JPH11106934A - 金属酸化物薄膜の製造方法及び金属酸化物薄膜 - Google Patents

金属酸化物薄膜の製造方法及び金属酸化物薄膜

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JPH11106934A
JPH11106934A JP26702897A JP26702897A JPH11106934A JP H11106934 A JPH11106934 A JP H11106934A JP 26702897 A JP26702897 A JP 26702897A JP 26702897 A JP26702897 A JP 26702897A JP H11106934 A JPH11106934 A JP H11106934A
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metal oxide
thin film
alkoxide
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Yutaka Adegawa
豊 阿出川
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも低温で、低い抵抗値と高い可視光
透過率を有する金属酸化物系の透明導電膜を形成するこ
とができる方法を提供する。 【解決手段】 透明基板上に成膜された金属酸化物系薄
膜の製造法において,金属アルコキシド及び/又は金属
塩を含有する液を,(a)零℃以下で加水分解反応させ
る工程,及び(b)透明基板上に塗布し,塗布被膜を加
熱する工程を含むことを特徴とする金属酸化物系薄膜の
製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,金属酸化物薄膜の
製造法及び金属酸化物薄膜に関する。
【0002】
【従来の技術】透明導電膜は,可視光透過性が良く,導
電性も良好なため,LCD,タッチパネル,センサー,太
陽電池や無機及び有機ELなどの電極や太陽熱利用のため
の選択透過膜などに用いられている。
【0003】このような,透明導電膜の中でも,金属酸
化物系の透明導電膜(特に酸化スズ(SnO2)系や酸化イ
ン ジウム(In2O3)系の透明導電膜)は他の材料系の
透明導電膜に比べその比抵抗が低く,可視光の透過率が
高く安定性もよいため,一般的に用いられている。更
に,エッチングのしやすさなどの点から,スズをドープ
した酸化インジウム(In2O3),いわゆるITOが広く用い
られている。
【0004】ところで,これらの金属酸化物系の透明導
電膜は,従来から蒸着法,イオンプレーティング法,ス
パッタリング法などによって,基板上に結晶性もしく
は,非晶性の金属酸化物を付着させることにより形成さ
れている。これらの真空成膜法では,装置コストや製造
コストが高くなるため,ゾル−ゲル法のような湿式プロ
セスへの期待が大きい。
【0005】独国特許3300589号には,ゾル−ゲル法に
よる低比抵抗,高透過率の成膜法が開示されている。し
かしながら,ゾル−ゲル法のような湿式プロセスにおい
ても,良好な性能の,すなわち,比抵抗が低く,可視光
の透過率がよい膜を得るためには,通常300℃から500℃
程度に基板が加熱される必要がある。このため用いるこ
とのできる基板には制限が加えられる。従って,有機高
分子基板上に成膜するには,成膜温度を250℃以下最も
好ましくは,100℃以下にすることができるような成膜
法が望まれている。
【0006】特開平3-188938号には,光照射による低温
成膜,特開平8-253318号には,酸触媒及び酸アミドを用
いた低温成膜の技術が開示されている。しかしながら,
これらの技術では,それぞれ,得られた膜の抵抗値が十
分に低くない,なお必要とする温度が高い,光照射の時
間が長い,などの問題点がある。従って,さらに低温で
