3に示した方法に準じて分析した。
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法による分子
量83,000±5,000ダルトン、ゲル濾過法によ
る分子量500,000±30,000ダルトン、等電
点ポリアクリルアミドゲル電気泳動法による等電点4.
4±0.5、コージビオースホスホリラーゼ活性の至適
温度65℃付近、至適pH5.5付近、温度安定性は6
5℃付近まで、pH安定性は約5.5乃至10.0であ
り、実験1乃至2に示した方法で調製された当該酵素の
理化学的性質と実質的に同一であった。以上の結果は、
本発明のコージビオースホスホリラーゼは、組換えDN
A技術によっても良好に製造でき、なお且つ酵素の生産
性も有意に向上することを示している。
【0091】
【実施例A−5】 〈酵素液〉実施例A−3に示した方法で得た形質転換体
TKP1を実施例A−4に示した方法で培養した。培養
液を遠心分離して得た菌体を超音波破砕し、破砕液上清
のコージビオースホスホリラーゼ活性を測定した。この
活性を培養液1ml当たりに換算すると、約0.5単位
であった。破砕液上清を限外濾過膜にて濃縮し、その濃
縮液を透析してml当たりコージビオースホスホリラー
ゼ活性約10単位を有する酵素液を、もとの培養液の総
活性に対して約70%の収率で得た。
【0092】
【実施例A−6】 〈コージビオース含有糖液〉マルトースを5%含む25
mMリン酸2カリウム−クエン酸緩衝液(pH6.0)
に、市販の細菌由来マルトースホスホリラーゼをマルト
ース1g当たり5単位、実施例A−1の方法で調製した
コージビオースホスホリラーゼをマルトース1g当たり
40単位になるように加え、30℃で72時間反応させ
た。その反応液を100℃で30分間加熱し、酵素を失
活させた後、冷却し、常法に従って活性炭で脱色、濾過
し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製
し、更に濃縮して濃度約75%のシラップ状のコージビ
オース含有糖液を原料固形物当たり収率約95%で得
た。
【0093】本品は、コージビオースを固形物当たり約
30%含有するとともにコージビオシルグルコースをも
含有しており、味質良好な甘味、適度の粘度、保湿性を
有し、甘味剤、呈味改良剤、安定剤、ビフィズス菌増殖
促進剤、ミネラル吸収促進剤などとして広く飲食物、化
粧品、医薬品、成形物など各種組成物に有利に利用でき
る。
【0094】
【実施例A−7】 〈コージビオース高含有粉末〉実施例A−6の方法で反
応、精製した固形物当たり約30%のコージビオースを
含有する糖液を原料として固形物濃度約20%に調整
し、これにグルコアミラーゼを固形物1g当たり5単位
加えてpH4.5、40℃で16時間反応させ残存する
マルトースを分解した。100℃で30分加熱して反応
を停止した後、濃度約40%まで濃縮した。本糖液中の
コージビオース含有率を高めるため、アルカリ金属型強
酸性カチオン交換樹脂(東京有機化学工業株式会社製、
商品名『XT−1016』、Na型、架橋度4%)を使
用し、内径3cm、長さ1mのジャケット付きステンレ
ス製カラム4本に水懸濁状で充填し、直列につなぎ、樹
脂層全長を約4mになるようにした。カラム内温度を4
0℃に維持しつつ、糖液を樹脂に対して5v/v%加
え、これに40℃の温水をSV0.15の流速で流して
分画し、コージビオース高含有画分を採取した。更に、
精製、濃縮し、真空乾燥し、粉砕して、コージビオース
高含有粉末を原料固形物当たり収率約20%で得た。
【0095】本品は、固形物当たり約90%のコージビ
オースを含有しており、味質良好な甘味、適度の保湿性
を有し、甘味剤、呈味改良剤、安定剤、ビフィズス菌増
殖促進剤、ミネラル吸収促進剤などとして広く飲食物、
化粧品、医薬品、成形物など各種組成物に有利に利用で
きる。
【0096】
【実施例A−8】 〈グルコシルソルボース含有糖液〉β−D−グルコース
−1リン酸及びL−ソルボースをそれぞれ5%含む水溶
液をpH5.5に調整し、これに実施例A−1の方法で
調製したコージビオースホスホリラーゼをβ−D−グル
コース−1リン酸1g当たり10単位になるように加
え、60℃で72時間反応させた。その反応液を90℃
で30分間加熱し、酵素を失活させた後、冷却し、常法
に従って活性炭で脱色、濾過し、H型及びOH型イオン
交換樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮して濃度約7
5%のシラップ状のグルコシルソルボース含有糖液を原
料固形物当たり収率約95%で得た。
【0097】本品は、固形物当たりグルコシルソルボー
スを約30%含有しており、味質良好な甘味、適度の粘
度、保湿性を有し、甘味剤、呈味改良剤、安定剤、ビフ
ィズス菌増殖促進剤、ミネラル吸収促進剤などとして広
く飲食物、化粧品、医薬品、成形物など各種組成物に有
利に利用できる。
【0098】
【実施例A−9】 〈グルコシルソルボース高含有糖液〉β−D−グルコー
ス−1リン酸を5%及びL−ソルボースを10%含む水
溶液をpH6.0に調整し、これに実施例A−1の方法
で調製したコージビオースホスホリラーゼをβ−D−グ
ルコース−1リン酸1g当たり30単位になるように加
えて、60℃で72時間反応させた。反応後冷却し、市
販パン酵母を固形物重量当たり湿重量で5%になるよう
に加え、1規定の水酸化ナトリウム溶液を用いて該反応
液をpH5乃至6に制御しながら27℃で6時間反応さ
せた。その反応液を90℃で30分間加熱し、反応を停
止させた後、冷却し、常法に従って活性炭で脱色、濾過
し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製
し、更に濃縮して濃度約75%のシラップ状のグルコシ
ルソルボース含有糖液を原料固形物当たり収率約65%
で得た。
【0099】本品は、固形物当たりグルコシルソルボー
スを約40%含有しており、味質良好な甘味、適度の粘
度、保湿性を有し、甘味剤、呈味改良剤、安定剤、ビフ
ィズス菌増殖促進剤、ミネラル吸収促進剤などとして広
く飲食物、化粧品、医薬品、成形物など各種組成物に有
利に利用できる。
【0100】
【実施例A−10】 〈グルコシルソルボース高含有粉末〉実施例A−9の方
法で反応、精製した固形物当たり約40%のグルコシル
ソルボースを含有する糖液を原料として、これを固形物
濃度約45%に調整した。本糖液中のグルコシルソルボ
ース含有率を高めるため、アルカリ金属型強酸性カチオ
ン交換樹脂(東京有機化学工業株式会社製、商品名『X
T−1016』、Na型、架橋度4%)を使用し、内径
3cm、長さ1mのジャケット付きステンレス製カラム
4本に水懸濁状で充填し、直列につなぎ、樹脂層全長を
約4mになるようにした。カラム内温度を40℃に維持
しつつ、糖液を樹脂に対して5v/v%加え、これに4
0℃の温水をSV0.15の流速で流して分画し、グル
コシルソルボース高含有画分を採取した。更に、精製、
濃縮し、真空乾燥し、粉砕して、グルコシルソルボース
高含有粉末を原料固形物当たり収率約25%で得た。
【0101】本品は、固形物当たり約90%のグルコシ
ルソルボースを含有しており、味質良好な甘味、適度の
保湿性を有し、甘味剤、呈味改良剤、安定剤、ビフィズ
ス菌増殖促進剤、ミネラル吸収促進剤などとして広く飲
食物、化粧品、医薬品、成形物など各種組成物に有利に
利用できる。
【0102】
【実施例A−11】 〈コージビオシルフラクトシド含有糖液〉コージビオー
スを10%及びスクロースを10%含む水溶液を調整
し、これに実施例A−1の方法で調製したコージビオー
スホスホリラーゼをコージビオース1g当たり40単位
になるように加え、5mMリン酸二水素ナトリウム塩存
在下pH5.0、60℃で72時間反応させた。その反
応液を90℃で30分間加熱し、酵素を失活させた後、
冷却し、常法に従って活性炭で脱色、濾過し、H型及び
OH型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮
して濃度約75%のシラップ状のコージビオシルフラク
トシド含有糖液を原料固形物当たり収率約95%で得
た。
【0103】本品は、固形物当たり約55%のコージビ
オシルフラクトシドを含有しており、味質良好な甘味、
適度の粘度、保湿性を有し、飲食物、化粧品、医薬品、
成形物など各種組成物に有利に利用できる。
【0104】
【実施例A−12】 〈コージビオシルフラクトシド高含有粉末〉実施例A−
11の方法で反応、精製した、固形物当たり約55%の
コージビオシルフラクトシドを含有する糖液を原料とし
て、これを固形物濃度約45%に調整した。本糖液中の
コージビオシルフラクトシド含有率を高めるため、アル
