JPH1090914A - Ps版現像液疲労判定版とその使用方法及び回転体と固定支持軸の係合構造 - Google Patents

Ps版現像液疲労判定版とその使用方法及び回転体と固定支持軸の係合構造

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JPH1090914A
JPH1090914A JP23898096A JP23898096A JPH1090914A JP H1090914 A JPH1090914 A JP H1090914A JP 23898096 A JP23898096 A JP 23898096A JP 23898096 A JP23898096 A JP 23898096A JP H1090914 A JPH1090914 A JP H1090914A
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Ryuji Tanno
龍司 丹野
Takeshi Katsuta
剛 勝田
Yuka Yamaguchi
由佳 山口
Shinichi Otani
新一 大谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PS版現像液の劣化の程度を正確に判定し
て、現像不良や過剰な補充液の補充及び現像液の交換を
防止した適正な現像液の調整を可能とする、現像液疲労
判定版とその使用方法の提供。 【解決手段】 PS版の現像液に不溶の基体シート上に
前記現像液に可溶の樹脂の塗膜を少なくとも疲労した状
態の前記現像液を用いたPS版の現像条件と同一の条件
では未溶解の膜厚が残る膜厚に設けていることを特徴と
するPS版現像液疲労判定版及びPS版を現像機に通し
て現像処理するに先立ち、該現像機の現像液に不溶の基
体シート上に前記現像液に可溶の樹脂の塗膜を少なくと
も疲労した状態の前記現像液を用いたPS版の現像条件
と同一の条件では未溶解の膜厚が残る膜厚に設けている
現像液疲労判定版を前記現像機に通して、該現像液疲労
判定版の前記塗膜の溶解程度の判定結果に基づき必要に
応じ前記現像液の調整を行うことを特徴とするPS版現
像液疲労判定版の使用方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PS版現像機の現
像液の劣化程度を判定するのに用いられるPS版現像液
疲労判定版とその使用方法、並びに、PS版現像機の内
部の搬送ローラの駆動手段等に好適に用いられる回転体
と固定支持軸の係合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のPS版現像機においては、現像液
を交換したときからのPS版処理量あるいは経過時間に
基づいて現像液に補充液を補充し、最後には現像液の交
換を行うことでPS版の処理結果に現像液の劣化の影響
が現れるのを防止して来た。それでは、現像液の劣化に
は使用状況や環境条件等が大きく影響することから、補
充液の補充や現像液の交換による現像液の劣化防止が不
十分である。その結果、PS版に現像不良が生じて再現
性不良の印刷画像を与える平版印刷版が得られたり、そ
れを防ぐために逆に補充液の補充や現像液の交換が過剰
に行われて、廃液の発生が増加し、PS版の現像コスト
が高く付き易いと言う問題があった。
【0003】また従来のPS版現像機においては、現像
処理部,水洗処理部,ガム処理部等のPS版搬送ローラ
の駆動手段に例えばキャリヤ歯車と言った回転体が固定
支持軸に回転可能に支持された係合構造が用いられてい
て、その係合構造が現像液やガム液と言った固体溶解液
に濡れるために摺動係合部分に溶質の濃縮固化が生じて
回転体の回転抵抗が増大し、電力消費が増えたり、駆動
機構の寿命が短縮したりする問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
を解消するためになされたものであり、現像液の劣化の
程度を正確に判定して、現像不良や過剰な補充液の補充
及び現像液の交換を防止し、適正な現像液の調整を可能
とする、現像液疲労判定版とその使用方法の提供を第1
の目的とし、また現像液やガム液に濡れる状態に設けら
れて溶質の凝縮固化による回転抵抗の増加がそれ程大き
くなることがない回転体と固定支持軸の係合構造の提供
