JPH11140045A - チオサリチル酸の製造方法 - Google Patents

チオサリチル酸の製造方法

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JPH11140045A
JPH11140045A JP34844497A JP34844497A JPH11140045A JP H11140045 A JPH11140045 A JP H11140045A JP 34844497 A JP34844497 A JP 34844497A JP 34844497 A JP34844497 A JP 34844497A JP H11140045 A JPH11140045 A JP H11140045A
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JP
Japan
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acid
dithiosalicylic
thiosalicylic
alkali metal
thiosalicylic acid
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JP34844497A
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Katsuji Miyata
勝治 宮田
Hitomi Nakano
ひとみ 中野
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Sakai Chemical Industry Co Ltd
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Sakai Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ジチオサリチル酸を、亜鉛、アルミニウム、錫
から選ばれる1種以上の金属で還元するチオサリチル酸
の新規な製造方法を提供する。 【効果】公知の方法に比べ、有機溶媒を使用せず、より
少ない金属量で、ジチオサリチル酸を還元してチオサリ
チル酸とすることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農薬、医薬、染料
などの中間原料として有用な化合物であるチオサリチル
酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ジチオサリチル酸を原料とするチ
オサリチル酸の製造方法として、例えば、オーガニック
・シンセシス・コレクション 2巻ページ580(Or
g.Synth.Coll.Vol.2,580)に、
アントラニル酸を出発物質とし、ジチオサリチル酸を経
てチオサリチル酸とする方法が記載されている。その方
法によれば、アントラニル酸を二硫化して得られたジチ
オサリチル酸を、氷酢酸中、アントラニル酸1モルに対
して2.1モルの亜鉛で還元して、収率71〜85%
(対アントラニル酸)でチオサリチル酸を得ている。し
かし、工業的実施には、理論量以上の亜鉛を使用してお
り、また、酢酸を溶媒に使用しているためにその回収が
必要であるなど、問題が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、酢酸等の有
機溶媒を使用せずに、より少ない金属量でジチオサリチ
ル酸を還元してチオサリチル酸を製造する方法を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ジチオサ
リチル酸を還元してチオサリチル酸を製造する方法につ
いて検討を重ねた結果、ジチオサリチル酸を、アルカ
リ金属水酸化物と混合してアルカリ金属塩の水溶液にす
る、亜鉛、アルミニウム、錫から選ばれる1種以上の
金属を添加して、ジチオサリチル酸を、アルカリ金属水
酸化物水溶液中で還元してチオサリチル酸とし、次い
で、強酸で酸性にして生成したチオサリチル酸を析出さ
せることにより、従来公知の方法に比べ、工業的に有利
な方法で効率的にチオサリチル酸を製造できることを知
り、本発明を完成するに至った。
【0005】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
において、ジチオサリチル酸を水溶性塩とするために使
用するアルカリ金属水酸化物と、亜鉛、アルミニウム、
錫の各金属と反応させるために使用するアルカリ金属水
酸化物との二目的のアルカリ金属水酸化物がある。これ
らの目的に使用できるアルカリ金属水酸化物としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等がある。使用にあ
たっては、各目的のため、単独で用いても、また、混合
物として用いても差し支えない。
【0006】たとえば、ジチオサリチル酸1.0モルに
対し、水1.0〜4.0リットル、好ましくは1.5〜
3.0リットルにアルカリ金属水酸化物、次いで、ジチ
オサリチル酸を溶解する。ジチオサリチル酸1.0モル
の溶解に必要なアルカリ金属水酸化物は2.0モル以上
である。亜鉛、アルミニウム、錫と反応させるためのア
ルカリ金属水酸化物は、亜鉛、アルミニウム、錫の合計
量1.0モルに対して、1.0モル以上必要であるが、
好ましくは2.0〜8.0モルである。以上の目的のア
ルカリ金属水酸化物を合計して先に溶解しておいておく
か、あるいは、ジチオサリチル酸を溶解してから、金属
と反応させるためのアルカリ金属水酸化物を追加、溶解
