JPH1091025A - ヒートローラ及びその製造方法、並びにそのヒートローラを用いた定着装置 - Google Patents

ヒートローラ及びその製造方法、並びにそのヒートローラを用いた定着装置

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JPH1091025A
JPH1091025A JP8242250A JP24225096A JPH1091025A JP H1091025 A JPH1091025 A JP H1091025A JP 8242250 A JP8242250 A JP 8242250A JP 24225096 A JP24225096 A JP 24225096A JP H1091025 A JPH1091025 A JP H1091025A
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JP
Japan
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electrode
resistance heating
heating layer
power supply
heat roller
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JP8242250A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Matsuo
浩之 松尾
Masahiro Aizawa
昌宏 相澤
Noboru Katakabe
昇 片伯部
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗発熱層をその全範囲にわたって発熱させ
る場合に、電極層上のオフセット防止層の温度が他の部
位のオフセット防止層の温度より極端に低くなることの
ないヒートローラを提供する。 【解決手段】 高熱伝導性を有する円筒状基体12と、
基体12の外表面に設けられたオフセット防止層13
と、基体12の内面に設けられた電気絶縁層11と、電
気絶縁層11の内面に設けられた抵抗発熱層10と、抵
抗発熱層10の内部に設けられ、抵抗発熱層10の発熱
領域を基体12の軸方向に分割する高導電性を有するリ
ング状電極部材14a、14bと、抵抗発熱層10の最
大発熱領域に電力を供給する第1の給電手段6a、6b
と、電極部材14a、14bに電力を供給する第2の給
電手段5a、5bとによりヒートローラ1を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタなどにおいて、トナー支持体上のトナー
を加熱して溶融することにより、トナー支持体にトナー
を定着させるヒートローラ及びその製造方法、並びにそ
のヒートローラを用いた定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電気絶縁性のセラミック基体の外
表面に抵抗発熱層を設け、さらにその外表面にオフセッ
ト防止層を設けたヒートローラを用いた定着装置として
は、特開昭58−221875号公報に記載されたもの
が知られている。その定着装置の目的は、加熱時間を短
縮することにより省エネルギー化を図り、かつ抵抗発熱
層の長さより小さい幅の複数のトナー支持体上のトナー
を連続して定着させても、トナー支持体に接触しない部
分のヒートローラの異常な温度上昇を防ぐことにある。
【0003】図11は従来技術におけるヒートローラを
示す断面図である。以下、図11を参照しながら従来の
ヒートローラについて説明する。図11に示すように、
金属からなる回転軸101の両端部には、絶縁被膜10
5を介して導電性輪部材107、108が固定されてい
る。導電性輪部材107、108には、電気的絶縁部材
106を介してそれぞれジャーナル部材102、103
が取り付けられている。ジャーナル部材102、103
には円筒状の電気的絶縁性を有する基体104が保持さ
れている。基体104の両端部には複数の孔が形成され
ている。一方、ジャーナル部材102、103の最外周
部には複数の突片が形成されている。そして、ジャーナ
ル部材102、103の前記突片が基体4の前記孔に嵌
合することにより、ジャーナル部材102、103と基
体104が連結されている。基体104は、電気絶縁性
を有するセラミックで形成されている。この基体104
の材料としては、耐熱性を有し、熱伝導率と熱容量の小
さいものが望ましい。基体104の外表面には、ニクロ
ム、タングステンなどの金属からなる抵抗発熱層109
が形成されている。抵抗発熱層109の外表面には、ポ
リテトラフルオロエチレン又はシリコーンゴムからなる
オフセット防止層110が塗布して形成されている。抵
抗発熱層109の内面とジャーナル部材102、103
の前記突片との間には、これらに接触するように銅など
からなる帯状の電極層111、112が形成されてい
る。抵抗発熱層109の中間部の内面には、抵抗発熱層
109に接触するように所定の間隔をおいて銅などから
なる帯状の電極層113、114が形成されている。電
極層113、114は、銅などからなる導線115によ
り導電性輪部材107、108に接続されている。ジャ
ーナル部材102、103の外周面に接触するように給
電ブラシ116、117が配置されており、また、導電
性輪部材107、108の外周面に接触するように給電
ブラシ118、119が配置されている。これらの給電
ブラシ116〜119は電源回路120に接続されてい
る。この電源回路120は、給電ブラシ116、117
に電圧を印加してジャーナル部材102、103及び電
極層111、112を介して抵抗発熱層109の全範囲
に給電するか、又は、給電ブラシ118、119に電圧
を印加して導電性輪部材107、108、導線115及
び電極層113、114を介して抵抗発熱層109の中
央部分の所定の範囲のみに給電するものである。抵抗発
熱層109の長さを大きな幅のトナー支持体の幅とほぼ
同一とし、かつ、2つの電極層113、114の間隔を
小さい幅のトナー支持体の幅とほぼ同一とし、小さい幅
のトナー支持体を定着する場合には電源回路120によ
り抵抗発熱層109の電極層113、114の間の部分
にのみ給電され、大きい幅のトナー支持体を定着する場
合には電源回路120により抵抗発熱層109の全範囲
に給電される。
【0004】抵抗発熱層109は、給電された範囲の部
分のみにおいて、ジュール熱を発生し、この抵抗発熱層
109の発熱によりオフセット防止層110に接触する
トナー支持体上のトナーは加熱溶融されてトナー支持体
に定着される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来のヒートローラでは、大きな幅のトナー支持体上の
トナーを定着するために抵抗発熱層109の全範囲にわ
たって発熱させようとしても、電極層113、114の
抵抗値が抵抗発熱層109の抵抗値よりも極端に小さい
ために、ほとんどの電流が電極層113、114を流れ
てしまい、電極層113、114上の抵抗発熱層109
はほとんど発熱しない。その結果、電極層113、11
4上のオフセット防止層110の温度が他の部位のオフ
セット防止層110の温度より極端に低くなる。このた
め、電極層113、114の位置におけるトナー支持体
上のトナーが完全に溶融ぜす、トナー支持体上のトナー
がトナー支持体に定着しなかったり、トナー支持体上の
トナーに定着むらが生じたりするという問題点がある。
【0006】本発明は、従来技術における前記課題を解
決するためになされたものであり、抵抗発熱層をその全
範囲にわたって発熱させる場合に、電極層上のオフセッ
ト防止層の温度が他の部位のオフセット防止層の温度よ
り極端に低くなることのないヒートローラ及びその製造
方法、並びにそのヒートローラを用いた定着装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るヒートローラの構成は、高熱伝導性を
有する円筒状基体と、前記基体の外表面に設けられたオ
フセット防止層と、前記基体の内面に設けられた電気絶
縁層と、前記電気絶縁層の内面に設けられた抵抗発熱層
と、前記抵抗発熱層の内部に設けられ、前記抵抗発熱層
の発熱領域を前記基体の軸方向に分割する高導電性を有
する複数のリング状電極部材と、前記抵抗発熱層の最大
発熱領域に電力を供給する第1の給電手段と、前記電極
部材に電力を供給する第2の給電手段とを備えたもので
ある。このヒートローラの構成によれば、抵抗発熱層を
最大発熱領域で発熱させる場合、電極部材と接触してい
ない抵抗発熱層で発生した熱を、高熱伝導性の基体内で
ヒートローラの中心軸方向に移動させて、電極部材上の
オフセット防止層の温度が周囲のオフセット防止層の温
度より極端に低くなることを防止することができる。そ
の結果、トナー支持体上のトナーがトナー支持体に定着
しなかったり、トナー支持体上のトナーに定着むらが生
じたりするという問題を解消することができる。
【0008】また、前記本発明のヒートローラの構成に
おいては、電極部材の厚みt2 と基体の厚みt1 との比
2 /t1 が0.5以下であるのが好ましい。この好ま
しい例によれば、基体の厚みを薄くした場合でも、電極
部材に流れる電流を減少させ、かつ抵抗発熱層を流れる
電流を増加させて、電極部材上のオフセット防止層の温
