JPH1110002A - 排ガス浄化用触媒層、排ガス浄化用触媒被覆構造体および排ガス浄化方法 - Google Patents

排ガス浄化用触媒層、排ガス浄化用触媒被覆構造体および排ガス浄化方法

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JPH1110002A
JPH1110002A JP9181718A JP18171897A JPH1110002A JP H1110002 A JPH1110002 A JP H1110002A JP 9181718 A JP9181718 A JP 9181718A JP 18171897 A JP18171897 A JP 18171897A JP H1110002 A JPH1110002 A JP H1110002A
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JP
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catalyst
exhaust gas
gas purifying
alumina
pore
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JP9181718A
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English (en)
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Takeshi Naganami
武 長南
Taiji Sugano
泰治 菅野
Atsushi Kagakui
敦 加岳井
Masaki Funabiki
正起 船曳
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
NE Chemcat Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
NE Chemcat Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 希薄燃焼排ガス中のNOxを効率よく除去す
る排ガス浄化用触媒層、触媒被覆構造体及び排ガス浄化
方法の提供。 【解決手段】 窒素ガス吸着法により測定された細孔半
径と細孔容積の関係が、細孔半径が300オングストロ
ーム以下の細孔の占める細孔容積の合計値をXとし、細
孔半径が25〜100オングストローム未満の細孔の占
める細孔容積の合計値をYとし、細孔半径が100〜3
00オングストローム以下の細孔の占める細孔容積の合
計値をΖとしたとき、YがXの70%以上であり、Zが
Xの20%以下であるような細孔構造を有するアルミナ
に、銀及びロジウムあるいは更に錫を含有させてなる触
媒Aと、上記の細孔構造を有するアルミナに、銀と0.
01重量%以上で5重量%未満のシリカ又はチタニアを
含有させてなる触媒Bとから構成された排ガス浄化用触
媒層とすること、更に、触媒Aを前段に、触媒Bを後段
に区分して配置することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃焼排ガス、特に自
動車、ボイラー、ガスエンジン、ガスタービン、船舶な
どの移動式および固定式内燃機関の燃焼排ガス中に含ま
れる窒素酸化物の浄化に用いられる排ガス浄化用触媒層
および排ガス浄化用触媒被覆構造体に関し、さらに詳細
には希薄燃焼領域で運転される内燃機関から排出される
排ガス中の窒素酸化物を高い空間速度で、かつ高効率で
浄化可能な排ガス浄化用触媒層および浄化用触媒被覆構
造体と、これらを使用しての排ガス浄化方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車をはじめとする内燃機関から排出
される各種の燃焼排ガス中には、燃焼生成物である水や
二酸化炭素と共に、一酸化窒素や二酸化窒素などの窒素
酸化物(NOx)が含まれている。ΝOxは人体、特に
呼吸器系に悪影響を及ぼすばかりでなく、地球環境保全
の上からも問題視される酸性雨の原因の1つとなつてい
る。そのため、これら各種の排ガスから効率よく窒素酸
