JPH10320747A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH10320747A
JPH10320747A JP9130822A JP13082297A JPH10320747A JP H10320747 A JPH10320747 A JP H10320747A JP 9130822 A JP9130822 A JP 9130822A JP 13082297 A JP13082297 A JP 13082297A JP H10320747 A JPH10320747 A JP H10320747A
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JP
Japan
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recording medium
magnetic
magnetic recording
polyurethane resin
diol
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Pending
Application number
JP9130822A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Meguro
克彦 目黒
Hiroshi Hashimoto
博司 橋本
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication of JPH10320747A publication Critical patent/JPH10320747A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面の結合剤量の変化の少ない磁気記録媒体
用を提供する。 【解決手段】 非磁性支持体上に少なくとも強磁性粉末
と結合剤とを含む磁性層を設けた磁気記録媒体におい
て、前記結合剤が、ポリイソシアネート、極性基を有す
るジオール、およびジオールにアルキレンオキサイドを
付加した不飽和価が0.02meq/g以下のポリエー
テルポリオールからなるポリウレタン樹脂、あるいはこ
れらと他のジオールから成るポリウレタン樹脂を含む磁
気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】強磁性微粉末と結合剤とを分
散させてなる磁性層を非磁性支持体上に設けた磁気記録
媒体において、極めて優れた電磁変換特性、走行耐久性
および高温高湿化下での保存性を持つ磁気記録媒体に関
し、特にヘッド汚れが生じない磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体は、録音用テープ、ビデオ
テープあるいはフロッピーディスクなどとして広く用い
られている。磁気記録媒体は、強磁性粉末が結合剤中に
分散された磁性層を非磁性支持体上に積層している。磁
気記録媒体は、電磁変換特性、走行耐久性および走行性
能などの諸特性が優れていることが必要とされる。すな
わち、音楽録音再生用のオーディオテープにおいては、
より高度の原音再生能力が要求されている。また、ビデ
オテープについては、原画再生能力が優れているなど電
磁変換特性が優れていることが要求されている。このよ
うな優れた電磁変換特性を有すると同時に、磁気記録媒
体は良好な走行耐久性を持つことが要求されている。そ
して、良好な走行耐久性を得るために、一般には研磨材
および潤滑剤が磁性層中に添加されている。
【0003】磁気記録媒体の使用機器において媒体と磁
気ヘッドが摺動接触するために、磁気記録媒体の結合剤
中の低分子成分が磁性層表面付近に浮上して磁気ヘッド
に付着する磁気ヘッド汚れが生じるという問題があっ
た。磁気ヘッド汚れは電磁変換特性の劣化の原因となっ
ている。とくに、高密度記録用の機器では、磁気ヘッド
回転数が上昇しており、デジタルビデオテープレコーダ
では、磁気ヘッドの回転数が9600回転/分と、アナ
ログビデオテープレコーダの民生用の1800回転/
分、業務用の5000回転/分に比べて格段に高速回転
数であり、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの摺動する速度
が大きくなり、また磁気ヘッドも薄膜ヘッド等のように
小型のものが用いられており、磁気記録媒体から生じる
成分による磁気ヘッド汚れの改善が求められている。
【0004】このような問題を改善する方法として、硬
い結合剤を用いて磁性層の硬度を上げる方法が行われて
いる。例えば、特開昭62−229523号公報には、
分子量が2000以下の低分子量成分を除去する方法と
して、磁性層を形成した磁性塗料を塗布、乾燥後に臨界
温度以上200℃以下の温度で臨界圧力以上の超臨界流
体中に晒すことによって、塗膜中の低分子量成分を除去
するものであるが、磁性層中には、超臨界流体中への溶
解性の大きな潤滑剤等の低分子成分が含まれており、こ
れらの必要な不可欠な低分子物質も同時に抽出除去さ
れ、磁気記録媒体としての性能を果たせなくなるもので
あった。また、特開昭63−263629号には、重量
平均分子量が2万〜8万で、重量平均分子量0.3万以
下のポリウレタンが3重量%未満として、結合剤中の低
分子量成分を少なくすることによって、優れた磁気特性
と高い走行耐久性を有し、走行摩擦性の大きな磁気記録
媒体を得るものであるが、このポリウレタンはポリウレ
タンポリオールを用いており、しかもポリエステルポリ
オールの含量は少ないものでも60重量%であって、ポ
リエステルポリオールの含量が多いので、親水性のエス
テル結合濃度が高くなるのでポリウレタンの溶剤への溶
解性が低下し、分散性を低下させたり、長期保存中のエ
ステル結合の加水分解のおそれがあり、保存性を低下さ
せるという不充分な面もあった。
【0005】また、特開平6−52539号公報には、
ポリエステルポリウレタン樹脂の40〜60重量%が、
60〜80℃のガラス転移温度を有し、ウレタンに起因
する低分子量成分が除去されたポリエステルポリウレタ
ン樹脂を結合剤とすることによって、磁性層と非磁性支
