JPH1059720A - 非晶質酸化スズゾル及びその製造方法 - Google Patents

非晶質酸化スズゾル及びその製造方法

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JPH1059720A
JPH1059720A JP22931996A JP22931996A JPH1059720A JP H1059720 A JPH1059720 A JP H1059720A JP 22931996 A JP22931996 A JP 22931996A JP 22931996 A JP22931996 A JP 22931996A JP H1059720 A JPH1059720 A JP H1059720A
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育夫 倉地
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頂之 佐々木
Sunao Arimoto
直 有本
Takahiro Sakazaki
隆弘 酒崎
Yoshihiro Tsubakihara
▲ヨシ▼博 椿原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、着色が無く、導電性が良好で
ある透明導電材料の用途に適した非晶質酸化スズゾル及
びその製造方法を提供することにある。 【解決手段】導電性が10Ωcm未満の非晶質酸化ス
ズ粒子を含むことを特徴とする非晶質酸化スズゾルであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非晶質酸化スズゾル
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に酸化スズは半導体であり、単体で
は高い導電性を示さないが、異原子をドープすることに
より高い導電性を得ることが知られている。また、透明
性、物理的化学的安定性に優れた材料であり、電気電子
的用途に期待される材料である。
【0003】このような酸化スズは、アンチモンやイン
ジウムとの複合による透明導電性酸化皮膜が有名であり
多くの用途を有するが、高純度の酸化スズもしくは非晶
質酸化スズについては導電性が低いためにあまり検討さ
れていない。
【0004】これらの材料に関しては、科学技術庁刊行
の無機材質研究所研究報告書第35号「酸化スズに関す
る研究」に述べられているように、ある特定の金属化合
物のドープもしくは複合化以外では、高い導電性を示さ
ない。純度が高くなると半導体領域になり、その導電性
は10Ωcm以上まで達する。従って、透明導電材料
の用途へ用いるためには、これまで導電性を高める多く
の努力が成されてきた。
【0005】また、透明導電材料には一般に化学蒸着
法、真空蒸着法、反応性イオンプレーティング法、スパ
ッタ法、イオンビームスパッタ法等の膜形成法により基
板に被覆され用いられる。
【0006】しかしこれらの方法は、いずれも装置が高
価・複雑・大型であるだけでなく、膜形成速度が小さ
く、且つ大面積の膜を得ることができないという欠点を
も有している。さらに複雑形状の膜を形成する場合、不
均一となり易く、利用上の制約が多かった。
【0007】これらに対し、液状の原料を基板にディッ
プして塗布する方法、或いはスプレーして塗布する方
法、エアードクター、バーコーター等を用いて塗布する
方法等は、比較的容易に大面積の膜が得られると共に、
複雑形状の部位にも比較的容易に適用でき、工業的に有
望な方法である。酸化スズ系の材料においても、このよ
うな塗布方法は幅広く検討されている。
【0008】従来より検討されている酸化スズ系材料
は、主としてスズ及びアンチモンを共にイオンとして含
有する有機或いは無機化合物の塩溶液である。従って、
有機化合物の塩溶液の使用時には、有機物の残存がない
ように注意深く熱分解を行わなければならず、スズ及び
アンチモンが有機塩として気散したり、溶液の極性が低