低抵抗の透明導電膜を成膜する方法が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は,従来
の蒸着法,イオンプレーティング法,スパッタリング法
によった場合よりも低温かつ短時間で,低い抵抗値と高
い可視光透過率を有する金属酸化物系の透明導電膜を形
成することができる方法を提供することである。また,
本発明の目的は,上述したような低温かつ短時間で成膜
され,低い抵抗値と高い可視光透過率を有する金属酸化
物系の透明導電膜を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は,以下の
手段によって達成された。 (イ) 透明基板上に成膜された金属酸化物系薄膜の製
造法において,金属アルコキシド及び/あるいは金属塩
を含有する液を,(a)零℃以下で加水分解反応させる
工程,及び(b)透明基板上に塗布し,塗布被膜を加熱
する工程を含むことを特徴とする金属酸化物系薄膜の製
造法。 (ロ) (b)工程における塗布被膜の加熱が20℃〜10
0℃であることを特徴とする上記(イ)の金属酸化物系
薄膜の製造法。(ハ) (a)工程で加水分解される金
属アルコキシド及び/又は金属塩を含 有する塗布液に,目的とする金属酸化物微粒子種結晶が
添加されていることを特徴とする上記(イ)ないし
(ロ)の金属酸化物系薄膜の製造法。 (ニ) (b)工程と同時に,もしくは引き続いて塗布
被膜に紫外光及びあるいは可視光を照射することを特徴
とする上記(イ)ないし(ハ)の金属酸化物系薄膜の製
造法。 (ホ) (a)工程で用いられる金属アルコキシド及び
/又は金属塩を含有する塗布液が,インジウムアルコキ
シド及び/又はインジウム塩,及び,スズアルコキシド
及び/又はスズ塩を含有する塗布液であることを特徴と
する上記(イ)ないし(ニ)の金属酸化物系薄膜の製造
法。 (ヘ) 上記(イ)ないし(ホ)の製造法によって製造
された金属酸化物系薄膜。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明の製造法においては,以下の2つのプロセス
を含むものである。金属アルコキシド及び/又は金属塩
を含有する液を,(a)零℃以下で加水分解反応させる
工程(b)続いて,透明基板上に塗布し,塗布被膜を加
熱する工程
【0010】本発明において,金属アルコキシド及び/
又は金属塩の例としては,金属メトキシド,金属エトキ
シド,金属プロポキシド,金属イソプロポキシド,金属
ブトキシド等が挙げられる。金属塩の例としては,ギ酸
塩,酢酸塩,シュウ酸塩,硝酸塩,金属ハロゲン化物等
及び/又はこれらの水和物,及びこれらの化合物と,α
−またはβ−ジケトン類,α−又はβ−ケト酸類,前記
ケト酸類のエステル類,α−又はβ−アミノアルコール
類等とのキレート化合物,酸アミド類のようにキレート
より弱い配位を行う化合物との配位化合物,さらには,
前記化合物を中和及び/又は加水分解して得られる水酸
化金属等も含む。
【0011】本発明において,金属アルコキシド,及び
/又は金属塩を構成する金属の例としては,Li,Be,
B,Na,Mg,Al,Si,K,Ca,Sc,V,Cr,Mn,Fe,Co,N
i,Cu,Zn,Ga,Rb,Sr,Y,Zr,Ti,Nb,Mo,Cd,In,
Sn ,Sb,Cs,Ba,La,Hf,Ta,W,Tl, Pb, Bi,C
e,Pr, Nd, Pm, Sm, Eu, Gd, Tb,Dy, Ho, E
r,Tm,Yb,及びLuなどが挙げられる。これらは単一で
用いられてもよいし,2つ以上組み合わせて用いられて
もよい。これらのうち,好ましくは,B,Mg,Al,Si,C
a,V,Mn,Fe,Cu,Zn,Ga,Sr,Y,Zr,Nb,Cd,In,S
n,Sb,Ba,La,Ta,W, Pb, Bi,及びCeから選ばれ
る。
【0012】本発明において,塗布液の溶媒としては,
メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロピル
アルコール,ブタノールなどのアルコール類,エチレン
グリコール,トリメチレングリコールなどのグリコール
類,アセトン,メチルエチルケトン,ジエチルケトン,
アセチルアセトン,イソホロンなどのケトン類,酢酸エ
チル,酢酸ブチル,酢酸ベンジルなどのエステル類,メ
トキシエタノール,エトキシエタノール等のエーテルア
ルコール類,ジオキサン,テトラヒドロフラン等 のエ
ーテル類,N,N-ジメチルホルムアミド,N,N-ジメチル
アセトアミドなどの酸アミド類,トルエン,キシレン等
の芳香族炭化水素類などが挙げられる。また これら
の,媒体に水が含まれても良い。溶媒の種類及び組成に
おいては,使用する金属アルコキシド及び/あるいは金
属塩に従って選択する。例えば,使用する金属塩が塩化
物であり,その他の添加物が水溶性である場合,水また
は,媒体として水と有機溶媒の混合物を使用し,また,
金属アルコキシドを使用し,その他の添加物が有機溶剤
に可溶性の場合には,媒体としては有機溶剤あるいは有
機溶剤と水の混合物を使用するとよい。
【0013】また,以後にのべる乾燥負荷を減らす溶媒
として低沸点化合物を用いることができるが,その揮発
性のため取り扱いには注意を要する。このような例とし
て,アセトンが挙げられる。
【0014】上記溶媒の使用量は使用する金属アルコキ
シド及び/又は金属塩及び他の添加物の種類によって変
化するが,一般的には,上記金属アルコキシド及び/又
は金属塩及び他の添加物の重量成分が1〜30重量%にす
ることが好ましい。より好ましくは,2〜25重量%であ
り,さらに好ましくは,3〜20重量%である。溶媒の量
が不足すると,塗布性が悪化する等,溶媒の量が多すぎ
ると,得られる金属酸化物系薄膜の膜厚が低下し,欠陥
が生じやすくなる等の問題が生じる。
【0015】本発明の,金属アルコキシド及び/又は金
属塩を含有する塗布液には他の添加物が含まれても良
い。他の添加物の例としては,得られる塗布物のバイン
ダーとして機能する樹脂などがある。この場合,低温で
崩壊する樹脂,あるいは酸発生剤と併用して酸発生で崩
壊する樹脂が適当である。上記樹脂の使用量が多すぎる
と,得られる金属酸化物系の透明導電膜の膜質が悪化
し,望ましい抵抗値が得られない等の点で不十分であ
る。
【0016】また,他の添加物としては,金属アルコキ
シド及び/又は金属塩の加水分解を促進する酸触媒,あ
るいは塩基触媒が挙げられる。酸触媒の例としては,塩
酸,硝酸,ホウ酸,ホウフッ化水素酸等の鉱酸,及び/
あるいは,酢酸,トリフルオロ酢酸,p-トルエンスル
ホン酸,メタンスルホン酸等の有機酸などが挙げられ
る。また,光照射によって酸を発生する光酸発生剤も用
いられる。例としては,ジフェニルヨードニウムヘキサ
フルオロホスフェートなどが挙げられる。また,塩基触
媒の例としては,トリエタールアミン,トリエチルアミ
ン,1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン,アン
モニア,ホスフィン等が挙げられる。しかしながら,こ
れらの添加量は多いと加水分解反応が加速しすぎて零℃
以下で反応速度を抑制する意味がなくなるので,十分少
ない量を用いるか全く用いない法が好ましい。
【0017】更に,他の添加物としては,染料,有機顔
料,及び/又はカーボンブラックなどの無機含量を本発
明の目的を損なわない範囲の量加えてもよい。このよう
な着色剤を含むことにより着色された金属酸化物薄膜を
得ることもできる。
【0018】本発明においては,(a)工程で用いられ
る金属アルコキシド及び/又は金属塩を含有する塗布液
が,零℃以下で加水分解反応された後に塗布されること
が要件である。
【0019】零℃以下での加水分解は,反応が遅く,や
や長い時間を必要とするが,得られた溶液もしくはゾル
を用いた塗布を行った場合,結晶化のための加熱温度の
低下が観察される。原因は不明であるが,低温反応での
溶液中の金属−酸素のネットワーク構造もしくはゲルの
ネットワーク構造がアモルファスではあるが,結晶に近
