JPH1036456A - 変性ゴム組成物、その製造法および成形品 - Google Patents

変性ゴム組成物、その製造法および成形品

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JPH1036456A
JPH1036456A JP19502196A JP19502196A JPH1036456A JP H1036456 A JPH1036456 A JP H1036456A JP 19502196 A JP19502196 A JP 19502196A JP 19502196 A JP19502196 A JP 19502196A JP H1036456 A JPH1036456 A JP H1036456A
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ethylene
unsaturated monomer
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copolymer rubber
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JP19502196A
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Yoshinori Kanekawa
善典 金川
Kazuo Kuba
一生 久場
Tomomasa Mitani
倶正 三谷
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、塗料と十分に密着する、塗装性に
優れた変性エチレン・プロピレン共重合ゴム組成物、そ
の製造法、及びその成形品を目的とする。 【解決手段】 本発明は、エチレン・プロピレン共重合
ゴム(A)に芳香族不飽和単量体(B)および極性官能
基含有不飽和単量体(C)を添加して溶融混練重合反応
して得られたものであることを特徴とする変性ゴム組成
物、エチレン・プロピレン共重合ゴム(A)に芳香族不
飽和単量体(B)および極性官能基含有不飽和単量体
(C)をあらかじめ含浸して、ついで溶融混練重合反応
することを特徴とする変性ゴム組成物の製造方法、及び
それを用いた成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料に対して塗装
性(密着性)に優れた変性ゴム組成物およびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より成形材料としてのエチレン・プ
ロピレン・(ジエン)共重合ゴムは、自動車・建築材料
・電線・ケーブル絶縁部品・家庭用品関係等に広く用い
られている。これらのエチレン・プロピレン・(ジエ
ン)共重合ゴムは未塗装で用いられる場合もあるが、し
ばしばその成形品に美粧性、傷付き保護、耐候性向上を
目的として塗装が施されている。
【0003】しかしながら、エチレン・プロピレン・
(ジエン)共重合ゴムが非極性であるために塗装を行う
と塗装膜との密着性が悪く剥離が発生するという問題が
あった。そこで、非極性であるエチレン・プロピレン・
(ジエン)共重合ゴムに官能基性炭化水素重合体のごと
き重合体をブレンドして塗料との密着性を向上する方法
が、提案されている(特開昭60−1192号公報)。
しかしながら、ブレンドする重合体中の官能基量が少な
いため、塗膜との密着性が不十分であるために剥離が発
生して外観に悪い影響を与える。
【0004】また、プライマー処理またはコロナ処理に
よる表面処理を行って、塗料との密着性を向上する方法
も提案されており、例えばエチレン・プロピレン系加硫
ゴムにハロゲン化プロピレンとアミン類の混合物を下塗
りして塗料との密着性を向上する保護皮膜を形成する方
法(特昭公51−24369号公報)が提案されてい
る。しかしながら、プライマー処理においてはプライマ
ーが高価であり、多量の有機溶剤を含むため回収と除去
の工程が必要になり工程数が増えて時間がかかる。ま
た、コロナ処理においては、表面に処理を行う形状に制
限があったり、高価な設備投資が必要である等の問題が
ある。
【0005】その他の方法としては、エチレン・プロピ
レン・(ジエン)共重合ゴムに極性ビニル単量体を水性
懸濁重合によりグラフトさせて塗料との密着性を向上す
る方法(特昭公58−53643号公報)がある。しか
しながら、組成的にはスチレン(芳香族ビニル単量体)
とアクリロニトリルのような極性不飽和単量体を水性懸
濁重合によりエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム
にグラフト化反応している。しかし、アクリロニトリル
のような官能基では塗装性が不十分であるし、水中のた
め極性不飽和単量体であるスチレンのエチレン・プロピ
