JPH1087559A - p−ヒドロキシ安息香酸の製造方法 - Google Patents
p−ヒドロキシ安息香酸の製造方法Info
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- JPH1087559A JPH1087559A JP8239493A JP23949396A JPH1087559A JP H1087559 A JPH1087559 A JP H1087559A JP 8239493 A JP8239493 A JP 8239493A JP 23949396 A JP23949396 A JP 23949396A JP H1087559 A JPH1087559 A JP H1087559A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】非プロトン性極性溶媒中でもp−ヒドロキ安息
香酸の選択率が高いDMSO中でのフェノールのアルカ
リ金属塩と二酸化炭素の反応において、p−ヒドロキシ
安息香酸の選択性を生かしつつ、その収率を33%以上
に向上させる。 【解決手段】ジメチルスルホキシド、フェノール、フェ
ノールに対し0.9〜1.1モル倍の水酸化ナトリウム
あるいはその水溶液を混合した後、蒸留により水を除去
し、フェノールのアルカリ金属塩1モルとDMSO2モ
ルから成る錯体を生成させ、これに90℃以下の温度で
二酸化炭素を反応させて、p−ヒドロキシ安息香酸を製
造する方法において、原料錯体に二酸化炭素を十分反応
させた後、二酸化炭素を系外に除去した状態で90〜1
20℃の温度範囲で加熱処理し、再び二酸化炭素を導入
して90℃以下で反応させる。
香酸の選択率が高いDMSO中でのフェノールのアルカ
リ金属塩と二酸化炭素の反応において、p−ヒドロキシ
安息香酸の選択性を生かしつつ、その収率を33%以上
に向上させる。 【解決手段】ジメチルスルホキシド、フェノール、フェ
ノールに対し0.9〜1.1モル倍の水酸化ナトリウム
あるいはその水溶液を混合した後、蒸留により水を除去
し、フェノールのアルカリ金属塩1モルとDMSO2モ
ルから成る錯体を生成させ、これに90℃以下の温度で
二酸化炭素を反応させて、p−ヒドロキシ安息香酸を製
造する方法において、原料錯体に二酸化炭素を十分反応
させた後、二酸化炭素を系外に除去した状態で90〜1
20℃の温度範囲で加熱処理し、再び二酸化炭素を導入
して90℃以下で反応させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬、農薬の原料あ
るいは液晶ポリマーの原料として有用なp−ヒドロキシ
安息香酸の製造に関するものである。
るいは液晶ポリマーの原料として有用なp−ヒドロキシ
安息香酸の製造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非プロトン性極性溶媒中でフェノールの
アルカリ金属塩と二酸化炭素とを反応させるとフェノー
ルのナトリウム塩、フェノールのカリウム塩のいずれを
原料にしてもサリチル酸と共にp−ヒドロキシ安息香酸
が生成することが、平尾らによって見出され、有機合成
協会誌,24,1051,(1966)や,フランス特
許第1506291号公報(1966)で開示されてい
る。そのほかにも特公昭44−019851号公報や欧
州特許第478197号公報(1992)にも同種の反
応例が開示されている。特に、フェノールのナトリウム
塩が原料である場合には、無溶媒、プロトン性溶媒およ
び非極性溶媒中ではp−ヒドロキシ安息香酸は生成しに
くいので、フェノールのナトリウム塩からコルベ・シュ
ミット反応を利用してp−ヒドロキシ安息香酸が合成出
来る点で、この方法は意義深い。これらの実施例では、
フェノールのアルカリ金属塩にフェノールのカリウム塩
またはフェノールのナトリウム塩、非プロトン性極性溶
媒にジメチルホルムアミド(以下、DMFと略す)、ヘ
キサメチルホスホロ(トリ)アミド(以下、HMPAと
略す)またはジメチルスルホキシド(以下、DMSOと
略す)を用いている。これらの実施例におけるDMSO
を反応溶媒にした場合の反応成績をみると、100℃で
フェノールのカリウム塩またはフェノールのナトリウム
塩を用いたとき収率15〜23%、選択率83〜94%
でp−ヒドロキシ安息香酸を得ている。一方、DMFを
反応溶媒にした場合には、180℃でフェノールのカリ
