JPH1030632A - 高疲労強度クランクシャフト - Google Patents
高疲労強度クランクシャフトInfo
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- JPH1030632A JPH1030632A JP18369396A JP18369396A JPH1030632A JP H1030632 A JPH1030632 A JP H1030632A JP 18369396 A JP18369396 A JP 18369396A JP 18369396 A JP18369396 A JP 18369396A JP H1030632 A JPH1030632 A JP H1030632A
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- Japan
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- weight
- crankshaft
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- steel material
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- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い疲労強度を有し、且つ比較的安価なクラ
ンクシャフトを提供する。 【解決手段】 C≦0.01重量%と、Si≦1重量%
と、0.05重量%≦Mn≦0.5重量%と、P≦0.
1重量%と、S≦0.03重量%と、0.02重量%≦
sol.Al≦0.1重量%と、0.8重量%≦Cu≦
1.7重量%と、0.02重量%≦Ti≦0.1重量%
と、残部Feおよび不可避的元素とよりなる鋼材を用い
た熱間鍛造クランクシャフトであって、溶体化処理後、
人工時効処理を兼ねた軟窒化処理を施されている。この
クランクシャフトは十分に深い表面硬化層を有し、また
その製造に当っては人工時効処理および軟窒化処理の一
括化によって省エネルギおよび製造コストの低減が図ら
れている。
ンクシャフトを提供する。 【解決手段】 C≦0.01重量%と、Si≦1重量%
と、0.05重量%≦Mn≦0.5重量%と、P≦0.
1重量%と、S≦0.03重量%と、0.02重量%≦
sol.Al≦0.1重量%と、0.8重量%≦Cu≦
1.7重量%と、0.02重量%≦Ti≦0.1重量%
と、残部Feおよび不可避的元素とよりなる鋼材を用い
た熱間鍛造クランクシャフトであって、溶体化処理後、
人工時効処理を兼ねた軟窒化処理を施されている。この
クランクシャフトは十分に深い表面硬化層を有し、また
その製造に当っては人工時効処理および軟窒化処理の一
括化によって省エネルギおよび製造コストの低減が図ら
れている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高疲労強度クランク
シャフトに関する。
シャフトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関用クランクシャフトとし
ては、JIS S45C〜S50C相当の中炭素鋼鋼材
を用いたものと、Al、Cr、V等を含む低、中炭素鋼
鋼材である軟窒化用鋼材を用いたものが知られている。
何れのクランクシャフトも、熱間鍛造加工、焼ならし処
理、機械加工、軟窒化処理および必要に応じて歪矯正加
工を経て製造されたものである。
ては、JIS S45C〜S50C相当の中炭素鋼鋼材
を用いたものと、Al、Cr、V等を含む低、中炭素鋼
鋼材である軟窒化用鋼材を用いたものが知られている。
何れのクランクシャフトも、熱間鍛造加工、焼ならし処
理、機械加工、軟窒化処理および必要に応じて歪矯正加
工を経て製造されたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在、内燃機関の高出
力化の要請からクランクシャフトには長尺一体型構造を
有し、且つ高い疲労強度を持つことが要求されている。
