JPH1058523A - 溶融樹脂シートの冷却装置 - Google Patents

溶融樹脂シートの冷却装置

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JPH1058523A
JPH1058523A JP8231487A JP23148796A JPH1058523A JP H1058523 A JPH1058523 A JP H1058523A JP 8231487 A JP8231487 A JP 8231487A JP 23148796 A JP23148796 A JP 23148796A JP H1058523 A JPH1058523 A JP H1058523A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷却ドラムの回転速度を大きくした場合でも、
印加電極部の両端と冷却ドラム表面との放電トラブルが
なく且つ溶融樹脂シートの全幅において冷却ドラムとの
密着性が良好となる溶融樹脂シートの冷却装置を提供す
る。 【解決手段】キャスティングドラムと当該キャスティン
グドラムの上部に水平に張架されたブレード電極とから
主として構成される静電印加冷却法に係る溶融樹脂シー
トの冷却装置において、溶融樹脂シート幅に略等しい長
さ部分の印加電極部とその両端に接続された絶縁構造部
とから成り、上記の印加電極部が、厚さが50μm以上
である両端各5〜20mm部分の端印加電極部と、厚さ
が50μm未満である中央部の中央印加電極部とから成
るブレード電極を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融樹脂シートの
冷却装置に関し、詳しくは、静電印加冷却法による溶融
樹脂シートの冷却工程において使用するブレード電極の
形状を改良した冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂フイルムの製造における溶融
押出しした溶融樹脂シートの冷却方法としては、急冷効
果を高め、結晶化を防止するため、静電印加冷却法が工
業的に広く採用されている。静電印加冷却法は、溶融押
出機の口金より溶融押し出しした溶融樹脂シートに、キ
ャスティングドラム(回転冷却ドラム)の上方に水平に
張架した印加電極により静電荷を印加し、キャスティン
グドラムに溶融樹脂シートを静電密着させて効果的に冷
却固化する方法であり、その基本的技術は特公昭37ー
6142号公報に記載されている。
【0003】ところで、上記の冷却方法において、フイ
ルムの生産性を高めるために、キャスティングドラムの
回転速度を大きくした場合、溶融樹脂シートとドラム表
面の間に束縛気泡が混入し、溶融樹脂シートが完全に密
着しなくなる傾向がある。斯かる場合、溶融樹脂シート
が一様に冷却されず、これが製品フイルムの品質特性、
特に厚み精度を悪化させる原因となり、更に、フイルム
破断の要因ともなる。
【0004】上記の様な問題点を解決するため、静電印
加効果を強化する方法として、例えば、印加電極として
厚さ10〜15μmの薄いブレード電極を使用する方法
が提案されている。しかしながら、ブレード電極を使用
する方法においては、溶融樹脂シート端部における放電
トラブルの発生を防止するため、溶融樹脂シート幅より
静電印加幅を40mm程度以上狭く設定する必要があ
る。
【0005】上記の様に、静電印加幅を狭くした状態で
キャスティングドラム速度を高める場合は、溶融樹脂シ
ートの端部では、静電印加効果が不十分となるため、ド
ラム表面との密着が不完全になり易く、冷却された樹脂
シートに冷却斑が生じ易く、また、樹脂シートの耳部の
振れが激しくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑み為されたものであり、その目的は、冷却ドラムの回
転速度を大きくした場合でも、印加電極部の両端と冷却
ドラム表面との放電トラブルがなく且つ溶融樹脂シート
の全幅において冷却ドラムとの密着性が良好となる溶融
樹脂シートの冷却装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、キャスティングドラムと当該キャスティングドラム
の上部に水平に張架されたブレード電極とから主として
構成される静電印加冷却法に係る溶融樹脂シートの冷却
装置において、上記のブレード電極が、溶融樹脂シート
幅に略等しい長さ部分の印加電極部とその両端に接続さ
れた絶縁構造部とから成り、上記の印加電極部が、厚さ
が50μm以上である両端各5〜20mm部分の端印加
電極部と、厚さが50μm未満である中央部の中央印加
電極部とから成ることを特徴とする溶融樹脂シートの冷
