JPH11132661A - 乾燥炉壁面の被処理体貫通部シール装置 - Google Patents

乾燥炉壁面の被処理体貫通部シール装置

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JPH11132661A
JPH11132661A JP29602997A JP29602997A JPH11132661A JP H11132661 A JPH11132661 A JP H11132661A JP 29602997 A JP29602997 A JP 29602997A JP 29602997 A JP29602997 A JP 29602997A JP H11132661 A JPH11132661 A JP H11132661A
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opening
gas
drying furnace
seal box
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律 中谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イナート方式の乾燥炉内の圧力バランスの変
化に対して、バランスの矯正を行なうためのシール装置
により、窒素ガスの供給量の低減と高濃度の溶剤を含ん
だガスの放出の低減を行なうことができるようにする。 【解決手段】 乾燥炉2の壁面に設けられた被処理体1
が貫通し得る第1の開口部4を通るガスの流通を減少す
るための、乾燥炉壁面の被処理体貫通部シール装置であ
る。乾燥炉2の第1の開口部4に連通して設けられてお
り、被処理体1が貫通し得る第2の開口部37を有する
シールボックス5と、シールボックス5の第2の開口部
37に連通して設けられており被処理体1が貫通し得る
第3の開口部18を有する圧力調整室9と、シールボッ
クス5内に不活性ガスを供給する手段と、圧力調整室9
内に空気を供給および/または排除する手段と、第1の
開口部4を通るガスの流通を検知する手段と、検知した
ガスの流通量を低減するための圧力調整室9の圧力調整
手段と、を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾燥炉内雰囲気ガ
スを不活性ガスで実質的に置換し、且つ乾燥炉内の溶剤
濃度を高濃度に保持したイナート乾燥炉において、被処
理体が貫通し得る乾燥炉の開口部からの外気の侵入およ
び炉内ガスの漏洩を効率良く抑え、不活性雰囲気を保持
するためのシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、溶剤を含有する被処理体(例
えば、顔料等の固形成分を溶剤中に分散させた塗工液を
塗布した基材など)を帯状ウェブ式、または連続コンベ
ア式などの搬送手段により連続的に乾燥炉に導入し、塗
工液中の溶剤を加熱して蒸発させる乾燥装置が、種々の
産業分野において広範囲に使用されている。
【0003】このような乾燥装置において、一般に溶剤
含有被処理体を空気中で乾燥する方式(エアーモード)
により乾燥を行なっているが、他方、特公昭55−36
389号公報に記載のように、乾燥炉内の雰囲気を窒素
ガス等の不活性ガスで置換し、酸素濃度を低下すること
により、蒸発した溶剤ガスの爆発・燃焼の発生を防止し
ながら、雰囲気中の溶剤濃度を安全に上昇させる乾燥炉
が開示されている。
【0004】ところで、乾燥炉には内部雰囲気を外気と
連通した被処理体が貫通する開口部を有する(以下乾燥
炉開口部とする)。
【0005】したがって、前記不活性ガス雰囲気(イナ
ートモード)方式の乾燥炉において、開口部からの外気
侵入による酸素濃度の上昇は、高濃度の有機溶剤ガスに
よる爆発・燃焼の危険を伴う。
【0006】したがって、イナート方式の乾燥炉は、乾
燥炉開口部の間隙をスライド板等により出来るだけ狭く
し外気の侵入を抑え、また乾燥炉開口部の被処理体に窒
素ガスをスリット状に吹き付けることにより、内部のガ
スと外気とを遮断するシール装置も考案されている。一
方、乾燥炉内の乾燥用及び被処理体搬送(フローティン
