JPH1112288A - ケイ素化合物およびその製造方法 - Google Patents

ケイ素化合物およびその製造方法

Info

Publication number
JPH1112288A
JPH1112288A JP16440797A JP16440797A JPH1112288A JP H1112288 A JPH1112288 A JP H1112288A JP 16440797 A JP16440797 A JP 16440797A JP 16440797 A JP16440797 A JP 16440797A JP H1112288 A JPH1112288 A JP H1112288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
silane coupling
coupling agent
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16440797A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Arima
弘朗 在間
Kazuyuki Sato
数行 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KANSAI SHIN GIJUTSU KENKYUSHO KK
Original Assignee
KANSAI SHIN GIJUTSU KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KANSAI SHIN GIJUTSU KENKYUSHO KK filed Critical KANSAI SHIN GIJUTSU KENKYUSHO KK
Priority to JP16440797A priority Critical patent/JPH1112288A/ja
Publication of JPH1112288A publication Critical patent/JPH1112288A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材に多数の活性点を導入可能なケイ素化合
物を得る。 【解決手段】 (I)ビスオキサゾリン化合物(A)と、
オキサゾリン基に対する反応性基を有するシランカップ
リンク剤(B)とを反応させる方法、又は(II)化合物
(A)と、シランカップリンク剤(B)と、オキサゾリン
基及びシランカップリング剤の反応性基に対する反応性
官能基を有する多官能性化合物(C)とを反応させる方
法により、下記式(1a)(1b)で表されるケイ素化合物
を得る。 【化1】 (式中、R1 およびR2 は、2価の有機基、R3 は水素
原子またはアルキル基、R4 はアルキル基又はアリール
基、R5 はn+p価の有機基を示す。R11,R12,R13
およびR14は、水素原子又はアルキル基、X1 ,X2
よびX3 は有機連結基を示す。mは1〜3の整数、nお
よびpはそれぞれ1〜3の整数を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材(例えば、粒
子状,板状の無機材料など)の表面、ケイ素系高分子な
どに活性点を導入し、新たな機能、有機材料との親和性
などを基材に付与するのに適したケイ素化合物およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルコキシシラン化合物、アルコキシチ
タン化合物などのいわゆるカップリング剤は、有機又は
無機系基材と他の素材との親和性を向上させたり、基材
へ新たな機能性を付与するための表面改質剤、有機系又
は無機系樹脂組成物の改質剤として広く用いられてい
る。このようなカップリング剤のうち、基材表面に活性
点を導入して他の素材との反応性を付与しうる化合物と
して、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン,3−
イソシアナトプロピルトリアルコキシシラン,1,2−
エポキシブチルトリアルコキシシランなどが知られてい
る。
【0003】3−アミノプロピルトリアルコキシシラン
を用いて基材を処理すると、基材表面にアミノ基を導入
できる。しかし、アミノ基は単独では反応性が低く、反
応可能な官能基の種類も限定される。3−イソシアナト
プロピルトリアルコキシシランや1,2−エポキシブチ
ルトリアルコキシシランを用いて基材を処理すると、基
材表面にイソシアネート基やエポキシ基を導入できる。
イソシアネート基やエポキシ基は各種の官能基と反応性
を有する反面、反応性が高いため、イソシアネート基や
エポキシ基を導入した基材の用途が制限され、かつ安定
性に劣る。また、イソシアネート化合物やエポキシ化合
物は皮膚刺激性を有している。
【0004】このように、各種の官能基と適度な反応性
を有し、かつ基材の用途および安定性を限定しないよう
な反応性基を基材表面に導入しうるカップリング剤は知
られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、基材(例えば、粒子状、板状などの無基材料)の表
面、ケイ素系高分子などに適度な反応性を有する活性点
を導入し、新たな機能(反応性など)や有機材料との親
和性などを付与できるケイ素化合物およびその製造方法
を提供することにある。本発明の他の目的は、平均粒子
径が極めて小さな超微粒子であっても高い活性を有する
反応性粒子を得るのに有用なケイ素化合物およびその製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討の結果、ビスオキサゾリン化合
物と、オキサゾリン基に対する反応性基を有するシラン
カップリング剤とを、直接または多官能性化合物を介し
て反応させると、オキサゾリン基と加水分解縮合性基と
を有するケイ素化合物が生成すること、このケイ素化合
物を用いて基材を処理すると、基材に多数の活性点を導
入できることを見いだし、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明のケイ素化合物は下記式(1a)又は(1b)で
表される。
【0007】
【化3】 (式中、R1 およびR2 は、同一又は異なる2価の有機
基、R3 は水素原子またはアルキル基、R4 はアルキル
基又はアリール基を示し、R5 は少なくともn+p価の
有機基を示す。R11,R12,R13およびR14は、同一又
は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアル
キル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示
す。X1 ,X2 およびX3 は同一又は異なる有機連結基
を示す。mは1〜3の整数、nおよびpはそれぞれ1〜
3の整数を示す) 前記ケイ素化合物は、(I)ビスオキサゾリン化合物
(A)と、オキサゾリン基に対する反応性基を有するシ
