JPH0678376B2 - ブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

ブロック共重合体の製造方法

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JPH0678376B2
JPH0678376B2 JP2270600A JP27060090A JPH0678376B2 JP H0678376 B2 JPH0678376 B2 JP H0678376B2 JP 2270600 A JP2270600 A JP 2270600A JP 27060090 A JP27060090 A JP 27060090A JP H0678376 B2 JPH0678376 B2 JP H0678376B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、共役ジエンとビニル芳香族炭化水素とのブロ
ック共重合体又はその水添物の溶液から溶媒を直接脱溶
媒するに際し、特定の処理工程と特定の安定剤を組み合
せることにより熱安定性、透明性、色調及び外観特性に
優れた重合体又はその水添物を回収する方法に関する。
〔従来の技術〕
共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなるブロック共
重合体は、比較的ビニル芳香族炭化水素含有量が少ない
場合、透明で加硫をしなくても加硫された天然ゴム或い
は合成ゴムと同様の弾性を常温にて有し、しかも高温で
熱可塑性樹脂と同様の加工性を有することから、履き
物、プラスチック改質、アスファルト、粘接着分野等で
広く利用されている。又、比較的ビニル芳香族炭化水素
含有量が多い場合は、透明で耐衝撃性に優れた熱可塑性
樹脂が得られることから、食品包装容器分野を中心に近
年その使用量が増加すると同時に用途も多様化しつつあ
る。
これらの共重合体を製造するに際しては、触媒に対して
不活性な炭化水素溶媒中で通常重合が行われ、生成した
共重合体は溶媒に均一に溶融しているか、あるいは懸濁
した状態で得られるため、共重合体と溶媒とを分離し、
共重合体を回収する工程が必要となる。共重合体と溶媒
とを分離する方法としては種々の方法があるが、その一
つとして重合体溶液を直接加熱濃縮し脱溶媒して重合体
を回収する方法が知られている。
例えば、特開昭50−76172号公報、特公昭51−6105号公
報、特公昭57−47685号公報、特公昭57−51407号公報等
にはゴムやプラスチック、或いはブロック共重合体の溶
液から溶媒を2軸ベント押出機を用いて直接脱溶媒する
方法が記載されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述の様に重合体溶液を加熱、濃縮することによって直
接脱溶媒する方法は高温で高粘度液を取り扱う一般的な
困難さに加えて回収された重合体の品質面、得に熱安定
性、透明性、色調に劣り、重合体又は水添物を厳しい条
件下で加工処理したり、押出機で再生処理する様な場
合、ゲル化又はシャッ解を起し、ポリマーが変色すると
いう問題点を有する。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは重合体溶液から溶媒を直接脱溶媒する方法
において、従来技術の上記欠点を解決すべく鋭意検討し
た結果、熱安定性、透明性、色調及び外観特性に優れる
重合体又はその水添物を回収するに際し、特定の処理工
程と特定の安定剤を組み合せることによりその目的が達
成されることを見い出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、 炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を開始剤として共
役ジエン及びビニル芳香族炭化水素を重合せしめて得ら
れた、ビニル芳香族炭化水素含有量が5〜95重量%であ
るブロック共重合体又はその水添物の溶液から溶媒を直
接脱溶媒することによりブロック共重合体又はその水添
物を取得するにあたり、 (イ)ブロック共重合体又はその水添物の溶液に、 (a) 水 (b) アルコール (c) 無機酸 (d) 有 機 酸 から選ばれる少なくとも1種の反応停止剤を添加した
後、 (ロ)前記ブロック共重合体又はその水添物の溶液に (A) 下記一般式〔I〕で示されるフェノール系化合物
を重合体100重量部に対して0.05〜5重量部 (上式において、R1は炭素数5以上のアルキル基、R2
炭素数2〜4のアルケニル基、R3は炭素数4〜22のアル
キル基又はシクロヘキシル基、R4は水素又は炭素数1〜
18のアルキル基を示す。) (B) 上記一般式〔I〕で示したフェノール系化合物以
外のフェノール系安定剤を重合体100重量部に対して0.0
1〜3重量部添加すること からなるブロック共重合体の製造方法に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用される共役ジエンとビニル芳香族炭化水素