くガラス等の基板とのなじみがなく均一な膜を得ること
ができなかった。
【0009】また、有機塩の液安定性を保つために安定
化材を多く必要とする結果、薄い膜厚のものしか得られ
ず、且つ有機物含量が多いために乾燥後に多層ディップ
を行っても焼成時に剥離する等の問題があった。
【0010】さらに熱分解時に生成する酸化スズ・アン
チモンは一般に粒子径が粗く、特に均一微細性が要求さ
れる分野への適用については問題があった。かかる問題
を解決する技術として、特開昭62−223019号及
び同62−278705号には、製造方法の工夫により
製造された結晶質酸化スズゾルを用いる方法が開示され
ている。
【0011】しかしこれらの技術では、ゾル溶液が着色
していたり、結晶質であるためにゾルを塗布した時の表
面の平滑性が損なわれたり、また一度焼成しなければ高
い導電性を発現しない等の問題点を有していた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、着色が無く、導電性が良好である透明導電材料の用
途に適した非晶質酸化スズゾル及びその製造方法を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、 1.導電性が10Ωcm未満の非晶質酸化スズ粒子を
含むことを特徴とする非晶質酸化スズゾル、
【0014】2.加熱処理により200℃から500℃
の範囲で重量減少を0.1wt%(重量%。本明細書に
おいて全て同じ。)以上30wt%未満生じる酸化スズ
を含むことを特徴とする非晶質酸化スズゾル、
【0015】3.少なくとも0.001wt%以上の陰
イオンを含む酸化スズを含むことを特徴とする非晶質酸
化スズゾル、
【0016】4.加水分解性スズ化合物を加水分解処理
し洗浄後、得られたハロゲン濃度が0.001%以上3
%以下の原料をアンモニア水に溶解して加熱処理を行う
ことを特徴とする非晶質酸化スズゾルの製造方法、
【0017】5.加水分解性スズ化合物とフッ素を含む
化合物とを用いて加水分解処理し洗浄後、得られたハロ
ゲン濃度が0.001%以上3%以下の原料をアンモニ
ア水に溶解して加熱処理を行うことを特徴とする非晶質
酸化スズゾルの製造方法、により達成される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細について説明
する。先ず、本発明において非晶質とは、結晶質とは異
なる物質を意味する。結晶質とは、電気・電子工学大系
72巻、結晶の評価(伊藤 次、犬塚直夫、コロナ社、
1982年)第4頁に記載されているように、原子の配
列に長距離秩序があり、その物質に固相の融点があるこ
とが特徴である。例えば、高純度で無色透明な結晶性の
酸化スズであれば、正方晶系ルチル型構造であり、屈折
率1.9968、電気伝導性は室温で10Ωcm以上
の高抵抗を示すことが知られている。また融点は112
7℃であり、結晶性酸化スズであればこの温度まで熱的
に安定である。故に、一般に非晶質酸化スズとは、以上
の性質を示さない物質であり、 原子の配列に長距離秩序がない、 結晶性酸化スズの融点以下に、物質の変化を示す温度
領域が存在する、 酸化スズといえる。
【0019】については、X線回折によりその構造を
同定することが可能であり、新版カリティX線回折要論
(松村源太郎訳、アグネ社、1977年)に記載された
結晶子サイズの測定から長距離秩序のおおよその値を知
ることができる。例えば、酸化スズの(110)面の面
間隔はおおよそ0.33nmであり、結晶性酸化スズな
らば数10個以上の繰り返し単位がなければならず、結
晶子測定を行えば、10数nmの値が観測される。従っ
て、結晶子測定において10nm未満であれば、もはや
長距離秩序があるとはいえず、非晶質と思われる。5n
m未満であれば、もはや繰り返し単位を仮定すれば10
個以下となり結晶ではない。
【0020】については、固体の熱分析を行えば容易
に明らかとなり、測定条件の影響、試料サイズの影響を
考慮しても1000℃未満で熱的な変化が生じるならば
