JPH1050293A - 電気化学装置 - Google Patents

電気化学装置

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JPH1050293A
JPH1050293A JP8206824A JP20682496A JPH1050293A JP H1050293 A JPH1050293 A JP H1050293A JP 8206824 A JP8206824 A JP 8206824A JP 20682496 A JP20682496 A JP 20682496A JP H1050293 A JPH1050293 A JP H1050293A
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electrochemical device
current
conductive
electrochemical
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JP8206824A
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Hiroshi Nemoto
宏 根本
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NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リチウムイオン二次電池等の電気化学装置にお
いて、素子の容量を大きくし、その面積を増大させた場
合にも、過大な電流や過熱を瞬時かつ確実に遮断できる
ようにする。 【解決手段】電気化学装置1は、充電および放電の可能
な電気化学素子9、素子9の正極14に対して電気的に
接続されている正極集電部材4および素子9の負極13
に対して電気的に接続されている負極集電部材2を備え
ている。素子9、正極集電部材4および負極集電部材2
の電流経路に、低融点金属からなる導通部を含む導通素
子6が配置されている。導通部が、導通部を伝導する電
流値の上昇または導通部の温度の上昇によって断線する
ものである。好ましくは、素子9が巻回体9であり、巻
回体9の中心軸に沿って空隙部16が形成されており、
空隙部16内に導通素子6が配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、二次電池、電気二重層キ
ャパシター等の電気化学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在使用されている二次電池のほとんど
は、鉛蓄電池またはニッケル−カドミウム電池である。
また、更に優れた二次電池を求めるニーズによって、種
々の二次電池が開発されてきている。
【0003】このうち、リチウムイオン二次電池や電気
二重層キャパシターが特に注目されている。こうした充
電および放電の可能な電気化学装置の形態としては、コ
イン型、BCセル、ボックス型、スパイラル構造、積層
構造、ロール型等がある。例えば、「工業材料」199
5年1月号(Vol.43、No.1)第39〜43頁
には、黒鉛負極を使用したリチウムイオン二次電池が開
示されている。具体的には、薄板状に加工された正極板
と負極板とを、電解液を含浸したポリエチレン製の多孔
質膜セパレータを介在させて積層し、巻回することによ
って円柱状の巻回体を製造する。この巻回体が、電気化
学素子として作用する。この巻回体を、円柱形状のケー
スの中に収容している。
【0004】また、電気二重層キャパシターについて
は、「エネルギー・資源」Vol.14 No.4(1
993年)第325〜331頁「電気二重層キャパシ
タ」に原理と実際の構成例が開示されている。これによ
ると、アルミニウム箔の上に活性炭層を形成し、一対の
アルミニウム箔とセパレータとを順次に積層し、巻回し
て円筒形状の巻回体を得る。この巻回体が、電気化学素
子として作用する。この巻回体を、円筒状のケース中に
収容している。このケースの全体をゴムシールによって
密閉する。アルミニウム箔上の分極性電極とセパレータ