とのブロック共重合体又はその水添物のビニル芳香族炭
化水素含有量は、一般に5〜95重量%、好ましくは10〜
90重量%である。
ブロック共重合体の製造方法としては、例えば特公昭36
−19286号公報、特公昭43−17979号公報、特公昭46−32
415号公報、特公昭49−36957号公報、特公昭48−2423号
公報、特公昭48−4106号公報、特公昭5628925号公報、
特公昭51−49567号公報、特開昭59−166518公報、特開
昭60−186577号公報などに記載された方法があげられ
る。これらの方法により、ブロック共重合体は一般式、 (A−B)n,AB−A)n,AA−B)n (上式において、Aはビニル芳香族炭化水素を主とする
重合体ブロックであり、Bは共役ジエンを主とする重合
体ブロックである。AブロックとBブロックとの境界は
必ずしも明瞭に区別される必要はない。又、nは1以上
の整数である。) あるいは一般式 〔(B−Anm+1X,〔(A−Bnn+1X, 〔(B−AnBm+1X,〔(A−BnAm+1X (上式において、A,Bは前記と同じてあり、Xは例えば
四塩化ケイ素、四塩化スズ、エポキシ化大豆油、ポリハ
ロゲン化炭化水素、カルボン酸エステル、ポリビニル化
合物などのカップリング剤の残基又は多官能有機リチウ
ム化合物等の開始剤の残基を示す。m及びnは1以上の
整数である。) で表わされるブロック共重合体として得られる。尚、上
式において、ビニル芳香族炭化水素を主とする重合体ブ
ロックとはビニル芳香族炭化水素を50重量%以上含有す
るビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの共重合体ブロ
ック及び/又はビニル芳香族炭化水素単独重合体ブロッ
クを示し、共役ジエンを主とする重合体ブロックとは共
役ジエンを50重量%を超える量で含有する共役ジエンと
ビニル芳香族炭化水素との共重合体ブロック及び/又は
共役ジエン単独重合体ブロックを示す。共重合体ブロッ
ク中のビニル芳香族炭化水素は均一に分布していても、
又テーパー状に分布していてもよい。又、諸共重合体部
分はビニル芳香族炭化水素が均一に分布している部分及
び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数
個共存してもよい。本発明で使用するブロック共重合体
は上記一般式で表わされるブロック共重合体の任意の混
合物でよい。
この様にして得られたブロック共重合体はビニル芳香族
炭化水素の含有量が60重量%以下、好ましくは55重量%
以下の場合は熱可塑性弾性体としての特性を示し、ビニ
ル芳香族炭化水素の含有量が60重量%を超える場合、好
ましくは65重量%以上の場合は熱可塑性樹脂としての特
性を示す。
本発明の方法で用いるビニル芳香族炭化水素としてはス
チレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p
−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α
−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラ
センなどがあるが、特に一般的なものとしてはスチレン
が挙げられる。これらは1種のみならず2種以上混合し
て使用してもよい。
本発明で用いる共役ジエンとは、1対の共役二重結合を
有するジオレフインであり、たとえば、1,3−ブタジエ
ン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3
−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,
3−ヘキサジエンなどがあるが、特に一般的なものとし
ては1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。これ
らは1種のみならず2種以上混合して使用してもよい。
ブロック共重合体の製造に用いられる炭化水素溶媒とし
てはブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプ
タン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シ
クロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の
脂環式炭化水素、或いはベンゼン、トルエン、エチルベ
ンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素などが使用でき
る。これらは1種のみならず2種以上混合して使用して
もよい。又、ブロック共重合体の製造に用いられる有機
リチウム化合物は、分子中に1個以上のリチウム原子を
結合した有機モノリチウム化合物であり、例えばエチル
リチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウ
ム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert
−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジ
エニルジリチウム、イソブレニルジリチウムなどがあげ
られる。これらは1種のみならず2種以上混合して使用
してもよい。
本発明で使用するブロック共重合体の製造においては重
合速度の調整、重合した共役ジエン部のミクロ構造(シ
ス、トランス、ビニルの比率)の変更、共役ジエンとビ
ルニ芳香族炭化水素の反応性比の調整などの目的で極性
化合物やランダム化剤を使用することができる。極性化
合物やランダム化剤としては、エーテル類、アミン類、
チオエーテル類、ホスホルアミド、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、カリウムまたはナトリウムのアルコキシド
などがあげられる。適当なエーテル類の例はジメチルエ
ーテル、ジエチルエーテル、ジフエニルエーテル及びテ
トラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジブチルエーテルである。
アミン類としては第三級アミン、例えばトリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン
の外、環状第三級なども使用できる。ホスフイン及びホ
スホルアミドとしてはトリフエニルホスフイン及びヘキ
サメチルホスホルアミドがある。ランダム化剤としては
アルキルベンゼンスルホン酸カリウムまたはナトリウ
ム、カリウムまたはナトリウムブトキシドなどがあげら
れる。
本発明においてブロック共重合体を製造する際の重合温
度は一般に−10℃ないし150℃、好ましくは40℃ないし1
20℃である。重合に要する時間は条件によって異なる
が、通常は48時間以内であり、特に好適には0.5ないし1
0時間である。また、重合系の雰囲気は窒素ガスなどの
不活性ガスをもって置換することが望ましい。重合圧力
は、上記重合温度範囲でモノマー及び溶媒を液相に維持
するに充分な圧力の範囲で行えばよく、特に限定される
ものではない。さらに重合系内には触媒及びリビングポ
リマーを不活性化させるような不純物、たとえば、酸
素、炭酸ガスなどが混入しないように留意する必要があ
る。
この様にして得られたブロック共重合体の数平均分子量
は、一般に10,000〜1,000,000、好ましくは20,000〜80
0,000、更に好ましくは30,000〜500,000である。又ブロ
ック共重合体溶液中の炭化水素の量は、一般に重合体10
0重量部に対して150重量部〜2000重量部である。尚、ブ
ロック共重合体の性質によってはブロック共重合体が炭
化水素溶媒に不溶で懸濁の状態で得られる場合もある
が、本発明においてはこれらもブロック共重合体溶液と
よぶことにする。
本発明で使用するブロック共重合体は、重合体の少なく
とも1つの重合体鎖末端に極性基含有原子団が結合した
末端変性ブロック共重合体を使用することができる。こ
こで極性基含有原子団とは、窒素、酸素、ケイ素、リ
ン、硫黄、スズから選ばれる原子を少なくとも1種含有
する原子団を云う。具体的には、カルボキシル基、カル
ボニル基、チオカルボニル基、酸ハロゲン化物基、酸無
水物基、カルボン酸基、チオカルボン酸基、アルデヒド
基、チオアルデヒド基、カルボン酸エステル基、アミド
基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、リン酸基、
リン酸エステル基、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、
ピリジル基、キノリン基、エポキシ基、チオエポキシ
基、スルフイド基、イソシアネート基、イソチオシアネ
ート基、ハロゲン化ケイ素基、アルコキシケイ素基、ハ
ロゲン化スズ基、アルキルスズ基、フエニルスズ基等か
ら選ばれる極性基を少なくとも1種含有する原子団があ
げられる。より具体的には、特願昭60−224806号公報に
記載された末端変性ブロック共重合体を使用できる。
又、本発明においては、上記で得られたブロック共重合
体又は変性ブロック共重合体を水添反応(水素添加反
応)により部分的に、或いは選択的に水添するとができ
る。水添率は任意に選定することができ、未水添重合体
の特性を維持しながら耐熱劣化性等を向上させる場合に
は共役ジエンに基づく脂肪族二重結合を3%以上、80%
未満、好ましくは5%以上、75%未満水添することが、
又耐熱劣化性及び耐候性を向上させる場合には80%以
上、好ましくは90%以上水添することが推奨される。こ
の場合、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロッ
クA及び必要に応じて共役ジエン化合物を主体とする重
合体ブロックBに共重合されているビニル芳香族化合物
に基づく芳香族二重結合の水添加率については特に限定
はないが、水素添加率を20%以下にするのが好ましい。
該水添ブロック共重合体中に含まれる末水添の脂肪族二
重結合の量は、赤外分光度計、外磁気共鳴装置等により
容易に知ることができる。水添反応に使用される触媒と
