JPH10330457A - エポキシ樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置

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JPH10330457A
JPH10330457A JP6507598A JP6507598A JPH10330457A JP H10330457 A JPH10330457 A JP H10330457A JP 6507598 A JP6507598 A JP 6507598A JP 6507598 A JP6507598 A JP 6507598A JP H10330457 A JPH10330457 A JP H10330457A
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JP
Japan
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epoxy
weight
resin composition
epoxy resin
resin
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Application number
JP6507598A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Hirano
泰弘 平野
Toshiaki Hayashi
利明 林
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】室温でも取り扱い性のよいエポキシ樹脂を用い
るものであって、成形性が良く、低吸湿性であり、エポ
キシ半導体封止材として優れている樹脂組成物およびそ
れを用いた樹脂封止型半導体装置を提供すること。 【解決手段】(A)一般式(1) 【化1】 (R1〜R9は、水素原子、炭素数1〜6の鎖状または環
状アルキル基、置換または無置換のフェニル基またはハ
ロゲン原子 )で表されるエポキシ化合物と、(B)二
官能より大きい官能基数を持つ多官能エポキシ化合物
と、(C)フェノール性水酸基を含有するエポキシ硬化
剤を必須成分とし、エポキシ化合物Aの割合がエポキシ
化合物AとBの合計重量に対して1重量%以上60重量
%以下であることを特徴するエポキシ樹脂組成物および
それを用いた樹脂封止型半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤、塗料、絶
縁材料や積層板などの電気、電子材料、特に、電子部品
の封止用として有用なエポキシ樹脂組成物およびそれを
用いた樹脂封止型半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、LSI、IC、トランジスタ等、
半導体の封止には、経済的に有用なエポキシ樹脂組成物
のトランスファーモールドが行われている。特に、最近
ではLSIの表面実装が行われており、半田浴中に直接
浸漬される場合が増えてきている。その際封止材は、20
0℃以上の高温にさらされるため、封止材中に吸湿して
いた水分が膨張し、クラックが入ったり、ダイパットと
の界面に剥離を生ずる問題が発生する。
【0003】このため、エポキシ樹脂封止材には、低吸
湿性および耐クラック性や密着性の改良が求められてい
る。また、低吸湿性を得る目的から充填剤を高密度に充
填可能な低粘度のエポキシ樹脂が望まれている。現状で
は、多官能エポキシ樹脂としてo−クレゾールノボラッ
クのグリシジルエーテルを用い、硬化剤としてはフェノ
ールノボラックを用いた封止材が主流であるが、保管時
に吸湿すると上記の問題があり、これを避けるため実用
上は防湿梱包をして使用されている。
【0004】一方、現行のビフェニル型エポキシ樹脂は
二官能エポキシで分子量が低いため、多官能エポキシよ
り粘度が低く充填剤を高密度に充填することができる。
これにより樹脂に由来する吸湿率をパッケージ全体とし
て低減させ、併せて強度も高めることによりo−クレゾ
ールノボラックのグリシジルエーテル型エポキシに比べ
て優れた耐クラック性を示す。しかし、多官能型エポキ
シ樹脂に比較して、硬化物の仕上がり性が問題となる。
【0005】現行のビフェニル型エポキシ樹脂とクレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂とを組み合わせることに
より樹脂粘度を適当に保ちつつ、成形性を改良する方法
も考えられるが、ビフェニル型エポキシ樹脂とクレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂との混合物は溶融混合後は
半固形状(蜂蜜状)となり定型性を有せず、樹脂の取り
扱いに不便である。また、混合樹脂は互いに融着しやす
く大量の製品を取り扱うには問題がある。一方、ビフェ
ニル型エポキシ樹脂とクレゾールノボラック型エポキシ
樹脂の中間の硬化性能を持つとされるジシクロペンタジ
エン型エポキシ樹脂が販売されている。ジシクロペンタ
ジエン型エポキシ樹脂は軟化点が低く、互いに融着しや
すい問題点があり、製品を別途冷却保存しなければなら
ず、上記の場合と同様に大量の商品の扱いには問題があ
る。加えて、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂は非
反応性のジシクロペンタジエン由来の脂環構造を有する
が故に、樹脂単位重量あたりのエポキシ基数が少なく硬
