JPH1048637A - 液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子

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JPH1048637A
JPH1048637A JP20581996A JP20581996A JPH1048637A JP H1048637 A JPH1048637 A JP H1048637A JP 20581996 A JP20581996 A JP 20581996A JP 20581996 A JP20581996 A JP 20581996A JP H1048637 A JPH1048637 A JP H1048637A
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JP20581996A
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Shinichi Hori
信一 堀
Shinzo Yamada
真三 山田
Fujiko Ochiai
富士子 落合
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異常配向がなく、表示品質の良好な液晶表示
素子が得られる液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素
子を提供する。 【解決手段】 フッ素を有するシランカップリング剤に
よって表面が被覆されてなる液晶表示素子用スペーサで
あって、被覆後のフッ素原子含有量が0.01〜30重
量%である液晶表示素子用スペーサ、及び、この液晶表
示素子用スペーサを用いてなる液晶表示素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な表示品質を
有する液晶表示素子が得られる液晶表示素子用スペーサ
及び液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、パソコン、携帯型電子
機器等に広く用いられている。液晶表示素子は、貼り合
わされた2枚の透明電極基板の間に液晶が注入されるこ
とにより製造される。この透明電極基板間の間隙を一定
に保持するために、一般に、スペーサが用いられる。
【0003】このような液晶表示素子において、液晶と
スペーサとの界面で液晶分子の配向が変則的になり、表
示品質を低下させるおそれがあることは以前より知られ
ていた。特に、近年盛んに用いられているスーパーツィ
ステッドネマチック液晶(STN液晶)を用いた液晶表
示素子においては、このような液晶の異常配向現象が起
こりやすい。
【0004】このような異常配向が起こると、スペーサ
の周囲に光抜けと呼ばれる白い領域が出現する。初期の
状態から光抜けが起きている場合には、液晶表示画面の
コントラストが低下し、表示品質を低下させる。初期の
状態では光抜けが起きていないが、電気的ショックや機
械的衝撃が加わったときに液晶表示画面内で部分的に、
例えば、年輪状等に光抜けが起きた場合には、表示品質
不良となる。光抜けの現象は、STN液晶で通常用いら
れるノーマリーブラックモードでは液晶とスペーサとの
界面において液晶の配向がスペーサ表面(電界方向)に
対して水平方向に固定されるために生じるものである。
【0005】このような液晶の異常配向を防止する液晶
表示素子用スペーサとしては、以下のもの等が開示され
ている。表面をドデシルトリエチルオキシシラン等によ
り垂直配向処理された球状又は棒状粒子の液晶表示素子
用スペーサ(特開平5−232478号公報);長鎖ア
ルキルシラン等の垂直配向剤により表面処理された液晶
表示素子用スペーサ(特開平4−177324号公
報);常温における誘電率が3.0以上である重合性モ
ノマーを重合して得られる重合体からなる液晶表示素子
用スペーサ(特開平6−67182号公報)。
【0006】また、特開平4−27917号公報には、
ポリジメチルシロキシ基、フルオロアルキル基又はパー
フルオロアルキル基を有するエチレン性不飽和化合物を
主構成モノマーとするポリマーを架橋重合体微粒子の表
面に有する液晶表示素子用スペーサが絶縁性に優れてお
り、この液晶表示素子用スペーサを用いることにより液
晶の表示不良を防止できる技術が開示されている。しか
し、これらのスペーサを用いた液晶表示素子は、異常配
向防止が充分ではなかった。
【0007】一方、通常、スペーサは透明電極基板に固
定されていないために、以下のような問題があり、スペ
ーサが透明電極基板上で移動するのを防止する技術が要
望されている。
【0008】(1)液晶表示素子の組立工程において、
透明電極基板上へのエアーの吹き付け又は透明電極基板
上からの空気の吸引の際にその上に配置されたスペーサ
が飛散して消失する。 (2)液晶注入工程において、スペーサが透明電極基板
間で移動し、スペーサの配置に偏りが生じる。 (3)液晶表示素子を駆動させる際に、電気的、流体力
学的な力によりスペーサが移動する。 (4)カラーフィルターを装備したカラー液晶表示素子
では、カラーフィルターが存在する部分としない部分と
の段差に、移動したスペーサが落ち込み、その結果、ス
ペーサとしての機能を果たさなくなる。