力化の要請からクランクシャフトには長尺一体型構造を
有し、且つ高い疲労強度を持つことが要求されている。
【0004】しかしながら、前者の中炭素鋼鋼材を用い
たものは、歪矯正加工において曲がり矯正性が良いの
で、長尺一体型構造を採用することが可能としても曲げ
疲労強度が比較的低い、という問題がある。一方、後者
の軟窒化用鋼材を用いたものは、前者に比べて比較的高
い曲げ疲労強度を有するが、軟窒化処理によって、表面
およびその近傍の硬さが極端に高くなるため、歪矯正加
工において曲がり矯正を行うことが著しく困難であり、
したがって長尺一体型構造を採用することができない。
たものは、歪矯正加工において曲がり矯正性が良いの
で、長尺一体型構造を採用することが可能としても曲げ
疲労強度が比較的低い、という問題がある。一方、後者
の軟窒化用鋼材を用いたものは、前者に比べて比較的高
い曲げ疲労強度を有するが、軟窒化処理によって、表面
およびその近傍の硬さが極端に高くなるため、歪矯正加
工において曲がり矯正を行うことが著しく困難であり、
したがって長尺一体型構造を採用することができない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、良好な熱間鍛
造加工性および機械加工性を有し、且つ溶体化処理後、
人工時効処理を兼ねた軟窒化処理を行うことが可能であ
ると共に軟窒化処理後の曲がり矯正加工が可能な特定の
鋼材を構成材料とした、高い疲労強度を有し、且つ長尺
一体型構造の採用および寸法精度の向上がそれぞれ可能
な前記クランクシャフトを提供することを目的とする。
造加工性および機械加工性を有し、且つ溶体化処理後、
人工時効処理を兼ねた軟窒化処理を行うことが可能であ
ると共に軟窒化処理後の曲がり矯正加工が可能な特定の
鋼材を構成材料とした、高い疲労強度を有し、且つ長尺
一体型構造の採用および寸法精度の向上がそれぞれ可能
な前記クランクシャフトを提供することを目的とする。
【0006】前記目的を達成するため本発明によれば、
C≦0.01重量%と、Si≦1重量%と、0.05重
量%≦Mn≦0.5重量%と、P≦0.1重量%と、S
≦0.03重量%と、0.02重量%≦sol.Al≦
0.1重量%と、0.8重量%≦Cu≦1.7重量%
と、0.02重量%≦Ti≦0.1重量%と、残部Fe
および不可避的元素とよりなる鋼材を用いた熱間鍛造ク
ランクシャフトであって、溶体化処理後、人工時効処理
を兼ねた軟窒化処理を施されている高疲労強度クランク
シャフトが提供される。
C≦0.01重量%と、Si≦1重量%と、0.05重
量%≦Mn≦0.5重量%と、P≦0.1重量%と、S
≦0.03重量%と、0.02重量%≦sol.Al≦
0.1重量%と、0.8重量%≦Cu≦1.7重量%
と、0.02重量%≦Ti≦0.1重量%と、残部Fe
および不可避的元素とよりなる鋼材を用いた熱間鍛造ク
ランクシャフトであって、溶体化処理後、人工時効処理
を兼ねた軟窒化処理を施されている高疲労強度クランク
シャフトが提供される。
【0007】前記組成の鋼材は、金属組織上フェライト
単相組織を持つので、軟鋼と略同等の良好な熱間鍛造加
工性を有し、またクランクシャフト中間体の機械加工性
を良好にする。
単相組織を持つので、軟鋼と略同等の良好な熱間鍛造加
工性を有し、またクランクシャフト中間体の機械加工性
を良好にする。
【0008】また前記鋼材はCuの過飽和固溶に伴い時
効硬化性を発揮するので、溶体化処理後のクランクシャ
フト中間体に人工時効処理を施すことによってクランク
シャフトの機械的強度を向上させることが可能である。
効硬化性を発揮するので、溶体化処理後のクランクシャ
フト中間体に人工時効処理を施すことによってクランク
シャフトの機械的強度を向上させることが可能である。
【0009】さらに、極低炭素の下でTiを含有するこ
とによって、前記鋼材はそれが持つ人工時効温度下で良
好な軟窒化特性を発揮する。つまり、この鋼材において
は人工時効温度と軟窒化処理温度とが略一致している。
とによって、前記鋼材はそれが持つ人工時効温度下で良
好な軟窒化特性を発揮する。つまり、この鋼材において