グ)用のための吹出しノズルからの吹出しガスが被処理
体の表面に沿って移動するガスの動圧を抑えるために、
吹出しノズルから乾燥炉開口部までの距離をとり動圧を
緩衝する空間(バッファーゾーン)を乾燥炉開口部に設
けたり、またその他種々のシール構造が考案されてい
る。
【0007】この様に窒素ガスによりイナート化された
乾燥炉内の空間は、吹出しノズルからの乾燥風発生用の
ガスの循環による圧力バランスの影響で、乾燥炉開口部
からのガスの出入りが発生する。イナート方式の乾燥炉
は、基本的に密閉循環系による溶剤の回収を組み込むた
め物質収支的に均一であり、一方の乾燥炉開口部よりガ
スが出ると反対側の乾燥炉開口部よりガスを吸込むよう
な乾燥炉内でのガスの流れが発生し、その結果乾燥炉内
のガスの吸込み側から酸素濃度が上昇し、反対側の乾燥
炉開口部より溶剤を含んだ窒素ガスが吹き出す状態とな
る。
【0008】通常、イナート雰囲気が維持される空間で
は、乾燥炉開口部に設けたシール装置に供給される窒素
ガス量と、乾燥炉の出入りガス量との質量バランスを確
立させているが、ガスの流れが大きい場合はイナート雰
囲気の維持が困難となる。
【0009】また、一般にイナート方式の乾燥炉は、溶
剤濃度を爆発下限界(LEL)を越えて運転しても爆発
や燃焼の危険がないので、密閉循環系溶剤回収方式(特
公平3−25228号公報に記載)における溶剤ガスの
凝縮回収を効率良く行うために、乾燥炉内の溶剤濃度
は、ある程度高い濃度(LEL〜約30モル%の範囲
内)で運転される。従って、このような高濃度の溶剤ガ
スを含んだ窒素ガスが乾燥炉開口部より流出した場合、
周辺の換気が不十分であると作業環境を悪化させたり、
最悪の場合、滞留した溶剤ガスにより爆発の危険があ
る。
【0010】この対策として特公平8−7025号公報
には、被処理体に接近させて先端を炉内側に折り曲げた
シール板により、乾燥炉開口部から被処理体表面に沿っ
て乾燥炉外に流出するガスの吹出しを抑えるシール構造
が開示されている。しかしこの方法では、シール板を被
処理体にかなり接近させなければ効果が現れないが、吹
出しノズルからの乾燥風吹出しによる被処理体の波打ち
に対し、シール板が接触しないようにある程度の間隙を
設けなければならない。特に上下の吹出しノズルからの
吹出しにより被処理体をフローティングさせる形状のも
のは、この間隙をより大きくとる必要が有る。このよう
に、シール板によるシール構造では、漏洩ガスを充分に
抑える事は困難である。
【0011】また、乾燥炉内空間の質量バランスをある
一定条件で維持することが出来ても、乾燥炉内の圧力バ
ランスに変化が生じたり、開口部周辺の外気の圧力に変
化が生じた場合には、乾燥炉内空間の質量バランスの維
持が崩れる。
【0012】また、被処理体の処理速度(走行速度)が
速い(例えば、100m/分以上)の場合は、被処理体
表面の摩擦力(ドラグ力)による慣性で、被処理体とと
もに乾燥炉内空間に同伴される空気により、乾燥装置内
の圧力バランスが変化しイナート雰囲気の維持が崩れる
ことがある。
【0013】特に、処理速度の大幅な変化や、被処理体
材質の変更により表面摩擦力による同伴ガス移動量の変
化に伴う圧力バランスの変化に追従できない問題があ
る。
【0014】結果的に、このような圧力バランスの変化
により、乾燥炉内に外部空気中の酸素が入り込み、イナ
ート雰囲気の維持のために、過剰な窒素ガスの供給を余
儀なくされているケースが有り、窒素ガスの消費による
ランニングコストのアップを引き起こす。
【0015】前記した特公平8−7025号公報には、
乾燥炉壁面の乾燥炉開口部に連通するシールボックスを
設け、該シールボックスに排気路および不活性ガス供給
路を設けると共に、シールボックスから乾燥炉内への循
環路を設けた構成が開示されているが、この循環路は単
に過剰なガスを乾燥炉内に戻すためのものであり、前記
したように乾燥炉内の圧力バランスの変化に追従できな
いという問題が依然として残っている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するためになされたものであり、その目的とすると
