JPH1059863A - アンチトロンビンiiiの分離精製方法 - Google Patents

アンチトロンビンiiiの分離精製方法

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JPH1059863A
JPH1059863A JP8217388A JP21738896A JPH1059863A JP H1059863 A JPH1059863 A JP H1059863A JP 8217388 A JP8217388 A JP 8217388A JP 21738896 A JP21738896 A JP 21738896A JP H1059863 A JPH1059863 A JP H1059863A
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JP
Japan
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affinity adsorbent
atiii
aggregate
iii
ultrafine particles
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Withdrawn
Application number
JP8217388A
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English (en)
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Shigeo Aoyanagi
重郎 青柳
Toyoaki Suzuki
豊明 鈴木
Masanori Nagata
政令 永田
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TOKYO BAITEKU KENKYUSHO KK
Zacros Corp
Original Assignee
TOKYO BAITEKU KENKYUSHO KK
Fujimori Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 媒体中に浮遊分散する単分散性の超微粒子
(末端官能性オリゴマーを導入してなるグラフト化超微
粒子を含む)を効率よく分離することができる方法を提
供する。 【解決手段】 カルボン酸ナトリウム基(−COON
a)を有する超微粒子が添加され浮遊分散されてなる水
系分散媒体中に水溶性多価金属塩を、[Mn+]/[−C
OONa](モル比)=0.1〜10000(ただし、
Mは多価金属であり、nは2〜4の整数である)の範囲
で添加し、反応系のpHを5〜13に調製し、反応系内
の温度を0〜90℃の範囲に保持して、該超微粒子のカ
ルボン酸ナトリウム基(−COONa)間を多価金属で
架橋して該超微粒子の凝集体を形成するとを特徴とする
超微粒子の分離精製方法による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血管内凝固症候群
(DIC)・肝硬変・避妊薬投与などを原因とする各種
血栓性疾患の治療薬として、その製剤化への期待が高ま
っている血液中の生理的凝固素子物質として最も重要な
ものであるアンチトロンビンIII の分離精製方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】血液や血漿などのアンチトロンビンIII
(以下、単にATIII ともいう)を含む溶液中から目的
物であるATIII を分離精製する方法としては、(1)
硫酸アンモニウムなどの中性塩添加、ポリエチレングリ
コールなどの水溶性高分子の添加による分別沈殿法、
(2)分子の荷電を利用したイオン交換クロマトグラフ
ィー法、(3)分子の大きさを利用した分子篩クロマト
グラフィー法、(4)分子の当電点の差を利用する電気
泳動法、(5)ヘパリンなどの特定リガンドとの親和力
を利用するアフィニティクロマトグラフィー法、などが
知られている。
【0003】しかしながら、上記(5)のアフィニティ
クロマトグラフィー法を除く他の方法(これらを組み合
わせた方法を含む)では、夾雑タンパク質の分離除去が
難しく、何回も操作を繰り返さなければならないことか
ら、回収量が少なく操作が繁雑であるといった欠点があ
る。これに対して上記(5)のアフィニティクロマトグ
ラフィー法では、ATIII の持つリガンドとの特異的な
親和力を利用して分離することから精製操作が簡単であ
り、夾雑物の分離が良く、活性回収率もよい利点をもつ
ものである。
【0004】上記(5)のアフィニティクロマトグラフ
ィー法によるATIII の分離精製方法としては、特公昭
59−7694号公報や特開昭60−48930号公報
などに開示されている方法が知られている。
【0005】上記公報に記載のATIII の分離精製方法
は、親水性担体にアンヒドロトロンビン等の特定リガン
ドを固定化した吸着剤に、緩衝剤、中性塩溶液および血
漿タンパク質混合液を含むpH6〜8かつイオン強度0
〜1の溶離液を接触させることにより、ATIII を特異
的に吸着せしめ、pH4.0〜5.5の中性塩溶液ある
いは基質類似物(ここでいう基質類似物とは、トロンビ
ンの競合阻害剤をさす)により溶出することを特徴とす
るものである。詳しくは、実施例によれば、カラム法を
用いる場合は、血漿を60℃に3分間加熱後、4℃で3
0分間、15000gで遠心分離し、上澄みを集め0.
2μmのポアサイズを有するフィルターを用いてろ過す
ることでフィブリノーゲンを除去した血漿を得、該血漿
(4ml)を不活化トロンビンセファローズカラム(ゲ
ル床容積4ml)に通液し、50mMトリス緩衝液(p
H7.5)につづいて0.1M NaClを含む同緩衝
液で洗浄後、1MNaClを50mM酢酸緩衝液(pH
5.5)で吸着タンパク質を溶出している。これによ
り、極少量の夾雑タンパク質のみを含む純度の高いAT
III が得られている。これをさらに陰イオン交換樹脂カ
ラムクロマトグラフィーにより除去して、高純度のAT
III を得ている。
【0006】しかしながら、上記カラム法を工業規模で
行う場合には、該カラム内で、吸着、洗浄、溶出の各操
作をすべて行う必要があり、さらに高純度のATIII を
回収するに陰イオン交換樹脂カラムを用いて処理する必
要があり、最終的にATIIIを分離精製するまでには極
めて長い時間を要するため工業生産性が低く実用的でな
い。
【0007】また、回分法を用いる場合には、上記カラ
ム法と同様な操作で加熱によりフィブリノーゲンを除去
した血漿(100ml)にアンヒドロトロンビンゲル
(50ml)を加え、4℃で3時間撹拌し、グラスフィ
ルター上で吸引しながらアンヒドロトロンビンゲルを回
収し、さらに250mlの0.1M NaClを含む5
0mMトリス緩衝液(pH7.5)で洗浄後、100m
lの50mM酢酸緩衝液(pH5.5)でATIII 分画
を溶出している。
【0008】しかしながら、上記公報に記載の方法で
は、一般に市販されている粒径10〜100μmのアガ
ロースゲル等の親和性の担体を用い、該ゲル担体中の孔
(100nm程度)内部に0.01μm以下の糖タンパ
ク質(ATIII )粒子を取り込み、該孔内に固定化され
たリガンドに特異的に吸着させるものである。
【0009】しかしながら、こうしたアガロースゲル等
の親和性の担体を用いる場合には、孔内部の官能基にリ
カンドを高濃度に固定化するのは難しく、さらに孔内部
のリガンドに目的物のタンパク質を吸着させる際やその
後に目的物分画を溶出し回収する際にも該孔内部の複雑
な経路に阻まれ、孔内部の官能基密度に比して実際に有
効に活用し得る官能基の割合は低く、十分な回収効率が
