JPH1115109A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH1115109A
JPH1115109A JP18587597A JP18587597A JPH1115109A JP H1115109 A JPH1115109 A JP H1115109A JP 18587597 A JP18587597 A JP 18587597A JP 18587597 A JP18587597 A JP 18587597A JP H1115109 A JPH1115109 A JP H1115109A
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antistatic
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JP18587597A
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Taketaka Matsumoto
雄剛 松本
Koichi Suematsu
浩一 末松
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性及び帯電防止性に優れ、搬送時に塵埃
の付着がなく優れた搬送性を示すハロゲン化銀写真感光
材料を提供する。 【解決手段】 プラスチックフィルム支持体上の一方の
側に、導電性金属酸化物粒子を含有する帯電防止層及び
表面層がこの順で設けられた低帯電性支持体、及び該低
帯電性支持体の帯電防止層が設けられていない側の表面
に設けられたハロゲン化銀写真感光性層からなるハロゲ
ン化銀写真感光材料において、該帯電防止層付き支持体
のヘイズが1.5以下であり、そしてその表面層の表面
電気抵抗が8×106 〜5×108 Ωの範囲にあること
を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は帯電防止性を有するハロ
ゲン化銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料(以下「感
材」という)は一般に電気絶縁性のプラスチックフィル
ム支持体上に感光性ハロゲン化銀写真乳剤層(以下「感
光層」という)、ハレーション防止層、保護層、中間
層、下塗層および帯電防止層(以下「バック層」ともい
う)等を塗布、乾燥することにより製造される。
【0003】近年、感材の製造技術は著しく向上し、例
えば、下塗層や感光層の塗布速度、あるいは裁断、切断
の処理が高速化されたため、処理工程中において、感材
は搬送ロール等との接触摩擦によって擦り傷あるいは剥
離が発生し易い傾向にある。また、接触摩擦により感材
が静電気を帯び、塵埃(ゴミやホコリ)が付着し易い傾
向にある。このような擦り傷、剥離の発生あるいは塵埃
の付着は、撥水性、減感性、かぶり性等を示す各種スポ
ットの発生を招来する。さらに、接触摩擦により感材に
蓄積された静電気が放電された場合、感光層にいわゆる
スタチックマークが生じ致命的な欠陥となる。このよう
な高速化の傾向は、撮影、現像処理工程においても同様
であり、これらの工程においても、静電気が発生し易い
傾向にある。
【0004】また、マイクロフィルムや映画用フィルム
等のように、感材に記録した画像情報をさらに拡大して
使用する場合には、静電気によりフィルム上に付着した
塵埃等により画像が見苦しいものとなり、撮影したフィ
ルムの商品価値を著しく損ねることになる。
【0005】このため、感材に、導電性ポリマー、イオ
ン性あるいは非イオン性の界面活性剤、コロイダルシリ
カ、金属酸化物あるいはその複合酸化物などを含有する
帯電防止層を設けることが知られている。しかしなが
ら、例えば界面活性剤のように、現像処理時に現像液中
に溶出するものは、現像処理後の帯電防止性能を失うば
かりでなく、現像液等の劣化を招く等の写真特性の低下
をもたらす場合がある。また冬季のように低湿度におい
ては、一般的に導電性ポリマーの様な帯電防止剤は、イ
オン電導性のため、充分な帯電防止性能を発揮できな
い。帯電防止剤としては、現像処理時に写真性能を悪化
させず現像処理後も湿度に依存されることなく、帯電防
止性能を発揮するといる点から、特に金属酸化物または
その複合酸化物、あるいはこれらに異種原子を少量含む
微粒子が好ましく、例えば、特公平1−20736号公
報、特開昭61−20033号公報及び特開平4−39
651号公報にこれらの粒子を含む帯電防止層が記載さ
れている。
【0006】感材製造時の高速化にともない引き起こさ
れる静電気が発生に由来する前記問題点に加えて、最近
特に顕在化してきた問題として、帯電防止剤である金属
酸化物粒子が製造工程中の搬送ロール等との接触摩擦に
より、フィルム表面から脱落しロール表面等に付着す
る、いわゆる粉落ちと呼ばれる現像を挙げることができ
る。脱離してロール等に付着した粒子は、製造工程中で
あれば、フィルム上に再付着して塗布不良を発生させた
り、擦り傷の発生をもたらすことがあり、生産性を著し
く低下させる。
【0007】上記金属酸化物粒子を含む帯電防止層の製
造工程において、バック層(帯電防止層)の層厚は、金
属酸化物粒子の粒子径に比べて小さいため、金属酸化物
粒子のかなりの部分は帯電防止層の表面から突出してお
り、たとえ表面層を形成しても突出部は残るため、感光
層等の形成のためフィルムがロールで加圧された際、帯
電防止層の強度が不充分な場合には脱離することにな
る。特開平8−36239号公報には、このような点を
改良した帯電防止層が提案されている。即ち、このよう
な帯電防止層は、前記金属酸化物粒子と、アクリル樹
脂、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリエステル樹
脂からなる群より選ばれる少なくとも一種のポリマーと
メラミン化合物との硬化物とからなるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記金属酸化物粒子及
びポリマーとメラミン化合物との硬化物を有する帯電防
止層を採用することにより、粉落ちに関しては改善され
ているが、マイクロフィルムや映画用フィルム等の搬送
条件において特に厳しい用途においては、上記帯電防止
層の導電性が充分に高いとは言えず、塵埃等のフィルム
への付着が防止できない。そして、これを改善するため
に金属酸化物粒子を増量しても、表面電気抵抗は少し低
下するものの、脱離成分が多くなるため搬送時の塵埃の
付着が減少せず、加えてその増量によるヘイズの上昇を
引き起こすとの問題があることが、本発明者の検討によ
り明らかとなった。従って、導電性が良好で、フィルム
搬送中に塵埃やフィルム脱離粉等の付着がなく、かつヘ
イズの低い帯電防止層の出現が望まれる。
【0009】本発明は、透明性及び帯電防止性に優れ、
搬送時に塵埃の付着のほとんどないハロゲン化銀写真感
光材料を提供することを目的とする。また、本発明は、
透明性及び帯電防止性に優れ、さらに現像処理後におい
ての帯電防止性にも優れたハロゲン化銀写真感光材料を
提供することを目的とする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プラスチッ
クフィルム支持体上の一方の側に、導電性金属酸化物粒
子を含有する帯電防止層が設けられた低帯電性支持体、
及び該低帯電性支持体の帯電防止層が設けられていない
側の表面に設けられたハロゲン化銀写真感光性層からな
るハロゲン化銀写真感光材料において、該低帯電性支持
体のヘイズが1.5以下であり、そして該ハロゲン化銀
写真感光材料の表面層の表面電気抵抗が8×106 〜6
×108 Ωの範囲にあることを特徴とするハロゲン化銀
写真感光材料にある。上記表面電気抵抗は、JIS−K
−6911−1979の抵抗率に記載の方法に従い測定した
値である。上記ヘイズは、JIS−K−6714−1977
の曇価に記載の方法に従い測定した値である。
【0011】上記本発明のハロゲン化銀写真感光材料の
好ましい態様は下記の通りである。 1)導電性金属酸化物粒子が、針状粒子であり、その短
軸に対する長軸の比(長軸/短軸)が3〜50(特に1
0〜50)の範囲にある。 2)導電性金属酸化物粒子の短軸が、0.001〜0.
