JPH10330535A - 低収縮剤及びこれを用いた樹脂組成物 - Google Patents

低収縮剤及びこれを用いた樹脂組成物

Info

Publication number
JPH10330535A
JPH10330535A JP20619097A JP20619097A JPH10330535A JP H10330535 A JPH10330535 A JP H10330535A JP 20619097 A JP20619097 A JP 20619097A JP 20619097 A JP20619097 A JP 20619097A JP H10330535 A JPH10330535 A JP H10330535A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine particles
parts
polymer fine
weight
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20619097A
Other languages
English (en)
Inventor
Yugo Kumagai
雄五 熊谷
Osamu Higashida
修 東田
Tetsuya Fujii
徹也 藤井
Tetsuya Aoyama
哲也 青山
Michio Butsugan
道男 佛願
Osamu Hirai
修 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP20619097A priority Critical patent/JPH10330535A/ja
Publication of JPH10330535A publication Critical patent/JPH10330535A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 得られる成形品が着色性、光沢性、透明性及
び機械強度に優れる低収縮剤並びに着色性、光沢性、透
明性及び機械強度に優れる成形品の製造に好適な樹脂組
成物を提供する。 【解決手段】 式(I) 【数1】 (式中、W1は溶媒を含有させたときの多孔性重合体微
粒子の重量、W2は乾燥させたときの多孔性重合体微粒
子の重量を示す)で求められる保液能力が3〜90重量
%である多孔性重合体微粒子からなる低収縮剤及びこの
低収縮剤及び樹脂を含有してなる樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低収縮剤及びこれ
を用いた樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】硬化性不飽和ポリエステル樹脂組成物
は、成形品、例えば、シートモールディングコンパウン
ド(SMC)、バルクモールディングコンパウンド(B
MC)、レジンインジェクションモールディング(RI
M)法に用いるコンパウンドとして種々の成形品等に利
用されている。この硬化性不飽和ポリエステル樹脂組成
物は、不飽和ポリエステル樹脂にスチレン等の重合性単
量体を添加したものであり、必要に応じ、重合開始剤、
低収縮剤、補強剤、離型剤、充填剤、増粘剤、着色剤等
の添加剤を含み、成形材料として用いられている。
【0003】また、α,β−不飽和エチレン系単量体を
重合して得られる樹脂を含むビニル系樹脂組成物は、成
形品、例えば、シートモールディングコンパウンド(S
MC)、バルクモールディングコンパウンド(BM
C)、レジンインジェクションモールディング(RI
M)法に用いるコンパウンドとして種々の成形品等に利
用されている。この樹脂組成物は樹脂にスチレン、アク
リルなどの重合性単量体を添加したものであり、必要に
応じて重合開始剤、低収縮剤、補強剤、離型剤、充填
剤、増粘剤、着色剤等の添加剤を含み、それ自体成形材
料に用いられている。
【0004】これらの添加剤の中でも、低収縮剤は、成
形時の収縮防止や補強剤の成形品表面への浮き上り防止
を目的とするものであり、これまで、アクリル系、スチ
レン系若しくは酢酸ビニル系樹脂の重合性単量体溶液又
はこれらの樹脂粉末、ナイロン、ポリエチレン若しくは
ポリ塩化ビニル等の熱可塑性の樹脂粉末、3次元化した
アクリル系又はスチレン系の樹脂粉末などが用いられて
きた(特公昭51−1276号公報)。
【0005】ところが、従来の低収縮剤は種々の問題点
をかかえている。例えば、低収縮剤としてアクリル系、
スチレン系若しくは酢酸ビニル系樹脂の重合性単量体溶
液又はこれらの樹脂粉末を用いた場合は、低収縮効果は
充分得られるものの、分散性及びその安定性が悪くて組
成物が不均一となり、その結果、得られる成形物の着色
や光沢にむらが生じて成形物の外観が劣ったり、成形物
の透明性が劣ったりするという問題があった。
【0006】また、低収縮剤としてナイロン、ポリエチ
レン若しくはポリ塩化ビニル等の熱可塑性の樹脂粉末を
用いた場合は、成形物が均一に着色され、成形物の外観
が優れるものの、重合性単量体との相溶性が低いため、
低収縮効果や機械的強度が充分ではないという問題があ
った。さらに、3次元化したアクリル系又はスチレン系
の樹脂粉末を用いた場合は、架橋密度が0.5%未満で
あると、樹脂粉末が急速に重合性単量体を吸収して膨
潤、増粘、凝集し、均一なコンパウンドが得られず、そ
の結果、得られる成形物の着色や光沢にむらが生じて成
形物の外観が劣ったり、成形物の透明性が劣ったりする
という問題があった。一方、架橋密度が0.5%以上で
あると、均一なコンパウンドは得られるが、十分な低収
縮効果が得られないという問題があった。
【0007】これらの不飽和ポリエステル樹脂組成物を
改良したものとして、重合性単量体に対して易溶性でな
い物質を表面に有し、かつ、重合性単量体に対して膨潤
度が2〜40である3次元化されたアクリル系、スチレ
ン系又は酢酸ビニル系の樹脂粉末を低収縮剤として含有
してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物がある(特開昭
62−148558号公報)。ここで使用されている低
収縮剤は、重合性単量体に対して高い膨潤性(膨潤度2
〜40)を有するこれまでの低収縮剤の表面を、重合性
単量体に対して易溶性でない物質で被覆したものであ
り、それにより、得られる成形品の着色性や光沢性の向
上を図ったものである。しかしながら、この低収縮剤
は、シャープな粒度分布のものが得にくく、さらに得ら
れる不飽和ポリエステル樹脂組成物の分散性が充分では
ない。そのため、得られる成形品の着色性や光沢性が必
ずしも充分ではなく、成形物にむらが生じて成形物の外
観が劣ったり、透明性が劣ったりするという問題があっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、得られる成形品が着色性、光沢性、透明性及び機械
強度に優れる低収縮剤を提供するものである。請求項2
記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、分散
性に優れ、得られる成形品の表面平滑性に優れる低収縮
剤を提供するものである。請求項3〜5に記載の発明
は、着色性、光沢性、透明性及び機械強度に優れる成形
品の製造に好適な樹脂組成物を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I)
【数2】 (式中、W1は溶媒を含有させたときの多孔性重合体微
粒子の重量、W2は乾燥させたときの多孔性重合体微粒
子の重量を示す)で求められる保液能力が3〜90重量
%である多孔性重合体微粒子からなる低収縮剤に関する
ものである。また、本発明は、多孔性重合体微粒子の平
均粒子径が1〜100μmである前記低収縮剤に関する
ものである。さらに、本発明は、前記のいずれかの低収
縮剤及び樹脂を含有してなる樹脂組成物に関するもので
ある。さらに、本発明は、樹脂が不飽和ポリエステル樹
脂である請求項3記載の樹脂組成物に関するものであ
る。さらに、本発明は、樹脂がビニル系樹脂である請求
項3記載の樹脂組成物に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の低収縮剤は、式(I)
【数3】 (式中、W1は溶媒を含有させたときの多孔性重合体微
粒子の重量、W2は乾燥させたときの多孔性重合体微粒
子の重量を示す)で求められる保液能力が3〜90重量
%である多孔性重合体微粒子からなる。溶媒としては、
水、有機溶媒等が挙げられ、水が好ましく用いられる。
1は、例えば、容器に多孔性重合体微粒子及び充分な
溶媒を入れ、この微粒子に溶媒が充分馴染むまで(例え
ば、30分間〜30時間)室温で静置した後、デカンテ
ーションしてこの微粒子に含有されない溶媒を除去し、
残存する微粒子の重量を測定することによって求めるこ
