JPH1087903A - 加熱変色性の抑制されたポリオレフィン樹脂組成物、それより構成されるポリオレフィン成形物の製造方法およびポリオレフィン容器 - Google Patents

加熱変色性の抑制されたポリオレフィン樹脂組成物、それより構成されるポリオレフィン成形物の製造方法およびポリオレフィン容器

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JPH1087903A
JPH1087903A JP26771196A JP26771196A JPH1087903A JP H1087903 A JPH1087903 A JP H1087903A JP 26771196 A JP26771196 A JP 26771196A JP 26771196 A JP26771196 A JP 26771196A JP H1087903 A JPH1087903 A JP H1087903A
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polyolefin resin
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polyolefin
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antistatic agent
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JP26771196A
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English (en)
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Kazuo Taira
和雄 平
Junichi Matsuo
淳一 松尾
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶融成形時に黄変の生じやすい含窒素系帯電防
止剤を含有するポリオレフィン樹脂の加熱による黄変を
抑制し、成形品自体の商品価値の低下を防止するととも
に、そのスクラップをも再利用することのできるポリオ
レフィン樹脂組成物、ならびに該樹脂組成物から製造さ
れる容器等の成形物を提供する。 【解決手段】含窒素系帯電防止剤を含有するポリオレフ
ィン樹脂に、次の一般式(1)で表されるハイドロタル
サイト類を配合する。 Mx Aly (OH)2x+3y-2z(A)z ・aH2 O (1) (MはMg、Ca又はZn、AはCO3 又はHPO4
x、y、zは正数、aはO又は正数を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加熱変色性の抑制さ
れたポリオレフィン樹脂組成物に関し、 詳しくはポリ
オレフィンに含窒素系帯電防止剤及びハイドロタルサイ
ト類を添加して得られる、溶融成形時の加熱変色性の抑
制されたポリオレフィン樹脂組成物及び該ポリオレフィ
ン樹脂組成物を原料として製造されたポリオレフィン成
形物、特に容器に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン樹脂は、フィルム、シー
ト、容器等の各種成形物の製造に広く用いられているも
のであり、このような成形物を製造する際には、ポリオ
レフィン樹脂中に酸化防止剤のほかに紫外線吸収剤、帯
電防止剤、難熱剤、充てん剤、顔料その他の添加剤が配
合される。ポリオレフィンをはじめとするプラスチック
類は、もともと良い絶縁体であるために帯電しやすく、
帯電すると塵が付着し汚れやすくなるばかりでなく、放
電現象を起こして炭坑の爆発のような大事故を起こす可
能性もある。このため、ポリオレフィンに非イオン界面
活性剤、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両
性界面活性剤等を帯電防止剤として配合することが提案
されている。しかしながら、これらの帯電防止剤の中
で、含窒素系帯電防止剤を含有するポリオレフィン樹脂
を溶融成形した場合には、樹脂が著しく黄変するという
問題がある。この黄変は、高活性触媒の利用により触媒
除去工程の省略された、いわゆる無脱灰プロセスにより
製造されたポリオレフィンで特に顕著に見られる。
【0003】従来、含窒素系帯電防止剤を含まないポリ
オレフィン樹脂の加熱劣化を防止するためにフェノール
系及びホスファイト系の酸化防止剤を併用することは公
知であり、たとえば特公昭56−5417号公報にはト
リスアリール・ホスファイトとフェノール系酸化防止剤
との組合わせが記載されている。また、含窒素系帯電防
