JPH10722A - ボイル・レトルト用強密着透明積層体 - Google Patents

ボイル・レトルト用強密着透明積層体

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JPH10722A
JPH10722A JP15210796A JP15210796A JPH10722A JP H10722 A JPH10722 A JP H10722A JP 15210796 A JP15210796 A JP 15210796A JP 15210796 A JP15210796 A JP 15210796A JP H10722 A JPH10722 A JP H10722A
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resin
layer
boil
retort
transparent
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JP15210796A
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English (en)
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Noboru Sasaki
昇 佐々木
Mamoru Sekiguchi
守 関口
Fumitake Koizumi
文剛 小泉
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性に優れ、且つ高いガスバリア性を有する
と共にボイル・レトルト殺菌が可能な実用性の高い積層
体を提供することを目的とする。 【解決手段】基材の少なくとも片面に透明プライマー
層、厚さ5〜300nmの無機酸化物からなる薄膜層、
水性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシド及び
その加水分解物又は、(b)塩化錫、の少なくとも一方
を含む水溶液或いは水/アルコール混合溶液を主剤とす
るコーティング剤を塗布加熱乾燥して積層し、更に接着
剤を介してポリオレフィン系熱可塑性樹脂層を積層し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品や非食品及び
医薬品等の包装分野に用いられる包装用の積層体に関す
るもので、特にボイル殺菌やレトルト殺菌等が必要な包
装分野に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、食品や非食品等の包装に用いられ
る包装材料は、内容物の変質を抑制し、それらの機能や
性質を保持するために、包装材料を透過する酸素、水蒸
気、その他内容物を変質させる気体による影響を防止す
る必要があり、これら気体(ガス)を遮断するガスバリ
ア性を備えることが求められている。そのため従来か
ら、温度・湿度などによる影響が少ないアルミ等の金属
からなる金属箔をガスバリア層として用いた包装材料が
一般的に用いられてきた。
【0003】ところが、アルミ等の金属からなる金属箔
を用いた包装材料は、ガスバリア性に優れるが、包装材
料を透視して内容物を確認することができない、使用後
の廃棄の際は不燃物として処理しなければならない、金
属探知器が使用できないなどの欠点を有し問題があっ
た。
【0004】そこで、これらの欠点を克服した包装材料
として、例えば米国特許第3442686、特公昭63
−28017号公報等に記載されているような酸化珪
素、酸化アルミニウム、酸化錫等の無機酸化物を高分子
フィルム上に、真空蒸着法やスパッタリング法等の形成
手段により蒸着膜を形成したフィルムが開発されてい
る。これらのフィルムは透明性及び酸素、水蒸気等のガ
ス遮断性を有していることが知られ、金属箔等では得る
ことのできない透明性、ガスバリア性の両者を有する包
装材料として好適とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た包装用材料に適するフィルムであっても、包装容器ま
たは包装材として、蒸着フィルム単体で用いられること
はほとんどなく、蒸着後の後加工として蒸着フィルム表
面に文字・絵柄等を印刷加工またはフィルム等との貼り
合わせ、容器等の包装体への形状加工などさまざまな工
程を経て包装体を完成させている。特にボイル殺菌やレ
トルト殺菌をする包装材は、さまざまな工程を経て殺菌
されるために、包装材の設計には十分注意しなければな
らない。
【0006】そこで、上述した蒸着フィルムを用いてシ
ーラントフィルムを貼り合わせ製袋後、内容物を充填し
てボイル殺菌やレトルト殺菌を行ったところ、殺菌後シ
ール部にデラミが発生したり、ガスバリア性が低下する
という問題を有してした。
