JPH10329762A - 自動車の車体構造 - Google Patents

自動車の車体構造

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JPH10329762A
JPH10329762A JP9138913A JP13891397A JPH10329762A JP H10329762 A JPH10329762 A JP H10329762A JP 9138913 A JP9138913 A JP 9138913A JP 13891397 A JP13891397 A JP 13891397A JP H10329762 A JPH10329762 A JP H10329762A
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豊 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の衝突時に、乗員の足への衝撃を緩和
して足の負担を軽減できるようにする。 【解決手段】 車体Fの、前席乗員が足を載せる足元部
分に、車室C側に開口した凹部1を形成し、その凹部1
に、自動車の衝突により車体から足に加わる衝撃を吸収
緩和するためのエネルギ吸収体2を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車における車
体構造、特に前席乗員の足元付近の車体構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車において、車体の、前席乗員が足
を載せる足元部分(即ちダッシュボード下部のトーボー
ドと呼ばれる傾斜部分や、これに連なるフロアパネル前
部)にフロアカーペットを一面に敷いたり或いはフロア
マットを置くことは、従来より広く知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】自動車の衝突により車
体に前方からの大きな衝突荷重が作用した場合には、前
部車体(例えばサイドフレーム)の変形や後退変位に因
りダッシュボード下部やフロアパネル前端部が変形し
て、そこに載せた乗員の足に衝撃が加わることがある
が、この衝撃は、比較的柔軟な前記フロアカーペットや
フロアマットの緩衝作用により一応緩和できるようにな
っている。
【0004】ところで上記衝撃を十分に緩和して衝突時
における乗員の足の負担を軽減するために、例えば車体
足元部分に厚いパッド材を設けることが考えられるが、
この場合には、厚いパッド材が車室側に少なからず突き
出して、それだけ足元空間を狭くする不都合がある。
【0005】本発明は、斯かる事情に鑑み提案されたも
のであって、前記不都合を回避しながら、衝突時におけ
る足への衝撃を効果的に吸収緩和して足の負担を軽減で
きるようにした、自動車の車体を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、車体の、前席乗員が足を載せる
足元部分に、車室側に開口した凹部を形成し、その凹部
に、自動車の衝突により車体から足に加わる衝撃を吸収
緩和するためのエネルギ吸収体を設けたことを特徴とし
ている。この特徴によれば、自動車の衝突時に前部車体
(例えばサイドフレーム)の急激な変形や後退変位に因
り、前席乗員が足を乗せる車体足元部分に衝撃が作用し
ても、その衝撃(荷重、変形の速度)がエネルギ吸収体
により吸収緩和されるから、それだけ足の負担が軽減さ
れる。しかも上記エネルギ吸収体を車体足元部分の凹部
に設けたことで、通常の使用状態でエネルギ吸収体が車
室側に張出すことが抑えられるから、該吸収体の特設に
よる足元空間の減少が抑えられる。
【0007】また特に請求項2の発明は、請求項1の発
明の特徴に加えて、前記エネルギ吸収体が、複数の小室
を有して前記凹部内面に一体的に結合される合成樹脂材
より構成されることを特徴としており、この特徴によれ
ば、前席乗員が足を乗せる車体足元部分の剛性が、大幅
な重量増を来たすことなく高められて、車体足元部分の
変形が極力抑えられる。
【0008】更に請求項3の発明は、車体の、前席乗員
が足を載せる足元部分を二重パネル構造として、その上
面の少なくとも一部を、多数の小孔を有するパンチメタ
ルより構成したことを特徴としており、この特徴によれ
ば、前席乗員が足を乗せる車体足元部分の剛性向上が図
られると共にパンチメタル部において衝撃吸収性能が発
揮されるから、自動車の衝突時に車体足元部分に前記衝
撃が作用しても、その衝撃を吸収緩和しつつ車体足元部
分の変形が効果的に抑えられる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図面
に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説
明する。
【0010】添付図面において、図1〜図3は、本発明
の第1実施例を示すもので、特に図1は車室助手席側足
元の一部省略斜視図、図2は図1の2−2線矢視断面
図、図3は車両衝突時の変形状態を示す、図2と同様の
断面図である。また図4〜図6は本発明の第2実施例を
示すもので、特に図4は車室助手席側足元の一部省略斜