を第2の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、特許請求の範
囲の請求項1の、PS版の現像液に不溶の基体シート上
に前記現像液に可溶の樹脂の塗膜を少なくとも疲労した
状態の前記現像液を用いたPS版の現像条件と同一の条
件では未溶解の膜厚が残る膜厚に設けていることを特徴
とするPS版現像液疲労判定版、及び請求項3の、PS
版を現像機に通して現像処理するに先立ち、該現像機の
現像液に不溶の基体シート上に前記現像液に可溶の樹脂
の塗膜を少なくとも疲労した状態の前記現像液を用いた
PS版の現像条件と同一の条件では未溶解の膜厚が残る
膜厚に設けている現像液疲労判定版を前記現像機に通し
て、該現像液疲労判定版の前記塗膜の溶解程度の判定結
果に基づき必要に応じ前記現像液の調整を行うことを特
徴とするPS版現像液疲労判定版の使用方法によって、
前記第1の目的を達成する。
【0006】すなわち、本発明のPS版現像液疲労判定
版は、現像機の現像液に可溶の樹脂の塗膜を少なくとも
疲労した状態の前記現像液を用いたPS版の現像条件と
同一の条件では未溶解の膜厚が残る膜厚に設けているか
ら、PS版を現像機に通して現像処理するのに先立ち現
像液疲労判定版を現像機に通すと、現像液に可溶の樹脂
の塗膜が現像液の疲労の少ない程薄い未溶解塗膜で残る
から、その未溶解塗膜の厚さを例えばエアーマイクロメ
ータや未溶解塗膜を通して基体シートに付された光学的
判定チャートを光電センサーで読み取る方法等により測
定して、その測定結果に基づき現像液に補充する補充液
の量や現像液の更新交換の時機を決定することにより、
現像液への補充液の補充や現像液の交換を必要最小限に
して現像コストを低く押さえ、しかもPS版の現像不良
の発生を防止することができ、従って再現性に優れた印
刷画像を与えて耐久性に優れる平版印刷版を得ることが
できる。
【0007】そして、請求項1の構成に請求項2の、前
記樹脂がノボラック樹脂であって、前記塗膜が段階的に
膜厚の厚いものから薄いものに変化している異なる膜厚
で複数設けられている構成が加わること、及び請求項3
の構成に請求項4の、前記現像液疲労判定版の前記樹脂
がノボラック樹脂であって、前記塗膜が段階的に膜厚の
厚いものから薄いものに変化している異なる膜厚で複数
設けられていて、前記塗膜の溶解程度の判定結果が完全
溶解塗膜の数によって決定される構成、または請求項3
もしくは請求項4の構成に請求項5の、前記現像液疲労
判定版の樹脂の塗膜の溶解程度の判定結果がセンサーの
検出情報に基づいて自動的に決定され、該決定に基づい
て前記現像液への補充液の補充か前記現像液の交換かの
前記現像液の調整が自動的に行われる構成が加わること
によって、一層効率よく前記第1の目的を達成できる。
【0008】また本発明は、特許請求の範囲の請求項6
の、回転体の軸穴がスパイラル状の溝を有する固定支持
軸の外径と回転可能に嵌合し、回転体の軸穴両端の側面
が固定支持軸に前記外径より外側に拡張して設けられた
段差端面と係合して回転体の軸方向移動が止められるこ
とを特徴とする回転体と固定支持軸の係合構造によっ
て、前記第2の目的を達成する。
【0009】すなわち、本発明の回転体と固定支持軸の
係合構造は、回転体の軸穴がスパイラル状の溝を有する
固定支持軸の外径と回転可能に嵌合しているから、回転
体と固定支持軸を濡らす固体溶解液が両者の嵌合部に入
り込んでも回転体の回転とスパイラル溝の作用によって
軸方向の一方側に移動させられ嵌合部の外に排出される
ようになり、したがって嵌合部で固体溶解液の溶質が凝
縮固化して回転体の回転抵抗が増大するようなことを生
じさせない。
【0010】また請求項6の構成に請求項7の、前記回
転体が樹脂製のキャリヤ歯車であり、前記固定支持軸が
ステンレス鋼製であって、該回転体と固定支持軸がPS
版現像機に用いられて現像液またはガム液に濡れること
を特徴とする構成が加わることによって、一層効率よく
前記第2の目的を達成する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下さらに、図面を参照して実施
の形態により本発明を説明する。
【0012】図1は本発明のPS版現像液疲労判定版や
