JPH1082206A - 免震構造体 - Google Patents

免震構造体

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JPH1082206A
JPH1082206A JP8235599A JP23559996A JPH1082206A JP H1082206 A JPH1082206 A JP H1082206A JP 8235599 A JP8235599 A JP 8235599A JP 23559996 A JP23559996 A JP 23559996A JP H1082206 A JPH1082206 A JP H1082206A
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JP
Japan
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isolation structure
seismic isolation
plate
soft
sheet
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JP8235599A
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Inventor
Koji Kubo
孝治 久保
Isao Hagiwara
萩原  勲
Yoshihide Fukahori
美英 深堀
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリープ性、耐座屈変形性、鉛直ばね剛性
を低下させることなく、水平ばね剛性のみを低下させて
なる、木造建築や戸建住宅の如き軽量物に適用しても優
れた免震特性を発現する免震構造体を提供する。 【解決手段】 剛性を有する硬質板12と粘弾性的性質
を有する軟質板14とをそれぞれ複数個、交互に積層し
た免震構造体10であって、硬質板12と軟質板14と
の間に、接着性を有しないシート状物であるポリ−4−
フッ化エチレン製シート16等を介在させることにより
設けられた非接着部分を有して接着されていることを特
徴とする。非接着部分の外周部分がすべて接着されてお
り、非接着部分の面積が、硬質板12の面積の10〜8
0%であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は免震装置などに用い
られる免震構造体に係り、詳しくは、木造建築や戸建住
宅の如き軽量物に適用する場合にも免震性能に優れた免
震構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複数個の鋼板等の剛性を有する硬
質板と、粘弾性的性質を有するゴム等の軟質板とを交互
に積層した免震構造体が、ビルや橋梁等の免震装置とし
て広く用いられている。このような免震構造体は、軟質
板としてゴム材料等の弾性体を、硬質板として金属板を
使用するのが一般的である。このような免震構造体の軟
質板を構成するゴム等の弾性体は、下記のようなばね特
性を有するように設計されるのが一般である。即ち、ゴ
ム等の弾性体のばね剛性をK、搭載荷重をMとして、水
平方向の固有振動数fH は下記式のように表される。
【0003】
【数1】
【0004】この固有振動数fH は、建物や橋梁などの
重量Mと、ゴムなどの弾性体のばね剛性Kとの比で決ま
るので、ビルや橋梁など搭載荷重Mの大きいものの免震
装置の軟質板を構成する弾性体はばね剛性の大きい材
料、高弾性材料が用いられることが一般的である。これ
を戸建住宅などの軽負荷のものに適用すると、戸建住宅
などは搭載重量Mが小さいので、軟質板の材料としてば
ね剛性Kの小さい低弾性のものが必要であった。
【0005】このばね剛性Kと剪断剛性Gとの関係は、
軟質板の受圧面積をA、厚みをLとすると下記式のよう
に表される。
【0006】
【数2】
【0007】従って、ばね剛性Kを低くするためには、
(1)ゴム自体の剪断剛性Gを低下させる、(2)軟質
板の間に位置する硬質板の面積を減少させる、(3)軟
質板の厚みLを大きくする、等の方法が考えられる。
【0008】しかしながら、ゴム自体の剪断剛性Gを、
例えば、1kgf/cm2 以下(γ=100%)に低下