とができる。また、W2は、例えば、W1を測定した後の
微粒子を遠心分離するか又は乾燥機中に放置することに
より、この微粒子中の溶媒を除去して乾燥させ、乾燥後
の微粒子の重量を測定することによって求めることがで
きる。
【0011】好ましい条件の一例を挙げる。3リットル
のフラスコ容器に微粒子100gを入れ、次いでイオン
交換水1000gを注ぎ、25時間静置後デカンテーシ
ョンでフリーの水を除き、まず、含水微粒子の重量W1
を測定する。ついで、含水微粒子を遠心脱水機で10分
間脱水し、それを120℃の乾燥機中で2時間乾燥して
重量W2を算出することができる。
【0012】本発明における多孔性重合体微粒子の保液
能力とは、前記式(I)から求められる値であり、得ら
れる成形品の着色性、光沢性、透明性及び機械強度のバ
ランスの点から、3〜90重量%であることが必要であ
り、5〜80重量%であることが好ましく、10〜70
重量%であることがより好ましい。この保液能力が3重
量%未満であったり90重量%を越えると、得られる成
形品の着色性、光沢性、透明性及び機械強度が劣る。本
発明に係る多孔性重合体微粒子は、膨潤度が2未満であ
るものが好ましい。ここで、膨潤度とは、シリンダーに
一定量の微粒子を添加した場合におけるシリンダー内の
微粒子の底部から最上部までの高さをh、このシリンダ
ーにさらに十分な量の液体の単量体を添加した場合にお
けるシリンダー内の微粒子の底部から最上部までの高さ
をh′としたときの、h′/hの比をいう。この多孔性
重合体微粒子は、例えば、分子中にビニル基を1個有す
る単量体と分子中にビニル基を2個以上有する単量体の
少なくとも一方を、これらの単量体を溶解し、かつ、得
られるビニル系重合体を溶解しない有機溶媒中で懸濁重
合させて得ることができる。
【0013】分子中にビニル基を1個有する単量体とし
ては、分子中にビニル基を1個有するスチレン系単量
体、分子中にビニル基を1個有するアクリル系単量体等
が挙げられる。分子中にビニル基を1個有するスチレン
系単量体としては、スチレン、スチレン誘導体等が挙げ
られ、スチレン誘導体としては、α−メチルスチレン、
ビニルトルエン、p−t−ブチルスチレン等が挙げられ
る。分子中にビニル基を1個有するアクリル系単量体と
しては、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル
酸、メタクリル酸誘導体等が挙げられる。
【0014】アクリル酸誘導体としては、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリ
ル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシ
ル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリ
ル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸グリシジル、アク
リル酸メトキシエチル、アクリル酸プロポキシエチル、
アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸メトキシジエチ
レングリコール、アクリル酸エトキシジエチレングリコ
ール、アクリル酸メトキシエチレングリコール、アクリ
ル酸ブトキシトリエチレングリコール、アクリル酸メト
キシジプロピレングリコール、アクリル酸フェノキシエ
チル、アクリル酸フェノキシジエチレングリコール、ア
クリル酸フェノキシテトラエチレングリコール、アクリ
ル酸ベンジル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸
テトラヒドロフルフリル、アクリル酸ジシクロペンテニ
ル、アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、アク
リル酸N−ビニル−2−ピロリドン、アクリル酸ヒドロ
キシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル
酸ヒドロキシブチル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−
フェニルオキシプロピル、アクリル酸グリシジル、アク
リロニトリル、アクリルアミド、N−メチロールアクリ
ルアミド、ジアセトンアクリルアミド等が挙げられる。
【0015】メタクリル酸誘導体としては、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタ
クリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル
酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシ
ル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル、
メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸メトキシエチ
ル、メタクリル酸プロポキシエチル、メタクリル酸ブト
キシエチル、メタクリル酸メトキシジエチレングリコー
ル、メタクリル酸エトキシジエチレングリコール、メタ
クリル酸メトキシエチレングリコール、メタクリル酸ブ
トキシトリエチレングリコール、メタクリル酸メトキシ
ジプロピレングリコール、メタクリル酸フェノキシエチ
ル、メタクリル酸フェノキシジエチレングリコール、メ
タクリル酸フェノキシテトラエチレングリコール、メタ
クリル酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタ
クリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸ジシク
ロペンテニル、メタクリル酸ジシクロペンテニルオキシ
エチル、メタクリル酸N−ビニル−2−ピロリドン、メ
タクリロニトリル、メタクリルアミド、N−メチロール
メタクリルアミド、メタクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒ
ドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシ−3−フ
ェニルオキシプロピル等が挙げられる。これらの分子中
にビニル基を1個有する単量体は単独で又は2種類以上
を組み合わせて使用される。
【0016】分子中にビニル基を2個以上有する単量体
としては、分子中にビニル基を2個有する単量体、分子
中にビニル基を3個以上有する単量体が挙げられる。分
子中にビニル基を2個有する単量体としては、ジビニル
ベンゼン、グリコールとアクリル酸又はメタクリル酸と
の反応生成物等が挙げられ、分子中にビニル基を3個以
上有する単量体としては、トリメチロールエタントリア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメ
チロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラメタクリレート等が挙げられる。
【0017】グリコールとアクリル酸又はメタクリル酸
との反応生成物としては、エチレングリコールジアクリ
レート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、
1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペン
タンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチ
レングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコー
ルジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリ
レート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3
−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタ
ンジオールジメタクリレート、1,5−ペンタンジオー
ルジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチ
レングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメ
タクリレート等が挙げられる。これらの分子中にビニル
基を2個以上有する単量体は、ビニル系重合体における
架橋剤として機能するものであり、この単量体は単独で
又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0018】全単量体中における分子中にビニル基を1
