JPH10324739A - 不飽和ポリエステル樹脂組成物並びにこれを用いた繊維強化成形材料及びシート状成形材料 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物並びにこれを用いた繊維強化成形材料及びシート状成形材料

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JPH10324739A
JPH10324739A JP13561197A JP13561197A JPH10324739A JP H10324739 A JPH10324739 A JP H10324739A JP 13561197 A JP13561197 A JP 13561197A JP 13561197 A JP13561197 A JP 13561197A JP H10324739 A JPH10324739 A JP H10324739A
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polyester resin
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fiber
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Yasuhiro Obata
康裕 小幡
Kazuyuki Tanaka
一行 田中
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不飽和ポリエステル樹脂の合成における反応
終点酸価、分子量を変更することなく、又は、共重合性
単量体の配合量を多くすることなく、成形後の離型性が
良好な繊維強化成形材料を得ることができ、かつ淡色の
不飽和ポリエステル樹脂組成物、及び、この不飽和ポリ
エステル樹脂組成物用いた繊維強化成形材料を提供す
る。 【解決手段】 α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物
を必須成分として含多塩基酸成分、多価アルコール、及
び、亜リン酸のトリエステル及びリン酸のトリエステル
から選ばれた化合物を合成原料として反応させて得られ
る不飽和ポリエステル樹脂、並びに、共重合性単量体を
必須成分としてなる不飽和ポリエステル樹脂組成物、及
びこの不飽和ポリエステル樹脂組成物に、さらに繊維強
化材を含有してなる繊維強化成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物並びにこれを用いた繊維強化成形材料及び
シート状成形材料に関し、さらに詳しくは、成形後の金
型からの離型性がよい繊維強化成形材料を得ることがで
き、かつ、淡色化した不飽和ポリエステル樹脂組成物並
びにこれを用いた繊維強化成形材料及びシート状成形材
料に関する。
【0002】
【従来の技術】FRP成形法の一つとして広く採用され
ているシートモールディングコンパウンド(SMC)法
は、シート状成形材料すなわちSMCを用いる成形法で
ある。SMCは、下側の離型フィルム上に調合樹脂を塗
布し、その上にガラス繊維を散布し、その上に調合樹脂
を塗布した離型フィルムを重ね合わせたのち、ローラー
間を通して含浸脱泡して巻き取り、引き続き熟成させる
ことにより得られる。熟成後、フィルムを剥がして金型
内に装填し、加熱加圧することにより成形品が得られ
る。また、成形材料としては、調合樹脂に短く切断した
ガラス繊維を配合し、増粘、熟成させたバルクモールデ
ィングコンパウンド(BMC)も使用される。調合樹脂
としては、通常、不飽和ポリエステル樹脂、共重合性単
量体、炭酸カルシウムなどの充填剤、有機過酸化物など
の硬化剤、ポリスチレンなどの低収縮剤、さらに離型
剤、顔料、増粘剤などを適宜混合した不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、成形品を金
型から取出す際、エア等を使用し、金型から成形品をう
かせ、自動又は手で脱型している。このとき、成形品が
金型に強く付着して離型性が悪いと脱型しずらくなり、
脱型に時間を要するため、成形サイクルが長くなり、生
産性が落ちる結果となる。これを解決するため、従来、
不飽和ポリエステル樹脂の合成において、反応終点酸価
を低くすること、又は、共重合性単量体の配合量を多く
することにより硬化収縮を大きくすることなどの対策が
とられていた。しかし、防水パンや浴槽等の成形に使用
されるシート状成形材料には、生産性向上のため、増粘
期間の短縮化が求められている。この増粘度は、不飽和
ポリエステル樹脂の合成における反応終点酸価と分子量
により決定される。そして、反応終点酸価を低くする
