JPH10330632A - ポルフィリン化合物及びそれを用いた光記録媒体 - Google Patents

ポルフィリン化合物及びそれを用いた光記録媒体

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JPH10330632A
JPH10330632A JP13850997A JP13850997A JPH10330632A JP H10330632 A JPH10330632 A JP H10330632A JP 13850997 A JP13850997 A JP 13850997A JP 13850997 A JP13850997 A JP 13850997A JP H10330632 A JPH10330632 A JP H10330632A
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Japan
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compound
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recording layer
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JP13850997A
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English (en)
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Toshihiro Masaoka
俊裕 政岡
Hiroshi Terao
博 寺尾
Yojiro Kumagai
洋二郎 熊谷
Takashi Tsukahara
宇 塚原
Tsutayoshi Misawa
伝美 三沢
Hirosuke Takuma
啓輔 詫摩
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Yamamoto Chemicals Inc
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Yamamoto Chemicals Inc
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長520〜690nmのレ−ザ−で良好な
高密度記録及び再生が可能な追記型光記録媒体及びこれ
に使用される新規なポルフィリン化合物を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で示されるポルフィリ
ン化合物を記録層に含有してなる光記録媒体。 【化1】 〔式中、Rはアルキル基、置換基を有してもよいフェニ
ル基、ナフチル基を示し、Xは水素原子、ハロゲン原子
を示し、mは1〜8の整数を示し、Mは2個の水素原
子、2価の金属または3価または4価の金属誘導体を示
す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なポルフィリ
ン化合物、及びこれを用いた、従来に比較して高密度に
記録及び再生可能な光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク(以下、CDと略
す)規格に対応した追記型光記録媒体としてCD−R
(CD-Recordable)が提案・開発されている[例えば、
日経エレクトロニクス No. 465, P.10
7, 1989年1月23日号、OPTICAL DATA STORAGE
DIGEST SERIES vol.1 P45, 1989 等]。このCD−R
は図1に示すように透明樹脂基板1上に記録層2、反射
層3、保護層4がこの順で積層されており、該記録層に
高パワーのレーザー光を照射することにより、記録層が
物理的あるいは化学的変化を起こし、ピットの形で情報
を記録する。形成されたピット部位に低パワーのレーザ
ー光を照射し、反射率の変化を検出することによりピッ
トの情報を再生することができる。このような光記録媒
体の記録・再生には一般に波長770〜830nmの近
赤外半導体レーザーを用いており、レッドブックやオレ
ンジブック等のCDの規格に準拠しているため、CDプ
レーヤーやCD−ROMプレーヤーと互換性を有すると
いう特徴を有する。
【0003】しかし、上記の従来の媒体の記録容量は6
50MB程度であり、動画の記録を考慮すると容量が十
分でなく、情報量の飛躍的増加に伴い情報記録媒体に対
する高密度化・大容量化の要求は高まっている。
【0004】また、光ディスクシステムに利用される短
波長半導体レーザーの開発が進み、波長680nm、6
50nm及び635nmの赤色半導体レーザーが実用化
されている[例えば、日経エレクトロニクス、No.5
92、P.65、1993年10月11日号]。記録・
再生用レーザーの短波長化及び対物レンズの開口数を大
きくすることによりビームスポットを小さくすることが
でき、高密度な光記録媒体が可能になる。実際に半導体
レーザーの短波長化、対物レンズの開口数大化、データ
圧縮技術などにより動画を長時間記録できる大容量の光
記録媒体が開発されてきている〔例えば、日経エレクト
ロニクス、No.592、P.65、1993年10月
11日、No.594、P.169、1993年11月
8日号]。最近では、2時間以上の動画をデジタル記録
したデジタルビデオディスク(DVD)が開発されてき
た。DVDは4.7GBの記録容量を有する再生専用の
媒体であり、この容量に合った記録可能な光ディスクの
開発が更に要望されている。
【0005】また、YAGレーザーの高調波変換による
532nmのレーザーも実用可されている。
【0006】532nmより更に短波長の490nmの
青/緑色半導体レーザーも研究されているが、まだ実用
化の段階まで至っていない[例えば、Applied Physics
Letter, P.1272-1274, Vol.59 (1991)や『日経エレクト
ロニクス』No.552,P.90,1992年4月2
7日号]。
【0007】短波長レーザーを使用した場合、光ディス
クの線記録密度と半径方向記録密度は理論的には同等に
高密度化できるが、現状では、半径方向の記録密度は線
記録密度ほど大きくすることは困難である。レーザー光
は溝又はランドにより回折散乱されるため、トラックピ
ッチを狭くするほど信号検出光量が低下する。また、十
分なトラッキング信号が得られる深さを保ったままトラ
ックピッチを狭くするにも成形上限界がある。また溝が
