JPH1081685A - 高い親油性および抗虚血特性を有するエリトロ−ヒドロキシノニルアデニン類似体 - Google Patents
高い親油性および抗虚血特性を有するエリトロ−ヒドロキシノニルアデニン類似体Info
- Publication number
- JPH1081685A JPH1081685A JP2769197A JP2769197A JPH1081685A JP H1081685 A JPH1081685 A JP H1081685A JP 2769197 A JP2769197 A JP 2769197A JP 2769197 A JP2769197 A JP 2769197A JP H1081685 A JPH1081685 A JP H1081685A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- erythro
- adenine
- ehna
- adenosine deaminase
- chemically modified
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 アデノシンデアミナーゼ(ADA)を阻害し
得る薬剤を提供する。 【解決手段】 下記分子構造: [式中、R1およびR2の少なくとも1つは、水素原子
またはヒドロキシル基以外の化学的部分であり、エリト
ロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾類似体を、
薬理学的に許容し得かつ非毒性であり、細胞培養試験に
おいて、エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンまたは9
−[2(S),9−ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]
アデニンよりもさらに有効に、ヒト細胞に入り込み、可
逆的方法でアデノシンデアミナーゼの細胞内酵素活性を
阻害し得、心筋および脳組織からなる群から選ばれる少
なくとも1タイプの哺乳類組織において低酸素および虚
血傷害を低減化するのに治療上有効なものにする部分を
含む]をもつエリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化
学的修飾類似体からなる薬剤。
得る薬剤を提供する。 【解決手段】 下記分子構造: [式中、R1およびR2の少なくとも1つは、水素原子
またはヒドロキシル基以外の化学的部分であり、エリト
ロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾類似体を、
薬理学的に許容し得かつ非毒性であり、細胞培養試験に
おいて、エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンまたは9
−[2(S),9−ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]
アデニンよりもさらに有効に、ヒト細胞に入り込み、可
逆的方法でアデノシンデアミナーゼの細胞内酵素活性を
阻害し得、心筋および脳組織からなる群から選ばれる少
なくとも1タイプの哺乳類組織において低酸素および虚
血傷害を低減化するのに治療上有効なものにする部分を
含む]をもつエリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化
学的修飾類似体からなる薬剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、化学および薬理学分
野に属し、アデノシンデアミナーゼと呼ばれる酵素(A
DA、アデノシンアミノヒドロラーゼとしても知られて
いる)を阻害し得る薬剤に関するものである。ADA−
阻害性薬剤を使用すると、化学療法剤および抗ウイルス
薬剤の酵素分解が低減化されることによって、前記薬剤
の治療有用性が高められ得る。本明細書に開示されてい
るとおり、ADA−阻害性薬剤を使用すると、卒中、心
拍停止、心臓発作、窒息および様々な他の発作性症状中
に発生する虚血(不十分な血流)または低酸素症(不十
分な酸素供給)により誘発される損傷から心筋および脳
組織を防護することもできる。
野に属し、アデノシンデアミナーゼと呼ばれる酵素(A
DA、アデノシンアミノヒドロラーゼとしても知られて
いる)を阻害し得る薬剤に関するものである。ADA−
阻害性薬剤を使用すると、化学療法剤および抗ウイルス
薬剤の酵素分解が低減化されることによって、前記薬剤
の治療有用性が高められ得る。本明細書に開示されてい
るとおり、ADA−阻害性薬剤を使用すると、卒中、心
拍停止、心臓発作、窒息および様々な他の発作性症状中
に発生する虚血(不十分な血流)または低酸素症(不十
分な酸素供給)により誘発される損傷から心筋および脳
組織を防護することもできる。
【0002】
【従来の技術】アデノシンデアミナーゼ(ADA)と呼
ばれる哺乳類酵素は、国際酵素分類システムのもとで
E.C.3.5.4.4.と指定されており、アデノシンの2
環アデニル構造における6番炭素からアミノ基を除去す
ることによりアデノシンをイノシンに変換する。ADA
はまた、癌化学療法または抗ウイルス治療に使用される
幾つかのヌクレオシド類似体を含む若干の他の分子を分
解し得る。ADAは、癌およびウイルス感染症の処置に
使用される様々な薬剤の治療有用性を低下させることが
知られていることから、ADA阻害剤として機能する薬
剤の開発に多大な量の研究が行われてきた。ADA阻害
剤をアジュバント(すなわち、1次薬剤の有効性を増加
させる2次薬剤)として使用すると、癌または抗ウイル
ス化学療法中における治療薬の代謝半減期が延長され得
る。またADA阻害剤を使用すると、ADA欠失が人工
的に作製され得ることから、研究者の中にはこれを興味
の対象としている者もいる。
ばれる哺乳類酵素は、国際酵素分類システムのもとで
E.C.3.5.4.4.と指定されており、アデノシンの2
環アデニル構造における6番炭素からアミノ基を除去す
ることによりアデノシンをイノシンに変換する。ADA
はまた、癌化学療法または抗ウイルス治療に使用される
幾つかのヌクレオシド類似体を含む若干の他の分子を分
解し得る。ADAは、癌およびウイルス感染症の処置に
使用される様々な薬剤の治療有用性を低下させることが
知られていることから、ADA阻害剤として機能する薬
剤の開発に多大な量の研究が行われてきた。ADA阻害
剤をアジュバント(すなわち、1次薬剤の有効性を増加
させる2次薬剤)として使用すると、癌または抗ウイル
ス化学療法中における治療薬の代謝半減期が延長され得
る。またADA阻害剤を使用すると、ADA欠失が人工
的に作製され得ることから、研究者の中にはこれを興味
の対象としている者もいる。
【0003】
【発明の構成】エリトロ−ヒドロキシノニルアデニン
(EHNAと略し、通常「エエナー」(eenah)と
発音する)と呼ばれる化合物は、比較的緩やかなADA
阻害剤であり、この明細書では特に興味深い対象となっ
ている。EHNAは下記の化学的構造を有する立体異性
体であり、ノニル「側鎖」における(すなわち、2環ア
デニル基に結合しているエリトロ−ヒドロキシ−ノニル
直鎖における)炭素原子番号の付け方が示されている:
(EHNAと略し、通常「エエナー」(eenah)と
発音する)と呼ばれる化合物は、比較的緩やかなADA
阻害剤であり、この明細書では特に興味深い対象となっ
ている。EHNAは下記の化学的構造を有する立体異性
体であり、ノニル「側鎖」における(すなわち、2環ア
デニル基に結合しているエリトロ−ヒドロキシ−ノニル
直鎖における)炭素原子番号の付け方が示されている:
【化4】
【0004】「エリトロ−」という接頭辞は、ノニル側
鎖における2番および3番炭素に結合した原子のある種
の立体異性体配置を示す。2番および3番の両炭素原子
は、キラル原子(すなわち、炭素原子であって、そこに
結合している4つの異なる基を伴うもの)であるため、
4基の空間配置は、それらが“光学的精製”立体異性体
の水溶液を通過する偏光をどのように回転させるかによ
って、(+)または(−)立体配置となる。エリトロ化
合物と同じ原子を有するが、異なる立体異性体配置を有
する他の光学的に純粋な立体異性体については、「トレ
オ−」化合物と称す。
鎖における2番および3番炭素に結合した原子のある種
の立体異性体配置を示す。2番および3番の両炭素原子
は、キラル原子(すなわち、炭素原子であって、そこに
結合している4つの異なる基を伴うもの)であるため、
4基の空間配置は、それらが“光学的精製”立体異性体
の水溶液を通過する偏光をどのように回転させるかによ
って、(+)または(−)立体配置となる。エリトロ化
合物と同じ原子を有するが、異なる立体異性体配置を有
する他の光学的に純粋な立体異性体については、「トレ
オ−」化合物と称す。
【0005】EHNAの「ラセミ」混合物(すなわち、
エリトロ立体配置において+および−異性体の50−5
0混合物を含む)は、シャエファーおよびシュベンダー
(1974)によりADA阻害剤として同定された。バ
スティアン等(1981)並びにベーカーおよびホーキ
ンス(1982)を含む後続の報告では、様々なヒドロ
キシノニルアデニン異性体の中から最も強力なADA阻
害剤として(+)−2S,3R異性体(エリトロ異性
体)が同定された。
エリトロ立体配置において+および−異性体の50−5
0混合物を含む)は、シャエファーおよびシュベンダー
(1974)によりADA阻害剤として同定された。バ
スティアン等(1981)並びにベーカーおよびホーキ
ンス(1982)を含む後続の報告では、様々なヒドロ
キシノニルアデニン異性体の中から最も強力なADA阻
害剤として(+)−2S,3R異性体(エリトロ異性
体)が同定された。
【0006】EHNAの様々な類似体および誘導体が、
例えばハリマン等(1992)の報告に記載されてい
る。それらの他の類似体は、この明細書に記載されてい
るEHNA類似体とは関係がない。
例えばハリマン等(1992)の報告に記載されてい
る。それらの他の類似体は、この明細書に記載されてい
るEHNA類似体とは関係がない。
【0007】明らかにEHNAは、哺乳類の血流からか
なり急速に代謝され、浄化される(マッコンネル等、1
980、ランベおよびネルソン、1982)。さらに、
ADA阻害性薬剤としてのEHNAの活性は、デオキシ
コホルマイシン(dCF、ペントスタチンとしても知ら
れている)を含む様々な他のADA阻害性薬剤ほど強く
はない。dCFのいわゆる「Ki」値(すなわち、標定
量のADAの不活化に必要とされるdCFのモル濃度の
負の対数値)は非常に低く、約2.5×10-12モル
(M;ここでの全Ki値はモル濃度である)である。約1
0-12モルの範囲であるこの非常に低い値は、dCFが
ADAと非常に堅固に結合することを示している。dC
Fは「自殺阻害剤」と呼ばれることもあって、dCFお
よびADA間の結合が事実上不可逆的であることを示し
ており、いずれの分子も再生され得ない。この不可逆的
結合プロセスはまた、酵素を「無力にする」ものとして
称される。
なり急速に代謝され、浄化される(マッコンネル等、1
980、ランベおよびネルソン、1982)。さらに、
ADA阻害性薬剤としてのEHNAの活性は、デオキシ
コホルマイシン(dCF、ペントスタチンとしても知ら
れている)を含む様々な他のADA阻害性薬剤ほど強く
はない。dCFのいわゆる「Ki」値(すなわち、標定
量のADAの不活化に必要とされるdCFのモル濃度の
負の対数値)は非常に低く、約2.5×10-12モル
(M;ここでの全Ki値はモル濃度である)である。約1
0-12モルの範囲であるこの非常に低い値は、dCFが
ADAと非常に堅固に結合することを示している。dC
Fは「自殺阻害剤」と呼ばれることもあって、dCFお
よびADA間の結合が事実上不可逆的であることを示し
ており、いずれの分子も再生され得ない。この不可逆的
結合プロセスはまた、酵素を「無力にする」ものとして
称される。
【0008】ADA阻害剤としての効力を有するがた
め、幾つかの研究班がdCFを試験し、それが治療的に
使用され得るか否かを測定した。報告によるとdCFは
心血管モデル(例、ドルハイム等、1991)、神経防
護(例、フィリスおよびオレーガン、1989)および
癌治療においてある有益な活性を呈したが、深刻で有害
な副作用を誘発することが見いだされた(例、オドイエ
ル等、1986)。従って、その後、より緩やかなAD
A阻害剤であれば副作用も少なく、毒性も低くなると期
待されて、EHNAおよび様々な他の緩やかなまたは
「軽い」ADA阻害剤に注意が戻された。(±)−EH
NAのKi値は約6×10-9であり、EHNAがdCF
よりも約1000倍弱い力でADAに結合することを示
している。
め、幾つかの研究班がdCFを試験し、それが治療的に
使用され得るか否かを測定した。報告によるとdCFは
心血管モデル(例、ドルハイム等、1991)、神経防
護(例、フィリスおよびオレーガン、1989)および
癌治療においてある有益な活性を呈したが、深刻で有害
な副作用を誘発することが見いだされた(例、オドイエ
ル等、1986)。従って、その後、より緩やかなAD
A阻害剤であれば副作用も少なく、毒性も低くなると期
待されて、EHNAおよび様々な他の緩やかなまたは
「軽い」ADA阻害剤に注意が戻された。(±)−EH
NAのKi値は約6×10-9であり、EHNAがdCF
よりも約1000倍弱い力でADAに結合することを示
している。
【0009】この発明は、「遠位末端」炭素原子の一つ
の側鎖(すなわち、8番または9番炭素原子)に結合し
た水素原子が、部分、水素以外またはヒドロキシル基に
置き換えられて、EHNAの8番または9番類似体を形
成し、これらは、虚血障害に弱い1個またはそれ以上の
内部器官(心臓または脳のような)において、虚血障害に
対して、(+)EHNAと書くEHNAの+立体異性体、
またはAbushanabに1996年2月に発行された米国特
許第5,491,146号に記載の(+)EHNAの9−ヒ
ドロキシ類似体と比較して、良好な治療実用性を有す
る。
の側鎖(すなわち、8番または9番炭素原子)に結合し
た水素原子が、部分、水素以外またはヒドロキシル基に
置き換えられて、EHNAの8番または9番類似体を形
成し、これらは、虚血障害に弱い1個またはそれ以上の
内部器官(心臓または脳のような)において、虚血障害に
対して、(+)EHNAと書くEHNAの+立体異性体、
またはAbushanabに1996年2月に発行された米国特
許第5,491,146号に記載の(+)EHNAの9−ヒ
ドロキシ類似体と比較して、良好な治療実用性を有す
る。
【0010】下記のように、ここで興味の対照の類似た
いは、2つの所望の特性の組み合わせを有する: (1)Ki値が約10-7から約10-10モルの間である、
所望の範囲のADA控訴に対する結合親和製を有する。
この範囲のKi値は、興味の対照の類似体が、ADA酵
素の分子を不利に不活性化する“自殺阻害剤”にならず
に、比較的高いレベルの有効性を有することを意味す
る。
いは、2つの所望の特性の組み合わせを有する: (1)Ki値が約10-7から約10-10モルの間である、
所望の範囲のADA控訴に対する結合親和製を有する。
この範囲のKi値は、興味の対照の類似体が、ADA酵
素の分子を不利に不活性化する“自殺阻害剤”にならず
に、比較的高いレベルの有効性を有することを意味す
る。
【0011】(2)これらはまた卒中、心臓発作、心拍停
止、窒息および様々な他のタイプの発作性症状または病
状中に生じる虚血(不十分な血流)または低酸素症(不
十分な酸素供給)により誘発される損傷から心臓組織お
よび/または脳組織を防御する場合に非修飾(+)EHN
Aまたは(+)EHNAの9−ヒドロキシ類似体よりみ実
質的により有効にする。
止、窒息および様々な他のタイプの発作性症状または病
状中に生じる虚血(不十分な血流)または低酸素症(不
十分な酸素供給)により誘発される損傷から心臓組織お
よび/または脳組織を防御する場合に非修飾(+)EHN
Aまたは(+)EHNAの9−ヒドロキシ類似体よりみ実
質的により有効にする。
【0012】本発明前に、虚血/低酸素症による損傷か
ら心筋または脳組織を防御する場合におけるADA−阻
害性薬剤の有用性は、ほとんど述べられてなかった;例
えば、Zhu et al 1990およびMarangos et al 1990参
照。しかしながら、これらの文献にも拘わらず、(本発
明前の)ADA阻害剤に関する研究はほぼ全て、ADA
酵素による抗癌または抗ウイルス薬剤の分解を遅らせる
ことにより上記抗癌または抗ウイルス薬剤の効力を高め
るというそれらの潜在能力に焦点が絞られてきた。
ら心筋または脳組織を防御する場合におけるADA−阻
害性薬剤の有用性は、ほとんど述べられてなかった;例
えば、Zhu et al 1990およびMarangos et al 1990参
照。しかしながら、これらの文献にも拘わらず、(本発
明前の)ADA阻害剤に関する研究はほぼ全て、ADA
酵素による抗癌または抗ウイルス薬剤の分解を遅らせる
ことにより上記抗癌または抗ウイルス薬剤の効力を高め
るというそれらの潜在能力に焦点が絞られてきた。
【0013】ADA酵素がほとんどすべての全内部細胞
で活性であることに注目すべきである。この酵素活性
は、細胞のアデノシン放出量に影響を当たることがで
き、細胞外アデノシンは、細胞表面にあるアデノシンレ
セプターにより開始される種々の役割をになう;加え
て、少量のADAが細胞表面で検出されることが言われ
ている。しかしながら、ADA酵素は、ほぼ独占的に細
胞内で機能するという事実は残る。従って、ADA阻害
剤が適切に機能するためには哺乳類細胞に入り込まなけ
ればならず、その効力は、それがいかに容易に細胞中に
取り込まれ得るかということに大いに左右される。
で活性であることに注目すべきである。この酵素活性
は、細胞のアデノシン放出量に影響を当たることがで
き、細胞外アデノシンは、細胞表面にあるアデノシンレ
セプターにより開始される種々の役割をになう;加え
て、少量のADAが細胞表面で検出されることが言われ
ている。しかしながら、ADA酵素は、ほぼ独占的に細
胞内で機能するという事実は残る。従って、ADA阻害
剤が適切に機能するためには哺乳類細胞に入り込まなけ
ればならず、その効力は、それがいかに容易に細胞中に
取り込まれ得るかということに大いに左右される。
【0014】この発明の一目的は、非修飾またはヒドロ
キシル化EHNAよりも高濃度で、細胞内ADA酵素分
子に到達でき、阻害するように、哺乳類細胞内への取り
込みの割合を実質的に改善する方法で、側鎖にある8番
または9番炭素原子が修飾されたEHNAの一群の類似
体を開示することである。
キシル化EHNAよりも高濃度で、細胞内ADA酵素分
子に到達でき、阻害するように、哺乳類細胞内への取り
込みの割合を実質的に改善する方法で、側鎖にある8番
または9番炭素原子が修飾されたEHNAの一群の類似
体を開示することである。
【0015】本発明の他の目的は、非修飾またはヒドロ
キシル化EHNAのいずれかと比べて、心筋または脳組
織への虚血または低酸素症による損傷に対するこれらの
類似体の治療効力を実質的に改良する方法で、側鎖にあ
る8番または9番炭素原子が修飾されたEHNAの一群
の類似体を開示することである。
キシル化EHNAのいずれかと比べて、心筋または脳組
織への虚血または低酸素症による損傷に対するこれらの
類似体の治療効力を実質的に改良する方法で、側鎖にあ
る8番または9番炭素原子が修飾されたEHNAの一群
の類似体を開示することである。
【0016】この発明の別の目的は、所望の範囲に含ま
れるADA酵素に対する結合親和力(好ましくは約10
-7ないし約10-10間のKi値をもつ)を保持しながら
もこれらの類似体に様々な治療上の利点を与える形で側
鎖にある8番または9番炭素原子が修飾されたEHNA
の一群の類似体を開示することである。比較的穏やかな
可逆的ADA阻害剤としてのこの状態であれば、前記類
似体は治療有効レベルでADA活性を阻害し得、かつA
DA酵素を不可逆的に不活化(無力化)したり、有害な
副作用の危険性を高めることもない。
れるADA酵素に対する結合親和力(好ましくは約10
-7ないし約10-10間のKi値をもつ)を保持しながら
もこれらの類似体に様々な治療上の利点を与える形で側
鎖にある8番または9番炭素原子が修飾されたEHNA
の一群の類似体を開示することである。比較的穏やかな
可逆的ADA阻害剤としてのこの状態であれば、前記類
似体は治療有効レベルでADA活性を阻害し得、かつA
DA酵素を不可逆的に不活化(無力化)したり、有害な
副作用の危険性を高めることもない。
【0017】この発明の別の目的は、ノニル側鎖中の様
々な制御可能な位置にハライド原子、カルボン酸または
塩、エステル結合またはエーテル結合部分または窒素含
有部分のあるタイプを含み、特にEHNA分子の側鎖中
の8番または9番炭素原子に結合した新規部分を含むE
HNAの薬理学的に貴重なEHNA類似体の生成に使用
され得る合成試薬および方法を開示することである。
々な制御可能な位置にハライド原子、カルボン酸または
塩、エステル結合またはエーテル結合部分または窒素含
有部分のあるタイプを含み、特にEHNA分子の側鎖中
の8番または9番炭素原子に結合した新規部分を含むE
HNAの薬理学的に貴重なEHNA類似体の生成に使用
され得る合成試薬および方法を開示することである。
【0018】この発明の別の目的は、ある種のタイプの
抗癌剤、抗ウイルス剤または他の治療剤のADA酵素に
よる分解を減速させるのに使用され得るEHNA類似体
の新規セットを開示することである。
抗癌剤、抗ウイルス剤または他の治療剤のADA酵素に
よる分解を減速させるのに使用され得るEHNA類似体
の新規セットを開示することである。
【0019】この発明のこれらおよび他の目的は、下記
の概要、詳細な記載および実施例からより明確および明
白になるはずである。
の概要、詳細な記載および実施例からより明確および明
白になるはずである。
【0020】
【発明の概要】様々なタイプの部分を分子の「側鎖」部
分(すなわち、EHNA中の9−炭素エリトロ−ヒドロ
キシノニル直鎖部分、アデノシン環構造に結合してい
る)中の8番または9番炭素原子に結合させることによ
り修飾されたエリトロ−ヒドロキシノニルアデニン(E
HNA)の類似体が開示されている。相対的に親油性部
分が側鎖中の8または9位に結合しているEHNA類似
体は、虚血(不十分な血流)および/または低酸素(不十
分な酸素供給)による細胞死および組織障害の減少に改
善された効果を有することが見いだされた。初期の一連
の試験において、下記のヒドロキシル化EHNA類似体
の一つ(ここでは9−OH−EHNAと称す、ヒドロキ
シル部分がEHNA側鎖の9番炭素原子に結合)は、非
修飾EHNAと比べて、血損傷から心筋を防護する際に
顕著な利点を有することが発見された。この検定につい
ては実施例4に記載されている。
分(すなわち、EHNA中の9−炭素エリトロ−ヒドロ
キシノニル直鎖部分、アデノシン環構造に結合してい
る)中の8番または9番炭素原子に結合させることによ
り修飾されたエリトロ−ヒドロキシノニルアデニン(E
HNA)の類似体が開示されている。相対的に親油性部
分が側鎖中の8または9位に結合しているEHNA類似
体は、虚血(不十分な血流)および/または低酸素(不十
分な酸素供給)による細胞死および組織障害の減少に改
善された効果を有することが見いだされた。初期の一連
の試験において、下記のヒドロキシル化EHNA類似体
の一つ(ここでは9−OH−EHNAと称す、ヒドロキ
シル部分がEHNA側鎖の9番炭素原子に結合)は、非
修飾EHNAと比べて、血損傷から心筋を防護する際に
顕著な利点を有することが発見された。この検定につい
ては実施例4に記載されている。
【0021】EHNA類似体に関する後続の研究は、い
くつかの類似体が、非修飾EHNAを凌ぐだけでなく、
9番または8番ヒドロキシル化類似体と比べても重大な
治療的利点を有することを示していた。この後続の研究
は、実施例6に記載された幾分異なる心臓潅流技術を用
いており、9−OH−EHNA類似体が、心臓防護の測
定に使用されるほとんどのパラメーターにおいて非修飾
EHNAよりも実質的に優れた効力を発揮するわけでは
ないことを示していた。しかしながら、それが確認され
るときまでに、幾つかの他のEHNA類似体がEHNA
の非修飾またはヒドロキシル化形態のいずれかよりも著
しい改善を示したことが発見されたため、後続の研究は
それらの他の類似体に向けられ、9−OH−EHNAは
無視され、それ以上試験されなかった。
くつかの類似体が、非修飾EHNAを凌ぐだけでなく、
9番または8番ヒドロキシル化類似体と比べても重大な
治療的利点を有することを示していた。この後続の研究
は、実施例6に記載された幾分異なる心臓潅流技術を用
いており、9−OH−EHNA類似体が、心臓防護の測
定に使用されるほとんどのパラメーターにおいて非修飾
EHNAよりも実質的に優れた効力を発揮するわけでは
ないことを示していた。しかしながら、それが確認され
るときまでに、幾つかの他のEHNA類似体がEHNA
の非修飾またはヒドロキシル化形態のいずれかよりも著
しい改善を示したことが発見されたため、後続の研究は
それらの他の類似体に向けられ、9−OH−EHNAは
無視され、それ以上試験されなかった。
【0022】現在までに行われた研究で虚血組織障害に
対する最善の効果を示した類似体は、ヒドロキシル化類
似体よりも親油性が高い(すなわち、脂質および他の脂
肪性非極性流体における溶解性は高く、水溶性は劣る)
と考えられる。これらの親油性類似体は、それらの化学
的合成方法および側鎖の8番または9番炭素原子が修飾
されたEHNAの他の望ましい類似体があればそれも一
緒に下記に開示されている。ここに記載されている要領
で合成される上記類似体は全て、後記の検定法またはそ
の他当業界の熟練者に公知の方法を用いてスクリーニン
グされ得、特定類似体が本明細書に記載された所望の組
み合わせの特性を有するか否かが測定される。これらの
特徴には、(1)可逆的ADA阻害剤として、緩和で、
非毒性効力、(2)細胞取り込みを増加させるのに望ま
しいレベルの親油性、および(3)虚血または低酸素症
による損傷の低減化、または抗癌剤、抗ウイルス剤また
は他の薬剤のADA分解の低減化における治療有用性が
含まれる。
対する最善の効果を示した類似体は、ヒドロキシル化類
似体よりも親油性が高い(すなわち、脂質および他の脂
肪性非極性流体における溶解性は高く、水溶性は劣る)
と考えられる。これらの親油性類似体は、それらの化学
的合成方法および側鎖の8番または9番炭素原子が修飾
されたEHNAの他の望ましい類似体があればそれも一
緒に下記に開示されている。ここに記載されている要領
で合成される上記類似体は全て、後記の検定法またはそ
の他当業界の熟練者に公知の方法を用いてスクリーニン
グされ得、特定類似体が本明細書に記載された所望の組
み合わせの特性を有するか否かが測定される。これらの
特徴には、(1)可逆的ADA阻害剤として、緩和で、
非毒性効力、(2)細胞取り込みを増加させるのに望ま
しいレベルの親油性、および(3)虚血または低酸素症
による損傷の低減化、または抗癌剤、抗ウイルス剤また
は他の薬剤のADA分解の低減化における治療有用性が
含まれる。
【0023】
【図面の説明】図1は、化合物[10]と定められた
9'−ヒドロキシ(+)−EHNA、すなわちさらに親
油性が高いEHNAの他の後続類似体の生成に使用され
る中間化合物の生成に使用される一連の化学反応を示す
図である。図2は、化合物[23]と定められた8’−
ヒドロキシ(+)−EHNAの生成に使用された反応を
示す図である。図3は、化合物[14]と定められた
8',9'−ジヒドロキシ(+)−EHNAの生成に使用
された反応を示す図である。図4は、9番炭素原子に結
合した様々な非ヒドロキシ部分を含むEHNAの類似体
の生成に使用された(実施例5参照)反応を示す図であ
る。図5、6および7は、9−クロロ−EHNA(化合
物[29])および9−フタルイミド−EHNA(化合
物[27])が、実施例6記載の試験において、非修飾
EHNAまたは9−ヒドロキシ−EHNAよりも虚血損
傷から心筋を防護する効力が高かったことを示す棒グラ
フである。
9'−ヒドロキシ(+)−EHNA、すなわちさらに親
油性が高いEHNAの他の後続類似体の生成に使用され
る中間化合物の生成に使用される一連の化学反応を示す
図である。図2は、化合物[23]と定められた8’−
ヒドロキシ(+)−EHNAの生成に使用された反応を
示す図である。図3は、化合物[14]と定められた
8',9'−ジヒドロキシ(+)−EHNAの生成に使用
された反応を示す図である。図4は、9番炭素原子に結
合した様々な非ヒドロキシ部分を含むEHNAの類似体
の生成に使用された(実施例5参照)反応を示す図であ
る。図5、6および7は、9−クロロ−EHNA(化合
物[29])および9−フタルイミド−EHNA(化合
物[27])が、実施例6記載の試験において、非修飾
EHNAまたは9−ヒドロキシ−EHNAよりも虚血損
傷から心筋を防護する効力が高かったことを示す棒グラ
フである。
【0024】好ましい態様の記載 この発明では、側鎖(すなわち、直鎖エリトロ−ヒドロ
キシノニル部分、アデニル環構造に結合している)が、
ある種のタイプの化学基(部分)を側鎖の“長端”の8
番または9番他炭素原子に結合させることにより化学的
に修飾されたEHNA類似体が報告されている。ここに