止剤を含まないポリオレフィン樹脂の長期保管中の黄変
を解決するため、アルキル置換フェノール系安定剤とと
もに特定の有機ホスファイト化合物を併用する方法も提
案されているが(特公昭56−25935号公報)、こ
れらの従来の酸化防止剤の添加によっては、含窒素系帯
電防止剤を含有するポリオレフィン樹脂の溶融成形時の
加熱による黄変を抑制することができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ポリオレフィン樹脂か
ら各種の成形物を製造する際には、成形時のバリや切
屑、打抜き屑等のリグラインドが必然的に発生するが、
これらは通常成形物の製造に再利用されている。また、
近年では省資源の観点から使用済容器等のポリオレフィ
ン成形物を回収し、各種成形物の製造に再利用すること
も行われている。しかしながら、ポリオレフィン樹脂が
溶融成形時に黄変した場合には、これらのスクラップを
再利用することはできなくなり、また着色をしないフィ
ルム、シート等成形品の種類によっては、成形品の商品
価値を著るしく低下させることがある。そのために、こ
れらの黄変が生じた樹脂を再利用するには、特別な調色
工程を必要とする場合があり、コストアップを生じるこ
とになる。したがって、本発明の目的は、溶融成形時に
黄変の生じやすい含窒素系帯電防止剤を含有するポリオ
レフィン樹脂の加熱による黄変を抑制し、成形品自体の
商品価値の低下を防止するとともに、そのスクラップを
も再利用することのできるポリオレフィン樹脂組成物、
ならびに該樹脂組成物から製造される容器等の成形物を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記実情
に鑑み鋭意検討を行った結果、含窒素系帯電防止剤を含
有するポリオレフィン樹脂に、次の一般式(1)で表さ
れるハイドロタルサイト類を配合することによって上記
の目的を満足するポリオレフィン樹脂組成物が得られる
ことを見出し、本発明を完成した。 Mx Aly (OH)2x+3y-2z(A)z ・aH2 O (1) (MはMg、Ca又はZn、AはCO3 又はHPO4
x、y、zは正数、aはO又は正数を表す) すなわち、本発明は、(A)ポリオレフィン樹脂、
(B)含窒素系帯電防止剤及び(C)上記一般式(1)
で表されるハイドロタルサイト類を含有することを特徴
とする、溶融成形時の加熱変色性の抑制されたポリオレ
フィン樹脂組成物、ならびに該ポリオレフィン樹脂組成
物を原料として製造された容器等のポリオレフィン成形
物を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に使用する(A)ポリオレ
フィンは、中・低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテンなどのホモポリマ
ーのほか、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘ
キセン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィ
ンの交互共重合体およびエチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体などが挙げら
れる。とくに高活性チーグラー系触媒で重合され、かつ
触媒除去工程いわゆる脱灰工程を経ていない上記各重合
体を使用した場合に著しい効果を示す。これらのポリオ
レフィン樹脂としては、成形時に発生するバリ等の成形
屑や不良品、さらには使用済容器の再回収物等のいわゆ
るスクラップを使用することもできる。これらのスクラ
ップは、単独で本発明に使用することも可能であるが、
通常は上記未使用のポリオレフィン樹脂とブレンドし、
樹脂成分の一部として使用される。これらのスクラップ
類を使用する場合には、高温で成形、回収系としての繰
返し成形で、含窒素系界面活性剤を帯電防止剤として使
用する場合に、特に変色、色相変化が問題になる。
【0007】本発明に使用する(B)含窒素系帯電防止
剤としては、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性
剤、陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げら
れ、例えば、アミン系界面活性剤、アミン塩、イミダゾ
リン、アミン酸化エチレン付加体、第4級アンモニウム
塩、アミド、アルキルアミンと酸化エチレン(以下、
「EO」と略記することがある)との縮合物等が使用さ
れる。これらの具体例としては、トリイソプロパノール
アミン、N−シクロヘキシルアミン、シクロヘキシルア
ミン、トリブチルアミン、モノエタノールアミン、ブチ
ルアミン、およびこれらの酪酸、ホウ酸、リン酸、リシ