1μm(特に0.01〜0.02μm)の範囲にある。 3)導電性金属酸化物粒子の長軸が、0.1〜5.0μ
m(特に0.1〜2.0μm)の範囲にある。 4)導電性金属酸化物粒子が、ZnO、TiO2 、Sn
2 、Al23 、In23 、MgO及びこれらの複
合酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属
酸化物の粒子、又は該金属酸化物に更に異種原子を含む
金属酸化物の粒子である。 5)導電性金属酸化物粒子が、アンチモンがドープされ
たSnO2 (好ましくはアンチモンが0.2〜2.0%
ドープされたSnO2 )の粒子である。 6)帯電防止層が、更に結合剤として、アクリル樹脂、
ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリエステル樹脂か
らなる群より選ばれる少なくとも一種のポリマーとメラ
ミン化合物との硬化生成物を含む。 7)表面層が、ポリオレフィン(カルボキシル基及び/
又はカルボン酸塩基を有するポリオレフィンが好まし
い)からなる。 8)プラスチックフィルム支持体の表面が、表面活性化
処理(好ましくはコロナ放電処理)されている。 9)プラスチックフィルム支持体とハロゲン化銀写真感
光性層との間に、支持体表面に第一下塗層及び第二下塗
層(ゼラチンからなる層が好ましい)がこの順で設けら
れている。 10)プラスチックフィルム支持体は、二軸延伸処理さ
れている。 11)該ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理後の表面
電気抵抗が、8×106 〜6×108 Ωの範囲にある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明について詳細に説明する。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、プラスチックフ
ィルム支持体、その一方の側に設けられた導電性金属酸
化物粒子を含有する帯電防止層とその上の表面層、及び
支持体の帯電防止層のない側の表面に設けられたハロゲ
ン化銀写真感光性層からなる基本構成を有する。プラス
チックフィルム支持体及びその一方の側に設けられた帯
電防止層と表面層からなる積層体を、本発明では低帯電
性支持体と呼ぶ。上記プラスチックフィルム支持体とし
ては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート、セルローストリアセテート、セルロー
スアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピ
オネート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチ
レンのフィルムを挙げることができる。中でも、ポリエ
チレンテレフタレートフィルムが好ましく、特に2軸延
伸、熱固定されたポリエチレンテレフタレートフィルム
が、安定性、強靭さなどの点からも特に好ましい。
【0013】支持体の厚さに特に制限はないが、15〜
500μmの範囲が一般的で、特に40〜200μの範
囲のものが取扱易さ、汎用性などの点から有利であり好
ましい。また、支持体は、透明性を保持できる範囲で、
染料化ケイ素、アルミナゾル、クロム塩、ジルコニウム
塩などを含有していても良い。
【0014】上記プラスチックフィルム支持体の表面
に、感光層を強固に接着させるために、一般に下記の表
面処理が行なわれる。本発明の帯電防止層(バック層)
が形成される側の表面も、一般に同様な表面処理が行な
われる。 (1)薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処
理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プ
ラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸処理、
などの表面活性処理したのち、直接写真乳剤(感光層形
成用塗布液)を塗布して接着力を得る方法と、 (2)一旦これらの表面処理した後、下塗層を設けこの
上に写真乳剤層を塗布する方法との二法がある。 これらのうち(2)の方法がより有効であり広く行われ
ている。これらの表面処理はいずれも、本来は疎水性で
あった支持体表面に、多少とも極性基を形成させるこ
と、表面の接着に対してマイナスの要因になる薄層を除
去すること、表面の架橋密度を増加させ接着力を増加さ
せるものと思われ、その結果として下塗層形成用溶液中
に含有される成分の極性基との親和力が増加すること
や、接着表面の堅牢度が増加することに等により、下塗
層と支持体表面との接着性が向上すると考えられる。
【0015】また、下塗層の塗布の方法としては、第一
層として支持体によく接着する層を設け、その上に第二
層としてゼラチン層を塗布形成する所謂、重層法と、疎
水性基と親水性基との両方を含有する樹脂層を一層のみ
塗布する単層法がある。下塗層の形成方法として、例え
ば、高分子物質の第一下塗層とゼラチンの第二下塗層か
らなる二層の下塗層を水系で形成する方法を挙げること
ができる。第一下塗層の高分子物質としては、例えば、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル
酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中
から選ばれた単量体を出発原料とする共重合体を初めと
して、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂グラフト化ゼ
ラチン、ニトロセルロースなどを挙げることができる。
第一下塗層とゼラチンの第二下塗層の形成には、一般に
ジクロロトリアジン誘導体、エポキシ化合物などの硬化
剤が併用される。
【0016】第一下塗層には、膨潤剤として、所望によ
り、例えばフェノール、レゾルシン等を添加してもよ
く、その添加量は第一下塗層用塗布液1リットルあたり
1〜10gである。第一下塗層には、親水性ポリマーを
使用しても良く、例えばゼラチンの如き天然ポリマー、
ポリビニルアルコール、酢酸ビニル/無水マレイン酸共
重合体、アクリル酸/アクリルアミド共重合体、スチレ
ン/無水マレイン酸共重合体、などの合成ポリマーを挙
げることができる。さらにブロッキング防止剤としてマ
ット剤(二酸化ケイ素、ポリメチルアクリレート、ポリ
スチレン)や、メチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル等を用いることも可能である。