深く狭いと、記録層を均一に成膜することが困難であ
る。更に、溝とランドのエッジ部分は平滑ではなく微小
凹凸があるため、ノイズの原因となる。このような悪影
響はある程度トラックピッチが狭くなったところで急激
に生じる。これらのことを考慮すると、波長520nm
で対物レンズの開口数が0.6では溝ピッチの限界は約
0.5μmと考えられる。
【0008】追記型光記録媒体の色素層にレーザー光を
照射し、物理変化又は化学変化を生じさせることでピッ
トを形成させる際、色素の光学定数、分解挙動が良好な
ピットができるかの重要な要素となる。分解しづらいも
のは感度が低下し、分解が激しいか又は、変化しやすい
ものはピット間及び半径方向のランド部への影響が大き
くなり、信頼性のあるピット形成が困難になる。従来の
CD−R媒体では、高密度で用いられているレーザー波
長では色素層の屈折率も低く、消衰係数も適度な値では
ないため、反射率が低く変調度が取れなかった。更に
は、絞られたビームで小さいピットを開けるべきところ
が、周りへの影響が大きく分布の大きいピットになった
り、半径方向へのクロストークが悪化した。逆にピット
が極端に小さくなり変調度が取れない場合もあった。従
って、記録層に用いる色素の光学的性質、分解挙動の適
切なものを選択する必要がある。
【0009】例えば、特開平6−199045号公報
は、波長680nmの半導体レーザーで記録再生可能な
光記録媒体が提案されている。この媒体は、記録層にシ
アニン色素を用いており高密度の記録再生の可能性は示
しているものの、実際に高密度に記録した記述はない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
なポルフィリン化合物、及びこれを含有する、波長52
0〜690nmの短波長レーザーでの記録及び再生が可
能な高密度記録に適した光記録媒体を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明は、 下記一般式(1)で示されるポルフィリン化合物、
【0012】
【化2】 〔式中、Rはアルキル基、置換基を有してもよいフェニ
ル基、ナフチル基を示し、Xは水素原子、ハロゲン原子
を示し、mは1〜8の整数を示し、Mは2個の水素原
子、2価の金属又は3価又は4価の金属誘導体を示
す。〕
【0013】 基板上に少なくとも記録層及び反射層
を有する光記録媒体において、記録層中に、に記載の
ポルフィリン化合物を含有する光記録媒体、 記録層中にに記載のポルフィリン化合物及び60
0〜900nmの範囲に吸収極大を有する光吸収化合物
を含有するに記載の光記録媒体、 波長520〜690nmの範囲から選択されるレー
ザー光に対して記録及び再生が可能である又はに記
載の光記録媒体、 レーザー波長において、記録層の屈折率が1.8以
上、且つ、消衰係数が0.04〜0.4である又は
に記載の光記録媒体、 波長520〜690nmの範囲から選択されるレー
ザー光に対して、基板側から測定した反射率が20%以
上である〜に記載の光記録媒体、に関するものであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の一般式(1)で示される
ポルフィリン化合物において、Rがアルキル基であるも
のとしては、特に限定されるものではないが、炭素数1
〜12の直鎖、分岐或いは環状のアルキル基が好まし
く、炭素数1〜8の直鎖、分岐或いは環状のアルキル基
が特に好ましい。
【0015】Rがアルキル基であるものの具体例として
は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル
基、n-ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチ
ル基、iso-ペンチル基、2-メチルブチル基、1-メチルブ
チル基、neo-ペンチル基、1,2-ジメチルプロピル基、1,
1-ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、n-ヘキシル
基、シクロヘキシル基、4-メチルペンチル基、3-メチル
ペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メチルペンチル
基、3,3-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、2,
3-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,2-ジメ
チルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブ
チル基、3-エチルブチル基、2-エチルブチル基、1-エチ
ルブチル基、1,2,2-トリエチルブチル基、1,1,2-トリエ
チルブチル基、1-エチル-2-メチルプロピル基、n-ヘプ
チル基、2-メチルヘキシル基、3-メチルヘキシル基、4-
メチルヘキシル基、5-メチルヘキシル基、4-メチルシク
ロヘキシル基、2,4-ジメチルペンチル基、n-オクチル
基、t-オクチル基、2-エチルヘキシル基、2,5-ジメチル
ヘキシル基、2,5,5-トリメチルペンチル基、2,4-ジメチ
ルヘキシル基、2,2,4-トリメチルペンチル基、3,5,5-ト
リメチルヘキシル基、n-ノニル基、n-デシル基、4-エチ
ルオクチル基、4-エチル-4,5-メチルヘキシル基、n-ウ
ンデシル基、n-ドデシル基、1,3,5,7-テトラエチルオク
チル基、4-ブチルオクチル基、6,6-ジエチルオクチル
基、n-ペンタデシル基、3,5-ジメチルヘプチル基、2,6-
ジメチルヘプチル基、2,4-ジメチルヘプチル基、2,2,5,
5-テトラメチルヘキシル基、1-シクロヘキシル-2,2-ジ
メチルプロピル基等が挙げられる。
【0016】Rが置換基を有してもよいフェニル基であ
る場合、この様な置換基としては、炭素数1〜6のアル
キル基、更にアルキル基で置換されてもよいアミノ基等
が挙げられる。この様な置換基を有してもよいフェニル
基の具体例としては、2-メチルフェニル基、3-メチルフ
ェニル基、4-メチルフェニル基、2-エチルフェニル基、
3-エチルフェニル基、4-エチルフェニル基、2,4-ジメチ
ルフェニル基、3,4-ジメチルフェニル基、4-t-ブチルフ
ェニル基、4-アミノフェニル基、4-ジメチルアミノフェ
ニル基、4-ジエチルアミノフェニル基等が挙げられる。
【0017】Xの具体例としては、水素原子、又は塩
素、臭素、沃素、フッ素等のハロゲン原子が挙げられ
る。
【0018】Mの具体例としては、2個の水素原子、金
