JPH111325A - ガラスの製造方法および製造装置 - Google Patents

ガラスの製造方法および製造装置

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JPH111325A
JPH111325A JP15368597A JP15368597A JPH111325A JP H111325 A JPH111325 A JP H111325A JP 15368597 A JP15368597 A JP 15368597A JP 15368597 A JP15368597 A JP 15368597A JP H111325 A JPH111325 A JP H111325A
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sol
gelling
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glass
gel
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Kunihisa Koo
邦寿 小尾
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    • C—CHEMISTRY; METALLURGY
    • C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00—Other methods of shaping glass
    • C03B19/12—Other methods of shaping glass by liquid-phase reaction processes

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境からの水分の混入を防止して、ゲルが割
れたり、歪んだりすることなく安定した品質のガラスを
製造する。 【解決手段】 金属アルコキシドを原料として、ゾルを
調整し、このゾルをゲル化容器に分注してゲル化させ、
その後、乾燥、焼成する方法であって、ゾルを調整する
環境及びゾルを分注する環境の雰囲気を低湿度状態とす
ることにより、環境からの水分の混入を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゾルゲル法によっ
てガラスを製造する製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ゾルゲル法によるガラスの合成は、原料
としての金属アルコキシドと、溶媒としてのアルコール
と、加水分解反応のための水および触媒とを撹拌して混
合し、ゾルを調製する工程と、このゾルをゲル化させる
工程と、このゲル中の溶媒を除去してドライゲルとする
乾燥工程と、このドライゲルを無孔化する焼結工程とに
よってなされている。
【0003】上述した乾燥工程あるいは焼結工程におい
ては、ゲルが割れたり、歪むことがないような最適の条
件を設定して乾燥および焼成が行われる。しかし、細心
の注意を払っても乾燥あるいは焼成途中でゲルが割れた
り、歪むことがある。また、同一の乾燥条件あるいは焼
結条件であっても、特定のロットだけゲルが割れたり、
歪むことがある。さらに、割れたり、歪むことなく焼成
が完了して作製されたガラスにおいても、その中に光が
異常に屈折する部分が存在するため、均一なガラスにな
っていないことがある。
【0004】このようなゲルが割れたり、歪むことを防
止する様々な形状の乾燥用容器および乾燥方法あるいは
焼成方法および焼成条件が提案されている。例えば、収
縮が自由な状態でゲルの上部を吊り下げて保持する懸垂
治具を使用して乾燥したり、円筒形の乾燥用容器にゲル
を入れて回転しながら乾燥する方法が開発されている。
また、ゾルに添加する触媒として、酸および塩基の両方
を用いたり、シリカ微粉末を添加するなどによって、ゾ
ルの組成やゾルの調製方法を工夫している。
【0005】特公平5−56292号公報では、ゾル溶
液の加水分解反応を減圧下で行うガラスの製造方法が示