は人工時効温度と軟窒化処理温度とが略一致している。
【0010】これによりクランクシャフト中間体に人工
時効処理を兼ねた軟窒化処理を施すことによって、クラ
ンクシャフトの疲労強度を十分に向上させることが可能
である。また両処理の一括化により省エネルギおよび製
造コストの低減を図ることができる。
時効処理を兼ねた軟窒化処理を施すことによって、クラ
ンクシャフトの疲労強度を十分に向上させることが可能
である。また両処理の一括化により省エネルギおよび製
造コストの低減を図ることができる。
【0011】疲労強度向上の観点から、表面硬化層(全
窒化層を意味する。以下同じ)の深さdはd≧0.6mm
であることが望ましい。ただし、その深さdの上限値は
d=1.0mmである。d>1.0mmではクランクシャフ
トが脆化するからである。
窒化層を意味する。以下同じ)の深さdはd≧0.6mm
であることが望ましい。ただし、その深さdの上限値は
d=1.0mmである。d>1.0mmではクランクシャフ
トが脆化するからである。
【0012】さらに軟窒化処理は比較的低温下で行われ
るので、クランクシャフトの熱処理歪が小さく、また軟
窒化処理後においてはクランクシャフトの表面およびそ
の近傍の硬さはそれ程高くないので、その曲がり矯正を
行うことが可能である。これにより、クランクシャフト
において、長尺一体型構造の採用が可能であると共にそ
の寸法精度を向上させることが可能である。
るので、クランクシャフトの熱処理歪が小さく、また軟
窒化処理後においてはクランクシャフトの表面およびそ
の近傍の硬さはそれ程高くないので、その曲がり矯正を
行うことが可能である。これにより、クランクシャフト
において、長尺一体型構造の採用が可能であると共にそ
の寸法精度を向上させることが可能である。
【0013】前記鋼材において、各化学成分の作用効果
および含有量限定理由は次の通りである。
および含有量限定理由は次の通りである。
【0014】C:前記鋼材においてその金属組織をフェ
ライト単相組織にして高い延性を確保し、また軟窒化処
理による表面硬化層を深くするためには、C含有量は極
力少い方がよい。C含有量がC>0.01重量%では鋼
材の延性が低下し、且つ表面硬化層が浅くなる。
ライト単相組織にして高い延性を確保し、また軟窒化処
理による表面硬化層を深くするためには、C含有量は極
力少い方がよい。C含有量がC>0.01重量%では鋼
材の延性が低下し、且つ表面硬化層が浅くなる。
【0015】Si:Siは鋼材の強度向上元素であっ
て、要求強度に応じてその含有量を調節される。ただ
し、Si含有量がSi>1重量%では鋼材の延性が低く
なるため、その鋼材の熱間鍛造性が低下する。
て、要求強度に応じてその含有量を調節される。ただ
し、Si含有量がSi>1重量%では鋼材の延性が低く
なるため、その鋼材の熱間鍛造性が低下する。
【0016】Mn:MnはSi同様に鋼材の強度向上元
素であって、要求強度に応じてその含有量を調節され
る。ただし、Mn含有量がMn>0.5重量%では鋼材
の延性が低くなるため、その鋼材の熱間鍛造性が低下
し、一方、Mn<0.05重量%ではその添加効果が無
く、また鋼材の表面に疵が発生し易くなる。
素であって、要求強度に応じてその含有量を調節され
る。ただし、Mn含有量がMn>0.5重量%では鋼材
の延性が低くなるため、その鋼材の熱間鍛造性が低下
し、一方、Mn<0.05重量%ではその添加効果が無
く、また鋼材の表面に疵が発生し易くなる。
【0017】P:PはSiおよびMn同様に鋼材の強度
向上元素であって、要求強度に応じてその含有量を調節
される。ただし、P含有量がP>0.1重量%では二次
加工割れが発生する。
向上元素であって、要求強度に応じてその含有量を調節
される。ただし、P含有量がP>0.1重量%では二次
加工割れが発生する。
【0018】S:S含有量は鋼材の延性を高めるために
は低い方が好ましい。S含有量がS>0.03重量%で
は鋼材の延性が大幅に低下する。
は低い方が好ましい。S含有量がS>0.03重量%で
は鋼材の延性が大幅に低下する。
【0019】Al:Alは鋼材の軟窒化処理性を高める
効果を有する。ただし、Al含有量がAl>0.1重量