属、金属誘導体であるが、Mが2価の金属であるものと
しては、Cu、Zn、Fe、Co、Ni、Ru、Pb、
Rh、Pd、Pt、Mn、Sn、3価又は4価の金属誘
導体としては、AlCl、InCl、FeCl、MnC
l、SiCl2、GeCl2、Vo、TiO等が挙げられ
る。
【0019】本発明の一般式(1)で示されるポルフィ
リン化合物は、以下のように1段階又は2段階反応にて
製造することができる。
【0020】例えば、1段階反応では、一般式(2)で
示されるハロゲン置換ポルフィリン類と一般式(3)で
示されるチオール類を塩基の存在下、適当な溶媒中で反
応させてチオエーテル化して一般式(1)で示されるポ
ルフィリン化合物を得る。
【0021】
【化3】
【0022】R−SH (3)〔式(2)、式
(3)において、R、Mは前記式(1)と同じであり、
Yはハロゲン原子を示し、nは1〜8の整数を示す。〕
【0023】また、2段階反応では、上記一般式(1)
で示されるポルフィリン化合物の内、中心に金属を配位
しない無金属ポルフィリン化合物を一旦合成した後、該
無金属ポルフィリン化合物と金属種を適当な溶媒中で反
応させることにより金属ポルフィリン化合物を得る。な
お、一般式(2)で表される化合物は特に限定されない
が、例えば、J. Org. Chem., 1996, 61, 3590-3593に記
載の方法に準じて製造することができる。
【0024】チオエーテル化の溶媒としては、上記式
(3)で示されるチオール類に不活性な溶媒であればい
ずれでもよく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、
ニトロベンゼン、ジグライム、テトラグライム、アセト
ン、メチルエルケトン、アセトニトリル、ベンゾニトリ
ル、ピリジン、キノリン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリ
ドン、ジメチルスルホン等を用いることができ、好まし
くは、アセトン、テトラグライム、キノリン等である。
【0025】溶媒の使用量は、ハロゲン置換ポルフィリ
ン類に対して0.5〜100倍重量、好ましくは1〜5
0倍重量である。
【0026】塩基としては、NaH、NaOH、Na2
CO3、KOH、K2CO3等が好ましく、K2CO3が特
に好ましい。
【0027】塩基の使用量は、式(2)のハロゲン置換
ポルフィリン類に対して0.5〜100倍モル、好まし
くは1〜10倍モルである。
【0028】上記式(3)で示されるチオール類の使用
量は、ハロゲン置換ポルフィリン類に対して0.5〜1
00倍モル、好ましくは1〜10倍モルである。
【0029】反応温度としては0〜200℃、好ましく
は20〜150℃である。反応時間としては、30分〜
100時間、好ましくは1〜50時間である。反応後、
反応液より溶媒を溜去し、残渣を再結晶或いはカラムク
ロマトグラフィーにより精製することにより高純度の目
的物を得ることができる。
【0030】金属錯体を形成する場合に用いる金属種と
しては、Cu、Zn、Fe、Co、Ni、Ru、Pb、
Rh、Pd、Pt、Ti、Mn、Sn、Al、Si、G
e、In、Vのハロゲン化物、カルボン酸誘導体、硫酸
塩、硝酸塩、カルボニル化合物、酸化物、錯体等が挙げ
られる。好ましくは、塩化銅、酢酸銅、銅(II)アセチ
ルアセトナート、臭化ニッケル、酢酸ニッケル、塩化コ
バルト、酢酸コバルト、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、亜鉛(I
I)アセチルアセトナート、塩化鉄、塩化マンガン、マ
ンガン(III)アセチルアセトナート、塩化チタン、塩
化バナジウム、オキシ塩化バナジウム、塩化パラジウ
ム、酢酸パラジウム、塩化アルミニウム、塩化鉛、酢酸
鉛、塩化インジウム、塩化錫である。
【0031】金属種の使用量は、ポルフィリン類に対し
て0.5〜50倍モル、好ましくは1〜10倍モルであ
る。
【0032】2段階反応の反応溶媒としては、無金属ポ
ルフィリン化合物及び金属種を溶解し、無金属ポルフィ
リン化合物及び金属種に不活性な溶媒であればいずれで
もよく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、塩化メ
チレン、クロロホルム、四塩化炭素、メタノール、エタ
ノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロ
フラン、ピリジン、キノリン、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンゾニトリ
ル、酢酸、無水酢酸等が好ましい。また、上記の溶媒を
混合して使用してもよい。該溶媒の使用量は、無金属ポ
ルフィリン類に対して0.5〜300倍重量、好ましく
は、1〜150倍重量である。
【0033】反応温度としては0〜200℃、好ましく
は20〜溶媒の還流温度である。反応時間としては、3
0分〜200時間、好ましくは1〜100時間である。
【0034】反応後、反応液より溶媒を溜去し、残渣を
再結晶或いはカラムクロマトグラフィーにより精製する
ことにより高純度の目的物を得ることができる。
【0035】一般式(1)で示されるポルフィリン化合
物の好ましい具体例としては、表−1に示す置換基を有
する化合物が挙げられる。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】本発明の記録媒体の具体的構成について以
下に説明する。本発明で規定する光記録媒体とは、予め
情報を記録されている再生専用の光再生専用媒体及び情
報を記録して再生することのできる光記録媒体の両方を
示すものである。但し、ここでは適例として後者の情報
を記録して再生のできる光記録媒体、特に基板上に記録
層、反射層を有する光記録媒体に関して説明する。この
光記録媒体は図1に示すような基板1、記録層2、反射
層3及び保護層4が順次積層している4層構造を有して
いるか、図2に示すような貼り合わせ構造を有してい
る。即ち、基板1’上に記録層2’が形成されており、
その上に密着して反射層3’が設けられており、更にそ
の上に接着層4’を介して基板5’が貼り合わされてい
る。ただし、記録層2’の下又は上に別の層があっても
よく、反射層の上に別の層があってもかまわない。
【0043】基板の材質としては、基本的には記録光及
び再生光の波長で透明であればよい。例えば、ポリカー
ボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリメタクリル酸メチ
