JPH10508486A - 修飾神経ペプチドyレセプター - Google Patents

修飾神経ペプチドyレセプター

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JPH10508486A JP8515470A JP51547096A JPH10508486A JP H10508486 A JPH10508486 A JP H10508486A JP 8515470 A JP8515470 A JP 8515470A JP 51547096 A JP51547096 A JP 51547096A JP H10508486 A JPH10508486 A JP H10508486A
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ストレイダー,キヤサリン・デイ
キヤサイエリー,マーガレツト・エイ
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Abstract

(57)【要約】 第3の細胞内ドメインに欠失、置換又は付加をもつ修飾神経ペプチドYレセプターを同定し、該修飾レセプターの製造方法を提供する。本発明は、修飾レセプター、修飾レセプターを利用するアッセイ、修飾レセプターを発現する細胞、レセプターのモジュレーターを含めて修飾レセプターを使用することにより同定される化合物、並びに肥満、糖尿病、不安、高血圧、コカイン禁断、充血性心不全、記憶強化、心臓及び脳血管痙攣、褐色細胞腫、神経節神経芽腫、ハンチントン病、アルツハイマー病及びパーキンソン病等の症状の治療のための前記化合物の使用を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】 修飾神経ペプチドYレセプター 発明の背景 神経ペプチドY(NPY)は36残基アミド化ペプチドである。解剖学的には 、ノルエピネフリンと共に交感節後ニューロンに同時分配及び該ニューロンから 同時放出される([1],[2],[3],[4],[5],[6])。運動( [7],[8])や寒冷暴露([9],[10])等の生理的状況下で交感神経 系を刺激すると、ノルエピネフリンとNPYの両者の上昇が助長される。 NPYは食欲制御([11],[12])及び血管平滑筋緊張([13],[ 14])の調節と、血圧の調節([6],[15],[16],[17])に作 用すると考えられている。NPYは更に心収縮性を低下させる([18],[1 9],[20],[21],[22])。充血性心不全や心原性ショックはNP Yの予想される血中放出に関連付けられている([23],[24],[25] )。NPYレベルの調節はこれらの疾病状態に有益であるらしい[26]。 細胞レベルでは、神経ペプチドYはGタンパク質結合レセプ ターと結合する([27],[28],[29],[30])。神経ペプチドY は摂食行動の調節に関与しており、極めて強力なオリキシジェニック物質である ([11],[12],[31])。脳室内に投与又は視床下部室傍核(PVN )に注射すると、満腹のラットに摂食を誘発し([32],[33],[34] )、NPY抗血清を脳室内注射すると摂食は低下する([11],[31])。 種々の種で種々の成長段階に食欲を刺激することが示されている([12])。 エネルギー代謝に及ぼす他の効果としては、熱発生、体温及び非結合タンパク質 の低下と、白色脂肪蓄積及びリポタンパク質リパーゼ活性の増加が挙げられる( [9],[35],[36],[37],[38],[39])。NPYのPV N中濃度は絶食時([40],[41],[42],[43],[44])、定 期的食事の前([31],[36],[40])、及びストレプトゾトシンで誘 発した糖尿病と自発糖尿病([36],[45],[46],[47],[48 ],[49])で増加する。また、遺伝的に肥満体や過食症のズッカーラットは NPY濃度が高い([36],[50],[51])。従って、適当なNPYレ セプターサブタイプに特異的な中枢作用アンタゴ ニストは、肥満や糖尿病の治療に治療薬として有用であり得る。治療の対象とな り得る他の疾患としては、不安、高血圧、コカイン禁断、充血性心不全、記憶強 化、心臓及び脳血管痙攣、褐色細胞腫、神経節神経芽腫、ハンチントン病、アル ツハイマー病及びパーキンソン病が挙げられる([26],[52])。 薬理学的及び生理的性質に基づいてNPYファミリーの少なくとも4種のレセ プターサブタイプが提案されている。Y1レセプターはNPY又はPYY(ペプ チドYY)により刺激され、主要血管レセプターであると思われる([16], [53],[54],[55])。Y2レセプターはNPY又はPYYのC末端 フラグメントにより刺激され、中枢及び末梢の両者で多量に発現される([55 ],[56],[57],[58])。第3のレセプター(Y3)はNPYのみ に応答し、副腎髄質、心臓及び脳幹に存在するらしい([27],[59])。 更に、薬理学的及び生理的特性決定によると、このレセプターファミリーの他の サブタイプが存在することも知られている([60],[61],[62],[ 63])。摂食行動はNPY、NPY2-36及びY1アゴニスト[Leu31,P ro34]NPYにより強力に刺激されるが、Y2アゴニストNPY13-36では 刺激されない([11],[64],[65],[66])。この薬理特性は確 定しているY1、Y2又はY3レセプターに特有の特徴ではないので、摂食応答 の誘発に関与する「非定型Y1」([11],[65],[66])と呼ばれる ユニークなレセプターに起因すると考えらる。更に、データによるとこのレセプ ターファミリーには他のメンバーも存在しており、ペプチドPPに特異的なサブ タイプ([62],[63])や、全身投与時に低血圧を誘導する短いC末端フ ラグメントに親和性をもつサブタイプ([15],[17],[30],[67 ],[68])や、NPY及びPYYと脳シグマ及びフェンシクリジン結合部位 との結合に関連するサブタイプ([61])が存在する。 Y1レセプターをコードするDNAはクローニングされており、Gタンパク質 結合レセプターであることが報告されている([53],[69],[70]) 。Gタンパク質結合レセプターは相互に実質的な配列相同をもつことがよく知ら れている(71)。最近では、Y1 DNAプローブを使用してY4レセプター をコードするDNAが単離されている[72]。更に、Y2レセプターをコード するDNAも発現クローニングにより 単離されている([73],[74])。これらのレセプターをコードするcD NAはDNAレベルで少なくとも45%、タンパク質レベルで30%相同である 。他のNPYレセプターはまだクローニングされていない。 発明の要約 第3の細胞内ドメインに欠失、置換又は付加をもつ修飾神経ペプチドYレセプ ターを同定し、該修飾レセプターの製造方法を提供する。本発明は修飾レセプタ ー、修飾レセプターを利用するアッセイ、修飾レセプターを発現する細胞、レセ プターのモジュレーターを含めて修飾レセプターを使用することにより同定され る化合物、並びに肥満、糖尿病、不安、高血圧、コカイン禁断、充血性心不全、 記憶強化、心臓及び脳血管痙攣、褐色細胞腫、神経節神経芽腫、ハンチントン病 、アルツハイマー病及びパーキンソン病等の症状の治療のための前記化合物の使 用を包含する。図面の簡単な説明 図1はGタンパク質シグナル伝達系の模式図である。レセプターは7−ヘリッ クスの束として示す。α、β及びγはGタンパク質の3種のサブユニットを表す 。Eはアデニリルシクラーゼ等のエフェクター酵素を表す。レセプター−Gタン パク質複合体と高親和性で結合し且つレセプター単独と低親和性で結合するアゴ ニスト(A)を示す。 図2はハムスターβ2アドレナリンレセプターの模式図であ る。第3の細胞内ループは残基221〜273を含む。このループの近位及び遠 位セグメントを円筒内に示す。 図3はハムスターβ2アドレナリンレセプターのアミノ酸配列と整列させたヒ トNPY1レセプターサブタイプのアミノ酸配列を示す。膜貫通ヘリックスを下 線で示す。発明の詳細な説明 第3の細胞内ドメインに欠失、置換又は付加をもつ修飾神経ペプチドYレセプ ターを同定し、該修飾レセプターの製造方法を提供する。本発明は修飾レセプタ ー、修飾レセプターを利用するアッセイ、修飾レセプターを発現する細胞、レセ プターのモジュレーターを含めて修飾レセプターを使用することにより同定され る化合物、並びに肥満、糖尿病、不安、高血圧、コカイン禁断、充血性心不全、 記憶強化、心臓及び脳血管痙攣、褐色細胞腫、神経節神経芽腫、ハンチントン病 、アルツハイマー病及びパーキンソン病等の症状の治療のための前記化合物の使 用を包含する。本明細書に記載するモジュレーターの非限定的な例としては、ア ゴニスト、アンタゴニスト、サプレッサー及びインデューサーが挙げられる。 神経ペプチドYレセプターは「Gタンパク質結合レセプター」 として知られる類のレセプターに属する。「Gタンパク質結合レセプター」なる 用語は、1種以上のグアニンヌクレオチド結合調節タンパク質(Gタンパク質) の活性化により内因性シグナル伝達を仲介する任意のレセプタータンパク質を意 味する。これらのレセプターは7個の疎水性膜貫通ドメインを含む共通の構造特 徴をもつ。