化物の仕上がり性に問題があるばかりか、硬化成形物の
耐熱性にも問題が生じる場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、室温
でも取り扱い性のよいエポキシ樹脂を用いるものであっ
て、成形性が良く、低吸湿性であり、エポキシ半導体封
止材として優れている樹脂組成物およびそれを用いた樹
脂封止型半導体装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような事情に鑑み、
本発明者らは、樹脂組成物が低吸湿性であり、成形性の
優れた系を見出すべく鋭意検討した結果、特定のエポキ
シ化合物を用いるものが上記目的に合うことを見出し本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明は[1] (A)一般式(1)
【化3】 (式中、R1〜R9は、それぞれ独立に、水素原子、炭素
数1〜6の鎖状または環状アルキル基、置換または無置
換のフェニル基またはハロゲン原子を示す。 )で表さ
れるエポキシ化合物と、(B)二官能より大きい官能基
数を持つ多官能エポキシ化合物と、(C)フェノール性
水酸基を含有するエポキシ硬化剤を必須成分とし、エポ
キシ化合物Aの割合がエポキシ化合物AとBの合計重量
に対して1重量%以上60重量%以下であることを特徴
するエポキシ樹脂組成物に関する。また、本発明は
[2] (A)上記の一般式(1)で表されるエポキシ化合物
と、(B)二官能より大きい官能基数を持つ多官能エポ
キシ化合物と、(C)フェノール性水酸基を含有するエ
ポキシ硬化剤と(D)無機充填剤を必須成分とし、エポ
キシ化合物Aの割合がエポキシ化合物AとBの合計重量
に対して1重量%以上60重量%以下であって、無機充
填剤の含有量が樹脂組成物全体の重量に対して50重量
%以上92重量%以下であることを特徴するエポキシ樹
脂組成物に関する。また本発明は[3] 上記[1]または[2]記載の(B)多官能エポキシ化
合物が、フェノールノボラック類のグリシジルエーテル
化物および/またはトリスフェノールメタンノボラック
類のグリシジルエーテル化物である請求項1または2記
載のエポキシ樹脂組成物に関する。また、本発明は
[4] 上記[1]、[2]または[3]記載のエポキシ樹脂組
成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とす
る樹脂封止型半導体装置に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる一般式(1)
で表されるエポキシ樹脂の置換基R1〜R9を具体的に例
示すると、それぞれメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、アミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、
フェニル基、トリル基、キシリル基(各異性体を含
む)、塩素原子および臭素原子等があげられる。
【0009】本発明で用いる一般式(1)のエポキシ樹
脂は、スチルベンビスフェノール類をグリシジルエーテ
ル化する周知の方法によって得ることができる。エポキ
シ樹脂の原料となるスチルベン型ビスフェノール化合物
の製法については例えば、4,4'-ジヒドロキシスチルベ
ン、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルスチルベン、4,
4'-ジヒドロキシ-3,3',5,5'- テトラメチルスチルベン
等の化合物の製法と物性が文献(von Rolf H.Sieber,Li
ebigs Ann.Chem.730,31-46(1969))に開示されている。
一方、例えばα―メチルスチルベンのビスフェノール化
合物は公知である。例えば4,4'- ジヒドロキシ−α−メ
チルスチルベンについてはMETHODEN DER ORGANISCHEN C
HEMIE (HOUBEN-WEYL )BAND IV/1c Phenol Teil
2 P1034 に、フェノールとクロロアセトンを出発原料と
する製法についての記載がある。
【0010】本発明で用いられる一般式(1)のエポキ
シ樹脂の原料となるスチルベン系フェノール類の具体例
としては、 4,4'-ジヒドロキシ-3 -メチルスチルベン、
4,4'-ジヒドロキシ-3 -エチルスチルベン、 4,4'-ジヒ
ドロキシ-3 -プロピルスチルベン、 4,4'-ジヒドロキシ
-3 -アミルスチルベン、 4,4'-ジヒドロキシ-3 -ヘキシ
ルスチルベン、 4,4'-ジヒドロキシ- 2,3-ジメチルスチ
ルベン、 4,4'-ジヒドロキシ- 2,6-ジメチルスチルベ
ン、 4,4'-ジヒドロキシ- 2,3'- ジメチルスチルベン、
4,4'-ジヒドロキシ- 3,3',5- トリメチルスチルベン、
4,4'-ジヒドロキシ- 2',3,5- トリメチルスチルベン、
4,4'-ジヒドロキシ- 2',3,3',5-テトラメチルスチルベ
ン、 4,4'-ジヒドロキシ- 2',3,5,6'-テトラメチルスチ
ルベン、3-t-ブチル-4,4'-ジヒドロキシ-3'-メチルスチ
ルベン、3-t-ブチル-4,4'-ジヒドロキシ-5,3'-ジメチル
スチルベン、3-t-ブチル-4,4'-ジヒドロキシ-3',6-ジメ
チルスチルベン、3-t-ブチル-4,4'-ジヒドロキシ-5- エ
チル-3'-メチルスチルベン、3-t-ブチル-4,4'-ジヒドロ
キシ-3'-メチル-5- プロピルスチルベン、3-t-ブチル-
