JPH1046392A - 金属光沢外観を有するアルマイト塗装物品およびその製造方法 - Google Patents
金属光沢外観を有するアルマイト塗装物品およびその製造方法Info
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- JPH1046392A JPH1046392A JP22067096A JP22067096A JPH1046392A JP H1046392 A JPH1046392 A JP H1046392A JP 22067096 A JP22067096 A JP 22067096A JP 22067096 A JP22067096 A JP 22067096A JP H1046392 A JPH1046392 A JP H1046392A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】リン酸および硫酸を主成分として含有する化学
研磨液で化学研磨処理がなされたアルミニウムまたはア
ルミニウム合金基材1に、陽極酸化皮膜4および電着塗
膜5が形成されてなる金属光沢外観を有するアルマイト
塗装物品Aである。このアルマイト塗装物品Aは、アル
ミニウム基材1を、脱脂処理、化学研磨処理、ついで陽
極酸化処理した後、水性塗料を電着塗装することにより
製造される。 【効果】本発明によれば、ステンレス等の金属に酷似し
た金属光沢外観を有し、かつ、耐食性、耐候性等の耐久
性に優れたアルマイト塗装物品が、低コストで安定して
製造できる。また、公害につながるNOX ガスの発生が
皆無または発生したとしても極めて少量であり、作業環
境の汚染や排水規制等の公害問題の発生を大幅に抑制で
きる。また、従来のアルマイト塗装ラインが利用でき、
設備投資のためのコストを低減できる。
研磨液で化学研磨処理がなされたアルミニウムまたはア
ルミニウム合金基材1に、陽極酸化皮膜4および電着塗
膜5が形成されてなる金属光沢外観を有するアルマイト
塗装物品Aである。このアルマイト塗装物品Aは、アル
ミニウム基材1を、脱脂処理、化学研磨処理、ついで陽
極酸化処理した後、水性塗料を電着塗装することにより
製造される。 【効果】本発明によれば、ステンレス等の金属に酷似し
た金属光沢外観を有し、かつ、耐食性、耐候性等の耐久
性に優れたアルマイト塗装物品が、低コストで安定して
製造できる。また、公害につながるNOX ガスの発生が
皆無または発生したとしても極めて少量であり、作業環
境の汚染や排水規制等の公害問題の発生を大幅に抑制で
きる。また、従来のアルマイト塗装ラインが利用でき、
設備投資のためのコストを低減できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属光沢外観を有する
アルマイト塗装物品およびその製造方法に関する。詳し
くは押出材、圧延材等のアルミニウムまたはアルミニウ
ム合金基材表面にダイスマークや傷等の凹凸があって
も、それらの凹凸を平滑化するとともに、該凹凸が残存
したとしてもそれを目立ち難くでき、アルミニウムまた
はアルミニウム合金基材にステンレス等の金属調の光沢
や表面外観を付与できるアルマイト塗装物品およびその
製造方法に関する。
アルマイト塗装物品およびその製造方法に関する。詳し
くは押出材、圧延材等のアルミニウムまたはアルミニウ
ム合金基材表面にダイスマークや傷等の凹凸があって
も、それらの凹凸を平滑化するとともに、該凹凸が残存
したとしてもそれを目立ち難くでき、アルミニウムまた
はアルミニウム合金基材にステンレス等の金属調の光沢
や表面外観を付与できるアルマイト塗装物品およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムまたはアルミニウム合金
(以下、アルミニウムと総称する)は、軽量で加工性が
よく、かつ強度にも優れ、また、陽極酸化処理して表面
に陽極酸化皮膜(以下、アルマイト皮膜またはアルマイ
ト層という)を形成した後、封孔処理あるいは塗装した
ものは、耐食性、耐候性等の耐久性に優れるところか
ら、建築材料をはじめとして、船舶、電車、自動車、家
庭電気製品、電子機器、事務機器、光学機器等に幅広く
用いられている。一方、上記アルミニウム基材と同様の
用途に、クロムメッキ面、ニッケルメッキ面のように優
れた金属光沢外観を呈する鏡面仕上げされたステンレス
が使用されている。ところが、ステンレスはアルミニウ
ムに比べて、重量で約3倍、価格で約10倍かかるた
め、市場ではステンレスに替えてアルミニウムに代用さ
せることが要望されている。
(以下、アルミニウムと総称する)は、軽量で加工性が
よく、かつ強度にも優れ、また、陽極酸化処理して表面
に陽極酸化皮膜(以下、アルマイト皮膜またはアルマイ
ト層という)を形成した後、封孔処理あるいは塗装した
ものは、耐食性、耐候性等の耐久性に優れるところか
ら、建築材料をはじめとして、船舶、電車、自動車、家
庭電気製品、電子機器、事務機器、光学機器等に幅広く
用いられている。一方、上記アルミニウム基材と同様の
用途に、クロムメッキ面、ニッケルメッキ面のように優
れた金属光沢外観を呈する鏡面仕上げされたステンレス
が使用されている。ところが、ステンレスはアルミニウ
ムに比べて、重量で約3倍、価格で約10倍かかるた
め、市場ではステンレスに替えてアルミニウムに代用さ
せることが要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高反射率を有するアル
ミニウム製品として、表面をダイヤモンド加工により鏡
面仕上げを行ったアルミニウム板に、厚さ2〜5μmの
アクリル系透明電着塗膜を形成してなる反射鏡および反
射板が知られている(特開平1−254901号公報参
照)。ところが、上記反射鏡および反射板は、表面を鏡
面研磨したアルミニウム板上に直接電着塗膜が形成され
ているので、塗膜の付着性に乏しく全体の耐食性が劣る
ため屋外での使用には適さないものである。また、湾曲
部を有するアルミニウム基材、厚みが薄いアルミニウム
パネル、複雑な形状のアルミニウム押出し形材等は、機
械的にその表面を研磨することは至難の技である。
ミニウム製品として、表面をダイヤモンド加工により鏡
面仕上げを行ったアルミニウム板に、厚さ2〜5μmの