ノレイン酸、ベラルゴン酸との塩;1−ヒドロキシエチ
ル−2−アルキルイミダゾリン、およびそのアジピン酸
塩、2−アルキルイミダゾリン、およびそのEO付加体
のリン酸塩;エチレンジアミン、アルキレンジアミン、
イソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン
等の低級ポリアミンの酸化エチレン、酸化プロピレン
(PO)付加体、アルカノールアミンなどの高級アミン
のEO付加体;ジドデシルジプロピルアンモニウムプロ
ミド、オクチルシクロヘキシルジメチルアンモニウムク
ロリド、アルキルアミンEO付加体からの第4級アンモ
ニウム塩;高級脂肪酸アミド、そのEO付加体、ジアル
キルアミド、メチルイミノビスプロピオンアミド、ベン
ゾイックアシド−N−メチルステアリルアミド、マロイ
ックアシド−N−メチルステアリルエチルエステル、ア
ラニン−N−ドデシルアミド;N−アシルサルコシン
(ラウリル、オレオイル、ココナツ油の結合脂肪酸より
誘導されたアシル基よりなる)N−N−ビス(2−ヒド
ロキシエチル)アルキル(C12〜C18)アミン、
N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキル(牛脂
より誘導されるC14〜C18)アミン、N,N−ビス
(2−ヒドロキシエチル)ドデカンアミド、N,N−ビ
ス(2−ヒドロキシエチル)オクタデシルアミン、N−
(2−ヒドロキシエチル)−N−オクタデシル−グリシ
ン(1ナトリウム塩)、N,N−ビス(2−ヒドロキシ
エチル)−N−(カルボキシメチル)オクタデカンアミ
ノ(内部塩)、N−メタアクリロイルエチル−N,N−
ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシレー
ト、オクタデシルメタクリレート、シクロヘキシルメタ
クリレート、N−ビニル−2−ピロリドンコポリマー;
アラニン型金属塩、イミダゾリン型金属塩、ジアミン型
金属塩、酸化エチレン基を有するアルキルアミンの金属
塩、等が挙げられる。これらの含窒素系帯電防止剤のな
かでは、ヒンダードアミン系帯電防止剤を使用すること
が好ましく、なかでもアルキルエタノールアミン類が特
に好ましい。
【0008】本発明に使用する(C)上記一般式(1)
で表されるハイドロタルサイト類としては、天然品およ
び合成品のいずれも使用することができ、具体的には、
例えば、Mg4.5 Al2 (OH)13CO3 ・3.5H2
O,Mg5 Al2 (OH)14CO3 ・4H2 O,Mg6
Al2 (OH)16CO3 ・4H2 O,Mg8 Al2 (O
H)20CO3 ・5H2 O,Mg10Al2 (OH)22(C
3 2 ・4H2 O,Mg6 Al2 (OH)16HPO4
・4H2 O,Ca6 Al2 (OH)16CO3 ・4H
2 O,Zn6 Al6 (OH)16CO3 ・4H2 O,等が
挙げられる。あるいは上記のような正確な式で表されな
いものであってもよく、たとえばMg2 Al(OH)9
・3H2 OのOHの一部がCO3 で置き換ったものでも
よい。さらには、これらの化合物の結晶水の一部又は全
部が除去されたものでもよい。これらの中でも、MがM
gであり、AがCO3 である化合物を使用することが好
ましい。
【0009】本発明のポリオレフィン樹脂組成物には、
さらに(D)高級脂肪酸金属塩を配合し、溶融成形時の
加熱変色性をさらに抑制するとともに成形性等を改善す
ることができる。このような(D)高級脂肪酸金属塩と
しては、炭素数10〜22の高級脂肪酸のアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩、亜鉛金属塩等を使用すること
ができる。高級脂肪酸金属塩の具体例としては、ラウリ
ン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、
パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデ
カン酸等のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム
塩、カルシウム塩、バリウム塩、亜鉛塩等が挙げられる
が、これらの中でもステアリン酸の金属塩、特にステア
リン酸カルシウムを使用することが好ましい。
【0010】本発明のポリオレフィン樹脂組成物におけ
る各成分の配合割合は、(A)ポリオレフィン樹脂10
0重量部に対して、(B)含窒素系帯電防止剤0.01
〜0.20重量部、好ましくは、0.02〜0.15重
量部及び(C)ハイドロタルサイト類0.005〜0.
15重量部、好ましくは0.01〜0.05重量部、そ
して(D)高級脂肪酸金属塩を併用する場合には、0.