Gタンパク質結合レセプターは、非限定的な例としてβアドレナリン レセプター(βAR)、αアドレナリンレセプター(αAR)及びムスカリンレ セプター等の小さい生体アミンに結合するレセプターと、内因性リガンドがペプ チドであるニューロキニン、神経ペプチドY及びグルカゴンレセプター等のレセ プターを含む。βARの例としてはβ1、β2及びβ3アドレナリンレセプターが 挙げられる。 Gタンパク質結合レセプターは、種々の環境シグナルに対する細胞の応答を仲 介する細胞表面タンパク質である。このレセプターはアゴニストと結合すると1 種以上の特異的Gタンパク質と相互作用し、特異的エフェクタータンパク質の活 性を調節する。こうして、Gタンパク質結合レセプターの活性化は環境シグナル の効果を増幅し、細胞内事象のカスケードを開始し、最終的に確定細胞応答をも たらす。Gタンパク質結合レセプタ ーは細胞の細胞膜の内側で複雑な情報処理ネットワークとして機能し、多重環境 シグナルに対する細胞の応答を調整するように作用する。 Gタンパク質結合レセプターは、アゴニストがアゴニスト、レセプター及びG タンパク質間の高親和性3元複合体の形成を助長できることを特徴とする(図1 )。Gタンパク質のαサブユニットは、この高親和性3元[Gタンパク質−レセ プター−アゴニスト]複合体でGDPにより占められているグアニンヌクレオチ ド結合部位を含む。生理的濃度のGTPの存在下で、Gタンパク質のグアニンヌ クレオチド結合部位におけるGDP分子はGTP分子により置換される。GTP の結合はGタンパク質のαサブユニットをそのβ及びγサブユニット並びにレセ プターから解離させ、その結果、Gタンパク質を活性化して下流エフェクター( βアドレナリンレセプター(βAR)の場合にはアデニリルシクラーゼ)を刺激 し、細胞内シグナルを伝播する。従って、3元複合体は生理的濃度のGTPの存 在下で一過性である。アゴニストの親和性は非結合レセプターよりもレセプター −Gタンパク質複合体に対するほうが高いので、3元複合体の不安定化の結果、 アゴニストに対するレセプターの親 和性が低下する。このように、Gタンパク質結合レセプターに対するアゴニスト の親和性はレセプターがGタンパク質に結合する効率に依存する。他方、アンタ ゴニストはGタンパク質結合の有無を問わずに同一の親和性でレセプターと結合 する。 レセプターがそのGタンパク質に最適に結合しない条件下でアゴニスト親和性 が低下し得るという知見は、Gタンパク質結合レセプターのアゴニストの同定、 特にリガンド結合に基づく同定に関して重要な意味がある。レセプターが結合ア ッセイ条件下でGタンパク質と最適に結合していないならば、アゴニストはレセ プターと比較的低い親和性で結合するであろう。従って、放射性標識リガンドの 置換に基づく結合アッセイに依存するスクリーンは、その使い易さと高い処理量 の可能性によって魅力的ではあるが、アゴニストが低親和性状態のレセプターと 主に結合し、結合アッセイでの親和性が低いため、有望なアゴニスト部分を見落 とす危険がある。従って、Gタンパク質結合レセプターのアゴニストのスクリー ンには、機能的アッセイが使用されることが多い。しかし、(生体外筋肉収縮ア ッセイから外因性クローン化Gタンパク質結合レセプターを発現する細胞におけ る第2のメッセンジャーレベルの測定に至るまでの) 機能的アッセイはリガンド結合アッセイよりも冗長で時間消費的であり、高処理 量スクリーンには応用しにくい。本発明の修飾レセプターはGタンパク質の有無 に拘わらずアゴニストと高親和性で結合するので、リガンドがアゴニストである かアンタゴニストにであるかに関係なく、高親和性リガンドをスクリーンする高 処理量放射性リガンド結合アッセイで使用することができる。 Gタンパク質結合レセプターは8個の親水性ドメインを結合する7個の疎水性 ドメインから構成される。ドメインの疎水性又は親水性は、Kyte−Dool ittle分析(Kyte,J.とDoolittle,R.J.F.J.Mo l.Biol.157:105(1982))等の標準ヒドロパシープロフィル により判定することができる。レセプターは、レセプターのN末端が細胞外スペ ースに面し且つレセプターのC末端が細胞質に面し、疎水性ドメインの各々が細 胞膜と交差するように細胞の細胞膜内に配向されていると考えられる。レセプタ ーはモデル化されており、細胞外、膜貫通及び細胞内ドメインの推定境界が一般 に認められている(参考までにBaldwin,EMBO J.12:1693 ,1993参照)。一般に、膜 貫通ドメインはアミノ酸残基の殆どが疎水性側鎖(システイン、メチオニン、フ ェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリン、グリシン、アラニン、 バリン、ロイシン、イソロイシンを含む)をもつ20〜25アミノ酸長から構成 され、細胞内及び細胞外ループは親水性又は極性側鎖(アスパラギン酸、グルタ ミン酸、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、ヒスチジン、リシン 及びアルギニンを含む)をもつ数個のアミノ酸からなる連続配列から構成される 。極性アミノ酸、特に非荷電アミノ酸(例えばセリン、トレオニン、アスパラギ ン及びグルタミン)は膜貫通及び膜外領域の両者に存在する。 膜外領域は、3個以上の親水性残基からなる連続配列により特徴付けられる。 これに対して膜貫通ドメインでは、親水性残基は疎水性残基により囲まれた1〜 2の基にしか存在しない。従って、膜貫通領域と膜外領域は、上記疎水性セグメ ントの長さの制約に加え、レセプターの主配列中の連続する親水性又は疎水性ア ミノ酸の数により区別することができる。膜貫通領域と膜外領域の間の境界は、 疎水性アミノ酸配列の始点又は終点の荷電又は極性残基の存在により規定される ことが多い。本発明のレセプターにおける突然変異の位置はこれらのモデルに基 づいて示され、突然変異した残基の個々のアミノ酸番号により具体的に示すこと ができる。 これらの基準によると、第3の細胞内ループは疎水性推定膜貫通ドメインV及 びVIを結合する親水性ループとして定義される。例えばハムスターβ2アドレ ナリンレセプターでは、第3の細胞内ループはアミノ酸221〜273を指す。 上記原理によると、このループの始点はArg221(疎水性残基配列198〜 220の終点の荷電残基)とLys273(疎水性残基配列274〜298の始 点の荷電残基)の存在により規定される。ヒトNPY1レセプター(いずれも参 考資料としてその開示内容を本明細書の一部とする1993年5月13日公開の PCT国際出願公開第WO93/09227号及び1993年12月9日公開の 同WO93/24515号)では、第3の細胞内ループはアミノ酸#233〜2 60(図3)を指す。上記原理によると、このループの始点はLys233(ヘ リックス5を含む長い疎水性残基配列の終点の荷電残基)とArg260(ヘリ ックス6を含む長い疎水性残基配列の始点の荷電残基)の存在により規定される 。ラットNPY1レセプターでは、第3の細胞内ループはアミノ酸#232〜2 59を指す(Eva, C.ら,FEBS Lett.271:81,1990)。上記原理によると、 このループの始点はLys232(ヘリックス5を含む長い疎水性残基配列の終 点の荷電残基)とArg259(ヘリックス6を含む長い疎水性残基配列の始点 の荷電残基)の存在により規定される。ヒト及びラットNPY2レセプターでは 、第3の細胞内ループはアミノ酸#241〜268を指す(参考資料としてその 開示内容を本明細書の一部とするGerald,C.ら,PCT国際出願公開第 WO95/21245号)。上記原理によると、このループの始点はArg24 1(ヘリックス5を含む長い疎水性残基配列の終点の荷電残基)とLys268 (ヘリックス6を含む長い疎水性残基配列の始点の荷電残基)の存在により規定 される。ヒトNPY4レセプターでは、第3の細胞内ループはアミノ酸#236 〜263を指す(参考資料としてその開示内容を本明細書の一部とするBard ,J.A.ら,PCT国際出願公開第WO95/17906号)。上記原理によ ると、このループの始点はArg236(ヘリックス5を含む長い疎水性残基配 列の終点の荷電残基)とGln263(ヘリックス6を含む長い疎水性残基配列 の始点の極性残基)の存在により規定される。ラットNP Y4レセプターでは、第3の細胞内ループはアミノ酸#236〜263を指す( Bard,J.A.ら,PCT国際出願公開第WO95/17906号)。上記 原理によると、このループの始点はArg236(ヘリックス5を含む長い疎水 性残基配列の終点の荷電残基)とArg263(ヘリックス6を含む長い疎水性 残基配列の始点の荷電残基)の存在により規定される。 本発明は第3の細胞内ドメインに欠失、置換又は付加をもつ修飾神経ペプチド Yレセプターに関する。修飾レセプターの設計及び製造方法も提供する。修飾レ セプターはそのそれぞれの神経ペプチドと結合していないか、又は弱く結合して いる。他方、これらの修飾レセプターはGタンパク質結合の不在下ではアゴニス トと高親和性で結合する。これらの修飾レセプターはアゴニストに対して固有の 高い親和性をもつため、アゴニストであるかアンタゴニストであるかを問わずに レセプターと高親和性で結合する化合物を同定する高処理量結合アッセイで利用 することができる。本発明は修飾レセプターをコードするDNA、修飾レセプタ ー、修飾レセプターを利用するアッセイ、修飾レセプターを発現する細胞、修飾 レセプターの特定モジュレーターを含めて修飾レセプターを使用することにより 同定され る物質、並びに肥満、糖尿病、心臓血管病及び神経病等の疾病の治療におけるこ れらの物質の使用を包含する。