JPH10330896A - 深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法 - Google Patents
深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法Info
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- JPH10330896A JPH10330896A JP9138994A JP13899497A JPH10330896A JP H10330896 A JPH10330896 A JP H10330896A JP 9138994 A JP9138994 A JP 9138994A JP 13899497 A JP13899497 A JP 13899497A JP H10330896 A JPH10330896 A JP H10330896A
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Landscapes
- Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱間圧延工程の全工程にシングルミルのリバ
ース式熱間粗圧延機を用いて、深絞り成形時に耳率を大
幅に低減できるばかりでなく、製缶時にネックの縮径率
を大きくしてもネック耳が生じにくい深絞り成形用アル
ミニウム基合金板を得る。 【解決手段】 均熱工程においてアルミニウム基合金
鋳塊を520〜610℃に加熱し、熱間圧延工程にお
いて熱間圧延終了時の板材温度が280〜350℃とな
るように熱間圧延し、第一冷間圧延工程において圧延
率が60〜90%となるように冷間圧延し、第一中間
焼鈍工程において250〜280℃、2〜24時間の範
囲内で焼鈍し、第二冷間圧延工程において圧延率が5
〜30%となるように冷間圧延し、第二中間焼鈍工程
において270〜400℃、2〜24時間の範囲内で焼
鈍し、次いで最終冷間圧延工程において圧延率が70
〜90%となるように冷間圧延する。
ース式熱間粗圧延機を用いて、深絞り成形時に耳率を大
幅に低減できるばかりでなく、製缶時にネックの縮径率
を大きくしてもネック耳が生じにくい深絞り成形用アル
ミニウム基合金板を得る。 【解決手段】 均熱工程においてアルミニウム基合金
鋳塊を520〜610℃に加熱し、熱間圧延工程にお
いて熱間圧延終了時の板材温度が280〜350℃とな
るように熱間圧延し、第一冷間圧延工程において圧延
率が60〜90%となるように冷間圧延し、第一中間
焼鈍工程において250〜280℃、2〜24時間の範
囲内で焼鈍し、第二冷間圧延工程において圧延率が5
〜30%となるように冷間圧延し、第二中間焼鈍工程
において270〜400℃、2〜24時間の範囲内で焼
鈍し、次いで最終冷間圧延工程において圧延率が70
〜90%となるように冷間圧延する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度および高延
展性を有し、アルミニウム基合金製の缶などの深絞り成
形に際して耳率を著しく低減できる深絞り成形用アルミ
ニウム基合金板の製造方法に関する。
展性を有し、アルミニウム基合金製の缶などの深絞り成
形に際して耳率を著しく低減できる深絞り成形用アルミ
ニウム基合金板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】缶入り飲料などの需要増大に伴い、最近
ではその容器として好適なアルミニウム基合金製のいわ
ゆるDI(Deep drawing & Ironing)缶が大量に生産さ
れるようになっている。このアルミニウム基合金製DI
缶の本体の一般的な製造方法としては、アルミニウム基
合金板を多段に深絞り加工し、さらにしごき加工を行っ
て缶本体を成形し、焼付け塗装後に、耐圧強度の向上や
比較的高価な蓋部材の材料の使用量を削減するために縮
径するネック加工を行う。ここで使用するアルミニウム
基合金板には、製缶後の十分な強度と、多段深絞りやし
ごきに耐える成形性とが共に要求される。
ではその容器として好適なアルミニウム基合金製のいわ
ゆるDI(Deep drawing & Ironing)缶が大量に生産さ
れるようになっている。このアルミニウム基合金製DI
缶の本体の一般的な製造方法としては、アルミニウム基
合金板を多段に深絞り加工し、さらにしごき加工を行っ
て缶本体を成形し、焼付け塗装後に、耐圧強度の向上や
比較的高価な蓋部材の材料の使用量を削減するために縮
径するネック加工を行う。ここで使用するアルミニウム
基合金板には、製缶後の十分な強度と、多段深絞りやし
ごきに耐える成形性とが共に要求される。
【0003】一般に、深絞り用アルミニウム基合金とし
ては、Al-Mn-Mg系の、例えば米国アルミニウム協
会標準(A.A)3004合金などが広く用いられてい
る。この合金から深絞り用アルミニウム基合金板を製造
するには、(a)先ずこの合金の鋳塊を熱間圧延し、次
に(b)冷間圧延して適度な板厚の板材とし、この冷間
圧延後の板材に(c)中間焼鈍を施し、さらに要求され
る強度に応じて(d)冷間圧延による硬化処理が行われ
る。
ては、Al-Mn-Mg系の、例えば米国アルミニウム協
会標準(A.A)3004合金などが広く用いられてい
る。この合金から深絞り用アルミニウム基合金板を製造
するには、(a)先ずこの合金の鋳塊を熱間圧延し、次
に(b)冷間圧延して適度な板厚の板材とし、この冷間
圧延後の板材に(c)中間焼鈍を施し、さらに要求され
る強度に応じて(d)冷間圧延による硬化処理が行われ
る。
【0004】この深絞り成形用アルミニウム基合金板の
製造工程において、板材の強度を向上させるためには前
記(d)の冷間圧延における冷間圧延率を高くする必要
がある。しかし冷間圧延度を上げると、いわゆる圧延集
合組織が発達し、塑性変形に際して異方性が顕著に現れ
るようになり、深絞り成形したときの板材の圧延方向に
応じて、成形した缶本体の上縁の高さが山谷状に変化す
る現象が起こる。この山谷状に変形した部分は通常、
「耳」と呼ばれている。深絞り成形後の缶体は、次いで
しごき加工を行った後に、蓋部材を取付けるために開口
部を水平に切断し缶高を揃えるトリム加工が行われる。
このトリム加工の際には耳も除去されるので、耳の高さ
が高いと、除去すべき板材の量割合(以下「耳率」とい
う)が増大し、歩留まりが低下して製造コストが上昇す
るという問題があった。そこで、低耳率となる板材が求
められた。
製造工程において、板材の強度を向上させるためには前
記(d)の冷間圧延における冷間圧延率を高くする必要
がある。しかし冷間圧延度を上げると、いわゆる圧延集
合組織が発達し、塑性変形に際して異方性が顕著に現れ
