JPH1077369A - 熱可塑性樹脂発泡体 - Google Patents
熱可塑性樹脂発泡体Info
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- JPH1077369A JPH1077369A JP8229991A JP22999196A JPH1077369A JP H1077369 A JPH1077369 A JP H1077369A JP 8229991 A JP8229991 A JP 8229991A JP 22999196 A JP22999196 A JP 22999196A JP H1077369 A JPH1077369 A JP H1077369A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱成形性に優れ、成形に際しての寸法安定性
に優れた発泡体を得ることを可能とする熱可塑性樹脂発
泡体を得る。 【解決手段】 互いにほとんど相溶性を有せず、メルト
インデックスの差が5〜15g/10分である第1,第
2の無架橋熱可塑性樹脂と、第1の無架橋熱可塑性樹脂
と同種類の架橋性シラン変性熱可塑性樹脂とから形成さ
れ、第1の無架橋熱可塑性樹脂により海が、第2の無架
橋熱可塑性樹脂により島が構成されるように海島構造が
構成されており、海に相当する部分に前記シラン変性熱
可塑性樹脂が存在して架橋されており、島に相当する部
分が無架橋の状態とされておりかつ該島に相当する部分
の粒径が0.5〜100μmである熱可塑性樹脂発泡
体。
に優れた発泡体を得ることを可能とする熱可塑性樹脂発
泡体を得る。 【解決手段】 互いにほとんど相溶性を有せず、メルト
インデックスの差が5〜15g/10分である第1,第
2の無架橋熱可塑性樹脂と、第1の無架橋熱可塑性樹脂
と同種類の架橋性シラン変性熱可塑性樹脂とから形成さ
れ、第1の無架橋熱可塑性樹脂により海が、第2の無架
橋熱可塑性樹脂により島が構成されるように海島構造が
構成されており、海に相当する部分に前記シラン変性熱
可塑性樹脂が存在して架橋されており、島に相当する部
分が無架橋の状態とされておりかつ該島に相当する部分
の粒径が0.5〜100μmである熱可塑性樹脂発泡
体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種断熱材、緩衝
材、浮揚材などとして好適に用いられる熱可塑性樹脂発
泡体に関し、より詳細には、部分的に架橋されており、
それによって寸法安定性及び熱成形性が高められた熱可
塑性樹脂発泡体に関する。
材、浮揚材などとして好適に用いられる熱可塑性樹脂発
泡体に関し、より詳細には、部分的に架橋されており、
それによって寸法安定性及び熱成形性が高められた熱可
塑性樹脂発泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンを用いて得られた発泡体
は、断熱性、緩衝性及び成形性などにおいて優れている
ため、建築用内装材、包装材あるいは自動車用内装材な
どの広範な用途に使用されている。
は、断熱性、緩衝性及び成形性などにおいて優れている
ため、建築用内装材、包装材あるいは自動車用内装材な
どの広範な用途に使用されている。
【0003】上記発泡体を製造する方法の一例が、例え
ば、特開昭56−109229号公報に開示されてい
る。この方法では、エチレン系重合体、シリル変性エチ
レン系重合体及び発泡剤を含む発泡性樹脂組成物を加熱
により発泡することにより発泡体が得られている。
ば、特開昭56−109229号公報に開示されてい
る。この方法では、エチレン系重合体、シリル変性エチ
レン系重合体及び発泡剤を含む発泡性樹脂組成物を加熱
により発泡することにより発泡体が得られている。
【0004】また、特公昭61−59339号公報に
は、エチレンと不飽和シラン化合物、またはこれらを主
とする単量体組成を所定条件下で共重合して得られる共
重合体と、シラノール縮合触媒と、発泡剤とからなる発
泡性樹脂組成物を発泡することにより発泡体を製造する
方法が示されている。
は、エチレンと不飽和シラン化合物、またはこれらを主
とする単量体組成を所定条件下で共重合して得られる共
重合体と、シラノール縮合触媒と、発泡剤とからなる発
泡性樹脂組成物を発泡することにより発泡体を製造する
方法が示されている。
【0005】しかしながら、上述した先行技術に記載の
発泡性樹脂組成物は何れも均一系であり、従って、樹脂
組成物全体が架橋されている。よって、これらの発泡性
樹脂組成物から得られた発泡体では成形時に大きな内部
応力が発生するので、成形性が十分でないという問題が
あった。
発泡性樹脂組成物は何れも均一系であり、従って、樹脂
組成物全体が架橋されている。よって、これらの発泡性
樹脂組成物から得られた発泡体では成形時に大きな内部
応力が発生するので、成形性が十分でないという問題が
あった。
【0006】そこで、ポリエチレンとポリプロピレンと
の混合物に架橋助剤を添加し、電子線架橋により、ポリ
プロピレンを分解させることなくほとんどポリエチレン
のみを架橋する方法が試みられており、このような架橋
構造を有する発泡体が市販されている(例えば、東レ株
式会社社製、商品名:東レペフ)。
の混合物に架橋助剤を添加し、電子線架橋により、ポリ
プロピレンを分解させることなくほとんどポリエチレン
のみを架橋する方法が試みられており、このような架橋
構造を有する発泡体が市販されている(例えば、東レ株
式会社社製、商品名:東レペフ)。
【0007】しかしながら、上記発泡体では、ポリエチ
レンとポリプロピレンとを溶融混練した際に形成される
海島構造の島の粒径が比較的小さかった。そのため、全
体に均一に架橋されている状態に近く、深絞り成形に代
表される自由度の高い成形を行うことが困難であるとい
う問題があった。すなわち、深絞り成形のような成形量
の大きい成形が困難であり、成形し得たとしても、得ら
れた成形品において寸法ばらつきが比較的大きかった。
レンとポリプロピレンとを溶融混練した際に形成される
海島構造の島の粒径が比較的小さかった。そのため、全
体に均一に架橋されている状態に近く、深絞り成形に代
表される自由度の高い成形を行うことが困難であるとい
う問題があった。すなわち、深絞り成形のような成形量
の大きい成形が困難であり、成形し得たとしても、得ら
れた成形品において寸法ばらつきが比較的大きかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱成
形性に優れ、成形に際しての寸法安定性に優れた熱可塑
性樹脂発泡体を提供することにある。
形性に優れ、成形に際しての寸法安定性に優れた熱可塑
性樹脂発泡体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、上記課題
を達成すべく鋭意検討した結果、海島構造を有する熱可
塑性樹脂発泡体において、島に相当する部分の粒径をあ
る特定の範囲に制御すれば、熱成形性を高め得ることを
見い出し、本発明を成すに至った。
を達成すべく鋭意検討した結果、海島構造を有する熱可