とには、それぞれ有機系の電解液を含浸させている。
【0005】リチウムイオン二次電池の正極板、負極板
は、金属箔上に活性物質を含有する電極層を形成するこ
とによって作成しており、これらの間にセパレータを介
在させて積層体を製造し、この積層体を巻回させること
によって巻回体を製造する。電気二重層キャパシター
も、ほぼ同様の方法によって製造されている。この積層
体の幅は例えば50mmであり、長さは例えば1000
〜2000mm程度である。そして、前記の巻回体で起
電力を生じさせるが、この起電力を取り出すために、巻
回体の末端に正極リード部と負極リード部とを形成し、
各リード部に対してそれぞれリード線を接続し、正極リ
ード線と負極リード線とをそれぞれ巻回体の外部へと取
り出す。このタイプのリチウムイオン二次電池や電気二
重層キャパシターは、内部抵抗が少なく、他のタイプの
ものと比較すると、相対的に大きな出力および電流値を
得ることができるとされている。
【0006】しかし、このような容量の大きい、エネル
ギー密度の高い電池を使用するときには、電池の正極と
負極とのショートや内部の過熱に対する安全性を確保す
る必要がある。例えば、電池パックの端子に、金属コイ
ルなどが接触し、外部ショートが発生すると、大電流が
ショート部分に流れることがある。また、電池パックに
過大な電圧が加わったり、過大な充電電流、逆接続電圧
が加わったりすると、内部過熱が生じ、パックが溶融し
たりするおそれがある。このため、バイメタル式のサー
マルプロテクタや、ポリスイッチPTC保護素子が使用
されており、特にポリスイッチPTC保護素子が優れて
いる。
【0007】ポリスイッチは、プラスチックに各種の導
電材料を混合して得られた導電性ポリマーからなり、正
の温度特性を有している。即ち、温度が上昇すると、抵
抗値が増大する特性を有している。常温においては、P
TC素子内の導電性粒子は、ポリマーの中で導電経路を
形成している。通常の通電時にも、電流によって素子の
内部に微小な発熱が発生するが、PTC素子の特性に影
響を与えることはない。しかし、通電電流が、PTC素
子によって決定されている基準値(トリップ電流)を越
えると、PTC素子の内部での発熱が大きくなり、ポリ
マーの温度が高くなり、ポリマーの結晶構造が、非晶質
構造へと変化する。これに伴って、ポリマーが著しく膨
張し、ポリマー内の導電性粒子が互いに切り離されて導
電経路が寸断され、素子の抵抗が著しく増大する。この
結果、過大な電流は抑制され、安全性が保持される。
【0008】外部ショートの場合には、ショートによっ
て発生した過大な電流に対してポリスイッチが反応し、
電流値を減少させる。また、電池の内部が過熱した場合
には、電池の内部の温度上昇と、通電電流によるジュー
ル熱との双方によってポリスイッチの抵抗値が上昇し、
素子のトリップを起こす。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、特に大型
のリチウムイオン二次電池の開発に従事していた。電気
自動車、電力貯蔵用電源、人工衛星用電源等の、比較的
に大きい電圧および電力を必要とする用途に対しては、
リチウムイオン二次電池の発電面積を増大させ、かつ多
数の電池を直接および並列に接続して集合電池を構成す
る必要がある。特に、有害な排気ガスを放出しない電気
自動車など、比較的に大きな電力が必要な用途に対し
て、電力貯蔵量の大きな電池が求められている。
【0010】しかし、本発明者は例えば直径50mm、
長さ300mmといった大型の電池を製造し、直列に接
続していたが、こうした大型の二次電池の場合にPTC
素子を使用すると、次の問題が生ずることが判明してき
た。即ち、二次電池の内部の温度を瞬時に上昇させた
り、あるいは電流値を増大させる実験を行ってみると、
動作に至るまでの時間が長く、瞬時に大電流を著しく減
少させることが困難であることがわかった。特に、二次
電池を多数直列に接続した場合には、全体に大きな電流
がながれ、かつ大電圧が印加されているため、このよう
な作動の遅れによって過熱が進行すると、事故を防止す
るためには他の対策を必要とするであろう。
【0011】また、二次電池を多数直列に接続した集合