結晶とは言い難い。熱的な変化で容易に観測できるのは
熱重量分析であり、200℃での重量を測定開始重量と
して重量減少を融点よりはるかに低い500℃までの温
度領域で0.1wt%以上生じるならば単結晶酸化スズ
ではない。以上のように上記もしくはを満たす酸化
スズの場合には明らかに非晶質である。
【0021】次に導電性については、酸化スズ粒子の導
電性を意味し、その測定方法については、正確に導電性
が評価できる限りいかなる方法でもよい。以下に測定例
を示すが、本発明に制限を加えるものではない。
【0022】石英板に酸化スズ薄膜を形成し、200℃
空気中で処理を行う。室温25℃で薄膜の膜厚を測定
後、四端子法にて抵抗を測定し、この抵抗値と膜厚から
体積固有抵抗を求める。このような方法で求めた体積固
有抵抗が10 −2Ωcm以上10Ωcm未満を示す酸
化スズ粒子を含むゾルが本発明の酸化スズゾルである。
【0023】加熱処理による重量減少については、一般
に用いられる熱重量分析で測定した値を意味する。昇温
速度は30℃/分以下が好ましく、さらに好ましくは1
0℃/分以下で測定し、200℃から500℃の範囲で
重量減少を0.1wt%以上30wt%未満生じる酸化
スズを含むゾルである。
【0024】本発明のゾルを200℃まで、空気中もし
くは、N やArなどの非酸化性雰囲気で加熱すると、
非晶質酸化スズとなる。結晶性酸化スズであれば、続い
て行う200℃以上の処理で熱的な変化を伴わない。非
晶質酸化スズであれば0.1wt%以上の重量減少を示
す。この重量減少量と導電性の関係は、明らかではない
が、本発明者らは重量減少を示す酸化スズ粒子が導電性
を有することを発見し、本発明に至った。
【0025】不純物イオンについては、アンモニウムイ
オン、水素イオンなどの陽イオンや次に述べる陰イオン
など存在していると良好な結果を示す。
【0026】陰イオンについては、特にその存在を規定
しないが、有機イオン、無機イオンなんでも存在してい
た方が高い導電性を示す。特に好ましいのは、カルボン
酸基もしくはスルホン酸基、アミノ基、水酸基を含むイ
オン、炭酸イオンとハロゲンイオンである。これらのイ
オンは、非晶質酸化スズ粒子の内部に存在していても、
外部もしくは内部と外部の両者に存在していてもいずれ
でもよい。但し、存在する量については、表面等の外部
については、粒子に対して30wt%以上存在するとゾ
ルの安定性に問題が生じるので好ましくなく、30wt
%未満が好ましく、より好ましくは10wt%未満、特
に好ましくは6wt%未満がゾルにした時の安定性がよ
いことから選ばれる。粒子内部に存在する陰イオンにつ
いては、ゾルの安定性に影響がないのでその量を規定し
ないが、好ましくは0.001wt%以上6wt%未満
である。
【0027】これらの酸化スズゾルの製造方法として
は、特に制限はなく、請求項4に示す方法、即ち、加水
分解性スズ化合物を加水分解処理し洗浄後、得られたハ
ロゲン濃度が0.001%以上3%以下の原料をアンモ
ニア水に溶解して加熱処理を行う方法、請求項5に示す
方法、即ち、加水分解性スズ化合物とフッ素を含む化合
物とを用いて加水分解処理し洗浄後、得られたハロゲン
濃度が0.001%以上3%以下の原料をアンモニア水
に溶解して加熱処理を行う方法、等のいずれの方法でも
よい。
【0028】本発明の製造方法において、全体の製造工
程でSnを含む化合物にかかる温度条件が重要であり、
高温度の熱処理を伴う方法は、一次粒子の成長や、結晶
性が高くなる現象を生じるので好ましくなく、熱処理を
行う必要がある時には、450℃以下、特に300℃以
下、好ましくは200℃以下、より好ましくは150℃
以下とする。しかし、25℃から150℃までの加温
は、好適に選ばれる手段である。
【0029】また、製造工程は、加水分解性スズ化合物
を加水分解処理する工程と、得られた沈殿物の洗浄工程
を経てゾル化する工程の3工程からなる。各工程がさら
に細分化された工程をとることに本発明は制限を加えな
い。例えば、加水分解工程は、原料を計量する工程と投
