JPH11144246A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH11144246A
JPH11144246A JP31072297A JP31072297A JPH11144246A JP H11144246 A JPH11144246 A JP H11144246A JP 31072297 A JP31072297 A JP 31072297A JP 31072297 A JP31072297 A JP 31072297A JP H11144246 A JPH11144246 A JP H11144246A
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JP
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magnetic
magnetic film
film
recording medium
halogen lamp
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JP31072297A
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Hiroshi Yatagai
洋 谷田貝
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性膜中の酸素濃度を減少させることのでき
る磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 本発明に係る磁気記録媒体の製造方法
は、非磁性支持体1上に真空蒸着法を用いて磁性膜を形
成し、該磁性膜に対してエッチングを行った後、ハロゲ
ンランプ光を照射することを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空蒸着により磁
性膜が形成されてなる磁気記録媒体に関し、特に、該磁
性膜中の酸素濃度を減少させることが可能とされた磁気
記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の分野においては、記録すべき
情報量の増加に伴って、年々、高密度記録化が強く要求
されてきている。これに伴い、磁気記録媒体としては、
従来の磁性粒子をバインダー中に分散させて塗布してな
る、いわゆる塗布型磁気記録媒体に代わって、強磁性金
属を真空薄膜形成手段(真空蒸着法、スパッタ法、イオ
ンプレーティング法等)により成膜した、いわゆる薄膜
型磁気記録媒体が主流になりつつある。
【0003】この強磁性金属を成膜した薄膜型磁気記録
媒体は、保磁力や角形比等に優れ、塗布型磁気記録媒体
のように磁性層中に非磁性材であるバインダーを混入す
る必要がないため磁性材料の充填密度(言い換えると、
単位体積当たりの磁化量)を高めることができる。ま
た、この薄膜型磁気記録媒体は、塗布型磁気記録媒体に
比べ磁性層厚を極めて薄くできるため、短波長領域にお
ける電磁変換特性に優れる。さらに、この薄膜型磁気記
録媒体は、記録減磁も著しく小さいといった特徴を有す
る。薄膜型磁気記録媒体は、塗布型磁気記録媒体と比較
して様々な優位さを有するため、今後、高密度記録用の
磁気記録媒体として主流となると考えられる。
【0004】ところで、このような磁気記録の分野にお
いて、薄膜型磁気記録媒体としては、斜方蒸着法により
磁性層を形成した磁気記録媒体を挙げることができる。
この斜方蒸着法により形成された磁気記録媒体とは、移
動走行する非磁性支持体(ポリエステルフィルムやポリ
アミド、ポリアミドフィルム等の高分子フィルム)上に
非磁性支持体の表面に対して斜め方向から磁性金属を堆
積させることにより磁性膜を形成したものである。この
磁気記録媒体では、蒸着方向を斜め方向とすることによ
り、磁性粒子が非磁性支持体の表面に対して斜めに配向
することとなり、磁性粒子を長手方向に配向させた従来
の磁気テープに比べ高密度な記録が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな磁気記録媒体において、磁性膜を構成する材料とし
ては、例えば、CoNi等の強磁性金属を挙げることが
できる。これらの材料は、真空中で電子銃等により加熱
され、溶解して蒸気となる。そして、蒸気となった材料
に酸素ガスを導入しながら、非磁性支持体上に堆積させ
ることにより磁性膜が形成される。
【0006】このように、酸素ガスを導入しながら磁性
膜を形成することにより、磁性膜の保磁力が向上すると