されている。又、特開平5−286725号公報では、
ゾルを撹拌混合して反応させる加水分解反応を、10〜
15℃に冷却して行うシリカガラスの製造方法が示され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のようなゲルが割
れたり、歪むことを防止ために開発された様々な形状の
乾燥容器および乾燥方法、あるいは焼結方法および焼成
条件は、いずれもロット間の品質のばらつきを考慮して
おらず、常に一定の品質のガラスを多量に製造すること
ができず、多量生産には不向きとなっている。又、これ
らによって製造した場合、均一なガラスになっていない
ことがあり、画一的に適用することができない不便さが
ある。
【0007】特公平5−56292号公報の方法では、
減圧によってゾルおよびゲル中に泡が残ることを防止す
ることが可能であるが、減圧することによって揮散し易
いゾルの成分、例えば溶媒として添加するアルコールな
どが揮発して、ゾルの組成が変化する問題がある。
【0008】特開平5−286725号公報の方法で
は、冷却することによって乾燥ゲル(ドライゲル)のク
ラックの発生を抑制し、焼成して得られるガラスも割れ
が少なくなるが、加水分解反応の温度が低いため、ゾル
がゲル化するのに長時間を要し、生産性が著しく低下す
る問題がある。
【0009】本発明は、このような従来の問題点を考慮
してなされたものであり、ゾルゲル法によってガラスを
製造する際に、品質が安定し、しかも量産ができる製造
方法および製造装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の製造方法は、金属アルコキシドを
原料としてゾルを調製し、このゾルをゲル化容器に分注
してゲル化させた後、乾燥し、焼成するゾルゲル法によ
るガラス製造方法において、前記ゾルを調製する環境及
び調製したゾルを分注する環境の雰囲気を低湿度状態と
することを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の発明であっ
て、前記ゾルを調整する環境及び調整したゾルを分注す
る環境の雰囲気は、絶対湿度が0.2g/m3 以下であ
ることを特徴とする。
【0012】請求項3の発明の製造装置は、金属アルコ
キシドを原料としてゾルゲル法によりガラスを製造する
製造装置において、前記原料を混合して作製したゾルか
ら一定以上の大きさの物質を除去する濾過装置と、濾過
したゾルをゲル化容器に分注する分注装置と、前記ゲル
化容器を一定温度に保つ恒温装置と、ゾルを調整する環
境及びゾルを分注する環境の雰囲気を低湿度状態に保つ
密閉系とを備えていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のガラスの製造方法では、
原料としての金属アルコキシド等と、溶媒としてのアル
コール等と、金属アルコキシド等を加水分解するための
水および加水分解反応を促進するための触媒並びに光学
特性を調製するための金属成分とを撹拌混合してゾルを
調製する。
【0014】金属アルコキシドは非常に反応性に富み、
特に水分によって加水分解しやすい。このため撹拌混合
を行っている環境からの水分がゾル中に溶け込むことに
よって、予期せぬ反応が進みゾルの粘度が急激に大きく
なったり、大きな結晶が生成することがある。このこと
はゾルを調製する工程ばかりでなく、調整したゾルをゲ
ル化容器に分注するときも同様である。本発明ではゾル
を調製する環境および調製したゾルを分注する環境の雰
囲気を低湿度状態で行うものである。低湿度状態とする
ことにより環境からの水分がゾル中に溶け込むことを防
止することができる。低湿度条件としては、0.2g/
m3 以下の絶対湿度に保つことが良好である。
【0015】金属アルコキシドとしてはテトラメトキシ
シラン、テトラエトキシシラン、テトラ−nブトキシチ
タンなどを選択でき、アルコール等としてはメタノー
ル、エタノール、ブタノール、アセトン等を選択でき、
触媒としては塩酸、酢酸、アンモニア、ピペラジン等を
選択でき、特定の金属成分としては酢酸鉛、酢酸バリウ
ム等を選択することができる。
【0016】以上のようにして調整したゾルを所望の形