レン共重合ゴムへの含浸時間がかかる為に反応時間が長
くなり経済的に不利である。さらに、得られた変性ゴム
組成物の乾燥工程が、必要であり工程が複雑になる欠点
を有しており、エチレン・プロピレン・(ジエン)共重
合ゴムの塗料に対する密着性を十分向上するものではな
かった。
【0006】一方、出願人は、プロピレン系重合体の耐
衝撃性を改良することを目的としてプロピレン系重合
体、オレフィン系ゴム、芳香族ビニル系単量体、極性官
能基含有ビニル単量体をラジカル開始剤の存在下で溶融
混練反応して得られる熱可塑性樹脂組成物(特開平6−
313077号公報)を提案している。しかし、これは
プロピレン系重合体にオレフィン系ゴムを添加して、ス
チレンのような芳香族不飽和単量体、極性官能基含有ビ
ニル単量体を溶融混練グラフト化反応し耐衝撃性を改善
しているものであり、添加しているオレフィン系ゴム
(特に、エチレン・プロピレン・共重合ゴム)の塗装性
を課題とするものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塗料と十分
に密着する、塗装性に優れた変性エチレン・プロピレン
共重合ゴム組成物およびその製造法を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の従
来の欠点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、溶融混練
状態のエチレン・プロピレン共重合ゴムに芳香族不飽和
単量体および極性官能基含有不飽和単量体を併用し、短
時間で溶融混練重合することにより、極性官能基含有不
飽和単量体を単独で使用する系に比べて、グラフト官能
基量が増加すること、そしてその成形品の塗料に対する
塗装性(密着性)が著しく向上することを見い出し、本
発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は溶融状態のエチレン・プロ
ピレン共重合ゴム(A)に芳香族不飽和単量体(B)お
よび極性官能基含有不飽和単量体(C)を添加して溶融
混練重合反応して得られたものであることを特徴とする
変性ゴム組成物からなり、好ましくは(A)はJIS
A硬度で35〜80でプロピレン含有量が20〜60重
量%のものであること、好ましくは極性官能基含有不飽
和単量体(C)が水酸基・カルボキシル基・エポキシ基
から選択される官能基含有不飽和単量体であり、好まし
くはエチレン・プロピレン共重合体ゴム(A)に対し
て、0.5〜20重量%添加し、好ましくは芳香族不飽
和単量体(B)を極性官能基含有不飽和単量体(C)の
同量以上添加して溶融混練重合反応して得られる変性ゴ
ム組成物であること、好ましくは得られた変性ゴムが、
官能基グラフト量0.5〜20重量%、芳香族不飽和単
量体グラフト量0.5〜20重量%であり、両者の量が
ほぼ同量であることを特徴とするものであり、更にエチ
レン・プロピレン共重合ゴム(A)に芳香族不飽和単量
体(B)および極性官能基含有不飽和単量体(C)をあ
らかじめ添加含浸して、ついで溶融混練重合反応するこ
とを特徴とする変性ゴム組成物の製造方法、それらを用
いる成形品を提供するものである。
【0010】
【発明の実施形態】以下、本発明を詳しく説明する。本
発明の変性ゴム組成物を製造する際に用いられるエチレ
ン・プロピレン共重合ゴム(A)とは、エチレンおよび
プロピレンを必須成分とするゴム状共重合体であり、エ
チレン:プロピレンの重量比は、好ましくは80:20
〜40:60の範囲のものである。使用するエチレンプ
ロピレン共重合ゴムのムーニー粘度ML1+4(100
℃)は、好ましくは10〜100であり、より好ましく
は20〜70の範囲のものである。エチレンとプロピレ
ン以外に少量の他の単量体を共重合しても良く、例えば
ブテン、ペンテン、ヘプテン、オクテン等、又ジエン成
分としてジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネ
ン、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、
1,5−シクロオクタジエンなどを使用することができ
る。
【0011】エチレン・プロピレン共重合ゴム(A)
は、好ましくはJIS A硬度で35〜80であり、プ
ロピレン含有量が好ましくは20〜60重量%の前記の
単量体との共重合体であり、具体的には、エチレン・プ
ロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン
(エチリデンノルボルネン、1,6−ヘキサジエン、シ
クロペンタジエン系)共重合体等がある。また、エチレ
ン・プロピレン・(ジエン)共重合体ゴムの性質を損な
わない範囲で他の重合体、例えば、エチレン・ブテン共
