【発明の詳細な説明】
水性トナー受容性コア/シェルラテックス組成物
技術分野
本発明はゼログラフィー、および電子写真複写装置における使用に適した透明
画像記録材料に関する。具体的には、オーバーヘッドプロジェクタで使用するた
めの、特定の物理特性を有するトランスペアレンシー用コーティングに関する。
従来の技術
当技術分野では、多数の異なるタイプの透明画像受容シートあるいは受容体が
知られている。典型的にはこれらの透明シートは、ポリエステルなどの有機樹脂
1種以上より形成される薄い透明な延伸フィルムから構成されており、一方の主
要表面が画像受容層によって上塗りされている。このようなシートは、熱転写印
刷、インクジェット印刷、およびゼログラフィーあるいは電子写真複写などの様
々な印刷および画像法のための受容体として、市販のオーバーヘッドプロジェク
タで使用するのに適したトランスペアレンシーを製造するために利用できる。
ゼログラフィー画像の形成と現像においては、一般に樹脂粒子および顔料粒子
を含むトナー組成物が、光伝導部材上に形成された潜像に塗着される。その後、
画像が受容体に転写され、熱、圧力、あるいはそれらの組み合わせを利用してそ
こに固着される。
日本国特許1289838Aでは、主にスルホン酸またはスルホネートを含むカバー
層を有する複合ポリエステルフィルムが開示されている。複合フィルムは「多重
紙送り」(1枚以上の同時給紙)をなくし、優れたトランスペアレンシー平滑性
およびトナー付着性をもたらすとされている。
米国特許5,104,721では、約0.5乃至5.0のチューコン硬度、および約5°乃至45
℃のガラス転移温度を有するポリマーコーティングで被覆されたポリマー基材を
含む、電子写真印刷あるいは複写、特にレーザー電子写真のための媒体が開示さ
れている。コーティングは、0.20乃至0.80の静止摩擦係数および0.10乃至
0.40の動的摩擦係数を提供する顔料を、少なくとも1種含む。コーティングに使
用されるポリマーには、熱硬化性あるいは熱可塑性樹脂、好ましくはRohm and H
aas製のRhoplexTM樹脂などの水性アクリルエマルジョンを含めることもできる。
改善された画質およびトナー付着性が開示されている。
米国特許5,104,731では、良好なトナー親和性、帯電防止特性、空押し抵抗性
、そして電子写真複写機およびプリンターに対する給紙特性を有する、ドライト
ナー画像形成フィルム媒体が開示されている。媒体は、帯電防止マトリックス層
でコーティングされたポリマー基材を含む。マトリックス層は78℃で30分間経過
後に耐ブロッキング性を有し、20℃および相対湿度50%における表面抵抗性は平
方cm当たり約1x108乃至約1x1014オームである。マトリックスは、Tgが5℃
乃至75℃である熱可塑性ポリマーを1種以上含み、熱間圧延フューザー空押しに
抵抗性のある架橋ポリマーを少なくとも1種含み、少なくとも1種のポリマーは
導電性を有する。
米国特許4,480,003では、普通紙電子複写機用のトランスペアレンシーフィル
ムが開示されている。柔軟、透明、且つ耐熱性のポリマーフィルムの1番目の表
面は、画像受容層、好ましくはトナー受容性であり熱可塑性で透明な、分散シリ
カ粒子含有ポリメチルメタアクリレートポリマーによってコーティングされてい
る。フィルム基材の2番目の主要表面は、好ましくはピリジンおよび2アミノ-
ピリジンと、部分的にクロロメチル化されたポリスチレンとの反応に由来するポ
リマーである、非移行性導電性材料のコーティングを有する。適切な付着性を提
供するために、ポリマーフィルム基材と電性材料層の間に下塗りがあるのが好ま
しい。また磨耗、抵抗性、粗さおよび滑り特性を調節するための保護コーティン
グも好ましい。シートはスタックから滑らかに給紙できて、透明な背景を生じる
ことが開示された。
米国特許4,869,955では、静電普通紙複写機を用いてトランスペアレンシーを
作成するのに適した素子が開示されている。素子には、ポリエチレンテレフタレ
ート支持体と、その上にコーティングされた少なくとも1つの下塗り層と、さら
にその上にあるカルボン酸基を有するポリマー帯電防止剤と、アクリレート結合
剤と、架橋剤と、メタアクリル酸ブチル変性ポリメタアクリレートビーズと、極
微ポリエチレンビーズとの混合物を含むトナー受容層とが含まれる。
米国特許4,956,225では、ポリ(エチレンオキシド)およびカルボキシメチル
セルロース;ポリ(エチレンオキシド)、カルボキシメチルセルロースおよびヒ
ドロキシプロピルセルロース;ポリ(エチレンオキシド)およびフッ化ビニリデ
ン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー;ポリ(クロロプレン)およびポリ(
α-メチルスチレン);ポリ(カプロラクトン)およびポリ(α-メチルスチレン
);ポリ(ビニルイソブチルエーテル)およびポリ(α-メチルスチレン);ポ
リ(カプロラクトン)およびポリ(α-メチルスチレン);塩素化ポリ(プロピ
レン)およびポリ(α-メチルスチレン);塩素化ポリ(エチレン)およびポリ
(α-メチルスチレン);および塩素化ゴムおよびポリ(α-メチルスチレン)か
らなる群より選択される配合を含むトナー受容性コーティングで、1表面がコー
ティングされたポリマー基材を含む、電子写真およびゼログラフィー画像形成に
適したトランスペアレンシーが開示されている。また第1および第2のコーティ
ング層を有するトランスペアレンシーも開示されている。
米国特許5,229,188では、2つの透明樹脂層を含むフルカラー画像形成用透明
ラミネートフィルムが開示されている。1番目の樹脂層は耐熱性であり、2番目
の樹脂層はカラー画像形成のために用いられるトナーを構成する結合樹脂に対し
、相容性を持たねばならない。2番目の樹脂層は、トナーの固定温度においてト
ナーの結合樹脂よりも大きな弾性を有する。樹脂の貯蔵弾性が異なりさえすれば
2番目の樹脂は、例えばスチレンタイプあるいはポリエステルタイプなど、トナ
ー結合剤と同「種」すなわち同タイプでも良い。
米国特許5,026,782および5,147,940では、少なくとも一部がシェルポリマーに
よって被覆された非膨潤性コアポリマーを含む、不透明ポリマー粒子が開示され
ている。コアポリマーは、Tgが少なくとも50℃であるハロゲン化ビニルより製
造できる。塗料、紙コーティング剤およびフィルム、特にラテックス結合剤組成
物の製造用のポリマーが開示されている。
米国特許5,216,044では、乾燥状態において自然に多孔性になる、直径が0.1か
ら5.0μmの中実コア/シェルポリマー粒子を有する、合成樹脂エマルジョンが開
示されている。合成樹脂エマルジョン製造過程には、例えば、アクリレートエ
ステルおよびそれと共重合可能な別のモノマーとのエマルジョン重合によりコア