い構造をとっているのではないかと考えられる。反応温
度が低いことは必要であるが,温度が低いほど反応時間
が長く成るため,極端に低温にすることは実用的ではな
い。好ましくは,−30℃〜0℃であり,さらに好まし
くは,−20℃〜0℃である。加水分解時間は、特に限
定されるものではないが、通常1分〜120時間の間で
適宜行われる。
【0020】本発明において,透明基板とは,ガラス,
有機ポリマー,ガラス繊維強化プラスチックス,セラミ
ックス等からなる,平板,立体物,フィルムをいう。な
かでも有機ポリマーのフィルムが好ましく,例として
は,セルローストリアセテート,セルロースジアセテー
ト,ニトロセルロース,ポリスチレン,ポリエチレンテ
レフタレート,ポリエチレンナフタレート,シンジオタ
クチックポリスチレン,ポリエチレン被覆紙,ポリエー
テルスルホン,ポリアリレート,ポリフッ化ビニリデ
ン,テフロンなどを用いることができる。また,これら
の支持体には温度や湿度の変化によって寸法が変化す
る,いわゆる寸度安定性を向上する目的で,ポリ塩化ビ
ニリデン系ポリマーを含む防水層を設けてもよい。さら
に,ガスバリアーの目的で,有機及び/又は無機化合物
の薄膜を設けてもよい。有機薄膜の例としてはポリビニ
ルアルコール,ポリ(エチレン-co-ビニルアルコール)
等があげられ,無機化合物の例としては,シリカ,アル
ミナ,タルク,バーミキュライト,カオリナイト,雲
母,合成雲母等が挙げられる。また,その他諸機能のた
め基板中に各種有機及び/又は無機添加物が加えられて
いてもよい。
【0021】本発明における塗布方法は,スピンコート
法,ディップコート法,スプレーコート法,ロールコー
ト法,スクリーン印刷法等の公知の方法がいずれも使用
することができる。大量生産を安価に行うためには,ロ
ールコートが好ましい。特に,バーを用いる方法,ギー
サーを用いる方法は好ましい方法である。また,パター
ニングを塗布時にできるという点で,スクリーン印刷法
やオフセット印刷法も好ましい。塗布量は,得られる透
明導電膜の用途によって異なるが,一般的には溶媒以外
の有効成分塗量として0.1〜10 ml/m2である。より好ま
しくは,0.2〜7ml/m2であり,さらに好ましくは0.4〜5
ml/m2である。
【0022】塗布被膜の加熱は溶媒の乾燥とともに,金
属アルコキシドや金属塩の加水分解および脱水縮合のた
めに行われる。塗布後の加熱条件は,基板にダメージを
あたえないために,低温で行われることが好ましい。好
ましくは,20℃〜100℃で行われる。さらに好ましく
は,30℃〜80℃で行われる。加熱時間は、特に限定され
るものではないが、通常1分〜120時間の間で適宜行
われる。
【0023】本発明において,形成された薄膜の機械的
強度が要求される時には,この薄膜の上に保護膜を形成
すればよい。この保護膜を形成する際には,通常の保護
膜形成用塗布液,例えばアルコキシシラン加水分解物を
含むシリカ系被膜形成用塗布液が用いられる。
【0024】本発明において,金属アルコキシド及び/
又は金属塩を含有する塗布液に,目的とする金属酸化物
微粒子種結晶が添加されていることは好ましい。金属酸
化物微粒子種結晶の添加割合は,好ましくは,金属アル
コキシド及び/又は金属塩からゾルが生成した場合のゾ
ル重量の10wt%〜90wt%であり,特に好ましくは,10wt%
〜80wt%である。以後に述べるように,本発明において
は,光照射により金属酸化物が結晶化する場合がある
が,この場合は,種結晶が添加されていることにより,
金属酸化物の結晶化がさらに促進する。金属アルコキシ
ド及び/及び/又は金属塩の10wt%〜90wt%の金属酸化物
微粒子種結晶を添加すれば,結晶化の促進に実効があ
る。ホモエピタキシャル成長が関与していると思われ
る。
【0025】種結晶の大きさは任意であるが,透過率の
観点から球換算で0.1μm以下が好ましい。
【0026】加える種結晶は目的とする金属酸化物その