ランカップリンク剤(B)とを反応させる方法、または
(II)ビスオキサゾリン化合物(A)と、反応性基を有
するシランカップリンク剤(B)と、オキサゾリン基に
対する反応性官能基および前記シランカップリング剤の
反応性基に対する反応性官能基を有する多官能性化合物
(C)とを反応させる方法により製造できる。
【0008】なお、本明細書において、前記ケイ素化合
物で処理可能な種々の材料、例えば、粉粒状、ロッド
状、中空状、板状などの種々の形状の無機材料、有機材
料、有機・無機複合材料を、単に「基材」又は「担体」
と称する。
【0009】
【発明の実施の形態】
[ケイ素化合物]前記式(Ia)又は(Ib)において、2
価の有機基R1 およびR2 には、アルキレン基(メチレ
ン,エチレン,プロピレン,トリメチレン,トテラメチ
レンなどのC1-10アルキレン基、好ましくはC1-6 アル
キレン基、特にC1-4 アルキレン基),シクロアルキレ
ン基(シクロヘキシレン基などのC4-10シクロアルキレ
ン基など)、アリーレン基(フェニレン,ナフチレン基
などのC6-12アリーレン基など)が含まれる。さらに、
2価の有機基R2 には、前記アルキレン基,シクロアル
キレン基およびアリーレン基に加えて、アルケニレン基
(例えば、C2-6 アルケニレン基など)も含まれる。
【0010】R3 で表されるアルキル基には、例えば、
メチル,エチル,プロピル基などのC1-4 アルキル基
(好ましくはC1-3 アルキル基、特にメチル基またはエ
チル基)が含まれる。
【0011】R4 で表されるアルキル基としては、メチ
ル,エチル,プロピル基などのC1- 4 アルキル基が例示
でき、アリール基としてはフェニル基が例示できる。好
ましいR4 はC1-4 アルキル基、特にC1-2 アルキル
基、中でもメチル基である。
【0012】R5 は、少なくともn+p価の有機基を示
し、さらに遊離の官能基を有していてもよい。有機基R
5 の種類は特に制限されない。好ましいR5 は、通常、
2〜4価の有機基(特に、アルキレン基やシクロアルキ
レン基などの脂肪族残基又はアリール基などの芳香族残
基)で構成されている。R11,R12,R13およびR
14は、後述するビスオキサゾリン化合物に起因する原子
又は置換基であり、同一又は異なって、水素原子、置換
基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有してい
てもよいアリール基を示す。
【0013】X1 ,X2 およびX3 は、それぞれ、同一
又は異なる有機連結基であり、反応成分の種類に応じて
選択できる。有機連結基X1 およびX2 は、オキサゾリ
ン基と、シランカップリング剤または有機基R5 を有す
る化合物との反応により生成する基であり、通常、エス
テル結合(−OOC−),アミノ結合[>NR6 (R 6
は水素原子又はアルキル基を示す)],スルフィド結合
(−S−),エーテル結合(−O−)である場合が多
い。好ましいX1 およびX2 は、通常、エステル結合
(OOC)である。
【0014】有機連結基X3 は、有機基R5 を有する化
合物とシランカップリング剤との反応により生成する基
であり、例えば、カルボキシル基とヒドロキシル基(又
はハロゲン原子,アルコキシ基)との反応により生成す
るエステル結合(COO,OOC),カルボキシル基と
アミノ基又はイミノ基との反応により生成するアミド結
合(CONH,NHCO),イソシアネート基とアミノ
基,ヒドロキシル基,メルカプト基などの活性水素原子
との反応により生成する結合(例えば、尿素結合NR6
CONH,ウレタン結合OCONH,SCONHな
ど),エポキシ基とカルボキシル基,アミノ基,ヒドロ
キシル基,メルカプト基などの活性水素原子との反応に
より生成する結合(COOCH(OH)CH2 ,NR6
CH(OH)CH2 (R6 は水素原子又はアルキル基を
示す),OCH(OH)CH2 ,SCH(OH)CH2
など)などが例示できる。有機連結基X3 は、通常、エ
ステル結合(COO),アミド結合(CONH),尿素
結合(NR6 CONH),ウレタン結合(OCON
H),エポキシ環の開環により生成する結合(COOC
H(OH)CH2 ,NR6 CH(OH)CH2 ,OCH
(OH)CH2 ,SCH(OH)CH2 など)である。
【0015】さらに、前記式(1a)(1b)において、m
は1〜3の整数、nおよびpはそれぞれ1〜3の整数で
あり、通常、n+p=2〜4程度である。
【0016】[ケイ素化合物の製造方法]前記ケイ素化
合物(1a)は、(I)ビスオキサゾリン化合物(A)と、
オキサゾリン基に対する反応性基を有するシランカップ
リンク剤(B)とを反応させる方法により製造でき、前
記ケイ素化合物(1b)は、(II)ビスオキサゾリン化合
物(A)と、シランカップリンク剤(B)と、オキサゾリ
ン基に対する反応性官能基および前記シランカップリン
グ剤の反応性基に対する反応性官能基を有する多官能性
化合物(C)とを反応させる方法により製造できる。
【0017】ビスオキサゾリン化合物(A) ビスオキサゾリン化合物には下記式で表される化合物が
含まれる。
【0018】
【化4】 (式中、Eは、置換基を有していてもよいアルキレン
基、置換基を有していてもよいシクロアルキレン基また
は置換基を有していてもよいアリーレン基を示し、
11,R12,R13およびR14は、同一又は異なって、水
素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換
基を有していてもよいアリール基を示す。) 前記式で表されるビスオキサゾリン化合物において、E
のアルキレン基としては、例えば、C1-10アルキレン基
(例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピ
レン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレ
ン基など)などが挙げられる。シクロアルキレン基に
は、例えば、C5-10シクロアルキレン基(例えば、1,
3−シクロペンチレン、1,3−シクロヘキシレン、
1,4−シクロヘキシレン基など)などが含まれる。ア
リーレン基には、C6-12アリーレン基(例えば、1,3
−フェニレン、1,4−フェニレン、1,5−ナフチレ
ン、2,5−ナフチレン基など)などが含まれる。前記
アルキレン基、シクロアルキレン基やアリーレン基は置
換基を有していてもよい。このような置換基としては、
例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素原
子など)、アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチ
ル、t−ブチルなどの炭素数1〜6程度のアルキル基な
ど)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシなどの炭素数1〜
6程度のアルコキシ基など)などが挙げられる。好まし
いEには、置換基を有していてもよいアリール基、特に