個有する単量体と分子中にビニル基を2個以上有する単
量体の割合は、特に制限されるものではなく、全単量体
が分子中にビニル基を1個有する単量体のみであっても
よいし、全単量体が分子中にビニル基を2個以上有する
単量体のみであってもよい。さらに、分子中にビニル基
を1個有する単量体と分子中にビニル基を2個以上有す
る単量体の混合物であってもよい。この混合物の場合、
所望の多孔性の重合体微粒子が得やすい点から、全単量
体における分子中にビニル基を2個以上有する単量体の
割合は、50〜80重量%とすることが好ましい。
【0019】これらの単量体の重合に用いられる有機溶
媒は、これらの単量体を溶解し、かつ、得られるビニル
系重合体を溶解しない有機溶媒であれば特に制限される
ものではなく、使用する単量体と得られるビニル系重合
体の種類に応じて適宜選択されるが、例えば、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、ブ
タノール、イソアミルアルコール、酢酸ブチル、酢酸エ
チレングリコールモノエチルエーテル、ヘキサン、オク
タン、デカン等が挙げられる。これらの有機溶媒は、単
独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。有機溶
媒の配合割合は、多孔性の点から、単量体の総量に対し
て5〜90重量%であることが好ましい。この配合割合
が5重量%未満であったり90重量%を越えると、所望
の多孔性の重合体微粒子が得にくくなる傾向にある。
【0020】重合に際しては、水性媒体に前記単量体及
び有機溶媒を添加し、さらに、重合開始剤及び懸濁剤を
添加して攪拌することにより、水性媒体中に油滴を乳化
分散させ、加熱して油滴中で重合反応を行うことが好ま
しい。水性媒体としては、例えば、水及び親水性有機溶
媒が挙げられ、親水性有機溶媒としては、例えば、アル
コール、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる
が、懸濁性の点から水が好ましい。水性媒体の配合割合
は、配合する単量体の種類と量により適宜選択され、特
に制限されるものではないが、反応液の粘度と得られる
微粒子の生産性のバランスの点から、配合する単量体の
総量100重量部に対して、50〜500重量部である
ことが好ましく、80〜400重量部であることがより
好ましい。この配合割合が50重量部未満であると、反
応液の粘度が著しく増大する傾向にあり、500重量部
を越えると、得られる微粒子の生産性が低下する傾向に
ある。
【0021】重合開始剤としては、例えば、過酸化物系
ラジカル開始剤、アゾ系重合開始剤等が挙げられる。過
酸化物系ラジカル開始剤としては、過酸化ベンゾイル、
過安息香酸2−エチルヘキシル、過酸化アセチル、過酸
化イソブチリル、過酸化オクタノイル、過酸化ラウロイ
ル、過酸化ジ−tert−ブチル、クメンヒドロペルオキシ
ド、メチルエチルケトンペルオキシド、4,4,6−ト
リメチルシクロヘキサノンジ−tert−ブチルペルオキシ
ケタール、シクロヘキサノンペルオキシド、メチルシク
ロヘキサノンペルオキシド、アセチルアセトンペルオキ
シド、シクロヘキサノンジ−tert−ブチルペルオキシケ
タール、アセトンジ−tert−ブチルペルオキシケター
ル、ジイソプロピルヒドロペルオキシド等が挙げられ
る。
【0022】また、アゾ系重合開始剤としては、2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、(1−フェニ
ルエチル)アゾジフェニルメタン、2,2′−アゾビス
(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、
ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレート、2,
2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,
1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカーボニトリ
ル)、2−(カーバモイルアゾ)イソブチロニトリル、
2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタ
ン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メト
キシバレロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチル
プロパン)等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独
で又は2種類以上を組み合わせて使用される。これらの
重合開始剤の配合割合は、重合時間と得られる重合体の
分子鎖長のバランスの点から、配合する単量体の総量1
00重量部に対して、0.05〜10重量部であること
が好ましく、0.1〜8重量部であることがより好まし
く、0.5〜5重量部であることがさらに好ましい。こ
の配合割合が0.05重量部未満であると、重合時間が
長くなる傾向にあり、10重量部を越えると、分子鎖長
が不十分となる傾向にある。
【0023】懸濁剤としては、水不溶性懸濁剤及び水溶
性懸濁剤が挙げられ、水不溶性懸濁剤としては、リン酸
三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、酸化チタン、水
酸化カルシウム、炭酸カルシウム、シリカ等が挙げら
れ、水溶性懸濁剤としては、例えば、部分ケン化ポリビ
ニルアルコール、メチルセルロース、ポリビニルピロリ
ドン、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。これ
らの懸濁剤の中では、得られる油滴の安定性、得られる
微粒子の粒度分布の鋭さ及び微粒子の洗浄性の点から、
リン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、部分ケン
化ポリビニルアルコール及びメチルセルロースが好まし
く、リン酸三カルシウム及びヒドロキシアパタイトがよ
り好ましい。これらの懸濁剤は単独で又は2種類以上を
組み合わせて使用される。これらの懸濁剤の配合割合
は、重合時間と得られる重合体の分子鎖長のバランスの
点から、配合する単量体の総量100重量部に対して、
0.05〜10重量部であることが好ましく、0.1〜
10重量部であることがより好ましく、1〜8重量部で
あることがさらに好ましい。この配合割合が0.05重
量部未満であると、重合時間が長くなる傾向にあり、1
0重量部を越えると、分子鎖長が不十分となる傾向にあ
る。
【0024】また、重合に際しては、連鎖移動剤を添加
してもよい。連鎖移動剤としては、例えば、t−ドデシ
ルメルカプタン等のアルキルメルカプタン、α−メチル
スチレンダイマー及びジイソプロピルキサントゲン等の
低級アルキルキサントゲン類、四塩化炭素、四臭化炭素
などが挙げられる。これらの連鎖移動剤は単独で又は2
種類以上を組み合わせて使用される。これらの連鎖移動
剤は必須成分ではなく、使用してもしなくてもよい。
【0025】さらに、前記懸濁剤の中には、単独では懸
濁剤としての機能を充分に現さないものもあり、その場
合、重合に際して懸濁助剤を添加することが好ましい。
懸濁助剤としては、界面活性剤を使用することができ、
界面活性剤としては、例えば、陽イオン系、陰イオン
系、ノニオン系界面活性剤が挙げられ、界面活性剤とし
ては公知のものが使用でき、例えば、陰イオンタイプ、
陽イオンタイプ、ノニオンタイプの界面活性剤が挙げら
れる。陰イオンタイプの界面活性剤としては、例えば、
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィ
ンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウ
ム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウ
ム、これらの金属塩等が挙げられる。陽イオンタイプの
界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩(ステ
アリルアミン塩酸塩、ジオレイルアミン硫酸塩等)、4
級アルキルアンモニウム塩(ステアリルトリメチルアン
モニウムクロライド等)、アミンオキサイド(ラウリル
ジメチルアミンオキサイド等)などが挙げられる。ノニ