塑性樹脂発泡体において、島に相当する部分の粒径をあ
る特定の範囲に制御すれば、熱成形性を高め得ることを
見い出し、本発明を成すに至った。
【0010】すなわち、本発明は、互いにほとんど相溶
性を有せず、メルトインデックスの差が5〜15g/1
0分である第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂と、前記第
1の無架橋熱可塑性樹脂と同種類の架橋性シラン変性熱
可塑性樹脂とから形成され、前記第1の無架橋熱可塑性
樹脂が海を、第2の無架橋熱可塑性樹脂が島を構成する
ように海島構造が構成されており、海島構造のうち海に
相当する部分に前記シラン変性熱可塑性樹脂が存在しか
つ架橋しており、前記島に相当する部分の粒径が0.5
〜100μmであることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡
体である。
性を有せず、メルトインデックスの差が5〜15g/1
0分である第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂と、前記第
1の無架橋熱可塑性樹脂と同種類の架橋性シラン変性熱
可塑性樹脂とから形成され、前記第1の無架橋熱可塑性
樹脂が海を、第2の無架橋熱可塑性樹脂が島を構成する
ように海島構造が構成されており、海島構造のうち海に
相当する部分に前記シラン変性熱可塑性樹脂が存在しか
つ架橋しており、前記島に相当する部分の粒径が0.5
〜100μmであることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡
体である。
【0011】なお、本発明においては、上記第1,第2
の無架橋熱可塑性樹脂を必須成分として含むが、第1,
第2の無架橋熱可塑性樹脂以外に、さらに他の無架橋熱
可塑性樹脂を混合してもよい。すなわち、本発明に係る
熱可塑性樹脂発泡体は3種以上の無架橋熱可塑性樹脂を
含むものであってもよい。
の無架橋熱可塑性樹脂を必須成分として含むが、第1,
第2の無架橋熱可塑性樹脂以外に、さらに他の無架橋熱
可塑性樹脂を混合してもよい。すなわち、本発明に係る
熱可塑性樹脂発泡体は3種以上の無架橋熱可塑性樹脂を
含むものであってもよい。
【0012】以下、本発明の詳細を説明する。第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂 本発明で用いられる無架橋熱可塑性樹脂としては、発泡
可能であれば特に限定されるものではなく、例えば、ポ
リエチレン(高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン)、ポリプロピレン(ホ
モポリプロピレン、ブロックポリプロピレン(少量のエ
チレン成分を有するブロック共重合体)、ランダムポリ
プロピレン(少量のエチレン成分を含むアタクチック共
重合体))、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチ
レンなどを例示することができる。中でも、高倍率で発
泡することができ、発泡安定性に優れているため、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンを用いること
が好ましい。
可能であれば特に限定されるものではなく、例えば、ポ
リエチレン(高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン)、ポリプロピレン(ホ
モポリプロピレン、ブロックポリプロピレン(少量のエ
チレン成分を有するブロック共重合体)、ランダムポリ
プロピレン(少量のエチレン成分を含むアタクチック共
重合体))、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチ
レンなどを例示することができる。中でも、高倍率で発
泡することができ、発泡安定性に優れているため、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンを用いること
が好ましい。
【0013】また、無架橋熱可塑性樹脂として、ポリエ
チレンまたはポリプロピレンを用いる場合、ポリエチレ
ンやポリプロピレンの密度が低すぎると、最終的に得ら
れる発泡体の剛性が低下する。従って、ポリエチレン及
びポリプロピレンの密度は、それぞれ、0.91g/c
m3 及び0.89g/cm3 以上であることが好まし
い。
チレンまたはポリプロピレンを用いる場合、ポリエチレ
ンやポリプロピレンの密度が低すぎると、最終的に得ら
れる発泡体の剛性が低下する。従って、ポリエチレン及
びポリプロピレンの密度は、それぞれ、0.91g/c
m3 及び0.89g/cm3 以上であることが好まし
い。
【0014】また、無架橋熱可塑性樹脂として、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体あるいはポリスチレンを用いる
場合、これらの密度が高すぎると結晶性が高まり、他の
樹脂との分散性が低下し、低すぎると最終的に得られる
発泡体の剛性が低下する。従って、好ましくは、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体及びポリスチレンの密度は、そ
れぞれ、0.92〜0.95g/cm3 及び1.04〜
1.60g/cm3 の範囲とすることが好ましい。
ン−酢酸ビニル共重合体あるいはポリスチレンを用いる
場合、これらの密度が高すぎると結晶性が高まり、他の
樹脂との分散性が低下し、低すぎると最終的に得られる
発泡体の剛性が低下する。従って、好ましくは、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体及びポリスチレンの密度は、そ
れぞれ、0.92〜0.95g/cm3 及び1.04〜
1.60g/cm3 の範囲とすることが好ましい。
【0015】第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂のうち、
第1の無架橋熱可塑性樹脂が上記海島構造の海を構成す
る部分に用いられるものであり、第1の無架橋熱可塑性
樹脂が存在する部分において、大部分の上記シラン変性
熱可塑性樹脂が分散しかつ後述のシラン架橋触媒の存在
下で第1の無架橋熱可塑性樹脂を架橋する。この第1の
無架橋熱可塑性樹脂に対する優先的な架橋を果たすため
に、第1の無架橋熱可塑性樹脂のメルトインデックス
と、第2の無架橋熱可塑性樹脂のメルトインデックスの
差は5〜15g/10分であることが必要である。
第1の無架橋熱可塑性樹脂が上記海島構造の海を構成す
る部分に用いられるものであり、第1の無架橋熱可塑性
樹脂が存在する部分において、大部分の上記シラン変性
熱可塑性樹脂が分散しかつ後述のシラン架橋触媒の存在
下で第1の無架橋熱可塑性樹脂を架橋する。この第1の
無架橋熱可塑性樹脂に対する優先的な架橋を果たすため
に、第1の無架橋熱可塑性樹脂のメルトインデックス
と、第2の無架橋熱可塑性樹脂のメルトインデックスの