ともに媒体ノイズが低下することとなる。すなわち、酸
素ガスを導入しながら磁性膜を形成することにより、磁
性膜にはCo酸化物、Ni酸化物等の非磁性酸化物が存
在することとなり、その結果、磁性膜の磁気特性が向上
するのである。
【0007】しかしながら、このように酸素を導入しな
がら磁性膜を形成すると、磁性膜の表面にある程度の膜
厚を有する表面酸化層が形成されてしまう。この表面酸
化層は、磁気テープの耐久性を向上させることはできる
が、いわゆるスペーシングロスを大きくする原因にもな
る。特に、記録が短波長で行われる程、このスペーシン
グロスは大きくなり、その結果、磁気テープは、電磁変
換特性が劣化してしまうといった不都合を生じていた。
【0008】この不都合を解消するために、従来より、
この表面酸化層をエッチングにより除去することが提案
されていた。具体的には、表面酸化層に対してイオン照
射や逆スパッタ法等を用いてエッチングすることが行わ
れていた。
【0009】しかしながら、このような手法を用いて表
面酸化層をエッチングすると、イオン種に衝突により、
磁性膜の表面がダメージを受けることとなる。このた
め、磁気テープは、その磁性層の表面性が荒れたものと
なってしまい、出力は向上するがC/Nが低い値となっ
てしまうといった問題点がある。また、この磁性層は、
イオン種の衝突によりその表面が乱れた結晶構造となっ
てしまう虞れがある。
【0010】そこで、本発明は、上述した従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、磁性膜の表面性を良好な
ものとすることができ、出力及びC/Nの向上が達成さ
れた磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成した
本発明に係る磁気記録媒体の製造方法は、非磁性支持体
上に真空蒸着法を用いて磁性膜を形成し、該磁性膜に対
してエッチングを行った後に、該磁性膜に対してハロゲ
ンランプ光を照射することを特徴とすものである。
【0012】以上のように構成された本発明に係る磁気
記録媒体の製造方法では、磁性膜に対してエッチングを
行うことにより、磁性膜の表面に形成された酸化層を除
去することができる。また、その後、エッチングされた
磁性膜に対して、ハロゲンランプ光を照射することによ
り、磁性膜を昇温し、エッチングにより損傷された磁性
膜の表面を緩和することができる。同時に、ハロゲンラ
ンプ光を磁性膜に照射することにより、磁性膜中の過剰
量の非磁性酸化物を分解することができ、所望量の非磁
性酸化物を有する磁性膜を形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気記録媒体
の製造方法について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】先ず、本発明に係る磁気記録媒体の製造方
法により製造される磁気記録媒体は、図1に示すよう
に、非磁性支持体1と、この非磁性支持体1上に真空蒸
着されてなる磁性膜2とを備える。なお、この磁気記録
媒体は、磁性膜2上に、保護膜やトップコート層及び非
磁性支持体1の磁性膜2が形成された面とは反対の面に
バックコート層を有するような構成であってもよい。
【0015】この磁気記録媒体において、非磁性支持体
1としては、例えば、ポリエステル類、セルロース誘導
体、ビニル系樹脂、ポリイミド類、ポリアミド類、ポリ
カーボネート等に代表されるような高分子材料により形
成される高分子支持体等が挙げられる。
【0016】また、この磁気記録媒体において、磁性膜
2は、詳細は後述するが斜方蒸着法を用いて成膜される
磁性薄膜あり、金属磁性材料を用いて薄膜形成される。
金属磁性材料としては、Fe、Co、Ni等の強磁性金
属や、FeーCo、Co−Ni、Fe−Co−Ni、F
e−Cu、Co−Cu、Co−Au、Co−Pt、Fe
−Cr、Co−Cr、Ni−Cr、Fe−Co−Cr、
Co−Ni−Cr、Fe−Co−Ni−Cr等の強磁性
合金が挙げられる。また、この磁性膜2は、これら材料
からなる単層膜であってもよいし、多層膜であってもよ
い。さらに、この磁性膜2の表面には、耐蝕性を改善す
るために酸化物となっていてもよい。
【0017】さらに、この磁気記録媒体において、磁性
膜2上に形成される保護層としては、一般に使用される
材料であればいかなる材料であってもよいが、例えば、
カーボン、CrO2、Al23、BN、Co酸化物、M
gO、SiO2、Si34、SiN、SiC、SiNX
SiO2、ZrO2、TiO2、TiC等を挙げることが