カリ土類金属型強酸性カチオン交換樹脂(ダウケミカル
社販売、商品名『ダウエックス50W×4』、Ca型)
を用いた以外は、実施例A−10の方法に従ってカラム
クロマトグラフィーを行い、コージビオシルフラクトシ
ド高含有画分を採取した。更に、精製、濃縮し、真空乾
燥し、粉砕して、コージビオシルフラクトシド高含有粉
末を原料固形物当たり収率約40%で得た。
【0105】本品は、固形物当たり約95%のコージビ
オシルフラクトシドを含有しており、味質良好な甘味、
適度の保湿性を有し、飲食物、化粧品、医薬品、成形物
など各種組成物に有利に利用できる。
【0106】
【実施例A−13】 〈コージビオシルグルコース含有糖液〉β−D−グルコ
ース−1リン酸を10%及びマルトースを20%含む水
溶液をpH5.0に調整し、これに実施例A−1の方法
で調製したコージビオースホスホリラーゼをマルトース
1g当たり40単位になるように加え、60℃で72時
間反応させた。その反応液を90℃で30分間加熱し、
酵素を失活させた後、冷却し、常法に従って活性炭で脱
色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩
して精製し、更に濃縮して濃度約75%のシラップ状の
コージビオシルグルコース含有糖液を原料固形物当たり
収率約95%で得た。
【0107】本品は、固形物当たり約45%のコージビ
オシルグルコースを含有しており、味質良好な甘味、適
度の粘度、保湿性を有し、飲食物、化粧品、医薬品、成
形物など各種組成物に有利に利用できる。
【0108】
【実施例A−14】 〈コージビオシルグルコシド高含有糖液〉β−D−グル
コース−1リン酸を5%、トレハロースを10%含む水
溶液をpH5.0に調整し、これに実施例A−1の方法
で調製したコージビオースホスホリラーゼをβ−D−グ
ルコース−1リン酸1g当たり20単位になるように加
え、60℃で72時間反応させた。その反応液に水酸化
ナトリウムを加えてpH10以上のアルカリ性に保ちな
がら100℃で加熱した後、冷却し、常法に従って活性
炭で脱色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂によ
り脱塩して精製し、更に濃縮して濃度約75%のシラッ
プ状のコージビオシルグルコシド高含有糖液を原料固形
物当たり収率約60%で得た。
【0109】本品は、固形物当たり約95%のコージビ
オシルグルコシドを含有しており、味質良好な甘味、適
度の粘度、保湿性を有し、飲食物、化粧品、医薬品、成
形物など各種組成物に有利に利用できる。
【0110】
【実施例A−15】 〈コージビオース含有糖液〉マルトースを5%含む25
mMリン酸2カリウム−クエン酸緩衝液(pH6.0)
に、市販の細菌由来マルトースホスホリラーゼをマルト
ース1g当たり5単位、実施例A−5の方法で調製した
コージビオースホスホリラーゼをマルトース1g当たり
40単位になるように加え、30℃で72時間反応させ
た。その反応液を100℃で30分間加熱し、酵素を失
活させた後、冷却し、常法に従って活性炭で脱色、濾過
し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製
し、更に濃縮して濃度約75%のシラップ状のコージビ
オース含有糖液を原料固形物当たり収率約95%で得
た。
【0111】本品は、コージビオースを固形物当たり約
30%含有するとともにコージビオシルグルコースをも
含有しており、味質良好な甘味、適度の粘度、保湿性を
有し、甘味剤、呈味改良剤、安定剤、ビフィズス菌増殖
促進剤、ミネラル吸収促進剤などとして広く飲食物、化
粧品、医薬品、成形物など各種組成物に有利に利用でき
る。
【0112】
【実施例A−16】 〈コージビオシルグルコシド高含有糖液〉β−D−グル
コース−1リン酸を5%、トレハロースを10%含む水
溶液をpH5.0に調整し、これに実施例A−5の方法
で調製したコージビオースホスホリラーゼをβ−D−グ
ルコース−1リン酸1g当たり20単位になるように加
え、60℃で72時間反応させた。その反応液に水酸化
ナトリウムを加えてpH10以上のアルカリ性に保ちな
がら100℃で加熱した後、冷却し、常法に従って活性
炭で脱色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂によ
り脱塩して精製し、更に濃縮して濃度約75%のシラッ
プ状のコージビオシルグルコシド高含有糖液を原料固形
物当たり収率約60%で得た。
【0113】本品は、固形物当たり約95%のコージビ
オシルグルコシドを含有しており、味質良好な甘味、適
度の粘度、保湿性を有し、飲食物、化粧品、医薬品、成
形物など各種組成物に有利に利用できる。
【0114】
【実施例B−1】 〈甘味剤〉実施例A−10の方法で得たグルコシルソル
ボース高含有粉末1重量部に対し、α−グリコシルステ
ビオシド(東洋精糖株式会社製造、商品名α−Gスィー
ト)0.05重量部を加えて均一に混合して粉末甘味剤
を製造した。本品は、上品な甘味で、砂糖の約2倍の甘
味を有し、カロリーは甘味度当たり砂糖の約2分の1と
なる。したがって、この甘味剤は低カロリー甘味料とし
て、カロリーの摂取を制限している人、例えば、肥満
者、糖尿病者などのための低カロリー飲食物に対する味
付けに好適である。また、この甘味剤は、虫歯誘発菌に
よる酸の生成も少なく、不溶性グルカンの生成も少ない
ことにより、虫歯を抑制する飲食物などの味付けにも好
適である。
【0115】
【実施例B−2】 〈ハードキャンディー〉実施例A−8の方法で得たグル
コシルソルボース含有糖液30重量部に対し、還元麦芽
糖水飴(水分25%)80重量部を加えて混合溶解し、
減圧下で水分が2%未満になるまで濃縮し、これにクエ
ン酸1重量部及び適量のレモン香料と着色料とを混和
し、次いで、常法に従って成形しハードキャンディーを
製造した。本品は、上品な甘味を有し、吸湿性少なく、
ダレを起こしにくい歯切れの良いハードキャンディーで
ある。
【0116】
【実施例B−3】 〈チューインガム〉実施例A−12の方法で得たコージ
ビオシルフラクトシド高含有粉末4重量部に対し、グル
コース3重量部および、柔らかくなる程度に加熱溶融し
たガムベース2重量部を加えて混合し、さらに適量のハ
ッカ香料を混合した後、常法に従ってロールにより練り
合わせ成形することによってチューインガムを製造し
た。本品は、テクスチャー、風味ともに優れた製品であ
る。
【0117】
【実施例B−4】 〈チョコレート〉実施例A−7の方法で得たコージビオ
ース高含有粉末15重量部に対し、カカオペースト40
重量部、カカオバター10重量部、蔗糖10重量部及び
全脂粉乳15重量部を加えて混合し、レファイナーを通
した。そして粒度を下げた後、コンチェに入れ、レシチ
ン0.5重量部を加えて、50℃で二昼夜練り上げた。
次いで、常法に従い成型機に流し込み成型固化してチョ
コレートを製造した。本品は、ファットブルーム、シュ
ガーブルームの恐れがなく、舌にのせた時の融け具合、
風味ともに良好である。
【0118】
【実施例B−5】 〈カスタードクリーム〉実施例A−10の方法で得たグ
ルコシルソルボース高含有粉末400重量部に対し、コ
ーンスターチ500重量部、マルトース500重量部及
び食塩5重量部を加え、篩いを通して充分に混合し、さ
らに鶏卵1,400重量部を加えて攪拌し、これに沸騰
した牛乳5,000重量部を徐々に加え、さらにこれを
とろ火にかけて攪拌を続け、コーンスターチが完全に糊
化して全体が半透明になったとき火を止め、これを冷却
して少量のバニラ香料を加えることによりカスタードク
リームを製造した。本品は、なめらかで光沢を有し、甘
味が強すぎず美味である。
【0119】
【実施例B−6】 〈ういろう〉実施例A−11の方法で得たコージビオシ
ルフラクトシド含有糖液90重量部に対し、米粉90重
量部、コーンスターチ20重量部、砂糖20重量部、抹
茶粉末1重量部及び水の適量を加えて混練した後、これ
を容器に入れて60分間蒸して抹茶ういろうを製造し
た。本品は、照り、口当たり良好で、風味もよいもので
あった。また、澱粉の老化も抑制され、長時間安定であ
った。
【0120】
【実施例B−7】 〈べったら漬〉実施例A−13の方法で得たコージビオ
シルグルコース含有糖液1重量部に対し、マルトース3
重量部、甘草製剤0.05重量部、リンゴ酸0.008
重量部、グルタミン酸ナトリウム0.07重量部、ソル
ビン酸カリウム0.03重量部及びプルラン0.2重量
部を均一に混合してべったら漬の素を製造した。大根3
0kgを常法に従って食塩により下漬けし、次いで砂糖
で中漬けしたものを、ここで得たべったら漬の素4kg
で調製した調味液に漬けて、べったら漬を製造した。本