この方法で同定されるモジュレーターは治療剤と して有用である。本明細書に記載するモジュレーターの非限定的な例としては、 アゴニスト、アンタゴニスト、サプレッサー及びインデューサーが挙げられる。 修飾レセプターは天然及び誘発両者の遺伝的変異体を含む。誘発修飾レセプタ ーは、非限定的な例として特定部位突然変異誘発等の種々の方法により誘導する ことができる。核酸及びタンパク質操作技術は当該技術分野で周知であり、Me thods in Enzymology及びSambrookら,Molec ular Cloning: A Laboratory Manual,Co ld Spring Harbor Laboratory(1989)に総説 されている。 特定アミノ酸をコードする種々のコドンには実質的量の冗長が存在することが 知られている。従って、本発明は同一アミノ酸の最終的翻訳をコードする代替コ ドンを含むDNA配列にも関する。本明細書の目的では、1個以上の置換コドン をもつ配列を縮重変異体と定義する。発現されるタンパク質の最終物性 を実質的に変えないようなDNA配列又は翻訳タンパク質の突然変異も本発明の 範囲に含まれる。例えば、ロイシンをバリン、リシンをアルギニン、又はグルタ ミンをアスパラギンに置換しても、ポリペプチドの機能は変化しない。 ペプチドをコードするDNA配列を改変し、天然ペプチドと異なる性質をもつ ペプチドをコードするようにできることは知られている。DNA配列の改変方法 の非限定的な例としては特定部位突然変異誘発が挙げられる。性質改変の非限定 的な例としては、基質に対する酵素又はリガンドに対するレセプターの親和性の 改変が挙げられる。 本明細書で使用する修飾レセプターの「機能的誘導体」とは、修飾レセプター の生物活性に実質的に類似する生物活性(機能的又は構造的)をもつ化合物であ る。「機能的誘導体」なる用語は修飾レセプターの「フラグメント」、「変異体 」、「縮重変異体」、「類似体」及び「相同体」、又は「化学的誘導体」を含む ものとする。「フラグメント」なる用語は修飾レセプターの任意のポリペプチド サブセットを意味する。「変異体」なる用語は、構造と機能が完全修飾レセプタ ー分子又はそのフラグメントに実質的に類似する分子を意味する。2つの分子が 実 質的に類似の構造をもつか又は2つの分子が類似の生物活性をもつならば分子は 修飾レセプターに「実質的に類似」している。従って、2つの分子が実質的に類 似の活性をもつならば、分子の一方の構造が他方に存在しなかったり、2種のア ミノ酸配列が同一でないとしてもこれらの分子は変異体とみなされる。 「類似体」なる用語は、機能が完全修飾レセプター分子又はそのフラグメント に実質的に類似する分子を意味する。 核酸について「実質的に相同」又は「実質的に類似」と言う場合には、セグメ ント又はその相補鎖を最適に整列及び比較したときに、ヌクレオチドの少なくと も50%が適当なヌクレオチド挿入又は欠失に一致することを意味する。あるい は、セグメントが鎖又はその相補鎖とハイブリダイズするときにも実質的相同が 存在する。 本発明の核酸は完全細胞又は細胞溶解物又は部分精製もしくは実質精製形態で 存在し得る。核酸は、環境汚染物質を除去しているときに実質的に精製されてい るとみなす。従って、細胞から単離した核酸配列は標準方法により細胞成分から 分離しているときに実質的に精製されているとみなし、化学的に合成した核酸は その化学的前駆物質から分離しているときに実質的に 精製されているとみなす。 合成又は併用技術により製造したゲノムDNA又はcDNAから本発明の核酸 組成物を誘導することができる。 本発明の修飾G結合タンパク質レセプターをコードする天然又は合成核酸は、 発現ベクターに組み込むことができる。通常、修飾レセプターを組み込んだ発現 ベクターは宿主で複製するのに利用できる。許容可能な宿主の非限定的な例とし ては原核及び真核細胞が挙げられる。 本明細書で使用する「組換え発現系」なる用語は、組換え発現ベクターを安定 的に含む適切な宿主生物の実質的に均一な培養物を意味する。適切な宿主の非限 定的な例としては細菌、酵母、真菌類、昆虫細胞、植物細胞及び哺乳動物細胞が 挙げられる。一般に、発現系の細胞は単一祖先形質転換細胞の子孫である。 本発明の方法により得られるクローン化修飾レセプターDNAは、適切なプロ モーター及び他の適当な転写調節エレメントを含む発現ベクターで分子クローニ ングにより組換え発現させることができ、原核又は真核宿主細胞に導入して組換 え修飾レセプターを生成することができる。このような操作方法は、 Sambrook,J.ら,前出に詳細に記載されており、当該技術分野で周知 である。 本明細書では、発現ベクターは遺伝子のクローン化コピーの転写と適当な宿主 におけるそのmRNAの翻訳に必要なDNA配列として定義される。このような ベクターは細菌、藍藻、植物細胞、昆虫細胞、真菌細胞及び動物細胞等の種々の 宿主で真核遺伝子を発現させるために使用することができる。 特別に設計したベクターは、細菌−酵母もしくは細菌−動物細胞又は細菌−真 菌もしくは細菌−非脊椎動物細胞等の宿主間でDNAを往復できる。適当に構築 した発現ベクターは、宿主細胞における自律複製用複製起点、選択マーカー、制 限された数の有用な制限酵素部位、高コピー数の可能性及び活性プロモーターを 含むことが望ましい。プロモーターはRNAポリメラーゼをDNAと結合させて RNA合成を開始するDNA配列として定義される。強力なプロモーターは高頻 度でmRNA合成を開始させるプロモーターである。発現ベクターの非限定的な 例としてはクローニングベクター、修飾クローニングベクター、特別に設計され たプラスミド又はウイルスが挙げられる。 種々の哺乳動物発現ベクターを使用して哺乳動物細胞で組換 え修飾レセプターを発現させることができる。組換え修飾レセプター発現に利用 可能な市販の哺乳動物発現ベクターの非限定的な例としては、pcDNA3(I nvitrogen)、pMC1neo(Stratagene)、pXT1( Stratagene)、pSG5(Stratagene)、EBO−pSV 2−neo(ATCC37593)、pBPV−1(8−2)(ATCC371 10)、pdBPV−MMTneo(342−12)(ATCC37224)、 pRSVgpt(ATCC37199)、pRSVneo(ATCC37198 )、pSV2−dhfr(ATCC37146)、pUCTag(ATCC37 460)及びλZD35(ATCC37565)、pCI−neo(Prome ga)が挙げられる。 種々の細菌発現ベクターを使用して細菌細胞で組換え修飾レセプターを発現さ せることができる。組換え修飾レセプター発現に利用可能な市販の細菌発現ベク ターの非限定的な例としては、pET11a(Novagen)、λgt11( Invitrogen)、pcDNAII(Invitrogen)、pKK2 23−3(Pharmacia)が挙げられる。 種々の真菌細胞発現ベクターを使用して真菌細胞で組換え修 飾レセプターを発現させることができる。組換え修飾レセプター発現に利用可能 な市販の真菌細胞発現ベクターの非限定的な例としては、pYES2(Invi trogen)、Pichia発現ベクター(Invitrogen)が挙げら れる。 種々の昆虫細胞発現ベクターを使用して昆虫細胞で組換え修飾レセプターを発 現させることができる。修飾レセプターの組換え発現に利用可能な市販の昆虫細 胞発現ベクターの非限定的な例としては、pBlue BacIII(Invi trogen)が挙げられる。 修飾レセプターをコードするDNAを含む発現ベクターを使用して組換え宿主 細胞で修飾レセプターを発現させることができる。組換え宿主細胞は原核細胞で も真核細胞でもよく、非限定的な例としては大腸菌等の細菌類、酵母等の真菌細 胞、非限定的な例としてヒト、ウシ、ブタ、サル及び齧歯目由来の細胞系等の哺 乳動物細胞、並びに非限定的な例としてショウジョウバエ及びカイコ由来の細胞 系等の昆虫細胞が挙げられる。市販の利用可能な哺乳動物種由来の細胞系の非限 定的な例としては、L細胞L−M(TK-)(ATCC CCL 1.3)、L 細胞L−M(ATCC CCL 1.2)、293(ATCC CRL 1573)、Raji(ATCC CCL 86)、CV−1(ATC C CCL 70)、COS−1(ATCC CRL 1650)、COS−7 (ATCC CRL 1651)、CHO−K1(ATCC CCL 61)、 3T3(ATCC CCL 92)、NIH/3T3(ATCC CRL 16 58)、HeLa(ATCC CCL 2)、C127I(ATCC CRL 1616)、BS−C−1(ATCC CCL 26)及びMRC−5(ATC C CCL 171)が挙げられる。 発現ベクターは、非限定的な例として形質転換、トランスフェクション、リポ フェクション、プロトプラスト融合及びエレクトロポレーション等の多数の方法 の任意のものにより宿主細胞に導入することができる。発現ベクターを含む細胞 をクローニングにより増殖させ、修飾レセプタータンパク質を産生するか否かを 個々に分析する。修飾レセプター発現宿主細胞クローンの同定は、非限定的な例 として抗修飾レセプター抗体との免疫反応性等の数種の手段により実施すること ができる。 修飾レセプターDNAの発現は、インビトロで製造した合成mRNA又は天然 mRNAを使用して実施することもできる。 