アクリル系透明電着塗膜を形成してなる反射鏡および反
射板が知られている(特開平1−254901号公報参
照)。ところが、上記反射鏡および反射板は、表面を鏡
面研磨したアルミニウム板上に直接電着塗膜が形成され
ているので、塗膜の付着性に乏しく全体の耐食性が劣る
ため屋外での使用には適さないものである。また、湾曲
部を有するアルミニウム基材、厚みが薄いアルミニウム
パネル、複雑な形状のアルミニウム押出し形材等は、機
械的にその表面を研磨することは至難の技である。
【0004】一方、アルミニウム基材に長期間の屋外使
用に耐える性能を付与する方法として、アルミニウム基
材を陽極酸化処理し、封孔処理および/または塗装を行
うことが知られている。この方法によって、アルミニウ
ム基材に優れた耐食性や耐候性等の耐久性能を付与でき
るようになる。上記陽極酸化処理前には、アルミニウム
基材は、表面の油脂類等の不純物の除去のための脱脂処
理、さらには表面のダイスマーク、傷等の凹凸や自然に
生じる酸化皮膜等の除去のためにエッチング処理等の清
浄化処理が一般的に施されている。ところが、この清浄
化処理されたアルミニウム基材は、表面の凹凸が残存す
る粗面であるので、このアルミニウム基材を陽極酸化処
理し、さらにそのアルマイト層上に透明な塗膜を形成し
たとしても、上記粗面に光が乱反射することによって、
金属調の高光沢外観を呈するアルマイト塗装物品は得ら
れない。
用に耐える性能を付与する方法として、アルミニウム基
材を陽極酸化処理し、封孔処理および/または塗装を行
うことが知られている。この方法によって、アルミニウ
ム基材に優れた耐食性や耐候性等の耐久性能を付与でき
るようになる。上記陽極酸化処理前には、アルミニウム
基材は、表面の油脂類等の不純物の除去のための脱脂処
理、さらには表面のダイスマーク、傷等の凹凸や自然に
生じる酸化皮膜等の除去のためにエッチング処理等の清
浄化処理が一般的に施されている。ところが、この清浄
化処理されたアルミニウム基材は、表面の凹凸が残存す
る粗面であるので、このアルミニウム基材を陽極酸化処
理し、さらにそのアルマイト層上に透明な塗膜を形成し
たとしても、上記粗面に光が乱反射することによって、
金属調の高光沢外観を呈するアルマイト塗装物品は得ら
れない。
【0005】本発明者は、清浄化処理されたアルミニウ
ム基材に化学的または電気的に研磨処理を施した後に陽
極酸化処理し、さらにそのアルマイト層上に透明塗膜を
形成することによって、メッキ面やステンレス鏡面の金
属光沢外観を呈するアルマイト塗装物品が得られること
を見出し、先に特許出願している(特開平7−3429
2号公報参照)。ところが、上記方法によれば、優れた
金属光沢外観を呈するアルマイト塗装物品が得られる
が、例えばアルミニウム基材の表面のダイスマーク、
傷、微小の腐食等の凹凸が十分に平滑化されていないと
き、得られるアルマイト塗装物品は、アルミニウム基材
の表面が高光沢の鏡面になるが故に、逆にその凹凸や腐
食によるピンホールが目立ち商品価値を大幅に低下させ
るという問題があった。また、上記方法では、アルミニ
ウム基材をリン酸および硝酸を主成分として含有する組
成物によって化学研磨処理するので、この化学研磨処理
においてNOXガスの発生が避けられず、アルミニウム
表面処理ラインには大規模なNOX ガス吸収除去装置を
設置する必要があった。さらに、このNOX ガスの発生
によって作業環境の汚染や排水規制等の公害問題が生じ
る問題があった。
ム基材に化学的または電気的に研磨処理を施した後に陽
極酸化処理し、さらにそのアルマイト層上に透明塗膜を
形成することによって、メッキ面やステンレス鏡面の金
属光沢外観を呈するアルマイト塗装物品が得られること
を見出し、先に特許出願している(特開平7−3429
2号公報参照)。ところが、上記方法によれば、優れた
金属光沢外観を呈するアルマイト塗装物品が得られる
が、例えばアルミニウム基材の表面のダイスマーク、
傷、微小の腐食等の凹凸が十分に平滑化されていないと
き、得られるアルマイト塗装物品は、アルミニウム基材
の表面が高光沢の鏡面になるが故に、逆にその凹凸や腐
食によるピンホールが目立ち商品価値を大幅に低下させ
るという問題があった。また、上記方法では、アルミニ
ウム基材をリン酸および硝酸を主成分として含有する組
成物によって化学研磨処理するので、この化学研磨処理
においてNOXガスの発生が避けられず、アルミニウム
表面処理ラインには大規模なNOX ガス吸収除去装置を
設置する必要があった。さらに、このNOX ガスの発生
によって作業環境の汚染や排水規制等の公害問題が生じ
る問題があった。
【0006】本発明の目的は、アルミニウム基材の表面
に生じたダイスマーク、傷、微小の腐食等の凹凸が残存
していても、その凹凸や腐食によるピンホールが目立た
ない優れた金属光沢外観を有するアルマイト塗装物品を
提供することにある。また、本発明の他の目的は、NO
X ガスの発生が皆無または発生したとしても極めて少量
であり、作業環境の汚染や排水規制等の公害問題の発生
を大幅に抑制でき、処理ラインに大規模なNOX ガス吸
収除去装置を設置する必要がない金属光沢外観を有する
アルマイト塗装物品の製造方法を提供することにある。
また、本発明のその他の目的は、従来のアルミニウムの
アルマイト塗装ラインが利用でき、金属光沢外観を有す
るアルマイト塗装物品を安定して製造できる方法を提供
することにある。
に生じたダイスマーク、傷、微小の腐食等の凹凸が残存
していても、その凹凸や腐食によるピンホールが目立た
ない優れた金属光沢外観を有するアルマイト塗装物品を
提供することにある。また、本発明の他の目的は、NO
X ガスの発生が皆無または発生したとしても極めて少量
であり、作業環境の汚染や排水規制等の公害問題の発生
を大幅に抑制でき、処理ラインに大規模なNOX ガス吸
収除去装置を設置する必要がない金属光沢外観を有する
アルマイト塗装物品の製造方法を提供することにある。
また、本発明のその他の目的は、従来のアルミニウムの
アルマイト塗装ラインが利用でき、金属光沢外観を有す
るアルマイト塗装物品を安定して製造できる方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、先に完成し
た上記方法において、工業化の大きな障害になっている