視図、図5は図4の5−5線矢視断面図、図6は車両衝
突時の変形状態を示す、図5と同様の断面図である。
【0011】先ず、第1実施例を示す図1,図2におい
て自動車Vの車体Fは、鋼板パネルの溶接組立によるモ
ノコック構造になっており、車室Cより前側の車体F
は、その左右両側部において前後方向に各々延びる左右
一対のサイドフレームSを一体に有している。この左右
のサイドフレームSは、各々閉断面構造に形成されて前
部車体の骨格をなしており、またその両サイドフレーム
S間には、エンジン支持用のサブフレーム(図示せず)
の左右両側部が複数箇所で結合支持される。
【0012】また車体Fの一部をなし車室Cの前端壁を
構成するダッシュボードDが、車室Cとエンジンルーム
とを区画するように概ね鉛直に配置されている。そのダ
ッシュボードDの下部は後下がりに傾斜していて、前席
乗員の足に対応するトーボード部Dtを構成しており、
その下端縁は、車体FのフロアパネルFpの前端部と一
体的に結合されている。ダッシュボードDの下端寄りの
前面には、前記左右のサイドフレームSの各後端部が該
ボードDの略鉛直な鉛直部Dvと傾斜した下端部(トー
ボード部Dt)とに跨がって、且つ相互に間隔をおいて
一体的に結合される。以上は、従来普通の車体構造であ
る。
【0013】また助手席側においては、車体Fの、前席
乗員が足を載せる足元部分には、ダッシュボードDのト
ーボード部DtとフロアパネルFp前端部とに跨がっ
て、車室側に開口した方形状の浅い凹部1が形成されて
おり、その凹部1には、自動車の衝突により車体Fから
足に加わる衝撃を吸収緩和するためのエネルギ吸収体2
が収納設置される。このエネルギ吸収体2は、複数の小
室3を有して前記凹部1内面に一体的に結合される合成
樹脂成形体より構成される。このような合成樹脂成形体
として、本実施例では、縦横に格子状に並ぶ多数の壁体
相互を一体化(従ってそれらの壁体相互に形成される多
数の小空間が前記小室3に相当)した井桁構造のポリプ
ロピレン製箱体が選定される。
【0014】前記エネルギ吸収体2は、車体足元部分の
前記凹部1がトーボード部DtとフロアパネルFpとに
沿うようく字状に屈曲しているのに対応して、同様にく
字状に屈曲形成されており、このエネルギ吸収体2の傾
斜した前半部上面は、乗員の足裏を臨ませるトーボード
面とされ、またその水平な後半部上面は、乗員の踵部6
を載せるヒール載せ面とされる。尚、エネルギ吸収体2
は、その全体を一体に成形してもよく、また複数の構成
要素(例えばトーボード部Dtに対応する前半部分と、
フロアパネルFpに対応する後半部分)に分割して成形
してもよい。
【0015】前記凹部1の底面には、車室側に隆起して
該凹部1を横切る複数の取付ボス1aが相互に間隔をお
いて一体に形成されており、これらボス1aに対応して
前記エネルギ吸収体2の下面には凹溝2aが形成され
る。そしてエネルギ吸収体2の取付けに当たっては、前
記ボス1aに凹溝2aを嵌め込み、該吸収体2の下面を
凹部1底面に接着等の結合手段を以て結合する。このよ
うにボス1aに凹溝2aを係合させることによって、エ
ネルギ吸収体2の凹部1底面に対する前後方向相対移動
が効果的に規制され、該吸収体2の取付強度を高めるこ
とができる。
【0016】ダッシュボードDの後面およびフロアパネ
ルFpの上面には、フロアカーペット5が一面に敷きつ
められており、従って前記エネルギ吸収体2の上面もこ
のフロアカーペット5により覆われる。
【0017】次に前記実施例の作用を説明する。自動車
Vの通常の使用状態で、エネルギ吸収体2は車体足元部
分の凹部1に収容されていて車室C側に突き出すことは
ないから、該吸収体2を特設しても前席乗員の足元空間
が減ぜられることはなく、即ち通常の自動車と同様の足
元空間が確保される。
【0018】また自動車の衝突時には、前部車体(例え
ばサイドフレームS)の急激な変形や後退変位に因り、
前席乗員が足を乗せる車体足元部分に衝撃が作用するこ
とがあるが、その衝撃は、該車体足元部分に位置するエ
ネルギ吸収体2により効果的に吸収緩和されるため、そ
れだけ足の負担が軽減される。
【0019】またこの自動車の衝突の際に前部車体(例
えばサイドフレームS)の後退変位等に伴い、図3に示
すようにダッシュボードD下部の足先対応部分が後方へ
迫り出すように変形する場合がある。この場合、エネル
ギ吸収体2は、複数の小室3を有して凹部1の内面に一
体的に結合される合成樹脂材より構成されていて、車体
足元部分の剛性を、大幅な重量増を伴うことなく高める
ことができるため、該吸収体2により車体足元部分の変
形を極力抑えることができ、これにより、衝突時におけ
る乗員の足の荷重負担が一層軽減され、更にその足首角
度(脛部と足先部とのなす角度)の減少も極力抑えるこ
とができて足首に加わる曲げ荷重が軽減される。
【0020】また図4〜図6には本発明の第2実施例が
示される。この実施例では、車体Fの、前席乗員が足を
載せる足元部分が、ダッシュボードDのトーボード部D
tとこれに連なるフロアパネルFp前端部とに跨がって
二重パネル構造Wとされ、その二重パネル構造部の上面
の少なくとも一部が、多数の小孔7aを有するパンチメ
タル7(即ち多孔金属板)より構成されている。