化物を除去する脱硝技術の開発が望まれている。
【0003】他方において、地球温暖化防止の観点から
近年希薄燃焼方式の内燃機関が注目されている。従来の
自動車用ガソリンエンジンは、空燃比(A/F)=1
4.7付近で制御された化学量論比での燃焼であり、そ
の排ガス処理に対しては排ガス中の一酸化炭素、炭化水
素とNOxとを、主として白金、ロジウム、パラジウム
およびセリアを含むアルミナ触媒に接触させて有害三成
分を同時に除去する三元触媒方式が採用されてきた。
【0004】しかしながら、この三元触媒方式は、エン
ジンが化学量論比で運転されることが絶対条件であるた
め、希薄空燃比で運転される希薄燃焼ガソリンエンジン
の排ガス浄化には適用することができない。また、ディ
ーゼルエンジンは本来希薄燃焼エンジンであるが、その
排ガスに対しては浮遊粒子状物質とNOxの両方に厳し
い規制がかけられようとしている。
【0005】従来、酸素過剰雰囲気下でNOxを還元除
去する方法としては、還元ガスとして僅かな量でも選択
的に触媒に吸着するNHを使用する技術が既に確立さ
れている。この技術は、いわゆる固定発生源であるボイ
ラーやディーゼルエンジンからの排ガス脱硝方法として
工業化されている。しかし、この方法においては未反応
の還元剤の回収処理のための特別な装置を必要とし、さ
らに臭気が強く有害なアンモニアを用いるので、特に自
動車などの移動発生源からの排ガス脱硝技術としては危
険性があり、適用できない。
【0006】近年、酸素過剰雰囲気の希薄燃焼排ガス中
に残存する未燃の炭化水素を還元剤として用いることに
より、NOx還元反応を促進させることができるという
報告がなされて以来、この還元反応を促進するための触
媒が種々開発され報告されている。例えば、アルミナや
アルミナに遷移金属を担持した触媒が、炭化水素を還元
剤として用いるNOx還元反応に有効であるとする数多
くの報告がある。また、特開平4−284848号公報
には0.1〜4重量%のCu、Fe、Cr、Zn、N
i、Vを含有するアルミナあるいはシリカ−アルミナを
ΝOx還元触媒として使用した例が報告されている。
【0007】さらに、Ptをアルミナに担持した触媒を
用いると、NOx還元反応が200〜300℃程度の低
温領域で進行することが、特開平4−267946号公
報、特開平5−68855号公報や特開平5−1039
49号公報などに報告されている。しかしながら、これ
らの担持貴金属触媒を用いた場合、還元剤である炭化水
素の燃焼反応が過度に促進されたり、地球温暖化の原因
物質の1つと言われているΝOが多量に副生し、無害
なNへの還元反応を選択的に進行させることが困難で
あるといった欠点を有していた。
【0008】本出願人の一方は、先に酸素過剰雰囲気下
で炭化水素を還元剤として銀を含有する触媒を用いると
NOx還元反応が選択的に進行することを見出し、この
技術を特開平4−281844号公報に開示した。この
開示の後においてさえも、銀を含有する触媒を用いる類
似のΝOx還元除去技術が特開平4−354536号公
報、特開平5−92124号公報、特開平5−9212
5号公報および特開平6−277454号公報などに開
示されている。
【0009】
【発明の解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の公報に記載されたアルミナ担持銀触媒は、SOx
および水蒸気共存下での脱硝性能が実用的にまだ不十分
であるといった問題がある。
【0010】本発明は、上記従来技術の欠点を解決すべ
くなされたものであり、その目的とするところは、希薄
燃焼排ガス中のNOxを効率よく除去することができる
排ガス浄化用触媒層および触媒被覆構造体と、これらを
使用して希薄燃焼排ガス中のNOxを高効率、高信頼性
をもって浄化する排ガス浄化方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、SOxと
水蒸気が共存する希薄燃焼領域において高い脱硝性能を
有する排ガス浄化用触媒層および触媒被覆構造体と、こ
れらを使用しての排ガス浄化方法について鋭意研究を重
ねた結果、排ガスの流通方向に対して特定の細孔構造を
有するアルミナに、銀およびロジウムあるいは必要に応