オンタイプの界面活性剤としては、例えば、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル(ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル等)、ポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテル(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
等)、ソルビタン脂肪酸エステル(ソルビタンモノラウ
レート等)などが挙げられる。
【0026】これらの界面活性剤の中では、懸濁助剤の
効果を十分に発揮させる点から、陰イオンタイプのもの
が好ましい。これらの懸濁助剤は、単独で又は2種類以
上を組み合わせて使用される。これらの懸濁助剤の配合
割合は、良好な懸濁重合が行える点から、水性媒体に対
し、1×10-4〜0.1重量%であることが好ましく、
2×10-4〜0.08重量%であることがより好まし
く、3×10-4〜0.06重量%であることがさらに好
ましい。この配合量が1×10-4重量%未満であったり
0.1重量%を超えると、良好な懸濁重合が行えない傾
向にある。
【0027】攪拌は、例えば、水性媒体に前記単量体、
有機溶媒、重合開始剤及び懸濁剤を添加して得られた混
合液を、高速剪断機構を備えた装置等を用いて高速剪断
下で撹拌することによって行うことができる。高速剪断
機構を備えた装置としては各種の高速分散機が挙げら
れ、高速分散機としては、例えば、ホモジナイザーが挙
げられる。ここで、ホモジナイザーとは、互いに相溶し
ない物質をケーシング(固定板)と高速回転翼との狭い
間隙を通過させ、その際発生する激しい剪断及び乱流等
により、ある液体中に、その液体とは相溶しない物質を
微粒子状に分散させる装置をいう。このようなホモジナ
イザーとしては、例えば、TKホモミキサーHV−M型
(特殊機化工業(株)商品名)等が挙げられる。ホモジナ
イザーを用いて撹拌する場合は、高速回転翼の翼の周速
は3m/秒以上とすることが好ましい。この周速が3m
/秒未満であると、所望の粒子径の微粒子が得られにく
くなる傾向にある。
【0028】攪拌後、水性媒体中に油滴が乳化分散され
た前記混合液を、例えば、70〜95℃で加熱すること
により、重合反応させる。加熱後、混合液を通常の方法
により、冷却、脱水、洗浄、乾燥することにより、多孔
性重合体微粒子を得ることができる。多孔性重合体微粒
子の平均粒子径は、得られる成形品が各種特性に優れる
点から、1〜100μmであることが好ましい。この平
均粒子径が1μm未満であると、得られる成形品の透明
性が劣る傾向にあり、100μmを越えると、得られる
成形品の平滑性が劣る傾向にある。なお、ここでいう平
均粒子径は、メジアン径を意味する。得られる多孔性重
合体微粒子は、低収縮剤として利用できる。
【0029】本発明の樹脂組成物は、前記低収縮剤と樹
脂を含有してなるものである。樹脂としては、不飽和ポ
リエステル樹脂、ビニル系樹脂、アミド樹脂、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂等が挙げられるが、本
発明では不飽和ポリエステル樹脂及びビニル系樹脂が好
ましい。不飽和ポリエステル樹脂としては、酸成分とア
ルコール成分を常法によりエステル重合して得られるも
のが使用できる。酸成分としては、例えば、不飽和二塩
基酸又はその無水物、多塩基酸等を使用することができ
る。不飽和二塩基酸としては、例えば、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、メサコン酸等が挙げられ、多塩基
酸としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、無
水フタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙
げられる。アルコール成分としては、例えば、ジオー
ル、トリオール等を使用することができる。ジオールと
しては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等が挙げ
られ、トリオールとしては、例えば、トリメチロールプ
ロパン等が挙げられる。
【0030】不飽和ポリエステル樹脂は上記アルコール
成分と酸成分を常法に従って縮合反応させることによっ
て製造することができ、例えば、上記アルコール成分と
酸成分を反応容器に配合し、不活性ガス(窒素ガス等)
の存在下、150〜190℃で5〜6時間加熱し、副生
する低分子化合物を連続的に反応系外に除去し、更に温
度200〜250℃で6〜8時間加熱し、反応物を取得
することによって製造することができる。アルコール成
分と酸成分は、常法で用いられている範囲で配合するこ
とができるが、水酸基/カルボキシル基がモル比で1/
2〜2/1となる割合で配合することが好ましい。得ら
れるポリエステル樹脂の酸価は、特に制限されるもので
はないが、1〜20であることが好ましい。この不飽和
ポリエステル樹脂は、単独で又は2種類以上組み合わせ
て使用される。
【0031】不飽和ポリエステル樹脂を用いる際は、重
合性単量体を用いることが好ましい。重合性単量体とし
ては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、ジビニルベンゼン等のスチレン系単量体、アクリル
酸又はメタクリル酸の低級アルキルエステル、ジアリル
フタレート、ジアリルイソフタレートなどが挙げられ
る。これらの重合性単量体は、単独で又は2種類以上組
み合わせて使用される。
【0032】不飽和ポリエステル樹脂組成物における低
収縮剤、不飽和ポリエステル樹脂及び重合性単量体の配
合割合は特に制限されるものではなく、製造する成形品
の用途によって適宜選択されるものであるが、低収縮剤
の配合割合は不飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体の
総量100重量部に対して1〜20重量部とすることが
好ましい。また、重合性単量体を用いる場合、その配合
割合は不飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体の総量1
00重量部に対して20〜80重量部とすることが好ま
しい。
【0033】さらに、不飽和ポリエステル樹脂組成物
は、必要に応じて、充填剤、増粘剤、硬化触媒、着色剤
等の各種添加剤を含有させることができる。充填剤とし
ては、例えば、炭酸カルシウム、アルミナ等が挙げら
れ、増粘剤としては、酸化マグネシウム、水酸化マグネ
シウム、酸化カルシウム等が挙げられ、硬化触媒として
は、例えば、各種有機過酸化物等が挙げられ、着色剤と
しては、例えば、各種染料、顔料等が挙げられる。これ
らの各種添加剤の配合割合は、製造する成形品の用途に
よって適宜選択され、特に制限されるものではない。
【0034】本発明の低収縮剤である多孔性重合体微粒
子と前記不飽和ポリエステル樹脂、重合性単量体及び各
種添加剤等を混合すると、多孔性重合体微粒子中の孔
に、前記不飽和ポリエステル樹脂、重合性単量体、各種
添加剤等が入り込む。そのため、低収縮剤はほとんど膨
潤せず、これにより、本発明の不飽和ポリエステル樹脂
組成物を用いて得られた成形品は、着色性、光沢性、透
明性及び機械強度に優れるものとなる。
【0035】ポリエステル樹脂組成物は、シートモール
ディングコンパウンド(SMC)、バルクモールディン
グコンパウンド(BMC)、TMC(シンモールドコン
パウンド)、レジンインジェクションモールディング
(RIM)法に用いるコンパウンドとして種々の成形品
等に有効に利用される。
【0036】次にビニル系樹脂の組成物について説明す
る。ビニル系樹脂とは、一般にα,β−不飽和エチレン
系単量体を重合して得られる樹脂である。これはα,β
−不飽和エチレン系単量体を、重合開始剤を用いて、溶
液重合、塊状重合、懸濁重合、乳化重合等の公知の方法
により重合した、公知のものが使用できる。係る樹脂と
しては上記した多孔性重合体微粒子に使用される単量体
として説明したビニル基を有する単量体の重合体が挙げ
られ、中でもスチレン又はその誘導体を重合して得られ
るスチレン系樹脂、スチレン又はその誘導体とアクリル
系単量体を共重合して得られるスチレン−アクリル系樹
脂、アクリル系単量体を重合して得られるアクリル系樹
脂等のが好ましいものとして用いられる。用いるビニル
系樹脂の重量平均分子量は1万〜50万であることが好
ましい。重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線
を用いて換算することにより求めることができる。
【0037】本発明のビニル系樹脂組成物は、その他の
成分として、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン、ジビニルベンゼン等のスチレン系単量体、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル等のアクリル酸又はメタクリル酸の低級アルキ