【0007】すなわち、ボイル・レトルト用包装材料と
して用いられる条件として、内容物を直接透視すること
が可能なだけの透明性、内容物に対して影響を与える気
体等を遮断する高いガスバリア性及びボイル・レトルト
殺菌後もガスバリア性の劣化のなく、デラミ等の発生が
ない耐ボイル・レトルト性を有するものが求められてお
り、現在のところこれら全てを満たす包装材料は見いだ
されていない。
【0008】そこで、本発明は透明性に優れ、且つ高い
ガスバリア性を有すると共にボイル・レトルト殺菌が可
能な実用性の高い積層体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためのもので、請求項1に記載される発明は、透明
プラスチック材料からなる基材の少なくとも片面に透明
プライマー層、厚さ5〜300nmの無機酸化物からな
る薄膜層、水性高分子と、(a)1種以上の金属アルコ
キシド及びその加水分解物又は、(b)塩化錫、の少な
くとも一方を含む水溶液或いは水/アルコール混合溶液
を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してな
るガスバリア被膜層を順次積層し、更に接着剤を介して
シール層としてポリオレフィン系熱可塑性樹脂層を積層
したことを特徴とするボイル・レトルト用強密着透明積
層体である。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1記載の
発明に基づき、上記ガスバリア被膜層とポリオレフィン
系熱可塑性樹脂層との間に、更に接着剤を介して透明プ
ラスチック材料からなる中間層を積層し、該中間層が、
二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム
の内から選ばれる一種ことを特徴とするボイル・レトル
ト用強密着透明積層体である。
【0011】請求項3の発明は、請求項1、2記載の発
明に基づき、上記透明プライマー層が、ポリエステル樹
脂あるいは該樹脂と混入樹脂との混合物であり、該混入
樹脂が、(a)イソシアネート系樹脂、(b)エポキシ
系樹脂、(c)メラミン系樹脂のうちから選ばれる1種
以上の混合物であることを特徴とするボイル・レトルト
用強密着透明積層体である。
【0012】請求項4の発明は、請求項3記載の発明に
基き、上記混入樹脂がイソシアネート系樹脂であり、ポ
リエステル樹脂とイソシアネート系樹脂との配合比が当
量比で(ポリエステルのOH基):(イソシアネートの
NCO基)で1:0.5〜1:20であることを特徴と
するボイル・レトルト用強密着透明積層体である。
【0013】請求項5の発明は、請求項1乃至4記載の
発明に基づき、上記透明プライマー層の厚みが、0.1
〜1.0μmの範囲にあることを特徴とするボイル・レ
トルト用強密着透明積層体である。
【0014】請求項6の発明は、請求項1乃至5記載の
発明に基づき、上記無機酸化物が、酸化アルミニウム、
酸化珪素或いはそれらの混合物であることを特徴とする
ボイル・レトルト用強密着透明積層体である。
【0015】請求項7の発明は、請求項1乃至6記載の
発明に基づき、上記水溶性高分子が、ポリビニルアルコ
ールであることを特徴とするボイル・レトルト用強密着
透明積層体である。
【0016】請求項8の発明は、請求項1乃至7記載の
発明に基づき、上記金属アルコキシドが、テトラエトキ
シシランまたはトリイソプロポキシアルミニウム、或い
はそれらの混合物であることを特徴とするボイル・レト
ルト用強密着透明積層体である。
【0017】本発明の積層体は、透明プラスチック基材
上にポリエステル樹脂単体、或いは該樹脂と混入樹脂か
らなる密着性に優れた透明プライマー層を設け、ガスバ
リア層として無機酸化物層と、更に水性高分子と、
(a)1種以上の金属アルコキシド及びその加水分解物
又は、(b)塩化錫、の少なくとも一方を含む水溶液或
いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング
剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア被膜層を順次
積層し、更に接着剤を介してシール層としてポリオレフ
ィン系熱可塑性樹脂層を積層した構成になっているの
で、透明性及びガスバリア性に優れ、更にボイル及びレ
トルト殺菌後のシール等にデラミ等の発生がなく、且つ
ガスバリア性の劣化のない実用性の高い積層体である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明を図面を用いて詳細に説明
する。図1は本発明のボイル・レトルト用強密着透明積
層体を説明する断面図である
【0019】まず図1の本発明のボイル・レトルト用強
密着透明積層体を説明する。図1における基材1は透明