4,4'-ジヒドロキシ-5- ブチル-3'-メチルスチルベン、3
-t-ブチル-4,4'-ジヒドロキシ-5- アミル-3'-メチルス
チルベン、3-t-ブチル-4,4'-ジヒドロキシ-5- ヘキシル
-3'-メチルスチルベン、3-t-ブチル-4,4'-ジヒドロキシ
-5- シクロヘキシル-3'-メチルスチルベン、3-t-ブチル
-4,4'-ジヒドロキシ-3',5,5'- トリメチルスチルベン、
3-t-ブチル-2,4'-ジヒドロキシ-3',5',6- トリメチルス
チルベン、3-t-ブチル-4,4'-ジヒドロキシ-3',5',6- ト
リメチルスチルベン、3-t-ブチル-4,4'-ジヒドロキシ-
3',5,- ジメチル-5'-プロピルスチルベン、3-t-ブチル-
4,4'-ジヒドロキシ-3',6,- ジメチル-5'-プロピルスチ
ルベン、4,4'- ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルスチルベ
ン、3,3'- ジエチル-4,4'-ジヒドロキシスチルベン、4,
4'- ジヒドロキシ-3,3'-ジプロピルスチルベン、3,3'-
ジアミル-4,4'-ジヒドロキシスチルベン、3,3'- ジヘキ
シル-4,4'-ジヒドロキシスチルベン、3,3'- ジシクロヘ
キシル-4,4'-ジヒドロキシスチルベン、2,2'- ジヒドロ
キシ-3,3',5,5'- テトラメチルスチルベン、4,4'- ジヒ
ドロキシ-3,3',5,5'- テトラメチルスチルベン、4,4'-
ジヒドロキシ-3,3'-ジ-t- ブチルスチルベン、4,4'- ジ
ヒドロキシ-3,3'-ジ-t- ブチル-5,5'-ジメチルスチルベ
ン、4,4'- ジヒドロキシ-3,3'-ジ-t-ブチル-6,6'-ジメ
チルスチルベン、2,2'- ジヒドロキシ-3,3'-ジ-t- ブチ
ル-6,6'-ジメチルスチルベン、2,4'- ジヒドロキシ-3,
3'-ジ-t- ブチル-6,6'-ジメチルスチルベン、4,4'- ジ
ヒドロキシ-3,3',5,5'- テトラ-t- ブチルスチルベン等
(置換位置の異なる異性体を含む)が例示できる。これ
らのスチルベンの炭素―炭素二重結合の炭素原子にメチ
ル基が置換したα―メチルスチルベンのエポキシについ
ても同様である。これらの中でも合成の容易さ、性能、
原料の価格の面から2,2'- ジヒドロキシ-3,3',5,5'- テ
トラメチルスチルベン、4,4'- ジヒドロキシ-3,3',5,5'
- テトラメチルスチルベン、4,4'- ジヒドロキシ-3,3',
5,5'- テトラメチル-α-メチルスチルベン、4,4'- ジヒ
ドロキシ-3,3'-ジ-t- ブチル-5,5'-ジメチルスチルベ
ン、4,4'- ジヒドロキシ-3,3'-ジ-t- ブチル-6,6'-ジメ
チルスチルベン、2,2'- ジヒドロキシ-3,3'-ジ-t- ブチ
ル-6,6'-ジメチルスチルベン、2,4'- ジヒドロキシ-3,
3'-ジ-t- ブチル-6,6'-ジメチルスチルベン、3-t-ブチ
ル-4,4'-ジヒドロキシ-3',5,5'- トリメチルスチルベ
ン、3-t-ブチル-2,4'-ジヒドロキシ-3',5',6- トリメチ
ルスチルベン、3-t-ブチル-4,4'-ジヒドロキシ-3',5',6
- トリメチルスチルベンが特に好ましい。
【0011】これらのビスフェノール類とエピハロヒド
リンとを、苛性ソーダ等のアルカリの存在下で反応させ
る方法である。特に、高純度品を得る場合には、特開昭
60-31517号公報に記載に方法のの様に、非プロトン性溶
媒下の反応が好適である。
【0012】本発明のエポキシ樹脂組成物において、必
須成分とされる(B)成分である二官能より大きい官能
基数を持つ多官能エポキシ化合物としては、公知の物を
使物を使用することができるが、これらについて例示す
ると、フェノール、o-クレゾール等のフェノール類とホ
ルムアルデヒド等のカルボニル化合物との反応生成物で
あるノボラック系エポキシ樹脂、フロログリシン、トリ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、1,1,2,2,−
テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等の三価
以上のフェノール類から誘導されるグリシジルエーテル
化合物、フェノール類と芳香族カルボニル化合物との縮
合反応により得られる多価フェノール類のグリシジルエ
ーテル化合物、p−アミノフェノール、m−アミノフェ
ノール、4−アミノメタクレゾール、6−アミノメタクレ
ゾール、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、3,3'−ジアミ
ノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−
アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロ
パン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、
p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、1,
4−シクロヘキサンビス(メチルアミン)、1,3−シクロ
ヘキサンビス(メチルアミン)等から誘導されるアミン
系エポキシ樹脂等があり、これらのエポキシ樹脂の一種
または二種以上が使用される。中でも、フェノール、o-
クレゾール等のフェノール類とホルムアルデヒド等のカ
