JPH1080656A - 円筒体の垂直方向塗布装置および塗布方法並びに電子写真感光体の作製方法 - Google Patents

円筒体の垂直方向塗布装置および塗布方法並びに電子写真感光体の作製方法

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JPH1080656A
JPH1080656A JP23757596A JP23757596A JPH1080656A JP H1080656 A JPH1080656 A JP H1080656A JP 23757596 A JP23757596 A JP 23757596A JP 23757596 A JP23757596 A JP 23757596A JP H1080656 A JPH1080656 A JP H1080656A
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JP
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coating liquid
coating
cylindrical body
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liquid holding
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Application number
JP23757596A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Tada
一幸 多田
Mamoru Fujita
護 藤田
Tomomasa Sato
智正 佐藤
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効果的に自動調芯を行うことにより、膜厚ム
ラの少ない平滑な塗膜を高速で形成することができる小
型化された垂直方向塗布装置および塗布方法を提供す
る。 【解決手段】 塗液供給機構6と円形開口部を有する塗
液保持部材2とを有し、前記開口部に円筒体1を挿入
し、円筒体を前記塗液保持部材に対して相対的に鉛直下
方に移動させることにより、円筒体の外周面に塗液を塗
布する塗布装置において、前記塗液保持部材2が前記円
筒体1の半径方向に移動可能に保持され、かつ、前記円
形開口部が塗液かきとり部21よりなることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗液内に、電子写
真感光体ドラムに用いられるような円筒体を通過させる
ことにより、円筒体外周面に塗膜を形成する垂直方向塗
布装置およびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より円筒体に塗布を行う方法として
は、浸漬塗布法、および垂直型塗布方法が知られてい
る。浸漬塗布法は、操作が簡便であるという利点を有す
るが、浸漬槽上部の液面の安定化や浸漬槽内部の塗液の
流れの安定化のために、円筒体をゆっくり浸漬する必要
があり、そのために浸漬時間がかかること、被塗布表面
以外の円筒体内部に塗液が塗布されるのを防ぐために、
円筒体内部を気密に保つ機構が必要となること、たとえ
円筒体内部を気密に保ったとしても、円筒体内部の一部
に塗液が付着することは避けられないため、これを除去
する工程が必要となること、膜厚は粘度および塗布速度
に依存するため、膜厚の制御に厳しい粘度管理が必要で
あること、塗布速度が非常に遅くなり生産性が悪いこ
と、また、円筒体全体を浸漬するため、多量の塗液が必
要となること等の欠点を有している。
【0003】これに対して、従来の垂直方向塗布方法
は、開口部を有するリング状液漏れ防止用弾性体パッキ
ングを保持するリング状塗液容器を設け、その弾性体パ
ッキングの開口部に円筒体を挿入し、円筒体をリング状
塗液容器に対し、相対的に鉛直上方に移動させることに
より、円筒体の外周面に塗布する方法であり、浸漬塗布
方法と比較して浸漬時間がかからないため、生産速度が
幾分速くなること、円筒体内面に付着した塗液の除去工
程が不要であること、少量の塗液で塗布が可能となるこ
と、また、連続的に円筒体をリング状塗液容器に供給す
ることにより、連続塗布が可能となること等の利点を有
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな垂直方向塗布方法においても、浸漬塗布方法と同様