プラスチック材料からなるフィルムであり、その上に透
明プライマー層2、無機酸化物からなる薄膜層3、ガス
バリア被膜層4、透明プラスチック材料からなる中間層
5、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂層6が順次積層され
ている。
【0020】上述した基材1は透明プラスチック材料で
あり、蒸着薄膜層の透明性を生かすために透明なフィル
ムが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエス
テルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポ
リオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリア
ミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネ
ートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイ
ミドフィルム等が用いられ、延伸、未延伸のどちらでも
良く、また機械的強度や寸法安定性を有するものが良
い。これらをフィルム状に加工して用いられる。特に二
軸方向に任意に延伸されたポリエチレンテレフタレート
が好ましく用いられる。またこの基材1の表面に、周知
の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、紫外線防
止剤、可塑剤、滑剤などが使用されていても良く、薄膜
との密着性を良くするために、前処理としてコロナ処
理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理を施して
おいても良く、さらに薬品処理、溶剤処理などを施して
も良い。
【0021】基材1の厚さはとくに制限を受けるもので
はないが、包装材料としての適性、他の層を積層する場
合も在ること、透明プライマー層2及び無機酸化物薄膜
層3、ガスバリア被膜層4を形成する場合の加工性を考
慮すると、実用的には3〜200μmの範囲で、用途に
よって6〜30μmとすることが好ましい。
【0022】また、量産性を考慮すれば、連続的に各層
を形成できるように長尺フィルムとすることが望まし
い。
【0023】本発明の透明プライマー層2は、透明プラ
スチック材料からなる基材1上に設けられ、基材1と無
機酸化物からなる薄膜層3との間の密着性を高め、ボイ
ル又はレトルト殺菌後のデラミ発生を防止することを目
的とする。
【0024】上記目的達成の為にプライマー樹脂として
用いる事ができるのは、ポリエステル樹脂単体または該
樹脂とイソシアネート系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミ
ン系樹脂のうちから選ばれる1種類以上の混入樹脂との
混合物である必要がある。
【0025】上記ポリエステル樹脂はテレフタル酸、イ
ソフタル酸、フタル酸、メチルフタル酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク
酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、メ
チルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及び
これらの反応性誘導体等の酸原料と、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコ
ール、イソペンチルグリコール、ビスヒドロキシエチル
テレフタレート、水添ビスフェノールA、水添ビスフェ
ノールAのアルキレンオキサイド付加物、トリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペン
タエリスリトール、2,2,4−トリメチルペンタン−
1,3−ジオール等のアルコール原料から周知の方法で
製造されたものが用いることができるが、特にこれらに
限定されない。
【0026】またポリエステル樹脂に添加される混入樹
脂は、更に密着性を高めるために添加されるもので主に
架橋剤もしくは硬化剤として作用する。これを達成する
ために混入樹脂としては、トリレンジイソシアネート
(TDI)やキシレンジイソシアネート(XDI)、ヘ
キサレンジイソシアネート(MDI)などのイソシアネ
ート系樹脂、ビスフェノールAジグリシンエーテル型エ
ポキシや水添ビスフェノール型エポキシなどのエポキシ
系樹脂、メラミン系樹脂及びこれらの1種以上の混合物
が用いることができる。中でもイソシアネート系樹脂
(特にTDI)を用いる場合が、最も密着性に優れてい
るので好ましい。
【0027】ポリエステル樹脂と混入樹脂の混合割合と
