JPH105736A - アルカリ性飛灰の処理方法 - Google Patents

アルカリ性飛灰の処理方法

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JPH105736A
JPH105736A JP8177170A JP17717096A JPH105736A JP H105736 A JPH105736 A JP H105736A JP 8177170 A JP8177170 A JP 8177170A JP 17717096 A JP17717096 A JP 17717096A JP H105736 A JPH105736 A JP H105736A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経済的にアルカリ性飛灰を減容化及び/又は
無害化処理すると共に、資源化することができるアルカ
リ性飛灰の処理方法を提供する。 【解決手段】 アルカリ性飛灰を減容化及び無害化する
処理方法において、該飛灰に水を添加して水スラリーを
調合し、調合した水スラリーを湿式比重選鉱することに
より、粒径が細かくて、比重の軽い消石灰が主体の上層
スラリーを飛灰から選別することとしたものであり、前
記選別した上層スラリーは、固液分離し、分離した固形
分に水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの水溶液を加
え、pH12.5以上のアルカリ性として、含有されて
いるPb、Zn及びCuを液相中に浸出し、分離する
か、又は該飛灰に水を添加して含有する塩分を水洗除去
後、得られる飛灰に水酸化ナトリウム又は水酸化カリウ
ムの水溶液を加え、pH12.5以上のアルカリ性とし
て、含有されているPb、Zn及びCuを液相中に浸出
し、分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飛灰の処理方法に
係り、特に、都市ゴミやシュレッダーダスト等の固形廃
棄物を焼却する際、及び焼却灰や焼却飛灰を溶融する際
に発生するアルカリ性飛灰を減容化及び/又は無害化と
資源化処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】固形廃棄物の焼却減容化処理又は焼却灰
や飛灰の溶融減容化処理において、飛灰と共に塩化水素
等の酸性ガスが発生する。該酸性ガスの処理には紛状の
消石灰を吹き込む、いわゆる乾式処理法が広く用いられ
ている。この場合、バッグフィルターにてアルカリ性飛
灰が回収される。アルカリ性飛灰は特別管理一般廃棄物
に指定されており、その埋め立て処分には無害化のため
の重金属安定化処理が必要である。しかし、アルカリ性
飛灰の重金属安定化処理はコストが高く、また、埋め立
て処分場の確保が益々困難となっている問題がある。そ
うした状況の中で、飛灰の減容化、無害化と資源化を目
的とする処理技術の開発が盛んに行われている。例え
ば、飛灰を酸浸出することにより重金属を回収する方法
がある。しかしながら、アルカリ性飛灰に消石灰や酸化
マグネシウム等、塩基性物質が多く含まれているため、
従来の酸浸出法を該飛灰に適用した場合に、大量の鉱酸
が必要で、処理コストが高く、また装置の腐食など問題
が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題を解決し、経済的にアルカリ性飛灰を減容化及
び/又は無害化処理すると共に、資源化することができ
るアルカリ性飛灰の処理方法を提供することを課題とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、アルカリ性飛灰を減容化及び無害化す
る処理方法において、該飛灰に水を添加して水スラリー
を調合し、調合した水スラリーを湿式比重選鉱すること
により、粒径が数μmと細かくて、比重の軽い消石灰が
主体の上層スラリーを飛灰から選別することを特徴とす
るアルカリ性飛灰の処理方法としたものである。前記処
理方法で選別した上層スラリーは、固液分離し、分離し
た固形分に水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの水溶
液を加え、pH12.5以上のアルカリ性として、含有
されているPb、Zn及びCuを液相中に浸出し、分離
することができる。また、本発明では、アルカリ性飛灰
を無害化処理する方法において、特に消石灰の含有量が
少ない飛灰に対して、該飛灰に水を添加して含有する塩
分を水洗除去後、得られる飛灰に水酸化ナトリウム又は
水酸化カリウムの水溶液を加え、pH12.5以上のア
ルカリ性として、含有されているPb、Zn及びCuを
液相中に浸出し、分離するアルカリ性飛灰の処理方法と
したものである。
【0005】前記方法において、分離したアルカリ浸出
液は、硫化剤を添加して、液中のPb、Zn及びCuを
硫化物として沈殿させて、回収することができる。硫化
剤としてNaS又はNa2 Sを用いた場合においては、
硫化反応に伴ってNaOHが生成するから、これをアル
カリ浸出に再利用することができる。また、前記の上層
スラリーからアルカリ浸出液を分離して得た固形分は、