度低下を5℃以内に抑えることができる。
【0009】また、前記本発明のヒートローラの構成に
おいては、電極部材の熱容量C2 と前記電極部材の幅に
おける基体の熱容量C1 との比C2 /C1 が0.55以
下であるのが好ましい。この好ましい例によれば、基体
の厚みを薄くした場合でも、電極部材への熱の流れを減
少させて、電極部材上のオフセット防止層の温度低下を
5℃以内に抑えることができる。その結果、立ち上がり
時間の短縮が可能となる。
【0010】また、前記本発明のヒートローラの構成に
おいては、電極部材の幅W1 と基体の厚みt1 との比W
1 /t1 が10以下であるのが好ましい。この好ましい
例によれば、基体の厚みを薄くした場合でも、電極部材
と接触していない抵抗発熱層で発生した熱の電極部材上
の基体への移動距離を短くして、電極部材上のオフセッ
ト防止層の温度低下を5℃以内に抑えることができる。
その結果、立ち上がり時間の短縮が可能となる。
【0011】また、前記本発明のヒートローラの構成に
おいては、抵抗発熱層の抵抗値が、電極部材により分割
された最小分割領域の前記抵抗発熱層の消費電力が常に
1kW以下となるように設定されているのが好ましい。
この好ましい例によれば、不要輻射やノイズの発生を抑
えて、他の電気機器への悪影響を防止することができ
る。
【0012】また、前記本発明のヒートローラの構成に
おいては、電極部材が、抵抗発熱層の円周方向に間隙な
く連続した状態で前記抵抗発熱層の内面に設けられてい
るのが好ましい。この好ましい例によれば、電極部材に
電力を供給したとき、電極部材間の抵抗発熱層を円周方
向の全てにわたって均一に発熱させることができる。
【0013】また、前記本発明のヒートローラの構成に
おいては、電極部材が、抵抗発熱層の円周方向に非連続
となるような間隙部分を有し、前記間隙部分の幅W2
基体の厚みt1 との比W2 /t1 が10以下であるのが
好ましい。この好ましい例によれば、間隙部分を有する
電極部材を用いる場合でも、非発熱領域上の抵抗発熱層
以外の抵抗発熱層で発生した熱の非発熱領域上の基体へ
の移動距離を短くして、非発熱領域上のオフセット防止
層の温度低下を5℃以内に抑えることができる。
【0014】また、前記本発明のヒートローラの構成に
おいては、電極部材が、抵抗発熱層の円周方向に非連続
となるような間隙部分を有し、前記間隙部分が、前記抵
抗発熱層の中心軸方向に対して内側にある前記電極部材
の端点から、前記抵抗発熱層の中心軸と平行でかつ前記
抵抗発熱層の両端部に向かって引かれる平行線の少なく
とも1つが前記端点を含まない前記電極部材の端辺と交
わるような形状であるのが好ましい。この好ましい例に
よれば、電極部材から電流を均一に流すことができるの
で、抵抗発熱層における非発熱領域の発生を防止するこ
とができる。
【0015】また、前記本発明のヒートローラの構成に
おいては、第2の給電手段が、一端が電極部材の内面に
接続された複数の電極と、前記複数の電極の他端に接続
された電極軸とからなるのが好ましい。この好ましい例
によれば、電極部材への電力供給線を容易に外部へ引き
出すことができる。また、この場合には、電極と電極部
材との接続部を結んでなる形状の重心が抵抗発熱層の中
心軸を通るのが好ましい。この好ましい例によれば、ヒ
ートローラの回転時におけるヒートローラの速度ムラや
振動を抑えることができる。また、この場合には、電極
と電極部材に、抵抗発熱層の円周方向への前記電極と前
記電極部材の相対的な移動を規制する手段が設けられて
いるのが好ましい。この好ましい例によれば、電極と電
極部材とが抵抗発熱層の円周方向に摺動するのを防止し
て、電極と電極部材のスパークや接触不良を防止するこ
とができる。また、間隙部分を有する電極部材を用いる
場合には、電極が摺動して間隙部分の抵抗発熱層と接触
し、その部分において局所的な高熱が発生する虞れがあ
るが、この問題も解消される。また、この場合には、電
極と電極部材に、抵抗発熱層の中心軸方向への前記電極
と前記電極部材の相対的な移動を規制する手段が設けら
れているのが好ましい。この好ましい例によれば、第2
の給電手段の位置合わせを容易に行うことができる。ま
た、この場合には、電極が、一定温度以上で電極部材か
ら離接する材料からなるのが好ましい。この好ましい例
によれば、抵抗発熱層が一定温度以上になるのを防止す
ることができる。また、間隙部分を有する電極部材を用
いる場合には、電極が摺動して間隙部分の抵抗発熱層と
接触し、その部分において局所的な高温発熱が発生する
虞れがあるが、この問題も解消される。また、この場合
には、電極部材が、抵抗発熱層の円周方向に非連続とな
るような間隙部分を有し、電極が前記間隙部分以外の前
記電極部材に接続されているのが好ましい。この好まし
い例によれば、電極が間隙部分の抵抗発熱層と接触して
局所的な高熱を発生させることはない。また、この場合
には、電極軸を支持するための電気絶縁性を有する電極
軸支持部材がさらに備わっているのが好ましい。この好
ましい例によれば、電極軸を安定に支持することができ
る。この場合にはさらに、電極軸支持部材の抵抗発熱層
と接触する部分にクッション層が設けられているのが好
ましい。この好ましい例によれば、電極軸支持部材を抵
抗発熱層の内部に挿入する際の抵抗発熱層の損傷が防止
される。さらに、この場合には、クッション層が、電気
絶縁性を有する材料からなるのが好ましい。この好まし
い例によれば、電極軸支持部材の材料として、樹脂又は
無機材料の他に金属材料等を用いることもできるので、
電極軸支持部材の材料選定の幅が広がる。この場合には
さらに、電極軸支持部材の重心が抵抗発熱層の中心軸を
通るのが好ましい。この好ましい例によれば、ヒートロ
ーラの回転時におけるヒートローラの速度ムラや振動を
抑えることができる。また、この場合には、電極軸を貫
通させた状態で第1の給電手段が抵抗発熱層の内部に設
けられているのが好ましい。この好ましい例によれば、
第1の給電手段を抵抗発熱層の内部に設けた状態で電極
部材への電力供給線を容易に外部へ引き出すことができ
る。この場合にはさらに、電極軸と第1の給電手段との
間に、電気絶縁性を有する電極支持部材が介在している
のが好ましい。この好ましい例によれば、第1の給電手
段と第2の給電手段とが一体となり、第1及び第2の給
電手段を抵抗発熱層の内部に安定に固定することができ
る。この場合にはさらに、第1の給電手段を支持するた
めの電気絶縁性を有する第1の給電手段支持部材がさら
に備わっているのが好ましい。この好ましい例によれ
ば、第1の給電手段をさらに安定に固定することができ
る。
【0016】また、前記本発明のヒートローラの構成に
おいては、第1及び第2の給電手段が抵抗発熱層の内部
に収容されているのが好ましい。この好ましい例によれ
ば、ヒートローラを定着装置に取り付けるときなどに不
用意に第1及び第2の給電手段を触ることがないので、
ヒートローラの取り扱いが容易となる。
【0017】また、本発明に係るヒートローラの製造方
法の第1の構成は、高熱伝導性を有する円筒状基体と、
前記基体の外表面に設けられたオフセット防止層と、前
記基体の内面に設けられた電気絶縁層と、前記電気絶縁
層の内面に設けられた抵抗発熱層と、前記抵抗発熱層の
内部に設けられ、前記抵抗発熱層の発熱領域を前記基体
の軸方向に分割する高導電性を有する複数のリング状電
極部材と、前記抵抗発熱層の最大発熱領域に電力を供給
する第1の給電手段と、前記電極部材に電力を供給する
第2の給電手段とを備えたヒートローラの製造方法であ
って、前記電極部材が弾性体からなり、前記電極部材の
外径を前記抵抗発熱層の内径よりも小さくした状態で前
記電極部材を前記抵抗発熱層の内部に挿入した後、弾性
変形により前記電極部材の外径を大きくして、前記電極
部材を前記抵抗発熱層の内部に装着することを特徴とす
る。このヒートローラの製造方法の第1の構成によれ
ば、ヒートローラの端部から電極部材の設置位置までの
間における抵抗発熱層に損傷を与えることなく電極部材
をヒートローラの内部に設置することができる。
【0018】また、前記本発明のヒートローラの製造方
法の第1の構成においては、外径を小さくするための収
縮手段が設けられた電極部材を用いるのが好ましい。こ
の好ましい例によれば、複雑な治具を用いることなく電
極部材を抵抗発熱層の内部に容易に挿入することができ
る。また、電極部材の外表面に導電性接着剤を均一に塗
布し、導電性接着剤と抵抗発熱層とを接触させることな
く電極部材を抵抗発熱層の内部に挿入することができ
る。
【0019】また、前記本発明のヒートローラの製造方
法の第1の構成においては、電極部材の外表面に導電性
接着剤を塗布して、前記電極部材を抵抗発熱層の内部に
装着した後、前記導電性接着剤を所定の温度で乾燥又は
硬化させて、前記電極部材と前記抵抗発熱層とを接着す
るのが好ましい。この好ましい例によれば、電極部材と
抵抗発熱層との接触面に凹凸等の隙間があっても、導電
性接着剤がこれらの隙間に入り込んで隙間を埋めること
になる。その結果、電極部材から抵抗発熱層により均一
に電流を流すことができると共に、電極部材をより強固
に抵抗発熱層の内面に固定することができる。
【0020】また、本発明に係るヒートローラの製造方
法の第2の構成は、高熱伝導性を有する円筒状基体と、
前記基体の外表面に設けられたオフセット防止層と、前
記基体の内面に設けられた電気絶縁層と、前記電気絶縁
