JPH1049852A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH1049852A
JPH1049852A JP20053496A JP20053496A JPH1049852A JP H1049852 A JPH1049852 A JP H1049852A JP 20053496 A JP20053496 A JP 20053496A JP 20053496 A JP20053496 A JP 20053496A JP H1049852 A JPH1049852 A JP H1049852A
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magnetic
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JP20053496A
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Shinichi Matsumura
伸一 松村
Satoshi Sato
諭 佐藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 折れやしわ、変形が生じにくくし、従来の磁
気記録媒体との互換性がよく、良好な電磁変換特性を走
行性を合わせ持つ、長時間記録可能な磁気記録媒体を提
供する。 【解決手段】 非磁性支持体2上に磁性層3を形成した
磁気記録媒体1において、非磁性支持体2が芳香性ポリ
アミドフィルムであり、その非磁性支持体2の厚さが1
0μm以下、縦方向のヤング率が1000kg/mm2
以上、幅方向のヤング率が1300kg/mm2 以上で
ある構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非磁性支持体上に
磁性層を形成した磁気記録媒体に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体用の支持体として、
主としてポリエチレンテレフタレート(PET)が用い
られている。特に、ホームビデオ用ビデオテープ、例え
ば8mmテープには厚さ7〜10μm程度のポリエチレ
ンテレフタレートフィルムが、VHSテープには厚さ1
0〜16μm程度のポリエチレンテレフタレートフィル
ムが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらホームビデオ用
のビデオテープを長時間用とするために、支持体のフィ
ルムを2/3程度に薄くすることが考えられており、そ
の実現のために長さ方向あるいは幅方向の強度やヤング
率を高くする目的で再延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルムを使用することが考えられる。しかし、実際に
は、このように処理したポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの場合でもビデオテープレコーダー(VTR)上
でトラブルを発生することが判明した。例えば、長手方
向の強度やヤング率を高くしたフィルムを使用した場合
には、幅方向のしわや折れが発生しにくくなる一方で、
幅方向の強度やヤング率を高くした分長さ方向の強度や
ヤング率が低下して、早送りや巻き戻しの際にテープの
変形が生じやすくなる。
【0004】また、磁性層を強磁性金属薄膜により構成
した磁気記録媒体では、磁性層が0.1〜0.3μm程
度と薄いことから、長時間用の磁気記録媒体には好適で
あるが、磁性層が薄いためにその下の非磁性支持体の表
面性の影響を受けやすく、非磁性支持体の表面状態、即
ち非磁性支持体表面の凹凸がそのまま磁性層表面の凹凸
として発現し、これにより雑音の発生原因となる欠点が
ある。従って、雑音を減らす観点からは、非磁性支持体
の表面状態ができるだけ平滑であることが好ましい。
【0005】さらに、電磁変換特性という観点からは、
非磁性支持体の表面が平坦であることが要求される。
【0006】一方、フィルムの巻き出しや巻き取りとい
ったハンドリングの観点からは、フィルムの表面が粗い
ことが要求される。フィルムが平坦であると、フィルム