るようになり、深絞り成形したときの板材の圧延方向に
応じて、成形した缶本体の上縁の高さが山谷状に変化す
る現象が起こる。この山谷状に変形した部分は通常、
「耳」と呼ばれている。深絞り成形後の缶体は、次いで
しごき加工を行った後に、蓋部材を取付けるために開口
部を水平に切断し缶高を揃えるトリム加工が行われる。
このトリム加工の際には耳も除去されるので、耳の高さ
が高いと、除去すべき板材の量割合(以下「耳率」とい
う)が増大し、歩留まりが低下して製造コストが上昇す
るという問題があった。そこで、低耳率となる板材が求
められた。
【0005】一般にアルミニウム基合金板を冷間圧延す
ると、圧延方向に対して45〜60゜の方向に耳の山と
なる圧延集合組織が発達する傾向がある。そこで、耳率
を低下させるには圧延集合組織の発達を抑制する必要が
ある。これは冷間圧延前の板材における再結晶集合組織
の生成状態を制御することによって達成できることがわ
かっている。すなわち、一般には、冷間圧延以前に、0
〜90゜の方向に深絞り耳を生じるような、「立方体方
位」と呼ばれる再結晶集合組織を発達させる方法が用い
られる。立方体方位が発達すると0〜90゜方向の耳を
生じることになるが、その後の冷間圧延によってこの方
向の耳はあまり発達せず、一方45゜耳を生成する圧延
集合組織の発達も抑制され、結果として、開口部周縁に
おける耳の山が均化されることになる。この方法によっ
て、圧延度80%以上の冷間圧延の後に、僅かな0〜9
0゜耳と45゜耳とが混在する低耳性板材が得られるよ
うになった。
ると、圧延方向に対して45〜60゜の方向に耳の山と
なる圧延集合組織が発達する傾向がある。そこで、耳率
を低下させるには圧延集合組織の発達を抑制する必要が
ある。これは冷間圧延前の板材における再結晶集合組織
の生成状態を制御することによって達成できることがわ
かっている。すなわち、一般には、冷間圧延以前に、0
〜90゜の方向に深絞り耳を生じるような、「立方体方
位」と呼ばれる再結晶集合組織を発達させる方法が用い
られる。立方体方位が発達すると0〜90゜方向の耳を
生じることになるが、その後の冷間圧延によってこの方
向の耳はあまり発達せず、一方45゜耳を生成する圧延
集合組織の発達も抑制され、結果として、開口部周縁に
おける耳の山が均化されることになる。この方法によっ
て、圧延度80%以上の冷間圧延の後に、僅かな0〜9
0゜耳と45゜耳とが混在する低耳性板材が得られるよ
うになった。
【0006】前記の立方体方位の再結晶集合組織を発達
させる具体的な方法としては、熱間圧延時の諸条件を調
節し、熱間圧延後に巻き取ったコイルが冷却するまでの
間、あるいは巻き取ったコイルを焼鈍する際に生じる再
結晶を制御する方法(特開平5−125500号公報)
が知られている。この方法では、前記(b)冷間圧延、
または(b)冷間圧延と(c)中間焼鈍とを行わず、再
結晶した熱間圧延板に前記(d)冷間圧延を施す。現
在、DI缶用として主に用いられている板材の厚さは約
0.3mm程度であるので、この方法を適用して最終の
冷間圧延率を80〜90%とする場合には、熱間圧延に
より板厚が1.5〜3mmとなるように圧延する必要が
ある。そこで普通、リバース式熱間圧延機を用いて圧延
した後にさらにタンデム式の仕上用熱間圧延機または圧
延機の両側にコイル巻取り装置を装備したリバース式熱
間仕上圧延機を用いて圧延する方法が用いられる。しか
しこれらの熱間仕上圧延機は大規模でかつ高価であり、
これを用いることによる製造コスト上の負担が大きい。
更に、缶用素材の薄肉化に伴い、圧延ロールやパス間で
の温度低下の影響が大きくなり、適切な熱間圧延条件を
維持するためには設備能力を更に増大させる必要があっ
て一層コストが嵩む傾向にあった。
させる具体的な方法としては、熱間圧延時の諸条件を調
節し、熱間圧延後に巻き取ったコイルが冷却するまでの
間、あるいは巻き取ったコイルを焼鈍する際に生じる再
結晶を制御する方法(特開平5−125500号公報)
が知られている。この方法では、前記(b)冷間圧延、
または(b)冷間圧延と(c)中間焼鈍とを行わず、再
結晶した熱間圧延板に前記(d)冷間圧延を施す。現
在、DI缶用として主に用いられている板材の厚さは約
0.3mm程度であるので、この方法を適用して最終の
冷間圧延率を80〜90%とする場合には、熱間圧延に
より板厚が1.5〜3mmとなるように圧延する必要が
ある。そこで普通、リバース式熱間圧延機を用いて圧延
した後にさらにタンデム式の仕上用熱間圧延機または圧
延機の両側にコイル巻取り装置を装備したリバース式熱
間仕上圧延機を用いて圧延する方法が用いられる。しか
しこれらの熱間仕上圧延機は大規模でかつ高価であり、
これを用いることによる製造コスト上の負担が大きい。
更に、缶用素材の薄肉化に伴い、圧延ロールやパス間で
の温度低下の影響が大きくなり、適切な熱間圧延条件を
維持するためには設備能力を更に増大させる必要があっ
て一層コストが嵩む傾向にあった。
【0007】そこで、熱間圧延の全工程にシングルミル
のリバース式熱間粗圧延機のみを用いる方法が検討され
た。しかしこの粗圧延機を用いて薄肉の板材を製造しよ
うとすると、パス間での温度低下が著しく、熱間圧延板
の再結晶を制御するための熱間圧延条件を維持すること
がきわめて困難になる。この問題を解決する手段とし
て、アルミニウム基合金に時効硬化性を与える元素を添
加し、前記(b)の冷間圧延後、前記(c)の中間焼鈍
を比較的高温で行うことにより溶体化し、前記(d)の
冷間圧延の圧延度を小さくしても十分な強度が得られる
方法が提案された(特公昭60−35242号公報)。
のリバース式熱間粗圧延機のみを用いる方法が検討され
た。しかしこの粗圧延機を用いて薄肉の板材を製造しよ
うとすると、パス間での温度低下が著しく、熱間圧延板
の再結晶を制御するための熱間圧延条件を維持すること
がきわめて困難になる。この問題を解決する手段とし
て、アルミニウム基合金に時効硬化性を与える元素を添
加し、前記(b)の冷間圧延後、前記(c)の中間焼鈍
を比較的高温で行うことにより溶体化し、前記(d)の
冷間圧延の圧延度を小さくしても十分な強度が得られる
方法が提案された(特公昭60−35242号公報)。
【0008】この方法によれば、DI缶本体を成形した
後の焼付け塗装の加熱により結晶が析出するので、焼付
け時の加熱による軟化が抑制され、冷間圧延率を小さく
しても十分な強度が得られるようになった。従って、前
記(c)中間焼鈍の後に立方体集合組織が十分発達して
いなくても冷間圧延の圧延率を小さくできるので圧延集
合組織の発達も軽度となり、耳率が比較的低い実用レベ
ルのDI缶が得られるようになった。この方法は、仕上
用熱間圧延機を用いた場合より耳率が若干高く、従って
トリム量も多くなるのではあるが、設備費が高価な仕上