層の内面に設けられた抵抗発熱層と、前記抵抗発熱層の
内部に設けられ、前記抵抗発熱層の発熱領域を前記基体
の軸方向に分割する高導電性を有する複数のリング状電
極部材と、前記抵抗発熱層の最大発熱領域に電力を供給
する第1の給電手段と、前記電極部材に電力を供給する
第2の給電手段とを備えたヒートローラの製造方法であ
って、前記第2の給電手段が、一端が電極部材の内面に
接続される弾性体からなる複数の電極と、前記複数の電
極の他端に接続された電極軸とからなり、前記電極の外
径を前記電極部材の内径よりも小さくした状態で前記第
2の給電手段を前記抵抗発熱層の内部に挿入した後、弾
性変形により前記電極の外形を大きくして、前記電極を
前記電極部材に接続することを特徴とする。このヒート
ローラの製造方法の第2の構成によれば、抵抗発熱層に
損傷を与えることなく、第2の給電手段を電極部材に接
続することができる。
【0021】また、前記本発明のヒートローラの製造方
法の第2の構成においては、電極に硬化型の導電性接着
剤を塗布して、前記電極を前記電極部材に接続した後、
前記導電性接着剤を所定の温度で硬化させて、前記電極
と前記電極部材とを接着するのが好ましい。この好まし
い例によれば、電極と電極部材の接触面に凹凸等の隙間
があっても、導電性接着剤がこれらの隙間に入り込んで
隙間を埋めることになる。その結果、電極からより均一
に電極部材に電流を流すことができると共に、電極をよ
り強固に電極部材に固定することができる。
【0022】また、本発明に係るヒートローラの製造方
法の第3の構成は、高熱伝導性を有する円筒状基体と、
前記基体の外表面に設けられたオフセット防止層と、前
記基体の内面に設けられた電気絶縁層と、前記電気絶縁
層の内面に設けられた抵抗発熱層と、前記抵抗発熱層の
内部に設けられ、前記抵抗発熱層の発熱領域を前記基体
の軸方向に分割する高導電性を有する複数のリング状電
極部材と、前記抵抗発熱層の最大発熱領域に電力を供給
する第1の給電手段と、前記電極部材に電力を供給する
第2の給電手段とを備えたヒートローラの製造方法であ
って、前記第1の給電手段を、当該第1の給電手段が前
記第2の給電手段を貫通するようにして前記抵抗発熱層
の内部に挿入した後、前記第1の給電手段と前記第2の
給電手段との間に電気絶縁性を有する電極支持部材を介
在させてたことを特徴とする。このヒートローラの製造
方法の第3の構成によれば、第1の給電手段と第2の給
電手段とを一体化して、第1及び第2の給電手段を抵抗
発熱層の内部に安定に保持することができる。
【0023】また、前記本発明のヒートローラの製造方
法の第3の構成においては、第1の給電手段の外表面に
硬化型の導電性接着剤を塗布して、前記第1の給電手段
を抵抗発熱層の内部に挿入した後、前記導電性接着剤を
所定の温度で硬化させて、前記第1の給電手段と前記抵
抗発熱層とを接着し、前記第1の給電手段を250℃以
下に冷却した後、前記第1の給電手段と前記第2の給電
手段との間に電極支持部材を介在させるのが好ましい。
この好ましい例によれば、電極支持部材の材料として2
50℃以下の耐熱性を有する材料を用いることができる
ので、電極支持部材の材料選定の幅が広がる。
【0024】また、本発明に係る定着装置の構成は、高
熱伝導性を有する円筒状基体と、前記基体の外表面に設
けられたオフセット防止層と、前記基体の内面に設けら
れた電気絶縁層と、前記電気絶縁層の内面に設けられた
抵抗発熱層と、前記抵抗発熱層に電力を供給する給電手
段と、前記給電手段に接触して設けられた摺動接点と、
前記摺動接点に接続された電力供給手段とを備えたヒー
トローラと、前記ヒートローラを回転させて前記給電手
段と前記摺動接点とを擦らせた後に、前記電力供給手段
を制御して前記抵抗発熱層に電力を供給する制御手段と
を備えたものである。この定着装置の構成によれば、電
力供給手段から抵抗発熱層に電力を供給する前に、給電
手段と摺動接点との接触部分に付着しているトナーや酸
化膜などの電気絶縁体は除去された状態となるので、摺
動接点を通して抵抗発熱層に安定に電力を供給すること
ができると共に、スパークによる電気ノイズや発火を防
止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を用いて本発明
をさらに具体的に説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
における定着装置を示す概略構成図、図2はそのヒート
ローラの構成を示す断面図である。
【0026】図1に示すように、トナー支持体上のトナ
ーを熱と圧力によって定着するためのヒートローラ1
は、ヒートローラ軸受け2によって保持されている。こ
こで、ヒートローラ軸受け2は、耐熱性及び滑性を有す
る樹脂やベアリング等で構成されている。ヒートローラ
1には、加圧ローラ3が接触しており、これによりニッ
プ幅が形成されている。ここで、加圧ローラ3は、鉄等
の金属からなる中心軸3aと、中心軸3aの周囲に設け
られた耐熱性を有する弾性体3bとにより構成されてい
る。弾性体3bとしては、シリコーン、フッ素等からな
る耐熱性のゴムが用いられるが、さらに耐熱性を上げる
ためにこれらのゴムの上にテトラフルオロエチレンとパ
ーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体(PF
A)等の耐熱性樹脂が被覆されている。
【0027】図1、図2に示すように、円筒状の抵抗発
熱層10の両端には、大径円筒部と小径円筒部を有する
第1の給電手段6a、6bの前記大径円筒部が嵌挿され
ている。第1の給電手段6aの中心軸上には、第1の給
電手段6aの前記小径円筒部内に挿入された電極支持部
材9aに支持された状態で第2の給電手段5aが設けら
れている。第2の給電手段5aの抵抗発熱層10の内部
に位置する端部には、リング状の電極部材14aが設け
られており、電極部材14aの外表面は抵抗発熱層10
の内面に接触した状態にされている。また、第1の給電
手段6bの中心軸上には、第1の給電手段6bの前記小
径円筒部内に挿入された電極支持部材9bに支持された
状態で第2の給電手段5bが設けられている。第2の給
電手段5bの抵抗発熱層10の内部に位置する端部に
は、リング状の電極部材14bが設けられており、電極
部材14bの外表面は抵抗発熱層10の内面に接触した
状態にされている。第1の給電手段6a、6bの前記小
径円筒部の外周面には摺動接点8a、8bがそれぞれ接
触しており、また、第2の給電手段5a、5bの外周面
には摺動接点7a、7bがそれぞれ接触している。これ
らの摺動接点7a、7b、8a、8bは電力供給手段4
にそれぞれ接続されている。
【0028】抵抗発熱層10は、トナー支持体上のトナ
ーを溶融するためにヒートローラ1を加熱するものであ
る。抵抗発熱層10は、ニクロム、タングステン、モリ
ブデン、パラジウム銀、パラジウム銀と鉛ガラスの混合
材料、又はこれらの材料を組み合わせた材料等からな
り、その厚みは5〜20μm程度である。
【0029】第1の給電手段6a、6b及び第2の給電
手段5a、5bは、高導電性を有する銅、黄銅、真鍮、
銅合金、銀合金等の金属からなる。電極部材14a、1
4bは、抵抗発熱層10の発熱領域を後述する基体12
の軸方向に分割するためのものであり、高導電性の銅、
真鍮等やそれらに銀、ニッケルなどの他の金属を混合し
た合金材料からなる。電極部材14a、14bの厚みは
5〜300μm程度、幅は0.1〜10mm程度であ
る。電極部材14a、14bの材料としては、特に銅系
の金属が好ましい。
【0030】電極支持部材9a、9bは、電気絶縁性、
耐熱性及び剛性を有するポリイミド、ポリフェニレンス
ルフィド等の耐熱性樹脂材料やガラス、セラミックス等
の無機物材料からなる。
【0031】摺動接点7a、7b、8a、8bは、第1
の給電手段6a、6b、第2の給電手段5a、5bとの
耐摩耗性及び高導電性を有するタフピッチ銅、リン青
銅、カーボン、銀合金等の材料からなる。
【0032】以上のような構成を採用したことにより、
電力供給手段4から摺導接点8a、8b及び第1の給電
手段6a、6bを介して抵抗発熱層10の最大発熱領域
に電力を供給することができる。また、電極部材14a
と電極部材14bとの間の距離を所定の距離に設定し、
電力供給手段4から摺動接点7a、7b、第2の給電手
段5a、5b及び電極部材14a、14bを介して電極
部材14a、14b間の抵抗発熱層10に電力を供給す
ることができる。これにより、抵抗発熱層10の中心軸
方向の所定の領域で熱を発生させることができる。
【0033】抵抗発熱層10の外表面には、電気絶縁層
11を介して基体12が設けられている。基体12の外
表面にはオフセット防止層13が塗布して形成されてい
る。電気絶縁層11は、抵抗発熱層10と基体12を電
気的に絶縁するためのものであり、ポリイミド、ポリフ
ェニレンスルフィド等の200℃以上の耐熱性樹脂材料
やガラス、セラミックス等の無機物材料からなる。電気
絶縁層11の厚みは10〜200μm程度であり、好ま
しくは20〜100μm程度である。電気絶縁層11の
材料としては、熱伝導率の高い材料が好ましく、特にポ
リイミド樹脂が好ましい。
【0034】基体12は、加圧ローラ3に押圧され、こ
れによりニップ幅が形成される。基体12は、抵抗発熱
層10で発生した熱をオフセット防止層13に伝導する
