JPH10324786A - 重合体組成物 - Google Patents
重合体組成物Info
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- JPH10324786A JPH10324786A JP13646097A JP13646097A JPH10324786A JP H10324786 A JPH10324786 A JP H10324786A JP 13646097 A JP13646097 A JP 13646097A JP 13646097 A JP13646097 A JP 13646097A JP H10324786 A JPH10324786 A JP H10324786A
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Abstract
重量部、澱粉(B)0.1〜10000重量部および糖
類(C)0.1〜1000重量部からなる重合体組成
物。 【効果】 本発明の重合体組成物は、各成分の相溶性が
良好で、組成物水溶液の層分離がなく、粘度の経時的な
増大がなく、作業性に優れている。また、組成物水溶液
を製膜して得られた皮膜は、透明性、皮膜物性および耐
水性に優れていることから、紙加工剤、フィルム形成
用、繊維用糊剤(特に経糸用糊剤)、接着剤および成形
物形成用などの分野において好適に用いることができ
る。
Description
る。さらに詳しくは、非常に相溶性の良好な重合体組成
物に関する。
粉との組成物は、紙加工剤、経糸糊剤およびフィルムな
どに使用されている。しかしながら、PVAと澱粉との
組成物は相溶性に劣ることから、水溶液の安定性が悪
く、相分離する傾向がある。この組成物水溶液より得ら
れた皮膜は透明性が悪く、皮膜物性も良くない。PVA
との相溶性を向上させるために、エーテル化澱粉、エス
テル化澱粉、カチオン化澱粉などの澱粉誘導体や、酸化
澱粉、デキストリンなどの澱粉分解物が検討されている
が、PVAとの相溶性は充分ではない。炭素数4〜20
の長鎖アルキル基を共重合した変性PVAと生澱粉との
組成物(特開昭56−14544号)や、末端に炭素数
4〜50の長鎖アルキルを有するビニルアルコール系重
合体と澱粉との組成物(特公平5−75013号)が知
られている。しかしながら、これらの組成物は、水溶液
の安定性や皮膜物性は充分ではない。ポリビニルアルコ
ールと澱粉との組成物は、水溶性であり皮膜形成能を有
することから、紙加工剤、経糸糊剤およびフィルムなど
に使用されている。しかしながら、ポリビニルアルコー
ルと澱粉は相溶性に劣るため、組成物水溶液の安定性が
悪く、得られた皮膜は透明性が悪く、皮膜物性も良くな
い。ポリビニルアルコールとの相溶性を向上させるため
に、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉
などの澱粉誘導体や酸化澱粉、デキストリンなどの澱粉
分解物を用いることが試みられているが、ポリビニルア
ルコールとの相溶性が充分ではない。
キル基を共重合した変性ポリビニルアルコールを用いる
と生澱粉との相溶性が向上することが知られている(特
開昭56−14544)が、これも確かに混合水溶液の
安定性は通常のポリビニルアルコールと比較して向上す
るが、それでもまだ充分ではなく、またその混合水溶液
から製造した皮膜の物性も満足するものとは言えない。
また上記の加工澱粉には効果が見られない。末端に炭素
数が4〜50の長鎖アルキルを有するビニルアルコール
系重合体を用いると澱粉との相溶性が向上することが知
られている(特公平5−75013)おり、混合水溶液
の安定性は通常のポリビニルアルコールと比較して確か
に向上するが、その混合水溶液から製造した皮膜の物性
は充分満足するものとは言えない。
物水溶液の経時的安定性に優れ、組成物水溶液から製造
した皮膜物性に優れる重合体組成物を提供することにあ
る。
解決するために鋭意検討した結果、ビニルアルコール系
重合体(A)100重量部、澱粉(B)0.1〜100
00重量部および糖類(C)0.1〜1000重量部か
らなる重合体組成物を見出し、本発明を完成させるに至
った。
ール系重合体(以下、ビニルアルコールをPVAと略記
することがある)は、水溶性もしくは水分散性であれば
特に制限はなく、ノニオン変性PVA、アニオン変性P
VAおよびカチオン変性PVAなどが使用可能である。
特に、PVA系重合体が低温から高温において水溶液の
放置粘度安定性に劣る場合、例えば結晶性の高い無変性
PVAあるいは疎水基変性PVAの場合には、本発明の
効果が顕著に現れる。疎水基変性PVAとしては、例え
ば炭素数20以下のα−オレフィン単位を0.1〜20
モル%含有するPVA系重合体、炭素数20以下の長鎖
アルキル基を有するビニルエーテル単位を0.1〜20
モル%含有するPVA系重合体、ヒドロキシ基含有の炭
素数20以下のα−オレフィン単位を0.1〜20モル
%含有するPVA系重合体、炭素数が4〜50の長鎖ア
ルキル基を末端に有するPVA系重合体があげられる
が、生産性の点からは炭素数20以下のα−オレフィン
(好ましくはエチレン)単位を0.1〜20モル%含有
する疎水基変性PVAが好ましい。炭素数20以下のα
−オレフィン単位の含有量としては、0.1〜20モル
%が適当であり、0.2〜18モル%が好ましく、0.