記載のように、抗虚血類似体に好ましい部分は、生成す
る類似体にはある種の薬理学的および治療的活性が与え
られ、非修飾EHNAまたは米国特許5,491,146
号に記載の9−ヒドロキシ類似体と比べて実質的に改良
されたものになる。
キシノニル部分、アデニル環構造に結合している)が、
ある種のタイプの化学基(部分)を側鎖の“長端”の8
番または9番他炭素原子に結合させることにより化学的
に修飾されたEHNA類似体が報告されている。ここに
記載のように、抗虚血類似体に好ましい部分は、生成す
る類似体にはある種の薬理学的および治療的活性が与え
られ、非修飾EHNAまたは米国特許5,491,146
号に記載の9−ヒドロキシ類似体と比べて実質的に改良
されたものになる。
【0025】この発明の一態様では、ヒドロキシル基を
EHNA側鎖の8番または9番炭素原子に結合すること
により、ここでは8−OH−EHNAまたは9−OH−
EHNAと称するヒドロキシル化類似体(または両炭素
原子にヒドロキシル部分が結合しているジヒドロキシル
化類似体)が生成され得る。これらのヒドロキシル化類
似体を実施例1および2(および、更に詳細には、米国
特許第5,491,146号の実施例)記載の要領で合成
し、ラットから摘出した無傷の潅流心臓による実験モデ
ルを用いて試験すると、上記類似体は、虚血損傷から心
筋を防護する際に非修飾EHNAと比べて軽微ではある
が重要な利点を有することが発見された。これらのヒド
ロキシル化類似体を用いて実施された限定試験により、
9−OH−EHNA類似体の方が8−OH−EHNA類
似体よりも好ましいことが示された。
EHNA側鎖の8番または9番炭素原子に結合すること
により、ここでは8−OH−EHNAまたは9−OH−
EHNAと称するヒドロキシル化類似体(または両炭素
原子にヒドロキシル部分が結合しているジヒドロキシル
化類似体)が生成され得る。これらのヒドロキシル化類
似体を実施例1および2(および、更に詳細には、米国
特許第5,491,146号の実施例)記載の要領で合成
し、ラットから摘出した無傷の潅流心臓による実験モデ
ルを用いて試験すると、上記類似体は、虚血損傷から心
筋を防護する際に非修飾EHNAと比べて軽微ではある
が重要な利点を有することが発見された。これらのヒド
ロキシル化類似体を用いて実施された限定試験により、
9−OH−EHNA類似体の方が8−OH−EHNA類
似体よりも好ましいことが示された。
【0026】それらの初期発見に基づいて、EHNAの
他の類似体を合成し、様々な方法で試験した。これらの
類似体の研究は、非修飾EHNAまたはEHNAの9−
ヒドロキシ類似体と比較して、いくつかが重要な治療的
利点を有することを示す。
他の類似体を合成し、様々な方法で試験した。これらの
類似体の研究は、非修飾EHNAまたはEHNAの9−
ヒドロキシ類似体と比較して、いくつかが重要な治療的
利点を有することを示す。
【0027】9−OH類似体は、光学的純粋(+)立体異
性体として合成され、それから後に合成した他の類似体
すべて純粋(+)立体異性体として産生した。
性体として合成され、それから後に合成した他の類似体
すべて純粋(+)立体異性体として産生した。
【0028】現在までに完了した研究で最善の組み合わ
せの特性を示した類似体は、ヒドロキシル化9−OH−
EHNA類似体よりも親油性が高く(すなわち、脂質お
よび他の脂肪性非極性流体における溶解性が高く)、水
溶性が低いと考えられる。9−クロロ−EHNAおよび
9−フタルイミド−EHNAを含むこれらの類似体は下
記に開示されている。別法として、ここに開示されてい
る化学的合成方法(および化学合成業界における熟練者
に周知の他の方法)を用いると、側鎖の8番または9番
炭素原子に他の官能基を付加することにより修飾された
EHNAの他の類似体が生成され得る。合成後、この明
細書に記載された検定法または生物医学試験業界の熟練
者に周知の他の検定法を用いて、上記類似体をスクリー
ニングし、試験することにより、特定類似体が所望の組
み合わせの特性を有するか否かを決定した。
せの特性を示した類似体は、ヒドロキシル化9−OH−
EHNA類似体よりも親油性が高く(すなわち、脂質お
よび他の脂肪性非極性流体における溶解性が高く)、水
溶性が低いと考えられる。9−クロロ−EHNAおよび
9−フタルイミド−EHNAを含むこれらの類似体は下
記に開示されている。別法として、ここに開示されてい
る化学的合成方法(および化学合成業界における熟練者
に周知の他の方法)を用いると、側鎖の8番または9番
炭素原子に他の官能基を付加することにより修飾された
EHNAの他の類似体が生成され得る。合成後、この明
細書に記載された検定法または生物医学試験業界の熟練
者に周知の他の検定法を用いて、上記類似体をスクリー
ニングし、試験することにより、特定類似体が所望の組
み合わせの特性を有するか否かを決定した。
【0029】本発明では3つの特性が主として興味の対
象となっている。前記の1特性として、ヒト治療用とし
て意図されたEHNA類似体は、可逆的ADA阻害剤と
して適当な効力を有するべきであって、好ましくはAD
Aに対する結合親和力は約10-7〜約10-10の範囲の
Ki値を与える。この所望の範囲のKi値を有するEH
NA類似体は、ADA酵素を可逆的に阻害し得、その
際、酵素分子を永続的に無力にすることはなく、かつ患
者または試験動物の中には効力の高い「自殺阻害剤」、
例えばデオキシコフォルマイシンにより誘発されること
もあったタイプの有毒な副作用を誘発することもない。
いずれのEHNA類似体にせよ、そのKi値は、検定法
として例えばハリマン等(1992)記載の分光測光法
(実施例3でさらに詳述されている)により測定され得
る。
象となっている。前記の1特性として、ヒト治療用とし
て意図されたEHNA類似体は、可逆的ADA阻害剤と
して適当な効力を有するべきであって、好ましくはAD
Aに対する結合親和力は約10-7〜約10-10の範囲の
Ki値を与える。この所望の範囲のKi値を有するEH
NA類似体は、ADA酵素を可逆的に阻害し得、その
際、酵素分子を永続的に無力にすることはなく、かつ患
者または試験動物の中には効力の高い「自殺阻害剤」、
例えばデオキシコフォルマイシンにより誘発されること
もあったタイプの有毒な副作用を誘発することもない。
いずれのEHNA類似体にせよ、そのKi値は、検定法
として例えばハリマン等(1992)記載の分光測光法
(実施例3でさらに詳述されている)により測定され得
る。
【0030】ヒト治療用として意図されたEHNA類似
体に関する2つめの望ましい特性には、適当なレベルの
脂質溶解性(親油性とも呼ばれる)がある。一般に、親
油性薬剤は、2つの化学因子故に、親水性薬剤よりも容
易かつ大量に細胞中へ取り込まれる傾向がある。第1
に、水中の油滴のように、親油性薬剤では、薬剤自体お
よび水分子間に表面張力が発生する。それらは、細胞を
とり巻く水様液体中で「気楽に」浮遊しているわけでは
なく、水との接触表面の面積を最小限にする立体配置を
模索している。この表面張力により、親油性分子は、細
胞表面を含め、それらが出会った親油性表面に結合およ
び付着し、それらが水と接触している表面面積は最小限
にされる。
体に関する2つめの望ましい特性には、適当なレベルの
脂質溶解性(親油性とも呼ばれる)がある。一般に、親
油性薬剤は、2つの化学因子故に、親水性薬剤よりも容
易かつ大量に細胞中へ取り込まれる傾向がある。第1
に、水中の油滴のように、親油性薬剤では、薬剤自体お
よび水分子間に表面張力が発生する。それらは、細胞を
とり巻く水様液体中で「気楽に」浮遊しているわけでは
なく、水との接触表面の面積を最小限にする立体配置を
模索している。この表面張力により、親油性分子は、細
胞表面を含め、それらが出会った親油性表面に結合およ
び付着し、それらが水と接触している表面面積は最小限
にされる。
【0031】そして第2に、哺乳類細胞の膜はそれ自体
が脂質2層膜でできているため、脂質に可溶性の分子
は、細胞膜に溶け、その中に移入し易い。これは細胞取
り込みにおける主要段階であって、これらの薬剤が細胞
膜を横切り、細胞中へ入り込むのを促す能動輸送機構を
必要とはしない。
が脂質2層膜でできているため、脂質に可溶性の分子
は、細胞膜に溶け、その中に移入し易い。これは細胞取
り込みにおける主要段階であって、これらの薬剤が細胞
膜を横切り、細胞中へ入り込むのを促す能動輸送機構を
必要とはしない。
【0032】これらの因子は両方とも、親水性および/
または高荷電薬剤と比べて、親油性薬剤の細胞摂取を促
進かつ増加させる傾向をもつ。EHNAおよびその類似
体は細胞の内側に存する分子機構を介して作用するた
め、これは、ADA−阻害性EHNA類似体に関する潜
在的に重要な因子であると仮定され、そう信じられてい
る。
または高荷電薬剤と比べて、親油性薬剤の細胞摂取を促
進かつ増加させる傾向をもつ。EHNAおよびその類似
体は細胞の内側に存する分子機構を介して作用するた
め、これは、ADA−阻害性EHNA類似体に関する潜
在的に重要な因子であると仮定され、そう信じられてい
る。
【0033】しかしながら、疎水性が増したからといっ
て、細胞への高い摂取性という望ましい特性が非限定的
に高まるわけではない。非常に疎水性の高い薬剤の場
合、慣用的経路、例えば注射または経口摂取による患者
への投与が困難となり得、一旦体内にはいると、それら
の薬剤は多くの場合脂質小胞または小球体中で封鎖され
る傾向があるか、またはそれらは小腸または血管内にお
いて様々な膜、プラーク沈澱物もしくは顆粒に付着する
傾向がある。
て、細胞への高い摂取性という望ましい特性が非限定的
に高まるわけではない。非常に疎水性の高い薬剤の場
合、慣用的経路、例えば注射または経口摂取による患者
への投与が困難となり得、一旦体内にはいると、それら
の薬剤は多くの場合脂質小胞または小球体中で封鎖され
る傾向があるか、またはそれらは小腸または血管内にお
いて様々な膜、プラーク沈澱物もしくは顆粒に付着する
傾向がある。
【0034】これらの理由のため、充分な効力を生ずる
ために細胞内で摂取されなければならない治療剤の場
合、多くは適度な高さではあるが極端ではないレベルの
親油性(疎水性)が好ましい。従って、他の8番または
9番炭素原子に結合した類似体の方がヒドロキシル化9
−OH−EHNA類似体よりも虚血損傷から防護する力
が強いことが発見された以上は、他の親油性部分をもつ
他のEHNA類似体が、本明細書に開示されている方法
および検定法を用いて合成および試験され、その結果こ
の治療的類似体を製造するための良好な候補を提供する
種々の分子を評価する。
ために細胞内で摂取されなければならない治療剤の場
合、多くは適度な高さではあるが極端ではないレベルの
親油性(疎水性)が好ましい。従って、他の8番または
9番炭素原子に結合した類似体の方がヒドロキシル化9
−OH−EHNA類似体よりも虚血損傷から防護する力
が強いことが発見された以上は、他の親油性部分をもつ
他のEHNA類似体が、本明細書に開示されている方法
および検定法を用いて合成および試験され、その結果こ
の治療的類似体を製造するための良好な候補を提供する
種々の分子を評価する。
【0035】いずれかの候補部分をもつEHNA類似体
の親油性レベルは、二重溶媒検定、例えば広範に使用さ
れているオクタノール−水分配検定を用いて評価され得
る。分配係数は、通常Po/w (ただし、「o/w」は油お
よび水を示す)として示される。通常この値は、pH値
に匹敵する、底10の対数により示される。logP
o/w値が高いということは、油に関する溶解度が高いこ
とを示し、値が低い(または負である)ということは、
水溶度が高いことを示す。
の親油性レベルは、二重溶媒検定、例えば広範に使用さ
れているオクタノール−水分配検定を用いて評価され得
る。分配係数は、通常Po/w (ただし、「o/w」は油お
よび水を示す)として示される。通常この値は、pH値
に匹敵する、底10の対数により示される。logP
o/w値が高いということは、油に関する溶解度が高いこ
とを示し、値が低い(または負である)ということは、
水溶度が高いことを示す。
【0036】オクタノール−水分配係数は、市販されて
いるコンピューターのソフトウェア(例えば、ACD/
LogPソフトウェアプログラム、カナダ国トロントの
アドバンスト・ケミストリー・デベロップメント、イン
コーポレイテッド販売)を用いて評価され得る。このソ
フトウェアを用いることにより、表1に列挙されている
オクタノール−水分配係数が算出された。分配係数の算
出および評価に使用された方法の詳細は、それらの化学
構造に基づいたもので、ボダー等(1989)に記載さ
れている。
いるコンピューターのソフトウェア(例えば、ACD/
LogPソフトウェアプログラム、カナダ国トロントの
アドバンスト・ケミストリー・デベロップメント、イン
コーポレイテッド販売)を用いて評価され得る。このソ
フトウェアを用いることにより、表1に列挙されている
オクタノール−水分配係数が算出された。分配係数の算
出および評価に使用された方法の詳細は、それらの化学
構造に基づいたもので、ボダー等(1989)に記載さ
れている。
【0037】この発明を特定理論に結び付けるかまたは
限定しなくても、一般に信じられているのは、親油性溶
解度レベルが下記のクロロ−またはフタルイミド−類似
体に近いかまたはそれらよりも幾分大きいEHNA類似
体は、本発明の使用のためにヒドロキシル化類似体およ
び他の親水性(水溶性)のさらに高い類似体よりも好ま
しいと思われることである。
限定しなくても、一般に信じられているのは、親油性溶
解度レベルが下記のクロロ−またはフタルイミド−類似
体に近いかまたはそれらよりも幾分大きいEHNA類似
体は、本発明の使用のためにヒドロキシル化類似体およ
び他の親水性(水溶性)のさらに高い類似体よりも好ま
しいと思われることである。
【0038】本明細書記載の用途を意図したEHNA類
似体に関する第3の主たる望ましい特性には、ある種の
タイプの細胞損傷または薬剤分解に対する治療有用性の
適切なモデルを提供する実験室試験または哺乳類患者に
おける治療有用性がある。現在のところ、ここに記載さ
れているEHNA類似体に関する2つの主要かつ最も緊
急の用途は、(a)傷つき易い組織、特に心筋または脳
組織における虚血または低酸素症により誘発される損傷
の量を低減化すること、並びに(b)癌、ウイルス感染
症または他の病状に苦しむ患者の処置に使用されている
薬剤についてADA酵素による分解速度の低減化によ
り、前記薬剤の半減期を延長し、治療的効果を増加させ
ることである。また、様々な他の用途に現在でも用い得
るが、またはこれらの化合物が公表され、科学者および
医学研究者に入手可能となった後、種々の用途が将来的
に発見されるかもしれない。
似体に関する第3の主たる望ましい特性には、ある種の
タイプの細胞損傷または薬剤分解に対する治療有用性の
適切なモデルを提供する実験室試験または哺乳類患者に
おける治療有用性がある。現在のところ、ここに記載さ
れているEHNA類似体に関する2つの主要かつ最も緊
急の用途は、(a)傷つき易い組織、特に心筋または脳
組織における虚血または低酸素症により誘発される損傷
の量を低減化すること、並びに(b)癌、ウイルス感染
症または他の病状に苦しむ患者の処置に使用されている
薬剤についてADA酵素による分解速度の低減化によ
り、前記薬剤の半減期を延長し、治療的効果を増加させ
ることである。また、様々な他の用途に現在でも用い得
るが、またはこれらの化合物が公表され、科学者および
医学研究者に入手可能となった後、種々の用途が将来的
に発見されるかもしれない。
【0039】この発明はまた、側鎖にある8番または9
番炭素原子に結合した他の官能基が付加されたEHNA
類似体の合成方法を開示している。この方法は下記の段
階により構成される。
番炭素原子に結合した他の官能基が付加されたEHNA
類似体の合成方法を開示している。この方法は下記の段
階により構成される。
【0040】a.所望のキラル配向を有するエポキシド
試薬と2個の選択された炭素原子間に不飽和結合を有す
るアルキルハライド試薬とを、上記試薬によって所望の
キラル配向を有する第1部分および、EHNA類似体の
8番および9番炭素原子になる2つの炭素原子の間に位
置する不飽和結合を有する第2部分から成る不飽和脂肪
族化合物が生成される条件下で反応させ、および b.好適な段階を用いて、不飽和側鎖をアデニル環に結
合させる。このような経路の一つは、図1に示すよう
に、化合物[6]、[7]および[8]を導く合成経路
において、5−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン(A
DCP)を使用する。別の経路は、所望により、“Mits
unobu”状態を使用し、二環アデニル誘導体を側鎖に結
合し、次いで、アデニル誘導体を修飾する。
試薬と2個の選択された炭素原子間に不飽和結合を有す
るアルキルハライド試薬とを、上記試薬によって所望の
キラル配向を有する第1部分および、EHNA類似体の
8番および9番炭素原子になる2つの炭素原子の間に位
置する不飽和結合を有する第2部分から成る不飽和脂肪
族化合物が生成される条件下で反応させ、および b.好適な段階を用いて、不飽和側鎖をアデニル環に結
合させる。このような経路の一つは、図1に示すよう
に、化合物[6]、[7]および[8]を導く合成経路
において、5−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン(A
DCP)を使用する。別の経路は、所望により、“Mits
unobu”状態を使用し、二環アデニル誘導体を側鎖に結
合し、次いで、アデニル誘導体を修飾する。
【0041】c.不飽和脂肪族化合物と少なくとも1種
の第3試薬とを、第3試薬によって少なくとも1個のヒ
ドロキシル基(または他の所望の基または原子)を8番
および9番の炭素原子の間の不飽和結合に付加すること
により8番および9番炭素原子の間の二重結合が修飾さ
れ、その結果ヒドロキシル化(他の所望の基またはハラ
イド原子のような原子、またはエステルまたはエーテル
基)飽和脂肪族化合物生成される条件下で反応させる。
の第3試薬とを、第3試薬によって少なくとも1個のヒ
ドロキシル基(または他の所望の基または原子)を8番
および9番の炭素原子の間の不飽和結合に付加すること
により8番および9番炭素原子の間の二重結合が修飾さ
れ、その結果ヒドロキシル化(他の所望の基またはハラ
イド原子のような原子、またはエステルまたはエーテル
基)飽和脂肪族化合物生成される条件下で反応させる。
【0042】これは8番または9番炭素原子に結合した
ヒドロキシル基または他の所望の官能基を有する飽和側
鎖を有し、その所望の立体配置ですべての原子を有する
EHNA類似体を作る。
ヒドロキシル基または他の所望の官能基を有する飽和側
鎖を有し、その所望の立体配置ですべての原子を有する
EHNA類似体を作る。
【0043】ヒドロキシル基がEHNA側鎖に結合して
いる場合、次の工程に使用できるヒドロキシル化中間体
を製造するために、ヒドロキシル基は、本明細書に記載
の通常の化学合成法を使用して、最終化合物をより親油
性にする異なる部分により置換または変換され得る。
いる場合、次の工程に使用できるヒドロキシル化中間体
を製造するために、ヒドロキシル基は、本明細書に記載
の通常の化学合成法を使用して、最終化合物をより親油
性にする異なる部分により置換または変換され得る。
【0044】初期段階が全て完了すると、追加の処理工
程があれば、例えばベンジルもしくはその他の保護基の
除去を実施することにより、目的とする類似体が合成さ
れる。上記基は、合成中に常用され、保護された構成体
を巻き込む望ましくない反応を阻止する。次いで、最終
の脱保した護類似体を、適当な手段、例えばクロマトグ
ラフィー、ゲル電気泳動または等電点電気泳動により精
製する。
程があれば、例えばベンジルもしくはその他の保護基の
除去を実施することにより、目的とする類似体が合成さ
れる。上記基は、合成中に常用され、保護された構成体
を巻き込む望ましくない反応を阻止する。次いで、最終
の脱保した護類似体を、適当な手段、例えばクロマトグ
ラフィー、ゲル電気泳動または等電点電気泳動により精
製する。
【0045】特定類似体の作製に使用される特定の処理
および精製段階は、目的類似体の正確な分子構造により
異なる。上記段階は当業界の通常熟練者の技術範囲内で
あり、前記目的に使用され得る適当な試薬および反応の
様々な例は下記に記載されている。実施例および図面に
おいて、各主要出発試薬または中間体は括弧内の番号に
より示されている。便宜上、次にその括弧内の番号を用
いて、後続の処理段階におけるその化合物を示す。
および精製段階は、目的類似体の正確な分子構造により
異なる。上記段階は当業界の通常熟練者の技術範囲内で
あり、前記目的に使用され得る適当な試薬および反応の
様々な例は下記に記載されている。実施例および図面に
おいて、各主要出発試薬または中間体は括弧内の番号に
より示されている。便宜上、次にその括弧内の番号を用
いて、後続の処理段階におけるその化合物を示す。
【0046】実施例1(下記)では、側鎖における9番
炭素原子に結合したヒドロキシル基を有するEHNA類
似体の合成に使用される試薬および反応を詳細に記載し
ている。ここでは9−ヒドロキシ−EHNAまたは9−
OH−EHNAと称するこの化合物を、化合物[10]
と定める。その完全な化学名は、9−[2(S),9−
ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]アデニンであり、そ
の合成は図1に描かれている。この類似体は側鎖に2個
のヒドロキシ基を有するため、完全な化学名は「ジヒド
ロキシ」という語を含む。一方のヒドロキシ基を、非修
飾EHNAに見られるのと同じ[S]配向で2番キラル
炭素原子に結合させる。他方のヒドロキシ基を9番炭素
原子に付加すると、9−OH−EHNA類似体が生成さ
れる。
炭素原子に結合したヒドロキシル基を有するEHNA類
似体の合成に使用される試薬および反応を詳細に記載し
ている。ここでは9−ヒドロキシ−EHNAまたは9−
OH−EHNAと称するこの化合物を、化合物[10]
と定める。その完全な化学名は、9−[2(S),9−
ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]アデニンであり、そ
の合成は図1に描かれている。この類似体は側鎖に2個
のヒドロキシ基を有するため、完全な化学名は「ジヒド
ロキシ」という語を含む。一方のヒドロキシ基を、非修
飾EHNAに見られるのと同じ[S]配向で2番キラル
炭素原子に結合させる。他方のヒドロキシ基を9番炭素
原子に付加すると、9−OH−EHNA類似体が生成さ
れる。
【0047】実施例2では、側鎖の8番炭素原子に結合
したヒドロキシル基を有するEHNA類似体の合成に使
用される試薬および反応を記載している。ここでは8−
ヒドロキシ−EHNAまたは8−OH−EHNAと称す
るこの化合物を、化合物[23]と定める。その完全な
化学名は、9−[2(S),8−ジヒドロキシ−3
(R)−ノニル]アデニンであり、その合成は図2に描
かれている。
したヒドロキシル基を有するEHNA類似体の合成に使
用される試薬および反応を記載している。ここでは8−
ヒドロキシ−EHNAまたは8−OH−EHNAと称す
るこの化合物を、化合物[23]と定める。その完全な
化学名は、9−[2(S),8−ジヒドロキシ−3
(R)−ノニル]アデニンであり、その合成は図2に描
かれている。
【0048】実施例2はまた、ヒドロキシ基が8’およ
び9’の両炭素原子に付加された(2番炭素原子におけ
る標準ヒドロキシ基に加えて)ジヒドロキシル化EHN
A類似体である化合物[14]の合成についても記載し
ている。その合成は図3に描かれている。
び9’の両炭素原子に付加された(2番炭素原子におけ
る標準ヒドロキシ基に加えて)ジヒドロキシル化EHN
A類似体である化合物[14]の合成についても記載し
ている。その合成は図3に描かれている。
【0049】3種のこれらのヒドロキシル化類似体は全
て、実施例3に記載されているとおり、可逆的方法でA
DA活性を阻害し、所望の範囲のKi値を有することが
示された。次いで、実施例4に記載されているように、
潅流心臓を含むある種のタイプのインビトロ組織試験で
それらを試験した。ADA阻害試験および心筋試験の両
方において、9−OH類似体は、8−OH類似体または
8,9−ジヒドロキシ類似体よりもやや優れた効力を示
した。9−OH類似体は3つの中でも最強の結合剤であ
り、3.8×10-9のKi値を有する。8−OH類似体
は最も弱く、Ki値は15.8×10-9であり、8,9
−ジヒドロキシ類似体は中間の強度を有し、Ki値は
6.4×10-9であった。9−OH類似体はまた、8−
OH類似体が望ましくない筋肉硬直の低下を含め、有意
なレベルを示さなかった心筋再潅流検定において、有用
な防護効果を示した。
て、実施例3に記載されているとおり、可逆的方法でA
DA活性を阻害し、所望の範囲のKi値を有することが
示された。次いで、実施例4に記載されているように、
潅流心臓を含むある種のタイプのインビトロ組織試験で
それらを試験した。ADA阻害試験および心筋試験の両
方において、9−OH類似体は、8−OH類似体または
8,9−ジヒドロキシ類似体よりもやや優れた効力を示
した。9−OH類似体は3つの中でも最強の結合剤であ
り、3.8×10-9のKi値を有する。8−OH類似体
は最も弱く、Ki値は15.8×10-9であり、8,9
−ジヒドロキシ類似体は中間の強度を有し、Ki値は
6.4×10-9であった。9−OH類似体はまた、8−
OH類似体が望ましくない筋肉硬直の低下を含め、有意
なレベルを示さなかった心筋再潅流検定において、有用
な防護効果を示した。
【0050】従って、9−OH類似体は、好ましい候補
として同定され、他の類似体の合成における出発試薬と
して使用された(より正確には、実施例1で化合物
[9]と定めた9−OH類似体のベンジル保護前駆体が
出発物質として使用された。ベンジル基は2番炭素原子
に結合したヒドロキシ基を保護した)。所望ならば、本
明細書記載の同じ一般的方法および試薬を用い、8−ヒ
ドロキシまたは8,9−ジヒドロキシ類似体を代わりに
使用することにより、他の選択した部分が9番炭素原子
の代わりにまたはそれに追加して8番炭素原子に結合し
ている同等の親油性類似体が生成され得る。
として同定され、他の類似体の合成における出発試薬と
して使用された(より正確には、実施例1で化合物
[9]と定めた9−OH類似体のベンジル保護前駆体が
出発物質として使用された。ベンジル基は2番炭素原子
に結合したヒドロキシ基を保護した)。所望ならば、本
明細書記載の同じ一般的方法および試薬を用い、8−ヒ
ドロキシまたは8,9−ジヒドロキシ類似体を代わりに
使用することにより、他の選択した部分が9番炭素原子
の代わりにまたはそれに追加して8番炭素原子に結合し
ている同等の親油性類似体が生成され得る。
【0051】あるいは、合成化学者は、ヒドロキシル化
中間体を経る必要がなく、ヒドロキシル化誘導体製造に
使用された1個またはそれ以上の反応に好適な別の試薬
を使用することにより(例えば、実施例1および図1の
化合物[8]を[9]に変換する反応において、8番と
9番炭素原子の間の不飽和結合を変換し、飽和させるの
に使用した工程中に)、側鎖の8番または9番炭素原子
を指向する他の非ヒドロキシ部分を添加することが可能
であることを認識しよう。上記のより直接的な合成方法
のほうが、収率も改善され、精製段階も少なくて済むと
思われることから、一般にここに記載された初めの研究
中に使用されるヒドロキシル経由の間接的方法よりも好
ましい。
中間体を経る必要がなく、ヒドロキシル化誘導体製造に
使用された1個またはそれ以上の反応に好適な別の試薬
を使用することにより(例えば、実施例1および図1の
化合物[8]を[9]に変換する反応において、8番と
9番炭素原子の間の不飽和結合を変換し、飽和させるの
に使用した工程中に)、側鎖の8番または9番炭素原子
を指向する他の非ヒドロキシ部分を添加することが可能
であることを認識しよう。上記のより直接的な合成方法
のほうが、収率も改善され、精製段階も少なくて済むと
思われることから、一般にここに記載された初めの研究
中に使用されるヒドロキシル経由の間接的方法よりも好
ましい。
【0052】それにも拘らず、側鎖の8番または9番炭
素に結合したヒドロキシル基を有する中間体(および消
耗により、2番炭素上の酸素原子に結合したベンジル保
護基を有する)の相対的安定性および操作のしやすさの
ために、ヒドロキシル中間体経路は、ヒドロキシル基の
置換または誘導体化により産生できる種々の類似体の合
成の有用な経路であると認識されている。
素に結合したヒドロキシル基を有する中間体(および消
耗により、2番炭素上の酸素原子に結合したベンジル保
護基を有する)の相対的安定性および操作のしやすさの
ために、ヒドロキシル中間体経路は、ヒドロキシル基の
置換または誘導体化により産生できる種々の類似体の合
成の有用な経路であると認識されている。
【0053】例えば、8番または9番炭素元気のヒドロ
キシル基は、酸素含有基(アルデヒドまたはケトン基、
カルボン酸基、エステルまたはエーテルを含む)に、例
えば実施例に開示された技術または化学合成業界の熟練
者に知られた他の技術を用いて、相対的に容易に製造さ
れ得る。他の例として、ヒドロキシル基は、ヒドロキシ
ル基は、例えば化合物[28]および[29]に関する
