JPH10332032A - パイロット式電磁弁 - Google Patents

パイロット式電磁弁

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JPH10332032A
JPH10332032A JP14615997A JP14615997A JPH10332032A JP H10332032 A JPH10332032 A JP H10332032A JP 14615997 A JP14615997 A JP 14615997A JP 14615997 A JP14615997 A JP 14615997A JP H10332032 A JPH10332032 A JP H10332032A
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piston
valve
pilot
pressurizing chamber
spool valve
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Masahiro Tada
昌弘 多田
Yoshihide Kaneko
喜英 金子
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CKD Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自己保持型と自己復帰型との間の設定変更を
容易に行い、各型式の設定下で不特定な誤動作を防止す
ること。 【解決手段】 二つのパイロット弁44,45は第1及
び第2の加圧室11,12へのパイロット圧の供給を切
り換える。各加圧室11,12に設けられた第1及び第
2のピストン18,19は同じ大きさの受圧面18a,
19aを含む。ピストン18の第3の加圧室22に設け
られた第3のピストン29の受圧面29aは他の受圧面
18a,19aより小さい。ピストン19で、加圧室2
2に通じる外周溝23の一内壁26を他の内壁25より
大きくする。両加圧室12,22へのパイロット圧の供
給を、手動弁5により、第1又は第2の態様に切り換え
る。第1の態様では、スプール弁4をピストン29によ
り押圧すべく外周溝23及び加圧室22にパイロット圧
を常時供給する。第2の態様では、スプール弁4をピス
トン19により押圧すべく加圧室12へのパイロット圧
の供給を許容する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パイロット圧の
供給によりスプール弁を駆動することにより、流体の流
路を切り換えるようにしたパイロット式電磁弁に係る。
特に詳しくは、シングルソレノイド式(自己復帰型)の
動作態様と、ダブルソレノイド式(自己保持型)の動作
態様とを選択的に切り換えるようにしたパイロット式電
磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電磁弁はスプール弁を含
む切換弁部と、そのスプール弁を空気圧(パイロット
圧)により間接的に動かすためのパイロット式のアクチ
ュエータ部とを有する。アクチュエータ部は電気的に駆
動されるパイロット弁を含む。パイロット弁が制御され
ることにより、切換弁部に対するパイロット圧の供給が
切り換えられ、スプール弁が駆動される。
【0003】パイロット式のアクチュエータ部として、
シングルソレノイド式とダブルソレノイド式とがある。
シングルソレノイド式は一つのパイロット弁を有し、ダ
ブルソレノイド式は二つのパイロット弁を有する。
【0004】シングルソレノイド式のアクチュエータ部
を有する電磁弁では、スプール弁の一端に常にパイロッ
ト圧が供給される。このパイロット圧によりスプール弁
の一端が押圧され、スプール弁がその復帰位置に保持さ
れる。パイロット弁がオンされることにより、スプール
弁の他端にもパイロット圧が供給され、スプール弁がそ
の両端から押圧される。ここでは、スプール弁の両端に
設けられたピストンの受圧面積がことなることから、そ
れらピストンで発生する推力差に基づき、スプール弁が
その復帰位置から往動する。パイロット弁がオフされる
ことにより、スプール弁の一端が大気に開放され、スプ
ール弁が復動して元の位置に復帰する。つまり、このタ
イプの電磁弁では、パイロット弁をオフさせることに伴
い、スプール弁を元の位置に復帰させることのできる自
己復帰型の動作態様が得られる。
【0005】ダブルソレノイド式のアクチュエータ部を
有する電磁弁では、各パイロット弁がそれぞれオン・オ
フされることにより、切換弁部に対するパイロット圧の
供給が切り換えられ、スプール弁が往復動する。このタ
イプの電磁弁では、各パイロット弁がオフされてスプー
ル弁の一端が大気に開放されても、スプール弁が元の位
置に復帰することはない。この場合、スプール弁は両パ
イロット弁がオフされたときの位置に保持される。つま
り、このタイプの電磁弁では、パイロット弁をオフさせ
ることに伴い、スプール弁をある位置に保持することの
できる自己保持型の動作態様が得られる。
【0006】シングルソレノイド式の電磁弁と、ダブル
ソレノイド式の電磁弁とでは、本来、上記のように構造
と動作態様が互いに異なる。このため、ある空気圧回路
で各方式の動作態様を使い分けるためには、二種類の電
磁弁の中から必要な電磁弁を選ぶ必要がある。或いは、
ある空気圧回路において、最初は自己復帰型の動作態様
を得るためにシングルソレノイド式の電磁弁が使われて
いたときに、自己保持型の動作態様を得る必要が生じた
ときには、シングルソレノイド式の電磁弁をダブルソレ
ノイド式の電磁弁と交換する必要がある。この交換作業
には手間と時間がかかることになり、作業性がよくな
い。
【0007】そこで、このような労力を省略するため
に、自己復帰型及び自己保持型の両方の動作態様を兼ね
備え、それらを選択的に発揮させるようにした電磁弁が
提案されている。特開平7−198054号公報はこの