合成mRNA又は修飾レセプター産生細胞から単離したmRNAは、非限定的な 例としてコムギ麦芽エキス及び網状赤血球エキス等の種々の無細胞系でも有効に 翻訳することができるし、非限定的な例としてカエル卵母細胞へのマイクロイン ジェクション等の細胞系でも有効に翻訳することができるが、カエル卵母細胞へ のマイクロインジェクションが好適である。 ポリペプチドについていう場合の「実質的相同」なる用語は、着目ポリペプチ ド又はタンパク質が着目天然タンパク質と少なくとも約30%の相同、通常は少 なくとも約40%の相同を示すことを意味する。 修飾レセプターは適当な宿主細胞で発現させ、修飾レセプターを変化させる化 合物を検出するために使用することができる。好ましくは、修飾レセプターは非 限定的な例としてCOS−7、CHOもしくはL細胞等の哺乳動物細胞系、又は 非限定的な例としてSf9及びSf21等の昆虫細胞系で発現され、レセプター と結合してその機能を変化又は刺激するリガンドを検出するために使用すること ができる。修飾レセプターは細菌、真菌又は酵母発現系でも製造できる。 修飾レセプターの発現はレセプターに特異的な放射性標識リ ガンドを使用することにより検出できる。例えばβ2アドレナリンレセプターで は、このようなリガンドは125I−インドシアノピンドロール(1251−CYP) であり得る。NPYレセプターでは、このようなリガンドは125I−NPY、125 I−ペプチドYY(PYY)又は125I−膵臓ポリペプチドであり得る。 修飾レセプターに親和性を示す化合物の結合の特異性は、クローン化修飾レセ プターをトランスフェクトした細胞又はこれらの細胞からの膜に対する化合物の 親和性を測定することにより示される。クローン化修飾レセプターを発現させ、 放射性標識リガンドとこれらの細胞の結合を阻止する化合物をスクリーニングす るのが、レセプターに対して高い親和性をもつ化合物を迅速に選択する合理的方 法である。これらの化合物はレセプターのアゴニストでもよいし、アンタゴニス トでもよい。修飾レセプターはGタンパク質と十分に結合しないので、野生型レ セプターを組織で天然に発現させるか又はクローニングして外因性発現させるこ とによりこれらの化合物のアゴニスト活性を測定するのが最良である。 修飾レセプターをクローニングしてCOS−7細胞又はCH O細胞等の哺乳動物細胞系で発現させると、組換え修飾レセプターは十分に特性 決定された環境におかれる。その後、修飾レセプターを発現する組換え細胞から の膜を当該技術分野で公知の方法に従って分離する。分離した膜は、種々の膜に 基づくレセプター結合アッセイで使用することができる。修飾レセプターはアゴ ニストに対して高い親和性をもつので、標準放射性リガンド結合アッセイにより リガンド(アゴニスト又はアンタゴニスト)を同定することができる。これらの アッセイではレセプターに対するリガンドの固有の親和性を測定する。 本発明は修飾NPYレセプターの製造方法を提供する。このような方法は一般 に、レセプターの第3の細胞内ドメインから少なくとも1個のヌクレオチドを欠 失させる操作を含む。別の方法の非限定的な例では、レセプターの第3の細胞内 ドメインからアミノ酸を酵素又は化学的に除去する操作を含む。修飾NPYレセ プターの製造方法の1例は、 (a)NPYレセプターをコードするDNAを単離する段階と、 (b)NPYレセプターの第3の細胞内ドメインをコードするDNAから少なく とも1個のヌクレオチドを欠失させるか、又はヌクレオチド置換もしくは非螺旋 状タンパク質配列をコード するヌクレオチドの付加により第3の細胞内ドメインのNもしくはC末端の両親 媒性ヘリックスを破壊することにより、段階 (a)のDNAを改変する段階と、 (c)改変DNAを単離する段階と、 (d)改変DNAを発現させる段階と、 (e)修飾NPYレセプターを回収する段階を含む。Gタンパク質結合レセプタ ーの第3の細胞内ドメインはレセプターの第5及び第6の疎水性膜貫通ドメイン の間に位置する。 本発明は修飾NPYレセプターと結合する化合物の同定方法も提供する。化合 物の同定方法の1例は、 a)神経ペプチドYレセプターをクローニングする段階と、 b)クローニングしたレセプターの第3の細胞内ドメインをコードするDNA配 列を改変する段階と、 c)改変したレセプターを発現ベクターにスプライスし、改変レセプターが構築 物を原核又は真核細胞に導入したときにレセプターの発現を誘導するに十分な転 写及び翻訳シグナルと作動的に連結しているような構築物を生成する段階と、 d)構築物を導入しないときには改変レセプターを発現しない原核又は真核細胞 に構築物を導入する段階と、 e)段階cで生成した細胞又は該細胞から分離した膜をレセプターと結合するこ とが知られている定量可能な化合物と共にインキュベートした後、レセプターか らの定量可能な化合物と競合させるような濃度範囲で試験化合物を添加し、定量 可能な化合物の50%をレセプターから置換する試験化合物の濃度として試験化 合物のIC50を得る段階を含むアッセイである。 本発明は更に、修飾レセプターをコードするDNAもしくはRNAの発現を調 節するか又は修飾レセプタータンパク質の機能を調節する化合物のスクリーニン グ方法にも関する。これらの活性を調節する化合物はDNA、RNA、ペプチド 、タンパク質、又は非タンパク性有機分子であり得る。化合物は修飾レセプター をコードするDNAもしくはRNAの発現又は修飾レセプタータンパク質の機能 を増減させて調節することができる。修飾レセプターをコードするDNAもしく はRNAの発現又は修飾レセプタータンパク質の機能を調節する化合物は種々の アッセイにより検出することができる。アッセイは、発現又は機能の変化の有無 を判定する単純な「イエス/ノー」アッセイでよい。アッセイは試験サンプルの 発現又は機能を標準サンプルにおける発現又は機能と比較する定量的アッセイで もよい。 修飾レセプターDNA、修飾レセプターに対する抗体又は修飾レセプタータン パク質を含むキットを製造することができる。このようなキットは、修飾レセプ ターDNAとハイブリダイズするDNAを検出するため、又はサンプル中の修飾 レセプタータンパク質もしくはペプチドフラグメントの存在を検出するために使 用される。このような特性決定は、非限定的な例として法廷、分類学又は疫学試 験等の種々の目的に有用である。 本発明のDNA分子、RNA分子、組換えタンパク質及び抗体は、修飾レセプ ターDNA、修飾レセプターRNA又は修飾レセプタータンパク質のレベルをス クリーニング及び測定するために使用することができる。組換えタンパク質、D NA分子、RNA分子及び抗体は、修飾レセプターの検出及び型別に利用可能な キットの調製に利用できる。このようなキットは少なくとも1個の容器を緊密に 閉込めるのに適した区画化キャリヤーを含む。キャリヤーは更に、修飾レセプタ ーを検出するのに適した組換え修飾レセプタータンパク質又は抗修飾レセプター 抗体等の試薬も含む。キャリヤーは更に、標識抗原又は酵素基質等の検出手段も 含み得る。 医薬的に許容可能なキャリヤーの混合等の公知方法により、 修飾レセプター活性のモジュレーターを含む医薬的に有用な組成物を調製するこ とができる。このようなキャリヤー及び調製方法の例はRemington’s Pharmaceutical Sciencesに記載されている。有効な 投与に適した医薬的に許容可能な組成物を形成するためには、このような組成物 は有効量のタンパク質、DNA、RNA又はモジュレーターを含む。 本発明の治療又は診断用組成物は、疾病を治療又は診断するために十分な量で 個体に投与される。有効量は個体の症状、体重、性別及び年齢等の種々の因子に より異なる。他の因子として投与方法も挙げられる。 医薬組成物は皮下、局所、経口及び筋肉内等の種々の経路により個体に投与す ることができる。 「化学的誘導体」なる用語は、通常は原分子の一部ではない付加化学的部分を 含む分子を意味する。このような部分は原分子の溶解度、半減期、吸収等を改善 することができる。あるいは、このような部分は原分子の望ましくない副作用を 緩和したり、原分子の毒性を低下させることができる。このような部分の例はR emington’s Pharmaceutica l Sciences等の種々の文献に記載されている。 本発明の方法により同定される化合物は適当な用量で単独で使用することがで きる。あるいは、他の薬剤を同時又は逐次投与するのが望ましい場合もある。 本発明は更に、本発明の新規治療方法で使用するのに適した局所、経口、全身 及び非経口医薬組成物を提供することを目的とする。本発明により同定される化 合物を活性成分として含有する組成物は、慣用投与ビヒクルに多種多様の治療剤 形で配合して投与することができる。例えば、化合物は錠剤、カプセル(各々徐 放組成物を含む)、ピル、散剤、粒剤、エルキシル剤、チンキ剤、溶液、懸濁液 、シロップ及びエマルション等の経口剤形で投与してもよいし、注射してもよい 。また、いずれも医薬分野の当業者に周知の剤形を使用して静脈内(ボーラス及 び注入の両者)、腹膜組織内、皮下、閉塞を伴うかもしくは伴わない局所、又は 筋肉内に投与してもよい。 有利な点として、本発明の化合物は1日1回投与してもよいし、1日合計量を 1日に2、3又は4回に分けて投与してもよい。更に、本発明の化合物は適切な 鼻腔内ビヒクルの局所使用により鼻腔内剤形で投与してもよいし、当業者に周知 の経皮パ ッチ剤形を使用して経皮経路で投与してもよい。