粒子を調製するステップと、次に内部コア粒子よりも加水分解抵抗性が高いポリ
マーのシェルを形成するステップが含まれる。この合成樹脂エマルジョンの微細
ポリマー粒子によって、重量が軽減し、硬度、磨耗抵抗性および耐熱性が改善す
る。また粒子は、様々な組成物、紙、金属、プラスチック、繊維および布に対す
る添加剤としても使用できる。
米国特許5,254,403では、ラテックス形成ポリマーと、多糖類と、オキシアル
キレンモノマー含有ポリマーとの混合物を含む画像受容層および基材を有する、
記録シートが開示されている。記録シートは湿度50%乃至80%で、50℃を超える
温度において、高い光学濃度と、最小内部カラーブリードと、最小ブロッキング
とを示した。
米国特許4,497,917では、コアが70℃よりも高いTgを有し、シェルが25℃乃至
60℃のTgを有するコア/シェルポリマー粒子を含む、ラテックス組成物が開示
されている。シェルのTgが比較的低いため、写真フィルム基材および層に対す
るコーティングを形成するために通常用いられる条件で、粒子は十分に融合し連
続的な層を形成できる。好ましいラテックス組成物は80%乃至95%重合α,β-エ
チレン結合性不飽和モノマーのコアポリマーと、これもまた重合α,β-エチレン
結合性不飽和モノマーのシェルポリマーとを含む。
米国特許4,891,285では、フィルム基材と、該基材表面の画像受容層と、基材
から遠位にある受容層表面のトナー画像層とを含む画像複写フィルムが開示され
ている。受容層はハロゲン化ビニルのターポリマーと、2乃至6個の炭素を含む
飽和脂肪族カルボン酸のビニルエステルと、エチレン結合性不飽和ターモノマー
を含有する官能基とを含む。この複写用フィルムは改善されたトナー付着性と、
磨耗および抹消に対する優れた抵抗性を有する。
米国特許5,212,008では、基材とその上にある1番目のコーティング、および
2番目のコーティングを含む記録シートが開示されている。1番目のコーティン
グには、ポリマーと、該ポリマーのための架橋剤と、触媒とが含まれる。2番目
のコーティングには、結合剤および四級アミノ化合物が含まれる。
米国特許5,254,403では、ラテックス形成ポリマー、多糖体およびオキシアル
キレンモノマー含有ポリマーの混合物を含む、基材と画像受容層とを含む記録シ
ートが開示されている。記録シートは 50%乃至80%の湿度、50℃よりも高い温
度で、高い光学濃度、最小内部カラーブリード、および最小ブロッキング性を示
す。
米国特許5,208,211では、透明支持体および上塗り層を含む画像受容性シート
が開示されている。使用される画像形成用トナーあるいは前記トナーで用いられ
る樹脂よりも流体化開始温度が低く、多孔状態であるために白色不透明である熱
可塑性樹脂が上塗り層に含まれる。
米国特許5,289,245では、トナー画像が記録材料上に形成され、次いで離型剤
を塗着した固定回転部材を用いた加圧によって、トナー画像が該記録材料上に固
着される電子写真用の記録材料が開示されている。一実施例では、記録材料は基
底層と、使用するトナーに対して基質層よりもさらに大きな相容性を有する1番
目の樹脂層と、離型剤吸収材を含む2番目の樹脂層とを有する。さらに別の実施
例では、相容性のある樹脂層が、離型剤吸収材も含有している。カラー画像形成
の実施例では、相容性のある層の下に、離型剤吸収材も含有している樹脂層が提
供される。
米国特許5,266,383では、主に酸化アルミニウム粒子から構成される表面層、
および紙でできておりインク吸収性を有する下層を含む、記録媒体が開示されて
いる。酸化アルミニウム粒子の粒度は5μm以下である。これは濃度が高く、優
れたインク吸収性と発色特性を有し、インルーム脱色による劣化がわずかな画像
を与えることができる。
米国特許5,330,823では、実質的に透明な基材と、その上にコーティングされ
た結合ポリマーと、少なくとも結合ポリマーコーティングの表面に存在する帯電
防止成分の粒子とを含む記録シートが開示されている。さらに別の方法では、帯
電防止成分および滑り防止成分の双方が、シートの単一コーティング層に含まれ
る透明記録シートが提供される。
米国特許5,308,389では、金属その他の表面に柔軟なフィルムを形成するため
の、水和性ポリウレタンエラストマー、錆止め剤、増粘剤、分散剤および不凍剤
を含む水性組成物が開示されている。これはすばやく不粘着性になる非黄変性の
高光沢フィルムを提供する。
米国特許5,183,504では、1)エチレンモノマー含有アミド基5乃至40重量%と
、エチレンモノマー含有酸性基3乃至15重量%と、エチレンモノマー含有水酸基
10乃至40重量%と、残りはその他のエチレンモノマーでできており、酸性基の一
部が中和されている水性アクリル樹脂、および2)一級および/または二級ポリア
ミン含有の特定ウレタンオリゴマー分散を含む、水性金属塗料が開示されている
。
米国特許No.5,141,983では、1)ジイソシナネートと、カルボン酸基含有グリコ
ールを含むグリコール類との反応により、ウレタンプレポリマーを調製し、該ウ
レタンプレポリマーを中和し、該中和したウレタンプレポリマーをヒドラジン誘
導体を用いて鎖延長することで得られる水性ポリウレタン樹脂、および2)構成モ
ノマーが総重合可能モノマー100重量部当たり少なくとも0.5重量部の量で、カル
ボニル基含有モノマー、あるいはアミド基含有モノマーを含むアクリルコポリマ
ーの水性分散を含む、水性塗料が開示されている。固形分の点から見た1)対2)の
重量比は100/5対5/100である。この組成物は数ある中でも特に湿潤剤、増粘剤お
よび/または流動性調節剤あるいはフィルム形成補助剤として利用できる。
米国特許5,156,904では、フィルムの熱固定前にポリエチレンイミンでインラ
インコーティングされた、延伸ポリマーフィルムが開示されている。ラミネート
製造のために、ポリエチレンまたはアイオノマータイプポリマーなどのその他の
ポリマーと共に使用した場合、121℃、15psiで水中に2時間置いた後も、このフ
ィルムは、ポリマーフィルムと押し出しコーティングされたポリマーとの間に、
離層の徴候を示さなかった。ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
米国特許5,212,273では、極性基含有モノマーが実質的に皆無であるエチレン
結合性不飽和モノマー混合物の重合によって得られる、架橋結合ポリマー微粒子
が開示されている。前記モノマーの少なくとも1種は、オキシエチレン基を持た
ないポリエチレン結合性不飽和架橋結合モノマーである。架橋結合ポリマー微粒
子は、ポリエステル乳化剤の不在下、水性エマルジョン重合法によって調製され
、共沸蒸留によって水性重合媒体から分離され有機媒体に変換される。微粒子は