実施例5における方法によりハライド基(例えば、塩
素、フッ素、臭素または沃素原子)に変換され得る。更
に、ヒドロキシル基は、公知方法により非常に多くの他
の基に変換され得る。
キシル基は、酸素含有基(アルデヒドまたはケトン基、
カルボン酸基、エステルまたはエーテルを含む)に、例
えば実施例に開示された技術または化学合成業界の熟練
者に知られた他の技術を用いて、相対的に容易に製造さ
れ得る。他の例として、ヒドロキシル基は、ヒドロキシ
ル基は、例えば化合物[28]および[29]に関する
実施例5における方法によりハライド基(例えば、塩
素、フッ素、臭素または沃素原子)に変換され得る。更
に、ヒドロキシル基は、公知方法により非常に多くの他
の基に変換され得る。
【0054】一例として、ヒドロキシル基は、ヒドロキ
シルをp−トルエンスルホニルクロリド(TsCl)と反
応させてO−トシル基(図面ではOTsと略す、トシル
はトルエンスルホニルを示す)を生成させ、次いでOじ
ゃらトシル化合物をアジ化ナトリウム(NaN3)と反応
させてO−トシル基を置換し、炭素鎖に結合したN3基
が残されることによりアジド基に変換され得る。
シルをp−トルエンスルホニルクロリド(TsCl)と反
応させてO−トシル基(図面ではOTsと略す、トシル
はトルエンスルホニルを示す)を生成させ、次いでOじ
ゃらトシル化合物をアジ化ナトリウム(NaN3)と反応
させてO−トシル基を置換し、炭素鎖に結合したN3基
が残されることによりアジド基に変換され得る。
【0055】ここに記載されている要領で合成され得る
類似体には、ノニル側鎖の8番または9番炭素原子に結
合している化学的部分が、ハライド、窒素含有部分例え
ばアミン、アミド、アジド、イミドまたはラクタム、カ
ルボン酸またはその塩、またはエステルまたはエーテル
結合により8番もしくは9番炭素原子に結合している部
分により構成される類似体があるが、それらに限定され
るわけではない。本明細書の請求の範囲に包含されるた
めには、上記類似体は全て、上記類似体がここに開示さ
れているとおり治療上有用なものとなり得る特性を示さ
なければならない(すなわち、生成した類似体は、約1
0-7〜約10-10という所望の範囲内のKiを有するべ
きである。それは薬理学的に許容し得るものでなくては
ならない。さらにそれは、虚血または低酸素症による損
傷から組織を保護する際、または1種またはそれ以上の
抗癌剤、抗ウイルス剤または他の薬剤とのアジュバント
として治療上有用でなくてはならない)。
類似体には、ノニル側鎖の8番または9番炭素原子に結
合している化学的部分が、ハライド、窒素含有部分例え
ばアミン、アミド、アジド、イミドまたはラクタム、カ
ルボン酸またはその塩、またはエステルまたはエーテル
結合により8番もしくは9番炭素原子に結合している部
分により構成される類似体があるが、それらに限定され
るわけではない。本明細書の請求の範囲に包含されるた
めには、上記類似体は全て、上記類似体がここに開示さ
れているとおり治療上有用なものとなり得る特性を示さ
なければならない(すなわち、生成した類似体は、約1
0-7〜約10-10という所望の範囲内のKiを有するべ
きである。それは薬理学的に許容し得るものでなくては
ならない。さらにそれは、虚血または低酸素症による損
傷から組織を保護する際、または1種またはそれ以上の
抗癌剤、抗ウイルス剤または他の薬剤とのアジュバント
として治療上有用でなくてはならない)。
【0056】エポキシド[1]は、アブシャナブ等(1
984および1988)記載の要領で合成された。それ
は、エポキシド中の3番および4番炭素により与えられ
る、最終EHNA類似体中の2個のキラル炭素原子にお
ける置換基の配向を制御する。ここで検討されているE
HNA類似体のいずれかの異なる立体異性体を合成する
ため、所望のキラル立体配置を有する異なるエポキシド
立体異性体が、出発試薬として使用され得る。
984および1988)記載の要領で合成された。それ
は、エポキシド中の3番および4番炭素により与えられ
る、最終EHNA類似体中の2個のキラル炭素原子にお
ける置換基の配向を制御する。ここで検討されているE
HNA類似体のいずれかの異なる立体異性体を合成する
ため、所望のキラル立体配置を有する異なるエポキシド
立体異性体が、出発試薬として使用され得る。
【0057】出発エポキシドにおいて3番炭素原子に酸
素原子を介して結合したベンジル基(−CH2C6H5)
は、酸素原子に関する保護基として作用した。ヒドロキ
シル化EHNA類似体の各々の最終合成段階において、
ベンジル基を水素により置換すると、側鎖の2番炭素に
ヒドロキシル基が生成された。その2番ヒドロキシル基
は、正常EHNA分子の一部である。所望ならば、その
ヒドロキシル基は、保護された酸素原子を伴わない出発
エポキシドを用いることにより除去され得るか、または
上記要領に従い、それは合成中に修飾されて、ハライ
ド、カルボン酸、エステル、エーテル、アジドまたは他
の基を提供し得る。ある部分が最終EHNA類似体にお
ける1番炭素原子に所望される場合、それは、所望の部
分を有する出発エポキシドまたはエポキシドの4番炭素
原子における前駆体を用いることにより提供され得る。
素原子を介して結合したベンジル基(−CH2C6H5)
は、酸素原子に関する保護基として作用した。ヒドロキ
シル化EHNA類似体の各々の最終合成段階において、
ベンジル基を水素により置換すると、側鎖の2番炭素に
ヒドロキシル基が生成された。その2番ヒドロキシル基
は、正常EHNA分子の一部である。所望ならば、その
ヒドロキシル基は、保護された酸素原子を伴わない出発
エポキシドを用いることにより除去され得るか、または
上記要領に従い、それは合成中に修飾されて、ハライ
ド、カルボン酸、エステル、エーテル、アジドまたは他
の基を提供し得る。ある部分が最終EHNA類似体にお
ける1番炭素原子に所望される場合、それは、所望の部
分を有する出発エポキシドまたはエポキシドの4番炭素
原子における前駆体を用いることにより提供され得る。
【0058】ここに記載されている合成反応はまた、ノ
ニル側鎖における4番、5番、6番または7番炭素原子
の誘導体化(すなわち、ある部分をそこに結合させる)
方法を提供する。ここで使用されている合成方法では、
それらの炭素原子は、試薬1−ペンテニルマグネシウム
ブロミドにより与えられたもので、この試薬はエポキシ
ド[1]を化合物[2]に変換する反応において図1で
示された構造を有する。1−ペンテニルという表示は、
不飽和二重結合が1−ペンテニルマグネシウムブロミド
における1番および2番炭素原子間に位置することを示
す。それらの炭素原子は、結局この発明のEHNA類似
体における8番および9番炭素原子となる。二重結合ペ
ンテニル化合物における不飽和炭素原子は、化合物
[8]を化合物[9]へ変換する反応中におけるヒドロ
キシル基の結合点となった。ヒドロキシル基を両方の不
飽和炭素原子に付加し、続いて所望の位置にヒドロキシ
ル部分を有する化合物を精製した。別の方法の場合、ペ
ンテニル化合物により供される二重結合は、化合物[1
5]を生じる反応において図2で示されている通り、エ
ポキシド中間体に変換された。
ニル側鎖における4番、5番、6番または7番炭素原子
の誘導体化(すなわち、ある部分をそこに結合させる)
方法を提供する。ここで使用されている合成方法では、
それらの炭素原子は、試薬1−ペンテニルマグネシウム
ブロミドにより与えられたもので、この試薬はエポキシ
ド[1]を化合物[2]に変換する反応において図1で
示された構造を有する。1−ペンテニルという表示は、
不飽和二重結合が1−ペンテニルマグネシウムブロミド
における1番および2番炭素原子間に位置することを示
す。それらの炭素原子は、結局この発明のEHNA類似
体における8番および9番炭素原子となる。二重結合ペ
ンテニル化合物における不飽和炭素原子は、化合物
[8]を化合物[9]へ変換する反応中におけるヒドロ
キシル基の結合点となった。ヒドロキシル基を両方の不
飽和炭素原子に付加し、続いて所望の位置にヒドロキシ
ル部分を有する化合物を精製した。別の方法の場合、ペ
ンテニル化合物により供される二重結合は、化合物[1
5]を生じる反応において図2で示されている通り、エ
ポキシド中間体に変換された。
【0059】これらの方法のいずれかを用いると、EH
NA類似体の側鎖におけるヒドロキシル(または他の所
望の)基の位置は、所望の位置に二重結合を有するペン
テニルマグネシウムブロミド(または同様の)化合物を
用いることにより制御され得る。2−ペンテニル化合物
は、その2番および3番炭素原子間に二重結合を有し、
それらは最終EHNA類似体では8番および7番炭素原
子となる。3−ペンテニル試薬(その3番および4番炭
素原子間に二重結合を有する)は、EHNA類似体にお
ける7番または6番炭素に結合したヒドロキシル基を生
成させる。
NA類似体の側鎖におけるヒドロキシル(または他の所
望の)基の位置は、所望の位置に二重結合を有するペン
テニルマグネシウムブロミド(または同様の)化合物を
用いることにより制御され得る。2−ペンテニル化合物
は、その2番および3番炭素原子間に二重結合を有し、
それらは最終EHNA類似体では8番および7番炭素原
子となる。3−ペンテニル試薬(その3番および4番炭
素原子間に二重結合を有する)は、EHNA類似体にお
ける7番または6番炭素に結合したヒドロキシル基を生
成させる。
【0060】図2はまた、ハロゲン化類似体、化合物
[21]を示す。化合物[21]では、ハロゲン(塩
素)原子がアデニン環構造中に置換された。その塩素原
子は化合物[22]の合成中にアミン基により置換され
たが、その特定反応(すなわち、アミン基のハライド原
子による置換)は所望ならば省略され得るため、ハロゲ
ン部分はアデニル環構造に残存する。この試みをなした
場合、側鎖の2番のベンジル保護基は、非還元法により
(TMSIのような試薬を使用することにより)除去し、
アデニル環構造からのハライド基の除去を避ける必要が
ある。
[21]を示す。化合物[21]では、ハロゲン(塩
素)原子がアデニン環構造中に置換された。その塩素原
子は化合物[22]の合成中にアミン基により置換され
たが、その特定反応(すなわち、アミン基のハライド原
子による置換)は所望ならば省略され得るため、ハロゲ
ン部分はアデニル環構造に残存する。この試みをなした
場合、側鎖の2番のベンジル保護基は、非還元法により
(TMSIのような試薬を使用することにより)除去し、
アデニル環構造からのハライド基の除去を避ける必要が
ある。
【0061】ここに記載されているEHNA類似体のア
デニル構造を生成するのに使用される方法により、アデ
ニン基に様々な変化を加える一般的方法が提供される。
アデニル構造は、化合物[6]を生成する反応において
図1に示されている複素環化合物、5−アミノ−4,6
−ジクロロピリミジン(ADCP)を供給し、次いで操
作することにより得られた。またこの同じ試薬を使用す
ることにより、図2に示されている化合物[20]が生
成された。ADCPの塩素原子の1つを側鎖に結合した
アミン基と置き換えることにより、ADCPを側鎖に結
合させた。次いで、2個の近接窒素原子間に炭素結合を
形成させることにより、アデニン構造における5員環を
閉環した。
デニル構造を生成するのに使用される方法により、アデ
ニン基に様々な変化を加える一般的方法が提供される。
アデニル構造は、化合物[6]を生成する反応において
図1に示されている複素環化合物、5−アミノ−4,6
−ジクロロピリミジン(ADCP)を供給し、次いで操
作することにより得られた。またこの同じ試薬を使用す
ることにより、図2に示されている化合物[20]が生
成された。ADCPの塩素原子の1つを側鎖に結合した
アミン基と置き換えることにより、ADCPを側鎖に結
合させた。次いで、2個の近接窒素原子間に炭素結合を
形成させることにより、アデニン構造における5員環を
閉環した。
【0062】所望ならば、代替的複素環試薬をADCP
の代わりに用いることにより、環の1つに結合した部分
として、または環のいずれかに組み込まれた異なる原子
として、修飾アデニン構造をもつEHNA類似体が生成
され得る。クリスタリ等(1988および1991)
は、修飾アデニン構造をもつある種のEHNA類似体
(例えば3−デアザ−EHNA誘導体)がADA阻害剤
として活性を示すことを報告している。アデニル構造に
加えられる上記修飾は、修飾された側鎖を有するこの発
明の類似体中に組み込まれ得る。
の代わりに用いることにより、環の1つに結合した部分
として、または環のいずれかに組み込まれた異なる原子
として、修飾アデニン構造をもつEHNA類似体が生成
され得る。クリスタリ等(1988および1991)
は、修飾アデニン構造をもつある種のEHNA類似体
(例えば3−デアザ−EHNA誘導体)がADA阻害剤
として活性を示すことを報告している。アデニル構造に
加えられる上記修飾は、修飾された側鎖を有するこの発
明の類似体中に組み込まれ得る。
【0063】上記で述べたところによると、ADA阻害
について試験された(実施例4に記載された通り)3種
のヒドロキシル化EHNA類似体は全て、活性を呈する
ことが示された。9−ヒドロキシ類似体(化合物[1
0])は、3つの中でも最強の結合剤であり、Ki値は
3.8×10-9モルであった。8,9−ジヒドロキシ類似
体(化合物[14])は最も弱く、Ki値は15.8×
10-9であり、8−OH類似体(化合物[23])は中
間の強度を有し、Ki値は6.4×10-9であった。
について試験された(実施例4に記載された通り)3種
のヒドロキシル化EHNA類似体は全て、活性を呈する
ことが示された。9−ヒドロキシ類似体(化合物[1
0])は、3つの中でも最強の結合剤であり、Ki値は
3.8×10-9モルであった。8,9−ジヒドロキシ類似
体(化合物[14])は最も弱く、Ki値は15.8×
10-9であり、8−OH類似体(化合物[23])は中
間の強度を有し、Ki値は6.4×10-9であった。
【0064】3つのこれらKi値は全て、約10-7〜約
10-10に及ぶ所望の範囲内に含まれる。所望の範囲の
一端では、約10-10よりも低いKi値を有する非常に
有効なADA阻害剤は、酵素へ非常に強く結合するた
め、実際的には、反応が不可逆的となることにより、酵
素を「無力化する」危険がある。所望の範囲の他端で
は、約10-7よりも高いKi値を有する弱いADA阻害
剤は、効力が不十分なために所望のレベルのADA阻害
が達成できない傾向がある。それらは比較的大量に投与
される必要があり、大量の場合でさえ、効力が充分では
ない場合もあり得る。
10-10に及ぶ所望の範囲内に含まれる。所望の範囲の
一端では、約10-10よりも低いKi値を有する非常に
有効なADA阻害剤は、酵素へ非常に強く結合するた
め、実際的には、反応が不可逆的となることにより、酵
素を「無力化する」危険がある。所望の範囲の他端で
は、約10-7よりも高いKi値を有する弱いADA阻害
剤は、効力が不十分なために所望のレベルのADA阻害
が達成できない傾向がある。それらは比較的大量に投与
される必要があり、大量の場合でさえ、効力が充分では
ない場合もあり得る。
【0065】Ki値の所望の範囲は比較的広いため、候
補化合物は、様々な経路により所望の量で患者に投与さ
れ得る。約10-9の範囲に含まれるKi値を有する類似
体は、比較的低用量で投与されるべきで、例えば静脈内
注射の場合1日体重1キログラムにつき約10ミリグラ
ム以下であり、経口投与の場合約50mg/kg/日以
下である。約10-7の範囲に含まれるKi値を有する効
力の低い類似体は高い用量で投与され得、例えば経口投
与または重大な発作性症状に応じて注射される場合約2
5mg/kg/日以下、または静脈内注射の場合20m
g/kg/日以下である。ADA欠損により誘発される
代謝問題はゆっくりと蓄積する傾向があるため、短期用
量は幾分大きめであり得る。
補化合物は、様々な経路により所望の量で患者に投与さ
れ得る。約10-9の範囲に含まれるKi値を有する類似
体は、比較的低用量で投与されるべきで、例えば静脈内
注射の場合1日体重1キログラムにつき約10ミリグラ
ム以下であり、経口投与の場合約50mg/kg/日以
下である。約10-7の範囲に含まれるKi値を有する効
力の低い類似体は高い用量で投与され得、例えば経口投
与または重大な発作性症状に応じて注射される場合約2
5mg/kg/日以下、または静脈内注射の場合20m
g/kg/日以下である。ADA欠損により誘発される
代謝問題はゆっくりと蓄積する傾向があるため、短期用
量は幾分大きめであり得る。
【0066】ADA阻害について試験後、実施例4記載
の方法を用いて、心臓への虚血傷害に対する防護につい
てヒドロキシル化EHNA類似体を試験した。簡単に述
べると、これらの試験では、実験用ラットから摘出した
心臓を、潅流装置に据え付け、電気刺激を与えて心拍を
持続させ、候補薬剤で処置し、一定期間虚血状態にし、
次いで再潅流することにより、いかにうまく心臓がその
ポンプ機能を回復し得るかについて評価した。これら当
初の検定においては、9−OH−EHNAは、虚血後の
望ましくない筋肉硬直の低減化を含む特定パラメーター
において非修飾EHNAよりも高いレベルの防御を呈し
た。実施例6に記載された幾分異なる心臓標本を用いる
後続検定において、9−OH−EHNAの利点は、非修
飾EHNAと比べて顕著なものではなかった。しかしな
がら、他の類似体は、それらの後続検定が実施された時
点までに生成されており、それらの他の検定の結果は、
他の好ましい類似体のほうが、虚血または低酸素症によ
る損傷から心臓を防護する場合に9−OH−EHNAま
たは非修飾EHNAよりも実質的に優れていることを明
白に示していた。
の方法を用いて、心臓への虚血傷害に対する防護につい
てヒドロキシル化EHNA類似体を試験した。簡単に述
べると、これらの試験では、実験用ラットから摘出した
心臓を、潅流装置に据え付け、電気刺激を与えて心拍を
持続させ、候補薬剤で処置し、一定期間虚血状態にし、
次いで再潅流することにより、いかにうまく心臓がその
ポンプ機能を回復し得るかについて評価した。これら当
初の検定においては、9−OH−EHNAは、虚血後の
望ましくない筋肉硬直の低減化を含む特定パラメーター
において非修飾EHNAよりも高いレベルの防御を呈し
た。実施例6に記載された幾分異なる心臓標本を用いる
後続検定において、9−OH−EHNAの利点は、非修
飾EHNAと比べて顕著なものではなかった。しかしな
がら、他の類似体は、それらの後続検定が実施された時
点までに生成されており、それらの他の検定の結果は、
他の好ましい類似体のほうが、虚血または低酸素症によ
る損傷から心臓を防護する場合に9−OH−EHNAま
たは非修飾EHNAよりも実質的に優れていることを明
白に示していた。
【0067】出発試薬として9−OH類似体のベンジル
保護前駆体(化合物[9])を用いる、幾つかの他の類
似体の合成については、実施例5に記載され、図4に示
されている。これらの類似体には、2種の比較的親油性
のある類似体があり、ここでは9−クロロ−EHNA
(化合物[29])および9−フタルイミド−EHNA
(化合物[26])と称す。これら2種の類似体は、虚
血損傷から心筋および脳組織の両方を防御する際に、現
時点までに観察された中で最善の治療結果を示した。
保護前駆体(化合物[9])を用いる、幾つかの他の類
似体の合成については、実施例5に記載され、図4に示
されている。これらの類似体には、2種の比較的親油性
のある類似体があり、ここでは9−クロロ−EHNA
(化合物[29])および9−フタルイミド−EHNA
(化合物[26])と称す。これら2種の類似体は、虚
血損傷から心筋および脳組織の両方を防御する際に、現
時点までに観察された中で最善の治療結果を示した。
【0068】最初の生物学的試験の完了後かなりの量が
まだ利用可能だったため、幾つかの追加的類似体もま
た、サイプロス・ファーマシューティカル・コーポレー
ションにより出発試薬として脱保護9−OH−EHNA
類似体を用いて生成された。上記の一類似体は、実施例
5に記載された珪素含有類似体(化合物[33])であ
る。珪素含有部分は2つの理由で選択された。すなわ
ち、(1)計算結果はそれが非常に高い親油性を有する
ことを示し、その因子を評価するのに役立つ潜在的に有
用な試験化合物を提供できたこと、および(2)それが
脱保護9−OH−EHNA分子中の9番原子に付加され
得、側鎖の2番炭素原子におけるヒドロキシル基を妨害
しないことである。
まだ利用可能だったため、幾つかの追加的類似体もま
た、サイプロス・ファーマシューティカル・コーポレー
ションにより出発試薬として脱保護9−OH−EHNA
類似体を用いて生成された。上記の一類似体は、実施例
5に記載された珪素含有類似体(化合物[33])であ
る。珪素含有部分は2つの理由で選択された。すなわ
ち、(1)計算結果はそれが非常に高い親油性を有する
ことを示し、その因子を評価するのに役立つ潜在的に有
用な試験化合物を提供できたこと、および(2)それが
脱保護9−OH−EHNA分子中の9番原子に付加され
得、側鎖の2番炭素原子におけるヒドロキシル基を妨害
しないことである。
【0069】都合上、実施例1、2または5に列挙され
た最終(脱保護)類似体に関して収集または計算された
Ki値および油/水溶解度値を、表1に編集している。
この表では、これらの類似体には、どのタイプの修飾基
が側鎖に付加されたか、そしてそれがどの炭素原子に結
合したかを示す簡単な名前が与えられている。完全な化
学名は実施例1、2および5で与えられており、括弧内
の化合物番号と相関させている。表1におけるKi値は
細胞外ADA酵素を使用したものであって、親油性類似
体がより容易かつ大量に細胞へ入り込む見かけ上の能力
を表してはいなかったことに留意すべきである。
た最終(脱保護)類似体に関して収集または計算された
Ki値および油/水溶解度値を、表1に編集している。
この表では、これらの類似体には、どのタイプの修飾基
が側鎖に付加されたか、そしてそれがどの炭素原子に結
合したかを示す簡単な名前が与えられている。完全な化
学名は実施例1、2および5で与えられており、括弧内
の化合物番号と相関させている。表1におけるKi値は
細胞外ADA酵素を使用したものであって、親油性類似
体がより容易かつ大量に細胞へ入り込む見かけ上の能力
を表してはいなかったことに留意すべきである。
【0070】
【表1】 様々なEHNA類似体に関する化学データ 化合物 修飾基 Ki値(モル) Log Po/w 番号 ×10-9 (計算値) −− 非修飾ラセミEHNA 6 2.60±0.41 −− 非修飾(+)EHNA 3 2.60±0.41 [10] 9-ヒドロキシ-EHNA 3.8±0.4 0.59±0.41 [23] 8-ヒドロキシ-EHNA 6.4 0.41±0.41 [14] 8,9-ジヒドロキシ-EHNA 15.8±0.4 −1.10±0.42 [25] 9-ベンゾイルオキシ-EHNA 0.2 3.50±0.41 [27] 9-フタルイミド-EHNA 2.3 2.86±0.44 [29] 9-クロロ-EHNA 3.7 2.28±0.41 [31] 9-カルボキシメチル-EHNA 5.0 0.95±0.41 [32] 8,9-不飽和EHNA 2.5 2.06±0.41 [33] 9-t-BDPSi-EHNA 測定されず 9.46±0.69
【0071】化合物の利用性のため、純粋な(+)立体異
性体よりもむしろ、非修飾EHNAのラセミ混合物を試
験した。(−)異性体は、ADA酵素の阻害について(+)
異性体よりも非常に能力が低いことから、純粋な(+)異
性体のKi値は、ラセミ混合物の値のほぼ半分である
(即ち、約3×10-9、むしろ6×10-9)。
性体よりもむしろ、非修飾EHNAのラセミ混合物を試
験した。(−)異性体は、ADA酵素の阻害について(+)
異性体よりも非常に能力が低いことから、純粋な(+)異
性体のKi値は、ラセミ混合物の値のほぼ半分である
(即ち、約3×10-9、むしろ6×10-9)。
【0072】Ki値を測定する試験は、溶液中でADA
酵素の細胞遊離調製を必要とする。対照してみると、虚
血症状または低酸素症状で攻撃された細胞中におけるラ
セミ混合物に対する純粋(+)異性体の効力を比較した細
胞培養試験により、2つの調製物(ラセミ混合物対純粋
(+)異性体)の保護能力の相異は、ラセミ混合物の有効
性の2倍を有すると言うよりはむしろ多くの試験におい
てだいたい約10%程度の有効性を有するのみである純
粋異性体の場合、相対的に重要でないことが示された。
これらの試験は、実施例10に記載しており、そのデー
タは、表9および10に与える。
酵素の細胞遊離調製を必要とする。対照してみると、虚
血症状または低酸素症状で攻撃された細胞中におけるラ
セミ混合物に対する純粋(+)異性体の効力を比較した細
胞培養試験により、2つの調製物(ラセミ混合物対純粋
(+)異性体)の保護能力の相異は、ラセミ混合物の有効
性の2倍を有すると言うよりはむしろ多くの試験におい
てだいたい約10%程度の有効性を有するのみである純
粋異性体の場合、相対的に重要でないことが示された。
これらの試験は、実施例10に記載しており、そのデー
タは、表9および10に与える。
【0073】実施例6では、様々な類似体が虚血から心
筋を防御する能力を評価する試験について記載してい
る。結果は、比較的親油性のある類似体(9−クロロ−
EHNAおよび9−フタルイミド−EHNAを含む)の
ほうが、非修飾EHNAまたはヒドロキシル化EHNA
よりも心筋を虚血損傷から防御する力が実質的に強いこ
とを示していた。
筋を防御する能力を評価する試験について記載してい
る。結果は、比較的親油性のある類似体(9−クロロ−
EHNAおよび9−フタルイミド−EHNAを含む)の
ほうが、非修飾EHNAまたはヒドロキシル化EHNA
よりも心筋を虚血損傷から防御する力が実質的に強いこ
とを示していた。
【0074】実施例7では、(1)ヒト細胞へ入り込
む、および(2)細胞内でADA活性を阻害するとい
う、EHNAおよび幾つかの類似体の両能力を評価する
細胞培養試験の結果について記載している。これらの試
験では、細胞にストレスをかけず、または虚血損傷に対
して類似体を試験しなかった。その代わり、試験では、
様々な類似体が細胞内酵素分子に達し、それらの活性を
阻害する場合の能力について評価した。これらの試験で
は、赤血球(研究対象とし易い)およびヒト星状細胞腫
細胞(細胞培養で再生し得る脳細胞である。これらを用
いることにより、EHNA類似体が脳組織における虚血
損傷の低減化を助け得るか否かの指標が提供された)の
両方が用いられた。これらの結果は、低いIC50値が示
したところによると、非修飾EHNAまたは9−OH−
EHNAよりも親油性の高い幾つかのEHNA類似体の
ほうが、細胞内でのADA活性の阻害において非修飾E
HNAまたは9−OH−EHNAよりも実質的に効力が
強いことを示していた。
む、および(2)細胞内でADA活性を阻害するとい
う、EHNAおよび幾つかの類似体の両能力を評価する
細胞培養試験の結果について記載している。これらの試
験では、細胞にストレスをかけず、または虚血損傷に対
して類似体を試験しなかった。その代わり、試験では、
様々な類似体が細胞内酵素分子に達し、それらの活性を
阻害する場合の能力について評価した。これらの試験で
は、赤血球(研究対象とし易い)およびヒト星状細胞腫
細胞(細胞培養で再生し得る脳細胞である。これらを用
いることにより、EHNA類似体が脳組織における虚血
損傷の低減化を助け得るか否かの指標が提供された)の
両方が用いられた。これらの結果は、低いIC50値が示
したところによると、非修飾EHNAまたは9−OH−
EHNAよりも親油性の高い幾つかのEHNA類似体の
ほうが、細胞内でのADA活性の阻害において非修飾E
HNAまたは9−OH−EHNAよりも実質的に効力が
強いことを示していた。
【0075】実施例8では、脳細胞または血液細胞にお
いて虚血損傷を生じさせるのに幾つかの異なる方法を用
いた細胞培養試験の結果が記載されている。これらの試
験の中には、毒素、例えば2−デオキシグルコースまた
はアジ化ナトリウムを用いて呼吸および解糖を妨害させ
るものもあった。他の試験では、細胞培養培地に酸素ガ
スではなく窒素ガスを吹き込むことにより得られる、遊
離酸素を全く含まない培養培地を使用した。これらの試
験全てにおいて、細胞を一定期間の酸素奪取にかけ(通
常数分間続ける)、次いで酸素供給を復活した。短期間
で細胞を平衡状態に回復させた後、選択された代謝指標
を評価して、いかに周到に細胞がそれらの適切な代謝速
度を取り戻すに至ったかを測定した。結果は、EHNA
類似体(特に親油性類似体)の中には実際に虚血損傷か
ら脳細胞を防御し得るものもあることを示していた。
いて虚血損傷を生じさせるのに幾つかの異なる方法を用
いた細胞培養試験の結果が記載されている。これらの試
験の中には、毒素、例えば2−デオキシグルコースまた
はアジ化ナトリウムを用いて呼吸および解糖を妨害させ
るものもあった。他の試験では、細胞培養培地に酸素ガ
スではなく窒素ガスを吹き込むことにより得られる、遊
離酸素を全く含まない培養培地を使用した。これらの試
験全てにおいて、細胞を一定期間の酸素奪取にかけ(通
常数分間続ける)、次いで酸素供給を復活した。短期間
で細胞を平衡状態に回復させた後、選択された代謝指標
を評価して、いかに周到に細胞がそれらの適切な代謝速
度を取り戻すに至ったかを測定した。結果は、EHNA
類似体(特に親油性類似体)の中には実際に虚血損傷か
ら脳細胞を防御し得るものもあることを示していた。