させることは、クリープ性を考慮すると問題であり、且
つ、風揺れの影響を受けてしまうおそれもある。また、
受圧面積Aを小さくし、厚みLを大きくすると不安定な
形状となり、剪断力を受けたときに座屈変形し易くな
る。このため、特開昭64−23504号や特開平7−
90942号公報には、弾性材料を変えずに水平ばね剛
性を低下させる目的で、免震構造体の内部に貫通孔を設
けることが記載されている。免震構造体の内部に貫通孔
を設けるとばね剛性は低下するものの、断面積と側面積
の比である形状率が小さくなってクリープが大きくな
る、さらに、内部の硬質板にも開口部を設けることにな
り、座屈変形し易く、鉛直ばね剛性が小さくなる、とい
う問題点を有していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の技術に鑑みてなされたものであり、従来の免震構
造体が有するクリープ性、耐座屈変形性、鉛直ばね剛性
を低下させることなく、水平ばね剛性のみを低下させて
なる、木造建築や戸建住宅の如き軽量物に適用しても優
れた免震特性を発現する免震構造体を提供することを目
的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の免震構造体は、
剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有する軟質板とを
それぞれ複数個、交互に積層した免震構造体であって、
該剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有する軟質板と
の間が、接着性を有しないシート状物を前記硬質板と軟
質板との間に介在させることにより形成される非接着部
分を有するように接着されていることを特徴とする。こ
こで、前記非接着部分の外周部分がすべて接着されてい
ることが好ましい。
【0011】本発明の免震構造体においては、前記前記
接着性を有しないシート状物は、高分子フィルム、金属
フィルム、金属をコーティングした高分子フィルムから
なる群より選択される、この高分子フィルムが、ポリ−
4−フッ化エチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ
エチレン、ポリ塩化ビニルからなる群より選択される高
分子化合物の1種以上からなること、前記高分子フィル
ムの厚さが、10〜200μmであることが好ましい。
【0012】また、本発明の免震構造体の別の態様にお
いては、前記非接着部分が、前記軟質板に貫通孔を設け
ることにより形成されていることを特徴とする。この態
様においても、前記非接着部分の外周部分がすべて接着
されていることが好ましい。
【0013】これらの非接着部分の面積は、前記硬質板
の面積の10〜80%であることを特徴とする。
【0014】本発明の免震構造体は、硬質板と軟質板と
の間が、非接着シートを介在させるか、軟質板に貫通孔
を設けることにより形成した非接着部分を有するように
接着されているため、軟質板の材料として剪断剛性の低
い材料を使用せずに、しかも、硬質板の有する耐座屈変
形性を低下させることなく、水平ばね剛性を低下させる
ことができる。また、非接着シートを介在させる態様に
おいては、非接着部の硬質板と非接着シートとの摩擦に
より減衰性を向上させることができるため、戸建住宅の
如き軽量物に適用しても優れた免震特性を発現しうる。
【0015】さらに、この非接着部分が、軟質板と硬質
板又はフランジとの間に接着性を有しないシート状物を
介在させるか、又は、軟質板に貫通孔を設けることによ
って簡単に形成しうるため、汎用の製造設備により、簡
単に各種の水平ばね剛性を有する免震構造体を製造し得
るという利点も有する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の免震構造体のについて詳
細に説明する。
【0017】図1(A)は、本発明の免震構造体10の
一態様を示す概略断面図である。この免震構造体10
は、剛性を有する硬質板12と粘弾性的性質を有する軟
質板14とを交互に積層してなり、剛性を有する硬質板
12と粘弾性的性質を有する軟質板14との間には、接
着性を有しないシート状物であるポリ−4−フッ化エチ
レン製のシート16が配置されている。また、硬質板1
2と軟質板14との積層体の上下には、それぞれフラン