品は、色艶、香気ともに良好で、適度の甘味を有し歯切
れも良かった。
【0121】
【実施例B−8】 〈乳酸菌飲料〉実施例A−6の方法で得たコージビオー
ス含有糖液130重量部に対し、脱脂粉乳175重量部
及びラクトスクロース高含有粉末(株式会社林原商事販
売、登録商標「乳果オリゴ」)50重量部を、水1,1
50重量部に溶解し、65℃で30分間殺菌し、40℃
に冷却後、これに、常法にしたがって、乳酸菌のスター
ターを30重量部植菌し、37℃で8時間培養して乳酸
菌飲料を得た。本品は、風味良好な乳酸菌飲料である。
また、本品は、オリゴ糖を含有し、乳酸菌を安定に保持
するだけでなく、ビフィズス菌増殖促進作用をも有す
る。
【0122】
【実施例B−9】 〈合成酒〉30v/v%アルコール水溶液6518重量
部(温度15℃の場合)、70%ぶどう糖水溶液600
重量部、実施例A−6の方法で得たコージビオース含有
糖液50重量部、コハク酸11.1重量部、75%乳酸
水溶液3.66重量部、グルタミン酸ナトリウム2.3
重量部、グリシン1.2重量部、アラニン1.2重量
部、コハク酸ナトリウム2.22重量部、食塩1.6重
量部、天然塩1.4重量部及び水2500重量部を混合
して、アルコール含量約20v/v%の原酒を得た。こ
れを水で希釈して、アルコール含量15乃至16v/v
%の製品を得た。本品は、まろやかな甘みと上品な風味
を有し美味である。
【0123】
【実施例B−10】 〈乳液〉実施例A−9の方法で得たグルコシルソルボー
ス高含有糖液3.5重量部に対し、ポリオキシエチレン
ベヘニルエーテル0.5重量部、テトラオレイン酸ポリ
オキシエチレンソルビトール1重量部、親油型モノステ
アリン酸グリセリン1重量部、ベヘニルアルコール0.
5重量部、アボガド油1重量部、α−グリコシルルチン
1重量部、ビタミンE及び防腐剤の適量を加え、常法に
従って加熱溶解し、これに1,3−ブチレングリコール
5重量部、カルボキシビニルポリマー0.1重量部及び
精製水85.3重量部を加え、ホモゲナイザーにかけて
乳化し、乳液を製造した。本品は、保湿性に優れ、日焼
け止め、色白剤などとして有利に利用できる。
【0124】
【実施例B−11】 〈スキンクリーム〉実験12の方法で得たコージビオシ
ルフラクトシド高含有粉末4重量部に対し、モノステア
リン酸ポリオキシエチレングリコール2重量部、自己乳
化型モノステアリン酸グリセリン5重量部、α−グリコ
シルルチン2重量部、流動パラフィン1重量部、トリオ
クタン酸グリセリル10重量部及び防腐剤の適量を加
え、常法に従って加熱溶解し、これに1,3−ブチレン
グリコール5重量部、及び精製水66重量部を更に加
え、ホモゲナイザーにかけて乳化し、香料の適量を加え
て攪拌混合し、スキンクリームを製造した。本品は、伸
びのよいクリームで、日焼け止め、美肌剤、色白剤など
として有利に利用できる。
【0125】
【実施例B−12】 〈練歯磨〉実施例A−14の方法で得たコージビオシル
グルコシド高含有糖液15重量部に対し、第二リン酸カ
ルシウム重量部、ラウリル硫酸ナトリウム1.5重量
部、グリセリン25重量部、ポリオキシエチレンソルビ
タンラウレート0.5重量部、サッカリン0.02重量
部、防腐剤0.05重量部及び水13重量部と混合して
練歯磨を得た。本品は、光沢、洗浄力も良好で、練歯磨
として好適である。
【0126】
【実施例B−13】 〈経管栄養剤〉実施例A−7の方法で得たコージビオー
ス高含有粉末80重量部と、乾燥卵黄190重量部、脱
脂粉乳209重量部、塩化ナトリウム4.4重量部、塩
化カリウム1.85重量部、硫酸マグネシウム4重量
部、チアミン0.01重量部、アスコルビン酸ナトリウ
ム0.1重量部、ビタミンEアセテート0.6重量部及
びニコチン酸アミド0.04重量部からなる配合物を調
製した。この配合物25gずつをラミネートアルミ製小
包に充填し、ヒートシールして製品を得た。本品は、1
袋分を約150乃300mlの水に溶解して栄養補給液
とし、経管方法により、鼻腔、食道、胃などへ投与して
使用する。
【0127】
【実施例B−14】 〈錠剤〉実験8の方法で得たグルコシルソルボース高含
有粉末4重量部に対し、アスピリン50重量部、マルト
ース10重量部及びコーンスターチ4重量部を加え、均
一に混合した後、直径12mm、20R杆を用いて1錠
680mg、錠剤の厚さ5.25mm、硬度8kg±1
kgで打錠した。本品は、適度の甘味を有する飲みやす
い錠剤である。
【0128】
【実施例B−15】 〈いちごジャム〉生いちご150重量部、蔗糖60重量
部、マルトース20重量部、実施例A−15の方法で得
たコージビオース含有糖液40重量部、ペクチン5重量
部及びクエン酸1重量部を鍋で煮詰め、瓶詰めして製品
を得た。本品は風味、色調とも良好なジャムである。
【0129】
【実施例B−16】 〈加糖練乳〉原乳100重量部に実施例A−16の方法
で得たコージビオシルグルコシド高含有糖液3重量部及
び蔗糖1重量部を溶解し、プレートヒーターで加熱殺菌
し、次いで濃度約70%に濃縮し、無菌状態で缶詰して
製品を得た。本品は温和な甘味で、風味もよく、乳幼児
食品、フルーツ、コーヒー、ココア、紅茶などの調味用
に有利に利用できる。
【0130】
【発明の効果】叙上のように本発明は、従来知られてい
なかったコージビオースを生産し得るホスホリラーゼ、
すなわち、コージビオースホスホリラーゼの発見に基づ
くものである。本発明のコージビオースホスホリラーゼ
は、至適温度、温度安定性における温度が高く、また、
pH安定性におけるpH域が広く、しかも至適pHはそ
のpH域内にあり、更に産生微生物からの酵素生産量も
高い。したがって、β−D−グルコース−1リン酸を糖
供与体として各種糖質の存在下で本発明の酵素を作用さ
せれば、従来公知ではあるが入手の極めて困難であった
コージビオース等や、新規のグルコシルソルボース等を
始めとする各種グルコシル転移糖並びに当該転移糖含有
糖質を大量且つ安価に製造することができる。
【0131】この様にして製造されるグルコシル転移糖
並びに当該転移糖含有糖質は、上品な甘味の甘味剤、呈
味改良剤、品質改良剤、ボディー付与剤、粘度調節剤、
保湿剤、照付与剤などとして、さらには、栄養補給剤な
どとして広く飲食物、化粧品、医薬品、成形物など各種
組成物に供しうることが大きな特徴であることから、本
発明は、食品、化粧品、医薬品分野のみならず、農水畜
産業や、化学工業等の産業界に貢献すること誠に多大な
意義のある発明といえる。
【0132】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:N末端フラグメント
【0133】配列番号:2 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント
【0134】配列番号:3 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント
【0135】配列番号:4 配列の長さ:775 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ポリペプチド 配列 Met Val Lys His Met Phe Leu Glu Asp Val Asn Asn Leu Ile Ser Asp 1 5 10 15 Asp Lys Trp Leu Ile Phe Gln Asn Glu Tyr Asn Thr Glu Val Asn Pro 20 25 30 Arg Tyr Glu Thr Leu Phe Thr Leu Thr Asn Gly Tyr Met Gly Val Arg 35 40 45 Gly Thr Phe Glu Glu Gly Ser Glu Gly Glu Arg Ser Gly Asn Phe Ile 50 55 60 Ala Gly Ile Phe Asp Lys Ser Asp Ala Gln Val Arg Glu Ile Val Asn 65 70 75 80 Ala Gln Asn Trp Leu Arg Ile Lys Leu Tyr Val Glu Gly Glu Glu Leu 85 90 95 Ser Leu Asp Lys Cys Gln Leu Ile Glu Phe Lys Arg Ile Leu Asp Met 100 105 110 Lys Lys Gly Ile Leu Phe Arg Ser Met Leu Ile Lys Asp Ser Lys Asp 115 120 125 Arg Ile Thr Arg Ile Glu Gly Tyr Arg Phe Ile Ser Arg Ser Asp Leu 130 135 140 His Arg Ser Ala Ile Lys Leu Phe Val Thr Pro Val Asn