得られない問題点があった。
【0010】上記問題点に対し本発明者らは、機械的強
度および化学的安定性に優れ、広いpH領域で適用可能
な高吸着容量の吸着体とすることのできる有効な表面官
能基を高濃度に持つポリアクリルアミド系超微粒子を特
開平7−179504号公報においてすでに開示してい
る。さらに、該ポリアクリルアミド系超微粒子に末端官
能性オリゴマーを導入してなるグラフト化超微粒子を特
願平7−89562号および特願平8−162204号
に提案している。
【0011】上記ポリアクリルアミド系超微粒子では、
これを支持体とし、さらに必要に応じて末端官能性オリ
ゴマーのスペーサを導入したものに、ATIII に対する
特定リガンド、例えば、アンヒドロトロンビンなどを固
定化した超微粒子(親和性吸着体)をATIII の精製分
離用のアフィニティクロマトグラフィーに利用した場
合、単分散性の親和性吸着体表面に固定化された特定リ
ガンドを血液または血漿(媒体)に混合することで、血
液または血漿媒体中の目的物のATIII を特異的に吸着
させることができる。しかしながら、用いる超微粒子
は、その比重が極めて小さいため、目的物のATIII を
吸着しても分散した状態で浮遊している。そのため、そ
の後に目的物のATIII を分離精製するためには該媒体
中より親和性吸着体を分離する必要があるが、単に静置
するだけでは親和性吸着体と媒体との比重差が小さく該
親和性吸着体を完全に沈降分離することができない。
【0012】こうした超微粒子からなる該親和性吸着体
を分離する方法としては、カラムクロマトグラフィーに
よる分離精製方法が可能であるが、この場合には一回の
クロマト操作にも極めて長時間を要し、精製を終えるま
でには極めて長い時間を要するため、工業化を図る上
で、その管理などが難しく実用的でない。また、遠心分
離法により該親和性吸着体を分離する場合には、該親和
性吸着体と媒体との密度差が小さく、1万G以上の回転
数を加えても分離が容易でなく、大きな遠心力を加える
ため血球成分を含む溶液では溶血現象を起こすため血漿
を用いる必要があるが、それでも1万G以上の回転数を
精製を終えるまでに何度も加えることにより該親和性吸
着体表面に吸着した目的物が損傷を受けたり、親和性吸
着体表面から脱離するなどの問題があり、現在までに超
微粒子による親和性吸着体を簡便な方法を用いて効率的
に分離精製することができないのが現状である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、媒体中のATIII を特異的に吸着してもなお浮
遊分散する単分散性の超微粒子(末端官能性オリゴマー
を導入してなるグラフト化超微粒子を含む)を使った親
和性吸着体を効率よく分離することができるATIII の
分離精製方法を提供するものである。
【0014】さらに、本発明の他の目的は、媒体中より
分離された親和性吸着体凝集物からATIII を溶出し回
収した後の該親和性吸着体凝集物を再分散することがで
きるATIII の分離精製方法を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために、媒体中のATIII を特異的に吸着して
もなお浮遊分散する単分散性の超微粒子(末端官能性オ
リゴマーを導入してなるグラフト化超微粒子を含む)を
使った親和性吸着体の簡便な凝集分離方法について鋭意
研究した結果、支持体となる単分散性の超微粒子は、そ
の表面上に極めて多くの官能基としての側鎖(スペーサ
を導入してなる側鎖を含む)を有しているため、これに
リガンドを固定化してもなおその表面上に官能性の側鎖
が残っており、これをカルボン酸ナトリウム基(−CO
ONa)に置換しておく。こうして得られた親和性吸着
体を使って回分法によるアフィニティクロマトグラフィ
ーによりATIII を吸着させた後、多価金属塩を添加し
て特定の条件下(温度、pHなど)におくことにより、
図1に示すように、該多価金属が支持体の超微粒子側鎖
のカルボン酸ナトリウム基(−COONa)間を架橋し
て親和性吸着体凝集物を形成することにより、個々の親
和性吸着体に比して該凝集物の比重が激増し、血液や血
漿などの媒体と大きなな比重差を生じさせることができ
ることを見出だし、これにより短時間放置ないし緩やか
な遠心分離によって簡単に親和性吸着体を分離すること
ができることを知り、この知見に基づき本発明を完成す
るに至ったものである。
【0016】さらに、本発明者等は、こうした親和性吸
着体凝集物をバイオアフィニテー技術に利用して目的の
ATIII を分離精製する上での技術的な課題は解決でき
たものの、ATIII を分離精製した後の該凝集物は、そ
のままでは血液や血漿等の媒体中に浮遊分散しないた
め、これを再度目的のATIII の吸着などに使用して
も、吸着収効率が極めて低くなり実用的でなくなること
から、1回きりの使い捨てとなるので経済的でないとす
る、実用上の新たな課題を見出だし、この点についても
鋭意検討した結果、ATIII を分離精製した後の親和性
吸着体凝集物を特定の条件下で酸処理することにより、
図2に示すように、該多価金属がはずれてカルボキシル
基の側鎖を有する単分散性の親和性吸着体として再分散
し得ることを知り、この知見に基づきさらなる発明を完
成するに至ったものである。
【0017】すなわち、本発明の目的は、(1) アン
チトロンビンIII を含む溶液中から該アンチトロンビン
III を親和性吸着体に特異的に吸着させて分離抽出し、
その後該親和性吸着体より該アンチトロンビンIII を溶
出させて回収精製するバイオアフィニティクロマトグラ
フィーによるアンチトロンビンIII の分離精製方法にお
いて、前記アンチトロンビンIII を含む溶液中から該ア
ンチトロンビンIII を分離抽出する手段が、アンチトロ
ンビンIII を含む溶液中にカルボン酸ナトリウム基(−
COONa)を有する超微粒子を支持体とする親和性吸
着体を添加して該親和性吸着体表面に固定化されたリガ
ンドにアンチトロンビンIII を特異的に吸着させた後、
該溶液中に水溶性多価金属塩を[Mn+]/[−COON
a](モル比)=0.1〜10000(ただし、Mは多
価金属であり、nは2〜4の整数である)の範囲で添加
し、反応系のpHを5〜13に調製し、反応系内の温度
を0〜90℃の範囲に保持して親和性吸着体の凝集物を
形成し、該凝集物を分離抽出することを特徴とするアン
チトロンビンIII の分離精製方法により達成される。
【0018】また、本発明の目的は、(2) 前記アン
チトロンビンIII を含む溶液が、前記アンチトロンビン
III の分離抽出手段を行ってアンチトロンビンIII を分
離抽出した後の上清であることを特徴とする上記(1)
に示すアンチトロンビンIIIの分離精製方法によっても
達成される。
【0019】なお、本発明の他の目的は、(3) 上記
(1)および/または(2)で分離抽出した多価金属に
より架橋された親和性吸着体凝集物よりアンチトロンビ
ンIII を上清中に溶出させて回収精製した後の沈殿凝集
物を再生する手段が、pH1〜10の水系分散媒体中に
該凝集物を添加し、さらに酸を添加して系内を酸性域と
して、温度0〜90℃の範囲に保持することを特徴とす
るアンチトロンビンIII の分離精製方法により達成され
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
き、より詳細に説明する。
【0021】本発明に係るATIII の分離精製方法にお
ける1つの実施の形態として、ATIII を含む溶液中か
ら該ATIII を親和性吸着体に特異的に吸着させて分離
抽出し、その後該親和性吸着体より該ATIII を溶出さ
せて回収精製する回分式のバイオアフィニティクロマト
グラフィー法による一連の工程手順を表した工程図を図