しても何ら障害はない。
【0007】本発明において、ジチオサリチル酸1.0
モルを還元するために必要な亜鉛、アルミニウム、錫か
ら選ばれる1種以上の金属の合計量は、0.7〜2.0
モルである。これ以下の金属量では、製品中に還元され
なかったジチオサリチル酸が多く残り、また、これ以上
の金属の使用は不経済である。この亜鉛、アルミニウム
および錫を、反応槽の底に沈下しない程度の速さと量
で、断続的、あるいは連続的に添加する。おおむね、1
0分程度以下で添加するのが好ましい。添加時間が長時
間にわたると、反応率が低下する。なお、亜鉛は粉末状
のものを用いるのが好ましい。
【0008】添加時の温度は、40℃以下、好ましくは
0〜30℃に調節する。これ以上の温度下で行われる
と、未反応のジチオサリチル酸が多く残存するようにな
る。金属の添加を開始すると反応熱で温度が上昇するた
め、40℃を超えないようにコントロールすることが好
ましい。添加終了後、たとえば、0〜40℃を保ったま
ま、20分から5時間反応させ、ジチオサリチル酸のア
ルカリ金属塩をチオサリチル酸のアルカリ金属塩とす
る。
【0009】還元反応終了後、未反応の金属をろ過除去
する。次いで、ろ液を、強酸を用いて酸性化する。ろ液
中のチオサリチル酸のアルカリ金属塩は酸化を受け、再
びジチオサリチル酸のアルカリ金属塩になりやすいた
め、非酸化性ガス雰囲気下で操作し、反応終了からこの
酸性化までは手早く処理することが好ましい。
【0010】本発明で使用される強酸としては、硫酸、
または、塩酸があり、どちらを使用しても問題はない。
その強酸で、ろ液をpH1.0〜2.5まで酸性化し、
遊離のチオサリチル酸を沈殿させる。中和熱のため、か
なりの発熱があるので、冷却下、20〜40℃で行うこ
とが好ましい。
【0011】亜鉛、アルミニウムおよび錫は、アルカリ
金属水酸化物と反応して、水素を発生し、還元反応を進
行させながらイオン化する。生成したイオンは、反応液
のpHの低下とともに沈殿を生じ、さらに再溶解する。
このため、酸性化の途中で遊離のチオサリチル酸と水酸
化物が沈殿するので強力に撹拌することが好ましい。製
品のチオサリチル酸中に不純物として含まれる亜鉛、ア
ルミニウム、錫量を少なくするためには、水酸化物を完
全に溶解する必要があり、酸性化はpH3以下、好まし
くは、pH1.0〜2.5とする。pH1.0以下では
不経済であり、塩化物イオンあるいは硫酸イオンの水洗
除去にも不利である。
【0012】生成したチオサリチル酸をろ取、単離し、
水洗精製、乾燥を公知の方法により行う。なお、各工程
において、チオサリチル酸の酸化をさけるため、非酸化
性ガス雰囲気下で実施することが好ましい。
【0013】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0014】実施例1. 攪拌機、温度計、冷却管を装
着した100mlの4つ口フラスコに水20mlと93
%水酸化ナトリウム3.44g(0.08モル)を仕込
み、水酸化ナトリウムを溶解後、室温まで冷却した。次
いで、ジチオサリチル酸3.06g(0.01モル)を
加え、これも溶解させた。攪拌を続けながら、亜鉛末
0.65g(0.01モル)をわずかずつ連続して30
秒を要して添加した。添加後、そのまま30分間攪拌を
続け、反応を完結させた。亜鉛添加前の温度は28.5
℃であったが、添加終了後も発熱が3分間続き、37℃
に達した後、室温25℃まで低下させた。未反応の亜鉛
をろ過除去し、そのろ液を40℃以下で、36%塩酸を
用いてpH2にして、チオサリチル酸を沈殿させた。チ
オサリチル酸をろ取し、ろ液が中性となるまで水洗後、
減圧乾燥し2.77gを得た。原料のジチオサリチル酸
に対する収率は89.9%であった。これを高速液体ク
ロマトグラフィーで分析したところ、チオサリチル酸9
5.8%、ジチオサリチル酸2.9%、その他不純物
1.3%であった。
【0015】実施例2. 攪拌機、温度計、冷却管を装
着した500mlの4つ口フラスコに水200mlと9
5%水酸化ナトリウム33.68g(0.8モル)を仕
込み、水酸化ナトリウムを溶解後、室温まで冷却した。
次いで、ジチオサリチル酸30.64g(0.1モル)
を溶解させた。10℃まで冷却し、亜鉛末6.54g
(0.1モル)を0.3〜0.4gずつ20回にわけ、
10秒毎に添加した。冷却を中止し、そのまま90分攪
拌をおこなった。未反応亜鉛をろ別後、40℃以下で、
62.5%硫酸を用いてpH1.5になるまで酸性化し
た。沈殿したチオサリチル酸をろ取し、ろ液が中性にな
るまで水洗後、減圧乾燥して27.98g(ジチオサリ
チル酸に対する収率は90.7%)を得た。これを高速
液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、チオ
サリチル酸97.1%、ジチオサリチル酸2.3%、そ
の他不純物0.6%であった。
【0016】実施例3. 攪拌機、温度計、冷却管を装
着した300mlの4つ口フラスコに水200mlと9
5%水酸化ナトリウム21.47g(0.51モル)を
仕込み、水酸化ナトリウムを溶解後、室温まで冷却し
た。次いで、ジチオサリチル酸30.64g(0.1モ
ル)を溶解させた。10℃まで冷却し、アルミニウム末
3.06g(0.11モル)をわずかずつ連続して約4
分を要して添加した。そのまま、10±2℃に保ちなが
ら90分攪拌をおこなった。未反応アルミニウムをろ別
後、40℃以下で、62.5%硫酸を用いてpH1.5
になるまで酸性化した。沈殿したチオサリチル酸をろ取
し、ろ液が中性になるまで水洗後、減圧乾燥して28.