しては、(1)Ni,Pt,Pd,Ru等の金属をカーボン、シリカ、
アルミナ、ケイソウ土等の担持させた担持型不均一系触
媒と、(2)Ni,Co,Fe,Cr等の有機酸塩又はアセチルアセト
ン塩と有機Al等の還元剤とを用いるいわゆるチーグラー
型触媒、あるいはRu,Rh等の有機金属化合物等のいわゆ
る有機錯触媒等の均一触媒が知られている。具体的な方
法としては特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公
報、あるいは特開昭59−133203号公報、特開昭60−2201
47号公報に記載された方法により、不活性溶媒中で水素
添加触媒の存在下に水素添加して、水添物を得、本発明
に供する水添ブロック共重合体を合成することができ
る。その際、ブロック共重合体中の共役ジエン化合物に
基づく脂肪族二重結合の水添率は、反応温度、反応時
間、水素供給量、触媒量等を調整することにより任意の
値にコントロールできる。
次に上記で得られた重合体又はその水添物の溶液に、
(a)水、(b)アルコール、(c)無機酸、(d)有機酸から選ば
れる少なくとせも1種の反応停止剤を添加する(以後こ
の工程を第一工程と呼ぶ)。反応停止剤をこの工程で添
加しない場合、安定剤とカップリング反応を起したり、
色調に劣る等の問題を生じるため好ましくない。アルコ
ールとしてはメタノール、エタノール、プロパノールな
どの低級アルコールの他、炭素数6〜18の高級アルコー
ル、多価アルコール(エチレングリコール、プロピレン
グリコール、グリセリン等)が使用できる。
本発明で使用する無機酸は、塩素、硫黄、窒素、リンな
どの非金属を含む酸基が水素と結合してできた酸、例え
ば塩素、硫黄、硝酸、硼酸、リン酸などがあげられる。
又、本発明で使用する有機酸は広い意味で酸性を有する
有機化合物で、カルボン酸、スルホン酸、スルフイン
酸、フエノールなどの化合物があげられるが、好ましく
はカルボキシル基を含有する有機化合物であって以下の
ものが好ましい。
(1) 炭素数8以上の脂肪酸 (2) ロジン酸 (3) オキシカルボン酸 (4) 芳香族カルボン酸 特に好ましい有機酸は(1)の脂肪酸で、その具体例とし
てはオクチル酸、カプリン酸ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノー
ル酸、リノレン酸、リシノール酸、ベヘン酸、ヒマシ硬
化脂肪酸、牛脂脂肪酸或いはこれらの混合物があげられ
る。
本発明の第一工程で使用する反応停止剤の添加量は、反
応停止剤の総量として重合に使用した有機リチウム化合
物に対して当モル以上、好ましくは1.5モル以上であ
る。反応停止剤が水及びアルコールの場合の添加量は、
好ましくは1.5モル〜1000モル、更に好ましくは2.0モル
〜500モルである。又反応停止剤が無機酸及び有機酸の
場合の添加量は好ましくは0.05〜10モル、更に好ましく
は0.2〜5モルである。無機酸及び有機酸の添加量が当
モル未満の場合には他の反応停止剤、好ましくは水と併
用して反応停止剤の総量が当モル以上になる様にしなけ
ればならない。反応停止剤の添加量の総量が当モル未満
の場合は色調に劣るため好ましくない。本発明において
特に好適な反応停止剤は、水、無機酸、脂肪酸から選ば
れる少なくとも1種である。
次に、上記第一工程で得られた重合体又はその水添物の
溶液に、(A)前記一般式〔I〕で示されるフェノール
系化合物及び(B)フェノール系安定剤を添加する(以
後この工程を第二工程と呼ぶ)。これらをこの段階で添
加するのは、次の工程で溶媒を除去する際に重合体が酸
化的劣化や熱的劣化を起こすのを防止する上で有効であ
る。これらはそのまま重合体溶液に添加しても、また炭
化水素溶媒に溶解して添加してもよい。
本発明で使用するフェノール系化合物は前記一般式
〔I〕で示される。特に本発明のR1は炭素数5以上のア
ルキル基であり、R3は炭素数4〜22のアルキル基又はシ
クロヘキシル基、好ましくは炭素数4〜12のアルキル
基、更に好ましくは炭素数5〜8のアルキル基である。
本発明のアルキル基とは直鎖又は分枝アルキル基であ
る。R1の炭素数が4以下の場合には色調、外観特性に劣
り、R3の炭素数が3以下の場合には熱安定性が劣る。該
フェノール系化合物の好適なものはR1がtert−アミル
基、tert−ヘキシル基、tert−ヘプチル基、tert−オク
チル基であり、R2はエテニル基、イソプロペニル基、プ
ロペニル基、イソブテニル基、ブテニル基等があげられ
る。特に好ましいのはエテニル基である。R3の好ましい
ものはtert−ブチル基、tert−アミル基、tert−ヘキシ
ル基、tert−ヘプチル基である。
置換基R4の具体例としては水素、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基があげられるが、特に水素、メチ
ル基、プロピル基が好ましい。
上記フェノール系化合物は、重合体100重量部に対して
0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜4重量部、更に好ま