ためのものである。この場合、抵抗発熱層10の一部分
の発熱量が少なくても、基体12は、その周囲の抵抗発
熱層10で発生した熱をオフセット防止層13に伝導す
る。これにより、抵抗発熱層10の前記一部分上のオフ
セット防止層13における温度低下が防止される。基体
12は、高熱伝導性及び剛性を有する材料、具体的に
は、熱伝導率が30W/m・K以上の鉄、ニッケル、ア
ルミ、銅又は銀もしくはこれらを組み合わせた材料から
なる。基体12の材料としては、特にアルミが好まし
い。基体12の外径は8〜60mm程度であり、厚みは
0.3〜2.5mm程度である。立ち上がり時間を短縮
するという観点からは、基体12の厚みは1.5mm未
満であるのが好ましい。また、基体12の長さは、使用
するトナー支持体の最大幅以上であればよい。A3縦サ
イズに対応し、電力1kWで立ち上がり時間を20秒以
下とするには、アルミからなる基体12の場合、基体1
2の外径が35mm以下のとき、厚みは1.3mm以下
である。
【0035】オフセット防止層13は、直接トナーと直
接接触し、ほとんどのトナーを溶融し、かつトナー支持
体に溶融し定着するためのものである。オフセット防止
層13は、耐熱性及びトナーとの離型性を有し、かつ熱
伝導率の高い材料、具体的には、ポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)、PFA、フッ素ゴム等のフッ素系
樹脂、シリコーンゴムを含むシリコーン系樹脂等やこれ
らの材料にカーボンを混合したものからなる。オフセッ
ト防止層13の厚みは、10〜500μm程度である。
オフセット防止層13の材料としては、特にPTFEが
好ましく、厚みは5〜50μmが好ましい。
【0036】次に、以上のような構成を有する定着装置
の動作について、図1、図2を参照しながら説明する。
まず、小さいサイズ(例えば、A6縦〜A4縦サイズ)
のトナー支持体上のトナーをトナー支持体に定着させる
場合について説明する。
【0037】電極部材14aと電極部材14bとの間の
距離は、小さいサイズのトナー支持体の幅以上の距離に
設定されている(ここでは、210mm+10mm=2
20mm)。まず、電力供給手段4から摺動接点7a、
7bのみに電力を供給する。これにより、電力供給手段
4から摺動接点7a、7b、第2の給電手段5a、5b
及び電極部材14a、14bを介して電極部材14a、
14b間の抵抗発熱層10に電力が供給され、電極部材
14a、14b間の抵抗発熱層10で熱が発生する。オ
フセット防止層13の温度が所定の温度(例えば、18
0℃)になるまで、電力供給手段4から電極部材14
a、14b間の抵抗発熱層10に電力を供給した後、ト
ナー支持体をヒートローラ1と加圧ローラ3との間を通
過させる。これにより、トナー支持体上のトナーが溶融
し、かつ押圧されてトナー支持体に定着する。トナー支
持体がヒートローラ1と加圧ローラ3との間を通過して
いるときには、オフセット防止層13の温度が一定の温
度(例えば、170〜190℃)となるように制御され
る。
【0038】抵抗発熱層10の消費電力が1kWを超え
ると、不要輻射やノイズが多く発生し、他の電気機器に
悪影響を及ぼしてしまう。このため、最小分割領域(こ
こでは、電極部材14aと電極部材14bとの間の領
域)の抵抗発熱層10の消費電力が常に1kW以下とな
るように、抵抗発熱層10の抵抗値を設定するのが好ま
しい。ここで、「常に」とは、抵抗発熱層10には使用
される材料によって温度上昇と共に抵抗値が大きくなる
ものと小さくなるものとがあるが、それらのどちらの条
件でもという意味である。また、温度や何らかのガスの
影響も、「常に」という意味に含まれる。
【0039】次に、大きいサイズ(例えば、B4縦〜A
3縦サイズ)のトナー支持体上のトナーをトナー支持体
に定着させる場合について説明する。第1の給電手段6
a、6b間の距離は、大きいサイズのトナー支持体の幅
以上の距離に設定されている(ここでは、290mm+
10mm=300mm)。まず、電力供給手段4から摺
動接点8a、8bのみに電力を供給する。これにより、
電力供給手段4から摺動接点8a、8b及び第1の給電
手段6a、6bを介して抵抗発熱層10の最大発熱領域
に電力が供給され、抵抗発熱層10の全面で熱が発生す
る。その後の動作は、小さいサイズのトナー支持体上の
トナーをトナー支持体に定着させる場合と同様であるた
め、説明は省略する。図3は電極部材付近の拡大断面図
である。電極部材14a、14bは高導電性の材料から
なるため、電極部材14a、14b上の抵抗発熱層10
付近においては、ほとんどの電流(交流)15が電極部
材14a、14bを流れ、抵抗発熱層10にはほとんど
電流15が流れない。その結果、電極部材14a、14
b上の抵抗発熱層10ではほとんど熱が発生せず、電極
部材14a、14b上のオフセット防止層13の温度が
周囲のオフセット防止層13の温度より極端に低くなる
虞れがある。このため、電極部材14a、14bの位置
におけるトナー支持体上のトナーが完全に溶融せず、ト
ナー支持体上のトナーがトナー支持体に定着しなかった
り、トナー支持体上のトナーに定着むらが生じたりする
という問題がある。
【0040】そこで、本実施の形態においては、基体1
2に高熱伝導性の材料を用いることにより、電極部材1
4a、14bと接触していない抵抗発熱層10で発生し
た熱を、基体12内でヒートローラ1の中心軸方向に移
動させている(図3の矢印16)。これにより、電極部
材14a、14b上のオフセット防止層13の温度が周
囲のオフセット防止層13の温度より極端に低くなるこ
とを防止することができる。
【0041】立ち上がり時間を短縮するには、基体12
の厚みを薄くするのが望ましい。しかし、基体12の厚
みを薄くすると、基体12内の熱移動量が減少するた
め、電極部材14a、14bと接触していない抵抗発熱
層10で発生した熱を電極部材14a、14b上の基体
12に移動させることが困難となり、電極部材14a、
14b上のオフセット防止層13の温度が低下してしま
う。
【0042】そこで、本実施の形態においては、電極部
材14a、14bの厚みを薄くし、電極部材14a、1
4bを流れる電流を減少させることにより、電極部材1
4a、14b上の抵抗発熱層10を流れる電流を増加さ
せて、電極部材14a、14b上のオフセット防止層1
3の温度低下を防止するための研究を行った。その結
果、電極部材14a、14bの厚みt2 と基体12の厚
みt1 との比t2 /t1を0.5以下とすることによ
り、基体12の厚みを薄くした場合でも、電極部材14
a、14bを流れる電流を減少させ、かつ抵抗発熱層1
0を流れる電流を増加させて、電極部材14a、14b
上のオフセット防止層13の温度低下を5℃以内に抑え
ることができることを見出した。
【0043】また、立ち上がり時間を短縮するために基
体12の厚みを薄くすると、電極部材14a、14bの
熱容量C2 と電極部材14a、14bの幅における基体
12の熱容量C1 との比C2 /C1 が大きくなり、電極
部材14a、14bに熱が奪われて、電極部材14a、
14b上のオフセット防止層13の温度が低下してしま
う。
【0044】そこで、本実施の形態においては、電極部
材14a、14bの熱容量を小さくすることにより、電
極部材14a、14bへの熱の流れを減少させて、電極
部材14a、14b上のオフセット防止層13の温度低
下を防止するための研究を行った。その結果、電極部材
14a、14bの熱容量C2 と電極部材14a、14b
の幅における基体12の熱容量C1 との比C2 /C1
0.55以下とすることにより、基体12の厚みを薄く
した場合でも、電極部材14a、14bへの熱の流れを
減少させて、電極部材14a、14b上のオフセット防
止層13の温度低下を5℃以内に抑えることができるこ
とを見出した。
【0045】また、立ち上がり時間を短縮するために基
体12の厚みを薄くすると、基体12内の熱移動量が減
少するために、電極部材14a、14bと接触していな
い抵抗発熱層10で発生した熱を電極部材14a、14
b上の基体12に移動させることが困難となり、電極部
材14a、14b上のオフセット防止層13の温度が低
下してしまう。
【0046】そこで、本実施の形態においては、電極部
材14a、14bの幅を小さくすることにより、電極部
材14a、14bと接触していない抵抗発熱層10で発
生した熱の電極部材14a、14b上の基体12への移
動距離を短くして、電極部材14a、14b上のオフセ
ット防止層13の温度低下を防止するための研究を行っ
た。その結果、電極部材14a、14bの幅W1 と基体
12の厚みt1 との比W1 /t1 を10以下とすること
により、基体12の厚みを薄くした場合でも、電極部材
14a、14bと接触していない抵抗発熱層10で発生
した熱の電極部材14a、14b上の基体12への移動
距離を短くして、電極部材14a、14b上のオフセッ
ト防止層13の温度低下を5℃以内に抑えることができ
ることを見出した。
【0047】尚、本実施の形態においては、ヒートロー
ラ1の内部に一対の電極部材(電極部材14a、14
b)を設けた場合を例に挙げて説明したが、必ずしもこ
の構成に限定されるものではなく、トナー支持体のサイ
ズに応じて、もっと多くの電極部材の対をヒートローラ
1の内部に設けてもよい。
【0048】また、本実施の形態においては、第2の給