NOX ガスを発生する硝酸成分を化学研磨液組成物の成
分から排除することに着目して研究を重ねた結果、研磨
効果においては電解研磨処理やリン酸および硝酸を主成
分として含有する化学研磨液よりも大幅に劣るとされて
いるリン酸および硫酸を主成分として含有する化学研磨
液を用いると、驚くべきことにアルミニウム基材の表面
にダイスマーク、傷、微小の腐食等の凹凸が残存してい
ても、その凹凸が目立ち難くなりかつ深みのある落ち着
いた感じのステンレス等の金属光沢外観を有するアルマ
イト塗装物品が得られることを見出した。本発明は、上
記知見に基づき完成したものである。
た上記方法において、工業化の大きな障害になっている
NOX ガスを発生する硝酸成分を化学研磨液組成物の成
分から排除することに着目して研究を重ねた結果、研磨
効果においては電解研磨処理やリン酸および硝酸を主成
分として含有する化学研磨液よりも大幅に劣るとされて
いるリン酸および硫酸を主成分として含有する化学研磨
液を用いると、驚くべきことにアルミニウム基材の表面
にダイスマーク、傷、微小の腐食等の凹凸が残存してい
ても、その凹凸が目立ち難くなりかつ深みのある落ち着
いた感じのステンレス等の金属光沢外観を有するアルマ
イト塗装物品が得られることを見出した。本発明は、上
記知見に基づき完成したものである。
【0008】即ち、本発明の金属光沢外観を有するアル
マイト塗装物品は、リン酸および硫酸を主成分として含
有する化学研磨液で化学研磨処理がなされたアルミニウ
ム基材の表面に、陽極酸化皮膜および電着塗膜が形成さ
れてなるものである。また、本発明の金属光沢外観を有
するアルマイト塗装物品の製造方法は、アルミニウム基
材を、リン酸および硫酸を主成分として含有する化学研
磨液に浸漬して化学研磨処理し、ついで陽極酸化処理し
た後、水性塗料を電着塗装するものである。
マイト塗装物品は、リン酸および硫酸を主成分として含
有する化学研磨液で化学研磨処理がなされたアルミニウ
ム基材の表面に、陽極酸化皮膜および電着塗膜が形成さ
れてなるものである。また、本発明の金属光沢外観を有
するアルマイト塗装物品の製造方法は、アルミニウム基
材を、リン酸および硫酸を主成分として含有する化学研
磨液に浸漬して化学研磨処理し、ついで陽極酸化処理し
た後、水性塗料を電着塗装するものである。
【0009】図1は、本発明の金属光沢外観を有するア
ルマイト塗装物品の構成を示す模式断面図である。同図
において、Aは金属光沢外観を有するアルマイト塗装物
品であって、アルミニウム基材1の両表面にはアルマイ
ト層2が形成され、その上には電着塗膜3が形成されて
いる。5は化学研磨処理面であって、上記アルマイト層
2の表面を示している。
ルマイト塗装物品の構成を示す模式断面図である。同図
において、Aは金属光沢外観を有するアルマイト塗装物
品であって、アルミニウム基材1の両表面にはアルマイ
ト層2が形成され、その上には電着塗膜3が形成されて
いる。5は化学研磨処理面であって、上記アルマイト層
2の表面を示している。
【0010】上記アルミニウム基材1としては、例えば
窓枠材、パネル、ポール等の建築材料をはじめとして、
船舶、電車や自動車等の車両、電気製品、電子機器、事
務機器、光学機器等の各種用途に用いられる各種形状の
アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる材料が挙
げられる。アルミニウム合金としては、その種類は特に
限定されるものではないが、高純度のものほどアルマイ
ト塗装物品の光沢が優れるので好ましい。また、Mgを
微量添加したAl−Mg系、Al−Mg−Si系あるい
はAl−Zn−Mg系等のアルミニウム合金を使用する
と、高光沢の表面が得られるので好ましい。アルミニウ
ム基材としては、例えば圧延や押出しによって成形され
た板材や形材、棒状材等の種々の形状の基材が好適に使
用できる。また、屈曲部やアール部等の湾曲部を有する
アルミニウム基材も好適に使用できる。
窓枠材、パネル、ポール等の建築材料をはじめとして、
船舶、電車や自動車等の車両、電気製品、電子機器、事
務機器、光学機器等の各種用途に用いられる各種形状の
アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる材料が挙
げられる。アルミニウム合金としては、その種類は特に
限定されるものではないが、高純度のものほどアルマイ
ト塗装物品の光沢が優れるので好ましい。また、Mgを
微量添加したAl−Mg系、Al−Mg−Si系あるい
はAl−Zn−Mg系等のアルミニウム合金を使用する
と、高光沢の表面が得られるので好ましい。アルミニウ
ム基材としては、例えば圧延や押出しによって成形され
た板材や形材、棒状材等の種々の形状の基材が好適に使
用できる。また、屈曲部やアール部等の湾曲部を有する
アルミニウム基材も好適に使用できる。
【0011】本発明においては、陽極酸化処理前に上記
アルミニウム基材の表面をリン酸および硫酸を主成分と
して含有する化学研磨液にて化学研磨処理を施しておく
ことが重要である。この特定の化学研磨液による化学研
磨処理を行うことによって、アルミニウム基材の素地面
が平滑化される。
アルミニウム基材の表面をリン酸および硫酸を主成分と
して含有する化学研磨液にて化学研磨処理を施しておく
ことが重要である。この特定の化学研磨液による化学研
磨処理を行うことによって、アルミニウム基材の素地面
が平滑化される。
【0012】アルマイト層2は、上記化学研磨処理によ
り平滑化されたアルミニウム基材1に形成されている。
本発明では、このアルマイト層の厚みは特に限定するも
のではないが、アルマイト塗装物品が室内で使用される
場合は、例えば6μm未満、好ましくは0.1〜5μm
程度の膜厚とすることが適当である。一方、アルマイト
塗装物品が屋外で使用される場合は、6μm以上、好ま
しくは7〜20μm程度の膜厚とすることが適当であ
る。なお、上記アルマイト層2は、染料や顔料で着色す
るか又は無機電解着色法等の公知の方法により所望の色
に着色したものであってもよい。
り平滑化されたアルミニウム基材1に形成されている。
本発明では、このアルマイト層の厚みは特に限定するも
のではないが、アルマイト塗装物品が室内で使用される
場合は、例えば6μm未満、好ましくは0.1〜5μm