に、膜厚は粘度および塗布速度に依存するため、膜厚の
調整に厳しい粘度管理が必要であり、また、塗布速度が
非常に遅く、生産性が悪いという不具合点は解消しな
い。
【0005】このような不具合を解消するものとして、
特開昭56−15865号公報、特開昭56−1586
6号公報には、塗布容器上部にリング状塗材かきとり刃
(ブレード)を有する塗布装置を用いた垂直方向塗布方
法が開示されている。このようないわゆるブレード塗布
方法では、湿潤膜厚は被塗布基体とブレード間のギャッ
プによって決まり、塗液物性や操作条件にあまり依存せ
ず、高速塗布が可能になる。ただし、均一な膜厚を得る
ためには、被塗布基体とブレード間のギャップの制御が
不可欠である。特開昭56−15865号公報、特開昭
56−15866号公報に開示された方法では、このギ
ャップの制御を目的として、ブレードを円筒体に対して
半径方向に移動自在に保持し、塗布時に円筒体を回転さ
せると同時に塗布容器に対し相対的に引き上げることに
より、持ち上げられる塗液がギャップを通過する際の応
力を利用してギャップを一定に保つという、いわゆる自
動調芯機構を採用している。
【0006】しかしながら、このような垂直方向塗布方
法においては、塗液保持容器と塗液かきとり部材とが一
体になっているので、液圧のみの調芯では自動調芯機構
が効果的に働かず、膜厚ムラが顕著になる場合があるこ
と、円筒体が塗液保持容器に対して相対的に上方に移動
するために比較的大きな塗液だめを必要とすること等の
不具合がある。
【0007】本発明は、従来の技術における上記のよう
な欠点を改良することを目的としてなされたものであ
る。すなわち、本発明の目的は、効果的に自動調芯を行
うことにより、膜厚ムラの少ない平滑な塗膜を高速で形
成することができる小型化された垂直方向塗布装置およ
び塗布方法を提供することにある。本発明の他の目的
は、その垂直方向塗布装置および塗布方法を利用した電
子写真感光体製造用塗布装置および電子写真感光体の作
製方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、開
口部を有する水平方向に移動可能な塗布保持部材に、前
記開口部に円筒体を挿入し、円筒体を前記塗液保持部材
に対し相対的に鉛直下方に移動させる際に、前記円筒体
が、前記円筒体の半径方向に移動可能に設けた前記塗液
保持部材の一部である、前記円筒体の外径よりも僅かに
大きな内径部を有する前記かきとり部の中心と前記円筒
体の中心とを略等しくするように、前記塗液の重量およ
び液圧により調芯しながら前記かきとり部と接触するこ
となく移動し、円筒体の外周面に塗液を塗布することに
より達成させる。
【0009】すなわち、本発明の塗布装置は、塗液供給
機構と円形開口部を有する塗液保持部材とを有し、前記
開口部に円筒体を挿入し、円筒体を前記塗液保持部材に
対して相対的に鉛直下方に移動させることにより、円筒
体の外周面に塗液を塗布するものであって、前記塗液保
持部材が前記円筒体の半径方向に移動可能に保持され、
かつ、前記円形開口部が塗液かきとり部よりなることを
特徴とする。
【0010】また、本発明の塗布方法は、円形開口部を
有する塗液保持部材に塗液を供給し、前記円形開口部に
円筒体を挿入し、円筒体を前記塗液保持部材に対し相対
的に鉛直下方に移動させることにより、円筒体の外周面
に塗液を塗布するものであって、前記塗液保持部材を前
記円筒の半径方向に移動可能に設け、その円形開口部を
形成する塗液かきとり部に、該塗液かきとり部の内径よ
りも僅かに小さい外径を有する円筒体を挿入して、該塗
液かきとり部の中心と前記円筒体の中心とが略等しくな
るように、前記塗液の重量および液圧の作用によって前
記塗液保持部材を調芯させながら、前記円筒体を前記か
きとり部と接触することなく移動させることを特徴とす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の塗布装置は、塗布液を塗布するための塗布ユニ
ットと、それを上下に移動可能に支持する塗布ユニット
支持装置と、被塗布物を支持する被塗布物支持装置とに
よって構成される。図1〜図4は、それらを説明するた
めのものであって、図1は本発明の塗布装置の要部をな
す塗布ユニットの断面図であり、図2はその平面図であ
る。図3は、塗布ユニット支持装置の概略構成図であ
り、また、図4は、被塗布物を支持し、回転を与えるた
めの被塗布物支持装置の一部断面を示す概略構成図であ
る。
【0012】図1および2において、1は被塗布物であ