ジ18、20が配置されている。
【0018】図1に示す免震構造体10において、上フ
ランジ18と下フランジ20との間に円盤状の硬質板1
2と軟質板14とを交互に積層させ、加硫接着させる前
に、予め軟質板14の中央部両面にその直径が軟質板の
直径よりも小さい、円形に切断したポリ−4−フッ化エ
チレン製のシート16を介在させた。図1(B)は、軟
質板14の中央部にポリ−4−フッ化エチレン製のシー
ト16を配置した状態を示す正面図である。このシート
16が介在する部分は加硫接着処理後にも非接着部分を
形成している。
【0019】図5は本発明の免震構造体の別の態様の概
略断面図を示している。図5に示す免震構造体50にお
いては、軟質板52の中央部に貫通孔54を設けること
により、非接着部分を形成している。この免震構造体5
0は、剛性を有する硬質板12と中央部に貫通孔54を
設けた粘弾性的性質を有する軟質板52とを交互に積層
してなり、剛性を有する硬質板12は、貫通孔を形成し
ない円盤状の形状を有している。硬質板12と軟質板5
2との積層体の上下には、それぞれフランジ18、20
が配置されており、硬質板12と軟質板52及び軟質板
52と上下のフランジ18、20の間は接着剤により接
着されている。図5(B)は貫通孔54を設けた軟質板
52を示す斜視図である。
【0020】本発明の免震構造体に用いる軟質板を構成
する粘弾性的性質を有する材料とは、50%モジュラス
が1〜10kgf/cm2 、25℃における動的剪断弾
性率Gが、1〜10kgf/cm2 の特性を有するもの
を指し、50%モジュラスは、好ましくは1.5〜5k
gf/cm2 、さらに好ましくは1.5〜3kgf/c
2 であり、25℃における動的剪断弾性率Gは、好ま
しくは1.5〜5kgf/cm2 、さらに好ましくは
1.5〜3kgf/cm2 である。各種材料の50%モ
ジュラス及び動的剪断弾性率Gは、例えば、JIS K
6301、K6394に準拠して測定することができ
る。
【0021】ここで、粘弾性的性質を有する材料として
は、具体的には、熱可塑性ゴム、ウレタンゴム、各種の
加硫ゴム、微架橋ゴム、エラストマー、プラスチックス
等の有機材料、これらの発泡体、アスファルト、粘土等
の無機材料、及び、これらの混合材料など各種の材料で
あって、上記粘弾性的性質を有するものを用いることが
できる。
【0022】また、免震構造体を構成する硬質板として
は、金属、セラミックス、プラスチックス、FRP、ポ
リウレタン、木材、紙板、スレート板、化粧板等所要の
剛性を有する各種の材料を使用することができる。ここ
で、所要の剛性とは、設計条件により大きく変わるが、
剪断変形した時、座屈現象が生じにくい剛性を意味す
る。一般には、強度、耐久性の観点から、鋼板、鉄板、
アルミニウム板などの金属板が広く使用されている。
【0023】硬質板の厚み、形状には特に制限はなく、
免震構造体が用いられる目的に応じて選択できるが、そ
の厚みは、一般には、0.5〜5mm程度の厚みのもの
が使用される。また、形状は、積層される軟質板と同様
に任意であるが、通常は、併用する軟質板と同じ形状の
ものを用いる。
【0024】前記軟質板と硬質板とを交互に複数段積層
して、加硫接着する、互いに接着剤によって接着するな
どの公知の手段によって接着し、免震構造体を構成す
る。この接着手段は特に制限はないが、接着性を有しな
いシート状物を介在させて非接着部分を形成させる場合
には、加硫接着はそのまま行うことができるが、接着剤
により接着する際には、接着剤は硬質板又は軟質板の何
れか一方に塗布されることが好ましい。
【0025】ここで非接着部分を形成するために、軟質
板と硬質板との間に介在させる接着性を有しないシート
状物としては、高分子フィルム、金属フィルム、金属を
コーティングした高分子フィルム等が挙げられ、高分子
フィルムとしては、テフロンの商品名で知られるポリ−
4−フッ化エチレンフィルム、ポリエステルフィルム、
ポリアミドフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化
ビニルフィルム等を好適に用いることができる。フィル
ムを構成する高分子化合物は単独でも2種以上の組み合
わせで用いられてもよい。
【0026】また、高分子フィルムの厚さは、10〜2
00μmであることが好ましく、厚さが10μm未満で