3に示す。
【0022】まず最初に、図3の(1) 〜(3) に示すAT
III を含む溶液中から該ATIII を分離抽出する手段と
しては、まず最初にATIII を含む溶液中への親和性吸
着体の混合工程(1) において、ATIII を含む溶液中に
カルボン酸ナトリウム基(−COONa)を有する超微
粒子の支持体を使った親和性吸着体を添加して該親和性
吸着体表面に固定化されているリガンドにATIII を特
異的に吸着させる。続いて、親和性吸着体の凝集工程
(1次)(2) において、該溶液中に水溶性多価金属塩を
[Mn+]/[−COONa](モル比)=0.1〜10
000(ただし、Mは多価金属であり、nは2〜4の整
数である)の範囲で添加し、反応系のpHを5〜13に
調製し、反応系内の温度を0〜90℃の範囲に保持して
親和性吸着体の凝集物を形成する。最後に分離工程(3)
において、該凝集物を自然沈降または緩やかな遠心分離
によって分離抽出するものである。
【0023】本発明の特徴的な構成要件の1つである上
記(1) 〜(3) に示すATIII を含む溶液中から該ATII
I を分離抽出する手段により、該超微粒子の支持体表面
のカルボン酸ナトリウム基(−COONa)間を多価金
属で架橋して親和性吸着体の凝集物を速やかに形成で
き、さらに、こうして親和性吸着体を凝集させることで
分散媒体である血液や血漿等と比重差を生み、これによ
って自然沈降や緩やかな遠心操作により容易に分離する
ことができるものである。
【0024】上記ATIII の分離抽出手段に用いられる
親和性吸着体を構成する支持体に用いることのできる超
微粒子としては、例えば、本発明者らが既に開示ないし
提案した特開平7−179504号公報、特願平7−8
9562号および特願平8−162204号に記載され
ているポリアクリルアミド系超微粒子ないし該超微粒子
に末端官能性オリゴマーを導入してなるグラフト化超微
粒子を用いることができる。該超微粒子を製造する方法
に関しても上記公報等に開示ないし提案されている手段
を利用することにより得ることができる。これにより、
親水性を有し、化学的に不活性で、活性化可能な官能基
を(オリゴマーの側鎖のようなスペーサーを介して)高
濃度に有し、機械的強度および化学的安定性に優れ、広
いpH領域で適用でき、疎で強固な多孔性の構造を持つ
球状ゲルで、サイズが均一で高吸着容量の親和性吸着体
とすることができる強固な単分散の超微粒子を得ること
ができる。
【0025】これらをより具体的に説明すれば、本発明
の親和性吸着体の支持体として使用することのできる超
微粒子を製造する方法としては、アルコール類の有機溶
媒中にエチレン系不飽和アミドを含む単量体混合物と、
前記単量体混合物と架橋剤との混合物を100重量%と
して、25〜50重量%の範囲とする架橋剤とを溶解さ
せた混合溶液を温度30〜95℃に保持し、過酸化物系
開始剤およびアゾ系開始剤よりなる群から選ばれた少な
くとも1種の開始剤を1×10-5〜8×10-2モル/リ
ットルとなる範囲で添加して重合を行なうことを特徴と
するものであればよい。また、上記超微粒子の製造方法
として好ましくは、分散剤を添加することなく重合を行
なうことを特徴とするものである。さらに、上記超微粒
子の製造方法として好ましくは、前記有機溶媒に水を、
全溶媒100重量%に対して30重量%以下の範囲とな
るように添加してなることを特徴とするものである。
【0026】また、上記超微粒子としては、上述の超微
粒子の製造方法によって得られた超微粒子であって、該
超微粒子の吸湿率が10〜400%であり、ゲル化率が
40〜98%であることを特徴とするものであればよ
い。また、上記超微粒子として好ましくは、前記超微粒
子の粒子径が0.05〜0.5μmの範囲であることを
特徴とするものである。
【0027】さらに、本発明の親和性吸着体の超微粒子
の支持体の1種として使用することのできるグラフト化
超微粒子の製造方法としては、溶媒中に表面官能基を有
する粒径0.05〜0.5μmのポリアクリルアミド系
超微粒子および末端官能性オリゴマーを添加し、混合撹
拌して該ポリアクリルアミド系超微粒子を分散させると
共に末端官能性オリゴマーを溶解させ、(i) その後に該
溶媒中に縮合剤を添加し反応温度0〜50℃として(低
温法)、あるいは(ii)その後に反応温度50〜100℃
として(高温法)グラフト化反応させることにより、該
ポリアクリルアミド系超微粒子に該末端官能性オリゴマ
ーを導入することを特徴とするものである。ここで、前
記表面官能基は、アミド基、カルボキシル基およびアミ
ノ基のよりなる群から選ばれてなる少なくとも1種であ
ることが望ましく、また前記末端官能性オリゴマーが、
2 N(CH2 n COOH、H2 N(CH2 n NH
2、H2 N(CH2 n SHおよびH2 N(CH2 n
OH、HOOC(CH2 n COOH(式中のnは7以
下の整数である)のいずれか1種であることが望まし
く、さらに、前記ポリアクリルアミド系超微粒子が温度
0〜40℃で、比重0.3〜1.2であることがより望
ましいものである。
【0028】また、上記グラフト化超微粒子としては、
上記製法によって得られたグラフト化超微粒子であっ
て、該グラフト化超微粒子1g当たりの官能基濃度が
0.001mg当量以上であることを特徴とするもので
あればよく、主として該超微粒子の表面に末端官能性オ
リゴマーが導入されていることがより好ましいものであ
る。
【0029】また、上記ATIII の分離抽出手段に係る
親和性吸着体は、上記超微粒子の支持体に、さらに特定
リガンドが固定化されてなるものである。
【0030】上記超微粒子に固定化される特定リガンド
としては、他のタンパク質とは結合せず、ATIII のみ
を特異的に吸着し得る性質を有するものが要求される。
こうしたリガンドには、ヘパリンおよびそのアセチル化
誘導体よりATIII 結合部構造を選択的に分取したも
の、アンヒドロトロンビン、トロンビンの不活性化物お
よびアンヒドロトリプシン、アンヒドロキモトリプシン
などを挙げることができる。こうしたリガンドを得る方
法としては、特に制限されるものでなく、従来公知の方
法を適宜利用することができる。ヘパリンおよびそのア
セチル化誘導体よりATIII 結合部構造を選択的に分取
してなるリガンドの場合、例えば、ヘパリンおよびその
アセチル化誘導体を、ヘパリナーゼ等の特異酵素による
消化、あるいは亜硝酸ナトリウム、亜硝酸シソアミル等
による脱アミノ化分解などの方法により分解せしめ、得
られたオリゴ糖をATIII セファローズ、リジンセファ
ローズ等のアフィニティクロマトグラフィー、分子篩ク
ロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー等の
方法により精製することにより得られる。また、アンヒ
ドロトロンビンをリガンドに用いる場合、例えば、精製
トロンビンをpH8.0、イオン強度0.05のトリス
塩酸緩衝液中で、フェニルメタンスルホニルフルオリド
と反応させ、活性中心セリン残基とエステル結合を形成
し、トロンビン活性を失わせる。その後pH9.0に調
整し、低温に保ち、エステル結合を解離させると共にセ
リン残基をデヒドロアラニン残基に変換する。次に、上
記支持体を用い、アフィニティクロマトグラフィーを行
い、親和性を示す分画を採取し、アンヒドロトロンビン
として用いるものである。なお、上記精製トロンビン
は、低温エタノール法により得られたコーンペーストII
I 分画より、ポリエチレングリコール沈殿およびBaC
2 沈殿によりプロトロンビン複合体を精製し、牛脳よ
り抽出したトロンボプラスチンにより活性化し、その後
にDEAEセファデックスカラムクロマトグラフィーお
よびベンズアミンセファロースカラムクロマトグラフィ