差は5〜15g/10分であることが必要である。
【0016】第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂のメルト
インデックスの差が大きすぎると、第2の無架橋熱可塑
性樹脂による島が大きくなり海島構造が非常に粗くな
り、高発泡倍率の発泡体を得ることができなくなる。ま
た、メルトインデックスの差が小さすぎると、島が小さ
くなり樹脂組成物全体にわたり均一に架橋が形成されて
いるような状態に近付き、熱成形性が低下する。従っ
て、メルトインデックスの差は、上記のように5〜15
g/10分の範囲とされ、それによって上述した島の粒
径0.5〜100μmである海島構造を形成することが
できる。上記島部分の粒径を上記値に達成するために
は、より好ましくは、無架橋熱可塑性樹脂のメルトイン
デックスの差は、6〜13g/10分、さらに好ましく
は7〜11g/10分とされる。
インデックスの差が大きすぎると、第2の無架橋熱可塑
性樹脂による島が大きくなり海島構造が非常に粗くな
り、高発泡倍率の発泡体を得ることができなくなる。ま
た、メルトインデックスの差が小さすぎると、島が小さ
くなり樹脂組成物全体にわたり均一に架橋が形成されて
いるような状態に近付き、熱成形性が低下する。従っ
て、メルトインデックスの差は、上記のように5〜15
g/10分の範囲とされ、それによって上述した島の粒
径0.5〜100μmである海島構造を形成することが
できる。上記島部分の粒径を上記値に達成するために
は、より好ましくは、無架橋熱可塑性樹脂のメルトイン
デックスの差は、6〜13g/10分、さらに好ましく
は7〜11g/10分とされる。
【0017】第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂のメルト
インデックスの差が5g/10分より小さくなると発泡
体中の粒径が0.5μm以下の島が出現し、島部分の粒
度分布が非常に狭くなり、0.5μm以下の島部分が架
橋されることになるため、非常に均一微細に架橋が形成
されている状態となる。
インデックスの差が5g/10分より小さくなると発泡
体中の粒径が0.5μm以下の島が出現し、島部分の粒
度分布が非常に狭くなり、0.5μm以下の島部分が架
橋されることになるため、非常に均一微細に架橋が形成
されている状態となる。
【0018】これに対して、通常、発泡倍率が5〜35
倍、特に10〜30倍の場合で島の粒径が0.5〜10
0μmの場合には、架橋が形成された状態においても、
島部分が非架橋であり、流動性を有するため、適度な成
形性を示すことになる。また、海島構造のうち島の粒径
が100μmを超える場合も熱成形性が低下することに
なる。
倍、特に10〜30倍の場合で島の粒径が0.5〜10
0μmの場合には、架橋が形成された状態においても、
島部分が非架橋であり、流動性を有するため、適度な成
形性を示すことになる。また、海島構造のうち島の粒径
が100μmを超える場合も熱成形性が低下することに
なる。
【0019】第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂の比率
は、一方が多くなりすぎると架橋部分と非架橋部分とが
適正割合から外れてくるため、重量比で2:8〜8:2
の範囲とすることが好ましい。また、海島構造におい
て、海と島の面積を略同一とし、一方の無架橋熱可塑性
樹脂を他方の無架橋熱可塑性樹脂中に均一に分散させる
ためには、第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂の割合は重
量比で4:6〜6:4がより好ましく、5:5がさらに
好ましい。
は、一方が多くなりすぎると架橋部分と非架橋部分とが
適正割合から外れてくるため、重量比で2:8〜8:2
の範囲とすることが好ましい。また、海島構造におい
て、海と島の面積を略同一とし、一方の無架橋熱可塑性
樹脂を他方の無架橋熱可塑性樹脂中に均一に分散させる
ためには、第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂の割合は重
量比で4:6〜6:4がより好ましく、5:5がさらに
好ましい。
【0020】架橋性シラン変性熱可塑性樹脂 本発明で用いられる架橋性シラン変性熱可塑性樹脂とし
ては、架橋後のゲル分率が55〜85重量%となり、か
つ2種類の無架橋熱可塑性樹脂のうち第1の無架橋熱可
塑性樹脂と同種類であり、該第1の無架橋熱可塑性樹脂
とメルトインデックスの差が1g/10分以下のもので
あることが好ましい。
ては、架橋後のゲル分率が55〜85重量%となり、か
つ2種類の無架橋熱可塑性樹脂のうち第1の無架橋熱可
塑性樹脂と同種類であり、該第1の無架橋熱可塑性樹脂
とメルトインデックスの差が1g/10分以下のもので
あることが好ましい。
【0021】上記架橋性シラン変性熱可塑性樹脂として
は、特に限定されず、例えば、ポリエチレンのシラン変
性熱可塑性樹脂、ポリプロピレンのシラン変性熱可塑性
樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のシラン変性熱可
塑性樹脂、ポリスチレンのシラン変性熱可塑性樹脂など
を挙げることができ、高倍率発泡が可能であるため、中
でも、ポリエチレンのシラン変性熱可塑性樹脂、ポリプ
ロピレンのシラン変性熱可塑性樹脂及びポリスチレンの
シラン変性熱可塑性樹脂を用いることが好ましく、さら
に、ポリエチレンのシラン変性熱可塑性樹脂及びポリプ
ロピレンのシラン変性熱可塑性樹脂を用いることがより
好ましい。
は、特に限定されず、例えば、ポリエチレンのシラン変
性熱可塑性樹脂、ポリプロピレンのシラン変性熱可塑性
樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のシラン変性熱可
塑性樹脂、ポリスチレンのシラン変性熱可塑性樹脂など
を挙げることができ、高倍率発泡が可能であるため、中
でも、ポリエチレンのシラン変性熱可塑性樹脂、ポリプ
ロピレンのシラン変性熱可塑性樹脂及びポリスチレンの
シラン変性熱可塑性樹脂を用いることが好ましく、さら
に、ポリエチレンのシラン変性熱可塑性樹脂及びポリプ
ロピレンのシラン変性熱可塑性樹脂を用いることがより
好ましい。
【0022】上記架橋性シラン変性熱可塑性樹脂は、例
えば、熱可塑性樹脂を不飽和シラン化合物でグラフト変
性することにより製造される。上記不飽和シラン化合物
とは、一般式R1 SiR2 m Y3-m で表される化合物を
いう。この一般式中、R1 としては、ビニル基、アリル
基、プロペニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル
基、グリシジル基、アミノ基、メタクリル基、γ−クロ
ロエチル基、γ−ブロモエチル基等のハロゲン化アルキ
ル基等の有機官能基等が挙げられる。
えば、熱可塑性樹脂を不飽和シラン化合物でグラフト変
性することにより製造される。上記不飽和シラン化合物
とは、一般式R1 SiR2 m Y3-m で表される化合物を
いう。この一般式中、R1 としては、ビニル基、アリル