3〜15モル%がさらに好ましい。α−オレフィン単位
の含有量が0.1モル%未満の場合には、α−オレフィ
ンを変性した効果が現れず、α−オレフィン単位の含有
量が20モル%より大の場合には、疎水性が強すぎてP
VA重合体自身の水溶性が乏しくなりPVAとしての特
長が損なわれる。
重合度と略記する)は50〜30000が好ましく、7
0〜20000がより好ましく、100〜15000が
特に好ましい。PVA系重合体の重合度は、JIS−K
6726に準じ、再けん化後精製した該重合体につい
て、水中、30℃で測定した極限粘度[η]から次式に
より求めた粘度平均重合度(P)で表したものである。 P=([η]×103/8.29)(1/0.62) 重合度が50未満の場合には、組成物から得られる皮膜
物性にPVAの性質が発現しにくい。重合度が3000
0より大の場合には、水性分散液の粘度が高くなりすぎ
て取り扱いが困難になる。PVA系重合体のけん化度
は、PVA系重合体が水溶性もしくは水分散性であれば
特に制限はないが、60〜99.99モル%が適当であ
り、80〜99.9モル%が好ましく、90〜99.8
モル%がより好ましい。一般的には、けん化度が60モ
ル%未満の場合には、水溶性が低下する。けん化度が9
9.99モル%より大の場合には、性能上は特に問題は
ないが、PVA系重合体の製造が難しい。組成物水溶液
から作製した皮膜に耐水性が要求される場合には、変性
の有無、変性種および変性量にもよるが、けん化度は8
0モル%以上が好ましく、90モル%以上がより好まし
い。
は、ビニルエステルの重合体をけん化することによって
得ることができる。ビニルエステルとしては、例えば、
ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリ
ン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニルステ
アリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニルお
よびバーサティック酸ビニル等が挙げられるが、PVA
を得る点から酢酸ビニルが好ましい。本発明のPVA系
重合体は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、共
重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重合したもので
も良い。エチレン性不飽和単量体単位としては、例えば
エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1
−オクテンなどのα−オレフィン類、3−ブテン−1−
オール、5−ヘキセン−1−オール、7−オクテン−1
−オール、9−デセン−1−オール、3−メチル−3−
ブテン−1−オールなどのヒドロキシル基含有オレフィ
ン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無
水)フタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン
酸などの不飽和酸類あるいはその塩あるいは炭素数1〜
18のモノまたはジアルキルエステル類;アクリルアミ
ド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミド
プロパンスルホン酸あるいはその塩、アクリルアミドプ
ロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4
級塩などのアクリルアミド類;メタクリルアミド、炭素
数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−
ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロ
パンスルホン酸あるいはその塩、メタクリルアミドプロ
ピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級
塩などのメタクリルアミド類;N−ビニルピロリドン、
N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなど
のN−ビニルアミド類;アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリルなどのシアン化ビニル類;炭素数1〜18のア
ルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエー
テル、アルコキクシアルキルビニルエーテルなどのビニ
ルエーテル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビ
ニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニルなどのハロゲン化