種の兼用型のパイロット式電磁弁の一例を開示する。
【0008】図9は上記公報の電磁弁と基本的な構成を
同じくする電磁弁71を示す。この電磁弁71は第1及
び第2のソレノイド75,76を含むアクチュエータ部
72と、スプール弁73を内蔵する切換弁部74とを備
える。各ソレノイド75,76は対応する第1又は第2
の弁体77,78をそれぞれ駆動する。切換弁部74は
給気ポート79、排気ポート80,81及び出力ポート
82,83を有する。スプール弁73はその両端に大径
ピストン84及び小径ピストン85を有する。大径ピス
トン84は対応する大径室86に、小径ピストン85は
対応する小径室87にそれぞれ収容される。給気ポート
79に連通する給気通路88の二つの開口端は、第1及
び第2の弁体77,78により選択的に開閉される。各
弁体77,78が選択的に開閉されることにより、各室
86,87に対するパイロット圧の供給が切り換えられ
る。これにより、スプール弁73が往復動され、各ポー
ト79〜83の間で給気の流れと排気の流れがそれぞれ
切り換えられる。
【0009】切換弁部74に設けられた手動弁89は、
給気通路88と小径室87との間を選択的、且つ直接的
に開閉するために操作される。この手動弁89により、
給気通路88と小径室87との間が遮断されることによ
り、電磁弁71が自己保持型の動作態様に設定される。
この設定において、両弁体77,78の一方のみが選択
的に開かれることにより、大径室86又は小径室87に
パイロット圧が供給され、スプール弁73が駆動され
る。両弁体77,78が共に閉じられ、大径室86及び
小径室87へのパイロット圧の供給が遮断されることに
より、スプール弁73が停止位置に保持される。手動弁
89により、給気通路88と小径室87との間が開かれ
ることにより、この電磁弁71が自己復帰型に設定され
る。この設定において、小径室87には常にパイロット
圧が供給されることから、両弁体77,78が共に閉じ
られても、小径室87へのパイロット圧の供給は遮断さ
れず、小径ピストン85の押圧力により、スプール弁7
3は、図9に示す復帰位置に配置されることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
兼用型のパイロット式電磁弁71では、同電磁弁71が
自己保持型に設定された状態において、誤って両方のソ
レノイド75,76が通電されたときに、両方の弁体7
7,78により給気通路88の両方の開口端が開かれる
ことになる。これにより、大径室86及び小径室87の
両方にパイロット圧が供給されることになる。この場
合、大径ピストン84と小径ピストン85の径の違いに
より、パイロット圧による大径ピストン84の推力が小
径ピストン85の推力に勝り、結果的にはスプール弁7
3が動いてしまうことになる。これにより、電磁弁71
が誤動作を引き起こすおそれがある。
【0011】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その第1の目的は、自己保持型と自己復
帰型との間の設定変更を容易に行うことを可能とし、各
型式の設定下でスプール弁の両端に同時にパイロット圧
が供給されても不特定な誤動作を引き起こすことのない
パイロット式電磁弁を提供することにある。
【0012】この発明の第2の目的は、上記第1の目的
に加え、自己保持型及び自己復帰型のそれぞれの適正な
動作態様を担保しつつ、各型式の設定下で良好な応答性
を確保することを可能にしたパイロット式電磁弁を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項1に記載の第1の発明は、流体の流路を切り
換えるためのスプール弁と、スプール弁を駆動するため
にその両端に対応して設けられた第1の加圧室及び第2
の加圧室に供給されるパイロット圧を制御する(第1及
び第2の加圧室に対するパイロット圧の供給を許容又は
規制する)ためのパイロット弁とを備えたパイロット式
電磁弁において、スプール弁は第1の加圧室に対応する
第1のピストンと第2の加圧室に対応する第2のピスト
ンとを有し、第1及び第2のピストンは互いに同じ大き
さの受圧面を有することと、第2のピストンはその内部
の第3の加圧室に第3のピストンを摺動可能に収容し、
第3のピストンの受圧面は第2のピストンの受圧面より
も小さいことと、第2のピストンは第3の加圧室に通じ
る外周溝を有し、その外周溝は第2のピストンの移動方
向において互いに対向する第1の内壁及び第2の内壁を
含み、前記第2の内壁は第1の内壁よりもスプール弁に
近付いて配置され、第1の内壁よりも大きい受圧面積を
有することと、スプール弁の一端を第3のピストンによ
り押圧するために、第2の加圧室を大気に連通させ、外
周溝を介して第3の加圧室にパイロット圧を常時供給す
る第1の態様と、スプール弁の一端を第2のピストンに
より押圧するために、第2の加圧室への前記パイロット
圧の供給を許容し、外周溝及び第3の加圧室を大気に連
通させる第2の態様との間で前記パイロット圧の供給態
様を切り換えるための切換手段とを備えたことを趣旨と
する。
【0014】上記第1の発明の構成によれば、パイロッ
ト圧の供給態様が第2の態様に切り換えられることによ
り、第2の加圧室へのパイロット圧の供給が許容され、
外周溝及び第3の加圧室が大気に連通される。このた
め、パイロット弁により第2の加圧室にパイロット圧が
供給されることにより、第2のピストンがその受圧面で
パイロット圧を受けて推力を発生させてスプール弁を押
圧する。ここでは、第2のピストンの受圧面と第1のピ
ストンの受圧面との大きさが同じであることから、第1
のピストンで発生する推力と、第2のピストンで発生す
る推力とが互いに等しい。
【0015】ここで、パイロット弁により、第1又は第
2の加圧室にパイロット圧が選択的に供給されることに
より、第1又は第2のピストンの押圧により、スプール
弁が選択的に往復動され、電磁弁における流体の流路が
切り換えられる。又、パイロット弁により、第1及び第