Tyr Ser Gly 145 150 155 160 Val Val Gly Ile Glu Ser Ile Ile Asp Gly Thr Val Leu Asn Ser Ala 165 170 175 Asp Ser Pro Lys His Arg Val Lys His Leu Lys Val Ala Asp Asn Ser 180 185 190 Ser Leu Asn Lys Ser Gly Val Tyr Leu Glu Thr Ala Thr Ile Asp Asp 195 200 205 Asp Ile Arg Ile Ala Thr Gly Ser Ala Val Arg Leu Tyr His Tyr Glu 210 215 220 Asp Lys Glu Lys Asn Asn Ile Ala Lys Phe Lys Arg Phe Leu Pro Leu 225 230 235 240 Gly Glu Met Ser Ile Glu Tyr Phe Glu Phe Asp Gly Thr Glu Asn Lys 245 250 255 Thr Val Val Ile Asp Lys Phe Ile Ile Thr Tyr Thr Ser Arg Asp Val 260 265 270 Lys Lys Gly Leu Leu Lys Ser Thr Val Glu Lys Glu Leu Phe Ala Phe 275 280 285 Ala Gly Glu Gly Ile Asp Lys Glu Leu Gln Arg His Ile Glu Val Tyr 290 295 300 Glu Glu Leu Trp Ser Val Ala Asp Ile Asn Ile Glu Gly Asp Glu Glu 305 310 315 320 Ala Asp Lys Ala Leu Arg Phe Asn Ile Phe His Leu Met Ser Ser Val 325 330 335 Asn Glu Asn Asp Pro Met Val Ser Ile Ala Ala Lys Ala Leu His Gly 340 345 350 Glu Gly Tyr Lys Gly His Val Phe Trp Asp Thr Glu Ile Phe Met Leu 355 360 365 Pro Phe Phe Ile Tyr Val His Pro Lys Ala Ala Lys Thr Leu Leu Met 370 375 380 Tyr Arg Tyr Asn Met Leu Asp Ala Ala Arg Lys Asn Ala Ala Leu Asn 385 390 395 400 Gly Tyr Lys Gly Ala Gln Tyr Pro Trp Glu Ser Ala Asp Thr Gly Glu 405 410 415 Glu Glu Thr Pro Lys Trp Gly Phe Asp Tyr Met Gly Asn Pro Val Arg 420 425 430 Ile Trp Thr Gly Asp Leu Glu His His Ile Thr Ala Asp Ile Ala Phe 435 440 445 Ala Val Trp Glu Tyr Phe Arg Ala Thr Glu Asp Ile Glu Phe Met Leu 450 455 460 Asn Tyr Gly Ala Glu Val Ile Phe Glu Thr Ala Arg Phe Trp Val Ser 465 470 475 480 Arg Cys Glu Tyr Val Lys Glu Leu Asp Arg Tyr Glu Ile Asn Asn Val 485 490 495 Ile Gly Pro Asp Glu Phe His Glu His Val Asp Asn Asn Ala Tyr Thr 500 505 510 Asp Tyr Leu Ala Lys Trp Asn Ile Lys Lys Gly Leu Glu Leu Ile Asn 515 520 525 Met Leu Lys Glu Lys Tyr Pro Glu His Tyr His Ala Ile Ser Asn Lys 530 535 540 Lys Cys Leu Thr Asn Glu Glu Met Glu Lys Trp Lys Glu Val Glu Glu 545 550 555 560 Lys Ile Tyr Ile Pro Tyr Asp Lys Asp Lys Lys Leu Ile Glu Gln Phe 565 570 575 Glu Gly Tyr Phe Asp Lys Lys Asp Tyr Val Ile Asp Lys Phe Asp Glu 580 585 590 Asn Asn Met Pro Ile Trp Pro Glu Gly Val Asp Ile Thr Lys Leu Gly 595 600 605 Asp Thr Gln Leu Ile Lys Gln Ala Asp Val Val Met Leu Met Leu Leu 610 615 620 Leu Gly Glu Glu Phe Asp Glu Glu Thr Lys Arg Ile Asn Tyr Glu Tyr 625 630 635 640 Tyr Glu Lys Arg Thr Met His Lys Ser Ser Leu Gly Pro Ser Met Tyr 645 650 655 Ala Ile Met Gly Leu Lys Val Gly Asp His Lys Asn Ala Tyr Gln Ser 660 665 670 Phe Met Arg Ser Ala Asn Val Asp Leu Val Asp Asn Gln Gly Asn Thr 675 680 685 Lys Glu Gly Leu His Ala Ala Ser Ala Gly Gly Thr Trp Gln Val Val 690 695 700 Val Phe Gly Phe Gly Gly Met Glu Ile Asp Lys Glu Gly Ala Leu Asn 705 710 715 720 Ile Asn Ser Trp Leu Pro Glu Lys Trp Asp Lys Leu Ser Tyr Lys Val 725 730 735 Phe Trp Lys Gly Asn Leu Ile Glu Val Ile Val Thr Lys Gln Glu Val 740 745 750 Thr Val Lys Lys Leu Lys Gly Lys Gly Asn Ile Lys Val Lys Val Lys 755 760 765 Gly Lys Glu Leu Thr Ile Glu 770 775
【0136】配列番号:5 配列の長さ:2325 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 GTGGTAAAGC ACATGTTTTT AGAGGATGTA AACAATTTAA TAAGTGATGA CAAATGGCTT 60 ATTTTCCAAA ATGAGTATAA TACAGAGGTA AATCCTCGAT ATGAGACCCT TTTTACACTT 120 ACAAATGGTT ACATGGGCGT AAGAGGTACT TTTGAGGAAG GAAGCGAGGG AGAAAGGTCG 180 GGAAATTTTA TTGCAGGAAT TTTTGACAAG TCAGATGCGC AGGTTAGAGA AATAGTAAAT 240 GCTCAAAATT GGTTGAGAAT AAAGTTGTAT GTTGAAGGTG AAGAATTAAG TTTGGATAAA 300 TGCCAGTTGA TAGAATTTAA AAGAATTCTT GATATGAAAA AAGGTATTCT ATTTAGGAGT 360 ATGTTGATAA AAGACAGCAA AGATAGAATT ACTCGAATTG AGGGATACAG GTTTATAAGC 420 CGTAGCGACC TTCATCGTTC TGCAATTAAG CTATTTGTAA CACCTGTAAA TTACAGTGGT 480 GTTGTAGGTA TAGAGAGCAT TATTGATGGG ACTGTTTTAA ATTCAGCAGA TAGCCCAAAG 540 CATAGGGTAA AGCATTTGAA AGTGGCTGAC AATAGCAGTT TAAATAAAAG CGGAGTTTAT 600 CTTGAAACAG CAACTATTGA CGATGATATT CGCATTGCAA CAGGTAGTGC AGTGAGGTTA 660 TATCATTATG AGGATAAAGA