ビニル類;トリメトキシビニルシランなどのビニルシラ
ン類、酢酸アリル、塩化アリル、アリルアルコール、ジ
メチルアリルアルコール、トリメチル−(3−アクリル
アミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリ
ド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸な
どが挙げられる。これらの特性基を有する単量体の含有
量は通常20モル%以下であり、好ましくは18モル%
以下、より好ましくは15モル%以下である。また、本
発明のビニルアルコール系重合体は、チオール酢酸、メ
ルカプトプロピオン酸、炭素数50以下のアルキルメル
カプタンなどのチオール化合物の存在下で、酢酸ビニル
などのビニルエステル系単量体を重合し、それをけん化
することによって得られる末端変性物でもよい。
物、澱粉誘導体およびアミロースが用いられる。生澱粉
としては、小麦、コーン、米、馬鈴薯、甘しょ、タピオ
カ、サゴ椰子などより採った澱粉が挙げられ、一般的に
は小麦澱粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉が適当であ
る。生澱粉分解物としては、酸化澱粉やデキストリンが
挙げられ、酸化澱粉が適当である。澱粉誘導体として
は、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉
などが挙げられる。本発明における(B)の含有量は、
(A)100重量部に対して0.1〜10000重量
部、1〜8000重量部が好ましく、2〜5000重量
部がさらに好ましい。PVA系重合体(A)100重量
部に対して澱粉(B)の含有量が0.1重量部未満では
PVA系重合体の物性と変わらず澱粉の効果がでない。
また(B)の含有量が10000重量部を越えると澱粉
の物性と変わらずPVA系重合体の効果がでない。
リゴ糖類および多糖類が挙げられるが、単糖類、二糖
類、オリゴ糖類(10量体以下のものが好ましい)が好
ましい。単糖類としては、グルコース、フルクトース、
異性化糖、キシロースなどが挙げられる。二糖類として
は、マルトース、ラクトース、スクロース、トレハロー
ス、パラチノース、還元麦芽糖、還元パラチノース、還
元乳糖などが挙げられる。オリゴ糖類としては、水あ
め、イソマルトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、乳糖オリ
ゴ糖、大豆オリゴ糖、キシロオリゴ糖、カップリングシ
ュガー、シクロデキストリン化合物などが挙げられ、シ
クロデキストリン化合物が好ましい。多糖類としては、
プルラン、ペクチン、寒天、コンニャクマンナン、ポリ
デキストロース、キサンタンガムなどが挙げられる。本
発明における(C)の含有量は、(A)100重量部に
対して0.1〜1000重量部、0.2〜200重量部
が好ましく、0.3〜100重量部がさらに好ましい。
PVA系重合体(A)100重量部に対して糖類(C)
の含有量が0.1重量部未満ではPVA系重合体と澱粉
の混合物の物性と変わらず糖類の添加効果がでない。ま
た(C)の含有量が1000重量部を越えると糖類の物
性が主体となるためにPVA系重合体と澱粉との混合物
の効果がでない。
糖類(C)との配合割合は、上述の使用量であれば特に
制限はないが、(A)と[(B)+(C)]との重量混
合比は(A)100重量部に対して[(B)+(C)]
は0.1〜10000重量部が適当で、1〜1000重
量部が好ましく、(B)と(C)との重量混合比は
(B)100重量部に対して(C)が0.1〜1000
0重量部が適当で、1〜1000重量部が好ましい。
糖類(C)の組成物からなる本発明の高分子組成物は次
のような特長を有する。本発明の組成物の水溶液は、P
VA系重合体(A)と澱粉(B)との組成物の水溶液と
比較して、水溶液の透明性が高く、放置安定性も良好で
相分離しにくく、粘度の経時変化が小さく、取り扱いが
容易である。これは糖類(C)がPVA系重合体(A)
と澱粉(B)との相溶化剤的な役割を演じるものと想定
され、澱粉(B)が水溶液中であまり凝集しないで均一
に分散しているためと思われる。本発明の高分子組成物
は通常の無変性PVA、ノニオン変性PVA、アニオン
変性PVA、カチオン変性PVAなど公知のPVA系重
合体が使用可能であるが、疎水基変性PVAの場合に上
記の効果が顕著に現れ、さらにアニオン基を同時に合わ
せ持つ疎水基変性PVAの場合に上記の効果が特に顕著
に現れる。
は、PVA系重合体(A)と澱粉(B)との混合物の水
溶液から製膜した皮膜と比較して、均質で透明性も良好
であり、皮膜の強度、伸度、弾性率およびタフネスが高
く、皮膜の機械的物性に優れている。また、本発明の組
成物の水溶液から製膜した皮膜は、用いたPVA系重合
体単独と同程度の優れた耐水性を有する場合があり、本
発明の組成物はPVA系重合体の特長を損なわない。