2の加圧室へのパイロット圧の供給が共に遮断されるこ
とにより、第1及び第2のピストンが共にスプール弁を
押圧しなくなり、スプール弁がそのときの位置に保持さ
れる。つまり、この電磁弁で自己保持型の動作態様が得
られる。一方、誤って第1及び第2の加圧室に同時にパ
イロット圧が供給された場合でも、第1及び第2のピス
トンが互いに逆向きの同じ推力を発生させてスプール弁
を押圧し、スプール弁がそのときの位置に保持される。
従って、パイロット弁の誤作動により第1及び第2の加
圧室に同時にパイロット圧が供給されても、スプール弁
が誤って不特定の方向へ移動することがなく、そのた
め、電磁弁における流路が誤って切り換えられることが
ない。
【0016】これに対し、切換手段によりパイロット圧
の供給態様が第1の態様に切り換えられることにより、
第2の加圧室が大気に連通され、外周溝を介して第3の
加圧室にパイロット圧が常時供給される。ここで、外周
溝の第1及び第2の内壁にはパイロット圧により推力が
発生するが、第2の内壁の受圧面積が第1の内壁のそれ
よりも大きい。このため、第2の内壁の推力が第1の内
壁の推力に勝り、その推力差に基づいて第2のピストン
がスプール弁から離れる方向へ移動する。そして、第3
のピストンはその受圧面で第3の加圧室に供給されるパ
イロット圧を受けて推力を発生させ、スプール弁を押圧
する。ここでは、第1のピストンの受圧面が第3のピス
トンのそれよりも大きいことから、第1のピストンの推
力は第3のピストンの推力よりも大きい。
【0017】ここで、パイロット弁により、第1の加圧
室にパイロット圧が供給されることにより、スプール弁
は、第1のピストンで発生する推力と第3のピストンで
発生する推力との推力差に基づいて押圧されて往動し、
電磁弁における流体の流路が切り換えられる。パイロッ
ト弁により、第1の加圧室へのパイロット圧の供給が遮
断されることにより、第1のピストンがスプール弁を押
圧しなくなる。そして、スプール弁は第3のピストンの
みにより押圧され、上記推力差に基づく往動のと逆方向
へ復動し、その終端位置に復帰する。つまり、電磁弁で
自己復帰型の動作態様が得られる。従って、パイロット
弁の誤作動により第1及び第2の加圧室に同時にパイロ
ット圧が供給されても、スプール弁が所定の方向へ往動
することから、電磁弁における流路が誤って切り換えら
れることがない。
【0018】上記の目的を達成するために請求項2に記
載の第2の発明は、第1の発明の構成において、電磁弁
は第2のピストンを摺動可能に収容するボアを備え、第
2のピストンはその外周に第1の内壁の近くに配置され
たパッキンを有し、パッキンは外周溝とその外部との間
をシールすることと、ボアは他の部位よりも小径な段部
を有し、第2のピストンがボアの底面に近接したときに
は、パッキンが段部に乗り上げて圧縮され、第2のピス
トンがボアの底面から離れる方向へ移動したときには、
パッキンが段部から離脱してその圧縮が解除されること
とを備えたことを趣旨とする。
【0019】上記第2の発明の構成によれば、第2のピ
ストンがボアの底面に近接したときには、パッキンが段
部に乗り上げて(接して)圧縮される。このため、パッ
キンによるシール効果が得られ、外周溝からのパイロッ
ト圧の洩れが押さえられ、外周溝及び第3の加圧室に供
給されるパイロット圧が第2のピストンに有効に作用す
る。従って、上記自己復帰型の動作態様における第2の
ピストンの誤動作が抑えられ、電磁弁の安定した動作が
確保される。
【0020】第2のピストンがボアの底面から離れる方
向へ移動したときには、パッキンが段部から離脱してそ
のパッキンの圧縮が解除される。このため、上記自己保
持型の動作態様におけるパッキンとボアとの間の摺動抵
抗が低減され、第2のピストンの移動が円滑となる。従
って、スプール弁の移動の応答性が高まり、電磁弁の円
滑な動作が確保される。ここで、本来は、上記自己保持
型の動作態様に限って、第2のピストンのボアに対する
摺動抵抗を増大させるという理由から、上記パッキンは
構造上不要なものとなる。しかし、この発明では、上記
自己保持型の動作態様において、パッキンの圧縮が解除
されることから、パッキンがボアとの間の摺動抵抗を増
大させることには無関係となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るパイロット式
電磁弁を具体化した一実施の形態を図1〜図8を参照し
て詳細に説明する。
【0022】図1に示すようにパイロット式電磁弁1は
切換弁部2と、その片側に設けられたアクチュエータ部
3とを備える。切換弁部2は流体(気体)の流路を切り
換えるためのスプール弁4を有する。切換弁部2はその
外部に露出して設けられた手動弁5を有する。アクチュ
エータ部3は、スプール弁4を駆動するために電気的に
制御される。
【0023】切換弁部2はスプールハウジング6、継手
ウジング7及びマニホールドブロック8を備える。スプ
ールハウジング6はスプール弁4を往復動可能に収容す
る。スプール弁4はその軸線方向へ所定のストロークを
もって移動する。スプールハウジング6はスプール弁4
の両端に対応して設けられた第1のボア9及び第2のボ
ア10を有する。第1のボア9は有底状をなし、第1の
加圧室11を構成する。第2のボア10は同じく有底状
をなし、第2の加圧室12を構成する。スプールハウジ
ング6は一つの給気ポート13と、第1及び第2の出力
ポート14,15と、一対の排気ポート16,17とを
有する。
【0024】図1,3,8に示すように、スプール弁4
はその軸上に互いに離間して配置された複数の弁部4a
を有する。各弁部4aの外径は軸のそれよりも大きい。
スプール弁4はその両端に第1の加圧室11に対応して
設けられた第1のピストン18と、第2の加圧室12に
対応して設けられた第2のピストン19とを有する。第
1のピストン18は略円柱状をなし、スプール弁4に一
体的に設けられる。このピストン18はその受圧面18