用の熱間圧延機を用いずに適用できるので、結果的に有
利な方法となっている。
後の焼付け塗装の加熱により結晶が析出するので、焼付
け時の加熱による軟化が抑制され、冷間圧延率を小さく
しても十分な強度が得られるようになった。従って、前
記(c)中間焼鈍の後に立方体集合組織が十分発達して
いなくても冷間圧延の圧延率を小さくできるので圧延集
合組織の発達も軽度となり、耳率が比較的低い実用レベ
ルのDI缶が得られるようになった。この方法は、仕上
用熱間圧延機を用いた場合より耳率が若干高く、従って
トリム量も多くなるのではあるが、設備費が高価な仕上
用の熱間圧延機を用いずに適用できるので、結果的に有
利な方法となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近、経済的
およびデザイン的な要求からDI缶における蓋部材の直
径を小さくする要求が高まり、このためネックの縮径率
が増大するようになってきた。ところがネックの縮径率
を増大させると、このネック成形工程においても深絞り
成形の場合と同様に素材の異方性により開口部において
缶高が変化し耳が発生するという新たな問題が生じた。
このネック成形によって生じる開口部の高さ変動部を
「ネック耳」と称する。
およびデザイン的な要求からDI缶における蓋部材の直
径を小さくする要求が高まり、このためネックの縮径率
が増大するようになってきた。ところがネックの縮径率
を増大させると、このネック成形工程においても深絞り
成形の場合と同様に素材の異方性により開口部において
缶高が変化し耳が発生するという新たな問題が生じた。
このネック成形によって生じる開口部の高さ変動部を
「ネック耳」と称する。
【0010】缶本体の開口部は、ネック成形を行った後
にフランジ成形され、このフランジが蓋部材との巻き締
めに使われるのであるが、ネック耳が大きいとフランジ
幅が方向により異なったり、ネック部の形状が方向によ
り変化するなどの問題が起こり、加工工程が煩雑になる
と共に外観上にも悪影響が現れる。そこで、ネックの縮
径率を大きくしてもネック耳が生じにくい深絞り成形用
アルミニウム基合金板が求められた。
にフランジ成形され、このフランジが蓋部材との巻き締
めに使われるのであるが、ネック耳が大きいとフランジ
幅が方向により異なったり、ネック部の形状が方向によ
り変化するなどの問題が起こり、加工工程が煩雑になる
と共に外観上にも悪影響が現れる。そこで、ネックの縮
径率を大きくしてもネック耳が生じにくい深絞り成形用
アルミニウム基合金板が求められた。
【0011】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであって、従ってその目的は、熱間圧延工程の
全工程にシングルミルのリバース式熱間粗圧延機を用い
て、深絞り成形時に耳率を大幅に低減できる深絞り成形
用アルミニウム基合金板の製造方法を提供することにあ
る。
れたものであって、従ってその目的は、熱間圧延工程の
全工程にシングルミルのリバース式熱間粗圧延機を用い
て、深絞り成形時に耳率を大幅に低減できる深絞り成形
用アルミニウム基合金板の製造方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、アルミニウム基合金の鋳塊からアルミニ
ウム基合金板を製造するに際して、順次、均熱工程に
おいて、前記アルミニウム基合金鋳塊を、520〜61
0℃の範囲内の均質化温度に加熱して均質化し、熱間
圧延工程において、前記の均質化されたアルミニウム基
合金鋳塊を熱間圧延して板材を形成し、熱間圧延終了時
の板材温度を、280〜350℃の範囲内でこの板材が
再結晶しない温度範囲に調節し、第一冷間圧延工程に
おいて、前記熱間圧延終了後の板材を、圧延率が60〜
90%の範囲内となるように冷間圧延し、第一中間焼
鈍工程において、前記冷間圧延後の板材を、焼鈍温度が
250〜280℃の範囲内、焼鈍時間が2〜24時間の
範囲内で焼鈍し、第二冷間圧延工程において、前記第
一中間焼鈍後の板材を、圧延率が5〜30%の範囲内と
なるように冷間圧延し、第二中間焼鈍工程において、
前記第二冷間圧延後の板材を、焼鈍温度が270〜40
0℃の範囲内、焼鈍時間が2〜24時間の範囲内で焼鈍
し、次いで最終冷間圧延工程において、前記第二中間
焼鈍後の板材を、圧延率が70〜90%の範囲内となる
ように冷間圧延することからなる深絞り成形用アルミニ
ウム基合金板の製造方法を提供する。
めに本発明は、アルミニウム基合金の鋳塊からアルミニ
ウム基合金板を製造するに際して、順次、均熱工程に
おいて、前記アルミニウム基合金鋳塊を、520〜61
0℃の範囲内の均質化温度に加熱して均質化し、熱間
圧延工程において、前記の均質化されたアルミニウム基
合金鋳塊を熱間圧延して板材を形成し、熱間圧延終了時
の板材温度を、280〜350℃の範囲内でこの板材が
再結晶しない温度範囲に調節し、第一冷間圧延工程に
おいて、前記熱間圧延終了後の板材を、圧延率が60〜
90%の範囲内となるように冷間圧延し、第一中間焼
鈍工程において、前記冷間圧延後の板材を、焼鈍温度が
250〜280℃の範囲内、焼鈍時間が2〜24時間の
範囲内で焼鈍し、第二冷間圧延工程において、前記第
一中間焼鈍後の板材を、圧延率が5〜30%の範囲内と
なるように冷間圧延し、第二中間焼鈍工程において、
前記第二冷間圧延後の板材を、焼鈍温度が270〜40
0℃の範囲内、焼鈍時間が2〜24時間の範囲内で焼鈍
し、次いで最終冷間圧延工程において、前記第二中間
焼鈍後の板材を、圧延率が70〜90%の範囲内となる
ように冷間圧延することからなる深絞り成形用アルミニ
ウム基合金板の製造方法を提供する。
【0013】前記のアルミニウム基合金は、 Si:0.1〜0.4重量%、 Fe:0.3〜0.6重量%、 Cu:0.05〜0.4重量%、 Mn:0.8〜1.5重量%および Mg:0.8〜1.5重量% を含有し、残りがAlと不可避不純物からなる組成を有
するものであることが好ましい。このアルミニウム基合
金は、さらに前記の元素に加えて Cr:0.25重量%以下 Zn:0.05〜0.25重量%、 Ti:0.2重量%以下 を含有するものであることが好ましい。
するものであることが好ましい。このアルミニウム基合
金は、さらに前記の元素に加えて Cr:0.25重量%以下 Zn:0.05〜0.25重量%、 Ti:0.2重量%以下 を含有するものであることが好ましい。
【0014】前記の均熱工程において、均質化加熱速
度は100℃/時以下とし、かつ均質化時間は1時間以
上とすることが好ましい。前記の熱間圧延工程におい
ては、熱間圧延の全工程にシングルミルのリバース式熱
間粗圧延機を用いることが好ましい。またこの工程で、
熱間圧延開始温度は500℃以上、熱間圧延最終パスの