電手段5a、5bの外周面に摺動接点7a、7bをそれ
ぞれ接触させた場合を例に挙げて説明したが、必ずしも
この構成に限定されるものではなく、摺動接点7a、7
bを電極部材14a、14bに直接接触させた構成でも
よい。
【0049】また、本実施の形態においては、抵抗発熱
層10がヒートローラ1の内面に全面にわたって設けら
れている場合を例に挙げて説明したが、必ずしもこの構
成に限定されるものではなく、ヒートローラ1の円周方
向に沿って部分的に抵抗発熱層を除去することにより、
抵抗発熱層の抵抗値を調整するようにしてもよい。ま
た、ヒートローラ1の両端部の温度が高くなるように、
抵抗発熱層に抵抗値分布を持たせてもよい。(第2の実
施の形態)本実施の形態におけるヒートローラの構成が
上記第1の実施の形態におけるヒートローラの構成と異
なる点は、電極部材が板状の弾性材料で構成されている
点である。
【0050】図4は本発明の第2の実施の形態における
電極部材を示す斜視図、図5は本発明の第2の実施の形
態における電極部材をヒートローラの内部に設置する方
法を示す断面図である。
【0051】図4(a)に示すように、電極部材40
a、40bは、例えば、銅、真鍮等の金属材料のバネ材
からなり、幅0.1〜10mm、厚み5〜300μmの
板状に形成されている。
【0052】図5中、17は電極部材設置手段を示して
いる。電極部材設置手段17は、電極部材40bを保持
し、ヒートローラ1の内部に電極部材40bを設置する
ためのものである。電極部材設置手段17は、樹脂、金
属等からなる円筒状の剛体であり、その外径は抵抗発熱
層10の内径よりも小さい。また、電極部材設置手段1
7の先端には、電極部材40bを保持するための段差部
が設けられている。図5中、18は電極部材押し出し手
段を示している。電極部材押し出し手段18は、樹脂、
金属等からなる円柱状の剛体であり、電極部材設置手段
17の内部に挿入される。そして、電極部材押し出し手
段18を電極部材設置手段17の内部に挿入し、電極部
材押し出し手段18を固定したまま電極部材設置手段1
7を後方(図5(b)の矢印方向)へ移動させれば、電
極部材設置手段17の先端に保持されている電極部材4
0bを電極部材設置手段17から押し出すことができ
る。図5中、19は抵抗発熱層10以外のヒートローラ
1の構成をまとめたヒートローラ概略層(電気絶縁層1
1、基体12、オフセット防止層13)を示している。
【0053】以下に、ヒートローラの内部に電極部材を
設置する方法について、図4、図5(a)、図5(b)
を参照しながら説明する。まず、図4(a)に示す板状
の電極部材40bを、図4(b)に示すようにリング状
に曲げる。次いで、図5(a)に示すように、電極部材
40bの外径が抵抗発熱層10の内径よりも小さくなる
ようにして、電極部材40bを電極部材設置手段17の
先端の段差部に保持し、電極部材押し出し手段18を電
極部材設置手段17の内部に挿入する。次いで、図5
(b)に示すように、電極部材設置手段17を抵抗発熱
層10の内部の所定の位置まで挿入し、電極部材押し出
し手段18を固定したまま電極部材設置手段17を後方
(図5(b)の矢印方向)へ移動させる。これにより、
電極部材設置手段17の先端に保持された電極部材40
bは電極部材設置手段17から押し出され、押し出され
た電極部材40bは、弾性変形により外径が大きくなっ
て抵抗発熱層10の内面に固定される。
【0054】以上のように、電極部材40bの外径を抵
抗発熱層10の内径よりも小さくした状態で電極部材4
0bを抵抗発熱層10の内部の所定の位置まで挿入した
後、弾性変形により電極部材40bの外径を大きくして
電極部材40bを抵抗発熱層10の内面に固定するよう
にしたので、ヒートローラ1の端部から電極部材40b
の設置位置までの間における抵抗発熱層10に損傷を与
えることなく電極部材40bをヒートローラ1の内部に
設置することができる。
【0055】次に、図4(c)に示すように内側に円筒
状の収縮手段20が設けられた電極部材41a、41b
をヒートローラ1の内部に設置する方法について、図5
(c)を参照しながら説明する。ここで、収縮手段20
は、電極部材41a、41bの外径を小さくするための
ものである。また、図5(c)中、42は電極部材設置
手段を示している。電極部材設置手段42は、金属等か
らなる直線状の2本の剛体を中央部で回動自在に支持し
た簡単なものであり、その先端部を電極部材41a、4
1bの収縮手段20に挿入して、電極部材41a、41
bの外径を小さくすることができる。
【0056】図5(c)に示すように、まず、電極部材
設置手段42の先端部を電極部材41a、41bの収縮
手段20に挿入した後、電極部材41a、41bの外表
面に導電性接着剤を均一に塗布する。次いで、図5
(c)の実線矢印で示すように、電極部材設置手段42
の先端部を押し縮めて、電極部材41a、41bの外径
が一旦抵抗発熱層10の内径よりも小さくなるように
し、そのまま電極部材41a、41bを抵抗発熱層10
の内部の所定の位置まで挿入する。次いで、電極部材4
1a、41bの収縮手段20から電極部材設置手段42
を取り外す。これにより、電極部材41a、41bは弾
性変形により外径が大きくなり(図5(c)の点線矢
印)、電極部材41a、41bの外表面が抵抗発熱層1
0の内面に接触する。次いで、導電性接着剤が乾燥型で
ある場合には所定の温度で乾燥させ、硬化型である場合
には所定の温度と時間によって硬化させて、電極部材4
1a、41bを抵抗発熱層10の内面に接着固定する。
【0057】以上のように、電極部材41a、41bに
その外径を小さくするための収縮手段20を設けたこと
により、複雑な治具を用いることなく電極部材41a、
41bを抵抗発熱層10の内部に容易に挿入することが
できる。また、外表面に導電性接着剤を均一に塗布した
電極部材41a、41bを、導電性接着剤と抵抗発熱層
10とを接触させることなく抵抗発熱層10の内部に挿
入することができる。また、導電性接着剤を用いて電極
部材41a、41bを抵抗発熱層10の内面に接着固定
するようにしたので、電極部材41a、41bと抵抗発
熱層10との接触面に凹凸等の隙間があっても、導電性
接着剤がこれらの隙間に入り込んで隙間を埋めることに
なる。その結果、電極部材41a、41bから抵抗発熱
層10により均一に電流を流すことができると共に、電
極部材41a、41bをより強固に抵抗発熱層10の内
面に固定することができる。
【0058】尚、長さが抵抗発熱層10の内周と等しい
電極部材を用いれば、電極部材をヒートローラ1の内部
に設置したときに、電極部材の両端部が接触し、電極部
材が抵抗発熱層10の円周方向に間隙なく連続した状態
で抵抗発熱層10の内面に固定される。その結果、電極
部材に電力を給電したとき、電極部材間の抵抗発熱層1
0に円周方向の全てにわたって均一に発熱させることが
できる。
【0059】次に、ヒートローラの内部に設置された電
極部材が抵抗発熱層10の円周方向に非連続となるよう
な間隙部分を有する場合について、図6(a)を参照し
ながら説明する。
【0060】図6(a)に示すように、ヒートローラ1
の内部には、抵抗発熱層10の内面に接触した状態で一
対の電極部材43a、43bが設置されている。電極部
材43a、43bは間隙部分21を有しており、間隙部
分21の幅はW2 である。尚、図6(a)中、19は抵
抗発熱層10以外のヒートローラ1の構成をまとめたヒ
ートローラ概略層(電気絶縁層11、基体12、オフセ
ット防止層13)を示している。電極部材43a、43
bに電力を供給して、電極部材43a、43b間の抵抗
発熱層10を発熱させる場合、間隙部分21からは電流
が流れず、22で示すような非発熱領域が発生する。こ
のため、非発熱領域22上のオフセット防止層13にお
いて温度の低下が生じる虞れがある。
【0061】そこで、本実施の形態においては、間隙部
分21の幅W2 を小さくすることにより、非発熱領域2
2上の抵抗発熱層10以外の抵抗発熱層10で発生した
熱の非発熱領域22上の基体12への移動距離を短くし
て、非発熱領域22上のオフセット防止層13の温度低
下を防止するための研究を行った。その結果、電極部材
43a、43bの間隙部分21の幅W2 と基体12の厚
みt1 との比W2 /t 1 を10以下とすることにより、
間隙部分21を有する電極部材43a、43bを用いる
場合でも、非発熱領域22上の抵抗発熱層10以外の抵
抗発熱層10で発生した熱の非発熱領域22上の基体1
2への移動距離を短くして、非発熱領域22上のオフセ
ット防止層13の温度低下を5℃以内に抑えることがで
きることを見出した。
【0062】次に、ヒートローラの内部に設置された電
極部材が抵抗発熱層の円周方向に非連続となるような間
隙部分を有し、当該間隙部分が、抵抗発熱層の中心軸方
向に対して内側にある電極部材の端点から、抵抗発熱層
の中心軸と平行でかつ抵抗発熱層の両端部に向かって引
かれる平行線の少なくとも1つが前記端点を含まない電
極部材の端辺と交わるような形状である場合について、
図6(b)を参照しながら説明する。
【0063】図6(b)に示すように、ヒートローラ1
の内部には、抵抗発熱層10の内面に接触した状態で一
対の電極部材44a、44bが設置されている。電極部
材44a、44bは間隙部分45を有している。間隙部
分45を形成する電極部材44a、44bの端辺24