持体との層間粘着を防止し、磁性層に発生する歪みをな
くし走行安定性を向上するものであるが、ポリエステル
ポリオールを用いているので、加水分解しやすく、また
この程度のガラス転移温度では、塗膜強度が十分ではな
い。しかも、デジタルビデオテープレコーダ等の高速回
転シリンダを用いた装置に使用の場合には、テープとヘ
ッドの摺動熱によって塗膜が流動しやすいのでヘッド汚
れなどの耐久性低下を起こしやすいという問題があっ
た。
【0006】また、使用する樹脂の合成後に貧溶剤によ
る分別沈殿を使用した方法では大量の溶剤を必要とし、
除去する必要のない高分子成分まで除去してしてしまう
ため収率が低下する等の問題があり、工業的には不利で
ある。減圧下での溜去は分子量5000程度の成分の蒸
気圧が高く工業的には効率が低く不利である。限外濾過
膜を使用した分離法は分離効率を高めるために処理液の
粘度をある一定値より下げる必要があり場合によっては
大量の溶剤で希釈し処理し再度濃縮するなど問題点が多
い。GPCの分取はさらに大量の溶剤での希釈が不可欠
で処理量が増大し、工業的には実現不可能である。
【0007】さらに、樹脂の合成段階において重合触媒
の種類・条件の調整によって、平均分子量を大きくした
り、長鎖ジオール等を使用によっても、結合剤の原料と
してアルキレンオキサイド系ポリエーテルを原料とした
ウレタン樹脂を使用する場合には、アルキレンオキサイ
ドを付加させる際に生成する炭素二重結合末端の不純物
がイソシアネート系硬化剤とは反応しないため、低分子
成分を所定の量以下に調整することは困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塗布層の分
散性が高く、磁性層の表面平滑性・電磁変換特性に優れ
た磁気記録媒体を提供することを課題とするものであ
り、ヘッド汚れ、目詰まり等を防止した走行耐久性に優
れ、高温・高湿下での保存性に優れ、走行前後での表面
バインダー量変化の少ない磁気記録媒体を提供すること
を課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、非磁性支持体
上に少なくとも強磁性粉末と結合剤とを含む磁性層を設
けた磁気記録媒体において、前記結合剤が、ポリイソシ
アネート、極性基を有するジオール、およびジオールに
アルキレンオキサイドを付加した不飽和価が0.02m
eq/g以下のポリエーテルポリオールからなるポリウ
レタン樹脂、あるいはこれらと他のジオールから成るポ
リウレタン樹脂を含む磁気記録媒体である。 前記ポリ
ウレタン樹脂を構成するポリエーテルポリオールが、環
状構造を有するジオールにアルキレンオキサイドを付加
した重量平均分子量500以上〜5000の長鎖ジオー
ル、環状構造のジオールにアルキレンオキサイドを付加
した重量平均分子量200〜500未満の短鎖ジオール
の少なくともいずれか一方である前記の磁気記録媒体で
ある。前記ポリウレタン樹脂を構成するポリエーテルポ
リオールとして、環状構造を有するジオールにアルキレ
ンオキサイドを付加した分子量500以上〜5000の
長鎖ジオールがポリウレタン樹脂中に0〜50重量%含
まれ、環状構造のジオールにアルキレンオキサイドを付
加した分子量200〜500未満の短鎖ジオールが15
〜50重量%含まれ、ポリエーテルポリオールから由来
するエーテル基がポリウレタン樹脂全体に対して1〜5
mmol/g含まれる前記の磁気記録媒体である。前記
ポリウレタン樹脂を構成するポリエーテルポリオールの
不飽和価が0.01meq/g以下である前記の磁気記
録媒体である。前記ポリウレタン樹脂を構成するポリエ
ーテルポリオールの不飽和価が0.005meq/g以
下である前記の磁気記録媒体である。前記ポリウレタン
樹脂に含まれる極性基が−SO3M,−OSO3M(ここ
でMは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
ニウム塩を示す)から選ばれる少なくとも1種である前
記の磁気記録媒体である。前記ポリウレタン樹脂に含ま
れる平均極性基含有量が1×10-5〜30×10-5eq
/gの範囲である前記の磁気記録媒体である。非磁性支
持体上に少なくとも非磁性粉末と結合剤とを含む下層非
磁性層とその上に少なくとも強磁性粉末と結合剤とを含
む上層磁性層を設けた少なくとも二層以上の複数の層を
有する磁気記録媒体において、前記下層非磁性層または
上層磁性層の少なくともいずれか一方の結合剤として前
記のポリウレタン樹脂を含む磁気記録媒体である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、耐久性等の面で特性が
優れたポリウレタン樹脂を結合剤とした際にみられるヘ
ッド汚れ等の原因が、ポリウレタン樹脂中の低分子量成
分に起因し、とくにアルキレンオキサイド系ポリエーテ
ルポリオールを用いたポリウレタン樹脂にあっては、ア
ルキレンオキサイド中に含まれる炭素二重結合の末端の
不純物が低分子量成分の生成に大きな影響を与えている
ことをみいだした。
【0011】そこで、ポリウレタン樹脂の製造用の原料
には、炭素二重結合の末端の不純物を含まない、すなわ
ち不飽和価の低いアルキレンオキサイドからなるポリエ
ーテルポリオールを使用することにより、合成段階にお
いて低分子成分の発生を防止することを可能としたもの
である。そのために、本発明は原料のポリエーテルポリ
オ−ルから、OH基が結合しておらず、反応性のない末
端に不飽和基を有するポリエーテルを除去したポリエー
テルポリオ−ルを用いて反応させたものである。
【0012】すなわち、従来、磁気記録媒体の結合剤と
して良好な力学強度および選ばれた溶剤における高い溶
解度とを有するポリウレタン樹脂および塩化ビニル系樹
脂等がポリイソシアネートと一緒に使用されている。使
用されるポリウレタン樹脂としては従来ポリエステルポ
リウレタンが多く検討されてきたが、より高い耐熱性、
耐湿性、耐加水分解性等が求められ、ポリエーテルポリ
ウレタンが検討されている。しかし、ポリエーテルポリ
ウレタンは一般的に軟らかく高温での耐久性に問題があ
り、エーテル基が親水性であるために溶剤の溶解性が乏
しく、ひいては磁性体、非磁性粉末の分散性に劣るもの
が多く見られた。