対フィルムの相互の滑りが悪く、またブロッキング現象
が発生して、さらにはフィルムの切断にいたり、製品に
ならないことがある。
【0007】そして、これらの相反する性質を、同時に
満足する非磁性支持体が求められている。
【0008】また、更に従来からの磁気記録媒体を走行
させた磁気ヘッドで再生した際にも出力波形に異常がな
く、互換性を有することが要求されている。
【0009】上述した問題に鑑み、本発明においては、
折れやしわ、変形が生じにくくし、従来の磁気記録媒体
との互換性がよく、良好な電磁変換特性と走行性を合わ
せ持つ、長時間記録可能な磁気記録媒体を提供するもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録媒体
は、磁性層を形成する非磁性支持体が芳香性ポリアミド
フィルムからなり、その非磁性支持体の厚さが10μm
以下、縦方向のヤング率が1000kg/mm2 以上、
幅方向のヤング率が1300kg/mm2 以上である構
成である。
【0011】上述の本発明の構成によれば、芳香性ポリ
アミドフィルムを非磁性支持体に用いて、厚さが10μ
m以下、縦方向のヤング率が1000kg/mm2
上、幅方向のヤング率が1300kg/mm2 以上とす
ることにより、折れやしわ、変形が生じにくくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の磁気記録媒体は、非磁性
支持体上に磁性層を形成した磁気記録媒体において、非
磁性支持体が芳香性ポリアミドフィルムであり、その厚
さが10μm以下、縦方向のヤング率が1000kg/
mm2 以上、幅方向のヤング率が1300kg/mm2
以上である構成とする。
【0013】また本発明は、上記磁気記録媒体におい
て、磁性層が蒸着により形成された構成とする。
【0014】また本発明は、上記磁気記録媒体におい
て、非磁性支持体に平均粒径0.02〜0.3μmの不
活性粒子を添加して、非磁性支持体の磁性層を形成する
面の表面に1万個/mm2 以上2000万個/mm2
下の突起を形成した構成とする。
【0015】以下、図面を参照して本発明の磁気記録媒
体の実施例を説明する。図1に示す磁気記録媒体1は、
芳香族ポリアミドフィルムからなる非磁性支持体2上に
磁性層3が、裏面側にバック層4がそれぞれ形成されて
なる。
【0016】非磁性支持体2に用いる芳香族ポリアミド
フィルムは、好ましくは一般式が下記の化1又は化2で
表されるポリアミド樹脂、あるいはそれらの共重合体を
有するポリアミド樹脂を用いて形成する。
【0017】
【化1】
【0018】
【化2】
【0019】ただし上記化1及び化2において、アルキ
ル基R1 ,R2 ,R3 は下記化3〜化7に記載の芳香族
(基)、またはこれらの水素原子がハロゲン、メチル、
エチル、メトキシ、ニトロ、スルホン基等の官能基で置
換されたものから選択される。また、m,nは平均重合
度であり、約50〜100とする。
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】上述の芳香族ポリアミドの中で、特に好ま
しいのはポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)又は
ポリ(p−ベンズアミド)である。
【0026】また、非磁性支持体2のフィルムに用いる
芳香族ポリアミドには、約20%以下の量であればその
他の成分のポリマーが添加されていてもよい。
【0027】これら芳香族ポリアミドの共重合体から非
磁性支持体のフィルムを製造するには、例えばジメチル
アセトアミド、ジメチルホルムアミド、n−メチルピロ
リドン、ヘキサメチルホスアミド、γ−ブチロラクト
ン、テトラメチル尿素、ジオキサン等、またはこれらの
混合溶媒、あるいはこれらに重合原液の中和生成物とし
て塩化リチウム、塩化カルシウム、炭酸リチウム、硝酸
リチウム等の無機塩を添加した溶媒が使用される。この
ような成膜用の溶媒を使用して、p−フェニレンジアミ
ン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミ
ン、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、2−クロル
−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノビフェ
ニル、3,3’−クロルベンジジン等の芳香族ジアミン
類と、テレフタル酸クロライド、2−クロルテレフタル
酸クロライド、テレフタル酸ヒドラジド、p−アミノ安
息香酸ヒドラジド、p−アミノ安息香酸クロライド等の
芳香族ジカルボン酸類との重合あるいは結合によって得
られた芳香族ポリアミド樹脂を、溶融成形あるいは溶液
成形してフィルムとする。
【0028】そして、この非磁性支持体2のフィルムの
厚さは、長時間記録ができ、かつコンパクトで軽い磁気
記録媒体1を構成するために、好ましくは10μm以下
とする。
【0029】このようにして得られた非磁性支持体2の
フィルムを延伸し、縦方向のヤング率を800kg/m
2 以上、幅方向のヤング率を1200kg/mm2
上とする。また、好ましくは、さらに非磁性支持体2内
に平均粒径0.01〜0.3μmの不活性粒子を添加し
て、磁性層3を形成する側の面に、1万個/mm2 以上
2000万個/mm2 以下の突起を設ける。
【0030】この場合の不活性粒子としては、例えば二
酸化珪素(水和物、珪藻土、珪砂、石英等を含む)、ア
ルミナ、SiO2 分を30重量%以上含有する珪酸塩
(例えば非結晶あるいは結晶質の粘土鉱物、焼成物や水
和物を含むアルミノシリケート)、温石綿、ジルコン、
フライアッシュ等)、Mg,Zn,Zr,Ca,Baの
硫酸塩、Li,Na,Caのリン酸塩(1水素塩、2水
素塩を含む)、Li,Na,Kの安息香酸塩、Ca,B
a,Zn,Mnのテレフタル酸塩、Mg,Ca,Ba,
Zn,Cd,Pb,Sr,Mn,Fe,Co,Niのチ
タン酸塩、Ba,Pbのクロム酸塩、炭素(例えば、カ
ーボンブラック、グラファイト等)、Ca,Mgの炭酸
塩、螢石、ZnS等が例示される。
【0031】さらに好ましくは、無水珪酸、含水珪酸、
酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム(焼成物、水和物
を含む)、リン酸1リチウム、リン酸3リチウム、リン
酸ナトリウム、リン酸バリウム、酸化チタン、安息香酸
リチウム、これら化合物の複塩(水和物を含む)、粘
土、カオリン、ベントナイト、白土等の粘土鉱物、タル
ク、珪藻土、炭酸カルシウムなどが例示される。
【0032】これらの不活性微粒子は、重合前の一方の
モノマーの溶媒中に添加して分散させてもよく、重合さ
せるときに重合する溶媒中に添加して分散させていても
よく、またポリマー溶液の調整工程中に添加してもよ
い。
【0033】不活性粒子の平均粒径が0.02μm未満
の場合は、磁性層3の表面に形成される突起の高さが低
く、また突起が1万個/mm2 未満では突起の数が低
く、いずれの場合もヘッド目詰まりを防止する効果が得
られない。一方0.3μmより大きな粒子の添加、ある
いは2000万個/mm2 を越える添加量では、いずれ
も磁気記録媒体の電磁変換特性が悪化する。
【0034】さらに、フィルムのハンドリング性をよく
するために、例えば非磁性支持体2のフィルムを2層構
造として、磁性層を形成しない側の面の表面粗さSRa
を0.005〜0.025μm、好ましくは0.010
〜0.020μmとすることが望ましい。表面粗さの調
整には、前述の不活性粒子を添加し、その平均粒径・粒
径分布や添加量を制御することにより調整する。
【0035】磁性層3は、強磁性金属薄膜により構成さ
れ、例えば斜め蒸着あるいは垂直蒸着により形成され
る。強磁性金属薄膜には、Co,Ni,Fe等を主体と
する金属薄膜や、これらの合金を主体とする金属薄膜を
使用することができる。
【0036】さらに、非磁性支持体2のフィルムとの付
着強度改善、あるいは強磁性薄膜自体の耐食性、耐摩耗
性の改善を目的として、蒸着時の雰囲気を酸素ガスが支
配的となる雰囲気とした時に得られる、酸素を含む強磁
性薄膜を使用することが望ましい。
【0037】磁性層3の厚さは、好ましくは0.05〜
1.0μm、より好ましくは、0.1〜0.3μm程度
である。
【0038】さらに、磁性層3の表面に滑剤を存在させ