経皮送達系の形態で投与するに は、薬剤投与は当然のことながら投与期間を通して断続的よりも継続的にするほ うが好ましい。 1種以上の活性物質を別々の投与組成物として併用して治療する場合には、活 性物質を同時に投与してもよいし、時差投与してもよい。 本発明の化合物を使用する投与計画は、患者の型、人種、年齢、体重、性別及 び医学的状態、治療しようとする症状の重篤度、投与経路、患者の腎及び肝機能 、並びに利用する特定化合物に応じて選択される。通常の知識をもつ医師又は獣 医であれば、症状の進行を予防、阻止又は防止するために必要な薬剤の有効量を 容易に決定及び処方できよう。無毒性で効力を生じる範囲内の薬剤濃度に最適精 度で達するためには、標的部位への薬剤の到達速度に基づく計画が必要である。 このためには、薬剤の分配、平衡及び排泄を考慮する必要がある。 本発明の修飾Gタンパク質結合レセプターは、本明細書では神経ペプチドYレ セプターとして示される。 β2アドレナリンレセプターの欠失突然変異誘発の結果、結合の実質的な損失 なしにアミノ酸の疎水性クラスター(推定膜 貫通ヘリックス)を欠失させることはできないことが判明した。他方、結合ルー プの大部分はレセプターのリガンド結合性を変えずに欠失させることができた。 これは、レセプターとのリガンド結合にこれらの親水性ループが不要であること を示し、リガンド結合ポケットが主にタンパク質の膜貫通ドメインの内側に位置 することを示唆している(Straderら,FASEB J.3:182−1 83(1989))。ループ全体に及ぶに十分大きい結合ループを欠失させると立 体上の問題が生じ、その結果、タンパク質の誤ったプロセシングが生じた(Di xonら,EMBO J.6:3269−3275(1987))。他方、所定の 結合ループ欠失突然変異では、レセプターによるアデニリルシクラーゼの機能的 活性化が低下した。例えば、第3の細胞内ループのカルボキシ末端領域を欠失さ せると、レセプターがアデニリルシクラーゼを活性化する能力は低下し、このル ープのアミノ末端部分を欠失させると、アデニリルシクラーゼ活性化は不可能に なった(Straderら,J.Biol.Chem.262:16439−1 6443(1987))。更に、これらの修飾レセプターのアゴニスト結合等温線 は単一の親和性部位を示し、Gタンパク質相互作用が変化したことを 示唆した。これらの修飾レセプターは別のGタンパク質に仲介されるNa+−H+ 交換の機能的活性化は保持する(Barberら,Mol.Pharm.41: 1056−1060(1992))ので、欠失はレセプターの全体的な構造変化 をもたらさないと思われ、アデニリルシクラーゼ活性化に見られる変化は特定の Gタンパク質相互作用の変化に起因すると考えられる。その後、第3の細胞内ル ープのアミノ酸置換により、Gタンパク質相互作用におけるこの領域の役割が確 認された(Cheungら,Mol.Pharm.41:1061−1065( 1992))。 (膜貫通ヘリックス5及び6を結合する)第3の細胞内ループのN末端部分に 6〜12アミノ酸を欠失する修飾NPY1レセプターを合成することができる。 膜貫通ヘリックス5の底部は一連の疎水性アミノ酸の末端の荷電アミノ酸(ヒト NPY1ではLys233、ラットNPY1ではLys232)の存在により規 定される。修飾レセプターはLys233(ヒト)又はLys232(ラット) に続く6〜12残基(即ちI234YIRLKRRNNMM、配列番号1)の欠失 を含む。あるいは、荷電残基(即ちK238、R239又はR240)の1個以 上 を欠失させるか又はこのような残基をアラニンもしくはプロリン等のヘリックス 破壊残基で置換することによりこの配列を破壊してもよい。 修飾NPY1レセプターの第2のグループはレセプターの第3の細胞内ループ のC末端に6〜13残基の欠失を含む。このループのC末端は、疎水性アミノ酸 配列の手前の荷電残基Arg260(ヒトNPY1)又はArg259(ラット NPY1)の存在により規定されるヘリックス6の底部により規定される。この グループの修飾レセプターはヒトNPY1(即ちKMRDNKYRSSETK25 9 、配列番号2)ではArg260の手前及びラットNPY1(即ちKIRDS KYRSSETK258、配列番号4)ではArg259の手前に6〜13残基の 欠失をもつ。あるいは、荷電残基(即ちR249、D250、K252)の1個 以上を欠失させるか又はこのような残基をアラニンもしくはプロリン等のヘリッ クス破壊残基で置換することによりこの配列を破壊してもよい。 (膜貫通ヘリックス5及び6を結合する)第3の細胞内ループのN末端部分に 6〜12アミノ酸を欠失する修飾NPY2レセプターを合成することができる。 膜貫通ヘリックス5の底部 は一連の疎水性アミノ酸の末端の荷電アミノ酸(ラット及びヒトではArg24 1)の存在により規定される。修飾レセプターはArg241に続く6〜12残 基(即ちI242WSKLKNHVSPG、配列番号5)の欠失を含む。あるいは 、荷電残基(即ちK244、K246又はH248)の1個以上を欠失させるか 又はこのような残基をアラニンもしくはプロリン等のヘリックス破壊残基で置換 することによりこの配列を破壊してもよい。 修飾NPY2レセプターの第2のグループはレセプターの第3の細胞内ループ のC末端に6〜13残基の欠失を含む。このループのC末端は、疎水性アミノ酸 配列の手前の荷電残基(ヒト及びラットではLys268)の存在により規定さ れるヘリックス6の底部により規定される。このグループの修飾レセプターはヒ トNPY2(即ちANDHYHQRRQKTT267、配列番号6)ではLys2 68の手前及びラットNPY2(即ちAASDHYHQRRHKTT267、配列 番号7)ではLys268の手前に6〜13残基の欠失をもつ。あるいは、荷電 残基(即ちD257、K258、H260、R262、R263、H264、K 265)の1個以上を欠失させるか又はこの ような残基をアラニンもしくはプロリン等のヘリックス破壊残基で置換すること によりこの配列を破壊してもよい。 (膜貫通ヘリックス5及び6を結合する)第3の細胞内ループのN末端部分に 6〜12アミノ酸を欠失する修飾NPY4レセプターを合成することができる。 膜貫通ヘリックス5の底部は一連の疎水性アミノ酸の末端の荷電アミノ酸(ラッ ト及びヒトではArg236)の存在により規定される。修飾レセプターはAr g236に続く6〜12残基(即ちヒトNPY4ではI237YRRLQRQGR VF(配列番号8)及びラットNPY4ではI237YQRLQRQRRAF(配 列番号9)の欠失を含む。あるいは、荷電残基(即ちR238、R239、R2 42、R245)の1個以上を欠失させるか又はこのような残基をアラニンもし くはプロリン等のヘリックス破壊残基で置換することによりこの配列を破壊して もよい。 修飾NPY4レセプターの第2のグループはレセプターの第3の細胞内ループ のC末端に6〜13残基の欠失を含む。このループのC末端は、疎水性アミノ酸 配列の手前の荷電残基(ヒトではGln263及びラットではArg263)の 存在により規定されるヘリックス6の底部により規定される。このグル ープの修飾レセプターは、ヒトNPY4(即ちHKGTYSLRAGHMK263 、配列番号10)ではGln263の手前及びラットNPY4(即ちHTHTC SSRVGQMK263、配列番号11)ではArg263の手前に6〜13残基 の欠失をもつ。あるいは、荷電残基(即ちH251、K252、R258、H2 61)の1個以上を欠失させるか又はこのような残基をアラニンもしくはプロリ ン等のヘリックス破壊残基で置換することによりこの配列を破壊してもよい。 他の修飾レセプターとしては、第3の細胞内ループのN又はC末端に6〜13 残基を欠失するものや、この領域内の残基をNPYレセプターのファミリーの他 のメンバーで置換したものが挙げられる。(膜貫通ヘリックス5及び6を結合す る)第3の細胞内ループのN末端は、レセプターの配列中の第5群の疎水性アミ ノ酸(ヘリックス5)の末端の荷電又は極性アミノ酸の存在により規定される。 このループのC末端は、第6群の疎水性アミノ酸の手前の荷電又は極性残基の存 在により規定されるヘリックス6の底部に位置する。 他の修飾レセプターとしては、これらの領域の両親媒性を破壊するようにNP Y1、2又は4レセプターの第3の細胞内ル ープのN又はC末端に5〜10残基を付加したものが挙げられる。 以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明は実施例の具体的記載に 制限されない。 実施例1 ヒト神経ペプチドY1レセプターの第3の細胞内ループのN末端部分における6 〜13アミノ酸の欠失 標準分子生物学技術によるヒト神経ペプチドY1レセプターcDNAの特定部 位突然変異誘発により、修飾レセプターを構築する。 修飾DNA配列は、第3の細胞内ループのN末端部分に6〜13アミノ酸残基 を欠失するヒト神経ペプチドY1レセプターをコードする。修飾レセプターのヌ クレオチド配列をDNA配列決定により確認する。修飾β2レセプターの場合と 同様に、修飾NPYレセプターは隣接する第5の膜貫通ヘリックスを変化させず に第3の細胞内ループの近位部分を破壊するように設計する。従って、修飾レセ プターではヘリックス5の底部を規定する荷電アミノ酸(Lys233)は無傷 のままとし、それ に続く6〜13アミノ酸を欠失させる。