る円筒体、2は塗液保持部材、21は円筒状塗液かきと
り部、3は塗液、4は塗液保持部材(かきとり部)の調
芯機構、41は塗液保持部材保持部、5は台座、6は塗
液供給機構、61は塗液供給口、62は塗液だめ、63
は塗液量調整用の堰、64は溶剤揮発防止用蓋をそれぞ
れを示している。また、図3において、101は基台、
102はモーター、103はボールネジ、104はガイ
ド、105は昇降台である。また、図4において、1は
円筒体、201は支持部材、202はACサーボモータ
ー、203はプーリ、204はロータリジョイント、2
05はプーリ、206はベルト、207は回転部材、2
08は支持部材、209は回転部材である。
【0013】本発明の塗布装置において、図1の塗布ユ
ニットが図3に示す塗布ユニット支持装置に支持され
る。すなわち、基台101に設けたボールネジ103に
昇降台105が取り付けられており、この昇降台の上
に、図1に示される塗布ユニットが載置される。昇降台
は、モーター102によってボールネジ103を回転さ
せることにより一対のガイド104に沿って上下に移動
可能になっている。一方、図3には示されていないが、
被塗布物支持装置が別に設けられており、被塗布物であ
る円筒体が、上記昇降台の上に載置された塗布ユニット
の中央にあけられた開口を通るように配置されている。
したがって、モーター102を駆動することによって昇
降台を上方に移動させると、その上に載置された塗布ユ
ニットによって円筒体の周囲に塗布液が塗布されるよう
になる。
【0014】図4は被塗布物支持装置の一例であるが、
この支持装置には、被塗布物である円筒体を回転させる
機構が設けられている。この支持装置において、上部の
回転部材209はベアリングを介して支持部材201に
軸支されており、下部の回転部材は、ベアリングを介し
て支持部材208に軸支されている。また、下部の回転
部材207は、ACサーボモーター202を駆動するこ
とによって回転するように構成されている。すなわち、
モーターに装着されたプーリ203、ロータリジョイン
トに装着されたプーリ205、およびその間に懸架され
たベルト206によってACサーボモーター202の回
転が回転部材に伝達されるように構成されている。した
がって、この支持装置の回転部材209および207の
間に円筒体1を装着し、ACサーボモーター202を駆
動することにより、円筒体1を回転させることができ
る。
【0015】次に、本発明の塗布装置における塗布ユニ
ットについて説明する。台座5には、塗液保持部材2、
調芯機構4および塗液供給機構6が設けられ、塗布ユニ
ットが構成されている。塗液保持部材2は、上部がフラ
ンジ部22、下部が円筒状塗液かきとり部21になって
おり、そして円筒体1の半径方向に移動可能に保持され
ている。塗液保持部材の調芯機構4について説明する
と、塗液保持部材2の上部フランジ部22が、調芯機構
4内の塗液保持部材保持部41に設けられた凹部と塗液
供給機構6の底面との間に摺動可能に挟まれており、す
き間aの分だけ塗液保持部材2が円筒体の半径方向に移
動できるようになっている。塗液保持部材2を挟む凹部
の寸法bは、塗液保持部材の厚さより僅かに大きく、か
つ塗液保持部材の厚さ+0.2mm以下になるように設
定するのが好ましい。
【0016】上記図1および図2に示す塗布ユニット
は、その台座5が、上記塗布ユニット支持装置の昇降台
105に載置される。そして、塗液3は、黒矢印で示さ
れたように塗液供給口61より供給され、塗液だめ62
で一次貯留された後、堰63を乗り越えて内側にオーバ
ーフローし、堰63の傾斜面に沿って流れて塗液保持部
材2に均一に供給される。一方、被塗布物である円筒体
1は、台座5の上昇または円筒体1の下降(図3の場合
は、台座5の上昇)によって、塗液保持部材2に対し相
対的に鉛直下方に移動させる。それにより、塗液保持部
材2に保持された塗液3が、円筒体表面に塗布される。
すなわち、円筒体1の相対的な移動により、塗液3が塗
液保持部材2と円筒体1間へ流れるが、この時、円筒状
塗液かきとり部21と円筒体1の間のギャップの不均一
に起因する液圧分布により、塗液保持部材2は円筒体の
半径方向に動かされ、その結果、塗液かきとり部の中心
と前記円筒体の中心とが略等しくなるように塗液保持部
材が移動し、ギャップの分布が解消されて均一な塗膜が
得られるようになる。
【0017】円筒体1の塗液保持部材2に対する相対的
な移動速度は、調芯に有効な剪断応力を塗液3に与える