01〜0.30重量部、好ましくは0.03〜0.20
重量部配合する。本発明の特徴は、これらの添加剤の中
でも、きわめて少量の(C)ハイドロタルサイト類を配
合することによって、含窒素系帯電防止剤を含有するポ
リオレフィン樹脂組成物に特有の、溶融成形時の加熱変
色をはじめて抑制することに成功したものである。ハイ
ドロタルサイト類の配合量が上記下限値よりも少ない場
合には、溶融成形時の加熱変色を防止することができな
い。逆に、その配合量が上限値よりも多い場合には、加
熱変色抑制効果はかえって低下し、また、帯電防止効果
の発現に影響したり、成形物の表面に肌あれが生じたり
する。特に、ポリオレフィン樹脂100重量部に対して
ハイドロタルサイト類を0.01〜0.05重量部配合
した場合には、きわめて顕著な加熱変色抑制効果が奏せ
られる。本発明は、特に白色顔料を主体とする淡色の容
器類の色相変化を防止するのにきわめて有用である。ま
た、本発明は、濃色の容器の場合にも、微妙な色相の変
化や色ムラを防止するのに有用である。
【0011】本発明で(A)ポリオレフィン樹脂に
(C)ハイドロタルサイト類等の添加剤を配合する方法
に特に制限はなく、通常の方法が用いられる。例えば、
ベースとなるポリオレフィン樹脂に最初からハイドロタ
ルサイト類等を添加してもよく、また着色剤等とともに
あらかじめマスターバッチを調製し、これをベースポリ
マーに配合する方法をとってもよい。また、本発明の組
成物には、ポリオレフィン樹脂に慣用の他の添加剤、例
えば、着色剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難
燃剤、可塑剤等を配合することができる。
【0012】本発明の組成物を得るための各成分の配合
手段としては、リボンブレンダー、高速ミキサー、コニ
ーダー、ペレタイザー、ミキシングロール、押出機、イ
ンテンシブミキサー等が挙げられる。各成分の配合方法
に特に制限はなく、ベースとなるポリオレフィン樹脂に
添加する方法、着色剤のマスターバッチに添加する方
法、回収した樹脂に対して添加剤のマスターバッチを調
製し添加する方法等が挙げられる。本発明の樹脂組成物
は、周知の溶融成形機を使用して、フイルム、シート、
ボトル、トレー、パイプ等の任意の成形物に成形するこ
とができる。溶融成形法としては、射出成形法、押出成
形法、ブロー成形法、圧縮成形法等任意の成形法が採用
できる。
【0013】また、フィルム、シートやボトル、トレー
等の容器類を製造するにあたっては、単層の樹脂からな
る成形物のほかに、他の樹脂との多層積層物とすること
もできる。積層する場合の相手側樹脂としては、特にガ
スバリアー性を付与する目的で行うことが多いので、か
かる物性を有するEVOH、ナイロン−6、ナイロン−
6,6等のポリアミド系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等
がよく使用される。勿論、上記以外の通常の熱可塑性樹
脂、例えばポリカーボネート、塩化ビニル系樹脂、アク
リル系樹脂、スチレン系樹脂、ビニルエステル系樹脂、
ポリエステル系樹脂及びポリエステルエラストマー、ポ
リウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化
ポリプロピレンの他、前述したポリオレフィン系樹脂で
あっても何等差支えない。
【0014】層構成は、本発明組成物により構成される
成形物の層をA(A1 ,A2 ,等)、ガスバリアー性樹
脂を主とする他の樹脂層をB(B1 ,B2 ,等)、必要
に応じて設けられる接着層をCとする時、フィルム、シ
ート、ボトル等であればA/Bの2層構造のみならず、
A/B/A、B/A/B、B1 /B2 /A、B/A1
2 、A/B/A/B/A、A2 /A1 /B/A1 /A
2 、A/C/B、A/C/B/C/A、B/C/A/C
/B、A/C/B/C/A/C/B/C/A等任意の構
成が可能である。多層積層物を構成する本発明のポリオ
レフィン樹脂組成物として、スクラップを含むポリオレ
フィン樹脂を用いる場合には、いわゆるスクラップリタ
ーン層として、積層物の外層ないしは中間層に使用する
ことが好ましい。このような層構成の一例として、本発
明のバージンポリオレフィン樹脂層をAV、スクラップ
を含むポリオレフィン樹脂層をADとする時、AD(外
層)/AV(内層)のような構成とすることもできる。
また、光沢樹脂(光沢をなくした樹脂を含む)層をEと
する時、E/AV/E、E/AD/AV、E/AD/AV
E、E/AD/AV/AD/E等の層構成を有する光沢ボ
トルとすることもできる。溶融成形後の成形物は必要に
応じ熱処理、冷却処理、圧延処理、一軸又は二軸延伸処
理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶液又は溶融コ
ート処理、製袋加工、深しぼり加工、箱加工、チューブ
加工、スプリット加工等を行うことができる。