で使用するのが好ましく、水溶液の濃度としては1〜5
0重量%が好ましい。濃度の下限としては1.5重量%
が好ましく、2重量%がより好ましく、3重量%が特に
好ましい。濃度の上限としては45重量%が好ましく、
40重量%がより好ましく、30重量%が特に好まし
い。PVA系重合体(A)、澱粉(B)および糖類
(C)との配合は、3成分を粉体で混合した後、水を加
えるか水中に投入して水溶液化する方法、成分(A)と
成分(B)を粉体で混合して水を加えるか水中に投入し
て水溶液化した後、成分(C)を粉体のまま該水溶液に
投入後溶解する方法、2成分を粉体で混合して水を加え
るか水中に投入して水溶液化した後、残り1成分の水溶
液を混合する方法、3成分をそれぞれ別個に水溶液化し
た後、混合するなど任意の方法が採用される。本発明の
組成物には可塑剤、着色剤、フィラー、塩類、硼酸また
は硼砂、他の水溶性高分子、界面活性剤、消泡剤および
その他の添加剤を加えても良い。
用、繊維用糊剤特に経糸用糊剤、接着剤および成形物形
成用などに用いることができる。
る。なお、以下において「部」および「%」は特に断ら
ない限り「重量部」及び「重量%」をそれぞれ意味す
る。また、以下において粘度は、東京計器製のB型粘度
計を用いて、30℃,ローター回転数12rpmで測定
した値である。なお使用したPVA系重合体の詳細を表
1に示す。
−1)、酸化澱粉(日本食品化工(株)製、商品名:MS
−3800)およびトレハロース((株)林原製、商品
名:トレハロース)との混合物を、95℃の熱水中で2時
間加熱溶解し固形分濃度5%の水溶液を調製した。この
水溶液の20℃での透過率を測定した。その結果を表2
に示す。 (水溶液の透過率測定方法) 日立分光光度計(日立製作所(株)製)使用 波長: 650nm セル幅: 10mm
澱粉(日本食品化工(株)製、商品名:MS−3800)
およびβ−シクロデキストリン(日本食品化工(株)製、
商品名:セルデックスB−100)との混合物(実施例
2)について、実施例1と同様にして水溶液の透過率を
測定した。エチレンを16モル%、無水マレイン酸を3
モル%共重合した変性PVA(P−3)、酸化澱粉(日
本食品化工(株)製、商品名:MS−3800)およびグ
ルコースとの混合物(実施例3)について、実施例1と
同様にして水溶液の透過率を測定した。実施例1〜3の
混合組成物から糖類を除いた混合物(比較例1〜3)に
ついて、実施例1と同様にして水溶液の透過率を測定し
た。それらの結果を表2に示す。
混合物から調整した溶液は、PVA系重合体と澱粉の混
合物から調整した溶液に比べて、水溶液の透過率が高い
ことがわかる。このことから糖類はPVA系重合体およ
び澱粉と特異な相互作用を有し、相溶性を向上している
ことが推定される。
化澱粉(日本食品化工(株)製、商品名:MS−380
0)およびβ−シクロデキストリンとを50:50:10(重
量基準)の割合で混合したものを、95℃の熱水中で3時
間加熱溶解し固形分濃度7%の水溶液を調製した。この
水溶液の20℃での粘度を水溶液の調製直後と1週間後
に測定した。また1週間後の水溶液の状態も観察した。
その結果を表3に示す。
変性PVA(P−5〜P−6)および糖類に変更した混
合物(実施例5〜6)ついて、実施例4と同様にして調
べた。実施例4〜6の混合組成物から糖類を除いた混合
物(比較例4〜6)について、実施例4と同様にして水
溶液の粘度変化を測定した。それらの結果を表3に示
す。
た水溶液は粘度の経時変化が大きく、分離しやすく取り
扱い上問題がある。これに対してPVA系重合体、澱粉
および糖類からなる混合物から調整した水溶液は粘度の
経時変化も小さく、放置安定性も良好であることがわか
る。
−1)、酸化澱粉(日本食品化工(株)製、商品名:MS
−3800)およびβ−シクロデキストリンを種々の割
合で混合したものを、95℃の熱水中で3時間加熱溶解し
固形分濃度5%の水溶液を調製した。ガラス板の上にポ
リエチレンテレフタレートを貼ったものの上にこの水溶
液を流し、20℃で水分を蒸発させて皮膜を作製した。
該皮膜を20℃,84%RHで一週間調湿した皮膜の強
伸度を測定した。その結果を表4に示す。 (皮膜物性の測定方法) 島津オートグラフDSC−100型(島津製作所製)使
用 試料: 幅10mm、厚さ45±5μm、測定長50mm 引張速度: 500mm/分
酸化澱粉MS−3800およびトレハロースの混合組成
物(実施例8)について調べた。実施例8〜9の混合組
成物から糖類を除いた組成物(比較例8〜9)から作成
した皮膜について、 実施例8と同様にして20℃,8
4%RHで一週間調湿した皮膜の強伸度を測定した。そ
れらの結果を表4に示す。
た皮膜に比べ、PVA系重合体、澱粉および糖類からな
る組成物から調整した皮膜は、均一性、透明性に優れ、
強度、伸度、弾性率およびタフネスが大きく優れた皮膜
物性を有すことがわかる。また、粘度の経時変化も小さ
く、また放置安定性も良好であることがわかる。