ル等のアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂
等の高分子材料やガラス等の無機材料が利用される。こ
れらの基板材料は射出成形法等により円盤状に基板に成
形される。必要に応じて、基板表面に案内溝やピットを
形成することもある。このような案内溝やピットは、基
板の成形時に付与することが好ましいが、基板の上に紫
外線硬化樹脂層を用いて付与することもできる。通常C
D規格として用いる場合は、厚さ1.2mm程度、直径
80ないし120mm程度の円盤状であり、中央に直径
15mm程度の穴が開いている。
【0044】本発明においては、基板上に記録層を設け
るが、本発明の記録層は、λmaxが450〜630nm
付近に存在する一般式(1)で示されるポルフィリン化
合物を含有する。中でも、520nm〜690nmから
選択される記録及び再生レーザー波長に対して適度な光
学定数(光学定数は複素屈折率(n+ki)で表現され
る。式中のn,kは、実数部nと虚数部kに相当する係
数である。ここでは、nを屈折率、kを消衰係数とす
る。)を有する必要がある。
【0045】一般に有機色素は、波長λに対し、屈折率
nと消衰係数kが大きく変化する特徴がある。nが1.
8より小さい値になると正確な信号読み取りに必要な反
射率と信号変調度は得られず、kが0.40を越えても
反射率が低下して良好な再生信号が得られないだけでな
く、再生光により信号が変化しやすくなり実用に適さな
い。この特徴を考慮して、目的とするレーザー波長にお
いて好ましい光学定数を有する有機色素を選択し記録層
を成膜することで、高い反射率を有し、且つ、感度の良
い媒体とすることができる。
【0046】本発明の一般式(1)で表される化合物
は、通常の有機色素に比べ、吸光係数が高く、また置換
基の選択により吸収波長域を任意に選択できるため、前
記レーザー光の波長において記録層に必要な光学定数
(nが1.8以上、且つ、kが0.04〜0.40であ
り、好ましくは、nが2.0以上で、且つ、kが0.0
4〜0.20)を満足する極めて有用な化合物である。
【0047】本発明の光記録媒体を520nm〜690
nmから選択されるレーザー光で再生する場合、基本的
には、反射率が20%以上であれば一応可能ではある
が、30%以上の反射率が好ましい。
【0048】また、記録特性などの改善のために、波長
450〜630nmに吸収極大を有し、520〜690
nmでの屈折率が大きい前記以外の色素と混合してもよ
い。具体的には、シアニン系色素、スクアリリウム系色
素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、ポル
フィリン系色素、テトラピラポルフィラジン系色素、イ
ンドフェノール系色素、ピリリウム系色素、チオピリリ
ウム系色素、アズレニウム系色素、トリフェニルメタン
系色素、キサンテン系色素、インダスレン系色素、イン
ジゴ系色素、チオインジゴ系色素、メロシアニン系色
素、チアジン系色素、アクリジン系色素、オキサジン系
色素等があり、複数の色素の混合であってもよい。これ
らの色素の混合割合は、0.1〜30%程度である。
【0049】更に、一般式(1)で示されるポルフィリ
ン化合物の520nm〜690nmから選択される記録
及び再生レーザー波長に対して光学定数、虚数部kが小
さい場合には、記録特性などの改善のために、波長60
0〜900nmに吸収極大を有する光吸収化合物と混合
してもよい。具体的には、シアニン系色素、スクアリリ
ウム系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色
素、ポルフィリン系色素、テトラピラポルフィラジン系
色素、インドフェノール系色素、ピリリウム系色素、チ
オピリリウム系色素、アズレニウム系色素、トリフェニ
ルメタン系色素、キサンテン系色素、インダスレン系色
素、インジゴ系色素、チオインジゴ系色素、メロシアニ
ン系色素、チアジン系色素、アクリジン系色素、オキサ
ジン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン
系色素等等があり、複数の色素の混合であってもよい。
これらの色素の混合割合は、0.1〜30%程度であ
る。
【0050】記録層を成膜する際に、必要に応じて前記
の色素に、クエンチャー、色素分解促進剤、紫外線吸収
剤、接着剤等を混合するか、あるいは、そのような効果
を有する化合物を前記色素の置換基として導入すること
も可能である。
【0051】クエンチャーの具体例としては、アセチル
アセトナート系、ビスジチオ−α−ジケトン系やビスフ
ェニルジチオール系等のビスジチオール系、チオカテコ
ール系、サリチルアルデヒドオキシム系、チオビスフェ
ノレート系等の金属錯体が好ましい。また、アミン系も
好適である。
【0052】熱分解促進剤としては、例えば、金属系ア
ンチノッキング剤、メタロセン化合物、アセチルアセト
ナート系金属錯体等の金属化合物が挙げられる。
【0053】更に、必要に応じて、バインダー、レベリ
ング剤、消泡剤等を併用することもできる。好ましいバ
インダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ケト
ン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタン樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリオ
レフィン等が挙げられる。
【0054】記録層を基板の上に成膜する際に、基板の
耐溶剤性や反射率、記録感度等を向上させるために、基
板の上に無機物やポリマーからなる層を設けても良い。
【0055】ここで、記録層における一般式(1)で示
されるポルフィリン化合物の含有量は、30%以上、好
ましくは60%以上である。尚、実質的に100%であ
ることも好ましい。
【0056】記録層を設ける方法は、例えば、スピンコ
ート法、スプレー法、キャスト法、浸漬法等の塗布法、
スパッタ法、化学蒸着法、真空蒸着法等が挙げられる
が、スピンコート法が簡便で好ましい。
【0057】スピンコート法等の塗布法を用いる場合に
は、一般式(1)で示されるポルフィリン化合物を1〜
40重量%、好ましくは3〜30重量%となるように溶
媒に溶解あるいは分散させた塗布液を用いるが、この
際、溶媒は基板にダメージを与えないものを選ぶことが
好ましい。例えば、メタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、オクタフルオロペンタノール、アリル
アルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テ
トラフルオロプロパノール等のアルコール系溶媒、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチ
ルシクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素系溶
媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素
系溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、テトラクロロエタ
ン、ジブロモエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジ
エチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、3-
ヒドロキシ-3-メチル-2-ブタノン等のケトン系溶媒、酢
酸エチル、乳酸メチル等のエステル系溶媒、水などが挙
げられる。これらは、単独で用いてもよく、或いは、複
数混合して用いてもよい。なお、必要に応じて、記録層
の色素を高分子薄膜などに分散して用いたりすることも
できる。
【0058】また、基板にダメージを与えない溶媒を選
択できない場合は、スパッタ法、化学蒸着法や真空蒸着
法などが有効である。
【0059】色素層の膜厚は、特に限定するものではな
いが、好ましくは50〜300nmである。色素層の膜
厚を50nmより薄くすると、熱拡散が大きいため記録
出来ないか、記録信号に歪みが発生する上、信号振幅が
小さくなる。また、膜厚が300nmより厚い場合は反
射率が低下し、再生信号特性が悪化する。
【0060】次に記録層の上に、好ましくは、厚さ50
〜300nmの反射層を形成する。反射層の材料として
は、再生光の波長で反射率の十分高いもの、例えば、A
u、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、T
a、Cr及びPdの金属を単独あるいは合金にして用い
ることが可能である。この中でもAu、Al、Agは反
射率が高く反射層の材料として適している。これ以外で
も下記のものを含んでいてもよい。例えば、Mg、S
e、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、Fe、C
o、Rh、Ir、Zn、Cd、Ga、In、Si、G
e、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属及び半金
属を挙げることができる。また、Auを主成分としてい
るものは反射率の高い反射層が容易に得られるため好適
である。ここで主成分というのは含有率が50%以上の
ものをいう。金属以外の材料で低屈折率薄膜と高屈折率
薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形成し、反射層として
用いることも可能である。
【0061】反射層を形成する方法としては、例えば、
スパッタ法、イオンプレーティング法、化学蒸着法、真
空蒸着法等が挙げられる。また、基板の上や反射層の下
に反射率の向上、記録特性の改善、密着性の向上等のた
めに公知の無機系又は有機系の中間層、接着層を設ける
こともできる。
【0062】更に、反射層の上の保護層の材料としては
反射層を外力から保護するものであれば特に限定しな
い。有機物質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、
電子線硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等を挙げることがで
きる。また、無機物質としては、SiO2、Si34
MgF2、SnO2等が挙げられる。熱可塑性樹脂、熱硬
化性樹脂などは適当な溶剤に溶解して塗布液を塗布し、
乾燥することによって形成することができる。UV硬化
性樹脂は、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布
液を調製した後にこの塗布液を塗布し、UV光を照射し
て硬化させることによって形成することができる。UV
硬化性樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート、
エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートなど
のアクリレート樹脂を用いることができる。これらの材
料は単独であるいは混合して用いてもよいし、1層だけ
でなく多層膜にして用いてもよい。
【0063】保護層の形成の方法としては、記録層と同
様にスピンコート法やキャスト法などの塗布法やスパッ
タ法や化学蒸着法等の方法が用いられるが、この中でも
スピンコート法が好ましい。
【0064】保護層の膜厚は、一般には0.1〜100
μmの範囲であるが、本発明においては、3〜30μm
であり、5〜20μmがより好ましい。保護層の上に更
にレーベル等の印刷を行うこともできる。
【0065】また、反射層面に保護シート又は基板を貼
り合わせる、あるいは反射層面相互を内側とし対向させ
光記録媒体2枚を貼り合わせる等の手段を用いてもよ
い。基板鏡面側に、表面保護やゴミ等の付着防止のため
に紫外線硬化樹脂、無機系薄膜等を成膜してもよい。
【0066】本発明でいう波長520〜690nmのレ
ーザーは、特に限定はないが、例えば、可視領域の広範
囲で波長選択のできる色素レーザーや波長633nmの
ヘリウムネオンレーザー、最近開発されている波長68
0、650、635nm付近の高出力半導体レーザー、
波長532nmの高調波変換YAGレーザーなどが挙げ
られる。本発明では、これらから選択される一波長又は
複数波長において高密度記録及び再生が可能となる。
【0067】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0068】実施例1 化合物(18)の合成 2,3,7,8,12,13,17,18-オクタブロモ-5,10,15,20-テトラ
フェニルポルフィリン(以下H2OBPという)12.5
g、チオフェノール5.5g、炭酸カリウム6.9g、
アセトン100mlを窒素雰囲気下混合し、25〜30
℃にて20時間攪拌した。アセトンを溜去し、トルエン
200mlを加え、抽出し、水洗、濾過を行った後、溶
媒を溜去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル/トルエン)にて精製し、化合物(18)10.