【0076】実施例9では、EHNA類似体に関し、虚
血に対して無傷の哺乳類脳組織を保護するその能力を定
量試験するのに使用され得る幾つかの検定法について記
載している。実施例7のように、摘出培養した脳細胞を
用いずに、これらの試験では、殺したラットの海馬領域
から得られた無傷の脳組織片を使用する。海馬領域を使
用するのは、それが虚血損傷に対して非常に傷つき易い
ためであり、電気刺激に応じて脳波をまだ発生し得る無
傷の海馬片を使用した方が、摘出細胞の代謝速度よりも
全体的組織機能がよい状態で確保される。これらの試験
は現在進行中である。最終結果はまだ入手できていない
が、ここに記載されたEHNA類似体のうちの少なくと
も幾つかは、脳組織における虚血または低酸素症損傷を
顕著かつ治療的に低減化することが(潅流心臓試験およ
び培養脳細胞試験を含む、他の試験で提供された防護レ
ベルに基づき)確信されている。
血に対して無傷の哺乳類脳組織を保護するその能力を定
量試験するのに使用され得る幾つかの検定法について記
載している。実施例7のように、摘出培養した脳細胞を
用いずに、これらの試験では、殺したラットの海馬領域
から得られた無傷の脳組織片を使用する。海馬領域を使
用するのは、それが虚血損傷に対して非常に傷つき易い
ためであり、電気刺激に応じて脳波をまだ発生し得る無
傷の海馬片を使用した方が、摘出細胞の代謝速度よりも
全体的組織機能がよい状態で確保される。これらの試験
は現在進行中である。最終結果はまだ入手できていない
が、ここに記載されたEHNA類似体のうちの少なくと
も幾つかは、脳組織における虚血または低酸素症損傷を
顕著かつ治療的に低減化することが(潅流心臓試験およ
び培養脳細胞試験を含む、他の試験で提供された防護レ
ベルに基づき)確信されている。
【0077】実施例9に記載された海馬薄片試験で有望
な結果を示す類似体については、無傷の動物に関するイ
ンビボ試験でさらに試験する。例えばネルガードおよび
ヴィーロッホ(1992)、ブチャンおよびプルシネリ
(1990)、ミヒェンフェルダー等(1989)およ
びラニエル等(1988)の文献に記載されたところに
よると、これらの試験は、動脈クランピング、頚部止血
帯または試験動物の脳において局所的または全体的虚血
を誘導する他の方法を使用し得る。
な結果を示す類似体については、無傷の動物に関するイ
ンビボ試験でさらに試験する。例えばネルガードおよび
ヴィーロッホ(1992)、ブチャンおよびプルシネリ
(1990)、ミヒェンフェルダー等(1989)およ
びラニエル等(1988)の文献に記載されたところに
よると、これらの試験は、動脈クランピング、頚部止血
帯または試験動物の脳において局所的または全体的虚血
を誘導する他の方法を使用し得る。
【0078】要約すると、実施例、表および図面は、こ
こに記載されているある種のEHNA類似体が、虚血に
よる損傷から心筋および脳細胞を保護する場合に有用で
以前には知られていなかった治療上の利点を有すること
を示している。比較的親油性のある類似体がもたらす利
点は、非修飾EHNAまたはヒドロキシル化EHNA類
似体が与える利点を上回り、凌駕している。
こに記載されているある種のEHNA類似体が、虚血に
よる損傷から心筋および脳細胞を保護する場合に有用で
以前には知られていなかった治療上の利点を有すること
を示している。比較的親油性のある類似体がもたらす利
点は、非修飾EHNAまたはヒドロキシル化EHNA類
似体が与える利点を上回り、凌駕している。
【0079】異性体、塩、および類似体 ここに記載された目的に有用な一群の薬剤には、ここに
記載された化合物の異性体(「トレオ」異性体を含
む)、類似体または塩類が、ADA阻害剤として機能的
に有効であり、薬理学的に許容し得、虚血もしくは低酸
素症損傷を低減化するかまたは抗癌剤、抗ウイルス剤も
しくは他の薬剤の分解を遅らせる場合に治療上有効であ
れば、それらは全て含まれる。ADA活性の阻害におけ
る候補異性体、類似体または塩の効力は、例えば実施例
3に記載された方法を用いて試験され得る。虚血または
低酸素症損傷に対する候補異性体、類似体または塩の治
療効力は、各実施例に記載のインビトロ法を用いて初期
に試験することができ、インビトロ試験で良好な効力を
示す候補化合物を、続いて、更にインビボ試験で評価す
ることができる。
記載された化合物の異性体(「トレオ」異性体を含
む)、類似体または塩類が、ADA阻害剤として機能的
に有効であり、薬理学的に許容し得、虚血もしくは低酸
素症損傷を低減化するかまたは抗癌剤、抗ウイルス剤も
しくは他の薬剤の分解を遅らせる場合に治療上有効であ
れば、それらは全て含まれる。ADA活性の阻害におけ
る候補異性体、類似体または塩の効力は、例えば実施例
3に記載された方法を用いて試験され得る。虚血または
低酸素症損傷に対する候補異性体、類似体または塩の治
療効力は、各実施例に記載のインビトロ法を用いて初期
に試験することができ、インビトロ試験で良好な効力を
示す候補化合物を、続いて、更にインビボ試験で評価す
ることができる。
【0080】虚血損傷を評価するためのより困難な試験
を必要とすることなく、ADA−阻害効力を示し得る初
期インビボ試験は、通常は、“プローブ薬剤”として、
ADAにより迅速に分解されるヌクレオシド類似体を用
いて実施できる。候補EHNA類似体は、ヌクレオシド
プローブ薬剤を既に受けた、またはすぐに受けることと
なる実験動物(またはヒト)に投与できる。適切な期間
(薬剤によって変わるが、通常2から24時間の範囲)
後、試験動物またはヒトの血液または組織中に存在する
プローブ薬剤の量を測定し、その量をEHNA類似体で
処置されなかった動物またはヒトにおける同プローブ薬
剤の量と比較することができる。EHNA類似体が血流
分解に耐え、細胞に入り、ADAを阻害するのに成功す
るならば、処置した動物またはヒトにおいて検出され得
るプローブ薬剤のレベルを増大するであろう。
を必要とすることなく、ADA−阻害効力を示し得る初
期インビボ試験は、通常は、“プローブ薬剤”として、
ADAにより迅速に分解されるヌクレオシド類似体を用
いて実施できる。候補EHNA類似体は、ヌクレオシド
プローブ薬剤を既に受けた、またはすぐに受けることと
なる実験動物(またはヒト)に投与できる。適切な期間
(薬剤によって変わるが、通常2から24時間の範囲)
後、試験動物またはヒトの血液または組織中に存在する
プローブ薬剤の量を測定し、その量をEHNA類似体で
処置されなかった動物またはヒトにおける同プローブ薬
剤の量と比較することができる。EHNA類似体が血流
分解に耐え、細胞に入り、ADAを阻害するのに成功す
るならば、処置した動物またはヒトにおいて検出され得
るプローブ薬剤のレベルを増大するであろう。
【0081】「薬理学的に許容し得る」という語は、薬
剤をヒトへの投与に適当かつ実践的なものにする特性を
包含する。前記化合物は、無理のない貯蔵条件下で適当
な貯蔵寿命を有するのに充分な程度化学的に安定してい
なければならず、またそれらは、適当な投与経路により
体内へ導入されたときに生理学的に許容し得るものでな
くてはならない。
剤をヒトへの投与に適当かつ実践的なものにする特性を
包含する。前記化合物は、無理のない貯蔵条件下で適当
な貯蔵寿命を有するのに充分な程度化学的に安定してい
なければならず、またそれらは、適当な投与経路により
体内へ導入されたときに生理学的に許容し得るものでな
くてはならない。
【0082】「塩類」の語は、本明細書中、慣用的な医
薬的意味で使用する。許容し得る塩類には、アルカリ金
属塩類および遊離酸または遊離塩基の付加塩類が含まれ
得る。薬理学的に許容し得る酸付加塩類の形成に広く使
用される酸の例としては、無機酸、例えば塩酸、硫酸お
よび燐酸、並びに有機酸、例えばマレイン酸、琥珀酸お
よびクエン酸がある。アルカリ金属塩類またはアルカリ
土類金属塩類には、例えばナトリウム、カリウム、カル
シウムまたはマグネシウム塩類が含まれ得る。これらの
塩類は全て、慣用的手段により製造され得る。非毒性で
あり、所望の活性を実質的に妨害するものでなければ、
選択した塩の性質は厳密なものではない。
薬的意味で使用する。許容し得る塩類には、アルカリ金
属塩類および遊離酸または遊離塩基の付加塩類が含まれ
得る。薬理学的に許容し得る酸付加塩類の形成に広く使
用される酸の例としては、無機酸、例えば塩酸、硫酸お
よび燐酸、並びに有機酸、例えばマレイン酸、琥珀酸お
よびクエン酸がある。アルカリ金属塩類またはアルカリ
土類金属塩類には、例えばナトリウム、カリウム、カル
シウムまたはマグネシウム塩類が含まれ得る。これらの
塩類は全て、慣用的手段により製造され得る。非毒性で
あり、所望の活性を実質的に妨害するものでなければ、
選択した塩の性質は厳密なものではない。
【0083】特許請求の範囲で包含される類似体は、E
HNA(レファレント分子)側鎖の8番および/または
9番の炭素原子の位置で修飾された類似体に限定され
る。本明細書では「類似体」の語は慣用的な医薬的意味
で使用されており、レファレント分子(この場合、EH
NA、9−OH−EHNAまたは8−OH−EHNA)
と構造上似てはいるが、標的を定め制御された方法で修
飾が加えられることにより、レファレント分子の特定置
換基が水素以外の別の置換基により置き換えられた(9
−OH−EHNAの9番ヒドロキシル基を水素原子によ
り置換すると、9−OH−EHNAの真の類似体ではな
く非修飾EHNAが得られるため)分子を包含する。化
学的類似体は「子孫」タイプの関係を必要とし、この場
合、類似体は既知化合物(親またはレファレント化合物
と呼ばれることも多い)の化学的修飾により生成され
る。従って、ヒドロキシル化化合物[10]、[14]
および[23]はEHNAの類似体であるが、EHNA
はそれらのヒドロキシル化化合物の類似体とはみなされ
ない。
HNA(レファレント分子)側鎖の8番および/または
9番の炭素原子の位置で修飾された類似体に限定され
る。本明細書では「類似体」の語は慣用的な医薬的意味
で使用されており、レファレント分子(この場合、EH
NA、9−OH−EHNAまたは8−OH−EHNA)
と構造上似てはいるが、標的を定め制御された方法で修
飾が加えられることにより、レファレント分子の特定置
換基が水素以外の別の置換基により置き換えられた(9
−OH−EHNAの9番ヒドロキシル基を水素原子によ
り置換すると、9−OH−EHNAの真の類似体ではな
く非修飾EHNAが得られるため)分子を包含する。化
学的類似体は「子孫」タイプの関係を必要とし、この場
合、類似体は既知化合物(親またはレファレント化合物
と呼ばれることも多い)の化学的修飾により生成され
る。従って、ヒドロキシル化化合物[10]、[14]
および[23]はEHNAの類似体であるが、EHNA
はそれらのヒドロキシル化化合物の類似体とはみなされ
ない。
【0084】同様に、本明細書で使用した“類似体”
は、別個かつ明瞭な薬理学的活性を有する第2成分分子
と結合したEHNA分子を含有する二官能性コンジュゲ
ートを含んでいない。例えば、EHNAが蛋白質に結合
しているものであるならば、生じたコンジュゲートは、
本明細書で使用した「類似体」とはみなさない。本明細
書で使用したEHNA類似体は、潜在的治療用ADA阻
害因子としてEHNAの既知および所望の活性を改善す
るために、相対的に小さい、低分子量物質が8番および
/または9番の炭素原子の位置でEHNA構造に結合し
ている分子に限定される。
は、別個かつ明瞭な薬理学的活性を有する第2成分分子
と結合したEHNA分子を含有する二官能性コンジュゲ
ートを含んでいない。例えば、EHNAが蛋白質に結合
しているものであるならば、生じたコンジュゲートは、
本明細書で使用した「類似体」とはみなさない。本明細
書で使用したEHNA類似体は、潜在的治療用ADA阻
害因子としてEHNAの既知および所望の活性を改善す
るために、相対的に小さい、低分子量物質が8番および
/または9番の炭素原子の位置でEHNA構造に結合し
ている分子に限定される。
【0085】また、8番または9番炭素原子の位置で修
飾されているEHNAの類似体は、ここに開示された薬
理学的許容性、ADA阻害効力および治療有用性という
必要条件を満たしてさえいれば、また上記類似体がAD
A阻害能力を保持し、Ki値が約10-7〜約10-10と
いう所望の範囲内に含まれてさえいれば(即ち、それら
は治療的に有効であるために充分に強力でなければなら
ないが、ADA酵素の不可逆的「自殺」阻害因子であっ
てはならない。)、それらも本発明の請求の範囲に包含
されることに留意すべきである。
飾されているEHNAの類似体は、ここに開示された薬
理学的許容性、ADA阻害効力および治療有用性という
必要条件を満たしてさえいれば、また上記類似体がAD
A阻害能力を保持し、Ki値が約10-7〜約10-10と
いう所望の範囲内に含まれてさえいれば(即ち、それら
は治療的に有効であるために充分に強力でなければなら
ないが、ADA酵素の不可逆的「自殺」阻害因子であっ
てはならない。)、それらも本発明の請求の範囲に包含
されることに留意すべきである。
【0086】本明細書に包含される類似体は、これらに
限定されないが、下記のとおり、側鎖の8番または9番
の炭素原子に結合した部分が、ハロゲン原子、例えば、
塩素またはフッ素;カルボン酸またはそれらの塩;エス
テルまたはエーテル結合を介して8番または9番の炭素
原子に結合した部分;または適切な窒素含有部分からな
る類似体である。
限定されないが、下記のとおり、側鎖の8番または9番
の炭素原子に結合した部分が、ハロゲン原子、例えば、
塩素またはフッ素;カルボン酸またはそれらの塩;エス
テルまたはエーテル結合を介して8番または9番の炭素
原子に結合した部分;または適切な窒素含有部分からな
る類似体である。
【0087】エーテル−結合部分(酸素原子によりEH
NA側鎖に結合したアルキル、アリール、アルケンおよ
びアルキン基を含む)は、更なる評価に期待できる基と
おもわれる。エステル−結合部分は、一般に、それら
が、様々の他の化学構造よりも、加水分解されやすく、
かつEHNA分子から切断されやすいようであるので、
評価に最適な候補とはみなされない。
NA側鎖に結合したアルキル、アリール、アルケンおよ
びアルキン基を含む)は、更なる評価に期待できる基と
おもわれる。エステル−結合部分は、一般に、それら
が、様々の他の化学構造よりも、加水分解されやすく、
かつEHNA分子から切断されやすいようであるので、
評価に最適な候補とはみなされない。
【0088】様々な窒素含有部分もまた、かかる部分を
有するEHNA類似体が適切な基準(例えば、類似体は
薬理学的に許容されなければならず、数週間または数カ
月、冷凍の必要なく貯蔵できる適当な化学安定性を有す
べきであり、ヒト血液中で不安定であったり、迅速に分
解してはならない、等)を満たすかどうかを測定するた
めの評価に適した候補を提供する。好適であり得る窒素
含有部分には、アミン、アミド、アジド、ニトリル、ラ
クタム、イミン、およびイミド部分がある。
有するEHNA類似体が適切な基準(例えば、類似体は
薬理学的に許容されなければならず、数週間または数カ
月、冷凍の必要なく貯蔵できる適当な化学安定性を有す
べきであり、ヒト血液中で不安定であったり、迅速に分
解してはならない、等)を満たすかどうかを測定するた
めの評価に適した候補を提供する。好適であり得る窒素
含有部分には、アミン、アミド、アジド、ニトリル、ラ
クタム、イミン、およびイミド部分がある。
【0089】本明細書の教示および請求の範囲によって
包含されるためには、いずれのEHNA類似体も、本明
細書に記載のような治療的に有用な類似体を製造する特
性を示さなければならない;即ち、そのような類似体
は、効果的な、好ましくは、約10-7ないし10-10モ
ルの所望範囲のKi値を有する、ADA阻害因子でなけ
ればならず;薬理学的に許容できなければならず、それ
には非毒性および非発癌性などの基準があり;さらに、
本明細書に記載した2つの用途(内部器官における虚血
または低酸素症損傷の低減、またはADA阻害因子の不
在下でADAにより分解される薬剤の効力の改善)のう
ち少なくとも1つに対して治療的に効果的でなければな
らない。
包含されるためには、いずれのEHNA類似体も、本明
細書に記載のような治療的に有用な類似体を製造する特
性を示さなければならない;即ち、そのような類似体
は、効果的な、好ましくは、約10-7ないし10-10モ
ルの所望範囲のKi値を有する、ADA阻害因子でなけ
ればならず;薬理学的に許容できなければならず、それ
には非毒性および非発癌性などの基準があり;さらに、
本明細書に記載した2つの用途(内部器官における虚血
または低酸素症損傷の低減、またはADA阻害因子の不
在下でADAにより分解される薬剤の効力の改善)のう
ち少なくとも1つに対して治療的に効果的でなければな
らない。
【0090】所望ならば、(分枝状側鎖、または長側鎖
を作るために)側鎖の8番または9番の炭素原子に直接
結合したその他の炭素原子を有するEHNA類似体もま
た、本明細書に記載の用途について評価できる。シェー
ファーおよびシュヴェンダーが1974年にこのような
幾つかの化合物の合成を報告し、ノニル側鎖が最高レベ
ルのADA阻害を与えたことを示したことから、このよ
うな類似体は、現在のところ、迅速な評価の最善の候補
とはみなされていない。それにもかかわらず、EHNA
類似体の更なる開発は、長側鎖または分枝状側鎖を有す
るEHNA変形体の初期研究を注意深く再評価すること
が充分に価値あることを指摘し得る。
を作るために)側鎖の8番または9番の炭素原子に直接
結合したその他の炭素原子を有するEHNA類似体もま
た、本明細書に記載の用途について評価できる。シェー
ファーおよびシュヴェンダーが1974年にこのような
幾つかの化合物の合成を報告し、ノニル側鎖が最高レベ
ルのADA阻害を与えたことを示したことから、このよ
うな類似体は、現在のところ、迅速な評価の最善の候補
とはみなされていない。それにもかかわらず、EHNA
類似体の更なる開発は、長側鎖または分枝状側鎖を有す
るEHNA変形体の初期研究を注意深く再評価すること
が充分に価値あることを指摘し得る。
【0091】本明細書で議論したLog PO/W(油/水
分配)係数は、潜在的に有用な指標として単独で、化合
物が本明細書に記載した様々なアッセイ(細胞培養試
験、灌流心臓試験を、および脳組織試験を含む)を用い
た試験および分析用の好適な候補を提供することを示唆
するために使用および意図する。Log PO/W値は、厳
密な要件としては使用または意図しない;その代わり、
本明細書に開示した発見および発明は、次の事実に集中
する:(1)側鎖の8番および/または9番の炭素原子
の位置で修飾されている様々なEHNA類似体は、心臓
および/または脳組織における虚血/低酸素症損傷を予
防および低減する点で、既に知られているEHNAの非
修飾形態または米国特許5,491,146号に既に開示されて
いるEHNAの8番/9番加水分解類似体のいずれかよ
りも優れた効力を有する;さらに(2)出願人は、虚血
および低酸素症損傷を低減するための最善の効力を有す
るEHNA類似体は、既に開示されている加水分解EH
NA類似体よりも脂肪親和性である。
分配)係数は、潜在的に有用な指標として単独で、化合
物が本明細書に記載した様々なアッセイ(細胞培養試
験、灌流心臓試験を、および脳組織試験を含む)を用い
た試験および分析用の好適な候補を提供することを示唆
するために使用および意図する。Log PO/W値は、厳
密な要件としては使用または意図しない;その代わり、
本明細書に開示した発見および発明は、次の事実に集中
する:(1)側鎖の8番および/または9番の炭素原子
の位置で修飾されている様々なEHNA類似体は、心臓
および/または脳組織における虚血/低酸素症損傷を予
防および低減する点で、既に知られているEHNAの非
修飾形態または米国特許5,491,146号に既に開示されて
いるEHNAの8番/9番加水分解類似体のいずれかよ
りも優れた効力を有する;さらに(2)出願人は、虚血
および低酸素症損傷を低減するための最善の効力を有す
るEHNA類似体は、既に開示されている加水分解EH
NA類似体よりも脂肪親和性である。
【0092】また、類似体の組織防護効力は、単離状態
のいずれかの単一因子ではなく因子の組み合わせに左右
されることに留意すべきである。他のパラメーターが、
虚血または低酸素症損傷に対する防護的有用性を予測す
る上でのより良い精度を表すことが示されるまで、低い
Ki値および高いPo/w値という組み合わせが、いずれ
かの特性単独で判断する場合よりも確かな指標としてみ
なされるべきである。今の時点で、現在までに完了した
試験に基づくと、類似体は、(a)約5×10-9未満の
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値、および
(b)少なくとも約2のオクタノール/水分配係数を両
方とも有するべきであると考えられる。
のいずれかの単一因子ではなく因子の組み合わせに左右
されることに留意すべきである。他のパラメーターが、
虚血または低酸素症損傷に対する防護的有用性を予測す
る上でのより良い精度を表すことが示されるまで、低い
Ki値および高いPo/w値という組み合わせが、いずれ
かの特性単独で判断する場合よりも確かな指標としてみ
なされるべきである。今の時点で、現在までに完了した
試験に基づくと、類似体は、(a)約5×10-9未満の
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値、および
(b)少なくとも約2のオクタノール/水分配係数を両
方とも有するべきであると考えられる。
【0093】この特性の組み合わせは、常に信頼できる
能力指標ではない。例えば、非修飾EHNAの純粋な
(+)異性体は、両方の所望範囲(Ki=3×10-9;L
ogPO/W=2.6)内に減少し、依然として、虚血およ
び低酸素症損傷に対する保護の上で9−クロロ−EHN
Aまたは9−フタルイミド−EHNAのいずれかより
も、実質的に有益性が低いことを示した。従って、所望
のKiおよびLog PO /W値の組み合わせは、単に、候
補類似体が更なる評価に期待できる候補であることの指
標とみなすべきである。このような候補化合物はいずれ
も、虚血/低酸素症損傷を低減するその能力の信頼でき
る評価に到達するために、実際の虚血および/または低
酸素症に関わる試験で評価されなければならない。
能力指標ではない。例えば、非修飾EHNAの純粋な
(+)異性体は、両方の所望範囲(Ki=3×10-9;L
ogPO/W=2.6)内に減少し、依然として、虚血およ
び低酸素症損傷に対する保護の上で9−クロロ−EHN
Aまたは9−フタルイミド−EHNAのいずれかより
も、実質的に有益性が低いことを示した。従って、所望
のKiおよびLog PO /W値の組み合わせは、単に、候
補類似体が更なる評価に期待できる候補であることの指
標とみなすべきである。このような候補化合物はいずれ
も、虚血/低酸素症損傷を低減するその能力の信頼でき
る評価に到達するために、実際の虚血および/または低
酸素症に関わる試験で評価されなければならない。
【0094】また、9−ベンゾイルオキシ−EHNA類
似体は、表1に列挙された全類似体の中で低いKi値お
よび高いPo/w値という最も優れた組み合わせを有する
ことが注目された。将来、それは、細胞培養および無傷
組織の両試験で試験されると思われる。それは、ベンゾ
イルオキシ基が様々な哺乳類酵素によりEHNA分子か
ら切断され易く、それによって9−OH−EHNAに変
換され、比較的低い組織保護効力を有することから、今
までに実施されたアッセイでは試験されなかった。
似体は、表1に列挙された全類似体の中で低いKi値お
よび高いPo/w値という最も優れた組み合わせを有する
ことが注目された。将来、それは、細胞培養および無傷
組織の両試験で試験されると思われる。それは、ベンゾ
イルオキシ基が様々な哺乳類酵素によりEHNA分子か
ら切断され易く、それによって9−OH−EHNAに変
換され、比較的低い組織保護効力を有することから、今
までに実施されたアッセイでは試験されなかった。
【0095】また、異なる類似体が異なる過多の組織お
よび器官において異なる活性を有するようであることが
認識されている。例えば、今までに完了した試験から、
虚血損傷に対して心筋を保護する上での9−クロロ−E
HNAおよび9−フタルイミド−EHNA間の差異は比
較的軽微であったことが示されている。しかしながら、
フタルイミド類似体は、脳細胞での細胞培養試験におい
て著しく優れた効力を示す傾向があった。従って、ある
類似体が心筋の防護に最善である場合もあれば、異なる
類似体が脳組織の防護に最善である場合もあることが予
想される。
よび器官において異なる活性を有するようであることが
認識されている。例えば、今までに完了した試験から、
虚血損傷に対して心筋を保護する上での9−クロロ−E
HNAおよび9−フタルイミド−EHNA間の差異は比
較的軽微であったことが示されている。しかしながら、
フタルイミド類似体は、脳細胞での細胞培養試験におい
て著しく優れた効力を示す傾向があった。従って、ある
類似体が心筋の防護に最善である場合もあれば、異なる
類似体が脳組織の防護に最善である場合もあることが予
想される。
【0096】ヒトまたは動物へのこの発明の化合物の投
与は、経口投与または静脈内もしくは筋肉内注射経路を
含め、血流中へ化合物を導入させ得る技術であればいず
れによっても行われ得る。活性化合物は、通常、医薬製
剤、例えば注射用水性担体、または経口摂取用のカプセ
ル、錠剤もしくは液体形態で投与される。上記製剤は、
1種またはそれ以上の活性化合物を1種またはそれ以上
の医薬的に許容し得る担体または希釈剤と混合して成る
混合物を含み得る。親油性薬剤を注射用に製剤化する場
合、通常それらを、水、緩衝化合物(例えばカルボン酸
およびその塩の混合物)、および複数のヒドロキシル基
を有する有機化合物と混合する。プロピレングリコー
ル、デキストラン化合物およびシクロデキストリン化合
物も上記目的に頻用される。
与は、経口投与または静脈内もしくは筋肉内注射経路を
含め、血流中へ化合物を導入させ得る技術であればいず
れによっても行われ得る。活性化合物は、通常、医薬製
剤、例えば注射用水性担体、または経口摂取用のカプセ
ル、錠剤もしくは液体形態で投与される。上記製剤は、
1種またはそれ以上の活性化合物を1種またはそれ以上
の医薬的に許容し得る担体または希釈剤と混合して成る
混合物を含み得る。親油性薬剤を注射用に製剤化する場
合、通常それらを、水、緩衝化合物(例えばカルボン酸
およびその塩の混合物)、および複数のヒドロキシル基
を有する有機化合物と混合する。プロピレングリコー
ル、デキストラン化合物およびシクロデキストリン化合
物も上記目的に頻用される。
【0097】所望ならば、他の治療剤(例えば抗癌性ま
たは抗ウイルス性ヌクレオシド類似体)もまた、上記の
EHNA類似体を含む注射可能または摂取可能製剤中に
存在し得る。EHNA類似体は、ADA酵素によるヌク
レオシド類似体の分解を抑制することにより、抗癌性ま
たは抗ウイルス性薬剤の半減期を延長させ得る(および
治療的有効性を増大し得る)ため、特に、ADA−阻害
EHNA類似体と混合させた、通常はADAにより分解
される抗癌性または抗ウイルス性ヌクレオシド類似体と
EHNA類似体との混合物は非常に有用であり得る。
たは抗ウイルス性ヌクレオシド類似体)もまた、上記の
EHNA類似体を含む注射可能または摂取可能製剤中に
存在し得る。EHNA類似体は、ADA酵素によるヌク
レオシド類似体の分解を抑制することにより、抗癌性ま
たは抗ウイルス性薬剤の半減期を延長させ得る(および
治療的有効性を増大し得る)ため、特に、ADA−阻害
EHNA類似体と混合させた、通常はADAにより分解
される抗癌性または抗ウイルス性ヌクレオシド類似体と
EHNA類似体との混合物は非常に有用であり得る。
【0098】
実施例1 9−OH−EHNA類似体の合成 本実施例は、完全な化学名および9−OH−EHNAの
合成に使用された出発試薬および中間体の化合物番号を
列記する。その分子構造を図1に示す。合成法は、米国
特許第5,491,146号(1993年2月13日)の
実施例に詳述しており、その内容を参考として本明細書
に包含させる。これらの合成法はまたヴァルギーズ等、
1994にも記載されており、その教示もまた本明細書
に参考として包含させる。
合成に使用された出発試薬および中間体の化合物番号を
列記する。その分子構造を図1に示す。合成法は、米国
特許第5,491,146号(1993年2月13日)の
実施例に詳述しており、その内容を参考として本明細書
に包含させる。これらの合成法はまたヴァルギーズ等、
1994にも記載されており、その教示もまた本明細書
に参考として包含させる。
【0099】化合物1:(2S,3S)−3−(ベンジ
ルオキシ)−1,2−エポキシブタン 化合物2:(2S,3S)−2−O−ベンジル−2,3−
ノナ−8−エン−ジオール 化合物3:(2S,3S)−2−O−ベンジル−3−O
−トシル−2,3−ノナ−8−エン−ジオール 化合物4:(2S,3R)−3−アジド−2−O−ベン
ジル−2−ノナ−8−エン−オール 化合物5:(2S,3R)−3−アミノ−2−O−ベン
ジル−2−ノナ−8−エン−オール 化合物6:5−アミノ−6−クロロ−4[2(S)−O
−ベンジル−3(R)−ノナ−8−エニル]アミノピリ
ミジン 化合物7:6−クロロ−9−[2(S)−O−ベンジル