置換基を有していてもよいフェニレン基(例えば、1,
3−フェニレン基または1,4−フェニレン基など)が
含まれる。
【0019】前記式において、R11,R12,R13および
14で表されるアルキル基には、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s
−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基などのC
1-10アルキル基が例示される。好ましいアルキル基は、
炭素数1〜6程度の低級アルキル基、特に炭素数1〜4
の低級アルキル基(例えば、特にメチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基など)である。R11
12,R13およびR14で表されるアリール基にはフェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル基などが含まれる。前
記アルキル基やアリール基は、置換基を有していてもよ
い。置換基を有するアルキル基には、例えば、ジクロロ
メチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,
2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロ
エチル、ペンタフルオロエチルなどのハロゲン化C1-4
アルキル基などが含まれる。置換基を有するアリール基
には、例えば、2−クロロフェニル、3−クロロフェニ
ル、4−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、
3,5−ジクロロフェニル基などのハロゲン原子を有す
るフェニル基、2−メチルフェニル、3−メチルフェニ
ル、4−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、
3,5−ジメチルフェニル、4−エチルフェニル基など
のC1-4 アルキル−フェニル基、2−メトキシフェニ
ル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、
2,4−ジメトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェ
ニル、4−エトキシフェニル基などのC1-4 アルコキシ
−フェニル基などが挙げられる。特に好ましいビスオキ
サゾリン化合物は下記式で表すことができる。
【0020】
【化5】 (式中、R11,R12,R13およびR14は、同一又は異な
って、水素原子又はC1- 4 アルキル基を示す。) 特に、R11及びR12の少くとも一方(特にR11 )は水
素原子、R13及びR14の少くとも一方(特にR13)は、
水素原子であるのが好ましい。さらに好ましくはR11
12,R13およびR14はいずれも水素原子である。
【0021】前記式で表されるビスオキサゾリン化合物
のうち好ましい化合物の具体例としては、例えば、1,
6−ビス(1,3−オキサゾリ−2−イル)ヘキサン、
1,8−ビス(1,3−オキサゾリ−2−イル)オクタ
ン、1,10−ビス(1,3−オキサゾリ−2−イル)
デカン、1,3−ビス(1,3−オキサゾリ−2−イ
ル)シクロヘキサン、1,4−ビス(1,3−オキサゾ
リ−2−イル)シクロヘキサン、2,2′−(1,3−
フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)、2,2′−
(1,4−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)、
2,2′−(1,2−フェニレン)−ビス(2−オキサ
ゾリン)、2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス
(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−(1,
4−フェニレン)−ビス(4−メチル−2−オキサゾリ
ン)、2,2′−(1,2−フェニレン)−ビス(5−
メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−(1,3−フ
ェニレン)−ビス(5−メチル−2−オキサゾリン)、
2,2′−(1,4−フェニレン)−ビス(5−メチル
−2−オキサゾリン)、2,2′−(1,3−フェニレ
ン)−ビス(4−メチルフェニル−2−オキサゾリ
ン)、2,2′−(1,4−フェニレン)−ビス(4−
メチルフェニル−2−オキサゾリン)、2,2′−
(1,3−フェニレン)−ビス(4−クロロフェニル−
2−オキサゾリン)、2,2′−(1,4−フェニレ
ン)−ビス(4−クロロフェニル−2−オキサゾリン)
などが挙げられる。ビスオキサゾリン化合物は一種また
は二種以上使用できる。
【0022】なお、ビスオキサゾリン化合物は、慣用の
方法、例えば、脂肪酸又はそのメチルエステルとエタノ
ールアミンとを触媒の存在下で反応させ、複素5員環化
合物を生成させる方法(「プラスチック エージ」, 11
4頁, Mar. 1995)に準じて、前記式においてEに対応す
るジカルボン酸又はその低級アルキルエステルとエタノ
ールアミン又はその誘導体とを反応させ、複素5員環化
合物を生成させることにより得ることができる。
【0023】シランカップリング剤(B) シランカップリング剤(B)には、縮合性又は加水分解
性基(ハロ置換シリル基、ヒドロキシ置換シリル基、ア
ルコキシ置換シリル基など)と、オキサゾリン基に対す
る反応性基(ハロゲン原子、ヒドロキシル基、メルカプ
ト基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、イソシ
アネート基など)とを有する有機ケイ素化合物が含まれ
る。シランカップリング剤の好ましい反応性基には、ヒ
ドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、アミノ
基、エポキシ基、イソシアネート基が含まれる。シラン
カップリング剤は同一又は異なる二種以上の反応性基を
有していてもよい。
【0024】ハロゲン原子には、塩素、臭素、ヨウ素原
子などが含まれ、エポキシ基は、炭化水素基の不飽和結
合(例えば、シクロペンテニル基、シクロへキセニル基
などのシクロアルケニル基の不飽和二重結合)の酸化に
より生成するエポキシ環や、グリシジル基のエポキシ環
で構成されていてもよい。アミノ基は、アルキル基が置
換したモノアルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、
エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、
ブチルアミノ基などのモノ低級C1-4 アルキルアミノ基
など)であってもよい。シランカップリング剤のアルコ
キシ基には、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブ
トキシ、t−ブトキシ基などのC1-4 アルコキシ基が含
まれる。好ましいアルコキシ基は加水分解性アルコキシ
基(特にメトキシ基又はエトキシ基)である。シランカ
ップリング剤において、オキサゾリン基に対する反応性
基の数は、通常、1又は2(特に1)程度であり、アル
コキシ基の数は、通常、1〜3(特に2又は3)程度で
ある。シランカップリング剤のうちハロゲン含有シラン
カップリング剤としては、例えば、2−クロロエチルト
リメトキシシラン,2−クロロエチルトリエトキシシラ
ン,3−クロロプロピルトリメトキシシラン,3−クロ
ロプロピルトリエトキシシランなどが例示できる。
【0025】ヒドロキシル基含有シランカップリング剤
としては、例えば、ヒドロキシメチルトリメトキシシラ
ン、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン、2−ヒドロ
キシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチル
トリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメト
キシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラ
ンなど)、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノ
プロピルトリエトキシシランなどが例示できる。メルカ
プト基含有シランカップリング剤としては、例えば、メ
ルカプトメチルメチルジメトキシシラン、メルカプトメ
チルメチルジエトキシシラン、メルカプトメチルトリメ
トキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン、
2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカ
プトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピ
ルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキ
シシランなどが例示できる。
【0026】カルボキシル基含有シランカップリング剤
には、例えば、カルボキシメチルトリメトキシシラン,
カルボキシメチルトリエトキシシラン,2−カルボキシ
エチルトリメトキシシラン,2−カルボキシエチルトリ
エトキシシラン,3−カルボキシプロピルトリメトキシ
シラン,3−カルボキシプロピルトリエトキシシラン、
カルボキシエチルシラントリオールナトリウム塩、3−
(トリエトキシリル)−2−メチルプロピルコハク酸無
水物などが含まれる。
【0027】アミノ基含有シランカップリング剤として
は、例えば、2−アミノエチルトリメトキシシラン、3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジ
エトキシシラン、2−[N−(2−アミノエチル)アミ
ノ]エチルトリメトキシシラン、3−[N−(2−アミ
ノエチル)アミノ]プロピルメチルジメトキシシラン、
3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリ
メトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノ]プ
ロピルトリエトキシシラン,アミノプロピルシラントリ
オール、4−アミノブチルトリエトキシシラン、(アミ
ノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラ
ン、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アミン、ビス
[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジア
ミン、(3−トリメトキシシリルプロピル)ジエチレン
トリアミン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチ
レンジアミン三酢酸ナトリウム、N−[5−(トリメト
キシシリル)−2−アザ−1−オキソ−ペンチル]カプ
ロラクタムなどが例示できる。
【0028】エポキシ基含有シランカップリング剤とし
ては、例えば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメト
キシシラン、2−グリシジルオキシエチルトリメトキシ
シラン、2−グリシジルオキシエチルトリエトキシシラ
ン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラ
ン、3,4−エポキシブチルトリメトキシシランなどが
例示できる。
【0029】イソシアネート基含有シランカップリング
剤には、例えば、2−イソシアナートエチルトリメトキ
シシラン,2−イソシアナートエチルトリエトキシシラ
ン,3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン,
3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン,3−
イソシアナートプロピルジメチルクロロシランなどが含
まれる。これらのシランカップリング剤は単独で又は二
種以上組合わせて使用できる。
【0030】ビスオキサゾリン化合物(A)とシランカ
ップリンク剤(B)とを直接反応させる前記方法(I)
は、シランカップリング剤の反応性基の種類に応じて、
触媒の存在下又は非存在下で行うことができる。また、
前記反応は、不活性溶媒の存在下又は非存在下で行って
もよい。
【0031】溶媒としては、反応に不活性な種々の溶
媒、例えば、アルコール類(メタノール、エタノール、
イソプロパノールなど)、炭化水素類(ペンタン,ヘキ
サン,オクタン,シクロヘキサン,テトラリン,トルエ
ン,キシレンなど)、ハロゲン化炭化水素(塩化メチ
ル、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエチレン
など)、エステル類(酢酸エチルなど)、ケトン類(ア
セトン,メチルエチルケトンなど)、エーテル類(ジオ
キサン,ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル,
テトラヒドロフランなど)、含窒素化合物(N−メチル
ピロリドン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドな
ど)又はこれらの混合溶媒が例示できる。
【0032】ビスオキサゾリン化合物とシランカップリ
ング剤との使用割合は、例えば、ビスオキサゾリン化合
物1当量に対して、反応性基を基準としてシランカップ
リング剤0.5〜2当量、好ましくは0.7〜1.5当
量、特に0.9〜1.2当量程度である。
【0033】反応温度は、室温ないし溶媒の還流温度、
特に20〜200℃程度の範囲から選択できる。前記反