3gを深緑色光沢粉末として得た。下記分析結果より目
的物であることを確認した。
【0069】
【表7】元素分析値(C74474Br35):
【0070】このようにして得られた化合物はクロロホ
ルム溶液中にて489nm極大吸収を示し、グラム吸光
係数は8.74×104ml/g.cmを示した。
【0071】実施例2 化合物(19)の合成 H2OBP12.5g、チオフェノール8.8g、炭酸
カリウム11.0g、アセトン100mlを窒素雰囲気
下混合し、25〜30℃にて20時間攪拌した。アセト
ンを溜去し、トルエン200mlを加え、抽出し、水
洗、濾過を行った後、溶媒を溜去した。残渣をカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン)にて精製
し、化合物(19)11.8gを赤褐色粉末として得
た。下記分析結果より目的物であることを確認した。
【0072】
【表8】元素分析値(C926248):
【0073】このようにして得られた化合物はクロロホ
ルム溶液中にて523nm極大吸収を示し、グラム吸光
係数は5.91×104ml/g.cmを示した。
【0074】実施例3 化合物(30)の合成 窒素雰囲気下25〜30℃にて、化合物(18)3.0
g、クロロホルム150mlを混合した後、亜鉛(II)
アセチルアセトナート一水和物1.0gとメタノール6
0mlの溶液を加え、90時間還流した。放冷後、水
洗、濾過し、溶媒を溜去した。残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル/トルエン)にて精製し、化合物
(30)2.4gを深緑色粉末として得た。
【0075】下記分析結果より目的物であることを確認
した。尚、本実施例及び以下の実施例において、金属の
確認には原子吸光法を用いた。
【0076】
【表9】元素分析値(C74454Br35Zn):
【0077】このようにして得られた化合物はクロロホ
ルム溶液中にて523nm極大吸収を示し、グラム吸光
係数は1.08×105ml/g.cmを示した。
【0078】実施例4 化合物(43)の合成 窒素雰囲気下25〜30℃にて、化合物(18)3.0
g、トルエン150mlを混合した後、酢酸銅(II)一
水和物0.6gとメタノール50mlの溶液を加え、2
時間還流した。放冷後、水洗、濾過し、溶媒を溜去し
た。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ト
ルエン)にて精製し、化合物(43)2.2gを赤褐色
粉末として得た。下記分析結果より目的物であることを
確認した。
【0079】
【表10】元素分析値(C74454Br35Cu):
【0080】このようにして得られた化合物はクロロホ
ルム溶液中にて530nm極大吸収を示し、グラム吸光
係数は1.01×105ml/g.cmを示した。
【0081】実施例5 化合物(31)の合成 窒素雰囲気下25〜30℃にて、化合物(19)3.0
g、トルエン150mlを混合した後、亜鉛(II)アセ
チルアセトナート一水和物1.0gとメタノール60m
lの溶液を加え、90時間還流した。放冷後、水洗、濾
過し、溶媒を溜去した。残渣をカラムクロマトグラフィ
ー(シリカゲル/トルエン)にて精製し、化合物(3
1)2.4gを深青色粉末として得た。下記分析結果よ
り目的物であることを確認した。
【0082】
【表11】元素分析値(C926048Zn):
【0083】このようにして得られた化合物はクロロホ
ルム溶液中にて598nm極大吸収を示し、グラム吸光
係数は7.92×104ml/g.cmを示した。
【0084】実施例6 化合物(44)の合成 窒素雰囲気下25〜30℃にて、化合物(19)3.0
g、トルエン150mlを混合した後、酢酸銅(II)一
水和物0.6gとメタノール50mlの溶液を加え、2
時間還流した。放冷後、水洗、濾過し、溶媒を溜去し
た。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ト
ルエン)にて精製し、化合物(44)2.3gを褐色粉
末として得た。下記分析結果より目的物であることを確
認した。
【0085】
【表12】元素分析値(C926048Cu):
【0086】このようにして得られた化合物はクロロホ
ルム溶液中にて606nm極大吸収を示し、グラム吸光
係数は7.94×104ml/g.cmを示した。
【0087】実施例7 化合物(86)の合成 窒素雰囲気下、化合物(18)3.0gと塩化マンガン
四水和物1.9gを氷酢酸300mlと酢酸90mlの
混合溶媒に溶かした後、110℃で4時間攪拌し放冷
後、溶媒を真空溜去した。残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル/トルエン)にて精製し、化合物(8
6)1.8gを褐色粉末として得た。下記分析結果より
目的物であることを確認した。
【0088】
【表13】元素分析値(C74454Br35MnC
l):
【0089】このようにして得られた化合物はクロロホ
ルム溶液中にて562nm極大吸収を示し、グラム吸光
係数は9.16×104ml/g.cmを示した。
【0090】実施例8 一般式(1)で表されるポルフィリン化合物のうち、化
合物(18)0.2gをジメチルシクロヘキサン10m
lに溶解し、色素溶液を調製した。基板は、ポリカーボ
ネート樹脂製で連続した案内溝(トラックピッチ:0.