%では鋼材の熱間鍛造性および機械加工性が低下し、一
方、Al<0.02重量%ではその添加効果が無い。
効果を有する。ただし、Al含有量がAl>0.1重量
%では鋼材の熱間鍛造性および機械加工性が低下し、一
方、Al<0.02重量%ではその添加効果が無い。
【0020】Cu:Cuは前記のように鋼材に時効硬化
性を付与する。ただし、Cu含有量がCu>1.7重量
%では鋼材の表面品質が悪化し、一方、Cu<0.8重
量%ではその添加効果が無い。
性を付与する。ただし、Cu含有量がCu>1.7重量
%では鋼材の表面品質が悪化し、一方、Cu<0.8重
量%ではその添加効果が無い。
【0021】Ti:Tiは前記のように極低炭素の下で
鋼材に対し良好な軟窒化特性を付与する。即ち、Tiは
Feと微細な複窒化物を形成して表面硬化層を深くする
効果を奏する。ただし、Ti含有量がTi>0.1重量
%では表面硬化層が深くなり過ぎて鋼材が脆くなり、一
方、Ti<0.02重量%ではその添加効果が無い。
鋼材に対し良好な軟窒化特性を付与する。即ち、Tiは
Feと微細な複窒化物を形成して表面硬化層を深くする
効果を奏する。ただし、Ti含有量がTi>0.1重量
%では表面硬化層が深くなり過ぎて鋼材が脆くなり、一
方、Ti<0.02重量%ではその添加効果が無い。
【0022】前記鋼材は他の添加元素としてNiを0.
15重量%≦Ni≦0.7重量%含有していてもよい。
Niは、鋼材の表面品質を高め、また熱間脆性を防止す
る効果を有する。
15重量%≦Ni≦0.7重量%含有していてもよい。
Niは、鋼材の表面品質を高め、また熱間脆性を防止す
る効果を有する。
【0023】溶体化処理温度T1 は780℃≦T1 ≦1
050℃に、また処理時間t1 はt 1 ≒0.5時間にそ
れぞれ設定される。この溶体化処理は、熱間鍛造加工終
了後直ちに急冷することによって行ってもよい。なお、
溶体化処理温度T1 がT1 <780℃ではCuを過飽和
に固溶させることができず、一方、T1 >1050℃で
は結晶粒の粗大化を生じ、強度および靱性の低下を招
く。
050℃に、また処理時間t1 はt 1 ≒0.5時間にそ
れぞれ設定される。この溶体化処理は、熱間鍛造加工終
了後直ちに急冷することによって行ってもよい。なお、
溶体化処理温度T1 がT1 <780℃ではCuを過飽和
に固溶させることができず、一方、T1 >1050℃で
は結晶粒の粗大化を生じ、強度および靱性の低下を招
く。
【0024】前記鋼材の人工時効温度T2 は550℃≦
T2 ≦600℃である。ただし、人工時効温度T2 がT
2 >600℃では過時効となって内部硬さが低下するた
め、疲労強度を十分に向上させることができず、一方、
T2 <550℃では人工時効処理および軟窒化処理を行
うことができない。
T2 ≦600℃である。ただし、人工時効温度T2 がT
2 >600℃では過時効となって内部硬さが低下するた
め、疲労強度を十分に向上させることができず、一方、
T2 <550℃では人工時効処理および軟窒化処理を行
うことができない。
【0025】また処理時間t2 は2時間≦t2 ≦4時間
であることが好ましい。処理時間t 2 <2時間では表面
硬化層の深さdがd<0.6mmとなり、一方、t2 >4
時間ではその深さdが前記上限値d=1.0mmを超え
る。
であることが好ましい。処理時間t 2 <2時間では表面
硬化層の深さdがd<0.6mmとなり、一方、t2 >4
時間ではその深さdが前記上限値d=1.0mmを超え
る。
【0026】
【発明の実施の形態】図1に示すクランクシャフト1
は、多気筒内燃機関、図示例では直列4気筒内燃機関に
用いられるもので、長尺一体型構造を有する。一端部に
存するクランクアーム2は歯車3として兼用される。
は、多気筒内燃機関、図示例では直列4気筒内燃機関に
用いられるもので、長尺一体型構造を有する。一端部に
存するクランクアーム2は歯車3として兼用される。
【0027】表1は、クランクシャフト1の構成材料で
ある丸鋼の組成を示す。
ある丸鋼の組成を示す。
【0028】
【表1】
【0029】クランクシャフト1の製造に当っては、熱