状のゲル化容器に注入して、室温あるいは50℃前後に
加温し、ゼリー状にゲル化させる。このときゲル化容器
を恒温に保持する。さらに好適には、注入する時のゲル
の液温とゲル化容器の温度とを一致させる或いは近い温
度とすることが良好である。
【0017】注入する時のゾルの液温とゲル化容器の温
度が著しく異なる、例えばゲルの液温が40℃、ゲル化
容器の温度が20℃のような場合、ゾルの外側と内側に
温度ムラが発生し、これにより屈折率のムラがゾル内部
にできる。この状態でゲル化した際には、乾燥および焼
成したガラスに屈折率のムラが残り、光が不本意に屈折
する問題が発生する。これに対し、注入する時のゲルの
液温とゲル化容器の温度を極力、一致させると、ゲル内
部に温度ムラが発生せず、均一なゲル、ひいては均一な
ガラスを製造できる。
【0018】ゲル化を促進するため、室温あるいは50
℃前後に加温することができるが、この時もゾル内部に
温度ムラが発生しないように、できるだけゆっくり加温
することが望ましい。この加温はゾルの粘度が大きくな
り、あまり流動しなくなった後から開始することが良好
である。
【0019】ゲル化容器の形状は円筒形、箱形、多角形
あるいはガラス化した際に付与させたい模様を有した形
状で、且つゾルが保持できる有底形状であれば制限はな
い。ゲル化容器の材料としては、後工程でゲルをゲル容
器から取り出すことから、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリプロピレン、TPX(ポリメチルペンテン)あ
るいは内面をシリコーンで表面処理したPEEK(ポリ
エーテルエーテルケトン)の低摩擦性樹脂が良好であ
る。
【0020】金属成分を添加した場合においては、ゲル
化させた後に、必要に応じてゲル中に金属成分を固定す
るため、金属成分の溶解度が低い溶液を容器に収納し、
この溶液中にゲルを浸漬して金属成分の微結晶をゲル内
部に析出させる。
【0021】次に、ゲル内部の溶液を乾燥させてドライ
ゲルとする。この乾燥の前に、乾燥し易くするため、ゲ
ル内部の溶液を揮発性の高い溶液で置換する工程を挿入
することができる。揮発性の高い溶液としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノールな
ど、ゲル内部の溶液と相溶し、ゲルに悪影響がなく、且
つ揮発性の高い溶液であれば良い。
【0022】乾燥では通常、室温から徐々に昇温して、
最終的に150℃前後まで加熱して、ゲル中に含まれる
溶媒および水を気化させ、ゲルを乾燥させる。この時、
ゲルは溶媒および水を放出し、且つ縮重合反応をするた
め体積が収縮する。これに対し、ゲルが割れたり、歪む
ことがないように様々な形状の乾燥容器および乾燥方法
が従来より提案されているので、これらの中から最適な
ものを選択して使用することができる。
【0023】ゲルの乾燥の後、乾燥させたゲルを乾燥用
容器から取り出して焼結する。この場合、ゲル中に存在
している金属アルコキシドの種類や量、添加した金属成
分あるいは触媒などの種類などにより、焼結スケジュー
ルは異なるが、通常600〜1300℃程度まで昇温し
て、残ったゲル中の溶媒等および水を気化させるととも
に、縮重合反応を進行させて無孔化することにより均一
なガラスとする。
【0024】本発明のガラスの製造装置は、以上のよう
なガラスの製造方法を実現し、ロット間の品質のばらつ
きがなく、常に一定の品質のガラスを多量に製造でき、
多量生産に好適な装置である。
【0025】かかる製造装置は、金属アルコキシドを有
した原料を混合して作製したゾルから一定の大きさ以上
の物質を除去する濾過装置と、濾過したゾルをゲル化容
器に分注する分注装置と、このゲル化容器を一定温度に
保つ恒温装置と、ゾルを調製する環境および調製したゾ
ルを分注する環境の雰囲気を低湿度状態に保つ密閉系と
を備えるものである。
【0026】濾過装置は、ガラスの原料を混合撹拌する
ための混合装置と分注装置との間に挿入されており、配
管によってそれぞれの装置に接続されている。この濾過
装置は、濾紙あるいはメンブレンフィルタなどのフィル
タ類によって一定の大きさ以上の物質を取り除くもので