ものでなくても,結晶形が同じ,及び/又は格子定数が
近い値をとるものなど,ヘテロエピタキシャルに都合の
良いものを使用することもできる。例えば,ITO薄膜を
作成する場合,酸化インジウムを種結晶として用いるこ
とができる。
【0027】上述の種結晶は,市販品を用いても,合成
したものを用いてもよい。金属酸化物薄膜がITOの場
合,市販品では三菱マテリアル製,住友金属鉱山製のも
のなどを用いることができる。合成法については,ゾル
−ゲル法,水熱合成の他通常の焼結などが挙げられる。
ゾル−ゲル法については,「ゾル−ゲル法の科学,作花
済夫,アグネ承風社,1988」,「ゾル−ゲル法による薄
膜コーティング技術,技術情報協会編,1994」や「ゾル
−ゲル法の現状と展望,山根正之監修,技術情報サービ
ス懇談会[ATIS]ゾル−ゲル法リポート刊行会,1992」な
どに詳しく記述されている。
【0028】本発明においては,塗布膜の加熱時及び/
又は加熱後に,光照射をされるとよい。塗布被膜に紫外
光もしくは可視光を照射する光源は,150nm〜700nmの波
長の光を発生する限りにおいてどんなものを用いてもよ
い。例えば,超高圧水銀ランプ,高圧水銀ランプ,低圧
水銀ランプ,キセノンランプ,ハロゲンランプ,ナトリ
ウムランプなどが挙げられる。好ましくは,超高圧水銀
ランプ,高圧水銀ランプ,低圧水銀ランプ,キセノンラ
ンプである。また,フォトマスクを併用することによっ
て透明導電 性パターンが形成できる。また,レーザー
発振装置を使用することもできる。レーザー発振装置と
しては,エキシマレーザー,アルゴンレーザー,ヘリウ
ムネオンレーザー,半導体レーザー,YAGレーザー,炭
酸ガスレーザー,色素レーザー等が挙げられる。レーザ
ー光を用いた場合,照射部分以外は金属酸化物と成らな
いので,塗布時にスクリーン印刷等を用いることなくパ
ターン形成ができる。また,シンクロトロン放射光を利
用することもできる。これらの装置は,照射したい波長
を考慮して選ぶ事ができる。金属アルコキシド及び/又
は金属塩を含む塗布液の反応を行った場合,金属酸化物
の生成ともに,金属水酸化物も残るが,この金属-OH結
合の吸収を考慮して,400nm以下の紫外光含む光を発生
する装置を用いるとよい。更に,脱水反応が進行して,
メタロキサンネットワークが形成した場合,金属-O-金
属結合の吸収は,金属-OH結合より短波長であるが,金
属-O-金属結合を活性化することができる波長の光照射
によって,金属酸化物の結晶化が促進する。照射時間
は、特に限定されるものではないが、通常1分〜120
時間の間で適宜行われる。
【0029】本発明において,光照射プロセスでの雰囲
気は自由であるが,ある程度の還元雰囲気で行うことは
好ましい。ある程度の還元雰囲気下では酸素欠陥の増大
によるキャリアー密度の増大及び/又は粒界への酸素分
子の吸着が抑制されたものと考えられる。
【0030】一方,光照射によって分解する高沸点低分
子量溶媒を使用してもよい。このような例としてイソホ
ロン,酢酸ベンジルが挙げられる。
【0031】また,金属アルコキシド及び/又は金属塩
を含有する液に,添加できるものとして,光照射を行う
場合は,光崩壊製樹脂なども用いることができる。例え
ば,ポリメチルビニルケトン,ポリビニルフェニルケト
ン,ポリスルホン,p-ジアゾジフェニルアミン・パラ
ホルムアルデヒド重縮合物等のジアゾニウム塩類,1,2
-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸イソブチルエ
ステルなどのキノンジアジド類,ポリメチルメタクリレ
ート,ポリフェニルメチルシラン,ポリメチルイソプロ
ぺニルケトンなどが挙げられる。上記樹脂の場合,金属
アルコキシドもしくは金属塩の合計100重量部あたり0〜
1000重量部の割合で使用することが望ましい。上記樹脂
の使用量が多すぎると,得られる金属酸化物系の透明導
電膜の膜質が悪化し,望ましい抵抗値が得られない等の
点で不十分である。