開始温度は400℃以上とすることが好ましい。熱間圧
延最終パスの圧延率は50%以上とすることが好まし
い。前記の第二冷間圧延工程においては、前記第一中
間焼鈍後の板材を、圧延率が10〜20%の範囲内とな
るように冷間圧延することが好ましい。前記の第二中
間焼鈍工程においては、前記第二冷間圧延後の板材を、
焼鈍温度が270〜320℃の範囲内に1〜12時間保
持することが好ましい。
度は100℃/時以下とし、かつ均質化時間は1時間以
上とすることが好ましい。前記の熱間圧延工程におい
ては、熱間圧延の全工程にシングルミルのリバース式熱
間粗圧延機を用いることが好ましい。またこの工程で、
熱間圧延開始温度は500℃以上、熱間圧延最終パスの
開始温度は400℃以上とすることが好ましい。熱間圧
延最終パスの圧延率は50%以上とすることが好まし
い。前記の第二冷間圧延工程においては、前記第一中
間焼鈍後の板材を、圧延率が10〜20%の範囲内とな
るように冷間圧延することが好ましい。前記の第二中
間焼鈍工程においては、前記第二冷間圧延後の板材を、
焼鈍温度が270〜320℃の範囲内に1〜12時間保
持することが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳し
く説明する。本発明の深絞り成形用アルミニウム基合金
板(以下「本合金板」と記す)の製造方法(以下「本製
法」と記す)は、基本的に、アルミニウム基合金の鋳塊
を基材とし、それぞれ特定の条件に設定された次の各工
程 均熱工程、 熱間圧延工程、 第一冷間圧延工程、 第一中間焼鈍工程、 第二冷間圧延工程、 第二中間焼鈍工程、および 最終冷間圧延工程 を順次経由することにより構成される。
く説明する。本発明の深絞り成形用アルミニウム基合金
板(以下「本合金板」と記す)の製造方法(以下「本製
法」と記す)は、基本的に、アルミニウム基合金の鋳塊
を基材とし、それぞれ特定の条件に設定された次の各工
程 均熱工程、 熱間圧延工程、 第一冷間圧延工程、 第一中間焼鈍工程、 第二冷間圧延工程、 第二中間焼鈍工程、および 最終冷間圧延工程 を順次経由することにより構成される。
【0016】本製法によれば、熱間圧延工程の全工程に
シングルミルのリバース式熱間粗圧延機のみを用い、し
かも強度と成形性とが両立した本合金板が得られ、例え
ばDI缶などの深絞り缶を製造する板材として用いると
き耳率が従来の板材に比べて低減し、ネック縮径率を大
きくしたDI缶を成形する際にもネック耳が減少し、缶
体の変形を防止し歩留りを向上させることができる。
シングルミルのリバース式熱間粗圧延機のみを用い、し
かも強度と成形性とが両立した本合金板が得られ、例え
ばDI缶などの深絞り缶を製造する板材として用いると
き耳率が従来の板材に比べて低減し、ネック縮径率を大
きくしたDI缶を成形する際にもネック耳が減少し、缶
体の変形を防止し歩留りを向上させることができる。
【0017】本製法に用いるアルミニウム基合金組成物
(以下「本組成物」と記す)としては、基本的にAlを
基とし、Siを0.1〜0.4重量%、Feを0.3〜
0.6重量%、Cuを0.05〜0.4重量%、Mnを
0.8〜1.5重量%およびMgを0.8〜1.5重量
%含むものが用いられる。この基本的な組成自体は特殊
なものではなく、現在大量に用いられている種々のアル
ミニウム缶用合金の組成の範囲内のものであるから、本
製法は、リサイクルされたアルミニウム缶を原料として
経済的にかつ効率よく本合金板を製造するのに適してい
る。このうちSiは、同時に含有するMgと化合物を形
成し易く、固溶硬化作用、分散硬化作用および析出硬化
作用を有する他、Al、Mn、Feなどと化合物を形成
し、しごき成形時のダイスに対する焼付きを防止する効
果がある。その含有量は、0.1重量%未満では所望の
潤滑特性を確保することができず、また0.4重量%を
越えると加工性が劣化して不都合である。Feは、結晶
の微細化およびしごき成形時のダイスに対する焼付きを
防止する効果がある。その含有量は、0.3重量%未満
では所望の効果が得られず、0.6重量%を越えると加
工性を劣化させる。Cuは、Mgと化合物を形成し易
く、固溶硬化、分散硬化および析出硬化に寄与する。そ
の含有量は、0.05重量%未満では所望の効果が得ら
れず、0.4重量%を越えると加工性を劣化させる。M
nは、Fe、Si、Alなどと化合物を形成し易く、晶
出相および分散相となって分散硬化作用を現すと共にし
ごき成形時のダイスに対する焼付きを防止する効果があ
る。その含有量は、0.8重量%未満では所望の硬化特
性が得られず、1.5重量%を越えると加工性が劣化す
る。またMgは、固溶体強化作用を有し、圧延による加
工硬化性を高めると共に、前記SiやCuと共存するこ
とによって分散硬化と析出硬化作用を現す。その含有量
は、0.8重量%未満では所望の効果が得られず、1.
5重量%を越えると再びその効果が低下するようにな
る。
(以下「本組成物」と記す)としては、基本的にAlを
基とし、Siを0.1〜0.4重量%、Feを0.3〜
0.6重量%、Cuを0.05〜0.4重量%、Mnを
0.8〜1.5重量%およびMgを0.8〜1.5重量
%含むものが用いられる。この基本的な組成自体は特殊
なものではなく、現在大量に用いられている種々のアル
ミニウム缶用合金の組成の範囲内のものであるから、本
製法は、リサイクルされたアルミニウム缶を原料として
経済的にかつ効率よく本合金板を製造するのに適してい
る。このうちSiは、同時に含有するMgと化合物を形
成し易く、固溶硬化作用、分散硬化作用および析出硬化
作用を有する他、Al、Mn、Feなどと化合物を形成
し、しごき成形時のダイスに対する焼付きを防止する効
果がある。その含有量は、0.1重量%未満では所望の
潤滑特性を確保することができず、また0.4重量%を
越えると加工性が劣化して不都合である。Feは、結晶
の微細化およびしごき成形時のダイスに対する焼付きを
防止する効果がある。その含有量は、0.3重量%未満
では所望の効果が得られず、0.6重量%を越えると加
工性を劣化させる。Cuは、Mgと化合物を形成し易
く、固溶硬化、分散硬化および析出硬化に寄与する。そ
の含有量は、0.05重量%未満では所望の効果が得ら
れず、0.4重量%を越えると加工性を劣化させる。M
nは、Fe、Si、Alなどと化合物を形成し易く、晶
出相および分散相となって分散硬化作用を現すと共にし
ごき成形時のダイスに対する焼付きを防止する効果があ
る。その含有量は、0.8重量%未満では所望の硬化特
性が得られず、1.5重量%を越えると加工性が劣化す
る。またMgは、固溶体強化作用を有し、圧延による加
工硬化性を高めると共に、前記SiやCuと共存するこ
とによって分散硬化と析出硬化作用を現す。その含有量
は、0.8重量%未満では所望の効果が得られず、1.