と、増粘剤を配合しても増粘の進行が遅くなるか又は増
粘しないという問題があった。また、共重合性単量体の
配合量を多くすると、調合樹脂が低粘度化し、シート状
成形材料にする際に、タレやしみだしを発生し、また、
BMCの作製も困難になるという問題があって実用化す
るには大きな困難を伴う。このほか、不飽和ポリエステ
ル樹脂には若干の着色があり、彩色の妨げとなることが
あった。
【0004】本発明は、かかる従来技術の問題に鑑み、
不飽和ポリエステル樹脂の合成における反応終点酸価、
分子量を変更することなく、又は、共重合性単量体の配
合量を多くすることなく、成形後の離型性が良好な繊維
強化成形材料を得ることができ、かつ淡色の不飽和ポリ
エステル樹脂組成物、及び、この不飽和ポリエステル樹
脂組成物用いた繊維強化成形材料を提供することを課題
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1に
記載の発明は、α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物
を必須成分として含多塩基酸成分、多価アルコール、並
びに、亜リン酸のトリエステル及びリン酸のトリエステ
ルから選ばれる化合物を合成原料として反応させて得ら
れる不飽和ポリエステル樹脂、並びに、共重合性単量体
を必須成分としてなる不飽和ポリエステル樹脂組成物で
ある。
【0006】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物に、さらに繊維強
化材を含有してなる繊維強化成形材料である。
【0007】また、請求項3に記載の発明は、前記繊維
強化成形材料をシート状に形成されてなるシート状成形
材料である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、不飽和ポリエス
テル樹脂の合成原料であるα,β−不飽和多塩基酸又は
その無水物としては、例えば、α,β−不飽和二塩基酸
又はその無水物、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、これらの無水
物などが挙げられる。これらは、2種以上併用してもよ
い。多塩基酸成分としては、不飽和基の濃度を調節する
こと、可撓性、耐熱性などの特性を付与するために、
α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物のほか、飽和多
塩基酸又はその無水物を併用するのが好ましい。このと
き、α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物としては、
多塩基酸成分のうち、40モル%以上とするのが好まし
い。α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物が40モル
%より少なくなると得られる成形品の強度が漸次低下す
る傾向を示す。このことから、α,β−不飽和多塩基酸
又はその無水物が、45〜80モル%であるのがより好
ましく、50〜70モル%であるのが特に好ましい。
【0009】併用される飽和多塩基酸又はその無水物と
しては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル
酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、トリメリッ
ト酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ダイマー
酸、こはく酸、アゼライン酸、ロジン−マレイン酸付加
物などが挙げられる。これらは、2種以上を併用しても
よい。
【0010】不飽和ポリエステル樹脂のもう一つの合成
原料である多価アルコールとしては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,
4−シクロヘキサンジオール、水素添加ビスフェノール
A等の二価アルコール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン等の三価アルコール、ペンタエリスリトール等の
四価アルコールなどが挙げられる。これらは、2種以上
を併用してもよい。
【0011】多塩基酸成分と多価アルコールとは、当量
比で、多塩基酸成分を1とするとき、多価アルコールを
1〜1.3の範囲で使用することが好ましく、1.03
〜1.05の範囲で使用することがより好ましい。多価
アルコールが少なくなると、得られる不飽和ポリエステ
ル樹脂の分子量が小さくなる傾向にあり、多くなると酸
価が小さくなって増粘剤による増粘の進行が遅くなる傾
向がある。
【0012】不飽和ポリエステル樹脂のもう一つの合成