有機溶剤性硬質塗料において有用であり、カラーコーティング、透明コーティン
グまたは複合カラー透明コーティングにも利用できる。微粒子は垂れ下り抵抗、
お
よびコーティングのメタリック顔料パターンコントロールを改善し、コーティン
グの望ましい全般的特性を損ねないことが開示されている。
米国特許5,310,591では、2つの主要表面を有する透明な裏打ち材を含む、普
通紙複写機で使用するのに適した透明画像記録シートが開示されており、前記シ
ートには流れ方向および横断方向があり、a)画像形成ポリマーを約65乃至約99.9
部と、b)平均粒度が約1μm乃至約15μmの範囲にある少なくとも1種のポリマー
粒子を約0.1乃至約15部と、c)帯電防止剤を0乃至約20部含む透明水性トナー受
容性コーティングが、少なくとも一方の主要表面にコーティングされており、ト
ナー受容性コーティングは裏打ち材製造中、a)前記フィルムの延伸前、およびb
)流れ方向の一軸延伸後、からなる群より選択される時点において透明裏打ち材
上にコーティングされる。
米国特許5,310,595では、2つの主要表面を有する透明な裏打ち材を含む、普
通紙複写機で使用するのに適した透明画像記録シートが開示されており、前記シ
ートには流れ方向および横断方向があり、二環式アルキル(メタ)アクリレート
と、約1乃至約12個の炭素原子を有する脂肪族(メタ)アクリル酸アルキルと、
芳香族(メタ)アクリレートと、極性モノマーとからなる群より選択される少な
くとも1種のモノマーより形成され、構造式
(式中Rは水素あるいはメチルを表し、R1およびR2は水素、および最大12個、
好ましくは2個の炭素原子を有するアルキル基、あるいはそれらの四級陽イオン
塩を表す)を有する画像形成ポリマーと、良好な減摩特性を有する少なくとも1
種の新規長鎖ポリマー粒子と、オプションとして陽イオン剤と、陰イオン剤と、
フッ化剤と非イオン剤とからなる群より選択される帯電防止剤とを含む、透明水
性トナー受容性コーティングが、少なくとも一方の主要表面上に塗着されている
。
本発明者らは、異なる結合樹脂と共に様々なトナーを用いて様々な複写機にお
いて画像形成するのに有用な、画像受容性コーティングを有し、優れたトナー付
着性、画像品質および給紙特性を有する透明フィルムを形成するために、水性媒
体からラテックスの形態で基材上にコーティングできる一群のコア/シェルラテ
ックスポリマーを発見した。
課題を解決するための手段
本発明は、
a) コアがシェルよりも低いTgを有し、該コア/シェルラテックッスポリマー
のコアとシェルの比率が10/90乃至90/10の範囲にある、透明フィルム形成コア/
シェルラテックッスポリマー65乃至99部と、
b) ポリマー粒子1乃至15部と、
c) 陽イオン剤と、陰イオン剤と、フッ化剤と、非イオン剤とからなる群より選
択される帯電防止剤0乃至20部と
を含む電子写真あるいはゼログラフィー画像形成に適した透明水性トナー受容性
組成物を提供する。
本発明の好ましいトナー受容性組成物は、
a)1)i) 1乃至12個の炭素原子を有する少なくとも1種のα,β-エチレン結合
性不飽和モノマー60乃至100部と、
ii)二環式アルキル(メタ)アクリレートおよび芳香族(メタ)アクリレ
ートからなる群より選択される少なくとも1種のモノマー0乃至40部より形成さ
れる
コアと、
2)i) 1乃至12個の炭素原子を有する少なくとも1種のα,β-エチレン結合
性不飽和モノマー35乃至100部と、
ii)二環式アルキル(メタ)アクリレートおよび芳香族(メタ)アクリレ
ートからなる群より選択される少なくとも1種のモノマー0乃至65部より形成さ
れる
シェルと
を含むコア/シェルラテックスポリマーと、
b)1) 化学式
(式中R2は水素またはメチル基を表し、nは4乃至18の整数を表す)を有
する重合ジオールジ(メタ)アクリレート少なくとも20重量部と、
2) 化学式
(式中R2は水素またはメチル基を表し、mは12乃至40の整数を表す)を有
する少なくとも1種の共重合ビニルモノマー0乃至80部と、
3) ビニルエステル、アクリルエステル、メタアクリルエステル、スチレン
、それらの誘導体、およびそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも
1種の共重合エチレン結合性不飽和モノマーであって、a)、b)、c)の合計が100
部になり、0.25μm乃至15μmの平均粒度を有するもの0乃至30部と
を含む平均粒度0.25μm乃至15μmのポリマー粒子1乃至15部と、
c) 陽イオン剤と、陰イオン剤と、フッ化剤と、非イオン剤とからなる群より選
択される帯電防止剤0乃至20部と
を含む。
さらに本発明は様々なプリンターと、電子写真およびゼログラフィー複写機で
画像形成するのに適した透明画像受容性シートも提供する。画像受容性シートは
、ここで開示されるコア/シェルラテックスポリマーを含む水性トナー受容性組
成物で少なくとも一方の主要表面がコーティングされた、透明ポリマー基材を含
む。
ここでの用法では、用語は以下の意味を有する。
1. 「コア/シェルラテックスポリマー」と言う用語は、各不連続球がシェル
に囲まれたコアを有する球形ポリマーを意味する。
2. (メタ)アクリル、(メタ)アクリレートなどという用語は、同等物のメ
タアクリレートおよびアクリレートバージョンの双方が、定義される群に含まれ
ることを意味する。
あらゆる割合、百分率および比率は、ここでは特に断りのない限り重量値であ
る。
発明の詳細な説明
本発明の水性トナー受容性組成物は、コア/シェルラテックスポリマーのコア
対シェル比率が10/90乃至90/10、好ましくは25/75乃至50/50の範囲にあるコア/
シェルラテックスポリマーを含む。コアポリマーはシェルよりも低いTgを有す
る。コアのTgは好ましくは-60℃乃至20℃、好ましくは-10℃乃至約5℃の範囲
にある。シェルのTgは35°乃至100℃好ましくは40°乃至90℃の範囲にある。シ
ェルのTgが35℃以下の場合、組成物は柔らかくなりすぎ、特に高温および/ま
たは高湿度においてブロッキングの問題が生じる。ブロッキングの問題の典型的
症状は、スタック中の隣接する透明シートとの分離が難しくなることである。一
方、Tgが100℃を超えると、トナー付着性が望ましいレベルよりも低くなる。
コアが存在することによって、顕著なトナー付着性を減少させることなく、通
常可能なよりも高いTgを有するシェルが利用できるようである。実際にトナー
と接触するのはシェル材料のみであるにもかかわらず、これは事実である。より
低温のコア材料があることで、ラテックスエマルジョン全体が、乾燥フィルム状
態において高耐衝撃性複合材として機能し、加えた応力を吸収できるようになる
考えられる。この効果はインストロンを用いて容易に測定できる。コア/シェル
