JPH106728A - サスペンション装置 - Google Patents

サスペンション装置

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JPH106728A
JPH106728A JP16025196A JP16025196A JPH106728A JP H106728 A JPH106728 A JP H106728A JP 16025196 A JP16025196 A JP 16025196A JP 16025196 A JP16025196 A JP 16025196A JP H106728 A JPH106728 A JP H106728A
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shock absorber
coil spring
wheel
upper link
link
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Yoshihiro Kawabe
喜裕 川辺
Takuya Murakami
拓也 村上
Kenji Kawagoe
健次 川越
Tamiyoshi Kasahara
民良 笠原
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コイルスプリングとショックアブソーバとを別
置きすることなく、ショックアブソーバのレバー比を大
きくしてそれ自体の減衰力を小さくして音振性能を高
め、コイルスプリングのレバー比を小さくしてそれ自体
のバネ定数が大きくても車輪位置でのバネ定数を小さく
して乗心地を向上する。 【解決手段】アッパリンク4の円孔4bにショックアブ
ソーバ6のシリンダチューブ6bを通して、その下端部
を当該アッパリンク4より下方に位置させ、このシリン
ダチューブ6bを車輪支持部材に連結し、当該シリンダ
チューブ6bの下端部とアッパリンク4の下方との間で
且つシリンダチューブ6bの外周にコイルスプリング7
を配設することにより、ショックアブソーバのレバー比
を“1”に、コイルスプリングのレバー比は、アッパリ
ンク長に対するコイルスプリング連結点までの距離の比
を“1”から減じた値に小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のサスペン
ション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のサスペンション装置としては、例
えば特開平1−136804号公報に記載されるよう
に、コイルスプリングとショックアブソーバとを同軸に
配置せず、それらを車幅方向に並べて、車輪を回転自在
に支持する車輪支持部材と車体とを連結するリンク部材
及び車体間に配置するようにしたものがある。このよう
なサスペンション装置では、まずショックアブソーバの
高さがコイルスプリングレイアウトの影響を受けないこ
とから、例えばこれをフロントサスペンションに採用し
た場合にはフードの高さを低くできるという利点があ
る。また、このような車両のサスペンション装置に使用
されるコイルスプリング自体のバネ定数を小さく(低
く)することは現実問題として難しいが、このサスペン
ション装置では、コイルスプリングをショックアブソー
バと別置きにできることから、ショックアブソーバのレ
バー比は大きいままでも、コイルスプリングのレバー比
を小さくすることができ、このため、コイルスプリング
自体のバネ定数は大きく(高く)ても、車輪位置(ホイ
ール端)でのバネ定数を小さくして乗心地を向上させる
ことができる。なお、この場合には、ショックアブソー
バのレバー比を大きくすることで、当該ショックアブソ
ーバ自体の減衰力は小さくてもよく、細かい凹凸が連続
する路面やロードノイズ,或いは突起乗り越え時等の車
輪からの入力に対して,所謂音振性能を向上させること
も可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のサスペンション装置では、以下のような問題があ
る。即ち、特にこのサスペンション装置をフロントサス
ペンションに採用したような場合には、転舵に伴って車
輪が内側に切れ込むと同時に操舵用のタイロッド部材等
が車両前後方向にも揺動するため、元々、車輪とサイド
メンバ等の車体側部材との間に車幅方向へのスペースが
小さいにも係わらず、前述のレバー比の関係からコイル
スプリングが車幅方向内側になるようにして、ここにシ
ョックアブソーバとコイルスプリングとを車幅方向に並
べて配設するためには、サイドメンバ等の車体側部材を
車幅方向内側に移動したり、或いは当該車体側部材を一
部切り欠いて、そこにコイルスプリングを配設したりす
る必要が生じ、何れにしてもレイアウト上で大きな規制
を受ける。更に、コイルスプリングの上端部は車体に固
定されるため、車輪がバウンドするとタイヤの側面がコ
イルスプリングの上端部に接近することから、両者が互
いに干渉しないように、コイルスプリングを更に車体幅
方向内側に配設しなければならないという問題もある。
【0004】これらの諸問題を解決するためには、例え
ば実開昭62−100205号公報に記載されるよう
に、コイルスプリングとショックアブソーバとを同軸又
はほぼ同軸に配設して夫々車体側に連結することが考え
られる。しかしながら、そのようにしたのでは、前記コ
イルスプリングのバネ定数の実情から当該コイルスプリ
ングのレバー比が小さくなるようにコイルスプリング及
びショックアブソーバを車体とリンク部材との間に配設
することになり、従ってショックアブソーバのレバー比
も小さくなることから、当該ショックアブソーバが車輪
位置(ホイール端)で十分な減衰力を発現するために当