ころは、上記乾燥炉内の圧力バランスの変化に対して、
バランスの矯正を行なうためのシール装置により、窒素
ガスの供給量の低減と高濃度の溶剤を含んだガスの放出
の低減を行なうことができる乾燥炉壁面の被処理体貫通
部シール装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の乾燥炉壁面の被
処理体貫通部シール装置は、乾燥炉の壁面に設けられた
被処理体が貫通し得る第1の開口部を通るガスの流通を
減少するための、乾燥炉壁面の被処理体貫通部シール装
置であって、該乾燥炉の該第1の開口部に連通して設け
られており、該被処理体が貫通し得る第2の開口部を有
するシールボックスと、該シールボックスの外側に配設
された第3の開口部を有する圧力調整室と、該シールボ
ックス内に不活性ガスを供給する手段と、該第1の開口
部を通るガスの流通を検知する手段と、検知したガスの
流通量を低減するための該圧力調整室の圧力調整手段
と、を具備し、そのことにより上記目的が達成される。
【0018】また、本発明の他の乾燥炉壁面の被処理体
貫通部シール装置は、乾燥炉の壁面に設けられた被処理
体が貫通し得る第1の開口部を通るガスの流通を減少す
るための、乾燥炉壁面の被処理体貫通部シール装置であ
って、該乾燥炉の該第1の開口部に連通して設けられて
おり、該被処理体が貫通し得る第2の開口部を有するシ
ールボックスと、該シールボックス内に設けられてお
り、該被処理体が貫通し得る該第2の開口部を共有する
圧力調整空間と、該シールボックス内に不活性ガスを供
給する手段と、該圧力調整空間内に空気を供給および/
または排除する手段と、該第1の開口部を通るガスの流
通を検知する手段と、検知したガスの流通量を低減する
ための該圧力調整空間の圧力調整手段と、を具備し、そ
のことにより上記目的が達成される。
【0019】一つの実施態様では、前記第1の開口部を
流通するガスの流通を検知する手段が、前記シールボッ
クス内の第1の開口部側と圧力調整室内との圧力差信号
または乾燥炉内の入口側及び出口側の酸素濃度計測定値
の偏差信号により行われる。
【0020】一つの実施態様では、前記第1の開口部を
流通するガスの流通を検知する手段が、前記シールボッ
クス内と前記圧力調整空間内の圧力差信号または乾燥炉
内の入口側及び出口側の酸素濃度計測定値の偏差信号に
より行われる。
【0021】一つの実施態様では、前記ガス流通量の調
整手段が、前記圧力調整室内または圧力調整空間内への
空気の供給手段に設けられた給気調整弁および/または
排除手段に設けられた排気調整弁の開閉により行われ
る。
【0022】一つの実施態様では、前記ガス流通量の調
整手段が、前記シールボックス内のガスをファンで乾燥
炉内に戻す配管に設置した吸引ガス調整弁で圧力を調整
することにより行われる。
【0023】一つの実施態様では、前記ガス流通量の調
整手段が、乾燥炉に接続されたイナート方式による溶剤
回収装置におけるシールボックスヘのガスの流出入量調
整手段である。
【0024】次に、本発明の作用について説明する。
【0025】通常、気体は圧力の高い方より低い方へ移
動する。そのため乾燥炉内の圧力が外部の圧力より高い
場合は、乾燥炉開口部を通って内部より外部に向かって
ガスが流出し、逆の場合は逆方向にガス(一般には、外
部空気)が流れる。この圧力差が例えば、1mmAqで
あれば、約4m/secの流速でガスが移動し、この圧
力差はガスの流速の2乗に比例する。一般に、イナート
雰囲気の維持を行なうためには、被処理体上下の開口間
隙を10mm(間隙は出来るだけ狭い方が好ましい)に
仕切った場合のガス移動量が1m/sec以下(好まし
くは0.5m/sec以下)にする必要が有る。
【0026】したがって、これに見合った圧力差以下に
バランスを維持する事により、乾燥炉開口部への少量の
窒素ガス供給でイナート雰囲気を維持することが出来
る。
【0027】第1の発明においては、シールボックスの
外側に設けた圧力調整室内に不活性ガスを供給しつつ、
乾燥炉の第1の開口部を通るガスの流通を検知手段で検
知して、そのガスの流通量を調整手段によって低減する