て、粒子状突起の形状に基づく走行性の改善効果をさら
に高めることが可能である。
【0039】また、必要に応じて、磁気記録媒体1の表
面、裏面又はそれらの近傍、或いは磁性層内の空隙、磁
性層3と非磁性支持体2の界面、非磁性支持体2内等に
公知の手段で防錆剤、帯電防止剤、防かび剤等の各種添
加剤を添加することもできる。
【0040】次に、実際に図1の構成の磁気記録媒体1
を作製して、各種特性を調べた。
【0041】(実施例1)脱水したn−メチルピロリド
ンに、1:0.9のモル比に相当する2−クロル−フェ
ニレンジアミンと、1:0.1のモル比に相当する4,
4’−ジアミンノジフェニルスルホンを撹拌溶解させ、
これを冷却した。次に、n−メチルピロリドンに対して
1:0.7のモル比に相当するテレフタル酸クロリドを
添加し、2時間撹拌した。
【0042】その後、充分に生成した水酸化カルシウム
を添加して、撹拌混合した。これにアンモニア水を加え
て、中和を完了させる。
【0043】さらに、n−メチルピロリドン中に分散さ
せた平均粒径0.05μmのSiO 2 を添加し、芳香族
ポリアミド溶液を得た。
【0044】次に、この溶液を表面研磨した金属ドラム
上へ30℃の温度で均一に流延し、これを120℃の雰
囲気中で約10分間の乾燥を行った。
【0045】次に、金属ドラム上に形成されたフィルム
を金属ドラムから剥離して、30℃の水槽中に連続的に
約30分間浸漬しながら、MD方向(縦方向)に延伸さ
せた。さらに、フィルムをテンターに導入して320℃
でTD方向(幅方向)に延伸して5μmの非磁性支持体
2を構成するフィルムを得た。
【0046】(実施例2〜実施例6、比較例1〜比較例
6)縦方向の延伸倍率、幅方向の延伸倍率、及びSiO
2 の粒径をそれぞれ変えて、実施例1と同様に非磁性支
持体2を構成するフィルムを得た。
【0047】これら各実施例及び比較例の非磁性支持体
2のフィルムに対して、幅方向及び長さ方向のヤング率
及び表面突起個数を測定した。測定条件は次のようにし
た。
【0048】(1)ヤング率 テンシロン型の引張り試験機を使用して、温度25℃、
相対湿度55%の条件で引っ張り、(0.05〜0.1
%の伸びを与える荷重)からヤング率を算出した。
【0049】(2)表面突起個数 電子顕微鏡で1万倍以上の倍率でフィルム表面を観察
し、突起の個数を数えて、これを1mm2 当たりに換算
して、表面突起個数とした。
【0050】各例のフィルムにおけるヤング率と表面突
起個数の測定値と、SiO2 の粒径を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】次に、各例の非磁性支持体2のフィルムに
対して、磁性層3を形成した。図2に示す蒸着装置を用
いて、連続真空斜め蒸着法により、非磁性支持体2上に
CoNiの強磁性金属薄膜からなる磁性層3を形成し
た。
【0053】尚、図2の蒸着装置は、連続巻き取り式蒸
着機と言われるもので、この連続巻き取り式蒸着装置
は、例えば内部の圧力が10-3[Pa]とされた真空室
A内に例えば−20℃に冷却した冷却キャンCと、磁性
層13を構成する磁性金属材料例えばCo−Ni合金の
蒸着源Dとが配置される。そして、上述した非磁性支持
体2を、その供給ロールR1 から繰り出して冷却キャン
Cの周囲に沿って移行させて巻き取りロールR2 に巻き
取られるようになされる。
【0054】蒸着源Dは容器P内に上述の磁性金属材料
例えばCo−Ni合金が収容配置され、この磁性金属材
料に対し電子ビーム発生源Xからの電子ビームBを加速
照射して磁性金属材料を飛翔させ、これを冷却キャンC
の周囲に沿って走行する非磁性支持体2上に被着させて
磁性層3を成膜する。この場合蒸着源Dと冷却キャンC
との間にシャッタSを設けて、非磁性支持体2に対して
所定の入射角をもって入射する蒸着粒子のみを通過させ
るようにして斜め蒸着によって磁性層3の形成がなされ
るようにする。
【0055】蒸着の条件は、斜め蒸着の入射角がフィル
ムの法線方向から90°〜45°の角度で、フィルムの
送り速度25m/分とし、蒸着する厚さが0.2μmと
なるように電子ビームの強さを調節した。
【0056】次に、非磁性支持体2の裏面に例えばカー
ボン等からなるバック層4を塗布し、潤滑剤としてパー