5重量%を越えると再びその効果が低下するようにな
る。
【0018】本組成物は、前記のSi、Fe、Cu、M
nおよびMgに加えて、さらに、Crを0.25重量%
以下、Znを0.05〜0.25重量%、Tiを0.2
重量%以下の範囲内で含んでいてもよい。このうちCr
は、熱間圧延後の再結晶を抑制する作用を有する。ただ
しその含有量が0.25重量%を越えるとかえってこの
作用が低下する。Znは、Mg、Si、Cuの析出物を
微細化する作用を有する。その含有量は、0.05重量
%未満では所望の効果が得られず、0.25重量%を越
えると耐食性を劣化させる。Tiは、結晶粒を微細化し
て加工性を改善する効果がある。ただしその含有量は
0.2重量%を越えると、粗大な化合物を生成しかえっ
て加工性を劣化させる。
nおよびMgに加えて、さらに、Crを0.25重量%
以下、Znを0.05〜0.25重量%、Tiを0.2
重量%以下の範囲内で含んでいてもよい。このうちCr
は、熱間圧延後の再結晶を抑制する作用を有する。ただ
しその含有量が0.25重量%を越えるとかえってこの
作用が低下する。Znは、Mg、Si、Cuの析出物を
微細化する作用を有する。その含有量は、0.05重量
%未満では所望の効果が得られず、0.25重量%を越
えると耐食性を劣化させる。Tiは、結晶粒を微細化し
て加工性を改善する効果がある。ただしその含有量は
0.2重量%を越えると、粗大な化合物を生成しかえっ
て加工性を劣化させる。
【0019】前記の本組成物から本合金板を製造するに
際しては、先ず常法に従って本組成物の溶湯から鋳塊を
鋳造する。このときの凝固速度は通常、5〜20℃/秒
とされる。鋳塊の寸法は、例えば1.5m×0.5m×
4〜5mである。次に面削を行い、鋳塊の表面を1〜2
5mm程度研削して、表面が平滑化された面削体を作成
する。
際しては、先ず常法に従って本組成物の溶湯から鋳塊を
鋳造する。このときの凝固速度は通常、5〜20℃/秒
とされる。鋳塊の寸法は、例えば1.5m×0.5m×
4〜5mである。次に面削を行い、鋳塊の表面を1〜2
5mm程度研削して、表面が平滑化された面削体を作成
する。
【0020】この面削体は、次に本発明の均熱工程に
送られる。この均熱工程は一般に、溶湯の凝固によっ
て生じたミクロ偏析の均質化、過飽和固溶元素の析出、
凝固によって形成された準安定相の平衡相への転移など
のために行われる。この均熱工程においては、均質化
温度を520〜610℃の範囲内とすることが重要であ
る。均質化温度が520℃未満では、第二中間焼鈍の
効果が得られず耳率が高くなる。また610℃を越える
と、鋳塊が溶融する。
送られる。この均熱工程は一般に、溶湯の凝固によっ
て生じたミクロ偏析の均質化、過飽和固溶元素の析出、
凝固によって形成された準安定相の平衡相への転移など
のために行われる。この均熱工程においては、均質化
温度を520〜610℃の範囲内とすることが重要であ
る。均質化温度が520℃未満では、第二中間焼鈍の
効果が得られず耳率が高くなる。また610℃を越える
と、鋳塊が溶融する。
【0021】また前記の均熱工程において、面削体は
100℃/時以下の加熱速度で均質化温度まで加熱する
ことが好ましい。加熱速度が100℃/時を越えると、
部分的に溶融を生じる惧れがある。しかし加熱速度は、
遅すぎると生産効率が低下する。この観点から、好まし
い加熱速度は、10〜100℃/時の範囲内である。
100℃/時以下の加熱速度で均質化温度まで加熱する
ことが好ましい。加熱速度が100℃/時を越えると、
部分的に溶融を生じる惧れがある。しかし加熱速度は、
遅すぎると生産効率が低下する。この観点から、好まし
い加熱速度は、10〜100℃/時の範囲内である。
【0022】また前記の均熱工程において、均質化温
度に保持する時間(均質化時間)は1時間以上とするこ
とが好ましい。均質化時間が1時間未満では均質化が十
分に進行しない場合がある。しかし長すぎても効果はな
く生産効率が低下する。この観点から、好ましい均質化
時間は1〜24時間の範囲内である。この均熱工程は
均質化時間が比較的長いので通常、回分方式で炉中に置
いて行われる。
度に保持する時間(均質化時間)は1時間以上とするこ
とが好ましい。均質化時間が1時間未満では均質化が十
分に進行しない場合がある。しかし長すぎても効果はな
く生産効率が低下する。この観点から、好ましい均質化
時間は1〜24時間の範囲内である。この均熱工程は
均質化時間が比較的長いので通常、回分方式で炉中に置
いて行われる。
【0023】熱間圧延工程は、前記の均質化されたア
ルミニウム基合金鋳塊を熱間圧延して板材を形成するた
めに行われる。本発明は、この熱間圧延工程を、シン
グルミルのリバース式熱間粗圧延機のみを用いて行い得
ることが特長である。この圧延機は、単基式の熱圧延ロ
ールの前後に受座が設けられ、この熱圧延ロールの間に
鋳塊を往復繰り返し通過させることで次第に薄板化す
る、従来から熱間粗圧延機として一般に用いられている
装置である。
ルミニウム基合金鋳塊を熱間圧延して板材を形成するた
めに行われる。本発明は、この熱間圧延工程を、シン
グルミルのリバース式熱間粗圧延機のみを用いて行い得
ることが特長である。この圧延機は、単基式の熱圧延ロ
ールの前後に受座が設けられ、この熱圧延ロールの間に
鋳塊を往復繰り返し通過させることで次第に薄板化す
る、従来から熱間粗圧延機として一般に用いられている
装置である。
【0024】この熱間圧延工程においては、圧延終了
後にコイルとして巻き取られた板材が再結晶しないよう
にすることが特に重要である。このために熱間圧延終了
直後のコイルの温度が280〜350℃の範囲内となる
ように調節する。この仕上げ温度が280℃未満となる
まで冷却すると板材が硬質となり引き続く冷間圧延時に
クラックが生じ易くなる。またコイルに巻き取り後に3
50℃を越えると、巻き取られた板材に再結晶が生じ
る。
後にコイルとして巻き取られた板材が再結晶しないよう
にすることが特に重要である。このために熱間圧延終了
直後のコイルの温度が280〜350℃の範囲内となる
ように調節する。この仕上げ温度が280℃未満となる
まで冷却すると板材が硬質となり引き続く冷間圧延時に
クラックが生じ易くなる。またコイルに巻き取り後に3
50℃を越えると、巻き取られた板材に再結晶が生じ
る。
【0025】前記の熱間圧延工程において、圧延開始
温度は500℃以上とすることが好ましい。圧延開始温
度が500℃未満では、圧延荷重が大となり所要パス数
が増加し効率が低下すると共に、前記の熱間圧延終了直
後の許容温度範囲を維持することが困難になる。最終パ
スの開始温度は400℃以上とすることが好ましい。ま
た、この熱間圧延工程の最終パスにおける圧延率は50
%以上、歪み速度は1〜50sec-1 の範囲内とすること
が好ましい。熱間圧延最終パスの開始温度、圧延率およ
び歪み速度は、いずれも高いほど生産効率は向上する
が、熱間圧延直後の板材温度が規定温度より高くなる場
合が生じる。この場合には、熱間圧延終了直後のコイル
に巻取られた板材の温度が280〜350℃の範囲内と
なるように、圧延ロールとコイル巻取り機との間で板材
を強制的に冷却することが好ましい。
温度は500℃以上とすることが好ましい。圧延開始温
度が500℃未満では、圧延荷重が大となり所要パス数
が増加し効率が低下すると共に、前記の熱間圧延終了直
後の許容温度範囲を維持することが困難になる。最終パ
スの開始温度は400℃以上とすることが好ましい。ま
た、この熱間圧延工程の最終パスにおける圧延率は50
%以上、歪み速度は1〜50sec-1 の範囲内とすること
が好ましい。熱間圧延最終パスの開始温度、圧延率およ
び歪み速度は、いずれも高いほど生産効率は向上する
が、熱間圧延直後の板材温度が規定温度より高くなる場
合が生じる。この場合には、熱間圧延終了直後のコイル
に巻取られた板材の温度が280〜350℃の範囲内と