aでパイロット圧を受ける。第1のピストン18はその
外周に円環状のパッキン20を備える。このパッキン2
0は断面V字状をなし、第1の加圧室11とその外部
(第1のピストン18の背面側)との間をシールする。
このパッキン20は第1のピストン18の移動に伴い第
1のボア9の内周面に沿って摺動する。
【0025】第2のピストン19はスプール弁4とは別
体に設けられる。このピストン19はその受圧面19a
でパイロット圧を受ける。上記二つの受圧面18a,1
9aの大きさは互いに同じである。ここで、第1のピス
トン18の受圧面18aとは、同ピストン18の外径分
に相当する面積を意味し、図1,3,8においてパッキ
ン20が占める部分も受圧面18aに含まれる。第1の
第2のピストン19は有底円筒状をなし、その内部に第
3のボア21を有する。このボア21は有底状をなし、
第3の加圧室22を構成する。第3のボア21はその一
端がスプール弁4へ向かって開口する。
【0026】第2のピストン19はその外周に外周溝2
3を有する。この外周溝23は孔24を介して第3の加
圧室22に連通する。図3〜5,7,8に示すように、
外周溝23は第2のピストン19の移動方向において互
いに離間して対向する第1及び第2の内壁25,26を
含む。第1の内壁25は第2の内壁26よりもスプール
弁4に近接して配置される。第2の内壁26は第1の内
壁25よりもスプール軸方向の受圧面積が大きい。第2
のピストン19はその外周に第1及び第2のパッキン2
7,28を有する。両パッキン27,28は円環状をな
し、第2のボア10の内周面に接する。第1のパッキン
27は断面略V字状をなし、第1の内壁25に近接して
配置され、外周溝23とその外部(第2のピストン19
の背面側)との間をシールする。第2のパッキン28は
扁平形状をなす。パッキン27が一方向の加圧のみをシ
ールするのに対し、このパッキン28は両方向の加圧を
シールすることが可能である。パッキン28は第2の内
壁26に近接して配置され、外周溝23と第2の加圧室
12との間をシールする。これらのパッキン27,28
は、第2のピストン19の移動に伴い第2のボア10の
内周面に沿って摺動する。
【0027】スプール弁4は第3の加圧室22に対応し
て設けられた第3のピストン29を更に有する。第3の
ピストン29は第2のピストン19と同一の軸線に沿っ
て移動する。第3のピストン29はスプール弁4と一体
的に設けられる。第3のピストン29はその受圧面29
aでパイロット圧を受ける。この受圧面29aは第2の
ピストン19の受圧面19aよりも小さい。第3のピス
トン29はその外周に円環状のパッキン30を有する。
このパッキン30は断面略V字状をなし、第3の加圧室
22とその外部(第3のピストン29の背面側)との間
をシールする。このパッキン30は、第3のピストン2
9の移動に伴い第3のボア21の内周面に沿って摺動す
る。ここで、第3のピストン29の受圧面29aとは、
同ピストン29の外径分に相当する面積を意味し、図
1,3,8においてパッキン30が占める部分も受圧面
29aに含まれる。
【0028】図4,5,7に示すように、第2のボア1
0はその内周面の一部に他の部位よりも小さい内径を有
する段部31を含む。この段部31は第1のパッキン2
7に対応して配置される。図4,7に示すように、第2
のピストン19が第2のボア10の底面10aに近接し
て配置されることにより、第1のパッキン27は段部3
1に乗り上げ、自身の弾性に基づいて圧縮される。これ
に対し、図5に示すように、第2のピストン19が底面
10aから離間する方向へ移動することにより、第1の
パッキン27は段部31から離脱して圧縮から解除され
る。
【0029】図3,5は各ピストン18,19,29等
につき、設計寸法の違いを例示する。図3に示すよう
に、この実施の態様で、第1のピストン18の外径寸法
D1は「φ8.9mm」に、第2のピストン19におけ
る第2のパッキン28の付近の外径寸法D2は「φ8.
9mm」に、同ピストン19における第1のパッキン2
7の付近の外径寸法D3は「φ8.2mm」に、第3の
ピストン29の外径寸法D4は「φ5.6mm」にそれ
ぞれ設定される。図5に示すように、この実施の形態
で、段部31に隣接して第1のパッキン27の移動範囲
に対応するボア10の内周面10bと、段部31との寸
法差Hは「0.1mm」に設定される。そして、第1の
パッキン27が内周面10bに達したときには、同パッ
キン27には圧縮力が働いておらず、加圧力をシールし
ない寸法関係にある。
【0030】各ピストン18,19,29は、スプール
弁4をその軸線方向へ駆動するために、対応する各加圧
室11,12,22に供給されるパイロット圧を各受圧
面18a,19a,29aで受けて推力を発生させ、ス
プール弁4を押圧する。この押圧によりスプール弁4が
駆動されることにより、給気ポート13に供給される気
体の流路が、第1の出力ポート14と第2の出力ポート
15との間で切り換えられる。これと同時に、第2又は
第1の出力ポート15,14に導入される気体の流路
が、各排気ポート16,17の間で切り換えられる。
【0031】図1に示すように、継手ハウジング7は二
つのパイプ継手32,33及び主給気通路34を有す
る。一方の継手32は第1の出力ポート14に連通し、
他方の継手33は第2の出力ポート15に連通する。主
給気通路34は給気ポート13に連通する。主給気通路
34には、この電磁弁1で流路が切り換えられる圧縮空
気が流れる。
【0032】マニホールドブロック8は主排気通路3
5、パイロット給気通路36及び手動弁5を備える。主
排気通路35はスプールハウジング6の各排気ポート1
6,17に連通し、各排気ポート16,17から排出さ
れる気体を電磁弁1の外へ排出する。パイロット給気通
路36には、各加圧室11,12,22へパイロット圧
として供給される圧縮空気が流れる。
【0033】図1,2,6に示すように、手動弁5は長
軸状をなし、第2及び第3の加圧室12,22に対する