ある。フィルタ類のポアサイズは好ましく10μm以下
が良い。
【0027】分注装置は、混合されたゾルを混合装置か
らゲル化容器に1つずつ注入するため、輸液機能と、注
入口およびゲル化容器を移動させる駆動機能およびゾル
を一定量計り取る計量機能を有している。例えば貯液タ
ンクに混合したゾルを貯めて精密に吐出可能なディスペ
ンサーなどによりゲル化容器の1つに注入し、次に注入
口を別のゲル化容器に移動させて次々に分注する構造の
装置を使用することができる。
【0028】恒温装置は、ゲル化容器の全てを一定温度
に保つため、10〜60℃の範囲の温度調節機能を有し
ている。
【0029】密閉系は以上の混合装置、濾過装置および
分注装置を内部に備えるものであり、外部の環境とガラ
スの製造環境とを遮断し、水分およびゴミの混入を防止
し、常に低湿度の環境に保つと共に、ガラスの原料が外
部環境に漏洩することを防止して作業環境を保つ。この
密閉系は、さらに製造終了後に製造装置内に残った原料
のガスなどを排気するためのダクトを有している。
【0030】本発明の製造装置は、以上の構成以外に、
さらにガラスの原料をそれぞれ一定量だけ計る秤量計
と、秤量した原料を混合し、ゾルを調製する混合装置を
備えることができる。秤量計は、質量を測定する質量計
あるいは流量を測定する流量計を使用することができ、
金属アルコキシド、溶媒および触媒などガラスの原料を
計り取る。混合装置は、プロペラ、あるいはマグネット
撹拌子などを用いて撹拌して混合するミキサー、あるい
は混合容器自体が回転あるいは振動して混合するボール
ミルや遠心混合機などであり、ガラスの原料を均一に混
合する。
【0031】(実施の形態1)図1は、本発明の製造装
置の一実施形態を示す。この装置は、原料がそれぞれ貯
留される複数の原料容器11、12、13と、原料容器
11、12、13から供給される原料を秤量する秤量計
2と、輸液装置3によって秤量計2と連結された混合装
置4とを有している。混合装置4は、内部にプロペラ等
の撹拌素子41を備えている。
【0032】混合装置4には、フィルター51を備えた
濾過装置5が連結され、濾過装置5には分注装置6が連
結されている。分注装置6は、濾過装置5で濾過された
ゾルを貯留する貯液タンク62と、貯液タンク62内の
ゾルを一定量ずつ分注するための制御部61とを有して
いる。この分注装置6からのゾルは、複数のゲル化容器
7に分注される。かかるゲル化容器7は恒温装置8内に
設けられることにより、一定温度の保たれている。
【0033】以上の秤量計2、輸液装置3、混合装置
4、濾過装置5、分注装置6及び恒温装置8は、密閉系
9内に配置されるものである。この密閉系9は、複数の
ダクト91、92を有している。
【0034】次に、この実施の形態によるガラスの製造
を説明する。原料容器11に収容されているテトラメチ
ルシリケート12.3g、原料容器12に収容されてい
るエタノールを207.30g、原料容器13に収容さ
れている0.01規定の塩酸水溶液72.0gをそれぞ
れ秤量計2によって秤量し、それぞれの原料容器から輸
液装置3によって混合装置4まで輸液した。輸液された
原料は混合装置4のポリプロピレン製の容器からなる混
合装置4内において、撹拌素子41によって1時間撹拌
され、十分均一なゾルに混合された後、濾過装置5に装
着されているポアサイズ5μmのフィルタ類51を通っ
て濾過される。この濾過の後、分注装置6の貯液タンク
62に移す。
【0035】貯液タンク62のゾルは輸液機能と計量機
能を有する分注装置6の制御部61によって一定量ず
つ、内径40mmのポリプロピレン製のゲル化容器7に
分注した。ゲル化容器7は恒温装置8によって35℃に
保持されている。
【0036】以上の秤量計2、配管および輸液装置3、
混合装置4、濾過装置5、分注装置6およびゲル化容器
7は密閉系9内で絶対湿度0.2g/m3 以下に保持さ
れている。
【0037】そして、振動を加えないようにゲル化容器
7を1日間静置してゾルをゲル化させた後、さらに恒温
装置8によって60℃までゆっくり加温して2日間静置
してゲルを熟成させた。ゲルの熟成の後、密閉系9のダ
クト91、92を開き、原料から揮発した残余のガスを