じこれらにさらに錫を含有する触媒Aを前段に、特定の
細孔構造を有するアルミナに、銀とシリカまたはチタニ
アを微量含有する触媒Bを後段になるように区分して配
置させることにより上記した問題点を解決できることを
見出し本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、上記課題を解決するための本発
明の第1の実施態様は、アルミナに、銀およびロジウム
または銀、錫およびロジウムを含有させてなる触媒A
と、アルミナに、銀と0.01重量%以上で5重量%未
満のシリカまたはチタニアを含有させてなる触媒Bとか
ら構成され、かつ前記アルミナは窒素ガス吸着法により
測定された細孔半径と細孔容積の関係が、細孔半径30
0オングストローム以下の細孔の占める細孔容積の合計
値をΧとし、細孔半径25オングストローム以上で10
0オングストローム未満の細孔の占める細孔容積の合計
値をYとし、細孔半径100オングストローム以上で3
00オングストローム以下の細孔の占める細孔容積の合
計値をΖとしたとき、YがΧの70%以上であり、Ζが
Χの20%以下であるような細孔構造を有する排ガス浄
化用触媒層を特徴とするものである。該触媒層は、粉体
または成型した状態で排ガスの流通空間に配置するのが
好ましい。
【0013】また、本発明の第2の実施態様は、多数の
貫通孔を有する耐火性材料からなる一体構造の支持基質
と、該支持基質における少なくとも該貫通孔の内表面に
上記の触媒層を区分して被覆した排ガス浄化用触媒被覆
構造体を特徴とするものである。
【0014】またさらに、本発明の第3の実施態様は、
希薄空燃比で運転される内燃機関の燃焼排ガスを触媒含
有層と接触させることからなる炭化水素を還元剤とする
排ガス中のNOxを除去する方法において、該触媒含有
層に含まれる触媒は前記第1の実施態様における触媒層
または第2の実施態様における触媒被覆構造体である排
ガス浄化方法を特徴とするものであり、また排ガスの流
通方向に対して前記排ガス浄化用触媒層に含まれる触媒
Aが前段に、触媒Bが後段に区分して配置されている排
ガス浄化方法を特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の態様】以下、本発明の詳細およびその作
用についてさらに具体的に説明する。 (触媒の構造およびその製法)本発明の排ガス浄化用触
媒層における触媒Aと触媒Bの主成分の1つであるアル
ミナは、例えば鉱物学上べーマイト、擬ベーマイト、バ
イアライト、あるいはノルストランダイトに分類される
水酸化アルミニウムの粉体やゲルを、空気中あるいは真
空中300〜800℃、好ましくは400〜900℃で
加熱脱水することによって、結晶学的にγ−型、η−
型、δ−型、χ−型あるいはその混合型に分類されるア
ルミナに相転移させたものが脱硝性能上好ましい。他の
結晶構造をとるアルミナ、例えばα−型のアルミナは極
端に比表面積が小さく固体酸性にも乏しいので本発明の
触媒成分としては不適当である。
【0016】また、前記アルミナは窒素ガス吸着法によ
り測定された細孔半径が300オングストローム以下の
細孔の占める細孔容積の合計値をΧとし、細孔半径が2
5オングストローム以上で100オングストローム未満
の細孔の占める細孔容積の合計値をYとし、細孔半径が
100オングストローム以上で300オングストローム
以下の細孔の占める細孔容積の合計値をΖとしたとき、
YがΧの70%以上であり、ΖがΧの20%以下である
ような細孔構造を有するアルミナであることが必要であ
る。細孔構造が、上記した条件を満たさないアルミナを
本発明の触媒層における担体として用いた場合には、こ
れにより構成される排ガス浄化用触媒層はSOxと水蒸
気との共存下での排ガスの脱硝性能が不十分であった。
従って、本発明の触媒成分として有効なアルミナは、上
記した結晶構造および細孔特性を有するものが適切であ
るといえる。
【0017】本発明の排ガス浄化用触媒層は、以下のよ
うな触媒である。本発明にかかる触媒層は、アルミナ
に、銀およびロジウムまたは銀、錫およびロジウムを含
有させてなる触媒Aと、アルミナに、銀と0.01重量
%以上で5重量%未満のシリカまたはチタニアを含有さ
せてなる触媒Bとから構成され、アルミナは上記した結