応は、通常、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性雰
囲気中、攪拌しながら行なうことができる。
【0034】多官能性化合物(C) 多官能性化合物(C)としては、オキサゾリン基に対す
る反応性官能基と前記シランカップリング剤の反応性基
に対する反応性官能基とを有する種々の化合物が使用で
き、多官能性化合物(C)の反応性官能基は、同一又は
異なっていてもよい。オキサゾリン基に対する反応性官
能基には、例えば、カルボキシル基,アミノ基,ヒドロ
キシル基,メルカプト基(特にカルボキシル基,アミノ
基)などが含まれる。シランカップリング剤の反応性基
に対する反応性官能基には、シランカップリング剤の反
応性基(ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル
基、アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基など)の
種類に応じて選択でき、通常、カルボキシル基、ヒドロ
キシル基,メルカプト基,アミノ基などである。多官能
性化合物(C)としては、通常、多価カルボン酸又はそ
の酸無水物、ポリアミン、アミノカルボン酸、ヒドロキ
シカルボン酸、メルカプトカルボン酸、メルカプトアル
コール、エポキシ化合物などが使用される。
【0035】多価カルボン酸又はその酸無水物には、例
えば、ジカルボン酸(シュウ酸,マロン酸,コハク酸,
メチルコハク酸,グルタル酸,アジピン酸,ピメリン
酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバシン酸などの飽和
脂肪族ジカルボン酸,マレイン酸,フマル酸,イタコン
酸などの不飽和脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸,ヘキサヒドロフタル酸,ハイミッ
ク酸,1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸
などの脂環族ジカルボン酸、フタル酸,イソフタル酸,
テレフタル酸,トリメリット酸,ピロメリット酸などの
芳香族ジカルボン酸)またはそれらの酸無水物もしくは
その誘導体(例えば、メチルエステルなどの低級アルキ
ルエステル、カルボン酸ハライド、活性エステルなど)
などが含まれる。ポリアミンとしては、例えば、脂肪族
ジアミン(例えば、エチレンジアミン、γ−(メチルア
ミノ)プロピルアミン,ジアミノプロパン,テトラメチ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン,2,2,4−
トリメチルヘキサメチレンジアミン,1,10−ジアミ
ノデカン,α,ω−C11-12アルキレンジアミン,1,
12−ジアミノドデカン,ヘプタデカメチレンジアミン
などのアルキレンジアミン、ジエチレントリアミン,ト
リエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポ
リエーテルジアミンなど)、脂環族ジアミン(イソホロ
ンジアミン,ビス(アミノメチル)シクロヘキサン,ビ
ス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタンな
ど)、芳香族ジアミン(m−又はp−フェニレンジアミ
ン,ジアミノトルエン,キシリレンジアミン,4,4′
−ジアミノジフェニルメタン,4,4′−ジアミノジフ
ェニルエーテル,4,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ンなど)などが例示できる。
【0036】アミノカルボン酸としては、例えば、アミ
ノ酸(グリシン,アラニン,バリン,ロイシン,イソロ
イシン,リジン,セリン,トレオニン,フェニルアラニ
ン,アスパラギン酸,グルタミン酸,メチオニン,アル
ギニン,トリプトファン,ヒスチジン,プロリン,オキ
シプロリン,シスチンなど)又はその活性エステル、脂
肪族アミノカルボン酸(アミノカプロン酸,アミノウン
デカン酸)又は対応するラクタム,芳香族アミノカルボ
ン酸(アミノ安息香酸など)などが例示できる。
【0037】ヒドロキシカルボン酸としては、脂肪族オ
キシカルボン酸(例えば、グリコール酸,乳酸,オキシ
プロピオン酸,ダルトン酸,リンゴ酸,酒石酸,クエン
酸,パントテン酸など)、芳香族オキシカルボン酸(p
−ヒドロキシ安息香酸,サリチル酸など)、セリンなど
が含まれる。ヒドロキシル基とカルボキシル基とを有す
る化合物には、オキシヘキサン酸,オキシオクタン酸,
オキシデカン酸,オキシドデカン酸,オキシオクタデカ
ン酸などの炭素数6〜18程度のオキシカルボン酸や対
応する環状エステル基含有化合物(γ−カプロラクト
ン,γ−ラウロラクトン,γ−パルミトラクトン,γ−
ステアロラクトン,δ−バレロラクトン,δ−カプロラ
クトンなどのラクトン)なども含まれる。メルカプトカ
ルボン酸としては、前記ヒドロキシカルボン酸に対応す
る化合物が含まれる。
【0038】メルカプトアルコールとしては、例えば、
アミノアルコール(2−アミノエタノール,ジエタノー
ルアミン,2−アミノイソプロパノールなど),アミノ
フェノールなどが例示できる。
【0039】これらの化合物において、ヒドロキシル基
は保護基(ベンジルカルボニル基、置換ベンジルカルボ
ニル基,t−ブチルカルボニル基,テトラヒドロピラニ
ルカルボニル基など)で保護されていてもよく、カルボ
キシル基は保護基(ベンジルオキシ基,置換ベンジルオ
キシ基,t−ブチルオキシ基,フェナシルオキシ基な
ど)で保護されていてもよく、アミノ基は保護基(ベン
ジルオキシカルボニル基,t−ブトキシカルボニル(B
oc)基など)で保護されていてもよい。
【0040】エポキシ化合物としては、例えば、アルキ
レンオキサイド(エチレンオキサイド,プロピレンオキ
サイドなど)、エピクロルヒドリン、グリシジルエーテ
ル(ビスフェノールA型エポキシ化合物,アルキレング
リコールジグリシジルエーテル,ポリオキシアルキレン
グリコールジグリシジルエーテル,1,4−シクロヘキ
サンジメタノールジグリシジルエーテルなど)、グリシ
ジルエステル(ジグリシジルフタレート,ジグリシジル
テトラヒドロフタレート,ジグリシジルヘキサヒドロフ
タレート,ダイマー酸ジグリシジルエステルなど)、グ
リシジルアミン(ジグリシジルアニリン,ジグリシジル
トルイジン,N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオ
キシアニリンなど)などが例示できる。
【0041】前記方法(II)では、多官能性化合物
(C)を介在させて、ビスオキサゾリン化合物(A)とシ
ランカップリンク剤(B)とを反応させる。反応順序
は、特に制限されず、(IIa)ビスオキサゾリン化合物
(A)と多官能性化合物(C)とを反応させた後、シラン
カップリンク剤(B)と反応させてもよく、(IIb)シラ
ンカップリンク剤(B)と多官能性化合物(C)とを反応
させた後、ビスオキサゾリン化合物(A)と反応させて