ルエステル、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレ
ートなどの重合性単量体自体を含むことができる。これ
らの重合性単量体は、単独で又は2種類以上組み合わせ
て使用される。
【0038】ビニル系樹脂組成物における低収縮剤、ビ
ニル系樹脂及び重合性単量体の配合割合は特に制限され
るものではなく、製造する成形品の用途によって適宜選
択されるものであるが、低収縮剤の配合割合は、低収縮
剤と樹脂と重合性単量体の総量100重量部に対して1
〜20重量部とすることが好ましく、また、重合性単量
体を用いる場合、その配合割合は低収縮剤と樹脂と重合
性単量体の総量100重量部に対して20〜80重量部
とすることが好ましい。
【0039】さらに、ビニル系樹脂組成物は、必要に応
じて、充填剤、増粘剤、硬化触媒、着色剤等の各種添加
剤を含有させることができる。充填剤としては、例え
ば、炭酸カルシウム、アルミナ等が挙げられ、増粘剤と
しては、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化
カルシウム等が挙げられ、硬化触媒としては、例えば、
各種有機過酸化物等が挙げられ、着色剤としては、例え
ば、各種染料、顔料等が挙げられる。これらの各種添加
剤の配合割合は、製造する成形品の用途によって適宜選
択され、特に制限されるものではない。
【0040】本発明の低収縮剤である多孔性重合体微粒
子とビニル系樹脂、重合性単量体及び各種添加剤等を混
合すると、多孔性重合体微粒子の中の孔に、前記樹脂、
重合性単量体、各種添加剤等が入り込む。そのため、低
収縮剤はほとんど膨潤せず、これにより、本発明のビニ
ル系樹脂組成物を用いて得られた成形品は、分散性、着
色性、光沢性、透明性及び機械強度に優れるものとな
る。
【0041】ビニル系樹脂組成物は、シートモールディ
ングコンパウンド(SMC)、バルクモールディングコ
ンパウンド(BMC)、TMC(シンモールドコンパウ
ンド)、レジンインジェクションモールディング(RI
M)法に用いるコンパウンドとして種々の成形品等に有
効に利用される。
【0042】
【実施例】以下、実施例を説明する。なお、部は重量部
を意味する。 実施例1 バルクモールディングコンパウンド(BM
C)成型品(F−1)の製造及び評価 (1)重合体微粒子(P−1)の製造 TKホモミキサーHV−M型(特殊機化工業(株)製)、
回転翼径d=29mm)を装備した容器に、ステアリルメ
タクリレート45部、メトキシポリエチレングリコール
メタクリレート(エチレングリコール単位数:9)5
部、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート150
部、過酸化ベンゾイル1部、酢酸ブチル100部、酢酸
エチレングリコールモノエチルエーテル100部、イオ
ン交換水2000部、メチルセルロース2部及びドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.001部を徐々に
添加して混合液を調製し、TKホモミキサーの回転数を
3000〜4000rpmとし、この混合液を高速剪断攪
拌した。油滴粒子形成後、混合液を反応釜に入れ、反応
釜を80℃、10時間加熱して重合反応を進め、その
後、混合液を冷却、脱水、洗浄、乾燥して重合体微粒子
(P−1)を得た。
【0043】前記コールターカウンターを用い、得られ
た重合体微粒子(P−1)の平均粒子径を測定した結
果、25μmであった。また、この重合体微粒子(P−
1)を電子顕微鏡(日立製作所(株)、日立S−500A
型)で観察した結果、この微粒子の表面に微小な細孔が
観察された。得られた重合体微粒子(P−1)の保液能
力を次のようにして求めた。まず、得られた重合体微粒
子(P−1)を3リットルのフラスコに入れ、水100
0gを注いで25時間静置した後、デカンテーションし
て重合体微粒子(P−1)の外側にある水を除去し、含
水した重合体微粒子の質量を測定した後、この重合体微
粒子を遠心脱水機を用いて10分間脱水し、乾燥機中で
120℃、2時間乾燥し、乾燥した重合体微粒子の質量
を測定し、前記式(I)に基づいて保液能力(重量%)
を算出した。
【0044】(2)不飽和ポリエステル樹脂組成物(C
−1)の製造 温度計、窒素吹き込み管、精留塔及び撹拌装置をつけた
3リットルのフラスコに、テレフタル酸1062部、プ
ロピレングリコール523部、ネオペンチルグリコール
333部及びエチレングリコール397部を仕込み、マ
ントルヒーターを用いて加熱して5時間で230℃まで
昇温した。その後、220℃まで急冷し、保温し、酸価
が14となった時点でさらに冷却し、無水マレイン酸9
41部を加え、再度7時間で225℃まで昇温した。そ
の後、220℃まで急冷し、保温し、酸価が37となっ
た時点でさらに冷却して反応を終了させ、反応物をスチ
レンに溶解した。得られた生成物は不飽和ポリエステル
樹脂とスチレンの混合物であり、この混合物のスチレン
含有量は40重量%であった。攪拌機を備えた容器に、
前記混合物100部、「パーブチルZ」(日本油脂(株)
製硬化剤の商品名)1.3部、「ハイジライトH32
0」(昭和電工(株)製充填剤の商品名)200部、ステ
アリン酸亜鉛(離型剤)5部、酸化マグネシウム(増粘
剤)0.3部を配合し、さらに、低収縮剤として、実施
例1で得られた重合体微粒子(P−1)15部を配合
し、攪拌し、各成分が均一に分散された不飽和ポリエス
テル樹脂組成物(C−1)が得られた。
【0045】(3)バルクモールディングコンパウンド
(BMC)成型品(F−1)の製造 実施例1(2)で得られた不飽和ポリエステル樹脂組成
物(C−1)に、補強剤として、日東紡(株)製ガラスフ
ァイバー「チョップドストランド CS−3PB549
S」10部を配合し、ニーダを用いて10分間よく混練
し、コンパウンドを調製した。次に、スチレンの飛散を
防止するため、このコンパウンドをポリエチレンテレフ
タレートフィルムで梱包し、40℃で2時間放置し、こ
のコンパウンドを熟成させた。このコンパウンド700
gを金型(220×220(mm))に入れ、成形温度1
40℃、成形圧力100kgf/cm2、成形時間9分間の条
件で、厚さ7mmのBMC成型品(F−1)を製造した。
【0046】(4)BMC成型品(F−1)の評価 得られたBMC成型品(F−1)の収縮性、着色・光沢
むら、透明性及び機械強度を次の基準で評価した。結果
を表1に示す。 (収縮性)金型長さ220mmに対応するBMC成型品
(F−1)の辺の長さを測定し、式(II)から収縮率
(%)を求めた。
【数4】 (着色・光沢むら)得られたBMC成型品(F−1)の
外観を目視判定した。
【0047】(透明性)濁度計(日本電色工業(株)製、
形式名:Σ90)の可視光を用いて、サンプルのない状
態を透過率100%とし、サンプル部を遮蔽した状態を
透過率0%となるように計器を補正し、この補正をした
後、BMC成型品(F−1)サンプル部に入れ、この成
形品の透過率を測定した。 (機械強度)「オートグラフIM−100型」(島津製
作所(株)商品名)を用い、次の条件で曲げ強度を測定し
た。 試験片の大きさ:長さ125mm、幅25mm、厚さ7mm テストスピード:4mm/分 フルスケール :100kg
【0048】実施例2 BMC成型品(F−2)の製造
及び評価 (1)重合体微粒子(P−2)の製造 TKホモミキサーの回転数を1500〜2000rpmと
し、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの配合量を
0.001部とした以外は実施例1(1)と同様にして
重合体微粒子(P−2)を得た。実施例1(1)と同様
にして重合体微粒子(P−2)の平均粒子径を測定した
結果、80μmであり、また、この重合体微粒子(P−
2)の表面に微小な細孔が観察された。さらに、実施例
1(1)と同様にして、得られた重合体微粒子(P−
2)の保液能力(重量%)を算出した。
【0049】(2)不飽和ポリエステル樹脂組成物(C
−2)の製造 低収縮剤として、実施例2(1)で得られた重合体微粒
子(P−2)を使用した以外は実施例1(2)と同様に
し、各成分が均一に分散された不飽和ポリエステル樹脂
組成物(C−2)が得られた。
【0050】(3)BMC成型品(F−2)の製造及び
評価 不飽和ポリエステル樹脂組成物として、実施例2(2)
で得られた不飽和ポリエステル樹脂組成物(C−2)を
用いた以外は実施例1(3)及び(4)と同様にし、B
MC成型品(F−2)を製造し、評価した。結果を表1
に示す。
【0051】実施例3 BMC成型品(F−3)の製造
及び評価 (1)重合体微粒子(P−3)の製造 TKホモミキサーの回転数を9000〜12000rpm
