JPH11181020A - エポキシ化ブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

エポキシ化ブロック共重合体の製造方法

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JPH11181020A
JPH11181020A JP36554297A JP36554297A JPH11181020A JP H11181020 A JPH11181020 A JP H11181020A JP 36554297 A JP36554297 A JP 36554297A JP 36554297 A JP36554297 A JP 36554297A JP H11181020 A JPH11181020 A JP H11181020A
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Japan
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block copolymer
epoxidized block
organic solvent
epoxidized
producing
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JP36554297A
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Motomi Takagi
基實 高木
Kazuhisa Toubou
和久 当房
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Daicel Chemical Industries Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/08Epoxidation

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱劣化が少なく、かつ残存有機溶媒量の少な
いエポキシ化ブロック共重合体の製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 エポキシ化ブロック共重合体をエポキシ
化反応溶液から回収するに際し、前記反応溶液を撹拌膜
型蒸発機、好ましくは濃縮液排出口に強制的に濃縮液を
排出することが出来る構造を有するものに供給し有機溶
媒を蒸発させエポキシ化反応溶液を濃縮し、次いで二軸
ベント式押出機によって当該濃縮液から有機溶媒を除去
することを特徴とするエポキシ化ブロック共重合体の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ化反応溶
液を2段階に分けて効果的に脱溶媒し、残存有機溶媒含
量の少ないエポキシ化ブロック共重合体を製造する方法
に関する。本発明の製造方法によるエポキシ化ブロック
共重合体は、それ自体を成形品に用いることができるほ
か、ゴム状重合体もしくは樹脂状重合体の改質剤又は改
質助剤、接着剤、シーラント、アスファルト改質剤等に
好適である。
【0002】
【従来の技術】ビニル芳香族炭化水素化合物と共役ジエ
ン化合物とからなるブロック共重合体は、透明で加硫を
しなくても加硫された天然ゴムあるいは合成ゴムと同様
の弾性を常温で有し、しかも高温で熱可塑性樹脂と同様
の加工性を有することから、各種改質剤や接着等の分野
で広く利用されている。上記の性能をさらに改善する目
的で、ブロック共重合体のジエンブロックに由来する炭
素−炭素二重結合をエポキシ化したエポキシ化ブロック
共重合体が既に提案されている。このようなエポキシ化
ブロック共重合体は、まず有機溶媒中でエポキシ化反応
を行い、次いで溶媒に均一に溶解またはスラリー状に存
在するエポキシ化ブロック共重合体を反応溶液中から回
収することによって製造される。
【0003】エポキシ化ブロック共重合体を反応溶液か
ら回収する方法としては、スチームストリッピング法が
よく知られている。これは、反応溶液であるエポキシ化