ために、1cm/sec以上であることが望ましい。ま
た、さらに高速にした場合の機械の振動が増加すること
により、移動速度は2m/sec以下であることが望ま
しい。
【0018】調芯を促進するために、円筒体1を塗液保
持部材2に対して回転させてもよい。この場合の方法と
して、以下の2つの方法が考えられる。すなわち、
(1)円筒体1を回転させた後停止し、その直後に円筒
体1を塗液保持部材2に対し下方に移動させる方法、
(2)円筒体1の相対的な移動中、円筒体1を回転させ
る方法の2つである。(1)の場合、回転させない場合
と比較して、塗液保持部材2のかきとり部21がすでに
調芯されているため、塗布開始直後から平滑な塗膜が得
られる。この場合の回転速度は50rpm〜500rp
mが好ましく、さらに好ましくは、50rpm〜300
rpmの範囲である。(2)の場合、円筒体1の相対的
な回転速度は、前記の円筒体1の相対的な移動速度によ
り決まるが、スパイラル状の表面故障の発生を抑えるた
めには5rpm〜500rpmが好ましく、さらに好ま
しくは、10rpm〜300rpmの範囲である。
【0019】塗液保持部材2の塗液かきとり部21は、
図1に示したような円筒体1の表面と平行な円筒面を有
する円筒の形状のものが望ましい。また、塗液保持部材
2は、塗液を効果的に保持し、流動させるために、図1
に示したようなテーパー構造を有する形状にしてもよ
い。
【0020】塗液保持部材2を構成する材料としては、
金属、樹脂、セラミック、ガラス等が用いられるが、特
に、加工性に優れ、加工精度を出しやすい剛性体、例え
ば、ステンレス鋼やアルミニウム等の金属を用いること
が望ましい。また、調芯を滑らかに行うために、塗液保
持部材2には、陽極酸化や無電解めっきによるテフロン
処理を施すことが好ましい。
【0021】また、塗液保持部材保持部41の材質とし
ては、加工精度が良く、表面の摩擦係数が小さいものが
好ましく、例えば陽極酸化や無電解メッキによるテフロ
ン処理を施したステンレス鋼やアルミニウムのような金
属が利用できる。
【0022】塗液供給機構6には、塗液3内の溶剤蒸発
を極力抑えるために溶剤揮発防止蓋64を設けるのが好
ましい。なお、塗液供給機構6としては、図1に示すも
のに限定されるものではなく、塗液保持部材2に塗液3
が円周方向に均一に供給されるような機構のものであれ
ば如何なる構造のものでもよい。
【0023】塗液3は、塗布の目的により公知の樹脂、
顔料、溶剤等を調合したものが適宜選択されるが、電子
写真感光体に用いられる公知の感光層形成用塗布液を用
いてもよい。その際、塗布液の粘度は、0.5Pa.s
以上が好ましく、さらに好ましくは、扱い易さを考慮し
て、1Pa.s〜5Pa.sの範囲に調整される。溶剤
としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、ブタノール等のアルコール類、ヘキサン、オ
クタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロ
メタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン
等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコール等
のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチ
ルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、水等があげられる。
【0024】また、被塗布物である円筒体1の材質とし
ては、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル等の金
属、ポリエチレン、ポリプロピレン、テフロン、ABS
等の樹脂、ガラス、紙管等が用いられるが、形状精度の
よい剛性体であれば如何なるものを用いてもよい。ま
た、円筒体1は、塗液かきとり部の内径よりも僅かに小
さい外径を有するものが使用されるが、塗液かきとり部
の内径と円筒体の外径との差は、0.1〜2μmの範囲
にあるのが好ましい。
【0025】
【実施例】本発明の効果を一層明確にするために、以下
に実施例によって具体的に説明する。 実施例1 被塗布物である円筒体1として、30mmφ×340m
mのアルミパイプを用い、図1〜図4に示す装置により
構成された塗布装置を用いて塗布を行った。塗液保持部
材調芯機構4内の間隔bは、塗液保持部材2よりも0.