回転体と固定支持体の係合構造が用いられる現像機の一
例を示す概要構成断面図、図2及び図3は本発明のPS
版現像液疲労判定版の例を示す平面図及び側面図、図4
及び図5、図6及び図7、図8及び図9、図10及び図
11はそれぞれPS版現像機に通した現像液疲労判定版
の変化例を示す平面図及び側面図、図12及び図13は
本発明の回転体と固定支持体の係合構造の例を示す断面
図及び使用状態斜視図である。
【0013】さきに図1のPS版現像機について説明す
る。
【0014】像露光されたPS版10は挿入台1から挿
入されて版検出手段2により検出される。その検出情報
により現像機の運転が開始され、挿入されたPS版10
は一対の送り込みローラ3によって現像処理部4に送り
込まれ、現像処理部4で現像液により現像され、次いで
水洗処理部5に送り込まれて水洗液により水洗処理さ
れ、次いでガム処理部6に送り込まれてガム液を付与さ
れ、次いで乾燥室7に送り込まれて乾燥された後、乾燥
室7から平版印刷版として送り出される。
【0015】なお、図示例は現像処理部4が浸漬現像方
式を採用しているが、それに限らずPS版10を水平に
搬送し、シャワーノズルなどで現像液を供給して現像す
る方式を採用したものでもよい。
【0016】PS版10は、紙、プラスチックシート、
金属シート、紙にプラスチックまたはプラスチックシー
トに金属をラミネートした複合シートなど、好ましくは
片面を粗面化処理して両面に陽極酸化皮膜を設けたアル
ミニウム乃至はアルミニウム合金シートを支持体とし、
支持体の前記片面側に露光によって硬化型または可溶型
に変化する感光性のジアゾ化合物、アジド化合物、エチ
レン系不飽和二重結合を有する化合物、酸触媒で重合を
起こすエポキシ化合物、酸で分解するシリルエーテルポ
リマーやC−O−C−基を有する化合物と光酸発生剤と
の組み合わせなどの層を形成した、ネガ型またはポジ型
のPS版のいずれであってもよい。
【0017】PS版10の像露光は、カーボンアーク
灯、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、
ケミカルランプ、タングステンランプ、レーザ等の光源
からの線画像や網点画像等を与える活性光線豊富な光に
よって行われる。
【0018】現像処理部4の現像液には、〔SiO2〕
/〔M〕(式中、〔SiO2〕は、SiO2のモル濃度を
示し、〔M〕は、アルカリ金属のモル濃度を示す。)が
0.35〜1.0、好ましくは0.4〜0.9の範囲に
あって、SiO2の含有量が0.5〜5重量%、好まし
くは1〜3重量%であるアルカリ金属珪酸塩の濃度が
0.1〜10重量%の範囲のアルカリ水溶液、それに必
要に応じて水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、第三リ
ン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等の他のアルカリ剤を添加溶解させた
アルカリ水溶液であって、pH(25℃、以下同じ)が
12以上13.5以下のアルカリ水溶液が用いられる。
【0019】また現像液の使用等による現像能力低下す
なわち劣化乃至疲労を回復させるために現像液に補充す
る補充液として、〔SiO2〕/〔M〕が0.2〜0.
8、好ましくは0.3〜0.7の範囲にあって、SiO
2の含有量が0.5〜5重量%、好ましくは1〜4重量
%であるアルカリ金属珪酸塩の濃度が現像液における濃
度以上のアルカリ水溶液、それに必要に応じて水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、第三リン
酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸カリ
ウム、第二リン酸カリウム、第三リン酸アンモニウム、
第二リン酸アンモニウム、メタケイ酸ナトリウム、重炭
酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ア
ンモニウム等の無機アルカリ剤やモノ、ジまたはトリエ
タノールアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム、
有機ケイ酸アンモニウム等の有機アルカリ剤を0.05
〜20重量%の範囲で添加溶解させたアルカリ水溶液で