ブロック共重合体を含む有機溶媒溶液またはスラリーを
熱水中に注入して有機溶媒を水蒸気と共に蒸留し、エポ
キシ化ブロック共重合体をクラム状で析出させる方法で
あり、例えば特公昭55−7457号公報、特公昭55
−22489号公報、特公昭58−10411号公報等
に開示されている。得られたクラム状のエポキシ化ブロ
ック共重合体は、一般に脱水・乾燥工程で水分を除去す
る。また、特開昭59−53504号公報には、スチー
ムストリッピング法により得られたクラム状物に、金属
酸化物もしくは金属炭酸塩を添加して乾燥機で乾燥する
方法が開示され、特開昭61−218614号公報等に
は、スチームストリッピング法により得られたクラム状
物を脱水装置により含水率を低下させた後、二軸ベント
式押出機で更に水分を除去する方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スチームスト
リッピング法を経ると、クラムを析出する工程、固液分
離する工程、脱水・乾燥する工程という多くの工程を要
するため、運転が容易ではない。特に、スチームストリ
ッピングに際して適切な界面活性剤を選択しないと、析
出したクラムがスチームストリッピング槽内壁や撹拌翼
などに多量に付着し運転不能になる場合がある。また、
析出したクラムを脱水機で脱水する場合に、クラムの形
状等によっては脱水機のスクリューに食い込みにくい場
合もある。さらに、溶媒除去に際して多量のスチームを
必要とするため、経済的にも問題がある。
【0005】一方、スチームストリッピング法のこれら
の問題点に対し、エポキシ化ブロック共重合体を含有す
る有機溶液から、蒸発機を使用して直接的に溶媒を除去
してエポキシ化ブロック共重合体を回収する方法があ
り、特開平2−187404号公報、特公平5−387
62号公報、特公平7−681号公報に開示されてい
る。しかし、エポキシ化反応溶液から直接的に脱溶媒処
理するのは、経済性および処理工程が少ない点でスチー
ムストリッピング法に比し優れるが、最終的に得られた
エポキシ化ブロック共重合体が熱安定性に劣る場合があ
る。また、処理工程中に特にゲルを発生しやすく、エポ
キシ化ブロッック共重合体の色相が低下する場合もあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の問題
点を解決すべく、エポキシ化ブロック共重合体の製造方
法について検討した結果、エポキシ化反応溶液を撹拌膜
型蒸発機で濃縮し、次いで二軸ベント式押出機により脱
溶媒するいわゆる2段脱溶媒により、前記問題点を解決
し得ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、ビニル芳香族炭化水素
化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン
化合物を主体とする重合体ブロック(B)とからなるブ
ロック共重合体(C)又はその水添物(D)を当該共重
合体濃度5〜50重量%の有機溶媒中でエポキシ化して
得たエポキシ化ブロック共重合体(E)をエポキシ化反
応溶液から回収するに際し、前記反応溶液を撹拌膜型蒸
発機に供給し有機溶媒を蒸発させエポキシ化反応溶液を
濃縮し、次いで二軸ベント式押出機によって当該濃縮液
から有機溶媒を除去することを特徴とするエポキシ化ブ
ロック共重合体の製造方法を提供するものである。ま
た、エポキシ化ブロック共重合体(E)のエポキシ当量
が140〜15,000または200〜12,000で
あることを特徴とする前記エポキシ化ブロック共重合体
の製造方法を提供するものである。また、撹拌膜型蒸発
機の使用条件が、温度80〜300℃、内圧760mm
Hg以下であることを特徴とする前記エポキシ化ブロッ
ク共重合体の製造方法を提供するものである。また、撹
拌膜型蒸発機が、濃縮液排出口に強制的に濃縮液を排出
することが出来る構造を有することを特徴とする前記エ
ポキシ化ブロック共重合体の製造方法を提供するもので
ある。更に、二軸ベント式押出機の使用条件が温度80
〜300℃、内圧500mmHg以下であることを特徴
とする前記エポキシ化ブロック共重合体の製造方法を提