は、抵抗発熱層10の中心軸と平行ではない。抵抗発熱
層10の中心軸方向に対して内側にある電極部材44
a、44bの端点23から、抵抗発熱層10の両端部に
向かって引かれる平行線25の少なくとも1つは、端点
23を含まない電極部材44a、44bの端辺24と交
わっている。尚、図6(b)中、19は抵抗発熱層10
以外のヒートローラ1の構成をまとめたヒートローラ概
略層(電気絶縁層11、基体12、オフセット防止層1
3)を示している。
【0064】以上のような構成を採用すれば、電極部材
44a、44bに電力を供給して、電極部材44a、4
4b間の抵抗発熱層10を発熱させる場合に、電極部材
44a、44bからの電流が図6(b)の矢印26のよ
うに均一に流れ、抵抗発熱層10における非発熱領域の
発生を防止することができる。
【0065】(第3の実施の形態)図7は本発明の第3
の実施の形態における第2の給電手段をヒートローラの
内部に設置する方法を示す断面図である。
【0066】図7(a)に示すように、ヒートローラ1
には、その内面に接触した状態でリング状の電極部材4
6bが設置されている。ここで、電極部材46bの内周
面には、後述する電極30の嵌め込み穴32を嵌合させ
るための突起47が設けられている。図7中、66はヒ
ートローラ1の構成をまとめたヒートローラ概略層(抵
抗発熱層10、電気絶縁層11、基体12、オフセット
防止層13)を示している。図7(a)中、28は電極
設置手段を示している。電極設置手段28は、第2の給
電手段5を保持し、ヒートローラ1の内部に第2の給電
手段5を設置するためのものである。電極設置手段28
は、樹脂、金属等からなる円筒状の剛体であり、その外
径は電極部材46bの内径よりも小さい。第2の給電手
段5は、弾性を有するバネ材からなり、電極設置手段2
8の内面を押圧して第2の給電手段5を電極設置手段2
8内に保持する機能をも兼ね備えた一対の電極30と、
電極30の先端部に設けられた嵌め込み穴32と、一対
の電極30の連結部からヒートローラ1の中心軸に沿っ
て延出する電極軸31とにより構成されている。電極3
0の材料としては、高導電性の形状記憶合金そのもの
や、形状記憶合金と銅などの金属とを張り合わせたもの
が用いられる。また、電極30の材料としては、銅、リ
ン青銅、真鍮等の金属でもよい。嵌め込み穴32は、電
極部材46bの内周面の突起47に嵌合され、これによ
り第2の給電手段5の位置合わせが行われると共に、電
極部材46bと電極30とがヒートローラ1の円周方向
に摺動しないようにされている。ここでは、摺動防止手
段として嵌め込み穴32が用いられているが、必ずしも
この構成に限定されるものではなく、例えば、ヒートロ
ーラ1の中心軸方向に平行に設けた溝などでもよい。ま
た、第2の給電手段5の位置合わせ手段として嵌め込み
穴32が用いられているが、必ずしもこの構成に限定さ
れるものではなく、例えば、凹部やヒートローラ1の中
心軸方向に垂直に設けた溝などでもよい。図7(a)
中、29は電極押し出し手段を示している。電極押し出
し手段29は、樹脂、金属等からなる円柱状の剛体であ
り、電極設置手段28の内部に挿入される。そして、電
極押し出し手段29を電極設置手段28の内部に挿入
し、電極押し出し手段29を固定したまま電極設置手段
28を後方(図7(a)の矢印方向)へ移動させれば、
電極設置手段28の内部に保持されている第2の給電手
段5を電極設置手段28から押し出すことができる。図
7(c)中、33は電気絶縁性、耐熱性及び剛性を有す
る樹脂又はガラス、セラミックスなどの無機材料からな
る円板状の電極軸支持部材を示している。電極軸支持部
材33には、その中心に穴が設けられている。電極軸支
持部材33は、抵抗発熱層10の内部に挿入され、第2
の給電手段5の電極軸31が電極軸支持部材33の前記
穴に挿通されることにより、第2の給電手段5の電極軸
31が抵抗発熱層10の中心軸方向に支持される。図7
(c)中、34は電気絶縁性及び耐熱性を有するシリコ
ーンスポンジなどからなるクッション層を示している。
クッション層34は、電極軸支持部材33の外表面に設
けられており、これにより電極軸支持部材33を抵抗発
熱層10の内部に挿入する際の抵抗発熱層10の損傷が
防止される。尚、クッション層34が電気絶縁性である
ため、クッション層34を設けた電極軸支持部材33の
材質としては、上記したものに加えて金属材料等を用い
ることもでき、電極支持部材33の材料選定の幅が広が
る。
【0067】以下に、第2の給電手段を電極部材へ接続
する方法について、図7を参照しながら説明する。図7
(a)に示すように、まず、電極30に電極設置手段2
8の内面を押圧させた状態(すなわち、一対の電極30
の外径を小さくした状態)で、第2の給電手段5を電極
設置手段28内に保持すると共に、電極設置手段28内
に電極押し出し手段29を挿入する。次いで、電極部材
46bの突起47と電極30の嵌め込み穴32が嵌合す
る位置まで電極設置手段28を抵抗発熱層10の内部に
挿入する。次いで、電極押し出し手段29を固定したま
ま電極設置手段28を後方(図7(a)の矢印方向)へ
移動させる。これにより、電極設置手段28の内部に保
持されていた第2の給電手段5が電極設置手段28から
押し出される。電極設置手段28から押し出された第2
の給電手段5の一対の電極30は、弾性変形によりその
外径が大きくなり、電極30の嵌め込み穴32が電極部
材46bの突起47に嵌合する。これにより、第2の給
電手段5が電極部材46bに接続される。次いで、電極
設置手段28及び電極押し出し手段29を抵抗発熱層1
0の内部から引き出す(図7(b))。
【0068】以上のように、一対の電極30の外径を小
さくした状態で、第2の給電手段5をヒートローラ1の
内部に挿入し、その後、一対の電極30の外径を大きく
して第2の給電手段5を電極部材46bに固定するよう
にしたので、抵抗発熱層10に損傷を与えることなく第
2の給電手段5を電極部材46bに接続することができ
る。また、電極部材46bの突起47と電極30の嵌め
込み穴32とを嵌合させたことにより、電極部材46b
と電極30がヒートローラ1の円周方向に摺動すること
はないので、電極部材46bと電極30のスパークや接
触不良を防止することができる。また、電極30が、高
導電性の形状記憶合金そのものや、形状記憶合金と銅な
どの金属とを張り合わせた材料で形成されているので、
一定温度以上になると一対の電極30の外径が小さくな
って、電極30と電極部材46bとが離接する。これに
より、抵抗発熱層10が一定温度以上になるのを防止す
ることができる。また、間隙部分を有する電極部材を用
いる場合には、電極30が摺動して間隙部分の抵抗発熱
層10と接触し、その部分において局所的な高熱が発生
する虞れがあるが、この問題も解消される。
【0069】図9は電極部材に第2の給電部材を装着し
たときのヒートローラの中心軸方向から見た側面図であ
る。図9に示すように、間隙部分48を有する電極部材
46bにおいて、突起47は間隙部分21以外に設けら
れている。このため、電極30は間隙部分21に接触す
ることがないので、間隙部分21の抵抗発熱層10と接
触して局所的な高熱を生じさせることはない。
【0070】図9(b)、図9(c)中の点線は、電極
30と電極部材46bとの接触部を結んだ線である。電
極軸31が取り付けられる電極30の位置は、電極30
と電極部材46bとの接触部を結んでなる形状の重心が
ヒートローラ1の中心軸を通るようにするのが好まし
い。この構成によれば、ヒートローラ1の回転時におけ
るヒートローラ1の速度ムラや振動を抑えることができ
る。
【0071】次いで、図7(c)に示すように、クッシ
ョン層34が設けられた電極軸支持部材33をヒートロ
ーラ1内部に挿入し、第2の給電手段5の電極軸31を
電極軸支持部材33の中心部の穴に挿通する。これによ
り、第2の給電手段5の電極軸31がヒートローラ1の
中心軸方向に支持され、第2の給電手段5がヒートロー
ラ1の内部に安定に保持される。
【0072】ここでは、電極軸支持部材33として円板
状のものを用いているが、必ずしもこの形状のものに限
定されるものではなく、例えば、図9(b)、図9
(c)に示す電極30のように、複数の板状のものが中
心から抵抗発熱層10の方向に延びた形状のものを用い
てもよい。電極軸支持部材33の重心はヒートローラ1
の中心軸を通るのが望ましい。この構成によれば、ヒー
トローラ1の回転時におけるヒートローラ1の速度ムラ
や振動を抑えることができる。
【0073】図8は本発明の第3の実施の形態における
第1の給電手段をヒートローラの内部に設置する方法を
示す断面図である。図8に示すように、ヒートローラ1
には、その内面に接触した状態でリング状の電極部材4
6bが設置されている。ここで、電極部材46bの内周
面には突起47が設けられている。第2の給電手段5
は、一対の電極30と、電極30の先端部に設けられた
嵌め込み穴32と、一対の電極30の連結部からヒート
ローラ1の中心軸に沿って延出する電極軸31とにより
構成されている。そして、電極部材46bの突起47が
電極30の嵌め込み穴32に嵌合することにより、第2
の給電手段5が電極部材46bに取り付けられている。
また、ヒートローラ1には、中心部に穴を有する円板状
の電極軸支持部材33が挿入されており、電極軸支持部
材33の前記穴に第2の給電手段5の電極軸31が挿通