電池の場合には、一個の二次電池が過熱し、PTC素子
の抵抗値が増大し、いったんその二次電池がほぼ断線し
ても、温度が低下すると再びもとの状態に戻り、導通す
る。しかし、こうした過熱の原因が二次電池の内部に存
在していた場合には、再び電池の内部の過熱を招くこと
になるので、再び破損の可能性が生じてくる。このた
め、直列ないし並列に多数接続された二次電池のうち、
一部の電池がいったん過熱した場合には、その電池を集
合電池の導通経路から確実に切り離すことが望まれる。
【0012】本発明の課題は、リチウムイオン二次電池
や電気二重槽キャパシター等の電気化学装置において、
電気化学素子の容量を大きくし、その面積を増大させた
場合にも、過大な電流や過熱を瞬時かつ確実に遮断でき
るようにすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電気化学装
置は、充電および放電の可能な電気化学素子、この電気
化学素子の正極に対して電気的に接続されている正極集
電部材、および電気化学素子の負極に対して電気的に接
続されている負極集電部材を備えており、電気化学素
子、正極集電部材および負極集電部材の電流経路に、低
融点金属からなる導通部を含む導通素子が配置されてお
り、導通部が、導通部を伝導する電流値の上昇または導
通部の温度の上昇によって断線するものであることを特
徴とする。
【0014】本発明者は、前記したようにPTC素子を
使用した場合に、作動が遅れ、かつ電流値の低下が顕著
ではなくなった理由について検討し、次の知見を得た。
現在、携帯電話等のポータブル機器の電源として使用さ
れているリチウムイオン二次電池においては、正常に作
動しているときの通電電流値が2〜3アンペア程度であ
る。これに対して、将来、電気自動車用電源や電力貯蔵
用電源等の新しい分野においては、大型の二次電池を必
要としており、正常に作動しているときの通電電流は2
0〜50アンペア程度となる。
【0015】PTC素子を構成する導電性ポリマーの抵
抗値等は限界があるので、こうした大きな電流に対応す
るためには、PTC素子の断面積を大きくする必要があ
った。具体的には、現状のリチウムイオン二次電池に使
用されているPTC素子の寸法は140mm2 ×厚さ
0.3mm程度であるのに対して、50アンペアの電流
に対応するためには、寸法を1000mm2 ×厚さ0.
3mm〜2300mm2 ×厚さ0.3mm程度とする必
要がある。
【0016】しかし、PCT素子は、小さいフィルム状
のものであり、一般的には導電性のカーボン粒子がポリ
エチレン樹脂フィルム中に入っている。そして、前記し
たようにフィルムが大きくなり、断面積が大きくなる
と、フィルムの一部分に電流が集中しやすくなる。つま
り、フィルムの全体にわたって全体に均一に抵抗値が上
昇することはなく、フィルムの一部分において電流が集
中して流れ、抵抗値が上昇するのと同時に、フィルムの
他の部分には顕著な電流値の増大が生じず、トリップ電
流にまで達しないということが起こる。この結果、PT
C素子の応答性が劣化することを見いだした。
【0017】このため、本発明者は、電気化学素子、正
極集電部材および負極集電部材からなる電流経路に、低
融点金属からなり、電流値の上昇または導通部の温度の
上昇によって断線する導通部を含む導通素子を配置する
ことを想到した。こうした導通素子は、極めて応答性が
良い上に、寸法が小さく、かつ導通部の全体が低融点金
属からなるという特徴によって、電流値が短時間に上昇
したり、電池の内部の温度が上昇したりしたときに、全
体にムラなく溶解し、断線する。この結果、電気化学素
子の容量を大きくし、その面積を増大させた場合にも、
過大な電流や過熱を瞬時かつ確実に遮断できるようにな
った。
【0018】本発明を適用することが特に好適な電気化
学素子の断面寸法は、700mm2 以上であり、発電容
量は3.2〜4.2ボルトである。なお、本発明におい
て、正極集電部材、負極集電部材の形態は特に制限はな
く、例えば双方とも蓋であって良く、この場合には容器
は絶縁性のプラスチックからなることが好ましい。また
は、正極集電部材と負極集電部材との一方が蓋であっ