供するものである。加えて、製造されたエポキシ化ブロ
ック共重合体の残存有機溶媒含量が1,000ppm以
下であることを特徴とする前記エポキシ化ブロック共重
合体の製造方法を提供するものである。以下、詳細に本
発明を説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明でいうブロック共重合体
(C)とは、ビニル芳香族炭化水素化合物を主体とする
重合体ブロック(A)と、共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロック(B)とを共重合させたものである。
また、ブロック共重合体の水添物(D)とは、ブロック
共重合(C)体の共重合体ブロック(B)に存在する炭
素−炭素二重結合を部分的に水添反応により水素化した
ものをいう。更に、本発明でいうエポキシ化ブロック共
重合体(E)とは、ブロック共重合体(C)またはその
水添物(D)における共重合体ブロック(B)に存在す
る炭素−炭素二重結合をエポキシ化した共重合体をい
う。
【0009】ブロック共重合体(C)を構成し得るビニ
ル芳香族炭化水素化合物としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン等の種々のアルキル置換スチレン、アルコキ
シ置換スチレン、ビニルナフタレン、アルキル置換ビニ
ルナフタレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン等が
挙げられる。これらの中でもスチレンが好ましい。これ
らは、単独で使用できるほか2種以上を組み合わせて用
いることもできる。
【0010】ブロック共重合体(C)を構成し得る共役
ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、フ
ェニル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。これらの
中で、1,3−ブタジエンとイソプレンが安価であり、
かつ入手しやすいので好ましい。これらは単独で使用で
きるほか2種以上を組み合わせてもよい。
【0011】ブロック共重合体(C)を構成し得るビニ
ル芳香族炭化水素化合物と共役ジエン化合物との共重合
組成比(ビニル芳香族炭化水素化合物/共役ジエン化合
物(重量比))は、好ましくは5/95〜80/20で
あり、さらに好ましくは10/90〜70/30であ
る。また、本発明で使用できるブロック共重合体(C)
の数平均分子量は、好ましくは5,000〜500,0
00であり、さらに好ましくは10,000〜100,
000である。5,000より低分子量では、ゴム状弾
性体の性質が発現しにくく、また高分子量では溶融しに
くくなるので好ましくない。ここで、数平均分子量と
は、GPC法によって測定した標準ポリスチレン換算分
子量を意味する。
【0012】ブロック共重合体(C)の構造は特に限定
されるものではない。例えば、A−B−A、B−A−B
−A、A−B−A−B−A等で表されるビニル芳香族炭
化水素化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体で
あってもよい。また、分子自体の構造は直鎖状、分岐
状、放射状などのいずれの構造であってもよく、さらに
これらの任意の組み合わせであってもよい。ブロック共
重合体中において、ビニル芳香族炭化水素化合物は、均
一に分布していても、またテーパー状に分布していても
よい。また、共重合部分は、ビニル芳香族炭化水素化合
物が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分
布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。
【0013】ブロック共重合体の水添物(D)の製造方
法は特に限定されるものではなく、どのような方法であ
っても差しつかえない。例えば、特公昭42−8704
号公報、特公昭43−6636号公報等に記載されてい
るように、不活性溶媒中でブロック共重合体(C)を水
素化触媒の存在下に水素化する方法が例示できる。水素