ようにすることにより、乾燥炉内の圧力バランスを所定
の値以下に維持する事ができ、乾燥炉開口部への少量の
窒素ガス供給でイナート雰囲気を維持することが出来
る。
【0028】また、第2の発明においては、シールボッ
クス内に不活性ガスを供給し、第1の開口部を通るガス
の流通を検知手段で検知してそのガスの流通量を低減す
るための調整手段によって、圧力調整空間内に空気を供
給および/または排除することにより、乾燥炉内の圧力
バランスを所定の値以下に維持する事ができ、乾燥炉開
口部への少量の窒素ガス供給でイナート雰囲気を維持す
ることが出来る。
【0029】
【発明の実施の形態】
(実施例1)本発明を実施例に基づいて具体的に説明す
る。
【0030】図1は、本発明の基本的実施態様を示し
た、乾燥炉出口側の被処理体貫通部における、シール装
置の一実施例の断面図である。
【0031】本実施例のシール装置は、乾燥炉2の壁面
に設けられた、被処理体1が貫通し得る第1の開口部4
から炉内ガスの流通を減少するためのものであり、該シ
ール装置は、該乾燥炉2の該第1の開口部4に連通する
よう、該乾燥炉2の壁面に設けられたシールボックス5
と、該シールボックス5の下流側に設けられた圧力調整
室9、を有する。該圧力調整室9はシールボックス5を
覆うようにシールボックス5の外側に配設されている。
【0032】該シールボックス5には被処理体1が貫通
し得る第2の開口部37が、上記乾燥炉2の第1の開口
部4と対応して形成され、また圧力調整室9にも同様に
被処理体1が貫通し得る第3の開口部18が形成されて
いる。
【0033】該シールボックス5内に不活性ガスを供給
する手段として、窒素ガス供給配管6がシールボックス
5に接続されている。また、該シールボックス5内部に
は、被処理体1の表面、裏面に向けてその走行方向に対
し任意の角度で吹き付けるためのオリフィス7a,7b
が上下にそれぞれ設けられている。さらに、シールボッ
クス5の外側には、第2の開口部37を開閉し得るスラ
イド板8a,8bが上下に設けられている。これらのス
ライド板8a,8bによって、被処理体1の走行に影響
が出ない範囲で出来るだけ第2の開口部37の間隙を狭
めることが好ましい。
【0034】また、圧力調整室9内に空気を供給および
排除する手段として、給気調整弁16を有する給気管1
0と、排気調整弁17を有する排気管11が該圧力調整
室9にそれぞれ接続されている。
【0035】そして、該シールボックス5内に配置され
た圧力検知部12と、圧力調整室9内に配置された圧力
検知部13における両圧力の差圧を差圧計14にて測定
し、その信号と制御部15に設定した値(基本的に設定
差圧は0)との偏差により、給気調整弁16と排気調整
弁17を操作して流量を調整し(給気又は排気のどちら
か一方の調整でも可能)、圧力調整室9内の圧力をコン
トロールし、シールボックス5の第2の開口部37から
のガスの吹出し(もしくは空気吸込み)を抑えるように
構成されている。
【0036】この圧力調整室9においても給気、排気に
より圧力調整を行なうため、被処理体1が貫通し得る第
3の開口部18の断面積を小さくすることが好ましく、
シールボックス5と同様にその開口部18にスライド板
19a,19bが開閉可能に設けられている。
【0037】上記構成のシール装置を備えたイナート方
式の乾燥装置において、被処理体1は、窒素ガスにより
イナート化された乾燥炉2内の吹出しノズル3より吹出
すガスにより、表面に塗布された塗工液の乾燥を行い、
第1の開口部4より図右側(矢印方向)に搬送され、シ
ールボックス5の第2の開口部37及び圧力調整室9の
第3の開口部18を貫通する。イナート方式の乾燥炉2
を密閉循環系として溶剤を含むガスを循環させると共に
該循環系にコンデンサー等の溶剤回収装置を設けること
により、雰囲気中の溶剤を回収することができる。
【0038】ここで、上記シールボックス5において
は、上記したように窒素ガス供給配管6より窒素ガスが
供給され該シールボックス5内部の上下のオリフィス7
a,7bより、被処理体1の表面、裏面の走行方向に対
し任意の角度で吹き付ける。シールボックス5内部の圧
力12と、圧力調整室9内の圧力13の差圧を差圧計1