廃棄した後、ゲル化容器7を取り出した。そして、ゲル
化容器7から熟成したゲルを取り出し、アセトンが満た
されている容器に1日間浸漬させた。
【0038】次に、ゲルをアセトンの浸漬から取り出
し、内径38mmのTPX製の乾燥用容器に移した。こ
の乾燥用容器を50℃から150℃まで5日間かけて加
温して、ゲルを乾燥したところ、割れたり、歪みのない
ドライゲルを得ることができた。最後に、このドライゲ
ルを乾燥用容器から取り出して、900℃まで昇温して
焼成することによりガラスを作製した。このガラスは割
れやひびがなく、光が内部で異常に屈折することのない
均一で透明なガラスであった。
【0039】(実施の形態2)原料容器11に収容され
ているテトラメチルシリケートとテトラブチルチタネー
トとの重量比5:2の混合物を180.4g、原料容器
12に収容されているエタノールを207.30g、原
料容器13に収容されている0.01規定の塩酸水溶液
72.00gを、それぞれ秤量計2で秤量し、それぞれ
の原料容器から輸液装置3によって混合装置3まで輸液
した。
【0040】以下の操作は実施の形態1と同様である。
すなわち、混合装置4のポリプロピレン製の容器内で、
撹拌部41によって原料を1時間撹拌し、十分均一なゾ
ルに混合し、濾過装置5に装着されているポアサイズ5
μmのフィルタ類51で濾過した後、分注装置6の貯液
タンク62に移した。
【0041】貯液タンク62のゾルは輸液機能と計量機
能を有する分注装置6の制御部61によって一定量ず
つ、内径40mmのポリプロピレン製のゲル化容器7に
注入した。このゲル化容器7は恒温装置8によって25
℃に保持した。以上の秤量計2、配管および輸液装置
3、混合装置4、濾過装置5、分注装置6およびゲル化
容器7は密閉系9内で絶対湿度0.2g/m3 以下に保
持した。
【0042】そして、ゲル化容器7を振動を加えないよ
うに1日間静置してゲル化させた後、恒温装置8によっ
て60℃までゆっくり加温し、2日間静置してゲルを熟
成させた。その後、密閉系9のダクト91、92を開
き、原料から揮発したガスを廃棄した後、ゲル化容器7
を取り出た。さらに、ゲル化容器7から熟成したゲルを
取り出し、濃度10重量%の塩酸水溶液に8時間浸漬し
て、チタニウムを塩酸水溶液に一部溶解させることによ
って、ゲルの周辺部から中心部にかけてチタニウムの濃
度分布をゲルに付与させた。
【0043】このゲルをエタノールに8時間浸漬して濃
度分布を固定し、さらに2−ペンタノールが満たされて
いる容器に2日間浸漬させた。
【0044】次に、ゲルを2−ペンタノールの浸漬から
取り出し、内径38mmのTPX製の乾燥用容器に移し
た。以下実施の形態1と同様に、ゲルを乾燥したとこ
ろ、割れたり、歪みのないドライゲルを得た。最後に、
ドライゲルを乾燥用容器から取り出して、1000℃ま
で昇温して焼成することによって、屈折分布が付与され
たガラスを作製した。作製されたガラスは割れやひびが
なく、光が内部で異常に屈折することがなく、所望の屈
折率分布型ガラスであった。
【0045】(比較例1)実施の形態1と同一の原料お
よび組成によってゾルを調製し、実施の形態1と同一の
方法で濾過および分注した。ただし、密閉系9を駆動す
ることなく、ゾルを調製する環境および調製したゾルを
分注する環境の雰囲気を絶対湿度14g/m3 で行っ
た。このため分注終了時には、加水分解反応が進行しす
ぎてゾルの粘度が上昇した。その後、このままでゲル化
から焼成まで実施の形態1と同一の方法によりガラスを
作製した。しかし、乾燥途中でひび割れが入り、不良の
ゲルが多く発生した。
【0046】(比較例2)実施の形態1と同一の原料お
よび組成によってゾルを調製し、濾過および分注まで行
った。又、ゾルを調製する環境および調製したゲルを分
注する環境の雰囲気が絶対湿度0.2g/m3 以下に保
った、ただし、ゲル化容器7に対しては、恒温装置8を
駆動させず、環境の成り行きに任せた。分注時のゾルの
温度は35℃で、ゲル化容器7の表面温度は22℃であ
り、13℃の温度差があった。このままゲル化から焼成
まで実施の形態1と同一の方法で行いガラスを作製し
た。しかし、焼成の完了したガラスの内部で光が異常に