もよく、さらには、(IIc)ビスオキサゾリン化合物
(A)、シランカップリンク剤(B)および多官能性化合
物(C)を同一の反応系で同時に反応させてもよい。
【0042】これらの反応は、それぞれ触媒の存在下又
は非存在下で行ってもよく、前記反応(a)と同様な反
応に不活性な溶媒の存在下又は非存在下で行ってもよ
い。反応温度は、例えば、15〜200℃程度の範囲か
ら選択できる。
【0043】各成分の使用割合は、例えば、反応性官能
基を基準とする多官能性化合物(C)1当量に対して、
ビスオキサゾリン化合物(A)0.5〜2当量(好まし
くは0.7〜1.5当量、さらに好ましくは0.8〜
1.2当量)程度、反応性基を基準とするシランカップ
リンク剤(B)0.5〜2当量(好ましくは0.7〜
1.5当量、さらに好ましくは0.8〜1.2当量)程
度である。
【0044】このような反応により生成したケイ素化合
物は、慣用の分離精製手段、例えば、濾過,洗浄、蒸
留、再結晶、濃縮、乾固、カラムクロマトグラフィーな
どにより単離精製できる。
【0045】このようにして得られたケイ素化合物は、
種々の用途、例えば、基材や担体(金属,セラミックス
やプラスチックなど)の表面処理剤、粉粒体の表面処理
剤、樹脂,樹脂組成物や塗料などの架橋剤や硬化剤、樹
脂の改質剤、ポリマーブレンドの改質剤や相溶化剤など
として広い分野で利用できる。ケイ素化合物で粉粒体を
表面処理し、オキサゾリン基を導入した粉粒体は、反応
性粒子として有用である。このような反応性粒子は、反
応性の高いオキサゾリン基で構成された多数の活性点
(遊離の官能基)を有している。そのため、樹脂組成物
や塗料などに少量添加することにより、高い架橋密度を
形成でき、機械的強度や化学的耐性を向上できる。ま
た、本発明のケイ素化合物は、加水分解縮合性基とオキ
サゾリン基とを有しているため、種々の基材や担体を有
効に表面処理できる。
【0046】[反応性粒子]反応性粒子は、反応性基を
有していてもよい担体粒子を前記ケイ素化合物で処理す
ることにより得ることができる。担体粒子には、有機粒
子(熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂のポリマー粒子)
および無機粒子(金属、炭素、金属化合物、セラミック
スなど)のいずれも使用できる。ポリマー粒子は架橋し
ていてもよい。これらの担体粒子は単独でまたは二種以
上使用できる。ポリマー粒子を構成する有機物質のうち
熱可塑性樹脂には、例えば、オレフィン系樹脂(ポリエ
チレン,ポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重合
体,酸化ポリエチレン,酸化ポリプロピレン,無水マレ
イン酸変性ポリオレフィン,グリシジル(メタ)アクリ
レート変性ポリオレフィン,(メタ)アクリル酸変性ポ
リオレフィン,エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、
酢酸ビニル系樹脂(ポリ酢酸ビニル,酢酸ビニル−塩化
ビニル共重合体など)、ビニルアルコール系樹脂(例え
ば、ポリビニルアルコール,エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体など)、ポリビニルホルマール(ポリビニル
アセタールなど)、レーヨン、塩素含有樹脂(ポリ塩化
ビニル,塩化ビニリデン系樹脂など)、フッ素樹脂、ア
クリル系樹脂(ポリメタクリル酸メチル,メタクリル酸
メチル−(メタ)アクリル酸共重合体など)、スチレン
系樹脂(ポリスチレン,スチレン−メタクリル酸メチル
共重合体,スチレン−無水マレイン酸共重合体,スチレ
ン−(メタ)アクリル酸共重合体,スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂),無水マレ
イン酸変性AS樹脂,無水マレイン酸変性ABS樹脂な
ど)、スチレン−アクリル系単量体共重合体、ポリエス
テル(ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレ
フタレートなどのポリアルキレンテレフタレート,ポリ
エチレンナフタレートなどのポリアルキレンナフタレー
ト,ポリアリレートなど)、ポリアミド(ポリアミド
6,ポリアミド6−6,ポリアミド6−10,ポリアミ
ド11,ポリアミド12、芳香族ポリアミドなど)、熱
可塑性ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂(ビス
フェノールA型ポリカーボネートなど)、ポリアセター
ル、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテ
ルエーテルケトン、液晶性ポリマー、セルロースエステ
ルなどが含まれる。熱可塑性樹脂のうち付加重合反応に
より得られる重合体(酢酸ビニル系樹脂,アクリル系樹
脂やスチレン系樹脂など)は、乳化重合や懸濁重合によ
り得られる粉粒状重合体であってもよい。熱硬化性樹脂
には、例えば、フェノール樹脂,アミノ樹脂(尿素樹
脂,メラミン樹脂など),不飽和ポリエステル樹脂,ビ
ニルエステル樹脂,ジアリルフタレート樹脂,エポキシ
樹脂,ポリウレタン樹脂,シリコーン樹脂(ケイ素樹
脂),ポリイミドなどや熱硬化性樹脂の架橋又は硬化物
も含まれる。
【0047】無機粒子を形成する無機物質には、例え
ば、金属(アルミニウム,ニッケル,タングステン,
金,銀、銅,白金,カドミウム,亜鉛,鉛など)、炭素
(カーボンブラック,グラファイト,フラーレンな
ど)、金属化合物やセラミックスなどが含まれる。金属
化合物には、天然産出無機化合物(ケイ砂,石英,ガラ
ス,マイカ,タルク,クレー,ケイソウ土など),炭酸
塩(炭酸カルシウム,炭酸マグネシウムなど),金属硫
酸塩(硫酸バリウムなど),金属酸化物(二酸化ケイ素
などの酸化ケイ素,ガラス,酸化アルミニウム(アルミ
ナ),酸化チタン,酸化銅,酸化銀,酸化鉄Fe23
Fe34,酸化亜鉛,酸化ジルコニウム,酸化マグネシ
ウムなど),金属水酸化物(水酸化アルミニウムな
ど),金属硫化物(硫化カドミウム,硫化亜鉛,二硫化
モリブデンなど),チタン酸カリウム,ホウ酸アルミニ
ウムなどが含まれる。セラミックスとしては、酸化物系
セラミックス(酸化ケイ素,アルミナ,酸化チタン,ジ
ルコニアなど)、非酸化物系セラミックス(炭化ケイ
素,炭化ホウ素などの炭化物,窒化チタン,窒化ホウ
素,窒化アルミニウム,窒化ケイ素などの窒化物,ケイ
化物,ホウ化物など)などが例示できる。
【0048】担体粒子の具体例としては、有機粉粒体
(架橋していてもよいポリメタクリル酸メチルやポリス
チレン,ケイ素樹脂などのポリマー粒子),無機粉粒体
(二酸化ケイ素,炭酸カルシウム,酸化チタン,酸化ア
ルミニウム,金,銀、銅,白金,カーボンブラックなど
の無機粒子)が例示できる。担体粒子の形状は特に制限
されず、球状、楕円状、偏平状、棒状などであってもよ
い。担体粒子の平均粒子径は、用途に応じて広い範囲、
例えば、1nm〜100μm、好ましくは5nm〜50