化量は特に限定されるものではないが、引き続きエポキ
シ化反応を行なう際、エポキシ化剤と反応し得る不飽和
炭素結合が水添物(D)の分子内に残っている必要があ
る。
【0014】エポキシ化は、ブロック共重合体(C)ま
たはその水添物(D)を、適当な有機溶媒に溶解した後
にエポキシ化剤を用いて行う。有機溶媒中の共重合体の
濃度は、5〜50重量%であることが好ましく、エポキ
シ化剤によりエポキシ化される部位は、共重合体ブロッ
ク(B)に存在する炭素−炭素二重結合である。尚、有
機溶媒へのブロック共重合体(C)の溶解には、共重合
体(C)がスラリー状に存在する場合も含まれる。
【0015】エポキシ化の際に使用し得る有機溶媒とし
ては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の直
鎖状及び分岐状炭化水素及びそれらのアルキル基置換誘
導体、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタ
ン等の脂環式炭化水素及びそれらのアルキル基置換誘導
体、ベンゼン、ナフタレン、トルエン、キシレン等の芳
香族及びアルキル基置換芳香族炭化水素、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸プロピル等の脂肪族カルボン酸エステ
ル、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素などが挙げ
られる。これらの中で、ブロック共重合体(C)又はそ
の水添物(D)の溶解性及び、沸点その他有機溶媒回収
の容易性などから、シクロヘキサン、酢酸エチル、クロ
ロホルム、トルエン、キシレン、ヘキサンを使用するこ
とが好ましい。
【0016】また、エポキシ化反応の際に使用し得るエ
ポキシ化剤としては、過酢酸、過安息香酸、過ギ酸、ト
リフルオロ過酢酸等の有機過酸類、過酸化水素、過酸化
水素と低分子の脂肪酸とを組み合わせたもの等を例示す
ることができる。これらの中で工業的に大量に製造され
るため安価に入手でき、しかも安定度の比較的高い過酢
酸が、エポキシ化剤として好ましい。なお、エポキシ化
の際には、必要に応じて触媒を使用することもできる。
【0017】使用するエポキシ化剤の量は、特に限定さ
れるものではなく、使用するエポキシ化剤の反応性や所
望されるエポキシ化度、使用するブロック共重合体
(C)又はその水添物(D)中の炭素−炭素二重結合数
等の条件により任意に適当な量を使用し得る。最終的に
得られる重合体(E)のエポキシ当量は、140〜1
5,000、より好ましくは200〜12,000であ
る。エポキシ当量が140より小さいと、重合体の弾性
的な性質が発現しにくくなり好ましくなく、また15,
000より大きいとエポキシ化したことによる特異的な
物性が発現しにくくなり好ましくない。尚、エポキシ当
量は、エポキシ当量=1,600/{エポキシ化ブロッ
ク共重合体中のオキシラン酸素濃度(wt%)}で算出
され、オキシラン酸素1モル当たりのエポキシ化ブロッ
ク共重合体の重量を表す。オキシラン酸素濃度は、臭化
水素の酢酸溶液を用いて滴定して求める。エポキシ当量
が大きいとオキシラン酸素濃度が低くなり、逆に小さい
とオキシラン酸素濃度が高くなる。エポキシ当量は、エ
ポキシ化剤の量を調整等により任意に選択することがで
きる。
【0018】エポキシ化反応温度は、使用するエポキシ
化剤、用いる有機溶媒、ブロック共重合体(C)もしく
はその水添物(D)の種類や量などにより異なり、特に
限定されるものではない。例えば、過酢酸をエポキシ化
剤として使用する場合の反応温度は、好ましくは0〜7
0℃である。0℃以下では反応速度が遅く、70℃を越
えると生成したエポキシ基が開環したり過酢酸の分解が
進行したりして好ましくない。過酢酸の安定性を向上さ
せるために、リン酸塩類をエポキシ化反応に際して反応
系に添加してもよい。エポキシ化反応時間は、0.1〜
72時間、より好ましくは0.2〜10時間の範囲で選
ぶことが生産性の観点から好ましい。なお、エポキシ化
反応終了後は、エポキシ化反応の際に生成した酸類をア
ルカリ水溶液で中和するか、水でエポキシ化反応溶液を