晶構造および細孔特性を有することを特徴とする。触媒
Aにおいて、アルミナに含有される銀、錫およびロジウ
ムの状態は特に限定されず、例えば金属状態、酸化物状
態、合金状態およびこれらの混合状態などが挙げられ
る。また触媒Bにおいてアルミナに含有される銀と、シ
リカまたはチタニアの状態は特に限定されず、例えば銀
の場合は酸化物状態、金属状態およびこれらの混合状態
などが、シリカまたはチタニアの場合には酸化物状態、
局所的な複合酸化物状態およびこれらの混合状態が挙げ
られる。特に、希薄燃焼ガソリン自動車などの内燃機関
の燃焼排ガス組成は運転状態によってその都度変化する
ため、触媒層は還元雰囲気および酸化雰囲気に曝され、
触媒層を構成する活性金属の状態は雰囲気により変化す
ることが想定される。触媒A、Bの銀、触媒Aのロジウ
ム(および錫)や触媒Bのシリカまたはチタニアの出発
原料は特に限定されない。
【0018】そして、本発明にかかる触媒Aにおけるア
ルミナに、銀、錫およびロジウムを含有させる方法や、
触媒Bにおけるアルミナに、銀とシリカまたはチタニア
を含有させる方法は特に限定されず、従来から行われて
いる手法、例えば吸着法、ポアフィリング法、インシピ
エントウェットネス法、蒸発乾固法、スプレー法などの
含浸法や混練法および物理混合法およびこれらの組合わ
せ法など通常採用されている公知の方法を任意に採用す
ることができる。この場合、触媒Aではアルミナあるい
はアルミナ前駆体物質に、銀源およびロジウム源または
銀源、錫源およびロジウム源を同時に担持させた後、乾
燥、焼成してもよいし、銀源およびロジウム源または銀
源、錫源およびロジウム源を逐次的に担持させた後、乾
燥、焼成してもよい。一方触媒Bではアルミナあるいは
アルミナ前駆体物質に、銀源とシリカ源またはチタニア
源を同時に担持させて乾燥した後、乾燥、焼成してもよ
いし、銀源とシリカ源またはチタニア源を逐次的に担持
させた後、乾燥、焼成してもよい。また、前記のような
特定の細孔構造をとるアルミナまたはアルミナ担体の製
造時に活性金属種を含有させる触媒製造法、例えば触媒
Aではアルミニウムアルコキシドのアルコール溶液と、
銀源およびロジウム源または銀源、錫源およびロジウム
源のアルコール溶液を、また触媒Bではアルミニウムア
ルコキシドのアルコール溶液と、銀源およびシリカ源ま
たはチタニア源の各種のアルコール溶液を混合した後、
加熱し加水分解させるアルコキシド法や、触媒Aではア
ルミニウム源と、銀源およびロジウム源または銀源、錫
源およびロジウム源との混合水溶液に、触媒Bではアル
ミニウム源と、銀源とシリカ源またはチタニア源との混
合水溶液に、アルカリを添加して沈殿させる共沈法も適
用できる。
【0019】触媒Aに対する金属換算での銀、錫および
ロジウムの含有量は、特に限定されないが脱硝性能上そ
れぞれ0.l〜10重量%、0.01〜5重量%、0.
0001〜1重量%であることが好ましい。また、触媒
Bに対する金属換算での銀の含有量は特に限定されない
が、0.1〜10重量%であることが好ましい。一方酸
化物換算でのシリカまたはチタニアの含有量は0.01
重量%以上で5重量%未満とする必要がある。シリカま
たはチタニアの含有量が5重量%以上となると、銀の性
能が発揮されず脱硝性能が低下する。また0.01重量
%未満の場合、シリカまたはチタニアの添加による相乗
効果が十分に発揮されないので上記範囲とする必要があ
る。
【0020】触媒Aと触媒Bの乾燥温度は、特に限定す
るものではなく通常80〜120℃程度で乾燥する。ま
た、焼成温度は300〜1000℃、好ましくは400
〜900℃程度である。焼成温度が1000℃を超える
と、α−型のアルミナへの相変態が起こるので好ましく
ない。このときの雰囲気は特に限定されないが、触媒組
成に応じて空気中、不活性ガス中、酸素中などの各雰囲
気を適宜選択すればよい。また、各雰囲気を一定時間毎
に交互に代えてもよい。
【0021】本発明の第1の実施態様において、排ガス
浄化用の触媒層を形成するに際し、該触媒層は上記した
触媒を所定の形状に成型または粉末状態のまま目的とす
る排ガスが流通する一定の空間内に充填する。触媒層を
成型体とするに際して、その形状は特に制限されず、例