あると、取扱が非常に困難であり、200μmを超える
と免震構造体を製造する時、非接着シートの存在する部
分の高さとその周囲の非接着シートの存在しない部分と
の差が大きくなり、軟質板と硬質板の接着性がばらつく
ため、いずれも好ましくない。
【0027】金属フィルムとしては、アルミニウム、ス
テンレス等が挙げられ、金属フィルムの厚さは、10〜
200μmであることが好ましい。
【0028】金属をコーティングした高分子フィルムと
しては、前記の高分子フィルムに金属をスピンコート、
スパッタリング、蒸着などの公知の方法によりコーティ
ングしたものを用いることができる。この金属コーティ
ングの厚みは、0.01〜1μmが好ましい。
【0029】接着性を有しないシート状物を介在させる
位置としては、周囲がすべて接着されている、即ち、非
接着部分が軟質板の外周に接しない内部に形成されるこ
とが、クリープ性の観点から好ましい。
【0030】また、前記図5(A)に示すように軟質板
に貫通孔を形成して非接着部を形成させる場合には、貫
通孔は、図5(B)に示す如く、中央部に一箇所設けて
られてもよく、図5(C)に示す如く、複数箇所に設け
てられてもよい。図5(C)は、貫通孔を複数箇所に設
けてなる軟質板の態様を示す斜視図である。貫通孔を設
ける位置については、水平ばね剛性や全体の荷重バラン
スを考慮して最適に選択することができる。また、一つ
の免震構造体に用いられる軟質板に設けられる貫通孔の
大きさや位置は必ずしも同じでなくてもよく、求められ
る免震構造体の免震性能により適宜選択して構成するこ
とができる。貫通孔を有する軟質板は、打抜き、インジ
ェクション成形など、公知の成形法により得ることがで
きる。
【0031】非接着部分を形成するために、軟質板と硬
質板との間に接着性を有しないシート状物を介在させる
場合であっても、軟質板に貫通孔を設けるであっても、
非接着部分の面積は、積層される硬質板の面積の10〜
80%であることが好ましく、30〜70%であること
がさらに好ましく、40〜60%であることがより好ま
しい。この非接着部分の面積は、非接着部分が複数箇所
設けられている場合には、それらの面積を合計として判
断する。非接着部分の面積が硬質板の面積の10%未満
である場合には、剛性低下効果が不十分であり、80%
を超える場合には、座屈性能が低下し、いずれも好まし
くない。
【0032】本発明の免震構造体は、耐久性、耐候性の
向上を図るため、免震構造体の外側を耐候性の優れた材
料で被覆してもよい。この被覆材料としては、例えば、
ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタン、シリコンゴ
ム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、エチレンプロピレンゴム
(ERP及びEPDM)、クロロスルホン化ポリエチレ
ン、塩素化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルゴム、ク
ロロプレンゴムなどを用いることができる。これらの材
料は単独でも、二種類以上をブレンドしてもよい。ま
た、天然ゴム、イソプレンゴムスチレンブタジエンゴ
ム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム等とブレンドしても
よい。この被覆材料を適用する際には、本発明の製造方
法により向上した生産性を阻害しないような方法を適用
することが好ましく、例えば、熱硬化性ポリウレタンを
免震構造体の外周に塗布し、硬化させる方法、型枠内に
接着処理を完了した免震構造体を配置し、被覆材料を注
型する方法、熱可塑性エラストマーを巻き付けて加熱成
形する方法、インジェクション成形方法、加硫ゴムを後
接着する方法等を挙げることができる。
【0033】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。
【0034】〔実施例1〕前記の図1(A)に示す免震
構造体10において、上フランジ18と下フランジ20
との間に硬質板12として外径160mm厚さ1mmの
鋼板20枚、軟質板14として50%モジュラスが、
2.4kgf/cm2 、引張強度が84kgf/c
2 、破断伸びが740%のゴム材料(1枚の厚さ1.