GAAAAATAAC ATAGCTAAAT TTAAGAGATT TTTGCCTTTA 720 GGTGAAATGA GTATTGAATA CTTTGAGTTT GATGGCACAG AGAACAAAAC AGTAGTAATT 780 GACAAATTTA TTATAACCTA TACCTCAAGA GACGTAAAAA AAGGCCTATT AAAGAGTACG 840 GTGGAAAAAG AACTCTTTGC TTTTGCTGGA GAAGGTATTG ACAAAGAGTT GCAGAGACAT 900 ATTGAGGTAT ATGAAGAACT ATGGTCTGTT GCAGATATAA ATATTGAAGG GGATGAAGAA 960 GCAGATAAAG CTTTGAGGTT TAATATTTTT CATCTCATGA GTTCTGTCAA TGAAAATGAC 1020 CCCATGGTAA GTATCGCTGC AAAGGCCCTT CATGGTGAGG GATACAAAGG CCATGTCTTT 1080 TGGGATACAG AAATATTTAT GCTTCCGTTT TTCATATATG TGCATCCAAA AGCGGCAAAG 1140 ACACTTTTGA TGTACAGGTA CAATATGCTG GATGCAGCGA GAAAAAATGC GGCTTTAAAC 1200 GGGTATAAGG GAGCACAATA CCCTTGGGAA TCTGCAGATA CAGGAGAGGA AGAGACACCT 1260 AAATGGGGAT TTGATTACAT GGGAAACCCT GTAAGGATAT GGACGGGTGA TTTAGAGCAT 1320 CATATAACTG CTGATATAGC TTTTGCAGTG TGGGAGTATT TTAGAGCGAC AGAGGATATT 1380 GAGTTTATGT TGAATTACGG TGCAGAAGTC ATTTTTGAGA CTGCAAGGTT TTGGGTATCT 1440 AGATGTGAAT ATGTAAAAGA ATTAGACAGG TATGAAATAA ACAATGTCAT AGGTCCTGAT 1500 GAATTTCATG AGCATGTTGA TAATAATGCT TATACTGATT ACCTTGCAAA ATGGAATATT 1560 AAAAAGGGAC TTGAACTAAT CAATATGTTA AAAGAAAAAT ACCCTGAACA TTATCATGCT 1620 ATATCAAACA AGAAATGTTT GACAAATGAG GAAATGGAAA AGTGGAAAGA AGTTGAAGAA 1680 AAAATATATA TACCTTATGA CAAAGACAAA AAGCTGATAG AACAATTTGA AGGCTATTTT 1740 GATAAAAAAG ATTATGTTAT TGATAAATTT GATGAAAACA ATATGCCTAT ATGGCCTGAA 1800 GGTGTTGATA TAACAAAATT GGGTGATACC CAGCTTATTA AACAGGCTGA TGTTGTTATG 1860 TTAATGCTTT TGTTAGGTGA GGAATTTGAC GAAGAAACGA AAAGAATCAA TTACGAATAT 1920 TATGAAAAGC GAACTATGCA CAAATCTTCA TTAGGTCCCA GCATGTATGC CATTATGGGG 1980 TTAAAAGTAG GGGACCACAA AAACGCATAT CAGTCTTTCA TGAGAAGTGC CAACGTGGAC 2040 CTTGTGGACA ATCAGGGGAA CACTAAAGAA GGTTTGCATG CTGCATCTGC TGGTGGTACA 2100 TGGCAAGTAG TTGTTTTTGG ATTTGGCGGA ATGGAAATTG ACAAAGAAGG GGCATTAAAT 2160 ATAAATTCGT GGCTGCCAGA AAAATGGGAT AAACTTTCCT ATAAAGTATT TTGGAAAGGC 2220 AATTTAATAG AGGTGATTGT TACAAAACAG GAAGTGACAG TAAAAAAATT AAAAGGAAAA 2280 GGAAATATAA AAGTAAAGGT AAAAGGGAAA GAGCTGACAA TAGAA 2325
【0137】配列番号:6 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:N末端フラグメント
【0138】配列番号:7 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント
【0139】配列番号:8 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント
【0140】配列番号:9 配列の長さ:3956 配列の型:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 起源 生物名:サーモアナエロビウム・ブロッキイ 株名:ATCC 35047 配列の特徴 特徴を表す記号:5′UTR 存在位置:1..100 特徴を決定した方法:E 特徴を表す記号:mat peptide 存在位置:101..2425 特徴を決定した方法:S 特徴を表す記号:3′UTR 存在位置:2426..3956 特徴を決定した方法:E 配列 AGCTTGTAAT TAGAGATTCA GCTAGAAAGA TATAATTTTT TTTAAAAAGT ACCCAAAACG 60 TTTCGGATAA AATTTTTAGC AGGAATCAGG AGGTATATAA 100 GTG GTA AAG CAC ATG TTT TTA GAG GAT GTA AAC AAT TTA ATA AGT GAT 148 Met Val Lys His Met Phe Leu Glu Asp Val Asn Asn Leu Ile Ser Asp 1 5 10 15 GAC AAA TGG CTT ATT TTC CAA AAT GAG TAT AAT ACA GAG GTA AAT CCT 196 Asp Lys Trp Leu Ile Phe Gln Asn Glu Tyr Asn Thr Glu Val Asn Pro 20 25 30 CGA TAT GAG ACC CTT TTT ACA CTT ACA AAT GGT TAC ATG GGC GTA AGA 244 Arg Tyr Glu Thr Leu Phe Thr Leu Thr Asn Gly Tyr Met Gly Val Arg 35 40 45 GGT ACT TTT GAG GAA GGA AGC GAG GGA GAA AGG TCG GGA AAT TTT ATT 292 Gly Thr Phe Glu Glu Gly Ser Glu Gly Glu Arg Ser Gly Asn Phe Ile 50 55 60 GCA GGA ATT TTT GAC AAG TCA GAT GCG CAG GTT AGA GAA ATA GTA AAT 340 Ala Gly Ile Phe Asp Lys Ser Asp Ala Gln Val Arg Glu Ile Val Asn 65 70 75 80 GCT CAA AAT TGG TTG AGA ATA AAG TTG TAT GTT GAA GGT GAA GAA TTA 388 Ala Gln Asn Trp Leu Arg Ile Lys Leu Tyr Val Glu Gly Glu Glu Leu 85 90 95 AGT TTG GAT AAA TGC CAG TTG ATA GAA TTT AAA AGA ATT CTT GAT ATG 436 Ser Leu Asp Lys Cys Gln Leu Ile Glu Phe Lys Arg Ile Leu Asp Met 100 105 110 AAA AAA GGT ATT CTA TTT AGG AGT ATG TTG ATA AAA GAC AGC AAA GAT 484 Lys Lys Gly Ile Leu Phe Arg Ser Met Leu Ile Lys Asp Ser Lys Asp 115 120 125 AGA ATT ACT CGA ATT GAG GGA TAC AGG TTT ATA AGC CGT AGC GAC CTT 532 Arg Ile Thr Arg Ile Glu Gly Tyr Arg Phe Ile Ser Arg Ser Asp Leu 130 135 140 CAT CGT TCT GCA ATT AAG CTA TTT GTA ACA CCT