該ショックアブソーバ自体の減衰力を大きくしたり、或
いは当該ショックアブソーバと車体側部材との間に介装
される,所謂アッパインシュレータを固くしたりするな
どの必要が生じる。そして、そのように対応すると、細
かい凹凸が連続する路面やロードノイズ,或いは突起乗
り越え時等の音振性能が低下してしまうという問題が生
じてしまう。
【0005】本願発明はこれらの諸問題を解決すべく開
発されたものであり、コイルスプリングのレバー比は小
さくてもショックアブソーバのレバー比を大きくするこ
とで、高いバネ定数のコイルスプリングでも乗心地を向
上できると共にショックアブソーバにもさほど大きな減
衰力を必要としないで音振性能を確保可能なサスペンシ
ョン装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に係るサスペンション装置
は、車輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、この車
輪支持部材と車体とを連結するリンク部材と、下端部が
前記リンク部材の下方に位置するように配設されたショ
ックアブソーバと、上端部が前記リンク部材に連結され
且つ下端部が前記ショックアブソーバの下端部に連結さ
れたコイルスプリングとを備えたことを特徴とするもの
である。
【0007】また、本発明のうち請求項2に係るサスペ
ンション装置は、前記ショックアブソーバが、前記車輪
支持部材と車体との間に介装されていることを特徴とす
るものである。
【0008】このうち、請求項1に係るサスペンション
装置では、例えば請求項2に係るサスペンション装置の
ように、ショックアブソーバを車輪支持部材と車体との
間に介装することにより、車体の質量は、主として前記
リンク部材と車輪支持部材に連結されたショックアブソ
ーバとの間に介装されたコイルスプリングによって支持
される。一方、車輪支持部材が上下方向に揺動すると、
ショックアブソーバにも同等又はほぼ同等の変位が生じ
ることになるから、実質的なショックアブソーバのレバ
ー比は“1”又はそれと同等の大きな値になる。これに
対して、車輪支持部材が上下方向に揺動すると、その変
位は前記ショックアブソーバの下端部からコイルスプリ
ングに入力されるため、コイルスプリングのレバー比
は、当該コイルスプリングが前記リンク部材に連結され
ている点と当該リンク部材が車体に連結されている点と
の間の距離の、当該リンク部材の車体側連結点と車輪支
持部材側連結点との距離の比になるから、必ず“1”よ
り小さい値になる。従って、コイルスプリング自体のバ
ネ定数が、前述のように高くても、車輪位置(ホイール
端)でのバネ定数は小さくなって乗心地が向上できる。
また、ショックアブソーバのレバー比は大きいから、当
該ショックアブソーバの減衰力をさほど大きなものにし
たりする必要はなく、従って音振性能を確保することも
可能となる。
【0009】また、本発明のうち請求項3に係るサスペ
ンション装置は、車輪を回転可能に支持する車輪支持部
材と、この車輪支持部材と車体とを連結する少なくとも
二本の上下のリンク部材と、下端部が上部リンク部材よ
り下方に位置し且つ前記車輪支持部材に連結されたショ
ックアブソーバと、上端部が前記上部リンク部材に連結
され且つ下端部が前記ショックアブソーバの下端部に連
結されたコイルスプリングとを備えたことを特徴とする
ものである。
【0010】また、本発明のうち請求項4に係るサスペ
ンション装置は、車輪を回転可能に支持する車輪支持部
材と、この車輪支持部材と略上下方向の軸回りに回転可
能に連結された連結部材と、この連結部材と車体とを連
結する上部リンク部材と、車体と前記車輪支持部材とを
連結する下部リンク部材と、下端部が前記上部リンク部
材より下方に位置し且つ前記連結部材に連結されたショ
ックアブソーバと、上端部が前記上部リンク部材に連結
され且つ下端部がショックアブソーバの下端部に連結さ
れたコイルスプリングとを備えたことを特徴とするもの
である。
【0011】これらの発明は、前記請求項1又は2に係
るサスペンション装置の実施態様である。これらのう
ち、請求項3に係るサスペンション装置では、車輪支持
部材が上部リンク部材,所謂アッパリンクと下部リンク
部材,所謂ロアリンクとで車体に連結されていることを
前提とする。そして、このようなサスペンション装置で
ショックアブソーバの下端部を上部リンク部材の下方に
位置させ、そのショックアブソーバの下端部と上部リン
クとの間にコイルスプリングを配設すれば、前記請求項
1又は2に係るサスペンション装置と同様又はほぼ同様
の効果を得る。一方、請求項4に係るサスペンション装
置では、同様のタイプのサスペンション装置において、
まず車輪支持部材を車体上下方向の軸回りに回転可能に
連結部材に連結し、更にこの連結部材に、前記上部リン
ク部材を連結する。そして、このようなサスペンション
装置でショックアブソーバの下端部を上部リンク部材の
下方に位置させ、そのショックアブソーバの下端部と上
部リンクとの間にコイルスプリングを配設すれば、前記
請求項1又は2に係るサスペンション装置と同様又はほ
ぼ同様の効果を得る。更にこの発明では、上部リンク部
材を、車体及び連結部材に対して夫々1箇所で連結し、
それらの両連結点を結ぶ軸線と、前記連結部材の回転軸
線とが交点を持つように配置するようにすれば、上部リ
ンク部材を1本だけで構成することができるので、重量
及びコストを低減することができると共に、レイアウト
の自由度を向上させることができ、さらにキャンバ剛性
や横剛性のバランスを好適に維持することできるという
効果が得られる。
【0012】また、本発明のうち請求項5に係るサスペ
ンション装置は、前記ショックアブソーバが、前記コイ