て、他方が容器それ自体であっても良い。
【0019】本発明を適用できる二次電池としては、ニ
ッケル−カドミウム電池、ニッケル−鉄電池、ニッケル
−亜鉛電池、酸化銀−カドミウム電池、亜鉛−塩素電
池、ニッケル−水素電池、リチウム二次電池、リチウム
ポリマー電池、リチウム−硫化鉄電池を挙げることがで
きる。
【0020】二次電池としては、特に、常温有機電解液
型電池が好ましい。有機電解液の溶質としては、LiP
6 、LiAsF6 、LiClO4 、LiBF4、Li
CF3 SO3 、LiSCN、6フッ化リン酸リチウム等
が用いられる。有機電解液の溶媒としては、ジメチルス
ルホキシド、エチレンカーボネート、プロピレンカーボ
ネート、スルホラン、ガンマ−ブチロラクトン、ガンマ
−バレロラクトン、1、2−ジエトキシエタン、1、2
−ジメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン、
1、3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、1、2−
ジブトキシエタン等が用いられる。有機電解液の添加剤
としては、クラウンエーテル、ジグライム、THF、D
MF、デカリン、パラフィン、ヘキサデカン等を例示で
きる。負極としても公知の物質を使用できるが、特に黒
鉛ないしカーボンが好ましく、黒鉛化度の高い天然黒鉛
やメソフェーズ小球体が好ましい。
【0021】セパレータの材質としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンが好ましい。
【0022】電気二重層キャパシターにおいては、微粉
砕した活性炭、バインダーおよび溶剤を混合したスラリ
ーを金属箔上に塗布し、この塗布層を乾燥して活性物質
層を形成する。このバインダーとしてはポリビニルアル
コール、カルボキシメチルセルロースを例示でき、溶剤
としては水を例示できる。
【0023】導通部を構成する低融点金属の融点は、6
0℃〜150℃とすることが好ましく、70℃〜100
℃とすることが一層好ましい。この金属の具体例として
は、100℃以下の融点を有するビスマス基多元共晶合
金が好ましい。こうした合金の主成分は、ビスマス49
〜57%、鉛18〜40%、スズ11〜42%、カドミ
ウム0〜20%、インジウム0〜25%、亜鉛0〜4%
である。このうち、ウッド合金が特に好ましい。
【0024】本発明において、電気化学素子が巻回体で
ある場合には、巻回体の中心軸に沿って空隙部が形成さ
れており、この空隙部内で最も温度が上昇し易い。この
ため、導通素子をこの空隙部内に配置することが好まし
い。
【0025】また、電気化学装置の容器の内部には、通
常は前記したような電解液が含浸、収容されている。こ
のため、導通素子が、電解液に対して耐性の材料からな
る被膜と、この被膜内に充填されている導通部とを備え
ており、電流経路を構成する導電体の端部が被膜の内部
に挿入されており、かつ導電体の端部が低融点金属に対
して接触していることが好ましい。この場合には、低融
点金属が電解液に接触しないように保護される。
【0026】また、こうした導通素子の場合には、いっ
たん導通部内の低融点金属が溶融し、断線すると、この
断線は回復せず、この電気化学装置は他の電気化学装置
から切り離される。このため、特に電気化学装置を少な
くとも直列に接続した装置において、特に好適である。
【0027】前記被膜を構成する材料としては、ポリテ
トラフルオロエチレン樹脂が特に好ましい。また被膜の
厚さが500μmを越えると、溶融した低融点金属が被
膜の内部に完全に保持され、この溶融した金属によって
導通が保たれることがあるので、確実に断線を確保する
ためには、被膜の厚さを500μm以下とすることが好
ましく、100μm以下とすることが一層好ましい。ま
た、被膜の厚さを50μm以上とすることによって、正
常に作動しているときの低融点金属の腐食を防止するこ
とができる。
【0028】前記導電体は、電気化学素子のうちこの導
電体と接触する部分と同じ材質によって形成することが
好ましく、これによって導電体の腐食を防止できる。例