えば球状、円筒状、ハニカム状、螺旋状、粒状、ペレッ
ト状、リング状など種々の形状を採用することができ
る。これらの形状、大きさなどは使用条件に応じて任意
に選択すればよい。
【0022】次に、本発明の第2の実施態様の排ガス浄
化用触媒被覆構造体について説明する。ここでいう触媒
被覆構造体とは、多数の貫通孔を有する耐火性材料で構
成された一体構造の支持基質の少なくとも貫通孔の内表
面に上記した触媒層を区分して被覆した構造を有するも
のである。
【0023】該支持基質には、多数の貫通孔が排ガスの
流通方向に沿って設けられるが、その流通方向に垂直な
断面において、通常、開孔率60〜90%、好ましくは
70〜90%であって、その数は1平方インチ(5.0
6cm)当り30〜700個、好ましくは200〜6
00個である。触媒層は、少なくとも該貫通孔の内表面
に区分して被覆されるが、その支持基質の端面や側面に
区分して被覆されていてもよい。
【0024】該耐火性支持基質の材質としては、α−型
のアルミナ、ムライト、コージェライト、シリコンカー
バイトなどのセラミックスやオーステナイト系、フェラ
イト系のステンレス鋼などの金属などが使用される。形
状もハニカムやフォームなどの慣用のものが使用できる
が、好ましいものは、コージェライト製やステンレス鋼
製のハニカム状の支持基質である。
【0025】該支持基質への触媒層の被覆方法として
は、−定の粒度に整粒した本発明の触媒をバインダーと
共に、またはバインダーを用いないで前記支持基質の少
なくとも貫通孔の内表面に区分して被覆する、いわゆる
通常のウォッシュコート法やゾル−ゲル法が適用でき
る。また、上記の支持基質に予めアルミナを被覆してお
いて、これに本発明の触媒活性物質の担持処理を行って
触媒被覆層を形成してもよい。支持基質への触媒層の被
覆量は特に限定されないが、支持基質単位体積当り50
〜250g/リットル程度が好ましく、100〜200
g/リットル程度とすることがより好ましい。
【0026】次に、本発明の第3の実施態様の排ガス浄
化方法について説明する。本発明の第3の実施態様は、
第1の実施態様の触媒層や第2の実施態様の触媒被覆構
造体を使用して、これと排ガス中のCO、ΗCおよびΗ
といった還元性成分をNOxおよびOといった酸化
性成分で完全酸化するに要する化学量論量近傍から過剰
の酸素を含有する排ガスとを接触させることによって、
NOxはNとΗOにまで還元分解されると同時にΗ
Cなどの還元剤もCΟとΗOに酸化されるものであ
る。
【0027】本発明において、触媒Aを前段に、触媒B
を後段に配置させる理由は触媒入口部のコーキングを防
止するためであり、触媒Aと触媒Bの割合は要求性能に
応じて適宜選択すればよい。
【0028】ディーゼルエンジンの排ガスのように、排
ガスそのもののΗC/NOx比が低い場合には、排ガス
中にメタン換算濃度で数百〜数千ppm程度の燃料ΗC
を追加添加した後、本発明の触媒層と接触させるシステ
ムを採用すれば充分に高いNOx除去率を達成できる。
尚、ここでいうΗCとは、パラフィン系炭化水素、オレ
フィン系炭化水素および芳香族系炭化水素、アルコー
ル、アルデヒド、ケトン、エーテルなどの含酸素有機化
合物、ガソリン、灯油、軽油、A重油などを含んだもの
を意味する。
【0029】本発明による触媒層を用いて希薄空燃比の
領域で運転される内燃機関の燃焼排ガスを浄化する際の
ガス空間速度(SV)は特に限定されるものではない
が、SV5,000h−1以上で200,000h−1
以下とすることが好ましい。
【0030】そして、ガス組成を一定とした場合の脱硝
率は触媒の種類とΗCの種類に依存するが、本発明の触
媒層を用いた場合は、例えばC〜Cのパラフィン、
オレフィンおよびC〜Cの芳香族ΗCに対しては4
50〜600℃、C〜Cのパラフインおよびオレフ
ィンに対しては350〜550℃、C10〜C25のパ
ラフィンおよびオレフィンに対しては250〜500℃
で高い脱硝率を示すため触媒層入口温度を100℃以上
で700℃以下、好ましくは200℃以上で600℃以
下にすることが必要である。
【0031】
【実施例】以下に実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例に限