あって、pHが現像液のpH以上好ましくは現像液のp
Hより0.5以上高いアルカリ水溶液が用いられる。
【0020】また上述の現像液や補充液には必要に応じ
現像性の促進や抑制、現像かすの分散あるいは親インキ
性を高める等の目的で種々の界面活性剤や有機溶剤を
0.01〜10重量%の範囲で添加し得るが、補充液に
pHまたはアルカリ金属珪酸塩の濃度が現像液のそれよ
り大きいアルカリ水溶液を用いた場合、多くは現像液に
補充液を補充する際にpHや濃度を現像液のそれに近付
けるように希釈水も補給することになるので、希釈水に
界面活性剤や有機溶剤を添加して置くようにしてもよ
い。この他、現像液や補充液には消泡剤や硬水軟化剤等
の添加剤も添加し得る。
【0021】水洗処理部5の水洗液には水や界面活性剤
等を含有した水が用いられ、ガム処理部6のガム液には
アラビアガムや澱粉誘導体等の含有液が用いられる。
【0022】以上の処理液等は例えば特開平6−236
041号、特開平6−35174号、実開平5−818
42号、特開平3−59666号、特開昭62−288
845号、特開昭61−162049号各公報に記載さ
れているPS版現像機で用いられているものと同様であ
る。
【0023】現像機の立ち上げに際し、現像処理部4に
は補充液槽41と希釈水槽42からそれぞれ前述のよう
な補充液と希釈水が適当な割合で供給されることにより
前述のような現像液が現像槽40内で所定のレベルを維
持するように貯えられ、ヒータ43によって所定温度に
加熱されて準備される。またガム処理部6のガム液槽6
0にも不図示のガム液供給手段からガム液が供給されて
所定のレベルに貯えられる。
【0024】そして前述のように現像機の運転が開始さ
れると、現像槽40の底に開口した入り口からフィルタ
44とポンプ45を通って現像槽40に戻る現像液循環
経路によって現像液が循環され、挿入されたPS版10
は搬送ローラ46によって現像液中を搬送される間に回
転ブラシ47で摺擦されて現像される。現像されたPS
版10は現像処理部4から送り出されて、PS版10と
一緒に現像液が通過するのを阻止する一対の絞りローラ
49により水洗処理部5に送られる。
【0025】水洗処理部5においてPS版10は、水洗
槽50内の入り口側と出口側の一対の搬送ローラ53と
54の間を送られるている部分に不図示の水洗液供給手
段からシャワーノズル52により前述のような水洗液を
注ぎ掛けられて、PS版10に付着している現像液や現
像液に溶解した感光性樹脂等を洗い落とされる。
【0026】水洗処理部5で洗浄されたPS版10は、
ガム処理部6に送り込まれ、ガム液槽60の底に開口し
た入り口からポンプ61を通ってシャワーノズル62か
ら噴出するガム液をガム液槽60内の入り口側と出口側
の一対の搬送ローラ63と64の間を送られる部分に注
ぎ掛けられる。PS版10に付与された以外のガム液は
ガム液槽60内に戻って循環使用される。
【0027】ガム処理部6でガム液を付与されたPS版
10は、渡り部ローラ67を介して乾燥室7に送り込ま
れ、乾燥室7で搬送路の上下一対のエアーノズル71か
ら温風を上下両面に吹き付けられて一対の搬送ローラ7
2により送られ、さらに一対のエアーノズル73から温
風を上下両面に吹き付けられて一対の搬送ローラ74に
より機外に排出されて、平版印刷版として用いられる。
【0028】上述のような現像機により再現性に優れた
印刷画像を与える耐久性に優れた平版印刷版を安定して
低コストで得るためには、特に、現像においてPS版1
0の感光性樹脂を溶解することにより疲労劣化して現像
能力を低下するだけでなく、現像しなくても空気中の炭
酸ガス等を吸収したりして疲労劣化し現像能力を低下す
る現像処理部4の現像液の調整を正確に行うことが重要
である。
【0029】そこで本発明においては、図2と図3に示
したような現像液疲労判定版8をPS版10の現像処理
の実施に先立って現像機にPS版10の現像条件と同じ
条件で通し、それによる現像液疲労判定版8の図4と図
5乃至図10と図11に示したような変化に基づいて現
像液の疲労の程度を判定し、必要に応じ補充液の適当な
補充または現像液の更新交換を行った後に、PS版10
を現像機に通すようにする。それによって、現像液への
補充液の補充または現像液の更新交換を必要最小限に行