4にて測定し、その信号と制御部15に設定した値(基
本的に設定差圧は0)との偏差により、給気調整弁16
と排気調整弁17により流量を調整し(給気又は排気の
どちらか一方の調整でも可能)、圧力調整室9内の圧力
をコントロールすることにより、つまりシールボックス
5内の圧力と圧力調整室9内の圧力とをほぼ等しく設定
することにより、シールボックス5の第2の開口部37
からのガスの吹出し(もしくは吸込み)が抑えられる。
【0039】上記実施例は、乾燥炉2の出口側の第1の
開口部4について説明したが、同様な構成のシール装置
を乾燥炉2の入口側に設ける事も可能である。
【0040】(実施例2)図2に、上記の図1に示した
実施例に改良を加えた第2の実施例について説明する。
【0041】図2の実施例の特徴は、図1の圧力調整室
9による圧力調整機能をシールボックス5内に組み込ん
だ点である。図2は乾燥炉2の入口側、出口側のシール
装置の断面構造を示したものである。
【0042】被処理体1は、窒素ガスによりイナート化
された乾燥炉2内を左側から右側に移動する間に、吹出
しノズル3から吹出されるガスにより乾燥される。
【0043】該乾燥炉2の入口側および出口側の壁面に
は、雰囲気のイナート状態を維持するためにそれぞれ第
1の開口部4と連通するようシールボックス5が設置さ
れている。
【0044】該シールボックス5には、乾燥炉2の第1
の開口部4側に乾燥炉2内の吹出しノズル3の吹出しに
よる動圧を緩衝し弱めるための、緩衝空間20が設けら
れている。緩衝空間20内には動圧の緩衝を効率良く行
なうために複数枚の仕切板21が、被処理体1に出来る
だけ間隙を狭めた状態で設置されている(動圧に対して
抵抗をつける事で弱める)。その外側には、シール用窒
素ガスの吹出しオリフィス7a,7bが設置されたシー
ル用窒素ガス空間部40が形成されている。またシール
ボックス5の外側に図1の圧力調整室9に相当する圧力
調整空間22が設けられ、空気供給配管10より圧力を
加える事が出来るようになっている。
【0045】この構成のシール装置におけるイナート雰
囲気維持のバランスの調整方法は、緩衝空間20内に設
置された圧力検知部12による圧力測定と、圧力調整空
間22内に設置された圧力検知部13による圧力測定の
差圧を差圧計14により測定し、その信号と制御部15
との偏差による信号で、乾燥炉2の入口側と出口側の圧
力調整空間22へ供給する空気の量を給気調整弁16a
の開閉操作により調整する。例えば、差圧計14が、緩
衝空間20内の圧力の方が圧力調整空間22内の圧力に
比べて高いことを示す場合は、乾燥炉の開口部4近傍の
ガスが第1の開口部4を通って外に向かって吹出すの
で、圧力調整空間22内の圧力を上げるために空気調整
弁16aが開き空気を圧力調整空間22内へ供給する。
一方、逆に圧力調整空間22内の圧力が高い場合には、
圧力調整空間22内の圧力を下げるために給気調整弁1
6aが閉まる方向に作動する。
【0046】さらに、給気調整弁16aが全閉になって
もまだ圧力調整空間22内の圧力が高い場合は、乾燥炉
2の反対側の乾燥炉開口部のシールボックス5の給気調
整弁16bが開く方向に移動し圧力調整を行なう。
【0047】なお、乾燥炉のシール装置部分で窒素ガス
の流通が生じているか否かを検出する方法として、上記
シールボックス5と圧力調整空間22の差圧を検出する
方法以外に、乾燥炉内の酸素濃度により実施する事も可
能である。
【0048】乾燥炉2の入口側に酸素濃度計23を設置
し、その濃度計23の検出出力と、出口側に設置した酸
素濃度計24の検出出力との偏差よって、制御部25か
ら所定の信号を給気調整弁16a、16bに送り開度調
整を行なう。この場合においても、上記差圧による圧力
の調整と同様に、乾燥炉2の入口側の酸素濃度が高い場
合は、乾燥炉2の出口側の圧力調整空間22の圧力を上
げる方向に給気調整弁16aが作動し、反対に出口側の
酸素濃度が高い場合は逆動作となる。
【0049】(実施例3)図3に示す実施例3の特徴
は、実施例2(図2)に記載の圧力調整機能を、緩衝空
間20からの吸引ガスにより行なう点である。
【0050】シールボックス5の緩衝空間20と乾燥炉