乾燥後、粉砕して排ガス処理用のアルカリ剤として再利
用することができ、さらに、飛灰から上層スラリーを選
別分離した後の固形分又は飛灰を水洗後、直接アルカリ
浸出後の固形分は、水洗・乾燥して建設材料として用い
ることができる。さらに、排ガス中のダイオキシン、フ
ラン及び揮発性水銀を捕捉除去するために、粉末活性炭
を消石灰と一緒に吹き込む場合には、粉末活性炭は消石
灰と一緒に選別、回収され、リサイクル使用できる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、飛灰に含まれている過
剰の消石灰が飛灰の無害化処理と金属回収処理を難しく
している点に着目して鋭意に研鑽を重ねた結果、湿式比
重選鉱法によって消石灰を飛灰から選別できること、及
び飛灰からPb、Zn、Cuをアルカリ浸出できること
などの知見を見い出してなされたものである。次に、本
発明を詳細に説明する。まず、本発明によるアルカリ性
飛灰からの消石灰を分離する処理について述べる。前記
飛灰は、水スラリーに調合して湿式比重選鉱することに
より、消石灰等の水酸化物が主体の上層スラリーと、シ
リカ、アルミナや酸化鉄等の酸化物が主体の下層スラリ
ー(飛灰スラリー)とに選別する。
【0007】前記湿式比重選鉱法は水酸化物の消石灰
と、酸化物を主体とする飛灰との比重差及び粒径差を利
用したものである。具体的な方法としては例えば、予め
調合した飛灰スラリーに水を注入し、前記酸化物の粒子
が沈降していて消石灰粒子が浮遊している状態となるよ
うに、緩やかに攪拌しながら上層スラリーをデカンテー
ションする方法や、湿式サイクロン分級法を用いること
ができる。なお、湿式比重選鉱工程の前に、飛灰を水ス
ラリーに調合する工程を設ける目的は、飛灰中水溶解性
塩分(CaCl2 、NaCl等)を水洗除去し、また、
互いに凝結状態になった消石灰粒子と酸化物粒子とを単
体分離することである。湿式比重選鉱工程において用い
る装置としては例えば、1段のシックナー又は向流方式
の多段、好ましくは3段のシックナーを用いることがで
きる。
【0008】次に、湿式比重選鉱工程から得られた上層
スラリーからの重金属の分離処理について述べる。前記
水酸化物主体の上層スラリーには、飛灰中の重金属の大
部分が含有されているから、該スラリーを固液分離した
固形分に、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの水溶
液を加え、該固形分に含有されているPb、Zn、Cu
をpH12.5以上のアルカリ性条件で液相中に浸出し
て分離する。このアルカリ浸出反応は次式(1)〜
(3)による。 Pb(OH)2 +NaOH → NaHPbO2 +H2 O (1) Zn(OH)2 +NaOH → NaHZnO2 +H2 O (2) Cu(OH)2 +NaOH → NaHCuO2 +H2 O (3)
【0009】また、前記のアルカリによる重金属の浸出
処理は、飛灰にも適用できる。即ち、飛灰に水を添加し
て、飛灰中の水溶解性塩分を水洗除去した後、該飛灰に
そのまま水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの水溶液
を加えてpH12.5以上のアルカリ性とすることによ
り、飛灰中のPb、Zn及びCuは液相中に浸出され、
液相を分離することにより、重金属分を含まない飛灰が
回収できる。そして、この飛灰も、重金属分をほとんど
含有しないため、建設材料として利用することができ
る。前記のアルカリ浸出により重金属分を除去した水酸
化物主体の上層スラリーの固形分は、乾燥、粉砕して排
ガス処理におけるアルカリ剤として再利用することがで
きる。
【0010】また、分離したアルカリ浸出液には、硫化
剤を加えて、液中のPb、Zn、Cuを硫化物として沈
殿させて回収する。その反応は、次式(4)〜(6)に
よる。 NaHPbO2 +NaHS → PbS↓+2NaOH (4) NaHZnO2 +NaHS → ZnS↓+2NaOH (5) NaHCuO2 +NaHS → CuS↓+2NaOH (6) なお、硫化後液は、鉱酸で中和処理した後に排水するこ
ともできるが、硫化反応に伴って水酸化ナトリウムが再
生されるので、アルカリ浸出液としてリサイクル使用す
ることが望ましい。一方、湿式比重選鉱工程で上層のス
ラリーを分離して得られた下層の飛灰スラリーは、固液
分離し、砂状の固形物を建築材料として利用するか、又
は一般廃棄物として埋め立て処分するか、又は溶融炉に
戻して再溶融することもできる。また、前記の処理でス
ラリーから固形分を分離したろ液、又は飛灰を水洗処理
した水洗液は、硫化反応工程に導入し、Pb、Znを硫
化物として回収する。硫化後液は中和処理して排水する
ことができる。図1及び図2に本発明のアルカリ飛灰の
処理方法のフローシートを示す。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 本発明により処理する処理対象飛灰として、都市ゴミの
焼却処理において発生したアルカリ性飛灰を用い、図1
のフローに従って試験を行った。各工程の実験条件及び
結果が下記の通りである。飛灰1.0kgに水5リット