入する工程、加水分解するために加えられる成分との混
合工程、加熱工程等で構成されるが、どのような構成を
とっても加水分解工程ならばこれを制限しない。また洗
浄工程では、固液分離工程を伴うが、その方法もデカン
テーション、限外濾過等、適当な濾過器を用いる方法
等、いかなる方法でもよい。ゾル化も同様であり、粒子
を安定に分散するために加えられる添加剤、溶媒等は制
限されないが、アンモニア水によるゾルの安定化が経済
性の点で好ましい。
【0030】請求項4に示す製造方法に用いられる化合
物について以下に述べる。加水分解性スズ化合物とは、
SnO・3HOのようなオキソ陰イオンを含む
化合物、SnCl、SnCl・5HOのような水
溶性ハロゲン化物、R′SnR、RSnX、R
SnX[R′は脂肪族もしくは芳香族有機化合物、、
Rは脂肪族もしくは芳香族有機化合物、Xはハロゲンを
示す。]の構造を有する化合物、例えば(CH
nCl・(ピリジン)、(CSn(OCC
等の有機金属化合物、Sn(SO・2
O等のオキソ塩を挙げることができる。
【0031】加水分解性スズ化合物の溶媒中における分
解反応から製造する方法においては、プロセスの途中で
溶媒に可溶なSn以外の元素を含む化合物の添加も可能
である。例えば、溶媒に可溶なフッ素含有化合物の添加
や、炭酸塩の添加である。溶媒に可溶なフッ素含有化合
物とは、イオン性フッ化物もしくは共有性フッ化物のい
ずれでもよく、例えば、HFもしくはKHF、SbF
、MoF等の金属フッ化物、NHMnF、NH
BiF等のフルオロ錯陰イオンを生成する化合物、
BrF、SF、SF等の無機分子性フッ化物、C
I、CFOOH、P(CF等の有機フッ素
化合物を挙げることができるが、溶媒が水の場合にはC
aFと硫酸との組み合わせのようにフッ素含有化合物
と不揮発性酸との組み合わせも用いることができる。
【0032】以上の製造方法において、洗浄プロセスを
途中に用いてもよい。洗浄プロセスを用いることによ
り、ゾルに含まれるイオンの量を制御することが可能で
ある。洗浄方法は、特に限定されないが、例えば、デカ
ンテーションによる方法、限外濾過膜による方法などが
挙げられる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 塩化第二スズ45gを炭酸ガスを含んでいる30℃の水
2000mlに溶解し均一溶液を得た。次いでこれを2
時間煮沸し共沈殿物を得た。生成した沈殿物をデカンテ
ーションにより取り出し、蒸留水にて沈殿を10回水洗
する。蒸留水1000ml添加し、全量を2000ml
とする。さらに30%アンモニア水を40ml加え、水
浴中で100℃に加温し、無色透明なゾル溶液を得た。
このゾル溶液へ石英板をディップして乾燥する。この操
作を100回繰り返し石英板上に酸化スズ薄膜を形成し
た。この石英板を空気中150℃2時間処理した試料に
ついて四端子法にて体積固有抵抗を測定したところ、7
×10Ωcmであった。ゾル溶液をスプレードライ装
置を用いて乾燥しゾル溶液から粉末を取り出した。この
粉末を用いて粉末X線回折により(100)面の結晶子
測定を行ったところ、2.1nmと求められ非晶質粉末
であることを確認した。また、この粉末の熱重量分析を
10℃/分の昇温速度で行ったところ、200℃まで緩
やかに重量減少を1.0wt%示した後、200℃から
500℃までに2.5wt%の重量減少を示した。
【0034】比較例1 塩化第二スズ水和物65gを蒸留水2000mlに10
0℃で溶解し均一溶液を得た。次いでこれを煮沸し共沈
殿物を得た。生成した沈殿物をデカンテーションにより
取り出し、蒸留水にて沈殿を40回水洗する。沈殿を洗
浄した蒸留水中に硝酸銀を滴下し、塩素イオンの反応が
無いことを確認後、蒸留水1000ml添加し全量を2
000mlとする。さらに30%アンモニア水を40m
l加え、水浴中で100℃に加温し、コロイド状ゲル分
散液を得た。できたゾル溶液は、無色透明であった。実
施例1と同様の方法により石英板上に薄膜を形成した
後、四端子法にて体積固有抵抗を測定したところ、2.