えば導電体が銅箔に対して接続されている場合には銅製
の導電体を使用することが好ましく、導電体がアルミニ
ウム箔に対して接続されている場合にはアルミニウム製
の導電体を使用することが好ましい。
【0029】図1は、本発明の一実施形態に係る二次電
池1を模式的に示す断面図である。容器4は、略円筒形
状の容器本体4aと、略円形の底部4bとからなる。蓋
2が容器4の開口に取り付けられており、蓋2に端子3
が形成されている。2aは、電解液の注入、排出口であ
る。本実施形態では、蓋2と容器4とを共に集電部材と
して使用するが、集電部材の形態はこれには限定されな
い。また、蓋2と容器4とは、いずれを正極としてもよ
く、負極としてもよいが、本実施形態では、蓋2および
端子3を負極とし、容器4を正極とする。
【0030】容器4の内部空間に、巻回体9が収容され
ている。正極箔12の両側面に、それぞれ正極活性物質
層14が、それぞれ正極箔12のほぼ全長にわたって形
成されている。負極箔11の両側面に、それぞれ負極活
性物質層13が、それぞれ負極箔11のほぼ全長にわた
って形成されている。正極と負極との間には、それぞれ
セパレータ10が設けられている。セパレータ10は、
細長いテープ形状をしている。
【0031】正極活性部材、負極活性部材およびセパレ
ータ10を、図1に示すように順次に積層し、積層体を
製造し、次いで、この積層体を芯材の回りに順次に巻き
付け、巻回体9を製造した。巻回体9の中心軸に沿って
空隙部16が設けられている。
【0032】正極箔12の末端に対して、導電体である
リード線15が接続されており、リード線15が容器4
の内周面に対して8の部分で接続されている。これらの
接続方法は特に限定されないが、スポット溶接法が確実
性の点から好ましい。
【0033】蓋2の内側面にリード線5Aが19で接続
されており、リード線5Aの末端が導通素子6の一方の
端部に接続されている。導通素子6の他方の端部にリー
ド線5Bが接続されており、リード線5Bが負極箔11
に対して7で接続されている。リード線5A、5Bおよ
び導通素子6は、巻回体9の空隙部16内にある。
【0034】図2は、導通素子6の構造を示す拡大断面
図である。導通素子6は、電解液に対して耐性の被膜1
7と、被膜17内に充填された、低融点金属からなる導
通部18とを備えている。導通素子6の内部に、各リー
ド線5A、5Bの末端5aが挿入され、被膜17の内部
でこれらの導通が保たれている。空隙部16内の温度
が、一定の限度を越えて上昇したり、あるいは通電電流
が一定の限度を越えて上昇すると、導通部18が溶融
し、その体積が減少し、かつ低融点金属の一部が被膜1
7の外部に漏出し、リード線5Aと5Bとの導通が遮断
される。
【0035】図3、図4は、それぞれ本発明の他の実施
形態に係る二次電池の構造を模式的に示す断面図であ
る。図3、図4において、図1に示した部材と同じ部材
には同じ符号を付け、その説明は省略することがある。
【0036】図3の二次電池25においては、蓋2の内
側面にリード線5Cが19で接続されており、リード線
5Cの末端が導通素子6の一方の端部に接続されてい
る。導通素子6の他方の端部にリード線5Dが接続され
ており、リード線5Dが、負極箔11の蓋2側の末端に
対して23で接続されている。本実施形態では、導通素
子6は容器の中心部分のうち蓋2の近傍にある。
【0037】図4の二次電池26においては、蓋2の内
側面にリード線5Aが接続されており、リード線5Aの
末端が、導通素子20の一方の端部に接続されている。
導通素子20の他方の端部にリード線5Eが接続されて
おり、リード線5Eが導通素子21の一方の端部に接続
されている。導通素子21の他方の端部にリード線5B
が接続されており、リード線5Bが、負極箔11に対し
て7で接続されている。リード線5A、5B、5E、導
通素子20および21は、巻回体9の空隙部16内にあ
る。
【0038】本実施形態では、導通素子20は主として
過大な通電電流に対して反応するものであり、導通素子
21は主として空隙部16内の温度の上昇に反応するも
のである。
【0039】こうした導通素子20としては、鉛および
スズを主成分とするハンダ用合金を例示できる。