ーにより精製したトロンビン等を用いることができる。
【0031】また、上記リガンドを支持体に固定化して
親和性吸着体を得る方法としては、特に制限されるもの
でなく、従来公知の固定化技術を適宜利用することがで
きる。上記ヘパリンおよびそのアセチル化誘導体よりA
TIII 結合部構造を選択的に分取してなるリガンドを上
記支持体に強固に固定化する結合法としては、例えば、
(i) 水溶性カルボジイミド存在下における該リガンドの
カルボキシル基と上記支持体のアミノ基(あるいは、ヒ
ドラジド基、チオール基)との脱水反応による方法、(i
i)該リガンド還元末端のアルデヒド基と上記支持体のア
ミノ基とで形成するシッフ塩基を還元アルキル化する方
法、(iii) エポキシ活性化した支持体と該リガンドの水
酸基とを結合させる方法、(iv)ハロゲン化トリアジン等
の架橋試薬を用いる方法等を用いることができる。な
お、該リガンドにアミノ基が存在し、結合反応において
該リガンド相互間の結合が予想される場合には、無水酢
酸によりアミノ基を不活性化しておくことが望ましい。
また、アンヒドロトロンビンを固定する場合には、本発
明者らが既に開示した特開平7−179504号公報あ
るいは特願平7−89562号および特願平8−162
204号に記載されているポリアクリルアミド系超微粒
子あるいはポリアクリルアミド系超微粒子に末端官能性
オリゴマーを導入してなるグラフト化超微粒子をもとに
して特定リガンドの固定化に適当な官能基としてカルボ
キシレート、アミノ酸を高濃度に置換導入し固定化する
ことができる。
【0032】上記固定化したリガンドに対する適正pH
は、通常5〜14、好ましくは6〜12、より好ましく
は7〜10の範囲である。すなわち、例えば、アンヒド
ロトロンビンなどでは、中性から弱アルカリ性の範囲で
あれば、安定な活性部位としてATIII を特異的に吸着
し得るものである。一方、アンヒドロトリプシンなどで
は、一般にpH3〜7の酸性範囲で安定な活性部位とし
てATIII を特異的に吸着し得るものであるが、一旦吸
着してしまえば、その後、系内を中性もしくはアルカリ
性に変えて架橋・凝集反応を行った場合であっても、リ
ガンドであるアンヒドロトリプシンに吸着したATIII
は安定に保持される。
【0033】なお、支持体の超微粒子表面にカルボン酸
ナトリウム基(−COONa)を持たせるには、上記超
微粒子の表面アミド基をpH10.5以上のアルカリ状
態を保つように、例えば、Na2 CO3 を濃度0.04
〜2モル/l、温度40〜80℃で2〜8時間反応させ
ることにより、カルボン酸ナトリウム基(−COON
a)へ交換した超微粒子(以下、マトリックスないし単
にCMとも記す)とすることができる。なお、グラフト
化超微粒子は、カルボン酸ナトリウム基(−COON
a)へ交換したマトリックスに、末端官能性オリゴマー
であるスペーサ(以下、単にSとも記す)がグラフト化
反応により導入されたマトリックス(以下、単にCM−
Sとも記す)であり、カルボン酸ナトリウム基(−CO
ONa)を有する超微粒子支持体(若しくは親和性吸着
体)の1種であるといえる。
【0034】また、上記ATIII の分離抽出手段の上記
混合工程(1) において用いられるATIII を含む溶液と
しては、水またはアルコール類の有機媒体に血液または
血漿を加えた混合溶液に、さらに緩衝液および中性塩を
共存させたものである。さらに、撹拌混合により親和性
吸着体にATIII を吸着するには、上記緩衝液として
は、pHが通常6〜8、好ましくは6.5〜7.5で、
かつイオン強度が通常0〜1.0、好ましくは0.02
〜0.5である。上記緩衝液としては、pH6〜8域を
示す緩衝液を任意に選ぶことができるが、特にトリス緩
衝液、リン酸緩衝液が好ましく、中性塩としても、任意
に選ぶことができるが、特にNaCl、KClである。
また、上記ATIII 含有溶液に用いられるアルコール類
の有機媒体としては、例えば、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノー
ル、2−ブタノール、t−ブチルアルコール、1−ペン
タノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、t−
ペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノ
ール、3−ヘキサノールなどの1価アルコール、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、1,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコールなどの2価アルコール、グリセロールなどの3
価アルコール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモ
ノイソブチルエーテルなど炭素数1〜6のアルコール類
のほか、分子量6000以下、好ましくは4000以下
のポリエチレングリコールなどが挙げられる。これらの
有機媒体は、単独で用いることもできるが、2種以上を
混合して用いることも可能である。
【0035】さらに上記アルコール類の有機媒体には、
例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコー
ル、ポリビニルアルコール、ポリビニルカルバゾール等
の有機高分子系の分散媒体を用いてもよい。
【0036】なお、血漿タンパク質の1つにフィブリノ
ーゲンがある。血液が体外にでると凝固するが、これは
フィブリノーゲンがフィブリンとなって血栓を作ること
が原因となっている。したがって、アフィニティクロマ
トグラフィー(上記(1) 〜(3) のATIII の分離抽出工
程)においてもフィブリンが析出し、支持体に付着す
る。この現象を防ぐため、フィブリンを除く前処理を行
うことが望ましい。
【0037】また、上記溶液中のATIII 含有量は、通
常190〜350mg/l、好ましくは200〜300
mg/lの範囲で含有されているものを用いることが望
ましい。該含有量が190mg/l未満の場合には、親
和性吸着体にATIII を接触させ特異的に吸着させるの
に接触頻度が低く長時間を要する。一方、350mg/
lを越える場合には、こうした高含有量の溶液を準備す
るのに濃縮処理等多くの前処理を要するため経済的でな
い。
【0038】また、上記ATIII を含む溶液中への親和
性吸着体の添加量としては、特に制限されるものでない
が、ATIII の処理量に応じて変化させることができる
が、ATIII 含有溶液100mlに対し通常10mg〜
50g、好ましくは30mg〜30g、より好ましくは
50mg〜10gの範囲である。上記親和性吸着体の添
加量が、10mg未満の場合には、表面官能基濃度が低
いため、リガンドとATIII の結合量も少なくなり、目
的物を効率よく吸着できず、また、50gを越える場合
には、粒子濃度が高くなりすぎ、分散状態が不安定とな
るので好ましくない。
【0039】上記混合工程(1) では、上述した各種原材
料などを用いて、ATIII を含む溶液中にカルボン酸ナ
トリウム基(−COONa)を有する超微粒子の支持体
を使った親和性吸着体を添加して、該溶液を撹拌し混合
するバイオアフィニティクロマトグラフィーの回分法を
用いることで、該親和性吸着体にATIII 含有溶液を接
触させ、これにより該親和性吸着体表面に固定化されて
いるリガンドにATIII を特異的に吸着させる。かかる
溶液の撹拌混合条件としては、0〜4℃の比較的低温で
比較的緩やかな撹拌力により2時間以上混合を行う。
【0040】上記ATIII の分離抽出手段では、続い
て、上記凝集工程(2) を行うが、ここで用いられる水溶
性多価金属塩中の多価金属の種類としては、例えば、カ