1×10Ωcmであった。また、結晶子測定を行った
ところ、3.1nmと測定された。
【0035】比較例2 塩化第二スズ水和物65gを30℃の蒸留水2000m
lに溶解し均一溶液を得た。次いでこれを煮沸し共沈殿
物を得た。生成した沈殿物をデカンテーションにより取
り出し、蒸留水にて沈殿を40回水洗する。水洗後80
0℃の筒状の電気炉の中へスプレーし粉末を取り出し
た。この粉末を2000mlの水中に分散し、30%ア
ンモニア水を40ml加え、水浴中で100℃に加温
し、コロイド状ゲル分散液を得た。できたゾル溶液はや
や白濁していた。実施例1と同様の方法により、石英板
上に薄膜を形成した後、四端子法にて体積固有抵抗を測
定したところ、7.1×10Ωcmであった。また、
結晶子測定を行ったところ、30.5nmと測定され
た。
【0036】以上、実施例1と比較例1及び比較例2と
から、僅かな製造条件の違いで得られる酸化スズの体積
固有抵抗が異なることが明らかである。
【0037】実施例2 塩化第二スズ45gを50℃の蒸留水2000mlに溶
解し均一溶液を得た。次いでこれを2時間煮沸し共沈殿
物を得た。生成した沈殿物をデカンテーションにより取
り出し、蒸留水にて沈殿を8回水洗する。蒸留水100
0ml添加し全量を2000mlとする。さらに30%
アンモニア水を40ml加え、水浴中で100℃に加温
し、無色透明なゾル溶液を得た。イオンクロマトグラフ
ィーを用いて、ゾル溶液に含まれる塩素イオン濃度を求
めたところ、0.008wt%塩素イオンが含まれてい
た。実施例1と同様に石英板上にこのゾル溶液を用いて
薄膜を形成し、熱処理後の体積固有抵抗を求めたとこ
ろ、9.5×10Ωcmであった。また、実施例1と
同様に結晶子測定を行ったところ、2.7nmであっ
た。
【0038】実施例3 塩化第二スズ45gを40℃の蒸留水2000mlに溶
解し均一溶液を得た。次いでこれを2時間煮沸し共沈殿
物を得た。生成した沈殿物をデカンテーションにより取
り出し、蒸留水にて沈殿を7回水洗する。蒸留水100
0ml添加し全量を2000mlとする。さらに30%
アンモニア水を40ml加え、水浴中で100℃に加温
し、無色透明なゾル溶液を得た。イオンクロマトグラフ
ィーを用いて、ゾル溶液に含まれる塩素イオン濃度を求
めたところ、0.016wt%塩素イオンが含まれてい
た。実施例1と同様に石英板上にこのゾル溶液を用いて
薄膜を形成し、熱処理後の体積固有抵抗を求めたとこ
ろ、9.5×10Ωcmであった。また、実施例1と
同様に結晶子測定を行ったところ、2.2nmであっ
た。
【0039】実施例4 塩化第二スズ45gとKTiFを5gとを30℃の
蒸留水2000mlに溶解し均一溶液を得た。次いでこ
れを2時間煮沸し共沈殿物を得た。生成した沈殿物をデ
カンテーションにより取り出し、蒸留水にて沈殿を8回
水洗する。蒸留水1000ml添加し全量を2000m
lとする。さらに30%アンモニア水を40ml加え、
水浴中で100℃に加温し、無色透明なゾル溶液を得
た。イオンクロマトグラフィーを用いて、ゾル溶液に含
まれる塩素イオン濃度を求めたところ、0.008wt
%塩素イオンが含まれていた。実施例1と同様に石英板
上にこのゾル溶液を用いて薄膜を形成し、熱処理後の体
積固有抵抗を求めたところ、1.5×10Ωcmであ
った。また、実施例1と同様に結晶子測定を行ったとこ
ろ、2.4nmであった。
【0040】実施例5 塩化第二スズ45gとKF5gとを30℃の蒸留水20
00mlに溶解し均一溶液を得た。次いでこれを2時間
煮沸し共沈殿物を得た。生成した沈殿物をデカンテーシ
ョンにより取り出し、蒸留水にて沈殿を8回水洗する。