とし、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの配合量
を0.01部とした以外は実施例1(1)と同様にして
重合体微粒子(P−3)を得た。実施例1(1)と同様
にして重合体微粒子(P−3)の平均粒子径を測定した
結果、10μmであり、また、この重合体微粒子(P−
3)の表面に微小な細孔が観察された。さらに、実施例
1(1)と同様にして、得られた重合体微粒子(P−
3)の保液能力(重量%)を算出した。
【0052】(2)不飽和ポリエステル樹脂組成物(C
−3)の製造 低収縮剤として、実施例3(1)で得られた重合体微粒
子(P−3)を使用した以外は実施例1(2)と同様に
し、各成分が均一に分散された不飽和ポリエステル樹脂
組成物(C−3)が得られた。
【0053】(3)BMC成型品(F−3)の製造及び
評価 不飽和ポリエステル樹脂組成物として、実施例3(2)
で得られた不飽和ポリエステル樹脂組成物(C−3)を
用いた以外は実施例1(3)及び(4)と同様にし、B
MC成型品(F−3)を製造し、評価した。結果を表1
に示す。
【0054】実施例4 BMC成型品(F−4)の製造
及び評価 (1)重合体微粒子(P−4)の製造、 TKホモミキサーHV−M型(特殊機化工業(株)製)、
回転翼径d=29mm)を装備した容器に、グリシジルメ
タクリレート20部、エチレングリコールジメタクリレ
ート160部、スチレン20部、2,2′−アゾビスイ
ソブチロニトリル1部、酢酸ブチル80部、酢酸エチレ
ングリコールモノエチルエーテル120部、イオン交換
水1500部、ヒドロキシアパタイト(日本化学工業
(株)製、商品名:スーパータイト10)800部及びド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.001部を徐
々に添加して混合液を調製し、TKホモミキサーの回転
数を3000〜4000rpmとし、この混合液を高速剪
断攪拌した。油滴粒子形成後、混合液を反応釜に入れ、
反応釜を80℃、10時間加熱して重合反応を進め、そ
の後、混合液を冷却、脱水、洗浄、乾燥して重合体微粒
子(P−4)を得た。前記コールターカウンターを用
い、得られた重合体微粒子(P−4)の平均粒子径を測
定した結果、40μmであった。また、この重合体微粒
子(P−4)を電子顕微鏡で観察した結果、この微粒子
の表面に微小な細孔が観察された。さらに、実施例1
(1)と同様にして、得られた重合体微粒子(P−4)
の保液能力(重量%)を算出した。
【0055】(2)不飽和ポリエステル樹脂組成物(C
−4)の製造 低収縮剤として、実施例4(1)で得られた重合体微粒
子(P−4)を使用した以外は実施例1(2)と同様に
し、各成分が均一に分散された不飽和ポリエステル樹脂
組成物(C−4)が得られた。
【0056】(3)BMC成型品(F−4)の製造及び
評価 不飽和ポリエステル樹脂組成物として、実施例4(2)
で得られた不飽和ポリエステル樹脂組成物(C−4)を
用いた以外は実施例1(3)及び(4)と同様にし、B
MC成型品(F−4)を製造し、評価した。結果を表1
に示す。
【0057】実施例5 BMC成型品(F−5)の製造
及び評価 (1)重合体微粒子(P−5)の製造 TKホモミキサーHV−M型(特殊機化工業(株)製)、
回転翼径d=29mm)を装備した容器に、ジビニルベン
ゼン(純度60%)180部、エチレングリコールジメ
タクリレート20部、2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル1部、ジエチルベンゼン200部、イオン交換水
1500部、ヒドロキシアパタイト200部及びドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.001部を徐々に
添加して混合液を調製し、TKホモミキサーの回転数を
3000〜4000rpmとし、この混合液を高速剪断攪
拌した。油滴粒子形成後、混合液を反応釜に入れ、反応
釜を80℃、10時間加熱して重合反応を進め、その
後、混合液を冷却、脱水、洗浄、乾燥して重合体微粒子
(P−5)を得た。前記コールターカウンターを用い、
得られた重合体微粒子(P−5)の平均粒子径を測定し
た結果、58μmであった。また、この重合体微粒子
(P−5)を電子顕微鏡で観察した結果、この微粒子の
表面に微小な細孔が観察された。さらに、実施例1
(1)と同様にして、得られた重合体微粒子(P−5)
の保液能力(%)を算出した。
【0058】(2)不飽和ポリエステル樹脂組成物(C
−5)の製造 低収縮剤として、実施例5(1)で得られた重合体微粒
子(P−5)を使用した以外は実施例1(2)と同様に
し、各成分が均一に分散された不飽和ポリエステル樹脂
組成物(C−5)が得られた。
【0059】(3)BMC成型品(F−5)の製造及び
評価 不飽和ポリエステル樹脂組成物として、実施例5(2)
で得られた不飽和ポリエステル樹脂組成物(C−5)を
用いた以外は実施例1(3)及び(4)と同様にし、B
MC成型品(F−5)を製造し、評価した。結果を表1
に示す。
【0060】比較例1 BMC成型品(CF−1)の製
造及び評価 (1)重合体微粒子(CP−1)の製造 TKホモミキサーHV−M型(特殊機化工業(株)製)、
回転翼径d=29mm)を装備した容器に、スチレン20
0部、ジビニルベンゼン(純度60%)0.8部、過酸
化ベンゾイル1.2部、イオン交換水280部、ヒドロ
キシアパタイト50部及びドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム0.001部を徐々に添加して混合液を調製
し、TKホモミキサーの回転数を3000〜4000rp
mとし、この混合液を高速剪断攪拌した。油滴粒子形成
後、混合液を反応釜に入れ、反応釜を80℃、10時間
加熱して重合反応を進め、その後、混合液を冷却、脱
水、洗浄、乾燥して重合体微粒子(CP−1)を得た。
前記コールターカウンターを用い、得られた重合体微粒
子(CP−1)の平均粒子径を測定した結果、58μm
であった。また、この重合体微粒子(CP−1)を電子
顕微鏡で観察した結果、この微粒子の表面には微小な細
孔が観察されなかった。さらに、実施例1(1)と同様
にして、得られた重合体微粒子(CP−1)の保液能力
(重量%)を算出した。
【0061】(2)不飽和ポリエステル樹脂組成物(C
C−1)の製造 重合体微粒子(P−1)の代わりに比較例1(1)で得
られた重合体微粒子(CP−1)を使用した以外は実施
例1(2)と同様にし、不飽和ポリエステル樹脂組成物
(CC−1)が得られた。
【0062】(3)BMC成型品(CF−1)の製造及
び評価 不飽和ポリエステル樹脂組成物として、比較例1(2)
で得られた不飽和ポリエステル樹脂組成物(CC−1)
を用いた以外は実施例1(3)及び(4)と同様にし、
BMC成型品(CF−1)を製造し、評価した。結果を
表1に示す。
【0063】比較例2 BMC成型品(CF−2)の製
造及び評価 重合体微粒子(P−1)の代わりに粉末ポリエチレン
(住友精化(株)製、商品名:フローセンUF−20)を
使用した以外は実施例1と同様にし、不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物(CC−2)の製造した。不飽和ポリエス
テル樹脂組成物としてこの不飽和ポリエステル樹脂組成
物(CC−2)を用いた以外は実施例1(3)及び
(4)に従い、BMC成型品(CF−2)を製造し、評
価した。結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】表1から明らかなように、比較例1で得ら
れた重合体微粒子(CP−1)の保液能力は1(重量
%)と極めて低く、この重合体微粒子を用いて得られた
BMC成型品(CF−1)は、曲げ強度の欄の評価結果
が「4.8(kgf/mm2)」と低く、このBMC成型品は
機械強度に劣っていた。また、比較例2で重合体微粒子
の代わりに使用された粉末ポリエチレンの保液能力は1
(重量%)と極めて低く、この粉末ポリエチレンを用い
て得られたBMC成型品(CF−2)は、外観の欄の評
価結果が「着色・光沢むら有り」となっており、透過率
の欄の評価結果が「4(%)」となっており、曲げ強度
の欄の評価結果が3kgf/mm2と低く、このBMC成型品
は、外観、透明性及び機械強度に劣っていた。
【0066】これに対し、表1から明らかなように、実
施例1〜5で得られた重合体微粒子((P−1)〜(P
−5))の保液能力は20〜65(%)となっており、
これらの重合体微粒子を用いて得られたBMC成型品
((F−1)〜(F−5))は、外観の欄の評価結果が
「良好」となっており、透過率の欄の評価結果が「8
(%)」以上と高く、曲げ強度の欄の評価結果が「5.