ウム塩を用いたとき収率34%、パラ/オルソ選択率8
6%でp−ヒドロキシ安息香酸を得ている。
アルカリ金属塩と二酸化炭素とを反応させるとフェノー
ルのナトリウム塩、フェノールのカリウム塩のいずれを
原料にしてもサリチル酸と共にp−ヒドロキシ安息香酸
が生成することが、平尾らによって見出され、有機合成
協会誌,24,1051,(1966)や,フランス特
許第1506291号公報(1966)で開示されてい
る。そのほかにも特公昭44−019851号公報や欧
州特許第478197号公報(1992)にも同種の反
応例が開示されている。特に、フェノールのナトリウム
塩が原料である場合には、無溶媒、プロトン性溶媒およ
び非極性溶媒中ではp−ヒドロキシ安息香酸は生成しに
くいので、フェノールのナトリウム塩からコルベ・シュ
ミット反応を利用してp−ヒドロキシ安息香酸が合成出
来る点で、この方法は意義深い。これらの実施例では、
フェノールのアルカリ金属塩にフェノールのカリウム塩
またはフェノールのナトリウム塩、非プロトン性極性溶
媒にジメチルホルムアミド(以下、DMFと略す)、ヘ
キサメチルホスホロ(トリ)アミド(以下、HMPAと
略す)またはジメチルスルホキシド(以下、DMSOと
略す)を用いている。これらの実施例におけるDMSO
を反応溶媒にした場合の反応成績をみると、100℃で
フェノールのカリウム塩またはフェノールのナトリウム
塩を用いたとき収率15〜23%、選択率83〜94%
でp−ヒドロキシ安息香酸を得ている。一方、DMFを
反応溶媒にした場合には、180℃でフェノールのカリ
ウム塩を用いたとき収率34%、パラ/オルソ選択率8
6%でp−ヒドロキシ安息香酸を得ている。
【0003】それ以外の非プロトン性極性溶媒を用いて
いるものとしては特開平4−169546号公報にホス
フィンオキシドを用いている例があり、例えばフェノー
ルのカリウム塩、トリブチルホスフィンオキサイドを用
いたとき収率45%、選択率82%でp−ヒドロキシ安
息香酸を得ている。
いるものとしては特開平4−169546号公報にホス
フィンオキシドを用いている例があり、例えばフェノー
ルのカリウム塩、トリブチルホスフィンオキサイドを用
いたとき収率45%、選択率82%でp−ヒドロキシ安
息香酸を得ている。
【0004】発明者らの行った実験でも、非プロトン性
極性溶媒中でフェノールのアルカリ金属塩と二酸化炭素
と反応させると、p−ヒドロキシ安息香酸の収率が50
%に満たないところで反応が停止した。例えば、非プロ
トン性極性溶媒にDMSOを用いた場合には、反応温度
が70℃、二酸化炭素圧力が常圧〜2.5kPaの条件
で二酸化炭素と反応させると、p−ヒドロキシ安息香酸
の収率が33%付近で反応が飽和した。
極性溶媒中でフェノールのアルカリ金属塩と二酸化炭素
と反応させると、p−ヒドロキシ安息香酸の収率が50
%に満たないところで反応が停止した。例えば、非プロ
トン性極性溶媒にDMSOを用いた場合には、反応温度
が70℃、二酸化炭素圧力が常圧〜2.5kPaの条件
で二酸化炭素と反応させると、p−ヒドロキシ安息香酸
の収率が33%付近で反応が飽和した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】コルベシュミット反応
を利用して出来るp−ヒドロキシ安息香酸は、その収率
は低い水準にとどまっている。前述の如く、非プロトン
性極性溶媒中でコルベ・シュミット反応を行うことによ
り、フェノールのナトリウム塩を原料にしてもp−ヒド
ロキシ安息香酸が合成できるという長所があるが、p−
ヒドロキシ安息香酸の収率に関しては、他の反応条件同
様、十分な水準に達しているとは云い難い。
を利用して出来るp−ヒドロキシ安息香酸は、その収率
は低い水準にとどまっている。前述の如く、非プロトン
性極性溶媒中でコルベ・シュミット反応を行うことによ
り、フェノールのナトリウム塩を原料にしてもp−ヒド
ロキシ安息香酸が合成できるという長所があるが、p−
ヒドロキシ安息香酸の収率に関しては、他の反応条件同
様、十分な水準に達しているとは云い難い。
【0006】本発明の目的は、非プロトン性極性溶媒中
でもp−ヒドロキ安息香酸の選択率が高いDMSO中で
のフェノールのアルカリ金属塩と二酸化炭素の反応にお
いて、p−ヒドロキシ安息香酸の選択性を生かしつつ、
その収率を向上させることにある。
でもp−ヒドロキ安息香酸の選択率が高いDMSO中で
のフェノールのアルカリ金属塩と二酸化炭素の反応にお