2の下流側とは、ファン26および吸引ガス調整弁28
を有する戻り配管27によって接続されており、シール
ボックス5内のガスをファン26で吸引して乾燥炉2内
ヘガスを戻す事により、緩衝空間20内の圧力を低下さ
せる事ができる。
【0051】これによるイナート雰囲気維持の圧力バラ
ンス調整方法は、基本的に実施例2(図2)での説明と
同様で、差圧計14の測定値より、緩衝空間20内の圧
力が圧力調整空間22の内圧より高い場合は、緩衝空間
20の圧力を下げるために、戻り配管27のファン26
の吐出側に設置した吸引ガス調整弁28が開き、緩衝空
間20からの吸引量を増加し、圧力の調整を行なう。逆
に、緩衝空間20内の圧力が低い場合は、吸引ガス量の
減少と反対側開口部4のシールボックス5の吸引量増加
により調整する。
【0052】また、酸素濃度の偏差による圧力バランス
調整については、前記の実施例2と同じであるためここ
では省略する。
【0053】(実施例4)図4に示す実施例4の特徴
は、特公平3−25228号公報に記載の、イナート方
式による溶剤回収方法である、乾燥炉内の溶剤蒸気を含
んだガスの一部をコンデンサーに導入し、冷熱により溶
剤蒸気を凝縮回収し、残りのガスを乾燥炉内に戻す密閉
循環系を構成する溶剤回収装置システムにおいて、この
密閉循環系のガスを利用し、シールボックス5内の圧力
調整を行なう点である。
【0054】窒素ガスによりイナート雰囲気が構成され
た乾燥炉2内のガスは、ファン29と排気管30により
コンデンサー31へ送られ、ここで冷却し溶剤蒸気を凝
縮回収する。そして残りのガスは戻り配管32により再
び乾燥炉2へ戻される循環系を構成する。乾燥炉2の壁
面に形成された被処理体1が貫通する第1の開口部4の
外側に設置されたシールボックス5には、窒素ガス供給
配管6よりオリフィス7a,7bに窒素ガスを供給し、
先端部より吹出す。また、圧力調整空間22には、戻り
配管32からのガスの一部を供給するための、戻りガス
供給配管33と、流量を調整するための戻りガス調整弁
34が設けられている。一方、緩衝空間20からは、排
気管30ヘガスが吸引できるように、吸引配管35と流
量を調整するための吸引ガス調整弁36を設けられてい
る。
【0055】イナート雰囲気維持のバランス調整方法
は、基本的に図2,図3の実施例2及び3に示した方法
により行う。差圧計14からの圧力信号又は酸素濃度計
23,24の偏差信号により、戻りガス調整弁34と吸
引ガス調整弁36の流量調整により行なう事が出来る。
【0056】
【発明の効果】本発明の乾燥炉の被処理体貫通部のシー
ル装置により、乾燥炉内のイナート雰囲気を維持するた
めの圧力バランスの調整に効果が認められた。それによ
り、シール用の窒素ガス流量の低減と、外部への高濃度
溶剤蒸気を含んだ雰囲気ガスの漏洩を防止する事が出
来、ランニングコストの低減と、環境保全の改善が認め
られる。
【0057】特に、乾燥炉内の圧力バランスの変動を、
差圧計または酸素濃度計により検知する事によって自動
的に圧力によるバランス調整が行えるため、運転中に乾
燥炉内の圧力バランスに変動を来す場合(例えば、吹出
しノズルの風速の変化や、被処理体の走行速度の変化
等)、特に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】乾燥炉内雰囲気の圧力バランス調整を、圧力調
整室の圧力調整により行なった本発明のシール装置の一
実施例の要部断面図である。
【図2】乾燥炉雰囲気の圧力バランス調整を、シールボ
ックス内の圧力調整空間の空気供給量調整により行なっ
た本発明のシール装置の他の実施例を示す要部断面図で
ある。
【図3】乾燥炉雰囲気の圧力バランス調整を、シールボ
ックス内緩衝空間からのガス吸引量調整により行なった
本発明のシール装置のさらに他の実施例を示す一部切欠
断面図である。
【図4】乾燥炉雰囲気の圧力バランス調整を、密閉循環
系溶剤回収装置における、シールボックスヘのガス出入
り量の調整により行なった本発明のシール装置のさらに
他の実施例を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