ルシウム、マグネシウムなどの2価のアルカリ土類金
属、銅、アルミニウム、鉄などの2〜4価の遷移金属が
挙げられるが、バイオアフィニテーに利用する場合に
は、生体毒性のないカルシウムおよびマグネシウムなど
の2価のアルカリ土類金属が好ましい。また、多価金属
塩としては、多価金属の塩化物、硫化物、炭酸化合物、
水酸化化合物およびそれらの錯塩(錯合体)などを挙げ
ることができる。
【0041】該多価金属の添加量としては、[Mn+]/
[−COONa](モル比)=0.1〜10000、好
ましくは0.5〜7000、より好ましくは1.0〜5
000(ただし、Mは多価金属であり、nは2〜4の整
数である)の範囲である。該添加量が[Mn+]/[−C
OONa](モル比)<0.1となる場合には、多価金
属が不足するため、親和性吸着体の凝集化が不十分で、
沈降せずになお浮遊分散した状態の親和性吸着体が多く
残るなど、分離が十分に行えないため好ましくなく、
[Mn+]/[−COONa](モル比)>10000と
なる場合には、架橋により親和性吸着体の凝集物が形成
し完全に沈降分離することができるが、添加によるさら
なる作用・効果は発現できず、過剰な多価金属が媒体中
に残されることになるだけで経済的でない。
【0042】また、上記凝集工程(2) では、上記溶液中
に水溶性多価金属塩を添加し、反応系のpHを通常5〜
13、好ましくは6〜12、より好ましくは6.5〜1
1に調製し、反応系の温度を0〜90℃、好ましくは4
〜70℃、より好ましくは10〜50℃の範囲に保持保
持することにより、図1に示すように、親和性吸着体
(超微粒子)表面の側鎖のカルボン酸ナトリウム基(−
COONa)間に多価金属イオン(Mn+)が結合架橋し
て親和性吸着体凝集物を形成する。これにより、後述す
る分離工程(3) で、例えば、3時間程度放置することに
より、または1500G×15分間の緩やかな遠心分離
により、溶液中の該親和性吸着体凝集物を容易に沈降さ
せることができるものである。なお、上記反応系のpH
が5未満の場合には、多価金属イオンによる架橋反応が
起こりにくく、また、リガンドが変性などによりその機
能発現ができなくなり、pHが13を越える場合には、
多価金属イオンによる架橋反応が同様に起こりにくく、
また、リガンドが変性などによりその機能発現ができな
くなり好ましくない。該pHの調製には、例えば、塩
酸、硫酸、燐酸などの無機塩およびそのアルカリ塩、酢
酸、マレイン酸、クエン酸、アスコルビン酸などの有機
酸およびそのアルカリ塩、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カル
シウムなどを用いることができる。
【0043】また、上記反応系の温度が0℃未満の場合
には、架橋・凝集反応しにくくなるほか、場合によって
は溶液が凝固するおそれがあるなど好ましくない。また
90℃を越える場合には、導入スペーサーの分解や、リ
ガンドの変性が起こる可能性があり好ましくない。
【0044】次に、上記ATIII の分離抽出手段では、
最後に上記分離工程(3) を行う。該分離工程(3) では、
上記凝集工程(2) で得られた親和性吸着体凝集物を自然
沈降または緩やかな遠心分離によって分離抽出するもの
である。自然沈降による分離では、上記凝集工程(2) の
反応系を0〜4℃の比較的低温下で3時間程度放置する
ことにより、溶液中の該親和性吸着体凝集物を容易に自
然沈降させることができ、このうち上清部分を廃棄・除
去することにより該親和性吸着体凝集物を簡便に分離抽
出することができる。一方、緩やかな遠心操作による分
離では、上記反応系の溶液を遠心分離器にかけて、0〜
4℃の比較的低温下で、1500〜3000G×5〜3
0分間遠心分離することで、溶液中の該親和性吸着体凝
集物を容易に沈降分離させることができ、このうち上清
部分を廃棄・除去することにより該親和性吸着体凝集物
を簡便に分離抽出することができる。
【0045】上記分離工程(3) により、沈殿した親和性
吸着体凝集物(4) と上清に分離される。このうち上清に
ついては、ATIII を含む上清中から該ATIII を分離
抽出する一連の工程(手段)、すなわち、図3に示すよ
うに、上清への親和性吸着体の混合工程(5) から、親和
性吸着体の凝集工程(2次)を経て分離工程(7) に至る
一連の工程に付される。まず、ATIII を含む上清中へ
の親和性吸着体の混合工程(5) では、ATIII を含む上
清中にカルボン酸ナトリウム基(−COONa)を有す
る超微粒子の支持体を使った親和性吸着体を添加して該
親和性吸着体表面に固定化されているリガンドにATII
I を特異的に吸着させる。続いて、親和性吸着体の凝集
工程(2次)(6) では、該溶液中に水溶性多価金属塩を
[Mn+]/[−COONa](モル比)=0.1〜10
000(ただし、Mは多価金属であり、nは2〜4の整
数である)の範囲で添加し、反応系のpHを5〜13に
調製し、反応系内の温度を0〜90℃の範囲に保持して
親和性吸着体の凝集物を形成する。最後に分離工程(7)
では、該凝集物を自然沈降または緩やかな遠心分離によ
って分離抽出するものである。
【0046】これらの工程(5) 〜(7) に示す、本発明の
特徴的な構成要件の1つであるATIII を含む上清中か
ら該ATIII を分離抽出する手段により、該超微粒子の
支持体表面のカルボン酸ナトリウム基(−COONa)
間を多価金属で架橋して親和性吸着体の凝集物を速やか
に形成でき、さらに、こうして親和性吸着体を凝集させ
ることで分散媒体である上清と比重差を生み、これによ
って自然沈降や緩やかな遠心操作により容易に分離する
ことができるものである。
【0047】上記工程(5) 〜(7) に示す一連の分離抽出
操作(手段)は、先述した工程(1)〜(3) の一連の分離
抽出操作(手段)におけるATIII を含む血液や血漿な
どの溶液に代えてATIII を含む上清を用いる以外は、
先述した工程(1) 〜(3) の一連の分離抽出操作(手段)
と同様のものを用いて同様の操作にて行うことができ
る。
【0048】上記分離工程(7) により、沈殿した親和性
吸着体凝集物(8) と上清とに分離される。このうち上清
については、図3の工程図に示すように、上清廃棄(12)
処分に付される。一方、分離工程(7) で得られた親和性
吸着体凝集物(8) と、先の分離工程(3) で得られた親和
性吸着体凝集物(4) とは、合せる(9) 操作により、一つ
にまとめられる。
【0049】1つにまとめられるた親和性吸着体凝集物
は、1次洗浄(10)される。該洗浄方法としては、特に制
限されるものでなく、従来公知の洗浄方法を適宜選択し
て使用することができる。1例を挙げれば、1つにまと
められるた親和性吸着体凝集物に50mMトリス塩酸緩
衝液(0.1M NaCl、pH7.5)を加え、4℃
下で十分に撹拌し洗浄を行うものである。
【0050】その後、凝集物を沈降(自然沈降または緩
やかな遠心)(11)される。該沈降(自然沈降または緩や
かな遠心)(11)では、親和性吸着体が凝集物の形態をと
るため、自然に放置することで約2〜3時間程度で完全
に沈降させることができ、または1500〜3000G
で5〜30分の緩やかな遠心により完全に沈降させるこ
とができる。
【0051】続いて、上記沈降(自然沈降または緩やか
な遠心)(11)により生じた上清を図3に示すように、上
清廃棄(12)により処理する。
【0052】一方、沈殿した凝集物に対してさらに2次
洗浄(13)を行う。該洗浄方法としては、特に制限される
ものでなく、従来公知の洗浄方法を適宜選択して使用す
ることができる。1例を挙げれば、先述の1次洗浄と同
様に、沈殿した親和性吸着体凝集物に50mMトリス塩
酸緩衝液(0.1M NaCl、pH7.5)を加え、