ルスプリングの内部に配置されたことを特徴とするもの
である。
【0013】このサスペンション装置では、前記請求項
1又は2に係るサスペンション装置のように、コイルス
プリングとショックアブソーバとの相対的な位置関係に
係わらず、コイルスプリングのレバー比は小さく且つシ
ョックアブソーバのレバー比は大きく設定することがで
き、これにより前述のような効果が得られることから、
逆にショックアブソーバをコイルスプリングの内部に収
納するように配置することにより、当該コイルスプリン
グの捲線内部のスペースを有効に利用することが可能と
なり、その分だけレイアウトの自由度が高まる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係るサスペンション装置によれば、コイルスプリ
ングのレバー比を小さくして、コイルスプリング自体の
バネ定数が高くても、車輪位置(ホイール端)でのバネ
定数を小さくして乗心地を向上できると共に、ショック
アブソーバのレバー比を大きくして、当該ショックアブ
ソーバの減衰力をさほど大きなものにしたりことなく、
音振性能を確保することも可能となる。
【0015】また、本発明のうち請求項2に係るサスペ
ンション装置によれば、請求項1に係るサスペンション
装置の必須要件として、これを満足することにより、当
該請求項1に係るサスペンション装置の効果を確実に得
ることができる。
【0016】また、本発明のうち請求項3に係るサスペ
ンション装置によれば、ショックアブソーバの下端部を
上部リンク部材の下方に位置させ、そのショックアブソ
ーバの下端部と上部リンクとの間にコイルスプリングを
配設すれば、前記請求項1又は2に係るサスペンション
装置と同様又はほぼ同様の効果を得ることができる。
【0017】また、本発明のうち請求項4に係るサスペ
ンション装置によれば、ショックアブソーバの下端部を
上部リンク部材の下方に位置させ、そのショックアブソ
ーバの下端部と上部リンクとの間にコイルスプリングを
配設すれば、前記請求項1又は2に係るサスペンション
装置と同様又はほぼ同様の効果を得ることができる。ま
た、上部リンク部材を、車体及び連結部材に対して夫々
1箇所で連結し、それらの両連結点を結ぶ軸線と、前記
連結部材の回転軸線とが交点を持つように配置するよう
にすれば、上部リンク部材を1本だけで構成することが
できるので、重量及びコストを低減することができると
共に、レイアウトの自由度を向上させることができ、さ
らにキャンバ剛性や横剛性のバランスを好適に維持する
ことできるという効果が得られる。
【0018】また、本発明のうち請求項5に係るサスペ
ンション装置によれば、ショックアブソーバをコイルス
プリングの内部に収納するように配置しても、コイルス
プリングのレバー比を小さく且つショックアブソーバの
レバー比を大きく設定することができ、これにより前記
請求項1乃至4に係るサスペンション装置と同様の効果
が得られることから、当該コイルスプリングの捲線内部
のスペースを有効に利用することが可能となり、その分
だけレイアウトの自由度が高まる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。ここでは、車両の各車輪に展開可
能な本発明のサスペンション装置のうち、特に後左輪の
リアサスペンション装置に代表して説明を行う。勿論、
後右輪のそれについては図面を反転し、説明中の「右」
を「左」に、「左」を「右」に置換して考えればよい
し、前輪である場合には想定可能な操舵装置を接続し且
つ説明中の「後」を「前」に置換して考えればよい。
【0020】図1乃至図3は、本発明の第1実施形態を
示すものであり、図1は車両後面図、図2は左側面図、
図3は平面図を示す。図中、車輪(後輪)1は、図示さ
れない車輪支持部材に回転自在に支持されている。そし
て、この車輪支持部材は、その下端部の前方部位が、図
示されないボールジョイントを介してロアリンク2(下
部リンク部材)に回転自在に連結されると共に、その後
方部位が、軸線をほぼ車幅方向をなす弾性ブッシュ6a
を介してショックアブソーバ6のシリンダチューブ6b
の下端部に連結されている。また、この車輪支持部材の
上端部は、その前方部位が、前側アッパリンク3(上部
リンク部材)に連結されると共に、その後方部位が、後
側アッパリンク4(上部リンク部材)に連結されてい
る。更に、この車輪支持部材の中央部の後方部位が、ラ
テラルリンク5に連結されている。
【0021】前記ロアリンク2は、車幅方向斜め後方に
延長して配設され、その車幅方向外側端が図示されない
ボールジョイントを介して車輪支持部材の下端部に回転
自在に連結され、内側端が二股に分岐されて夫々の端部
が弾性ブッシュ2a,2bを介して、車体側部材を構成
するサスペンションメンバー10の下部位置に上下方向
に揺動可能に連結され、平面からみて凡そA字状に形成
されている。従って、このロアリンク2では、車輪支持
部材の上下方向の移動即ちバウンド及びリバウンドは許
容するが、当該車輪支持部材の前後方向の移動に対して
はこれを阻止することになる。ちなみに、本実施形態で
は、図3に示すように、前記二つの弾性ブッシュ2a,
2bによるロアリンク2の揺動軸線に対して、前記図示
されないボールジョイントを介してロアリンク2と車輪
支持部材とが連結されている連結点PLAを通る垂線が当
該揺動軸線に交わる点(実質的には前記弾性ブッシュ2
a,2bで実際にロアリンク2がサスペンションメンバ
ー10に連結されていると考えられる二つの連結点の中
点に一致又はほぼ一致する)PLBと、このボールジョイ
ントを介してロアリンク2と車輪支持部材とが連結され
ている連結点PLAとを結ぶ直線(即ち、前記ロアリンク