6mm)を21枚用いた。この軟質板14と硬質板12
とを加硫接着させるとき、軟質板14の中央部両面に直
径110mm、50μm厚のテフロン(商標)シート1
6を介在させた。図1(B)はテフロンシート16を配
置した軟質板14を示す斜視図である。このテフロンシ
ート16が介在する部分は加硫接着処理後も非接着部分
となっていることが確認された。非接着部分の面積は、
硬質板12の面積の47%であった。
【0035】〔比較例1〕比較例1として、硬質板12
と軟質板14との間にテフロンシート16を介在させな
かった他は、実施例1と同様にして免震構造体を製造し
た。
【0036】〔比較例2〕比較例2として、硬質板12
の中央部分両面において直径110mmには接着処理を
施さなかった他は、実施例1と同様にして免震構造体を
製造した。
【0037】〔比較例3〕軟質板14として50%モジ
ュラスが、7kgf/cm2 、引張強度が200kgf
/cm2 、破断伸びが450%の、高硬度のゴム材料を
用いた他は、比較例1と同様にして免震構造体を製造し
た。
【0038】〔比較例4〕軟質板14として50%モジ
ュラスが、7kgf/cm2 、引張強度が200kgf
/cm2 、破断伸びが450%の、高硬度のゴム材料を
用いた他は、比較例2と同様にして免震構造体を製造し
た。
【0039】(免震構造体の性能評価)得られた実施例
1及び比較例1の免震構造体に3tonの垂直荷重をか
け、振動数f=0.2Hzにて剪断歪200%の条件に
於ける水平バネ剛性Kh(kgf/cm)とtanδを
測定した。また、この免震構造体に用いられた軟質板の
断面積と側面積の比である形状率を計算した。その結果
を下記表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1より明らかなように、本実施例1の免
震構造体によれば、軟質板の形状率は変えずに、バネ剛
性を70%まで低下させることができ、減衰性を大幅に
向上させることができた。すなわち形状率を変えていな
いため、クリープ性能を悪化させることなく、免震構造
体の低弾性高減衰化を達成することができた。また、比
較例1及び2、剛性の異なる材料を用いた比較例3及び
4を対比させると明らかなように、非接着部分は有する
ものの、硬質板と軟質板との間に非接着シートを介在さ
せていない場合(比較例2、4)は、非接着部分を有し
ない比較例1、3を基準にしたバネ剛性の低下は5〜8
%であり、効果が小さく、減衰性の向上は僅かであるこ
とがわかる。
【0042】〔実施例2〕図2(A)は本発明の実施例
2における免震構造体22の断面図を示している。
【0043】図2(A)に示す免震構造体22は、上フ
ランジ18と下フランジ20との間に、硬質板24とし
て外径160mm、内径30mm、厚さ1mmの鋼板2
0枚、軟質板26として50%モジュラスが2.4kg
f/cm2 、引張強度84kgf/cm2 、破断伸びが
740%のゴム材料(厚さ1.6mm)を外径160m
m、内径30mmに打抜き、その両面に厚さ50μm、
外径127mm、内径62mmのテフロンシート28を
2枚重ねて貼り付けた軟質板26を21枚用いて交互に
積層することにより構成されている。
【0044】図2(B)はテフロンシート28を配置し
た軟質板26を示す斜視図である。テフロンシート28
の介在する部分は非接着部分を構成していることが確認
された。非接着部分の面積は、硬質板24の面積の50
%であった。
【0045】〔比較例5〕比較例5として、間にテフロ
ンシート28を介在させず、硬質板24の全面が軟質板
26と接着するようになした他は、実施例2と同様にし
て免震構造体を作製した。
【0046】実施例1と同じ条件で剪断歪200%にお
ける水平バネ剛性Kh(kgf/cm)とtanδを計
測し、さらに、この免震構造体に用いられた軟質板の断
面積と側面積の比である形状率を計算した。その結果を
表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】表2より明らかなように、本実施例2の免
震構造体によれば、軟質板の形状率は変化させずに、バ
ネ剛性を比較例5との対比で67%まで低下させること
ができ、且つ、減衰性を大巾に向上させることができ
た。すなわち形状率を変えていないため、クリープ性を
悪化させることなく低弾性、高減衰化を達成することが
できた。
【0049】〔実施例3〕図3は実施例3の免震構造体
30の概略断面図を示している。
【0050】図3に示す免震構造体30は、上フランジ
18と下フランジ20との間に、硬質板24として外径
160mm、内径30mm、厚さ1mmの鋼板20枚、
軟質板26として50%モジュラスが2.4kgf/c
2 、引張強度84kgf/cm2 、破断伸びが740
%のゴム材料を厚さ1.6mm、外径160mm、内径