しては、ポリエステル樹脂のOH基やCOOH基に対し
て、イソシアネート基やエポキシ基、アミノ基等が当量
以上含まれていれば良い。例えば混入樹脂としてイソシ
アネート系樹脂単体を用いる場合、ポリエステル樹脂と
イソシアネート系樹脂との配合比は当量比で(ポリエス
テルのOH基):(イソシアネートのNCO基)で1:
0.5〜1:20の範囲が望ましい。当量以下であると
硬化不良、架橋不足となり密着性に問題がある。しか
し、あまり過剰に加えると、加えた樹脂が反応ぜずに残
り膜に悪影響を与え、好ましくない。混合方法は、周知
の方法が使用可能で特に限定しない。
【0028】プライマー樹脂を溶解する有機溶剤として
は、樹脂溶解が可能であれば特に限定されず、例えば、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類のうち単独または任
意に配合したものが使用できる。好ましくは、塗膜加工
及び臭気の面からトルエンとメチルエチルケトンを混合
したものが良い。
【0029】プライマー樹脂に各種添加剤、例えば、3
級アミン、イミダゾール誘導体、カルボン酸の金属塩化
合物、4級アンモニウム塩、4級ホウホニウム塩等の硬
化促進剤や、フェノール系、硫黄系、ホスファイト系等
の酸化防止剤、レベリング剤、流動調整剤、触媒、架橋
反応促進剤、充填剤等を添加する事も可能である。
【0030】透明プライマー層2の厚さは、均一に塗膜
が形成することができれば特に限定しないが、一般的に
0.01μm〜1.0μmの範囲であることが好まし
い。厚さが0.01μmより薄いと均一な塗膜が得られ
にくく密着性が低下する場合がある。また厚さが1.0
μmを越える場合は厚いために塗膜にフレキシビリティ
を保持させることができず、外的要因により塗膜に亀裂
を生じる恐れがあるため好ましくない。特に好ましいの
は0.1〜1.0μmの範囲内である。
【0031】透明プライマー層2の形成方法としては、
例えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスク
リーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナ
イフエッジコート、グラビアコートなどの周知の塗布方
式を用いることができる。乾燥条件については、一般的
に使用される条件で構わない。
【0032】無機酸化物からなる薄膜層3は、酸化アル
ミニウム、酸化珪素、酸化錫、酸化マグネシウム、或い
はそれらの混合物などの無機酸化物の蒸着膜からなり、
透明性を有しかつ酸素、水蒸気等のガスバリア性を有す
るものであればよい。その中では、特に酸化アルミニウ
ム及び酸化珪素が好ましい。ただし本発明の薄膜層3
は、上述した無機酸化物に限定されず、上記条件に適合
する材料であれば用いることができる。
【0033】薄膜層3の厚さは、用いられる無機化合物
の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5
〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択さ
れる。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得ら
れないことや膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリ
ア材としての機能を十分に果たすことができない場合が
ある。また膜厚が300nmを越える場合は薄膜にフレ
キシビリティを保持させることができず、成膜後に折り
曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生
じるおそれがある。好ましくは、10〜150nmの範
囲内である。
【0034】無機酸化物からなる薄膜層3を透明プライ
マー層2上に形成する方法としては種々在り、通常の真
空蒸着法により形成することができるが、その他の薄膜
形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティン
グ法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いること
もできる。但し生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸
着法が最も優れている。真空蒸着法による真空蒸着装置
の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘
導加熱方式が好ましく、薄膜と基材の密着成及び薄膜の
緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオ
ンビームアシスト法を用いることも可能である。また、
蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素ガスなど
吹き込んだりする反応蒸着を行っても一向に構わない。
【0035】ガスバリア性被膜層4は、無機酸化物薄膜
層3上に設けられ、アルミ箔並の高いガスバリア性を付
与するために設けられるものであり、水溶性高分子と、
(a)1種以上の金属アルコキシド及び加水分解物又
は、(b)塩化錫、の少なくとも一方を含む水溶液或い
は水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤
からなる。水溶性高分子と塩化錫を水系(水或いは水/
アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液、或いはこれに
金属アルコキシドを直接、或いは予め加水分解させるな
ど処理を行ったものを混合した溶液を無機化酸化物薄膜
層3にコーティング、加熱乾燥し形成したものである。
コーティング剤に含まれる各成分について更に詳細に説
明する。
【0036】本発明でコーティング剤に用いられる水溶
性高分子はポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。特に
ポリビニルアルコール(以下、PVAとする)を本発明
の積層体のコーティング剤に用いた場合にガスバリア性
が最も優れる。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビ
ニルをけん化して得られるもので、酢酸基が数十%残存
している、いわゆる部分けん化PVAから酢酸基が数%
しか残存していない完全PVAまでを含み、特に限定さ
れない。
【0037】また塩化錫は塩化第一錫(SnCl2 )、
塩化第二錫(SnCl4 )、或いはそれらの混合物であ
ってもよく、無水物でも水和物でも用いることができ
る。
【0038】更に金属アルコキシドは、テトラエトキシ
シラン〔Si(OC254 〕、トリイソプロポキシ
アルミニウム〔Al(O−2’−C373 〕などの
一般式、M(OR)n (M:Si,Ti,Al,Zr等
の金属、R:CH3 ,C2 5 等のアルキル基)で表せ
るものである。中でもテトラエトキシシラン、トリイソ
プロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶媒中に
おいて比較的安定であるので好ましい。
【0039】上述した各成分を単独又はいくつかを組み
合わせてコーティング剤に加えることができ、さらにコ
ーティング剤のガスバリア性を損なわない範囲で、イソ
シアネート化合物、シランカップリング剤、或いは分散
剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤などの公知の添加剤
を加えることができる。
【0040】例えばコーティング剤に加えられるイソシ
アネート化合物は、その分子中に2個以上のイソシアネ
ート基(NCO基)を有するものであり、例えばトリレ
ンジイソシアネート(以下TDI)、トリフェニルメタ
ントリイソシアネート(以下TTI)、テトラメチルキ
シレンジイソシアネート(以下TMXDI)などのモノ
マー類と、これらの重合体、誘導体などがある。
【0041】コーティング剤の塗布方法には、通常用い
られるディッピング法、ロールコーティング法、スクリ
ーン印刷法、スプレー法などの従来公知の手段を用いる
ことができる。被膜の厚さは、コーティング剤の種類や
加工条件によって異なるが、乾燥後の厚さが0.01μ
m以上あれば良いが、厚さが50μm以上では膜にクラ
ックが生じ易くなるため、0.01〜50μmの範囲が
好ましい。
【0042】更にガスバリア性被膜層4上に他の層を積
層することも可能である。例えば印刷層等である。印刷
層は包装袋などとして実用的に用いるために形成される
ものであり、ウレタン系、アクリル系、ニトロセルロー
ス系、ゴム系、塩化ビニル系等の従来から用いられてい
るインキバインダー樹脂に各種顔料、体質顔料及び可塑
剤、乾燥剤、安定剤等の添加剤などが添加されてなるイ
ンキにより構成される層であり、文字、絵柄等が形成さ
れている。形成方法としては、例えばオフセット印刷
法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知
の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、グ
ラビアーコート等の周知の塗布方式を用いることができ
る。厚さは0.1〜2.0μmで良い。
【0043】ガスバリア性皮膜層4とポリオレフィン系
熱可塑性樹脂層6の間に設けられる透明プラスチック材
料からなる中間層5は、ボイル及びレトルト殺菌の際の
破袋強度を高めることを目的に設けられ、用途によって
は設けられない場合もある。上記目的を達成するために