基、プロペニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル
基、グリシジル基、アミノ基、メタクリル基、γ−クロ
ロエチル基、γ−ブロモエチル基等のハロゲン化アルキ
ル基等の有機官能基等が挙げられる。
【0023】上記一般式中、R2 は脂肪族飽和炭化水素
基または芳香族炭化水素基を示し、例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、デシル基、フェニル基等が挙げ
られる。また、mは0,1または2を示す。
基または芳香族炭化水素基を示し、例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、デシル基、フェニル基等が挙げ
られる。また、mは0,1または2を示す。
【0024】上記一般式中、Yは加水分解可能な有機基
を示し、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ホルミルオ
キシ基、アセトキシ基、プロピオノキシ基、アルキル基
またはアリールアミノ基が挙げられ、mが0または1の
とき、Y同士は同一であっても、異なっていてもよい。
を示し、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ホルミルオ
キシ基、アセトキシ基、プロピオノキシ基、アルキル基
またはアリールアミノ基が挙げられ、mが0または1の
とき、Y同士は同一であっても、異なっていてもよい。
【0025】上記不飽和シラン化合物としては、一般式
CH2 =CHSi(OA)3 で表されるものが好まし
い。式中、Aは、炭素数1〜8の炭化水素であることが
好ましく、さらに好ましくは1〜4の炭化水素基であ
る。好ましい不飽和シラン化合物としては、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リアセトキシシラン等が挙げられる。
CH2 =CHSi(OA)3 で表されるものが好まし
い。式中、Aは、炭素数1〜8の炭化水素であることが
好ましく、さらに好ましくは1〜4の炭化水素基であ
る。好ましい不飽和シラン化合物としては、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リアセトキシシラン等が挙げられる。
【0026】上記架橋性シラン変性熱可塑性樹脂が、メ
トキシ基を有する場合には、該メトシキ基と水とが接触
して加水分解し、水酸基となる。この水酸基と他の分子
の水酸基が反応してSi−O−Si結合を形成し、架橋
性シラン変性熱可塑性樹脂同士が架橋する。この際、シ
ラノール縮合触媒を併用するのが好ましい。
トキシ基を有する場合には、該メトシキ基と水とが接触
して加水分解し、水酸基となる。この水酸基と他の分子
の水酸基が反応してSi−O−Si結合を形成し、架橋
性シラン変性熱可塑性樹脂同士が架橋する。この際、シ
ラノール縮合触媒を併用するのが好ましい。
【0027】架橋性シラン変性熱可塑性樹脂の架橋後の
ゲル分率が小さくなると、架橋密度が低下し、発泡性樹
脂組成物の発泡性が低下することがあるので、好ましく
は、60〜85重量%の範囲とされ、発泡安定性の向上
の点から、70〜85重量%がより好ましい。
ゲル分率が小さくなると、架橋密度が低下し、発泡性樹
脂組成物の発泡性が低下することがあるので、好ましく
は、60〜85重量%の範囲とされ、発泡安定性の向上
の点から、70〜85重量%がより好ましい。
【0028】なお、本発明におけるゲル分率は、発泡性
樹脂組成物を、120℃のキシレン中に24時間浸漬し
た後の残渣重量の、キシレン浸漬前の発泡性樹脂組成物
の重量に対する重量百分率をいう。
樹脂組成物を、120℃のキシレン中に24時間浸漬し
た後の残渣重量の、キシレン浸漬前の発泡性樹脂組成物
の重量に対する重量百分率をいう。
【0029】上記架橋性シラン変性熱可塑性樹脂のメル
トインデックスは、上述したように、架橋性シラン変性
熱可塑性樹脂と同種類の第1の無架橋熱可塑性樹脂のメ
ルトインデックスとの差が1g/10分以下であること
が好ましい。1g/10分より大きくなると、架橋性シ
ラン変性熱可塑性樹脂を、第1の無架橋熱可塑性樹脂に
優先的に溶け込ませることができなくなる傾向があり、
第1の無架橋熱可塑性樹脂に優先的に架橋させることが
できないことがあり、結果として、均一に架橋した状態
に近くなる。
トインデックスは、上述したように、架橋性シラン変性
熱可塑性樹脂と同種類の第1の無架橋熱可塑性樹脂のメ
ルトインデックスとの差が1g/10分以下であること
が好ましい。1g/10分より大きくなると、架橋性シ
ラン変性熱可塑性樹脂を、第1の無架橋熱可塑性樹脂に
優先的に溶け込ませることができなくなる傾向があり、
第1の無架橋熱可塑性樹脂に優先的に架橋させることが
できないことがあり、結果として、均一に架橋した状態
に近くなる。
【0030】架橋性シラン変性熱可塑性樹脂の添加量が
多くなりすぎると、最終的に得られる発泡体の寸法安定
性が低下し、逆に、少なすぎると、発泡性樹脂組成物
が、加熱発泡時に発泡に必要な剪断粘度を有さず、発泡
しないことになる。従って、架橋熱シラン変性熱可塑性
樹脂の添加量は、第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂10
0重量部に対し1〜50重量部とすることが好ましく、
5〜40重量部がより好ましく、さらに好ましくは10
〜30重量部とされる。
多くなりすぎると、最終的に得られる発泡体の寸法安定
性が低下し、逆に、少なすぎると、発泡性樹脂組成物
が、加熱発泡時に発泡に必要な剪断粘度を有さず、発泡
しないことになる。従って、架橋熱シラン変性熱可塑性
樹脂の添加量は、第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂10
0重量部に対し1〜50重量部とすることが好ましく、
5〜40重量部がより好ましく、さらに好ましくは10
〜30重量部とされる。
【0031】シラン架橋触媒 上記シラン架橋触媒としては、架橋性シラン変性熱可塑
性樹脂の架橋反応を促進し得るものである限り、特に限
定されない。例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチ
ル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、オクタ
ン酸錫、オレイン酸錫、オクタン酸鉛、2−エチルヘキ
サン亜鉛、オクタン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ガブリ
ル酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛などを例示することができ
る。
性樹脂の架橋反応を促進し得るものである限り、特に限
定されない。例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチ
ル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、オクタ
ン酸錫、オレイン酸錫、オクタン酸鉛、2−エチルヘキ
サン亜鉛、オクタン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ガブリ
ル酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛などを例示することができ
る。
【0032】シラン架橋触媒の添加量が多すぎると、発
泡性樹脂組成物の発泡性が低下することがあり、逆に少
なすぎると、架橋性シラン変性熱可塑性樹脂の架橋反応
速度が低下することがある。従って、シラン架橋触媒
は、熱可塑性樹脂組成物100重量部に対し、0.00
1〜2.5重量部の範囲とすることが好ましく、0.0
1〜2重量部の範囲とすることがより好ましく、0.1
〜1.5重量部とすることがさらに好ましい。
泡性樹脂組成物の発泡性が低下することがあり、逆に少
なすぎると、架橋性シラン変性熱可塑性樹脂の架橋反応
速度が低下することがある。従って、シラン架橋触媒
は、熱可塑性樹脂組成物100重量部に対し、0.00
1〜2.5重量部の範囲とすることが好ましく、0.0
1〜2重量部の範囲とすることがより好ましく、0.1
〜1.5重量部とすることがさらに好ましい。
【0033】熱分解型発泡剤 本発明で用いられる熱分解型発泡剤は、発泡体の製造に
一般的に用いられているのであれば特に限定されず、例
えば、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニト
リル、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミ
ン、P,P´−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、アゾジカルボン酸バリウム、トリヒドラジノトリア
ジンなどを挙げることができ、中でも、分解ピークが鋭
敏であるため、アゾジカルボンアミドを用いることが好
ましい。
一般的に用いられているのであれば特に限定されず、例
えば、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニト
リル、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミ
ン、P,P´−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、アゾジカルボン酸バリウム、トリヒドラジノトリア
ジンなどを挙げることができ、中でも、分解ピークが鋭
敏であるため、アゾジカルボンアミドを用いることが好
ましい。
【0034】熱分解型発泡剤の添加量が多すぎると破泡
し、均一な発泡セルを有する発泡体を得ることが困難な
ことがあり、少なすぎると発泡性が低下する。従って、
熱分解型発泡剤の添加量は、好ましくは、無架橋熱可塑
性樹脂の合計100重量部に対し1〜20重量部の範囲
とされ、5〜15重量部の範囲とすることがより好まし
い。
し、均一な発泡セルを有する発泡体を得ることが困難な
ことがあり、少なすぎると発泡性が低下する。従って、
熱分解型発泡剤の添加量は、好ましくは、無架橋熱可塑
性樹脂の合計100重量部に対し1〜20重量部の範囲
とされ、5〜15重量部の範囲とすることがより好まし
い。
【0035】発泡性樹脂組成物の製造 本発明に係る発泡体を得るための発泡性樹脂組成物の製
造方法については、樹脂組成物を調製するための一般的
な方法を用いることができ、特に限定されるものではな
い。例えば、第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂、架橋性
シラン変性熱可塑性樹脂、シラン架橋触媒及び熱分解型
発泡剤を二軸混練押出機等に供給し、熱分解型発泡剤の
分解温度より低い温度で溶融混練し、押し出すことによ
り製造される。発泡性樹脂組成物の形態は特に限定され
るものではなく、ペレット状、ストランド状またはシー
ト状等の任意の形状とすることができる。
造方法については、樹脂組成物を調製するための一般的
な方法を用いることができ、特に限定されるものではな
い。例えば、第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂、架橋性
シラン変性熱可塑性樹脂、シラン架橋触媒及び熱分解型
発泡剤を二軸混練押出機等に供給し、熱分解型発泡剤の
分解温度より低い温度で溶融混練し、押し出すことによ
り製造される。発泡性樹脂組成物の形態は特に限定され
るものではなく、ペレット状、ストランド状またはシー
ト状等の任意の形状とすることができる。
【0036】発泡体の製造及び発泡体 本発明に係る発泡体を得るには、水処理により、架橋性
シラン変性熱可塑性樹脂同士を架橋させた後、熱分解型
発泡剤の分解温度以上に加熱すればよい。
シラン変性熱可塑性樹脂同士を架橋させた後、熱分解型
発泡剤の分解温度以上に加熱すればよい。
【0037】水処理には、発泡性樹脂組成物を水に浸漬
する方法、水蒸気に発泡性樹脂組成物を暴露する方法な
どが含まれ、水処理の温度が高くなりすぎると発泡性樹
脂組成物同士が融着し、均一な発泡倍率の発泡体を得る
ことができないことがあり、低くなりすぎると架橋反応
に時間を要するため、水処理温度は好ましくは50〜1
30℃、より好ましくは80〜120℃とされる。な
お、100℃以上で水処理する場合には、水蒸気となる
ため加圧下において行う必要がある。
する方法、水蒸気に発泡性樹脂組成物を暴露する方法な
どが含まれ、水処理の温度が高くなりすぎると発泡性樹
脂組成物同士が融着し、均一な発泡倍率の発泡体を得る
ことができないことがあり、低くなりすぎると架橋反応
に時間を要するため、水処理温度は好ましくは50〜1
30℃、より好ましくは80〜120℃とされる。な
お、100℃以上で水処理する場合には、水蒸気となる
ため加圧下において行う必要がある。
【0038】水処理の時間が短すぎると架橋反応が完全
に進行しないことがあるため、水処理時間は2時間以上
とすることが望ましい。発泡性樹脂組成物の加熱に際し
ては、一般的な加熱方法を用いることができ、特に限定
されるものではない。例えば、発泡性樹脂組成物をオー
ブンに供給し、上記熱分解型発泡剤の分解温度以上に加
熱する方法を採用し得る。発泡性樹脂組成物の加熱時間
は、短すぎると発泡性樹脂組成物の発泡が完了しないこ
とがあるため、30秒以上とすることが好ましい。
に進行しないことがあるため、水処理時間は2時間以上
とすることが望ましい。発泡性樹脂組成物の加熱に際し
ては、一般的な加熱方法を用いることができ、特に限定
されるものではない。例えば、発泡性樹脂組成物をオー
ブンに供給し、上記熱分解型発泡剤の分解温度以上に加
熱する方法を採用し得る。発泡性樹脂組成物の加熱時間
は、短すぎると発泡性樹脂組成物の発泡が完了しないこ
とがあるため、30秒以上とすることが好ましい。
【0039】上記発泡性熱可塑性樹脂組成物を用い、上
記のように水処理し、架橋した後、加熱することにより