なるように、圧延ロールとコイル巻取り機との間で板材
を強制的に冷却することが好ましい。
【0026】第一冷間圧延工程は、前記の熱間圧延工
程終了後の冷却した板材を、圧延率が60〜90%の範
囲内となるように冷間圧延する。この工程における圧延
率が60%未満では耳率が大となる。圧延率は、高いほ
ど第二中間焼鈍工程において0〜90゜耳となる立方
体方位組織が多く生成する。ただし圧延率が90%を越
えると耳率は逆に高くなりサイドクラックも起こるよう
になる。この観点から、圧延率は75〜90%の範囲内
とすることが好ましい。
程終了後の冷却した板材を、圧延率が60〜90%の範
囲内となるように冷間圧延する。この工程における圧延
率が60%未満では耳率が大となる。圧延率は、高いほ
ど第二中間焼鈍工程において0〜90゜耳となる立方
体方位組織が多く生成する。ただし圧延率が90%を越
えると耳率は逆に高くなりサイドクラックも起こるよう
になる。この観点から、圧延率は75〜90%の範囲内
とすることが好ましい。
【0027】第一中間焼鈍工程は、前記冷間圧延後の
板材を、焼鈍温度が250〜280℃の範囲内、焼鈍時
間が2〜24時間の範囲内で焼鈍する。この工程は、板
材を半軟化状態にもたらすものであって、焼鈍前の引張
り強さをTSH 、完全焼鈍材の引張り強さをTSO 、半
軟化焼鈍後の引張り強さをTSとすると、 (TSH −TS)/(TSH −TSO )×100(%) の値が40〜90%の範囲内になるように焼鈍する。こ
の工程は、焼鈍時間の関係で回分式の焼鈍炉を用いるこ
とが好ましい。加熱速度は、(設定した焼鈍温度−10
0℃)から(設定した焼鈍温度−10℃)まで、平均で
5〜20℃/時とすることが好ましい。焼鈍温度が25
0℃未満または焼鈍時間が2時間未満では十分な軟化が
得られず耳率が高くなる。焼鈍温度が280℃を越えま
たは焼鈍時間が24時間を越えると軟化が過剰となって
耳率が高くなる。
板材を、焼鈍温度が250〜280℃の範囲内、焼鈍時
間が2〜24時間の範囲内で焼鈍する。この工程は、板
材を半軟化状態にもたらすものであって、焼鈍前の引張
り強さをTSH 、完全焼鈍材の引張り強さをTSO 、半
軟化焼鈍後の引張り強さをTSとすると、 (TSH −TS)/(TSH −TSO )×100(%) の値が40〜90%の範囲内になるように焼鈍する。こ
の工程は、焼鈍時間の関係で回分式の焼鈍炉を用いるこ
とが好ましい。加熱速度は、(設定した焼鈍温度−10
0℃)から(設定した焼鈍温度−10℃)まで、平均で
5〜20℃/時とすることが好ましい。焼鈍温度が25
0℃未満または焼鈍時間が2時間未満では十分な軟化が
得られず耳率が高くなる。焼鈍温度が280℃を越えま
たは焼鈍時間が24時間を越えると軟化が過剰となって
耳率が高くなる。
【0028】第二冷間圧延工程は、前記の第一中間
焼鈍後の板材を、圧延率が5〜30%の範囲内となるよ
うに冷間圧延する工程である。実際上、圧延率が10〜
20%の範囲内において0〜90゜耳が最も高くなるこ
とがわかった。圧延率が5%未満では工程全体としての
圧延パス数が増大して生産効率が低下する可能性があり
好ましくない。圧延率が30%を越えると、耳率が高く
なり、本製法を用いる理由がなくなる。
焼鈍後の板材を、圧延率が5〜30%の範囲内となるよ
うに冷間圧延する工程である。実際上、圧延率が10〜
20%の範囲内において0〜90゜耳が最も高くなるこ
とがわかった。圧延率が5%未満では工程全体としての
圧延パス数が増大して生産効率が低下する可能性があり
好ましくない。圧延率が30%を越えると、耳率が高く
なり、本製法を用いる理由がなくなる。
【0029】第二中間焼鈍工程は、前記の第二冷間
圧延工程を経た板材を、焼鈍温度が270〜400℃の
範囲内、焼鈍時間が2〜24時間の範囲内で焼鈍する工
程である。この工程は、前記からの工程を順次施し
た板材を完全に再結晶させ、立方体方位組織を十分に発
達させ、高い0〜90゜耳が発生する軟質材を得る工程
である。この際、第二冷間圧延工程を経た板材を、先
ず焼鈍温度が270〜320℃の範囲内に1〜12時間
保持した後、更に270〜400℃の範囲内のより高い
温度で焼鈍を行うことにより、耳率を更に改善できるこ
とがわかった。この温度差の付与は、2段階またはそれ
以上の段階的に行ってもよく、または270〜400℃
の範囲内で連続的に昇温してもよい。焼鈍温度の下限2
70℃に達するまでの加熱速度は、150℃から270
℃まで平均で10〜25℃/時とすることが好ましい。
焼鈍温度が270℃未満または焼鈍時間が2時間未満で
は焼鈍の効果が不十分であり、耳率改善効果が得られな
い。焼鈍温度が400℃を越え、または焼鈍時間が24
時間を越えても、耳率は更には改善されず、生産効率が
低下する他、表面酸化などの弊害が生じ易くなる。
圧延工程を経た板材を、焼鈍温度が270〜400℃の
範囲内、焼鈍時間が2〜24時間の範囲内で焼鈍する工
程である。この工程は、前記からの工程を順次施し
た板材を完全に再結晶させ、立方体方位組織を十分に発
達させ、高い0〜90゜耳が発生する軟質材を得る工程
である。この際、第二冷間圧延工程を経た板材を、先
ず焼鈍温度が270〜320℃の範囲内に1〜12時間
保持した後、更に270〜400℃の範囲内のより高い
温度で焼鈍を行うことにより、耳率を更に改善できるこ
とがわかった。この温度差の付与は、2段階またはそれ
以上の段階的に行ってもよく、または270〜400℃
の範囲内で連続的に昇温してもよい。焼鈍温度の下限2
70℃に達するまでの加熱速度は、150℃から270
℃まで平均で10〜25℃/時とすることが好ましい。
焼鈍温度が270℃未満または焼鈍時間が2時間未満で
は焼鈍の効果が不十分であり、耳率改善効果が得られな
い。焼鈍温度が400℃を越え、または焼鈍時間が24
時間を越えても、耳率は更には改善されず、生産効率が
低下する他、表面酸化などの弊害が生じ易くなる。
【0030】最終冷間圧延工程では、前記の第二中
間焼鈍後の板材を、所定の板厚となるように、圧延率が
70〜90%の範囲内で冷間圧延する。この工程を経た
後に板材は所定の板厚の本合金板としてコイルに巻き取
られ製品化される。この工程における圧延率が70%未
満では、生産効率は高まるが缶体成形時やネック成形時
に加工硬化を生じ易くなる。圧延率が90%を越えると
耳率が高くなる。
間焼鈍後の板材を、所定の板厚となるように、圧延率が
70〜90%の範囲内で冷間圧延する。この工程を経た
後に板材は所定の板厚の本合金板としてコイルに巻き取
られ製品化される。この工程における圧延率が70%未
満では、生産効率は高まるが缶体成形時やネック成形時
に加工硬化を生じ易くなる。圧延率が90%を越えると
耳率が高くなる。
【0031】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。以下の実施例および比較例において、原料のアル
ミニウム基合金としては表1に示す4種類の組成物を、
それぞれ合金A,B,C,Dとして用いた。
する。以下の実施例および比較例において、原料のアル
ミニウム基合金としては表1に示す4種類の組成物を、
それぞれ合金A,B,C,Dとして用いた。
【0032】
【表1】
【0033】前記のそれぞれの合金の溶湯から半連続鋳
造により重量6t、厚さ550mmの鋳塊を鋳造し、1
2.5mmの面削を行い面削鋳塊の試料を作製した。こ
の試料のそれぞれについて、実施例は表1、比較例は表
2に示す条件で順次、均熱工程、熱間圧延工程、
第一冷間圧延工程、第一中間焼鈍工程、第二冷間圧
延工程、第二中間焼鈍工程および最終冷間圧延工程
を施し、深絞り成形用アルミニウム基合金板を製造し
た。表記以外の各工程の条件は全試料共通に下記の通り
とした。 均熱工程:加熱速度は平均50℃/時、均質化温度は
570℃±3℃とし、この温度範囲に8〜10時間保持
して均質化を行った。 熱間圧延工程:前記の均熱工程終了直後の試料につい