2の揺動軸線への垂線)LL を、ロアリンク2の作用線
と考える。また、このうち、前記ボールジョイントを介
したロアリンク2と車輪支持部材との連結点PLAが(仮
想)キングピン軸の下側の1点を構成する。
【0022】また、前記前側アッパリンク3は、車幅方
向斜め後方に延長して配設された一本のI型リンクで構
成され、その車幅方向外側端が図示されない弾性ブッシ
ュを介して車輪支持部材の上端部前方部位に、上下方向
に揺動可能に連結されると共に、その車幅方向内側端
が、弾性ブッシュ3aを介して前記サスペンションメン
バー10の上部前方位置に、上下方向に揺動可能に連結
されている。一方、前記後側アッパリンク4は、ほぼ車
幅方向に延長して配設された一本のI型リンクで構成さ
れているが、そのほぼ中央部が、平面視において、当該
I型リンクの中心線を中心に円形に膨出され(車幅方向
内側端及び外側端とは夫々外形が滑らかに連続されてい
る)、更にその内部に、前記ショックアブソーバ6が挿
通する円孔4bが穿設され、その周囲には、後述するコ
イルスプリングの上端部を支持する支持部4cが形成さ
れている。これらの構成については、後段に詳述するも
のとして、この後側アッパリンク4は、その車幅方向外
側端が、前記前側アッパリンク3と同様に、図示されな
い弾性ブッシュを介して前記車輪支持部材の上端部後方
部位に上下方向に揺動可能に連結されると共に、その車
幅方向内側端が、弾性ブッシュ4aを介して前記サスペ
ンションメンバー10の上部後方位置に、上下方向に揺
動可能に連結されている。そして、本実施形態では、図
4に示すように、前側アッパリンク3のサスペンション
メンバー10との連結点PFUB 及び車輪支持部材との連
結点PFUA を結ぶ直線LFUが当該前側アッパリンク3の
作用線となり、後側アッパリンク4のサスペンションメ
ンバー10との連結点PRUB 及び車輪支持部材PRUA
結ぶ直線LRUが当該後側アッパリンク4の作用線となる
から、両直線LFU,LRUの交点PUAが(仮想)キングピ
ン軸の上側の1点となる。従って、図1に明示するよう
に、この交点PUAと、前記ロアリンク2と車輪支持部材
との連結点PLAとを結ぶ直線LK が(仮想)キングピン
軸となる。
【0023】また、前記ラテラルリンク5は、ほぼ車幅
方向に延長して配設されたI型リンクからなり、その車
幅方向外側端が、図示されない弾性ブッシュを介して前
記車輪支持部材の中央部後方部位に上下方向に揺動可能
に連結されると共に、その車幅方向内側端は、弾性ブッ
シュ5aを介して、上下方向に揺動可能にサスペンショ
ンメンバー10の中央部後方位置に上下方向に揺動可能
に連結されている。
【0024】なお、図中の符号21は後輪用スタビライ
ザーであり、符号22,23は、夫々前記サスペンショ
ンメンバー10を車体に連結するためのマウントインシ
ュレータである。
【0025】一方、前記ショックアブソーバ6は、その
下方に位置するシリンダチューブ6bを前記後側アッパ
リンク4の円孔4bを通して、その下端部が車幅方向外
側で且つ車両前後方向後方に位置し、その上端部が車幅
方向内側で且つ車両前後方向前方に位置するように、や
や斜めに配設されている。従って、当該ショックアブソ
ーバ6のシリンダチューブ6bの下端部は、少なくとも
前記後側アッパリンク4は勿論、前側アッパリンク3よ
りも下方に位置する。一方、このシリンダチューブ6b
から上方に突出するピストンロッド6cの上端部は、ア
ッパインシュレータ11を介して図示されない車体側部
材に連結されている。ちなみに、図示する符号24は、
ショックアブソーバ6の所謂沈み込み過ぎを防止するバ
ンプラバーである。また、このショックアブソーバ6の
車輪支持部材との連結点をPSLAとし、車体側部材との
連結点をPSUB とする。
【0026】そして、このショックアブソーバ6のシリ
ンダチューブ6bの外周には、コイルスプリング7が配
設されて、丁度、当該コイルスプリング7の捲線の内部
にショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bが位置
し、本実施形態では、当該コイルスプリング7の軸線と
ショックアブソーバ6の摺動軸線とが一致又はほぼ一致
するようにしてある。そして、このコイルスプリング7
の上端部は、前記後側アッパリンク4に形成されている
支持部4cに支持され、その下端部は、ショックアブソ
ーバ6のシリンダチューブ6bの下端部近傍に取付けら
れた支持部6dに支持される。ちなみに、前記後側アッ
パリンク4の支持部4cは図4に示すように形成されて
いる。ここでは後側アッパリンク4の支持部4cの下面
側から、コイルスプリング7の捲線半径に応じた断面半
円弧状の凹部が形成され、この凹部にコイルスプリング
7の捲線の上端部を嵌め込んで位置決めしている。これ
により、本実施形態では、前記後側アッパリンク4の作
用線を構成する車体側連結点PRUB と車輪支持部材側連
結点PRUA とを結ぶ直線LRUに対して、コイルスプリン
グ7の捲線の上端部が、図4に示すように左右対称に接
触するように支持されていることになる。そこで、これ
をコイルスプリング7は後側アッパリンク4の作用線L
RU上で連結されていると称する。
【0027】次に、本実施形態のサスペンション装置の
作用について説明する。図5は、本実施形態のサスペン
ション装置の骨格を表す正面図である。同図において、
車体の静荷重は、主として後側アッパリンク4からコイ
ルスプリング7,ショックアブソーバ7のシリンダチュ
ーブ6b,車輪支持部材,車輪(後輪)1の順に伝達さ
れるから、当該車体の静荷重はコイルスプリング7によ
って支持されることになる。
【0028】この状態から、今、ホイールストロークに