【0032】更に,光照射を行う場合に,照射光波長と
金属アルコキシド,金属塩及び/又はこれらのキレート
化合物の吸収波長が異なる場合に,金属アルコキシド及
び/又は金属塩を含有する液に他の添加物として光増感
剤を加えるとよい。
【0033】本発明においては,金属アルコキシド及び
/あるいは金属塩を含有する塗布液が,インジウムアル
コキシド及び/又はインジウム塩,及び/又は,スズア
ルコキシド及びスズ塩を含有する塗布液であることが好
ましい。インジウムアルコキシドの例としては,インジ
ウムメトキシド,インジウムエトキシド,インジウムプ
ロポキシド,インジウムイソプロポキシド,インジウム
ブトキシド等が挙げられる。インジウム塩の例として
は,ギ酸インジウム,酢酸インジウム,シュウ酸インジ
ウム,硝酸インジウム,塩化インジウム等及び/又はこ
れらの水和物,及びこれらの化合物と,α−またはβ−
ジケトン類,α−又はβ−ケト酸類,前記ケト酸類のエ
ステル類,α−又はβ−アミノアルコール等とのキレー
ト化合物,酸アミド類のようにキレートより弱い配位を
行う化合物との配位化合物,さらには,前記化合物を中
和及び/又は加水分解して得られる水酸化インジウム等
も含む。スズアルコキシドの例としては,スズメトキシ
ド,スズエトキシド,スズプロポキシド,スズイソプロ
ポキシド,スズブトキシド等が挙げられる。スズ塩の例
としては,ギ酸スズ,酢酸スズ,シュウ酸スズ,硝酸ス
ズ,塩化スズ等及び/又はこれらの水和物,及びこれら
の化合物と,α−またはβ−ジケトン類,α−又はβ−
ケト酸類,前記ケト酸類のエステル類,α−又はβ−ア
ミノアルコール等とのキレート化合物,酸アミド類のよ
うにキレートより弱い配位を行う化合物との配位化合
物,さらには,前記化合物を中和及び/又は加水分解し
て得られる水酸化スズ等も含む。
【0034】上記,インジウム化合物とスズ化合物が用
いられた場合の比率は,インジウムとスズの原子比にお
いて,インジウム/スズ=99/1〜 80/20であることが好
ましい。さらに好ましくは,インジウム/スズ=97/3〜85
/15である。スズの量が減ると,キャリアー密度が低く
なり,導電性が悪化する等の点で不十分であり,一方,
スズの量が増えるとキャリアーの散乱が起こるため,キ
ャリアー移動度が低下して導電性が悪化する等の点で不
十分である。
【0035】本発明の金属酸化物薄膜は,例えば液晶パ
ネル,タッチパネル,太陽電池,さらには無機及び有機
ELの材料として用いることができる。
【0036】次に,本発明の金属酸化物薄膜の製造法の
例を具体的に示すが,本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0037】(表面抵抗及び比抵抗値の測定)表面抵抗
は,三菱化学(株)製 LORESTA-FPを用いて四探針法に
よって測定した。 (膜厚の測定)膜厚は,王水エッチングしたサンプルを
用いて表面形状顕微鏡(キーエンス社)測定するか,も
しくは,SEM〔JEOL JSM-5400;加速電圧:20kV〕断面を
測定することにより求めた。 (透過率の測定)550nmの透過率を,自記分光光度計UV2
400-PC(島津製)用いて測定した。 (X線回折測定)粉末X線回折装置(理学電気(株)
製)を用いて測定した(広角ゴニオメータ使用,CuKα
線,2θ/θスキャン)。
【0038】実施例−1 ITO薄膜の合成 インジウムイソプロポキシド(In(OC3H73)とスズイ
ソプロポキシド(Sn(OC3H74)をインジウムとスズの
原子比においてIn/Sn=0.93/0.07となるように混合し,
イソプロピルアルコールに加え,酢酸を添加して,零℃
で30時間加水分解した。この液を,ホウケイ酸ガラス
(1mm厚)およびポリエチレンテレフタレート(PET;17
5μm厚)にワイアーバーにより塗布し,80℃に30分加熱
した。
【0039】実施例−2 塗布液に,ITO微粒子(住友金属製)を,インジウム及
びスズのイソプロポキシドからゾルが生成した場合のゾ