本発明における欠失寸法は、膜貫通ヘリ ックス5の底部の荷電残基の直後から起算してこの領域の6〜13アミノ酸とす ることができ、例えばD(234〜241)NPY1レセプターとする。 実施例2 ヒト神経ペプチドY1レセプターの第3の細胞内ループのC末端部分における6 〜13アミノ酸の欠失 第3の細胞内ループのC末端部分に13残基を欠失する修飾ヒトNPY1レセ プター(D(247〜259)NPY1レセプター)を標準突然変異誘発法によ り調製する。修飾レセプターのヌクレオチド配列をDNA配列決定により確認す る。この修飾ヒトNPY1レセプターは、隣接する第6の膜貫通ヘリックスを変 化させずに第3の細胞内ループの遠位部分を破壊するように設計する。従って、 ヘリックス6の底部を規定する荷電アミノ酸(Lys260)は無傷のままとし 、隣接する近位残基を欠失させる。本発明における欠失寸法は、ヘリックス6の 底部の荷電残基の直前から逆算してこの領域の6〜13アミノ酸とすることがで きる。 実施例3 修飾神経ペプチドY1レセプターの発現及び特性決定 真核発現ベクターpcDNA I/neo(Invitrogen)等の真核 発現ベクターにサブクローニングした修飾レセプターcDNAをCOS−7細胞 にトランスフェクトする。約60〜72時間インキュベーション後に細胞を回収 する。発現されたレセプタータンパク質を含む膜を従来記載の通りに調製する( C.D.Straderら,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S. A.84,4384−4388(1987))。 最終容量250μlのバッファーA(20mM CaCl2、5mM KCl 、0.2%ウシ血清アルブミン、10μMホスホラミドン、40μg/mlバシ トラシン及び2μg/mlロイペプチンを含有する50μM Tris,pH7 .4)中で結合反応を実施する。125I−NPY又は125I−PYY(0.1nM )を膜と共に25℃で2時間インキュベートした後、0.1%ポリエチレンイミ ンに予め浸しておいたGF/Cフィルターで濾過する。フィルターを氷冷バッフ ァーAで洗浄した後、γシンチレーション計数により結合放射能を測定する。 野生型又は修飾レセプターcDNAを含むベクターをトランスフェクトしたC OS−7細胞から調製した膜は、放射性標識神経ペプチドYレセプター放射性リ ガンドと特異的に結合する。修飾レセプターの特徴は、Gタンパク質と結合しな いこと、第2のメッセンジャー系の活性化を仲介できないこと、及びアゴニスト に対する高い親和性である。 修飾神経ペプチドYレセプターを哺乳動物細胞で発現させると、アゴニストN PYに応答してGタンパク質活性化を刺激しない。これに対して野生型レセプタ ーを同一細胞系で発現させると、活性は刺激される。 これらの修飾レセプターは、野生型レセプターに比較した場合にアゴニストに 対して高い親和性をもつ。野生型NPY1レセプターは相対ペプチドリガンド力 価により薬理学的に表すことができ、神経ペプチドY=ペプチドYY>[Leu 31Pro34]NPY>NPY[2〜36]>>NPY[13〜36]であり 、NPYの親和性は0.1〜10nMであり、NPY[13〜36]の親和性は μMの範囲である。突然変異体レセプターは同一の相対オーダーの力価でアゴニ ストと結合する。修飾レセプターに対するアゴニストの高い親和性は、Gタンパ ク質からレセプターを引き離す非水解性GTP類似体GppNHp、フッ化ナト リウム及び洗剤ジギトニン等の物質によって変化しない。これに対して野生型レ セプターは、レセプター−Gタンパク質複合体との結合を表す高親和性状態と、 未結合レセプター単独との結合を表す低親和性状態の2種の親和性状態でアゴニ ストと結合する。レセプターがGタンパク質と最適に結合していない場合には、 修飾レセプターを使用する結合アッセイは、野生型レセプターを使用する同一結 合アッセイよりも高感度でアゴニストを検出する。 実施例4 修飾神経ペプチドY1レセプターを使用するスクリーニングアッセイ 組換え修飾レセプターを発現するトランスフェクト細胞を使用して、高親和性 でレセプターと結合する化合物を同定することができる。これは、修飾神経ペプ チドYレセプター5〜7pM及び125I−PYY又は125I−NPY 100pM を含む膜と共に、最終容量0.25mlのバッファーA中の試験化合物を25℃ で2時間インキュベートするなどの種々の方法で実施することができる。0.1 %ポリエチレンイミンに予め浸 しておいたGF/Cガラス繊維フィルターで濾過して反応を停止し、冷バッファ ーA3×5mlで洗浄し、γカウンターでフィルターを計数して結合放射能を測 定する。このアッセイはレセプターに対して高い固有の親和性をもつ化合物を検 出する。このような化合物はアゴニストでもアンタゴニストでもよい。 実施例5 神経ペプチドYレセプターサブタイプの第3の細胞内ループのN末端部分におけ る6〜13アミノ酸の欠失 標準分子生物学技術による神経ペプチドYレセプターcDNAの特定部位突然 変異誘発により、第3の細胞内ループのN末端領域に欠失をもつ修飾NPYレセ プターサブタイプ(例えばNPY2、NPY4)を構築する。 修飾DNA配列は、第3の細胞内ループのN末端部分に6〜13アミノ酸残基 を欠失する神経ペプチドYレセプターをコードする。修飾レセプターのヌクレオ チド配列をDNA配列決定により確認する。修飾NPYレセプターは、隣接する 第5の膜貫通ヘリックスを変化させずに第3の細胞内ループの近位部分を破壊す るように設計する。従って、修飾レセプターではヘリ ックス5の底部を規定する荷電アミノ酸は無傷のままとし、それに続く6〜13 のアミノ酸を欠失させる。本発明における欠失寸法は、膜貫通ヘリックス5の底 部の荷電残基の直後から起算してこの領域の6〜13アミノ酸とすることができ る。 実施例6 神経ペプチドYレセプターの第3の細胞内ループのC末端部分における6〜13 アミノ酸の欠失 標準分子生物学技術による神経ペプチドYレセプターcDNAの突然変異誘発 により、第3の細胞内ループのC末端領域に欠失をもつ修飾NPYレセプターサ ブタイプ(例えばNPY2、NPY4)を調製する。修飾レセプターのヌクレオ チド配列をDNA配列決定により確認する。これらの修飾NPYレセプターは、 隣接する第6の膜貫通ヘリックスを変化させずに第3の細胞内ループの遠位部分 を破壊するように設計する。従って、ヘリックス6の底部を規定する極性アミノ 酸は無傷のままとし、隣接する近位残基を欠失させる。本発明における欠失寸法 は、ヘリックス6の底部の極性残基の直前から逆算してこの領域の6〜13アミ ノ酸とすることができる。 実施例7 修飾NPYレセプターの発現及び特性決定 修飾レセプターをpRC/CMV(Invitrogen,San Dieg o,CA)等の発現ベクターにサブクローニングし、トランスフェクションによ り哺乳動物細胞で発現させる。トランスフェクションから約72時間後に細胞を 回収して放射性リガンド結合アッセイを実施する。 結合アッセイに備え、氷冷溶解用バッファー(5mg Tris,pH7.4 ; 2mM EDTA)中で細胞を回収した後、38,000×gで15分間遠 心分離することにより膜を調製する。次に、膜ペレットをバッファーAに再懸濁 する。膜、100pM 125I−PYY及び系列希釈濃度の競合リガンドを含む 最終容量0.25ml中で野生型又は修飾NPYレセプターとの平衡結合を実施 する。結合反応物を25℃で2時間インキュベートし、0.1%ポリエチレンイ ミンに予め浸しておいたGF/Cフィルターで迅速に濾過して反応を停止する。 Packard γカウンターで放射能を定量する。 これらの修飾レセプターは野生型レセプターに比較した場合にアゴニストに対 して高い親和性をもつ。摂食行動を仲介する 野生型「非定型NPY1」又はNPY4レセプターの薬理学的特徴は、神経ペプ チドY、ペプチドYY、NPY[2〜36]及び[Leu31Pro34]NP Yの高親和性と、より短い類似体NPY[13〜36]及びNPY[20〜36 ]の低親和性であり、構造的特徴はNPY1レセプターとの配列相同(DNAレ ベルで>45%)である。非定型Y1レセプターサブタイプに対するNPYの親 和性は0.01〜10nMの範囲であり、NPY[13〜36]に対する親和性 は0.1〜10μMの範囲である。突然変異体レセプターは野生型レセプターと 同一の相対オーダーの力価でアゴニストと結合する。修飾レセプターに対するア ゴニストの高親和性は、Gタンパク質からレセプターを引き離す非水解性GTP 類似体GppNHp、フッ化ナトリウム及び洗剤ジギトニン等の物質によって変 化しない。これに対して野生型レセプターは、レセプター−Gタンパク質複合体 との結合を表す高親和性状態と、未結合レセプター単独との結合を表す低親和性 状態の2種の親和性状態でアゴニストと結合する。レセプターがGタンパク質と 最適に結合していない場合には、修飾レセプターを使用する結合アッセイは、野 生型レセプターを使用する同一結合アッセイよりも高感度で アゴニストを検出する。他のNPYレセプターサブタイプ(NPY2、NPY3 等)にも、これらのレセプターに対するペプチドリガンドの相対力価を薬理学的 特徴とし、NPY1レセプターとの配列相同を構造的特徴とするものがある。第 3の細胞内ループに欠失をもつ突然変異体レセプターは対応する野生型レセプタ ーと類似のオーダーの力価をもつが、Gタンパク質結合の不在下では野生型レセ プターよりも親和性が高い。 