4(kgf/mm2)」以上と高く、これらのBMC成型品
は、外観、透明性及び機械強度に優れていた。さらに、
BMC成型品((F−1)〜(F−5))の収縮率の欄
の評価結果は「0.33(%)」〜「0.43(%)」
と低く、実施例1〜5で得られた重合体微粒子((P−
1)〜(P−5))が優れた低収縮剤であることが示さ
れた。
【0067】実施例−6 1.重合体微粒子の製造 ステアリルメタクリレート45部、ポリエチレングリコ
ールメタクリレート(エチレングリコール単位数:9)
5部、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート15
0部、過酸化ベンゾイル1部、酢酸ブチル100部、酢
酸エチレングリコールモノエチルエーテル100部、イ
オン交換水2000部、メチルセルロース2部、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.001部をTKホ
モミキサーHV−M型で、3000〜4000rpmで
高速剪断撹拌を開始し、さらにドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウムを0.005部になるまで徐々に加え、
油滴径を10〜30μmに調整した後、反応釜に仕込ん
だ。反応釜の温度を80℃に上げて10時間重合を進
め、冷却、脱水、洗浄、乾燥して重合体微粒子を得た。
重合体微粒子のメジアン径(以下、簡便的に平均粒子径
とする)は25μmであった。電子顕微鏡観察では微粒
子表面には微小な細孔が観察された。保液能力は40%
であった。なお、重合体微粒子の評価法は次の通りであ
る。
【0068】(1)重合体微粒子及び油滴微粒子の粒度
分布の測定法 測定機器はコールターカウンターを用いた。コールター
カウンターは日科機社製ZM型を使用し、電解液は日科
機社製、アイソトンIIを用いた。粒度分布の測定法はマ
ニュアルに従い測定した。 (2)重合体微粒子の多孔性の有無 多孔性の有無は電子顕微鏡で観察した。
【0069】2.ビニル系樹脂組成物の製造並びにBM
C成形品の製造(部は重量部を示す) (1)組成物の製造 撹拌機を備えた容器にメタクリル酸メチル樹脂(重量平
均分子量10万、ガラス転移温度115℃、日立化成工
業(株)製)のメタクリル酸メチル溶液100部(固形分
濃度50%)、硬化剤(パーブチルZ、日本油脂(株)
製)1.3部、充填剤(ハイジライトH320、昭和電
工(株)製)200部、離型剤(ステアリン酸亜鉛)5
部、増粘剤(酸化マグネシウム)0.3部、多孔性重合
体微粒子10部を配合し均一になるまで十分に分散し、
ビニル系樹脂組成物を得た。
【0070】(2)BMC成形品の製造 上記ビニル系樹脂組成物に補強剤(ガラスファイバ、C
S−3PB549S、日東紡(株)製)10部を配合し、
ニーダで10分間よく混練して、コンパウンドを作製し
た。つぎにメタクリル酸メチルの飛散を防止するために
ポリエチレンテレフタレートフィルムで梱包し、40℃
で20時間、コンパウンドを熟成させた。これを700
g取り、寸法220×220(mm)の金型内にいれ、成
形温度140℃、成形圧力100kgf/cm2、成形時間9
分の条件で厚さ7mmのBMC成形品を製造した。なお、
以下の例でも、成形品の評価は実施例1と同様にして行
なった。成形品の収縮率は0.45%、着色、光沢むら
は良好、透過率は15%、曲げ強度は6.5kgf/mm2
あった。
【0071】実施例−7 実施例−6の重合体微粒子の製造法において、ホモミキ
サ回転数を1500〜2000RPM、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムを0.001部にした以外は実
施例−1と同様にして、重合体微粒子、組成物、成形品
を得た。重合体微粒子の平均粒子径は80μmであっ
た。電子顕微鏡観察では微粒子表面には微小な細孔が観
察された。保液能力は30%であった。成形品の収縮率
は0.47%、着色、光沢むらは良好、透過率は18
%、曲げ強度は6.4kgf/mm2であった。
【0072】実施例−8 実施例−6のホモミキサ回転数を9000〜12000
RPM、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.