いて、p−ヒドロキシ安息香酸の選択性を生かしつつ、
その収率を向上させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】DMSO、フェノール、
フェノールに対し当量の水酸化ナトリウムの水溶液を混
合した後、蒸留により水を除去し、フェノールのアルカ
リ金属塩1モルとDMSO2モルからなる錯体(A)の
DMSO溶液が得られる。これに二酸化炭素を反応させ
ると、p−ヒドロキシ安息香酸が生成する。この反応
は、原料錯体が、二酸化炭素と反応しp−ヒドロキシ安
息香酸モノナトリウム塩が生成すると同時に残りの原料
錯体(A)からナトリウムを奪いp−ヒドロキシ安息香
酸ジナトリウム塩、DMSO、二酸化炭素からなる新し
い錯体(B)を形成する。一方ナトリウムを奪われた原
料錯体(A)は、フェノールが遊離し原料錯体(A)と
の間で二酸化炭素に不活性な錯体(C)を形成する。従
って、順調に反応したとしても、原料錯体(A)1モル
からは最大限p−ヒドロキシ安息香酸ジナトリウム塩の
錯体(B)は1/3モルしか生成せず、残りのフェノー
ル成分は不活性錯体(C)の形で系内に残存する。ここ
で、錯体(A)、錯体(B)、錯体(C)は、下記の式
で示される化合物である。
フェノールに対し当量の水酸化ナトリウムの水溶液を混
合した後、蒸留により水を除去し、フェノールのアルカ
リ金属塩1モルとDMSO2モルからなる錯体(A)の
DMSO溶液が得られる。これに二酸化炭素を反応させ
ると、p−ヒドロキシ安息香酸が生成する。この反応
は、原料錯体が、二酸化炭素と反応しp−ヒドロキシ安
息香酸モノナトリウム塩が生成すると同時に残りの原料
錯体(A)からナトリウムを奪いp−ヒドロキシ安息香
酸ジナトリウム塩、DMSO、二酸化炭素からなる新し
い錯体(B)を形成する。一方ナトリウムを奪われた原
料錯体(A)は、フェノールが遊離し原料錯体(A)と
の間で二酸化炭素に不活性な錯体(C)を形成する。従
って、順調に反応したとしても、原料錯体(A)1モル
からは最大限p−ヒドロキシ安息香酸ジナトリウム塩の
錯体(B)は1/3モルしか生成せず、残りのフェノー
ル成分は不活性錯体(C)の形で系内に残存する。ここ
で、錯体(A)、錯体(B)、錯体(C)は、下記の式
で示される化合物である。
【0008】
【化1】
【0009】しかし、p−ヒドロキシ安息香酸の錯体
(B)は二酸化炭素の少ない条件で80℃以上の温度で
加熱すると、徐々にナトリウム1モルを放出し、p−ヒ
ドロキシ安息香酸モノナトリウム塩に変化し、放出され
たナトリウムは不活性錯体(C)と反応し原料錯体
(A)を再生することを見出した。
(B)は二酸化炭素の少ない条件で80℃以上の温度で
加熱すると、徐々にナトリウム1モルを放出し、p−ヒ
ドロキシ安息香酸モノナトリウム塩に変化し、放出され
たナトリウムは不活性錯体(C)と反応し原料錯体
(A)を再生することを見出した。
【0010】一方、p−ヒドロキシ安息香酸モノナトリ
ウム塩はDMSO溶液中で、フェノールと二酸化炭素に
分解する反応が存在するので例えば120℃以上の激し
い加熱では出来ないが、少なくとも転化率33%の壁は
突破できる。
ウム塩はDMSO溶液中で、フェノールと二酸化炭素に
分解する反応が存在するので例えば120℃以上の激し
い加熱では出来ないが、少なくとも転化率33%の壁は
突破できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明では、ジメチルスルホキシ
ド、フェノール、フェノールに対し0.9〜1.1モル
倍の水酸化ナトリウムあるいはその水溶液を混合した
後、蒸留により水を除去し、フェノールのアルカリ金属
塩1モルとジメチルスルホキシド2モルからなる錯体を
生成させ、これに90℃以下の温度で二酸化炭素を反応
させて、p−ヒドロキシ安息香酸を製造する際に、原料
錯体に二酸化炭素を十分反応させた後、二酸化炭素を系
外に除去した状態で90〜120℃の温度範囲で加熱処
理し、再び二酸化炭素を導入して90℃以下で反応させ
ることが重要である。
ド、フェノール、フェノールに対し0.9〜1.1モル
倍の水酸化ナトリウムあるいはその水溶液を混合した
後、蒸留により水を除去し、フェノールのアルカリ金属
塩1モルとジメチルスルホキシド2モルからなる錯体を
生成させ、これに90℃以下の温度で二酸化炭素を反応
させて、p−ヒドロキシ安息香酸を製造する際に、原料
錯体に二酸化炭素を十分反応させた後、二酸化炭素を系