うことができて、再現性に優れた印刷画像を与える耐久
性に優れた平版印刷版を安定して低コストで得ることが
できる。それについて以下説明する。
【0030】図2と図3乃至図10と図11に示した例
の現像液疲労判定版8は、PS版10の前述の支持体と
同様の材料からなる基体シート80の表面に、PS版1
0の前述の感光性樹脂と同様のPS版現像液で溶解する
樹脂の塗膜を、前述の立ち上げ準備した現像液のような
劣化していない適正な現像液を用いた現像機のPS版現
像条件でも未溶解膜厚の残る膜厚に設けた、過剰厚膜8
1と、同じ条件では完全に溶解し、疲労した現像液を用
いたPS版現像条件では現像液の疲労の程度によって未
溶解膜が残ったり完全溶解したりする膜厚だけが過剰厚
膜81とは異なって段階的に薄い膜厚に設けた、指示厚
膜82〜85とを有し、さらに表面のうちの溶解除去さ
れることのある指示厚膜82〜85を有する部分には指
示厚膜82〜85が溶解除去されると露出する現像液に
冒されない標識86〜89を設けている。ここで、上述
の塗膜に用いられる樹脂のうち特にノボラック樹脂がポ
ジとネガのPS版に共通の現像液の疲労程度を比較的正
確に判定できるので好ましい。
【0031】図2と図3に示した現像液疲労判定版8を
現像機に通すのは、少ない通し回数で現像液を安定して
適正な現像能力保持の状態に維持することができるよう
に、現像槽40に前述のような立ち上げの現像液を貯え
てから、または現像槽40の現像液に前述のような補充
液の補充を行ってから、適当数のPS版の現像を行った
後、または長時間現像を行わずにいた後、の次にまたP
S版10の現像を実施する直前の時機に行うのが好まし
い。このような時機を図1の現像機は版検出手段2の検
出情報のカウンタと検出情報間の時間を計時するタイマ
の情報に基いて制御装置で判定して、現像液疲労判定版
8を通すべきことを指示する。
【0032】上述の指示に従い現像液疲労判定版8をP
S版10と同様に現像機に通すことによって、現像液疲
労判定版8は現像液の疲労状態に応じ図2と図3から図
10と図11に示した状態に変化する。これらの変化状
態は例えば、最も膜厚の薄い指示厚膜85も未溶解で残
っている図2と図3の状態と指示厚膜85だけは溶解除
去された図4と図5の状態は、現像液が補充液の補充で
は回復不能なまでに疲労した現像液の更新交換を必要と
する状態、指示厚膜85とその次に膜厚の厚い指示厚膜
84が溶解除去された図6と図7の状態及びさらにその
次に膜厚の厚い指示厚膜83も溶解除去された図8と図
9の状態は、現像液を立ち上げに近い現像能力にまで回
復させるのに量多い補充液の補充を必要とする状態及び
量少ない補充液の補充を必要とする状態、指示厚膜82
〜85の全てが溶解除去されて過剰厚膜81のみが未溶
解膜厚を残している図10と図11の状態は現像液が十
分な現像能力を有して補充液の補充を必要としない状態
と判定することができる。
【0033】図1の現像機は現像液疲労判定版8の上述
の変化状態を乾燥室7の出口に設けた標識光電センサー
等のセンサー75で検出して、その検出情報に基づき直
ちにPS版10の現像OKの指示を行うか、補充液槽4
1から所定の少ない量または多い量の補充液を現像槽4
0の現像液に補充した後にPS版10の現像OKの指示
を行うか、現像槽40の現像液を廃現像液槽48に落と
し、希釈水槽42から水を現像槽40に貯えて現像処理
部4の清掃を行い、その洗浄水も排水して現像槽40に
補充液槽41と希釈水槽42から補充液と希釈水を前述
のような適当な割合で供給することにより立ち上げと同
様に現像液を貯えた後にPS版10の現像OKの指示を
行う。それらの指示にしたがって次の現像液疲労判定版
8を通すべき指示があるまで所定数のPS版10の現像
を行うことにより、再現性に優れた印刷画像を与える耐
久性に優れた平版印刷版を安定して得ることができる。
【0034】本発明の現像液疲労判定版は、上述の例に
限らず、過激な現像液を用いるか不当に現像時間を長く
する等のことがない限りは常に未溶解膜厚の残る過剰厚
膜81を設けていないものでも、補充液の補充量が一通
りに決まるように指示厚膜の数を例えば3個に減らした
ものであっても、現像機が乾燥室7の出口にエアマイク
ロメータその他、未溶解残留塗膜の厚さを電気信号で出