【0009】更に、液晶表示素子の製造工程において、
スペーサを散布させたときに、スペーサ同士の凝集が起
こると、液晶セルのギャップ精度が低下し、また、液晶
表示素子のコントラストが悪くなり、表示品質が低下す
る等の問題がある。特に、スペーサを溶剤に分散させた
液をスプレーして散布させる湿式散布において、スペー
サ同士が凝集しやすいという問題があった。
【0010】特開平6−180456号公報には、1〜
5デバイのダイポールモーメントを有する基を持つシラ
ンカップリング剤からなる薄膜により表面が被覆されて
なる液晶表示素子用スペーサを用いることにより、異常
配向を防止することができ、更に、アルコールを含有す
る水性分散媒を用いた場合の湿式散布性を良好にするこ
とができることが開示されているが、このスペーサは、
水性分散媒での湿式散布性の向上を目的としたものであ
った。
【0011】特公平4−69645号公報には、種ポリ
マー粒子にフッ素含有量が15%以上であるフッ素系モ
ノマーを含むラジカル重合性モノマーを吸収させた後、
水系分散体において重合してなるフッ素ポリマー粒子で
あって、粒子径が0.1〜100μmであって、かつ、
粒子径の標準偏差値が平均粒子径の10%以下であるフ
ッ素含有量が7%以上のフッ素ポリマー粒子からなる液
晶表示装置用スペーサを用いることにより、スペーサ同
士の凝集を防止することができ、乾式散布及びフッ素系
溶剤等での湿式散布における散布性を良好にすることが
できることが開示されているが、このスペーサは製造が
容易でなく、また、異常配向防止を目的とするものでは
なかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、異常配向がなく、表示品質の良好な液晶表示素子
が得られる液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子を
提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、フッ素を有す
るシランカップリング剤によって表面が被覆されてなる
液晶表示素子用スペーサであって、被覆後のフッ素原子
含有量が0.01〜30重量%であることを特徴とする
液晶表示素子用スペーサ及びそれを用いた液晶表示素子
である。以下に本発明を詳述する。
【0014】本発明1の液晶表示素子用スペーサは、フ
ッ素を有するシランカップリング剤によって表面が被覆
されてなる。上記シランカップリング剤としてはフッ素
を有するものであれば特に限定されず、例えば、(ヘプ
タデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシ
ル)トリクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,
1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラ
ン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒド
ロオクチル)ジメチルクロロシラン、(トリデカフルオ
ロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)メチルジ
クロロシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−
テトラヒドロオクチル)トリクロロシラン、(トリデカ
フルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)ト
リエトキシシラン、(3,3,4,4,5,5,6,
6,6−ノナフルオロヘキシル)メチルジクロロシラ
ン、(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフル
オロヘキシル)トリクロロシラン、(3,3,3−トリ
フルオロプロピル)ジメチルクロロシラン、(3,3,
3−トリフルオロプロピル)メチルジクロロシラン、
(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリクロロシラ
ン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキ
シシラン、(3−トリフルオロアセトキシプロピル)ト
リメトキシシラン、(3−ヘプタフルオロイソプロポキ
シプロピル)トリクロロシラン、(3−ヘプタフルオロ
イソプロポキシプロピル)トリエトキシシラン、(3−
ペンタフルオロフェニルプロピル)トリクロロシラン、
(3−ペンタフルオロフェニルプロピル)トリエトキシ
シラン等が挙げられる。なかでも、(トリデカフルオロ
−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリクロロ
シラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリク
ロロシランが好ましい。
【0015】本発明1の液晶表示素子用スペーサは、被
覆後のフッ素原子含有量が0.01〜30重量%であ
り、好ましくは、0.1〜3重量%である。フッ素原子
含有量が少なくなると、異常配向防止効果がなく、多く
なると、カップリング反応時、粒子同士の合着が多くな
って良好なスペーサが得られないので、上記範囲に限定