蒸留水1000ml添加し全量を2000mlとする。
さらに30%アンモニア水を40ml加え、水浴中で1
00℃に加温し、無色透明なゾル溶液を得た。イオンク
ロマトグラフィーを用いて、ゾル溶液に含まれる塩素イ
オン濃度を求めたところ、0.008wt%塩素イオン
が含まれていた。実施例1と同様に石英板上にこのゾル
溶液を用いて薄膜を形成し、熱処理後の体積固有抵抗を
求めたところ、6.5×10Ωcmであった。また、
実施例1と同様に結晶子測定を行ったところ、2.1n
mであった。
【0041】比較例3 塩化第二スズ水和物65gと三塩化アンチモン1.0g
を30℃の水/エタノール混合溶液2000mlに溶解
し均一溶液を得た。次いでこれを2時間煮沸し共沈殿物
を得た。生成した沈殿物をデカンテーションにより取り
出し、蒸留水にて沈殿を40回水洗する。沈殿を洗浄し
た蒸留水中に硝酸銀を滴下し、塩素イオンの反応が無い
ことを確認後、蒸留水1000ml添加し全量を200
0mlとする。さらに30%アンモニア水を40ml加
え、水浴中で100℃に加温し、コロイド状ゲル分散液
を得た。やや赤みを帯びたゾル溶液が得られた。
【0042】以上、実施例2、実施例3、実施例4、実
施例5と比較例3との比較より、本発明は着色の無い、
導電性の良好な酸化スズゾルを製造することが可能であ
る。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、着色が無く、導電性が
良好である透明導電材料の用途に適した非晶質酸化スズ
ゾル及びその製造方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有本 直 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 酒崎 隆弘 大阪府大阪市淀川区十八条2丁目18番35号 山中化学工業株式会社内 (72)発明者 椿原 ▲ヨシ▼博 大阪府大阪市淀川区十八条2丁目18番35号 山中化学工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性が10Ωcm未満の非晶質酸化ス
    ズ粒子を含むことを特徴とする非晶質酸化スズゾル。
  2. 【請求項2】加熱処理により200℃から500℃の範
    囲で重量減少を0.1wt%以上30wt%未満生じる
    酸化スズを含むことを特徴とする非晶質酸化スズゾル。
  3. 【請求項3】少なくとも0.001wt%以上の陰イオ
    ンを含む酸化スズを含むことを特徴とする非晶質酸化ス
    ズゾル。
  4. 【請求項4】加水分解性スズ化合物を加水分解処理し洗
    浄後、得られたハロゲン濃度が0.001%以上3%以
    下の原料をアンモニア水に溶解して加熱処理を行うこと
    を特徴とする非晶質酸化スズゾルの製造方法。
  5. 【請求項5】加水分解性スズ化合物とフッ素を含む化合
    物とを用いて加水分解処理し洗浄後、得られたハロゲン
    濃度が0.001%以上3%以下の原料をアンモニア水
    に溶解して加熱処理を行うことを特徴とする非晶質酸化
    スズゾルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005114674A1 (ja) * 2004-05-21 2005-12-01 Tdk Corporation 透明導電材料、透明導電ペースト、透明導電膜及び透明電極
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