1 被処理体 2 乾燥炉 3 吹出しノズル 4 第1の開口部 5 シールボックス 6 窒素ガス供給配管 7a,7b オリフィス 8a,8b スライド板 9 圧力調整室 10 給気管 11 排気管 12 シールボックス内の圧力検知部 13 圧力調整室内の圧力検知部 14 差圧計 15 制御部 16,16a,16b 給気調整弁 17 排気調整弁 18 圧力調整室の第3の開口部 19a,19b スライド板 20 緩衝空間 21 仕切板 22 圧力調整空間 23 入口側酸素濃度計 24 出口側酸素濃度計 25 制御部 26 ファン 27 ガス戻り配管 28 吸引ガス調整弁 29 ファン 30 抽気配管 31 コンデンサー 32 戻り配管 33 戻りガス供給配管 34 戻りガス調整弁 35 吸引配管 36 吸引ガス調整弁 37 第2の開口部 40 シール用窒素ガス空間部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥炉の壁面に設けられた被処理体が貫
    通し得る第1の開口部を通るガスの流通を減少するため
    の、乾燥炉壁面の被処理体貫通部シール装置であって、 該乾燥炉の該第1の開口部に連通して設けられており、
    該被処理体が貫通し得る第2の開口部を有するシールボ
    ックスと、 該シールボックスの外側に配設された第3の開口部を有
    する圧力調整室と、 該シールボックス内に不活性ガスを供給する手段と、 該第1の開口部を通るガスの流通を検知する手段と、 検知したガスの流通量を低減するための該圧力調整室の
    圧力調整手段と、を具備するシール装置。
  2. 【請求項2】 乾燥炉の壁面に設けられた被処理体が貫
    通し得る第1の開口部を通るガスの流通を減少するため
    の、乾燥炉壁面の被処理体貫通部シール装置であって、 該乾燥炉の該第1の開口部に連通して設けられており、
    該被処理体が貫通し得る第2の開口部を有するシールボ
    ックスと、 該シールボックス内に設けられており、該被処理体が貫
    通し得る該第2の開口部を共有する圧力調整空間と、 該シールボックス内に不活性ガスを供給する手段と、 該圧力調整空間内に空気を供給および/または排除する
    手段と、 該第1の開口部を通るガスの流通を検知する手段と、 検知したガスの流通量を低減するための該圧力調整空間
    の圧力調整手段と、を具備するシール装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の開口部を流通するガスの流通
    を検知する手段が、前記シールボックス内の第1の開口
    部側と圧力調整室内との圧力差信号または乾燥炉内の入
    口側及び出口側の酸素濃度計測定値の偏差信号により行
    われる、請求項1記載のシール装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の開口部を流通するガスの流通
    を検知する手段が、前記シールボックス内と前記圧力調
    整空間内の圧力差信号または乾燥炉内の入口側及び出口
    側の酸素濃度計測定値の偏差信号により行われる、請求
    項2記載のシール装置。
  5. 【請求項5】 前記圧力調整手段が、前記圧力調整室内
    または圧力調整空間内への空気の供給手段に設けられた
    給気調整弁および/または排除手段に設けられた排気調
    整弁の開閉により行われる、請求項1又は2に記載のシ
    ール装置。
  6. 【請求項6】 前記圧力調整手段が、前記シールボック
    ス内のガスをファンで乾燥炉内に戻す配管に設置した吸
    引ガス調整弁で圧力を調整することにより行われる、請
    求項1又は2に記載のシール装置。
  7. 【請求項7】 前記圧力調整手段が、乾燥炉に接続され
    たイナート方式による溶剤回収装置におけるシールボッ
    クスヘのガスの流出入量調整手段である請求項1又は2
    に記載のシール装置。
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