1mm大きくした。塗布保持部材2として、表面にポリ
テトラフルオロエチレン処理を施したアルミニウム製
で、内径が30.3mmφで、30.3mmφから40
mmφの60°のテーパー構造を有し、塗液かきとり部
21として高さ6mmの円筒体1面と平行な面を有する
円筒形状のものを使用した。塗液3としては、ポリカー
ボネート(商品名:ユーピロンZ、Z−200、三菱瓦
斯化学社製)100重量部をモノクロロベンゼン(関東
化学製、特級)300重量部に溶解した溶液を使用し
た。塗液3の液温25℃における粘度は約3.5Pa.
sであった。
【0026】まず、図1に示すように、円筒体1を塗液
保持部材2に対し相対的に下方に移動させ、塗液保持部
材2内に挿入した。次に、塗液供給機構6を用いて塗液
3を塗液保持部材2のテーパー部分に溢れない程度に送
り、円筒体1外面を塗液3に浸した。この状態から、円
筒体1をリング状塗液容器2に対し相対的に下方に20
cm/secの速さで移動させた。結果として、円筒体
1の外周面には、目視上表面欠陥がなく、均一な塗膜が
形成できた。円筒体1外周面に塗布された塗膜の膜厚分
布をβ線膜厚計(フィッシャー社製)にて測定した。そ
の結果を表1に示す。表中のすべての膜厚データの平均
に対する標準偏差の割合(以後、この特性値を膜厚ムラ
と呼ぶ)は、約8.2%でかなり均一な膜厚分布を示し
ている。
【0027】
【表1】 平均膜厚:19.686μm 標準偏差:1.61352μm 膜厚ムラ=(標準偏差)/(平均膜厚):8.1965
【0028】実施例2 円筒体を300rpmで回転させた後回転を中止し、そ
の直後に実施例1と同様な条件で塗布を行った。結果と
して、円筒体の外周面には、目視上表面欠陥がなく、均
一な塗膜が形成できた。表2に、円筒体外周面に塗布さ
れた塗膜の膜厚分布を示す。膜厚ムラは、約4.7%で
非常に均一な膜厚分布を示している。
【0029】
【表2】 平均膜厚:19.457μm 標準偏差:0.91778μm 膜厚ムラ=(標準偏差)/(平均膜厚):4.7171
【0030】実施例3 円筒体を100rpmで回転させた以外は、実施例1と
同様な条件で塗布を行った。結果として、円筒体の外周
面には、目視上表面欠陥がなく、均一な塗膜が形成でき
た。表3に、円筒体外周面に塗布された塗膜の膜厚分布
を示す。膜厚ムラは、約3.3%で非常に均一な膜厚分
布を示している。
【0031】
【表3】 平均膜厚:20.444μm 標準偏差:0.68161μm 膜厚ムラ=(標準偏差)/(平均膜厚):3.3341
【0032】実施例4 塗液として、ポリカーボネート(商品名:ユーピロン
Z、Z−200、三菱瓦斯化学社製)18重量部と電荷
輸送剤(N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−
メチルフェニル)−4,4′−ジアミン)12重量部を
モノクロロベンゼン(関東化学社製、特級)70重量部
に溶解した溶液を使用した以外は、実施例2と同じ条件
で塗布を行った。この時、塗液31の液温25℃におけ
る粘度は約1.0Pa.sであった。結果として、円筒
体の外周面には、目視上表面欠陥がなく、均一な塗膜が
形成できた。表4に、円筒体1外周面に塗布された塗膜
の膜厚分布を示す。膜厚ムラは、約2.6%でかなり均
一な膜厚分布を示している。
【0033】
【表4】 平均膜厚:24.578μm 標準偏差:0.65023μm 膜厚ムラ=(標準偏差)/(平均膜厚):2.6455
5%
【0034】
【発明の効果】本発明の塗布装置は、上記の構成を有す
るから、塗布ユニットを小型化することができ、また、
この塗布装置を用いることによって、少量の塗布液を用
いて被塗布物である円筒体の外周面に膜厚ムラの少ない
平滑な塗膜を高速で形成する可能になる。したがって本
発明の塗布装置は、電子写真感光体の製造のために好適
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の塗布装置の要部の塗布ユニットの断
面図であって、円筒体を塗布する状態を説明する図であ
る。
【図2】 図1の塗布ユニットの平面図である。
【図3】 本発明の塗布装置における塗布ユニット支持
装置の概略の構成図である。
【図4】 本発明の塗布装置における被塗布物支持装置
の一部断面を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…円筒体、2…塗液保持部材、21…塗液かきとり
部、22…フランジ部、3…塗液、4…調芯機構、41
…塗液保持部材保持部、5…台座、6…塗液供給機構、
61…塗液供給口、62…塗液だめ、63…堰、64…
溶剤揮発防止用蓋、101…基台、102…モーター、
103…ボールネジ、104…ガイド、105…昇降
台、201…支持部材、202…ACサーボモーター、
203…プーリ、204…ロータリジョイント、205