て、シングルミルのリバース式熱間粗圧延機のみを用い
て行った。熱間圧延最終パスの開始温度は450℃、圧
下量は62%とした。表1,表2の「熱延巻取直後温
度」は最終パス終了後コイルに巻取った直後の温度であ
り、これは圧延速度により調節した(圧延速度が遅いほ
ど仕上げ温度が低くなる)。 第一中間焼鈍工程:(焼鈍設定温度−100℃)から
(焼鈍設定温度−10℃)までの平均加熱速度は12〜
14℃/時とした。焼鈍終了後の冷却は実体温度が約2
50℃となるまでは炉中で冷却し、以後は大気中で放冷
した。 第二中間焼鈍工程:回分式焼鈍炉を用い、(焼鈍設定
温度−100℃)から(焼鈍設定温度−10℃)までの
平均加熱速度は14〜17℃/時とした。焼鈍終了後の
冷却は実体温度が約250℃となるまでは炉中で冷却
し、以後は大気中で放冷した。ただし、表2,表3の*
印を付した場合については、250℃から290℃まで
平均約15℃/時の速度で加熱し、290℃から310
℃まで、平均約5℃/時の速度で加熱し、更に310℃
から(設定温度−10℃)まで約15℃/時の速度で加
熱した。 最終冷間圧延工程:表1,表2の「最終冷延率」によ
って、板厚0.28mmの深絞り成形用アルミニウム基
合金板を製造した。
造により重量6t、厚さ550mmの鋳塊を鋳造し、1
2.5mmの面削を行い面削鋳塊の試料を作製した。こ
の試料のそれぞれについて、実施例は表1、比較例は表
2に示す条件で順次、均熱工程、熱間圧延工程、
第一冷間圧延工程、第一中間焼鈍工程、第二冷間圧
延工程、第二中間焼鈍工程および最終冷間圧延工程
を施し、深絞り成形用アルミニウム基合金板を製造し
た。表記以外の各工程の条件は全試料共通に下記の通り
とした。 均熱工程:加熱速度は平均50℃/時、均質化温度は
570℃±3℃とし、この温度範囲に8〜10時間保持
して均質化を行った。 熱間圧延工程:前記の均熱工程終了直後の試料につい
て、シングルミルのリバース式熱間粗圧延機のみを用い
て行った。熱間圧延最終パスの開始温度は450℃、圧
下量は62%とした。表1,表2の「熱延巻取直後温
度」は最終パス終了後コイルに巻取った直後の温度であ
り、これは圧延速度により調節した(圧延速度が遅いほ
ど仕上げ温度が低くなる)。 第一中間焼鈍工程:(焼鈍設定温度−100℃)から
(焼鈍設定温度−10℃)までの平均加熱速度は12〜
14℃/時とした。焼鈍終了後の冷却は実体温度が約2
50℃となるまでは炉中で冷却し、以後は大気中で放冷
した。 第二中間焼鈍工程:回分式焼鈍炉を用い、(焼鈍設定
温度−100℃)から(焼鈍設定温度−10℃)までの
平均加熱速度は14〜17℃/時とした。焼鈍終了後の
冷却は実体温度が約250℃となるまでは炉中で冷却
し、以後は大気中で放冷した。ただし、表2,表3の*
印を付した場合については、250℃から290℃まで
平均約15℃/時の速度で加熱し、290℃から310
℃まで、平均約5℃/時の速度で加熱し、更に310℃
から(設定温度−10℃)まで約15℃/時の速度で加
熱した。 最終冷間圧延工程:表1,表2の「最終冷延率」によ
って、板厚0.28mmの深絞り成形用アルミニウム基
合金板を製造した。
【0034】上記の深絞り成形用アルミニウム基合金板
を用いて深絞り試験を行った。「耳率」は、深絞り加工
によって絞られたカップについて、下式 耳率=耳の高さ÷カップ高さ×100(%) により計算した。耐力は、前記の深絞り成形用アルミニ
ウム基合金板を焼付塗装の焼付け条件に相当する210
℃で10分間の加熱を行った後、JIS5号引張り試験
片に加工し、JIS B7771に従って0.2%耐力
を求めた。これらの結果を表2(実施例)および表3
(比較例)に示す。
を用いて深絞り試験を行った。「耳率」は、深絞り加工
によって絞られたカップについて、下式 耳率=耳の高さ÷カップ高さ×100(%) により計算した。耐力は、前記の深絞り成形用アルミニ
ウム基合金板を焼付塗装の焼付け条件に相当する210
℃で10分間の加熱を行った後、JIS5号引張り試験
片に加工し、JIS B7771に従って0.2%耐力
を求めた。これらの結果を表2(実施例)および表3
(比較例)に示す。
【0035】
【表2】
【表3】
【0036】上記表2および表3の結果から、本発明の
条件を充たす実施例1〜実施例10の深絞り成形用アル
ミニウム基合金板(表1記載)は、いずれも優れた耐力
を維持したまま1.5〜2.8%の低い耳率を示した。
これに対し、表3において、熱間圧延工程における熱
延巻取直後温度が本発明の条件から外れた比較例5;
第一冷間圧延工程における「第1冷延率」が本発明の条
件から外れた比較例3および比較例4;第二冷間圧延
工程における「第2冷延率」が本発明の条件から外れた
比較例1;並びに従来の深絞り成形用アルミニウム基合
金板の製造方法に準じて第一中間焼鈍工程と第二冷
間圧延工程とを省略した比較例6は、耳率が3.7〜
6.2となって、いずれも実施例1〜10より著しく劣
っていることがわかる。
条件を充たす実施例1〜実施例10の深絞り成形用アル
ミニウム基合金板(表1記載)は、いずれも優れた耐力
を維持したまま1.5〜2.8%の低い耳率を示した。
これに対し、表3において、熱間圧延工程における熱
延巻取直後温度が本発明の条件から外れた比較例5;
第一冷間圧延工程における「第1冷延率」が本発明の条
件から外れた比較例3および比較例4;第二冷間圧延
工程における「第2冷延率」が本発明の条件から外れた
比較例1;並びに従来の深絞り成形用アルミニウム基合
金板の製造方法に準じて第一中間焼鈍工程と第二冷
間圧延工程とを省略した比較例6は、耳率が3.7〜
6.2となって、いずれも実施例1〜10より著しく劣
っていることがわかる。
【0037】
【発明の効果】本発明の深絞り成形用アルミニウム基合
金板の製造方法は、均熱工程においてアルミニウム基
合金鋳塊を520〜610℃に加熱し、熱間圧延工程
において熱間圧延終了時の板材温度が280〜350℃
となるように熱間圧延し、第一冷間圧延工程において
圧延率が60〜90%となるように冷間圧延し、第一
中間焼鈍工程において250〜280℃、2〜24時間
の範囲内で焼鈍し、第二冷間圧延工程において圧延率
が5〜30%となるように冷間圧延し、第二中間焼鈍
工程において270〜400℃、2〜24時間の範囲内
で焼鈍し、次いで最終冷間圧延工程において圧延率が
70〜90%となるように冷間圧延するものであるの
で、熱間圧延工程の全工程においてシングルミルのリ
バース式熱間粗圧延機のみを用いて、深絞り成形時に耳
率を大幅に低減できるばかりでなく、製缶時にネックの
縮径率を大きくしてもネック耳が生じにくい深絞り成形
用アルミニウム基合金板が製造でき、DI缶などを製造
する際の製造コストを低減しかつ歩留まりを大幅に向上
することができる。
金板の製造方法は、均熱工程においてアルミニウム基
合金鋳塊を520〜610℃に加熱し、熱間圧延工程
において熱間圧延終了時の板材温度が280〜350℃
となるように熱間圧延し、第一冷間圧延工程において
圧延率が60〜90%となるように冷間圧延し、第一
中間焼鈍工程において250〜280℃、2〜24時間
の範囲内で焼鈍し、第二冷間圧延工程において圧延率
が5〜30%となるように冷間圧延し、第二中間焼鈍
工程において270〜400℃、2〜24時間の範囲内
で焼鈍し、次いで最終冷間圧延工程において圧延率が
70〜90%となるように冷間圧延するものであるの
で、熱間圧延工程の全工程においてシングルミルのリ
バース式熱間粗圧延機のみを用いて、深絞り成形時に耳
率を大幅に低減できるばかりでなく、製缶時にネックの
縮径率を大きくしてもネック耳が生じにくい深絞り成形
用アルミニウム基合金板が製造でき、DI缶などを製造
する際の製造コストを低減しかつ歩留まりを大幅に向上