原料である亜リン酸のトリエステル及びリン酸のトリエ
ステルから選ばれる化合物としては、亜リン酸トリメチ
ル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル、リン
酸トリフェニルなどが挙げられる。離型性の改善には、
亜リン酸のトリエステルが特に有効である。亜リン酸及
びリン酸のトリエステルは、多塩基酸成分及び、多価ア
ルコールの総計を100重量部とするとき、0.01〜
1.0重量部使用するのが好ましい。亜リン酸又はリン
酸のトリエステルが0.01重量部未満であると離型性
改善の効果が小さく、1.0重量部を超えても離型性の
改善効果は大きくならず、かえって得られる不飽和ポリ
エステル樹脂に着色がみられる傾向を示す。このことか
ら、0.05〜0.5重量部とするのがより好ましく、
0.1〜0.3重量部使用するのがさらに好ましい。
【0013】不飽和ポリエステル樹脂の製造方法として
は、従来から公知の方法によることができる。例えば、
多塩基酸成分、多価アルコール成分とを縮合反応させ、
両成分が反応するときに生じる縮合水を系外に除きなが
ら進められる。縮合水を系外に除去することは、好まし
くは不活性気体を通じることによる自然留出又は減圧留
出によって行われる。縮合水の留出を促進するため、ト
ルエン、キシレンなどの溶剤を共沸成分として系中に添
加することもできる。反応の進行は、一般に反応により
生成する留出分量の測定、末端の官能基の定量、反応系
の粘度の測定などにより知ることができる。反応の温度
は150℃以上とすることが好ましく、また酸化による
副反応を防止するためにチッ素、二酸化炭素などの不活
性気体を通気しながら反応させることが好ましい。
【0014】このことから、反応装置としては、ガラ
ス、ステンレス製等のものが選ばれ、撹拌装置、水とア
ルコール成分の共沸によるアルコール成分の留出を防ぐ
ための分留装置、反応系の温度を高める加熱装置、この
加熱装置の温度制御装置、チッ素など不活性気体の吹込
み装置等を備えた反応装置を用いるのが好ましい。
【0015】本発明に用いられる共重合性単量体として
は、例えば、スチレン、クロルスチレン、ジビニルベン
ゼン、ターシャリブチルスチレン、臭化スチレン等のス
チレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のメタクリ
ル酸又はアクリル酸のアルキルエステル、β−ヒドロキ
シメタクリル酸エチル、β−ヒドロキシアクリル酸エチ
ル等のメタクリル酸又はアクリル酸のヒドロキシアルキ
ルエステル、ジアリルフタレート、アクリルアミド、フ
ェニルマレイミドなどがあげられる。また、エチレング
リコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジ
メタクリレート、トリメチールプロパントリメタクリレ
ートなどの多官能のメタクリル酸又はアクリル酸のエス
テル類を用いることもできる。
【0016】不飽和ポリエステル樹脂と共重合性単量体
とを配合し、必要により重合禁止剤などを加えて不飽和
ポリエステル樹脂組成物とされる。このときの不飽和ポ
リエステル樹脂と共重合性単量体との配合割合は、両者
の合計量を100重量部とするとき、不飽和ポリエステ
ル樹脂が25〜80重量部、共重合性単量体が75〜2
0重量部とするのが好ましい。25重量部未満であると
不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度が低すぎてシート
状に塗布しにくく、また、沈降等のため他の成分と均一
に混合しにくくなり、さらに、得られる繊維強化成形材
料を成形しても硬化収縮率が大きく、成形品に割れ、ク
ラック等が生じる場合がある。不飽和ポリエステル樹脂
が80重量部を超えると、粘度が高すぎて塗布したり、
他の成分と混合しにくくなる場合がある。このことか
ら、不飽和ポリエステル樹脂が40〜65重量部、共重
合性単量体が60〜35重量部とするのがより好まし
い。重合禁止剤としては、p−ベンゾキノン、ナフトキ
ノン、トルキノン、ハイドロキノン、モノ−t−ブチル
ハイドロキノン等が挙げられる。重合禁止剤は、前記不
飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体との総量に対して
0.5重量%以下で使用されることが好ましい。硬化剤
を配合したときは、貯蔵安定性のため、0.05重量%
以上含有させることが好ましい。
【0017】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物に
は、さらに、低収縮剤、充填剤、増粘剤、硬化剤、離型
剤、安定剤等が適宜配合される。