パイロット圧の供給を切り換えるために操作される。マ
ニホールドブロック8は上方へ開口する弁穴37を有す
る。この弁穴37に手動弁5が上下動可能、かつ回動可
能に組み込まれる。弁穴37の底部には、手動弁5を上
方へ付勢するバネ38が設けられる。手動弁5は頭部5
aと、その頭部5aよりも小径な軸部5bと、頭部5a
と軸部5bとの間に設けられた第1の弁部5c及び第2
の弁部5dと、軸部5bの下端部に設けられた第2の弁
部5eとを有する。各弁部5c,5d,5eは軸部5b
よりも大径をなす。
【0034】図1に示すように、手動弁5はその上端が
弁穴37の開口端に一致する「非作動位置」に配置され
る。手動弁5は、治具等によりバネ38の付勢力に抗し
て下方へ押圧されることにより、図6に示すように、非
作動位置よりも下方の「作動位置」に配置される。この
作動位置において、手動弁5は、周方向に回されてピン
(図示しない)に係合することにより位置保持される。
このように、手動弁5は非作動位置と作動位置との間で
切り換え配置される。
【0035】マニホールドブロック8において、パイロ
ット給気通路36は弁穴37の底部に連通する。同ブロ
ック8は第1の加圧室11に連通する第1の室通路39
と、第2の加圧室12に連通する第2の室通路40と、
第3の加圧室22に連通する第3の室通路41と、大気
に連通する大気通路42と、アクチュエータ部3に連通
する給排気通路43とを有する。給排気通路43、第2
及び第3の室通路40,41並びに大気通路42はそれ
ぞれ弁穴37の上部に連通する。この実施の形態で、手
動弁5、弁穴37及び各通路36,40〜43は本発明
の切換手段を構成する。
【0036】図1,2に示すように、手動弁5が非作動
位置に配置されることにより、第2の室通路40が弁穴
37を介して給排気通路43に連通する。このとき、第
3の室通路41は弁穴37を介して大気通路42に連通
する。第3の弁部5eにより、パイロット給気通路36
と弁穴37の上部との間が遮断される。これにより、第
2の加圧室12には、アクチュエータ部3の制御に依存
してパイロット圧が供給され、第3の加圧室22に対す
るパイロット圧の供給が遮断される。このようなパイロ
ット圧の供給態様は本発明の第2の態様に相当する。即
ち、この第2の態様では、スプール弁4を第2のピスト
ン19の推力により押圧するために、第2の加圧室12
に対するパイロット圧の供給が許容され、外周溝23及
び第3の加圧室22が大気に連通される。
【0037】図6に示すように、手動弁5が作動位置に
配置されることにより、第2の室通路40が弁穴37を
介して大気に連通する。第2の弁部5dにより、第3の
室通路41と大気通路42との間が遮断される。パイロ
ット給気通路36が弁穴37を介して第3の室通路41
に連通する。これにより、第3の加圧室22には、パイ
ロット圧が強制的に常時供給され、第2の加圧室12に
対するパイロット圧の供給が遮断される。このようなパ
イロット圧の供給態様は、本発明の第1の態様に相当す
る。即ち、この第1の態様では、スプール弁4を第3の
ピストン29の推力により押圧するために、第2の加圧
室12に対するパイロット圧の供給が遮断され、その代
わりに第2の加圧室12が大気に連通される。併せて、
外周溝23を介して第3の加圧室22にパイロット圧が
常時供給される。
【0038】図1に示すように、アクチュエータ部3は
ダブルソレノイド式のものであり、電気的に制御される
第1及び第2のパイロット弁44,45と、両パイロッ
ト弁44,45に兼用される弁ケーシング46と、パイ
ロット排気通路47とを有する。第1のパイロット弁4
4は第1の加圧室11に対するパイロット圧の供給と、
同室11からのパイロット圧の排出とを切り換える。第
2のパイロット弁45は第2の加圧室12に対するパイ
ロット圧の供給と、同室12からのパイロット圧の排出
とを切り換える。
【0039】第1のパイロット弁44は第1のソレノイ
ド48、第1のコア49、第1のプランジャ50及び第
1の弁体51を有する。第2のパイロット弁45は第2
のソレノイド52、第2のコア53、第2のプランジャ
54及び第2の弁体55を有する。各プランジャ50,
54は復帰用のバネ56により付勢される。第1の弁体
51は第1のプランジャ50に連動して移動する。第2
の弁体55は第2のプランジャ54に連動して移動す
る。
【0040】弁ケーシング46は各弁体51,55に対
応する第1及び第2の給気弁座57,58を有する。各
給気弁座57,58はそれぞれ給気孔57a,58aを
有する。弁ケーシング46は、各弁体51,55に対応
する第1及び第2の排気弁座59,60を有する。各排
気弁座59,60はそれぞれ排気孔59a,60aを有
する。
【0041】弁ケーシング46は第1及び第2のパイロ
ット出力ポート61,62、パイロット給気室63並び
にパイロット排気室64を有する。両給気孔57a,5
8aはパイロット給気室53を介してパイロット給気通
路36に連通する。両排気孔59a,60aはパイロッ
ト排気室64を通じてパイロット排気通路47に連通す
る。第1のパイロット出力ポート61は、給排気通路6
5を介して第1の室通路39に連通する。第2のパイロ
ット出力ポート62は、給排気通路43及び弁穴37を
介して第2の室通路40に連通する。
【0042】ここで、第1のソレノイド48が励磁(オ
ン)されることにより、第1のプランジャ50が移動し
て第1の弁体51が給気孔57aを開くと共に排気孔5
9aを閉じる。これにより、パイロット給気通路36か
らパイロット給気室63に導入されるパイロット圧が、
第1のパイロット出力ポート61から各通路65,39
を通じて第1の加圧室11に供給される。
【0043】第2のソレノイド52が励磁(オン)され
ることにより、第2の弁体55が給気孔58aを開くと
共に排気孔60aを閉じる。これにより、パイロット給
気通路36からパイロット給気室63に導入されるパイ
ロット圧が、第2のパイロット出力ポート62から各通
