JPH10324775A - 高分子水溶液 - Google Patents

高分子水溶液

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JPH10324775A
JPH10324775A JP13694997A JP13694997A JPH10324775A JP H10324775 A JPH10324775 A JP H10324775A JP 13694997 A JP13694997 A JP 13694997A JP 13694997 A JP13694997 A JP 13694997A JP H10324775 A JPH10324775 A JP H10324775A
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JP
Japan
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starch
pva
mol
aqueous solution
film
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Application number
JP13694997A
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English (en)
Inventor
Naoki Fujiwara
直樹 藤原
Toshiaki Sato
寿昭 佐藤
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 相溶性が良好で、両者の混合水溶液が層分離
したり、粘度の経時的な増大がなく作業性に優れ、かつ
皮膜の透明性、皮膜物性および耐水性に優れた、澱粉−
ポリビニルアルコールの高分子水溶液を得ること 【解決手段】 澱粉(A)および炭素数3以下のα−オ
レフイン単位を1〜20モル%含有する変性ポリビニル
アルコ−ル(B)を含み、(A)と(B)との重量比が
99:1〜10:90であり、かつ(A)と(B)の合
計量の濃度が1〜50重量%である高分子水溶液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子水溶液組成
物に関する。さらに詳しくは、本発明は、澱粉と炭素数
3以下のα−オレフィン単位を1〜20モル%含有する
変性ポリビニルアルコールを含む、粘度安定性、透明
性、皮膜物性の良好な高分子水溶液に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコールと澱粉との混合物
は、水溶性であることと皮膜形成能が良好なこと、また
澱粉は安価であることなどから紙加工剤、繊維用経糸糊
剤やフィルム用途などに使用されている。しかし、ポリ
ビニルアルコールと澱粉は共に高分子化合物であるため
相溶性に劣り、ポリビニルアルコールと澱粉との混合水
溶液の安定性が悪く、すぐ分離する傾向が見られ、また
この同じ混合水溶液より得られた皮膜は透明性が悪く、
皮膜の物性もあまり良いものではない。ポリビニルアル
コールと澱粉との相溶性を向上させるために、澱粉とし
て各種の加工澱粉、例えばエーテル化澱粉、エステル化
澱粉、カチオン化澱粉などの澱粉誘導体や酸化澱粉やデ
キストリンなどの澱粉分解産物を用いることが試みられ
ているが、これらのものもポリビニルアルコールとの相
溶性が充分ではない。
【0003】これに対して、炭素数4〜20の長鎖アル
キル基を共重合した変性ポリビニルアルコールを用いる
と生澱粉との相溶性が向上することが知られている(特
開昭56−14544)が、これも確かに混合水溶液の
安定性は通常のポリビニルアルコールと比較して向上す
るが、それでもまだ充分ではなく、またその混合水溶液
から製造した皮膜の物性も満足するものとは言えない。
また上記の加工澱粉には効果が見られない。末端に炭素
数が4〜50の長鎖アルキルを有するビニルアルコール
系重合体を用いると澱粉との相溶性が向上することが知
られている(特公平5−75013)おり、混合水溶液
の安定性は通常のポリビニルアルコールと比較して確か
に向上するが、その混合水溶液から製造した皮膜の物性
は充分満足するものとは言えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の欠点を解消するために創案されたものであ
り、澱粉とポリビニルアルコールの相溶性が良好で、両
者の混合水溶液が層分離したり粘度の経時的な増大がな
く作業性に優れ、かつこれらの混合水溶液から製造した
皮膜の透明性および皮膜物性に優れる高分子水溶液を提
供することも目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、澱粉(A)