【0017】上記第一下塗層用塗布液は、一般によく知
られた塗布方法、例えば、ディップコート法、エアナイ
フコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワ
イヤーバーコート法、グラビアコート法、あるいは、米
国特許第2681294号明細書に記載のポッパーを使
用するエクストルージョンコート法等により塗布するこ
とができる。下塗層上にさらに第二下塗層を設ける場合
は、必要に応じて、米国特許第2761791号、同3
508947号、同2941898号および同3526
528号明細書、尾崎等著「コーティング工学」253
頁(1973年朝倉書店発行)などに記載された方法に
より二層以上の層を同時に塗布することができる。
【0018】第一下塗層および第一下塗層上に設けられ
る第二下塗層の塗布量としては、固体分として、ポリエ
ステルフィルム支持体の1m2 あたり0.01〜10g
が好ましく、特に0.2〜3gであることが好ましい。
本発明においては、一般に第一下塗層上に、第二下塗層
としてゼラチンを主成分とする親水性コロイド層が設け
られる。
【0019】第二下塗層に使用されるゼラチン以外の親
水性ポリマーの例としては、フタル化ゼラチン、マレイ
ン化ゼラチンなどのアシル化ゼラチン、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロ
ース誘導体、アクリル酸、メタクリル酸もしくはアミド
などをゼラチンにグラフトさせたグラフト化ゼラチン、
ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシアルキルアクリ
レート、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢
酸ビニル共重合体、カゼイン、アガロース、アルブミ
ン、アルギン酸ソーダ、ポリサツカライド、寒天、でん
ぷん、グラフトでんぷん、ポリアクリルアミド、ポリエ
チレンイミンアシル化合物、及びアクリル酸、メタクリ
ル酸アクリルアミド、N−置換アクリルアミド及びN−
置換メタクリルアミドなどの単独もしくは共重合体、あ
るいはそれらの部分加水分解物など合成もしくは天然の
親水性高分子化合物を挙げることができる。これらのも
のは、単独もしくは混合して使用できる。
【0020】上記の如き親水性ポリマーに、必要に応じ
て、帯電防止剤、架橋剤、マット剤、ブロッキング防止
剤等を加えることができる。
【0021】次に本発明の用いられる感光性ハロゲン化
銀写真乳剤層(感光層)について簡単に述べる。感光層
のバインダー(親水性有機保護コロイド)としては、例
えば、ゼラチン、フタル化ゼラチン、マレイン化ゼラチ
ンなどのアシル化ゼラチン、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導
体、アクリル酸、メタクリル酸もしくはアミド(アクリ
ルアミド等)などをゼラチンにグラフトさせたグラフト
化ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシア
ルキルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ビニルピ
ロリドン・酢酸ビニル共重合体、カゼイン、アガロー
ス、アルブミン、アルギン酸ソーダ、ポリサッカライ
ト、寒天、てんぷら、グラフトでんぷん、ポリアクリル
アミド、ポリエチレンイミンアシル化物、及びこれらの
部分加水分解物などの合成もしくは天然の親水性高分子
化合物を挙げることができる。これらの材料は、単独も
しくは混合して使用できる。
【0022】バインダーを上記の如き親水性高分子化合
物とするものであれば、その中に何が添加されているか
は本発明においては特に重要ではないが、これらの親水
性バインダーには、通常、ハロゲン化銀あるいは拡散転
写写真法で用いられる硫化銀等物理現像核、またジアゾ
化合物などの感材をはじめ各種の添加剤、カプラー、乳
化重合、ラテックスポリマーなどが添加される。
【0023】上記感光層に用いられる種々の素材、例え
ばハロゲン化銀粒子、化学増感剤、染料、ポリマーラテ
ックス、界面活性剤、ゼラチン硬膜剤、カラーカプラ
ー、退色防止剤、帯電防止剤、マット剤等に関しては特
に制限はなく、例えばリサーチディスクロージャー(Re
search Disclosure )176巻22〜31頁(1978
年12月)の記載を参考にすることができる。
【0024】本発明は必ずしも必要ではないが、コロナ
放電処理等の表面処理を、疎水性支持体だけでなく、高
分子物質より成る下塗層上および/または第二下塗層上
に行ってもよく、その場合処理後の層間の接着力が向上
する。
【0025】上記プラスチックフィルム支持体上の感光
層が設けられない側の表面には、本発明の帯電防止層と
表面層がこの順で設けられる。これらの層の形成の順序
は、一般に、帯電防止層と表面層を形成後、下塗層上に
感光層が設けられる。本発明の帯電防止層においては、
支持体上に帯電防止層を設けて得られる低帯電性支持体
のヘイズが1.5以下にあり、そして得られる感材の表
面層の表面電気抵抗が8×106 〜6×108 Ωの範囲
にあるように、導電性が付与されている。
【0026】上記帯電防止層は、導電性金属酸化物粒子
を含む層であり、一般に更に結合剤を含んでいる。上記
導電性金属酸化物粒子としては、針状粒子であり、その
短軸に対する長軸の比(長軸/短軸)が3〜50の範囲
にあるものを使用することが好ましい。特に長軸/短軸
が10〜50の範囲のものが好ましい。このような針状
粒子の短軸は、0.001〜0.1μmの範囲にあるこ
とが好ましく、特に0.01〜0.02μmの範囲にあ
ることが好ましい。またその長軸は、0.1〜5.0μ
mの範囲にあることが好ましく、特に0.1〜2.0μ
mの範囲にあることが好ましい。
【0027】上記導電性金属酸化物粒子の材料として
は、ZnO、TiO2 、SnO2 、Al23 、In2
3 、MgO、BaO及びMoO3 及びこれらの複合酸
化物、そしてこれらの金属酸化物に更に異種原子を含む
金属酸化物を挙げることができる。金属酸化物として
は、SnO2 、ZnO、Al23 、TiO2 、In2
3 、及びMgOが好ましく、さらにSnO2 、Zn
O、In22 及びTiO2が好ましく、SnO2 が特
に好ましい。異種原子を少量含む例としては、ZnOに
対してAlあるいはIn、TiO2 に対してNbあるい
はTa、In23 に対してSn、及びSnO2 に対し
てSb、Nbあるいはハロゲン元素などの異種元素を
