JPH1088332A - スパッタリングターゲットおよび透明導電膜とその製造方法 - Google Patents

スパッタリングターゲットおよび透明導電膜とその製造方法

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JPH1088332A
JPH1088332A JP24081696A JP24081696A JPH1088332A JP H1088332 A JPH1088332 A JP H1088332A JP 24081696 A JP24081696 A JP 24081696A JP 24081696 A JP24081696 A JP 24081696A JP H1088332 A JPH1088332 A JP H1088332A
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film
transparent conductive
conductive film
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sputtering target
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JP24081696A
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Akira Mitsui
彰 光井
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生産性に優れ、比較的高い10-1〜1010Ωc
mの比抵抗が容易に得られる透明導電膜とその製造方法
および該透明導電膜の製造のためのスパッタリングター
ゲットの提供。 【解決手段】ZnOを主成分とし、GaとYとを含む透
明導電膜とその製造方法および該透明導電膜の製造のた
めのスパッタリングターゲット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパッタリングタ
ーゲットおよび透明導電膜とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、比抵抗が比較的高い10-1〜10
10Ωcmである酸化物系の透明導電膜をスパッタリング
法で形成する場合、ターゲット自体の比抵抗が10-1
1010Ωcmの導電性を有するターゲットを用いて、た
とえば雰囲気ガス中の酸素が3体積%以下のような、低
酸素濃度でスパッタリングすることが知られている。
【0003】しかし、この方法では、ターゲットの導電
性が乏しいため、高周波スパッタリング法に限られ、装
置構造が単純で操作性が良く、成膜速度が速いなどの工
業的な生産性に優れた直流スパッタリング法は用いられ
ないという問題を有していた。
【0004】直流スパッタリング法を用いるには、10
-2Ωcm以下の低抵抗の導電性の高いターゲットを用い
ることが安定な放電が得られる点で望ましい。
【0005】しかし、10-3〜10-1Ωcmの低抵抗の
ZnO系ターゲットを用いて、アルゴンガスのみを導入
した低酸素雰囲気中で直流スパッタリング成膜した場
合、形成した膜の比抵抗は10-4Ωcm台の低抵抗の膜
しか得られていない(特開平2−149459)。
【0006】10-2Ωcm以下の低抵抗のターゲットを
用いた場合、10-1〜1010Ωcmを有する膜を得るに
は、雰囲気ガス中に酸素ガスなどの酸化性ガスを導入し
て、高い酸素濃度でのスパッタリングが必要である。
【0007】しかし、この酸素は形成した膜にも作用し
て、膜にダメージを与えるという問題を有していた。
【0008】したがって、生産性に優れた直流スパッタ
リング法を用い、膜へのダメージの少ない低酸素濃度の
雰囲気下で、比抵抗が10-1〜1010Ωcmである透明
導電膜の製造方法が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、直流スパッ
タリング法に用いることができ、比抵抗が比較的高い1
-1〜1010Ωcmである透明導電膜を安定して製造で
きるスパッタリングターゲットの提供を目的とする。
【0010】本発明は、また、生産性に優れ、比較的高
い10-1〜1010Ωcmの比抵抗が容易に得られる透明
導電膜とその製造方法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ZnOを主成
分とし、GaとYとを含むスパッタリングターゲットを
提供する。
【0012】スパッタリングターゲットの比抵抗は、1
-2Ωcm以下であることが好ましい。10-2Ωcmよ
り高いと、直流スパッタリングの際の放電が不安定にな
りやすくなる。特に、10-3Ωcm以下であることが好
ましい。
【0013】本発明のスパッタリングターゲットを用い
ることにより、比抵抗が比較的高い10-1〜1010Ωc
mである透明導電膜が安定して得られる。
【0014】前述した比抵抗がより安定して得られると
いう理由から、Gaの含有割合はGa2 3 換算で0.