8μm)を有する直径120mmφ、厚さ1.2mmの
円盤状のものを用いた。
【0091】この基板上に色素溶液を回転数1500r
pmでスピンコートし、70℃にて3時間乾燥して、記
録層を形成した。この記録層の吸収極大は568nmで
あり、光学定数は、680nmではnが2.1、kは
0.04であり、650nmではnが2.3、kは0.
08であり、635nmではnが2.4、kは0.10
である。
【0092】この記録層の上にバルザース社製スパッタ
装置(CDI−900)を用いてAuをスパッタし、厚
さ100nmの反射層を形成した。スパッタガスには、
アルゴンガスを用いた。スパッタ条件は、スパッタパワ
ー2.5kW、スパッタガス圧1.0×10-2Torr
で行った。
【0093】更に反射層の上に紫外線硬化樹脂SD−1
7(大日本インキ化学工業製)をスピンコートした後、
紫外線照射して厚さ6μmの保護層を形成し、光記録媒
体を作製した。
【0094】得られた光記録媒体に、波長635nmで
レンズの開口数が0.6の半導体レーザーヘッドを搭載
したパルステック工業製光ディスク評価装置(DDU−
1000)及びKENWOOD製EFMエンコーダーを
用いて、線速度3.5m/s、レーザーパワー8mWで
最短ピット長0.44μmになるように記録した。記録
後、650nm及び635nm赤色半導体レーザーヘッ
ド(レンズの開口数は0.6)を搭載した評価装置を用
いて信号を再生し、反射率、エラーレート及び変調度を
測定した結果、いずれも良好な値を示した。
【0095】次に680nm半導体レーザーヘッドを搭
載したパルステック工業製光ディスク評価装置(DDU
−1000)及びKENWOOD製EFMエンコーダー
を用いて、線速度1.4m/s、レーザーパワー10m
Wで最短ピット長0.60μmになるように記録した。
この記録した媒体を680nm、650nm及び635
nm赤色半導体レーザーヘッドを搭載したパルステック
工業製光ディスク評価装置(DDU−1000)を用い
て信号を再生し、反射率、エラーレート及び変調度を測
定した。いずれも良好な値を示した。
【0096】このように、この媒体は複数のレーザー波
長で記録及び再生を良好に行うことが出来た。なお、エ
ラーレートはケンウッド社製CDデコーダー(DR35
52)を用いて計測し、変調度は以下の式により求め
た。
【0097】変調度={(信号の最大強度)−(信号の
最小強度)}/(信号の最大強度)
【0098】実施例9 基板にポリカーボネート樹脂製で連続した案内溝(トラ
ックピッチ:0.8μm)を有する直径120mmφ、
厚さ0.6mmの円盤状のものを用いる以外は実施例8
と同様にして塗布及び反射層を形成した。
【0099】更に反射層上に紫外線硬化性接着剤SD−
301(大日本インキ化学工業製)をスピンコートし、
その上にポリカーボネート樹脂製で直径120mmφ、
厚さ0.6mmの円盤状基板を乗せた後、紫外線照射し
て貼り合わせした光記録媒体を作製した。
【0100】作製した媒体に、0.6mm厚に対応した
635nm半導体レーザーヘッドを搭載している以外は
実施例8と同様にパルステック工業製光ディスク評価装
置(DDU−1000)及びKENWOOD製EFMエ
ンコーダーを用いて記録した。記録後、650nm及び
635nm赤色半導体レーザーヘッドを搭載した評価装
置を用いて信号を再生し、反射率、エラーレート及び変
調度を測定した結果、いずれも良好な値を示した。
【0101】実施例10〜15 表−1に記載したポルフィリン化合物〔(19)、(3
0)、(31)、(43)、(44)、(86)〕を用
いる以外は、実施例9と同様にして光記録媒体を作製し
た。作製した媒体に実施例9と同様に635nm半導体
レーザーヘッドを搭載したパルステック工業製光ディス
ク評価装置(DDU−1000)及びKENWOOD製
EFMエンコーダーを用いて記録した。記録後、650
nm及び635nm赤色半導体レーザーヘッドを搭載し
た評価装置を用いて信号を再生し、反射率、エラーレー
ト及び変調度を測定した結果、いずれも良好な値を示し
た。
【0102】実施例16 化合物(18)と塗布溶媒にジアセトンアルコールを用
いる以外は実施例9と同様に635nm半導体レーザー
ヘッドを搭載したパルステック工業製光ディスク評価装
置(DDU−1000)及びKENWOOD製EFMエ
ンコーダーを用いて記録した。記録後、650nm及び
635nm赤色半導体レーザーヘッドを搭載した評価装
置を用いて信号を再生し、反射率、エラーレート及び変
調度を測定した結果、いずれも良好な値を示した。
【0103】比較例1 実施例9において、ポルフィリン化合物の代わりに、ペ
ンタメチンシアニン色素NK2929[1,3,3,1',3',3'
-ヘキサメチル-2',2'-(4,5,4',5'-ジベンゾ)インドジカ
ルボシアニンパークロレート、日本感光色素研究所製]
を用いること以外は同様にして光記録媒体を作製した。
作製した媒体に実施例9と同様に635nm半導体レー
ザーヘッドを搭載したパルステック工業製光ディスク評
価装置(DDU−1000)及びKENWOOD製EF
Mエンコーダーを用いて、線速度3.5m/s、レーザ