4℃下で十分に撹拌し洗浄を行うものである。
【0053】その後、凝集物を沈降(自然沈降または緩
やかな遠心)(14)される。該沈降(自然沈降または緩や
かな遠心)(14)では、親和性吸着体が凝集物の形態をと
るため、自然に放置することで約2〜3時間程度で完全
に沈降させることができ、または1500〜3000G
で5〜30分間の緩やかな遠心により完全に沈降させる
ことができる。
【0054】続いて、上記沈降(自然沈降または緩やか
な遠心)(14)により生じた上清を図3に示すように、上
清廃棄(12)により処理する。
【0055】一方、洗浄された凝集物(15)は、ATIII
の分離工程(16)に付される。該ATIII の分離工程(16)
では、回分式のアフィニティークロマトグラフィー法に
より、ATIII の活性を安定に保存するために、低温下
で、例えば、0〜4℃の範囲内で、溶出液中に凝集物(1
5)を添加し、撹拌混合して凝集物(15)に吸着しているA
TIII を液中に溶出させる。
【0056】前記溶出液としては、特に制限されるもの
でなく、従来公知のATIII の溶出液を用いることがで
き、例えば、pH5.0〜5.5で、イオン強度1〜4
の緩衝液と中性塩溶液からなる溶出液、またはpH4.
0〜5.5の基質類似物を用いてなる溶出液を用いるこ
とができる。
【0057】このうち上記緩衝液としては、pH4.0
〜5.5のpH域を示す緩衝液を任意に選ぶことができ
るが、特に酢酸緩衝液が良く、前記中性塩溶液として
は、通常用いられる中性塩溶液から任意に選ぶことがで
きるが、NaClの水溶液が好ましい。また前記基質類
似物としては、ベンズアミジン、ニトロベンズアミジ
ン、アミノベンズアミジンを挙げることができる。基質
類似物を用いてなる溶出液としては、0.1N NaC
lを用いてpH4.0〜5.5に調整したものを用いる
ことができる。
【0058】また、撹拌混合して凝集物(15)に吸着して
いるATIII を液中に溶出させるには、撹拌の度合い、
あるいは容器の形状等により異なるが、撹拌混合を通常
2時間以上行うことが望ましい。ただし、本発明では、
親和性吸着体に超微粒子支持体を使用し、該超微粒子表
面にリガンドを固定化し、該リガンドにATIII を特異
的に吸着しているため、従来のように比較的大きな支持
体の孔内の官能基にリガンドを固定化し、該リガンドに
ATIII を吸着している場合に比して、溶出液との接触
が容易でかつ支持体の孔内経路を経ることなく溶出させ
ることができる。したがって、従来の回分式のアフィニ
テークロマトグラフィー法による溶出操作に比して極め
て短時間で溶出することができる。なお、溶出液と凝集
物との量的関係は、処理量にみあって変化させることが
できる。
【0059】次に、上記ATIII の分離工程(16)におい
て撹拌混合を行った後、沈降(自然沈降または緩やかな
遠心)(17)を行う。該沈降(自然沈降または緩やかな遠
心)(17)では、親和性吸着体が凝集物の形態をとるた
め、自然に放置することで約2〜3時間程度で完全に沈
降させることができ、または1500〜3000Gで5
〜30分間の緩やかな遠心により完全に沈降させること
ができ、ATIII を上清中に溶出させることができる。
【0060】続いて、図3に示すように、工程(18)で
は、上記沈降(自然沈降または緩やかな遠心)(17)によ
り生じた上清を回収することにより、上清中に精製AT
III を含有させた状態で得ることができる。
【0061】一方、ATIII を溶出した後の沈殿した親
和性吸着体凝集物(19)は、再分散工程(20)に付され、再
生される。
【0062】親和性吸着体凝集物(19)の再分散工程(20)
の一つの実施の形態(手段)として、まず、酸添加系
再生法としては、該親和性吸着体凝集物(19)が添加され
てなるpH1〜10の水系分散媒体中に、酸を添加して
系内を酸性域として、温度0〜90℃の範囲に保持する
ことを特徴とするものである。これにより、図2に示す
ように、該親和性吸着体凝集物(19)の架橋構造部位を形
成する多価金属をはずしてカルボキシル基(−COO
H)を有する単分散性の親和性吸着体として、最初の混
合工程(1) に再利用することができる。
【0063】上記親和性吸着体凝集物(19)の酸添加系
再生法による再分散工程(20)に用いられる水系分散媒体
としては、水またはアルコール類の有機媒体等を用いる
ことができる。このうちアルコール類の有機媒体として
は、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、
t−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタ
ノール、3−ペンタノール、t−ペンチルアルコール、
1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノー
ルなどの1価アルコール、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタメチレ
ングリコール、ヘキサメチレングリコールなどの2価ア
ルコール、グリセロールなどの3価アルコール、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテルな
ど炭素数1〜6のアルコール類のほか、分子量6000
以下、好ましくは4000以下のポリエチレングリコー
ルなどが挙げられる。これらの分散媒体は、単独で用い
ることもできるが、2種以上を混合して用いることも可
能である。
【0064】さらに上記水系分散媒体には、例えば、ポ
リビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルカルバゾールなどの等の有
機高分子系の分散媒体を用いてもよい。
【0065】上記再分散方法における水系分散媒体のp
Hは、通常1〜10、好ましくは1.5〜5の範囲に調
製したものである。該pHが上記範囲をはずれる場合に
は、凝集した粒子の再分離を行うことができないため好
ましくない。
【0066】上記酸添加系再生法による再分散工程(2
0)において、添加される酸としては、例えば、塩酸、硫
酸、燐酸などの無機酸および酢酸、マレイン酸、クエン
酸、アスコルビン酸などの有機酸などを用いることがで
きる。これらの酸を添加することにより、系内を酸性
域、好ましくはpH1.5〜5とすることが望ましい。
【0067】上記酸添加系再生法による再分散工程(2
0)における反応系の温度は、通常0〜90℃、好ましく
は4〜70℃、より好ましくは10〜50℃の範囲であ
る。該温度が0℃未満の場合には、水系分散媒体が凝固
するおそれがあり好ましくない。また、90℃を越える
場合には、導入スペーサーおよびリガンドの分解や変性
が起こる可能性があり好ましくない。
【0068】上記酸添加系再生法による再分散工程(2
0)においては、上記条件(構成要件)下におくことで、
図2に示すように多価金属で架橋された凝集物間の当該
多価金属がはずれて、単分散性の親和性吸着体を再生し
得るものである。これにより、最初の混合工程(1) に再
利用することができるため経済性に優れる。
【0069】
【実施例】以下、本発明の実施例について述べる。
【0070】まず、実施例に用いる親和性吸着体の製造
方法を説明する。
【0071】窒素雰囲気下で、エタノール1000ml
にアクリルアミド25g、架橋剤であるN,N′−メチ
レンビスアクリルアミド20.5g(単量体混合物と架
橋剤との混合物を100重量%として、架橋剤45.1
重量%)を撹拌しながら溶解させ、同時に溶存酸素を十
分取り除いた。続いて温度70℃で開始剤として2,
2′−アゾビスイソブチルニトリル0.821g(開始
剤濃度5×10-3モル/リットル)を添加し、pH6.