重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・酢
酸ビニル共重合体、ブチルゴム、ブタジエンゴム等を併
用することもできる。このゴム(A)の形状は、通常ペ
レットで供給されるが、比表面積の大きな粉体状である
ことがより好ましい。
【0012】本発明の芳香族不飽和単量体(B)として
は、例えば、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、ビニルキシレン、エチルビニルベンゼン、イソプロ
ピルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブ
ロモスチレン等が挙げられ、単独または混合して用いら
れる。スチレンが特に好ましい。
【0013】本発明の極性官能基含有不飽和単量体
(C)としては、好ましくは共重合可能な水酸基含有不
飽和単量体、エポキシ基含有不飽和単量体、カルボキシ
ル基含有不飽和単量体等が挙げられる。また、塗料(特
に、ウレタン系塗料)に対しては、エチレン・プロピレ
ン・(ジエン)共重合体に水酸基を導入することによ
り、塗料との界面での反応、接着性、密着性を向上する
ことが可能である為好ましい。
【0014】水酸基含有不飽和単量体としては、例え
ば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4
−ヒドロキシブチルアクリレート等のモノマー類やこれ
らのモノマー類に、ε−カプロラクトンを好ましくは1
〜6モル付加反応させたラクトン変性ヒドロキシル(メ
タ)アクリレートモノマー等が挙げられ、単独または混
合して用いられる。中でも2−ヒドロキシエチルメタク
リレートが特に好ましい。
【0015】エポキシ基含有不飽和単量体としては、例
えば、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレ
ート、アリルグリシジルエーテル、メタクリルグリシジ
ルエーテル等が挙げられ、単独または混合して用いられ
る。中でもグリシジルメタクリレートが好ましい。
【0016】カルボキシル基含有不飽和単量体として
は、例えば、無水マレイン酸、マレイン酸、アクリル
酸、メタクリル酸およびそれらのアルキルエステルが挙
げられ、これらを単独または混合して用いられる。中で
も無水マレイン酸が好ましい。
【0017】溶融重合反応時の該極性官能基含有不飽和
単量体(C)の添加量は、エチレン・プロピレン共重合
ゴム(A)100重量部に対して、好ましくは0.5〜
20重量部、より好ましくは1〜10重量部である。
0.5重量部未満で使用すると、塗料との密着性が悪
く、膜剥離が発生する。20重量部を越えるとエチレン
・プロピレン共重合ゴムのペレットがべたつき押出機に
均一に供給できないので変性エチレン・プロピレン共重
合ゴムの製造が円滑にできないため好ましくない。
【0018】また、該芳香族不飽和単量体(B)の添加
量は、極性官能基含有不飽和単量体(C)の同量以上、
好ましくは1〜5倍量が必要である。また、同量未満ま
たは該芳香族不飽和単量体(B)を極性官能基含有不飽
和単量体(C)と併用しないでこの溶融混練重合反応を
行った場合、ゴム(A)への極性官能基グラフト量が低下
するため、変性エチレン・プロピレン共重合ゴムの塗料
との密着性が悪くなる等の弊害が起こり、好ましくな
い。
【0019】また、得られた変性ゴムが、官能基グラフ
ト量0.5〜20重量%、芳香族不飽和単量体グラフト
量0.5〜20重量%であり、両者の量がほぼ同量であ
ることが好ましい。これらのほぼ同量とは、好ましくは
両者の値が近似しているもの、その値が1重量%以上の
場合一方の値の10%以内の範囲、1重量%未満の場合
一方の値の40%以内の範囲である。官能基および芳香
族不飽和単量体の両グラフト量が、0.5重量%未満に
なると塗料との密着性が著しく低下するので好ましくな
い。
【0020】本発明では、溶融混練反応させる場合に、
各不飽和単量体をエチレン・プロピレン共重合ゴムにグ
ラフト反応させる為のラジカル開始剤を使用するのが好
ましい。ラジカル開始剤としては、本発明の特徴から上
述の不飽和単量体に溶解しやすく、また本反応がエチレ
ン・プロピレン共重合ゴムの溶融混練温度で重合を行う
ため、1分間の半減期を得るための分解温度が、130
〜250℃である有機過酸化物を用いることが好まし
い。
【0021】これらの具体例を挙げれば、ビス−(t−
ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、ジク
ミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2、5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミル
パーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キシン等のジアルキルパーオキサイド類や1,1−ビス
(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキ
シ)−シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパー
オキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(t−ブチルパオキシ)シクロドデカ
ン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)バレレート等のパーオキシケタール類、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン
等のパーオキシエステル類などが挙げられる。該有機過
酸化物の使用量は、該不飽和単量体100重量部に対し
て、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは1
〜5重量部である。
【0022】その他の添加剤としては、エチレン・プロ
ピレン共重合体ゴムに安定剤を添加することが好まし
い。但し、芳香族不飽和単量体(B)の重合を妨げないよ
うに種類および添加量を考慮する必要がある。例えば、
ペンタエリスリチル−テトラキス(ジ−t−ブチル−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート、オクデシル(ジ−
t−ブチル−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チ
オビス(メチル−t−ブチルフェノール)、トリメチル
−トリス(ジ−t−ブチルヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン等のヒンダードフェノール系安定剤、テトラキス(ジ
−t−ブチルフェニル)ビフェニレンフォスファイト、
トリス(ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等の
燐系安定剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム等の金属石鹸、酸化マグネシウム、ハイドロタルサイ
ト等の制酸吸着剤がある。該安定剤の使用量は、エチレ
ン・プロピレン共重合ゴム100重量部に対して好まし
くは0.01〜1重量部、より好ましくは0.05〜
0.5重量部である。また、付加的成分を発明の効果を
損なわない範囲で添加することができる。
【0023】付加的成分としては、例えば無機充填剤、
顔料、難燃剤、強化材等が挙げられる。具体的には、無
機充填剤としては炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、ク
レー、タルク、ケイ砂、ガラス粉、シリカ、カーボンブ
ラック、水酸化アルミニウム、アルミナ等、強化材とし
てはガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等を挙げることが
できる。
【0024】エチレン・プロピレン共重合ゴム(A)と芳
香族不飽和単量体(B)および極性官能基含有不飽和単量
体(C)との溶融混練重合反応は、バンバリーミキサー等
の密線閉容器、押出機等の連続的な混練機を用いること
により可能である。押出機の方が、造粒等工業的な生産
を考えた場合好ましい。更に、2軸押出機の方が、反応
物の供給、混練、重合時間等の管理が容易である。
【0025】変性エチレン・プロピレン共重合ゴムの製
造方法は、クラムまたはペレット状のエチレン・プロピ
レン共重合ゴムを押出機に供給し、好ましくは130〜
250℃にシリンダー内で加熱してエチレン・プロピレ
ン共重合ゴム(A)を溶融させながら、芳香族不飽和単量
体(B)および極性官能基含有不飽和単量体(C)を溶融混練
重合反応後、ダイから排出されたストランドを冷却し、
ペレタイザーを用いてペレット化する。
【0026】芳香族不飽和単量体(B)および極性官能基
含有不飽和単量体(C)は、あらかじめエチレン・プロピ
レン共重合ゴムと混合した後、押出機に供給しても良い
し、液体用フィーダーを用いて溶融状態のエチレン・プ
ロピレン共重合ゴム(A)に供給しても良いが、予めエチ
レン・プロピレン共重合ゴムに混合して含浸させておく
ことが好ましい。
【0027】また、ラジカル開始剤はあらかじめ不飽和
単量体(B)、(C)に溶解して添加しても良いし、液体用フ
ィーダーを用いてエチレン・プロピレン共重合ゴムと不
飽和単量体との混合物に添加しても良い。また、安定剤
はエチレン・プロピレン共重合体ゴムに予めヘンシェル
ミキサー等を用いて混合しておくことが好ましい。
【0028】かくして得られた変性ゴム組成物は、成形