5段階で判定 5:透明 4:ほぼ透明 3:半透明 2:スリガラス状態 1:全く透明性なし
澱粉(日本食品化工(株)製、商品名:MS−3800)
およびラクトースを種々の割合で混合したものから、実
施例7と同様にして水溶液を調製し皮膜を作製した。該
皮膜を20℃の水に24時間浸漬した後に取り出して、
該皮膜の膨潤度および溶出率を測定した。その結果を表
5に示す。 (皮膜の膨潤度および溶出率の測定方法) 試料: 50mm×30mm、厚さ45±5μm 水: 100ml、20℃,24時間 膨潤度(倍)=(水浸漬後の皮膜重量)÷(水浸漬後、10
5℃,5時間乾燥後の皮膜重量) 溶出率(%)={(水浸漬前の皮膜の純重量)−(水浸漬
後、105℃,5時間乾燥後の皮膜重量)}×100÷(水
浸漬前皮膜の純重量)
A(P−7)について、実施例7と同様にして調べた
(実施例10)。実施例9および実施例10と同一のエ
チレン変性PVAの単独皮膜を作製し、皮膜の膨潤度お
よび溶出率を調べた(対照例1〜2)。重合度175
0、けん化度98.4モル%のPVA(P−1)の単独
皮膜を作製し、皮膜の膨潤度および溶出率を調べた(対
照例3)。それらの結果を表5に示す。
からなる皮膜は、PVA系重合体単独からなる皮膜とほ
ぼ同一の膨潤度であることから、本発明のPVA系重合
体組成物はPVA系重合体本来の特長を保持することが
わかる。また本発明からなる皮膜は、耐水性PVAとし
て通常用いられる完全けん化PVA(P−1)の単独皮
膜に比べて、優れた耐水性を有すことがわかる。
性が良好で、組成物水溶液の相分離がなく、粘度の経時
的な増大がなく、作業性に優れている。また、組成物水
溶液を製膜して得られた皮膜は、透明性、皮膜物性およ
び耐水性に優れていることから、紙加工剤、フィルム形
成用、繊維用糊剤(特に経糸用糊剤)、接着剤および成
形物形成用などの分野において好適に用いることができ
る。
粉との組成物は、紙加工剤、経糸糊剤およびフィルムな
どに使用されている。しかしながら、PVAと澱粉との
組成物は相溶性に劣ることから、水溶液の安定性が悪
く、層分離する傾向がある。この組成物水溶液より得ら
れた皮膜は透明性が悪く、皮膜物性も良くない。PVA
との相溶性を向上させるために、エーテル化澱粉、エス
テル化澱粉、カチオン化澱粉などの澱粉誘導体や、酸化
澱粉、デキストリンなどの澱粉分解物が検討されている
が、PVAとの相溶性は充分ではない。炭素数4〜20
の長鎖アルキル基を共重合した変性PVAと生澱粉との
組成物(特開昭56−14544号)や、末端に炭素数
4〜50の長鎖アルキルを有するビニルアルコール系重
合体と澱粉との組成物(特公平5−75013号)が知
られている。しかしながら、これらの組成物は、水溶液
の安定性や皮膜物性は充分ではない。ポリビニルアルコ
ールと澱粉との組成物は、水溶性であり皮膜形成能を有
することから、紙加工剤、経糸糊剤およびフィルムなど
に使用されている。しかしながら、ポリビニルアルコー
ルと澱粉は相溶性に劣るため、組成物水溶液の安定性が
悪く、得られた皮膜は透明性が悪く、皮膜物性も良くな
い。ポリビニルアルコールとの相溶性を向上させるため
に、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉
などの澱粉誘導体や酸化澱粉、デキストリンなどの澱粉
分解物を用いることが試みられているが、ポリビニルア
ルコールとの相溶性が充分ではない。
キル基を共重合した変性ポリビニルアルコールを用いる
と生澱粉との相溶性が向上することが知られている(特
開昭56−14544)が、これも確かに混合水溶液の
安定性は通常のポリビニルアルコールと比較して向上す
るが、それでもまだ充分ではなく、またその混合水溶液
から製造した皮膜の物性も満足するものとは言えない。
また上記の加工澱粉には効果が見られない。末端に炭素
数が4〜50の長鎖アルキルを有するビニルアルコール
系重合体を用いると澱粉との相溶性が向上することが知
られており(特公平5−75013)、混合水溶液の安
定性は通常のポリビニルアルコールと比較して確かに向
上するが、その混合水溶液から製造した皮膜の物性は充
分満足するものとは言えない。
糖類(C)の組成物からなる本発明の高分子組成物は次
のような特長を有する。本発明の組成物の水溶液は、P
VA系重合体(A)と澱粉(B)との組成物の水溶液と
比較して、水溶液の透明性が高く、放置安定性も良好で
層分離しにくく、粘度の経時変化が小さく、取り扱いが
容易である。これは糖類(C)がPVA系重合体(A)
と澱粉(B)との相溶化剤的な役割を演じるものと想定
され、澱粉(B)が水溶液中であまり凝集しないで均一
に分散しているためと思われる。本発明の高分子組成物
は通常の無変性PVA、ノニオン変性PVA、アニオン
変性PVA、カチオン変性PVAなど公知のPVA系重
合体が使用可能であるが、疎水基変性PVAの場合に上
記の効果が顕著に現れ、さらにアニオン基を同時に合わ
せ持つ疎水基変性PVAの場合に上記の効果が特に顕著