できる。この保護層は、これらの材料からなる単層膜で
あってもよいし、多層膜や金属との複合膜であってもよ
い。
【0018】さらにまた、この磁気記録媒体において、
非磁性支持体1の磁性膜2が形成された面とは反対の面
に形成されるバックコート層は、従来より用いられてい
る非磁性顔料、樹脂結合剤及び潤滑剤であれば、いかな
る材料を用いてもよい。なお、非磁性支持体1上には、
磁性膜2を形成する面に、下塗層や潤滑層、防錆層を形
成してもよい。
【0019】上述したように構成された磁気記録媒体に
おいて、磁性膜2は、斜方蒸着法により形成されるた
め、その磁化容易軸が非磁性支持体1の表面に対して斜
めに形成されている。このため、磁気記録媒体では、現
行の水平記録方式と比較して高密度に磁気信号を記録す
ることができる。
【0020】一方、本発明に係る磁気記録媒体の製造方
法は、いわゆる真空蒸着法が用いられる。また、このと
き、この手法では、非磁性支持体1の表面に対して、金
属磁性材料が斜め方向から堆積するようになされた真空
斜方蒸着法が好ましく用いられる。このとき、本手法で
は、磁性膜2を形成するに際して、図2に示すような蒸
着装置20により形成される。
【0021】この蒸着装置20は、真空排気装置21を
有する真空チャンバ22内に、磁性膜2を形成する面が
外側になるように非磁性支持体1が掛け渡された冷却キ
ャン23と、非磁性支持体1を巻回してこの冷却キャン
23に送り出す送出ロール24と、非磁性支持体1を巻
き取る巻取りロール25と、金属磁性材料を入れる坩堝
26と、冷却キャン23に掛け渡された非磁性支持体1
と対向して配されるシャッタ27と、冷却キャン23に
掛け渡されて外方に露出した部分に酸素ガスを吹き付け
る酸素ガス導入管28と、磁性膜2の表面をエッチング
するためのイオンガン29と、非磁性支持体1の走行路
上における冷却キャン23及び巻取りロール25の間に
配設されたハロゲンランプ照射部30とが配されてなる
ような構成とされる。
【0022】また、この蒸着装置20は、非磁性支持体
1を所定のテンションで冷却キャン23に掛け渡すた
め、冷却キャン23及び送出ロール24の間と冷却キャ
ン23及び巻取りロール25の間に一対のテンションロ
ーラ31を備えている。さらに、この蒸着装置20は、
坩堝26に対して電子線Xを照射する電子銃32を備え
ている。
【0023】この蒸着装置において、イオンガン29
は、イオン種が照射される部分が冷却キャン23上に位
置するように配設される。すなわち、このイオンガン2
9から出射されたイオン種は、冷却キャン23上を走行
する磁性膜2の表面に照射されることとなる。
【0024】また、この蒸着装置20において、ハロゲ
ンランプ照射部30は、内部を真空状態とするための真
空排気装置(図示せず。)と、所定のパワーを有するハ
ロゲンランプ33とを備える。このハロゲンランプ33
は、非磁性支持体1の磁性膜2が形成される面側を照射
するように配される。
【0025】さらに、この蒸着装置20は、坩堝26が
冷却キャン23に対して斜めに位置するように構成され
ている。言い換えると、この蒸着装置20は、冷却キャ
ン23に掛け渡された非磁性支持体1のうちで、シャッ
タ27により外方へと露出されている部分と坩堝26と
が所定の角度を以て対向するように構成されている。具
体的には、この蒸着装置20では、坩堝26から飛散す
る金属磁性材料の粒子が非磁性支持体1の外方へ露出す
る部分に所定の入射角をもって堆積することとなる。
【0026】このとき、入射角とは、金属磁性粒子が飛
散する方向と半径方向とがなす角度のことである。ま
た、ここでは、入射角の中で最も低角度のものを最低入
射角θLとする。本手法に用いられる蒸着装置20で
は、その最低入射角θLが40゜〜90゜となるように
構成されている。最低入射角θLが40゜以下の場合に
は、磁性膜における垂直成分が増大するために、面内成
分の磁気特性が劣化してしまい、例えば、リングヘッド
記録に適さない虞れがある。
【0027】このような蒸着装置20を用いて非磁性支
持体1の一表面に磁性膜2を形成する際には、坩堝26
内の金属磁性材料を加熱することによって、非磁性支持
体1の表面に金属磁性材料を蒸着させる。このとき、蒸
着装置20では、真空排気装置21により真空チャンバ
22内が1×10-4[Torr]となるように排気され
る。そして、この状態で、電子銃32から出射された電
子線Xが坩堝26内の金属磁性材料に照射される。これ
により、この蒸着装置20では、シャッタ27により遮
蔽される部分を除き、非磁性支持体1の外方へと露出し