フルオロエーテルを塗布して磁気記録媒体1を形成し
た。そして、この磁気記録媒体1を8mm幅に裁断し
て、8mmカセットに組み込んで8mmビデオテープと
した。
【0057】各実施例、比較例の非磁性支持体フィルム
より作製した8mmビデオテープに対して、テープ特性
を調べて比較を行った。ソニー製ハイバンド8mmビデ
オデッキEV−900を改造したものに、それぞれのビ
デオテープをセットして、相対速度3.8m/秒、記録
周波数7MHzとして、以下の特性について比較した。
【0058】(1)鳴きの発生 回転ヘッドシリンダ部での鳴き(摩擦等による音)の発
生状態を調べた。
【0059】(2)S/N比 市販のHi8MEテープ(8mmビデオテープ)を0d
Bとして、S/N比を比較測定した。
【0060】(3)スチル寿命 出力が再生1回目の半分になるまでの時間(分)を測定
した。数値が大きいほど耐久性がよいことを示すが、測
定は最長120分とした。
【0061】(4)走行耐久性 100回繰り返し再生走行させて、走行時の出力変動、
及び初期の出力に対する走行後の出力の低下を測定し
た。
【0062】(5)ヘッドとの当たり特性 テープ再生時の出力信号、すなわち当たり波形を一画面
分で見て、出力波形が強くフラットで出力信号の最小値
/最大値が85%以上である場合を○印、出力信号が中
央部で上又は下側に歪み出力信号の最小値/最大値が7
0%以上である場合を△印、出力信号の最小値/最大値
が70%未満の場合を×印とした。
【0063】(6)スキュー特性 録画した磁気記録媒体を60℃で3日間保存し、再び常
温常湿下で再生を行い、ヘッド切り替え点における信号
のズレの量(スキュー)を測定した。
【0064】測定結果を表2に示す。
【0065】
【表2】
【0066】表2より、縦方向及び横方向のヤング率の
みが異なる、実施例2と比較例3とを比較すると、比較
例3はスキュー量が約2倍と多くなっている。横方向の
ヤング率は比較例3の方が大きいが差が小さいため、縦
方向のヤング率を、実施例2の1000kg/mm2
上とする必要があることがわかる。
【0067】次に、添加粒子径と表面突起個数が同程度
である、実施例1〜実施例2と、比較例1〜比較例2と
の比較から、比較例1〜比較例2の場合、幅方向のヤン
グ率が低いことにより、当たり特性が低下することがわ
かる。また比較例1ではスキュー量が増加している。当
たり特性を良好にするために、実施例1〜実施例2のよ
うに、幅方向のヤング率を1300kg/mm2 以上と
する必要があることがわかる。
【0068】次に、ヤング率が等しく添加粒子径と表面
突起個数が異なる、実施例3と比較例4とを比較する
と、比較例4のように、粒子径を小さくして、その分表
面突起個数を多くすると、鳴きの発生や、走行耐久性の
出力変動が生じることがわかる。従って、実施例3と比
較例4から、添加粒子径は0.02μm以上、表面突起
個数は2000万個/mm2 以下とする必要があること
がわかる。
【0069】さらに、表面突起個数が異なる実施例4と
比較例5とを比較すると、ヤング率はいずれも同程度で
あるにもかかわらず、比較例5ではS/N比が小さく、
鳴きが発生しており、またスチル寿命も短く、走行耐久
性も出力変動や出力減衰が発生していることがわかる。
このように表面突起個数が少ないことにより、特性が劣
化してしまうことから、表面突起個数は1万個/mm2
以上とする必要があることがわかる。また、比較例6
は、幅方向のヤング率が小さく、表面突起個数が700
0個/mm2 と少ないため、S/N比が小さく、スチル
寿命が短く、走行耐久性の出力減衰があり、当たり特性
が不良である。
【0070】以上から、縦方向のヤング率が1000k
g/mm2 以上、幅方向のヤング率が1300kg/m
2 以上である芳香族ポリアミドフィルムを用いること
により、スキュー特性に優れ、良好な走行性を有する磁
気記録媒体を構成することができる。さらに、非磁性支
持体内に平均粒径0.02〜0.3μmの不活性粒子を
添加して、1万個/mm2 以上2000万個/mm2
下の突起を形成した面に磁性層を設けることにより、良
好な電磁変換特性と走行性を兼ね備えた長時間記録が可
能な磁気記録媒体を構成できることがわかる。