ラテックス材料の百分率破断点伸びは120であり、一方シェル部分のみから製造
された材料の百分率破断点伸びは13であった。
本発明では、コア/シェル画像受容層がより柔軟であればトナー粒子はより多
くの層表面積と接触できるようになり、他方コア材料のTgがより低ければシェ
ルTgが高い画像受容層が、フューザーローラーの高温でより高速に軟化しやす
くなるので、良好なトナー付着性が得られる。
コアは1乃至12個の炭素原子を有する、少なくとも1種のα,β-エチレン結合
性不飽和モノマーより製造される。このモノマーは、コアの60乃至100部、好ま
しくは75乃至90部を占める。このモノマーの割合が100%よりも少ない場合、コ
アはまた二環式アルキル(メタ)アクリレートおよび芳香族(メタ)アクリレー
トからなる群より選択される、少なくとも1種のモノマーも含む。このモノマ
ーは最大40部、好ましくは10乃至25部を占めることができる。
シェルも同様にして1乃至12個の炭素原子を有する、少なくとも1種のα,β-
エチレン結合性不飽和モノマーより製造される。このモノマーは、シェルの最大
100部、好ましくは45乃至80部を占めることができる。このモノマーの割合が100
%よりも少ない場合、シェルはまた二環式アルキル(メタ)アクリレートおよび
芳香族(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種のモノマ
ーも最大65部、好ましくは20乃至55部含むことがある。
有用なα,β-エチレン結合性不飽和モノマーとしては、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、
(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、アクリル
酸n-ブチル、スチレン、ビニルエステルなどが挙げられるが、これらだけには限
定されない。好ましいモノマーとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチルおよび(メタ)アクリル酸イソデシルが挙げられる。
有用な二環式(メタ)アクリレートとしては(メタ)アクリル酸ジシクロペン
テニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、および(メタ)アクリル酸イソボル
ニルが挙げられるが、これらだけには限定されない。好ましい二環式モノマーと
しては(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルが挙げられる。有用な芳香族(メ
タ)アクリレートとしては(メタ)アクリル酸ベンジルが挙げられるが、これら
だけには限定されない。
コアポリマーおよび/あるいはシェルポリマーはまた、アルキル基が最大8個
の炭素原子、好ましくは最大2個の炭素原子を有する、(メタ)アクリル酸アク
リル、あるいは(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、およびN-アルキルアク
リルアミド、N,N-ジアルキルアミノモノアルキル(メタ)アクリレート、N-アル
キルアミノアルキル(メタ)アクリレート、およびそれらの陽イオン塩を含む窒
素含有化合物からなる群より選択される極性モノマーを0乃至20部含むことがで
きる。
好ましい極性モノマーとしては、アクリル酸ヒドロキシエチルおよびメタアク
リレート、N-メチルアクリルアミド、n-ブチルメタアクリルアミド、N-メチロー
ルアクリルアミド、N-ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N1-ジエチ
ル
アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N1-ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、N,N1-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、およびイソブト
キシ(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
これらの極性モノマーがシェルポリマー内に存在する場合、シェルポリマーは
好ましくは架橋している。例えばn-メチロールアクリルアミドおよびイソブトキ
シメタアクリルアミドなどのいくつかの極性モノマーは、乾燥段階で自己架橋結
合を生じるが、他のものは追加的架橋剤の存在を必要とする。有用な架橋剤とし
てはトリメチロールプロパン-トリス-(β-(N-アジリジニル)プロピオネート
)、ペンタエリスリトール-トリス-(β-(N-アジリジニル)プロピオネート)
、トリメチロールプロパン-トリス-(β-(N-メチルアジリジニル)プロピオネ
ート)などの多官能アジリジン;尿素ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデ
ヒド、イソシアネート、多官能エポキシポリマー、アルキルジアルコキシシラン
、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリス(β-メトキシエトキシ)-シラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ-メ
タアクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(β-アミノエチル)アミノ
プロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
コア/シェルラテックスポリマーは、エマルジョン重合法を用いて重合される
。このような技術は本技術分野では周知である。エマルジョン重合法では、重合
容器内に乳化剤の存在が必要である。有用な乳化剤には、陰イオン性界面活性剤
、非イオン性界面活性剤およびそれらの混合物からなる群より選択されるものが
含まれる。特定の例では分子構造が、C6乃至C12のアルキル、アルケニルおよ
び/またはアルケニル基からなる群より選択される少なくとも1つの疎水性部分
、ならびに酸塩、スルホネート、ホスフェート、ポリオキシエチレン硫酸塩、ポ
リオキシエチレンスルホネート、ポリオキシエチレンホスフェートなどからなる
群より選択される、少なくとも1種の陰イオン基、およびこのような陰イオン基
の塩で、前記塩がアンモニウム塩、第三級アミノ塩などからなる群より選択され
るアルカリ金属塩であるものを含むこともある。
有用な陰イオン性界面活性剤の代表的な市販品の例としては、Stepan Chemica
l Co.からPOLYSTEPTM B-3として入手できるラウリル硫酸ナトリウム、Stepan
Chemicalから POLYSTEPTM B-12として入手できるラウリルエーテル硫酸ナトリウ