外に除去した状態で90〜120℃の温度範囲で加熱処
理し、再び二酸化炭素を導入して90℃以下で反応させ
ることが重要である。
【0012】二酸化炭素を系外に除去した状態で90〜
120℃の温度範囲で加熱処理し、再び二酸化炭素を導
入して90℃以下で反応させる工程を一回行うだけでな
く、複数回行うことも可能である。
120℃の温度範囲で加熱処理し、再び二酸化炭素を導
入して90℃以下で反応させる工程を一回行うだけでな
く、複数回行うことも可能である。
【0013】二酸化炭素と反応させるときの圧力は、好
ましくは、0.05〜5kPaであり、さらに好ましく
は0.1〜3kPaである。
ましくは、0.05〜5kPaであり、さらに好ましく
は0.1〜3kPaである。
【0014】二酸化炭素と反応させるときの時間は、好
ましくは、0.5〜10時間であり、さらに好ましく
は、2〜5時間である。
ましくは、0.5〜10時間であり、さらに好ましく
は、2〜5時間である。
【0015】二酸化炭素を形骸に除去した状態で90〜
120℃の温度範囲で加熱処理するときの時間は、10
分〜5時間が好ましく、さらに好ましくは、30分〜3
時間である。
120℃の温度範囲で加熱処理するときの時間は、10
分〜5時間が好ましく、さらに好ましくは、30分〜3
時間である。
【0016】
【実施例】実施の形態を実施例で示す。
【0017】
【実施例1】(120゜C加熱処理後2回目のコルベ・シュ
ミット反応) 99.0%フェノール15.31g(0.161mol)、19.0規定水酸化
ナトリウム水溶液12.96g(0.161mol)、DMSO202gを
減圧蒸留操作の出来る300mlのガラスフラスコに入れ
た。反応液の撹拌はマグネティックスターラーで行っ
た。すべての原料を仕込んだ後、加熱と減圧濃縮を開始
した。圧力は5kPa位から留出の様子を見ながら、徐々に
減圧度を増してゆき、最終的には2.5kPaに固定した。操
作開始から1.5時間後にDMSOの沸点(2.5kPa、83゜
C)に達した(留出分80.24g)が、水分の除去をより確
実にするため、留出温度が沸点に達してから更に34.84g
留出するまで減圧濃縮を続けた。
ミット反応) 99.0%フェノール15.31g(0.161mol)、19.0規定水酸化
ナトリウム水溶液12.96g(0.161mol)、DMSO202gを
減圧蒸留操作の出来る300mlのガラスフラスコに入れ
た。反応液の撹拌はマグネティックスターラーで行っ
た。すべての原料を仕込んだ後、加熱と減圧濃縮を開始
した。圧力は5kPa位から留出の様子を見ながら、徐々に
減圧度を増してゆき、最終的には2.5kPaに固定した。操
作開始から1.5時間後にDMSOの沸点(2.5kPa、83゜
C)に達した(留出分80.24g)が、水分の除去をより確
実にするため、留出温度が沸点に達してから更に34.84g
留出するまで減圧濃縮を続けた。
【0018】この調製液のうち109.90gを撹拌棒・撹拌
羽根、温度センサー、圧力計、二酸化炭素の配管を装備
した、SUS製の500ml-オートクレーブに仕込み、装置内
を窒素ついで二酸化炭素で置換した。二酸化炭素で2.5M
Paに加圧し、仕込み液に二酸化炭素を飽和するまで吸収
させた後、二酸化炭素圧力2.5MPa、液温70゜Cで4時間撹
拌した。オートクレーブ内のガスを放出して常圧に戻し
窒素置換を行った後、30分かけて約120゜Cまで昇温し、
その状態で2時間撹拌した。反応液の液温が50゜C以下に
下がったところで、二酸化炭素ガスを2.5MPaまで仕込
み、仕込み液に二酸化炭素を飽和するまで吸収させた
後、二酸化炭素圧力2.5MPa、液温70゜Cで4時間撹拌し
た。そして、二酸化炭素を放散し窒素置換を行って反応
を中止した。反応液を取り出し鉱酸0.16molを加え、pH3
〜4まで中和し、高速液体クロマトグラフィー(以下、
HPLCと略す)分析を行った。HPLC分析の結果、
収率は、p-ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、4-ヒド
ロキシイソフタル酸それぞれ37.0%、4.7%、0.36%、原料
フェノールの転化率42.1%であった。
羽根、温度センサー、圧力計、二酸化炭素の配管を装備
した、SUS製の500ml-オートクレーブに仕込み、装置内
を窒素ついで二酸化炭素で置換した。二酸化炭素で2.5M
Paに加圧し、仕込み液に二酸化炭素を飽和するまで吸収