ルボニル化合物との反応生成物であるノボラック系エポ
キシ樹脂、フェノール類と芳香族カルボニル化合物との
縮合反応により得られるトリスメタン基を含む多価フェ
ノール類のグリシジルエーテル化合物が耐熱性、入手の
容易さ、価格面から特に好ましい。
【0013】本発明の樹脂組成物には、ビスフェノール
A、ビスフェノールF、テトラメチルビフェノール、ハ
イドロキノン、レゾルシン、4,4’−チオジ(2,6
−ジメチルフェノール)、ジヒドロキシナフタレン、ビ
ス(ヒドロキシフェニル)ジシクロペンタン、ビス(ヒ
ドロキシフェニル)メンタン等、p−オキシ安息香酸、
m−オキシ安息香酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の
芳香族カルボン酸から誘導されるグリシジルエステル系
化合物、5,5−ジメチルヒダントイン等から誘導される
ヒダントイン系エポキシ化合物、2,2−ビス(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス〔4−(2,3
−エポキシプロピル)シクロヘキシル〕プロパン、ビニ
ルシクロヘキセンジオキサイド、3,4−エポキシシクロ
ヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボ
キシレート等の脂環式エポキシ樹脂、N,N−ジグリシ
ジルアニリン等の二価フェノール類、アミン類等または
テトラブロムビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェ
ノール類から誘導されるジグリシジルエーテル化合物等
の二価のグリシジルエーテル化合物を含んでも良い。ま
た、2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロパン
等のシアン酸エステル樹脂を含んでも良い。
【0014】本発明において、エポキシ樹脂成分は一般
式(1)のスチルベン系エポキシ化合物(A)と多官能
エポキシ化合物(B)を混合することにより得られる。
多官能エポキシ化合物(B)単独では溶融粘度が高いた
め、充填剤を多く用いると樹脂組成物全体の加熱溶融時
の流れ性が損なわれ、成形性が悪化し、硬化成形物表面
につやがなくなり、場合によっては硬化物に未充填部分
が現れる。一般式(1)のスチルベン系エポキシ化合物
(A)と多官能エポキシ化合物(B)を組み合わせるこ
とにより、多官能エポキシ単独では困難であった充填剤
の高充填化が容易に達成できる他、仕上がり性の良好な
硬化物が得られる。
【0015】A成分の含有割合を例示すると、エポキシ
樹脂成分である(A)成分と(B)成分の合計重量の
0.1重量%以上80重量%以下、好ましくは0.5重
量%以上70重量%以下、さらに好ましくは1重量%以
上60重量%以下である。さらに好ましくは20重量%
以上60重量%以下である。さらに好ましくは30重量
%以上60重量%以下である。この値以下では(A)成
分に基づく効果の発現に乏しく、樹脂の軟化点が低下し
て取り扱い性が悪くなる傾向にあり、この値以上では一
定以上の成形性改良の効果が得られない。配合に際して
は、エポキシ化合物(A)と多官能エポキシ樹脂(B)
とは充填剤等と混合しても良いし、予めエポキシ成分を
溶融混合しておいても良いし、エポキシ硬化剤等の樹脂
成分(C)と前もって溶融混合して使用してもよい。
【0016】本発明に用いられる(C)のエポキシ樹脂
硬化剤としては、公知のものを使用することができる。
これらについて例示すると、フェノールノボラック等の
多価フェノール類、ジシアンジアミド、ジアミノジフェ
ニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン等のアミン
系硬化剤、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、
ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の酸無水物硬化剤等
があげられるが、耐湿性の点から、好ましくは多価フェ
ノール類が用いられる。
【0017】前記のエポキシ樹脂硬化剤としての多価フ
ェノール類を更に例示すると、フェノール、各種アルキ
ルフェノール、ナフトール等の1種または2種以上のフ
ェノール類と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
アクロレイン、グリオキザール、ベンズアルデヒド、ナ
フトアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド等のアル
デヒド類またはシクロヘキサノン、アセトフェノン等の
ケトン類との重縮合物、ポリビニルフェノール、ポリイ
ソプロペニルフェノール等のビニル重合型多価フェノー
ル類、フェノール類と式
【0018】
【化4】 で表される化合物等のジオール類または式
【0019】
【化5】 (式中、Rは炭素数1〜6の鎖状または環状アルキル
基、置換または無置換のフェニル基を示す。)で表され
る化合物等のジアルコキシ類、または式
【0020】
【化6】 (式中、Xはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素から選ばれる
ハロゲン原子である。)で表される化合物等のジハロゲ
ン類との反応物、あるいはフェノール類とジシクロペン
タジエン、リモネン等の脂環式化合物類やジイソプロペ
ニルベンゼン等のジオレフィン類とのフリーデルクラフ