材料として用いられ、射出成形および押出成形、プレス
成形する事により、塗料に対する塗装性(密着性)に優
れた成形品を得ることができる。この成形品とは、射出
成形、押出成形による金型形状のもの、フィルム、シー
ト、チューブ等であり、金属や他の樹脂へのラミネート
成形も可能であり、積層体としても用いることができ
る。
【0029】かくすることにより、本発明は塗料に対す
る塗装性(密着性)に優れた変性ゴム組成物を提供する
ことができる。
【0030】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例により詳
細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。以下において部および%は特に断りのな
い限り、すべて重量基準であるものとする。変性ゴム組
成物の成形、物性評価等については以下の通りである。
【0031】「硬度」JIS K7311に準じて、J
IS硬度計を用いてダンベル状試片の硬度を測定した。
【0032】「MFR」東洋精機製メルトインデクサー
を用いて、230℃、2.16kg荷重の条件で測定を
行った。
【0033】「引張物性」各種試料について、プレス成
形にて成形した2mm厚みのプレートよりダンベル状試
片を得て、JISK73111に準じて引張強度および
伸びを測定した。
【0034】「塗装性」厚さ2mmのプレス成形板にア
クリル−ウレタン2液塗料(レタンPG60/ハードナ
ー、関西ペイント(株)製)をアプリケーターを用いて
約40μmの膜厚にて塗布し、60℃、30分なる条件
にて硬化乾燥させた。次いで、塗膜に1mm方形の碁盤
目(10×10個)をつけ、セロテープ剥離試験を行い
塗膜の残数によりその塗装性の評価を行った。
【0035】塗膜の残数が95以上を<○>、95未満
80以上を<△>、80未満を<×>として評価した。
【0036】「官能基グラフト量」未変性のエチレン・
プロピレン・(ジエン)共重合体ゴムに各モノマーのホ
モポリマーをブレンドした樹脂を、赤外線分光(IR)
分析により吸光度比(カルボニル基・1720cm-1
メチル基・1380cm-1およびC=C・700cm-1
/メチル基・1380cm-1)とホモポリマー含量をプ
ロットして予め検量線を作成して、各試料についてのI
Rを測定して、吸光度比より官能基グラフト量を算出し
た。
【0037】(実施例1)ブラベンダー社(ドイツ)製
30mmφ二軸押出機をバレル温度200℃(但し、フ
ィーダー部160℃)、ダイス210℃に設定した。ペ
レット状のエチレン・プロピレン系共重合ゴム(EP0
2P、プロピレン含量26wt%、MFR3.2g/1
0min、硬度JIS 55A、日本合成ゴム製)90
0部にイルガノックス1010(チバガイギー社製安定
剤)0.5部、フォスファイト168(チバガイギー製
安定剤)0.5部、ステアリン酸カルシウム(安定剤)
1.0部をヘンシェルミキサーにて混合した。スチレン
50部、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート50部
にパーヘキシン25B(日本油脂社製)1.0部を混合
したものを前述のペレット状エチレン・プロピレン系共
重合体ゴムに混合攪拌した。得られた混合攪拌物にファ
インシールX−37((株)トクヤマ製微粉シリカ)30
部をさらに加えて混合した。得られた混合物を押出機に
供給し、押出機内で20rpmにて溶融混練してグラフ
ト反応を行い、ペレタイザーを通して変性エチレン・プ
ロピレン共重合ゴム(以下、変性EPM−1と略称)を
得た。
【0038】押出生成物の2−ヒドロキシメタクリレー
トとスチレンのグラフト含有量は検量線よりそれぞれ
4.5重量%および4.8重量%であった。また、塗装
性評価における塗膜剥離状態は良好なものであった。
【0039】(実施例2)実施例1の変性エチレン・プ
ロピレン系重合ゴムの製造において、ペレット状のエチ
レン・プロピレン系共重合体ゴム(EP02P、日本合
成ゴム製)900部、スチレン50部、極性官能基含有
不飽和単量体として2−ヒドロキシメタクリレートをグ
リシジルメタクリレート50部に代えて、パーヘキシン
25B(日本油脂社製)1.0部を加えて、実施例1と
同様にして変性エチレン・プロピレン系共重合ゴム(以
下、変性EPM−2と略称)を製造した。
【0040】得られた生成物の官能基とスチレンのグラ
フト含有量はそれぞれ4.4重量%、4.2重量%であ
った。また、塗装性評価における塗膜剥離状態も実施例
1と同様に良好なものであった。
【0041】(実施例3)実施例1の変性エチレン・プ
ロピレン系重合体ゴムの製造において、ペレット状のエ
チレン・プロピレン系共重合ゴム(EP02P、日本合
成ゴム製)980部、スチレン10部、極性官能基含有
不飽和単量体として2−ヒドロキシエチルメタクリレー