【0018】低収縮剤としては、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリスチレン、ポリカプロラクトン、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリエチレン、ブタジエンゴムなどが用いられる。
使用量は、成形品の収縮率や表面平滑性、表面光沢を考
慮して決定され、特に制限はない。低収縮剤は、前記不
飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体との総量に対して
20〜50重量%の範囲で使用されることが好ましい。
【0019】充填剤としては、珪砂、炭酸カルシウム、
タルク、クレー等の無機系充填剤、木粉、ポリエチレン
パウダー、各種FRP成形品の粉砕物等の有機系充填剤
などが挙げられる。これらのうち炭酸カルシウム、特に
重質炭酸カルシウムが好ましい。その使用量は成形品の
強度等の物性、不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度、
流動性を考慮されて決定されるが、前記不飽和ポリエス
テル樹脂及び重合性単量体の総量に対して100〜18
0重量%とすることが好ましく、特に、105〜125
重量%とすることが好ましい。充填剤の量が少なすぎる
と沈降する場合があり、また充填剤の量が多すぎると粘
度が高くなって撹拌が困難となる傾向にある。
【0020】硬化剤としては、ケトンパーオキサイド
類、パーオキシジカーボネート類、ハイドロパーオキサ
イド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシケター
ル類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシエステ
ル類などが挙げられる。硬化剤の量は、成形サイクルの
みではなく材料の保存性、色ムラ等の面に影響があるた
め、それぞれに応じて決定される。材料の保存性、成形
サイクルの面から前記不飽和ポリエステル樹脂及び重合
性単量体の総量に対して0.5〜5重量%が好ましく、
より好ましくは1〜2重量%である。
【0021】増粘剤としては、酸化マグネシウム、水酸
化マグネシウム、酸化カリウム、水酸化カリウム等が用
いられるが、一般的には酸化マグネシウムが用いられ
る。増粘剤の量は、成形材の作業性に応じて決定される
が、前記不飽和ポリエステル樹脂及び重合性単量体の総
量に対して、0.5〜5重量%が好ましく、より好まし
くは0.7〜2重量%である。増粘剤が少なすぎると樹
脂組成物の粘度が上昇しない場合がある。また増粘剤が
多すぎると粘度が上昇し過ぎて制御できなくなる場合が
ある。
【0022】離型剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム等が使用される。離型剤の量は、前
記不飽和ポリエステル樹脂及び重合性単量体の総量に対
して、1〜10重量%が好ましく、より好ましくは2〜
4重量%である。離型剤の量が少なすぎると1重量部未
満では成形品が型に付き、脱型しづらく、また成形品に
クラック等が入る場合がある。また、離型剤が多すぎる
と成形品強度が低下する傾向にある。
【0023】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物に
は、さらに補強繊維を含有させて、繊維強化成形材料と
することができる。このとき、不飽和ポリエステル樹脂
には増粘剤及び硬化剤が必須成分として含まれる。さら
に、充填剤、低収縮剤、離型剤、重合禁止剤を含有する
ことが好ましい。繊維強化成形材料としては、SMC、
BMC等がある。補強材としては、ガラス繊維、カーボ
ネート繊維、アラミド繊維、ポリビニルアルコール系繊
維などを用いることができ、一般的にはガラス繊維が用
いられる。これらの補強材は、連続繊維、織布、不織布
等の形状で用いられるが、ロービング状のものを適当な
長さ(SMCの場合は20〜30mmに切断したものが
用いられることが好ましく、BMCの場合は好ましくは
6〜15mm)に切断したものが使用される。繊維強化
成形材料を作製するにあたり、補強繊維の使用量は、要
求される強度により異なるが、前記不飽和ポリエステル
樹脂及び重合性単量体の総量に対して15〜35重量%
の範囲であることが好ましい。
【0024】本発明の繊維強化状成形材料、例えばSM
C及びBMCは、それぞれ、通常のSMC製造装置又は
BMC製造装置を用いて製造することができる。SMC
の場合、調合樹脂を、離型フィルム上に均一の厚さとな
るように塗布し、この上に所定の長さにカットされたガ
ラス繊維等の補強材を均一に散布し、さらにこの上に調