伴って車輪(後輪)1及び車輪支持部材が移動量xだけ
上方(又は下方)に変位したとすると、当該車輪支持部
材に連結されている後側アッパリンク4(LRU)の連結
点PRUA 及びロアリンク2(LL )の連結点PLAも移動
量xだけ上方(又は下方)に変位すると共に、当該車輪
支持部材に連結されているショックアブソーバ6の連結
点PSLA も変位量xだけ上方(又は下方)に変位する。
従って、ショックアブソーバ6の実質的なレバー比は
“1”になる。
【0029】一方、前記後側アッパリンク4の作用線L
RUの車両正面視における長さをD,当該後側アッパリン
ク4の車体側連結点PRUB から当該後側アッパリンク4
とそれに連結されたコイルスプリング7の軸線との連結
点PCSU までの長さをDsとすると、当該コイルスプリ
ング7の上端部は、変位量(x×Ds/D)だけ上方
(又は下方)に変位する。これに対して、当該コイルス
プリング7の下端部は、前記ショックアブソーバ6のシ
リンダチューブ6bの下端部と同様に変位量xだけ上方
(又は下方)に変位することになるから、当該コイルス
プリング7の実質的な変位量は(x×(1−Ds/D))
となり、コイルスプリング7のレバー比は(1−Ds/
D)となる。従って、コイルスプリング7自体のバネ定
数をkとすると、車輪位置(ホイール端)でのバネ定数
は(k×(1−Ds/D)2)となる。ここで、前記長さ
Dsは前記長さDより必ず小さいので、当該ホイール端
でのバネ定数(k×(1−Ds/D)2)は、コイルスプ
リング7自体のバネ定数kより必ず小さくなることにな
る。通常、コイルスプリングのバネ定数は、レイアウト
に規制されてスプリング長やスプリング径を小さくする
と大きくなってしまうことから、バネ定数の小さな柔ら
かいコイルスプリングを採用することは難しいが、本実
施形態のサスペンション装置では、バネ定数の大きい硬
いコイルスプリングを用いても、ホイール端でのバネ定
数を小さく柔らかくすることができるため、乗心地を向
上することができる。
【0030】また、本実施形態では、コイルスプリング
7の上端部が後側アッパリンク4と共に移動するため、
車輪及びタイヤとの車幅方向への距離の変化が小さくな
り、従来のように車輪やタイヤとコイルスプリングとの
干渉を大きく回避する必要のないことから、レイアウト
上での自由度が高まる。また、これに合わせて、コイル
スプリング7の上端部を後側アッパリング4に取付ける
ため、例えば従来のようにコイルスプリングを車体に取
付けてその入力を受けるための部材を配設する必要のな
くなることから、スペース的な余裕が生まれ、またコス
トの面でも有利になる。
【0031】また、ショックアブソーバをコイルスプリ
ングの捲線の内部に収納するように配置したことによ
り、従来のようにショックアブソーバとコイルスプリン
グとを別置きする場合に比べて、大幅にスペース効率が
よくなり、レイアウト上の自由度が高まる。
【0032】一方、前述のようにショックアブソーバ6
のレバー比は“1”となり、当該ショックアブソーバ6
の減衰力は、車輪位置(ホイール端)での減衰力と同じ
でよいことになる。このことは、ショックアブソーバの
レバー比が“1”より小さい場合に比べて、当該ショッ
クアブソーバ自体の減衰力を小さなものにすることにな
るから、ショックアブソーバに過大な減衰力を発生させ
る必要がなくなる。また、これに合わせて前記ショック
アブソーバと車体とを連結するアッパインシュレータ1
1を柔らかくしても、ショックアブソーバ6の減衰力を
車輪に有効に伝えることができ、全体として細かい凹凸
が連続する路面やロードノイズ,或いは一過性突起を乗
り越える際などの音振性能が向上する。更に、車輪から
ショックアブソーバに過大な入力があったときに作用す
るバンプラバー24の弾性力や減衰力も、本実施形態で
はショックアブソーバ6のレバー比が大きい分だけ、当
該ショックアブソーバのレバー比が小さい場合よりも有
効に作用し、結果的に車体側への入力を小さくすること
ができる。
【0033】また、本実施形態では、コイルスプリング
7が、車両平面視において、前記後側アッパリンク4の
作用線LRU上で連結されているため、当該コイルスプリ
ング7の弾性力(反力)による当該後側アッパリンク4
を当該作用線LRU回りに回転させるモーメントを受ける
ことはない。つまり、若し、前記コイルスプリング6と
アッパリンク4との連結点PCSU が、当該アッパリンク
4の作用線LRUからずれていると、前述のようにホイー
ルストロークによって生じたコイルスプリング6の変位
による弾性力は、当該後側アッパリンク4を前記作用線
RU回りに回転させるモーメントとして作用し、実質問
題としてはキャスタ角やトー角等のサスペンションアラ
イメントが変化する或いは変化しようとする。ところ
が、本実施形態ではコイルスプリング7を後側アッパリ
ンク4の作用線LRU上で連結したことにより、こうした
モーメントが発生せず、少なくともコイルスプリングの
弾性力によってはサスペンションアライメントは変化し
ない。
【0034】次に、本発明のサスペンション装置の第2
実施形態について説明する。この実施形態は、車両の各
車輪に展開可能な本発明のサスペンション装置のうち、
特に前左輪のフロントサスペンション装置に代表して説
明を行う。勿論、前右輪のそれについては図面を反転
し、説明中の「左」を「右」に、「右」を「左」に置換
して考えればよいし、後輪である場合には操舵装置に関
する記載を削除し且つ説明中の「前」を「後」に置換し
て考えればよい。また、本実施形態のうち、前記第1実
施形態と同様又はほぼ同様の構成部材は、その旨を示す
と共に同等の符号を附して、その詳細な説明を省略する
場合もある。
【0035】図6は、本実施形態を示す概略構成を示す