力するセンサーを用いている場合は、過剰厚膜81だけ
を有して指示厚膜82〜85を設けていないものであっ
ても、上述と略同様の効果を得ることができるのでよ
い。また、未溶解膜厚が残ったか否かで現像液の交換必
要時期になったか否かを示す指示厚膜の1個だけを設け
た疲労判定版であってもよい。
【0035】また現像液疲労判定版を用いる現像機は、
判定版を通した結果からPS版10の現像可か、所定量
の補充液の補充要か、現像液の交換要かの指示だけし
て、補充液の補充や現像液の交換はオペレータが行うも
のでも、さらには判定版を通した結果の図2と図3乃至
図10と図11に示したような状態からオペレータが現
像可か、所定量の補充液の補充要か、現像液の交換要か
の判断までするものでもよい。
【0036】図1の現像機の現像槽40の出口の絞りロ
ーラ49やガム処理部6の搬送ローラ63と64は固体
溶解液である現像液やガム液に浸かり切りではなくて濡
れるため、それらの回転手段に用いられている例えばキ
ャリヤ歯車と固定支持軸の係合構造も濡れて嵌合の間に
入り込んだ固体溶解液の溶質が凝縮固化しキャリヤ歯車
の回転抵抗が増大し易い。それを防止するのが図12と
図13に示したような回転体と固定支持軸の係合構造で
ある。
【0037】すなわち、図12と図13に示した回転体
のキャリヤ歯車90と固定支持軸91の嵌合構造は、固
定支持軸91のスパイラル状の溝911を有する外径に
キャリヤ歯車90の軸穴901が嵌合して、軸穴901
の両端のキャリヤ歯車90の側面が固定支持軸91にそ
の嵌合外径より外側に拡張するように設けられた段差端
面921と係合することによってキャリヤ歯車90の軸
方向移動を係止する構造であるから、固体溶解液がキャ
リヤ歯車90と固定支持軸91の嵌合部に入り込んでも
キャリヤ歯車90の回転と固定支持軸91のスパイラル
状の溝911により軸方向の一方に移動して嵌合部から
出るようになり、したがって嵌合部で固体溶解液の溶質
が凝縮固化してキャリヤ歯車90の回転抵抗を増大させ
るまでにはならない構造である。
【0038】なお、固定支持軸91の段差端面921は
固定支持軸91と一体に形成されたものでも勿論よい
が、図示例では固定支持軸91に設けた周方向溝に嵌着
された止め輪92の端面を段差端面921としている。
また、本発明の回転体と固定支持軸の係合構造は、上述
のようにPS版現像機の現像処理部やガム処理部のPS
版搬送ローラの現像液やガム液に濡れる駆動手段のキャ
リヤ歯車とその固定支持軸の係合構造に好適に用いら
れ、特にその場合、キャリヤ歯車が合成樹脂製で、固定
支持軸がステンレス鋼製であることが現像液やガム液の
劣化防止や係合構造の耐久性やメンテナンス容易性の上
で好ましいが、PS版現像機用に限られるものでも、回
転体がキャリヤ歯車に限られるものでも、回転体と固定
支持軸の材質が樹脂性とステンレス鋼製に限られるもの
でもない。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のPS版現
像液疲労判定版とその使用方法を用いることにより、現
像機の現像液の劣化の程度を正確に判定して、現像不良
や過剰な補充液の補充及び現像液の交換を防止した適正
な現像液の調整を行うことができ、再現性に優れた画像
を印刷できる耐久性に優れた平版印刷版を低コストで得
ることができる。
【0040】また本発明の回転体と固定支持体の係合構
造をPS版現像機の現像処理部、水洗処理部、ガム処理
部等の搬送手段における現像液やガム液と言った固体溶
解液で濡れる回転体と固定支持体の係合に用いることに
より、両者の係合部に入った固体溶解液の溶質の凝縮固
化による回転抵抗の増加を防止することができ、現像機
の運転を安定して軽快に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPS版現像液疲労判定版や回転体と固
定支持体の係合構造が用いられる現像機の一例を示す概
要構成断面図である。
【図2】本発明のPS版現像液疲労判定版の例を示す平
面図である。
【図3】本発明のPS版現像液疲労判定版の例を示す側
面図である。
【図4】PS版現像機に通した現像液疲労判定版の変化
例を示す平面図である。
【図5】PS版現像機に通した現像液疲労判定版の変化
例を示す側面図である。
【図6】PS版現像機に通した現像液疲労判定版の変化