これらの修飾NPYレセプターはスクリーニングアッセイで容易に使用され、 アゴニストであるかアンタゴニストであるかを問わず、NPYレセプターサブタ イプと高親和性で結合する化合物を検出する。 実施例8 細菌発現ベクターにおける修飾NPYレセプターcDNAのクローニング及び発 現 大腸菌等の細菌発現系で組換え修飾レセプターを産生させる。非限定的な例と してpETシリーズ(Novagen)等の大腸菌発現ベクターに修飾レセプタ ー発現カセットを導入する。pETベクターは厳密に調節されたバクテリオファ ージT7プロモーターの制御下で修飾レセプターを発現させる。誘導 lacプロモーターにより誘導されるT7 RNAポリメラーゼ遺伝子の染色体 コピーを含む大腸菌宿主にこの構築物を導入後、適当なlac基質(IPTG) を培養物に加えて修飾レセプターの発現を誘導する。本明細書に記載のアッセイ により修飾レセプターの発現レベルを測定する。 実施例9 昆虫細胞発現用ベクターにおける修飾NPYレセプターcDNAのクローニング 及び発現 Sf9系の昆虫細胞(ATCC CRL#1711)でcDNAの高レベル発 現を提供するように、AcNPVウイルスのゲノムに由来するバキュロウイルス ベクターを設計する。以下の標準方法(In Vitrogen Maxbac Manual)により修飾レセプターcDNAを発現する組換えバキュロウイ ルスを調製する。pAC360及びBlueBacベクター(In Vitro gen)等の種々のバキュロウイルス導入ベクターで修飾レセプターcDNA構 築物をポリヘドリン遺伝子に連結する。バキュロウイルス導入ベクターと直鎖化 AcNPVゲノムDNA[Kitts,P.A.,Nuc.Acid.Res. 18,5667(1990)]をSf9細 胞に同時トランスフェクション後に同種組換えにより組換えバキュロウイルスが 生成される。組換えpAC360ウイルスは感染細胞中の封入体の不在により同 定され、組換えpBlueBacウイルスはβ−ガラクトシダーゼ発現に基づい て同定される(Summers,M.D.とSmith,G.E.,Texas Agriculture Exp.Station Bulletin No .1555)。プラーク精製後に修飾レセプター発現を測定する。 真正修飾レセプターは感染細胞と会合している。低張又は洗剤溶解により感染 細胞から活性修飾レセプターを抽出する。 別法として、誘導メタロチオニンプロモーターの下流でその制御下に修飾レセ プターDNAを含むベクター及びG418耐性ネオマイシン遺伝子をコードする ベクターとSchneider 2細胞の同時トランスフェクションによりショ ウジョウバエSchneider 2で修飾レセプターを発現させてもよい。G 418の存在下で増殖後、耐性細胞が得られ、CuSO4の添加により修飾レセ プターを発現させるように誘導する。修飾レセプターのモジュレーターの同定は 、完全細胞又は膜調製物を使用するアッセイにより行われる。 実施例10 酵母発現ベクターへの修飾NPYレセプターcDNAのクローニング 異種タンパク質の細胞内又は細胞外発現を誘導するように設計した発現ベクタ ーに修飾レセプターcDNAシストロンを挿入後、酵母S.cerevisia e で組換え修飾レセプターが産生される。細胞内発現の場合には、EmBLye x4等のベクターを修飾レセプターシストロンに連結する[Rinas,U.ら ,Biotechnology 8,543−545(1990); Horo witz B.ら,J.Biol.Chem.265,4189−4192(1 989)]。細胞外発現では、分泌シグナルを融合する酵母発現ベクターに修飾 レセプターシストロンを連結する。本明細書に記載するアッセイにより修飾レセ プターの発現レベルを測定する。 実施例11 組換え修飾NPYレセプターの精製 組換えにより製造した修飾レセプターは、非限定的な例として抗体アフィニテ ィークロマトグラフィー等の種々の方法により精製することができる。 N−ヒドロキシスクシンイミドエステルで予備活性化したゲル支持体であるA ffigel−10(Biorad)に抗修飾レセプター抗体を加え、抗体がア ガロースゲルビーズ支持体と共有結合を形成するようにして修飾レセプター抗体 アフィニティーカラムを作成する。次に、スペーサーアームとのアミド結合によ り抗体をゲルと結合する。次いで残りの活性化エステルを1Mエタノールアミン HCl(pH8)でクエンチする。カラムを水、次いで0.23MグリシンHC l(pH2.6)で洗浄し、非結合抗体又は外来タンパク質を除去する。次いで カラムを洗剤等の適当な膜可溶化剤と共にリン酸緩衝液(pH7.3)で平衡化 し、可溶化修飾レセプター又は修飾レセプターサブユニットを含む細胞培養物上 清又は細胞抽出物をゆっくりとカラムに通す。次に、光学密度(A280)がバッ クグラウンドまで低下するまで洗剤を補充したリン酸緩衝液(PBS)でカラム を洗浄し、次いで洗剤を補充した0.23Mグリシン−HCl(pH2.6)で タンパク質を溶離する。次に、精製修飾レセプタータンパク質をPBSで透析す る。 実施例12 哺乳動物細胞系における修飾NPYレセプターのクローニング及び発現 修飾レセプターを哺乳動物発現ベクターにクローニングする。哺乳動物発現ベ クターを使用して哺乳動物細胞系を形質転換させ、組換え哺乳動物細胞系を創製 する。修飾レセプターの発現を可能にする条件下で組換え哺乳動物細胞系を培養 する。組換え哺乳動物細胞系又は組換え哺乳動物細胞系から単離した膜は、修飾 レセプターと結合する化合物を同定するアッセイで使用される。 実施例13 スクリーニングアッセイ 修飾NPYレセプターをコードするDNAを含む組換え細胞、該組換え細胞に 由来する膜、又は前記細胞もしくは膜に由来する組換え修飾レセプター調製物を 使用して修飾NPYレセプター活性を調節する化合物を同定することができる。 このような活性の調節はDNA、RNA、タンパク質又はその組み合わせのレベ ルで行われ得る。修飾NPYレセプターを調節する化合物の同定方法の1例は、 (a)修飾NPYレセプターを含む溶液と試験化合物を混合して混合物を形成す る段階と、 (b)混合物中の修飾NPYレセプター活性を測定する段階と、 (c)混合物の修飾NPYレセプター活性を標準と比較する段階を含む。 実施例14 医薬組成物の調製 実施例13の方法により同定した化合物から標準方法に従って医薬組成物を調 製する。化合物又は医薬組成物は治療を必要とする動物(ヒトを含む)の治療に 単独で使用されるか、又は他の化合物もしくは組成物と併用される。治療を必要 とする症状の非限定的な例としては、肥満、食欲調節、充血性心不全、糖尿病、 不安、高血圧、コカイン禁断、記憶強化、心臓及び脳血管痙攣、褐色細胞腫、神 経節神経芽腫、ハンチントン病、アルツハイマー病及びパーキンソン病が挙げら れる。 実施例15 治療方法 神経ペプチドYレベルの変動、神経ペプチドY活性の変動、神経ペプチドYレ セプター活性レベルの変動、神経ペプチドY レセプター活性の変動及びその組み合わせから選択される因子を特徴とする症状 をもつ動物(ヒトを含む)を、スクリーニング法により同定された化合物もしく は化合物の誘導体又はスクリーニング法により同定された化合物もしくは化合物 の誘導体を含む医薬組成物で治療する。 肥満、糖尿病、不安、高血圧、コカイン禁断、充血性心不全、記憶強化、心臓 血管痙攣、脳血管痙攣、褐色細胞腫、神経節神経芽腫、ハンチントン病、アルツ ハイマー病、パーキンソン病及びその併発症状から選択される症状をもつ動物( ヒトを含む)を、スクリーニング法により同定された化合物もしくは化合物の誘 導体又はスクリーニング法により同定された化合物もしくは化合物の誘導体を含 む医薬組成物の治療的に有効な量で治療する。 以上、例示の目的で実施例を挙げて本発明の原理を教示したが、本発明の実施 は請求の範囲及びその等価物に該当する通常のすべての変形、応用又は変更を包 含するとみなす。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年1月6日 【補正内容】 請求の範囲 1.7個の膜貫通ドメインをもつ神経ペプチドYレセプターからなり、第3の細 胞内ドメインに欠失、置換もしくは付加をもつ修飾神経ペプチドYレセプターを コードする単離DNA。 2.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY4レセプターである請求項1に記載 のDNA。 3.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY1レセプターである請求項1に記載 のDNA。 4.修飾神経ペプチドYレセプターが第3の細胞内ドメインに欠失をもつNPY 1レセプターである請求項3に記載のDNA。 5.請求項1に記載の単離DNA又は請求項1に記載のDNAに相補的な配列に よりコードされる単離RNA。 6.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY4レセプターである請求項5に記載 のRNA。 7.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY1レセプターである請求項5に記載 のRNA。 8.修飾神経ペプチドYレセプターが第3の細胞内ドメインに欠失をもつNPY 1レセプターである請求項7に記載のRNA。 9.請求項1に記載の単離DNAを含む発現ベクター。 