0.01〜30モル%(好ましくは0.1〜10モル
%)ドープしたものを挙げることができる。異種元素の
添加量が、0.01モル%未満の場合は酸化物または複
合酸化物に充分な導電性を付与することができず、30
モル%を超えると粒子の黒化度が増し、帯電防止層が黒
ずむため感材用としては適さない。従って、本発明では
導電性金属酸化物粒子の材料としては、金属酸化物また
は複合金属酸化物に対し異種元素を少量含むものが好ま
しい。また結晶構造中に酸素欠陥を含むものも好まし
い。上記異種原子を少量含む導電性金属酸化物粒子とし
ては、アンチモンがドープされたSnO2 粒子が好まし
く、特にアンチモンが0.2〜2.0モル%ドープされ
たSnO2 粒子が好ましい。従って、本発明では前記短
軸、長軸の寸法を有するアンチモンドープSnO2等の
金属酸化物粒子を使用することが、透明で、良好な導電
性を有する帯電防止層を形成するのに有利である。これ
により、ヘイズが1.5以下にある低帯電性支持体を有
し、表面層の表面電気抵抗が8×106 〜6×108 Ω
の範囲にある感材を容易に得ることができる。
【0028】前記短軸、長軸の寸法を有する針状の金属
酸化物粒子(例、アンチモンドープSnO2 )を使用す
ることにより、透明で、良好な導電性を有する帯電防止
層を有利に形成できる理由については、次のように考え
られる。上記針状の金属酸化物粒子は、帯電防止層内で
は、長軸方向が帯電防止層の表面に平行に、長く伸びて
いるが、層の厚さ方向には短軸の径の長さ分だけ占めて
いるに過ぎない。このような針状の金属酸化物粒子は、
上記のように長軸方向に長いため、通常の球状の粒子に
比べて、互いに接触し易く、少ない量でも高い導電性が
得られる。従って、透明性を損なうことなく、表面電気
抵抗を低下させることができる。また、上記針状の金属
酸化物粒子では、短軸の径は、通常、帯電防止層の厚さ
より小さいか、ほぼ同じであり、表面に突出することは
少なく、仮に突出してもその突出部分はわずかなため、
帯電防止層上に設けられる表面層によりほぼ完全に覆わ
れることになる。従って、感材作成用の支持体の搬送
中、撮影、現像のための感材搬送中に、層より突出部分
の脱離である粉落ちの発生がほとんどないとの優位性も
得られる。さらに、感材の現像処理前後の表面電気抵抗
の変化が、球状の粒子の場合比較的大きいのに比べて、
上記針状の金属酸化物を用いた場合は極めて小さく、特
に現像処理後の搬送性が格段に向上しているということ
もできる。これは、球状の粒子の場合には、現像処理に
よる膜の膨潤、収縮により、針状の粒子の場合よりその
配列状態が変化し、互いに接触する部分が減少するため
ではないかと推測される。
【0029】本発明の帯電防止層は、導電性金属酸化物
粒子を分散、支持する結合剤を、一般に含んでいる。結
合剤の材料としては、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等の種々のポリマーを
使用することができる。粉落ちを防止する観点から、ポ
リマー(好ましくは、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂又はポリエステル樹脂)とメラミン化合物
との硬化物であることが好ましい。本発明では、良好な
作業環境の維持、及び大気汚染防止の観点から、ポリマ
ーもメラミン化合物も、水溶性のものを使用するか、あ
るいはエマルジョン等の水分散状態で使用することが好
ましい。また、ポリマーは、メラミン化合物との架橋反
応が可能なように、メチロール基、水酸基、カルボキシ
ル基及びグリシジル基のいずれかの基を有する。水酸基
及びカルボキシル基が好ましく、特にカルボキシル基が
好ましい。ポリマー中の水酸基又はカルボキシル基の含
有量は、0.0001〜1当量/1kgが好ましく、特
に0.001〜1当量/1kgが好ましい。
【0030】アクリル樹脂としては、アクリル酸、アク
リル酸アルキル等のアクリル酸エステル類、アクリルア
ミド、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸
アルキル等のメタクリル酸エステル類、メタクリルアミ
ド及びメタクリロニトリルのいずれかのモノマーの単独
重合体又はこれらのモノマー2種以上の重合により得ら
れる共重合体を挙げることができる。これらの中では、
アクリル酸アルキル等のアクリル酸エステル類、及びメ
タクリル酸アルキル等のメタクリル酸エステル類のいず
れかのモノマーの単独重合体又はこれらのモノマー2種
以上の重合により得られる共重合体が好ましい。例え
ば、炭素原子数1〜6のアルキル基を有するアクリル酸
エステル類及びメタクリル酸エステル類のいずれかのモ
ノマーの単独重合体又はこれらのモノマー2種以上の重
合により得られる共重合体を挙げることができる。上記
アクリル樹脂は、上記組成を主成分とし、メラミン化合
物との架橋反応が可能なように、例えば、メチロール
基、水酸基、カルボキシル基及びグリシジル基のいずれ
かの基を有するモノマーを一部使用して得られるポリマ
ーである。
【0031】上記ビニル樹脂としては、ポリビニルアル
コール、酸変性ポリビニルアルコール、ポリビニルホリ
マール、ポリビニルブチラール、ポリビニルメチルエー
テル、ポリオレフィン、エチレン/ブタジエン共重合
体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル/(メタ)アクリル酸エステル共重合体
及びエチレン/酢酸ビニル系共重合体(好ましくはエチ
レン/酢酸ビニル/(メタ)アクリル酸エステル共重合
体)を挙げることができる。これらの中で、ポリビニル
アルコール、酸変性ポリビニルアルコール、ポリビニル
ホリマール、ポリオレフィン、エチレン/ブタジエン共
重合体及びエチレン/酢酸ビニル系共重合体(好ましく
は、エチレン/酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合
体)が好ましい。上記ビニル樹脂は、メラミン化合物と
の架橋反応が可能なように、ポリビニルアルコール、酸
変性ポリビニルアルコール、ポリビニルホリマール、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルメチルエーテル及びポ
リ酢酸ビニルでは、例えば、ビニルアルコール単位をポ
リマー中に残すことにより水酸基を有するポリマーと
し、他のポリマーについては、例えば、メチロール基、
水酸基、カルボキシル基及びグリシジル基のいずれかの
基を有するモノマーを一部使用することにより架橋可能
なポリマーとする。
【0032】上記ポリウレタン樹脂としては、ポリヒド