2〜8.0モル%で、Yの含有割合はY2 3 換算で
0.2〜60.0モル%であることが好ましい。
【0015】ターゲットの製造方法は、特に限定される
ものではないが、常圧焼結法、ホットプレス法などの通
常のセラミックスを焼結する方法が用いることができ
る。ホットプレス法が、緻密で低抵抗の焼結体(ターゲ
ット)を作製できる点で好ましい。
【0016】本発明は、また、スパッタリングターゲッ
トを、酸化性ガスの含有割合が3体積%以下の雰囲気中
でスパッタリングして透明導電膜を製造する方法におい
て、スパッタリングターゲットとして前記のスパッタリ
ングターゲットを用いることを特徴とする透明導電膜の
製造方法を提供する。
【0017】雰囲気ガスは、酸化性ガスの含有割合が3
体積%以下で用いられ、アルゴンガスのような不活性ガ
スのみで用いることもできる。
【0018】雰囲気中の酸化性ガスの含有割合が3体積
%を超えると、雰囲気中の酸化性ガスが、成膜した膜を
再スパッタリングして膜にダメージを多く与える。
【0019】本発明において用い得る酸素含有ガスとし
ては、O2 、H2 O、CO、C02などのガス分子に酸
素原子を有するガスなどが挙げられる。
【0020】スパッタリング方法としては、直流方式、
高周波方式など、あらゆる放電方式で行うことができる
が、装置構造が単純で操作性が良く、成膜速度が速いな
どの工業的な生産性の優れた直流スパッタリング法が好
ましい。
【0021】成膜される基体としては、ガラス、セラミ
ックス、プラスチック、金属などが挙げられる。成膜中
の基体の温度は、特に制約されない。また、成膜後、基
体を、後加熱(熱処理)することもできる。
【0022】本発明は、また、ZnOを主成分とし、G
aとYとを含む透明導電膜を提供する。
【0023】本発明の透明導電膜は、比抵抗が比較的高
い10-1〜1010Ωcmを容易に達成できることから、
このような比抵抗が比較的高い透明導電膜として好適で
ある。
【0024】特に、10kΩ/□〜100GΩ/□の高
いシート抵抗値が必要な場合、例えば、様々な所望の発
熱量を得るための透明発熱体に最適である。さらに、例
えば、他の透明導電膜と組み合わせて(積層して)用い
る場合、電極部近傍での導電性が実用上非常に重要であ
るが、10kΩ/□〜100GΩ/□の抵抗を有してい
れば、電極近傍での導電性は十分であり、安定して膜に
通電(使用)することができる。このとき、他の透明導
電膜の下地膜として用いた場合、上に積層される膜の結
晶性を調整したり、真空中に残留する水分からのコンタ
ミネーションを抑制したり、上に積層される膜の導電性
や耐久性などの特性を良くすることができる。また、他
の透明導電膜のオーバーコート膜として保護膜として用
いることができる。また、積層により、積層膜の内部応
力を低減させ、膜破断を低減することができる。
【0025】膜の比抵抗が、10-1Ωcmより低いと、
所望(10kΩ/□〜100GΩ/□)のシート抵抗値
を得るには、膜厚を薄くする必要があり、膜の断線など
の問題が生じやすくなるため好ましくない。
【0026】また、膜の比抵抗が、1010Ωcmより高
いと、所望(10kΩ/□〜100GΩ/□)のシート
抵抗値を得るには、膜厚を厚くする必要があり、コスト
高になるので好ましくない。
【0027】前述した比抵抗がより安定して得られると
いう理由から、Gaの含有割合はGa2 3 換算で0.
2〜8.0モル%であり、Yの含有割合はY2 3 換算
で0.2〜60.0モル%であることが好ましい。
【0028】本発明においては、本発明の膜やターゲッ
トに含まれるYの一部を他の元素で置換、あるいはYに
他の元素を添加できる。他の元素としては、La、Ce
などのランタノイドやScなどが挙げられる。
【0029】
【作用】膜中およびターゲット中のGaは、ZnOに一
部あるいは全部固溶してドーパントとして働き、導電性
を発現する電子を生成するように働く。
【0030】膜中のYは、キャリア濃度を減少させ、不
純物散乱源として易動度を減少させるように働く。この
作用により、低酸素濃度でのスパッタリングでも比抵抗
が10-1〜1010Ωcmの比較的高い抵抗を実現でき
る。
【0031】膜中のYは、膜中に均一に分散しており、
ZnOに固溶した状態で存在する。一方、ターゲット中
のYは偏析して存在するため、前記のYの高抵抗化の作
用が狭い範囲にしか及ばないので、ターゲット全体とし
ては10-4Ωcm台の低抵抗を有する。ターゲット中の
Yは、Y23 あるいはZnOに固溶した状態で存在す
る。
【0032】
【実施例】
(例1〜11)ZnO粉末、Ga2 3 粉末およびY2
3 粉末を用意し、これらの粉末を表1に示す各種割合
でボールミルで混合した。
【0033】この混合粉末をカーボン製のホットプレス
用型に充填し、アルゴン雰囲気中で1100℃で1時間
の条件でホットプレスを行い焼結体を作製した。このと
きのホットプレス圧力は100kg/cm2 とした。
【0034】次に、それぞれの焼結体から3×3×30
mmの角柱状に切り出し、4端子法で比抵抗を測定し
た。その結果を、表1に示す。すべて10-4Ωcm台の
低抵抗であった。
【0035】次に、それぞれの焼結体から直径6イン
チ、厚さ5mmの寸法に切り出し、ZnO−Ga2 3
−Y2 3 系のターゲットを作製した(以下、ZGYタ
ーゲットと呼ぶ。)。
【0036】これらZGYターゲットを用いて、マグネ
トロン直流(DC)スパッタリング装置を使用して、Z
nO−Ga2 3 −Y2 3 系膜(以下、ZGY膜と呼
ぶ。)の成膜を、投入電力:800W、導入ガス:アル