ている部分に磁性膜2を成膜することができる。このと
き、蒸着装置20では、酸素ガス導入管28から酸素ガ
スが250cm3/minの割合で導入される。
【0028】これにより、非磁性支持体1の一表面に
は、非磁性支持体1が送出ロール24から巻取りロール
25に向かって走行されることによって、順次、磁性膜
2が成膜されることとなる。そして、このとき、酸素ガ
スが導入されながら磁性膜2が形成されるために、磁性
膜2は所定量の非磁性酸化物を含有することとなる。
【0029】また、この手法では、酸素ガスを導入しな
がら磁性膜2を形成するため、磁性膜2の表面に表面酸
化層が形成される。この表面酸化層は、磁性膜2を構成
する金属磁性材料が酸化されることにより形成される層
であって、非磁性となっている。したがって、酸素ガス
を導入しながら磁性膜2を形成することにより、磁性膜
2は、その表面に非磁性の表面酸化層を有することとな
る。
【0030】そして、この手法では、磁性膜2が形成さ
れた後、イオンガン29から磁性膜2の表面に対してイ
オン種が照射され、磁性膜2の表面がエッチングされ
る。これにより、磁性膜2の表面に形成された表面酸化
層をエッチングすることができる。このとき、磁性膜2
表面のエッチング量は、イオンガン29から出射される
イオン種のビーム電圧等を調節することにより制御する
ことができる。
【0031】したがって、この手法では、表面に非磁性
を示す層を形成するようなことがなく磁性膜2を形成す
ることができる。また、この蒸着装置20では、イオン
種が冷却キャン23上を走行する磁性膜2に照射されて
いる。このため、この蒸着装置20は、イオン種が衝突
しても、磁性膜2の温度が高温になるようなことがな
い。したがって、この手法は、エッチングにより磁性膜
2に熱ダメージを与えるようなことがなく、良好な磁性
膜2を形成することができる。
【0032】次に、この手法では、磁性膜2の表面がエ
ッチングされた後、磁性膜2が形成された非磁性支持体
1がハロゲンランプ照射部30内を走行することとな
る。このとき、ハロゲンランプ照射部30内は、上述し
た真空チャンバ22内を真空排気する真空排気装置21
とは別個に、真空状態とされる。また、このハロゲンラ
ンプ照射部30内において、ハロゲンランプ33は、磁
性膜2と対向する位置に配されているため、ハロゲンラ
ンプ照射部30内を走行する非磁性支持体1上に形成さ
れた磁性膜2を照射することとなる。
【0033】この手法では、上述したように、磁性膜2
の表面に対してイオン種を照射することにより、磁性膜
2の表面をエッチングしている。このとき、イオン種
は、所定の速度及び量で磁性膜2に衝突するため、磁性
膜2の表面を損傷させてしまうことがある。
【0034】しかしながら、この手法では、上述したよ
うに、磁性膜2をエッチングした後にハロゲンランプ光
を磁性膜2に対して照射している。これにより、この手
法では、エッチングによる磁性膜2の損傷を緩和させる
ことができる。
【0035】また、この手法では、上述したように、酸
素ガスを導入しながら磁性膜2を形成するため、磁性膜
2中に非磁性酸化物が形成されることとなる。この非磁
性酸化物は、過剰に形成されてしまうと、磁性膜2の飽
和磁化量を低下させてしまい、磁性膜2の磁気特性を劣
化させる原因となる。しかしながら、この手法では、こ
のようにハロゲンランプ光を磁性膜2に照射することに
より、磁性膜2における過剰量の非磁性酸化物を分解す
ることができる。具体的には、金属磁性材料としてCo
を用いた場合には非磁性酸化物としてCo−Oが形成さ
れるが、ハロゲンランプ光を磁性膜2に照射することに
よって、Co−OがCoとO2とに分解される。
【0036】これにより、ハロゲンランプ照射部30内
を走行した磁性膜2は、表面の損傷が緩和されるととも
に過剰量の非磁性酸化物が分解され、所望量の非磁性酸
化物を有することとなる。これにより、磁性膜2は、ス
ペーシングロスを起こすことがなくなり、且つ、表面性
も良好なものとなる。このため、製造された磁気記録媒
体は、出力が向上するとともにC/Nが良好なものとな
る。
【0037】また、磁性膜2は、過剰量の非磁性酸化物
が分解されるため、高い保磁力を有したまま、飽和磁化
量を向上させることができる。したがって、この磁性膜
2は、良好な磁気特性を示すこととなる。
【0038】このとき、ハロゲンランプ33は、磁性膜
2表面を150〜300℃に加熱することが好ましい。
磁性膜2表面の温度が150℃を下回ると、過剰量の非
磁性酸化物を分解するに足る熱エネルギを磁性膜2に与