ルを加えて30分間攪拌した後に、上層部をデカンテー
ションした。ついで、新たに水5リットルを加えてデカ
ンテーションし、この操作を2回繰り返した(スラリー
調合後のデカンテーションと合わせると3回のデカンテ
ーションとなる)。ついで、上層スラリーと下層スラリ
ーをそれぞれろ過、固形分を105℃で乾燥して重量を
測った。
【0012】下層固形分、即ち処理後の飛灰分を成分分
析、アルカリ度測定とPb溶出試験に供し、一方、上層
固形分を成分分析、アルカリ度測定とPb溶出試験と次
のアルカリ浸出工程に供した。ここで、固形分のアルカ
リ度は、対象固形分5gに純水50mlを加えたスラリ
ーのpHをpH7.0にまで中和した時の1N塩酸消費
量(ml)である。処理後飛灰の溶出試験は、環境庁告
示13号に準じて行った。表1に重量、Pb溶出量、ア
ルカリ度及び化学成分分析結果を示し、アルカリ度測定
における各固形分の酸中和曲線を図3に示す。前記スラ
リーのろ液に、理論当量の1.2倍量の水硫化ソーダを
加えた所、上澄み液のPb、Zn、Cu残留濃度がいず
れも0.1mg/リットル以下となった。
【0013】湿式比重選鉱の結果、表1に見られるよう
に、飛灰が3分の1(原飛灰1000gに対し、処理飛
灰296g)に減量化し、Pbの溶出も0.3mg/リ
ットルの埋立基準値を下回り無害化した。また、表1及
び図3から分かるように、94%の消石灰分が上層固形
分に移行していた。続くアルカリ浸出工程では、上層固
形分を5重量%スラリーに調整し、pH13.5、温度
40℃の一定として1時間攪拌し、反応せしめた。アル
カリ剤として水酸化ナトリウムを用いた。アルカリ浸出
の結果、Pb、Zn、Cuの浸出率がそれぞれ96%、
84%、47%に達した。ついで、スラリーをろ過し、
浸出残さを乾燥して成分分析に供し、分析結果を表1に
示した。ろ液には理論当量の1.0倍量の水硫化ソーダ
を加え、ろ液中のPb、Zn、Cuを硫化物として沈殿
させて回収した。また、生成した硫化物の沈降性が良好
であった。
【0014】
【表1】 * ろ液に溶解した塩分は410gであった。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
ることができる。 (1)飛灰を減容すると同時に、無害化することができ
る。 (2)選別された消石灰が再利用できる。 (3)飛灰に含まれたPb、Zn、Cuが硫化物の形で
回収できる。 (4)飛灰中の水溶性塩分を水洗除去し、重金属をアル
カリ浸出することにより、飛灰を有効利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアルカリ性飛灰処理方法の一例を
示すフローシート。
【図2】本発明によるアルカリ性飛灰処理方法の他の例
を示すフローシート。
【図3】実施例1の原飛灰、処理飛灰及び上層固形分の
酸中和曲線を示すグラフ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ性飛灰を減容化及び無害化する
    処理方法において、該飛灰に水を添加して水スラリーを
    調合し、調合した水スラリーを湿式比重選鉱することに
    より、粒径が細かくて、比重の軽い消石灰が主体の上層
    スラリーを飛灰から選別することを特徴とするアルカリ
    性飛灰の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記選別した上層スラリーは、固液分離
    し、分離した固形分に水酸化ナトリウム又は水酸化カリ
    ウムの水溶液を加え、pH12.5以上のアルカリ性と
    して、含有されているPb、Zn及びCuを液相中に浸
    出し、分離することを特徴とする請求項1に記載のアル
    カリ性飛灰の処理方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ性飛灰を無害化処理する方法に
    おいて、該飛灰に水を添加して含有する塩分を水洗除去
    後、得られる飛灰に水酸化ナトリウム又は水酸化カリウ
    ムの水溶液を加え、pH12.5以上のアルカリ性とし
    て、含有されているPb、Zn及びCuを液相中に浸出
    し、分離することを特徴とするアルカリ性飛灰の処理方
    法。
  4. 【請求項4】 前記分離したアルカリ浸出液は、硫化剤
    を添加して、液中のPb、Zn及びCuを硫化物として
    沈殿させて、回収することを特徴とする請求項2又は3
    記載のアルカリ性飛灰の処理方法。
  5. 【請求項5】 前記アルカリ浸出液を分離した固形分
    は、乾燥後、粉砕して排ガス処理に再利用することを特
    徴とする請求項2に記載のアルカリ性飛灰の処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の飛灰から上層スラリー
    を選別分離した後の固形分又は請求項3記載のアルカリ
    浸出液を分離した固形分は、水洗・乾燥して建設材料と
    して利用することを特徴とするアルカリ性飛灰の処理方
    法。
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