路43,40を通じて第2の加圧室12に供給される。
各ソレノイド48,52は所定のコントローラ(図示し
ない)により、所定のシーケンスプログラムに基づいて
オン・オフ制御される。
【0044】以上説明したようにこの実施の形態の電磁
弁1によれば、図1に示すように、手動弁5が非作動位
置に配置された第2の態様下では、第2の加圧室12に
対するパイロット圧の供給が許容され、外周溝23及び
第3の加圧室22が大気に連通する。このため、第2の
パイロット弁45の制御に依存して第2の加圧室12に
パイロット圧が供給されると、第2のピストン19に推
力が発生し、図1,3に示すように、同ピストン19が
第3のピストン29を介してスプール弁4を押圧する。
ここでは、第2のピストン19の受圧面19aの大きさ
と、第1のピストン18の受圧面18aの大きさとが互
いに等しい。このため、第1のピストン18がスプール
弁4を押圧する推力と、第2のピストン19が第3のピ
ストン29を介してスプール弁4を押圧する推力とが互
いに等しい。
【0045】ここで、第1及び第2のパイロット弁4
4,45が選択的にオンされて、第1又は第2の加圧室
11,12にパイロット圧が選択的に供給される。する
と、第1又は第2のピストン18,19がスプール弁4
を押圧し、スプール弁4が選択的に往動又は復動され、
切換弁部2における気体の流路が切り換えられる。この
とき、第3の加圧室22にはパイロット圧が供給されな
いことから、図4,5に示すように、第2及び第3のピ
ストン19,29は互いに接しながら一体的に移動す
る。
【0046】第1及び第2のパイロット弁44,45が
ともにオフの状態となり、第1及び第2の加圧室11,
12に対するパイロット圧の供給がともに遮断される。
すると、第1及び第2のピストン18,19がともにス
プール弁4を押圧しなくなり、スプール弁4がそのとき
の位置に保持される。つまり、電磁弁1で自己保持型の
動作が得られる。
【0047】一方、第1及び第2のパイロット弁44,
45が誤って同時にオンされ、第1及び第2の加圧室1
1,12に同時にパイロット圧が供給される。すると、
第1及び第2のピストン18,19が互いに逆向きの同
じ推力によりスプール弁4を押圧し、スプール弁4がそ
のときの位置に保持される。従って、第1及び第2のパ
イロット弁44,45が誤って同時にオンされ、両ピス
トン18,19に同時にパイロット圧が供給されても、
スプール弁4が誤って不特定の方向へ移動することはな
く、切換弁部2における流体の流路が誤って切り換えら
れることはない。
【0048】この実施の態様では、第2の態様におい
て、図4に示すように、第2のピストン19が第2のボ
ア10の底面10aに当接したとき、第1のパッキン2
7が段部31に乗り上げて圧縮される。このとき、第1
のパッキン27によるシール効果が得られるが、この状
態では外周溝23にはパイロット圧が供給されないこと
から、第1のパッキン27によるシール性というもの
は、ここでは無関係である。
【0049】同様に、第2の態様において、図5に示す
ように、第2のピストン19が第2のボア10の底面1
0aから離れる方向へ移動すると、第1のパッキン27
が段部31から離脱してそのパッキン27の圧縮が解除
される。このため、第2のピストン19が、図4に示す
位置から動き始めて間もなく、第1のパッキン27は圧
縮のない状態となり、第1のパッキン27と第2のボア
10との間の摺動抵抗が低減される。これに対し、第2
のパッキン28は第2の加圧室12からのパイロット圧
の洩れを抑えるために有効なシール効果を発揮し、第2
のピストン19の移動に対して多少の摺動抵抗にはな
る。つまり、第2のピストン19はその外周に二つのパ
ッキン27,28を備えるにも拘わらず、同ピストン1
9の移動時における摺動抵抗の発生源が、第2のパッキ
ン28のみに抑えられる。この意味で、第2のピストン
19の移動が円滑となり、スプール弁4の移動の応答性
が高まり、電磁弁1の円滑な動作が確保される。
【0050】一方、図6に示すように、手動弁5が操作
されて作動位置に配置された第1の態様下では、第2の
加圧室12に対するパイロット圧の供給が遮断され、そ
の代わりに、第2の加圧室12が大気に連通される。併
せて、外周溝23及び第3の加圧室22にパイロット圧
が強制的に常時供給される。
【0051】このとき、外周溝23の両内壁25,26
のそれぞれには、外周溝23に供給されるパイロット圧
により互いに逆方向の推力が発生する。第2の内壁26
は第1の内壁25よりも受圧面積が大きいことから、第
2の内壁26での推力は第1の内壁25のそれに勝る。
このため、図7,8に示すように、上記二つの推力の差
に基づいて第2のピストン19がスプール弁4から離れ
る方向へ移動し、やがて、このピストン19が第2のボ
ア10の底面10aに接した状態で停止する。
【0052】ここで、外周溝23にパイロット圧が供給
される間は、両内壁25,26の間に上記の推力差が生
じることから、その推力に基いて第2のピストン19が
底面10aに押さえ付けられ、その状態で保持される。
このとき、第1のパッキン27は段部31に接して圧縮
されることから、同パッキン27によるシール効果が得
られる。このため、外周溝23からのパイロット圧の洩
れが抑えられ、両内壁25,26及び第3の加圧室22
にはパイロット圧が有効に作用する。従って、第2のピ
ストン19の誤動作が抑えられ、第3のピストン29に
は十分な推力が発生する。
【0053】この場合、第3のピストン29で発生する
推力により、同ピストン29がスプール弁4を押圧す
る。ここでは、第1のピストン18の受圧面18aが第
3のピストン29の受圧面29aよりも大きい。このた
め、第1のピストン18がスプール弁4を押圧する推力
は、第3のピストン29がスプール弁4を押圧する推力
よりも常に大きい。
【0054】従って、第1のパイロット弁44がオンさ
れて、第1の加圧室11にパイロット圧が供給される