【0013】このような問題を改善するために、ポリイ
ソシアネート、極性基を有するジオール、環状構造を有
するジオールにアルキレンオキサイドを付加したポリエ
ーテルポリオールおよび/もしくは環状ジオールからな
りポリエーテルポリオールから由来するエーテル基がポ
リウレタン樹脂全体に対して1〜5mmol/gである
ポリエーテルポリウレタンを使用することが提案されて
いる。
【0014】ところが、これら手段をもってしても磁性
層および非磁性層に使用される結合剤分子がすべて磁性
粉末および非磁性粉末に強固に吸着されたり、併用され
るポリイソシアネートと反応し架橋・固定されないで、
一部は未架橋のまま磁性塗膜中に残留し、経時ととも
に、特に高温高湿の保存により磁性層表層に滲みだして
走行時の摺動によりヘッドをはじめとした磁性層との接
触部の汚れの原因となることがわかった。磁性層表面へ
の滲みだしは磁性層の厚みに依存するが、単層磁性層の
場合のみならず下層に非磁性粉末を使用した2層以上の
塗布層が形成されてなる磁気記録媒体で上層磁性層がき
わめて薄い場合でも見られる。
【0015】そして、滲みだしはポリエーテルポリウレ
タンの原料であるアルキレンオキサイドを付加したポリ
エーテルポリオール合成の際に、末端が不飽和結合の不
純物を生成し、ウレタン化反応時に浸出し易い低分子成
分が生成し、塗膜中でも末端がOH基でないためポリイ
ソシアネート硬化剤と反応せず塗膜中に固定されないた
め磁性層に容易に浸出することを見出したものである。
【0016】そこで、非磁性支持体上に少なくとも非磁
性粉末と結合剤とを含む下層非磁性層とその上に少なく
とも強磁性粉末と結合剤とを含む上層磁性層を設けた少
なくとも二層以上の複数の層を有する磁気記録媒体にお
いて、磁性層もしくは下層非磁性層または上層磁性層の
少なくともいずれか一方の結合剤として、a)ポリイソ
シアネート、b)極性基を有するジオール、c)ジオー
ルにアルキレンオキサイドを付加した不飽和価が0.0
2meq/g以下、好ましくは0.01meq/g以
下、より好ましくは0.005meq/g以下のポリエ
ーテルポリオールからなるポリウレタン樹脂を使用した
ものであり、更にこれらにd)環状構造を有するジオー
ルからなるポリウレタン樹脂を使用してもよい。また、
ポリウレタン樹脂を構成するポリエーテルポリオールと
して、環状構造を有するジオールにアルキレンオキサイ
ドを付加した重量平均分子量500以上〜5000の長
鎖ジオールをポリウレタン樹脂中に0〜50重量%含
み、環状構造のジオールにアルキレンオキサイドを付加
した重量平均分子量200〜500未満の短鎖ジオール
を15〜50重量%含み、ポリエーテルポリオールから
由来するエーテル基がポリウレタン樹脂全体に対して1
〜5mmol/g含まれる場合に電磁変換特性のみなら
ず走行耐久性、保存性に優れた磁気記録媒体が得られる
ことを見いだしたものである。
【0017】本発明の結合剤において好ましい、アルキ
レンオキシドを付加した不飽和価が小さなポリエステル
ポリオールは、長鎖ジオールを有するもの、短鎖ジオー
ルを有するもののいずれを用いることもでき、長鎖ジオ
ールを有するものと短鎖ジオールを有するものを併用し
ても良い。不飽和価が小さなアルキレンオキシドを付加
したポリエステルポリオールは、ジオールに、アルキレ
ンオキシドを、触媒の存在下で反応させることによって
製造することができる。この方法は、例えば米国特許第
5185420号、米国特許第4764567号に記載
されている。
【0018】アルキレンオキサイドを付加した不飽和価
が小さなポリエステルポリオールを構成するジオールが
長鎖ジオールである場合には、環状構造を有するジオー
ルにアルキレンオキサイドを付加した分子量500以上
〜5000の長鎖ジオールであることが好ましい。
【0019】具体的には、ビスフェノールA、水素化ビ
スフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールP
のポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド付加
物を挙げることができる。また、これらの含有量は、ポ
リウレタン中の含有量は、50重量%までが好ましく、
更に好ましくは、5〜40重量%であり、50重量%よ
りも多くなると、得られる塗膜が軟らかくなりすぎ充分
な強度が得られず、耐久性が低下するので好ましくな
い。また、分子量が500より小さいと磁性層が脆くな
り耐久性が低下し、5000よりも大きいと磁性層のガ
ラス転移温度が低下し、軟らかくなり耐久性が低下する
ので好ましくない。
【0020】また、アルキレンオキサイドを付加した不
飽和価が小さなポリエステルポリオールを構成するジオ
ールが短鎖ジオールである場合には、環状構造を有する
ジオールにアルキレンオキサイドを付加した分子量20
0〜500未満の短鎖ジオールであることが好ましい。
具体的には、ビスフェノールA、水素化ビスフェノール
A、ビスフェノールS、ビスフェノールPのポリエチレ
ンオキシド、ポリプロピレンオキシド付加物を挙げるこ
とができる。また、これらの含有量は、ポリウレタン中
の含有量は、50重量%までが好ましく、更に好ましく
は15〜50重量%であり、より好ましくは、20〜4
0重量%であり、50重量%よりも多くなると、得られ
る塗膜が軟らかくなりすぎ充分な強度が得られず好まし
くない。また、分子量が200より小さいと磁性層が脆
くなり耐久性が低下し、500よりも大きいと得られる
塗膜が軟らかくなりすぎ充分な強度が得られず、耐久性
が低下するので好ましくない。
【0021】また、本発明において、ポリウレタン樹脂
に用いることができる他のジオールとしては、極性基を
有さず、アルキレンオキサイドを付加させていない以下
の短鎖ジオールまたは長鎖ジオールを用いることができ
る。具体的には環状構造を有する短鎖ジオールは、ポリ
ウレタン中の含有量が20〜35重量%であることが好
ましい。20重量%以下では力学強度が低下し、耐久性
が低下する。35重量%以上では溶剤溶解性が低下し、
分散性が低下する。また、塗膜が脆くなりやすく耐久性
も低下する。
【0022】具体的には、ビスフェノールA、水素化ビ
スフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノール
P、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオ
ール、ハイドロキノン、ビス(2−ヒドロキシエチル)
テトラブロモビスフェノールA、ビス(2−ヒドロキシ
エチル)テトラブロモビスフェノールS、ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)テトラメチルビスフェノールS、ビス
(2−ヒドロキシエチル)ジフェニルビスフェノール
S、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジフェニルビフェノ
ール、ビス(2−ヒドロキシエチル)チオジフェノー
ル、ビス(2−ヒドロキシエチル)ビスフェノールF、
ビフェノール、ビスフェノールフルオレン、ビスフェノ
ールフルオレンジヒドロキシエチルエーテルが好まし
い。なかでも好ましいものは、ビスフェノールA、水素
化ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノー
ルP、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジ
オールなどの芳香族、脂環族を有するジオールである。
更に好ましくは、水素化ビスフェノールAである。ま
た、分子量は、重量平均分子量が50〜500が好まし
い。50未満では塗膜がもろくなるので耐久性が低下す
る。500以上では塗膜のガラス転移温度Tgが低下
し、軟らかくなるので耐久性が低下する。
【0023】また、ポリウレタン樹脂において用いるこ
とができる長鎖ジオールの含有量は25重量%〜45重
量%が好ましく、30重量%〜40重量%の範囲がより
好ましい。25重量%未満では溶剤への溶解性が低下す
るので分散性が低下する。45重量%を越えると塗膜強
度が低下するので耐久性が低下する。具体的には、ビス
フェノールA、水素化ビスフェノールA、ビスフェノー
ルS、ビスフェノールP、ポリプロピレングリコール、
ポリエチレングリコール。ポリテトラメチレングリコー
ルを挙げることができ、更に好ましくは、ビスフェノー
ルA、水素化ビスフェノールAである。
【0024】分子量は、重量平均分子量500〜500
0が好ましい。5000を超えるとでは塗膜のガラス転
移温度Tgが低下し、軟らかくなるので耐久性が低下す
る。
【0025】ポリウレタン樹脂中のエーテル基含有量
は、2mmol/g〜4mmol/gが好ましい。2m
mol/g未満では磁性体への吸着性が低下し、分散性
が低下する。5mmol/g以上では溶剤への溶解性が
低下し、分散性が低下する。
【0026】ポリウレタン樹脂中には、OH基を含有す
ることが好ましく、分枝OH基を有することが硬化性、
耐久性の面から好ましい。OH基の個数は、1分子当た
り2個〜40個が好ましく、さらに好ましくは1分子当
たり3個〜20個である。1分子当たり2個未満ではイ
ソシアネート硬化剤との反応性が低下するために塗膜強
度が低下し、耐久性が低下する。1分子当たり40個以
上では溶剤への溶解性が低下するので分散性が低下す
る。
【0027】ポリウレタンの分子量は、5000〜10
0000が好ましい。更に好ましくは、10000〜5
0000である。5000未満では得られる磁性塗膜が
脆くなり、磁性層の強度が低下し、磁気テープ等の耐久
性にも影響を与える。100000を超えると溶剤への
溶解性が低下し、分散性が低下する。また、所定濃度に
おける塗料粘度が高くなって作業性が著しく悪くなり取
扱が困難となる。
【0028】ポリウレタンのTgは、50℃〜200℃
が好ましい。より好ましくは80℃〜150℃であり、
更に好ましくは100℃〜130℃である。50℃未満
では高温での塗膜強度が低下するので耐久性、保存性が
低下する。200℃を超えるとカレンダー成型性が低下
し、電磁変換特性が低下する。
【0029】また、本発明の磁気記録媒体においては、
ポリウレタン樹脂と共に良好な力学強度および選ばれた
溶剤における高い溶解度とを有する塩化ビニル系樹脂と
ポリイソシアネートとを併用するのが好ましい。さら
に、高記録密度化のために磁性層に使用される強磁性粉
末および非磁性下層を持つ磁気記録媒体においては上層
磁性層とともに下層非磁性粉末の分散性をより高めるた
めに、極性基含有塩化ビニル系樹脂および極性基含有ポ
リウレタン樹脂を併用することが好ましい。また、これ
らの樹脂の等量以下の量で、その他の結合剤樹脂を併用
しても良い。併用できる。その他の結合剤樹脂としては
磁気記録媒体用の結合剤樹脂として使用されている熱可
塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂およびこれらの混
合物を使用することができる。
【0030】また、本発明の結合剤樹脂が含有する極性
基としては強磁性微粉末および非磁性粉末の分散性を向
上させる目的で、結合剤樹脂に導入した−SO3M、−
PO(OM)2(Mは水素原子、アルカリ金属あるいは
アンモニウム塩を表す)が好ましい。特に−SO3Mが
分散性に優れ好ましい。好ましい極性基含有量は1×1
-5〜30×10-5eq/g−結合剤樹脂、更に好まし
くは2×10-5〜20×10-5eq/g−結合剤樹脂で
ある。1×10-5eq/g−結合剤樹脂未満では効果が
得られず、30×10-5eq/g−結合剤樹脂を超える
と塗料粘度が高くなって作業性が著しく悪くなり取扱が
困難となる。
【0031】また、これらの極性基とともにさらにこれ
らの合計量の等量以下の量で、その他の極性基含有塩化
ビニル系樹脂および極性基含有ポリウレタン樹脂を併用
しても良い。併用できるその他の極性基としては特に制
限はなく、従来、磁気記録媒体用の結合剤樹脂として使
用されている極性基およびこれらの混合物を使用するこ
とができる。
【0032】本発明に使用することができる極性基含有
塩化ビニル系樹脂は、極性基含有化合物を塩化ビニル系
樹脂に反応させる方法か共重合可能な極性基含有化合物
を塩化ビニルモノマー、その他共重合可能な化合物とと
もに共重合することにより得られる。これらの製造方法