ゴンガス、圧力:4×10−3Torr、基体温度:無
加熱、の条件で行った。基体には、ソーダライムガラス
を用いた。膜厚はおよそ40nmとなるように行った。
【0037】成膜中、放電は安定しており、問題はなか
った。成膜後、膜厚を測定した結果、およそ40nmで
あった。シート抵抗を2端針法で測定した。測定したシ
ート抵抗と膜厚から比抵抗を算出した。その結果を表1
に示す。
【0038】表1に示すされるようにZGY膜の抵抗は
Y添加量の増加に伴い増加し、10-1〜1010Ωcmま
で増加した。一方、該ZGY膜の組成をICP分析し
た。その結果を表1に示す。ZGY膜中のYの含有量
(Y2 3 換算)は、ターゲットの含有量の約2倍程度
となっていた。
【0039】このターゲット中のY含有量と膜中のY含
有量とのずれは、Y2 3 の蒸気圧がZnOやGa2
3 と比べて低いためと考えられる。
【0040】(例12)例5と同様に、ZnO粉末、G
2 3 粉末およびY2 3 粉末を用意し、これらの粉
末を表1に示すような割合でボールミルで混合した。こ
の混合粉末をラバープレス法で成形後、空気中で150
0℃で3時間の条件で常圧焼成を行い焼結体を作製し
た。
【0041】次に、例5と同様に切り出した後、4端子
法で比抵抗を測定した。その結果、比抵抗は5×10-3
Ωcmであった。
【0042】次に、例5と同様に、直径6インチ、厚さ
5mmの寸法に切り出し、ZGYターゲットを作製し、
例5と同様の条件で成膜した。成膜中、放電は安定して
おり、問題はなかった。成膜後、膜厚を測定した結果、
およそ40nmであり、比抵抗は105 Ωcmであっ
た。膜中のGa2 3 およびY2 3 の含有量はそれぞ
れ2.7モル%および18.3モル%であった。
【0043】なお、例1〜12の膜(基板を含む)の可
視光透過率は、すべて85%以上であった。
【0044】(例13〜16)例1と同様にして、表1
に示す割合で混合した粉末を、例1と同様にホットプレ
スして焼結体を作製した。
【0045】例1と同様にして測定した比抵抗を表1に
示す。Gaを含まない例15においては、ターゲットの
比抵抗は105 Ωcmと高かった。
【0046】次に、これら燒結体から例1と同様にして
ターゲットを作製した。これらターゲットを用いて、マ
グネトロンDCスパッタリング装置を使用して、例1と
同様の条件で成膜した。
【0047】Gaを含まない例15においては、ターゲ
ットの抵抗が高く、放電しなかったためDCスパッタリ
ングでは成膜できなかった。
【0048】例13、14および16では、成膜中、放
電は安定しており、問題はなかった。成膜後、膜厚を測
定した結果、およそ40nmであった。例1と同様に比
抵抗を算出した結果を表1に示す。例13、14および
16では、所望の10-1〜1010Ωcmの透明導電膜は
得られなかった。
【0049】例13、14および16の膜(基板を含
む)の可視光透過率は、すべて85%以上であった。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明のターゲットは直流スパッタリン
グ法に用いることができ、また、本発明のターゲットを
用いれば、比抵抗が比較的高い10-1〜1010Ωcmで
ある透明導電膜を安定して製造できる。
【0052】本発明の透明導電膜は、比較的高い10-1
〜1010Ωcmの比抵抗を容易に達成でき、生産性にも
優れる。
【0053】本発明の透明導電膜は、単独に用いられる
ほか、他の透明導電膜と組み合わせて用いることによ
り、次のような効果を持つ。
【0054】たとえば、本発明の透明導電膜を下地層に
用いた場合、バリアー層として働き、基板からの蒸発あ
るいは拡散を防ぐ。また、続けて上層に成膜される透明
導電膜の真空中に残留する水分からのコンタミネーショ
ンを抑制したり、結晶成長をコントロールし、所望の結
晶性を有する膜を作製できる。
【0055】オーバーコートとして場合には、水分や酸
素など外気からの保護層として働く。
【0056】他の透明導電膜と組み合わせて(積層し
て)用いる場合、電極部近傍での導電性が実用上非常に
重要であるが、10kΩ/□〜100GΩ/□の抵抗を
有していれば、電極近傍での導電性は十分であり、安定
して膜に通電(使用)することができ、電極近傍での異
常な発熱を防ぐことができる。また、積層により、積層
膜の内部応力を低減させ、膜破断を低減することができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ZnOを主成分とし、GaとYとを含むス
    パッタリングターゲット。
  2. 【請求項2】GaをGa2 3 換算で0.2〜8.0モ
    ル%含み、YをY2 3 換算で0.2〜60.0モル%
    含む請求項1のスパッタリングターゲット。
  3. 【請求項3】スパッタリングターゲットを、酸化性ガス
    の含有割合が3体積%以下の雰囲気中で直流スパッタリ
    ングして透明導電膜を製造する方法において、スパッタ
    リングターゲットとして請求項1または2のスパッタリ
    ングターゲットを用いることを特徴とする透明導電膜の
    製造方法。
  4. 【請求項4】ZnOを主成分とし、GaとYとを含む透
    明導電膜。
  5. 【請求項5】GaをGa2 3 換算で0.2〜8.0モ
    ル%含み、YをY2 3 換算で0.2〜60.0モル%
    含む請求項4の透明導電膜。
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