【0040】こうした導通素子21としては、融点70
℃のウッド合金を例示できる。
【0041】
【実施例】以下、更に具体的な実験結果について述べ
る。 (実施例1) (大型のリチウムイオン二次電池の試作)図1に概略的
に示すような構造を有するリチウムイオン二次電池1を
試作した。平均粒径10μmのLiCoO2 粒子(正極
活物質)に、アセチレンブラック(導電材)と、ポリフ
ッ化ブニリデン(バインダー)と、ノルマル−2−メチ
ル−ピロリドン(NMP、溶剤)を適当量添加し、混練
し、正極ペーストを製造した。この正極ペーストを、幅
20cm、厚さ20μmのアルミニウム箔12の両面
に、それぞれ幅が18cmとなるようにコートし、乾燥
することによって、正極活性物質層14を形成した。正
極活性物質層14は、それぞれアルミニウム箔12の端
部の間に、その全長にわたって形成されている。
【0042】平均粒径10μmの人造黒鉛粒子(負極活
物質)に、ポリフッ化ブニリデン(バインダー)と、ノ
ルマル−2−メチル−ピロリドン(NMP、溶剤)を適
当量添加し、混練し、負極ペーストを製造した。この負
極ペーストを、幅20cm、厚さ10μmの銅箔11の
両面に、それぞれ幅が18cmとなるようにコートし、
乾燥することによって、負極活性物質層13を形成し
た。各負極活性物質層13は、それぞれ銅箔11の端部
の間に、その全長にわたって形成されている。
【0043】セパレータ10として、ポリプロピレン
層、ポリエチレン層およびポリプロピレン層の三層構造
からなる、幅20cm、厚さ25μmのマイクロポーラ
スセパレータを使用した。正極活性部材、負極活性部材
およびセパレータ10を、図1に示すように順次に積層
し、積層体を製造し、図1に示すようにして、この積層
体を芯材の回りに順次に巻き付け、巻回体9を製造し
た。巻回体9の重量は704gであり、直径は48mm
であり、長さは210mmであった。巻回体9の内部の
空隙部16の直径は10mmであった。
【0044】この巻回体9を、アルミニウム製の容器4
内に収容した。リード線5Aとして銅線を使用し、銅線
を銅製の蓋2にスポット溶接した。リード線5Bとして
銅線を使用し、銅線を銅箔11に対してスポット溶接し
た。各リード線の直径は2mmであった。
【0045】導通部18を、ビスマス基多元共晶合金
(融点70℃、ビスマス50%、鉛26.7%、スズ1
3.3%、カドミウム10.0%)によって形成した。
導通素子6の外径は8mmであった。被膜17を、厚さ
100μmのポリテトラフルオロエチレン膜によって形
成した。
【0046】蓋2と容器4との間を樹脂で絶縁した。電
池の全体を真空チャンバー内に収容し、10- 3 Tor
rで5時間保持し、容器4内を真空脱気した。
【0047】一方、互いに等しい体積のエチレンカーボ
ネイト(EC)とジエチルカーボネイト(DEC)とを
混合して溶媒を得た。この溶媒1リットルに対して、1
molのLiPF6 塩を溶解させて電解液を製造し、こ
の電解液を注入口2aから容器4内に注入し、注入口2
aを封止した。
【0048】(熱による充電および放電の遮断実験)図
5のグラフに示すようにして充電および放電を行った。
平均電圧は3.6ボルトであり、電流容量は26Ahで
あった。従って、電池容量は94Whであった。この
間、空隙部16内の温度を測定することによって、図5
の下段に示す結果が得られた。
【0049】この電池を、90℃のオーブン内に収容す
ると、直ちに充電、放電が不能になった。
【0050】(実施例2)次に、実施例1と同じ材質お
よび製造方法によって、図4に示すリチウムイオン二次
電池を製造した。温度の上昇に反応する導通素子21と
して、直径12mm、長さ20mmのウッド合金を使用
した。過大な通電電流に対して反応する導通素子20と
して、直径10mm、長さ30mmの密閉シール型ケー
ス内に、合金部材(組成:60%Sn、40%Pb、:
寸法;幅3.12mm、厚さ0.85mm、長さ30m
m)を収容したものを使用した。この合金部材を各リー
ド線5A、5Eに対して結合した。
【0051】このリチウムイオン二次電池の平均電圧は
3.6ボルトであるので、外部負荷として150mΩ、