【0021】即ち、この二重パネル構造部分において
は、車体足元部分、即ちトーボード部Dt及びフロアパ
ネルFp前端部には方形状の開口8が形成されており、
その開口8を下側から塞ぐ扁平皿状の金属板製ロアパネ
ル9と、同開口8を上側から塞ぐパンチメタル7とがそ
の開口8の縁部に溶接等に結合手段により一体的に結合
される。前記ロアパネル9は、車室Cと反対側へ膨らん
だ皿状に形成されており、しかもトーボード部Dtとフ
ロアパネルFpとに沿うようにV字状に屈曲している。
【0022】而してこの第2実施例によれば、前席乗員
が足を乗せる車体足元部分は、これを二重パネル構造W
としたことで剛性が高められると共に、その上面のパン
チメタル部7において衝撃吸収性能が発揮されるから、
第1実施例と同様の作用効果が期待でき、即ち、自動車
の衝突時に車体足元部分に前記衝撃が作用しても、その
衝撃を吸収緩和しつつ車体足元部分の変形が効果的に抑
えられる。尚、この実施例では、車体足元部分を二重パ
ネル構造Wとしても、特にその上面(パンチメタル7)
をフラットとし且つ下面(ロアパネル9)を下側に膨ら
ませるようにしたことで、車体足元部分が車室側に張出
すことが抑えられ、足元空間の減少が回避される。
【0023】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。例えば、第1実
施例では、エネルギ吸収体2を助手席側の車体足元部分
に設けたものを示したが、本発明(請求項1・2)にお
いては運転席側の車体足元部分を同様の構造としてもよ
い。また前記エネルギ吸収体2としては、同様の緩衝機
能を有する他の構造体、例えば合成樹脂製・ペーパー製
又はアルミニウム製の各ハニカム構造体、硬質ウレタン
の成形体、ポリプロピレン製発泡成形体等を選定して、
それを車体足元部分の凹部1に設けるようにしてもよ
い。
【0024】更に第2実施例では、助手席側の車体足元
部分を二重パネル構造Wとしたものを示したが、本発明
(請求項3)においては、運転席側の車体足元部分を二
重パネル構造としてもよい。
【0025】
【発明の効果】請求項1・2の各発明によれば、自動車
の衝突時に前部車体(例えばサイドフレーム)の変形や
後退変位等に因り、前席乗員が足を乗せる車体足元部分
に衝撃が作用しても、その衝撃を、該車体足元部分に設
けたエネルギ吸収体により吸収緩和できるようにしたの
で、それだけ足の負担を軽減することができる。しかも
上記エネルギ吸収体を車体足元部分の凹部に設けたこと
で、該吸収体が車室側に張出すことが抑えられるから、
該吸収体の特設による足元空間の減少が抑えられ、その
足元空間を広く確保することができる。
【0026】また特に請求項2の発明によれば、上記エ
ネルギ吸収体が、複数の小室を有して前記凹部内面に一
体的に結合される合成樹脂材より構成されるので、車体
足元部分の剛性を、大幅な重量増を伴うことなく向上さ
せることができ、従って車体重量増を回避しながら、該
車体足元部分の変形が極力抑えられて足の負担を一層軽
減することができる。
【0027】更に請求項3の発明によれば、車体の、前
席乗員が足を載せる足元部分を二重パネル構造としたこ
とで、該足元部分の剛性向上を高めることができ、更に
その上面の少なくとも一部をパンチメタルとして衝撃吸
収性能が発揮されるようにしたので、自動車の衝突時に
車体足元部分に前記衝撃が作用しても、その衝撃を効果
的に吸収緩和しつつ車体足元部分の変形を効果的に抑え
ることができ、従って足の負担を一層軽減することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す車室助手席側足元の
一部省略斜視図
【図2】図1の2−2線矢視断面図
【図3】車両衝突時の変形状態を示す、図2と同様の断
面図
【図4】本発明の第2実施例を示す車室助手席側足元の
一部省略斜視図
【図5】図4の5−5線矢視断面図
【図6】車両衝突時の変形状態を示す、図5と同様の断
面図
【符号の説明】
C・・・車室 F・・・車体 W・・・二重パネル構造 1・・・凹部 2・・・エネルギ吸収体 3・・・小室 7・・・パンチメタル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体(F)の、前席乗員が足を載せる足
    元部分に、車室(C)側に開口した凹部(1)を形成
    し、その凹部(1)に、自動車の衝突により車体(F)
    から足に加わる衝撃を吸収緩和するためのエネルギ吸収
    体(2)を設けたことを特徴とする、自動車の車体構
    造。
  2. 【請求項2】 前記エネルギ吸収体(2)は、複数の小
    室(3)を有して前記凹部(1)内面に一体的に結合さ
    れる合成樹脂材より構成されることを特徴とする、請求
    項1に記載の自動車の車体構造。
  3. 【請求項3】 車体(F)の、前席乗員が足を載せる足
    元部分を二重パネル構造(W)として、その上面の少な
    くとも一部を、多数の小孔(7a)を有するパンチメタ
    ル(7)より構成したことを特徴とする、自動車の車体
    構造。
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