【0015】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物では、ごく少量のハ
イドロタルサイト類を配合することによって、溶融成形
時に黄変の生じ易い含窒素系帯電防止剤を含有するポリ
オレフィン樹脂の溶融成形時の加熱による黄変を効果的
に抑制することができる。特に、溶融成形時の樹脂の温
度が220℃よりも高くなる高速成形においては、加熱
による黄変が著しく見られるようになるが、本発明はこ
のような高温高速成形時の黄変を抑制するのにきわめて
顕著な効果を奏するものである。したがって、本発明
は、特に白色顔料を主体とする淡色の容器類の色相変化
を防止するのにきわめて有用である。また、本発明は、
濃色の容器の場合にも、微妙な色相の変化や色ムラを防
止するのに有用である。すなわち、本発明は得られるポ
リオレフィン樹脂成形品自体の商品価値の低下を防止す
るのみならず、成形時に発生する成形屑や不良品ならび
に再回収したスクラップを樹脂原料として再利用するこ
とを可能とするものであり、きわめて実用的価値が高い
ものである。本発明のポリオレフィン樹脂組成物から得
られる成形物は、食品包装の分野をはじめとするボト
ル、トレー等の各種容器、包装用フィルム、シート、各
種機器部品等として広く使用される。
【0016】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明がこれら実施例に限定されるものでないこと
は言うまでもない。以下、各成分の配合割合は、特にこ
とわりのない限り重量による配合割合を意味する。 (黄変防止効果1)ベース樹脂としてMelt Flo
w Rate(MFR)0.36g/10分、密度0.
958g/cm3の高密度ポリエチレン(試験前の色
相: L 83、a −0.8、b −0.9)を用
い、40mm押出機を使用し、所定の樹脂温度にて繰返
してペレタイズした時の色相変化を観察した。なお、こ
のベース樹脂には酸化防止剤として通常のリン系酸化防
止剤500ppm、帯電防止剤としてN、N−ビス(2
−ヒドロキシエチル)アルキルアミン1000ppmを
あらかじめ添加し、これに更に中和剤(塩酸吸収剤)と
してハイドロタルサイト(協和化学工業(株)製:DH
T−4A)、ステアリン酸カルシウム(St-Ca)等
を種々の量で添加量して評価した。性状の評価は、測定
装置としてハンター色差計(クラボウ社製、カラー71
0色差計)を使用し、直径約10cm、深さ約3cmの
シャーレにペレットを満杯までいれ、測定台の上に設置
して、次の3種の測定値により評価した。 L:白さの度合いを示す。数字の大きい方が白いことを
示す。 a:赤と緑の色相を示す。数字の絶対値が大きい方が赤
味が強いことを示す。 b:黄と青の色相を示す。数字の大きい方が黄味が強い
ことを示す。 各々の樹脂組成物の添加剤処方と色相変化を表1に示
す。
【0017】
【表1】
【0018】この結果によると、中和剤が添加されない
場合あるいは従来より一般的に使用されているステアリ
ン酸カルシウム(St-Ca)を添加した場合には色相
変化、特にb値の変化が大きく(比較例1〜3)、また
かなり過剰量添加しても(比較例4)、若干色相変化が
抑制されるものの実用に供される水準にはならない。ま
た、St-Caが多くなると樹脂が食込み時に滑りやす
くなり成形条件が不安定化する傾向にあり、ブリードが
多くなり成形物の表面がべとつく傾向にあった。これに
対して、本発明のハイドロタルサイトを添加した場合に
は、100ppm程度の少量の添加でも色相の変化に対
して顕著な効果が認められた。また、従来のSt-Ca
などの中和剤と併用する方がより高温加工時の色相変化
の抑制に効果があった。本発明では、少量のハイドロタ
ルサイトの添加でよいことから、成形物の表面光沢など
の外観変化がなく、経済性の点からも著しい改良効果が
あった。
【0019】(黄変防止効果2)ベース樹脂としてMF
R0.36g/10分、密度0.958g/cm3の高
密度ポリエチレンを使用し、これに白色顔料として酸化
チタン(チタンPIG)を最終的に1重量%の添加量と
なるように約20倍にマスターバッチを希釈し、更に表
2に示す各添加剤処方のものをそれぞれ用いた。各樹脂
組成物から外層がバリや調整用ボトルなどのリグライン
ド50%を含み、内層がバージン樹脂からなり、外層/
内層の層比が4:1の2種2層にて胴部直径70mm、
高さ180mm、目付量43g、内容積500mlの丸
形ボトルをダイレクトブローにて毎分55本の成形速
度、成形時の樹脂温度238℃にて作成した。外層に少
なくとも5回の成形サイクルを経たリグラインド樹脂が
含まれる条件下にて、サンプルを採取し、オールバージ
ンのボトルをコントロールにして、それらの相互の色差
(△E)を評価した。また、ボトル成形時にインライン
にてぬれ指数が52ダイン/cmとなるようにフレーム
処理を行い、成形後24時間経過後のボトル側壁の表面
固有抵抗を測定する一方で、ダート・チャンバーテスト
(DCT)により帯電防止性を評価した。表2にそれら
