JPH1111923A - 高純度炭化珪素粉およびその製造方法 - Google Patents

高純度炭化珪素粉およびその製造方法

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JPH1111923A
JPH1111923A JP9179175A JP17917597A JPH1111923A JP H1111923 A JPH1111923 A JP H1111923A JP 9179175 A JP9179175 A JP 9179175A JP 17917597 A JP17917597 A JP 17917597A JP H1111923 A JPH1111923 A JP H1111923A
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克彦 剣持
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晶夫 笠原
Seiki Maekawa
清貴 前川
Chiyuuzaemon Tsuji
忠左衛門 辻
Manabu Saito
学 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、半導体製品を汚染することがない高
純度の炭化珪素粉、特にウエハの熱処理時の融着防止用
緩衝剤として使用しても鉄成分によるウエハの汚染の起
らない超高純度の炭化珪素粉、およびその製造方法を提
供すること。 【解決手段】160℃の加熱したフッ化水素酸に溶出す
る鉄成分の溶出量が炭化珪素粉1グラム当たり10ナノ
グラム以下である高純度炭化珪素粉、および炭化珪素粉
と鉱酸の混合物を加圧下で加熱処理する前記高純度炭化
珪素粉の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高純度炭化珪素粉及び
その製造方法、詳しくは高純度化が進む半導体工業で有
用な高純度炭化珪素粉及びその製造方法に関する。特
に、シリコンウエハを重ねて熱処理する際の焼き付け防
止緩衝剤として有用な高純度炭化珪素粉及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、炭化珪素粉はセラミックス材料とし
て用いられてきたが、半導体工業で使用する炭化珪素セ
ラミックス部材は高純度であることが要請され、各種高
純度の炭化珪素部材が提案されている。しかしながら、
従来の炭化珪素セラミックス部材は最近特に問題となっ
ている鉄成分の含有量が多く、それを原料として作成し
た半導体処理用部材で半導体製品を処理すると含有する
鉄成分で半導体製品を汚染し、最悪の場合使用不能とな
ることがある。特に炭化珪素粉をシリコンウエハの熱処
理時の融着防止緩衝剤として使用する場合には1000
℃を超える高温に晒されるところから、含有する鉄成分
が放出し易くシリコンウエハの汚染が起りウエハの劣化
が起る。こうした不純物を除去するため塩酸や硝酸のよ
うな一般的な鉱酸や、これに過酸化水素を添加した洗浄
液で処理することが提案されているが、いずれもシリコ
ンウエハの熱処理時の融着防止緩衝剤とするには純度が
満足するものではなかった。前記に加えて、市販の炭化
珪素粉は硬度が高く、しかも高温下で軟化しにくいた
め、それを用いた融着防止緩衝剤は特公昭63−434
4号公報に記載するように炭化珪素粉がシリコンウエハ
の表面にくい込みそのまま残こり、ウエハの格子欠陥の
原因となり、またその除去に薬剤による長時間の処理が
必要であるなどの欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】こうした現状に鑑み本
発明者等は鋭意研究を続けた結果、市販の高純度の炭化
珪素粉、特にβ型炭化珪素粉を加圧下で加熱した鉱酸、
特に加熱したフッ化水素酸で処理すると抽出される鉄成
分がナノグラム単位まで容易に除去でき、融着防止緩衝
剤として使用してもシリコンウエハを汚染することがな
いことを見出した。さらに前記炭化珪素粉はシリコンウ
エハに損傷を与えることがないこともわかった。こうし
た知見に基づいて本発明は完成したものである。すなわ
ち、
【0004】本発明は、半導体工業用部材の原料として
有用な高純度炭化珪素粉を提供することを目的とする。
【0005】また、本発明は、上記高純度炭化珪素粉か
らなるウエハの融着防止用緩衝剤を提供することを目的
とする。
【0006】さらに、本発明は、上記高純度炭化珪素粉