中間層として用いることができるのは、機械強度及び熱
安定性の面から二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロ
ピレンフィルムの内から選ばれる一種である必要があ
る。厚さは、材質や要求品質等に応じて決められるが、
一般的には10〜30μmの範囲である。形成方法とし
ては2液硬化型ウレタン系樹脂等の接着剤を用いて貼り
合わせるドライラミネート法等の公知の方法により積層
できる。
【0044】ポリエチレン系熱可塑性樹脂層6は、袋状
包装体などを形成する際の接着部に利用されるものであ
り、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合
体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体及びそれらの金属架橋物等の樹脂が用いられ
る。厚さは目的に応じて決められるが、一般的には15
〜200μmの範囲である。形成方法としては、上記樹
脂からなるフィルム状のものを2液硬化型ウレタン樹脂
などの接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法
を用いることが一般的である。
【0045】
【実施例】本発明のボイル・レトルト用強密着透明積層
体を具体的な実施例を挙げて更に説明する。
【0046】〈実施例1〉基材1として、厚さ12μm
の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィ
ルムの片面に、透明プライマー層2として下記組成の樹
脂をグラビアコート法により形成した。 樹脂:ポリエステル/イソシアネート系 配合比:OH基(ポリエステル)/NCO基(イソシア
ネート)=1/8(当量比) 厚さ:0.1μm 溶解溶剤:トルエン/メチルエチルケトン=5/5 次いで透明プライマー層2上に図示しない抵抗加熱方式
による真空蒸着装置により、酸化珪素を約40nmの厚
さに蒸着し無機酸化物薄膜層3を形成した。更にその上
に下記組成のコーティング剤をバーコーターで塗布し乾
燥機で120℃、1分間乾燥させ厚さ0.3μmのガス
バリア性被膜層4を形成した。コーティング剤の組成
は、液と液を配合比(wt%)で60/40に混合
したもの。(注:テトラエトキシシラン10.4gに
塩酸(0.1N)89.6gを加え、30分間撹拌し加
水分解させた固形分3wt%(SiO2 換算)の加水分
解溶液 ポリビニルアルコールの3wt%水/イソプ
ロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール重
量比で90:10)) 次いで中間層5として、厚さ15μmの二軸延伸ナイロ
ンフィルムを2液硬化型ウレタン系接着剤を介してドラ
イラミネート法により積層し、更にポリオレフィン系熱
可塑性樹脂層6として、厚さ60μmのポリプロピレン
フィルムを2液硬化型ウレタン系接着剤を介してドライ
ラミネート法により積層し本発明のボイル・レトルト用
強密着透明積層体を得た。
【0047】〈実施例2〉実施例1において、無機酸化
物薄膜層3として図示しない電子線加熱方式による真空
蒸着装置により金属アルミニウムを蒸発させ、そこに酸
素ガスを導入して、厚さ20nmの酸化アルミニウム薄
膜層を形成した以外は、同様に本発明のボイル・レトル
ト用強密着透明積層体を得た。
【0048】〈実施例3〉実施例1において、透明プラ
イマー層2として以下の樹脂に変更した以外は、同様に
本発明のボイル・レトルト用強密着透明積層体を得た。 樹脂:ポリエステル/イソシアネート系 配合比:OH基(ポリエステル)/NCO基(イソシア
ネート)=1/4(当量比) 厚さ:0.5μm 溶解溶剤:トルエン/メチルエチルケトン=5/5
【0049】〈実施例4〉実施例1において、中間層5
を設けなかった以外は、同様に本発明のボイル・レトル
ト用強密着透明積層体を得た。
【0050】〈比較例1〉実施例1において、透明プラ
イマー層2とガスバリア被膜層4を設けなかった以外
は、同様に透明積層体を得た。
【0051】〈比較例2〉実施例1において、透明プラ
イマー層2を設けなかった以外は、同様に透明積層体を
得た。
【0052】〈テスト1〉実施例及び比較例について、
ボイル殺菌するために4方パウチを作製し、内容物とし
て水150gを充填し、90℃−30分間のボイル殺菌
を行った。評価として、ボイル前後の酸素透過率(cc
/m2 /day)及び目視によりボイル後デラミ発生の
有無を観察した。その結果を表1に示す。
【0053】〈テスト2〉実施例及び比較例について、
レトルト殺菌するために4方パウチを作製し、内容物と
して水150gを充填し、125℃−30分間のレトル
ト殺菌を行った。評価として、レトルト前後の酸素透過