トを無水マレイン酸10部に代えて、パーヘキシン25
B(日本油脂社製)0.2部を加えて、実施例1と同様
にして変性エチレン・プロピレン系共重合ゴム(以下、
変性EPM−3と略称)を製造した。
【0042】得られた生成物の官能基とスチレンのグラ
フト含有量はそれぞれ0.8重量%、0.7重量%であ
った。また、塗装性評価における塗膜剥離状態も実施例
1と同様に良好なものであった。
【0043】(実施例4)実施例1の変性エチレン・プ
ロピレン系重合体ゴムの製造において、ペレット状のエ
チレン・プロピレン系共重合ゴム(EP02P、日本合
成ゴム製)984部、スチレン10部、2−ヒドロキシ
メタクリレート6部に代えて、パーヘキシン25B(日
本油脂社製)0.16部を加えて、実施例1と同様にし
て変性エチレン・プロピレン系共重合ゴム(以下、変性
EPM−4と略称)を製造した。
【0044】得られた生成物の官能基とスチレンのグラ
フト含有量はそれぞれ0.9重量%、0.55重量%で
あった。また、塗装性評価における塗膜剥離状態も実施
例1と同様に良好なものであった。
【0045】(実施例5)実施例1の変性エチレン・プ
ロピレン系重合ゴムの製造において、ペレット状のエチ
レン・プロピレン系共重合体ゴム(EP02P、日本合
成ゴム製)984部、スチレン10部、極性官能基含有
不飽和単量体として2−ヒドロキシメタクリレートに代
えてグリシジルメタクリレート6部を使用し、パーヘキ
シン25B(日本油脂社製)0.16部を加えて、実施
例1と同様にして変性エチレン・プロピレン系共重合ゴ
ム(以下、変性EPM−5と略称)を製造した。
【0046】得られた生成物の官能基とスチレンのグラ
フト含有量はそれぞれ0.9重量%、0.55重量%で
あった。また、塗装性評価における塗膜剥離状態も実施
例1と同様に良好なものであった。
【0047】(実施例6)実施例1の変性エチレン・プ
ロピレン系重合体ゴムの製造において、ペレット状のエ
チレン・プロピレン系共重合ゴム(EP02P、日本合
成ゴム製)984部、スチレン10部、極性官能基含有
不飽和単量体として2−ヒドロキシメタクリレートに代
えて無水マレイン酸6部を使用し、パーヘキシン25B
(日本油脂社製)0.16部を加えて、実施例1と同様
にして変性エチレン・プロピレン系共重合ゴム(以下、
変性EPM−6と略称)を製造した。
【0048】得られた生成物の官能基とスチレンのグラ
フト含有量はそれぞれ0.9重量%、0.52重量%で
あった。また、塗装性評価における塗膜剥離状態も実施
例1と同様に良好なものであった。
【0049】(比較例1)実施例1の変性エチレン・プ
ロピレン系重合体ゴムの製造において、ペレット状のエ
チレン・プロピレン系共重合ゴム(EP02P、日本合
成ゴム製)950部、極性官能基含有不飽和単量体とし
て2−ヒドロキシエチルメタクリレート50部を単独
で、使用し、パーヘキシン25B(日本油脂社製)0.
5部を加えて、実施例1と同様にして変性エチレン・プ
ロピレン系共重合ゴム(以下、変性EPM−7と略称)
を製造した。
【0050】得られた生成物の官能基グラフト含有量は
1.0重量%であった。また、塗装性評価においては塗
膜剥離状態が著しく悪く、密着性が低下した。この原因
として、スチレンのような芳香族不飽和単量体を併用し
ないと官能基グラフト量が、実施例1と比較して低下し
て塗料との密着性が低下したものと考えられる。また、
実施例4と比較すると、官能基グラフト量は多いものの
スチレン併用系ではないため塗装性が悪いものと考えら
れる。
【0051】(比較例2)実施例1の変性エチレン・プ
ロピレン共重合ゴムの製造において、ペレット状のエチ
レン・プロピレン系共重合ゴム(EP02P、日本合成
ゴム製)950部、極性官能基含有不飽和単量体として
グリシジルメタクリレート50部を単独で使用し、パー
ヘキシン25B(日本油脂社製)0.5部を加えて、実
施例1と同様にして変性エチレン・プロピレン系共重合
体ゴム(以下、変性EPM−8と略称)を製造した。
【0052】得られた生成物の官能基グラフト含有量は
1.5重量%であった。また、塗装性評価においては塗
膜剥離状態が著しく悪く、密着性が低下した。この結果
についても比較例1と同様の原因が考えられる。
【0053】(比較例3)実施例1の変性エチレン・プ
ロピレン共重合ゴムの製造において、ペレット状のエチ
レン・プロピレン系共重合ゴム(EP02P、日本合成
ゴム製)990部、極性官能基含有不飽和単量体として
無水マレイン酸10部を単独で使用し、パーヘキシン2
5B(日本油脂社製)0.1部を加えて、実施例1と同
様にして変性エチレン・プロピレン系共重合ゴム(以
下、変性EPM−9と略称)を製造した。
【0054】得られた生成物の官能基グラフト含有量は
0.1重量%であった。塗装性評価も悪いものであり、
比較例1および2と同様の原因と考えられる。