例を示す平面図である。
【図7】PS版現像機に通した現像液疲労判定版の変化
例を示す側面図である。
【図8】PS版現像機に通した現像液疲労判定版の変化
例を示す平面図である。
【図9】PS版現像機に通した現像液疲労判定版の変化
例を示す側面図である。
【図10】PS版現像機に通した現像液疲労判定版の変
化例を示す平面図である。
【図11】PS版現像機に通した現像液疲労判定版の変
化例を示す側面図である。
【図12】本発明の回転体と固定支持体の係合構造の例
を示す断面図である。
【図13】本発明の回転体と固定支持体の係合構造の例
を示す使用状態斜視図である。
【符号の説明】
10 PS版 4 現像処理部 40 現像槽 41 補充液槽 42 希釈水槽 45、51、61 ポンプ 46、53、54、63、64、72、74 搬送ロー
ラ 48 廃現像液槽 49 絞りローラ 5 水洗処理部 6 ガム処理部 7 乾燥室 8 現像液疲労判定版 80 基体シート 81 過剰厚膜 82〜85 指示厚膜 86〜89 標識 90 キャリヤ歯車 901 軸穴 91 固定支持軸 911 スパイラル状溝 921 段差端面
フロントページの続き (72)発明者 大谷 新一 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PS版の現像液に不溶の基体シート上に
    前記現像液に可溶の樹脂の塗膜を少なくとも疲労した状
    態の前記現像液を用いたPS版の現像条件と同一の条件
    では未溶解の膜厚が残る膜厚に設けていることを特徴と
    するPS版現像液疲労判定版。
  2. 【請求項2】 前記樹脂がノボラック樹脂であって、前
    記塗膜が段階的に膜厚の厚いものから薄いものに変化し
    ている異なる膜厚で複数設けられていることを特徴とす
    る請求項1に記載のPS版現像液疲労判定版。
  3. 【請求項3】 PS版を現像機に通して現像処理するに
    先立ち、該現像機の現像液に不溶の基体シート上に前記
    現像液に可溶の樹脂の塗膜を少なくとも疲労した状態の
    前記現像液を用いたPS版の現像条件と同一の条件では
    未溶解の膜厚が残る膜厚に設けている現像液疲労判定版
    を前記現像機に通して、該現像液疲労判定版の前記塗膜
    の溶解程度の判定結果に基づき必要に応じ前記現像液の
    調整を行うことを特徴とするPS版現像液疲労判定版の
    使用方法。
  4. 【請求項4】 前記現像液疲労判定版の前記樹脂がノボ
    ラック樹脂であって、前記塗膜が段階的に膜厚の厚いも
    のから薄いものに変化している異なる膜厚で複数設けら
    れていて、前記塗膜の溶解程度の判定結果が完全溶解塗
    膜の数によって決定されることを特徴とする請求項3に
    記載のPS版現像液疲労判定版の使用方法。
  5. 【請求項5】 前記現像液疲労判定版の樹脂の塗膜の溶
    解程度の判定結果がセンサーの検出情報に基づいて自動
    的に決定され、該決定に基づいて前記現像液への補充液
    の補充か前記現像液の交換かの前記現像液の調整が自動
    的に行われることを特徴とする請求項3または請求項4
    に記載のPS版現像液疲労判定版の使用方法。
  6. 【請求項6】 回転体の軸穴がスパイラル状の溝を有す
    る固定支持軸の外径と回転可能に嵌合し、回転体の軸穴
    両端の側面が固定支持軸に前記外径より外側に拡張して
    設けられた段差端面と係合して回転体の軸方向移動が止
    められることを特徴とする回転体と固定支持軸の係合構
    造。
  7. 【請求項7】 前記回転体が樹脂製のキャリヤ歯車であ
    り、前記固定支持軸がステンレス鋼製であって、該回転
    体と固定支持軸がPS版現像機に用いられて現像液また
    はガム液に濡れることを特徴とする請求項6に記載の回
    転体と固定支持軸の係合構造。
JP23898096A 1996-09-10 1996-09-10 Ps版現像液疲労判定版とその使用方法及び回転体と固定支持軸の係合構造 Pending JPH1090914A (ja)

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