は、例えば、「高分子合成実験法」(大津隆行著、化学
同人社1972年発行)等に記載されているように公知
であり、本発明においても利用することができる。極性
基含有化合物を塩化ビニル系樹脂に反応させる方法で
は、極性基を含有しない塩化ビニル系樹脂に前記極性基
を反応により付加して合成することもできる。 例え
ば、−SO3Mを塩化ビニル系樹脂に導入する場合、ま
ず塩化ビニルモノマーとグリシジル基をもつ共重合可能
な化合物および必要に応じてこれらと共重合可能な他の
化合物を共重合させ、共重合と同時あるいは共重合体を
得た後に−SO3Mを有する化合物と反応させることに
より得られる。
【0033】グリシジル基を導入するための共重合可能
な化合物としては、グリシジルアクリレート、グリシジ
ルメタクリレート、グリシジルビニルエーテル等があげ
られ、これらは単独あるいは2種類以上を同時に併用し
ても良い。
【0034】共重合可能な極性基含有化合物を塩化ビニ
ルモノマー、その他共重合可能な化合物とともに共重合
して極性基を導入する。共重合可能な極性基含有化合物
としては、前記極性基を含む共重合可能な化合物を用い
ることができ、具体的には、酢酸ビニル、ビニルアルコ
ール、マレイン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、
塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリル酸、メ
タクリル酸エステル、スチレン、ブタジエン、エチレ
ン、ビニルブチラールビニルアセタール、ビニルエーテ
ル、アクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、
グリシジルアクリレート等のに極性基を導入したもので
ある。 また、−SO3Mを導入するための共重合可能
な化合物としては2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリルスルホン
酸、メタクリルスルホン酸、p−スチレンスルホン酸等
の不飽和炭化水素スルホ酸およびこれらの塩、およびメ
タクリル酸スルホエチルエステル、メタクリル酸スルホ
プロピルエステル等のアクリル酸またはメタクリル酸の
スルホアルキルエステル類およびこれらの塩などを挙げ
ることができる。これらは単独あるいは2種類以上を併
用しても良い。塩化ビニル単位としては57〜98重量
%が好ましい。57重量%未満では得られる樹脂の塗膜
の強度を低下させ、98重量%を超えると樹脂のケトン
類、エステル類等の有機溶剤への溶解性を妨げる。
【0035】ビニルアルコール単位は2〜16重量%が
好ましい。2重量%未満では塗料を調整する際のケトン
類、エステル類等の有機溶剤への可溶性、非磁性粉末、
磁性粉末の分散性、本樹脂と併用されるイソシアネート
化合物との反応性、他の樹脂との相溶性に対する効果が
得られず、16重量%を超えると塗料の粘度が高くなり
すぎ、またイソシアネート化合物を添加したときのポッ
トライフが短くなり実用上不利となる。
【0036】他のビニル単位は0〜26重量%が好まし
い。この範囲を超えると樹脂全体の力学物性・分散性な
どが低下する。他の共重合性モノマーとしては酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステ
ル、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、アクリロ
ニトリル、塩化ビニリデン、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等を挙
げることができる。
【0037】また、得られた塩化ビニル系共重合体をケ
ン化して酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等をビニルア
ルコール成分にすることができる。また、平均重合度
は、200〜800が好ましい。更には250〜700
が好ましい。200未満では得られる磁性塗膜が脆くな
り得られる磁性塗膜が脆くなるなど物理的強度が低下
し、磁気テープ等の耐久性にも影響を与える。
【0038】800を超えると所定濃度における塗料粘
度が高くなって作業性が著しく悪くなり取扱が困難とな
る。重合開始剤・懸濁安定剤・乳化剤・分子量調整剤と
しては、例えば、特開昭60−238306号に記載さ
れている化合物が使用できる。
【0039】また、強磁性粉末としては、従来から磁気
記録媒体において用いられている、強磁性酸化鉄、コバ
ルト含有強磁性酸化鉄又は強磁性合金粉末を挙げること
ができ、強磁性金属粉末としてはFe、Ni、Fe−C
o、Fe−Ni、Co−Ni、Co−Ni−Fe等が挙
げられ、金属成分の20重量%以下の範囲内で、アルミ
ニウム、ケイ素、硫黄、スカンジウム、チタン、バナジ
ウム、クロム、マンガン、銅、亜鉛、イットリウム、モ
リブデン、ロジウム、パラジウム、金、錫、アンチモ
ン、ホウ素、バリウム、タンタル、タングステン、レニ
ウム、銀、鉛、リン、ランタン、セリウム、プラセオジ
ム、ネオジム、サマリウム、テルル、ビスマスを含む強
磁性粉末を挙げることができる。また、強磁性金属粉末
が少量の水、水酸化物または酸化物を含むものなどであ
ってもよい。強磁性粉末の形状に特に制限はないが、通
常は針状、粒状、サイコロ状、米粒状および板状のもの
などが使用される。とくに針状の強磁性粉末を使用する
ことが好ましい。
【0040】次に本発明の磁気記録媒体が多層構成の場
合における下層非磁性層または下層磁性層について説明
する。本発明の下層に用いられる粉末は無機物質でも有
機物質でもよい。また、カーボンブラック等も使用でき
る。非磁性粉末は、例えば金属、金属酸化物、金属炭酸
塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物
等が挙げられる。具体的にはTiO2、TiOX、酸化セ
リウム、酸化スズ、酸化タングステン、ZnO、ZrO
2、SiO2、Cr23、α化率90%以上のα−アルミ
ナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、α−酸化鉄、ゲータ
イト、コランダム、窒化珪素、炭化チタン、酸化マグネ