間鍛造加工、溶体化処理、機械加工、人工時効処理を兼
ねた軟窒化処理および曲がり矯正加工の各工程を用い
た。
間鍛造加工、溶体化処理、機械加工、人工時効処理を兼
ねた軟窒化処理および曲がり矯正加工の各工程を用い
た。
【0030】以下、各工程について具体的に説明する。
【0031】A.熱間鍛造加工 直径50mmの丸鋼より長さ250mmの鋼片を切出す工
程、鋼片を850℃に加熱する工程、鋼片のスケールを
除去する工程、鍛造ロールにより素形を製作する工程、
高速鍛造プレスにより、曲げ打、荒型打および仕上打を
含む型打を行う工程、クランクプレスによりばり抜きを
行う工程およびクランクプレスにより整形を行う工程を
順次経てクランクシャフト中間体を得た。
程、鋼片を850℃に加熱する工程、鋼片のスケールを
除去する工程、鍛造ロールにより素形を製作する工程、
高速鍛造プレスにより、曲げ打、荒型打および仕上打を
含む型打を行う工程、クランクプレスによりばり抜きを
行う工程およびクランクプレスにより整形を行う工程を
順次経てクランクシャフト中間体を得た。
【0032】B.溶体化処理 熱間鍛造加工終了温度(溶体化処理温度T1 )が920
℃のクランクシャフト中間体を急冷して、そのクランク
シャフト中間体に溶体化処理を施した。
℃のクランクシャフト中間体を急冷して、そのクランク
シャフト中間体に溶体化処理を施した。
【0033】C.機械加工 クランクシャフト中間体に切削加工および研削加工を施
して、クランクアーム2、歯車3、クランクジャーナル
4、クランクピン5、スプライン軸部6等を形成した。
して、クランクアーム2、歯車3、クランクジャーナル
4、クランクピン5、スプライン軸部6等を形成した。
【0034】D.人工時効処理を兼ねた軟窒化処理 クランクシャフト中間体に人工時効処理を兼ねた軟窒化
処理を施してクランクシャフト1を得た。処理条件は、
N2 ガスをベースとしたNH3 ガス雰囲気,人工時効温
度T2 =580℃,処理時間t2 =2時間にそれぞれ設
定された。また処理時間t2 をt2 =3時間に設定し
て、もう1つのクランクシャフト1を得た。
処理を施してクランクシャフト1を得た。処理条件は、
N2 ガスをベースとしたNH3 ガス雰囲気,人工時効温
度T2 =580℃,処理時間t2 =2時間にそれぞれ設
定された。また処理時間t2 をt2 =3時間に設定し
て、もう1つのクランクシャフト1を得た。
【0035】E.曲がり矯正加工 両クランクシャフト1は、長尺一体型であると共に複雑
な形状を有することから前記人工時効処理を兼ねた軟窒
化処理中において、その処理温度T2 が比較的低いにも
拘らず、多少の曲がりを生じる。そこで、両クランクシ
ャフト1に矯正機を用いて曲がり矯正加工を施した。こ
こで、前記D項における処理時間t2 がt2 =2時間で
あったものを実施例1とし、またt2 =3時間であった
ものを実施例2とする。
な形状を有することから前記人工時効処理を兼ねた軟窒
化処理中において、その処理温度T2 が比較的低いにも
拘らず、多少の曲がりを生じる。そこで、両クランクシ
ャフト1に矯正機を用いて曲がり矯正加工を施した。こ
こで、前記D項における処理時間t2 がt2 =2時間で
あったものを実施例1とし、またt2 =3時間であった
ものを実施例2とする。
【0036】比較のため、中炭素鋼(JIS S48
C)よりなる丸鋼を構成材料として前記同様の熱間鍛造
加工を行ってクランクシャフト中間体を得た。この場
合、鋼片の加熱温度は850℃に設定された。次いでク
ランクシャフト中間体に、880℃、2.5時間の焼な
らし処理、前記同様の機械加工、前記同様の軟窒化処理
(ただし、処理時間t2 はt2 =3時間)および曲がり
矯正加工を順次施してクランクシャフトを得た。これを
比較例1とする。
C)よりなる丸鋼を構成材料として前記同様の熱間鍛造
加工を行ってクランクシャフト中間体を得た。この場
合、鋼片の加熱温度は850℃に設定された。次いでク
ランクシャフト中間体に、880℃、2.5時間の焼な
らし処理、前記同様の機械加工、前記同様の軟窒化処理
(ただし、処理時間t2 はt2 =3時間)および曲がり