させた後、二酸化炭素圧力2.5MPa、液温70゜Cで4時間撹
拌した。オートクレーブ内のガスを放出して常圧に戻し
窒素置換を行った後、30分かけて約120゜Cまで昇温し、
その状態で2時間撹拌した。反応液の液温が50゜C以下に
下がったところで、二酸化炭素ガスを2.5MPaまで仕込
み、仕込み液に二酸化炭素を飽和するまで吸収させた
後、二酸化炭素圧力2.5MPa、液温70゜Cで4時間撹拌し
た。そして、二酸化炭素を放散し窒素置換を行って反応
を中止した。反応液を取り出し鉱酸0.16molを加え、pH3
〜4まで中和し、高速液体クロマトグラフィー(以下、
HPLCと略す)分析を行った。HPLC分析の結果、
収率は、p-ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、4-ヒド
ロキシイソフタル酸それぞれ37.0%、4.7%、0.36%、原料
フェノールの転化率42.1%であった。
【0019】
【比較例1】(コルベ・シュミット反応1回、加熱処理
無し) 99.0%フェノール15.30g(0.161mol)、19.0規定水酸化
ナトリウム水溶液12.95g(0.160mol)、DMSO202gを
減圧蒸留操作の出来る300mlのガラスフラスコに入れ
た。反応液の撹拌はマグネティックスターラーで行っ
た。すべての原料を仕込んだ後、加熱と減圧濃縮を開始
した。圧力は5kPa位から留出の様子を見ながら、徐々に
減圧度を増してゆき、最終的には2.5kPaに固定した。操
作開始から1時間後にDMSOの沸点(2.5kPa、83゜C)
に達した(留出分71.72g)が、水分の除去をより確実に
するため、留出温度が沸点に達してから更に34.59g留出
するまで減圧濃縮を続けた。脱水後の残液は123.74gで
あった。残液をカールフィッシャー法で水分を分析した
ところ296ppm(フェノールのナトリウム塩に対し1.3モ
ル%)であった。
無し) 99.0%フェノール15.30g(0.161mol)、19.0規定水酸化
ナトリウム水溶液12.95g(0.160mol)、DMSO202gを
減圧蒸留操作の出来る300mlのガラスフラスコに入れ
た。反応液の撹拌はマグネティックスターラーで行っ
た。すべての原料を仕込んだ後、加熱と減圧濃縮を開始
した。圧力は5kPa位から留出の様子を見ながら、徐々に
減圧度を増してゆき、最終的には2.5kPaに固定した。操
作開始から1時間後にDMSOの沸点(2.5kPa、83゜C)
に達した(留出分71.72g)が、水分の除去をより確実に
するため、留出温度が沸点に達してから更に34.59g留出
するまで減圧濃縮を続けた。脱水後の残液は123.74gで
あった。残液をカールフィッシャー法で水分を分析した
ところ296ppm(フェノールのナトリウム塩に対し1.3モ
ル%)であった。
【0020】この調製液のうち121.00gを撹拌棒・撹拌
羽根、温度センサー、圧力計、二酸化炭素の配管を装備
した、SUS製の500ml-オートクレーブ容器に仕込み、装
置内を窒素ついで二酸化炭素で置換した。二酸化炭素で
2.5MPaに加圧し、仕込み液に二酸化炭素を飽和するまで
吸収させた後、二酸化炭素圧力2.5MPa、液温70゜Cで8時
間撹拌した。反応液をHPLC分析した結果、p-ヒド
ロキシ安息香酸、サリチル酸、4−ヒドロキシイソフタ
ル酸の収率はそれぞれ、32.8%、3.6%、0.2%、原料フェ
ノールの転化率は36.6%であった。
羽根、温度センサー、圧力計、二酸化炭素の配管を装備
した、SUS製の500ml-オートクレーブ容器に仕込み、装
置内を窒素ついで二酸化炭素で置換した。二酸化炭素で
2.5MPaに加圧し、仕込み液に二酸化炭素を飽和するまで
吸収させた後、二酸化炭素圧力2.5MPa、液温70゜Cで8時
間撹拌した。反応液をHPLC分析した結果、p-ヒド
ロキシ安息香酸、サリチル酸、4−ヒドロキシイソフタ
ル酸の収率はそれぞれ、32.8%、3.6%、0.2%、原料フェ
ノールの転化率は36.6%であった。
【0021】
【発明の効果】DMSO、フェノール、フェノールに対
し0.9〜1.1モル倍の水酸化ナトリウムあるいはそ
の水溶液を混合した後、蒸留により水を除去し、フェノ
ールのアルカリ金属塩1モルとDMSO2モルから成る
錯体を生成させ、これに90℃以下の温度で二酸化炭素
を反応させて、p−ヒドロキシ安息香酸を製造する方法
において、原料錯体に二酸化炭素を十分反応させた後、