10.NPY4レセプターをコードする単離DNAを含む請求項9に記載の発現 ベクター。 11.NPY1レセプターをコードする単離DNAを含む請求項9に記載の発現 ベクター。 12.第3の細胞内ドメインに欠失をもっNPY1レセプターをコードする単離 DNAを含む請求項11に記載の発現ベクター。 13.請求項9に記載の発現ベクターを含む細胞。 14.修飾神経ペプチドYレセプターの製造方法であって、 a)請求項1に記載の単離DNAで宿主を形質転換して組換え宿主を創製する段 階と、 b)修飾神経ペプチドYレセプターの産生を可能にする条件下で組換え宿主を培 養する段階と、 c)修飾神経ペプチドYレセプターを回収する段階を含む前記方法。 15.請求項14に記載の方法により製造された修飾神経ペプチドYレセプター 。 16.7個の膜貫通ドメインをもつ神経ペプチドYレセプター からなり、第3の細胞内ドメインのアミノ酸を欠失、置換もしくは付加した単離 精製修飾神経ペプチドYレセプター。 17.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY4レセプターである請求項16に 記載の修飾レセプター。 18.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY1レセプターである請求項16に 記載の修飾レセプター。 19.修飾神経ペプチドYレセプターが第3の細胞内ドメインに欠失をもつNP Y1レセプターである請求項18に記載の修飾レセプター。 20.修飾神経ペプチドYレセプター活性を調節する化合物の同定方法であって 、 (a)修飾神経ペプチドYレセプターを含む溶液と試験化合物を混合して混合物 を形成する段階と、 (b)混合物中の修飾レセプター活性を測定する段階と、 (c)混合物の修飾レセプター活性を標準と比較する段階を含む前記方法。 21.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY4レセプターである請求項20に 記載の方法。 22.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY1レセプターで ある請求項20に記載の方法。 23.請求項16に記載の修飾レセプターに対して免疫反応性の抗体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 38/00 AAM A61K 37/02 ADP ABN AAM ABV ABN ADP AAB AGZ AGZ (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 キヤサイエリー,マーガレツト・エイ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 マクニール,ダグラス・ジエイ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.7個の膜貫通ドメインをもつ神経ペプチドYレセプターから誘導され、第3 の細胞内ドメインに欠失、置換もしくは付加をもつ修飾神経ペプチドYレセプタ ー又はその機能的誘導体をコードする単離DNA。 2.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY4レセプター又はその機能的誘導体 である請求項1に記載のDNA。 3.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY1レセプター又はその機能的誘導体 である請求項1に記載のDNA。 4.修飾神経ペプチドYレセプターが第3の細胞内ドメインに欠失をもつNPY 1レセプター又はその機能的誘導体である請求項3に記載のDNA。 5.請求項1に記載の単離DNA又はその相補的配列によりコードされる単離R NA。 6.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY4レセプター又はその機能的誘導体 である請求項5に記載のRNA。 7.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY1レセプター又はその機能的誘導体 である請求項5に記載のRNA。 8.修飾神経ペプチドYレセプターが第3の細胞内ドメインに欠失をもつNPY 1レセプター又はその機能的誘導体である請求項7に記載のRNA。 9.請求項1に記載の単離DNAを含む発現ベクター。 10.NPY4レセプター又はその機能的誘導体をコードする単離DNAを含む 請求項9に記載の発現ベクター。 11.NPY1レセプター又はその機能的誘導体をコードする単離DNAを含む 請求項9に記載の発現ベクター。 12.第3の細胞内ドメインに欠失をもつNPY1レセプター又はその機能的誘 導体をコードする単離DNAを含む請求項11に記載の発現ベクター。 13.請求項9に記載の発現ベクターを含む細胞。 14.修飾神経ペプチドYレセプターの製造方法であって、 a)請求項1に記載の単離DNAで宿主を形質転換して組換え宿主を創製する段 階と、 b)修飾神経ペプチドYレセプターの産生を可能にする条件下で組換え宿主を培 養する段階と、 c)修飾神経ペプチドYレセプターを回収する段階を含む前記方法。 15.請求項14に記載の方法により製造された修飾神経ペプチドYレセプター 。 16.7個の膜貫通ドメインをもつ神経ペプチドYレセプターからなり、第3の 細胞内ドメインのアミノ酸を欠失、置換もしくは付加した単離精製修飾神経ペプ チドYレセプター又はその機能的誘導体。 17.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY4レセプター又はその機能的誘導 体である請求項16に記載の修飾レセプター。 18.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY1レセプター又はその機能的誘導 体である請求項16に記載の修飾レセプター。 19.修飾神経ペプチドYレセプターが第3の細胞内ドメインに欠失をもつNP Y1レセプター又はその機能的誘導体である請求項18に記載の修飾レセプター 。 20.修飾神経ペプチドYレセプター活性を調節する化合物の同定方法であって 、 (a)修飾神経ペプチドYレセプターを含む溶液と試験化合物を混合して混合物 を形成する段階と、 (b)混合物中の修飾レセプター活性を測定する段階と、 (c)混合物の修飾レセプター活性を標準と比較する段階を含 む前記方法。 21.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY4レセプターである請求項20に 記載の方法。 22.修飾神経ペプチドYレセプターがNPY1レセプターである請求項20に 記載の方法。 23.請求項16に記載の修飾レセプターに対して免疫反応性の抗体。 24.修飾神経ペプチドYレセプターの製造方法であって、 (a)神経ペプチドYレセプターをコードするDNAを単離する段階と、 (b)NPYレセプターの第3の細胞内ドメインをコードするDNAから少なく とも1個のヌクレオチドを欠失させるか、又はヌクレオチド置換もしくは非螺旋 状タンパク質配列をコードするヌクレオチドの付加により第3の細胞内ドメイン のNもしくはC末端の両親媒性ヘリックスを破壊することにより、段階 (a)のDNAを改変する段階と、 (c)改変DNAを単離する段階と、 (d)改変DNAを発現させる段階と、 (e)修飾レセプターを回収する段階を含む前記方法。 25.請求項24に記載の修飾レセプター。 26.神経ペプチドYレセプターの第3の細胞内ドメインをコードするDNAか ら6〜13個のヌクレオチドを欠失させる請求項24に記載の方法。 27.請求項26に記載の修飾レセプター。 28.修飾神経ペプチドYレセプターが、 (a)D(234〜241)NPY1レセプター、及び (b)D(247〜259)NPY1レセプターから構成される群から選択され る請求項1に記載の単離DNA。 29.修飾神経ペプチドYレセプターが、 (a)D(234〜241)NPY1レセプター、及び (b)D(247〜259)NPY1レセプターから構成される群から選択され る請求項16に記載の単離精製レセプター。 30.修飾レセプターがGタンパク質の有無に拘わらず高親和性状態でアゴニス トと結合するように、第3の細胞内ループのN又はC末端部分に欠失、置換又は 付加をもつNPYレセプターのファミリーの1員をコードする請求項1に記載の 単離DNA。 31.修飾レセプターがGタンパク質の有無に拘わらず高親和 性状態でアゴニストと結合するように、第3の細胞内ループのN又はC末端部分 に欠失をもつNPYレセプターのファミリーの1員をコードする請求項30に記 載の単離DNA。 32.修飾神経ペプチドYレセプターが、該修飾レセプターがGタンパク質の有 無に拘わらず高親和性状態でアゴニストと結合するように第3の細胞内ループの N又はC末端部分に欠失、置換又は付加をもつNPYレセプターのファミリーの 1員である請求項16に記載の単離精製レセプター。 33.修飾神経ペプチドYレセプターが、該修飾レセプターがGタンパク質の有 無に拘わらず高親和性状態でアゴニストと結合するように第3の細胞内ループの N又はC末端部分に欠失をもつNPYレセプターのファミリーの1員である請求 項32に記載の単離精製レセプター。
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