ロキシ化合物(例、エチレングリコール、プロピレング
リコール、グリセリン、トリメチロールプロパン)、ポ
リヒドロキシ化合物と多塩基酸との反応により得られる
脂肪族ポリエステル系ポリオール、ポリエーテルポリオ
ール(例、ポリ(オキシプロピレンエーテル)ポリオー
ル、ポリ(オキシエチレン−プロピレンエーテル)ポリ
オール)、ポリカーボネート系ポリオール、及びポリエ
チレンテレフタレートポリオールのいずれか一種、ある
いはこれらの混合物とポリイソシアネートから誘導され
るポリウレタンを挙げることができる。上記ポリウレタ
ン樹脂では、例えば、ポリオールとポリイソシアネート
との反応後、未反応として残った水酸基をメラミン化合
物との架橋反応が可能な官能基として利用することがで
きる。
【0033】上記ポリエステル樹脂としては、一般にポ
リヒドロキシ化合物(例、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン)と多塩基酸との反応により得られるポリマーが使用
される。上記ポリエステル樹脂では、例えば、ポリオー
ルと多塩基酸との反応終了後、未反応として残った水酸
基、カルボキシル基をメラミン化合物との架橋反応が可
能な官能基として利用することができる。勿論、水酸基
等の官能基を有する第三成分を添加しても良い。
【0034】上記ポリマーの中で、アクリル樹脂及びポ
リウレタン樹脂が好ましく、特にアクリル樹脂が好まし
い。
【0035】本発明で使用されるメラミン化合物として
は、メラミン分子内に二個以上(好ましくは三個以上)
のメチロール基および/またはアルコキシメチル基を含
有する化合物およびそれらの縮重合体であるメラミン樹
脂あるいはメラミン・ユリア樹脂などをあげることがで
きる。メラミンとホルマリンの初期縮合物の例として
は、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、
テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミ
ン、ヘキサメチロールメラミンなどがあり、その具体的
な市販品としては、例えばスミテックス・レジン(Sumi
tex Resin)M−3、同MW、同MK及び同MC(以上、
住友化学(株)製)などを挙げることができるが、これ
らに限定されるものではない。上記縮重合体の例として
は、ヘキサメチロールメラミン樹脂、トリメチロールメ
ラミン樹脂、トリメチロールトリメトキシメチルメラミ
ン樹脂等をあげることができる。市販品としては、MA
−1及びMA−204(住友ベークライト(株製)、ベ
ッカミン(BECKAMINE)MA−S、ベッカミン
APM及びベッカミンJ−101(大日本インキ化学工
業(株)製)、ユーロイド344(三井東圧化学(株)
製)、大鹿レジンM31及び大鹿レジンPWP−8(大
鹿振興(株)製)等をあげることができるが、これらの
限定されるものではない。
【0036】本発明のメラミン化合物としては、分子量
を1分子内の官能基数で割った値で示される官能基当量
が50以上300以下であることが好ましい。ここで官
能基とはメチロール基および/またはアルコキシメチル
基を示す。この値が300を超えると硬化密度が小さく
高い強度が得られず、メラミン化合物の量を増やすと塗
布性が低下する。硬化密度が小さいとスリ傷が発生しや
すくなる。また導電性金属酸化物を保持力も低下する。
官能基当量が50未満では硬化密度は高くなるが透明性
が損なわれ、減量しても良化しない。本発明の水性メラ
ミン化合物の添加量は、上記ポリマーに対して0.1〜
100重量%、好ましくは10〜90%重量%である。
【0037】これらのメラミン化合物は単独で用いても
よいし、二種以上併用してもよい。また、他の化合物と
の併用も可能であり、例えばC.E.K.Meers およびT.H.Ja
mes著「The Theory of the Photographic Process」第
3版(1966年)、米国特許第3316095号、同
3232764号、同3288775号、同27323
03号、同3635718号、同3232763号、同
2732316号、同2586168号、同31034
37号、同3017280号、同2983611号、同
2725294号、同2725295号、同31007
04号、同3091537号、同3321313号、同
3543292号及び同3125449号、及び英国特
許994869号及び同1167207号等に記載され
ている硬化剤などがあげられる。代表的な例としては、
ムコクロル酸、ムコブロム酸、ムコフェノキシクロル
酸、ムコフェノキシプロム酸、ホルムアルデヒド、グリ
オキザール、モノメチルギリオキザール、2,3−ジヒ
ドロキシ−1,4−ジオキサン、2,3−ジヒドロキシ
−5−メチル−1,4−ジオキサンサクシンアルデヒ
ド、2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン及びグルタ
ルアルデヒド等のアルデヒド系化合物およびその誘導
体;ジビニルスルホン−N,N’−エチレンビス(ビニ
ルスルホニルアセトアミド)、1,3−ビス(ビニルス
ルホニル)−2−プロパノール、メチレンビスマレイミ
ド、5−アセチル−1,3−ジアクリロイル−ヘキサヒ
ドロ−s−トリアジン、1,3,5−トリアクリロイル
−ヘサヒドロ−s−トリアジン及び1,3,5−トリビ
ニルスルホニル−ヘキサヒドロ−s−トリアジンなどの
活性ビニル系化合物;2,4−ジクロロ−6−ヒドロキ
シ−s−トリアジンナトリウム塩、2,4−ジクロロ−
6−(4−スルホアニリノ)−s−トリアジンナトリウ
ム塩、2,4−ジクロロ−6−(2−スルホエチルアミ
ノ)−s−トリアジン及びN,N’−ビス(2−クロロ
エチルカルバミル)ピペラジン等の活性ハロゲン系化合
物;ビス(2,3−エポキシプロピル)メチルプロピル
アンモニウム・p−トルエンスルホン酸塩、1,4−ビ
ス(2’,3’−エポキシプロピルオキシ)ブタン、
1,3,5−トリグリシジルイソシアヌレート、1,3
−ジクリシジル−5−(γ−アセトキシ−β−オキシプ
ロピル)イソシヌレート、ソルビトールポリグリシジル
エーテル類、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル
類、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル類、
ジグリセロ−ルポリグルシジルエーテル、1,3,5−
トリグリシジル(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ
ート、グリセロールポリグリセロールエーテル類および
トリメチロ−ルプロパンポリグリシジルエーテル類等の
エポキシ化合物;2,4,6−トリエチレン−s−トリ
アジン、1,6−ヘキサメチレン−N,N’−ビスエチ
レン尿素およびビス−β−エチレンイミノエチルチオエ
ーテル等のエチレンイミン系化合物;1,2−ジ(メタ
ンスルホンオキシ)エタン、1,4−ジ(メタンスルホ
ンオキシ)ブタン及び1,5−ジ(メタンスルホンオキ
シ)ペンタン等のメタンスルホン酸エステル系化合物;
ジシクロヘキシルカルボジイミド及び1−ジシクロヘキ
シル−3−(3−トリメチルアミノプロピル)カルボジ
イミド塩酸塩等のカルボジイミド化合物;2,5−ジメ
チルイソオキサゾール等のイソオキサゾール系化合物;
クロム明ばん及び酢酸クロム等の無機系化合物;N−カ
ルボエトキシ−2−イソプロポキシ−1,2−ジヒドロ
キノリン及びN−(1−モルホリノカルボキシ)−4−
メチルピリジウムクロリド等の脱水縮合型ペプチド試
薬;N,N’−アジポイルジオキシジサクシンイミド及
びN,N’−テレフタロイルジオキシジサクシンイミド
等の活性エステル系化合物:トルエン−2,4−ジイソ
シアネート及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアネー
ト等のイソシアネート類;及びポリアミド−ポリアミン
−エピクロルヒドリン反応物等のエピクロルヒドリン系
化合物を挙げることができるが、これに限定されるもの
ではない。
【0038】本発明の帯電防止層の形成するには、ま
ず、例えば前記導電性金属酸化物粒子をそのままあるい
は水等の溶媒(必要に応じて分散剤、結合剤を含む)に
分散させた分散液を、上記結合剤(例、ポリマー、メラ
ミン化合物及び適当な添加剤)を含む水分散液あるいは
水溶液に、添加、混合(必要に応じて分散)して帯電防
止層形成用塗布液を調製する。上記帯電防止層は、上記
帯電防止層形成用塗布液をポリエステル等のプラスチッ
クフィルムの表面(感光層が設けられない側)に一般に
よく知られた塗布方法、例えばディップコート法、エア
ーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコ
ート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート
法などにより塗布することができる。塗布されるポリエ
ステル等のプラスチックフィルムは、逐次二軸延伸前、
同時二軸延伸前、一軸延伸後で再延伸前、あるいは二軸
延伸後のいずれであっても良い。帯電防止層形成用塗布
液を塗布するプラスチック支持体の表面は、あらかじめ
紫外線処理、コロナ処理、グロー放電処理などの表面処
理を施しておくことが好ましい。
【0039】本発明の帯電防止層の層厚は、0.01〜
1μmの範囲が好ましく、さらに0.01〜0.2μm
の範囲が好ましい。0.01μm未満では塗布剤を均一
に塗布しにくいため製品に塗布むらが生じやすく、1μ
mを超える場合は、帯電防止性能や耐傷性が劣る場合が
ある。導電性金属酸化物粒子は、帯電防止層中に、結合
剤(例、上記ポリマー及びメラミン化合物の合計)に対
して10〜1000重量%の範囲で含まれていることが
好ましく、更に200〜600重量%の範囲が好まし
い。10重量%未満の場合は、充分な帯電防止性が得ら
れず、1000重量%を超えた場合はヘイズが高くなり
過ぎる。
【0040】本発明の帯電防止層および下記の表面層に
は必要に応じて、マット剤、界面活性剤、滑り剤などを
併用して使用することができる。マット剤としては、
0.001〜10μmの粒径をもつ酸化珪素、酸化アル
ミニウム、酸化マグネシウムなどの酸化物の粒子や、ポ
リメチルメタクリレート、ポリスチレン等の重合体ある
いは共重合体等の粒子をあげることができる。界面活性
剤としては公知のアニオン系界面活性剤、カチオン系界
面活性剤、両性系界面活性剤、非イオン系界面活性剤等
があげることができる。滑り剤としては、炭素数8〜2
2の高級アルコールのリン酸エステルもしくはそのアミ
ノ塩;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸およびそ
のエステル類;及びシリコーン系化合物等を挙げること
ができる。
【0041】本発明においては、帯電防止層の上には、
表面層が設けられる。表面層は、主として滑り性及び耐
傷性を向上させるため、及び帯電防止層の導電性金属酸
化物粒子の脱離防止の機能を補助するために設けられ
る。表面層の材料には、一般にポリオレフィンが使用さ
れる。上記ポリオレフィンの例としては、エチレン、
プロピレン、1−ブテン及び4−メチル−1−ペンテン
等の1−オレフィン系不飽和炭化水素の単独または共重
合体からなるワックス、樹脂及びゴム状物(例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ
−4−メチル−1−ペンテン、エチレン/プロピレン共
重合体、エチレン/1−ブテン共重合体及びプロピレン
/1−ブテン共重合体)、上記1−オレフィンの二種
以上と共役または非共役ジエンとのゴム状共重合体(例
えば、エチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネン
共重合体、エチレン/プロピレン/1,5−ヘキサジエ
ン共重合体及びイソブテン/イソプレン共重合体)、
1−オレフィンと共役または非共役ジエンとの共重合体
(例えば、エチレン/ブタジエン共重合体及びエチレン
/エチリデンノルボルネン共重合体)、1−オレフィ
ン(特にエチレンと酢酸ビニルとの共重合体およびその
完全もしくは部分ケン化物)、1−オレフィンの単独
また共重合体に上記共役もしくは非共役ジエンまたは酢
酸ビニル等をグラフトさせたグラフト重合体およびその
完全もしくは部分ケン化物、などを挙げることができる
が、これらに限定されるものではない。上記化合物は、
特公平5−41656号公報に記載されている。上記の
ポリオレフィンであって、カルボキシル基及び/又はカ
ルボン酸塩基を有するものが好ましい。本発明では、通
常水溶液あるいは水分散液として使用する。
【0042】上記表面層には、メチル基置換度2.5以
下の水溶性メチルセルロースを添加しても良く、その添
加料は表面層を形成する全結合剤に対して0.1重量%
〜40重量%が好ましい。上記水溶性メチルセルロース
については、特開平1−210947号公報に記載され
ている。
【0043】上記表面層は、本発明の帯電防止層上に一
般によく知られた塗布方法、例えばディップコート法、
エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバ
ーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコ
ート法などにより上記バインダー等を含む塗布液(水分
散液又は水溶液)を塗布することにより形成することが
できる。上記表面層の層厚は、0.01〜1μmの範囲
が好ましく、さらに0.01〜0.2μmの範囲が好ま
しい。0.01μm未満では塗布剤を均一に塗布しにく
いため製品に塗布むらが生じやすく、1μmを超える場
合は、帯電防止性能や耐傷性が劣る場合がある。
【0044】
【実施例】
【0045】[実施例1〜4及び比較例1〜4] (試料A−1〜A−6、A−11〜A−16(実施例
1、比較例1); 試料B−1〜B−6、B−11〜B−16(実施例2、
比較例2); 試料C−1〜C−6、C−11〜C−16(実施例3、
比較例3); 試料D−1〜D−6、D−11〜D−16(実施例4、
比較例4);の作製)
【0046】二軸延伸(縦、横それぞれ3.3倍)し、
240℃で10分熱固定した後、両面ともコロナ放電処
理を施した厚さ120μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムの片面に、下記の組成より成る第一下塗層及
び第二下塗層をこの順で下記のように形成した。次にフ
ィルムの反対側の面に帯電防止層及び表面層をこの順で
下記のように形成した。次いで、第二下塗層上に感光層
を下記のように形成して、感材(前記試料)を作製し
た。
【0047】 (第一下塗層形成用塗布液) スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス 15.2重量部 (スチレン:ブタジエン=67:30、固形分40重量%) 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 0.2重量部 ナトリウム塩 ポリスチレン微粒子(平均粒径:2μm) 0.01重量部 蒸留水 84.59重量部 上記第一下塗層形成用塗布液を、上記ポリエチレンテレ
フタレートフィルムの片面に塗布し、180℃で30秒
間乾燥して、0.3μmの第一下塗層を形成した。
【0048】 (第二下塗層形成用塗布液) ゼラチン 1.5重量部 酢酸(20%水溶液) 1.0重量部 下記(1)の化合物 0.04重量部 メチルセルロース(2%水溶液) 2.33重量部 蒸留水 92.63重量部
【0049】化合物(1)
【0050】
【化1】
【0051】上記第二下塗層形成用塗布液を、上記第一
下塗層上に塗布し、170℃で30秒間乾燥して、0.
15μmの第二下塗層を形成した。
【0052】(帯電防止層形成用塗布液) ポリマー水分散液 (各試料に使用するアクリル樹脂の種類及び量は表1、
表2、表3及び表4に記載) 導電性金属酸化物粒子 (各試料に使用する金属酸化物粒子の種類及び量は表
1、表2、表3及び表4に記載) ポリオキシエチレンフェニルエーテル
0.1重量部 硬化剤 (各試料に使用する硬化剤の種類及び量は表1、表2、
表3及び表4に記載) 蒸留水を加えて合計が100重量部となるように調製し
た。
【0053】上記帯電防止層形成用塗布液を、上記ポリ
エチレンテレフタレートフィルムの下塗層を設けなかっ
た表面に塗布し、180℃で30秒間乾燥して、表1、
表2、表3及び表4に示す層厚の帯電防止層を形成し
た。
【0054】 (表面層用塗布液) ポリオレフィン 3.0重量部 (ケミパールS−120、27重量%、三井石油化学(株)製) コロイダルシリカ(スノーテックスC、日産化学(株)製) 2.0重量部 エポキシ化合物 0.3重量部 (デナコールEX−614B;ナガセ化成(株)製) ポリエチレンスルホン酸塩(分子量1000〜5000) 0.1重量部 蒸留水 94.6重量部
【0055】上記表面層用塗布液を、上記帯電防止層上
に塗布し、170℃で30秒間乾燥して、層厚0.03
μmの表面層を形成した。
【0056】次に上記被覆フィルムの第二下塗層の上に
下記組成(1)の感光層形成用塗布液を乾燥厚さ6.0
μm(塗布銀量5.0g/m2 )になるように塗布し
た。さらに感光層上に下記組成(2)の保護層形成用塗
布液を塗布し、ハロゲン化銀写真感光材料(試料)を作
製した。
【0057】 組成(1)(感光層) ゼラチン 5g/m2 塩沃臭化銀(Cl:80モル% Br:19.5モル% I:0.5モル%) 塩化金酸 0.1g/m2 ポリエチレンアクリレートラテックス(米国特許第3525620号 明細書実施例3で用いられているものと同じ) 1.5g/m2 増感色素:3−アリル−5−[2−(1−エチル)−4メチル− 2テトラゾリン−5イリデン−エチリデン]ローダニン 6mg/m2 カブリ防止剤:4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a−7 ソトラザインデン 30mg/m2 ポリオキシエチレン化合物 20mg/m2 ゼラチン硬化剤:2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−s− トリアジン・ナトリウム塩 60mg/m2 界面活性剤:p−ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 40mg/m2
【0058】 組成(2)(保護層) ゼラチン 1g/m2 マット剤:平均粒子径3.0〜4.0μmのポリメチル メタクリレート 0.05g/m2 界面活性剤:p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.03g/m2 ゼラチン硬化剤:2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−S− トリアジン・ナトリウム塩 0.01g/m2 (上記乳剤層に使用したものと同じ) 50g/100gゼラチン 染料 0.3g/m2 下記の染料(1):(2):(3)の(1):(2):
(3)=1:1:1(重量比)の混合物
【0059】
【化2】
【0060】
【化3】
【0061】
【化4】
【0062】実施例1〜4及び比較例1〜4で得られた
試料(試料A−1〜A−6、A−11〜A−16(実施
例1、比較例1);試料B−1〜B−6、B−11〜B
−16(実施例2、比較例2);試料C−1〜C−6、
C−11〜C−16(実施例3、比較例3);試料D−
1〜D−6、D−11〜D−16(実施例4、比較例
4))について、下記のようにして表面電気抵抗(現像
前及び後)、ヘイズ、粒子の脱離性(粉落ち性)を評価
した。