ト型反応物等であるが、作業性と硬化性の点からフェノ
ールノボラックが特に好ましい。また、これらの硬化剤
は1種または2種以上を併用して用いてもかまわない。
【0021】エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤の配合
割合については、通常、エポキシ基に対して、0.7〜1.2
当量が好ましい。エポキシ基に対して0.7当量に満たな
い場合、もしくは、1.2当量を超える場合、いずれも硬
化が不完全となる。
【0022】本発明のエポキシ樹脂組成物を硬化させる
場合、公知の硬化促進剤を用いることができる。このよ
うな硬化促進剤について例示すると、トリフェニルホス
フィン、トリ−4−メチルフェニルホスフィン、トリ−4
−メトキシフェニルホスフィン、トリブチルホスフィ
ン、トリオクチルホスフィン、トリ−2−シアノエチル
ホスフィン等の有機ホスフィン化合物およびこれらのテ
トラフェニルボレート塩、トリブチルアミン、トリエチ
ルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−
7、トリアミルアミン等の三級アミン、塩化ベンジルト
リメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアン
モニウム、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレ
ート等の四級アンモニウム塩、イミダゾール類等が例示
されるが、これらに限定されるものではない。これらの
中でも、有機ホスフィン化合物、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7、イミダゾール類が耐湿性及び硬
化性の点から好ましく、中でもトリフェニルホスフィン
が特に好ましい。
【0023】また、本発明のエポキシ樹脂組成物におけ
る(D)無機充填材としては、シリカ、アルミナ、チタ
ンホワイト、水酸化アルミニウム、タルク、クレー、ガ
ラス繊維等が挙げられ、特にシリカ及びアルミナが好ま
しい。これらは、その形状(球状あるいは破砕型)、ま
たは大きさの異なるものを混合して充填量を増して使用
することもできる。無機充填材の配合割合は、樹脂組成
物全量中の25〜95重量%であることが必要であり、好ま
しくは70〜95重量%、さらに好ましくは80〜92重量%で
ある。充填剤量が70重量%より少ない場合耐湿性に劣
り、また、95重量%を越える場合は成形性に問題を生ず
る。
【0024】球状粉末の場合、その形状は鋭利な角を持
たないアスペクト比1.0〜1.2の実質的な球形であ
れば良い。溶射法やゾル−ゲル法で作製された市販球状
シリカ粉末程度の球形度を持つものが好ましいが、これ
らより真球に近い物はさらに好ましい。また、球形化処
理が困難な場合には微粉末化してからメカノケミカル的
手法によりバインダを加えて球形化することによっても
球状粉末が得られる。
【0025】破砕状粉末の形状は角を持つ多面体等の異
形体であれば良い。中でも合成あるいは天然の石英塊を
粉砕して得られる非晶性または結晶性の石英破砕状粉末
が適し、具体的には溶融破砕シリカ等が好適である。
【0026】本発明で用いる球状粉末は任意のものを使
用できるが、一例としてx、y、z成分の三群からなる
場合で説明する。x、y、z成分はそれぞれ平均粒径
0.1μm以上1.5μm以下、平均粒径2μm以上1
5μm以下、平均粒径20μm以上70μm以下であり
それぞれ平均粒径0.1μm以上1.0μm以下、平均
粒径2μm以上10μm以下、平均粒径20μm以上5
0μm以下であればさらに好ましい。平均粒径0.1μ
m未満の粉末を用いると、粒子同士の凝集のために樹脂
組成物への均一な分散が困難となって流れ性が損なわれ
ることがあり、平均粒径が70μmを超えるものは半導
体素子の微細部分への充填が困難となるので好ましくな
い。x、y、z成分のそれぞれの平均粒径値が上記範囲
を外れると、樹脂組成物の流れ性が減少するので好まし
くない。本発明で用いる各球状粉末の粒径分散は狭い方
が好ましく、さらには単一分散に近いものが適してい
る。このためx、y、z成分共に分級操作で粒径を揃え
る操作を行ったものを使用することが好ましい。なお、
上記説明での平均粒径とはレーザー散乱粒度分布計等の
粒度分布測定装置を用いて粒子径分布を測定した場合
の、重量累積50%の時の粒径値で定義される。
【0027】球状粉末x、y、z成分の配合比は、xと
yとz成分の計算上の合計体積に対するx、y、z成分
の体積の割合はそれぞれ10体積%以上24体積%以
下、0.1体積%以上66体積%以下、24体積%以上
76体積%以下が良いが、それぞれ10体積%以上24
体積%以下、0.1体積%以上36体積%以下、57体
積%以上76体積%以下がさらに良く、それぞれ10体
積%以上20体積%以下、4体積%以上30体積%以
下、60体積%以上76体積%以下であればさらに好ま
しい。この範囲以外では樹脂組成物の流れ性は低下す
る。
【0028】本発明での上記の体積%の記載はx、y、
z成分のそれぞれの重量を各成分の真比重で割った値を
それぞれの成分の体積として計算したものである。一般
に、粒子径分布を持つ粒子の見掛けの体積は、測定容器
への充填の仕方、異種の粒子の集合体を混合する場合に
はその混合の前後等で変化する。従って、上記説明では
粒子集合体の各成分の体積%の計算に見掛けの体積を使
用していない。
【0029】本発明で使用される破砕状粉末(m成分)
は平均粒径が1μm以上70μm以下、好ましくは1μ