合樹脂を塗布した他のフィルムを、散布した補強材が調
合樹脂で挾まれるようにして重ね合わせ、これをロール
に巻き取り、必要に応じて熟成等を行ってシート状成形
材料とすることができる。増粘剤を配合した場合には室
温〜60℃の温度に加熱して熟成することが好ましい。
離型フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム等を用いることができる。BMCの場
合、前記した不飽和ポリエステル樹脂組成物に補強繊維
が混合されるが、これらに使用される成分の混合順序に
ついては特に制限はない。
【0025】前記繊維強化成形材料の粘度は、40℃に
おいて1,000〜18,000pa・sとなるように
調整されるのが好ましい。粘度が低すぎると、成形品表
面にスカミングが発生し易く、また粘度が高すぎると型
締め時間が長くなって成形サイクルが長くなる傾向を示
す。繊維強化成形材料の粘度は、40℃において1,5
00pa・s〜15,000pa・sとなるように調整
されるのがより好ましく、3.500〜12,000P
a・sとなるように調整されるのが特に好ましい。ただ
し、繊維強化成形材料の最適の粘度は、成形品によって
決定される。また、繊維強化成形材料の粘度は増粘剤の
配合量や熟成条件によって調整することができる。本発
明におけるシート状成形材料は、圧縮成形、トランスフ
ァー成形等により成形され、広範囲なFRP成形品を得
ることができる。
【0026】
【実施例】次ぎに、本発明を実施例により詳しく説明す
るが、本発明はこれによって制限されるものではない。
以下、部は重量部を意味する。
【0027】実施例1 不飽和ポリエステル樹脂(a)の合成 テレフタル酸996部、プロピレングリコール506
部、ネオペンチルグリコール312部及びエチレングリ
コール372部、及び、リン酸トリフェニル30部を、
温度計、チッ素吹き込み管、精留塔及び撹拌装置を備え
た3リットルのフラスコに仕込み、マントルヒータを用
いて加熱して5時間で230℃まで昇温した。その後2
20℃まで冷却し、保温して酸価が12になった時点で
冷却し、無水マレイン酸882部を加え、再度5時間で
215℃まで昇温した。その後210℃まで冷却して酸
価が18となった時点で冷却し、反応を終了させた。
【0028】不飽和ポリエステル樹脂組成物(a)の調
製 不飽和ポリエステル樹脂(a)620部を共重合性単量
体であるスチレン380部に溶解し、ついで重合禁止剤
として、ハイドロキノン0.02部を溶解した。 この
不飽和ポリエステル樹脂組成物(a)の25℃における
粘度は1.54Pa・sであり、色相はガードナ数で1
以下であった。
【0029】調合樹脂(a)の調製 不飽和ポリエステル樹脂組成物(a)800部、数平均
分子量80,000のポリスチレン60部をスチレン1
40部に溶解した溶液200部、t−ブチルパーベンゾ
エート(日本油脂株式会社製のパーブチルZ(商品名)
を使用した)10部、炭酸カルシウム(日東粉化工業株
式会社製のNS#200(商品名)を使用した)125
0部及びステアリン酸亜鉛40部を加え、カウレス型翼
で充分に混合した。この混合物の粘度は、25℃で36
Pa・sであった。この混合物に、酸化マグネシウム
8.5部を加えてよく撹拌し、40℃で24時間熟成さ
せて調合樹脂(a)を調製した。調合樹脂(a)の粘度
は、40℃で、3450Pa・S、であった。
【0030】シート状成形材料(a)の作製 調合樹脂(a)を用い、デュアルワイヤメッシュ方式の
SMC製造装置により、ガラス含有量を30重量%と
し、離型フィルムとして厚さ50μmのポリプロピレン
フィルムを用いてシート状とし、40℃の熟成炉で3日
間熟成させてシート状成形材料(a)を作製した。作製
したシート状成形材料(a)の粘度は、40℃で、1
1,500Pa・sであった。
【0031】アルミピール強度の測定 シート状成形材料(a)の離型性を調べるため、アルミ
ピール強度を以下のようにして測定した。シート状成形
材料(a)から離型フィルムを剥がし、アルミフォイル
の光沢面がシート状成形材料(a)と接するようにし
て、300×250mmのアルミフォイルで挾み、15
0トンプレスを用いて面圧5.0MPa、金型温度を、
上が140℃、下が130℃とし、成形時間5分間で、
加熱加圧して平板成形品を作製した。平板成形品の寸法
は、平面が300×280mm、厚さが6mmであっ
た。次に、平板成形品表面のアルミフォイルに、幅50
mm、長さ150mmの短冊状に切り込みを入れ、長さ
方向の一端をつかみ、50mm/分で、引き剥がすこと
によりアルミピール強度を測定したところ、アルミピー
ル強度は、18N/mとなった。
【0032】実施例2 リン酸トリフェニル30部を亜リン酸トリフェニル9.