本発明に係る発泡体を得ることができ、得られた発泡体
は、成形に際しての寸法安定性及び熱成形性に優れてい
る。
記のように水処理し、架橋した後、加熱することにより
本発明に係る発泡体を得ることができ、得られた発泡体
は、成形に際しての寸法安定性及び熱成形性に優れてい
る。
【0040】本発明に係る熱可塑性樹脂発泡体は、海島
構造を有しており、上述の第1の無架橋熱可塑性樹脂が
連続相すなわち海を、第2の無架橋熱可塑性樹脂が分散
相すなわち島を構成するように海島構造が構成されてお
り、好ましくは、島に相当する部分のうち、アスペクト
比が10〜50であるものの割合が、通常、島に相当す
る部分全体の70%以上を占め、より好ましくは80%
以上を占める。
構造を有しており、上述の第1の無架橋熱可塑性樹脂が
連続相すなわち海を、第2の無架橋熱可塑性樹脂が分散
相すなわち島を構成するように海島構造が構成されてお
り、好ましくは、島に相当する部分のうち、アスペクト
比が10〜50であるものの割合が、通常、島に相当す
る部分全体の70%以上を占め、より好ましくは80%
以上を占める。
【0041】この割合は、例えば、発泡シートの発泡セ
ル間の樹脂部を切断して得た電子顕微鏡写真より算出す
る。アスペクト比とは、島に相当する部分における各島
の長径の短径に対する割合を言う。
ル間の樹脂部を切断して得た電子顕微鏡写真より算出す
る。アスペクト比とは、島に相当する部分における各島
の長径の短径に対する割合を言う。
【0042】アスペクト比が10未満または50を超え
る場合は、深絞り成形等の熱成形性が乏しい傾向にあ
る。アスペクト比が10〜50であっても、その割合が
70%未満の場合は、やはり熱成形性が乏しくなること
がある。
る場合は、深絞り成形等の熱成形性が乏しい傾向にあ
る。アスペクト比が10〜50であっても、その割合が
70%未満の場合は、やはり熱成形性が乏しくなること
がある。
【0043】作用 本発明では、ほとんど相溶性を有しない第1,第2の無
架橋熱可塑性樹脂が用いられており、該第1,第2の無
架橋熱可塑性樹脂のメルトインデックスの差が5〜15
g/10分とされているため、前述したように、熱可塑
性樹脂発泡体における海島構造の島部分の粒径が0.5
〜100μmの範囲とされている。また、シラン変性熱
可塑性樹脂が、第1の無架橋熱可塑性樹脂と同種類であ
って、そのメルトインデックスの差が1g/10分とさ
れているため、第1の無架橋熱可塑性樹脂が優先的に架
橋されている。
架橋熱可塑性樹脂が用いられており、該第1,第2の無
架橋熱可塑性樹脂のメルトインデックスの差が5〜15
g/10分とされているため、前述したように、熱可塑
性樹脂発泡体における海島構造の島部分の粒径が0.5
〜100μmの範囲とされている。また、シラン変性熱
可塑性樹脂が、第1の無架橋熱可塑性樹脂と同種類であ
って、そのメルトインデックスの差が1g/10分とさ
れているため、第1の無架橋熱可塑性樹脂が優先的に架
橋されている。
【0044】よって、上記粒径の海部分が架橋された海
島構造を有するため、本発明に係る発泡性樹脂組成物を
加熱により発泡させて得られる発泡体では、海部分のみ
が架橋されており、上記粒径の島部分が十分な流動性を
有するため、熱成形性に優れ、深絞り成形などの自由度
の高い成形を行うことができ、かつ得られた発泡体の寸
法安定性も高められる。
島構造を有するため、本発明に係る発泡性樹脂組成物を
加熱により発泡させて得られる発泡体では、海部分のみ
が架橋されており、上記粒径の島部分が十分な流動性を
有するため、熱成形性に優れ、深絞り成形などの自由度
の高い成形を行うことができ、かつ得られた発泡体の寸
法安定性も高められる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例及び比較例
を挙げることにより、本発明を明らかにする。
を挙げることにより、本発明を明らかにする。
【0046】実施例及び比較例で用いた原料 後述の実施例1〜4及び比較例1〜4で用いた原料は以
下の通りである。 (1)無架橋熱可塑性樹脂 高密度ポリエチレン1(三菱化学社製、商品名:HY
340、密度0.954g/cm3 、メルトインデック
ス(MI)=1.5g/10分)。なお、後述の表1で
は、HDPE1と略記。
下の通りである。 (1)無架橋熱可塑性樹脂 高密度ポリエチレン1(三菱化学社製、商品名:HY
340、密度0.954g/cm3 、メルトインデック
ス(MI)=1.5g/10分)。なお、後述の表1で
は、HDPE1と略記。
【0047】高密度ポリエチレン2(三菱化学社製、
商品名:JY20、密度0.951g/cm3 、MI=
9g/10分)。後述の表1では、HDPE2と略記。 ポリプロピレン1(三菱化学社製、商品名:PY22
0、密度0.90g/cm3 、MI=1.4g/10
分)。後述の表1では、PP1と略記。
商品名:JY20、密度0.951g/cm3 、MI=
9g/10分)。後述の表1では、HDPE2と略記。 ポリプロピレン1(三菱化学社製、商品名:PY22
0、密度0.90g/cm3 、MI=1.4g/10
分)。後述の表1では、PP1と略記。
【0048】ポリプロピレン2(三菱化学社製、商品
名:PF250B、密度0.90g/cm3 、MI=1
1g/10分)。後述の表1では、PP2と略記。 エチレン−酢酸ビニル共重合体(三菱化学社製、商品
名:V113K、密度0.925g/cm3 、MI=3
g/10分)。後述の表1では、EVAと略記。 ポリスチレン(旭化成社製、商品名:681、密度
1.05g/cm3 、MI=3g/10分)。後述の表
1では、PStと略記。
名:PF250B、密度0.90g/cm3 、MI=1
1g/10分)。後述の表1では、PP2と略記。 エチレン−酢酸ビニル共重合体(三菱化学社製、商品
名:V113K、密度0.925g/cm3 、MI=3
g/10分)。後述の表1では、EVAと略記。 ポリスチレン(旭化成社製、商品名:681、密度
1.05g/cm3 、MI=3g/10分)。後述の表
1では、PStと略記。
【0049】(2)架橋性シラン変性熱可塑性樹脂 架橋性シラン変性ポリエチレン(三菱化学社製、商品
名:リンクロンHM600A、MI=10g/10分、
架橋後のゲル分率60重量%)。 架橋性シラン変性ポリプロピレン(三菱化学社製、商
品名:リンクロンXPM800HM、MI=11g/1
0分、架橋後のゲル分率80重量%)。
名:リンクロンHM600A、MI=10g/10分、
架橋後のゲル分率60重量%)。 架橋性シラン変性ポリプロピレン(三菱化学社製、商
品名:リンクロンXPM800HM、MI=11g/1
0分、架橋後のゲル分率80重量%)。
【0050】(3)シラン架橋触媒 ジブチル錫ジラウレートを使用。 (4)発泡剤 アゾジカルボンアミド(分解温度201℃)。
【0051】実施例1 表1に示すように、高密度ポリエチレン1を45重量部
と、ポリプロピレン2を55重量部と、架橋性シラン変
性ポリプロピレン25重量部と、ジブチル錫ジラウレー
ト0.1重量部と、熱分解型発泡剤としてのアゾジカル