されることにより、第2の給電手段5の電極軸31がヒ
ートローラ1の中心軸方向に支持されている。図8中、
6は第1の給電手段を示している。第1の給電手段6は
円板状に形成されている。第1の給電手段6の中心部に
は凸部49が設けられており、凸部49には貫通孔50
が形成されている。図8中、35は電気絶縁性、耐熱性
及び剛性を有する樹脂又はガラス、セラミックスなどの
無機材料からなる円板状の第1の給電手段支持部材を示
している。第1の給電手段支持部材35には、その中心
に穴が設けられている。そして、第1の給電手段支持部
材35は、ヒートローラ1の内部に挿入され、第1の給
電手段6の凸部49が第1の給電手段支持部材35の前
記穴に挿通されることにより、第1の給電手段6が安定
に支持される。図8中、51は電極支持部材を示してい
る。電極支持部材51は、電気絶縁性、耐熱性及び剛性
を有するポリイミド、ポリフェニレンスルフィド等の耐
熱性樹脂材料やガラス、セラミックス等の無機材料から
なり、第1の給電手段6の貫通孔50に充填されて、第
2の給電手段5の電極軸31が支持されている。
【0074】以下に、ヒートローラの内部に第1の給電
手段を設置する方法について、図8を参照しながら説明
する。まず、図8(a)に示すように、硬化型の導電性
接着剤(例えば、ポリイミド樹脂に金属を混合したもの
など)を外表面に塗布した第1の給電手段6をヒートロ
ーラ1の内部に挿入し、第1の給電手段6の貫通孔50
に第2の給電手段5の電極軸31を挿通させる。
【0075】次いで、図8(b)に示すように、第2給
電手段支持部材35をヒートローラ1の内部に挿入す
る。これにより、第1の給電手段6の凸部49が第1の
給電手段支持部材35の前記穴に挿通され、第1の給電
手段6がヒートローラ1の内部に安定に保持される。次
いで、所定の温度(例えば、ポリイミド樹脂に金属を混
合した導電性接着剤の場合には、400℃)で、第1の
給電手段6の外表面に塗布した導電性接着剤を硬化させ
て、第1の給電手段6と抵抗発熱層10とを接着し、第
1の給電手段6を250℃以下に冷却する。
【0076】次いで、図8(c)に示すように、第2の
給電手段5の電極軸31と第1の給電手段6との間に電
極支持部材51を充填して、電極軸31を電極支持部材
51によって支持する。これにより、第1の給電手段6
と第2の給電手段5とが一体となり、第1及び第2の給
電手段6、5がヒートローラ1の内部に安定に固定され
る。また、第1の給電手段6を250℃以下に冷却した
後に、電極軸31と第1の給電手段6との間に電極支持
部材51を充填するようにしたので、電極支持部材51
として250℃以下の耐熱性を有する材料を用いること
ができ、電極支持部材51の材料選定の幅が広がる。ま
た、図8(c)に示すように、第1の給電手段6及び第
2の給電手段5をヒートローラ1の外部にはみ出さない
ように設けることにより、ヒートローラ1を定着装置に
取り付けるときなどに不用意に第1の給電手段6及び第
2の給電手段5を触ることはないので、ヒートローラ1
の取り扱いが容易となる。
【0077】尚、本実施の形態においては、電極30に
導電性接着剤を塗布していないが、電極30に導電性接
着剤を塗布し、電極30と電極部材46a、46bを接
着するようにしてもよい。
【0078】(第4の実施の形態)図10は本発明の第
4の実施の形態における定着装置の制御手段による制御
方法を示すフローチャートである。
【0079】以下に、図1、図2、図10を参照しなが
ら、定着装置の動作について説明する。まず、メイン電
源が投入されると(S1)、ヒートローラ1に設けられ
たヒートローラ駆動モータが回転して(S2)、ヒート
ローラ1が回転する(S3)。ヒートローラ1が回転す
ると、第1の給電手段6a、6bと摺動接点8a、8b
及び第2の給電手段5a、5bと摺動接点7a、7bと
が擦れる。これにより、第1の給電手段6a、6bと摺
動接点8a、8bとの接触部分及び第2の給電手段5
a、5bと摺動接点7a、7bとの接触部分に付着して
いるトナーや酸化膜が除去される。次いで、電力供給手
段4から抵抗発熱層10に電力を供給して(S4)、抵
抗発熱層10を発熱させる。この場合、電力供給手段4
から抵抗発熱層10に電力を供給する前に、第1の給電
手段6a、6bと摺動接点8a、8bとの接触部分及び
第2の給電手段5a、5bと摺動接点7a、7bとの接
触部分に付着しているトナーや酸化膜などの電気絶縁体
は除去されているので、摺動接点7a、7b、8a、8
bを通して、抵抗発熱層10に安定に電力を供給するこ
とができると共に、スパークによる電気ノイズや発火を
防止することができる。
【0080】以上のように、ヒートローラ1を回転させ
て、第1の給電手段6a、6bと摺動接点8a、8b及
び第2の給電手段5a、5bと摺動接点7a、7bとを
擦らせた後に、抵抗発熱層10に電力を供給する制御手
段を用いたことにより、電力を安定に抵抗発熱層10に
供給することができると共に、摺動接点7a、7b、8
a、8bのスパークの発生を防止することができる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ヒートローラを、円筒状の高熱伝導性の基体と、基体の
外表面に設けられたオフセット防止層と、基体の内面に
設けられた電気絶縁層と、電気絶縁層の内面に設けられ
た抵抗発熱層と、抵抗発熱層の発熱領域を基体の軸方向
に対して分割する複数のリング状の高伝導性の電極部材
とを具備するように構成したことにより、抵抗発熱層を
最大発熱領域で発熱させる場合、電極部材と接触してい
ない抵抗発熱層で発生した熱を、高熱伝導性の基体内で
ヒートローラの中心軸方向に移動させて、電極部材上の
オフセット防止層の温度がそれ以外のオフセット防止層
の温度より極端に低くなることを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における定着装置を
示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における定着装置の
ヒートローラの構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における電極部材周
辺の拡大断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態における電極部材を
示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における電極部材を
ヒートローラの内部に設置する方法を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の第2の実施の形態における間隙部分を
有する電極部材を装着したヒートローラの断面図であ
る。
【図7】本発明の第3の実施の形態における第2の給電
手段をヒートローラの内部に設置する方法を示す断面図
である。
【図8】本発明の第3の実施の形態における第1の給電
手段ヒートローラの内部に設置する方法を示す断面図で
ある。
【図9】本発明の第3の実施の形態における電極部材に
第2の給電部材を装着したときのヒートローラの中心軸
方向から見た側面図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態における定着装置
の制御手段による制御方法を示すフローチャートであ
る。
【図11】従来技術におけるヒートローラを示す断面図
である。
【符号の説明】 1 ヒートローラ 2 ヒートローラ軸受 3 加圧ローラ 4 電力供給手段 5a、5b 第2の給電手段 6a、6b 第1の給電手段 7a、7b、8a、8b 摺動接点 9a、9b 電極支持部材 10 抵抗発熱層 11 電気絶縁層 12 基体 13 オフセット防止層 14a、14b 電極部材 17 電極部材設置手段 18 電極部材押し出し手段 19 ヒートローラ概略層 20 収縮手段 21 間隙部分 22 非発熱領域 23 端点 24 端辺 25 平行線 28 電極設置手段 29 電極押し出し手段 30 電極 31 電極軸 32 嵌め込み穴 33 電極軸支持部材 34 クッション層 35 第1の給電手段支持部材

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高熱伝導性を有する円筒状基体と、前記
    基体の外表面に設けられたオフセット防止層と、前記基
    体の内面に設けられた電気絶縁層と、前記電気絶縁層の
    内面に設けられた抵抗発熱層と、前記抵抗発熱層の内部
    に設けられ、前記抵抗発熱層の発熱領域を前記基体の軸
    方向に分割する高導電性を有する複数のリング状電極部
    材と、前記抵抗発熱層の最大発熱領域に電力を供給する
    第1の給電手段と、前記電極部材に電力を供給する第2
    の給電手段とを備えたヒートローラ。
  2. 【請求項2】 電極部材の厚みt2 と基体の厚みt1
    の比t2 /t1 が0.5以下である請求項1に記載のヒ
    ートローラ。
  3. 【請求項3】 電極部材の熱容量C2 と前記電極部材の
    幅における基体の熱容量C1 との比C2 /C1 が0.5
    5以下である請求項1に記載のヒートローラ。
  4. 【請求項4】 電極部材の幅W1 と基体の厚みt1 との
    比W1 /t1 が10以下である請求項1に記載のヒート