シウム、窒化ホウ素、2硫化モリブデン、酸化銅、Mg
CO3、CaCO3、BaCO3、SrCO3、BaSO
4 、炭化ケイ素、炭化チタン等が単独あるいは2種類以
上の組み合わせで使用される。
【0041】好ましいのは、α−酸化鉄、酸化チタンで
あり、特に好ましいのはα−酸化鉄である。
【0042】これらの非磁性粉末の表面にはAl23
SiO2、TiO2、ZrO2、 SnO2 、Sb23、Z
nOおよびこれらの含水酸化物で表面処理することが好
ましい。特に分散性に好ましいのはAl23、Si
2、TiO2、ZrO2、であるが、更に好ましいのは
Al23、SiO2、ZrO2である。これらは組み合わ
せて使用しても良いし、単独で用いることもできる。ま
た、共沈させた表面処理層を用いても良いし、先ずアル
ミナで処理した後にその表層をシリカで処理する方法、
またはその逆の方法を採ることもできる。また、表面処
理層は目的に応じて多孔質層にしても良いが、均質で密
である方が一般には好ましい。
【0043】下層にカーボンブラックを混合させて公知
の効果であるRsを下げることができるとともに、所望
のスティフネスを得ることができる。このためにはゴム
用ファーネスブラック、ゴム用サーマルブラック、カラ
ー用カーボンブラック、導電性カーボンブラック、アセ
チレンブラック等を用いることができる。
【0044】本発明の下層にはまた、磁性粉末を用いる
こともできる。磁性粉末としては、γ−Fe23、Co
変性γ−Fe23、α−Feを主成分とする合金、Cr
2等が用いられる。特に、Co変性γ−Fe23が好
ましい。本発明の下層に用いられる強磁性粉末は上層磁
性層に用いられる強磁性粉末と同様な組成、性能が好ま
しい。ただし、目的に応じて、上下層で性能を変化させ
ることは公知の通りである。例えば、長波長記録特性を
向上させるためには、下層磁性層のHcは上層磁性層の
それより低く設定することが望ましく、また、下層磁性
層のBrを上層磁性層のそれより高くする事が有効であ
る。それ以外にも、公知の重層構成を採る事による利点
を付与させることができる。下層磁性層または下層非磁
性層の結合剤、潤滑剤、分散剤、添加剤、溶剤、分散方
法その他は磁性層のそれが適用できる。
【0045】上記の本発明の混練物、結合剤、強磁性粉
末を、磁性層塗布液の調製の際に使用されているメチル
エチルケトン、ジオキサン、シクロヘキサノン、酢酸エ
チル等の溶剤と共に混練分散して磁性層塗布液とする。
本発明の混練物を用いた塗布液の作製は、強磁性粉末、
結合剤、有機溶剤を混練した後に、本発明の混練物やそ
の他の塗布液形成用物質を加えて混練した後に、サンド
グラインダー、ボールミル、サンドミル、ベブルミル、
トロンミル、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ある
いはホモジナイザー等のような通常用いられている分散
装置によって分散しても良いし、本発明の混練物を強磁
性粉末、カーボンブラック、結合剤、有機溶剤と同時に
混練し分散しても良い。
【0046】本発明に用いることのできる非磁性支持体
としては二軸延伸を行ったポリエチレンナフタレート、
ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド、ポリベンズ
オキシダゾール等の公知のものが使用できる。好ましく
はポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレ
ート、芳香族ポリアミドである。これらの非磁性支持体
はあらかじめコロナ放電、プラズマ処理、易接着処理、
熱処理等を行っても良い。また本発明に用いることので
きる非磁性支持体は中心線平均表面粗さがカットオフ値
0.25mmにおいて0.1〜20nm、好ましくは1
〜10nmの範囲という優れた平滑性を有する表面であ
ることが好ましい。また、これらの非磁性支持体は中心
線平均表面粗さが小さいだけでなく1μ以上の粗大突起
がないことが好ましい。
【0047】また、磁気記録媒体は例えば、走行下にあ
る非磁性支持体の表面に磁性層塗布液を塗布する。ここ
で複数の塗布液を逐次あるいは同時に重層塗布してもよ
い。上記塗布液を塗布する塗布機としては、エアードク
ターコート、ブレードコート、ロッドコート、押出しコ
ート、エアナイフコート、スクイズコート、含浸コー
ト、リバースロールコート、トランスファーロールコー
ト、グラビヤコート、キスコート、キャストコート、ス
プレイコート、スピンコート等が利用できる。また、非
磁性支持体の磁性層が形成されていない面に、研磨材、
帯電防止剤などの粒状成分と結合剤とを有機溶剤に分散
したバックコート層塗布液を塗布することによってバッ
クコート層が設けられていてもよい。バックコート層形
成用塗布液の調整において、本発明の混練物を用いるこ
とによって、特性の優れたバックコートウレタン等の樹
脂を単独またはこれらを混合して使用することができ
る。
【0048】本発明の混練物を用いて製造した磁性塗布
層は、磁性層塗布液の塗布層中に含まれる強磁性粉末を
磁場配向処理を施した後に乾燥される。このようにして
乾燥された後、塗布層に表面平滑化処理を施す。表面平
滑化処理には、たとえばスーパーカレンダーロールなど
が利用される。表面平滑化処理を行うことにより、乾燥
時の溶剤の除去によって生じた空孔が消滅し磁性層中の
強磁性粉末の充填率が向上するので、電磁変換特性の高
い磁気記録媒体を得ることができる。カレンダー処理ロ
ールとしてはエポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリ
アミドイミド等の耐熱性プラスチックロール、あるいは
金属ロールを用いることができる。
【0049】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、本発明を説
明する。なお、実施例において、部は、重量部を示す。 (アルキレンオキサイド付加物の調製) 製造例1 調製方法は、米国特許第5185420号に開示されて
いる方法に従った。7.5リットルの耐圧容器にビスフ
ェノールAを2280部および触媒として1,2−ジメ
トキシエタンを含むヘキサシアノコバルト酸亜鉛を2.