および炭素数3以下のα−オレフィン単位を1〜20モ
ル%含有する変性ポリビニルアルコール(B)を含み、
(A)と(B)との重量比が99:1〜10:90であ
り、かつ(A)と(B)の合計量の濃度が1〜50重量
%である高分子水溶液を提供することによって達成され
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に使用される炭素数3以下
のα−オレフィン単位を1〜20モル%含有する変性ポ
リビニルアルコール(以下、ポリビニルアルコールをP
VAと略記することがある)について説明する。炭素数
3以下のα−オレフィン単位の含有量としては、1〜2
0モル%であることが必要であり、1〜18モル%が好
ましく、2〜15モル%がさらに好ましい。α−オレフ
ィン単位の含有量が1モル%未満の場合には、公知のP
VAとあまり変わらず澱粉との相溶性が良くなく、また
粘度安定性も良くなく本発明の目的を達成できない。α
−オレフィン単位の含有量が20モル%より大の場合に
は、疎水性が強すぎて該重合体自身の水溶性が乏しくな
り結果的に澱粉との相溶性も悪くやはり本発明の目的を
達成できない。
【0007】本発明で用いられる変性PVAの粘度平均
重合度(以下、重合度と略記する)は50〜8000で
あることが好ましく、さらに100〜6000が好まし
く、さらには100〜5000がより好ましい。PVA
の重合度は、JIS−K6726に準じ、再けん化後精
製した該重合体について、水中、30℃で測定した極限
粘度[η]から次式により求めた粘度平均重合度(P)
で表したものである。 P=([η]×103/8.29)(1/0.62) 重合度は上記範囲にあるときに、本発明の目的がより好
適に達せられる。本発明の変性PVAのけん化度は、該
PVAが水溶性もしくは水分散性を有す範囲であれば特
に制限はないが、60〜99.99モル%が適当であ
り、70〜99.9モル%が好ましく、80〜99.8
モル%がより好ましい。一般的には、けん化度が60モ
ル%未満の場合には、水溶性が低下することから、目的
とする高分子溶液にはならない。けん化度が99.99
モル%より大の場合には、特に性能上で問題はないが、
製造しにくい。また澱粉と変性PVAの混合溶液から作
製した皮膜に耐水性を要求する場合には、α−オレフィ
ンの変性量にもよるが、けん化度は80モル%以上が好
ましく、90モル%以上がより好ましい。
【0008】本発明において用いられる炭素数3以下の
α−オレフィン単位を1〜20モル%含有する変性PV
Aは、ビニルエステルと炭素数3以下のα−オレフィン
との共重合体をけん化することによって得ることができ
る。ビニルエステルとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カ
プリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニ
ル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニルおよびバーサテ
ィック酸ビニル等が挙げられるが、PVAを得る点から
酢酸ビニルが好ましい。本発明のα−オレフィンは炭素
数3以下のもので、エチレン、プロピレンが挙げられる
が、本発明の目的とする高分子組成物を得る点で、エチ
レンが好ましい。また本発明の変性PVAは必要に応じ
てアニオン基もしくはカチオン基によって変性される。
これらのイオン基導入により変性PVAの水溶性を向上
させることができるし、また高分子水溶液の粘度安定性
をさらに向上させることもできる。これらアニオン基も
しくはカチオン基を有する単量体単位の種類としては特
に制限はなく、カルボキシル基を有する単位としてフマ
ール酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無
水フタル酸、無水トリメリット酸または無水イタコン酸
等に由来する単量体単位;スルホン酸基を有する単位と
してエチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリ
ルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸等に由来する単量体単位;カチオン基を有
する単位としてビニロキシエチルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ビニロキシブチルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ビニロキシエチルジメチルアミン、ビニ
ロキシメチルジエチルアミン、N−アクリルアミドメチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルア
ミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−ア
クリルアミドジメチルアミン、アリルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウム
クロライド、ジメチルアリルアミン、アリルエチルアミ
ン等の単量体単位が挙げられる。これらの単量体単位の
中でも入手のし易さの点および共重合性の点から、無水
マレイン酸、無水マレイン酸から誘導されるハーフエス
テル、イタコン酸、アリルスルホン酸、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N−アクリルア
ミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−ア
クリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド
がより好ましい。これらの特性基を有する単量体の含有
量は通常10モル%以下であり、好ましくは8モル%以
下、より好ましくは5モル%以下である。
【0009】本発明の変性PVAは、本発明の効果を損
なわない範囲であれば、ビニルアルコール単位およびビ
ニルエステル単位以外の単位を含有していても良い。こ
のような単位としては、アクリル酸およびその塩;アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロ
ピル、アクリル酸i−プロピル等のアクリル酸エステル
類;メタクリル酸およびその塩;メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタ
クリル酸i−プロピル等のメタクリル酸エステル類;ア
クリルアミド;N−メチルアクリルアミド、N−エチル
アクリルアミド等のアクリルアミド誘導体;メタクリル
アミド;N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタ
クリルアミド等のメタクリルアミド誘導体;メチルビニ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニ
ルエーテル、i−プロピルビニルエーテル等のビニルエ
ーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
ニトリル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フツ化ビニ
ル、フツ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類;酢酸ア
リル、塩化アリル等のアリル化合物;マレイン酸、その
塩またはそのエステル;イタコン酸、その塩またはその
エステル;ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル
化合物;酢酸イソプロペニル等が挙げられる。これらの
単位の含有量としては、10モル%以下が好ましく、5
モル%以下がさらに好ましく、3モル%以下がさらによ
り好ましい。
【0010】澱粉としては、生澱粉、生澱粉分解産物、
澱粉誘導体およびアミロースが用いられる。生澱粉とし
ては、小麦、コーン、米、馬鈴薯、甘しょ、タピオカ、
サゴ椰子などより採った澱粉が挙げられ、一般的には小
麦澱粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉が適当である。生
澱粉分解産物としては、酸化澱粉やデキストリンが挙げ
られ、酸化澱粉が適当である。澱粉誘導体としては、エ
ーテル化澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉などが
挙げられる。澱粉(A)と炭素数3以下のα−オレフィ
ン単位を有する変性PVA(B)との配合割合は、重量
混合比で(A):(B)=99:1〜10:90が適当
で、(A):(B)=97:3〜10:90:が好まし
く、(A):(B)=95:5〜10:90がさらに好
ましい。澱粉水溶液の放置粘度安定性の向上が主目的の
場合には、澱粉(A)および(B)の合計量100重量
部に対して(B)を1重量部以上であることが重要であ
り、好ましくは3重量部以上、さらに好ましくは5重量
部以上が適当である。(B)が1重量部未満では(B)
の添加効果がない。一方澱粉皮膜の品質向上が主目的の
場合には、澱粉(A)および(B)の合計量100重量
部に対して(B)を10重量部以上であることが重要であ
り、好ましくは15重量部以上、さらに好ましくは20重量
部以上が適当である。逆に(B)が10重量部未満では
(B)そのものと物性的に何等変わらない。
【0011】本発明の高分子水溶液においては、澱粉
(A)と炭素数3以下のα−オレフィン単位を有する変