【0055】(比較例4)実施例1の変性エチレン・プ
ロピレン共重合ゴムの製造において、ペレット状のエチ
レン・プロピレン系共重合体ゴム(EP02P、日本合
成ゴム製)950部、芳香族不飽和単量体としてスチレ
ン50部を単独で使用し、パーヘキシン25B(日本油
脂社製)0.5部を加えて、実施例1と同様にして変性
エチレン・プロピレン系共重合体ゴム(以下、変性EP
M−10と略称)を製造した。
【0056】得られた生成物のスチレングラフト含有量
は3.0重量%であった。塗装性評価においても良好で
はなく、官能基をグラフト化反応で導入しないと塗装性
に効果がないことがわかった。
【0057】(比較例5)実施例1の変性エチレン・プ
ロピレン共重合ゴムの製造において、ペレット状のエチ
レン・プロピレン共重合ゴム(EP02P、日本合成ゴ
ム製)950部、不飽和単量体の代わりにポリスチレン
(CR−4500、大日本インキ化学工業製)50部を
添加して、実施例1と同様にして変性エチレン・プロピ
レン系共重合体ゴム(以下、変性EPM−11と略称)
を製造した。
【0058】塗装性評価においては、塗膜剥離状態があ
まり良好ではなかった。また、得られた成形品は白色で
あり透明性が実施例に比べて劣るものであり、相溶性も
悪いものであった。
【0059】(比較例6)実施例1の変性エチレン・プ
ロピレン共重合ゴムの製造において、ペレット状のエチ
レン・プロピレン共重合ゴム(EP02P、日本合成ゴ
ム製)1000部を用いる他は、実施例1と同様にして
変性エチレン・プロピレン系共重合体ゴム(以下、変性
EPM−12と略称)を製造した。
【0060】塗装性評価においては、塗膜が全く成形品
に密着せずに、剥離した。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】 *スチレングラフト量ではなく、スチレン含量である。
【0064】
【発明の効果】本発明は、溶融状態のエチレン・プロピ
レン・共重合ゴムに芳香族不飽和単量体および水酸基、
エポキシ基、カルボキシル基より選択される極性官能基
含有不飽和単量体を溶融混練重合反応することにより、
官能基グラフト変性した変性ゴム組成物で、塗料に対す
る塗装性(密着性)に優れたチューブやホース、フィル
ムやシート等の押出成形品だけなく、金属や他の樹脂へ
のラミネート成形品や射出成形材料にも塗装可能な成形
材料を提供するものである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン・プロピレン共重合ゴム(A)
    に芳香族不飽和単量体(B)および極性官能基含有不飽
    和単量体(C)を添加して溶融混練重合反応して得られ
    たものであることを特徴とする変性ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン・プロピレン共重合ゴム(A)
    が、JIS A硬度で35〜80のもので、プロピレン
    含有量が20〜60重量%であることを特徴とする請求
    項1記載の変性ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 極性官能基含有不飽和単量体(C)が、
    水酸基、カルボキシル基、エポキシ基から選択される極
    性官能基を含有していることを特徴とする請求項1〜2
    いずれかに記載の変性ゴム組成物。
  4. 【請求項4】 極性官能基含有不飽和単量体(C)の添
    加量が、エチレン・プロピレン共重合体ゴム(A)100
    重量部に対して、0.5〜20重量部であることを特徴
    とする請求項1〜3いずれかに記載の変性ゴム組成物
  5. 【請求項5】 芳香族不飽和単量体(B)を極性官能基
    含有不飽和単量体(C)の同量以上添加することを特徴
    とする請求項1〜4いずれかに記載の変性ゴム組成物。
  6. 【請求項6】 得られた変性ゴムが、官能基グラフト量
    0.5〜20重量%、芳香族不飽和単量体グラフト量
    0.5〜20重量%であり、両者の量がほぼ同量である
    ことを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の変性ゴ
    ム組成物。
  7. 【請求項7】 エチレン・プロピレン共重合ゴム(A)
    に芳香族不飽和単量体(B)および極性官能基含有不飽
    和単量体(C)をあらかじめ添加含浸して、ついで溶融
    混練重合反応することを特徴とする変性ゴム組成物の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7いづれかの変性ゴム組成物
    から得られることを特徴とする成形品。
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