μm、さらに好ましくは5nm〜20μm程度から選択
できる。
【0049】反応性粒子は、前記担体粒子とケイ素化合
物とを、例えば、アルコール類(メタノール、エタノー
ル、イソプロパノールなど)などの反応に不活性な溶媒
中で反応させることにより行うことができる。この反応
も触媒の存在下又は非存在下で行ってもよい。また、反
応に不活性な溶媒の存在下、懸濁乃至分散系で行なって
もよい。さらに、反応は、通常、窒素、ヘリウム、アル
ゴンなどの不活性雰囲気中、攪拌しながら行なうことが
できる。
【0050】溶媒としては、例えば、アルコール類(メ
タノール、エタノール、イソプロパノールなど)、脂肪
族炭化水素(ペンタン、ヘキサン、オクタンなど)、脂
環族炭化水素(シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン
など)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレ
ンなど)、ハロゲン化炭化水素(塩化メチル、塩化メチ
レン、クロロホルム、トリクロロエチレンなど)、エス
テル類(酢酸エチルなど)、ケトン類(アセトン、メチ
ルエチルケトンなど)、エーテル類(ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒド
ロフランなど)、含窒素化合物(N−メチルピロリド
ン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドなど)、お
よびこれらの混合溶媒が挙げられる。溶媒は、前記担体
に対する貧溶媒である場合が多い。反応温度は、例え
ば、15℃〜溶媒の還流温度の範囲から選択できる。
【0051】ケイ素化合物の使用量は、所望するオキサ
ゾリン基の導入量に応じて選択でき、例えば、担体粒子
の反応性基1モルに対して、前記式(1a)(1b)のOR
3 を基準とするケイ素化合物の使用量は、0.1〜10
0当量、好ましくは0.5〜50当量、さらに好ましく
は0.7〜20当量程度の範囲から選択できる。ケイ素
化合物の使用量は、通常、担体粒子100重量部に対し
て1〜1000重量部、好ましくは5〜500重量部、
さらに好ましくは10〜100重量部程度である。
【0052】反応終了後、必要に応じて、濾過,洗浄、
濃縮,乾固などの慣用の方法により反応性粒子を得るこ
とができる。
【0053】反応性粒子は、担体や官能基の種類、粒子
径などに応じて種々の用途に利用できる。例えば、樹
脂,樹脂組成物や塗料などの充填剤,添加剤や架橋剤、
反応性を利用した粘度調整剤、反応活性の高い官能基や
重合性不飽和基を導入したレジスト材料、生理活性成分
などの医薬品を担持するための担体、化粧品の添加剤な
どとして利用できる。さらに、ナノメーター(nm)オ
ーダーの反応性粒子は、高い活性を利用して診断用担体
などとしても利用できる。
【0054】
【発明の効果】本発明のケイ素化合物はオキサゾリン基
を有しているので、このケイ素化合物で基材を処理する
ことにより、次のような効果が得られる。 (1)平均粒子径が極めて小さな超微粒子状であって
も、基材、担体などに活性点を導入可能である。 (2)処理された基材は、オキサゾリン基が適度な反応
性を有するため、長期に亘って安定性が良好である。 (3)処理された基材は、オキサゾリン基が多数の官能
基と反応性を有するため広い用途に適用でき、用途が限
定されない。さらに、本発明のケイ素化合物は分子内に
少なくとも2つのアミド基のような極性基を有している
ので、次のような効果が得られる。 (4)処理された基材は、他の素材が極性基を有する場
合には、親和性がさらに向上する。 (5)ケイ素化合物自体が剛直な分子構造となることに
より、基材表面へのオキサゾリン基の吸着を抑制でき、
オキサゾリン基本来の反応性を維持できる。さらに、本
発明のケイ素化合物は、工業的に入手可能な原料から簡
便かつ収率よく製造できるため、製造コストを低減でき
る。
【0055】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。 実施例1 モレキュラーシーブ3Aにより15時間乾燥させたテト
ラリン1500mlに、3−アミノプロピルトリエトキ
シシラン(チッソ(株)製,サイラエースS330)
4.22gと2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス
(2−オキサゾリン)(武田薬品工業(株)製,1,3
−BPO)41.06gとを加え、アルゴン気流中、1
85℃で20時間反応させたところ、均一な黄色溶液が
得られた。この反応混合液を室温に冷却し、析出したビ
スオキサゾリン化合物を濾別した。濾液を薄層クロマト
グラフィー(TLC)に供したところ、下記式で表され
る化合物が得られた。
【0056】
【化6】 実施例2 クロロホルム80mlに、3−アミノプロピルトリエト
キシシラン(チッソ(株)製,サイラエースS330)
30gと無水コハク酸13.6gとを加え、室温で1時
間反応させた。反応生成物を 1H−NMRで確認したと
ころ、反応は定量的に進行し、シランカップリング剤と
無水コハク酸との等モル付加反応生成物が生成してい
た。この生成物は水分に対して非常に不安定であった。
【0057】反応混合液からクロロホルムを留去した
後、アルゴン気流下、残渣に2,2′−(1,3−フェ
ニレン)−ビス(2−オキサゾリン)(武田薬品工業
(株)製,1,3−BPO)44.1gを加え、155
℃で1時間反応させた。反応生成物を酢酸エチル250
mlに溶解して不溶解物を濾別し、濾液を50mlにま
で濃縮し、析出物を濾別した。残液をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル)により精製
し、下記式で表される化合物を得た(無色オイル状,
3.88g)。
【0058】
【化7】 (1)13C−NMR(ppm,CDCl3 )(日本電子(株)
製,JMM270):δ173(COO),171.5(NHCO),167(NH
COC6H4),164(CH2CH 2CNO),126.7, 127.8, 128.2, 1
30.0, 130.6, 134.6 (C 6H4),67.8(CH2CH2CNO),6
3.5(COOCH2CH2NHCO),58.5(CH 3CH2O),55.0(CH 2CH2
CNO),42.0(CH2CH 2CH2NHCO),39.0(COOCH 2CH2NHC
O),31.0, 30.0(CH 2CH2COO),22.8(CH 2CH2CH2NHC
O),18.2(CH3CH2O),7.9(CH2CH2CH2NHCO) (2)マススペクトル(島津製作所(株)製,レーザイ
オン化飛行時間型質量分析装置COMPACT MALDI) 計算値C253938Si=537 測定値:560(M+Na),576(M+K) シリカ微粒子(日産化学工業(株)製,スノーテックス
メタノールシリカゾル)3.33gと、上記オキサゾ
リン含有ケイ素化合物0.85gと、メタノール38.