2部に変更し、反応を酸価が17.9で終了させたほか
実施例1と同様にして、不飽和ポリエステル樹脂(b)
を合成した。以下、実施例1と同様にして、不飽和ポリ
エステル樹脂組成物(b)の調製、調合樹脂(b)の調
製、シート状成形材料(b)の作製及びアルミピール強
度の測定を行った。その結果、不飽和ポリエステル樹脂
組成物(b)の25℃における粘度は1.56Pa・s
であり、色相はガードナ数で1以下であった。また、調
合樹脂(b)の調製過程における混合物の粘度は、25
℃で38Pa・sであり、調合樹脂(b)の粘度は、4
0℃で、3550Pa・s、シート状成形材料(b)の
粘度は、40℃で、12200Pa・sであった。さら
に、アルミピール強度は、13N/mとなった。
【0033】比較例1 不飽和ポリエステル樹脂の合成において、プロピレング
リコールの配合量を470部に変更し、リン酸トリフェ
ニルを配合しないこと及び反応を酸価が28で終了させ
たことのほかは実施例1と同様にして、不飽和ポリエス
テル樹脂(c)を合成した。また、調合樹脂(c)の調
製における炭酸カルシウムの配合量を1050部とした
ほかは、実施例1と同様にして、不飽和ポリエステル樹
脂組成物(c)の調製、調合樹脂(c)の調製、シート
状成形材料(c)の作製及びアルミピール強度の測定を
行った。その結果、不飽和ポリエステル樹脂組成物
(c)の25℃における粘度は1.51Pa・sであ
り、色相はガードナ数で4であった。また、調合樹脂
(c)の調製過程における混合物の粘度は、25℃で2
9Pa・sであり、調合樹脂(c)の粘度は、40℃
で、3720Pa・s、シート状成形材料(c)の粘度
は、40℃で、13200Pa・sであった。さらに、
アルミピール強度は、41.9N/mとなった。
【0034】比較例2 不飽和ポリエステル樹脂の合成において、プロピレング
リコールの配合量を506部に変更し、反応を酸価が1
8で終了させたことのほかは比較例1と同様にして、不
飽和ポリエステル樹脂(d)を合成した。以下、比較例
1と同様にして、不飽和ポリエステル樹脂組成物(d)
の調製、調合樹脂(d)の調製、シート状成形材料
(d)の作製及びアルミピール強度の測定を行った。そ
の結果、不飽和ポリエステル樹脂組成物(d)の25℃
における粘度は1.54Pa・sであり、色相はガード
ナ数で3であった。また、調合樹脂(d)の調製過程に
おける混合物の粘度は、25℃で34Pa・sであり、
調合樹脂(d)の粘度は、40℃で、3650Pa・
s、シート状成形材料(d)の粘度は、40℃で、11
900Pa・sであった。さらに、アルミピール強度
は、29.8N/mとなった。
【0035】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物は、淡色であるから彩色性がよく、ま
た、これを用いた繊維強化成形材料は、硬化後の金型か
らの離型性が良好である。また、請求項2に記載の繊維
強化成形材料及び請求項3に記載のシート状成形材料は
いずれも離型性が良好であることから、これらを用いる
ことにより成形サイクルの短縮を図ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物
    を必須成分として含多塩基酸成分、多価アルコール、並
    びに、亜リン酸のトリエステル及びリン酸のトリエステ
    ルから選ばれる化合物を合成原料として反応させて得ら
    れる不飽和ポリエステル樹脂、並びに、共重合性単量体
    を必須成分としてなる不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の不飽和ポリエステル樹脂
    組成物に、さらに繊維強化材を含有してなる繊維強化成
    形材料。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の繊維強化成形材料がシー
    ト状に形成されてなるシート状成形材料。
JP13561197A 1997-05-26 1997-05-26 不飽和ポリエステル樹脂組成物並びにこれを用いた繊維強化成形材料及びシート状成形材料 Pending JPH10324739A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114213797A (zh) * 2022-01-11 2022-03-22 陈小云 一种耐磨防刮smc模塑料及其制备方法

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