ム、およびRhone-PoulencからSIPONATETM DS-10として入手できるドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムが挙げられる。
有用な非イオン性界面活性剤としては、有機脂肪あるいはアルキル芳香族疎水
性部分とエチレンオキシドなどの親水性アルキレンオキシドとの縮合生成物を含
む、分子構造を有するものが挙げられる。有用な非イオン性界面活性剤のHLB(
親水性−親油性バランス)は10以上であり、好ましくは10乃至20である。界面活
性剤のHLBは、界面活性剤の親水性(水を好むまたは極性)基と親油性(油を好
むまたは非極性)基の大きさと強度のバランスの表示である。本発明で有用な非
イオン性界面活性剤の市販品の例としては、Rhone-PoulencからそれぞれIGEPALT M
CAまたはCOシリーズとして入手できる、ノニルフェノキシまたはオクチルフェ
ノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール、Union CarbideからTERGITOLTM 15-S
シリーズとして入手できるC11-C15二級アルコールエトキシレート、およびICI
Chemicalsから界面活性剤のTWEENTMシリーズとして入手できる、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。
本発明のエマルジョン重合は、最も好ましくは、陰イオン性界面活性剤対非イ
オン性界面活性剤の比率が10:90乃至90:10である、陰イオン性界面活性剤(単数
または複数)および非イオン性界面活性剤(単数または複数)の混合物の存在下
で実施される。ラテックスポリマーのコアおよびシェル中の全モノマー総重量を
基準にして、有用な乳化剤の範囲は1乃至8重量%、好ましくは1.5乃至7重量%
であり、最も好ましくは2乃至5重量%である。
コア/シェルラテックスポリマーのエマルジョン重合中には、水溶性熱重合開
始剤もまた存在する。適切なものとしては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニア
、過硫酸ナトリウムおよびそれらの混合物からなる群より選択されるもの、およ
び前述の過硫酸塩と、メタ重亜硫酸ナトリウムおよび亜硫酸水素ナトリウムから
なる群より選択される還元剤との反応生成物などの、酸化還元重合開始剤が挙げ
られる。好ましい水溶性熱重合開始剤は、過硫酸カリウムおよび過硫酸アンモニ
アである。ほとんどの水溶性重合開始剤は、好ましくは50°乃至70℃の温度で使
用され、一方酸化還元型重合開始剤は、好ましくは25°乃至50℃の温度で使用さ
れ
る。水溶性熱重合開始剤は、エマルジョン中のモノマー総重量を基準にして、0.05
乃至2部、好ましくは0.1乃至0.5部を占める。
本発明では球形コア/シェルラテックスポリマー以外にも、その他のポリマー粒
子が有用である。これらの直径は1μm乃至15μmの範囲であり、画像記録シート
上に塗着された場合減摩特性を発揮するジオールジ(メタ)アクリレートホモポ
リマーより形成される、ポリ(メチルメタアクリレート)(PMMA)、変性ポリ(
メチルメタアクリレート)、ポリ(四フッ化エチレン)、ポリエチレン粒子を含
めることができる。これらのジオールジ(メタ)アクリレートは、(メタ)アク
リル酸の長鎖脂肪酸アルコールエステルと反応させることができる。好ましい実
施例としては、ジオールジ(メタ)アクリレートのジオールジ(メタ)アクリレ
ートホモポリマー、あるいはコポリマーのどちらか一方と(メタ)アクリル酸の
長鎖脂肪酸アルコールエステルから製造された粒子、PMMAおよび変性PMMAより選
択される粒子が挙げられる。
さらに別の有用な粒子としては、シリカなどの無機粒子、PMMA、変性PMMA、ポ
リエチレンおよび四フッ化ポリエチレンなどのポリマー粒子、尿素ホルムアルデ
ヒドなどの多孔性有機粒子、およびコーティングされたシリカが含まれる。あら
ゆる条件下で良好な給紙特性を得るために、二峰性粒子分布が好ましい。平均粒
度は、好ましくは0.25mm乃至15mmの範囲にある。粒子が0.25mmより小さい場合、
効果的な摩擦係数を得るためにはより多くの粒子の使用が必要であり、これはよ
り重度の曇りを引き起こしがちである。粒子が15mmより大きな場合、粒子を堅固
にコーティングに固定するためにはより厚いコーティングが必要となり、曇りお
よびコーティングの費用が増大する。
最適性能のためには、粒子は好ましくは狭い粒度分布を有しており、すなわち
標準偏差は平均粒度の20%以内である。これらの範囲は好ましくは0.1-0.7μm、
1-6μm、3-6μm、4-8μm、6-10μm、8-12μm、10-15μmである。より好ましくは
、粒子は二峰性粒度分布を有するものである。これは例えばサイズ分布が1-4μm
の粒子と6-10μmの粒子の混合物のように、2つの異なる粒度分布を有する粒子
を混合することで作成される。二峰性粒子が用いられる場合、双方の粒子を上記
の長鎖アルキルポリマービーズより選択することもできるし、あるいは一方の粒
子
をこのようなビーズから選択して、もう一方をPMMAおよびポリエチレンビーズな
どのその他のビーズ、あるいはシリカ粒子などの無機粒子から選択することもで
きる。2つ目のタイプのビーズあるいは粒子も狭い粒度分布を有することが好ま
しい。
どのような粒子の組み合わせを使っても、適切な粒度の組み合わせとしては、
1乃至4μmおよび6乃至10μm、あるいは2乃至6μmおよび8乃至12μm、ある
いは0.20乃至0.5μmおよび1乃至6μmの粒度分布が挙げられる。
コーティング中には、帯電防止剤が存在することもある。有用な薬剤は非イオ
ン性帯電防止剤と、陽イオン剤と、陰イオン剤と、フッ化剤とからなる群より選
択される。有用な薬剤としては、ATMERTMなどの商品名の元に入手できるものが
含まれ、例えば、3Mより入手できるATMERTM 110、1002、1003、1006などと、Jef
famineTMED-4000、900、2000と、FX8およびFX10の誘導体、Mazcr Chemical Co.より
入手できるLarostatTM 60AおよびMarkastatTM AL-14があり、好ましい帯電防止
剤は、CyastatTM SNとして入手できるステラミド-プロピルジメチル-β-ヒドロ
キシ-エチル硝酸アンモニウム、CyastatTM609として入手できるN,N1-bis(2-ヒ
ドロキシエチル)-N-(3'-ドデシルオキシ-2'2-ヒドロキシルプロピル)メチル
アンモニウム硫酸メチルで、どちらもAmerican Cyanamidの製品である。帯電防
止剤が存在する場合、最大20%(固体/固体)までの量が使用できる。好ましい