却装置。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき本発明を
説明する。図1は本発明に係る溶融樹脂シートの冷却装
置(本装置)の概略説明図である。
【0009】本装置の適用が可能な溶融樹脂シート
(2)の樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート及びこれらの共重合
体などのポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン類、ポリエステルエーテル類、ポ
リアミド類、ポリカーボネート類、ポリスルホン類、ポ
リエステルスルホン類、ポリエーテルイミド類などの熱
可塑性樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、溶融されて
口金(1)からキャスティングドラム(3)の表面の接
触開始線(A)上に垂下する様に押し出される。
【0010】本装置は、キャスティングドラム(3)と
当該キャスティングドラムの上部に水平に張架されたブ
レード電極(4)とから主として構成される。
【0011】本装置におけるキャスティングドラム
(3)としては、公知のキャスティングドラムを使用す
ることが出来、通常、キャスティングドラム(3)周面
は鏡面であり、必要な冷却温度に冷却する装置を具備し
ている。
【0012】本装置のブレード電極(4)は、印加電極
部とその両端に接続された絶縁構造部(7)とから主と
して構成される。印加電極部は、両端の端印加電極部
(6)とその中央部の中央印加電極部(5)とから構成
され、印加電極部は、全体として、薄く狭幅の板状の形
状を有する。そして、ブレード電極(4)は、キャステ
ィングドラム(3)上の溶融樹脂シート(2)の接触開
始線(A)の上部に水平に、且つ、中央印加電極部
(5)の片側縁部が下面を向く様に張架され、印加電源
に接続される。印加電極部の全長は、冷却対象とする溶
融樹脂シート(2)の幅とほぼ一致する長さに調節され
る。その調節方法としては、通常、中央印加電極部
(5)の長さを調節する方法が採用される。
【0013】中央印加電極部(5)の厚さは、50μm
未満とされるが、好ましくは45μm以下、更に好まし
くは20μm以下、特に好ましくは15μm以下とされ
る。厚さの下限は、電極として形状を保持できる範囲で
あれば特に制限されない。また、ブレード電極(4)を
張架したとき下端となる中央印加電極部(5)の面は、
通常、鋭角に研磨するのが好ましい。なお、中央印加電
極部(5)の素材としては、厚さが薄い場合であっても
強度、形状保持性、耐食性に優れた材料であれば採用さ
れ、斯かる観点から、通常、アモルファス金属又は合金
が好適に採用される。従来公知の薄く狭幅のブレード状
の金属板も使用が可能である。
【0014】前記のアモルファス金属または合金として
は、公知のものが使用可能であり、主なアモルファス合
金としては、遷移金属と半金属との組み合わせ、周期律
表の左右に位置する遷移金属同士の組み合わせ、周期律
表の左右に位置する典型金属同士の組み合わせが典型的
なものとして知られている。上記の主な遷移金属として
は、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバ
ルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、ニオブ、モリブデ
ン、銀、白金、金等が挙げられ、半金属または金属とし
ては、ホウ素、炭素、アルミニウム、ケイ素、リン、硫
黄、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、アンチモン、マグ
ネシウム、亜鉛などが挙げられ、これらの元素を適宜組
み合わせて、公知の製造方法により製造される。
【0015】端印加電極部(6)の素材金属としては、
特に制限されず、中央印加電極部(5)と同様にアモル
ファス金属または合金を使用してもよいが、通常、アル
ミニウム、銅、鉄、鉛などを主成分とした材料も使用可
能であり、強度、重量、導電性、価格などの観点からア
ルミニウムが最も実用的である。
【0016】各端印加電極部(6)、(6)の長さは、
5〜20mmであり、5mm未満の場合は、中央印加電
極部(5)とキャスティングドラム(3)表面との間で
放電トラブルが起こり易く、また、20mmを超える場
合は、溶融樹脂シート(2)の端部のキャスティングド
ラム(3)への密着性が悪化し、本発明の効果が発現し
難い。
【0017】また、両端の端印加電極部(6)の厚さ
は、各々50μm以上であり、より好ましくは200μ
m以上であり、その上限は、特に制限されないが、通
常、5mm程度以下が実用的である。両端の端印加電極