の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、160℃の加熱したフッ化水素酸に溶出する鉄成
分の溶出量が炭化珪素粉1グラム当たり10ナノグラム
以下であることを特徴とする高純度炭化珪素粉、および
該高純度炭化珪素粉の製造方法に係る。
【0008】本発明の高純度炭化珪素粉は、上述のとお
り160℃の加熱したフッ化水素酸に溶出する鉄成分の
溶出量が炭化珪素粉1グラム当たり10ナノグラム以下
の超高純度の炭化珪素粉である。前記炭化珪素粉をウエ
ハの融着防止用緩衝剤として使用し1000℃を超える
高温で加熱しても鉄成分を放出し、シリコンウエハを汚
染することがない。本発明の炭化珪素粉の純度を160
℃の加圧下で加熱したフッ化水素酸に溶出する鉄成分の
溶出量と規定したのは1000℃を超えるウエハの熱処
理時に放出される鉄成分が前記加熱フッ化水素酸に抽出
される状態の鉄成分に類似するとの知見に基づくもので
ある。
【0009】上記高純度炭化珪素粉は、炭化珪素粉に鉱
酸を加え、加圧下で加熱することで製造できるが、好ま
しくは室温で炭化珪素粉とフッ化水素酸を密閉容器に導
入し、それを160℃に加熱保持して内部に加圧状態を
作り出すのがよい。後に室温にまで冷却しフッ化水素酸
中に抽出された鉄成分含有量を炭化珪素粉1グラム当た
り10ナノグラム以下であるかを確認する。前記抽出さ
れる鉄成分の含有量はフッ化水素酸中の鉄成分含有量を
モニターすることで測定できる。前記製造方法の1回目
でフッ化水素酸中の鉄成分含有量が炭化珪素粉1グラム
当たり10ナノグラムを超えるときは、フッ化水素酸を
取り替えたのち加圧下の加熱フッ化水素酸処理を溶出す
る鉄成分含有量が10ナノグラム以下になるまで繰り返
す。より好ましい製造方法は炭化珪素粉重量1gに対し
て5mlの割合で50%フッ化水素酸を加える方法であ
る。前記製造方法では炭化珪素粉に付着する不純物のす
すぎと処理効率とがバランスよく行え経済的である。
【0010】本発明の製造方法における加熱温度は精製
効率から高温の方がよい。高純度の耐熱性容器としてフ
ッ素樹脂容器が好適であり、この容器の耐熱限界である
160℃を加熱温度とし、加熱時間を3〜10時間とす
るのがよい。加熱時間が3時間未満では容器内の温度の
均一化が不十分で抽出が充分行われず。また10時間を
超えても処理効率の向上が望めない。こうした加圧下で
の加熱処理で炭化珪素粒子の表面に形成されている二酸
化珪素の酸化膜中の鉄成分が容易に溶出され、ウエハの
熱処理時にウエハを鉄成分で汚染することがない。
【0011】上記製造方法で使用する容器としては加圧
に耐えるオートクレーブが考えられるが、フッ化水素酸
を160℃に加熱するとフッ素成分が揮発し容器内圧力
を上昇させるところから密閉容器で充分である。前記密
閉容器に炭化珪素粉とフッ化水素酸を導入し160℃に
加熱すると、容器内はおよそ1.5気圧に達し、二酸化
珪素が激しくエッチングされ含有鉄成分の精製が充分に
行なわれる。前記密閉容器の具体例としては、フッ素樹
脂の密閉容器をステンレスのような金属ジャケットに収
めた二重容器が挙げられる。
【0012】本発明の製造方法では、最大粒径が150
μm以下、かさ密度が1.2g/cm3以下の高純度の
炭化珪素粉、好ましくはβ型炭化珪素粉を使用するのが
よい。前記炭化珪素粉の原料として一次粒子の粗いもの
を用いると、抽出される鉄成分を炭化珪素粉1グラム当
たり10ナノグラム以下とするための処理回数を多くす
る必要があるので、最大粒径を150μmとする。最大
粒径が150μm以下の細粉であっても、かさ密度が
1.2g/cm3を超えるような、強く凝集した状態は
鉄成分の抽出が良好に行われず処理回数が多くなる。前
記珪素粉原料としては、例えばイビデン社製炭化珪素粉
(商品名SCP−00)などを挙げることができる。
【0013】本発明の製造方法で製造された炭化珪素粉
は、高純度であるところから、緩衝剤にとどまらず、焼
結して半導体製品処理用部材としても使用できる。
【0014】
【発明の実施の態様】次に具体例に基づいて本発明を詳
細に説明するが、本発明はそれにより限定されるもので
はない。
【0015】
【実施例】
実施例1 β型結晶の高純度炭化珪素粉(イビデン株式会社SCP
−00)1gをフッ化樹脂製容器に入れ、5mlの50
%フッ化水素酸を加え、密閉蓋をしたのち、金属ジャケ
ットに収めた。前記高純度炭化珪素粉は100メッシュ
のふるいをパスした最大粒径が140μm以下、かさ密