される。
【0016】本発明1の液晶表示素子用スペーサの製造
方法としては、例えば、上記シランカップリング剤を適
当な溶剤に溶解した溶液に、微粒子を浸漬して加温し、
濾過後加熱乾燥させて、微粒子の表面にシランカップリ
ング剤の被膜を形成する方法等が挙げられる。
【0017】上記微粒子としては特に限定されず、有機
物からなるものであってもよいし、無機物からなるもの
であってもよく、これらは無色透明であってもよいし、
適切な方法により着色されたものであってもよい。
【0018】上記有機物からなる微粒子としては特に限
定されず、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メ
ラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジビニルベンゼ
ン重合体、ジビニルベンゼン−スチレン共重合体、ジビ
ニルベンゼン−アクリル酸エステル共重合体、ジアリル
フタレート重合体、トリアリルイソシアヌレート重合
体、ベンゾグアナミン樹脂等の架橋性樹脂等からなるも
の等が挙げられる。なかでも、メラミン樹脂、ジビニル
ベンゼン重合体、ジビニルベンゼン−スチレン共重合
体、ジビニルベンゼン−アクリル酸エステル共重合体、
ジアリルフタレート等からなるものが好ましい。
【0019】上記無機物からなる微粒子としては特に限
定されず、例えば、ケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、
鉛ガラス、ソーダ石灰ガラス、アルミナ、アルミナシリ
ケート等からなるもの等が挙げられる。なかでも、ケイ
酸ガラス、ホウケイ酸ガラス等からなるものが好まし
い。
【0020】上記着色された微粒子としては、例えば、
上記有機物からなる微粒子が、カーボンブラック、分散
染料、酸性染料、塩基性染料、金属酸化物等により処理
されたもの;上記無機物からなる微粒子の表面に有機物
の膜が形成され、高温で分解又は炭化されて着色された
もの等が挙げられる。なお、微粒子を形成する材質自体
が色を有している場合には、着色せずにそのまま用いら
れてもよい。
【0021】上記シランカップリング剤を溶解させる溶
剤としては、シランカップリング剤を溶解でき、かつ、
シランカップリング剤と反応する活性水素を有していな
いものが好ましく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族系溶剤;ヘキサン、ヘプタン、ノナン、
デカン等の脂肪族系溶剤等が挙げられる。なお、シラン
カップリング剤がアルコキシ基を有する場合、ハロゲン
原子を有する場合に比べて反応性が低いので、溶剤とし
て、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール等
の炭素数2以上のアルコールが用いられてもよく、該ア
ルコールに水が添加された混合溶剤が用いられてもよ
い。
【0022】上記微粒子を上記シランカップリング剤溶
液に浸漬した後の乾燥温度は、10〜250℃が好まし
い。10℃未満であると、乾燥に時間がかかり、250
℃を超えると、スペーサが熱により劣化する場合があ
る。より好ましくは、60〜180℃である。このとき
の加熱時間は、30分〜10時間が好ましい。30分未
満であると、乾燥が充分でなく、10時間を超えると、
スペーサが熱により劣化する場合がある。より好ましく
は、1〜3時間である。なお、乾燥温度を低く設定する
場合には、1〜5torrの減圧下に乾燥することが好
ましい。
【0023】本発明1においては、上記微粒子とその表
面に形成されるシランカップリング剤の薄膜との接着性
を上げるため、及び、比較的薄いシランカップリング剤
の薄膜を微粒子の表面に均一に形成するために、微粒子
とシランカップリング剤の被膜との間にチタン酸化物層
が設けられてもよい。
【0024】本発明1の液晶表示素子用スペーサの形状
としては特に限定されず、例えば、真球状、楕円球状、
円柱状等が挙げられる。本発明1の液晶表示素子用スペ
ーサが真球状である場合、直径は、0.1〜100μm
が好ましい。0.1μm未満であると、液晶セルのギャ
ップ精度が低下することがあり、100μmを超える
と、液晶セルのギャップを出しにくいことがある。より
好ましくは、1〜30μmである。
【0025】本発明1の液晶表示素子用スペーサが楕円
球状である場合、短直径は、0.1〜100μmが好ま
しい。0.1μm未満であると、液晶セルのギャップ精
度が低下し、100μmを超えると、液晶セルのギャッ
プを出しにくいことがある。より好ましくは、1〜10
0μmである。また、長直径と上記短直径との比〔(長
直径)/(短直径)〕は、1.05/1〜10/1が好
ましい。1.05/1未満であると、長直径と短直径と
が同程度となり、ギャップ精度が低下することがあり、
10/1を超えると、スペーサが折れ易くなる。より好
ましくは、1.05/1〜5/1である。
【0026】本発明1の液晶表示素子用スペーサが円柱
状である場合、上下底面の直径は、0.5〜200μm
が好ましい。0.5μm未満であると、液晶セルのギャ
ップ精度が低下することがあり、200μmを超える
と、液晶セルのギャップを出せない。より好ましくは、
3〜100μmである。円柱の高さと直径との比〔(高