30mmに打抜き、その両面に厚さ50μm、外径12
7mm、内径62mmのテフロンシート32を2枚重ね
で貼り付けた軟質板26を21枚を用いて、交互に積層
することにより構成されている。
【0051】テフロンシート32の介在する部分は非接
着部分を構成していることが確認された。非接着部分の
面積は、硬質板24の面積の50%であった。
【0052】中央の貫通する穴の中に摩擦板34として
厚さ1.5mm、外径29.6mmのナイロン板を45
枚封入し、その上に抑え板36として厚さ5mm、外径
29.6mmの鉄板を配置し、H30のネジ38でトル
ク100kgf・cmで加圧封入した。
【0053】得られた免震構造体34を、実施例1と同
じ条件で剪断歪200%における水平バネ剛性(kgf
/cm)とtanδを計測した。その結果を下記表3に
示す。
【0054】〔実施例4〕図4(A)は本発明の実施例
4における免震構造体40の断面図を示している。
【0055】図4(A)の免震構造体40は、上フラン
ジ18と下フランジ20との間に、硬質板12として外
径160mm、厚さ1mmの鋼板20枚、軟質板14と
して50%モジュラスが2.4kgf/cm2 、引張強
度84kgf/cm2 、破断伸びが740%の加硫特性
を示すゴム材料を厚さ1.6mm、外径160mmに打
抜き、その両面に図4(B)に示すように、中央部に径
60mmのテフロンシート42(厚さ50μm)1枚、
その周囲に径35mmのテフロンシート44(厚さ50
μm)8枚を配置して貼り付けた軟質板14を21枚用
いて、交互に積層することにより構成されている。
【0056】図4(B)はテフロンシート42、44を
貼付した軟質板14を示す斜視図である。テフロンシー
ト42、44の介在する部分は非接着部分を構成してい
ることが確認された。非接着部分の面積の合計は、硬質
板12の面積の52%であった。
【0057】この免震構造体42を、実施例1と同じ条
件で剪断歪200%における水平バネ剛性とtanδを
計測した。その結果を表3に示す。
【0058】
【表3】
【0059】表3に明らかなごとく、実施例3の免震構
造体30においては、非接着部分を有しない比較例1に
比べて、水平バネ剛性を72%まで低下させることがで
き、かつ減衰性を大幅に向上させることができた。さら
に、中央の穴部にナイロン板を積層して摩擦板の積層体
を形成したことによって、クリープ性がさらに改良さ
れ、低弾性、超高減衰化を達成することができた。
【0060】また、実施例4の免震構造体40において
も同様に水平バネ剛性を63%まで低下させることがで
き、かつ減衰性を大幅に向上させることができた。この
実施例4と前記実施例1の結果を併せて考察すると、非
接着部分を実施例4の如く9分割して複数箇所に設けて
も、実施例1の如く一箇所に設けても、いずれの場合も
バネ剛性を低下させ、減衰性を向上しうることがわかっ
た。
【0061】〔実施例5〕図5(A)は本発明の実施例
5に係る免震構造体50の概略断面図を示している。
【0062】図5(A)の免震構造体50は、上フラン
ジ18と下フランジ20との間に、硬質板12として外
径160mm、厚さ1mmの鋼板20枚、軟質板52と
して50%モジュラスが2.4kgf/cm2 、引張強
度84kgf/cm2 、破断伸び740%の加硫物性を
示す厚さ1.6mmの加硫ゴムシートから外径160m
m、内径110mmのドーナツ状の加硫ゴムシートを2
1枚打ち抜いて用い、交互に積層し、互いに接着剤で接
着することにより構成されている。図5(B)は、この
中央に貫通孔54を有する軟質板52を示す斜視図であ
る。外皮ゴムは貼らなかった。貫通孔54の直径から得
られた非接着部分の面積は、硬質板12の面積の47%
であった。
【0063】〔比較例6〕比較例6として、硬質板12
を外径160mm、内径110mm厚さ1mmの鋼板2
0枚を用いて、軟質板52と同様の形状にした他は、実
施例5と同様にして免震構造体を作製した。外皮ゴムは
貼らなかった。
【0064】実施例5及び比較例6について、実施例1
と同一条件で剪断歪200%における水平バネ剛性(k
gf/cm2 )及びtanδを計測した。比較例6は剪
断歪180%で座屈変形を生じて測定が不可能であっ
た。実施例5の測定結果を表4に示す。
【0065】
【表4】
【0066】この結果から明らかなように、比較例6の
如く免震構造体の中央部に大きな面積の貫通孔をあけて
低弾性化を図ると座屈変形を生じ易くなるが、硬質板に
は開口部を設けずに、軟質板のみドーナツ状として貫通
孔を設けて軟質板と硬質板との非接着部分を設けること
により、座屈特性を低下させることなく、低弾性化を達
成し得るという優れた効果を示した。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
の免震構造体は、従来からの免震構造体が有するクリー