程度の膜厚とすることが適当である。一方、アルマイト
塗装物品が屋外で使用される場合は、6μm以上、好ま
しくは7〜20μm程度の膜厚とすることが適当であ
る。なお、上記アルマイト層2は、染料や顔料で着色す
るか又は無機電解着色法等の公知の方法により所望の色
に着色したものであってもよい。
【0013】電着塗膜3は、水性塗料を上記アルマイト
層2上に電着塗装することによって形成されたものであ
る。電着塗装はつきまわり性に優れるので、この電着塗
膜は、アルマイト層2上に均一に形成されている。な
お、上記電着塗膜3は、無色透明な塗膜であるかまたは
所望の色に着色した透明または半透明の塗膜であっても
よい。この電着塗膜3の厚さは特に限定されないが、ア
ルマイト塗装物品が室内で使用される場合は、例えば7
μm未満、好ましくは1〜6μm程度の膜厚とすること
が適当である。一方、アルマイト塗装物品が屋外の過酷
な条件下で使用される場合には、7μm以上、好ましく
は7〜20μm程度の膜厚とすることが適当である。
層2上に電着塗装することによって形成されたものであ
る。電着塗装はつきまわり性に優れるので、この電着塗
膜は、アルマイト層2上に均一に形成されている。な
お、上記電着塗膜3は、無色透明な塗膜であるかまたは
所望の色に着色した透明または半透明の塗膜であっても
よい。この電着塗膜3の厚さは特に限定されないが、ア
ルマイト塗装物品が室内で使用される場合は、例えば7
μm未満、好ましくは1〜6μm程度の膜厚とすること
が適当である。一方、アルマイト塗装物品が屋外の過酷
な条件下で使用される場合には、7μm以上、好ましく
は7〜20μm程度の膜厚とすることが適当である。
【0014】上記金属光沢外観を有するアルマイト塗装
物品Aは、例えば以下に示す方法によって製造される。
図2は、金属光沢外観を有するアルマイト塗装物品の製
造工程を示す工程図である。以下、各工程について詳細
に説明する。
物品Aは、例えば以下に示す方法によって製造される。
図2は、金属光沢外観を有するアルマイト塗装物品の製
造工程を示す工程図である。以下、各工程について詳細
に説明する。
【0015】(1)脱脂処理工程:まず、アルミニウム
基材を、溶剤脱脂、アルカリ脱脂、界面活性剤脱脂また
はエマルジョン脱脂、電解脱脂等の公知の脱脂方法を実
施する。この脱脂処理によりアルミニウム基材表面に付
着している油脂類が除去される。
基材を、溶剤脱脂、アルカリ脱脂、界面活性剤脱脂また
はエマルジョン脱脂、電解脱脂等の公知の脱脂方法を実
施する。この脱脂処理によりアルミニウム基材表面に付
着している油脂類が除去される。
【0016】(2)化学研磨処理工程:上記脱脂処理し
たアルミニウム基材を十分に水洗した後、リン酸および
硫酸を主成分として含有する90〜120℃に加温した
化学研磨液中に5秒〜180秒程度浸漬する。この化学
研磨処理で用いる化学研磨液としては、リン酸および硫
酸を主成分とし3重量%以下の硝酸を用いた特定の化学
研磨液であればよい。このような化学研磨液としては、
例えばリン酸60〜80重量%、硫酸10〜20重量
%、硝酸0〜3重量%、金属イオン0.005〜1重量
%、ガス抑制剤0.1〜2重量%、エッチング抑制剤
0.1〜2重量%および残部が水よりなる組成物等が使
用できる。この化学研磨処理によって、アルミニウム基
材の表面は平滑化され金属光沢を呈するようになる。
たアルミニウム基材を十分に水洗した後、リン酸および
硫酸を主成分として含有する90〜120℃に加温した
化学研磨液中に5秒〜180秒程度浸漬する。この化学
研磨処理で用いる化学研磨液としては、リン酸および硫
酸を主成分とし3重量%以下の硝酸を用いた特定の化学
研磨液であればよい。このような化学研磨液としては、
例えばリン酸60〜80重量%、硫酸10〜20重量
%、硝酸0〜3重量%、金属イオン0.005〜1重量
%、ガス抑制剤0.1〜2重量%、エッチング抑制剤
0.1〜2重量%および残部が水よりなる組成物等が使
用できる。この化学研磨処理によって、アルミニウム基
材の表面は平滑化され金属光沢を呈するようになる。
【0017】(3)陽極酸化処理工程:上記化学研磨処
理したアルミニウム基材を十分に水洗した後、硫酸、リ
ン酸、シュウ酸等の公知の電解液中に浸漬しこれを陽極
とし、アルミニウム等の金属を陰極として、両極間に直
流および/または交流電圧を印加する。この陽極酸化処
理においては、液温度、電解電圧、電流密度、電解時間
等は、一般的に実施される陽極酸化条件がそのまま適用
できる。アルマイト層の膜厚は、電解液の種類や上記陽
極酸化条件によって変化するので、本発明では、所望の
膜厚がえられる適当な条件を選択使用すればよい。この
陽極酸化処理によって、化学研磨処理で平滑化されたア
ルミニウム基材の表面に均一なアルマイト層が形成され
る。
理したアルミニウム基材を十分に水洗した後、硫酸、リ
ン酸、シュウ酸等の公知の電解液中に浸漬しこれを陽極
とし、アルミニウム等の金属を陰極として、両極間に直
流および/または交流電圧を印加する。この陽極酸化処
理においては、液温度、電解電圧、電流密度、電解時間
等は、一般的に実施される陽極酸化条件がそのまま適用
できる。アルマイト層の膜厚は、電解液の種類や上記陽
極酸化条件によって変化するので、本発明では、所望の
膜厚がえられる適当な条件を選択使用すればよい。この
陽極酸化処理によって、化学研磨処理で平滑化されたア
ルミニウム基材の表面に均一なアルマイト層が形成され
る。
【0018】なお、本発明では、上記陽極酸化処理のあ
と水洗工程を必須とし、さらに必要に応じて着色処理、
湯洗処理、封孔処理等を施すことができる。上記着色処
理としては、染料による染色、有機または無機顔料によ
る着色、金属を電気的にアルマイト層の微孔中に析出さ
せる無機電解着色等の公知の方法が適用できる。また、
封孔処理としては、蒸気封孔、熱水封孔、封孔剤による
封孔等の公知の方法が適用できる。ただし、次工程で電
着塗装を施すので、この封孔処理は、電気導通が可能な
程度の不完全封孔とするものである。
と水洗工程を必須とし、さらに必要に応じて着色処理、
湯洗処理、封孔処理等を施すことができる。上記着色処
理としては、染料による染色、有機または無機顔料によ
る着色、金属を電気的にアルマイト層の微孔中に析出さ