【0063】(1)表面電気抵抗(SR) 得られた試料の、現像処理前と、現像処理後について、
表面電気抵抗をJIS−K−6911−1979の抵抗率に
記載の方法に従い測定した。測定は、試料を、23℃、
65%RHの雰囲気下で6時間放置して調湿した後、同
雰囲気下で、定電圧電源(TR−300C、タケダ理研
工業(株)製)、電流計(TR−8651、同社製)及
びサンプルチャンバー(TR−42、同社製)を用いて
測定した。 (2)ヘイズ 上記試料の感光層を形成する前のフィルム(即ち、支持
体の一方の表面に第一及び第二下塗層、他方の表面に帯
電防止層及び表面層が形成された低帯電性支持体)のヘ
イズを、JIS−K−6714−1977の曇価に記載の方
法に従い測定した。測定は、ヘイズメータ(NDH−1
001P、日本電色工業(株)製)を用いてヘイズを測
定した。 (3)搬送による脱離導電性粒子等の塵埃の付着 上記試料の感光層を形成する前のフィルム(即ち、支持
体の一方の表面に第一及び第二下塗層、他方の表面に帯
電防止層及び表面層が形成されたもの)を18cm幅の
長尺フィルムに加工し、25℃、65%RHの雰囲気で
3日間保存した後、乳剤塗布機の模擬装置であるハンド
リングテスト機を用いて、長尺フィルムをラインスピー
ド100m/分で搬送し、テスト機のラップ角が180
度の駆動ロール(フラットロール)を逆回転させて周速
が90m/分になる状態で5分間搬送した後、駆動ロー
ル表面に付着した粉状物の量を目視で下記のように評価
した。 AA:付着した塵埃が全く見られない BB:付着した塵埃がわずかに見られる CC:付着した塵埃が少し見られる DD:かなりの量の付着した塵埃が見られる
【0064】上記帯電防止層形成材料の組成、および上
記評価結果を表1〜4に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】上記表1〜4の結果から明らかなように、
実施例1〜4で得られた感材はヘイズおよび表面電気抵
抗ともに低く、写真感光材料に必要な透明性を有すると
共に、搬送による塵埃の付着がほとんどないとの優れた
特性を有している。一方、比較例1〜4で得られた写真
感光材料、ヘイズが充分に低くならない状態でも表面電
気抵抗がそれほど低くならないため、搬送による塵埃の
付着も実施例のものに比べて劣っている。また金属酸化
物粒子を増量しても、ヘイズが高くなる上に、脱離成分
が多くなるため塵埃の付着も良化しない。さらに実施例
1〜4で得られた感材は、現像後の表面電気抵抗が現像
前の値よりほとんど変化せず、現像処理の影響を受けな
いが、比較例1〜4で得られた写真感光材料は現像処理
の影響を受け、現像前後の表面電気抵抗の変化が大き
い。
【0070】
【発明の効果】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の帯
電防止層は、低いヘイズを保ちながら、良好な導電性を
有している。このため本発明のハロゲン化銀写真感光材
料は、透明性及び帯電防止性に優れており、感材搬送時
の粉落ちなどによる塵埃の付着がほとんどない。上記の
低いヘイズを保ちながら、良好な導電性を有する帯電防
止層は、針状の金属酸化物粒子を用いて有利に得ること
ができる。このような帯電防止層は、導電性金属酸化物
粒子の脱落の発生がほとんどなく、さらに現像処理後に
おいての帯電防止性に優れているので、現像時の搬送に
よる塵埃の付着がほとんどない。従って、本発明のハロ
ゲン化銀写真感光材料は、マイクロフィルムや映画用フ
ィルム等の搬送条件において特に厳しい用途において有
用であるといえる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルム支持体上の一方の
    側に、導電性金属酸化物粒子を含有する帯電防止層及び
    表面層がこの順で設けられた低帯電性支持体、及び該低
    帯電性支持体の帯電防止層が設けられていない側の表面
    に設けられたハロゲン化銀写真感光性層からなるハロゲ
    ン化銀写真感光材料において、該低帯電性支持体のヘイ
    ズが1.5以下であり、そして該ハロゲン化銀写真感光
    材料の表面層の表面電気抵抗が8×106 〜6×108
    Ωの範囲にあることを特徴とするハロゲン化銀写真感光
    材料。
  2. 【請求項2】 該導電性金属酸化物粒子が、針状粒子で
    あり、その短軸に対する長軸の比が3〜50の範囲にあ
    る請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 該導電性金属酸化物粒子が、ZnO、T
    iO2 、SnO2 、Al23 、In23 、MgO及
    びこれらの複合酸化物からなる群より選ばれる少なくと
    も一種の金属酸化物の粒子、又は該金属酸化物に更に異
    種原子を含む金属酸化物の粒子である請求項1又は2に
    記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 該導電性金属酸化物粒子が、アンチモン
    がドープされたSnO2 粒子である請求項1〜3のいず
    れかに記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  5. 【請求項5】 該帯電防止層が、更にアクリル樹脂、ビ
    ニル樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリエステル樹脂から
    なる群より選ばれる少なくとも一種のポリマーとメラミ
    ン化合物との硬化生成物を含む請求項1〜4のいずれか
    に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  6. 【請求項6】 該表面層が、ポリオレフィンからなる請
    求項1〜5のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007086523A1 (ja) * 2006-01-27 2007-08-02 Fujifilm Corporation ハロゲン化銀感光材料、導電性金属膜、透光性電磁波シールドフィルム、光学フィルターおよびプラズマディスプレイパネル
JP2007226215A (ja) * 2006-01-27 2007-09-06 Fujifilm Corp ハロゲン化銀感光材料、導電性金属膜、透光性電磁波シールドフィルム、光学フィルターおよびプラズマディスプレイパネル

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