洗浄することが好ましい。水洗は連続的に行ってもバッ
チ式で行ってもよい。
【0019】本発明は、このようにして得られたエポキ
シ化ブロック共重合体のエポキシ化反応溶液から、一段
目の濃縮として撹拌膜型蒸発機によって有機溶媒を除去
し、次いで二段目の脱溶媒として二軸ベント式押出機に
より残りの揮発成分を除去する。撹拌膜型蒸発機は、回
転するかき取り板によって伝熱面上を下降する液膜をか
き取って伝熱を促進し、かつ蒸発を均一にするものであ
れば、一般的な装置を使用することができるが、その中
でも濃縮液排出口に強制的に濃縮液を排出することがで
きる構造を有するものが特に好ましい。このような構造
を有する蒸発機は、重力自然落下領域を越えた高粘度物
質を送液することが可能なため、蒸発機内の樹脂の滞留
を少なくでき、ゲル発生などの品質劣化を少なくできる
からである。
【0020】撹拌膜型蒸発機の使用温度、内圧、撹拌翼
回転数は、処理能力、重合体の特性(粘度、熱安定性
等)、有機溶媒の種類や濃度、製品の品質等を考慮して
適宜選定することができる。好ましい蒸発機内の温度
は、80〜300℃、さらに好ましくは100〜250
℃である。蒸発機の温度が80℃未満であると、有機溶
媒が十分に除去できず、一方300℃より高いと重合体
中にゲルが多量に発生するので好ましくない。撹拌膜型
蒸発機の内圧は、好ましくは760mmHg以下、さら
に好ましくは400〜1mmHgの範囲である。なお、
撹拌膜型蒸発機の内圧とは、撹拌膜型蒸発機内で樹脂と
接触している気相部の中で最も低い圧力を示す箇所の圧
力をさす。内圧が760mmHgより高いと、有機溶媒
が十分に除去されないので好ましくない。なお、撹拌膜
型蒸発機の撹拌翼回転数は、剪断速度が100〜5,0
00sec-1になるように設定することが好ましい。
【0021】二軸ベント式押出機は、脱気用のベント部
を少なくとも1個、好ましくは1〜10個、さらに好ま
しくは1〜5個有する押出機であることが好ましい。ま
た、リアベントは使用しても、しなくてもさしつかえな
い。かかる構造の二軸ベント式押出機としては、L/D
=2〜50、好ましくは4〜45(Lはスクリューの長
さ、Dはスクリューの外径)程度のものがよく、スクリ
ューのかみ合い構造は、「かみ合い」、「非かみ合い」
のいずれでもよく、また回転方向については同方向、異
方向のいずれでもよい。なお、一般的に二軸ベント式押
出機に代えて、二軸式セルフクリーニング蒸発機、連続
式混練機などが使用されることがあるが、二軸ベント式
押出機に比べて樹脂の滞留時間が長いため、本発明の製
造方法の対象とするエポキシ化ブロック共重合体の場合
には、ゲル発生などの品質劣化を引き起こすなどの問題
点があり好ましくない。
【0022】二軸ベント式押出機のバレル側からの加熱
条件、押出機内部の圧力、スクリュー回転数は、処理能
力、重合体の特性(粘度、熱安定性等)、有機溶媒の種
類や濃度、製品の品質、撹拌膜型蒸発機の脱揮能力のバ
ランスなどを考慮して適宜選定することができる。押出
機内の温度は、80〜300℃、さらに好ましくは10
0〜250℃である。尚、バレルごとに異なる温度を設
定することもできる。押出機の温度が80℃未満である
と、有機溶媒が十分に除去されず、一方、300℃より
高いと重合体中にゲルが多量に発生するので好ましくな
い。押出機の内圧は、好ましくは500mmHg以下、
さらに好ましくは400〜1mmHgの範囲から選択さ
れる。なお、押出機の内圧とは、通常、ベント部に取り
付けた圧力計で読み取った値を意味する。押出機の内圧
が500mmHgより高いと、有機溶媒が十分に除去さ
れないので好ましくない。なお、押出機のスクリュー回
転数は、剪断速度が100〜2,000sec-1になる
ように設定することが好ましい。また、押出機の適当な
位置から少量の水を添加することにより、製品であるエ
ポキシ化ブロック共重合体中の残存有機溶媒量を減少さ
せることもできる。
【0023】本発明では、上記の如く二段階に脱溶媒し
有機溶媒を除去することにより、滞留時間を短くして溶
媒を除去することができ、長時間の熱履歴を与えること
なく製品を製造することができる。撹拌膜型蒸発機でエ