斜視図であり、図中、8は、図示されない車輪(前輪)
を回転自在に支持する車輪支持部材であって、中央部に
車輪(前輪)の車軸を挿通支持する円筒部8aが形成さ
れていると共に、下端部8bにボールジョイント31を
介してロアリンク2が連結され、上端部1cに回動連結
部材9を介してアッパリンク4’及びショックアブソー
バ6が連結され、中央部後方側に突出延長する支持部8
dにタイロッド12が連結されている。
【0036】ロアリンク2は、前記第1実施形態と同様
にA字状に形成されて車幅方向に延長して配設され、そ
の外方端が前記ボールジョイント31を介して車輪支持
部材8の下端部1bに、内方端が二股に分岐されて夫々
の端部が弾性ブッシュ2a,2bを介して図示されない
サスペンションメンバー等の車体側部材に連結されてい
る。
【0037】前記回動連結部材9は、図7に示すよう
に、前記ロアリンク2との連結に用いられる下端部8b
のボールジョイント31の中心を通るキングピン軸LK
の延長線に軸線を一致させるようにして車輪支持部材8
の上端部8cに設けられた段付支持軸9aにベアリング
9b,9cで回動自在に支持された軸筒9dを有する。
この軸筒9dは図8に示すように、その車幅方向外方側
に、後述するアッパリンク4’の作用線LU に対して直
行するように略水平方向に延長した当該アッパリンク
4’を支持するための円筒支持部9eが形成され、且つ
車幅方向内方側には略前後方向に延長したショックアブ
ソーバ6を支持するための円筒支持部9fが形成され、
このうち前記円筒支持部9eには弾性ブッシュ32が介
挿され、更にその内孔内にカラー33が内嵌されてい
る。また、他方の円筒支持部9fには、ボルト部材等か
らなる回動支持軸13が挿通されている。なお、この回
動支持軸13の取付け方法等は後段に詳述する。
【0038】一方、前記アッパリンク4’は、一本のI
型リンクで構成され、その車幅方向外側端には、図3に
示すように前記アッパリンク4’の作用線LU に直行す
る貫通孔4'dが形成されており、この貫通孔4'dと前記
回動連結部材9の弾性ブッシュ32及びカラー33の内
孔とが直線上に並ぶようにして両者を位置決めし、当該
アッパリンク4’の車幅方向外側端の外側からボルト部
材からなる回動支持軸14を差込み、その突出先端部に
相当するネジ部にナット部材34を螺合し締付けて、両
者を当該回動支持軸14回りの上下方向にのみ揺動可能
に連結する。また、このアッパリンク4’の車幅方向内
側端は、前記第1実施形態と同様に、弾性ブッシュ4'a
を介して車体側部材に、上下方向にのみ揺動可能に連結
されている。
【0039】ここで、前記アッパリンク4’は、図8に
示すように、回動連結部材9の前方側を通り且つ車幅方
向外側端が内側端より前方側となるように車幅方向に対
して斜めに且つ回動連結部材9の前方側の脇を通って配
設され、その両端の弾性ブッシュ4'a及び32の軸方向
中心位置,即ち各ブッシュに回転トルクを与えたときに
動かない揺動中心点を連結点PUB及びPUAとし、この二
つの連結点PUB,PUAを結ぶ作用線LU が前記連結部材
5のキングピン軸LK と交点Pを形成するように配置さ
れている。そして、アッパリンク4’の回動連結部材9
側の連結部がホイールの内側に挿入されるように配置さ
れている。
【0040】更に、本実施形態では、前記回動連結部材
9の前方を通るアッパリンク4’の中央部が、図8に示
すように、車両平面視において、後方に円形に突出さ
れ、その突出部4'eの中央部に、ショックアブソーバ6
のシリンダチューブ6bが挿通する円孔4'bが貫通形成
され、その周囲にコイルスプリング7の上端部を支持す
る支持部4'cが形成されている。
【0041】そして、前記ショックアブソーバ6は、前
記第1実施形態と同様に、その下方に位置するシリンダ
チューブ6bを前記後側アッパリンク4’の円孔4'bを
通して、その下端部がアッパリンク4’よりも下方に位
置するように配設されている。一方、このショックアブ
ソーバ6のピストンロッド6cの上端部は、図示されな
いアッパインシュレータを介して図示されない車体側部
材に連結されている。ちなみに、図6ではショックアブ
ソーバ6の所謂沈み込み過ぎを防止するバンプラバーが
設けられていないが、これを設けてもよい。
【0042】また、このショックアブソーバ6には、そ
のシリンダチューブ6aの中央部のうち、前記アッパリ
ンク4’より上方部位にA字状の取付ブラケット15が
取付けられている。この取付ブラケット15は、図8に
示すように、前記ショックアブソーバ6のシリンダチュ
ーブ6bの外周に装着される円筒状取付部15aと、こ
の円筒状取付部15aの前後位置から車幅方向外方に湾
曲延長するアーム部15b,15cと、これらアーム部
15b,15cの先端に形成された円筒支持部15d,
15eの夫々に嵌挿された弾性ブッシュ36と、更に各
弾性ブッシュ36に内嵌されたカラー37ろで構成され
ている。
【0043】そして、取付ブラケット15を前記ショッ
クアブソーバ6のシリンダチューブ6bの中央部に装着
した状態で、その弾性ブッシュ36及びカラー37の内
孔と前記回動連結部材9の円筒支持部9fの内孔とを一
致させた状態で両者を位置決めし、これら内孔内にボル
ト部材等からなる回動支持軸13を挿通し、その突出先
端部のネジ部にナット部材35を螺合し締めつけて、取
付ブラケット15が回動連結部材9に略前後方向の軸回
りにのみ回転可能に取付けられている。
【0044】そして、このショックアブソーバ6のシリ
ンダチューブ6bの外周には、前記第1実施形態と同様
に、コイルスプリング7が配設されて、当該コイルスプ
リング7の軸線とショックアブソーバ6の摺動軸線とが
一致又はほぼ一致するように、丁度、当該コイルスプリ