03g(ジチオサリチル酸に対する収率は92.5%)
を得た。これを高速液体クロマトグラフィーを用いて分
析したところ、チオサリチル酸94.5%、ジチオサリ
チル酸4.9%、その他不純物0.6%であった。
【0017】実施例4. 攪拌機、温度計、冷却管を装
着した300mlの4つ口フラスコに水200mlと9
5%水酸化ナトリウム33.68g(0.8モル)を仕
込み、水酸化ナトリウムを溶解後、室温まで冷却した。
次いで、ジチオサリチル酸30.64g(0.1モル)
を溶解後、50℃まで加温した。50±2℃に保ちなが
ら、亜鉛末6.54g(0.1モル)を0.3〜0.4
gずつ25回にわけ、10秒毎に添加し、次いで、その
まま90分攪拌をおこなった。末反応亜鉛をろ別後、4
0℃以下で、36%塩酸を用いてpH2.0になるまで
酸性化した。沈殿物をろ取し、ろ液が中性になるまで水
洗後、減圧乾燥して29.88g(ジチオサリチル酸に
対する収率は96.9%)を得た。これを高速液体クロ
マトグラフィーを用いて分析したところ、チオサリチル
酸80.4%、ジチオサリチル酸18.8%、その他不
純物0.8%であった。
【0018】実施例5. 攪拌機、温度計、冷却管を装
着した500mlの4つ口フラスコに水200mlと9
5%水酸化ナトリウム21.47g(0.51モル)を
仕込み、水酸化ナトリウムを溶解後、室温まで冷却し
た。次いで、ジチオサリチル酸30.64g(0.1モ
ル)を溶解させた。10℃まで冷却し、アルミニウム末
3.06g(0.11モル)をわずかずつ連続して約5
分を要して添加した。そのまま、10±2℃に保ちなが
ら120分反応させた。未反応アルミニウムをろ別後、
40℃以下で、62.5%硫酸を用いてpH3.0にな
るまで酸性化した。生成した沈殿物をろ取し、ろ液が中
性になるまで水洗後、減圧乾燥して30.04g(ジチ
オサリチル酸に対する収率は97.4%)を得た。これ
を高速液体クロマトグラフィーを用いて分析したとこ
ろ、チオサリチル酸90.1%、ジチオサリチル酸1.
8%、その他不純物8.1%であった。
【0019】実施例6. 攪拌機、温度計、冷却管を装
着した300mlの4つ口フラスコに水200mlと8
5%水酸化カリウム39.61g(0.60モル)を仕
込み、水酸化カリウムを溶解後、室温まで冷却した。次
いで、ジチオサリチル酸30.64g(0.1モル)を
溶解させた。25℃まで冷却し、錫の粉末11.87g
(0.10モル)をわずかずつ連続して約5分を要して
添加した。そのまま、25〜30℃に保ちながら90分
反応させた。未反応の錫をろ別後、40℃以下で、6
2.5%硫酸を用いてpH1.1になるまで酸性化し
た。生成した沈殿物をろ取し、ろ液が中性になるまで水
洗後、減圧乾燥して29.94g(ジチオサリチ_ル酸
に対する収率は97.1%)を得た。これを高速液体ク
ロマトグラフィーを用いて分析したところ、チオサリチ
ル酸92.1%、ジチオサリチル酸0.7%、その他不
純物7.2%であった。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明の方法によれば有
機溶媒を用いず、なおかつ、少量の金属で、ジチオサリ
チル酸を還元してチオサリチル酸を製造することがで
き、本発明はチオサリチル酸の工業的製法として有用で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ金属水酸化物水溶液中で、ジチオ
    サリチル酸を、亜鉛、アルミニウム、錫から選ばれる1
    種以上の金属で還元して、チオサリチル酸のアルカリ金
    属塩水溶液とし、次いで、強酸で酸性化して析出させる
    ことを特徴とするチオサリチル酸の製造方法。
  2. 【請求項2】還元反応時の温度が40℃以下であること
    を特徴とする請求項1の方法。
  3. 【請求項3】強酸で酸性化して析出させるときのpHが
    2.5以下であることを特徴とする請求項1の方法。
JP34844497A 1997-11-11 1997-11-11 チオサリチル酸の製造方法 Pending JPH11140045A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6768022B2 (en) 2000-12-19 2004-07-27 Air Water Chemical Inc. Method for producing thiosalicylic acid
JP2006508152A (ja) * 2002-11-28 2006-03-09 エス ケー コーポレイション 10H−ジベンゾ[b、f][1,4]チアゼピン−11−オンの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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