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 623 C22F 1/00 623 630 630K 682 682 683 683 684 684A 685 685Z 686 686B 691 691B 691C 691A 694 694A 694B (72)発明者 斉藤 充 静岡県裾野市平松85 三菱アルミニウム株 式会社技術開発センター内 (72)発明者 原田 俊宏 静岡県裾野市平松85 三菱アルミニウム株 式会社技術開発センター内
Claims (9)
- 【請求項1】 アルミニウム基合金の鋳塊からアルミニ
ウム基合金板を製造するに際して、順次、 均熱工程において、前記アルミニウム基合金鋳塊を、
520〜610℃の範囲内の均質化温度に加熱して均質
化し、 熱間圧延工程において、前記の均質化されたアルミニ
ウム基合金鋳塊を熱間圧延して板材を形成し、熱間圧延
終了時の板材温度を、280〜350℃の範囲内でこの
板材が再結晶しない温度範囲に調節し、 第一冷間圧延工程において、前記熱間圧延終了後の板
材を、圧延率が60〜90%の範囲内となるように冷間
圧延し、 第一中間焼鈍工程において、前記冷間圧延後の板材
を、焼鈍温度が250〜280℃の範囲内、焼鈍時間が
2〜24時間の範囲内で焼鈍し、 第二冷間圧延工程において、前記第一中間焼鈍後の板
材を、圧延率が5〜30%の範囲内となるように冷間圧
延し、 第二中間焼鈍工程において、前記第二冷間圧延後の板
材を、焼鈍温度が270〜400℃の範囲内、焼鈍時間
が2〜24時間の範囲内で焼鈍し、次いで 最終冷間圧延工程において、前記第二中間焼鈍後の板
材を、圧延率が70〜90%の範囲内となるように冷間
圧延することを特徴とする深絞り成形用アルミニウム基
合金板の製造方法。 - 【請求項2】 前記のアルミニウム基合金が、 Si:0.1〜0.4重量%、 Fe:0.3〜0.6重量%、 Cu:0.05〜0.4重量%、 Mn:0.8〜1.5重量%および Mg:0.8〜1.5重量% を含有し、残りがAlと不可避不純物とからなる組成を
有するものであることを特徴とする請求項1に記載の深
絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法。 - 【請求項3】 前記のアルミニウム基合金が、 Si:0.1〜0.4重量%、 Fe:0.3〜0.6重量%、 Cu:0.05〜0.4重量%、 Mn:0.8〜1.5重量%および Mg:0.8〜1.5重量% を含有し、さらに、 Cr:0.25重量%以下 Zn:0.05〜0.25重量%、 Ti:0.2重量%以下 のうち1種または2種以上を含有し、残りがAlと不可
避不純物とからなる組成を有するものであることを特徴
とする請求項1に記載の深絞り成形用アルミニウム基合
金板の製造方法。 - 【請求項4】 前記均熱工程において、均質化加熱速
度を100℃/時以下とし、かつ均質化時間を1時間以
上とすることを特徴とする請求項1に記載の深絞り成形
用アルミニウム基合金板の製造方法。 - 【請求項5】 前記熱間圧延工程において、熱間圧延
の全工程にシングルミルのリバース式熱間粗圧延機を用
いることを特徴とする請求項1に記載の深絞り成形用ア
ルミニウム基合金板の製造方法。 - 【請求項6】 前記熱間圧延工程において、熱間圧延
の開始温度を500℃以上とし、かつ熱間圧延最終パス
の開始温度を400℃以上とすることを特徴とする請求
項1に記載の深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造
方法。 - 【請求項7】 前記熱間圧延工程において、熱間圧延
最終パスの圧延率を50%以上とすることを特徴とする
請求項1に記載の深絞り成形用アルミニウム基合金板の
製造方法。 - 【請求項8】 前記第二冷間圧延工程において、前記
第一中間焼鈍後の板材を、圧延率が10〜20%の範囲
内となるように冷間圧延することを特徴とする請求項1
に記載の深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方
法。 - 【請求項9】 前記第二中間焼鈍工程において、前記
第二冷間圧延後の板材を、270〜320℃の範囲内の
焼鈍温度に1〜12時間保持することを特徴とする請求
項1に記載の深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9138994A JPH10330896A (ja) | 1997-05-28 | 1997-05-28 | 深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9138994A JPH10330896A (ja) | 1997-05-28 | 1997-05-28 | 深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10330896A true JPH10330896A (ja) | 1998-12-15 |
Family
ID=15235007
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9138994A Pending JPH10330896A (ja) | 1997-05-28 | 1997-05-28 | 深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10330896A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115229443A (zh) * | 2022-07-28 | 2022-10-25 | 广西柳州银海铝业股份有限公司 | 一种高塑性应变比铝镁合金板带材及其生产方法 |
| US20230083429A1 (en) * | 2020-03-03 | 2023-03-16 | Hellenic Research Centre for Metals S.A. | Method and installation for producing aluminum can sheet |
| JP2023054623A (ja) * | 2021-10-04 | 2023-04-14 | 株式会社神戸製鋼所 | 缶胴用アルミニウム合金板 |
-
1997
- 1997-05-28 JP JP9138994A patent/JPH10330896A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20230083429A1 (en) * | 2020-03-03 | 2023-03-16 | Hellenic Research Centre for Metals S.A. | Method and installation for producing aluminum can sheet |
| JP2023516369A (ja) * | 2020-03-03 | 2023-04-19 | ヘレニック リサーチ センター フォー メタルズ ソシエテ アノニム | アルミニウム缶シートを生成する方法及び設備 |
| JP2023054623A (ja) * | 2021-10-04 | 2023-04-14 | 株式会社神戸製鋼所 | 缶胴用アルミニウム合金板 |
| CN115229443A (zh) * | 2022-07-28 | 2022-10-25 | 广西柳州银海铝业股份有限公司 | 一种高塑性应变比铝镁合金板带材及其生产方法 |
| CN115229443B (zh) * | 2022-07-28 | 2023-12-29 | 广西柳州银海铝业股份有限公司 | 一种高塑性应变比铝镁合金板带材及其生产方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060425 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060926 |