m以上30μm以下のものが用いられる。破砕状粉末
(m成分)の配合比は球状粉末成分および破砕状粉末m
成分の合計重量に対するm成分の重量の割合が1重量%
以上30重量%以下で使用することが好ましい。配合量
がこの範囲未満であると樹脂の種類、封止装置や金型の
形状によって発生するバリやフラッシュ(樹脂分の滲み
出しによる樹脂薄膜)の低減効果に乏しく、この範囲を
超えると樹脂組成物の流れ性が低下する。
【0030】本発明で使用する充填材は予め十分混合し
ておくことが好ましい。具体的には回転翼や空気を利用
するミキサーやコニーダー等の装置、容器を振動、震
盪、回転させる装置等を用いて混合することができる。
充填材が十分混練されているかどうかの判定には異なる
場所でのサンプルの粒度分布を測定し、それらが実質的
に同一であるかどうかを調べると良い。また、必要に応
じて充填材をカップリング剤や樹脂で予め処理して用い
ても良い。処理の方法としては溶媒を用いて混合した後
に溶媒を留去する方法や、直接充填材に配合し、混合機
を用いて処理する方法がある。
【0031】本発明のエポキシ樹脂組成物において、そ
の他必要に応じて天然ワックス、合成ワックス、高級脂
肪酸及びその金属塩類、若しくはパラフィン等の離型剤
あるいはカーボンブラックのような着色剤、さらに、シ
ランカップリング剤等の表面処理剤等を添加してもよ
い。また、三酸化アンチモン、リン化合物、ブロム化エ
ポキシ樹脂等の難燃剤を加えてもよい。難燃効果を出す
ためには、ブロム化エポキシ樹脂が特に好ましい。
【0032】また、低応力化するには、各種エラストマ
ーを添加またはあらかじめ反応して用いてもよい。具体
的には、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリ
ル共重合体、シリコーンゴム、シリコーンオイル等の添
加型あるいは反応型のエラストマー等があげられる。
【0033】本発明によるエポキシ樹脂組成物を用いて
半導体等、電子部品を封止し、樹脂封止型半導体装置を
製作するには、トランスファーモールド、コンプレッシ
ョンモールド、インジェクションモールド等の従来から
公知の成形法により硬化成形すればよい。
【0034】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は、室温で
も取り扱い性のよいエポキシ樹脂を用いるものであっ
て、成形性が良く、低吸湿性であるので、これを用いて
半導体の封止を行うとき、充填剤を増量しても成形性が
良好で欠陥無くパッケージが得られる。本発明のエポキ
シ樹脂組成物は、特に電子部品の封止用材料として、低
吸湿性等のバランスがとれている。また、この樹脂組成
物を用いてなる樹脂封止型半導体装置は耐ハンダクラッ
ク性に優れる。
【0035】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。混練物、硬化成形物の評
価は、以下のとおりである。 ・バーコール硬度: ASTM D-648に従い、935型硬度計
にて175℃/90秒の条件で測定した。 ・Tg(ガラス転移温度): TMAを用いて測定し
た。 ・吸水率: 恒温恒湿槽(アドバンテック東洋 AGX-32
6)を用い、85℃/85%RHの条件で重量変化を測定した。
【0036】・スパイラルフロー: EMMI-1-66に準じ
て175℃/70kg/cm2の条件でおこなった。 ・半田耐熱性: 模擬IC(52ヒ゜ンQFPハ゜ッケーシ゛:ハ゜ッケーシ゛厚さ
2.05mm)を85℃/85%RHの条件にて吸湿させた後、直ち
に240℃のハンダ浴に30秒浸漬した後のクラックの発生
したICの個体数。試験個体数10個 例中、エポキシ当量とは、エポキシ基1個あたりのエポ
キシ樹脂の分子量で定義される。
【0037】参考例1 (1)1,1-ビス(ヒドロキシフェニル)-2-クロロエタ
ン誘導体の合成−1 温度計、撹拌機、コンデンサーを備えた2リットル四ツ
口フラスコに2,6−キシレノール(以下26XYと略
す。)244.4g(2.0mol)、40.5%クロ
ロアセトアルデヒド水溶液193.8g(1.0mo
l)および酢酸376gを仕込み、撹拌、溶解し、5℃
まで冷却した。次に、濃硫酸122g(1.2mol)
を酢酸84gに混合した溶液を5℃にて3時間かけて滴
下、その後25℃で6時間反応系を保温し、終夜室温で
撹拌を続けた。系の温度を5℃まで冷却し、析出した結
晶を濾別した。結晶を500gの水で6回洗浄し、その
後40℃にて8時間真空乾燥し、無色結晶264g(収
率86.6%)を得た(XYCEとする)。ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー(以下GPCと略す。2
54nmの紫外線により検出)による純度は98.3
%、赤外吸収スペクトルにより3500cm-1付近に水酸
基による幅広い吸収が確認された。また、質量分析スペ
クトルにより、分子量304のフラグメントが観察でき
た。
【0038】(2)スチルベン系ビスフェノールの合成
−1 温度計、撹拌機、コンデンサーの付いたリットル四ツ口
フラスコに(1)で得たXYCE225.6gとメタノ
ール451.2gを仕込み、窒素気流下、撹拌して溶解
させた。48.3%苛性ソーダ水溶液91.9gを内温
30℃、1時間で滴下した。次に昇温しメタノールを還
流させながら3時間反応させた。反応後、高速液体クロ
マトグラフィー(以下LCと略す)で原料のXYCEは
完全に消失していた。60℃まで冷却後、濃塩酸37.