えることができず、また、磁性膜2表面の温度が300
℃を上回ると、非磁性支持体1を熱により損なう虞れが
り好ましくない。
【0039】具体的に、ハロゲンランプ光の照射量を5
00〜1000W/m2secとすることが好ましい。
ハロゲンランプ光の照射量を500W/m2secより
小とすると、上述したように、過剰量の非磁性酸化物を
分解するに足る熱エネルギを磁性膜2に与えることがで
きず、また、ハロゲンランプ光の照射量を1000W/
2secより大とすると、非磁性支持体1を熱により
損なう虞れがり好ましくない。
【0040】さらに、本発明の手法は、上述したよう
に、磁性膜2の表面をエッチングする際にイオンガン2
9を用いるものに限定されるものではない。すなわち、
本手法においては、磁性膜2の表面をエッチングする際
に、例えば、逆スパッタ法、イオンエッチング法、EC
Rプラズマエッチング法等のいずれの手法も用いること
ができる。
【0041】このような何れの手法を用いる場合でも、
エッチング条件としては、Arガス雰囲気中にて圧力を
3×10-3程度であることが好ましい。エッチング条件
をこのようにすることにより、磁性膜2表面に大きなダ
メージを与えることなく、効率良く表面酸化層を除去す
ることができる。
【0042】
【実施例】以下、本発明を適用して実際に磁気記録媒体
を製造し、その特性を評価した。ここでは、実施例1か
ら実施例4を作製し、これと比較するために比較例1及
び比較例2を作製した。
【0043】実施例1 本実施例1では、非磁性支持体として、厚さ10μmの
ポリエチレンテレフタレートを用い、このポリエチレン
テレフタレートの一表面に、平均粒径50nmの粒子を
含有するアクリル酸エステル系エマルジョンを用いて下
塗り膜を塗布形成した。これにより、ポリエチレンテレ
フタレートの一表面には、密度1000万個/mm2
割合で表面突起が形成されることとなる。
【0044】その後、このポリエチレンテレフタレート
の一主面に磁性膜を形成した。この磁性膜を形成する際
には、図2に示したような蒸着装置20を用いて斜方蒸
着法により金属磁性材料を蒸着して成膜した。ここで
は、金属磁性材料として100重量%のCoを用いた。
【0045】このときの成膜条件を下記に記す。
【0046】成膜条件 ・インゴット:Co100 ・入射角度:45゜〜90゜ ・真空度:1×10-4torr(蒸着室) ・非磁性支持体送り速度:25m/min 以上のような成膜条件で非磁性支持体上に磁性膜を20
0nmの膜厚で形成した。そして、この磁性膜に対し
て、約10nmの厚みをエッチングすることより、磁性
膜の膜厚を190nmとした。
【0047】このときのエッチング条件を下記に記す。
【0048】 ・雰囲気:Arガス ・圧力:1×10-3torr ・ビーム電圧:500V ・ビーム電流:250mA ・加速電圧:500V そして、この実施例1では、エッチングされた磁性膜に
対して、300W/m2secの照射量でハロゲンラン
プ光を照射した。このとき、磁性膜の温度は、約120
℃となっていることが確認された。
【0049】そして、次に、磁性膜上に、マグネトロン
スパッタリング装置により、厚さ10nmのカーボン保
護膜を形成した。
【0050】次に、このカーボン保護膜上に、パーフル
オロポリエーテルからなるトップコート層を形成した。
さらに、磁性膜が形成された側とは反対側の非磁性支持
体の表面には、カーボン及びウレタンバインダを混合し
てなるバックコート層を厚み0.5μmで形成した。そ
の後、8mm幅に裁断し、実施例1の磁気記録媒体を完
成した。
【0051】実施例2 実施例2では、ハロゲンランプ光の照射量を500W/
2secとした以外は実施例1と同様にして磁気記録
媒体を作製した。なお、この実施例2で作製した磁気記
録媒体において、磁性膜は、ハロゲンランプ光により約
150℃まで加熱された。
【0052】実施例3 実施例3では、ハロゲンランプ光の照射量を700W/
2secとした以外は実施例1と同様にして磁気記録
媒体を作製した。なお、この実施例3で作製した磁気記
録媒体において、磁性膜は、ハロゲンランプ光により約
210℃まで加熱された。
【0053】実施例4 実施例4では、ハロゲンランプ光の照射量を1000W
/m2secとした以外は実施例1と同様にして磁気記
録媒体を作製した。なお、この実施例4で作製した磁気
記録媒体において、磁性膜は、ハロゲンランプ光により
約295℃まで加熱された。
【0054】比較例1 比較例1では、エッチング処理及びハロゲンランプ光の
照射を行わずに磁性膜を形成した以外は実施例1と同様