性PVA(B)の合計量の濃度は1〜50重量%である
ことが重要であり、濃度をこの範囲にすることにより、
粘度安定性の優れた、また透明性に優れ、さらにまた塗
工性に優れた高分子水溶液を得ることができる。好適な
濃度は、下限値については1.5重量%以上であり、さ
らに好適には2重量%以上であり、また上限値について
は好適には45重量%以下であり、さらに好適には40
重量%以下である。このようにして得た本発明の高分子
水溶液は、次のような特長を有する。本発明の高分子水
溶液は、澱粉と公知の他のPVA系重合体(通常のPV
A、アニオン変性PVA、カチオン変性PVA、長鎖ア
ルキル基などのノニオン変性PVA、その他の変性PV
A)との混合物の水溶液と比較して、水溶液の放置安定
性が良好で層分離しにくく、かつ粘度の経時変化が小さ
く取り扱いが容易である。これは澱粉と炭素数3以下の
α−オレフィン単位を有する変性PVAとが相溶性が良
いため、澱粉が水溶液中であまり凝集しないで均一に分
散しているためと思われる。長鎖アルキル基を共重合し
たPVA系共重合体も通常のPVAに比べると生澱粉と
の水溶液の安定性を多少向上させる効果を有するが、本
発明の高分子水溶液はそれよりもさらに安定であり、末
端に炭素数が12の長鎖アルキルを有するビニルアルコ
ール系重合体のものと同程度の安定化効果を有する。ま
た長鎖アルキル基を共重合したPVA系共重合体は酸化
澱粉との水溶液においては、効果が認められないが、本
発明の高分子水溶液は安定である。さらに本発明の炭素
数3以下のα−オレフィン単位を有する変性PVAのな
かでも、第3成分としてアニオン基を有するα−オレフ
ィン変性PVAは、澱粉との組成物の水溶液は極めて安
定である。
【0012】本発明の高分子水溶液から製膜した皮膜
は、均質であって透明性も良好で、かつ他のPVA系重
合体と澱粉との混合物と比較して皮膜の強度、伸度、弾
性率およびタフネスが高く、優れた皮膜の機械的物性を
有する。澱粉との相溶性に優れる末端に炭素数が4〜5
0の長鎖アルキルを有するビニルアルコール系重合体が
満足な皮膜物性を持たないのは、澱粉との相溶性を高め
る点から長鎖アルキルの導入効率を高める必要があり、
PVAの重合度が低くなるためと思われる。本発明の高
分子水溶液から製膜した皮膜が上記の性質を有す理由と
しては、炭素数3以下のα−オレフィン単位が澱粉との
相互作用を高める働きをし、親水性であるPVA部分が
澱粉同士の凝集を妨げ均一に微粒子状で分散させる働き
があるものと思われる。この効果は適度な疎水性のα−
オレフィンが存在するために効果的に作用しているもの
と思われる。さらに本発明の炭素数3以下のα−オレフ
ィン単位を有する変性PVAのなかでも、第3成分とし
てアニオン基を有するα−オレフィン変性PVAと澱粉
からなる高分子水溶液から製膜した皮膜は、極めて優れ
た皮膜の機械的物性を有す。また本発明の高分子の水溶
液から製膜した皮膜は、他のPVA系重合体と澱粉との
混合物と比較して極めて優れた耐水性を有す。この理由
としては上記と同様の作用機構によって変性PVAその
ものの耐水性が反映されたものと思われる。
【0013】本発明の高分子水溶液は、澱粉(A)と炭
素数3以下のα−オレフィン単位を有する変性PVA
(B)の、両者を粉体で混合してから水を加えまたは水
中に投入して糊化する方法、(A)と(B)とをそれぞ
れ別個に水を加えて糊化した後混合する方法など任意の
方法により得られる。両者の混合物には可塑剤、着色
剤、フィラー、塩類、硼酸または硼砂、他の水溶性高分
子、界面活性剤、消泡剤およびその他の添加剤を加えて
も良い。
【0014】本発明の高分子水溶液は、塗工性にも優れ
ていることから、とくに紙加工剤、繊維用糊剤、特に経
糸用糊剤、接着剤として有用であり、また皮膜の機械的
物性も優れていることから、フィルムなどの成形物素材
としても用いることができる。
【0015】
【実施例】さらに本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。なお以下で、「部」および「%」は特に断らな
い限り「重量部」及び「重量%」をそれぞれ意味する。
また以下の記述で粘度とは、東京計器製のB型粘度計を
用いて、30℃、ローター回転数12rpmで測定した
値である。
【0016】参考例としてエチレン単位を有するPVA
系重合体の合成方法の一例を示す。 参考例 撹拌機、窒素導入口、エチレン導入口および開始剤添加
口を備えた100L加圧反応槽に酢酸ビニル50kgお
よび、メタノール9.2kgを仕込み、60℃に昇温し
た後30分間窒素バブリングにより系中を窒素置換し
た。次いで反応槽圧力が6kg/cm2 になるようにエ
チレンを導入仕込みした。開始剤として2、2’ーアゾ
ビス(4ーメトキシー2、4ージメチルバレロニトリ