5gを加えて中和し、メタノールを留去した。続いて温
水1000gを加えて、析出した結晶を濾取した。結晶
を水洗後、80℃で8時間真空乾燥を行い黄色結晶19
2g(96.7%)を得た(XYSBとする)。GPC
による純度は98.1%、赤外吸収スペクトルにより3
400cm-1付近に水酸基による幅広い吸収が確認され
た。また、質量分析スペクトルにより、分子量268の
フラグメントが観察できた。
【0039】(3)エポキシの合成−1 (2)で得られた原料フェノール(XYSB)100g
を温度計、撹拌機、滴下漏斗、分離管付きコンデンサー
の付いた反応容器に仕込み、エピクロルヒドリン48
5.6g、1,4−ジオキサン242.8gに溶解し
た。反応系内を140torrに保ちながら、温度62
℃で、48.3%苛性ソーダ61.71gを5時間で連
続的に滴下した。この間、温度は62℃に保ちながら、
共沸するエピクロルヒドリンと水を冷却液化し、有機層
を反応系内に戻しながら反応させた。反応終了後に、未
反応エピクロルヒドリンと1,4−ジオキサンとを減圧
濃縮により除去し、副生塩とグリシジルエーテルをメチ
ルイソブチルケトン800gに溶解させ、副生塩とジメ
チルスルホキシドを水洗により除去した。その後160
℃、10torrにてメチルイソブチルケトンを減圧留
去し目的物を122.2g(86.2%)得た(XYC
C−Eとする)。GPC(示差屈折率計により検出)に
よる純度は93.0%、このものの融点は151℃、エ
ポキシ当量は198g/eqであった。赤外吸収スペク
トル測定の結果、フェノール性水酸基による吸収は消失
し、エポキシによる1240cm -1、915cm-1の吸
収を有することが確認された。
【0040】参考例2 (1)1,1-ビス(ヒドロキシフェニル)-2-クロロエタ
ン誘導体の合成−2 参考例1(1)の場合で26XY244.4g(2.0
mol)の代わりに26XY195.5g(1.6mo
l)と3M6B65.7g(0.4mol)を用いた他
は同様に操作を行い、淡紫結晶を271g(84.1
%)得た(XMCE−20とする)。GPC(254n
mの紫外線により検出)による純度は97.7%、赤外
吸収スペクトルにより3450と3550cm-1付近に
水酸基による幅広い吸収が確認された。また、質量分析
スペクトルにより、分子量346、304のフラグメン
トが観察できた。
【0041】(2)スチルベン系ビスフェノールの合成
−3 参考例1(2)の場合で、XYCEの代わりに参考例2
(1)で得られたXMCE−20を144.8gを用い
て同様に実験を行い、黄色結晶124g(96.6%)
を得た(XMSB−20とする)。GPC(254nm
の紫外線により検出)による純度は97.1%、赤外吸
収スペクトルにより3400cm-1付近に水酸基による
幅広い吸収が確認された。また、質量分析スペクトルに
より、分子量310、268のフラグメントが観察でき
た。
【0042】(3)エポキシの合成−3 参考例1(3)の場合でXYSBの代わりに上記(2)
で得られたXMSB−20を99.7g用いた他は同様
に操作を行い、目的物を131g(94%)得た(XM
CC−20Eとする)。GPC(示差屈折率計により検
出)による純度は93.6%、26XYと3M6Bを分
子中に持つスチルベン系エポキシ化合物は39.6%で
あった。このものの融点は110〜130℃、エポキシ
当量は208g/eqであった。赤外吸収スペクトル測
定の結果、フェノール性水酸基による吸収は消失し、エ
ポキシによる1240、920cm-1の吸収を有するこ
とが確認された。
【0043】実施例1〜6および比較例1、2(表1〜
4) 参考例2で得られたグリシジルエーテル(エポキシ1と
する。)、オルソクレゾールノボラックのグリシジルエ
ーテル(150℃での溶融粘度が2.7ポイズのものと1ポ
イズのものをそれぞれエポキシ2、エポキシ3とする。
商品名スミエポキシESCN-195、住友化学工業製、エポキ
シ当量はそれぞれ195g/eq、200g/eq )、硬化剤
としてフェノールノボラック(商品名タマノル758、荒
川化学工業製)、アラルキルフェノール樹脂(商品名ミ
レックス、三井東圧社製)、硬化促進剤としてTPP
(トリフェニルホスフィン)、充填材として溶融シリカ
を用い(シリカのグレードは下記に示す)、離型剤とし
てカルナバワックス、カップリング剤(商品名SH-604
0、東レダウコーニングシリコーン製)を表1および3
に示した量(g)で配合し、ロールで加熱混練後トラン
スファー成形を行った。なお、充填材は破砕シリカFS89
1(電気化学工業社製)を20重量%、溶融シリカFS20
(電気化学工業社製)を80重量%配合したものを使用
した。さらに、180℃オーブン中で、5時間ポストキュア
ーを行い、硬化成形物を得た。この硬化成形物の物性を
測定した。その結果を表2および4に示す。成形性と
は、金型に曇りや汚れが認められる場合を△、金型に曇
りや汚れが生じない場合を○で示した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】 *印:成形物にボイド等の成形不良(気泡や成形表面の
荒れ)が発生し、測定不能となったものを示す。
【0048】実施例7〜10および比較例3〜5(表5
〜8) 条件を表5および7のように変えた以外は、実施例1等
の場合と同様にして実施した。ただし、エポキシ4とは
テトラメチルビフェニル型エポキシ(エポキシ当量19
3g/eq.、150℃の溶融粘度0.1ポイズ)、エポキシ5と
はフェノールとジシクロペンタジエンとの反応縮合物で
あるポリフェノールのグリシジルエーテル化物(エポキ
シ当量264g/eq.、150℃の溶融粘度0.6ポイズ)であ
る。また、混合シリカとは、下記1〜4のシリカをそれ
ぞれ1:10重量%、2:10.8重量%、3:18重
量%、4:61.2重量%の割合で混合したものであ
る。 1.FS−20:破砕状シリカ(平均粒径5.6μm)
電気化学工業(株)製 2.アドマファインSO-C2 :球状シリカ(平均粒径0.