の結果を示す。
【0020】
【表2】
【0021】*表2において、略号で表された添加剤は
下記のものを示す。 HT:ハイドロタルサイト〔協和化学工業(株)製、D
HT−4A〕 EA:N、N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキル
アミン AO:リン系酸化防止剤 SC:ステアリン酸カルシウム(St-Ca) MG:ステアリン酸モノグリセリンエステル **また、DCTは5段階評価による値であり、4以上
が実用性のあることを意味する。
【0022】比較例5、6の実際のボトル成形例より、
帯電防止剤としてN、N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)アルキルアミンを使用する場合の効果として、帯電
防止能がインラインでの比較的軽度のフレーム処理によ
り安定に発現させることができることがわかる。しか
し、中和剤にステアリン酸カルシウムのみを用いた場合
には、容器の変色が顕著で実用性に乏しい(比較例
6)。また、一般の非イオン性帯電防止剤であるステア
リン酸モノグリセリンエステル等では、成形時の樹脂の
変色は殆ど生じないが、樹脂との相溶性、ブリード速度
の違いを反映して、帯電防止能の発現が遅く、ボトルの
ラインでの搬送時に汚れが生じてしまう(比較例7)。
一方、中和剤にハイドロタルサイト〔協和化学工業
(株)製:DHT−4A〕を用いた場合には、帯電防止
能の発現に影響することなく、色相の変化をほぼ最低レ
ベルに維持させることができる。表面固有抵抗値をみる
と、ハイドロタルサイトの添加によりごくわずか帯電防
止能が低下する傾向にあるが、500ppm程度の添加
量では実用性能への影響は殆どない(本発明9)。中和
剤にステアリン酸カルシウムをも併用する方が、色相変
化が小さく、帯電防止能も高く維持でき、また、成形時
の樹脂温度の上昇が抑制され、成形時の負荷が軽減でき
る(本発明10)。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリオレフィン樹脂、(B)含窒素
    系帯電防止剤及び(C)次の一般式(1)で表されるハ
    イドロタルサイト類を含有することを特徴とするポリオ
    レフィン樹脂組成物。 MxAly(OH)2x+3y-2z(A)z・aH2O (1) (MはMg、Ca又はZn、AはCO3又はHPO4
    x、y、zは正数、aは0又は正数を表す)
  2. 【請求項2】さらに、(D)高級脂肪酸金属塩を含有す
    ることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】(A)ポリオレフィン樹脂が使用済みのポ
    リオレフィン樹脂を含有するものであることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(B)含窒素系帯電防止剤がヒンダードア
    ミン系帯電防止剤であることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(B)含窒素系帯電防止剤がアルキルエタ
    ノールアミンであることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  6. 【請求項6】(C)一般式(1)で表されるハイドロタ
    ルサイトとして、MがMgであり、AがCO3であるも
    のを含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    1項に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  7. 【請求項7】(A)ポリオレフィン樹脂100重量部に
    対して、(C)ハイドロタルサイト類を0.005〜
    0.15重量部含有することを特徴とする請求項1〜6
    のいずれか1項に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1項に記載された
    ポリオレフィン樹脂組成物を溶融成形することを特徴と
    するポリオレフィン成形物の製造方法。
  9. 【請求項9】成形物が容器であることを特徴とする請求
    項8に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜7のいずれか1項に記載され
    たポリオレフィン樹脂組成物を原料として製造されたポ
    リオレフィン容器。
  11. 【請求項11】該容器が多層積層体からなり、少なくと
    もその1層が請求項1〜7のいずれか1項に記載された
    ポリオレフィン樹脂組成物を原料として含むものである
    ことを特徴とする請求項10に記載のポリオレフィン容
    器。
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