さ)/(直径)〕は、1/1〜50/1が好ましい。1
/1未満であると、高さと直径とが同程度となり、ギャ
ップ精度が低下することがあり、50/1を超えると、
スペーサが折れ易くなる。より好ましくは、1/1〜1
0/1である。
【0027】本発明2は、高分子重合体着色微粒子の表
面がフッ素を有するシランカップリング剤によって被覆
されてなる液晶表示素子用スペーサであって、上記高分
子重合体着色微粒子は、顔料により着色されたものであ
り、被覆後のフッ素原子含有量が0.01〜30重量%
であることを特徴とする液晶表示素子用スペーサであ
る。
【0028】上記高分子重合体着色微粒子の製造方法と
しては、例えば、重合性単量体に顔料を分散させること
により得られる組成物を、重合開始剤の存在下に、水性
媒体中で懸濁重合させる方法等が挙げられる。
【0029】上記懸濁重合においては、まず、重合性単
量体に顔料を均一に分散させ、組成物を得る。上記重合
性単量体としては特に限定されず、例えば、スチレン、
α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、t−ブチ
ルスチレン、クロルスチレン等のスチレン系単量体;ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−エチルヘ
キシル等のアクリル酸系単量体;メタクリル酸メチル、
メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリ
ル酸ステアリル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、
メタクリル酸ドデシル等のメタクリル酸系単量体;ブタ
ジエン、イソプレン等のジエン系単量体;エチレン、塩
化ビニル、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタク
リルアミド、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、
N−ヒドロキシアクリルアミド、2−ビニル−2−オキ
サゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、酢
酸ビニル、N−メチロールアクリルアミド、ジメチルア
ミノエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、
アリルグリシジルエーテル、無水マレイン酸、モノメチ
ルフマレート等が挙げられる。
【0030】上記重合性単量体と共に適宜の架橋性化合
物を使用することができる。このようなものとしては特
に限定されず、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナ
フタレン、その誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチ
レングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコー
ルジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のジエチレ
ン性又はトリエチレン性不飽和カルボン酸エステル;
N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニ
ルサルファイド、ジビニルスルホン酸等のジビニル化合
物;3個以上のビニル基を有する化合物等が挙げられ
る。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用
してもよい。上記架橋性化合物の配合量は、架橋性化合
物と上記重合性単量体との合計量中0.005〜20重
量%が好ましい。
【0031】上記顔料としては特に限定されず、例え
ば、カーボンブラック、黒鉛、鉄黒、クロム緑、コバル
ト緑、酸化クロム等の無機着色顔料;ブリリアントカー
ミンBS、レーキカーミンFB、ブリリアントファース
トスカーレット、レーキレッド4R、パーマネントレッ
ドR、ファーストレッドFGR、トルイジンマロン、ビ
スアゾイエロー、ファーストイエローG、ビスアゾオレ
ンジ、バルカンオレンジ、ピラゾロンレッド等のアゾ系
や縮合アゾ系有機着色顔料;フタロシアニンブルー、フ
ァーストスカイブルー、フタロシアニングリーン等のフ
タロシアニン系有機着色顔料;イエローレーキ、ローズ
レーキ、バイオレットレーキ、ブルーレーキ、グリーン
レーキ等の染色レーキ系有機着色顔料;オクサジン系有
機着色顔料;キノフタロン系有機着色顔料等が挙げられ
る。上記顔料は、単独で用いてもよいし、2種類以上を
併用してもよい。
【0032】上記顔料の配合量は、重合性単量体100
重量部に対して1〜180重量部が好ましい。1重量部
未満であると、濃色に着色しにくくなり、180重量部
を超えると、得られる高分子重合体着色微粒子の機械的
強度が低下することがある。より好ましくは3〜160
重量部である。
【0033】上記重合性単量体に上記顔料を均一に分散
させるには、例えば、ボールミル、ビーズミル、サンド
ミル、アトライター、サンドグラインダー、ナノマイザ
ー等を使用することができる。
【0034】上記重合性単量体に上記顔料を分散させる
ときに、上記顔料の分散性を向上させるために、分散剤