−3(R)−ノナ−8−エニル]プリン 化合物8:9−[2(S)−O−ベンジル−3(R)−
ノナ−8−エニル]アデニン 化合物9:9−[2(S)−O−ベンジル−9−ヒドロ
キシ−3(R)−ノニル]アデニン 化合物10:9−[2(S),9−ジヒドロキシ−3
(R)−ノニル]アデニン。これは、実施例3で試験し
た9−OH−EHNA類似体である。
ルオキシ)−1,2−エポキシブタン 化合物2:(2S,3S)−2−O−ベンジル−2,3−
ノナ−8−エン−ジオール 化合物3:(2S,3S)−2−O−ベンジル−3−O
−トシル−2,3−ノナ−8−エン−ジオール 化合物4:(2S,3R)−3−アジド−2−O−ベン
ジル−2−ノナ−8−エン−オール 化合物5:(2S,3R)−3−アミノ−2−O−ベン
ジル−2−ノナ−8−エン−オール 化合物6:5−アミノ−6−クロロ−4[2(S)−O
−ベンジル−3(R)−ノナ−8−エニル]アミノピリ
ミジン 化合物7:6−クロロ−9−[2(S)−O−ベンジル
−3(R)−ノナ−8−エニル]プリン 化合物8:9−[2(S)−O−ベンジル−3(R)−
ノナ−8−エニル]アデニン 化合物9:9−[2(S)−O−ベンジル−9−ヒドロ
キシ−3(R)−ノニル]アデニン 化合物10:9−[2(S),9−ジヒドロキシ−3
(R)−ノニル]アデニン。これは、実施例3で試験し
た9−OH−EHNA類似体である。
【0100】実施例2 8−OH−EHNAおよび8,9−ジヒドロキシ類似体
の合成 本実施例は、完全な化学名および8−OH−EHNAお
よび8,9−ジヒドロキシ−EHNAの合成に使用され
た出発試薬および中間体の化合物番号を列記する。その
分子構造を図2および3に示す。合成法は、米国特許第
5,491,146号(1993年2月13日)の実施例
に詳述しており、その内容を参考として本明細書に包含
させる。 化合物11:6−クロロ−9[2(S)−O−ベンジル
−8,9−エポキシ−3(R)−ノニル]プリン 化合物12:6−クロロ−9[2(S)−O−ベンジル
−8,9−ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]プリン 化合物13:9−[2(S)−O−ベンジル−8,9−
ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]アデニン 化合物[12]は、[8]の製造に関して記載された方
法に従い[11]から得られ、収率は90%であった。 化合物14:9−[2(S),8,9−トリヒドロキシ−
3(R)−ノニル]アデニン。この化合物はEHNAの
8,9−ジヒドロキシ類似体であり、実施例3の記載に
従い試験された。それはADA活性の適度に有効な阻害
剤であることが示されたが、その効力は9−OH−EH
NA類似体よりも低いため、それ以上は試験されなかっ
た。 化合物15:(2S,3S)−2−O−ベンジル−3−
O−トシル−8,9−エポキシ−2,3−ノナンジオール 化合物16:(2S,3S)−2−O−ベンジル−3−
O−トシル−2,3,8−ノネントリオール 化合物17:(2S,3S)−2−O−ベンジル−3−
O−トシル−8−O−テトラヒドロピラニル−2,3,8
−ノナントリオール 化合物18:(2S,3R)−3−アジド−2−O−ベ
ンジル−8−O−テトラヒドロピラニル−2,8−ノナ
ンジオール 化合物19:(2S,3R)−3−アミノ−2−O−ベ
ンジル−8−O−テトラヒドロピラニル−2,8−ノナ
ンジオール 化合物20:5−アミノ−6−クロロ−4[2(S)−
O−ベンジル−8−O−テトラヒドロピラニル−3
(R)−2,8−ジヒドロキシノニル]アミノピリミジ
ン 化合物21:6−クロロ−9−[2(S)−O−ベンジ
ル−2,8−ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]プリン 化合物22:9−[2(S)−O−ベンジル−2,8−
ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]アデニン 化合物23:9−[2(S),8−ジヒドロキシ−3
(R)−ノニル]アデニン。この化合物はEHNAの8
−ヒドロキシ類似体であり、実施例3記載の要領で試験
された。それは、所望の範囲内でADA活性を阻害する
ことが示されたが、その効力は9−OH−EHNA類似
体よりも低かったため、それ以上は試験されなかった。
の合成 本実施例は、完全な化学名および8−OH−EHNAお
よび8,9−ジヒドロキシ−EHNAの合成に使用され
た出発試薬および中間体の化合物番号を列記する。その
分子構造を図2および3に示す。合成法は、米国特許第
5,491,146号(1993年2月13日)の実施例
に詳述しており、その内容を参考として本明細書に包含
させる。 化合物11:6−クロロ−9[2(S)−O−ベンジル
−8,9−エポキシ−3(R)−ノニル]プリン 化合物12:6−クロロ−9[2(S)−O−ベンジル
−8,9−ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]プリン 化合物13:9−[2(S)−O−ベンジル−8,9−
ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]アデニン 化合物[12]は、[8]の製造に関して記載された方
法に従い[11]から得られ、収率は90%であった。 化合物14:9−[2(S),8,9−トリヒドロキシ−
3(R)−ノニル]アデニン。この化合物はEHNAの
8,9−ジヒドロキシ類似体であり、実施例3の記載に
従い試験された。それはADA活性の適度に有効な阻害
剤であることが示されたが、その効力は9−OH−EH
NA類似体よりも低いため、それ以上は試験されなかっ
た。 化合物15:(2S,3S)−2−O−ベンジル−3−
O−トシル−8,9−エポキシ−2,3−ノナンジオール 化合物16:(2S,3S)−2−O−ベンジル−3−
O−トシル−2,3,8−ノネントリオール 化合物17:(2S,3S)−2−O−ベンジル−3−
O−トシル−8−O−テトラヒドロピラニル−2,3,8
−ノナントリオール 化合物18:(2S,3R)−3−アジド−2−O−ベ
ンジル−8−O−テトラヒドロピラニル−2,8−ノナ
ンジオール 化合物19:(2S,3R)−3−アミノ−2−O−ベ
ンジル−8−O−テトラヒドロピラニル−2,8−ノナ
ンジオール 化合物20:5−アミノ−6−クロロ−4[2(S)−
O−ベンジル−8−O−テトラヒドロピラニル−3
(R)−2,8−ジヒドロキシノニル]アミノピリミジ
ン 化合物21:6−クロロ−9−[2(S)−O−ベンジ
ル−2,8−ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]プリン 化合物22:9−[2(S)−O−ベンジル−2,8−
ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]アデニン 化合物23:9−[2(S),8−ジヒドロキシ−3
(R)−ノニル]アデニン。この化合物はEHNAの8
−ヒドロキシ類似体であり、実施例3記載の要領で試験
された。それは、所望の範囲内でADA活性を阻害する
ことが示されたが、その効力は9−OH−EHNA類似
体よりも低かったため、それ以上は試験されなかった。
【0101】実施例3 ADA阻害に関する試験 ハリマン等(1992)の記載に従い、265nmでの
直接分光測光検定法により30℃で測定されたうし腸A
DA(タイプIII、シグマ・ケミカル・カンパニー)を
用いることにより、化合物[10](9−ヒドロキシ類
似体)、化合物[23](8−ヒドロキシ類似体)およ
び化合物[14](8,9−ジヒドロキシ類似体)を、
ADA活性について試験した。これらの試験では細胞外
酵素製品を使用したため、酵素へ到達させるのに類似体
のいずれかを細胞へ入り込ませる必要はなかった。表1
に列挙されているKi値が示すところでは、標定量のA
DA酵素の50%不活化を達成するのにより少ない量で
済むことから、9−OH類似体が他のヒドロキシル化類
似体のどれよりも強力であった。より強力であるため、
9−ヒドロキシ類似体は、他の類似体合成用の出発化合
物として使用された。
直接分光測光検定法により30℃で測定されたうし腸A
DA(タイプIII、シグマ・ケミカル・カンパニー)を
用いることにより、化合物[10](9−ヒドロキシ類
似体)、化合物[23](8−ヒドロキシ類似体)およ
び化合物[14](8,9−ジヒドロキシ類似体)を、
ADA活性について試験した。これらの試験では細胞外
酵素製品を使用したため、酵素へ到達させるのに類似体
のいずれかを細胞へ入り込ませる必要はなかった。表1
に列挙されているKi値が示すところでは、標定量のA
DA酵素の50%不活化を達成するのにより少ない量で
済むことから、9−OH類似体が他のヒドロキシル化類
似体のどれよりも強力であった。より強力であるため、
9−ヒドロキシ類似体は、他の類似体合成用の出発化合
物として使用された。
【0102】表1は、実施例1、2または5に列挙され
た最終(脱保護)類似体の全てに関するADA阻害デー
タおよびオクタノール−水分配係数(親油性の指数)を
まとめたものである。
た最終(脱保護)類似体の全てに関するADA阻害デー
タおよびオクタノール−水分配係数(親油性の指数)を
まとめたものである。
【0103】実施例4 組織への虚血損傷からの防護に関する9−OH−EHN
Aの試験 EHNAの9−ヒドロキシおよび8−ヒドロキシ類似体
の合成後、本出願人は、試料をユニバーシティ・オブ・
ロードアイランドにあるデパートメント・オブ・ファー
マコロジー・アンド・トキシコロジーのロバート・ロジ
ャーズ博士に提供した。9−OH−EHNAの量は充分
であり、8−OH−EHNAの量はそれより少なかっ
た。従って、ほとんどの試験では9−OH−EHNAを
使用し、それと非修飾EHNAおよびジスルフィラムと
いう心臓血管組織においてある種の防護的抗虚血効果を
有することが知られている非関連化合物とを比較した。
ロジャーズ博士により行われた試験では、「作業心臓」
標本として知られ汎用されているプロトコルが使用され
た。これらの試験では、実験動物(雄のスプラーグ・ド
ーリーラットを使用)を殺して無傷の心臓を摘出し、一
定時間の間控えめな量(または不足気味)の酸素および
グルコースを含む液体により心臓を潅流した。これらの
実験で使用された方法は、ダビドフおよびロジャーズ、
「ハイパーテンション」15:633−642(199
0)に詳細に記載されているが、ただしある種の小さな
修正が加えられた。左心房を15cmH2O圧で満た
し、左心室を、72mmHgに等しい圧力に対して緩衝
液充填カラム中へ排出させたが、虚血期間は例外とし
た。潅流液は、HCO3 -(25ミリモル)、Ca
++(2.2ミリモル)およびグルコース(10ミリモ
ル)を含むクレブス−ヘンゼレイト緩衝液であった。9
5%O2および5%CO2で処理すると、潅流液のpHは
7.4±0.2であった。潅流液および周囲温度を37℃
に維持し、心臓の鼓動は自然にまかせておいた。
Aの試験 EHNAの9−ヒドロキシおよび8−ヒドロキシ類似体
の合成後、本出願人は、試料をユニバーシティ・オブ・
ロードアイランドにあるデパートメント・オブ・ファー
マコロジー・アンド・トキシコロジーのロバート・ロジ
ャーズ博士に提供した。9−OH−EHNAの量は充分
であり、8−OH−EHNAの量はそれより少なかっ
た。従って、ほとんどの試験では9−OH−EHNAを
使用し、それと非修飾EHNAおよびジスルフィラムと
いう心臓血管組織においてある種の防護的抗虚血効果を
有することが知られている非関連化合物とを比較した。
ロジャーズ博士により行われた試験では、「作業心臓」
標本として知られ汎用されているプロトコルが使用され
た。これらの試験では、実験動物(雄のスプラーグ・ド
ーリーラットを使用)を殺して無傷の心臓を摘出し、一
定時間の間控えめな量(または不足気味)の酸素および
グルコースを含む液体により心臓を潅流した。これらの
実験で使用された方法は、ダビドフおよびロジャーズ、
「ハイパーテンション」15:633−642(199
0)に詳細に記載されているが、ただしある種の小さな
修正が加えられた。左心房を15cmH2O圧で満た
し、左心室を、72mmHgに等しい圧力に対して緩衝
液充填カラム中へ排出させたが、虚血期間は例外とし
た。潅流液は、HCO3 -(25ミリモル)、Ca
++(2.2ミリモル)およびグルコース(10ミリモ
ル)を含むクレブス−ヘンゼレイト緩衝液であった。9
5%O2および5%CO2で処理すると、潅流液のpHは
7.4±0.2であった。潅流液および周囲温度を37℃
に維持し、心臓の鼓動は自然にまかせておいた。
【0104】潅流開始後、摘出心臓を10分間安定させ
ておき、次いで、試験薬剤(非修飾EHNA、9−OH
−EHNAまたはジスルフィラム)の1種または希エチ
ルアルコール(EHNAまたは9−ヒドロキシ−EHN
Aの溶解度を高めるのに使用)もしくは希ジメチルスル
ホキシド(ジスルフィラムの溶解度を高めるのに使用)
を含む緩衝食塩水によりそれらを10分間処理した。
ておき、次いで、試験薬剤(非修飾EHNA、9−OH
−EHNAまたはジスルフィラム)の1種または希エチ
ルアルコール(EHNAまたは9−ヒドロキシ−EHN
Aの溶解度を高めるのに使用)もしくは希ジメチルスル
ホキシド(ジスルフィラムの溶解度を高めるのに使用)
を含む緩衝食塩水によりそれらを10分間処理した。
【0105】安定化させ、処理した後、心臓を20分間
シミュレーション的虚血状態においた。この期間中、酸
素を潅流液には全く加えなかった。虚血期間が終了する
と、酸素を再び潅流緩衝液に加え、10分間にわたって
下記パラメーターを測定した。 LVPP−左心室脈圧(時間依存圧、ピーク圧−拡張期
圧として算出、単位はmmHg、すなわち水銀柱のミリ
メートル数) LVEDP−左心室最終拡張期圧(すなわち、拡張期充
満中における心室の弛緩に応じた時間依存圧、mmH
g) CFR−冠動脈流速(ml/分) HR−自発的鼓動速度(鼓動数/分) ECG−心電図(表面電位、mV)
シミュレーション的虚血状態においた。この期間中、酸
素を潅流液には全く加えなかった。虚血期間が終了する
と、酸素を再び潅流緩衝液に加え、10分間にわたって
下記パラメーターを測定した。 LVPP−左心室脈圧(時間依存圧、ピーク圧−拡張期
圧として算出、単位はmmHg、すなわち水銀柱のミリ
メートル数) LVEDP−左心室最終拡張期圧(すなわち、拡張期充
満中における心室の弛緩に応じた時間依存圧、mmH
g) CFR−冠動脈流速(ml/分) HR−自発的鼓動速度(鼓動数/分) ECG−心電図(表面電位、mV)
【0106】これらの結果は、EHNAおよび9−ヒド
ロキシ−EHNAが両方とも、細動の発生を低減化させ
ることを示していた。それらの間の差異は大したことは
なかった。また、EHNAおよび9−OH−EHNAは
両方とも、虚血後にLVPPおよび冠動脈流速の両方を
適度に高めた。また、それらの効果は有効レベルでは互
いに差異はなかった。
ロキシ−EHNAが両方とも、細動の発生を低減化させ
ることを示していた。それらの間の差異は大したことは
なかった。また、EHNAおよび9−OH−EHNAは
両方とも、虚血後にLVPPおよび冠動脈流速の両方を
適度に高めた。また、それらの効果は有効レベルでは互
いに差異はなかった。
【0107】これらの初期試験においてEHNAおよび
9−OH−EHNA間で観察される最も重要な差異は、
LVEDP(左心室最終拡張期圧)の測定で現れた。こ
のパラメーターは、左心室壁の筋肉が収縮後敏速に弛緩
し得るか否かを示す。収縮間における拡張期弛緩中、敏
速な弛緩によって心臓のポンピング小室が血液で満たさ
れるため、前記弛緩は不可欠である。LVEDPレベル
が高いということは、心筋が虚血損傷により硬直してし
まって、もはや充分な柔軟性および弾力性がなく、拡張
期弛緩中にポンピング小室を血液で適度に満たすことも
できないことを示すため、それは極度に望ましくない。
これらの試験において、9−OH−EHNAは、非修飾
EHNAよりも筋肉硬直からの保護を示すレベルが高か
った。
9−OH−EHNA間で観察される最も重要な差異は、
LVEDP(左心室最終拡張期圧)の測定で現れた。こ
のパラメーターは、左心室壁の筋肉が収縮後敏速に弛緩
し得るか否かを示す。収縮間における拡張期弛緩中、敏
速な弛緩によって心臓のポンピング小室が血液で満たさ
れるため、前記弛緩は不可欠である。LVEDPレベル
が高いということは、心筋が虚血損傷により硬直してし
まって、もはや充分な柔軟性および弾力性がなく、拡張
期弛緩中にポンピング小室を血液で適度に満たすことも
できないことを示すため、それは極度に望ましくない。
これらの試験において、9−OH−EHNAは、非修飾
EHNAよりも筋肉硬直からの保護を示すレベルが高か
った。
【0108】これらの潅流心臓標本における8−OH−
EHNA類似体の試験は、少量しか入手できなかったた
め、限定されたものだった。しかしながら、それらの限
定された試験では、左心室硬直およびLVEDPの低減
化において8−OH−EHNA類似体が9−OH−EH
NAほど強力ではないことが示された。
EHNA類似体の試験は、少量しか入手できなかったた
め、限定されたものだった。しかしながら、それらの限
定された試験では、左心室硬直およびLVEDPの低減
化において8−OH−EHNA類似体が9−OH−EH
NAほど強力ではないことが示された。
【0109】9−OH−EHNAはADA阻害剤として
8−OH−EHNAより強力であり、9−OH−EHN
Aは心筋硬直の低減化においてさらに有用な効果を有す
ると思われたため、後続の研究では、他の類似体合成用
の出発化合物として9−OH−EHNA、化合物[1
0]またはそのベンジル保護前駆体、化合物[9]を使
用した。
8−OH−EHNAより強力であり、9−OH−EHN
Aは心筋硬直の低減化においてさらに有用な効果を有す
ると思われたため、後続の研究では、他の類似体合成用
の出発化合物として9−OH−EHNA、化合物[1
0]またはそのベンジル保護前駆体、化合物[9]を使
用した。
【0110】ロジャーズ教授が使用した方法は、実施例
6記載の心筋試験とはいくつかの点で僅かに異なるもの
で、その後コロメド、インコーポレイテッド(トロイ、
ニューヨーク)という契約研究会社で行われた。出願
人、サイプロス・ファーマシューティカル・コーポレー
ションとの契約のもと、コロメドにより行われた試験に
おいて、9−OH−EHNAは、心筋防護について非修
飾EHNAを凌ぐ改良を殆どまたは全く示さず、試験に
よってはEHNAほどの効力も示さないことがあった。
しかしながら、そのときまでに、他のさらに親油性の高
い類似体(9−クロロ−EHNAおよび9−フタルイミ
ド−EHNAを含む)が既に合成され、試験されてい
た。実施例6に記載されているところによると、それら
の他の類似体は、EHNAまたは9−OH−EHNAと
比べ、虚血に対して心筋を防護する上で重大な利点を示
した。従って、後続の研究はそれらの他の類似体に向け
られ、9−OH−EHNAおよび8−OH−EHNAに
ついてはそれ以上積極的には試験されていない。
6記載の心筋試験とはいくつかの点で僅かに異なるもの
で、その後コロメド、インコーポレイテッド(トロイ、
ニューヨーク)という契約研究会社で行われた。出願
人、サイプロス・ファーマシューティカル・コーポレー
ションとの契約のもと、コロメドにより行われた試験に
おいて、9−OH−EHNAは、心筋防護について非修
飾EHNAを凌ぐ改良を殆どまたは全く示さず、試験に
よってはEHNAほどの効力も示さないことがあった。
しかしながら、そのときまでに、他のさらに親油性の高
い類似体(9−クロロ−EHNAおよび9−フタルイミ
ド−EHNAを含む)が既に合成され、試験されてい
た。実施例6に記載されているところによると、それら
の他の類似体は、EHNAまたは9−OH−EHNAと
比べ、虚血に対して心筋を防護する上で重大な利点を示
した。従って、後続の研究はそれらの他の類似体に向け
られ、9−OH−EHNAおよび8−OH−EHNAに
ついてはそれ以上積極的には試験されていない。
【0111】実施例5 改善された抗虚血特性を有するEHNAの他の類似体の
合成 この実施例および図4では、EHNAの幾つかの追加的
類似体の合成について説明している。特記されている場
合を除き、下記合成反応では、出発試薬としてベンジル
保護化合物[9](実施例1に記載)を使用し、全有機
溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下
蒸発乾燥させた。クロマトグラフィー溶媒の割合はv/
vで示す。フラッシュカラムクロマトグラフィーに好適
なシリカゲル(Davison, grade H, 230-245mesh)を、Fis
her Scientificから購入した。Chromatotron(遠心的に
加速、分取薄層、ラジアルクロマトグラフ)モデル73
24Tを種々の分離を簡潔させるために使用した。
合成 この実施例および図4では、EHNAの幾つかの追加的
類似体の合成について説明している。特記されている場
合を除き、下記合成反応では、出発試薬としてベンジル
保護化合物[9](実施例1に記載)を使用し、全有機
溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下
蒸発乾燥させた。クロマトグラフィー溶媒の割合はv/
vで示す。フラッシュカラムクロマトグラフィーに好適
なシリカゲル(Davison, grade H, 230-245mesh)を、Fis
her Scientificから購入した。Chromatotron(遠心的に
加速、分取薄層、ラジアルクロマトグラフ)モデル73
24Tを種々の分離を簡潔させるために使用した。
【0112】分子構造は、多くの方法で確認した。元素
分析(測定値対計算値の比較のため)は、MHW Labora
tories(Phoenix, AZ)で行った。融点は、Buchi 535融点
装置で測定し、1H NMRスペクトルはVarian EM-39
0、Bruker AM-300またはBruker AM-500スペクトロメー
ターで記録した。光学rpmは、Perkin Elmer Model 141
デジタル読み取りポラリメーターで得た。これらのすべ
ての分析は、限定された範囲のデータを提供し、各化合
物は分析上純粋な形で生成されることが確認されたが、
ただし化合物[26]および[28]については例外で
あった。これらは完成類似体ではなく中間体であり、充
分に精製されていたわけではなかった。
分析(測定値対計算値の比較のため)は、MHW Labora
tories(Phoenix, AZ)で行った。融点は、Buchi 535融点
装置で測定し、1H NMRスペクトルはVarian EM-39
0、Bruker AM-300またはBruker AM-500スペクトロメー
ターで記録した。光学rpmは、Perkin Elmer Model 141
デジタル読み取りポラリメーターで得た。これらのすべ
ての分析は、限定された範囲のデータを提供し、各化合
物は分析上純粋な形で生成されることが確認されたが、
ただし化合物[26]および[28]については例外で
あった。これらは完成類似体ではなく中間体であり、充
分に精製されていたわけではなかった。
【0113】実施例3記載の方法を用いることにより、
ADA酵素阻害について、ここに記載されている最終
(脱保護)類似体(化合物[25]、[27]、[2
9]、[31]および[32])を試験すると、全て所
望の範囲の効力を有することが見いだされ、それらがA
DA酵素を阻害し得、不可逆的にそれを無力化すること
もないことが示された。これらのKi値は表1に示され
ている。
ADA酵素阻害について、ここに記載されている最終
(脱保護)類似体(化合物[25]、[27]、[2
9]、[31]および[32])を試験すると、全て所
望の範囲の効力を有することが見いだされ、それらがA
DA酵素を阻害し得、不可逆的にそれを無力化すること
もないことが示された。これらのKi値は表1に示され
ている。
【0114】化合物24:9−[9−ベンゾイルオキシ
−2(S)−O−ベンジル−3(R)−ノニル]アデニ
ン 2番炭素に結合したベンゾイルオキシ基および9番炭素
原子にベンジルオキシ基を有するこの類似体は、THF
(5ml)中、化合物[9](314mg、0.82ミ
リモル)、安息香酸(BzOH、122mg、1ミリモ
ル)およびトリフェニルホスフィン(PPh3、262
mg、1ミリモル)から成る撹拌溶液にN,N−ジイソ
プロピルアゾ−ジカルボキシレート(DIAD、202
mg、1ミリモル)を加えることにより製造された。混
合物を室温で24時間撹拌し、沈澱したトリフェニルホ
スフィンオキシドを濾過した。濾液を濃縮し、残留物
を、酢酸エチル(EtOAc)を用いるシリカゲルクロ
マトグラフィーにかけると、[24]が得られ、9:1
のEtOAcおよびメタノール(MeOH)を用いるプ
レパラティブ薄層クロマトグラフィー(TLC)により
さらに精製した。収量は250mg(63%)であっ
た。
−2(S)−O−ベンジル−3(R)−ノニル]アデニ
ン 2番炭素に結合したベンゾイルオキシ基および9番炭素
原子にベンジルオキシ基を有するこの類似体は、THF
(5ml)中、化合物[9](314mg、0.82ミ
リモル)、安息香酸(BzOH、122mg、1ミリモ
ル)およびトリフェニルホスフィン(PPh3、262
mg、1ミリモル)から成る撹拌溶液にN,N−ジイソ
プロピルアゾ−ジカルボキシレート(DIAD、202
mg、1ミリモル)を加えることにより製造された。混
合物を室温で24時間撹拌し、沈澱したトリフェニルホ
スフィンオキシドを濾過した。濾液を濃縮し、残留物
を、酢酸エチル(EtOAc)を用いるシリカゲルクロ
マトグラフィーにかけると、[24]が得られ、9:1
のEtOAcおよびメタノール(MeOH)を用いるプ
レパラティブ薄層クロマトグラフィー(TLC)により
さらに精製した。収量は250mg(63%)であっ
た。
【0115】化合物25:9−[9−ベンゾイルオキシ
−2(S)−ヒドロキシ−3(R)−ノニル]アデニン 9番炭素原子に結合したベンゾイルオキシ基を有するこ
のアルコールは、エタノール(EtOH、18ml)お
よびシクロヘキサン(6ml)中化合物[24](20
0mg)を20%水酸化パラジウム・炭素(PdOH2
/C、0.15g)で処理することにより生成された。
懸濁液を12時間還流撹拌した。室温に冷却後、混合物
を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残留物をシリカによる
クロマトグラフィー(EtOAcおよびMeOH、9:
1)にかけると、純粋な[25]、130mg(80
%)が得られた。
−2(S)−ヒドロキシ−3(R)−ノニル]アデニン 9番炭素原子に結合したベンゾイルオキシ基を有するこ
のアルコールは、エタノール(EtOH、18ml)お
よびシクロヘキサン(6ml)中化合物[24](20
0mg)を20%水酸化パラジウム・炭素(PdOH2
/C、0.15g)で処理することにより生成された。
懸濁液を12時間還流撹拌した。室温に冷却後、混合物
を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残留物をシリカによる
クロマトグラフィー(EtOAcおよびMeOH、9:
1)にかけると、純粋な[25]、130mg(80
%)が得られた。
【0116】化合物26:9−[2(S)−O−ベンジ
ル−9−フタルイミド−3(R)−ノニル]アデニン 化合物[26]は、化合物[24]の場合と同様にして
化合物[9]から収率87%で製造されたが、ただし、
安息香酸の代わりにフタルイミド(1ミリモル、147
mg)を使用した。上記化合物は常に痕跡量のトリフェ
ニルホスフィンオキシドおよびジヒドロ−DIADを含
有するため、分析上純粋な化合物は得られなかった。そ
れは次の段階で試薬として使用され、化合物[27]が
製造された。
ル−9−フタルイミド−3(R)−ノニル]アデニン 化合物[26]は、化合物[24]の場合と同様にして
化合物[9]から収率87%で製造されたが、ただし、
安息香酸の代わりにフタルイミド(1ミリモル、147
mg)を使用した。上記化合物は常に痕跡量のトリフェ
ニルホスフィンオキシドおよびジヒドロ−DIADを含
有するため、分析上純粋な化合物は得られなかった。そ
れは次の段階で試薬として使用され、化合物[27]が
製造された。
【0117】化合物27:9−[2(S)−ヒドロキシ
−9−フタルイミド−3(R)−ノニル]アデニン このアルコールは、[25]の生成に使用されたのと同
じパラジウム炭素(PdOH2/C)触媒的方法を用
い、出発試薬(255mg、0.5ミリモル)として
[26]を用いることにより、収率85%で製造され
た。 化合物28:9−[2(S)−O−ベンジル−9−クロ
ロ−3(R)−ノニル]アデニン
−9−フタルイミド−3(R)−ノニル]アデニン このアルコールは、[25]の生成に使用されたのと同
じパラジウム炭素(PdOH2/C)触媒的方法を用
い、出発試薬(255mg、0.5ミリモル)として
[26]を用いることにより、収率85%で製造され
た。 化合物28:9−[2(S)−O−ベンジル−9−クロ
ロ−3(R)−ノニル]アデニン
【0118】2番炭素原子におけるベンジル環および9
番炭素原子に結合した塩素原子を伴う類似体[28]
は、無水CCl4(5ml)中[9](500mg、1.