二酸化炭素を系外に除去した状態で、90〜120℃の
温度範囲で加熱処理し、再び二酸化炭素を導入して反応
させることにより、反応の転化率・p−ヒドロキシ安息
香酸の収率を向上させることが出来る。
し0.9〜1.1モル倍の水酸化ナトリウムあるいはそ
の水溶液を混合した後、蒸留により水を除去し、フェノ
ールのアルカリ金属塩1モルとDMSO2モルから成る
錯体を生成させ、これに90℃以下の温度で二酸化炭素
を反応させて、p−ヒドロキシ安息香酸を製造する方法
において、原料錯体に二酸化炭素を十分反応させた後、
二酸化炭素を系外に除去した状態で、90〜120℃の
温度範囲で加熱処理し、再び二酸化炭素を導入して反応
させることにより、反応の転化率・p−ヒドロキシ安息
香酸の収率を向上させることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07F 1/06 C07F 1/06
Claims (5)
- 【請求項1】ジメチルスルホキシド、フェノール、およ
びフェノールに対し0.9〜1.1モル倍の水酸化ナト
リウムあるいはその水溶液を混合した後、蒸留により水
を除去し、フェノールのアルカリ金属塩1モルとジメチ
ルスルホキシド2モルから成る錯体を生成させ、これに
90℃以下の温度で二酸化炭素を反応させてp−ヒドロ
キシ安息香酸を製造する際に、原料錯体に二酸化炭素を
十分反応させた後、二酸化炭素を系外に除去した状態で
90〜120℃の温度範囲で加熱処理し、再び二酸化炭
素を導入して90℃以下で反応させることを特徴とする
p−ヒドロキシ安息香酸の製造方法。 - 【請求項2】二酸化炭素を系外に除去した状態で90〜
120℃の温度範囲で加熱処理し、再び二酸化炭素を導
入して90℃以下で反応させる工程を一回あるいは複数
回行うことを特徴とする請求項1に記載のp−ヒドロキ
シ安息香酸の製造方法。 - 【請求項3】二酸化炭素と反応させるときの圧力が、
0.05〜5kPaである請求項1または2に記載のp
−ヒドロキシ安息香酸の製造方法。 - 【請求項4】二酸化炭素と反応させるときの時間が、
0.5〜10時間である請求項1から3のいずれか1項
記載のp−ヒドロキシ安息香酸の製造方法。 - 【請求項5】90〜120℃の温度範囲で加熱処理する
ときの時間が、10分〜5時間である請求項1から4の
いずれか1項記載のp−ヒドロキシ安息香酸の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8239493A JPH1087559A (ja) | 1996-09-10 | 1996-09-10 | p−ヒドロキシ安息香酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8239493A JPH1087559A (ja) | 1996-09-10 | 1996-09-10 | p−ヒドロキシ安息香酸の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1087559A true JPH1087559A (ja) | 1998-04-07 |
Family
ID=17045605
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8239493A Pending JPH1087559A (ja) | 1996-09-10 | 1996-09-10 | p−ヒドロキシ安息香酸の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1087559A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN119143594A (zh) * | 2024-11-15 | 2024-12-17 | 浙江大学衢州研究院 | 一种对羟基苯甲酸的合成方法 |
-
1996
- 1996-09-10 JP JP8239493A patent/JPH1087559A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN119143594A (zh) * | 2024-11-15 | 2024-12-17 | 浙江大学衢州研究院 | 一种对羟基苯甲酸的合成方法 |
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