ーパワー7mWで記録した。記録後、650nm及び6
35nm赤色半導体レーザーヘッドを搭載した評価装置
を用いて信号を再生した結果、反射率は低く、エラーレ
ートは大きく、変調度も小さかった。更に長時間再生し
ていると信号が劣化した。
【0104】比較例2 比較例1において、NK2929の代わりにトリメチン
シアニン色素NK79[1,3,3,1',3',3'-ヘキサメチル-
2',2'-インドジカルボシアニンアイオダイド、日本感光
色素研究所製]を用いたこと以外は同様にして光記録媒
体を作製した。作製した媒体に実施例9と同様に635
nm半導体レーザーヘッドを搭載したパルステック工業
製光ディスク評価装置(DDU−1000)及びKEN
WOOD製EFMエンコーダーを用いて、線速度3.5
m/s、レーザーパワー7mWで記録した。記録後、6
50nm及び635nm赤色半導体レーザーヘッドを搭
載した評価装置を用いて信号を再生した結果、波形が歪
み、エラーレートは大きく、変調度も小さかった。更に
長時間再生していると信号が劣化した。
【0105】以上の実施例8〜16及び比較例1〜2に
おいて、記録層の光学定数及び各媒体を635nmで記
録して、650nm及び635nmで再生した時の反射
率、エラーレート、変調度を表−2にまとめて示す。
【0106】
【表14】表−2 *1 n; 屈折率 *2 k;消衰係数
【0107】
【表15】表−2(続き) *1 n; 屈折率 *2 k;消衰係数
【0108】
【発明の効果】本発明のポルフィリン化合物を記録層中
に用いることにより、高密度光記録媒体として非常に注
目されている波長520〜690nmのレーザーで記録
再生が可能な追記型光記録媒体を提供することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光記録媒体及び本発明の層構成を示す模
式的断面構造図である。
【図2】本発明の光記録媒体の層構成を示す模式的断面
構造図である。
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 反射層 4 保護層 1’基板 2’記録層 3’反射層 4’接着層 5’基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊谷 洋二郎 大阪府八尾市弓削町南一丁目43番地 山本 化成株式会社内 (72)発明者 塚原 宇 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 三沢 伝美 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 詫摩 啓輔 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示されるポルフィリ
    ン化合物。 【化1】 〔式中、Rはアルキル基、置換基を有してもよいフェニ
    ル基、ナフチル基を示し、Xは水素原子、ハロゲン原子
    を示し、mは1〜8の整数を示し、Mは2個の水素原
    子、2価の金属又は3価又は4価の金属誘導体を示
    す。〕
  2. 【請求項2】 基板上に少なくとも記録層及び反射層を
    有する光記録媒体において、記録層中に、請求項1記載
    のポルフィリン化合物を含有する光記録媒体。
  3. 【請求項3】 記録層中に請求項1記載のポルフィリン
    化合物及び600〜900nmの範囲に吸収極大を有す
    る光吸収化合物を含有する請求項2記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 波長520〜690nmの範囲から選択
    されるレーザー光に対して記録及び再生が可能である請
    求項2又は3記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 レーザー波長において、記録層の屈折率
    が1.8以上、且つ、消衰係数が0.04〜0.4であ
    る請求項2又は3記載の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 波長520〜690nmの範囲から選択
    されるレーザー光に対して、基板側から測定した反射率
    が20%以上である請求項2〜5記載の光記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200020392A (ko) * 2018-08-17 2020-02-26 재단법인대구경북과학기술원 다색 유기형광재료가 함유된 실리콘 고무 기반 광기록 필름 제조 방법, 광기록 필름 및 광기록 방법

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KR20200020392A (ko) * 2018-08-17 2020-02-26 재단법인대구경북과학기술원 다색 유기형광재료가 함유된 실리콘 고무 기반 광기록 필름 제조 방법, 광기록 필름 및 광기록 방법

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