と、第1のピストン18がスプール弁4を押圧する。こ
のとき、スプール弁4は第1のピストン18の推力と第
3のピストン29の推力との差に基づいて押圧され、図
8に示す状態から上方へ往動し、切換弁部2における気
体の流路が切り換えられる。
【0055】第1のパイロット弁44がオフされて第1
の加圧室11に対するパイロット圧の供給が停止され大
気に開放されると、第1のピストン18がスプール弁4
を押圧しなくなり、スプール弁4は第3のピストン29
のみにより押圧されることになる。このため、スプール
弁4は、上記推力差に基づく方向とは逆方向へ復動し、
図8に示すようにその終端位置に復帰する。つまり、電
磁弁1で自己復帰型の動きが得られる。
【0056】従って、第1及び第2のパイロット弁4
4,45が誤って同時にオンされても、パイロット弁4
5はピストン19,29の作動に関与しない流路構成の
ため、スプール弁4は停止することなく所定の方向(第
3のピストン29が第2のピストン19に接する方向)
へ往動することになり、切換弁部2における流路の切り
換えが誤って行われることはない。又、その状態から、
第1のパイロット弁44が誤ってオフされても、スプー
ル弁4が不特定な位置で止まることがなく、正常に第1
のパイロット弁44をオフした場合と同様に、常にその
終端位置(図8に示す位置)へ復帰することになる。
又、第2のパイロット弁45のみを誤ってオンした場合
にもスプール弁4は何ら動くことはなく、原点の復帰位
置に保持される。
【0057】上記のようにこの実施の形態では、自己保
持型及び自己復帰型を兼用するダブルソレノイド式のパ
イロット式電磁弁1において、手動弁5を切り換え配置
するだけの簡単な操作により、電磁弁1を自己保持型と
自己復帰型との間で容易に設定変更することができる。
しかも、パイロット圧の供給が第1の態様に設定された
状態では、特別な係止部材を使用することもなく第2の
ピストン19が所定の位置に確実に保持される。この意
味でも、上記設定型式の変更を容易に行うことができ
る。
【0058】この実施の形態では、自己保持型又は自己
復帰型の設定下で、二つのパイロット弁44,45が誤
って同時にオンされ、スプール弁4の両端にパイロット
圧が誤って同時に供給されても、電磁弁1が不特定な誤
動作を引き起こすことがない。即ち、自己保持型の設定
下で両パイロット弁44,45が同時にオンされ、スプ
ール弁4の両端にパイロット圧が供給されても、スプー
ル弁4が不特定な方向へ移動することはなく、そのとき
の位置に保持される。一方、自己復帰型の設定下では両
パイロット弁44,45が同時にオンされ、スプール弁
4の両端にパイロット圧が同時に供給されても、パイロ
ット弁45の動作はスプール弁4の動作に関与しないた
め、スプール弁4は停止したり、復動したりすることは
なく、パイロット弁44の動きに従って確実に往動す
る。この意味で、電磁弁1の不特定な誤動作の発生を防
止することができる。
【0059】この実施の形態の電磁弁1において、自己
保持型の設定下では、第2のピストン19に設けられた
二つのパッキン27,28のうち、一方のパッキン27
の摺動抵抗が低減される。このため、そのピストン19
の移動、延いてはスプール弁4の移動が必要以上に抵抗
を受けることがない。更に、自己復帰型の設定下では、
第2のピストン19が所定の位置に確実に保持され、一
つのパッキン30のみが第3のピストン29の移動のと
きにおいて抵抗となるだけである。このため、この電磁
弁1では、自己保持型及び自己復帰型のそれぞれについ
て適正な動作態様を担保しながら、各型式の設定下でそ
れぞれ動作について良好な応答性を確保することができ
る。
【0060】尚、この発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において
以下のように実施することもできる。
【0061】(1)前記実施の形態では、電磁弁1にお
いて、二つのパイロット弁44,45を含むアクチュエ
ータ部3を切換弁部2の片側に配置した。これに対し、
電磁弁において、アクチュエータ部を構成する二つのパ
イロット弁を切換弁部の両側に分けて配置してもよい。
【0062】(2)前記実施の形態では、切換手段を構
成する手動弁5を長軸状に形成し、その手動弁5を上下
動させることにより、第2及び第3の加圧室12,22
等に対するパイロット圧の供給を切り換えるように構成
した。これに対し、手動弁を摘み又はレバーとし、それ
ら摘み、レバーを回動させることにより、第2及び第3
の加圧室等に対するパイロット圧の供給を切り換えるよ
うに構成してもよい。
【0063】
【発明の効果】請求項1に記載の第1の発明の構成によ
れば、スプール弁の両端に対応する第1及び第2の加圧
室に設けられる第1及び第2のピストンの受圧面を互い
に同じ大きさとし、第2のピストンの内部の第3の加圧
室に設けられた第3のピストンの受圧面を第2のピスト
ンのそれよりも小さくする。第2のピストンにおいて、
第3の加圧室に通じる外周溝の第1の内壁を第2の内壁
よりもスプール弁に近付かせ、第2の内壁の受圧面積を
第1の内壁のそれよりも大きくする。そして、スプール
弁を第3のピストンにより押圧するために、第2の加圧
室を大気に連通させ、外周溝及び第3の加圧室にパイロ
ット圧を常時供給する第1の態様と、スプール弁を第2
のピストンにより押圧するために、第2の加圧室に対す
るパイロット圧の供給を許容し、外周溝及び第3の加圧
室を大気に連通させる第2の態様とを切換手段により切
り換えるようにしている。
【0064】従って、パイロット圧の供給態様を第1及
び第2の態様の間で切換手段により切り換えるだけで、
自己復帰型又は自己保持型が選択される。そして、第1
の態様では、第1及び第3のピストンの推力差によりス
プール弁が往動することから、パイロット弁の誤動作に
より第1及び第3のピストンに同時にパイロット圧が供
給されても、自己復帰型の設定が自己保持型のように作
動するような流路の誤切換はない。第2の態様では、第