01部にした以外は実施例−1と同様にして、重合体微
粒子、組成物、成形品を得た。重合体微粒子の平均粒子
径は10μmであった。電子顕微鏡観察では微粒子表面
には微小な細孔が観察された。保液能力は50%であっ
た。成形品の収縮率は0.35%、着色、光沢むらは良
好、透過率は12%、曲げ強度は7.0kgf/mm2であっ
た。
【0073】実施例−9 グリシジルメタクリレート20部、エチレングリコール
ジメタクリレート160部、スチレン20部、2,2′
−アゾビスイソブチロニトリル1部、酢酸ブチル80
部、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル120
部、イオン交換水1500部、ヒドロキシアパタイト
(スーパータイト10、日本化学工業(株)製)800
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.001
部をTKホモミキサーHV−M型で、3000〜400
0rpmで高速剪断撹拌を開始し、さらにドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムを0.005部になるまで徐々
に加え、油滴径を20〜30μmに調整した後、反応釜
に仕込んだ。反応釜の温度を80℃に上げて10時間重
合を進め、冷却、脱水、乾燥して重合体微粒子を得た。
重合体微粒子の平均粒子径は40μmであった。電子顕
微鏡観察では微粒子表面には微小な細孔が観察された。
保液能力は65%であった。成形品の収縮率は0.45
%、着色、光沢むらは良好、透過率は16%、曲げ強度
は6.8kgf/mm2であった。
【0074】実施例−10 ジビニルベンゼン(純度60%)180部、エチレング
リコールジメタクリレート20部、2,2′−アゾビス
イソブチロニトリル1部、ジエチルベンゼン200部、
イオン交換水1500部、ヒドロキシアパタイト200
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.001
部をTKホモミキサーHV−M型で、3000〜400
0rpmで高速剪断撹拌を開始し、さらにドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムを0.005部になるまで徐々
に加え、油滴径を20〜30μmに調整した後、反応釜
に仕込んだ。反応釜の温度を80℃に上げて10時間重
合を進め、冷却、脱水、乾燥して重合体微粒子を得た。
重合体微粒子の平均粒子径は58μmであった。電子顕
微鏡観察では微粒子表面には微小な細孔が観察された。
保液能力は20%であった。成形品の収縮率は0.46
%、着色、光沢むらは良好、透過率は18%、曲げ強度
は6.6kgf/mm2であった。
【0075】比較例−3 スチレン200部、ジビニルベンゼン(純度60%)
0.8部、過酸化ベンゾイル1.2部、イオン交換水2
80部、ヒドロキシアパタイト50部、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム0.001部をTKホモミキサ
ーHV−M型で、3000〜4000rpmで高速剪断撹
拌を開始し、さらにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムを0.005部になるまで徐々に加え、油滴径を2
0〜30μmに調整した後、反応釜に仕込んだ。反応釜
の温度を80℃に上げて10時間重合を進め、冷却、脱
水、乾燥して重合体微粒子を得た。重合体微粒子の平均
粒子径は58μmであった。電子顕微鏡観察で微粒子表
面には微小な細孔は観察されなかった。保液能力は1%
であった。成形品の収縮率は0.45%、着色、光沢む
らは良好、透過率は11%、曲げ強度は5.0kgf/mm2
であった。これは同じ粒子径の実施例−10に比べて低
収縮性(収縮率)、透明性(透過率)、機械強度(曲げ
強度)共に劣るものであった。
【0076】比較例−4 実施例−6の多孔性重合体微粒子を市販されている粉末
ポリエチレン(フローセンUF−20、住友精化(株)
製)に変更した以外は同様にして評価した結果、成形品
の収縮率は0.39%、着色、光沢むらは有、透過率は
6%、曲げ強度は3.5kgf/mm2で、本発明に比べて外
観(着色、光沢むら劣)、透明性(透過率)、機械強度
(曲げ強度)共に劣るものであった。なお、粉末ポリエ
チレンの表面を電子顕微鏡観察で観察したところ、細孔
はなかった。保液能力は1%であった。
【0077】
【発明の効果】請求項1記載の低収縮剤は、着色性、光
沢性、透明性及び機械強度に優れる成型品の製造に好適
である。請求項2記載の低収縮剤は、請求項1記載の低
収縮剤の効果を奏し、さらに、分散性に優れ、表面平滑
性に優れる成形品の製造に好適である。請求項3〜5記
載の樹脂組成物は、着色性、光沢性、透明性及び機械強
度に優れる成形品の製造に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青山 哲也 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 佛願 道男 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 平井 修 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【数1】 (式中、W1は溶媒を含有させたときの多孔性重合体微
    粒子の重量、W2は乾燥させたときの多孔性重合体微粒
    子の重量を示す)で求められる保液能力が3〜90重量
    %である多孔性重合体微粒子からなる低収縮剤。
  2. 【請求項2】 多孔性重合体微粒子の平均粒子径が1〜
    100μmである請求項1記載の低収縮剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の低収縮剤及び樹
    脂を含有してなる樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 樹脂が不飽和ポリエステル樹脂である請
    求項3記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 樹脂がビニル系樹脂である請求項3記載
    の樹脂組成物。
JP20619097A 1997-04-04 1997-07-31 低収縮剤及びこれを用いた樹脂組成物 Pending JPH10330535A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20619097A JPH10330535A (ja) 1997-04-04 1997-07-31 低収縮剤及びこれを用いた樹脂組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-86469 1997-04-04
JP8646997 1997-04-04
JP20619097A JPH10330535A (ja) 1997-04-04 1997-07-31 低収縮剤及びこれを用いた樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10330535A true JPH10330535A (ja) 1998-12-15

Family

ID=26427577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20619097A Pending JPH10330535A (ja) 1997-04-04 1997-07-31 低収縮剤及びこれを用いた樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10330535A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5043377A (en) Granite-like artificial stone
JP6831849B2 (ja) 蛍光樹脂粒子及びその用途
US5710204A (en) Castable, curable composition for producing plastic molded articles
JPH10330535A (ja) 低収縮剤及びこれを用いた樹脂組成物
JPS61162554A (ja) ポリエステル系着色樹脂組成物
JP3072052B2 (ja) (メタ)アクリル系成形材料およびその製造方法
JPH0632809A (ja) 3次元重合体微粒子、その製造法、低収縮剤及び不飽和ポリエステル樹脂組成物
JP4215341B2 (ja) 低収縮剤、これを含む熱硬化性樹脂組成物及びその成形品
JP2742841B2 (ja) 反応性樹脂微粒子、その製造法および加熱成形用樹脂組成物
JPH07188308A (ja) 3次元重合体微粒子、その製造法、低収縮剤及び不飽和ポリエステル樹脂組成物
JP3396256B2 (ja) 3次元重合体微粒子、その製造法、低収縮剤及び不飽和ポリエステル樹脂組成物
JP3396255B2 (ja) 3次元重合体微粒子、その製造法、低収縮剤及び不飽和ポリエステル樹脂組成物
JPH0616707A (ja) 3次元重合体微粒子、その製造法、低収縮剤及び不飽和ポリエステル樹脂組成物
JPH0693005A (ja) 3次元重合体微粒子、その製造法、低収縮剤及び不飽和ポリエステル樹脂組成物
JP3527638B2 (ja) (メタ)アクリル系プレミックス、(メタ)アクリル系smc又はbmc、及び(メタ)アクリル系人工大理石の製造方法
JPH07188307A (ja) 3次元重合体微粒子、その製造法、低収縮剤及び不飽和ポリエステル樹脂組成物
JPH0656914A (ja) 3次元重合体微粒子、その製造法、低収縮剤及び不飽和ポリエステル樹脂組成物
JPH03285958A (ja) 光拡散性樹脂組成物
JP2902524B2 (ja) 透明性に優れた複合体組成物およびその製造方法
JPH0641207A (ja) 3次元重合体微粒子、その製造法、低収縮剤及び不飽和ポリエステル樹脂組成物
JPH0782305A (ja) 三次元重合体微粒子、その製造法、低収縮剤及び不飽和ポリエステル樹脂組成物
JPS6361344B2 (ja)
JPH02117953A (ja) 低収縮性熱硬化性樹脂組成物
JPH0656913A (ja) 3次元重合体微粒子、その製造法、低収縮剤及び不飽和ポリエステル樹脂組成物
JPH1171418A (ja) (メタ)アクリル系プレミックス、(メタ)アクリル系smc又はbmc、及び(メタ)アクリル系人工大理石の製造方法