屈折する部分が存在し、例えば、直線をガラスを通して
観察したところ、凸凹状あるいは曲線状に観察された。
【0047】以上の本発明は、以下の発明を包含するも
のである。 (1) 金属アルコキシドを原料としてゾルを調製し、
このゾルをゲル化容器に分注してゲル化させた後、乾燥
し、焼成するゾルゲル法によるガラス製造方法におい
て、前記ゲル化容器を恒温に保持してゲル化することを
特徴とするガラスの製造方法。
【0048】(2) 金属アルコキシドを原料としてゾ
ルゲル法によりガラスを製造する製造装置において、前
記原料の一定量を秤量する秤量計と、秤量した原料を混
合してゾルを調整する混合装置と、調整したゾルから一
定以上の大きさの物質を除去する濾過装置と、濾過した
ゾルをゲル化容器に分注する分注装置と、前記ゲル化容
器を一定温度に保つ恒温装置と、ゾルを調整する環境及
びゾルを分注する環境の雰囲気を低湿度状態に保つ密閉
系とを備えていることを特徴とするガラスの製造装置。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
製造方法によれば、ゾルを調整する環境及びゾルを分注
する環境を低湿度状態とするため、環境から水分がゾル
中に溶け込むことを防止でき、その後の乾燥及び焼結で
ゲルが割れたり、歪むことがなくなる。又、品質がばら
つくことのない安定したガラスを多量に製造することが
できる。
【0050】請求項2の発明によれば、絶対湿度が低い
ため、上述したガラス製造を確実に行うことができる。
【0051】請求項3の発明の製造装置によれば、密閉
系がゾルを調整する雰囲気及びゾルを分注する雰囲気を
低湿度状態に保つため、水分が環境からゾルに溶け込む
ことがなく、安定した品質のガラスの製造に使用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造装置の模式図である。
【符号の説明】
11、12、13 原料容器 2 秤量計 3 輸液装置 4 混合装置 5 濾過装置 6 分注装置 7 ゲル化容器 8 恒温装置 9 密閉系

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属アルコキシドを原料としてゾルを調
    製し、このゾルをゲル化容器に分注してゲル化させた
    後、乾燥し、焼成するゾルゲル法によるガラス製造方法
    において、 前記ゾルを調製する環境及び調製したゾルを分注する環
    境の雰囲気を低湿度状態とすることを特徴とするガラス
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ゾルを調整する環境及び調整したゾ
    ルを分注する環境の雰囲気は、絶対湿度が0.2g/m
    3 以下であることを特徴とする請求項1記載のガラスの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 金属アルコキシドを原料としてゾルゲル
    法によりガラスを製造する製造装置において、 前記原料を混合して作製したゾルから一定以上の大きさ
    の物質を除去する濾過装置と、濾過したゾルをゲル化容
    器に分注する分注装置と、前記ゲル化容器を一定温度に
    保つ恒温装置と、ゾルを調整する環境及びゾルを分注す
    る環境の雰囲気を低湿度状態に保つ密閉系とを備えてい
    ることを特徴とするガラスの製造装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2022039263A1 (ja) * 2020-08-20 2022-02-24

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JPWO2022039263A1 (ja) * 2020-08-20 2022-02-24
WO2022039263A1 (ja) * 2020-08-20 2022-02-24 株式会社カワタ 被膜溶液製造方法および被膜形成方法

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