せる無機電解着色等の公知の方法が適用できる。また、
封孔処理としては、蒸気封孔、熱水封孔、封孔剤による
封孔等の公知の方法が適用できる。ただし、次工程で電
着塗装を施すので、この封孔処理は、電気導通が可能な
程度の不完全封孔とするものである。
【0019】(4)電着塗装工程 上記陽極酸化処理を施したアルミニウム基材を十分に水
洗した後、陽極または陰極として、電着塗装が可能な水
性塗料(以下、電着塗料という)中に浸漬し、対極との
間に直流および/または交流電圧を印加する。上記電着
塗装に使用する電着塗料としては、アニオン型またはカ
チオン型の熱硬化性水性塗料、具体的にはアクリル系、
エポキシ系、ポリブタジエン系、フッ素系等の水溶性ま
たは水分散性樹脂塗料が好適に使用できる。この処理に
よって、陽極酸化処理を施したアルミニウム基材上に透
明電着塗膜が形成される。
洗した後、陽極または陰極として、電着塗装が可能な水
性塗料(以下、電着塗料という)中に浸漬し、対極との
間に直流および/または交流電圧を印加する。上記電着
塗装に使用する電着塗料としては、アニオン型またはカ
チオン型の熱硬化性水性塗料、具体的にはアクリル系、
エポキシ系、ポリブタジエン系、フッ素系等の水溶性ま
たは水分散性樹脂塗料が好適に使用できる。この処理に
よって、陽極酸化処理を施したアルミニウム基材上に透
明電着塗膜が形成される。
【0020】なお、本発明では、電着塗装により透明ま
たは半透明の着色電着塗膜を形成できる程度の少量の染
料または顔料を含有させ電着塗料を用いることができ
る。また、屈曲部やアール部等の湾曲部を有するアルミ
ニウム基材を、陽極酸化処理しついで電着塗装を施した
後、電着塗膜を加熱硬化すると、加熱硬化時の高温によ
って該湾曲部が変形しその曲率が変化しやすい。この変
形を機械的に矯正すると、アルマイト層にクラックが発
生したり、鱗片状外観となり金属光沢外観がえられ難
い。このような場合は、例えば塗膜硬化温度が180℃
以下、好ましくは150℃以下である低温架橋タイプま
たは常温架橋タイプの電着塗料を用いることが推奨され
る。さらに、加熱硬化処理を要しない紫外線硬化型や放
射線硬化型の電着塗料の使用も推奨される。
たは半透明の着色電着塗膜を形成できる程度の少量の染
料または顔料を含有させ電着塗料を用いることができ
る。また、屈曲部やアール部等の湾曲部を有するアルミ
ニウム基材を、陽極酸化処理しついで電着塗装を施した
後、電着塗膜を加熱硬化すると、加熱硬化時の高温によ
って該湾曲部が変形しその曲率が変化しやすい。この変
形を機械的に矯正すると、アルマイト層にクラックが発
生したり、鱗片状外観となり金属光沢外観がえられ難
い。このような場合は、例えば塗膜硬化温度が180℃
以下、好ましくは150℃以下である低温架橋タイプま
たは常温架橋タイプの電着塗料を用いることが推奨され
る。さらに、加熱硬化処理を要しない紫外線硬化型や放
射線硬化型の電着塗料の使用も推奨される。
【0021】上記電着塗装においては、塗膜厚みは使用
する上記水性塗料の種類や液温度、電着塗装時の電圧、
極間距離、極面積比、通電時間等の電着条件によって変
化するが、通常は一般的な電着条件において、通電時間
によって制御される。例えばアクリル−メラミン系の電
着塗料を用いた場合、液温度は15〜25℃、印加電圧
は100〜300ボルト、極面積比は陽極:陰極が1:
1〜1:2の条件で直流電流を0.5〜5分通電する
と、約2〜30μmの電着塗膜が形成できる。
する上記水性塗料の種類や液温度、電着塗装時の電圧、
極間距離、極面積比、通電時間等の電着条件によって変
化するが、通常は一般的な電着条件において、通電時間
によって制御される。例えばアクリル−メラミン系の電
着塗料を用いた場合、液温度は15〜25℃、印加電圧
は100〜300ボルト、極面積比は陽極:陰極が1:
1〜1:2の条件で直流電流を0.5〜5分通電する
と、約2〜30μmの電着塗膜が形成できる。
【0022】(5)塗膜硬化処理工程 上記電着塗装後、アルミニウム基材を水洗するかまたは
水洗せずに、通常50〜300℃で10〜60分程度の
加熱処理を施す。この加熱処理によって、塗膜は溶融、
三次元架橋して硬化し、アルミニウム基材の表面には均
一に平滑な塗膜が形成される。なお、上記電着塗装工程
において、常温硬化型の電着塗料を用いる場合は、室温
で放置すればよい。また、紫外線硬化型や放射線硬化型
の電着塗料を用いる場合は、それぞれの硬化条件を用い
ればよい。
水洗せずに、通常50〜300℃で10〜60分程度の
加熱処理を施す。この加熱処理によって、塗膜は溶融、
三次元架橋して硬化し、アルミニウム基材の表面には均
一に平滑な塗膜が形成される。なお、上記電着塗装工程
において、常温硬化型の電着塗料を用いる場合は、室温
で放置すればよい。また、紫外線硬化型や放射線硬化型
の電着塗料を用いる場合は、それぞれの硬化条件を用い
ればよい。
【0023】
【作用】リン酸および硫酸を主成分として含有する特定
の化学研磨液を用いてアルミニウム基材を化学研磨処理
すると、化学反応によって生じた可溶性塩が、アルミニ
ウム基材表面の凹部には厚く凸部には薄く付着して凹部
の溶解が抑制される一方、凸部の溶解が選択的になされ
てアルミニウム基材の表面は平滑化される。この特定の
化学研磨液の化学研磨処理能力は、一般的な電解研磨や
リン酸および硝酸を主成分として含有する化学研磨液よ
りも劣るため、アルミニウム基材の表面は鏡面のような
高光沢はえられないが、十分な金属光沢外観が確保され
るとともに、平滑面に凹凸が存在しても、その周囲が高
光沢でないためその凹凸部が目立ち難くなる。また、ア
ルミニウム基材の表面が鏡面のようなギラギラした高光
沢でないので、逆に深みのある落ち着いた感じの金属光
沢外観となる。また、着色アルマイト層上に透明または
半透明の着色電着塗膜を形成したものは、両者の色が複
合した種々の金属調の光沢外観を形成しうる。また、ア
ルミニウム基材表面にはアルマイト層およびその上に均
一な電着塗膜が形成されているので、それらの複合層に
よって大気に暴露される過酷な条件下で使用されても、
優れた耐食性、耐候性等の性能を示す。
の化学研磨液を用いてアルミニウム基材を化学研磨処理
すると、化学反応によって生じた可溶性塩が、アルミニ
ウム基材表面の凹部には厚く凸部には薄く付着して凹部