100Wの抵抗を用意した。電流計とスイッチとを用意
し、これらを負荷抵抗に対して直列に接続した。スイッ
チを「開」から「閉」へと切り換えたところ、電池は直
ちに充電・放電が不能になった。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、リ
チウムイオン二次電池や電気二重槽キャパシター等の電
気化学装置において、電気化学素子の容量を大きくし、
その面積を増大させた場合にも、過大な電流や過熱を瞬
時かつ確実に遮断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る二次電池を模式的に
示す断面図であり、電流経路に導通素子6を介在させて
いる。
【図2】好適な形態の導通素子6を示す断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る二次電池を模式的
に示す断面図であり、蓋2の内側面の近傍に導通素子6
が設置されている。
【図4】本発明の更に他の実施形態に係る二次電池を模
式的に示す断面図であり、主として過大な通電電流に対
して反応する導通素子20と、主として空隙部16内の
温度の上昇に反応する導通素子21とを直列に接続して
いる。
【図5】本発明の実施例のリチウムイオン二次電池にお
いて、充電および放電時の、電圧、電流値および空隙部
16内の温度の経時変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1,25,26 二次電池、 2 蓋、 2a 電解液
の注入,排出口、 3 端子、 4 容器、 5A,5
B,5C,5D,5E,15 リード線、 6 導通素
子、 9 巻回体、 10 セパレータ、 11 負極
箔、 12 正極箔、 13 負極活性物質層、 14
正極活性物質層、 16空隙部、 17 電解液に対
して耐性の被膜、 18 低融点金属からなる導通部、
20 主として過大な通電電流に対して反応する導通
素子、 21 主として空隙部16内の温度の上昇に反
応する導通素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】充電および放電の可能な電気化学素子、こ
    の電気化学素子の正極に対して電気的に接続されている
    正極集電部材および前記電気化学素子の負極に対して電
    気的に接続されている負極集電部材を備えている電気化
    学装置であって、前記電気化学素子、前記正極集電部材
    および前記負極集電部材の電流経路に、低融点金属から
    なる導通部を含む導通素子が配置されており、前記導通
    部が、この導通部を伝導する電流値の上昇または導通部
    の温度の上昇によって断線するものであることを特徴と
    する、電気化学装置。
  2. 【請求項2】前記電気化学素子が巻回体であり、この巻
    回体の中心軸に沿って空隙部が形成されており、この空
    隙部内に前記導通素子が配置されていることを特徴とす
    る、請求項1記載の電気化学装置。
  3. 【請求項3】前記低融点金属が、100℃以下の融点を
    有するビスマス基多元共晶合金であることを特徴とす
    る、請求項1または2記載の電気化学装置。
  4. 【請求項4】前記導通素子が、電解液に対して耐性の材
    料からなる被膜と、この被膜内に充填されている前記低
    融点金属からなる前記導通部とを備えており、前記電流
    経路を構成する導電体の端部が前記被膜の内部に挿入さ
    れており、かつ前記導電体の端部が前記低融点金属に対
    して接触していることを特徴とする、請求項1〜3のい
    ずれか一つの請求項に記載の電気化学装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011508391A (ja) * 2007-12-25 2011-03-10 ビーワイディー カンパニー リミテッド バッテリセルのエンドキャップ組立体用の保護カバー
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