3ミリモル)およびNaHCO3(50mg)から成る
撹拌溶液にPPh3(400mg、1.5ミリモル)を加
えることにより製造された。混合物を12時間還流処理
し、次いで濾過し、濾液を濃縮した。残留物をシリカゲ
ルクロマトグラフィー(EtOAc)にかけると、38
0mg(75%)が得られた。上記化合物は痕跡量のト
リフェニルホスフィンオキシドを含むため、分析上純粋
な化合物は得られなかった。それは次の段階で試薬とし
て使用され、化合物[29]が生成された。
番炭素原子に結合した塩素原子を伴う類似体[28]
は、無水CCl4(5ml)中[9](500mg、1.
3ミリモル)およびNaHCO3(50mg)から成る
撹拌溶液にPPh3(400mg、1.5ミリモル)を加
えることにより製造された。混合物を12時間還流処理
し、次いで濾過し、濾液を濃縮した。残留物をシリカゲ
ルクロマトグラフィー(EtOAc)にかけると、38
0mg(75%)が得られた。上記化合物は痕跡量のト
リフェニルホスフィンオキシドを含むため、分析上純粋
な化合物は得られなかった。それは次の段階で試薬とし
て使用され、化合物[29]が生成された。
【0119】化合物29:9−[9−クロロ−2(S)
−ヒドロキシ−3(R)−ノニル]アデニン 9番炭素にハライド部分および2番炭素原子にアルコー
ル基をもつこの類似体は、[25]の生成に使用された
のと同じパラジウム炭素(PdOH2/C)触媒的方法
を用い、出発試薬として[28]を用いることにより、
収率82%で製造された。
−ヒドロキシ−3(R)−ノニル]アデニン 9番炭素にハライド部分および2番炭素原子にアルコー
ル基をもつこの類似体は、[25]の生成に使用された
のと同じパラジウム炭素(PdOH2/C)触媒的方法
を用い、出発試薬として[28]を用いることにより、
収率82%で製造された。
【0120】フッ素、臭素または沃素原子を伴う他のハ
ライド類似体は、所望ならば、上記原子を含む試薬を適
切に選択することにより生成され得る。例えば、化合物
[28]について記載した合成方法は、CCl4の代わ
りにCBr4またはCI4を用いることにより修飾され得
る。別の例として、9−フルオロ−EHNA類似体は、
化合物[9](ベンジル保護9−OH−EHNA類似
体)をよく知られたフッ素化剤ジエチルアミノ硫黄三フ
ッ化物(DAST)と反応させることにより製造され得
る。
ライド類似体は、所望ならば、上記原子を含む試薬を適
切に選択することにより生成され得る。例えば、化合物
[28]について記載した合成方法は、CCl4の代わ
りにCBr4またはCI4を用いることにより修飾され得
る。別の例として、9−フルオロ−EHNA類似体は、
化合物[9](ベンジル保護9−OH−EHNA類似
体)をよく知られたフッ素化剤ジエチルアミノ硫黄三フ
ッ化物(DAST)と反応させることにより製造され得
る。
【0121】化合物30:メチル−7(R)−アデニン
−9−イル)−8(S)−O−ベンジル−ノノエート 9番炭素にエステル基および2番炭素にベンジル基をも
つ類似体[30]は、ジメチルホルムアミド(DMF、
2ml)に[9](1.369g、3.4ミリモル)を溶
かした溶液に重クロム酸ピリジニウム(PDC、2.7
55g、7.3ミリモル)を加えることにより製造され
た。混合物を室温で24時間撹拌し、次いで酢酸エチル
で希釈し、シリカゲルおよびNa2SO4(1:1)から
成る混合物に通すことにより、対応する酸(220m
g、15.7%収率)が得られた。この酸をメチルアル
コールおよび硫酸を使用することにより、メチルエステ
ルに変換し、続いて中和および乾燥した。
−9−イル)−8(S)−O−ベンジル−ノノエート 9番炭素にエステル基および2番炭素にベンジル基をも
つ類似体[30]は、ジメチルホルムアミド(DMF、
2ml)に[9](1.369g、3.4ミリモル)を溶
かした溶液に重クロム酸ピリジニウム(PDC、2.7
55g、7.3ミリモル)を加えることにより製造され
た。混合物を室温で24時間撹拌し、次いで酢酸エチル
で希釈し、シリカゲルおよびNa2SO4(1:1)から
成る混合物に通すことにより、対応する酸(220m
g、15.7%収率)が得られた。この酸をメチルアル
コールおよび硫酸を使用することにより、メチルエステ
ルに変換し、続いて中和および乾燥した。
【0122】化合物31:メチル−7(R)−アデニン
−9−イル)−8(S)−ヒドロキシ−ノノエート 9番炭素にエステル基および2番炭素にヒドロキシ基を
もつ類似体[31]は、出発試薬としてベンジル類似体
[30]を用いる、[25]の製造に使用したのと同じ
パラジウム炭素(PdOH2/C)触媒方法を用いて収
率82%で生成された。エステル31はまた、9−[2
(S)−ヒドロキシ−8−カルボキシメチル−3(R)
−ノニル]アデニンとも称され得る。
−9−イル)−8(S)−ヒドロキシ−ノノエート 9番炭素にエステル基および2番炭素にヒドロキシ基を
もつ類似体[31]は、出発試薬としてベンジル類似体
[30]を用いる、[25]の製造に使用したのと同じ
パラジウム炭素(PdOH2/C)触媒方法を用いて収
率82%で生成された。エステル31はまた、9−[2
(S)−ヒドロキシ−8−カルボキシメチル−3(R)
−ノニル]アデニンとも称され得る。
【0123】化合物32:9−[2(S)−ヒドロキシ
−3(R)−ノナ−8−エニル]アデニン 不飽和類似体[32]は、出発試薬として、図3に示さ
れ実施例1に記載されている不飽和ベンジル保護類似体
[7]を用いることにより製造された。トルエン(10
ml)中化合物[7](200mg、0.55ミリモ
ル)をドライアイス/アセトンにより冷却し、混合物の
体積が40mlに達するまでアンモニアを溶液中に吹き
込んだ。混合物が強い青色になるまで、ナトリウム金属
を激しく撹拌しながら分割して加えた。2時間撹拌後、
混合物をNH4Clおよびメタノールにより中和し、濃
縮乾固した。次いで化合物をCH2Cl2で抽出し、抽出
物をNa2SO4で乾燥し、蒸発させた。生成物を、酢酸
エチルを用いる分取薄層クロマトグラフィーにより精製
すると、70%収率で[32]が得られた。
−3(R)−ノナ−8−エニル]アデニン 不飽和類似体[32]は、出発試薬として、図3に示さ
れ実施例1に記載されている不飽和ベンジル保護類似体
[7]を用いることにより製造された。トルエン(10
ml)中化合物[7](200mg、0.55ミリモ
ル)をドライアイス/アセトンにより冷却し、混合物の
体積が40mlに達するまでアンモニアを溶液中に吹き
込んだ。混合物が強い青色になるまで、ナトリウム金属
を激しく撹拌しながら分割して加えた。2時間撹拌後、
混合物をNH4Clおよびメタノールにより中和し、濃
縮乾固した。次いで化合物をCH2Cl2で抽出し、抽出
物をNa2SO4で乾燥し、蒸発させた。生成物を、酢酸
エチルを用いる分取薄層クロマトグラフィーにより精製
すると、70%収率で[32]が得られた。
【0124】化合物33:9−[9−t−ブチルジフェ
ニルシリルオキシ−2(S)−ヒドロキシ−3(R)−
ノニル]アデニン 注目に値する追加的類似体は、9−OH−EHNAの最
初の生物学的試験の完了後入手可能であったため、9番
炭素原子に結合したシリコン含有基を有する更なる化合
物を、出発物質としての9−OH−EHNAの脱保護を
使用して合成した。珪素含有部分は、(1)計算結果か
ら、それが非常に高いレベルの親油性を有し(クロロお
よびフタルイミド類似体の場合の2または3と比べて、
9の範囲に含まれるlogPo/w値)、高レベルの親油
性の評価に役立つ潜在的に有用な化合物を提供し得るこ
とが示されたこと、および(2)この部分が、側鎖の2
番炭素原子における非保護ヒドロキシル基を妨害するこ
となく、脱保護9−OH−EHNA分子中の9番原子に
付加され得る、という2つの理由で選択された。
ニルシリルオキシ−2(S)−ヒドロキシ−3(R)−
ノニル]アデニン 注目に値する追加的類似体は、9−OH−EHNAの最
初の生物学的試験の完了後入手可能であったため、9番
炭素原子に結合したシリコン含有基を有する更なる化合
物を、出発物質としての9−OH−EHNAの脱保護を
使用して合成した。珪素含有部分は、(1)計算結果か
ら、それが非常に高いレベルの親油性を有し(クロロお
よびフタルイミド類似体の場合の2または3と比べて、
9の範囲に含まれるlogPo/w値)、高レベルの親油
性の評価に役立つ潜在的に有用な化合物を提供し得るこ
とが示されたこと、および(2)この部分が、側鎖の2
番炭素原子における非保護ヒドロキシル基を妨害するこ
となく、脱保護9−OH−EHNA分子中の9番原子に
付加され得る、という2つの理由で選択された。
【0125】従って、化合物[10](30mg、0.
102ミリモル)を0.5mlのDMFに溶かし、1m
lのCH2Cl2に含ませた50μlのジイソプロピルエ
チルアミンおよび15mgのジメチルアミノピリジンか
ら成る溶液に加えた。この溶液に40mg(0.14ミ
リモル)のt−ブチルクロロジフェニル−シランを加
え、混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を蒸発さ
せ、生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(10%C
H3OH/CHCl3)により精製すると、26mg(4
8%)の9−t−BDPSi−EHNA化合物[33]
が得られた。
102ミリモル)を0.5mlのDMFに溶かし、1m
lのCH2Cl2に含ませた50μlのジイソプロピルエ
チルアミンおよび15mgのジメチルアミノピリジンか
ら成る溶液に加えた。この溶液に40mg(0.14ミ
リモル)のt−ブチルクロロジフェニル−シランを加
え、混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を蒸発さ
せ、生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(10%C
H3OH/CHCl3)により精製すると、26mg(4
8%)の9−t−BDPSi−EHNA化合物[33]
が得られた。
【0126】実施例6 虚血に対する心筋の防御 いわゆる「ランゲンドルフ心臓標本」を用いて、実施例
5記載の類似体の幾つかを試験することにより、それら
が虚血から心筋を保護する能力について評価した。簡単
に述べると、体重250〜350グラムの雄スプレイグ
−ドーリーラットにヘパリンナトリウムで麻酔をかけ、
CO2により殺した。開胸により心臓を迅速に摘出し、
収縮が止むまで生理的食塩水(PSS)中に置いた。次
いで、心臓を、大動脈の付け根を介してカニューレに取
り付け、80mmHg、37℃でNaCl(ミリモルに
して118、以下同様)、KCl(4.7)、CaCl2
(2.2)、KH2PO4(1.18)、MgSO4(1.1
7)、NaHCO3(25)、デキストロース(11)
を含むPSSにより逆行的に潅流した。潅流溶液を95
%O2/5%CO2により曝気してpHを7.4に維持し
た。心臓を15分間平衡させておき、その間バルーンを
先端に装着したカテーテルを、左心房にあけた小さな切
り口から左心室の内腔に導入した。カテーテルを圧力変
換器に連結し、左心室の血流力学的能力、すなわち左心
室収縮期圧(LVSP)、左心室拡張終期圧(LVED
P)、左心室発生圧(LVDP)、+dP/dtmax
(各収縮中左心室に圧力が発生する際の最大速度)、−
dP/dtmax(左心室圧が各収縮後に下降する際の最
大速度)および心拍数の測定に使用した。バルーンを先
端に装着したカテーテルを設置後、肺動脈にカニューレ
を挿入して冠動脈流出液を集め、冠動脈流を測定した。
5記載の類似体の幾つかを試験することにより、それら
が虚血から心筋を保護する能力について評価した。簡単
に述べると、体重250〜350グラムの雄スプレイグ
−ドーリーラットにヘパリンナトリウムで麻酔をかけ、
CO2により殺した。開胸により心臓を迅速に摘出し、
収縮が止むまで生理的食塩水(PSS)中に置いた。次
いで、心臓を、大動脈の付け根を介してカニューレに取
り付け、80mmHg、37℃でNaCl(ミリモルに
して118、以下同様)、KCl(4.7)、CaCl2
(2.2)、KH2PO4(1.18)、MgSO4(1.1
7)、NaHCO3(25)、デキストロース(11)
を含むPSSにより逆行的に潅流した。潅流溶液を95
%O2/5%CO2により曝気してpHを7.4に維持し
た。心臓を15分間平衡させておき、その間バルーンを
先端に装着したカテーテルを、左心房にあけた小さな切
り口から左心室の内腔に導入した。カテーテルを圧力変
換器に連結し、左心室の血流力学的能力、すなわち左心
室収縮期圧(LVSP)、左心室拡張終期圧(LVED
P)、左心室発生圧(LVDP)、+dP/dtmax
(各収縮中左心室に圧力が発生する際の最大速度)、−
dP/dtmax(左心室圧が各収縮後に下降する際の最
大速度)および心拍数の測定に使用した。バルーンを先
端に装着したカテーテルを設置後、肺動脈にカニューレ
を挿入して冠動脈流出液を集め、冠動脈流を測定した。
【0127】安定化期間の終わりに、左心室の血流力学
的能力、心拍数および冠動脈流の測定を行った。次い
で、心臓を、賦形剤、非修飾EHNA(ラセミ)、9−ク
ロロ−EHNAまたは9−フタルイミド−EHNAを含
むPSSにより10分間潅流し、測定を反復した。大動
脈カニューレをクランプで締めることにより全体的虚血
を発生させ、これらのパラメーターの測定を5分間隔で
行った。全体的虚血の35分後、心臓を80mmHgの
圧力で20分間PSSにより再潅流した。再潅流期間中
5分間隔で再び測定を行った。
的能力、心拍数および冠動脈流の測定を行った。次い
で、心臓を、賦形剤、非修飾EHNA(ラセミ)、9−ク
ロロ−EHNAまたは9−フタルイミド−EHNAを含
むPSSにより10分間潅流し、測定を反復した。大動
脈カニューレをクランプで締めることにより全体的虚血
を発生させ、これらのパラメーターの測定を5分間隔で
行った。全体的虚血の35分後、心臓を80mmHgの
圧力で20分間PSSにより再潅流した。再潅流期間中
5分間隔で再び測定を行った。
【0128】表2−4および図5−7における結果か
ら、親油性の高い類似体のほうが、非修飾EHNAまた
は9−OH−EHNAよりも虚血損傷から心筋を防護す
る能力が実質的に優れていることがわかった。
ら、親油性の高い類似体のほうが、非修飾EHNAまた
は9−OH−EHNAよりも虚血損傷から心筋を防護す
る能力が実質的に優れていることがわかった。
【0129】実施例7 細胞培養試験、ストレスを被っていない細胞 最初の一連の細胞培養試験において、ヒト赤血球細胞
(比較的研究対象とし易い)およびヒト星状細胞腫細胞
(細胞培養で再生し得る脳細胞である。これらを用いる
ことにより、EHNA類似体が脳組織において虚血損傷
の低減化を促し得るか否かの指標が与えられた)という
2種の異なるタイプの細胞において、EHNAおよびそ
の類似体がADA活性を阻害する場合のそれらの能力に
ついて評価した。
(比較的研究対象とし易い)およびヒト星状細胞腫細胞
(細胞培養で再生し得る脳細胞である。これらを用いる
ことにより、EHNA類似体が脳組織において虚血損傷
の低減化を促し得るか否かの指標が与えられた)という
2種の異なるタイプの細胞において、EHNAおよびそ
の類似体がADA活性を阻害する場合のそれらの能力に
ついて評価した。
【0130】最初の一連の試験は、「正常酸素(normox
ic)」条件(すなわち、細胞が、デオキシグルコースま
たはアジ化ナトリウムを用いた、低酸素症またはシミュ
レーションの虚血によるストレスを被らなかった)を用
いて実施され、EHNAおよび幾つかの類似体に関する
IC50値が測定された。IC50値とは、細胞においてA
DA活性の半分を阻害するのに必要とされる薬剤濃度を
示す。この値は、薬剤が細胞へ入り込み、ADA酵素に
達する能力、および細胞の内側でADA酵素に結合し、
それを阻害する際の薬剤の効力の両方を反映している。
IC50値が低いということは、薬剤が強力なADA阻害
剤であり、容易に細胞へ入り込め得ることを示す。
ic)」条件(すなわち、細胞が、デオキシグルコースま
たはアジ化ナトリウムを用いた、低酸素症またはシミュ
レーションの虚血によるストレスを被らなかった)を用
いて実施され、EHNAおよび幾つかの類似体に関する
IC50値が測定された。IC50値とは、細胞においてA
DA活性の半分を阻害するのに必要とされる薬剤濃度を
示す。この値は、薬剤が細胞へ入り込み、ADA酵素に
達する能力、および細胞の内側でADA酵素に結合し、
それを阻害する際の薬剤の効力の両方を反映している。
IC50値が低いということは、薬剤が強力なADA阻害
剤であり、容易に細胞へ入り込め得ることを示す。
【0131】これらの試験を実施するため、細胞集団
を、1時間様々な濃度でEHNAまたはEHNA類似体
とプレインキュベーションした。次いで、細胞を、燐酸
基をアデノシンに付加するアデノシンキナーゼと呼ばれ
る異なる酵素の活性を阻害する10マイクロモルの5−
ヨードツベルシジンと30分間インキュベーションし
た。この段階は、アデノシンレベルが、無傷細胞におい
てアデノシンを消費し得る燐酸化経路によって改変され
ないことを確実なものにした。次に、細胞を30分間1
00マイクロモルの放射性標識アデノシンとインキュベ
ーションした。30分後、放射性標識イノシンおよびヒ
ポキサンチン(ADA酵素がアデノシンを分解するとき
に生成される分子)の濃度を、セルロース薄層クロマト
グラフィーを用いて分離した後細胞培地において測定し
た。幾つかの濃度のEHNAまたはEHNA類似体を各
一連の試験で使用し、各化合物に関するIC50を、その
化合物の用量応答曲線に基づいて計算した。
を、1時間様々な濃度でEHNAまたはEHNA類似体
とプレインキュベーションした。次いで、細胞を、燐酸
基をアデノシンに付加するアデノシンキナーゼと呼ばれ
る異なる酵素の活性を阻害する10マイクロモルの5−
ヨードツベルシジンと30分間インキュベーションし
た。この段階は、アデノシンレベルが、無傷細胞におい
てアデノシンを消費し得る燐酸化経路によって改変され
ないことを確実なものにした。次に、細胞を30分間1
00マイクロモルの放射性標識アデノシンとインキュベ
ーションした。30分後、放射性標識イノシンおよびヒ
ポキサンチン(ADA酵素がアデノシンを分解するとき
に生成される分子)の濃度を、セルロース薄層クロマト
グラフィーを用いて分離した後細胞培地において測定し
た。幾つかの濃度のEHNAまたはEHNA類似体を各
一連の試験で使用し、各化合物に関するIC50を、その
化合物の用量応答曲線に基づいて計算した。
【0132】表5における結果は、9−クロロ−EHN
Aが、赤血球細胞の内側でADA活性を阻害する場合に
非修飾EHNAまたは9−OH−EHNAよりも実質的
に強力であったこと(低い阻害濃度値により示されてい
る)、および9−フタルイミド−EHNAが、脳(星状
細胞腫)細胞内側でADA活性を阻害する場合に非修飾
EHNAまたは9−OH−EHNAよりも実質的に強力
であったことを示している。この表のIC50値は、平均
の後に標準偏差が示されている。
Aが、赤血球細胞の内側でADA活性を阻害する場合に
非修飾EHNAまたは9−OH−EHNAよりも実質的
に強力であったこと(低い阻害濃度値により示されてい
る)、および9−フタルイミド−EHNAが、脳(星状
細胞腫)細胞内側でADA活性を阻害する場合に非修飾
EHNAまたは9−OH−EHNAよりも実質的に強力
であったことを示している。この表のIC50値は、平均
の後に標準偏差が示されている。
【表2】 表5 細胞培養試験におけるADA活性の阻害 細胞型/化合物 IC50(μM) 赤血球細胞 EHNA(ラセミ) 1.200±0.70 9−OH−EHNA化合物[10] 2.100±0.90 9−クロロ−EHNA化合物[29] 0.220±0.14 星状細胞腫細胞 EHNA(ラセミ) 3.0±2.5 9−OH−EHNA[10] 3.5±0.8 9−クロロ−EHNA化合物[29] 4.8±1.9 9−フタルイミド−EHNA化合物[27] 1.1±0.9 8,9−不飽和−EHNA化合物[32] 2.5±0.8
【0133】実施例8 虚血防御に関する細胞培養試験 第2の一連の細胞培養試験では、低酸素または虚血損傷
をシミュレーションするという2方法のいずれかにより
細胞にストレスをかけた。これらの試験では、放射性標
識ATPを含む星状細胞腫細胞の1集団を、EHNAま
たは類似体と60分間インキュベーションした。次い
で、解糖および呼吸を中断させるため、2−デオキシグ
ルコースまたはアジ化ナトリウム(いずれの毒素の場合
も最終濃度5.5ミリモル)を加え、細胞を60分間イ
ンキュベーションした。インキュベーション後、培養物
を試験することにより、それらが培地中へどれ程の量の
放射性標識アデノシンを放出したかを測定した。アデノ
シン放出は、虚血または低酸素症中における細胞の正常
かつ適切な代謝機能であり、EHNA処理または類似体
処理細胞により放出されたアデノシンの量と、同じ毒素
により同様にストレスをかけたが、EHNAまたは類似
体による処理は全く行わなかった対照細胞により放出さ
れたアデノシンの量とを比較した。表6および7におけ
る結果は、非処理対照細胞と比較した、処理細胞により
放出されたアデノシンのパーセンテージで表されてい
る。
をシミュレーションするという2方法のいずれかにより
細胞にストレスをかけた。これらの試験では、放射性標
識ATPを含む星状細胞腫細胞の1集団を、EHNAま
たは類似体と60分間インキュベーションした。次い
で、解糖および呼吸を中断させるため、2−デオキシグ
ルコースまたはアジ化ナトリウム(いずれの毒素の場合
も最終濃度5.5ミリモル)を加え、細胞を60分間イ
ンキュベーションした。インキュベーション後、培養物
を試験することにより、それらが培地中へどれ程の量の
放射性標識アデノシンを放出したかを測定した。アデノ
シン放出は、虚血または低酸素症中における細胞の正常
かつ適切な代謝機能であり、EHNA処理または類似体
処理細胞により放出されたアデノシンの量と、同じ毒素
により同様にストレスをかけたが、EHNAまたは類似
体による処理は全く行わなかった対照細胞により放出さ
れたアデノシンの量とを比較した。表6および7におけ
る結果は、非処理対照細胞と比較した、処理細胞により
放出されたアデノシンのパーセンテージで表されてい
る。
【表3】 表6 低酸素シミュレーション中における星状細胞腫細胞によるアデノシン放出 (デオキシグルコースによりストレスをかける) 防御薬剤 対照値のパーセント 非処理 =100%(基線) EHNA(ラセミ) 339±25 9−OH−EHNA[10] 289±12 9−クロロ−EHNA化合物[29] 375±25 9-フタルイミド-EHNA化合物[27] 559±19 8,9−不飽和−EHNA化合物[32] 300±48 9-ブチルジフェニルシリルオキシ-EHNA[33]244±21
【0134】
【表4】 表7 正常酸素条件および低酸素シミュレーション下における星状細胞腫細胞による アデノシン放出 防御薬剤(μM、条件) 対照値のパーセント 非処理 =100%(基線) EHNA(ラセミ) 0.01 正常酸素下 99±10 0.1 正常酸素下 92±8 0.01 ストレス下 139±7 0.1 ストレス下 253±21 9−フタルイミド−EHNA化合物[27] 0.01 正常酸素下 102±11 0.1 正常酸素下 111±13 0.01 ストレス下 242±9 0.1 ストレス下 425±40 8,9−不飽和−EHNA化合物[32] 0.01 正常酸素下 115±22 0.1 正常酸素下 119±12 0.01 ストレス下 159±11 0.1 ストレス下 225±31
【0135】これらの結果は、9−クロロおよび9−フ
タルイミドEHNA類似体の方が、非修飾EHNAより
も、脳細胞培養における低酸素損傷中にアデノシン放出
を促す能力が高いことを示している。
タルイミドEHNA類似体の方が、非修飾EHNAより
も、脳細胞培養における低酸素損傷中にアデノシン放出
を促す能力が高いことを示している。
【0136】さらに、正常酸素(「normoxic」)条件下
で培養した細胞では大した効果が認められないというこ
とは、EHNAがストレスを被っていない細胞の正常な
代謝活性を破壊しないことを示しているため、重要なこ
とである。EHNAは、専らストレスを被っている細胞
でのみ活性を示す。
で培養した細胞では大した効果が認められないというこ
とは、EHNAがストレスを被っていない細胞の正常な
代謝活性を破壊しないことを示しているため、重要なこ
とである。EHNAは、専らストレスを被っている細胞
でのみ活性を示す。
【0137】第3の一連の細胞培養試験では、星状細胞
腫細胞を、嫌気性チャンバー中2時間実際の低酸素条件
下におき、窒素ガス(酸素ではない)を細胞培養培地に
吹き込んだ。低酸素期間後における培養培地中への放射
性標識アデノシンの放出(表8)を測定した。
腫細胞を、嫌気性チャンバー中2時間実際の低酸素条件
下におき、窒素ガス(酸素ではない)を細胞培養培地に
吹き込んだ。低酸素期間後における培養培地中への放射
性標識アデノシンの放出(表8)を測定した。
【表5】 表8 2時間の低酸素状態後の脳細胞によるアデノシン放出 防御薬剤(μM) 対照値のパーセント 非処理 =100%(基線) EHNA(ラセミ) 0.05 257±34 0.5 769±67 9−フタルイミド−EHNA 0.05 386±51 0.5 866±83
【0138】これらの結果は、EHNAおよびその9−
フタルイミド類似体が、シミュレーションまたは非シミ
ュレーションによる低酸素の両条件下においてアデノシ
ン放出を高めること、およびフタルイミド類似体がさら
に高いレベルの防御性を呈することを示している。虚血
発作に直面しても脳細胞において正常な代謝機能の維持
を促すこの能力は、フタルイミド類似体が虚血損傷に対
する脳組織の防御を助長し得るということを示してい
る。
フタルイミド類似体が、シミュレーションまたは非シミ
ュレーションによる低酸素の両条件下においてアデノシ
ン放出を高めること、およびフタルイミド類似体がさら
に高いレベルの防御性を呈することを示している。虚血
発作に直面しても脳細胞において正常な代謝機能の維持
を促すこの能力は、フタルイミド類似体が虚血損傷に対
する脳組織の防御を助長し得るということを示してい
る。
【0139】実施例9 脳組織の防御に関する追加的検定 様々な検定が現在進行中であり、いくつかのEHNA類
似体が、培養細胞とは区別して、無傷の脳組織において
低酸素または虚血損傷を低減化させる能力を定量してい
る。これらの検定の場合、本出願人であるサイプロス・
ファーマシューティカル・コーポレーションがスポンサ
ーとなって、資金を供給しており、関係の無い研究者に
よりロサンゼルスのUCLAメディカル・センターで実
施されている。
似体が、培養細胞とは区別して、無傷の脳組織において
低酸素または虚血損傷を低減化させる能力を定量してい
る。これらの検定の場合、本出願人であるサイプロス・
ファーマシューティカル・コーポレーションがスポンサ
ーとなって、資金を供給しており、関係の無い研究者に
よりロサンゼルスのUCLAメディカル・センターで実
施されている。
【0140】現在実施されているインビトロ検定では、
2つの理由により、殺したラットの脳から採取した無傷
の海馬組織片が使用される。第1に、脳の海馬領域から
採取した組織は、虚血損傷によって非常に傷つき易いこ
とが知られている。そして第2に、無傷の結合組織(ニ
ューロンおよびグリアル細胞のような他の型の支持細胞
を含む)からは、破壊細胞片または人工条件下で培養さ
れた摘出細胞(特に上記細胞は癌性であるかまたは遺伝
子的に改変されたため人工細胞培養条件で複製速度を増
した場合)のいずれかよりもインビボ細胞および組織行
動の優れたモデルを得られることが多いため、潅流した
無傷の脳組織片を用いる試験は神経学研究で好まれるこ
とが多い。
2つの理由により、殺したラットの脳から採取した無傷
の海馬組織片が使用される。第1に、脳の海馬領域から
採取した組織は、虚血損傷によって非常に傷つき易いこ
とが知られている。そして第2に、無傷の結合組織(ニ
ューロンおよびグリアル細胞のような他の型の支持細胞
を含む)からは、破壊細胞片または人工条件下で培養さ
れた摘出細胞(特に上記細胞は癌性であるかまたは遺伝
子的に改変されたため人工細胞培養条件で複製速度を増
した場合)のいずれかよりもインビボ細胞および組織行
動の優れたモデルを得られることが多いため、潅流した
無傷の脳組織片を用いる試験は神経学研究で好まれるこ
とが多い。
【0141】適切に潅流した場合、海馬組織片中のいわ
ゆる「CA1」神経細胞は、数時間、電気脳波計に相当
する装置を用いて迅速かつ容易に測定され得る電気生理
学的応答(生体動物での脳波に相当する)を発する。従
って、候補神経防御薬剤を試験することにより、それ
が、潅流した海馬組織片中の神経細胞が正常で望ましい
振幅および周波数を有する電気スパイク波を発生させる
能力を延長、回復または別の方法で増加させ得るか否か
を見いだすことができる(異常な振幅または周波数を有
するスパイク波を誘導する発作誘導性痙攣薬の場合とは
区別される)。虚血発作にも拘らず候補薬剤によって海
馬薄片がそれらの正常な電気生理学的応答を回復または
延長し得る場合、このことは、実際に候補薬剤が脳組織
への虚血損傷に対する実質的防御活性を有するという強
力かつ直接的証拠を提供する。上記試験は広く使用さ
れ、許容されており、様々な参考文献、例えばビッティ
ンガム等(1984)並びにシュウルおよびリガー(1
992)に記載されている。
ゆる「CA1」神経細胞は、数時間、電気脳波計に相当
する装置を用いて迅速かつ容易に測定され得る電気生理
学的応答(生体動物での脳波に相当する)を発する。従
って、候補神経防御薬剤を試験することにより、それ