にして磁気記録媒体を作製した。なお、この実施例2で
作製した磁気記録媒体において、磁性膜の温度は、約2
0℃となっているのが確認された。
【0055】比較例2 比較例2では、ハロゲンランプ光の照射を行わずに磁性
膜を形成した以外は実施例1と同様にして磁気記録媒体
を作製した。なお、この実施例2で作製した磁気記録媒
体において、磁性膜の温度は、約20℃となっているの
が確認された。
【0056】特性評価 以上のようにして作製された実施例1乃至実施例4、比
較例1及び比較例2に関して、磁性膜の磁気特性及び磁
気記録媒体としての電磁変換特性を評価した。
【0057】磁性膜の磁気特性に関しては、試料振動式
磁気特性測定器(VSM)を用いて、磁性膜の保磁力
(Hc)及び飽和磁化量(Ms)を測定した。また、磁
気記録媒体としての電磁変換特性に関しては、記録再生
装置(商品名:EV−S900、ソニー株式会社製)を
用い、波長0.54μmの信号を記録し、比較例1の磁
気記録媒体を基準とした再生出力レベル(Y−out)
及びCN比(Y−C/N)を測定した。
【0058】結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】この表1の結果から分かるように、実施例
1乃至実施例4は、比較例1及び比較例2と比較する
と、再生出力レベル(Y−out)及びCN比(Y−C
/N)が高い値となっている。このことから、磁性膜の
表面をエッチングした後にハロゲンランプ光を照射する
ことにより、磁性膜の表面の損傷を緩和することがで
き、その結果、高い出力レベルと高いC/Nとを達成す
ることができることが分かった。また、実施例1乃至実
施例4は、保磁力(Hc)がほぼ同等の高い値となって
おり、飽和磁化量(Ms)が比較例1より向上してい
る。このことから、磁性膜に対してハロゲンランプを照
射して磁性膜を加熱することにより、磁性膜の磁気特性
を向上させることができることが分かった。
【0061】このように、本発明に係る磁気記録媒体の
製造方法によれば、良好な磁気特性を有する磁性膜を形
成するとともに、良好な出力及び高いC/Nを達成する
ことができるといった電磁変換特性に優れた磁気記録媒
体を製造することができる。
【0062】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る磁気記録媒体の製造方法では、蒸着により磁性膜を
形成した後に、該磁性膜に対してエッチングを行い、そ
の後、ハロゲンランプ光を照射している。これにより、
この手法では、磁性膜の表面酸化層を除去することがで
きるとともに、エッチングによる磁性膜の損傷を緩和す
ることができる。また、このため、この手法では、磁性
膜の表面を良好な結晶状態とすることができる。また、
磁性膜を所望の温度に加熱することができ、磁性膜中の
過剰量の非磁性酸化物を分解することができる。このた
め、この手法によれば、良好な出力を示すとともに、高
いC/Nを示す磁性膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録媒体の製造方法により製
造される磁気記録媒体の要部縦断面図である。
【図2】本発明に使用される蒸着装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 非磁性支持体、2 磁性膜、20 蒸着装置、29
イオンガン、30 ハロゲンランプ照射部、θ 入射
角、θL 最低入射角

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に真空蒸着法を用いて磁
    性膜を形成し、 該磁性膜に対してエッチングを行った後に、 該磁性膜に対してハロゲンランプ光を照射することを特
    徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記ハロゲンランプ光を磁性膜に照射す
    ることにより、磁性膜を150〜300℃に加熱するこ
    とを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上記ハロゲンランプ光は、500〜10
    00W/m2secの照射量で照射されることを特徴と
    する請求項1記載の磁気記録媒体の製造方法。
JP31072297A 1997-11-12 1997-11-12 磁気記録媒体の製造方法 Withdrawn JPH11144246A (ja)

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