の溶解が抑制される一方、凸部の溶解が選択的になされ
てアルミニウム基材の表面は平滑化される。この特定の
化学研磨液の化学研磨処理能力は、一般的な電解研磨や
リン酸および硝酸を主成分として含有する化学研磨液よ
りも劣るため、アルミニウム基材の表面は鏡面のような
高光沢はえられないが、十分な金属光沢外観が確保され
るとともに、平滑面に凹凸が存在しても、その周囲が高
光沢でないためその凹凸部が目立ち難くなる。また、ア
ルミニウム基材の表面が鏡面のようなギラギラした高光
沢でないので、逆に深みのある落ち着いた感じの金属光
沢外観となる。また、着色アルマイト層上に透明または
半透明の着色電着塗膜を形成したものは、両者の色が複
合した種々の金属調の光沢外観を形成しうる。また、ア
ルミニウム基材表面にはアルマイト層およびその上に均
一な電着塗膜が形成されているので、それらの複合層に
よって大気に暴露される過酷な条件下で使用されても、
優れた耐食性、耐候性等の性能を示す。
【0024】また、本発明の金属光沢外観を有するアル
マイト塗装物品の製造方法によれば、硝酸成分が含有さ
れていないかまたは3重量%未満の少量であるリン酸お
よび硫酸を主成分として含有する特定の化学研磨液を用
いるので、アルミニウム基材の化学研磨処理工程におい
て、NOX ガスが発生しないかまたは発生したとしても
極めて少量である。また、上記特定の化学研磨液は液管
理が容易であるので、連続的にアルミニウム基材を化学
研磨処理しても安定して化学研磨作用を示す。
マイト塗装物品の製造方法によれば、硝酸成分が含有さ
れていないかまたは3重量%未満の少量であるリン酸お
よび硫酸を主成分として含有する特定の化学研磨液を用
いるので、アルミニウム基材の化学研磨処理工程におい
て、NOX ガスが発生しないかまたは発生したとしても
極めて少量である。また、上記特定の化学研磨液は液管
理が容易であるので、連続的にアルミニウム基材を化学
研磨処理しても安定して化学研磨作用を示す。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例を示す図面に基づき
具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。 実施例1 図1は本発明の一実施例による金属光沢外観を有するア
ルマイト塗装板の構成を示す模式断面図である。同図に
おいて、Aは金属光沢外観を有するアルマイト電着塗装
板であって、アルミニウム板1の化学研磨処理面5に
は、アルマイト層2が形成されており、その表面には透
明電着塗膜3が形成されている。
具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。 実施例1 図1は本発明の一実施例による金属光沢外観を有するア
ルマイト塗装板の構成を示す模式断面図である。同図に
おいて、Aは金属光沢外観を有するアルマイト電着塗装
板であって、アルミニウム板1の化学研磨処理面5に
は、アルマイト層2が形成されており、その表面には透
明電着塗膜3が形成されている。
【0026】上記アルマイト電着塗装板Aは、次に示す
方法によって製造した。縦30cm×横5cmのアルミ
ニウム板(材質A6063)の表面をバフ研磨し、つい
でアセトン脱脂処理した後、浴温度100℃に加熱した
リン酸80重量%、硫酸20重量%を主成分として含有
し金属イオン、ガス抑制剤、エッチング抑制剤および残
部が水よりなる化学研磨液(商品名クリーンブライト#
800燐化学工業社製)中に60秒間浸漬した。このア
ルミニウム板を純水で十分に水洗した後、20℃のの硫
酸水溶液(170g/l)中に陽極として浸漬し、対極
のアルミニウム板との間に1A/dm2の直流電圧を1
5分間印加して、厚さ5μmのアルマイト層を形成し
た。ついで、上記アルミニウム板を純水で十分に水洗し
た後、20℃に調整したアクリル−メラミン系電着塗料
(商品名ハニライトAL800−N ハニー化成社製;
樹脂固形分8重量%)中に陽極として浸漬し、対極のス
テンレス板との間に電圧150ボルトを印加して3分間
直流通電を行った。電着塗装終了後、純水で十分に水洗
して物理的に付着した電着塗料を除去し、これを180
℃の加熱炉中で30分間加熱処理した。この結果、表面
に約7μmの透明電着塗膜を有するアルマイト電着塗装
板がえられた。このアルマイト電着塗装板は、金属光沢
外観を有するものであった。
方法によって製造した。縦30cm×横5cmのアルミ
ニウム板(材質A6063)の表面をバフ研磨し、つい
でアセトン脱脂処理した後、浴温度100℃に加熱した
リン酸80重量%、硫酸20重量%を主成分として含有
し金属イオン、ガス抑制剤、エッチング抑制剤および残
部が水よりなる化学研磨液(商品名クリーンブライト#
800燐化学工業社製)中に60秒間浸漬した。このア
ルミニウム板を純水で十分に水洗した後、20℃のの硫
酸水溶液(170g/l)中に陽極として浸漬し、対極
のアルミニウム板との間に1A/dm2の直流電圧を1
5分間印加して、厚さ5μmのアルマイト層を形成し
た。ついで、上記アルミニウム板を純水で十分に水洗し
た後、20℃に調整したアクリル−メラミン系電着塗料
(商品名ハニライトAL800−N ハニー化成社製;
樹脂固形分8重量%)中に陽極として浸漬し、対極のス
テンレス板との間に電圧150ボルトを印加して3分間
直流通電を行った。電着塗装終了後、純水で十分に水洗
して物理的に付着した電着塗料を除去し、これを180
℃の加熱炉中で30分間加熱処理した。この結果、表面
に約7μmの透明電着塗膜を有するアルマイト電着塗装
板がえられた。このアルマイト電着塗装板は、金属光沢
外観を有するものであった。
【0027】実施例2 実施例1において、アルマイト層を形成したアルミニウ
ム板を、20℃のニッケル着色浴(Ni:100g/l
を含有し、ホウ酸にてpH4.3に調製した水溶液)中
に浸漬し、対極にアルミニウム板を設けて、20ボルト
で60秒間交流電解処理を行い、淡いブロンズ色に着色
されたアルマイト層をえた後、十分に水洗し、ついで7
5℃に調整した純水中に5分間浸漬し、さらに純水で洗
浄した以外はすべて同様にしてアルマイト電着塗装板を
えた。このアルマイト電着塗装板は、ステンレスに酷似
した金属光沢外観を有するものであった。