を添加してもよい。上記分散剤としては特に限定され
ず、例えば、ポリビニルアルコール、デンプン、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ポリメタクリル酸ナトリウム等の水
溶性高分子;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸アル
ミニウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、タル
ク、粘土、ケイソウ土、金属酸化物粉末等が挙げられ
る。上記分散剤の配合量は、重合性単量体100重量部
に対して0.01〜20重量部が好ましい。
【0035】上記重合開始剤としては、通常の懸濁重合
で使用されるものを用いることができる。このようなも
のとしては、水性媒体に不溶で、上記重合性単量体に可
溶なものであれば特に限定されず、例えば、過酸化ベン
ゾイル、過酸化オクタノイル、オルトメトキシ過酸化ベ
ンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメン
ハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキ
サイド等の油溶性の過酸化物系重合開始剤;2,2′−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−
2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2′−アゾビス
−2,3−ジメチルブチロニトリル、2,2′−アゾビ
ス−2,3,3−トリメチルブチロニトリル、2,2′
−アゾビス−2−イソプロピルブチロニトリル、4,4
−アゾビス−4−シアノバレリン酸、ジメチル−2,
2′−アゾビスイソブチレート等のアゾ系重合開始剤等
が挙げられる。
【0036】上記重合開始剤の配合量は、重合性単量体
100重量部に対して0.01〜20重量部が好まし
い。0.01重量部未満であると、重合速度が小さく、
20重量部を超える量は不要である。より好ましくは
0.1〜10重量部である。
【0037】上記水性媒体としては特に限定されず、例
えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸、ゼラチン、メチルセルロース、ポリメタク
リルアミド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオ
キサイドモノステアレート、ソルビタンテトラオレエー
ト、グリセリンモノオレエート、ドデシルベンゼンスル
ホン酸等の水溶性有機化合物の水溶液;水等が挙げられ
る。
【0038】上記水性媒体中において、上記組成物を微
粒子状に懸濁させるには、例えば、ホモジナイザー等を
使用することができる。上記懸濁重合の重合温度は、2
0〜100℃が好ましい。20℃未満であると、重合速
度が小さく、100℃を超えると、重合反応を制御しに
くくなる。上記懸濁重合の重合時間は、1〜50時間が
好ましい。1時間未満であると、重合率が低く、50時
間を超える時間は不要である。
【0039】上記懸濁重合により得られた高分子重合体
着色微粒子は、濾過、遠心分離等の適宜の手段で分離す
ることができる。分離された高分子重合体着色微粒子
は、水等で洗浄した後、加熱又は減圧等により乾燥さ
れ、高分子重合体着色微粒子の製品とされる。
【0040】本発明2の液晶表示素子用スペーサは、上
記高分子重合体着色微粒子の表面がフッ素を有するシラ
ンカップリング剤によって被覆されてなる。上記シラン
カップリング剤としては、本発明1で詳述したもの等が
挙げられる。
【0041】本発明2の液晶表示素子用スペーサは、被
覆後のフッ素原子含有量が0.01〜30重量%であ
る。フッ素原子含有量が少なくなると、異常配向防止効
果及び凝集防止効果がなく、多くなると、カップリング
反応時、粒子同士の合着が多くなって良好なスペーサが
得られないので、上記範囲に限定される。
【0042】本発明2の液晶表示素子用スペーサの製造
方法としては、例えば、上記シランカップリング剤を適
当な溶剤に溶解した溶液に、上記高分子重合体着色微粒
子を浸漬して加温し、濾過後加熱乾燥させて、高分子重
合体着色微粒子の表面にシランカップリング剤の被膜を
形成する方法等が挙げられる。本発明2の液晶表示素子
用スペーサの形状としては、本発明1で詳述した液晶表
示素子用スペーサの形状と同様のもの等が挙げられる。
【0043】本発明2の液晶表示素子用スペーサを湿式
散布する場合、液晶表示素子用スペーサを分散させる溶
剤としては、例えば、水とアルコールとの混合溶液等が
挙げられ、上記アルコールとしては、例えば、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。そ
の使用量としては、上記溶剤1リットルに対して液晶表
示素子用スペーサ10〜50gの割合が好ましい。
【0044】本発明3は、本発明1又は2の液晶表示素
子用スペーサを用いてなる液晶表示素子である。本発明
3の液晶表示素子は、例えば、図1に示されるもの等で
あり、例えば、以下のようにして作製される。
【0045】まず、一対の透明基板10の対向する面
に、それぞれ、例えば、SiO2 からなる絶縁膜11を