が、潅流した海馬組織片中の神経細胞が正常で望ましい
振幅および周波数を有する電気スパイク波を発生させる
能力を延長、回復または別の方法で増加させ得るか否か
を見いだすことができる(異常な振幅または周波数を有
するスパイク波を誘導する発作誘導性痙攣薬の場合とは
区別される)。虚血発作にも拘らず候補薬剤によって海
馬薄片がそれらの正常な電気生理学的応答を回復または
延長し得る場合、このことは、実際に候補薬剤が脳組織
への虚血損傷に対する実質的防御活性を有するという強
力かつ直接的証拠を提供する。上記試験は広く使用さ
れ、許容されており、様々な参考文献、例えばビッティ
ンガム等(1984)並びにシュウルおよびリガー(1
992)に記載されている。
【0142】下記プロトコルは、ワリス等(1992)
で詳細に記載されている。簡単に述べると、スプレイグ
−ドーリーラットにハロセインで麻酔をかけ、次いで断
頭する。脳をすばやく摘出し、1分間冷たい人工脳脊髄
液(CSF)中に入れる。この髄液は、NaCl、12
6(ミリモル、以下同様)、KCl、4.0、KH2PO
4、1.4、MgSO4、1.3、CaCl2、2.4、Na
HCO3、26およびグルコース、4.0を含有し、pH
は7.4で、95%O2および5%CO2から成る気体混
合物により飽和している。次いで、冷えた脳組織を薄く
切って得られた海馬組織薄片を、自記ウェルに入れ、サ
ーモスタットで周囲浴の温度を34℃に制御する。
で詳細に記載されている。簡単に述べると、スプレイグ
−ドーリーラットにハロセインで麻酔をかけ、次いで断
頭する。脳をすばやく摘出し、1分間冷たい人工脳脊髄
液(CSF)中に入れる。この髄液は、NaCl、12
6(ミリモル、以下同様)、KCl、4.0、KH2PO
4、1.4、MgSO4、1.3、CaCl2、2.4、Na
HCO3、26およびグルコース、4.0を含有し、pH
は7.4で、95%O2および5%CO2から成る気体混
合物により飽和している。次いで、冷えた脳組織を薄く
切って得られた海馬組織薄片を、自記ウェルに入れ、サ
ーモスタットで周囲浴の温度を34℃に制御する。
【0143】自記ウェル中に薄片を入れた1時間後、順
方向のCA1集団スパイク(PS)を各組織片について
測定する。細胞機能の指標であるこの出力は、CA3シ
ャッファー側副枝の上に置かれたよじれた二極電極を用
いて電気刺激に対する応答として誘導される。CA1の
錐体層に挿入されたタングステン電極を用いて応答を記
録する。電流強度(刺激用電極で)および電極深度(測
定用電極について)を調節することにより、CA1スパ
イクの最大振幅を達成する。初回評価で3mVまたはそ
れより大きい順方向のCA1 PSを示す薄片のみ、さ
らに別の試験に使用する。
方向のCA1集団スパイク(PS)を各組織片について
測定する。細胞機能の指標であるこの出力は、CA3シ
ャッファー側副枝の上に置かれたよじれた二極電極を用
いて電気刺激に対する応答として誘導される。CA1の
錐体層に挿入されたタングステン電極を用いて応答を記
録する。電流強度(刺激用電極で)および電極深度(測
定用電極について)を調節することにより、CA1スパ
イクの最大振幅を達成する。初回評価で3mVまたはそ
れより大きい順方向のCA1 PSを示す薄片のみ、さ
らに別の試験に使用する。
【0144】対照試料において、EHNA類似体または
他の神経防御剤を全く含まない人工CSF液に組織片を
浸す。試験試料も同様に処理するが、CSF液は既知濃
度のEHNAまたはここに記載されているEHNA類似
体を含有する。
他の神経防御剤を全く含まない人工CSF液に組織片を
浸す。試験試料も同様に処理するが、CSF液は既知濃
度のEHNAまたはここに記載されているEHNA類似
体を含有する。
【0145】これらの検定法では、海馬組織片を限定さ
れた時間低酸素条件にさらし、次いでその低酸素期間後
の電気刺激に対するCA1細胞の応答能力を測定する。
酸素圧低下を開始させるため、対になった海馬薄片(す
なわち、同じ動物から採取した2組織片)を2つの自記
ウェルに入れ、両ウェルへの潅流液を、遊離酸素不含有
の人工CSFに変える。CSF液を95%N2(O2の代
わり)および5%CO2で飽和させる。
れた時間低酸素条件にさらし、次いでその低酸素期間後
の電気刺激に対するCA1細胞の応答能力を測定する。
酸素圧低下を開始させるため、対になった海馬薄片(す
なわち、同じ動物から採取した2組織片)を2つの自記
ウェルに入れ、両ウェルへの潅流液を、遊離酸素不含有
の人工CSFに変える。CSF液を95%N2(O2の代
わり)および5%CO2で飽和させる。
【0146】各対の1片を、酸素圧低下開始の30秒前
から始め、さらにEHNAまたはEHNA類似体に曝
し、酸素圧低下終了後15分まで続ける。酸素圧低下に
よる欠乏期間は種々の薄片によって変動する。酸素圧低
下中、各対照組織片(すなわち、EHNAまたはEHN
A類似体により処理されなかった各薄片)をモニターす
ると、「低酸素傷害の可能性」(HIP、フェアチャイ
ルド等、1988)が依然として存在するという確証が
得られる。
から始め、さらにEHNAまたはEHNA類似体に曝
し、酸素圧低下終了後15分まで続ける。酸素圧低下に
よる欠乏期間は種々の薄片によって変動する。酸素圧低
下中、各対照組織片(すなわち、EHNAまたはEHN
A類似体により処理されなかった各薄片)をモニターす
ると、「低酸素傷害の可能性」(HIP、フェアチャイ
ルド等、1988)が依然として存在するという確証が
得られる。
【0147】未処理薄片におけるHIP消失の5分後、
潅流媒質へ酸素を加えることにより、対になった薄片に
おける酸素圧低下による欠乏を終結させる。次いで、2
対の薄片をさらに90秒間モニターし、脳波の振幅を記
録する。次いで、最終CA1順方向性PS振幅を、処理
前に測定したもとのCA1順方向性PS振幅と比較す
る。また、逆方向性PS振幅を、酸素圧低下前および回
復の90分後に評価する。
潅流媒質へ酸素を加えることにより、対になった薄片に
おける酸素圧低下による欠乏を終結させる。次いで、2
対の薄片をさらに90秒間モニターし、脳波の振幅を記
録する。次いで、最終CA1順方向性PS振幅を、処理
前に測定したもとのCA1順方向性PS振幅と比較す
る。また、逆方向性PS振幅を、酸素圧低下前および回
復の90分後に評価する。
【0148】幾つかの試験では、低酸素期間を含む潅流
期間全体を通して海馬組織片に30秒毎に電気刺激を与
える。これらの試験において、定期的刺激を続行する
と、追加の代謝要求が強要され、そのため毒素刺激性傷
害が悪化し、よりいっそう精密な試験となる。
期間全体を通して海馬組織片に30秒毎に電気刺激を与
える。これらの試験において、定期的刺激を続行する
と、追加の代謝要求が強要され、そのため毒素刺激性傷
害が悪化し、よりいっそう精密な試験となる。
【0149】酸素圧低下中終始平均PS回復についてモ
ニターした、刺激薄片から集められたデータを、スチュ
ーデントのt−テストを用いて分析する。実験の最初と
最後にのみCA1オルトドロミックおよびアンチドロミ
ックPS振幅について評価した、非刺激薄片から集めら
れたデータを、ウィルコクソン順位−総数試験を用いて
分析する。
ニターした、刺激薄片から集められたデータを、スチュ
ーデントのt−テストを用いて分析する。実験の最初と
最後にのみCA1オルトドロミックおよびアンチドロミ
ックPS振幅について評価した、非刺激薄片から集めら
れたデータを、ウィルコクソン順位−総数試験を用いて
分析する。
【0150】これらの試験プロトコルの設計故に、この
検定で酸素圧低下により誘発されたCA1傷害は、非投
薬の非刺激片の場合、厳密で通常は絶対的に信頼性があ
るため、比較目的に有用なベースラインが提供される。
検定で酸素圧低下により誘発されたCA1傷害は、非投
薬の非刺激片の場合、厳密で通常は絶対的に信頼性があ
るため、比較目的に有用なベースラインが提供される。
【0151】今日までで完了している最初の検定は、非
修飾EHNAが10マイクロモルのEC50レベル(すな
わち、平均50%回復レベルをもたらすモル濃度)で虚
血に対して神経保護を提供する。9−ヒドロキシ類似体
は、50μMまでの濃度で有意な保護は提供しない。ベ
ンゾイルオキシ類似体(化合物[25])は、20μMま
での濃度で保護をせず、8,9−ジデヒドロ類似体は、
10から20μMの間の濃度で保護を提供する。9−フ
タルイミド類似ちあは、今日までで最も良い保護を提供
し、EC50濃度は約7.5μMである。
修飾EHNAが10マイクロモルのEC50レベル(すな
わち、平均50%回復レベルをもたらすモル濃度)で虚
血に対して神経保護を提供する。9−ヒドロキシ類似体
は、50μMまでの濃度で有意な保護は提供しない。ベ
ンゾイルオキシ類似体(化合物[25])は、20μMま
での濃度で保護をせず、8,9−ジデヒドロ類似体は、
10から20μMの間の濃度で保護を提供する。9−フ
タルイミド類似ちあは、今日までで最も良い保護を提供
し、EC50濃度は約7.5μMである。
【0152】次いで、これらの比較的簡単で費用の安い
インビトロ試験において低酸素または虚血傷害を実質的
に低減化する特定のEHNA類似体は、例えばネルガー
ドおよびビーロッホ(1992)(ラットにおける外科
的に誘導された虚血)、ブチャンおよびプルシネリ(1
990)(アレチネズミにおける外科的虚血)、ミヒェ
ンフェルダー等(1989)(いぬにおける外科的虚
血)およびラニエル等(1988)(霊長動物における
頚部止血帯)の文献に記載されているインビボ試験を用
いるか、当業界の熟練者に知られた他のプロトコルを用
いて、無傷の動物において試験され得る。
インビトロ試験において低酸素または虚血傷害を実質的
に低減化する特定のEHNA類似体は、例えばネルガー
ドおよびビーロッホ(1992)(ラットにおける外科
的に誘導された虚血)、ブチャンおよびプルシネリ(1
990)(アレチネズミにおける外科的虚血)、ミヒェ
ンフェルダー等(1989)(いぬにおける外科的虚
血)およびラニエル等(1988)(霊長動物における
頚部止血帯)の文献に記載されているインビボ試験を用
いるか、当業界の熟練者に知られた他のプロトコルを用
いて、無傷の動物において試験され得る。
【0153】実施例10:ラセミ(±)EHNA対(+)E
HNAの比較 化合物利用能の状態の変化により、ここに記載の試験は
対象化合物として(±)EHNAのラセミ混合物を使用
し、一方他の試験は、ADA阻害剤として(−)異性体よ
りも有効な(+)立体異性体を使用した。これらの異なっ
た型の対照の可能性のある異なる活性レベルの良好な比
較をするために、低酸素または虚血傷害に対する保護に
おいて、ラセミ混合物と(+)異性体を直接に比較する幾
つかの試験を行った。今日まで、成されているこれらの
試験は、実施例7および8に記載のような、ヒト星状細
胞腫(HAC)細胞を使用した、細胞培養試験のみであ
る。今日まで行われている試験では、ラセミ混合物およ
び純粋(+)異性体の間で、虚血/低酸素防御における大
きな差は示されていない。
HNAの比較 化合物利用能の状態の変化により、ここに記載の試験は
対象化合物として(±)EHNAのラセミ混合物を使用
し、一方他の試験は、ADA阻害剤として(−)異性体よ
りも有効な(+)立体異性体を使用した。これらの異なっ
た型の対照の可能性のある異なる活性レベルの良好な比
較をするために、低酸素または虚血傷害に対する保護に
おいて、ラセミ混合物と(+)異性体を直接に比較する幾
つかの試験を行った。今日まで、成されているこれらの
試験は、実施例7および8に記載のような、ヒト星状細
胞腫(HAC)細胞を使用した、細胞培養試験のみであ
る。今日まで行われている試験では、ラセミ混合物およ
び純粋(+)異性体の間で、虚血/低酸素防御における大
きな差は示されていない。
【0154】最初の試験は、無傷HAC細胞のADA活
性測定を含む。これらの試験は、放射標識イノシンおよ
びヒポキサンチン濃度の測定を基本にし、放射標識アデ
ノシン(最終濃度100μM)を細胞に添加した後、実施
例7に記載の方法を使用して、細胞により産生され、イ
ンドツベルシヂンの使用を含む。これらの試験は、種々
の濃度のEHNA(ラセミまたは(+)異性体いずれか)を
使用し、細胞に無酸素チャンバーで負わせる低酸素発症
直前に添加した。低酸素2時間後、文筆イノシンおよび
ヒポキサンチン濃度を測定し、阻害パーセントをEHN
A処理細胞のレベルと同時に処理したがEHNAにはさ
らしていない対照細胞と比較することにより決定した。
性測定を含む。これらの試験は、放射標識イノシンおよ
びヒポキサンチン濃度の測定を基本にし、放射標識アデ
ノシン(最終濃度100μM)を細胞に添加した後、実施
例7に記載の方法を使用して、細胞により産生され、イ
ンドツベルシヂンの使用を含む。これらの試験は、種々
の濃度のEHNA(ラセミまたは(+)異性体いずれか)を
使用し、細胞に無酸素チャンバーで負わせる低酸素発症
直前に添加した。低酸素2時間後、文筆イノシンおよび
ヒポキサンチン濃度を測定し、阻害パーセントをEHN
A処理細胞のレベルと同時に処理したがEHNAにはさ
らしていない対照細胞と比較することにより決定した。
【0155】結果を表9に示す。(+)異性体は、ラセミ
混合物より僅かによい結果を示すが、差は有意ではな
い。更なる試験を、0.005M濃度で行ったが、結果
は例外的であり、信頼できないとして除去した。
混合物より僅かによい結果を示すが、差は有意ではな
い。更なる試験を、0.005M濃度で行ったが、結果
は例外的であり、信頼できないとして除去した。
【表6】 表9 低酸素星状細胞におけるラセミまたは(+)EHNAによるADA阻害 ADA阻害(%) EHNA濃度(μM) ラセミ (+)異性体 改善 0.05 39.1 42.2 8% 0.25 71.6 76.7 7% 0.5 83.9 82.7 −1% 1.0 81.6 83.1 2%
【0156】2番目の試験は、実施例8に記載のよう
に、無酸素チャンバーで、窒素ガス下低酸素2時間後星
状細胞腫細胞から遊離されるアデノシンの測定を含む。
対照細胞を処理し、すぐに測定したが、EHNAでは処
理しなかった。データは表10に示す。前記のように、
試験はまた0.005Mでも行ったが、、結果は例外的
であり、信頼できないとして除去した。
に、無酸素チャンバーで、窒素ガス下低酸素2時間後星
状細胞腫細胞から遊離されるアデノシンの測定を含む。
対照細胞を処理し、すぐに測定したが、EHNAでは処
理しなかった。データは表10に示す。前記のように、
試験はまた0.005Mでも行ったが、、結果は例外的
であり、信頼できないとして除去した。
【0157】
【表7】 表10 低酸素星状細胞によるアデノシン遊離 Ado遊離阻害(対照濃度の%) EHNA濃度(μM) ラセミ (+)異性体 改善 0.05 128 129 <1% 0.25 128 181 41% 0.5 156 181 16% 1.0 182 214 18%
【0158】前記のように、(+)異性体は幾分良好に作
用する;しかしながら、(+)異性体の効果のレベルは、
平均で、ラセミ混合物より20%は高くなかった。
用する;しかしながら、(+)異性体の効果のレベルは、
平均で、ラセミ混合物より20%は高くなかった。
【0159】すなわち、虚血または低酸素傷害を低減化
し、有用な抗癌剤および抗ウイルス剤の代謝分解を遅ら
せるのに有用な新しい種類のEHNA類似体について開
示および記述されている。この発明について説明および
記述目的のためにある種の実施態様を引用して実証した
が、当業界の熟練者であれば、説明された実施例の様々
な修正および改変が可能であることは明らかなはずであ
る。何らかの変形でも、この明細書での教義から直接誘
導され、発明の精神および範囲から逸脱していなけれ
ば、この発明に包含されるものと考えられる。
し、有用な抗癌剤および抗ウイルス剤の代謝分解を遅ら
せるのに有用な新しい種類のEHNA類似体について開
示および記述されている。この発明について説明および
記述目的のためにある種の実施態様を引用して実証した
が、当業界の熟練者であれば、説明された実施例の様々
な修正および改変が可能であることは明らかなはずであ
る。何らかの変形でも、この明細書での教義から直接誘
導され、発明の精神および範囲から逸脱していなけれ
ば、この発明に包含されるものと考えられる。
【0160】参考文献 アブシャナブ、E.等、『プラクティカル・エナンティ
オスペシフィック・シンセシス・オブ・(+)−エリト
ロ−9−(2−ヒドロキシ−3−ノニル)アデニン』、
「テトラヘドロン・レターズ」、25:3841(19
84) アブシャナブ、E.等、『ザ・ケミストリー・オブ・L
−アスコービック・アンド・D−イソアスコービック・
アシッズ:1.ザ・プレパレーション・オブ・キラル・
ブタントリオールズ・アンド・−テトロールズ』、「ジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー」、5
3:2598−2602(1988) バスティアン、G.等、『アデノシン・デアミナーゼ・
インヒビターズ:コンバージョン・オブ・ア・シングル
・キラル・シンソン・イントゥ・エリトロ−・アンド・
トレオ−9−(2−ヒドロキシ−3−ノニル)アデナイ
ンズ』、「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミスト
リー」、24:1383−1385(1981) ベーカー、D.C.およびホーキンス、L.D.、『シンセ
シス・オブ・インヒビターズ・オブ・アデノシン・デア
ミナーゼ:ア・トータル・シンセシス・オブ・エリトロ
−3−(アデニン−9−イル)−2−ノナノール・アン
ド・イッツ・アイソマーズ・フロム・キラル・プレカー
サーズ』、「ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミス
トリー」、47:2179−2184(1982) ボダー、N.等、『ア・ニュー・メソッド・フォー・ジ
・エスティメーション・オブ・パーティション・コエフ
ィシエンツ』、「ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミ
カル・ソサエティー」、111:3783−3786
(1989) ブチャン、A.およびプルシネリ、W.A,、『ハイポタ
ーミア、バット・ノット・ジ・NMDA・アンタゴニス
トMK−801、アテニュエイツ・ザ・ニューロナル・
ダメージ・イン・ガービルズ・サブジェクティッド・ト
ゥ・トランジエント・グローバル・イスキーミア』、
「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」、10:3
11−316(1990) クリスタリ、G.等、『アデノシン・デアミナーゼ・イ
ンヒビターズ:シンセシス・アンド・バイオロジカル・
アクティビティー・オブ・デアザ・アナログズ・オブ・
エリトロ−9−(2−ヒドロキシ−3−ノニル)アデニ
ン』、「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリ
ー」、31:390−397(1988)、 クリスタリ、G.等、『アデノシン・デアミナーゼ・イ
ンヒビターズ:シンセシス・アンド・ストラクチャー−
アクティビティー・リレーションシップス・オブ・イミ
ダゾール・アナログズ・オブ・エリトロ−9−(2−ヒ
ドロキシ−3−ノニル)アデニン』、「ジャーナル・オ
ブ・メディシナル・ケミストリー」、34:1187−
1192(1991)、 ダビドフ、A.J.およびロジャーズ、R.L.、『インシ
ュリン、タイロイド・ホーモン、アンド・ハート・ファ
ンクション・オブ・ダイアベティック・スポンティニア
スリイ・ハイパーテンシブ・ラット』、「ハイパーテン
ション15」:633−642(1990) ドルハイム、T.A.等、『エンハンスト・インターステ
ィシャル・フルーイド・アデノシン・アテニュエーツ・
マイオカーディアル・スタンニング』、「サージェリ
ー」110:136−145(1991) フェアチャイルド、M.D.等、『ア・ヒドキシック・イ
ンジャリー・ポテンシャル・イン・ザ・ヒドッカンパル
・スライス』、「ブレイン・リサーチ」456:357
−361(1988) ハリマン、G.C.B.等、『アデノシン・デアミナーゼ
・インヒビターズ:シンセシス・アンド・バイオロジカ
ル・エバリュエイション・オブ・C1’・アンド・No
r−C1’・デリバティブズ・オブ・(+)−エリトロ
−9−(2(S)−ヒドロキシ−3(R)−ノニル)ア
デニン』、「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミス
トリー」、35:4180−4184(1992) ランベ、C.U.およびネルソン、D.J.、『ファーマコ
キネティックス・オブ・インヒビション・オブ・アデノ
シン・デアミナーゼ・バイ・エリトロ−9−(2−ヒド
ロキシ−3−ノニル)アデニン・イン・CBA・マイ
ス』、「バイオケミカル・ファーマコロジー」、31:
535−539(1982) ラニエル、W.等、『ジ・エフェクツ・オブ・ディゾシ
ルピン・マレエート(MK−801)、アン・アンタゴ
ニスト・オブ・ジ・NMDA・レセプター、オン・ニュ
ーロロジカル・リカバリー・アンド・ヒストパソロジー
・フォロウイング・コンプリート・セレブラル・イスキ
ーミア・イン・プライメーツ』、「アニステシック・レ
ビューズ」15:36−37(1988) マランゴス、P.J.等、『アデノシナージック・アプロ
ーチ・トゥー・ストローク・セラピューティクス』、
「メディカル・ヒポセーシス」32:45−9(199
0) マランゴス、P.J.等、「エマージング・ストラタギー
ズ・イン・ニューロプロテクション」(ビルクハウザー
・パブリッシュ、ボストン、1992) マッコウネル、W.R.等、『メタボリズム・アンド・デ
ィスポジション・オブ・エリトロ−9−(2−ヒドロキ
シ−3−ノニル)[14C]アデニン・イン・ザ・レース
ス・モンキー』、「ドラッグ・メタブ.ディスプ.」
8:5−7(1980) ミヒェンフェルダー、J.等、『エバリュエーション・
オブ・ザ・グルタメート・アンタゴニスト・ディゾシル
ピン・マレエート(MK−801)・オン・ニューロロ
ジカル・アウトカム・イン・ア・カニン・モデル・オブ
・コンプリート・セレブラル・イスキーミア:コレレー
ション・ウイズ・ヒッポカンパル・ヒストパソロジ
ー』、「ブレーン・リサーチ」481:228−234
(1989) ネルガード、B.およびビーロッホ、T.、『ポストイス
キーミック・ブロッケージ・オブ・AMPA・バット・
ノット・NMDA・レセプターズ・ミティゲイツ・ニュ
ーロナル・ダメージ・イン・ザ・ラット・ブレーン・フ
ォロウイング・トランジェント・シビア・セレブラル・
イスキーミア』、「ジェイ.セレブ.ブラッド・フロー
・メタブ.」12:2−11(1992) オドワイア、P.J.等、『アソーシエイション・オブ・
シビア・フェータル・インフェクションズ・アンド・ト
リートメント・ウイズ・ペントスタチン』、「キャンサ
ー・トリート.レプ.」、70:1117−1120
(1986) フィリス、J.W.およびオレーガン、M.H.、『デオキ
シコフォルマイシン・アンタゴナイジーズ・イスキーミ
ア−インデュースト・ニューロナル・デジェネレーショ
ン』、「ブレーン・リサーチ・ブレタン」22:537
−40(1989) シェッファー、H.J.およびシュベンダー、C.F.、
『エンザイム・インヒビターズ・XXVI:ブリッジン
グ・ハイドロフォビック・アンド・ハイドロフィリック
・リージョンズ・オン・アデノシン・デアミナーゼ・ウ
イズ・サム・9−(2−ヒドロキシ−3−アルキル)ア
デナインズ』、「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケ
ミストリー」17:6−8(1974) スクール、A.およびリゴール、B.M.、『モデリング
・ニュードデジェネレーション・アンド・ニューロプロ
テクション・イン・ヒポカンパル・スライス』、「マラ
ンゴスおよびラール」編集(1992) バルギーゼ、C.等、『アデノシン・デアミナーゼ・イ
ンヒビターズ:シンセシス・アンド・バイオロジカル・
エバリュエーション・オブ・ピュータティブ・メタボラ
イツ・オブ・EHNA』、「ジャーナル・オブ・メディ
シナル・ケミストリー」37:3844(1994) ワリス、R.A.等、『プロテクティブ・エフェクツ・オ
ブ・フェルバメート・アゲインスト・ヒポキシア・イン
・ザ・ラット・ヒポカンパル・スライス』、「ストロー
ク」23:547−551(1992) ウィッティンガム、M.S.等、『アン・インビトロ・モ
デル・オブ・イシェミア:メタボリック・アンド・エレ
クトリカル・アルタネーションズ・イン・ザ・ヒポカン
パル・スライス』、「ジャーナル・オブ・ニューロサイ
エンス」4:793−802(1984) ズー、Q.Y.等、『プロテクティブ・エフェクツ・オフ
・アン・アデノシン・デアミナーゼ・インヒビター・オ
ン・イシェミア−レパーフージョン・インジャリー・イ
ン・アイソレーテッド・パーフューズド・ラット・ハー
ト』、「アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオロジ
ー」259:H835−8(1990)
オスペシフィック・シンセシス・オブ・(+)−エリト
ロ−9−(2−ヒドロキシ−3−ノニル)アデニン』、
「テトラヘドロン・レターズ」、25:3841(19
84) アブシャナブ、E.等、『ザ・ケミストリー・オブ・L
−アスコービック・アンド・D−イソアスコービック・
アシッズ:1.ザ・プレパレーション・オブ・キラル・
ブタントリオールズ・アンド・−テトロールズ』、「ジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー」、5
3:2598−2602(1988) バスティアン、G.等、『アデノシン・デアミナーゼ・
インヒビターズ:コンバージョン・オブ・ア・シングル
・キラル・シンソン・イントゥ・エリトロ−・アンド・
トレオ−9−(2−ヒドロキシ−3−ノニル)アデナイ
ンズ』、「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミスト
リー」、24:1383−1385(1981) ベーカー、D.C.およびホーキンス、L.D.、『シンセ
シス・オブ・インヒビターズ・オブ・アデノシン・デア
ミナーゼ:ア・トータル・シンセシス・オブ・エリトロ
−3−(アデニン−9−イル)−2−ノナノール・アン
ド・イッツ・アイソマーズ・フロム・キラル・プレカー
サーズ』、「ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミス
トリー」、47:2179−2184(1982) ボダー、N.等、『ア・ニュー・メソッド・フォー・ジ
・エスティメーション・オブ・パーティション・コエフ
ィシエンツ』、「ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミ
カル・ソサエティー」、111:3783−3786
(1989) ブチャン、A.およびプルシネリ、W.A,、『ハイポタ
ーミア、バット・ノット・ジ・NMDA・アンタゴニス
トMK−801、アテニュエイツ・ザ・ニューロナル・
ダメージ・イン・ガービルズ・サブジェクティッド・ト
ゥ・トランジエント・グローバル・イスキーミア』、
「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」、10:3
11−316(1990) クリスタリ、G.等、『アデノシン・デアミナーゼ・イ
ンヒビターズ:シンセシス・アンド・バイオロジカル・
アクティビティー・オブ・デアザ・アナログズ・オブ・
エリトロ−9−(2−ヒドロキシ−3−ノニル)アデニ
ン』、「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリ
ー」、31:390−397(1988)、 クリスタリ、G.等、『アデノシン・デアミナーゼ・イ
ンヒビターズ:シンセシス・アンド・ストラクチャー−
アクティビティー・リレーションシップス・オブ・イミ
ダゾール・アナログズ・オブ・エリトロ−9−(2−ヒ
ドロキシ−3−ノニル)アデニン』、「ジャーナル・オ
ブ・メディシナル・ケミストリー」、34:1187−
1192(1991)、 ダビドフ、A.J.およびロジャーズ、R.L.、『インシ
ュリン、タイロイド・ホーモン、アンド・ハート・ファ
ンクション・オブ・ダイアベティック・スポンティニア
スリイ・ハイパーテンシブ・ラット』、「ハイパーテン
ション15」:633−642(1990) ドルハイム、T.A.等、『エンハンスト・インターステ
ィシャル・フルーイド・アデノシン・アテニュエーツ・
マイオカーディアル・スタンニング』、「サージェリ
ー」110:136−145(1991) フェアチャイルド、M.D.等、『ア・ヒドキシック・イ
ンジャリー・ポテンシャル・イン・ザ・ヒドッカンパル
・スライス』、「ブレイン・リサーチ」456:357
−361(1988) ハリマン、G.C.B.等、『アデノシン・デアミナーゼ
・インヒビターズ:シンセシス・アンド・バイオロジカ
ル・エバリュエイション・オブ・C1’・アンド・No
r−C1’・デリバティブズ・オブ・(+)−エリトロ
−9−(2(S)−ヒドロキシ−3(R)−ノニル)ア
デニン』、「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミス
トリー」、35:4180−4184(1992) ランベ、C.U.およびネルソン、D.J.、『ファーマコ
キネティックス・オブ・インヒビション・オブ・アデノ
シン・デアミナーゼ・バイ・エリトロ−9−(2−ヒド
ロキシ−3−ノニル)アデニン・イン・CBA・マイ
ス』、「バイオケミカル・ファーマコロジー」、31:
535−539(1982) ラニエル、W.等、『ジ・エフェクツ・オブ・ディゾシ
ルピン・マレエート(MK−801)、アン・アンタゴ