ル)をメタノールに溶解した濃度1. 4g/L溶液を調製
し、窒素ガスによるバブリングを行って窒素置換した。
上記の反応槽内温を60℃に調整した後、上記の開始剤
溶液56mLを注入し、重合を開始した。重合中はエチ
レンを導入して反応槽圧力を6kg/cm2 に、重合温
度を60℃に維持し、上記の開始剤溶液を180mL/
hrで連続添加した。6時間後に重合率が30%に達し
たところで冷却して重合を停止した。反応槽を解放して
脱エチレンしたあと窒素ガスをバブリングして脱エチレ
ンを完全に行った。次いで減圧下に未反応酢酸ビニルモ
ノマーを除去し、メタノール溶液とした。20%に調整
した該溶液にモル比(NaOHのモル数/ポリ酢酸ビニルのモ
ル数)0.06のNaOHメタノール溶液(10%濃度)を添加
して40℃に維持したまま1時間けん化した。得られた
変性PVAのけん化度は98. 9モル%であった。
【0017】重合、未反応酢酸ビニルモノマー去して得
られたPVAcのメタノール溶液をnーヘキサンに沈
殿、アセトンで溶解する再沈精製を3回行った後、60
℃で減圧乾燥して精製PVAcを得た。該PVAcのア
ルカリ消費量を測定して求めたエチレン変性量は5モル
%であった。上記のPVAcのメタノール溶液をアルカ
リモル比0.2 でけん化した後、メタノールソックスレー
を3日間実施し、次いで乾燥して精製PVAを得た。該
PVAの平均重合度を常法のJIS K6726に準じ
て測定したところ1750であった。
【0018】なお上記方法において、エチレンの導入量
を変え、あるいはエチレンをプロピレンに変えて、種々
のα−オレフィン単位を有するPVA系重合体を表1に
示すとおり得た。
【0019】
【表1】
【0020】実施例1 エチレンを5モル%有する変性PVA(P−1)とコー
ンスターチとの混合物を、125 ℃のオートクレーブ中で
2時間加熱溶解し固形分濃度7%の水溶液を調製した。
その水溶液の20℃での粘度を水溶液の調製直後と1週
間後に測定した。また1週間後の水溶液の状態も観察し
た。その結果を表2に示す。
【0021】実施例2および比較例1〜3 実施例2として実施例1と全く同様にしてエチレン変性
量および重合度の異なるエチレン変性PVA(P−2)
について調べた。比較例1として重合度1750、けん化度
98.5モル%のPVA(クラレポバールPVA−117 )/
コーンスターチ系を、比較例2として重合度550 、けん
化度98.5モル%のPVA(クラレポバール PVA−10
5 )/コーンスターチ系を、また比較例3としてコーン
スターチ単独の溶液について実施例1と同様にして測定
した。その結果を表2に示す。
【0022】PVA−117 およびPVA−105 を用いた
溶液は粘度の経時変化が大きくすぐ分離しやすい。コー
ンスターチ単独系もすぐにゲル化する傾向がある。これ
に対してエチレン変性PVAを使用した溶液は粘度の経
時変化も小さく、また放置安定性も良好であることがわ
かる。
【0023】
【表2】
【0024】実施例3 エチレンを8モル%、無水マレイン酸を2モル%共重合
した変性PVA(P−3)と酸化澱粉MS−3800
(日本食品化工( 株) 製)とを50:50(重量基準)の割
合で混合したものを、95℃の熱水中で3時間加熱溶解し
固形分濃度5%の水溶液を調製した。この水溶液の20
℃での粘度を水溶液の調製直後と3日後に測定した。ま
た濃度7%の該水溶液が50℃で層分離を起こす時間を測
定した。その結果を表3に示す。
【0025】実施例4〜6および比較例4〜8 実施例4〜6として実施例3と全く同様にして表1に示
すα−オレフィン変性PVA(P−4〜P−6)につい
て調べた。比較例4として末端にC1225を有する重合
度1700、けん化度98.5モル%の末端アルキル基変性PV
A(PVA−A)、比較例5として末端にC1225を有
する重合度550 、けん化度88.0モル%の末端アルキル基
変性PVA(PVA−B)、比較例6として無水マレイ
ン酸を2モル%共重合した重合度1800、けん化度98.5モ
ル%の変性PVA(PVA−C)、比較例7としてラウ
リルビニルエーテルを0.6 モル%共重合した重合度700
、けん化度98.6モル%の長鎖アルキル基変性PVA
(PVA−D)、比較例8としてバーサティック酸を3
モル%、イタコン酸を1モル%共重合した重合度700 、
けん化度96.5モル%の共重合変性PVA(PVA−E)
を用いた酸化澱粉MS−3800との混合水溶液(固形
分濃度5%)を実施例3と同様にして調製し粘度を測定
した。その結果を表3に示す。
【0026】末端アルキル基変性PVAおよびカルボン
酸、長鎖アルキル基を共重合させた変性PVAを用いた
溶液は粘度の経時変化が大きくゲル化傾向があったりす
ぐ分離しやすく取り扱い上問題がある。これに対して炭
素数3以下のα−オレフィンを変性させたPVAを使用