ボンアミド15重量部とをタンブラーに供給し、混合し
たものをスクリュー径30mmの2軸混練押出機に供給
し、185℃で溶融混練し、厚さ2mmの発泡性シート
を得た。得られた発泡性シートを99℃の熱水に2時間
浸漬処理した。
と、ポリプロピレン2を55重量部と、架橋性シラン変
性ポリプロピレン25重量部と、ジブチル錫ジラウレー
ト0.1重量部と、熱分解型発泡剤としてのアゾジカル
ボンアミド15重量部とをタンブラーに供給し、混合し
たものをスクリュー径30mmの2軸混練押出機に供給
し、185℃で溶融混練し、厚さ2mmの発泡性シート
を得た。得られた発泡性シートを99℃の熱水に2時間
浸漬処理した。
【0052】上記のようにして熱水処理された発泡性シ
ートをステンレス製の板上に載置し、215℃に保持さ
れたギアオーブンに供給し、加熱し、発泡体を得た。得
られた発泡性シートを厚み0.1mmにスライスし、透
過型電子顕微鏡にて海島構造が形成されているか否かを
観察した。
ートをステンレス製の板上に載置し、215℃に保持さ
れたギアオーブンに供給し、加熱し、発泡体を得た。得
られた発泡性シートを厚み0.1mmにスライスし、透
過型電子顕微鏡にて海島構造が形成されているか否かを
観察した。
【0053】上記海島構造を写真撮影し、島部分の粒径
を計測した。結果を下記の表2に示す。なお、表2にお
ける粒径最小値とは、最も小さな粒径の島の長径を示
し、粒径最大値とは、最も大きな島の長径を示すものと
する。さらに、発泡体の発泡倍率及び成形性を以下の方
法で測定した。結果を下記の表3に示す。
を計測した。結果を下記の表2に示す。なお、表2にお
ける粒径最小値とは、最も小さな粒径の島の長径を示
し、粒径最大値とは、最も大きな島の長径を示すものと
する。さらに、発泡体の発泡倍率及び成形性を以下の方
法で測定した。結果を下記の表3に示す。
【0054】発泡倍率…発泡前の発泡性樹脂組成物の密
度を、発泡体の密度で除算し、発泡倍率を求めた。 成形性…得られた発泡体から200×200×5mmの
小片を切り取った。開口端部にフランジ付きの有底筒状
体(断面が円形)であって、開口底部の直径が8cmの
円であり、所定の深さを有する数種類の部材を用い、該
部材のそれぞれの開口部を、表面が180℃に加熱され
た上記発泡体小片で覆い、発泡体小片を直径7cmの円
柱状の部材を用いて開口凹部内に押し込み、発泡体小片
が破れ始めたときの開口凹部に押し込まれた深さh(c
m)を測定した。この深さhに基づき、以下の式によ
り、絞り比を求め、成形性の指標とした。
度を、発泡体の密度で除算し、発泡倍率を求めた。 成形性…得られた発泡体から200×200×5mmの
小片を切り取った。開口端部にフランジ付きの有底筒状
体(断面が円形)であって、開口底部の直径が8cmの
円であり、所定の深さを有する数種類の部材を用い、該
部材のそれぞれの開口部を、表面が180℃に加熱され
た上記発泡体小片で覆い、発泡体小片を直径7cmの円
柱状の部材を用いて開口凹部内に押し込み、発泡体小片
が破れ始めたときの開口凹部に押し込まれた深さh(c
m)を測定した。この深さhに基づき、以下の式によ
り、絞り比を求め、成形性の指標とした。
【0055】絞り比=100×h/8 なお、上記絞り比が大きい程、成形性が優れていること
になる。
になる。
【0056】実施例2〜4及び比較例1〜4 用いた無架橋熱可塑性樹脂の種類及び配合割合を下記の
表1に示すように変更したことを除いては、実施例1と
同様にして、発泡性シートを得、実施例1と同様に熱水
処理し、海島構造を観察すると共に、島部分の粒径を計
測した。また、得られた熱水処理された発泡性シート
を、実施例1と同様に処理して発泡体を得、電子顕微鏡
写真による島部分の粒径及びアスペクト比等を計測する
と共に、その発泡倍率及び成形性を測定した。
表1に示すように変更したことを除いては、実施例1と
同様にして、発泡性シートを得、実施例1と同様に熱水
処理し、海島構造を観察すると共に、島部分の粒径を計
測した。また、得られた熱水処理された発泡性シート
を、実施例1と同様に処理して発泡体を得、電子顕微鏡
写真による島部分の粒径及びアスペクト比等を計測する
と共に、その発泡倍率及び成形性を測定した。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】比較例1では、発泡倍率20倍の発泡体を
得ることができたが、該発泡体の絞り比は60と低く、
成形性が低かった。これは、比較例1では、高密度ポリ
エチレン1のみを無架橋熱可塑性樹脂として用いていた
ため、全体が均一に架橋しているため、成形に際して大
きな内部応力が発生しているためと考えられる。
得ることができたが、該発泡体の絞り比は60と低く、
成形性が低かった。これは、比較例1では、高密度ポリ
エチレン1のみを無架橋熱可塑性樹脂として用いていた
ため、全体が均一に架橋しているため、成形に際して大
きな内部応力が発生しているためと考えられる。
【0061】比較例2では、発泡倍率20倍の発泡体が
得られているものの、絞り比が70と低く、成形性が低
かった。これは、ポリプロピレン2のみを無架橋熱可塑
性樹脂として用いているため、比較例1の場合と同様
に、全体が均一に架橋しているため、成形時に大きな内
部応力が発生しているためと考えられる。
得られているものの、絞り比が70と低く、成形性が低
かった。これは、ポリプロピレン2のみを無架橋熱可塑
性樹脂として用いているため、比較例1の場合と同様
に、全体が均一に架橋しているため、成形時に大きな内
部応力が発生しているためと考えられる。
【0062】比較例3では、発泡倍率が10倍の発泡体
が得られているが、絞り比は100と低く、成形性が悪
かった。これは、比較例3では、高密度ポリエチレン1
と、ポリプロピレン1とを用いているが、これらのメル
トインデックスの差が0.3g/10分と小さく、小さ
な島が多数分散した海島構造となり、ほぼ全体に均一に
架橋がかかったような状態となっているためと考えられ
る。
が得られているが、絞り比は100と低く、成形性が悪
かった。これは、比較例3では、高密度ポリエチレン1
と、ポリプロピレン1とを用いているが、これらのメル
トインデックスの差が0.3g/10分と小さく、小さ
な島が多数分散した海島構造となり、ほぼ全体に均一に
架橋がかかったような状態となっているためと考えられ
る。
【0063】比較例4では、発泡倍率20倍の発泡体が
得られているが、絞り比が100と低く、成形性は十分
でなかった。これは、比較例4では、高密度ポリエチレ
ン2とポリプロピレン2とのメルトインデックスの差が
2g/10分と小さく、やはり全体に均一に架橋が形成
されている状態に近かったためと考えられる。また、比
較例1〜4における発泡体の各島のアスペクト比は全て
1〜7.0の範囲にあり、10を超えるものはなかっ
た。
得られているが、絞り比が100と低く、成形性は十分
でなかった。これは、比較例4では、高密度ポリエチレ
ン2とポリプロピレン2とのメルトインデックスの差が
2g/10分と小さく、やはり全体に均一に架橋が形成