度が1.01g/cm3の炭化珪素粉である。
【0016】上記金属ジャケットごと160℃に加熱
し、4時間保持した後室温にまで冷却し、その上澄みの
フッ化水素酸中の鉄成分を原子吸光光度法で測定した。
その結果は1020ナノグラムであった。この炭化珪素
粉を取り出して純水で2回洗浄し、再び5mlのフッ化
水素酸を新たに加え加熱抽出した。2回目に抽出された
鉄成分は20ナノグラムであった。さらに繰り返して処
理を行ったところ、3回目には原子吸光光度法の定量限
界の10ナノグラム以下となった。この炭化珪素粉を取
り出して純水で洗浄し、クリーンオーブンで乾燥して、
高純度炭化珪素粉を得た。前記炭化珪素粉を、直径3イ
ンチのウエハ50枚の間に少量ずつ撒き散らして縦に積
み重ねて熱処理したところ、緩衝効果は良好であり、ミ
ノリティキャリアーのライフタイムの劣化もなかった。
【0017】比較例1 実施例1で製造した炭化珪素粉を単に純水で洗浄し、乾
燥しただけで、実施例1と同様にして3インチの口径の
ウエハ50枚の間に少量ずつ撒き散らして縦に積み重ね
て熱処理したところ、ウエハ同士の貼り付きは生じなか
ったが、鉄成分による汚染が原因と思われるミノリティ
キャリアーのライフタイムの劣化が起こった。
【0018】比較例2 100メッシュふるい上の、平均粒径が170μmの炭
化珪素粉を実施例1と同様にして加圧下でフッ化水素酸
で洗浄した。前記炭化珪素粉のかさ密度は1.4g/c
3あった。フッ化水素酸に抽出された鉄成分は炭化珪
素粉1gあたりで、1回目が800ナノグラム、2回目
が620ナノグラム、3回目が490ナノグラム、4回
目が490ナノグラムであった。実施例1と同様にウエ
ハ貼り付き防止に用いたところ、ライフタイムの劣化が
生じて、ウエハは総て規格外のものになってしまった。
【0019】
【発明の効果】本発明の高純度炭化珪素粉は、鉄成分の
含有量が極めて少なく半導体工業で使用する各種部材の
原料として有用である。特にウエハの熱処理時の融着防
止用緩衝剤として使用してもウエハを鉄成分で汚染する
ことがない。前記高純度炭化珪素粉は容器内に炭化珪素
粉末と鉱酸を導入し、加圧下で加熱することで容易に製
造でき工業的価値が高いものである。
フロントページの続き (72)発明者 笠原 晶夫 新潟県中頸城郡頸城村大字城野腰新田596 番地2 直江津電子工業株式会社内 (72)発明者 前川 清貴 福井県武生市北府2丁目1番5号 株式会 社福井環境分析センター内 (72)発明者 辻 忠左衛門 福井県武生市北府2丁目1番5号 株式会 社福井環境分析センター内 (72)発明者 斉藤 学 福井県武生市北府2丁目1番5号 株式会 社福井環境分析センター内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】160℃の加熱したフッ化水素酸に溶出す
    る鉄成分の溶出量が炭化珪素粉1グラム当たり10ナノ
    グラム以下であることを特徴とする高純度炭化珪素粉。
  2. 【請求項2】炭化珪素粉と鉱酸との混合物を容器内に導
    入しそれを加圧下で加熱処理することを特徴とする高純
    度炭化珪素粉の製造方法。
  3. 【請求項3】鉱酸がフッ化水素酸であることを特徴とす
    る請求項2記載の高純度炭化珪素粉の製造方法。
  4. 【請求項4】容器内に炭化珪素粉とフッ化水素酸を導入
    し加圧下で加熱処理する工程を溶出する鉄成分量が炭化
    珪素粉1グラム当たり10ナノグラム以下となるまで繰
    り返すことを特徴とする請求項3記載の高純度炭化珪素
    粉の製造方法。
  5. 【請求項5】炭化珪素粉1グラムに対し5mlの割合で
    50%フッ化水素酸を加え加圧下で加熱処理することを
    特徴とする請求項3又は4記載の高純度炭化珪素粉の製
    造方法。
  6. 【請求項6】密閉容器内に炭化珪素粉とフッ化水素酸を
    導入し160℃に加熱保持することを特徴とする請求項
    3ないし5のいずれか1記載の高純度炭化珪素粉の製造
    方法。
  7. 【請求項7】炭化珪素粉がかさ密度1.2g/cm3
    下、最大粒径150μm以下のβ型炭化珪素粉であるこ
    とを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1記載の高
    純度炭化珪素粉の製造方法。
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