4μm)(株)アドマテック製 3.シルスター MK-06:球状シリカ(平均粒径4.9μ
m)日本化学工業(株)製 4.エクセリカSE-40 :球状シリカ(平均粒径40.4
μm)徳山曹達(株)製 また、240℃引抜接着力とは、各実施例で作成した樹
脂組成物を用いて42アロイ(鉄―ニッケル合金)を埋
め込み、240℃で引き抜くまでの力である(JIS
K6911、K6849に準じた。)。
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】
【表7】
【0052】
【表8】
【0053】実施例11〜14および比較例6(表9お
よび10) 条件を表9のように変えた以外は、実施例1等の場合と
同様にして実施した。ただし、吸湿試験においては、8
0℃×湿度60%の条件で評価を実施した。体積抵抗は
JIS K6911に準じて実施した。体積抵抗試験に
おける吸湿は、121℃、2気圧のプレッシャークッカ
ー試験機にて行なった。また、半田試験については、模
擬IC(52ヒ゜ンQFPハ゜ッケーシ゛)にチップを搭載した後封止し、
パッケージ厚みを1.5 mm、2mm、2.7 mmと変えたサンプ
ルについて実施した。パッケージ数各10個とし、85℃
で湿度60%の条件で168時間吸湿させてから、ただち
に240℃の半田浴に30秒浸漬して、超音波探傷装置
にてパッケージクラックの発生の有無を調査した。外部
クラックとは内部に生じたクラック(亀裂)がパッケー
ジ外部表面に達しているもの、内部クラックとはパッケ
ージの外部観察ではクラックは認められないものの、内
部にクラックが生じている場合を示す。
【0054】
【表9】
【0055】
【表10】
【0056】参考例3(図1) エポキシ1と3とを混合した場合で、混合した比を変え
た場合の樹脂軟化点の変化を図1に示した。
【0057】参考例4 実施例8〜9のエポキシ樹脂混合物(エポキシ成分の
み)は室温で融着せず、容易に粉砕、取り扱いができ
た。
【0058】参考例5 比較例3のエポキシ3とエポキシ4の樹脂混合物(エポ
キシ成分のみ)は室温で定型を保たず、蜂蜜状の半固形
であった。また、比較例4のエポキシ樹脂は室温で樹脂
同士が融着して計量や配合が困難であった。
【0059】実施例15および比較例7(図2) 表3の実施例9の樹脂組成物を23℃で保存し、時間を
変えてスパイラルフローの値を測定した(実施例1
5)。また、比較例7として表7の比較例3の樹脂組成
物を用いて測定を行なった。樹脂組成物作成直後のスパ
イラルフロー値を100として、その変化を図2に示し
た。
【0060】実施例16および比較例8(表11) 表11に示した配合の樹脂組成物を用いて成形物を作製
し、TG―DTA(セイコーインスツルメンツ(株)社
製SSC/5200使用)にて熱分解開始温度を測定し
た。結果を表11に示す。
【0061】
【表11】
【図面の簡単な説明】
【図1】エポキシ樹脂の組成と軟化点との関係図
【図2】エポキシ樹脂組成物のスパイラルフローの経時
変化(保存安定性)を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式(1) 【化1】 (式中、R1〜R9は、それぞれ独立に、水素原子、炭素
    数1〜6の鎖状または環状アルキル基、置換または無置
    換のフェニル基またはハロゲン原子を示す。 )で表さ
    れるエポキシ化合物と、(B)二官能より大きい官能基
    数を持つ多官能エポキシ化合物と、(C)フェノール性
    水酸基を含有するエポキシ硬化剤を必須成分とし、エポ
    キシ化合物(A)の割合がエポキシ化合物(A)と
    (B)の合計重量に対して1重量%以上60重量%以下
    であることを特徴するエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(A)一般式(1) 【化2】 (式中、R1〜R9は、それぞれ独立に、水素原子、炭素
    数1〜6の鎖状または環状アルキル基、置換または無置
    換のフェニル基またはハロゲン原子を示す。)で表され
    るエポキシ化合物と、(B)二官能より大きい官能基数
    を持つ多官能エポキシ化合物と、(C)フェノール性水
    酸基を含有するエポキシ硬化剤と(D)無機充填剤を必
    須成分とし、エポキシ化合物(A)の割合がエポキシ化
    合物(A)と(B)の合計重量に対して1重量%以上6
    0重量%以下であって、無機充填剤の含有量が樹脂組成
    物全体の重量に対して50重量%以上92重量%以下で
    あることを特徴するエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】多官能エポキシ化合物が、フェノールノボ
    ラック類のグリシジルエーテル化物および/またはトリ
    スフェノールメタンノボラック類のグリシジルエーテル
    化物である請求項1または2記載のエポキシ樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載のエポキシ樹脂
    組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴と
    する樹脂封止型半導体装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014184859A1 (ja) * 2013-05-14 2014-11-20 株式会社日立製作所 エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物、モータ及びアキシャルギャップ型モータ

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WO2014184859A1 (ja) * 2013-05-14 2014-11-20 株式会社日立製作所 エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物、モータ及びアキシャルギャップ型モータ
JPWO2014184859A1 (ja) * 2013-05-14 2017-02-23 株式会社日立製作所 エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物、モータ及びアキシャルギャップ型モータ

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