した溶液は粘度の経時変化も小さく、また放置安定性も
良好であることがわかる。
【0027】
【表3】
【0028】実施例7 エチレンを5モル%有する変性PVA(P−1)と酸化
澱粉MS−3800を種々の割合で混合したものを、95
℃の熱水中で3時間加熱溶解し固形分濃度5%の水溶液
を調製した。ガラス板の上にポリエチレンテレフタレー
トを貼ったものの上にこの水溶液を流し、20℃で水分
を蒸発させて皮膜を作製した。該皮膜を20℃×84%
RHで一週間調湿した皮膜の強伸度を測定した。その結
果を表4に示す。 皮膜物性の測定方法 島津オートグラフDSC−100型(島津製作所製)使
用 試料 幅10mm、厚さ45±5μm、測定長50mm 引張速度 500mm/分
【0029】実施例8〜9および比較例9〜11 実施例8〜9として実施例7と全く同様にしてエチレン
変性量および重合度が異なるものさらにはカルボキシル
基を有するエチレン変性PVA(P−2〜3)について
調べた。比較例9として重合度1750、けん化度98.5モル
%のPVA(クラレポバールPVA−117 )、比較例1
0として無水マレイン酸を2モル%共重合した重合度18
00、けん化度98.5モル%の変性PVA(PVA−C)、
比較例11として末端にC1225を有する重合度100 、
けん化度97.5モル%の末端アルキル基変性PVA(PV
A−F)を用いて実施例7と同様にして皮膜を作製した
後に測定した。その結果を表4に示す。
【0030】PVA−117 および無水マレイン酸2モル
%変性PVA(PVA−C)を用いた皮膜は、PVAと
酸化澱粉の相溶性が悪く得られた皮膜は不均一なもので
あった。該皮膜は酸化澱粉の混合割合が大きくなると弾
性率が大きく、伸度が小さくその結果としてタフネスの
極めて小さい皮膜であった。末端アルキル基変性PVA
(PVA−F)を用いた皮膜は、PVAと酸化澱粉の相
溶は良好であったがすべての組成で強度、伸度およびタ
フネスが非常に小さい皮膜であった。これに対してエチ
レン変性PVA系重合体を使用した皮膜は、該PVAと
酸化澱粉の相溶は良好であり、強度、伸度、弾性率およ
びタフネスが大きく優れた皮膜物性を有すことがわか
る。
【0031】
【表4】
【0032】1)フィルム の透明性の判定:目視観察により
5段階で判定 5:透明、4:ほぼ透明、3:半透明、2:スリガラス
状態、1:全く透明性なし
【0033】実施例10 エチレンを5モル%有する変性PVA(P−1)と酸化
澱粉MS−3800を種々の割合で混合したものから、
実施例7と同様にして水溶液(固形分濃度5%)を調製
し皮膜を作製した。該皮膜を20℃の水に24時間浸漬
した後に取り出して、該皮膜の膨潤度および溶出率を測
定した。その結果を表5に示す。 皮膜の膨潤度および溶出率の測定方法 試料 50mm×30mm、厚さ45±5μm 水 100ml、20℃×24時間 膨潤度( 倍) =水浸漬後の皮膜重量/水浸漬後105 ℃×
5時間乾燥後の皮膜重量 溶出率( %) =( 水浸漬前皮膜の純重量−水浸漬後105
℃×5時間乾燥後の皮膜重量) ×100/水浸漬前皮膜
の純重量
【0034】実施例11および比較例12 実施例11として実施例7と全く同様にしてエチレン変
性量および重合度が異なるエチレン変性PVA(P−
2)について調べた。比較例12として重合度1750、け
ん化度98.7モル%のPVA(クラレポバールPVA−11
7 )を用いて同様にして調べた。その結果を表5に示
す。
【0035】PVA−117 を用いた皮膜は膨潤度および
溶出率が大きい。これに対してエチレン変性PVAを使
用した皮膜は膨潤度が小さくまた溶出率も小さいことか
ら耐水性に優れることがわかる。
【0036】
【表5】
【0037】
【発明の効果】本発明の高分子水溶液は、澱粉とポリビ
ニルアルコールの相溶性が良好で、両者の混合水溶液が
層分離したり、粘度の経時的な増大がなく作業性に優
れ、かつこれらの混合水溶液から製造した皮膜の透明
性、皮膜物性および耐水性に優れて、さらに塗工性にも
優れていることから、とくに紙加工剤、繊維用糊剤特に
経糸用糊剤、接着剤などの分野において好適に用いるこ
とができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 澱粉(A)および炭素数3以下のα−オ
    レフィン単位を1〜20モル%含有する変性ポリビニル
    アルコール(B)を含み、(A)と(B)との重量比が
    99:1〜10:90であり、かつ(A)と(B)の合
    計量の濃度が1〜50重量%である高分子水溶液。
  2. 【請求項2】 炭素数3以下のα−オレフィンがエチレ
    ンである請求項1記載の高分子水溶液。
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