3gとの混合物を15時間撹拌した。反応混合液にトル
エン20mlを添加して遠心分離し、上澄液を除去し
た。この遠心分離および上澄液の除去操作を合計3回繰
り返し、未反応ケイ素化合物を除去した後、100℃で
0.5時間減圧乾燥することにより、オキサゾリン基が
導入されたシリカ粒子を得た。ケイ素化合物の反応は、
固体13C−NMRにより確認した。
【0059】固体13C−NMR(CP/MAS)スペク
トル(日本電子(株)製,JMM270)δ(ppm):173, 16
2, 130, 62, 53, 44, 41, 32, 24, 19, 8
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 9/04 C08K 9/04 C09C 3/12 C09C 3/12 C09D 7/12 C09D 7/12 Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1a)又は(1b)で表されるケイ
    素化合物。 【化1】 (式中、R1 およびR2 は、同一又は異なる2価の有機
    基、R3 は水素原子またはアルキル基、R4 はアルキル
    基又はアリール基を示し、R5 は少なくともn+p価の
    有機基を示す。R11,R12,R13およびR14は、同一又
    は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアル
    キル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示
    す。X1 ,X2 およびX3 は同一又は異なる有機連結基
    を示す。mは1〜3の整数、nおよびpはそれぞれ1〜
    3の整数を示す)
  2. 【請求項2】 R1 がアルキレン基,シクロアルキレン
    基又はアリーレン基、R2 がアルキレン基,アルケニレ
    ン基,シクロアルキレン基又はアリーレン基、R3 がC
    1-3 アルキル基、R4 がC1-4 アルキル基であり、R5
    が2〜4価の脂肪族又は芳香族残基であり、X1 および
    2 は、同一又は異なって、OOC,NR6 ,S,Oを
    示し、X3 は、COO,CONH,NR6 CONH,O
    CONH,COOCH(OH)CH2 ,NR6 CH(O
    H)CH2 (R6 は水素原子又はアルキル基を示す),
    OCH(OH)CH2 ,SCH(OH)CH2 を示し、
    mは1〜3の整数、nおよびpはそれぞれ1〜3の整数
    を示し、n+p=2〜4である請求項1記載のケイ素化
    合物。
  3. 【請求項3】 X1 およびX2 がOOCである請求項1
    記載のケイ素化合物。
  4. 【請求項4】 下記(I)又は(II)の方法で請求項1
    記載のケイ素化合物を製造する方法。 (I)ビスオキサゾリン化合物(A)と、オキサゾリン基
    に対する反応性基を有するシランカップリンク剤(B)
    とを反応させる方法 (II)ビスオキサゾリン化合物(A)と、反応性基を有
    するシランカップリンク剤(B)と、オキサゾリン基に
    対する反応性官能基および前記シランカップリング剤の
    反応性基に対する反応性官能基を有する多官能性化合物
    (C)とを反応させる方法。
  5. 【請求項5】 ビスオキサゾリン化合物(A)が下記式 【化2】 (式中、Eは、置換基を有していてもよいアルキレン
    基、置換基を有していてもよいシクロアルキレン基また
    は置換基を有していてもよいアリーレン基を示し、
    11,R12,R13およびR14は、同一又は異なって、水
    素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換
    基を有していてもよいアリール基を示す)で表される化
    合物である請求項4記載のケイ素化合物の製造方法。
JP16440797A 1997-06-20 1997-06-20 ケイ素化合物およびその製造方法 Pending JPH1112288A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16440797A JPH1112288A (ja) 1997-06-20 1997-06-20 ケイ素化合物およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16440797A JPH1112288A (ja) 1997-06-20 1997-06-20 ケイ素化合物およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1112288A true JPH1112288A (ja) 1999-01-19

Family

ID=15792559

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16440797A Pending JPH1112288A (ja) 1997-06-20 1997-06-20 ケイ素化合物およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1112288A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003512482A (ja) * 1999-10-19 2003-04-02 インスティトゥート フィア ノイエ マテリアーリエン ゲマインニュッツィゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクタ ハフトゥンク 有機的に修飾された無機縮合物に基づく、コーティング組成物
JP2005113129A (ja) * 2003-10-08 2005-04-28 Northrop Grumman Corp 環境を破壊しないワイプ溶剤組成及びプロセス
JP2005225789A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Univ Kanagawa シランカップリング剤
JP2021533226A (ja) * 2018-07-30 2021-12-02 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 透明エラストマーナノ複合体ブレンド

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003512482A (ja) * 1999-10-19 2003-04-02 インスティトゥート フィア ノイエ マテリアーリエン ゲマインニュッツィゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクタ ハフトゥンク 有機的に修飾された無機縮合物に基づく、コーティング組成物
JP2005113129A (ja) * 2003-10-08 2005-04-28 Northrop Grumman Corp 環境を破壊しないワイプ溶剤組成及びプロセス
JP2005225789A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Univ Kanagawa シランカップリング剤
JP2021533226A (ja) * 2018-07-30 2021-12-02 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 透明エラストマーナノ複合体ブレンド

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3901709B2 (ja) ゲル化剤
WO2004005392A2 (en) Maleimidopropyl trimethoxysilane and related free-radically polymerizable coupling agents as adhesion promotors in adhesive formulations
ATE20532T1 (de) Hitzehaertbare ueberzugsmittel und deren verwendung.
CA1173454A (en) Alkoxysilanes and method for making
JPH10139930A (ja) 反応性粒子
WO2011015525A1 (fr) Polymeres supramoleculaires et compositions a base desdits polymeres
CN1260207C (zh) 碱性氨基酸衍生物
JPH1112288A (ja) ケイ素化合物およびその製造方法
CN103755733B (zh) 一种含非对称取代脲的功能性有机硅氧烷及其制备方法
EP0290602A1 (en) METHOD FOR TREATMENT OF SMALL MINERALS AND PRODUCTS MADE THEREOF.
JPH1112426A (ja) 樹脂組成物
JPH08325276A (ja) 新規アルコキシシラン化合物とその用途
JPWO2008041772A1 (ja) 籠状シルセスキオキサン化合物の粉体の製造方法
JPH02150426A (ja) 表面処理されたポリメチルシルセスキオキサン粉末
JP4376540B2 (ja) 金属表面修飾剤および新規含硫黄化合物
JPH10139924A (ja) 相溶化剤およびその製造方法
JP4993347B2 (ja) ホスホリルコリン基含有シラン化合物の製造方法
JP6483583B2 (ja) 1,3,4,6−テトラキス(アミノアルキル)グリコールウリル化合物、合成方法およびエポキシ樹脂用硬化剤
CN1144820C (zh) 缩合物的制备方法
JP4948564B2 (ja) 含窒素有機珪素化合物およびその製造方法
KR101129784B1 (ko) N-(2-벤조티아졸설포닐) 아지리딘 단량체, 중합체 및 그의제조방법
JP3325172B2 (ja) 有機フッ素化合物
JP2024163968A (ja) ゴム加硫物の製造方法
JP2732989B2 (ja) ポリオキサゾリン変性シランおよびその製造方法
JP2022510062A5 (ja)