部(6)の厚さは、斯かる厚さの範囲の中で、ブレード
電極の中央側から両端側に向かって厚くなる様な勾配を
有していてもよい。上記の端印加電極部(6)の厚さが
50μm未満では、従来のブレード電極の場合と同様
に、端印加電極部(6)とキャスティングロール(3)
表面との間で放電トラブルを生じ易い。
【0018】両端の端印加電極部(6)(5〜20mm
の範囲)の形成方法としては、特に制限されないが、例
えば、次の(a)〜(e)の方法が挙げられる。 (a)中央印加電極部(5)と絶縁構造部(7)の間に
厚さ50μm以上の金属部材を接続する方法。 (b)中央印加電極部(5)の端部に厚さ50μm以上
になる様に金属などの導電性材料を積層または巻回する
方法。 (c)端印加電極部(6)の外観形状を有し且つ内部に
中央印加電極部(5)の延長部が遊挿可能な鞘状構造を
形成させた金属部材と当該金属部材と同一の鞘状構造を
有する絶縁構造部(7)とを当該絶縁構造部(7)が外
側に位置する様に接続する方法。 (d)絶縁構造部(7)の先端5〜20mmの部分を厚
さ50μm以上になる様に金属などの導電性材料で被覆
し、中央印加電極部(5)と電気接続することによって
実質的に端印加電極部(6)を形成する方法。 (e)上記の組み合わせから成る方法。 なお、中央印加電極部(5)と端印加電極部(6)とを
電気接続する方法は、導線で接続する方法でもよいし、
両部の接触により実質的に導通させる方法でもよい。
【0019】また、両端の端印加電極部(6)の下端
は、基本的には中央印加電極部(5)と等しい高さであ
るのが最も好ましいが、下方へ突出する場合でも、両端
の端印加電極部(6)の下端が中央印加電極部(5)の
下端より4mm以上突出してはならず、2mm以上突出
しないのが好ましい。前記突出距離が4mmを超える場
合は、端印加電極部(6)とキャスティングドラム
(3)の溶融樹脂シート(2)が存在しない表面部分と
の間に放電トラブルが起こり易い。また、両端の端印加
電極部(6)の下端は、放電トラブルを生じさせる原因
となる鋭角部分を除去するのが好ましく、下方に凸の曲
率を有する曲面にするのがより好ましい。
【0020】ブレード電極(4)の絶縁構造部(7)
は、印加電極部からの漏電を防止し、ブレード電極とし
て一連の形状を維持するために印加電極部に接続されて
ブレード電極(4)の一部を構成するが、絶縁構造部
(7)の構造は、特に制限されないが、例えば、絶縁材
料から成る棒状であって端印加電極部(6)と直接接続
されていてもよいし、絶縁材料から成り鞘状構造を形成
して中央印加電極部(4)の延長部を遊挿し得る構造で
あってもよい。
【0021】前記の中央印加電極部(5)の長さの調節
方法としては、特に制限されないが、例えば、次の様な
(a)又は(b)の方法を挙げることが出来る。 (a)中央印加電極部(5)の両端を絶縁構造部(7)
内に形成された鞘状構造中に遊挿し、当該絶縁構造部
(7)の位置を移動させ、その際、端印加電極部(6)
は、絶縁構造部(7)の内側端部の周面に金属などの導
電性材料を巻き、中央印加電極部(5)と導通すること
により実質的に端印加電極部(6)を形成する方法。 (b)中央印加電極部(5)の一方の端のみを上記
(a)の様に鞘状構造の絶縁構造部(7)内に遊挿し、
上記(a)と同様にして端印加電極部(6)を形成し、
他端は中央印加電極部(5)、端印加電極部(6)及び
絶縁構造部(7)を直接接続し、それぞれの絶縁構造部
(7)の位置を移動する方法。
【0022】上記の絶縁構造部(7)の位置の移動は、
溶融樹脂シート端検知装置および電極位置自動調節装置
を具備することにより、溶融樹脂シート端を自動的に検
知し、検知結果に応じて位置を調節する自動調節方式が
好ましい。
【0023】以下に、本装置により溶融樹脂シートを冷
却する二軸延伸ポリエステルフイルムの製造例を示す。
【0024】本装置の印加電極部の中央印加電極部
(5)には、幅5mm、厚さ10μmの帯状ブレードを
使用し、ブレードの一方の端には、厚さ3mmで且つ下
端が半円状の曲率を有する絶縁構造部(7)を直接接続
した。絶縁構造部(7)のブレードと接続する側の端か
ら長さ10mm部分に、厚さ0.5mm、幅10mmの
両側縁部の鋭角部を除去して丸みを付けたアルミニウム
シートを巻き付けて被覆し、アルミニウムシート巻き付
け部分を中央印加電極部(5)であるブレードと導線に
より接続して、端印加電極部(6)とした。
【0025】一方、中央印加電極部(5)である上記の
ブレードの他端は、厚さ3mmであり且つ下端が半円状
の曲率を有するテフロン製鞘状をなす絶縁構造部(7)
に遊挿した。鞘状絶縁構造部(7)のブレードと接続す
る側の端から長さ10mm部分に前記の様に両側縁部に
丸みを付けた厚さ0.5mmのアルミニウムシートを巻