ニスト・オブ・ジ・NMDA・レセプター、オン・ニュ
ーロロジカル・リカバリー・アンド・ヒストパソロジー
・フォロウイング・コンプリート・セレブラル・イスキ
ーミア・イン・プライメーツ』、「アニステシック・レ
ビューズ」15:36−37(1988) マランゴス、P.J.等、『アデノシナージック・アプロ
ーチ・トゥー・ストローク・セラピューティクス』、
「メディカル・ヒポセーシス」32:45−9(199
0) マランゴス、P.J.等、「エマージング・ストラタギー
ズ・イン・ニューロプロテクション」(ビルクハウザー
・パブリッシュ、ボストン、1992) マッコウネル、W.R.等、『メタボリズム・アンド・デ
ィスポジション・オブ・エリトロ−9−(2−ヒドロキ
シ−3−ノニル)[14C]アデニン・イン・ザ・レース
ス・モンキー』、「ドラッグ・メタブ.ディスプ.」
8:5−7(1980) ミヒェンフェルダー、J.等、『エバリュエーション・
オブ・ザ・グルタメート・アンタゴニスト・ディゾシル
ピン・マレエート(MK−801)・オン・ニューロロ
ジカル・アウトカム・イン・ア・カニン・モデル・オブ
・コンプリート・セレブラル・イスキーミア:コレレー
ション・ウイズ・ヒッポカンパル・ヒストパソロジ
ー』、「ブレーン・リサーチ」481:228−234
(1989) ネルガード、B.およびビーロッホ、T.、『ポストイス
キーミック・ブロッケージ・オブ・AMPA・バット・
ノット・NMDA・レセプターズ・ミティゲイツ・ニュ
ーロナル・ダメージ・イン・ザ・ラット・ブレーン・フ
ォロウイング・トランジェント・シビア・セレブラル・
イスキーミア』、「ジェイ.セレブ.ブラッド・フロー
・メタブ.」12:2−11(1992) オドワイア、P.J.等、『アソーシエイション・オブ・
シビア・フェータル・インフェクションズ・アンド・ト
リートメント・ウイズ・ペントスタチン』、「キャンサ
ー・トリート.レプ.」、70:1117−1120
(1986) フィリス、J.W.およびオレーガン、M.H.、『デオキ
シコフォルマイシン・アンタゴナイジーズ・イスキーミ
ア−インデュースト・ニューロナル・デジェネレーショ
ン』、「ブレーン・リサーチ・ブレタン」22:537
−40(1989) シェッファー、H.J.およびシュベンダー、C.F.、
『エンザイム・インヒビターズ・XXVI:ブリッジン
グ・ハイドロフォビック・アンド・ハイドロフィリック
・リージョンズ・オン・アデノシン・デアミナーゼ・ウ
イズ・サム・9−(2−ヒドロキシ−3−アルキル)ア
デナインズ』、「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケ
ミストリー」17:6−8(1974) スクール、A.およびリゴール、B.M.、『モデリング
・ニュードデジェネレーション・アンド・ニューロプロ
テクション・イン・ヒポカンパル・スライス』、「マラ
ンゴスおよびラール」編集(1992) バルギーゼ、C.等、『アデノシン・デアミナーゼ・イ
ンヒビターズ:シンセシス・アンド・バイオロジカル・
エバリュエーション・オブ・ピュータティブ・メタボラ
イツ・オブ・EHNA』、「ジャーナル・オブ・メディ
シナル・ケミストリー」37:3844(1994) ワリス、R.A.等、『プロテクティブ・エフェクツ・オ
ブ・フェルバメート・アゲインスト・ヒポキシア・イン
・ザ・ラット・ヒポカンパル・スライス』、「ストロー
ク」23:547−551(1992) ウィッティンガム、M.S.等、『アン・インビトロ・モ
デル・オブ・イシェミア:メタボリック・アンド・エレ
クトリカル・アルタネーションズ・イン・ザ・ヒポカン
パル・スライス』、「ジャーナル・オブ・ニューロサイ
エンス」4:793−802(1984) ズー、Q.Y.等、『プロテクティブ・エフェクツ・オフ
・アン・アデノシン・デアミナーゼ・インヒビター・オ
ン・イシェミア−レパーフージョン・インジャリー・イ
ン・アイソレーテッド・パーフューズド・ラット・ハー
ト』、「アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオロジ
ー」259:H835−8(1990)
【図1】 化合物[10]と定められた9'−ヒドロキ
シ(+)−EHNA、すなわちさらに親油性が高いEH
NAの他の後続類似体の生成に使用される中間化合物の
生成に使用される一連の化学反応を示す図である。
シ(+)−EHNA、すなわちさらに親油性が高いEH
NAの他の後続類似体の生成に使用される中間化合物の
生成に使用される一連の化学反応を示す図である。
【図2】 化合物[23]と定められた8’−ヒドロキ
シ(+)−EHNAの生成に使用された反応を示す図で
ある。
シ(+)−EHNAの生成に使用された反応を示す図で
ある。
【図3】 化合物[14]と定められた8',9'−ジヒ
ドロキシ(+)−EHNAの生成に使用された反応を示
す図である。
ドロキシ(+)−EHNAの生成に使用された反応を示
す図である。
【図4】 9番炭素原子に結合した様々な非ヒドロキシ
部分を含むEHNAの類似体の生成に使用された(実施
例5参照)反応を示す図である。
部分を含むEHNAの類似体の生成に使用された(実施
例5参照)反応を示す図である。
【図5】 9−クロロ−EHNA(化合物[29])お
よび9−フタルイミド−EHNA(化合物[27])
が、実施例6記載の試験において、非修飾EHNAまた
は9−ヒドロキシ−EHNAよりも虚血損傷から心筋を
防護する効力が高かったことを示す棒グラフである。
よび9−フタルイミド−EHNA(化合物[27])
が、実施例6記載の試験において、非修飾EHNAまた
は9−ヒドロキシ−EHNAよりも虚血損傷から心筋を
防護する効力が高かったことを示す棒グラフである。
【図6】 9−クロロ−EHNA(化合物[29])お
よび9−フタルイミド−EHNA(化合物[27])
が、実施例6記載の試験において、非修飾EHNAまた
は9−ヒドロキシ−EHNAよりも虚血損傷から心筋を
防護する効力が高かったことを示す棒グラフである。
よび9−フタルイミド−EHNA(化合物[27])
が、実施例6記載の試験において、非修飾EHNAまた
は9−ヒドロキシ−EHNAよりも虚血損傷から心筋を
防護する効力が高かったことを示す棒グラフである。
【図7】 9−クロロ−EHNA(化合物[29])お
よび9−フタルイミド−EHNA(化合物[27])
が、実施例6記載の試験において、非修飾EHNAまた
は9−ヒドロキシ−EHNAよりも虚血損傷から心筋を
防護する効力が高かったことを示す棒グラフである。
よび9−フタルイミド−EHNA(化合物[27])
が、実施例6記載の試験において、非修飾EHNAまた
は9−ヒドロキシ−EHNAよりも虚血損傷から心筋を
防護する効力が高かったことを示す棒グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール・ジェイ・マランゴス アメリカ合衆国92024カリフォルニア州エ ンチニタス、ラニング・スプリング・プレ イス2224番
Claims (28)
- 【請求項1】 下記分子構造: 【化1】 [式中、R1およびR2の少なくとも1つは、水素原子
またはヒドロキシル基以外の化学的部分であって、エリ
トロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾類似体
を、 (a)ヒトおよび実験動物に投与する場合、薬理学的に
許容し得かつ非毒性であり、 (b)細胞培養試験において、エリトロ−ヒドロキシノ
ニルアデニンまたは9−[2(S),9−ジヒドロキシ
−3(R)−ノニル]アデニンよりもさらに有効に、ヒ
ト細胞に入り込み、可逆的方法でアデノシンデアミナー
ゼの細胞内酵素活性を阻害し得、 (c)エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンまたは9−
[2(S),9−ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]ア
デニンよりもさらに有効に、心筋および脳組織からなる
群から選ばれる少なくとも1タイプの哺乳類組織におい
て低酸素および虚血傷害を低減化するのに治療上有効な
ものにする部分を含む]をもつエリトロ−ヒドロキシノ
ニルアデニンの化学的修飾類似体からなる薬剤。 - 【請求項2】 エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの
化学的修飾類似体が、アデノシンデアミナーゼ阻害に関
して約10-7〜約10-10モルの範囲のKi値を有す
る、請求項1記載の薬剤。 - 【請求項3】 エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの
化学的修飾類似体が、 (a)約5×10-9モル未満である、アデノシンデアミ
ナーゼ阻害に関するKi値、および (b)底10の対数値が少なくとも約2のオクタノール
/水分配係数を有する、請求項1記載の薬剤。 - 【請求項4】 R1およびR2のうちの少なくとも1つ
が、 a.ハライド原子、 b.エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾
類似体を、約10-7〜約10-10モルの範囲内に存する
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値を有するも
のにし得るエステル結合基、および c.エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾
類似体を、約10-7〜約10-10モルの範囲内に存する
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値を有するも
のにし得るエーテル結合基から成る群から選ばれる、請
求項1記載の薬剤。 - 【請求項5】 少なくとも一つのR1およびR2が、ア
ミン、アミド、アジド、ニトリル、ラクタム、イミンお
よびイミド部分からなる群から選択される、窒素含有部
分である、請求項1記載の薬剤。 - 【請求項6】 ノニル側鎖に結合したアデニル環構造を
含むエリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾
類似体から成る薬剤であって、前記側鎖はヒドロキシル
部分以外の少なくとも1個の化学的部分をノニル側鎖の
8番および9番炭素原子からなる群から選択される炭素
原子に側鎖に結合させることにより修飾されており、エ
リトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾類似体
が、 (a)ヒトおよび実験動物に投与する場合、薬理学的に
許容し得かつ非毒性であり、 (b)細胞培養試験において、エリトロ−ヒドロキシノ
ニルアデニンまたは9−[2(S),9−ジヒドロキシ
−3(R)−ノニル]アデニンよりもさらに有効に、ヒ
ト細胞に入り込み、可逆的方法でアデノシンデアミナー
ゼの細胞内酵素活性を阻害し得、 (c)エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンまたは9−
[2(S),9−ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]ア
デニンよりもさらに有効に、心筋および脳組織からなる
群から選ばれる少なくとも1タイプの哺乳類組織におい
て低酸素および虚血傷害を低減化するのに治療上有効で
ある、薬剤。 - 【請求項7】 エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの
化学的修飾類似体が、 (a)約5×10-9モル未満である、アデノシンデアミ
ナーゼ結合に関するKi値、および (b)底10の対数値が少なくとも約2のオクタノール
/水分配係数を有する、請求項6記載の薬剤。 - 【請求項8】 R1およびR2の少なくとも一つが、 a.ハライド原子、 b.エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾
類似体を、約10-7〜約10-10モルの範囲内に存する
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値を有するも
のにし得るエステル結合基、および c.エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾
類似体を、約10-7〜約10-10モルの範囲内に存する
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値を有するも
のにし得るエーテル結合基から成る群から選ばれる、請
求項6記載の薬剤。 - 【請求項9】 少なくとも一つのR1およびR2が、ア
ミン、アミド、アジド、ニトリル、ラクタム、イミンお
よびイミド部分からなる群から選択される、窒素含有部
分である、請求項6記載の薬剤。 - 【請求項10】 処置を必要とする哺乳類患者において
アデノシンデアミナーゼ活性を阻害する方法であって、
患者に、下記分子構造: 【化2】 [式中、R1およびR2の少なくとも1つは、水素原子
またはヒドロキシル基以外の化学的部分であって、エリ
トロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾類似体
を、 (a)ヒトおよび実験動物に投与する場合、薬理学的に
許容し得かつ非毒性であり、 (b)細胞培養試験において、エリトロ−ヒドロキシノ
ニルアデニンまたは9−[2(S),9−ジヒドロキシ
−3(R)−ノニル]アデニンよりもさらに有効に、ヒ
ト細胞に入り込み、可逆的方法でアデノシンデアミナー
ゼの細胞内酵素活性を阻害し得、 (c)エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンまたは9−
[2(S),9−ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]ア
デニンよりもさらに有効に、心筋および脳組織からなる
群から選ばれる少なくとも1タイプの哺乳類組織におい
て低酸素および虚血傷害を低減化するのに治療上有効な
ものにする部分を含む]を有するエリトロ−ヒドロキシ
ノニルアデニンの化学的修飾類似体の治療有効量を投与
することを含む方法。 - 【請求項11】 患者が、アデノシンデアミナーゼ阻害
剤の非存在下でアデノシンデアミナーゼにより分解され
る有用な治療薬を投与されている、請求項10記載の方
法。 - 【請求項12】 患者が虚血または低酸素脳傷害に罹患
している、請求項10記載の方法。 - 【請求項13】 患者が、アデノシンデアミナーゼ阻害
剤非存在下でアデノシンデアミナーゼにより分解され
る、有用な治療薬を投与されている、請求項10記載の
方法。 - 【請求項14】 エリトロ−ヒドロキシノニルアデニン
の化学的修飾類似体が、 (a)約5×10-9モル未満である、アデノシンデアミ
ナーゼ阻害に関するKi値、および (b)底10の対数値が少なくとも約2のオクタノール
/水分配係数を有する、請求項10記載の方法。 - 【請求項15】 R1およびR2のうちの少なくとも1
つが、 a.ハライド原子、 b.エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾
類似体を、約10-7〜約10-10モルの範囲内に存する
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値を有するも
のにし得るエステル結合基、および d.エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾
類似体を、約10-7〜約10-10モルの範囲内に存する
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値を有するも
のにし得るエーテル結合基から成る群から選ばれる、請
求項10記載の方法。 - 【請求項16】 少なくとも一つのR1およびR2が、
アミン、アミド、アジド、ニトリル、ラクタム、イミン
およびイミド部分からなる群から選択される、窒素含有
部分である、請求項10記載の方法。 - 【請求項17】 処置を必要とする哺乳類患者において
アデノシンデアミナーゼ活性を阻害する方法であって、
患者に、ノニル側鎖に結合したアデニル環構造を含むエ
リトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾類似体
から成り、前記側鎖はヒドロキシル部分以外の少なくと
も1個の化学的部分をノニル側鎖の8番および9番炭素
原子からなる群から選択される炭素原子に側鎖に結合さ
せることにより修飾されており、エリトロ−ヒドロキシ
ノニルアデニンの化学的修飾類似体が、 (a)ヒトおよび実験動物に投与する場合、薬理学的に
許容し得かつ非毒性であり、 (b)細胞培養試験において、エリトロ−ヒドロキシノ
ニルアデニンまたは9−[2(S),9−ジヒドロキシ
−3(R)−ノニル]アデニンよりもさらに有効に、ヒ
ト細胞に入り込み、可逆的方法でアデノシンデアミナー
ゼの細胞内酵素活性を阻害し得、 (c)エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンまたは9−
[2(S),9−ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]ア
デニンよりもさらに有効に、心筋および脳組織からなる
群から選ばれる少なくとも1タイプの哺乳類組織におい
て低酸素および虚血傷害を低減化するのに治療上有効な
ものにする部分を含む]を有するエリトロ−ヒドロキシ
ノニルアデニンの化学的修飾類似体の治療有効量を投与
することを含む方法。 - 【請求項18】 エリトロ−ヒドロキシノニルアデニン
の化学的修飾類似体が、 (a)約5×10-9モル未満である、アデノシンデアミ
ナーゼ阻害に関するKi値、および (b)底10の対数値が少なくとも約2のオクタノール
/水分配係数を有する、請求項17記載の方法。 - 【請求項19】 R1およびR2のうちの少なくとも1
つが、 a.ハライド原子、 b.エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾
類似体を、約10-7〜約10-10モルの範囲内に存する
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値を有するも
のにし得るエステル結合基、および d.エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾
類似体を、約10-7〜約10-10モルの範囲内に存する
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値を有するも
のにし得るエーテル結合基から成る群から選ばれる、請
求項17記載の方法。 - 【請求項20】 少なくとも一つのR1およびR2が、
アミン、アミド、アジド、ニトリル、ラクタム、イミン
およびイミド部分からなる群から選択される、窒素含有
部分である、請求項17記載の方法。 - 【請求項21】 哺乳類患者におけるアデノシンデアミ
ナーゼ活性を低減化するための医薬の製造におけるエリ
トロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾類似体の
用途であって、エリトロ−ヒドロキシノニルアデニン化
学的修飾類似体が、下記分子構造: 【化3】 [式中、R1およびR2の少なくとも1つは、水素原子
またはヒドロキシル基以外の化学的部分であって、エリ
トロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾類似体
を、 (a)ヒトおよび実験動物に投与する場合、薬理学的に
許容し得かつ非毒性であり、 (b)細胞培養試験において、エリトロ−ヒドロキシノ
ニルアデニンまたは9−[2(S),9−ジヒドロキシ
−3(R)−ノニル]アデニンよりもさらに有効に、ヒ
ト細胞に入り込み、可逆的方法でアデノシンデアミナー
ゼの細胞内酵素活性を阻害し得、 (c)エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンまたは9−
[2(S),9−ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]ア
デニンよりもさらに有効に、心筋および脳組織からなる
群から選ばれる少なくとも1タイプの哺乳類組織におい
て低酸素および虚血傷害を低減化するのに治療上有効な
ものにする部分を含む]を有するものである、用途。 - 【請求項22】 エリトロ−ヒドロキシノニルアデニン
の化学的修飾類似体が、 (a)約5×10-9モル未満である、アデノシンデアミ
ナーゼ阻害に関するKi値、および (b)底10の対数値が少なくとも約2のオクタノール
/水分配係数を有する、請求項21記載の方法。 - 【請求項23】 R1およびR2のうちの少なくとも1
つが、 a.ハライド原子、 b.エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾
類似体を、約10-7〜約10-10モルの範囲内に存する
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値を有するも
のにし得るエステル結合基、および c.エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾
類似体を、約10-7〜約10-10モルの範囲内に存する
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値を有するも
のにし得るエーテル結合基から成る群から選ばれる、請
求項21記載の方法。 - 【請求項24】 少なくとも一つのR1およびR2が、
アミン、アミド、アジド、ニトリル、ラクタム、イミン
およびイミド部分からなる群から選択される、窒素含有
部分である、請求項21記載の方法。 - 【請求項25】 哺乳類患者におけるアデノシンデアミ
ナーゼ活性を低減化するための医薬の製造における、エ
リトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾類似体
の用途であって、エリトロ−ヒドロキシノニルアデニン
の科学的修飾類似体が、ノニル側鎖に結合したアデニル
環構造を含み、前記側鎖はヒドロキシル部分以外の少な
くとも1個の化学的部分をノニル側鎖の8番および9番
炭素原子からなる群から選択される炭素原子に側鎖に結
合させることにより修飾されており、エリトロ−ヒドロ
キシノニルアデニンの化学的修飾類似体が、 (a)ヒトおよび実験動物に投与する場合、薬理学的に
許容し得かつ非毒性であり、 (b)細胞培養試験において、エリトロ−ヒドロキシノ
ニルアデニンまたは9−[2(S),9−ジヒドロキシ
−3(R)−ノニル]アデニンよりもさらに有効に、ヒ
ト細胞に入り込み、可逆的方法でアデノシンデアミナー
ゼの細胞内酵素活性を阻害し得、 (c)エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンまたは9−
[2(S),9−ジヒドロキシ−3(R)−ノニル]ア
デニンよりもさらに有効に、心筋および脳組織からなる
群から選ばれる少なくとも1タイプの哺乳類組織におい
て低酸素および虚血傷害を低減化するのに治療上有効で
ある、用途。 - 【請求項26】 エリトロ−ヒドロキシノニルアデニン
の化学的修飾類似体が、 (a)約5×10-9モル未満である、アデノシンデアミ
ナーゼ結合に関するKi値、および (b)底10の対数値が少なくとも約2のオクタノール
/水分配係数を有する、請求項25記載の方法。 - 【請求項27】 R1およびR2の少なくとも一つが、 a.ハライド原子、 b.エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾
類似体を、約10-7〜約10-10モルの範囲内に存する
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値を有するも
のにし得るエステル結合基、および c.エリトロ−ヒドロキシノニルアデニンの化学的修飾
類似体を、約10-7〜約10-10モルの範囲内に存する
アデノシンデアミナーゼ阻害に関するKi値を有するも
のにし得るエーテル結合基から成る群から選ばれる、請
求項25記載の方法。 - 【請求項28】 少なくとも一つのR1およびR2が、
アミン、アミド、アジド、ニトリル、ラクタム、イミン
およびイミド部分からなる群から選択される、窒素含有
部分である、請求項25記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US59979096A | 1996-02-12 | 1996-02-12 | |
| US08/599790 | 1996-02-12 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1081685A true JPH1081685A (ja) | 1998-03-31 |
Family
ID=24401102
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2769197A Pending JPH1081685A (ja) | 1996-02-12 | 1997-02-12 | 高い親油性および抗虚血特性を有するエリトロ−ヒドロキシノニルアデニン類似体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1081685A (ja) |
-
1997
- 1997-02-12 JP JP2769197A patent/JPH1081685A/ja active Pending
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR100337269B1 (ko) | 신규한a1아데노신수용체길항약 | |
| JP6262225B2 (ja) | オキサビシクロヘプタン類、および再灌流障害の治療のためのオキサビシクロヘプタン類 | |
| EP3388417A1 (en) | Positively charged water-soluble prodrugs of acetaminophen and related compounds with very fast skin penetration rate | |
| US20080075666A1 (en) | Methods and compositions for treating diastolic dysfunction | |
| US20090253646A1 (en) | Pan-selectin inhibitor with enhanced pharmacokinetic activity | |
| US20080221060A1 (en) | Therapeutic Compounds | |
| JPS6340167B2 (ja) | ||
| JPH0130834B2 (ja) | ||
| JPH06234637A (ja) | 腫瘍壊死因子アルファを阻害するためのレフルノミドの使用 | |
| EP2712361A1 (en) | Emetine derivatives, prodrugs containing same, and methods of treating conditions using same | |
| JP2005532254A (ja) | 炎症性疾患を治療又は予防する方法 | |
| CN110229166B (zh) | 一种呋喃香豆素类化合物及其制备方法和应用 | |
| JPH1081685A (ja) | 高い親油性および抗虚血特性を有するエリトロ−ヒドロキシノニルアデニン類似体 | |
| EP0215319B1 (en) | Gem-dihalo-1,8-diamino-4-aza-octanes | |
| KR101763740B1 (ko) | 탄소환 뉴클레오시드 및 이들의 약학적 용도 및 조성물 | |
| JP5849336B2 (ja) | アデニル酸シクラーゼの活性調節剤 | |
| CN117924280A (zh) | 取代噻吩基-5-氟-1h-吡唑并吡啶类化合物及其用途 | |
| EP0871449A1 (en) | Hydroxynonyladenine analogs with enhanced lipophilic and anti-ischemic traits | |
| TWI225397B (en) | Uses of thaliporphine or its derivatives in treatment of cardiac diseases and preparation of the same | |
| JP3193767B2 (ja) | 血液循環中断後ニューロン欠陥の再生および神経細胞のエネルギー代謝回復用医薬 | |
| EP0220409A2 (en) | Gem-dihalo and tetrahalo-1,12-diamino-4,9-diaza-dodecanes | |
| FR2812290A1 (fr) | Derives n-3,7 substitues de 1-methylxantine presentant des activites inhibitrices sur les phosphodiesterases de type cinq | |
| JPH0361646B2 (ja) | ||
| JP5714602B2 (ja) | 新規な2−アルキニル−n9−プロパギルアデニンおよびその医薬用途 | |
| EP4313932A1 (en) | Alkene quinone compounds and methods of use |