2部仕込んだ後密閉し窒素で3回フラッシュした。その
後100℃に加熱しプロピレンオキシドを200g加え
圧力の低下で反応が開始されたことを確認した。さらに
プロピレンオキシド分圧が2気圧に保たれるように4時
間かけてプロピレンオキシドを3800部を添加した。
反応終了後反応液を濾過し触媒を取り除いた。得られた
ビスフェノールAのポリプロピレンオキシド付加物の不
飽和価は0.018meq/gであった。不飽和価はJ
ISK1557−1970(ポリウレタン用ポリエーテ
ル試験方法)に従い試料中の不飽和結合に酢酸第二水銀
を作用させて遊離する酢酸を水酸化カリウム溶液で滴定
し不飽和価とした。
【0050】製造例2〜3 反応温度を80℃および50℃に変更した以外は製造例
1と同様の方法で調製した。得られたビスフェノールA
のポリプロピレンオキシド付加物の不飽和価は表1に示
す。
【0051】比較製造例4 触媒をKOHに変更した以外は製造例1と同様の方法で
調製した。
【0052】ポリウレタン樹脂の製造例A 還流式冷却器、攪拌機を具備し、予め窒素置換した反応
容器に水素化ビスフェノールA(新日本理化製リカビノ
ールHB)300部、製造例1で調整したビスフェノー
ルAのポリプロピレンオキシド付加物(重量平均分子量
1000)150部、スルホイソフタル酸エチレンオキ
シド付加物20部、シクロヘキサノン3000部にて窒
素気流下で60℃で溶解した。次いで触媒として、ジ−
n−ジブチルスズジラウレートを使用した原料の総量に
対して60ppm加え、更に15分間溶解した。
【0053】次いで、フェニルメタンジイソシアネート
510部、トリメチロールプロパン20部を加え90℃
にて4時間加熱反応し、ポリウレタン樹脂Aを得た。得
られたポリウレタン樹脂Aは重量平均分子量2500
0、分子量5000以下の低分子成分量は3.0%、極
性基(−SO3M )含有量は6.1×10-5eq/g、
平均OH基含量は、1分子当たり3個であった。
【0054】また、低分子成分量は、東ソー製ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーHLC−8020(カ
ラム構成:G2000HXL×30cm×1+G4000
HXL×30cm×1+G5000HXL×30cm×1、
溶離液:テトラヒドロフラン、流速:1ml/min、
温度:40゜C、検出器:RI)で得られた標準ポリスチ
レン換算の分子量分布曲線の分子量5000以下の面積
比から求めた。ポリウレタン樹脂のOH含量は、JIS
K0070の試験方法により求めたOH価及びGPCを
用いて求めたポリスチレン換算での数平均分子量から一
分子あたりのOH基数で示した。
【0055】ポリウレタン樹脂の製造例B、C ビスフェノールAのポリプロピレンオキシ付加物(平均
分子量1000)を製造例2および3に変更した以外は
製造例Aと同様の方法で調製した。
【0056】ポリウレタン樹脂の製造例D ビスフェノールAのポリプロピレンオキシド付加物(平
均分子量1000)を比較製造例4に変更した以外は製
造例Aと同様の方法で調整した。
【0057】以下に上記製造例で製造した結合剤樹脂を
使用して製造した磁気記録媒体についての実施例を示
す。
【0058】 実施例1 (磁性塗料液の調製) 強磁性合金粉末 100部 組成:Fe/Zn/Ni=92/4/4(原子比),Hc:2000Oe , 結晶子サイズ:15nm,BET比表面積:59m2/g, 長軸径:0.12μm,針状比:7,σs:140emu/g ポリウレタン樹脂(製造例A) 10部 塩化ビニル系樹脂(MR110:日本ゼオン製) 8部 α−Al23(粒子サイズ0.3μm) 2部 カーボンブラック(粒子サイズ40nm) 2部 シクロヘキサノン 110部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 ブチルステアレート 2部 ステアリン酸 1部 上記磁性塗料組成物について、各成分をオープンニーダ
ーで60分間混練した後、サンドミルで120分間分散
した。得られた分散液に3官能性低分子量ポリイソシア
ネート化合物(日本ポリウレタン製コロネート304
1)を6部加え、さらに20分間攪拌混合したあと、1
μmの平均孔径を有するフィルターを用いて濾過し、磁
性塗料液を調製した。
【0059】厚さ10μmのポリエチレンナフタレート
支持体上に得られた非磁性塗料を乾燥後の厚さが3.0
μmになるように塗布し、磁性層が未乾燥の状態で30
00ガウスの磁石で磁場配向を行ない、さらに乾燥後、
金属ロールのみから構成される7段のカレンダーで速度
100m/分、線圧300kg/cm、温度90℃で表
面平滑化処理を行なった後、70℃で24時間加熱硬化
処理を行い、6.35mm幅に裁断し、磁気テープを作
製した。
【0060】実施例2、3 磁性塗料組成物の作製で使用したポリウレタン樹脂Aを
ポリウレタン樹脂B、あるいはCに変えた以外は、実施
例1と同様の方法で実施例2、3を作製した。
【0061】 実施例4 (上層磁性塗料液の調整) 強磁性合金粉末 100部 組成:Fe/Zn/Ni=92/4/4(原子比),Hc:2000Oe , 結晶子サイズ:15nm,BET比表面積:59m2/g, 長軸径:0.12μm,針状比:7,σs:140emu/g ポリウレタン系樹脂(製造例A) 10部 塩化ビニル系樹脂(MR110:日本ゼオン製) 8部 α−Al23(粒子サイズ0.3μm) 2部 カーボンブラック(粒子サイズ40nm) 2部 シクロヘキサノン 110部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 ブチルステアレート 2部 ステアリン酸 1部 (下層用非磁性塗料液の調製) 非磁性無機質粉末 85部 α−酸化鉄、長軸径:0.12μm,針状比:7、 BET比表面積55m2/g、pH6.5 ポリウレタン樹脂(製造例A) 10部 塩化ビニル系樹脂(MR110:日本ゼオン製) 8部 シクロヘキサノン 140部 メチルエチルケトン 170部 ブチルステアレート 2部 ステアリン酸 1部 上記上層用磁性塗料組成物および下層用非磁性塗料組成
物のそれぞれについて、各成分をオープンニーダーで6
0分間混練した後、サンドミルで120分間分散した。
得られた分散液に3官能性低分子量ポリイソシアネート
化合物(日本ポリウレタン製コロネート3041)を6
部加え、さらに20分間攪拌混合したあと、1μmの平
均孔径を有するフィルターを用いて濾過し、磁性塗料お
よび非磁性塗料を調製した。
【0062】厚さ10μmのポリエチレンナフタレート
支持体上に得られた非磁性塗料を乾燥後の厚さが2.5
μmになるように塗布し、さらにその直後に磁性塗料を
乾燥後の厚さが0.5μmになるように同時重層塗布し
た。両層が未乾燥の状態で3000ガウスの磁石で磁場
配向を行ない、さらに乾燥後、金属ロールのみから構成
される7段のカレンダーで速度100m/分、線圧30
0kg/cm、温度90℃で表面平滑化処理を行なった
後、70℃で24時間加熱硬化処理を行い、6.35m
m幅に裁断し、磁気テープを作製した。
【0063】実施例5、6 ポリウレタン樹脂Aをポリウレタン樹脂BあるいはCに