1及び第2のピストンの推力が互いに均衡することか
ら、パイロット弁の誤動作により第1及び第2のピスト
ンに同時にパイロット圧が供給されても、スプール弁が
位置保持されるので、自己保持型の設定のはずが自己復
帰型のように作動するような流路の誤切換がない。この
ため、自己保持型と自己復帰型との間で設定変更を容易
に行うことができ、各型式の設定下でスプール弁の両端
にパイロット圧が誤って同時に供給されても、電磁弁が
不特定な誤動作を引き起こすことを防止することができ
るという効果を発揮する。
【0065】請求項2に記載の第2の発明の構成によれ
ば、第1の発明の構成において、第2のピストンにおい
て、第1の内壁の近くにパッキンを設け、そのパッキン
に対応してボアの一部に段部を設ける。そして、第2の
ピストンがボアの底面に近接したときに、パッキンを段
部で圧縮させ、第2のピストンがボアの底面から離れる
ときには、パッキンの圧縮を解除させるようにしてい
る。
【0066】従って、上記第1の発明の作用及び効果に
加えて、パッキンが段部で圧縮されるときには、同パッ
キンによるシール効果が得られ、外周溝からのパイロッ
ト圧の洩れが押さえられて、第2のピストンの誤動作が
抑えられる。パッキンの圧縮が解除されたときには、パ
ッキンの摺動抵抗が低減され、第2のピストンの移動が
円滑となって、スプール弁の移動の応答性が高まる。こ
のため、自己保持型及び自己復帰型のそれぞれの適正な
動作態様を担保しながら、各型式の設定下で、電磁弁の
動作につき、良好な応答性を確保することができるとい
う効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパイロット式電磁弁を具体化した一実
施の形態に係り、電磁弁の構造を示す断面図である。
【図2】同じく、手動弁の部分を拡大して示す断面図で
ある。
【図3】同じく、スプール弁を含む電磁弁の主要部を拡
大して示す断面図である。
【図4】同じく、第2及び第3のピストンの一部を拡大
して示す断面図である。
【図5】同じく、第2及び第3のピストンの一部を拡大
して示す断面図である。
【図6】同じく、手動弁の部分を示す断面図である。
【図7】同じく、第2及び第3のピストンの一部を拡大
して示す断面図である。
【図8】同じく、スプール弁を含む電磁弁の主要部を拡
大して示す断面図である。
【図9】従来のパイロット式電磁弁の構造を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 電磁弁 2 切換弁部 3 アクチュエータ部 4 スプール弁 5 手動弁 10 第2のボア 10a 底面 11 第1の加圧室 12 第2の加圧室 18 第1のピストン 18a 受圧面 19 第2のピストン 19a 受圧面 22 第3の加圧室 23 外周溝 25 第1の内壁 26 第2の内壁 27 第1のパッキン 28 第2のパッキン 29 第3のピストン 30 第3のパッキン 31 段部 36 パイロット給気通路 37 弁穴 40 第2の室通路 41 第3の室通路 42 大気通路 43 給排気通路 44 第1のパイロット弁 45 第2のパイロット弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の流路を切り換えるためのスプール
    弁と、前記スプール弁を駆動するためにその両端に対応
    して設けられた第1の加圧室及び第2の加圧室に供給さ
    れるパイロット圧を制御するためのパイロット弁とを備
    えたパイロット式電磁弁において、 前記スプール弁は前記第1の加圧室に対応する第1のピ
    ストンと前記第2の加圧室に対応する第2のピストンと
    を有し、前記第1及び第2のピストンは互いに同じ大き
    さの受圧面を有することと、 前記第2のピストンはその内部の第3の加圧室に第3の
    ピストンを摺動可能に収容し、前記第3のピストンの受
    圧面は前記第2のピストンの受圧面よりも小さいこと
    と、 前記第2のピストンは前記第3の加圧室に通じる外周溝
    を有し、前記外周溝は前記第2のピストンの移動方向に
    おいて互いに対向する第1の内壁及び第2の内壁を含
    み、前記第2の内壁は前記第1の内壁よりも前記スプー
    ル弁に近付いて配置され、前記第1の内壁よりも大きい
    受圧面積を有することと、 前記スプール弁の一端を前記第3のピストンにより押圧
    するために、前記第2の加圧室を大気に連通させ、前記
    外周溝を介して前記第3の加圧室に前記パイロット圧を
    常時供給する第1の態様と、前記スプール弁の一端を前
    記第2のピストンにより押圧するために、前記第2の加
    圧室への前記パイロット圧の供給を許容し、前記外周溝
    及び前記第3の加圧室を大気に連通させる第2の態様と
    の間で前記パイロット圧の供給態様を切り換えるための
    切換手段とを備えたことを特徴とするパイロット式電磁
    弁。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のパイロット式電磁弁に
    おいて、 前記電磁弁は前記第2のピストンを摺動可能に収容する
    ボアを備え、前記第2のピストンはその外周に前記第1
    の内壁の近くに配置されたパッキンを有し、前記パッキ
    ンは前記外周溝とその外部との間をシールすることと、 前記ボアは他の部位よりも小径な段部を有し、前記第2
    のピストンが前記ボアの底面に近接したときには、前記
    パッキンが前記段部に乗り上げて圧縮され、前記第2の
    ピストンが前記ボアの底面から離れる方向へ移動したと
    きには、前記パッキンが前記段部から離脱してその圧縮
    が解除されることとを備えたことを特徴とするパイロッ
    ト式電磁弁。
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