ポキシ化ブロック共重合体溶液中の有機溶媒濃度を5〜
70重量%、好ましくは20〜40重量%に減少させる
ことができるため、次いで使用される2段目の蒸発機に
小型の二軸ベント式押出機を用いることができる。この
様にして最終的に得られたエポキシ化ブロック共重合体
中の残存有機溶媒含量は、5,000ppm以下、より
好ましくは2,000ppm以下、特には1,000p
pm以下であることが好ましい。残存有機溶媒含量が
5,000ppmより多いと、成形品にする際に発泡
し、臭気が発生する場合があるため好ましくない。尚、
残存有機溶媒含量の調整は、使用する蒸発機の温度、蒸
発機内部の圧力、処理速度等の条件を変更することによ
り行うことができる。
【0024】本発明の製造方法は、エポキシ化ブロック
共重合体を最終的に得るまでのいずれかの工程におい
て、各種添加剤、例えば耐熱安定剤、老化防止剤、架橋
剤、紫外線吸収剤、またはシリカ、タルク、カーボンな
どの無機物充填剤、可塑剤、オイルなどの軟化剤を添加
した場合も含まれる。
【0025】本発明で製造されたエポキシ化ブロック共
重合体は、ストランド状、ペレット状、発泡クラム状、
粒状、粉末状のいずれの形態とすることができるが、好
ましくはペレット状である。また、当該ペレット等を、
シート、フィルム、各種形状の射出成形品、中空成形品
等の成形品とすることができ、家電製品、自動車部品、
工業部品、家庭用品、玩具等の素材とすることもでき
る。更に各種熱可塑性樹脂の改質剤、粘着剤、接着剤の
素材、アスファルト改質剤とすることもできる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお
「%」は、特に示す場合を除くほか「重量%」を示す。
【0027】(実施例1)ポリスチレン−ポリブタジエ
ン−ポリスチレンのブロック共重合体(SBS,日本合
成ゴム(株)製「TR−2000」)300重量部を酢
酸エチル1,500重量部に完全に溶解させ、これに過
酢酸の30%酢酸エチル溶液169重量部を連続的に滴
下し、撹拌下40℃で3時間エポキシ化反応を行った。
次いで、反応液を常温に戻し純水にて洗浄し、エポキシ
化ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン共重合
体(ESBS)の酢酸エチル溶液を得た。このエポキシ
化ブロック共重合体の溶液中の揮発分濃度は、70重量
%(エポキシ化ブロック共重合体の濃度は30重量%)
であった。この溶液の酸価は、1.0mgKOH/gで
あった。この溶液を、濃縮液排出口直前に送液用スクリ
ューを有する伝熱面積0.5m2の撹拌膜型蒸発機に供
給した。撹拌膜型蒸発機は、熱媒供給温度150℃、系
内圧力400mmHg、撹拌翼の回転数300rpm
(剪断速度1580sec-1に相当)で行った。その結
果、このエポキシ化ブロック共重合体の溶液中の揮発分
濃度は25重量%(エポキシ化ブロック共重合体の濃度
は75重量%)に濃縮された。次いで、この濃縮物をス
クリュー外径44mm、L/D=42、ベント部を4個
有するリアベントなしの二軸ベント式押出機に供給し
た。押出機の運転は、熱媒供給温度150℃、系内圧力
100mmHg、スクリューの回転数100rpm(剪
断速度600sec-1に相当)で行った。また、二軸ベ
ント式押出機で得られる重合体の生産速度が15kg/
hとなるように撹拌膜型蒸発機にエポキシ化ブロック共
重合体の酢酸エチル溶液を供給した。全体のフローを図
1に示す。次いで、押出機先端から排出された共重合体
をカッターにてペレット状にした。脱溶媒後の共重合体
中の残存溶媒含量は、2,300ppmであり、共重合
体のエポキシ当量は520であった。また、成形品の発
泡は全く認められなかった。なお、発泡の確認は重合体
を200℃でプレスして2mm厚のシートに成形し、こ
のシートを目視で観察して行った。また、運転終了後に
押出機スクリューを引き抜き内部を目視観察したとこ
ろ、ゲルの付着は見られず、ゲル含量は0.1重量%以
下であった。
【0028】(実施例2)実施例1の二軸ベント式押出
機において、第4ベント部の手前の供給口から水を0.