変えた以外は、実施例4と同様の方法で実施例5、6の
磁気テープを作製した。
【0064】比較例1 ポリウレタン樹脂Aを比較製造例Dに変更して、実施例
1と同様の方法で比較例1の磁気テープを作製した。
【0065】比較例2 ポリウレタン樹脂Aをポリウレタン樹脂Dに変えた以外
は、実施例4と同様の方法で比較例2の磁気テープを作
製した。
【0066】表1に製造例で製造した結合剤樹脂を示
す。表2に得られたテ−プの特性を示す。ただし、表1
において不飽和価は、meq/gで示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】〔測定方法〕 表面粗さRa:デジタルオプチカルプロフィルメータ
ー(WYKO製)を用いた光干渉法により、中心線平均
粗さをRaとした。 電磁変換特性:試料テープにドラムテスターを用いて
記録波長0.5μm、ヘッド速度10m/秒の条件で記
録し再生した。実施例1のテープとの相対的な再生出力
を評価した。 繰返し走行性(出力低下・ヘッド汚れ・表面バインダ
ー量変化):60分長のテープを松下電器製デジタルビ
デオテープレコーダ(NV−BJ1)を用いて40℃、
80%RH環境下で100回連続繰り返し走行させ、ビ
デオヘッドの汚れを観察し、またビデオ出力を連続して
再生し、1回目の出力を0dBとして出力低下を測定し
た。ビデオヘッド汚れは以下の評価点数によって評価を
した。 5:汚れが観察されなかったもの。 4:ヘッドのテープ出口側のショルダー部に少し汚れが
あるもの。 3:ヘッドのテープ出口側のショルダー部に汚れが認め
られるもの。 2:上記に加えてヘッドギャップ部にも汚れが認められ
るもの。 1:汚れがヘッド摺動部全体で記録再生が事実上不可
能。 表面バインダー量変化は走行前後のテープを磁性層表層
に存在する潤滑剤等を除くため、n−ヘキサンを用いて
室温で30分間抽出し、φ社製ESCA測定装置(PH
I−5400MC)を用いて400W(15kV)、M
gアノードで10分間測定しNについてはFeの2P3
/2のピークに対するNの1Sのピーク強度比を、Cl
については同じくFeの2P3/2のピークに対するC
lの1Sのピーク強度比を求めた。 保存性:磁気テープを60℃90%RHに一週間保存
しその前後の摩擦係数(μ値)変化を以下の評価点数に
よって評価した。 5:μ値変動が見られないもの。 4:μ値上昇が0.05未満のもの。 3:μ値上昇が0.05〜0.1であるもの。 2:μ値上昇が0.1より大であるもの。 1:貼り付きが生じるもの。
【0070】
【発明の効果】本発明による磁気記録媒体は、磁性粉末
の分散性に優れているだけではなく、下層非磁性層にお
いても非磁性粉末の分散性に優れているため上層磁性層
の表面平滑性・電磁変換特性に優れた磁気記録媒体を提
供することができ、またポリウレタン樹脂の原料として
不飽和価の低いポリエーテルポリオールを原料として用
いているため分子量5000以下の低分子成分が少な
く、磁性層表面に滲み出すことが防止されヘッド汚れ、
目詰まり等が生じない走行耐久性に優れた磁気記録媒体
を提供する。特に、高温・高湿下での保存性に優れ、走
行前後での表面バインダー量変化の少ない磁気記録媒体
を提供することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に少なくとも強磁性粉末
    と結合剤とを含む磁性層を設けた磁気記録媒体におい
    て、前記結合剤が、ポリイソシアネート、極性基を有す
    るジオール、およびジオールにアルキレンオキサイドを
    付加した不飽和価が0.02meq/g以下のポリエー
    テルポリオールからなるポリウレタン樹脂、あるいはこ
    れらと他のジオールから成るポリウレタン樹脂を含むこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記ポリウレタン樹脂を構成するポリエ
    ーテルポリオールが、環状構造を有するジオールにアル
    キレンオキサイドを付加した重量平均分子量500以上
    〜5000の長鎖ジオール、環状構造のジオールにアル
    キレンオキサイドを付加した重量平均分子量200〜5
    00未満の短鎖ジオールの少なくともいずれか一方であ
    ることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記ポリウレタン樹脂を構成するポリエ
    ーテルポリオールとして、環状構造を有するジオールに
    アルキレンオキサイドを付加した分子量500以上〜5
    000の長鎖ジオールがポリウレタン樹脂中に0〜50
    重量%含まれ、環状構造のジオールにアルキレンオキサ
    イドを付加した分子量200以上〜500未満の短鎖ジ
    オールが15〜50重量%含まれ、ポリエーテルポリオ
    ールから由来するエーテル基がポリウレタン樹脂全体に
    対して1〜5mmol/g含まれることを特徴とする請
    求項1記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記ポリウレタン樹脂を構成するポリエ
    ーテルポリオールの不飽和価が0.01meq/g以下
    であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記ポリウレタン樹脂を構成するポリエ
    ーテルポリオールの不飽和価が0.005meq/g以
    下であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
    体。
  6. 【請求項6】 前記ポリウレタン樹脂に含まれる極性基
    が−SO3M 、−OSO3M (ここでMは水素、アルカ
    リ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム塩を示す)か
    ら選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求
    項1記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記ポリウレタン樹脂に含まれる平均極
    性基含有量が1×10-5〜30×10-5eq/gの範囲
    であることを特徴とする請求項6記載の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 非磁性支持体上に少なくとも非磁性粉末
    と結合剤とを含む下層非磁性層とその上に少なくとも強
    磁性粉末と結合剤とを含む上層磁性層を設けた少なくと
    も二層以上の複数の層を有する磁気記録媒体において、
    前記下層非磁性層または上層磁性層の少なくともいずれ
    か一方の結合剤として請求項1記載のポリウレタン樹脂
    を含むことを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
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