…プーリ、206…ベルト、207…回転部材、208
…支持部材、209…回転部材。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗液供給機構と円形開口部を有する塗液
    保持部材とを有し、前記開口部に円筒体を挿入し、円筒
    体を前記塗液保持部材に対して相対的に鉛直下方に移動
    させることにより、円筒体の外周面に塗液を塗布する塗
    布装置において、前記塗液保持部材が前記円筒体の半径
    方向に移動可能に保持され、かつ、前記円形開口部が塗
    液かきとり部よりなることを特徴とする塗布装置。
  2. 【請求項2】 前記塗液保持部材の上部に前記塗液保持
    部材に塗液を供給する塗液供給機構を設けたことを特徴
    とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記塗液保持部材が塗液を送るテーパー
    部を有することを特徴とする請求項1に記載の塗布装
    置。
  4. 【請求項4】 前記塗液保持部材が剛性体からなること
    を特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記塗液保持部材が滑りを向上させる処
    理を施した表面を有することを特徴とする請求項1に記
    載の塗布装置。
  6. 【請求項6】 前記塗液かきとり部が円筒面を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  7. 【請求項7】 前記円筒体を回転させる回転装置を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  8. 【請求項8】 円形開口部を有する塗液保持部材に塗液
    を供給し、前記円形開口部に円筒体を挿入し、円筒体を
    前記塗液保持部材に対し相対的に鉛直下方に移動させる
    ことにより、円筒体の外周面に塗液を塗布する塗布方法
    において、前記塗液保持部材を前記円筒体の半径方向に
    移動可能に設け、その円形開口部を形成する塗液かきと
    り部に、該塗液かきとり部の内径よりも僅かに小さい外
    径を有する円筒体を挿入して、該塗液かきとり部の中心
    と前記円筒体の中心とが略等しくなるように、前記塗液
    の重量および液圧の作用によって前記塗液保持部材を調
    芯させながら、前記円筒体を前記かきとり部と接触する
    ことなく移動させることを特徴とする塗布方法。
  9. 【請求項9】 前記円筒体と前記塗液保持部材との相対
    移動速度が1cm/sec以上であることを特徴とする
    請求項8に記載の塗布方法。
  10. 【請求項10】 前記円筒体を、移動前に50rpm〜
    500rpmで回転させ、回転を停止した後、相対的に
    鉛直下方に移動させることを特徴とする請求項8に記載
    の塗布方法。
  11. 【請求項11】 前記円筒体を、移動中に5rpm〜5
    00rpmで回転させることを特徴とする請求項8に記
    載の塗布方法。
  12. 【請求項12】 前記塗液の粘度が0.5Pa.s以上
    であることを特徴とする請求項8に記載の塗布方法。
  13. 【請求項13】 塗液供給機構と円形開口部を有する塗
    液保持部材とを有し、円形開口部に円筒体を挿入し、円
    筒体を前記塗液保持部材に対し相対的に鉛直下方に移動
    させることにより、円筒体の外周面に感光体形成用塗液
    を塗布する電子写真感光体製造用塗布装置において、前
    記塗液保持部材が前記円筒体の半径方向に移動可能に保
    持され、かつ、前記円形開口部が塗液かきとり部よりな
    ることを特徴とする電子写真感光体製造用塗布装置。
  14. 【請求項14】 円形開口部を有する塗液保持部材に感
    光層形成用塗布液を供給し、前記円形開口部に円筒体を
    挿入し、円筒体を前記塗液保持部材に対し相対的に鉛直
    下方に移動させることにより、円筒体の外周面に感光層
    形成用塗布液を塗布する塗布方法において、前記塗液保
    持部材を前記円筒体の半径方向に移動可能に設け、その
    円形開口部を形成する塗液かきとり部に、該塗液かきと
    り部の内径よりも僅かに小さい外径を有する円筒体を挿
    入して、該塗液かきとり部の中心と前記円筒体の中心と
    が略等しくなるように、前記感光層形成用塗布液の重量
    および液圧の作用によって前記塗液保持部材を調芯させ
    ながら、前記円筒体を前記かきとり部と接触することな
    く移動させることを特徴とする電子写真感光体の作製方
    法。
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