GTA AAT TAC AGT GGT 580 His Arg Ser Ala Ile Lys Leu Phe Val Thr Pro Val Asn Tyr Ser Gly 145 150 155 160 GTT GTA GGT ATA GAG AGC ATT ATT GAT GGG ACT GTT TTA AAT TCA GCA 628 Val Val Gly Ile Glu Ser Ile Ile Asp Gly Thr Val Leu Asn Ser Ala 165 170 175 GAT AGC CCA AAG CAT AGG GTA AAG CAT TTG AAA GTG GCT GAC AAT AGC 676 Asp Ser Pro Lys His Arg Val Lys His Leu Lys Val Ala Asp Asn Ser 180 185 190 AGT TTA AAT AAA AGC GGA GTT TAT CTT GAA ACA GCA ACT ATT GAC GAT 724 Ser Leu Asn Lys Ser Gly Val Tyr Leu Glu Thr Ala Thr Ile Asp Asp 195 200 205 GAT ATT CGC ATT GCA ACA GGT AGT GCA GTG AGG TTA TAT CAT TAT GAG 772 Asp Ile Arg Ile Ala Thr Gly Ser Ala Val Arg Leu Tyr His Tyr Glu 210 215 220 GAT AAA GAG AAA AAT AAC ATA GCT AAA TTT AAG AGA TTT TTG CCT TTA 820 Asp Lys Glu Lys Asn Asn Ile Ala Lys Phe Lys Arg Phe Leu Pro Leu 225 230 235 240 GGT GAA ATG AGT ATT GAA TAC TTT GAG TTT GAT GGC ACA GAG AAC AAA 868 Gly Glu Met Ser Ile Glu Tyr Phe Glu Phe Asp Gly Thr Glu Asn Lys 245 250 255 ACA GTA GTA ATT GAC AAA TTT ATT ATA ACC TAT ACC TCA AGA GAC GTA 916 Thr Val Val Ile Asp Lys Phe Ile Ile Thr Tyr Thr Ser Arg Asp Val 260 265 270 AAA AAA GGC CTA TTA AAG AGT ACG GTG GAA AAA GAA CTC TTT GCT TTT 964 Lys Lys Gly Leu Leu Lys Ser Thr Val Glu Lys Glu Leu Phe Ala Phe 275 280 285 GCT GGA GAA GGT ATT GAC AAA GAG TTG CAG AGA CAT ATT GAG GTA TAT 1012 Ala Gly Glu Gly Ile Asp Lys Glu Leu Gln Arg His Ile Glu Val Tyr 290 295 300 GAA GAA CTA TGG TCT GTT GCA GAT ATA AAT ATT GAA GGG GAT GAA GAA 1060 Glu Glu Leu Trp Ser Val Ala Asp Ile Asn Ile Glu Gly Asp Glu Glu 305 310 315 320 GCA GAT AAA GCT TTG AGG TTT AAT ATT TTT CAT CTC ATG AGT TCT GTC 1108 Ala Asp Lys Ala Leu Arg Phe Asn Ile Phe His Leu Met Ser Ser Val 325 330 335 AAT GAA AAT GAC CCC ATG GTA AGT ATC GCT GCA AAG GCC CTT CAT GGT 1156 Asn Glu Asn Asp Pro Met Val Ser Ile Ala Ala Lys Ala Leu His Gly 340 345 350 GAG GGA TAC AAA GGC CAT GTC TTT TGG GAT ACA GAA ATA TTT ATG CTT 1204 Glu Gly Tyr Lys Gly His Val Phe Trp Asp Thr Glu Ile Phe Met Leu 355 360 365 CCG TTT TTC ATA TAT GTG CAT CCA AAA GCG GCA AAG ACA CTT TTG ATG 1252 Pro Phe Phe Ile Tyr Val His Pro Lys Ala Ala Lys Thr Leu Leu Met 370 375 380 TAC AGG TAC AAT ATG CTG GAT GCA GCG AGA AAA AAT GCG GCT TTA AAC 1300 Tyr Arg Tyr Asn Met Leu Asp Ala Ala Arg Lys Asn Ala Ala Leu Asn 385 390 395 400 GGG TAT AAG GGA GCA CAA TAC CCT TGG GAA TCT GCA GAT ACA GGA GAG 1348 Gly Tyr Lys Gly Ala Gln Tyr Pro Trp Glu Ser Ala Asp Thr Gly Glu 405 410 415 GAA GAG ACA CCT AAA TGG GGA TTT GAT TAC ATG GGA AAC CCT GTA AGG 1396 Glu Glu Thr Pro Lys Trp Gly Phe Asp Tyr Met Gly Asn Pro Val Arg 420 425 430 ATA TGG ACG GGT GAT TTA GAG CAT CAT ATA ACT GCT GAT ATA GCT TTT 1444 Ile Trp Thr Gly Asp Leu Glu His His Ile Thr Ala Asp Ile Ala Phe 435 440 445 GCA GTG TGG GAG TAT TTT AGA GCG ACA GAG GAT ATT GAG TTT ATG TTG 1492 Ala Val Trp Glu Tyr Phe Arg Ala Thr Glu Asp Ile Glu Phe Met Leu 450 455 460 AAT TAC GGT GCA GAA GTC ATT TTT GAG ACT GCA AGG TTT TGG GTA TCT 1540 Asn Tyr Gly Ala Glu Val Ile Phe Glu Thr Ala Arg Phe Trp Val Ser 465 470 475 480 AGA TGT GAA TAT GTA AAA GAA TTA GAC AGG TAT GAA ATA AAC AAT GTC 1588 Arg Cys Glu Tyr Val Lys Glu Leu Asp Arg Tyr Glu Ile Asn Asn Val 485 490 495 ATA GGT CCT GAT GAA TTT CAT GAG CAT GTT GAT AAT AAT GCT TAT ACT 1636 Ile Gly Pro Asp Glu Phe His Glu His Val Asp Asn Asn Ala Tyr Thr 500 505 510 GAT TAC CTT GCA AAA TGG AAT ATT AAA AAG GGA CTT GAA CTA ATC AAT 1684 Asp Tyr Leu Ala Lys Trp Asn Ile Lys Lys Gly Leu Glu Leu Ile Asn 515 520 525 ATG TTA AAA GAA AAA TAC CCT GAA CAT TAT CAT GCT ATA TCA AAC AAG 1732 Met Leu Lys Glu Lys Tyr Pro Glu His Tyr His Ala Ile Ser Asn Lys 530 535 540 AAA TGT TTG ACA AAT GAG GAA ATG GAA AAG TGG AAA GAA GTT GAA GAA 1780 Lys Cys Leu Thr Asn Glu Glu Met Glu Lys Trp Lys Glu Val Glu Glu 545 550 555 560 AAA ATA TAT ATA CCT TAT GAC AAA GAC AAA AAG CTG ATA GAA CAA TTT 1828 Lys Ile Tyr Ile Pro Tyr Asp Lys Asp Lys Lys Leu