定されるものでない。 (1)アルミナの選定 使用アルミナ担体の選定のために、表1に示すような比
表面積と細孔分布を有する種々のγ−型のアルミナにお
いて、a〜cが本発明の範囲に入るアルミナであり、d
〜gが本発明の範囲外のアルミナである。尚、a〜gの
アルミナの細孔分布は、カルロエルバ社製のソープトマ
チックにより測定した。
【0032】
【表1】 ─────────────────────────────── アルミナ 比表面積 細 孔 分 布 (m/g) Y/Χ(%) Ζ/Χ(%) ─────────────────────────────── a 241 83.2 2.4 b 219 87.0 3.9 c 174 88.4 4.4 d 199 47.0 0.7 e 177 68.5 4.9 f 241 51.0 45.9 g 266 71.1 22.7 ───────────────────────────────
【0033】(2)触媒層の調製 以下に本発明の触媒層を構成するための触媒の調製につ
いての調製例を参考例として示す。 (イ)触媒Bの調製: [参考例1]表1のγ−型のアルミナaの前駆体物質で
あるアルミナ水和物300gを、硝酸銀16.1gおよ
びシリカゾル(SiO:20重量%)12.5gを含
む500ミリリットルの水溶液に浸漬した後、撹拌しな
がら加熱し水分を蒸発させた。これを110℃で通風乾
燥した後、空気中550℃で3時間焼成して触媒1を得
た。なお、触媒1における金属換算でのAgと酸化物換
算でのSiOの含有量は、触媒全体に対してそれぞれ
4.5重量%、1.1重量%であった。
【0034】[参考例2〜参考例18]同様に、表1に
示すγ−型のアルミナb〜gが得られる前駆体物質であ
るアルミナ水和物を用いた以外は、参考例1と同様にし
てそれぞれ触媒2(参考例2)、触媒3(参考例3)、
触媒4(参考例4)、触媒5(参考例5)、触媒6(参
考例6)、触媒7(参考例7)を得た。また、参考例1
の触媒1の調製に際し、銀の含有量を0重量%、2重量
%、3重量%、8重量%とした以外は、参考例1と同様
にして触媒8(参考例8)、触媒9(参考例9)、触媒
10(参考例10)、触媒11(参考例11)を、また
シリカの含有量を0重量%、0.002重量%、0.1
重量%、1.6重量%、3重量%、5重量%とした以外
は参考例1と同様にして、それぞれ触媒12(参考例1
2)、触媒13(参考例13)、触媒14(参考例1
4)、触媒15(参考例15)、触媒16(参考例1
6)、触媒17(参考例17)を、さらにシリカゾルの
代わりにチタニアゾル(TiO:30重量%)8.3
gを用いた以外は、参考例1と同様にして触媒18(参
考例18)を得た。
【0035】(ロ)触媒Aの調製: [参考例19〜参考例25]表1のγ−型のアルミナa
の前駆体物質であるアルミナ水和物300gを、硝酸銀
16.1gを含む500ミリリットルの水溶液に浸漬し
た後、撹拌しながら加熱し水分を蒸発させた。これを1
10℃で通風乾燥した後、空気中550℃で3時間焼成
して触媒bを得た。次に、触媒b100gを、硝酸ロジ
ウム水溶液(Rh濃度5%)0.16gおよび塩化第二
錫5水和物0.3gを含む500ミリリットルの水溶液
に浸漬した後、参考例1の触媒1と同様にして触媒19
(参考例19)を得た。なお触媒19における金属換算
でのAg、RhおよびSnの含有量は、触媒全体に対し
てそれぞれ4.5重量%、0.008重量%、0.1重
量%であった。また、参考例19の触媒19の調製に際
し、ロジウムの含有量を0.004重量%、0.05重
量%、2重量%とした以外は参考例19と同様にしてそ
れぞれ触媒20(参考例20)、触媒21(参考例2
1)、触媒22(参考例22)を、錫の含有量を0重量
%、0.3重量%とした以外は参考例19と同様にして
それぞれ触媒23(参考例23)、触媒24(参考例2
4)を、さらに表1のγ−型のアルミナfを用いた以外
は参考例19と同様にして触媒25(参考例25)を得
た。
【0036】(ハ)ハニカム触媒の調製: [参考例26および参考例27]上記の粉末触媒1の6
0gを、アルミナゾル(Al固形分20重量%)
5gおよび水120ミリリットルと共にボールミルポッ
トに仕込み、湿式粉砕してスラリーを得た。このスラリ