されている状態に近かったためと考えられる。また、比
較例1〜4における発泡体の各島のアスペクト比は全て
1〜7.0の範囲にあり、10を超えるものはなかっ
た。
【0064】これに対して、実施例1〜4では、何れの
場合にも、絞り比が160以上と高く、成形性に優れて
いた。従って、メルトインデックスの差が5g/10分
以上の2種類の無架橋熱可塑性樹脂を用いることによ
り、粒径が0.1〜100μmの島を有する海島構造が
形成されており、かつ島部分が無架橋の状態とされてい
るため、該島部分の流動性により成形性が効果的に高め
られていることがわかる。
場合にも、絞り比が160以上と高く、成形性に優れて
いた。従って、メルトインデックスの差が5g/10分
以上の2種類の無架橋熱可塑性樹脂を用いることによ
り、粒径が0.1〜100μmの島を有する海島構造が
形成されており、かつ島部分が無架橋の状態とされてい
るため、該島部分の流動性により成形性が効果的に高め
られていることがわかる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、互いにほとんど相溶性
を有せず、メルトインデックスの差が5〜15g/10
分である第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂を含む発泡性
熱可塑性樹脂組成物から形成され、第1の無架橋熱可塑
性樹脂からなる海部分がシラン変性熱可塑性樹脂により
架橋されており、島部分が非架橋状態とされており、該
島部分の粒径が上記特定の大きさとされているため、本
発明に係る発泡体では、上記島部分が適度な流動性を発
揮するため、成形性が効果的に高められる。
を有せず、メルトインデックスの差が5〜15g/10
分である第1,第2の無架橋熱可塑性樹脂を含む発泡性
熱可塑性樹脂組成物から形成され、第1の無架橋熱可塑
性樹脂からなる海部分がシラン変性熱可塑性樹脂により
架橋されており、島部分が非架橋状態とされており、該
島部分の粒径が上記特定の大きさとされているため、本
発明に係る発泡体では、上記島部分が適度な流動性を発
揮するため、成形性が効果的に高められる。
【0066】よって、例えば深絞り形成のように成形量
及び自由度の高い成形に用いたとしても、目的とする形
状の成形品を成形することができ、しかも得られた成形
品の寸法安定性も高められる。
及び自由度の高い成形に用いたとしても、目的とする形
状の成形品を成形することができ、しかも得られた成形
品の寸法安定性も高められる。
【0067】また、島部分の各島のアスペクト比が特定
された請求項2に記載の発明に係る発泡体は、上記熱成
形性(深絞り性)がより優れたものとなる。
された請求項2に記載の発明に係る発泡体は、上記熱成
形性(深絞り性)がより優れたものとなる。
Claims (2)
- 【請求項1】 互いにほとんど相溶性を有せず、メルト
インデックスの差が5〜15g/10分である第1,第
2の無架橋熱可塑性樹脂と、 前記第1の無架橋熱可塑性樹脂と同種類の架橋性シラン
変性熱可塑性樹脂とから形成され、 前記第1の無架橋熱可塑性樹脂が海を、第2の無架橋熱
可塑性樹脂が島を構成するように海島構造が構成されて
おり、海島構造のうち海に相当する部分に前記シラン変
性熱可塑性樹脂が存在しかつ架橋しており、 前記島に相当する部分の粒径が0.5〜100μmであ
ることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡体。 - 【請求項2】 アスペクト比が10〜50である島を構
成する部分の割合が島を構成する部分全体の70%以上
であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂
発泡体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8229991A JPH1077369A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 熱可塑性樹脂発泡体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8229991A JPH1077369A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 熱可塑性樹脂発泡体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1077369A true JPH1077369A (ja) | 1998-03-24 |
Family
ID=16900898
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8229991A Pending JPH1077369A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 熱可塑性樹脂発泡体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1077369A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007277487A (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Sekisui Chem Co Ltd | 発泡性熱可塑性樹脂組成物 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0873640A (ja) * | 1993-09-21 | 1996-03-19 | Sekisui Chem Co Ltd | 発泡性樹脂組成物 |
-
1996
- 1996-08-30 JP JP8229991A patent/JPH1077369A/ja active Pending
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0873640A (ja) * | 1993-09-21 | 1996-03-19 | Sekisui Chem Co Ltd | 発泡性樹脂組成物 |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007277487A (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Sekisui Chem Co Ltd | 発泡性熱可塑性樹脂組成物 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040730 |
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| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040816 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041208 |