率(cc/m2 /day)及び目視によりレトルト後デ
ラミ発生の有無を観察した。その結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】実施例に対して比較例は上述したボイル・
レトルト用包装材料として用いられる条件とした、内容
物を直接透視することが可能なだけの透明性、内容物に
対して影響を与える気体等を遮断する高いガスバリア
性、ボイル・レトルト後もガスバリア性の劣化がなく、
デラミ等の発生がない耐ボイル・レトルト性を全て満た
すものではないが、実施例はそれを全て満たしていると
言える。
【0056】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、透
明性に優れ、且つアルミ箔並の高度なガスバリア性を持
つ汎用性のある包装材料が得られ、さらに、ボイル適性
及びレトルト適性にも優れているので、包装分野におい
て巾広く使用可能である。
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボイル・レトルト用強密着透明積層体
の部分断面図である。
【符号の説明】
1 透明プラスチック基材 2 透明プライマー層 3 無機酸化物薄膜層 4 ガスバリア被膜層 5 中間層 6 ポリオレフィン系熱可塑性樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 65/40 B65D 65/40 D 81/24 81/24 N

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明プラスチック材料からなる基材の少な
    くとも片面に透明プライマー層、厚さ5〜300nmの
    無機酸化物からなる薄膜層、水性高分子と、(a)1種
    以上の金属アルコキシド及びその加水分解物又は、
    (b)塩化錫、の少なくとも一方を含む水溶液或いは水
    /アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗
    布し、加熱乾燥してなるガスバリア被膜層を順次積層
    し、更に接着剤を介してシール層としてポリオレフィン
    系熱可塑性樹脂層を積層したことを特徴とするボイル・
    レトルト用強密着透明積層体。
  2. 【請求項2】請求項1においてガスバリア被膜層とポリ
    オレフィン系熱可塑性樹脂層との間に、更に接着剤を介
    して透明プラスチック材料からなる中間層を積層し、該
    中間層が、二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエ
    チレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレ
    ンフィルムの内から選ばれる一種であることを特徴とす
    る請求項1記載のボイル・レトルト用強密着透明積層
    体。
  3. 【請求項3】前記透明プライマー層が、ポリエステル樹
    脂あるいは該樹脂と混入樹脂との混合物であり、該混入
    樹脂が、(a)イソシアネート系樹脂、(b)エポキシ
    系樹脂、(c)メラミン系樹脂のうちから選ばれる1種
    以上の混合物であることを特徴とする請求項1、2記載
    のボイル・レトルト用強密着透明積層体。
  4. 【請求項4】前記混入樹脂がイソシアネート系樹脂であ
    り、ポリエステル樹脂とイソシアネート系樹脂との配合
    比が当量比で(ポリエステルのOH基):(イソシアネ
    ートのNCO基)で1:0.5〜1:20であることを
    特徴とする請求項3記載のボイル・レトルト用強密着透
    明積層体。
  5. 【請求項5】前記透明プライマー層の厚みが、0.1〜
    1.0μmの範囲にあることを特徴とする請求項1乃至
    4記載のボイル・レトルト用強密着透明積層体。
  6. 【請求項6】前記無機酸化物が、酸化アルミニウム、酸
    化珪素或いはそれらの混合物である事を特徴とする請求
    項1乃至5記載のボイル・レトルト用強密着透明積層
    体。
  7. 【請求項7】前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコー
    ルであることを特徴とする請求項1乃至6記載のボイル
    ・レトルト用強密着透明積層体。
  8. 【請求項8】前記金属アルコキシドが、テトラエトキシ
    シランまたはトリイソプロポキシアルミニウム、或いは
    それらの混合物であることを特徴とする請求項1乃至7
    記載のボイル・レトルト用強密着透明積層体。
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