ーの中に、市販の400cpsi(セル/inch
コージェライトハニカム基質からくり貫かれた直径1イ
ンチ、長さ2.5インチの円筒状コアを浸漬し、引き上
げた後余分のスラリーをエアーブローで除去し乾燥し
た。その後、500℃で30分焼成し、ハニカム1リッ
トル当たりドライ換算で150gの固形分を被覆してハ
ニカム触媒26(参考例26)を得た。
【0037】また上記の粉末触媒19の60gを、それ
ぞれアルミナゾル(Al固形分20重量%)5g
および水120ミリリットルと共にボールミルポットに
仕込み、湿式粉砕してスラリーを得た。このスラリーの
中に、市販の400cpsi(セル/inch)コー
ジェライトハニカム基質からくり貫かれた直径1イン
チ、長さ2.5インチの円筒状コアを浸漬し、引き上げ
た後余分のスラリーをエアーブローで除去し乾燥した。
その後、500℃で30分焼成し、ハニカム1リットル
当たりドライ換算で150gの固形分を被覆してハニカ
ム触媒27(参考例27)を得た。
【0038】以下に上記した参考例1〜27の触媒を用
いて形成した排ガス浄化用触媒層について、種々の条件
下において脱硝性能を評価した結果について述べる。 [実施例1]参考例19の触媒19と参考例1の触媒1
をそれぞれ加圧成型した後、粉砕して粒度を350〜5
00μmに整粒し、排ガスの流通方向に対して触媒19
が前段に、触媒1が後段になるように内径15mmのス
テンレス製反応管に充填して触媒層を形成し、これを常
圧固定床流通反応装置に装着した。触媒19と触媒1の
重量比は1:10であった。
【0039】[性能評価例1]この触媒層に、反応管内
の排ガス温度を425℃に保ち、モデル排ガスとしてN
Ο:750ppm、灯油(C):4500ppm、O
:10%、ΗO:10%、残部:Nからなる混合
ガスを空間速度(SV)78,000h−1で通過させ
た。反応管出口ガス組成の分析において、NOとNO
の濃度については化学発光式NOx計で測定し、N
濃度はΡorapack Qカラムを装着したガスクロ
マトグラフ・熱伝導度検出器を用いて測定した。また脱
硝率は下記式1で定義した。また、本発明のいずれの触
媒層でもNOおよびNOは殆ど生成しなかった。
【0040】
【式1】
【0041】[実施例2〜14および比較例1〜10]
参考例2、3、9〜11、14〜16、18の触媒2、
3、9〜11、14〜16、18および参考例4〜8、
12、13、17の触媒4〜8、12、13、17をそ
れぞれ実施例1の触媒1の代わりに用いて、上記と同様
の触媒層を形成し、同様にしてモデルガス評価試験を行
った。触媒2、3、9〜11、14〜16、18を用い
た触媒層を、それぞれ実施例2〜10とし、触媒4〜
8、12、13、17を用いた触媒層をそれぞれ比較例
1〜8とした。また、実施例1の触媒19の代わりに、
参考例20、21、23、24の触媒20、21、2
3、24および参考例22、25の触媒22、25を用
いて、実施例19と同様に触媒層を形成し、同様にして
モデルガス評価試験を行った。触媒20、21、23、
24を用いた触媒層を、それぞれ実施例11〜14と
し、触媒22、25を用いた触媒層をそれぞれ比較例
9、10とし、上記と同様にしてモデルガス評価試験を
行った。下記する表2に各触媒層の初期活性を結果とし
て示す。
【0042】[性能評価例2(実施例15)]性能評価
例1において、参考例26のハニカム触媒26を直径1
5mm、長さ32mmに、参考例27のハニカム触媒2
7を直径15mm、長さ3.2mmの円筒状に加工し、
排ガスの流通方向に対してハニカム触媒27が前段に、
ハニカム触媒26が後段になるように、内径15mmの
ステンレス製反応管に充填した。 ハニカム触媒26の
触媒層に対して、フィードするガスの空間速度(SV)
を13,000h−1とした以外は性能評価例1と同様
のモデルガスによる評価試験を行ない、その結果を性能
評価例1の結果とともに表2に併せて示す。
【0043】
【表2】
【0044】表2より、実施例1〜15および比較例6
〜8の触媒層は初期活性が60%以上であり、比較例1
〜5、9、10の触媒層に比べて高い活性を示した。
【0045】[性能評価例3]実施例1、実施例8およ