ング7の捲線の内部にショックアブソーバ6のシリンダ
チューブ6bが収納されている。そして、このコイルス
プリング7の上端部は、前記アッパリンク4’に形成さ
れた支持部4'cに支持され、その下端部は、ショックア
ブソーバ6のシリンダチューブ6bの下端部近傍に取付
けられた支持部6dに支持される。ちなみに、本実施形
態では、図8に示すように、コイルスプリング7の軸線
が前記アッパリンク4’の作用線LU に一致していない
が、前記第1実施形態のように、コイルスプリング7を
アッパリンク4’の作用線LU 上で連結してもよい。
【0045】さらに、前記タイロッド12は、図示しな
いステアリング装置に連結されている。次に、上記実施
形態のサスペンション装置の作用について説明する。
【0046】本実施形態のサスペンション装置の概略正
面図は図9のように表される。ここで、車体の静荷重
は、前記第1実施形態と同様に、主としてアッパリンク
4’からコイルスプリング7,ショックアブソーバ7の
シリンダチューブ6b,回動連結部材15,車輪支持部
材,車輪(後輪)1の順に伝達されるから、当該車体の
静荷重はコイルスプリング7によって支持されることに
なる。
【0047】この状態から、今、ホイールストロークに
伴って車輪及び車輪支持部材8が移動量xだけ上方(又
は下方)に変位したとすると、当該車輪支持部材に連結
されているアッパリンク4’,ロアリンク2及びショッ
クアブソーバ6のシリンダチューブ6bも同等の変位量
xだけ上方(又は下方)に変位するから、ショックアブ
ソーバ6の実質的なレバー比は“1”になる。
【0048】一方、コイルスプリング7の実質的な変位
量は、前記車輪及び車輪支持部材の変位量xに対して、
前記アッパリンク4’の作用線LU の車両正面視におけ
る長さに対する,当該アッパリンク4’の車体側連結点
からコイルスプリング7の連結点までの長さの比を
“1”から引いた値を乗じた値になるから、コイルスプ
リング7のレバー比は“1”より小さな値となる。
【0049】従って、本実施形態では、前記第1実施形
態と同様に、バネ定数の大きい硬いコイルスプリングを
用いても、ホイール端でのバネ定数を小さく柔らかくし
て、乗心地を向上したり、ショックアブソーバに過大な
減衰力を発生させる必要がなく、アッパインシュレータ
を柔らかくしても、ショックアブソーバの減衰力を車輪
に有効に伝えることができることから、音振性能が向上
したりすることができるなど、前記第1実施形態と同様
の効果を得ることができる。
【0050】また、前述のように、コイルスプリング7
を、車両平面視において、アッパリンク4’の作用線L
U 上で連結すれば、当該コイルスプリング7の弾性力
(反力)による当該後側アッパリンク4を当該作用線L
RU回りに回転させるモーメントを受けず、少なくともコ
イルスプリングの弾性力によってはサスペンションアラ
イメントは変化しない。
【0051】一方、本実施形態では、車両の旋回時など
に路面から前輪に車体内方に向かう横力が作用した際に
は、車輪支持部材8にもそのままの横力が伝達される。
このとき、車輪支持部材8の下部では、ロアリンク2に
よって車幅方向への移動が規制されているので、車輪支
持部材8に伝達された横力はその上部に配設された回動
連結部材9に伝達され、キングピン軸LK に図8に示す
ように横力FA が作用する。この横力FA に対してショ
ックアブソーバ6はその回動支持軸13が略前後方向に
向いているので、殆ど抗力を発生しない。
【0052】しかしながら、アッパリンク4’では、前
記作用線LU 上で当該横力FA に抗する大きな抗力FU
を発生することができる。このとき、アッパリンク4’
は、車体側及び回動連結部材9側で夫々一点で取付けら
れたI型リンクであり、且つその作用線LU がキングピ
ン軸LK と交点Pをもって交差しているので、前記アッ
パリンク4’を連結する弾性ブッシュ4'a及び32の捩
じれ、こじれによる微小な力を除くと、リンク軸線LU
上に圧縮又は引っ張りの軸力が働くのみであり、キング
ピン軸LK 回りに回動連結部材9を回動させる回転モー
メントは発生せず、前記作用線LU が車幅方向に対して
傾斜していることによる前後方向の力F Y のみが回動連
結部材9に作用する。この前後方向の力FY は、前輪に
前後力が働いた際と同様に回動連結部材9に前後軸回り
に回転可能に支持されたショックアブソーバ6によって
受けられる。この結果、アッパリンク4’と回動連結部
材9との連結点を一点としてもキャンバ剛性、横剛性の
低下を生じることは全くない。
【0053】また、アッパリンク4’を回動連結部材9
に取付ける円筒支持部9eが前記作用線LU に直交して
配設されているので、アッパリンクに軸力が作用した際
の弾性ブッシュ32の変位量を小さくし、キャンバ剛性
及び横剛性のバランスをより好適に維持することができ
る。
【0054】また、前輪2を転舵する場合には、ステア
リング機構によってタイロッド12を介して車輪支持部
材8を回動させたときに、回動連結部材9の支持軸9a
の軸線がキングピン軸LK と一致しているので、回動連
結部材9の軸筒9dは何ら回動することがなく、アッパ
リンク4’には転舵に伴う入力が作用することはない。
【0055】このように、上記第1実施形態において
は、アッパリンク4’を車体側及び車輪支持部材8側で
夫々一点で連結しながら、キャンバ剛性、横剛性の低下
が生じることを確実に防止することができるので、特に
転舵時のタイヤ、ホイールと取付部との干渉などのレイ
アウト上の自由度が増すと共に、重量、コストの低減が
可能となる。
【0056】また、アッパリンク4’が回動連結部材9
の前方側に配設されていることにより、回動連結部材9
の後方側にスペースを採ることができるので、例えばシ