5として3時間重合を行ない、反応終了後、氷浴で重合
容器ごと急冷し、ラジカル重合を停止させ、単分散球形
の超微粒子を得た。
【0072】次に、生成したポリアクリルアミド系超微
粒子を遠心分離機で分別し、上澄み液を取り除いた。こ
こに新たにエタノール1000mlを加え、1時間激し
く撹拌し、その後遠心分離機で分別した。同様の操作を
3回行ない、ガラスフィルターで濾過後、50℃、減圧
下で真空乾燥した。
【0073】得られた超微粒子を、溶媒として精製水を
用いて5重量%ポリマー溶媒とし、これに沈殿剤として
20倍量のアセトンを加え、良く撹拌しながら再沈殿さ
せた。その後、遠心分離機で分別し、上澄み液を取り除
いた。同様の操作を2回行ない、ガラスフィルターで濾
過後、50℃、減圧下で真空乾燥し精製を終了した。
【0074】上記超微粒子の表面アミド基をpH10.
5以上のアルカリ状態を保つように、Na2 CO3 濃度
0.04モル/l、60℃で3時間反応させ、カルボキ
シル基へ交換したマトリックス(以下、単にCMとも記
す)として2.0gを精製水120mlを加え、24時
間撹拌し、十分に分散させた。導入する末端官能性オリ
ゴマーをスペーサ(以下、単にSとも記す)としてエチ
レンジアミンを0.54ml(0.01モル)を溶媒と
して精製水25mlで希釈したものを反応フラスコに入
れ、10%HCl7mlでpH4.5〜5.5に調整
し、マトリックスおよびスペーサが完全に分散、溶解す
るまで撹拌を行った。
【0075】次に縮合剤としてCMC1.610g(縮
合剤濃度0.025M)を反応フラスコに加え、この時
を反応開始時刻として引き続き23℃(室温)で撹拌を
行い、48時間で反応を終了した。
【0076】次に分離精製工程として反応終了後のスペ
ーサがグラフト導入されたマトリックス(以下、単にC
M−Sとも記す)を遠心分離機で14500rpmで1
5分間の条件で分別し、上澄液を取り除いた。ここに新
たに精製水100mlを加え、50℃で2時間、200
rpmで撹拌を行い、遠心分離機で14500rpmで
20分間遠心分離を行った。同様の操作を5回行った
後、凍結乾燥を行い精製を終了し、本実施例に用いる超
微粒子支持体を得た。
【0077】本実施例で用いる特定リガンドには、アン
ヒドロトロンビンを用いた。かかるアンヒドロトロンビ
ンは、人トロンビンから次に示す方法により調製した。
精製したヒトα−トロンビン(710000単位、30
0mg)を50mMトリス緩衝液(pH8.0)に溶解
し、21℃で1000倍量のフェニルメタンスルホニル
フルオライドを加え30分間放置し、トロンビン活性を
消失させた。トロンビンのエステラーゼ活性を測定した
ところ99.95%が失われていることが確認された。
その後、50mMトリス緩衝液(pH9.0)で平衡化
した脱塩カラムで脱塩を行い、そのまま4℃で1昼夜放
置した。この分画を50mMトリス緩衝液(pH7.
5)で平衡化したベンズアミジナガロースカラム(ゲル
床容積30ml)に通液し、同緩衝液で洗浄した。該カ
ラムに0.2Mベンズアミジン(pH7.5)を通液し
て不活化トロンビンを溶出させ、1M NaClを含む
50mMトリス緩衝液(pH7.5)で透析し、ベンズ
アミジンを除去し、アンヒドロトロンビンとしたものを
用いた。
【0078】次に、上記で得られたアンヒドロトロンビ
ンを0.1M NaHCO3 (pH8.3)で透析し、
上記で得られた超微粒し支持体(CM−S)と混合する
ことにより、特定リガンドとしてアンヒドロトロンビン
を固定化した親和性吸着体を得た。これを本実施例1に
用いる親和性吸着体とした。
【0079】実施例1 本実施例1では、図3に示す工程(1) 〜(20)にしたがっ
て、ATIII の分離精製方法を実行した。
【0080】まず、血漿中への親和性吸着体の混合工程
(1) では、ATIII を190〜350μg/mlの割合
で含有する血漿1000mlが入れられた撹拌装置付き
四ツ口フラスコ容器中に上記親和性吸着体800mgを
添加し、血漿に対する親和性吸着体濃度を80mg/1
00mlに調製し、4℃で2時間撹拌混合し、ATIII
を親和性吸着体に吸着させた。上記血漿を60℃に3分
間加熱後、4℃の低温にて、3000G×30分間遠心
分離し、上澄みを集め0.2μmのポアサイズを有する
フィルターを用いて濾過したものを用いた。
【0081】次に、親和性吸着体の1次凝集工程(2) で
は、上記四ツ口フラスコ容器中に、多価金属塩として塩
化カルシウムを、[Ca2+]/[−COONa](モル
比)=1000となるように4.4g添加し、さらに反
応系のpHを0.01N NaOHを用いて8.5に調
製し、反応系の温度を20℃に保持しながら撹拌混合を
続けることにより、該親和性吸着体のカルボン酸ナトリ
ウム基(−COONa)を多価金属で架橋して該超微粒
子の凝集体を形成させた。
【0082】次に、分離工程(3) では、撹拌を停止し、
該凝集体を自然放置することにより3時間以内に簡単に
沈降でき、これにより容易に分離できることを確認し
た。
【0083】上記分離工程(3) で凝集物を自然沈降させ
た後、吸引装置を使って上清約1リットルと沈殿した凝
集物(4) 約1gとに分離した。
【0084】このうち。上清約1リットルについては、
さらに上記(1) 〜(3) と同様の操作を繰り返すことによ
り、上清中に残存するATIII の親和性吸着体による混
合(5) 、2次凝集(6) 、分離(7) の工程操作を行った。
【0085】上記分離工程(7) で凝集物を自然沈降させ
た後、吸引装置を使って上清約1リットルと沈殿した凝
集物(8) 約1gとに分離した。このうち上清について
は、図3に示すように、操作(12)として、上清廃棄を行
った。
【0086】一方、工程(9) では、先に得られた凝集物
(4) 約1gと凝集物(8) 約1gと合わせて、1つにまと
めた。
【0087】次に、1次洗浄工程(10)では、1つにまと
められた凝集物を、50mMトリス塩酸緩衝液(0.1
M NaCl、pH7.5)mlが入れられた撹拌装置
付きの四ツ口フラスコ容器中に加えて、4℃で2時間撹
拌を行った。
【0088】その後、沈降(11)では、撹拌操作を停止し
て、3時間、自然放置して、凝集物を沈降させた。
【0089】次に、上記四ツ口フラスコ容器より、上清
を廃棄する操作(12)を行って処分する一方、沈殿した凝
集物に、上記1次洗浄と同様にして、2次洗浄(13)を行
い、さらに沈降(14)、上清廃棄操作(12)を行うことで、
沈殿した凝集物(15)を得た。