Ile Glu Gln Phe 565 570 575 GAA GGC TAT TTT GAT AAA AAA GAT TAT GTT ATT GAT AAA TTT GAT GAA 1876 Glu Gly Tyr Phe Asp Lys Lys Asp Tyr Val Ile Asp Lys Phe Asp Glu 580 585 590 AAC AAT ATG CCT ATA TGG CCT GAA GGT GTT GAT ATA ACA AAA TTG GGT 1924 Asn Asn Met Pro Ile Trp Pro Glu Gly Val Asp Ile Thr Lys Leu Gly 595 600 605 GAT ACC CAG CTT ATT AAA CAG GCT GAT GTT GTT ATG TTA ATG CTT TTG 1972 Asp Thr Gln Leu Ile Lys Gln Ala Asp Val Val Met Leu Met Leu Leu 610 615 620 TTA GGT GAG GAA TTT GAC GAA GAA ACG AAA AGA ATC AAT TAC GAA TAT 2020 Leu Gly Glu Glu Phe Asp Glu Glu Thr Lys Arg Ile Asn Tyr Glu Tyr 625 630 635 640 TAT GAA AAG CGA ACT ATG CAC AAA TCT TCA TTA GGT CCC AGC ATG TAT 2068 Tyr Glu Lys Arg Thr Met His Lys Ser Ser Leu Gly Pro Ser Met Tyr 645 650 655 GCC ATT ATG GGG TTA AAA GTA GGG GAC CAC AAA AAC GCA TAT CAG TCT 2116 Ala Ile Met Gly Leu Lys Val Gly Asp His Lys Asn Ala Tyr Gln Ser 660 665 670 TTC ATG AGA AGT GCC AAC GTG GAC CTT GTG GAC AAT CAG GGG AAC ACT 2164 Phe Met Arg Ser Ala Asn Val Asp Leu Val Asp Asn Gln Gly Asn Thr 675 680 685 AAA GAA GGT TTG CAT GCT GCA TCT GCT GGT GGT ACA TGG CAA GTA GTT 2212 Lys Glu Gly Leu His Ala Ala Ser Ala Gly Gly Thr Trp Gln Val Val 690 695 700 GTT TTT GGA TTT GGC GGA ATG GAA ATT GAC AAA GAA GGG GCA TTA AAT 2260 Val Phe Gly Phe Gly Gly Met Glu Ile Asp Lys Glu Gly Ala Leu Asn 705 710 715 720 ATA AAT TCG TGG CTG CCA GAA AAA TGG GAT AAA CTT TCC TAT AAA GTA 2308 Ile Asn Ser Trp Leu Pro Glu Lys Trp Asp Lys Leu Ser Tyr Lys Val 725 730 735 TTT TGG AAA GGC AAT TTA ATA GAG GTG ATT GTT ACA AAA CAG GAA GTG 2356 Phe Trp Lys Gly Asn Leu Ile Glu Val Ile Val Thr Lys Gln Glu Val 740 745 750 ACA GTA AAA AAA TTA AAA GGA AAA GGA AAT ATA AAA GTA AAG GTA AAA 2404 Thr Val Lys Lys Leu Lys Gly Lys Gly Asn Ile Lys Val Lys Val Lys 755 760 765 GGG AAA GAG CTG ACA ATA GAA 2425 Gly Lys Glu Leu Thr Ile Glu 770 775 TAGTCAAAAA GGTATAGGCA GGTGGATAAC CTGCTATACC TTAAAATAAA TTGATTATGT 2485 TTTAAGGGGG GATAAGTGGA GTTAGAGTAA AATTTTAAGT CCTCAATCAG ATATTTTACT 2545 ATAAAATTGT GAAAGGGGAA AGTGGTAATG AGTAAAAAAC TTTCAAGCAT CTTTGTATTG 2605 ACGATCTTTG TATTAGCTAC TGTTTTAGCT GGTTGTTCAT CCAGTAAAAA TAATACTTCC 2665 AGTGCCAATG AGACAAATAC ACAAAAACAA GAGACAGCAA AACCAGTTAC TATAAAATTA 2725 GGCATGTGGT CTTCATCTCC AGCAGAAAAG AAGATAGTGG ATGACCAAAT AGCTAAGTTT 2785 AAAGAAAAAT ATCCAAATAT AGATGTGCAA ATTGAGACAA TTGTGGGAGA TTACATGCAA 2845 AAATTACAAA CAGAACTGGC GTCAAATACA GCACCAGACA TATTCTATCT TGACAGAATG 2905 CCGGCACCAC AGCTTATGTC TTCAGGAGTT TTAGAGCCAT TAGATGATTA TATTAAGAAA 2965 TACAATGTGG ATGTAAATGA TTTCGAGCCA GCATTGCTTT CCGCTTTTCA GTGGGAGGGA 3025 AAAACTTATG GTTTACCAAA GGATTTCAAT ACTCTAGCTT TGTTTTACAA CAAAGACATG 3085 TTTAAAGCGG CTGGAATAAA TGAGCCTCCA AAAACATGGG AGGAATTAAG AGATGTAGCT 3145 AAAAAGTTGA CAAAAGACGG TGTCAAAGGT TTGGTTTTAT CAGCAGACCT TGCAAGATTT 3205 GATGCTTTTA TAAATCAAAA TGGCGGTTCA GTATATCAAG GATGGAAAAG TTACTTTAAA 3265 TCTGCCAGAG AATGCACAAG CTCTTGATTT TTATGTAGGC CTCATTACAA AAGACAAAGT 3325 TACTGACACA CCACAAAACA TGGGAGAAGG CTGGAATGGA GATGCTTTTG CTGCTAAAAA 3385 AGCTGCAATG GCAATAGAAG GTGGCTGGAT GATACCATTC CTCAAAGAAA AAGCTCCTGA 3445 TTTAAACTAT GGTATAGCAG AGCTTCCAGC AGGAAAGCAA AAATCTACAA TGGCTTTCAC 3505 TGTTGCATAT GTGATGAATA AAAACAGCAA ACATAAAGAT GAAGCCTTTA AACTTATTGA 3565 ATTTTTAACC GGTAAAGAAG GACAGCAATT TGTAGTAGAT TCAGGCCTTG CACTTCCATC 3625 GAGAAAGTCT ATGCAAGAAG GATTTAAGGA GAAATATCCT GAAAGAGCTG CCTTTGTAGA 3685 TGGTGCTTCT TATGCGGTAC CATGGCAATT CGGTTTGTAT GGCACAAAGG TAGTAGATGC 3745 GGCTAATAAA GCCTGTGAAG CATTAATAAT GAAGCAAATA AGTAGTGCTC AGCAAGCTCT 3805 TGACAACGCA CAAAAGGAAG TTGGACAATA ATTTAAGTAA GCAGCACCTT ACTAAAATAA 3865 GGTGCTGCAA TTATGATTTT TTAAGGTTGA AGGGAAGGAT GTATTTATGG AAGCTAAAAT 3925 GACTATGAAA AAGAGGTATT TATACGAAGC T 3956
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコージビオースホスホリラーゼの酵素
活性に及ぼす温度の影響を示す図である。
【図2】本発明のコージビオースホスホリラーゼの酵素
活性に及ぼすpHの影響を示す図である。
【図3】本発明のコージビオースホスホリラーゼの安定
性に及ぼす温度の影響を示す図である。