ム板を、20℃のニッケル着色浴(Ni:100g/l
を含有し、ホウ酸にてpH4.3に調製した水溶液)中
に浸漬し、対極にアルミニウム板を設けて、20ボルト
で60秒間交流電解処理を行い、淡いブロンズ色に着色
されたアルマイト層をえた後、十分に水洗し、ついで7
5℃に調整した純水中に5分間浸漬し、さらに純水で洗
浄した以外はすべて同様にしてアルマイト電着塗装板を
えた。このアルマイト電着塗装板は、ステンレスに酷似
した金属光沢外観を有するものであった。
【0028】実施例3 実施例2において、アルマイト層を形成したアルミニウ
ム板を、ニッケル着色浴中で交流電解処理する時間を1
80秒間とした以外はすべて同様にしてアルマイト電着
塗装板をえた。このアルマイト電着塗装板は、ブロンズ
に酷似した金属光沢外観を有するものであった。
ム板を、ニッケル着色浴中で交流電解処理する時間を1
80秒間とした以外はすべて同様にしてアルマイト電着
塗装板をえた。このアルマイト電着塗装板は、ブロンズ
に酷似した金属光沢外観を有するものであった。
【0029】比較例 実施例1において、研磨処理を以下に示す内容に代えた
以外はすべて同様にして、アルマイト電着塗装板をえ
た。 比較例1:化学研磨処理にかえて、以下に示す条件で電
解研磨処理を施した。液温度80℃に調整したリン酸7
5容量%、硫酸4.7容量%、無水クロム酸6.5容量
%、および残部が水よりなる電解研磨処理液中で、アル
ミニウム板を電圧10ボルト、電流密度1000A/m
2で5分間電解した。 比較例2:液温度100℃に調整したリン酸50容量
%、硝酸5容量%および残部が水よりなる化学研磨処理
液中に、アルミニウム板を2分間浸漬して化学研磨処理
を行った。
以外はすべて同様にして、アルマイト電着塗装板をえ
た。 比較例1:化学研磨処理にかえて、以下に示す条件で電
解研磨処理を施した。液温度80℃に調整したリン酸7
5容量%、硫酸4.7容量%、無水クロム酸6.5容量
%、および残部が水よりなる電解研磨処理液中で、アル
ミニウム板を電圧10ボルト、電流密度1000A/m
2で5分間電解した。 比較例2:液温度100℃に調整したリン酸50容量
%、硝酸5容量%および残部が水よりなる化学研磨処理
液中に、アルミニウム板を2分間浸漬して化学研磨処理
を行った。
【0030】〔比較試験〕上記実施例1〜3および比較
例1〜2の方法で製造したアルマイト電着塗装板の外観
および性能の比較試験を行ったところ、表1に示す通り
であった。なお、この比較試験においては、バフ研磨し
た後、表面をカッターナイフで長さ5cmの傷をつけた
アルミニウム板を用いた。 (外観判定)各アルマイト電着塗装板の金属光沢外観お
よび傷の目立ち易さを、目視にて判定した。なお、目視
判定は、20才台の男性および女性各5名、30才台の
男性および女性各5名、40才台の男性および女性各5
名の合計30名の平均値を示した。 金属光沢外観: ○…金属光沢感に優れる、△…金属光沢感を有する、×
…金属光沢感に劣る。 傷の目立ち易さ: ○…傷が殆ど目立たない、△…傷がやや目立つ、×…傷
がよく目立つ。 (性能試験)各アルマイト電着塗装板を、JIS H−
8602に規定される方法によって、耐食性、塗膜付着
性試験を行った。
例1〜2の方法で製造したアルマイト電着塗装板の外観
および性能の比較試験を行ったところ、表1に示す通り
であった。なお、この比較試験においては、バフ研磨し
た後、表面をカッターナイフで長さ5cmの傷をつけた
アルミニウム板を用いた。 (外観判定)各アルマイト電着塗装板の金属光沢外観お
よび傷の目立ち易さを、目視にて判定した。なお、目視
判定は、20才台の男性および女性各5名、30才台の
男性および女性各5名、40才台の男性および女性各5
名の合計30名の平均値を示した。 金属光沢外観: ○…金属光沢感に優れる、△…金属光沢感を有する、×
…金属光沢感に劣る。 傷の目立ち易さ: ○…傷が殆ど目立たない、△…傷がやや目立つ、×…傷
がよく目立つ。 (性能試験)各アルマイト電着塗装板を、JIS H−
8602に規定される方法によって、耐食性、塗膜付着
性試験を行った。
【0031】
【表1】
【0032】上記表1から明らかなように、実施例のア
ルマイト電着塗装板は、優れた金属光沢外観を示し、傷
が目立ち難く、また、耐食性、塗膜付着性などの性能に
も優れるものであった。なお、実施例3のアルマイト電
着塗装板は、深みのあるブロンズ調を示すものであっ
た。
ルマイト電着塗装板は、優れた金属光沢外観を示し、傷
が目立ち難く、また、耐食性、塗膜付着性などの性能に
も優れるものであった。なお、実施例3のアルマイト電
着塗装板は、深みのあるブロンズ調を示すものであっ
た。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属光沢
外観を有するアルマイト塗装物品の製造方法は、アルミ
ニウム基材の表面を特定の化学研磨液で化学研磨処理し
た後、陽極酸化処理ついで電着塗装を施す一連の工程か
らなるので、従来のアルマイト電着塗装ラインがそのま
ま利用できる。したがって、金属光沢外観を有するアル
マイト塗装物品を効率的に製造できる。また、従来のア
ルマイト電着塗装ラインに化学研磨処理槽を増設すれば
よいので、設備費を低減できる。また、化学研磨処理に
は硝酸成分が含有されていないかまたは3重量%未満の
少量である特定の化学研磨液を用いるので、NOxガス
の発生が皆無である。また、発生したとしても極めて少
量である。このため生産ラインにおける作業環境の汚染
や排水規制等の公害問題の発生が無く、作業者の健康が
保持できる。また、NOxガスを吸収除去する装置の設
置が不要であるかまたは簡単な装置にでき、設備コスト
を大幅に軽減できる。
外観を有するアルマイト塗装物品の製造方法は、アルミ
ニウム基材の表面を特定の化学研磨液で化学研磨処理し
た後、陽極酸化処理ついで電着塗装を施す一連の工程か
らなるので、従来のアルマイト電着塗装ラインがそのま
ま利用できる。したがって、金属光沢外観を有するアル
マイト塗装物品を効率的に製造できる。また、従来のア
ルマイト電着塗装ラインに化学研磨処理槽を増設すれば
よいので、設備費を低減できる。また、化学研磨処理に
は硝酸成分が含有されていないかまたは3重量%未満の
少量である特定の化学研磨液を用いるので、NOxガス