    ローラ。
  5. 【請求項5】 抵抗発熱層の抵抗値が、電極部材により
    分割された最小分割領域の前記抵抗発熱層の消費電力が
    常に1kW以下となるように設定されている請求項1に
    記載のヒートローラ。
  6. 【請求項6】 電極部材が、抵抗発熱層の円周方向に間
    隙なく連続した状態で前記抵抗発熱層の内面に設けられ
    ている請求項1に記載のヒートローラ。
  7. 【請求項7】 電極部材が、抵抗発熱層の円周方向に非
    連続となるような間隙部分を有し、前記間隙部分の幅W
    2 と基体の厚みt1 との比W2 /t1 が10以下である
    請求項1に記載のヒートローラ。
  8. 【請求項8】 電極部材が、抵抗発熱層の円周方向に非
    連続となるような間隙部分を有し、前記間隙部分が、前
    記抵抗発熱層の中心軸方向に対して内側にある前記電極
    部材の端点から、前記抵抗発熱層の中心軸と平行でかつ
    前記抵抗発熱層の両端部に向かって引かれる平行線の少
    なくとも1つが前記端点を含まない前記電極部材の端辺
    と交わるような形状である請求項1に記載のヒートロー
    ラ。
  9. 【請求項9】 第2の給電手段が、一端が電極部材の内
    面に接続された複数の電極と、前記複数の電極の他端に
    接続された電極軸とからなる請求項1に記載のヒートロ
    ーラ。
  10. 【請求項10】 電極と電極部材との接続部を結んでな
    る形状の重心が抵抗発熱層の中心軸を通る請求項9に記
    載のヒートローラ。
  11. 【請求項11】 電極と電極部材に、抵抗発熱層の円周
    方向への前記電極と前記電極部材の相対的な移動を規制
    する手段が設けられた請求項9に記載のヒートローラ。
  12. 【請求項12】 電極と電極部材に、抵抗発熱層の中心
    軸方向への前記電極と前記電極部材の相対的な移動を規
    制する手段が設けられた請求項9に記載のヒートロー
    ラ。
  13. 【請求項13】 電極が、一定温度以上で電極部材から
    離接する材料からなる請求項9に記載のヒートローラ。
  14. 【請求項14】 電極部材が、抵抗発熱層の円周方向に
    非連続となるような間隙部分を有し、電極が前記間隙部
    分以外の前記電極部材に接続されている請求項9に記載
    のヒートローラ。
  15. 【請求項15】 電極軸を支持するための電気絶縁性を
    有する電極軸支持部材がさらに備わった請求項9に記載
    のヒートローラ。
  16. 【請求項16】 電極軸支持部材の抵抗発熱層と接触す
    る部分にクッション層が設けられている請求項15に記
    載のヒートローラ。
  17. 【請求項17】 クッション層が、電気絶縁性を有する
    材料からなる請求項16に記載のヒートローラ。
  18. 【請求項18】 電極軸支持部材の重心が抵抗発熱層の
    中心軸を通る請求項15に記載のヒートローラ。
  19. 【請求項19】 電極軸を貫通させた状態で第1の給電
    手段が抵抗発熱層の内部に設けられている請求項9に記
    載のヒートローラ。
  20. 【請求項20】 電極軸と第1の給電手段との間に、電
    気絶縁性を有する電極支持部材が介在している請求項1
    9に記載のヒートローラ。
  21. 【請求項21】 第1の給電手段を支持するための電気
    絶縁性を有する第1の給電手段支持部材がさらに備わっ
    た請求項19に記載のヒートローラ。
  22. 【請求項22】 第1及び第2の給電手段が抵抗発熱層
    の内部に収容されている請求項1に記載のヒートロー
    ラ。
  23. 【請求項23】 高熱伝導性を有する円筒状基体と、前
    記基体の外表面に設けられたオフセット防止層と、前記
    基体の内面に設けられた電気絶縁層と、前記電気絶縁層
    の内面に設けられた抵抗発熱層と、前記抵抗発熱層の内
    部に設けられ、前記抵抗発熱層の発熱領域を前記基体の
    軸方向に分割する高導電性を有する複数のリング状電極
    部材と、前記抵抗発熱層の最大発熱領域に電力を供給す
    る第1の給電手段と、前記電極部材に電力を供給する第
    2の給電手段とを備えたヒートローラの製造方法であっ
    て、前記電極部材が弾性体からなり、前記電極部材の外
    径を前記抵抗発熱層の内径よりも小さくした状態で前記
    電極部材を前記抵抗発熱層の内部に挿入した後、弾性変
    形により前記電極部材の外径を大きくして前記電極部材
    を前記抵抗発熱層の内部に固定することを特徴とするヒ
    ートローラの製造方法。
  24. 【請求項24】 外形を小さくするための収縮手段が設
    けられた電極部材を用いる請求項23に記載のヒートロ
    ーラの製造方法。
  25. 【請求項25】 電極部材の外表面に導電性接着剤を塗
    布して、前記電極部材を抵抗発熱層の内部に装着した
    後、前記導電性接着剤を所定の温度で乾燥又は硬化させ
    て、前記電極部材と前記抵抗発熱層とを接着する請求項
    23に記載のヒートローラの製造方法。
  26. 【請求項26】 高熱伝導性を有する円筒状基体と、前
    記基体の外表面に設けられたオフセット防止層と、前記
    基体の内面に設けられた電気絶縁層と、前記電気絶縁層
    の内面に設けられた抵抗発熱層と、前記抵抗発熱層の内
    部に設けられ、前記抵抗発熱層の発熱領域を前記基体の
    軸方向に分割する高導電性を有する複数のリング状電極
    部材と、前記抵抗発熱層の最大発熱領域に電力を供給す
    る第1の給電手段と、前記電極部材に電力を供給する第
    2の給電手段とを備えたヒートローラの製造方法であっ
    て、前記第2の給電手段が、一端が電極部材の内面に接
    続される弾性体からなる複数の電極と、前記複数の電極
    の他端に接続された電極軸とからなり、前記電極の外径
    を前記電極部材の内径よりも小さくした状態で前記第2
    の給電手段を前記抵抗発熱層の内部に挿入した後、弾性
    変形により前記電極の外形を大きくして、前記電極を前
    記電極部材に接続することを特徴とするヒートローラの
    製造方法。
  27. 【請求項27】 電極に硬化型の導電性接着剤を塗布し
    て、前記電極を前記電極部材に接続した後、前記導電性
    接着剤を所定の温度で硬化させて、前記電極と前記電極
    部材とを接着する請求項26に記載のヒートローラの製
    造方法。
  28. 【請求項28】 高熱伝導性を有する円筒状基体と、前
    記基体の外表面に設けられたオフセット防止層と、前記
    基体の内面に設けられた電気絶縁層と、前記電気絶縁層
    の内面に設けられた抵抗発熱層と、前記抵抗発熱層の内
    部に設けられ、前記抵抗発熱層の発熱領域を前記基体の
    軸方向に分割する高導電性を有する複数のリング状電極
    部材と、前記抵抗発熱層の最大発熱領域に電力を供給す
    る第1の給電手段と、前記電極部材に電力を供給する第
    2の給電手段とを備えたヒートローラの製造方法であっ
    て、前記第1の給電手段を、当該第1の給電手段が前記
    第2の給電手段を貫通するようにして前記抵抗発熱層の
    内部に挿入した後、前記第1の給電手段と前記第2の給
    電手段との間に電気絶縁性を有する電極支持部材を介在
    させてたことを特徴とするヒートローラの製造方法。
  29. 【請求項29】 第1の給電手段の外表面に硬化型の導
    電性接着剤を塗布して、前記第1の給電手段を抵抗発熱
    層の内部に挿入した後、前記導電性接着剤を所定の温度
    で硬化させて、前記第1の給電手段と前記抵抗発熱層と
    を接着し、前記第1の給電手段を250℃以下に冷却し
    た後、前記第1の給電手段と前記第2の給電手段との間
    に電極支持部材を介在させた請求項28に記載のヒート
    ローラの製造方法。
  30. 【請求項30】 高熱伝導性を有する円筒状基体と、前
    記基体の外表面に設けられたオフセット防止層と、前記
    基体の内面に設けられた電気絶縁層と、前記電気絶縁層
    の内面に設けられた抵抗発熱層と、前記抵抗発熱層に電
    力を供給する給電手段と、前記給電手段に接触して設け
    られた摺動接点と、前記摺動接点に接続された電力供給
    手段とを備えたヒートローラと、前記ヒートローラを回
    転させて前記給電手段と前記摺動接点とを擦らせた後
    に、前記電力供給手段を制御して前記抵抗発熱層に電力
    を供給する制御手段とを備えた定着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020194836A1 (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 ブラザー工業株式会社 定着装置および画像形成装置
CN114828673A (zh) * 2020-11-20 2022-07-29 韩国烟草人参公社 加热器组件以及包括该加热器组件的气溶胶生成装置

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