ル重量の10wt%加えたこと以外は,実施例−1と同様な
操作を行った。
【0040】実施例−3 加熱時に低圧水銀等で光照射したこと以外は,実施例−
1と同様な操作を行った。
【0041】比較例−1 塗布前の加水分解を40℃で行う以外は,実施例−1と同
様な操作を行った。
【0042】比較例−2 塗布前の加水分解を40℃で行い,塗布後の加熱を500℃
で行う以外は,実施例−1と同様な操作を行った。
【0043】結果を表1にまとめた。また,試料11のX
線回折図を図1に示した。
【0044】
【表1】
【0045】表1から明らかな様に本発明の試料は,低
温短時間で成膜され,抵抗値も低く,透過率も高いこと
がわかる。
【0046】
【発明の効果】本発明の製造法を使用することにより,
金属酸化物系の透明導電膜を低温かつ短時間で形成する
ことができ,得られた透明導電膜の比抵抗が低く,可視
光透過率が高いことが分かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】試料11のX線回折図を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】また,他の添加物としては,金属アルコキ
シド及び/又は金属塩の加水分解を促進する酸触媒,あ
るいは塩基触媒が挙げられる。酸触媒の例としては,塩
酸,硝酸,ホウ酸,ホウフッ化水素酸等の鉱酸,及び/
あるいは,酢酸,トリフルオロ酢酸,p-トルエンスル
ホン酸,メタンスルホン酸等の有機酸などが挙げられ
る。また,光照射によって酸を発生する光酸発生剤も用
いられる。例としては,ジフェニルヨードニウムヘキサ
フルオロホスフェートなどが挙げられる。また,塩基触
媒の例としては,トリエタールアミン,トリエチルアミ
ン,1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン,アン
モニア,ホスフィン等が挙げられる。しかしながら,こ
れらの添加量は多いと加水分解反応が加速しすぎて零℃
以下で反応速度を抑制する意味がなくなるので,十分少
ない量を用いるか全く用いないことが好ましい。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に成膜された金属酸化物系薄
    膜の製造法において,金属アルコキシド及び/又は金属
    塩を含有する液を,(a)零℃以下で加水分解反応させ
    る工程,及び(b)透明基板上に塗布し,塗布被膜を加
    熱する工程を含むことを特徴とする金属酸化物系薄膜の
    製造法。
  2. 【請求項2】 (b)工程における塗布被膜の加熱が20
    ℃〜100℃であることを特徴とする請求項1記載の金属
    酸化物系薄膜の製造法。
  3. 【請求項3】 (a)工程で加水分解される金属アルコ
    キシド及び/又は金属塩を含有する塗布液に,目的とす
    る金属酸化物微粒子種結晶が添加されていることを特徴
    とする請求項1ないし2記載の金属酸化物系薄膜の製造
    法。
  4. 【請求項4】 (b)工程と同時に,もしくは引き続い
    て塗布被膜に紫外光及び/又は可視光を照射することを
    特徴とする請求項1ないし3記載の金属酸化物系薄膜の
    製造法。
  5. 【請求項5】 (a)工程で用いられる金属アルコキシ
    ド及び/又は金属塩を含有する塗布液が,インジウムア
    ルコキシド及び/又はインジウム塩,及び,スズアルコ
    キシド及び/又はスズ塩を含有する塗布液であることを
    特徴とする請求項1ないし4記載の金属酸化物系薄膜の
    製造法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5記載の製造法によって
    製造された金属酸化物系薄膜。
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