に現れる。
酸化澱粉MS−3800およびトレハロースの混合組成
物(実施例8)について調べた。実施例7〜8の混合組
成物から糖類を除いた組成物(比較例7〜8)から作成
した皮膜について、実施例7と同様にして20℃,84
%RHで一週間調湿した皮膜の強伸度を測定した。それ
らの結果を表4に示す。
性が良好で、組成物水溶液の層分離がなく、粘度の経時
的な増大がなく、作業性に優れている。また、組成物水
溶液を製膜して得られた皮膜は、透明性、皮膜物性およ
び耐水性に優れていることから、紙加工剤、フィルム形
成用、繊維用糊剤(特に経糸用糊剤)、接着剤および成
形物形成用などの分野において好適に用いることができ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 ビニルアルコール系重合体(A)100
重量部、澱粉(B)0.1〜10000重量部および糖
類(C)0.1〜1000重量部からなる重合体組成
物。 - 【請求項2】 糖類(B)が単糖類、二糖類およびオリ
ゴ糖類から選ばれた少なくとも一種である請求項1記載
の重合体組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13646097A JP3816633B2 (ja) | 1997-05-27 | 1997-05-27 | 重合体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13646097A JP3816633B2 (ja) | 1997-05-27 | 1997-05-27 | 重合体組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10324786A true JPH10324786A (ja) | 1998-12-08 |
| JP3816633B2 JP3816633B2 (ja) | 2006-08-30 |
Family
ID=15175639
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13646097A Expired - Lifetime JP3816633B2 (ja) | 1997-05-27 | 1997-05-27 | 重合体組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3816633B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10324785A (ja) * | 1997-05-27 | 1998-12-08 | Kuraray Co Ltd | ビニルアルコール系重合体組成物 |
| JP2012107182A (ja) * | 2010-05-12 | 2012-06-07 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 熱可塑性ポリマー組成物 |
| JP2012107184A (ja) * | 2010-06-29 | 2012-06-07 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 熱可塑性ポリマー組成物 |
| JP2014156572A (ja) * | 2013-02-18 | 2014-08-28 | Kuraray Co Ltd | アルキル変性ビニルアルコール系重合体組成物及びこの製造方法 |
| WO2025142964A1 (ja) * | 2023-12-25 | 2025-07-03 | 株式会社クラレ | 生分解性樹脂組成物 |
-
1997
- 1997-05-27 JP JP13646097A patent/JP3816633B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10324785A (ja) * | 1997-05-27 | 1998-12-08 | Kuraray Co Ltd | ビニルアルコール系重合体組成物 |
| JP2012107182A (ja) * | 2010-05-12 | 2012-06-07 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 熱可塑性ポリマー組成物 |
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| WO2025142964A1 (ja) * | 2023-12-25 | 2025-07-03 | 株式会社クラレ | 生分解性樹脂組成物 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3816633B2 (ja) | 2006-08-30 |
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