ョックアブソーバ6の車体側部材への取付板をエンジン
ルームを構成するフードリッジ(図示せず)及びダッシ
ュ(図示せず)のコーナ部の強度を補強する補強板とし
て採用するにあたり、ショックアブソーバ6の上端部を
後方に下げて斜めに傾斜させる必要が生じたときにも、
十分に対応することができ、レイアウトの自由度をより
大きくすることができる。
【0057】なお、上記第1及び第2実施形態において
は、ロアリンクを略A型に構成した場合について説明し
たが、これに限定されるものではなく、車輪支持部材の
下端に2本のI型ロアリンクをボールジョイントを介し
て連結し、これらの他端を車体側部材に支持するように
してもよく、この場合には転舵時のキングピンを仮想キ
ングピンとすることで、ブレーキロータ等の他部品との
干渉にかかわらず、キングピン軸を最適な位置に設定で
きるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサスペンション装置の第1実施形態を
示す後面図である。
【図2】図1のサスペンション装置の左側面図である。
【図3】図1のサスペンション装置の平面図である。
【図4】図1のサスペンション装置のうち、アッパリン
クに形成されたコイルスプリングの支持部の説明図であ
る。
【図5】図1のサスペンション装置のスケルトン図であ
る。
【図6】本発明のサスペンション装置の第2実施形態を
示す斜視図である。
【図7】図6のサスペンション装置に適用し得る回動連
結部材の一例を示す断面図である。
【図8】図6のサスペンション装置における回動連結部
材とアッパリンクとの接続関係を示す平面図である。
【図9】図6のサスペンション装置の概略正面図であ
る。
【符号の説明】
1は車輪 2はロアリンク(下部リンク部材) 3は前側アッパリンク(上部リンク部材) 4は後側アッパリンク(上部リンク部材) 4cは支持部 4’はアッパリンク(上部リンク部材) 4'cは支持部 5はラテラルリンク 6はショックアブソーバ 6dは支持部 7はコイルスプリング 8は車輪支持部材 9は回動支持部材 9aは支持軸 10はサスペンションメンバー(車体側部材) 11はアッパインシュレータ 12はタイロッド 13は回動支持軸 14は回動支持軸 15は取付ブラケット LK はキングピン軸
フロントページの続き (72)発明者 笠原 民良 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪を回転可能に支持する車輪支持部材
    と、この車輪支持部材と車体とを連結するリンク部材
    と、下端部が前記リンク部材の下方に位置するように配
    設されたショックアブソーバと、上端部が前記リンク部
    材に連結され且つ下端部が前記ショックアブソーバの下
    端部に連結されたコイルスプリングとを備えたことを特
    徴とするサスペンション装置。
  2. 【請求項2】 前記ショックアブソーバは、前記車輪支
    持部材と車体との間に介装されていることを特徴とする
    請求項1に記載のサスペンション装置。
  3. 【請求項3】 車輪を回転可能に支持する車輪支持部材
    と、この車輪支持部材と車体とを連結する少なくとも二
    本の上下のリンク部材と、下端部が上部リンク部材より
    下方に位置し且つ前記車輪支持部材に連結されたショッ
    クアブソーバと、上端部が前記上部リンク部材に連結さ
    れ且つ下端部が前記ショックアブソーバの下端部に連結
    されたコイルスプリングとを備えたことを特徴とするサ
    スペンション装置。
  4. 【請求項4】 車輪を回転可能に支持する車輪支持部材
    と、この車輪支持部材と略上下方向の軸回りに回転可能
    に連結された連結部材と、この連結部材と車体とを連結
    する上部リンク部材と、車体と前記車輪支持部材とを連
    結する下部リンク部材と、下端部が前記上部リンク部材
    より下方に位置し且つ前記連結部材に連結されたショッ
    クアブソーバと、上端部が前記上部リンク部材に連結さ
    れ且つ下端部がショックアブソーバの下端部に連結され
    たコイルスプリングとを備えたことを特徴とするサスペ
    ンション装置。
  5. 【請求項5】 前記ショックアブソーバが、前記コイル
    スプリングの内部に配置されたことを特徴とする請求項
    1乃至4の何れかに記載のサスペンション装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4719894A (en) * 1984-10-02 1988-01-19 Suzuki Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Exhaust gas reflux apparatus
JP2005170377A (ja) * 2003-12-06 2005-06-30 Hyundai Motor Co Ltd マルチリンクリア懸架装置

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US4719894A (en) * 1984-10-02 1988-01-19 Suzuki Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Exhaust gas reflux apparatus
JP2005170377A (ja) * 2003-12-06 2005-06-30 Hyundai Motor Co Ltd マルチリンクリア懸架装置

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