【図4】本発明のコージビオースホスホリラーゼの安定
性に及ぼすpHの影響を示す図である。
【図5】本発明の組換えDNAの制限酵素地図を示す図
である。図中矢印は、本発明のコージビオースホスホリ
ラーゼをコードするDNAを示す。
【表2】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A23G 3/00 105 A23G 3/00 105 3/30 3/30 A23L 1/06 A23L 1/06 1/09 1/09 1/236 1/236 1/30 1/30 Z A61K 7/00 A61K 7/00 F 7/16 7/16 31/70 31/70 C07H 3/06 C07H 3/06 C12G 3/04 101 C12G 3/04 101 C12N 9/00 101 C12N 9/00 101 9/12 9/12 C12P 19/18 C12P 19/18 // A23B 7/10 A23B 7/10 A (C12N 15/09 ZNA C12R 1:01) (C12N 9/12 C12R 1:19)

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機リン酸及び/又はその塩の存在下で
    コージビオースを分解してD−グルコースおよびβ−D
    −グルコース−1リン酸及び/又はその塩を生成する作
    用を有するコージビオースホスホリラーゼ。
  2. 【請求項2】 β−D−グルコース−1リン酸及び/又
    はその塩とD−グルコースとからコージビオースと無機
    リン酸及び/又はその塩を生成し、さらに、β−D−グ
    ルコース−1リン酸及び/又はその塩を糖供与体とし
    て、他の糖質にグルコシル基の転移を触媒する作用を有
    する請求項1記載のコージビオースホスホリラーゼ。
  3. 【請求項3】 下記の理化学的性質を有する請求項1又
    は2記載のコージビオースホスホリラーゼ。 (1) 分子量 SDS−ゲル電気泳動法で、83,000±5,000
    ダルトン。 (2) 至適温度 pH5.5、30分間反応で65℃付近。 (3) 至適pH 60℃、30分間反応でpH5.5付近。 (4) 温度安定性 pH5.5、1時間保持の条件で65℃付近まで安定。 (5) pH安定性 4℃、24時間保持の条件でpH約5.5乃至10.
    0。
  4. 【請求項4】 部分アミノ酸配列として配列表における
    配列番号1乃至3に示すアミノ酸配列の1又は複数を含
    む請求項1、2又は3記載のコージビオースホスホリラ
    ーゼ。
  5. 【請求項5】 配列表における配列番号4に記載のアミ
    ノ酸配列を含む請求項1、2、3又は4記載のコージビ
    オースホスホリラーゼ。
  6. 【請求項6】 遺伝子を発現させて得ることのできる請
    求項1、2、3、4又は5記載のコージビオースホスホ
    リラーゼ。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6記載のコージビオースホ
    スホリラーゼをコードするDNA。
  8. 【請求項8】 配列表における配列番号5に記載の塩基
    配列又はその塩基配列に相補的な塩基配列を含む請求項
    7記載のDNA。
  9. 【請求項9】 遺伝子の縮重に基づき、コードするアミ
    ノ酸配列を変えることなく塩基の1又は複数を他の塩基
    で置換した請求項7又は8記載のDNA。
  10. 【請求項10】 自律複製可能なベクター内に挿入され
    た請求項7、8又は9記載のDNA。
  11. 【請求項11】 適宜の宿主に導入された請求項7、
    8、9又は10記載のDNA。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至6記載のコージビオース
    ホスホリラーゼ産生能を有する微生物を栄養培地に培養
    し、培養物から産生したコージビオースホスホリラーゼ
    を採取することを特徴とするコージビオースホスホリラ
    ーゼの製造方法。
  13. 【請求項13】 微生物がサーモアナエロビウム属に属
    する微生物である請求項12記載のコージビオースホス
    ホリラーゼの製造方法。
  14. 【請求項14】 微生物がサーモアナエロビウム属に属
    するサーモアナエロビウム・ブロッキイである請求項1
    2又は13記載のコージビオースホスホリラーゼの製造
    方法。
  15. 【請求項15】 微生物が請求項1乃至6記載のコージ
    ビオースホスホリラーゼをコードするDNAを適宜の宿
    主に導入してなる形質転換体である請求項12、13又
    は14記載のコージビオースホスホリラーゼの製造方
    法。
  16. 【請求項16】 生成したコージビオースホスホリラー
    ゼを透析、塩析、濾過、濃縮、分別沈澱、イオン交換ク
    ロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、吸着
    クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、逆相
    クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィ
    ー、ゲル電気泳動及び/又は等電点電気泳動により採取
    する請求項12、13、14又は15記載のコージビオ
    ースホスホリラーゼの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至6記載のコージビオース
    ホスホリラーゼをβ−D−グルコース−1リン酸及び/
    又はその塩とそれ以外の糖質とに作用させるグルコシル
    転移糖含有糖質の製造方法。
  18. 【請求項18】 β−D−グルコース−1リン酸及び/
    又はその塩が、無機リン酸及び/又はその塩の存在下で
    コージビオースにコージビオースホスホリラーゼを作用
    させるか、または無機リン酸及び/又はその塩の存在下
    でマルトースにマルトースホスホリラーゼを作用させる
    か、または無機リン酸及び/又はその塩の存在下でトレ
    ハロースにトレハロースホスホリラーゼを作用させるこ
    とにより生成したものである請求項17記載のグルコシ
    ル転移糖含有糖質の製造方法。
  19. 【請求項19】 それ以外の糖質がD−グルコース、L
    −ソルボース、マルトース、コージビオース、トレハロ
    ース及びスクロースから選ばれる糖質である請求項17
    又は18記載のグルコシル転移糖含有糖質の製造方法。
  20. 【請求項20】 反応液中に生成及び/又は残存するグ
    ルコシル転移糖以外の夾雑糖質を除去する手段として、
    酵母発酵法及びカラムクロマトグラフィーから選ばれる
    方法を含む請求項17、18又は19記載のグルコシル
    転移糖含有糖質の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至6記載のコージビオース
    ホスホリラーゼを無機リン酸及び/又はその塩の存在下
    でマルトースにマルトースホスホリラーゼとともに作用
    させるか、または無機リン酸及び/又はその塩の存在下
    でトレハロースにトレハロースホスホリラーゼとともに
    作用させることを特徴とするコージビオースの製造方
    法。
  22. 【請求項22】 請求項17、18、19又は20記載
    のグルコシル転移糖含有糖質の製造方法によって製造さ
    れたグルコシル転移糖含有糖質。
  23. 【請求項23】 グルコシル転移糖が、コージビオー
    ス、グルコシルソルボース、コージビオシルグルコー
    ス、コージトリオース、コージビオシルグルコシド又は
    コージビオシルフラクトシドである請求項22記載のグ
    ルコシル転移糖含有糖質。
  24. 【請求項24】 請求項22又は23記載のグルコシル
    転移糖含有糖質を含有する組成物。
  25. 【請求項25】 組成物が、飲食物、化粧品、医薬品又
    は成形物であることを特徴とする請求項24記載の組成
    物。
  26. 【請求項26】 α−D−グルコシル(1→5)−L−
    ソルボースで表されるグルコシルソルボース。
  27. 【請求項27】 α−D−グルコシル(1→2)α−D
    −グルコシル(1→2)β−D−フラクトシドで表され
    るコージビオシルフラクトシド。
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