量はコーティング重量によって異なる。より大きなコーティング重量が使用され
る場合、1-10%が好ましく、より小さなコーティング重量が使用される場合、5-
15%が好ましい。希望次第で、コーティング溶液中に乳化剤を添加することもで
きる。。乳化剤としては非イオン性、あるいは陰イオン性乳化剤、およびそれらの
混合物が挙げられ、非イオン性乳化剤が好ましい。適切な乳化剤としては、HLB
が少なくとも10、好ましくは12乃至18のものが挙げられる。有用な非イオン性乳
化剤としては、Union Carbide Corp.のTergitolTM、特にその「S」シリーズ、Ro
hmand Haas Co.から入手できるTritonTM、およびICI Americaから入手できるTwe
enTMシリーズなどの、C11乃至C18のポリエチレンオキシドエタノールが挙げら
れる。有用な陰イオン性乳化剤としては、アルキル硫酸のナトリウム塩、アルキ
ルスルホン酸、アルキルエーテル硫酸、オレイン酸硫酸、アルキルアリルエーテ
ル硫酸、
アルキルアリルポリエーテル硫酸などが挙げられる。市販品の例としては、Sipo
nateTMおよびSiponicTMの商品名でAlcolac Incから入手できるものなどが挙げら
れる。乳化剤が使用される場合、ポリマーを基準にして1%乃至7%、好ましくは
2%乃至5%の濃度で添加される。
コーティング性を改善するために、エマルジョン中にはHLB値が7-10の追加的
な湿潤剤があっても良い。これらの追加的界面活性剤は重合の完了後、ポリマー
基材のコーティング前に添加される。好ましい追加的湿潤剤としては、
(式中nは6乃至15を表し、Rは水素あるいはメチルを表す)のようなフッ素系
界面活性剤が挙げられる。有用な例としては、3Mから入手できるFC-170Cおよ
びFC-171が挙げられる。さらに別の有用な湿潤剤は、Union Carbideより入手で
きるTritonTMX-100である。
コーティング材料が確実に融合して連続的で完全な層を形成し、通常の印刷工
程で剥離しないよう、エマルジョン基剤層に対して融合助剤を添加することも好
ましい。相容性のある融合助剤としては、CarbitolTMシリーズとしてUnion Carb
ideから入手できるプロピルカルビトール、そしてUnion Carbide製の融合助剤で
あるCellusolveTMシリーズと、PropasolveTMシリーズと、Ektasolveシリーズが
挙げられる。その他の有用な薬剤としてはEastman Chemicals Inc.製のアセテー
トシリーズ、Dow Chemical製のDowanolTMEシリーズ、DowanolTMEアセテートシ
リーズ、DowanolTM PMシリーズおよびそれらのアセテートシリーズ、GAF製のN-
メチル-2-ピロリジン、およびEastman Chemicals Inc.からTexanolTMとして入手
できる3-ヒドロキシ-2,2,4-トリメチルペンチルイソブチレートが挙げられる。
これらの融合助剤は単独で、あるいは混合物として使用できる。
本発明のポリマー化エマルジョン実施例における好ましいオプションの1成分
は、基材に対するさらに厚いコーティングの耐久性を高めるための、追加的付着
性促進剤である。有用な付着性促進剤には、一般式
(式中R1、R2およびR3は、アルコキシル基、およびアルコキシル基が少なく
とも1つ存在するというただし書きのついたアルキル基からなる群より選択され
、nは0乃至4の整数値を表し、Yはクロロ、メタアクリルオキシ、アミノ、グ
リシドオキシ、およびメルカプトからなる群より選択される有機官能基を表す)
を有する有機官能基シランが含まれる。有用なシランカップリング剤としては、
Y-アミノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ
ス(β-メトキシエトキシ)-シラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ-メタア
クリルオキシプロピルトリメトキシシラン、Y-(β-アミノエチル)アミノプロ
ピルトリメトキシシランなどが挙げられる。付着性促進剤は、樹脂全体の0.5%
乃至15%、好ましくは4乃至10%の濃度で添加できる。
本発明のトナー受容性組成物と共に使用されるフィルム基材は、例えばセルロ
ーストリアセテートあるいはジアセテートなどのセルロースエステルのフィルム
、ポリスチレン、ポリアミド、塩化ビニルポリマーおよびコポリマー、ポリオレ
フィンおよびポリアロマーポリマーおよびコポリマー、ポリスルホン、ポリカー
ボネート、ポリエステル、およびそれらの配合などの自立型シートが形成できる
ポリマーより形成できる。適切なフィルムは、例えばテレフタル酸、イソフタル
、フタル、2,5-、2,6-、および2,7-ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、セバシ
ン酸、アジピン酸、アゼライン酸などのアルキル基が最大6個までの炭素原子を
含む1種以上のジカルボン酸、あるいはそれらの低級アルキルジエステルと、エ
チレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオールなどのグリコー
ル1種以上を縮合して得られるポリエステルから生成できる。
好ましいフィルム基材あるいは裏打ち材としては、セルローストリアセテート
あるいはセルロースジアセテート、ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレ
ート、およびポリスチレンフィルムが挙げられる。ポリエチレンテレフタレート
が最も好ましい。フィルム裏打ち材は、50μm乃至150μmの範囲の厚みを有する
ことが好ましい。厚みが50μm未満のフィルム裏打ち材は、画像材料に対する通
常の方法では取り扱いが困難である。厚みが150μmを超えるフィルム裏打ち材は
、非常に堅く特定の市販の複写機では給紙が困難である。
フィルム基材へのトナー受容性組成物の付着性を促進するために、フィルム基
材表面を1種以上の下塗り剤で、単層あるいは多層処理することが望ましい場合
もある。有用な下塗り剤としては、基材ポリマーに対して膨潤作用を有すること
が知られているものが挙げられる。一例としては、有機溶剤に溶解したハロゲン
化フェノールが挙げられる。さらに別の方法としては、フィルム基材表面を、コ
ロナ処理あるいはプラズマ処理などの処理によって変性させることもできる。
下塗り層が用いられる場合、比較的薄く、好ましくは2mm未満、最も好ましく
は1mm未満にすべきであり、通常のコーティング法でコーティングされる場合も
ある。
本発明のトランスペアレンシーは、基材とその少なくとも一方の主要表面にコ
ーテイングされた水性トナー受容性組成物を含む。本発明のトランスペアレンシ