【0071】上述の例では、非磁性支持体2に磁性層3
を蒸着により形成した例であったが、例えば非磁性支持
体上に磁性層を塗布形成してなる磁気記録媒体にも、同
様に本発明の磁気記録媒体を適用することができる。ま
た、非磁性支持体2の裏面のバック層4を形成しない構
成や、磁性層の表面に保護膜を形成する構成や、非磁性
支持体2と磁性層3との間に下地層等の非磁性層を形成
する構成等もとることができる。
【0072】本発明の磁気記録媒体は、上述の例に限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
その他様々な構成が取り得る。
【0073】
【発明の効果】上述の本発明による磁気記録媒体によれ
ば、厚さが10μ以下で、縦方向のヤング率が1000
kg/mm2 以上、幅方向のヤング率が1300kg/
mm2以上である芳香族ポリアミドフィルムを用いるこ
とにより、折れやしわ、変形が少なく、従来の磁気記録
媒体との互換性がよく、スキュー特性に優れた磁気記録
媒体を構成することができる。
【0074】さらに、非磁性支持体内に平均粒径0.0
2〜0.3μmの不活性粒子を添加して1万個/mm2
以上2000万個/mm2 以下の突起を形成した面に磁
性層を設けたときには、折れやしわ、変形が少なく、従
来の磁気記録媒体との互換性がよく、スキュー特性に優
れ、良好な電磁変換特性と走行性を兼ね備えた長時間記
録が可能な磁気記録媒体を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の実施例の概略構成図で
ある。
【図2】磁性層の蒸着に用いる蒸着装置の概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1 磁気記録媒体、2 非磁性支持体、3 磁性層、4
バック層、A 真空室、B 電子ビーム、X 電子ビ
ーム発生源、C 冷却キャン、R1供給ロール、R2
巻き取りロール、D 蒸着源、P 容器、S シャッタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に磁性層を形成した磁気
    記録媒体において、 上記非磁性支持体が芳香性ポリアミドフィルムであり、 該非磁性支持体の厚さが10μm以下であり、 該非磁性支持体の縦方向のヤング率が1000kg/m
    2 以上であり、 該非磁性支持体の幅方向のヤング率が1300kg/m
    2 以上であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記磁性層が蒸着により形成されたこと
    を特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記非磁性支持体に平均粒径0.02〜
    0.3μmの不活性粒子を添加して、該非磁性支持体の
    上記磁性層を形成する面の表面に1万個/mm2以上2
    000万個/mm2 以下の突起を形成したことを特徴と
    する請求項1に記載の磁気記録媒体。
JP20053496A 1996-07-30 1996-07-30 磁気記録媒体 Pending JPH1049852A (ja)

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JP20053496A JPH1049852A (ja) 1996-07-30 1996-07-30 磁気記録媒体

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JP (1) JPH1049852A (ja)

Cited By (1)

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WO1999053483A1 (en) * 1998-04-13 1999-10-21 Teijin Limited Aromatic polyamide film for high-density magnetic recording medium

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