【0090】次に、ATIII の分離工程(16)では、得ら
れた凝集物(15)を、1M NaClを含む50mM酢酸
緩衝液(pH5.5)が入れられた撹拌装置付きの四ツ
口フラスコ容器中に加えて、4℃で2時間撹拌を行って
ATIII の溶出を行った。
【0091】その後、沈降(17)では、撹拌操作を停止し
て、3時間、自然放置して、凝集物を沈降させた。
【0092】次に、上記四ツ口フラスコ容器より、精製
ATIII を含有する上清(18)100mlを陰イオン交換
クロマトグラフィー(DEAEセファロースカラム)で
精製抽出して、該上清中に精製ATIII 約300mgを
含有する形で回収する一方、沈殿した凝集物(19)約2g
は、これを再生すべく、以下の再分散工程(20)にまわし
た。
【0093】再分散工程(20)では、上記凝集物(19)約2
gを、pH7.5の水系分散媒体である精製水が500
ml入れられた撹拌装置付きの三ツ口フラスコ容器中に
添加し、さらにこの中に酸として0.1N塩酸を添加し
て反応系のpHを3.0と酸性域にして、温度20℃に
保持して撹拌混合することにより、3時間以内に該凝集
物の多価金属であるCaがはずれてカルボンキシル基
(−COOH)を有する単分散性の親和性吸着体を再生
できることが確認できた。
【0094】実施例2 実施例1中の分離工程(3) の自然沈降を2000Gで1
5分間の遠心分離に代え、また沈降(11)の自然沈降を2
000Gで15分間の遠心分離に代え、また沈降(14)の
自然沈降を2000Gで15分間の遠心分離に代え、さ
らに沈降(17)の自然沈降を2000Gで15分間の遠心
分離に代えた以外は、実施例1と同様に行い、実施例1
と同様の結果が得られることが確認できた。さらに、実
施例1と同様に再分散工程(20)を行い、単分散性の親和
性吸着体を再生することができることを確認した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る親和性吸着体の混合、凝集、さ
らに分離の一連の工程の一つの実施の形態(手段)とし
て、親和性吸着体のカルボン酸ナトリウム基(−COO
Na)間を多価金属で架橋して該親和性吸着体凝集物を
形成する様子をモデル化した反応概略図である。
【図2】 本発明に係る親和性吸着体凝集物の再分散工
程の一つの実施の形態(手段)として、親和性吸着体凝
集物が、酸添加系再生法による酸処理によって該親和性
吸着体凝集物の多価金属がはずれてカルボンキシル基
(−COOH)を有する単分散性の親和性吸着体を形成
する様子をモデル化した反応概略図である。
【図3】 本発明に係るATIII の分離精製方法におけ
る1つの実施の形態として、ATIII を含む溶液中から
該ATIII を親和性吸着体に特異的に吸着させて分離抽
出し、その後該親和性吸着体より該ATIII を溶出させ
て回収精製する回分式のバイオアフィニティクロマトグ
ラフィー法による一連の工程手順を表した工程図を示
す。
【符号の説明】
1…超微粒子支持体、 2…リガンド、 3…ATIII 、 M…多価金属。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田 政令 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目4番16号 藤森工業株式会社研究開発本部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンチトロンビンIII を含む溶液中から
    該アンチトロンビンIII を親和性吸着体に特異的に吸着
    させて分離抽出し、その後該親和性吸着体より該アンチ
    トロンビンIII を溶出させて回収精製するバイオアフィ
    ニティクロマトグラフィーによるアンチトロンビンIII
    の分離精製方法において、 前記アンチトロンビンIII を含む溶液中から該アンチト
    ロンビンIII を分離抽出する手段が、アンチトロンビン
    III を含む溶液中にカルボン酸ナトリウム基(−COO
    Na)を有する超微粒子を支持体とする親和性吸着体を
    添加して該親和性吸着体表面に固定化されたリガンドに
    アンチトロンビンIII を特異的に吸着させた後、該溶液
    中に水溶性多価金属塩を[Mn+]/[−COONa]
    (モル比)=0.1〜10000(ただし、Mは多価金
    属であり、nは2〜4の整数である)の範囲で添加し、
    反応系のpHを5〜13に調製し、反応系内の温度を0
    〜90℃の範囲に保持して親和性吸着体の凝集物を形成
    し、該凝集物を分離抽出することを特徴とするアンチト
    ロンビンIII の分離精製方法。
  2. 【請求項2】 前記アンチトロンビンIII を含む溶液
    が、前記アンチトロンビンIII の分離抽出手段を行って
    アンチトロンビンIII を分離抽出した後の上清であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のアンチトロンビンIII
    の分離精製方法。
  3. 【請求項3】 請求項1および/または請求項2で分離
    抽出した多価金属により架橋された親和性吸着体凝集物
    よりアンチトロンビンIII を上清中に溶出させて回収精
    製した後の沈殿凝集物を再生する手段が、pH1〜10
    の水系分散媒体中に該凝集物を添加し、さらに酸を添加
    して系内を酸性域として、温度0〜90℃の範囲に保持
    することを特徴とするアンチトロンビンIII の分離精製
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999020655A1 (en) * 1997-10-23 1999-04-29 Fujimori Kogyo Co., Ltd. Method for purifying thrombin substrates and/or inhibitors or method for eliminating the same
WO2006025352A1 (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Toray Industries, Inc. 分画装置
CN1325516C (zh) * 2005-10-20 2007-07-11 上海交通大学 卵黄免疫球蛋白的仿生亲和纯化方法

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