プ性、耐座屈変形性、鉛直ばね剛性を低下させることな
く、水平ばね剛性のみを低下させてなる、木造建築や戸
建住宅の如き軽量物に適用しても優れた免震特性を発現
するという利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は実施例1の免震構造体を示す概略断
面図であり、(B)はこの免震構造体に用いられるテフ
ロンシートを配置した軟質板を示す斜視図である。
【図2】 (A)は実施例2の免震構造体を示す概略断
面図であり、(B)はこの免震構造体に用いられるテフ
ロンシートを貼付した軟質板を示す斜視図である。
【図3】 実施例3の免震構造体を示す概略断面図であ
る。
【図4】 (A)は実施例4の免震構造体を示す概略断
面図であり、(B)はこの免震構造体に用いられるテフ
ロンシートを貼付した軟質板を示す斜視図である。
【図5】 (A)は実施例5の免震構造体を示す概略断
面図であり、(B)は該免震構造体に用いられる貫通孔
を設けた軟質板を示す斜視図であり、(C)は貫通孔を
設けた軟質板の別の態様を示す斜視図である。
【符号の説明】
10:免震構造体 12:硬質板 14:軟質板 16:接着性を有しないシート状物(テフロンシート) 22:免震構造体 24:硬質板 26:軟質板 28:接着性を有しないシート状物(テフロンシート) 30:免震構造体 32:接着性を有しないシート状物(テフロンシート) 34:摩擦板(ナイロン板) 40:免震構造体 42:接着性を有しないシート状物(テフロンシート) 50:免震構造体 52:軟質板 54:貫通孔(軟質板に形成された貫通孔)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有
    する軟質板とをそれぞれ複数個、交互に積層した免震構
    造体であって、 該剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有する軟質板と
    の間が、接着性を有しないシート状物を該硬質板と軟質
    板との間に介在させることによって形成される非接着部
    分を有するように接着されている、ことを特徴とする免
    震構造体。
  2. 【請求項2】 前記接着性を有しないシート状物が高分
    子フィルム、金属フィルム、金属をコーティングした高
    分子フィルムからなる群より選択されることを特徴とす
    る請求項1に記載の免震構造体。
  3. 【請求項3】 前記高分子フィルムが、ポリ−4−フッ
    化エチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレ
    ン、ポリ塩化ビニルからなる群より選択される高分子化
    合物の1種以上からなることを特徴とする請求項2に記
    載の免震構造体。
  4. 【請求項4】 前記高分子フィルムの厚さが、10〜2
    00μmであることを特徴とする請求項2又は3に記載
    の免震構造体。
  5. 【請求項5】 剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有
    する軟質板とをそれぞれ複数個、交互に積層した免震構
    造体であって、 該剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有する軟質板と
    の間が、該軟質板に貫通孔を設けることによって形成さ
    れる非接着部分を有するように接着されている、ことを
    特徴とする免震構造体。
  6. 【請求項6】 前記非接着部分の外周部分がすべて接着
    されていることを特徴とする請求項1又は5に記載の免
    震構造体。
  7. 【請求項7】 前記非接着部分の面積が、前記硬質板の
    面積の10〜80%であることを特徴とする請求項1又
    は5に記載の免震構造体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003074629A (ja) * 2001-08-30 2003-03-12 Ohbayashi Corp 積層ゴム
JP2007064374A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Oiles Ind Co Ltd 検査用積層ゴム支承の製造方法

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JP2007064374A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Oiles Ind Co Ltd 検査用積層ゴム支承の製造方法

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