ーは透過モードあるいは反射モードで視覚化するための、すなわちオーバーヘッ
ドプロジェクターに関連した画像形成トランスペアレンシーの製作において特に
有用である。フィルム形成ポリマー中には、コーティング特性またはその他の特
性を改善する目的で、その他のオプション成分が存在することもある。
以下の実施例は例証を目的としてのみ提示されるものであり、請求項でのみ示
される本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1
トナー受容層を有するトランスペアレンシーフィルムが、以下のように調製さ
れ試験される。
A.コア/シェルラテックスポリマーの調製
還流冷却器、温度計、撹拌機、定量ポンプおよび窒素ガス吸気口を装着した四
分枝フラスコに、脱イオン水2544g、Union Carbideより入手できるTritonTMX405
58gおよびRhone-Polencより入手できるSiponateTM DS 105.1gが添加された。次
に混合物は窒素ガス内で、攪拌され60℃に加熱された。加熱の間に、アクリル酸
イソボルニル(IBOA)40gおよびアクリル酸エチル(EA)363gを含んだコ
アモノマープレミックスが、反応器中に入れられた。バッチ温度が60℃に達した
時に、重合開始剤を反応器に添加して重合を開始させ、反応は自然に発熱させた
。発熱ピーク時にバッチ温度設定点を70℃に上昇させ、残りの重合期間中その温
度を保ち、IBOA330g、メタアクリル酸メチル(MMA)518g、およびEA94gを含有し
たシェルモノマープレミックスを、定量ポンプを使って反応に加えた。シェルモ
ノマー供給が完結するまでにおよそ60乃至70分かかった。シェルモノマー供給が
完結した時点において、残留モノマーを除去するために70℃で2時間重合を継続
した。次にラテックスは室温に冷却され、凝塊を取り除くために25μmフィルタ
ーを通して濾過された。このようにして30:70のコア:シェル比を有するラテック
スが調製された。
B.ラテックスコーティング溶液の混合
ラテックス661.67gにTritonTMX-405 16.54gを、攪拌しながらゆっくりと加え
た。次にCyastatTMSNの50%固溶体3.57gが、CyastatTM609の50%固溶体3.57gと
共に添加された。次に10%固形分FC-170Cプレミックス85.0gを、粒度4μmのSMA
ビーズ16g、粒度8μmのSMAビーズ16g、およびUnion Carbideから入手できるA1
120定着剤39.7gと共に攪拌しながらラテックスに加えた。この溶液に脱イオン水
を加えて全量を3400gにした。最後にDow65消泡剤の10%固溶体2.6gを混ぜながら
添加した。最終的なラテックスコーティング溶液の固形分は5.7%であった。
C.ラテックスコーティング溶液の塗着
グラビアロールコーティング装置を用いて、空気コロナ処理済100μmポリ(エ
チレンテレフタレート)(PET)フィルム上に、コーティング溶液が塗着され乾
燥された。コーティングされたウェブの乾燥は、ゾーン1を93℃に設定し、ゾー
ン2を149℃に設定した乾燥機内部で2段階で行われた。ウェブは各ゾーンに12
秒間留められた。乾燥したコーティング重量は0.26g/m2であった。
D.特性の測定
様々な市販の複写機を使って、あらゆる機能的および非機能的特性を測定した
。結果は表1に要約されている。
5台の異なる複写機に、本発明の受容体シートを様々な温度および相対湿度で
給紙した。以下の表は各機械の給紙エラーおよび総給紙枚数を示す。
実施例2
トナー受容層を有するトランスペアレンシーフィルムが、以下のように調製さ
れ試験される。
A.コア/シェルラテックスポリマーの調製
還流冷却器、温度計、撹拌機、定量ポンプおよび窒素ガス吸気口を装着した四
分枝フラスコに、脱イオン水2544g、TritonTMX40558gおよびSiponateTM DS 10
5.1gが添加された。次に混合物は窒素ガス内で、攪拌され60℃に加熱された。加
熱の間に、アクリル酸イソボルニル(IBOA)40gおよびアクリル酸エチル(EA)363g
を含んだコアモノマープレミックスが、反応器中に入れられた。バッチ温度が60
℃に達した時に、重合開始剤を反応器に添加して重合を開始させ、反応は自然に
発熱させた。発熱ピーク時にバッチ温度設定点を70℃に上昇させ、残りの重合期
間中その温度を保ち、IBOA 330g、メタアクリル酸メチル(MMA)518g、およびEA
94gを含有したシェルモノマープレミックスを、定量ポンプを使って反応に加え
た。シェルモノマー供給が完結するまでにおよそ60乃至70分かかった。シェルモ
ノマー供給が完結した時点において、残留モノマーを除去するために70℃で2時
間重合を継続した。次にラテックスは室温に冷却され、凝塊.を取り除くために2
5μmフィルターを通して濾過された。このようにして30:70のコア:シェル比を有
するラテックスが即時使用可能になった。
B.ラテックスコーティング溶液の混合
パートAからのコア/シェルラテックス364.7gに、N-メチルピロリジン(NMP)38
.7gを攪拌しながらゆっくりと添加した。次に平均粒度4mmを有するSMAビーズの
30%スラリ20gと共に、CyastatTM 609の10%固溶体64.5gとFC 170Cの10%固溶
体30gのプレミックスを、攪拌しながらラテックスに添加した。これにGracc Dav
idsonより入手できる、10-12μmの平均粒度を有するSyloidTM 221の20%溶液30g
と、Union Carbideより入手できるA1120付着性促進剤10%溶液49.6
を添加した。
C.ラテックスコーティング溶液の塗着
グラビアロールコーティング装置を用いて、空気コロナ処理済100mmポリ(エ
チレンテレフタレート)(PET)フィルム上にコーティング溶液が塗着され、乾
燥された。コーティングされたウェブの乾燥は、ゾーン1を93℃に設定し、ゾー
ン2を149℃に設定した乾燥機内部で2段階で行われた。ウェブは各ゾーンに12
秒間留められた。乾燥したコーティング重量は0.26g/m2であった。
D.特性の測定
様々な市販の複写機を使って、あらゆる機能的および非機能的特性を測定した
。結果は表1Aおよび1Bに要約されており、どちらの実施例でもコーティング耐久
性値は4であり、トナー付着性は1100を超えた。
トナー受容層を有するトランスペアレンシーフィルムが、以下のようにして調
製され試験される。
A.コア/シェルラテックスポリマーの調製
還流冷却器、温度計、撹拌機、定量ポンプおよび窒素ガス吸気口を装着した四
分枝フラスコに、脱イオン水2544g、TritonTMX405 58gおよびSiponateTM DS 10
5.1gが添加された。次に混合物は窒素ガス内で、攪拌され60℃に加熱された。加