き付け、そのアルミニウムシート巻き付け部分を中央印
加電極部(5)であるブレードと導線により接続して、
鞘状の端印加電極部(6)とした。
【0026】上記の両端印加電極部(6)の下端は、中
央印加電極部(5)の下端より約1.5mm突出してい
た。斯かるブレード電極を中央印加電極部(5)の側縁
部がキャスティングドラム(3)の上方8mmの位置に
なる様に水平に張架した。印加電圧は7kvとし、キャ
スティングドラム(3)の表面温度は30℃とした。
【0027】次いで、十分に乾燥したポリエチレンテレ
フタレートのチップを溶融押出機に供給し、290℃で
溶融混練した後、上記の様に準備をした本装置のキャス
ティングドラム上に溶融樹脂シート(2)を押し出し、
溶融樹脂シート端検知装置と連動した支持体位置調節設
備により両端の端印加電極部(6)の外端が溶融樹脂シ
ート(2)両端に一致する様に調節し、印加電極部の静
電印加作用により溶融樹脂シート(2)の全幅に電荷を
印加させ、キャスティングドラム(3)の表面に静電密
着させて急冷固化し、幅2m、厚さ185μmの未配向
樹脂シートを得た。
【0028】上記の操作において、キャスティングドラ
ム(3)の回転速度を表1に記載のドラム速度に順次高
めつつ、ポリエチレンテレフタレートシートのキャステ
ィングドラム(3)上での振れ状態を観察した。次い
で、得られた未配向シートを縦、横方向に各々4、0倍
に延伸した後、220℃で熱固定し、冷却して14μm
の二軸延伸ポリエステルフイルムを得た。
【0029】なお、因みに、比較使用例として、上記の
使用例において、ブレード電極を両端の端印加電極部
(6)がないため溶融樹脂シート幅の両端の各20mm
部分をカバー出来ない従来法のブレード電極に代えた以
外は、上記の使用例と全く同様にして実施した。両使用
例共、電極とキャスティングロールとの間の放電トラブ
ルはなかったが、両例の溶融樹脂シートの冷却状況には
差異が見られ、その冷却状況の結果を表1に示す。な
お、比較使用例においてドラム速度を85m/min以
上にした場合に得られた未配向樹脂シートは、二軸延伸
処理工程には適さなかった。
【0030】
【表1】
【0031】表1の結果から明らかな様に、本発明方法
によれば、キャスティングドラム(3)の回転速度を1
5m/min増速しても、当該キャスティングドラム
(3)上の溶融樹脂シートの振れトラブルは生じなかっ
た。
【0032】
【発明の効果】以上、説明した本発明によれば、静電印
加冷却法におけるブレード電極の印加電極部の両端部
を、厚さ50μm以上にするという簡単な手段により、
樹脂フイルムの生産性及び品質を大幅に向上することが
出来、本発明の工業的価値は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶融樹脂シートの冷却装置の概略説明
【符号の説明】
1:口金 2:溶融樹脂シート 3:キャスティングドラム 4:ブレード電極 5:中央印加電極部 6:端印加電極部 7:絶縁構造部 A:接触開始線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャスティングドラムと当該キャスティ
    ングドラムの上部に水平に張架されたブレード電極とか
    ら主として構成される静電印加冷却法に係る溶融樹脂シ
    ートの冷却装置において、上記のブレード電極が、溶融
    樹脂シート幅に略等しい長さ部分の印加電極部とその両
    端に接続された絶縁構造部とから成り、上記の印加電極
    部が、厚さが50μm以上である両端各5〜20mm部
    分の端印加電極部と、厚さが50μm未満である中央部
    の中央印加電極部とから成ることを特徴とする溶融樹脂
    シートの冷却装置。
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EP4019572A1 (en) * 2020-12-22 2022-06-29 Nan Ya Plastics Corporation Biaxially oriented polyester film and manufacturing method thereof

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EP4019572A1 (en) * 2020-12-22 2022-06-29 Nan Ya Plastics Corporation Biaxially oriented polyester film and manufacturing method thereof
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