形成し、それぞれの上記基板の絶縁膜11上に、例え
ば、ITOからなる透明導電膜12をフォトリソグラフ
ィーによりパターニングして形成する。上記それぞれの
基板の透明導電膜12上に、例えば、ポリイミド膜から
なる配向膜13を形成する。次に、上記基板上の配向膜
13に、液晶表示素子用スペーサ9を散布する。
【0046】その後、上記基板に対向する基板の周囲
に、シール剤14を用いて周辺部に接着層を形成し、ス
ペーサを散布した方の基板と貼り合わせ、更に、液晶8
をこれら基板間に注入することにより、液晶セルを形成
する。形成した液晶セルに配線を設けることにより液晶
表示素子を得る。
【0047】上記液晶表示素子用スペーサ9の散布密度
としては、10〜1000個/mm 2 が好ましい。10
個/mm2 未満であると、液晶セルのギャップが出なく
なることがあり、1000個/mm2 を超えると、スペ
ーサのためにコントラストが低下することがある。
【0048】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0049】実施例1 C6 13CH2 CH2 SiCl3 トルエン溶液に、有機
系微粒子(ミクロパールSPN−206、平均粒子径
6.0μm、標準偏差0.24μm、積水フアインケミ
カル社製)を浸漬して混合液を得た。この混合液を55
℃の水浴中で攪拌しながら1時間加温した後濾過して得
られた残渣を120℃の乾燥器中で1時間加熱して、フ
ッ素を有するシランカップリング剤0.6重量%で処理
された液晶表示素子用スペーサを得た。この液晶表示素
子用スペーサのフッ素原子含有量を測定したところ、
0.16重量%であった。この液晶表示素子用スペーサ
を用いて下記方法で評価を行い、その結果を表1に示し
た。
【0050】評価方法 (1)液晶セルの作製 一対の透明ガラス板(150mm×150mm)の一面
に、CVD法によりSiO2 膜を蒸着し、更に、SiO
2 膜上に透明電極基板ITOをスパッタリングにより全
面に形成した。更に、エッチングによりパターニングを
行った。上記一対の透明ガラス板のITO膜上に、スピ
ンコート法によりポリイミド中間体(SE−150、日
産化学社製)を形成し、250℃にて30分焼成するこ
とによりポリイミド配向膜を形成した。この後、ポリイ
ミド配向膜と液晶分子とが接触したときに互いに240
度の角度となる方向にラビングを行った。
【0051】この透明基板の一方に、得られた液晶表示
用スペーサを水/イソプロパノール=70/30の混合
溶液1リットルに30gの割合で添加して分散液を得
て、得られた分散液を120個/mm2 の密度になるよ
うにこの透明基板の一方に散布後加熱乾燥し、他方に、
周辺シール剤(主剤SE4500、硬化剤T、HAVE
N CHEMICAL社製)をスクリーン印刷法にて印
刷し、周辺にシール剤を形成し両者を貼り合わせた後、
160℃にて90分硬化させて空セルを作製した。この
ときのギャップは6.1μmであった。このようにして
得られた空セルに、所定量のカイラル剤を配合した液晶
(ZLI−2293、メルク社製)を注入することによ
り液晶セルを作製し、更に、95℃にて30分間熱処理
した。
【0052】(2)異常配向性 このようにして得られた液晶セルに、90ボルトの交流
電圧を10秒間印加した後、散布した全スペーサのう
ち、光抜けしているスペーサの割合(%)で評価した。
【0053】(3)基板固着性 (1)の作製において、ポリイミド配向膜を配置、ラビ
ング処理した状態の透明基板に、得られた液晶表示素子
用スペーサを散布後乾燥したものについて、1kgのエ
アーを吹き付けたときのスペーサの残存率(%)で評価
した。
【0054】実施例2〜5及び比較例1 表1のようにシランカップリング剤の種類及びスペーサ
中の被覆量を変えたこと以外は実施例1と同様に行い、
フッ素を有するシランカップリング剤が被覆された液晶
表示素子用スペーサを得た。この液晶表示素子用スペー
サのフッ素原子含有量(重量%)を、表1に示した。こ
の液晶表示素子用スペーサを用いて実施例1と同様に評
価を行い、その結果を表1に示した。
【0055】
【表1】
【0056】実施例6高分子重合体着色微粒子の調製 テトラメチロールメタントリアクリレート60重量部、
ジビニルベンゼン20重量部及びアクリロニトリル20
重量部を均一に混合し、これにカーボンブラック12重
量部を添加し、ビーズミルを用いて48時間かけてカー
ボンブラックを均一に分散させた。このカーボンブラッ
クが分散された着色重合性単量体組成物に、過酸化ベン
ゾイル2重量部を均一に混合し、これを3重量%濃度の
ポリビニルアルコール水溶液850重量部に投入し、よ
く攪拌した後、ホモジナイザーで着色重合性単量体液滴
の粒径が約3〜10μmの微粒状に懸濁させ、懸濁液を
得た。
【0057】得られた懸濁液を、温度計と攪拌機と還流
冷却器とを備えた2リットルのセパラブルフラスコに移
し、窒素雰囲気中で攪拌しながら85℃に昇温加熱し、
7時間重合反応を行い、さらに90℃に昇温して3時間
保ち、重合反応を完結させた。その後、重合反応液を冷
却し、生成した高分子重合体着色微粒子を濾過し、充分
に水洗し乾燥させて、粒径が、3〜10μmの顔料分散
型の高分子重合体着色微粒子120重量部を得た。得ら
れた高分子重合体着色微粒子を分級して、平均粒径6.