熱の間に、アクリル酸イソボルニル(IBOA)40gおよびアクリル酸エチル(EA)363g
を含んだコアモノマープレミックスが、反応器中に入れられた。バッチ温度が60
℃に達した時に、重合開始剤を反応器に添加して重合を開始させ、反応は自然に
発熱させた。発熱ピーク時にバッチ温度設定点を70℃に上昇させ、残りの重合期
間中その温度を保ち、IBOA 330g、メタアクリル酸メチル(MMA)518g、およびEA
94gを含有したシェルモノマープレミックスを、定量ポンプを使って反応に加え
た。シェルモノマー供給が完結するまでにおよそ60乃至70分かかった。シェルモ
ノマー供給が完結した時点において、残留モノマーを除去するために70℃で2時
間重合を継続した。次にラテックスは室温に冷却され、凝塊.を取り除くために2
5μmフィルターを通して濾過された。このようにして30:70のコア:シェル比を有
するラテックスが即時使用可能になった。
B.ラテックスコーティング溶液の混合
パートAからのコア/シェルラテックス364.7gに、N-メチルピロリジン(NMP)3
8.7gを攪拌しながらゆっくりと添加した。次に平均粒度4μmを有するSMAビーズ
の30%溶液20gと、平均粒度を有する10-12μmのSyloidTM 221の20%溶液30gと、
Union Carbideより入手できるA1120付着性促進剤10%溶液49.6gと、Triton405の
10%溶液96gと共に、CyastatTM609の10%固溶体64.5gとFC-170Cの10%固溶体30g
のプレミックスを、攪拌しながらラテックスに添加した。この溶液に脱イオン水
2287.6gが添加された。
C.ラテックスコーティング溶液の塗着
グラビアロールコーティング装置を用いて、空気コロナ処理済100μm PETフィ
ルム上にコーティング溶液が塗着され、乾燥された。コーティングされたウェブ
の乾燥は、ゾーン1を93℃に設定し、ゾーン2を149℃に設定した乾燥機内部で
2段階で行われた。ウェブは各ゾーンに12秒間留められた。乾燥したコーティン
グ重量は0.26g/m2であった。
D.特性の測定
様々な市販の複写機を使って、あらゆる機能的および非機能的特性を測定した
。結果は表2に要約した。
実施例3
トナー受容層を有するトランスペアレンシーフィルムは、以下のようにして調
製され、試験される。
A.コア/シェルラテックスポリマーの調製
還流冷却器、温度計、撹拌機、定量ポンプおよび窒素ガス吸気口を装着した四分
枝フラスコに、脱イオン水2544g、TritonTMX40558gおよびSiponateTMDS105.1gが
添加された。次に混合物は窒素ガス内で、攪拌され60℃に加熱された。加熱の間
に、アクリル酸イソボルニル(IBOA)40gおよびアクリル酸エチル(EA)363gを
含んだコアモノマープレミックスが、反応器中に入れられた。バッチ温度が60℃
に達した時に、重合開始剤を反応器に添加して重合を開始させ、反応は自然に発
熱させた。発熱ピーク時にバッチ温度設定点を70℃に上昇させ、残りの重合期間
中その温度を保ち、IBOA 330g、メタアクリル酸メチル(MMA)471g、メタアクリ
ル酸ヒドロキシエチル(HEMA)47g、およびEA 94gを含有したシェルモノマープ
レミックスを、定量ポンプを使って反応に加えた。シェルモノマー供給が完結す
るまでにおよそ60乃至70分かかった。シェルモノマー供給が完結した時点におい
て、残留モノマーを除去するために70℃で2時間重合を継続した。次にラテック
スは室温に冷却され、凝塊.を取り除くために25μmフィルターを通して濾過され
た。このようにして30:70のコア:シェル比を有するラテックスが即時使用可能に
なった。
B.ラテックスコーティング溶液の混合
パートAからのコア/シェルラテックス364.7gに、N-メチルピロリジン(NMP)38
.7gを攪拌しながらゆっくりと添加した。次に平均粒度8μmを有するSMAビーズ
の30%溶液20gと、平均粒度10-12μmを有するSyloidTM620の20%溶液30gと、A11
20付着性促進剤10%溶液49.6gと、BrijTM35(ICIより入手可)10%溶液96gと共
に、CyastatTM 609の10%固溶体64.5gとFC-170Cの10%固溶体30gのプレミックス
を、ラテックスに攪拌しながら添加した。これによりコア/シェルラテックスポ
リマー100部に対して潤滑剤含量が7.4部になった。
この溶液に脱イオン水2287.6gを添加した。最後に、PHを9に保つために、
10%アンモニウムヒドロキシド固溶体6.5gを混合しながら添加し、続いてコーテ
ィングに先だってSancorより入手できるXAMA-710%溶液12.4gを添加した。
C.ラテックスコーティング溶液の塗着
グラビアロールコーティング装置を用いて、ポリビニリデン処理済100μmポリ
(エチレンテレフタレート)(PET)フィルム上にコーティング溶液が塗着され
、乾燥された。コーティングされたウェブの乾燥は、ゾーン1を93℃に設定し、
ゾーン2を149℃に設定した乾燥機内部で2段階で行われた。ウェブは各ゾーン
に12秒間留められた。乾燥したコーティング重量は0.26g/m2であった。
D.特性の測定
様々な市販の複写機を使って、あらゆる機能的および非機能的特性を測定した
。結果は表2に要約した。
実施例4−10
これらの画像受容シートは実施例1と同様にして製造された。コア/シェル比
、Tg、およびコア中のモノマー比率の変動は、試験結果と共に表2に示されて
いる。
実施例11−12
以下の成分以外は、これらの画像受容シートは実施例2と同様にして製造され
た。
これらの画像受容シートもまた同様にしてコーティングされ、試験され、結果は
表3に示されている。
実施例13−14
表4に示したようにコア/シェルらテックスポリマーが、HEMAではなく N-メ
チロルアクリルアミド(NMA)で製造されたことを除いては、この画像受容シー
トは実施例2と同様にして製造された。
これらの画像受容シートもまた実施例2と同様にして試験され、結果は表5に
示されている。
実施例15−20
表5に示した成分以外は、これらの画像受容シートもまた実施例2と同様にし
て試験され、結果は表5に示されている。
これらの画像受容シートもまた実施例2と同様にして試験され、結果は表7に
列挙されている。
実施例21−22
表5に示した成分以外は、これらの画像受容シートもまた実施例2と同様にし
て試験され、結果は表6に示されている。
実施例21のコーティング溶液は、XAMA-7およびZelecの双方が架橋剤として
添加されたことを除いては、実施例1に倣って製造され、一方、実施例22のコ
ーティング溶液は、Zelec架橋剤のみを用いて製造された。これらの画像受容性
シートは実施例2と同様にして試験し、結果は表7に示されている。