び比較例6〜比較例8の触媒層に対して、性能評価例1
のガス組成にさらにSO10ppmを共存させたガス
をフィードした以外は、性能評価例1と同様のモデルガ
スによる耐久試験を行った。表3に各触媒層の活性が安
定した時点の値を示す。
【0046】
【表3】 ────────────────────────── 触 媒 耐久後の活性 前段 後段 (%) ────────────────────────── 実施例1 触媒19+触媒1 64 実施例8 触媒19+触媒15 60 比較例6 触媒19+触媒12 51 比較例7 触媒19+触媒13 50 比較例8 触媒19+触媒17 51 ──────────────────────────
【0047】表3より分かる通り、実施例1および8の
触媒層は耐久後でも60%以上の活性を示した。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明による排ガス浄化
用触媒層と排ガス浄化用触媒被覆構造体、およびこれら
を用いた排ガス浄化方法によれば、水蒸気が共存する希
薄燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化物を高い脱硝率で還
元浄化でき、かつSOx共存下で優れた耐久性を発揮す
ることから内燃機関の燃焼排ガス中の窒素酸化物の浄化
に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 53/36 102H (72)発明者 加岳井 敦 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 (72)発明者 船曳 正起 静岡県沼津市一本松678 エヌ.イーケム キャット株式会社沼津工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナに、銀およびロジウムを含有さ
    せてなる触媒Aと、アルミナに、銀と0.01重量%以
    上で5重量%未満のシリカまたはチタニアを含有させて
    なる触媒Bとから構成され、前記アルミナは窒素ガス吸
    着法により測定された細孔半径と細孔容積の関係が、細
    孔半径が300オングストローム以下の細孔の占める細
    孔容積の合計値をXとし、細孔半径が25オングストロ
    ーム以上で100オングストローム未満の細孔の占める
    細孔容積の合計値をYとし、細孔半径が100オングス
    トローム以上で300オングストローム以下の細孔の占
    める細孔容積の合計値をΖとしたとき、YがXの70%
    以上であり、ZがXの20%以下であるような細孔構造
    を有することを特徴とする排ガス浄化用触媒層。
  2. 【請求項2】 前記触媒Aにおいてアルミナに、さらに
    錫を含有せしめてなることを特徴とする請求項1記載の
    排ガス浄化用触媒層。
  3. 【請求項3】 多数の貫通孔を有する耐火性材料からな
    る一体構造の支持基質における少なくとも貫通孔の内表
    面に、請求項1または2記載の触媒層を区分して被覆し
    てなることを特徴とする排ガス浄化用触媒被覆構造体。
  4. 【請求項4】 希薄空燃比で運転される内燃機関の燃焼
    排ガスを、触媒含有層と接触させることからなる炭化水
    素を還元剤とする排ガス浄化方法において、前記触媒含
    有層に含まれる触媒は請求項1または2記載の排ガス浄
    化用触媒層であることを特徴とする排ガス浄化方法。
  5. 【請求項5】 希薄空燃比で運転される内燃機関の燃焼
    排ガスを、触媒含有層と接触させることからなる炭化水
    素を還元剤とする排ガス浄化方法において、前記触媒含
    有層に含まれる触媒は請求項3記載の排ガス浄化用触媒
    被覆構造体で構成されていることを特徴とする排ガス浄
    化方法。
  6. 【請求項6】 排ガスの流通方向に対して前記排ガス浄
    化用触媒層に含まれる触媒Aが前段に、触媒Bが後段に
    区分して配置されていることを特徴とする請求項4また
    は5記載の排ガス浄化方法。
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