45μm、粒径の変動係数2.88%の高分子重合体着
色微粒子を得た。
【0058】液晶表示素子用スペーサの作製 CF3 CH2 CH2 SiCl3 トルエン溶液に、得られ
た高分子重合体着色微粒子を浸漬して混合液を得た。こ
の混合液を55℃の水浴中で攪拌しながら1時間加温し
た後濾過して得られた残渣を120℃の乾燥器中で1時
間加熱して、フッ素を有するシランカップリング剤0.
6重量%が被覆された液晶表示素子用スペーサを得た。
この液晶表示素子用スペーサのフッ素原子含有量を測定
したところ、0.08重量%であった。
【0059】評価方法 (1)異常配向性 得られた液晶表示素子用スペーサを用いて、実施例1と
同様にして液晶表示素子を作製し、実施例1と同様にし
て異常配向性の評価を行った。その結果を表2に示し
た。
【0060】(2)湿式散布性 実施例1の(1)の作製において、ポリイミド配向膜を
配置、ラビング処理した状態の透明基板に、得られた液
晶表示素子用スペーサを湿式散布し、透明基板上の36
ヶ所(1ヶ所約6mm2 )につき、スペーサが5個以上
凝集した塊を数え、1ヶ所当たりの平均の塊の数をXa
とした。Xaが1未満であれば○、Xaが1以上であれ
ば×として、湿式散布性を評価した。その結果を表2に
示した。
【0061】
【表2】
【0062】
【発明の効果】本発明1及び2の液晶表示素子用スペー
サは、シランカップリング剤により被覆されており、被
覆後のフッ素原子含有量が0.01〜30重量%である
ので、液晶表示素子に用いられたときに異常配向がほと
んどなく、光抜け防止が良好であり、電気的、機械的衝
撃が加わっても透明電極基板上での移動が防止されて基
板固着性(残留率)が高い。更に、本発明2の液晶表示
素子用スペーサは、高分子重合体着色微粒子の表面が上
記シランカップリング剤により被覆されてなるので、ス
ペーサ同士の凝集防止性がより向上して、湿式散布性が
良好である。本発明3の液晶表示素子は、本発明1又は
2の液晶表示素子用スペーサを用いているので、異常配
向(光抜け)がほとんどなく、液晶表示品質が良好であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示素子の要部の断面図である。
【符号の説明】
8 液晶分子 9 液晶表示素子用スペーサ 10 透明基板 11 絶縁膜 12 透明導電膜 13 配向膜 14 シール剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素を有するシランカップリング剤に
    よって表面が被覆されてなる液晶表示素子用スペーサで
    あって、被覆後のフッ素原子含有量が0.01〜30重
    量%であることを特徴とする液晶表示素子用スペーサ。
  2. 【請求項2】 高分子重合体着色微粒子の表面がフッ素
    を有するシランカップリング剤によって被覆されてなる
    液晶表示素子用スペーサであって、前記高分子重合体着
    色微粒子は、顔料により着色されたものであり、被覆後
    のフッ素原子含有量が0.01〜30重量%であること
    を特徴とする液晶表示素子用スペーサ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の液晶表示素子用ス
    ペーサを用いてなることを特徴とする液晶表示素子。
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