矯正加工を順次施してクランクシャフトを得た。これを
比較例1とする。
【0037】また軟窒化用鋼(0.2重量%C−0.1
重量%Al−1重量Cr−残部Fe)よりなる丸鋼を構
成材料として前記同様の熱間鍛造加工を行ってクランク
シャフト中間体を得た。この場合、鋼片の加熱温度は8
80℃に設定された。次いでクランクシャフト中間体
に、900℃、2.5時間の焼ならし処理、前記同様の
機械加工および前記同様の軟窒化処理(ただし、処理時
間t2 はt2 =3時間)を順次施してクランクシャフト
を得た。このクランクシャフトには曲がりが生じていた
が、その矯正は著しく困難であった。これを比較例2と
する。
重量%Al−1重量Cr−残部Fe)よりなる丸鋼を構
成材料として前記同様の熱間鍛造加工を行ってクランク
シャフト中間体を得た。この場合、鋼片の加熱温度は8
80℃に設定された。次いでクランクシャフト中間体
に、900℃、2.5時間の焼ならし処理、前記同様の
機械加工および前記同様の軟窒化処理(ただし、処理時
間t2 はt2 =3時間)を順次施してクランクシャフト
を得た。このクランクシャフトには曲がりが生じていた
が、その矯正は著しく困難であった。これを比較例2と
する。
【0038】図2は実施例1,2および比較例1,2に
関する表面からの距離と硬さHV0.2との関係を示
す。図2から明らかなように、実施例1,2は比較例
1,2に比べて表面硬化層の深さdが深いが、表面およ
びその近傍の硬さは、比較例1と略同等であって、比較
例2に比べると大幅に低い。この事実から実施例1,2
においては、軟窒化処理後に曲がり矯正加工を行うこと
が可能であることが判る。
関する表面からの距離と硬さHV0.2との関係を示
す。図2から明らかなように、実施例1,2は比較例
1,2に比べて表面硬化層の深さdが深いが、表面およ
びその近傍の硬さは、比較例1と略同等であって、比較
例2に比べると大幅に低い。この事実から実施例1,2
においては、軟窒化処理後に曲がり矯正加工を行うこと
が可能であることが判る。
【0039】次に、実施例1,2および比較例1,2に
ついて両振りによる曲げ疲れ試験を行って、クランクピ
ン5のフイレット部7における曲げ疲労強度を測定し
た。
ついて両振りによる曲げ疲れ試験を行って、クランクピ
ン5のフイレット部7における曲げ疲労強度を測定し
た。
【0040】図3は実施例1,2および比較例1,2に
関する応力繰返し数Nと応力振幅σ a との関係を示す。
表2は、実施例1,2および比較例1,2に関する応力
繰返し数N=107 回の応力振幅σa を示す。
関する応力繰返し数Nと応力振幅σ a との関係を示す。
表2は、実施例1,2および比較例1,2に関する応力
繰返し数N=107 回の応力振幅σa を示す。
【0041】
【表2】
【0042】図3、表2から明らかなように、実施例
1,2は軟窒化用鋼を用いた比較例2よりも高い曲げ疲
労強度を有することが判る。
1,2は軟窒化用鋼を用いた比較例2よりも高い曲げ疲
労強度を有することが判る。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、良好な熱間鍛造性およ
び機械加工性を有し、且つ溶体化処理後、人工時効処理
を兼ねた軟窒化処理を行うことが可能であると共に軟窒
化処理後の曲がり矯正加工が可能な特定の鋼材を構成材
料とした、高い疲労強度を有し、且つ長尺一体型構造の
採用および寸法精度の向上がそれぞれ可能なクランクシ
ャフトを提供することができる。また人工時効処理およ
び軟窒化処理の一括化により、省エネルギおよび製造コ
ストの低減を図り、比較的安価なクランクシャフトを提
供することができる。
び機械加工性を有し、且つ溶体化処理後、人工時効処理
を兼ねた軟窒化処理を行うことが可能であると共に軟窒
化処理後の曲がり矯正加工が可能な特定の鋼材を構成材
料とした、高い疲労強度を有し、且つ長尺一体型構造の
採用および寸法精度の向上がそれぞれ可能なクランクシ
ャフトを提供することができる。また人工時効処理およ
び軟窒化処理の一括化により、省エネルギおよび製造コ
ストの低減を図り、比較的安価なクランクシャフトを提