2kg/h供給し、スクリューの回転数を70rpm
(剪断速度420sec-1に相当)とした他は、実施例
1と同様の方法によりエポキシ化ブロック共重合体を得
た。得られた重合体の残存溶媒含量は760ppmであ
り、重合体のエポキシ当量は520であった。また、成
形品の発泡は全く認められなかった。また、運転終了後
に押出機スクリューを引き抜き内部を目視観察したとこ
ろ、ゲルの付着は見られず、ゲル含量は0.1重量%以
下であった。
【0029】(比較例1)実施例1と同様の方法で得た
エポキシ化ブロック共重合体の酢酸エチル溶液(揮発分
濃度70重量%)を、濃縮液排出口直前に送液用スクリ
ューを有しない伝熱面積0.5m2の撹拌膜型蒸発機に
66kg/hで供給した。撹拌膜型蒸発機は、熱媒供給
温度150℃、系内圧力400mmHg、撹拌翼の回転
数300rpm(剪断速度1,580sec-1に相当)
で行った。濃縮物は蒸発機排出口直前で滞留を起こし、
濃縮物を蒸発機から排出することが不可能となり、運転
を継続することができなかった。ゲル含量は、3.0重
量%であった。
【0030】(比較例2)実施例1の二軸ベント式押出
機をスクリュー外径100mm、L/D=6の横型二軸
式セルフクリーニング蒸発機とし、熱媒供給温度160
℃、系内圧力100mmHg、スクリューの回転数を3
0rpm(剪断速度75sec-1に相当)とした他は、
実施例1と同様の方法によりエポキシ化ブロック共重合
体を得た。得られた共重合体の残存溶媒含量は、1,1
50ppmであり、重合体のエポキシ当量は520であ
った。また、成形品の発泡は全く認められなかったが、
多量のフィッシュアイが発生して成形不良を起こした。
運転終了後にスクリューを引き抜き、蒸発機内部を開放
して目視観察したところ、装置内壁およびスクリューに
黄色に変色した樹脂の付着が見られた。ゲル含量は3.
0重量%であった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、撹拌膜型蒸発機と二軸
ベント式押出機との二段脱溶媒によってエポキシ化反応
溶液から有機溶媒を除去するため、長時間の熱履歴を与
えることなく有機溶媒とエポキシ化ブロック共重合体を
分離することができ、熱劣化が少なく、かつ残存有機溶
媒量の少ないエポキシ化ブロック共重合体を製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のエポキシ化反応溶液からの有機溶
媒除去のフロー図を示す。
【符号の説明】
1 反応槽または中間タンク 2 ポンプ 3 撹拌膜型蒸発機 4、14 コンデンサー 5、15 回収溶媒タンク 6、16 回収溶媒 7 二軸ベント式押出機 8 濃縮液 9 第1ベント口 10 第2ベント口 11 第3ベント口 12 第4ベント口 13 真空ポンプ 17 脱溶媒樹脂 18 水添加口

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニル芳香族炭化水素化合物を主体とす
    る重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とす
    る重合体ブロック(B)とからなるブロック共重合体
    (C)又はその水添物(D)を当該共重合体濃度5〜5
    0重量%の有機溶媒中でエポキシ化して得たエポキシ化
    ブロック共重合体(E)をエポキシ化反応溶液から回収
    するに際し、前記反応溶液を撹拌膜型蒸発機に供給し有
    機溶媒を蒸発させエポキシ化反応溶液を濃縮し、次いで
    二軸ベント式押出機によって当該濃縮液から有機溶媒を
    除去することを特徴とするエポキシ化ブロック共重合体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 エポキシ化ブロック共重合体(E)のエ
    ポキシ当量が140〜15,000であることを特徴と
    する請求項1記載のエポキシ化ブロック共重合体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 エポキシ化ブロック共重合体(E)のエ
    ポキシ当量が200〜12,000であることを特徴と
    する請求項1記載のエポキシ化ブロック共重合体の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 撹拌膜型蒸発機の使用条件が、温度80
    〜300℃、内圧760mmHg以下であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ化ブロ
    ック共重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 撹拌膜型蒸発機が、濃縮液排出口に強制
    的に濃縮液を排出することが出来る構造を有することを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ化
    ブロック共重合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 二軸ベント式押出機の使用条件が温度8
    0〜300℃、内圧500mmHg以下であることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ化ブ
    ロック共重合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 製造されたエポキシ化ブロック共重合体
    の残存有機溶媒含量が1,000ppm以下であること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のエポキシ
    化ブロック共重合体の製造方法。
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