の発生が皆無である。また、発生したとしても極めて少
量である。このため生産ラインにおける作業環境の汚染
や排水規制等の公害問題の発生が無く、作業者の健康が
保持できる。また、NOxガスを吸収除去する装置の設
置が不要であるかまたは簡単な装置にでき、設備コスト
を大幅に軽減できる。
【図1】本発明の金属光沢外観を有するアルマイト塗装
物品の一実施例を示す模式断面図である。
物品の一実施例を示す模式断面図である。
【図2】本発明の金属光沢外観を有するアルマイト塗装
物品の製造工程を示す工程図である。
物品の製造工程を示す工程図である。
A 金属光沢外観を有するアルマイト塗装物品 1 アルミニウム基材 2 アルマイト層 3 電着塗膜 5 化学研磨処理面
【表1】
Claims (10)
- 【請求項1】 リン酸および硫酸を主成分として含有す
る化学研磨液で化学研磨処理がなされたアルミニウムま
たはアルミニウム合金基材の表面に、陽極酸化皮膜およ
び電着塗膜が形成されてなる金属光沢外観を有するアル
マイト塗装物品。 - 【請求項2】 陽極酸化皮膜が、着色されたものである
請求項1記載の金属光沢外観を有するアルマイト塗装物
品。 - 【請求項3】 電着塗膜が、透明または着色された透明
または半透明である請求項1または2記載の金属光沢外
観を有するアルマイト塗装物品。 - 【請求項4】 アルミニウムまたはアルミニウム合金基
材を、リン酸および硫酸を主成分として含有する化学研
磨液に浸漬して化学研磨処理し、ついで陽極酸化処理し
た後、水性塗料を電着塗装することを特徴とする金属光
沢外観を有するアルマイト塗装物品の製造方法。 - 【請求項5】 化学研磨液が、リン酸および硫酸を主成
分とし3重量%以下の硝酸を含有する組成物であること
を特徴とする金属光沢外観を有するアルマイト塗装物品
の製造方法。 - 【請求項6】 化学研磨液が、エッチング抑制剤を含有
するものであることを特徴とする請求項4または5記載
の金属光沢外観を有するアルマイト塗装物品の製造方
法。 - 【請求項7】 化学研磨液が、リン酸60〜80重量
%、硫酸10〜20重量%、硝酸0〜3重量%、金属イ
オン0.005〜1重量%、ガス抑制剤0.1〜2重量
%、エッチング抑制剤0.1〜2重量%および残部が水
よりなる組成物であることを特徴とする請求項4〜6記
載の金属光沢外観を有するアルマイト塗装物品の製造方
法。 - 【請求項8】 化学研磨処理が、アルミニウム基材を9
0〜120℃の化学研磨液中に5秒〜180秒浸漬して
なされるものである請求項4記載の金属光沢外観を有す
るアルマイト塗装物品の製造方法。 - 【請求項9】 陽極酸化処理したアルミニウムまたはア
ルミニウム合金基材が、金属塩水溶液中で無機電解着色
を施したものである請求項4記載の金属光沢外観を有す
るアルマイト塗装物品の製造方法。 - 【請求項10】 水性塗料が、着色剤を含有するもので
ある請求項4記載の金属光沢外観を有するアルマイト塗
装物品の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22067096A JPH1046392A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 金属光沢外観を有するアルマイト塗装物品およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22067096A JPH1046392A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 金属光沢外観を有するアルマイト塗装物品およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1046392A true JPH1046392A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16754624
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22067096A Pending JPH1046392A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 金属光沢外観を有するアルマイト塗装物品およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1046392A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20100200415A1 (en) * | 2007-08-28 | 2010-08-12 | Alcoa Inc. | Corrosion resistant aluminum alloy substrates and methods of producing the same |
| JP2013136836A (ja) * | 2011-12-02 | 2013-07-11 | Kansai Paint Co Ltd | 皮膜形成方法 |
| CN105696000A (zh) * | 2016-01-25 | 2016-06-22 | 李月贵 | 一种发动机气门的制备方法 |
-
1996
- 1996-08-02 JP JP22067096A patent/JPH1046392A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20100200415A1 (en) * | 2007-08-28 | 2010-08-12 | Alcoa Inc. | Corrosion resistant aluminum alloy substrates and methods of producing the same |
| JP2013136836A (ja) * | 2011-12-02 | 2013-07-11 | Kansai Paint Co Ltd | 皮膜形成方法 |
| CN105696000A (zh) * | 2016-01-25 | 2016-06-22 | 李月贵 | 一种发动机气门的制备方法 |
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