供することができる。
【図1】クランクシャフトの正面図である。
【図2】表面からの距離と硬さHV0.2との関係を示
すグラフである。
すグラフである。
【図3】応力繰返し数Nと応力振幅σa との関係を示す
グラフである。
グラフである。
1 クランクシャフト 2 クランクアーム 4 クランクジャーナル 5 クランクピン
Claims (5)
- 【請求項1】 C≦0.01重量%と、Si≦1重量%
と、0.05重量%≦Mn≦0.5重量%と、P≦0.
1重量%と、S≦0.03重量%と、0.02重量%≦
sol.Al≦0.1重量%と、0.8重量%≦Cu≦
1.7重量%と、0.02重量%≦Ti≦0.1重量%
と、残部Feおよび不可避的元素とよりなる鋼材を用い
た熱間鍛造クランクシャフトであって、溶体化処理後、
人工時効処理を兼ねた軟窒化処理を施されていることを
特徴とする高疲労強度クランクシャフト。 - 【請求項2】 C≦0.01重量%と、Si≦1重量%
と、0.05重量%≦Mn≦0.5重量%と、P≦0.
1重量%と、S≦0.03重量%と、0.02重量%≦
sol.Al≦0.1重量%と、0.8重量%≦Cu≦
1.7重量%と、0.02重量%≦Ti≦0.1重量%
と、0.15重量%≦Ni≦0.7重量%と、残部Fe
および不可避的元素とよりなる鋼材を用いた熱間鍛造ク
ランクシャフトであって、溶体化処理後、人工時効処理
を兼ねた軟窒化処理を施されていることを特徴とする高
疲労強度クランクシャフト。 - 【請求項3】 人工時効温度T2 が550℃≦T2 ≦6
00℃である、請求項1または2記載の高疲労強度クラ
ンクシャフト。 - 【請求項4】 人工時効処理を兼ねた軟窒化処理後にお
いて、曲り矯正加工を施されている、請求項1,2また
は3記載の高疲労強度クランクシャフト。 - 【請求項5】 多気筒内燃機関に適用すべく、長尺一体
型構造を有する、請求項1,2,3または4記載の高疲
労強度クランクシャフト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18369396A JPH1030632A (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 高疲労強度クランクシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18369396A JPH1030632A (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 高疲労強度クランクシャフト |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1030632A true JPH1030632A (ja) | 1998-02-03 |
Family
ID=16140296
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18369396A Pending JPH1030632A (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 高疲労強度クランクシャフト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1030632A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100371488C (zh) * | 2004-03-19 | 2008-02-27 | 本田技研工业株式会社 | 曲柄轴 |
-
1996
- 1996-07-12 JP JP18369396A patent/JPH1030632A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100371488C (zh) * | 2004-03-19 | 2008-02-27 | 本田技研工业株式会社 | 曲柄轴 |
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