しくは0.15〜3重量部の範囲で使用される。前記一般式
〔I〕で示されるフェノール系化合物の使用量が0.05重
量部未満の場合には熱安定性の改良効果が認められず、
逆に5重量部を超えても本発明の範囲以外の効果が発揮
されない。
フェノール系安定剤としては従来公知のものが使用でき
る。好適なフェノール系安定剤としてはテトラキス〔メ
チレン−3−(3′,5−ジ−tert−ブチル−4′−ヒド
ロキシフエニル)プロピオネート〕メタン、1,3,5−ト
リメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,6−ジ−tert−ブ
チル−4−メチルフェノール、4−ヒドロキシメチル−
2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ビス−(n−
オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−ter
t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、オクタデシ
ル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ
エニル)プロピオネート、トリエチレングリコールビス
〔3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキ
シフエニル)プロピオネート〕、1,3,5−トリス−(4
−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベン
ジル)イソシアヌル酸、2,2′−メチレン−ビス−(4
−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス
〔2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5
−メチルフエニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメ
チルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕
ウンデカン、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−tert−
ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチ
ルフェノール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,2′
−ジヒドロキシ−3,3′−ジシクロヘキシル−5,5′−ジ
メチル−ジフェニルメタン、1,1,3−トリス(2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフエニル)ブタ
ン、4,4′−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−
クレゾール、4,4′−チオビス(3−メチル−6−tert
−ブチルフェノール)、ビス(3−シクロヘキシル−2
−ヒドロキシ−5−メチルフエニル)メタン、2,2′−
メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチル−フェノ
ール)、1,1−ビス(2′−メチル−4′−ヒドロキシ
−5′−tert−ブチル−フエニル)ブタンなどがあげら
れる。これらのフェノール系安定剤は、重合体100重量
部に対して0.01〜3重量部、好ましくは0.05〜3重量
部、更に好ましくは0.1〜2重量部の範囲で使用され
る。上記フェノール系安定剤は2種以上組合せて使用す
ることもできる。
フェノール系安定剤の使用量が0.01重量部未満の場合に
は熱安定性及び色調の改良効果が認められず逆に3重量
部を超えても本発明の範囲以上の効果が発揮されない。
又、本発明の重合体には従来から使用されてきたイオウ
系安定剤、リン系安定剤等の安定剤を添加してもよい。
イオウ系を安定剤の具体例としては、ジラウリル−3,
3′−チオジプロピオン酸エステル、ジミリスチル−3,
3′−チオジプロピオン酸エステル、ジステアリル−3,
3′−チオジプロピオン酸エステル、ラウリルステアリ
ル−3,3′−チオジプロピオン酸エステル、ペンタエリ
スリト−ル−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロ
ピオネート)、3,9−ビス−(2−ドデシルチオエチ
ル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカ
ンなどがあげられる。リン系安定剤の具体例としては、
トリス(ノニルフエニル)フォスファイト、サイクリッ
クネオペンタンテトライルビス(オクタデシルフォスフ
ァイト)、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフエニル)
フォスファイト、4,4−ブチリデン−ビス(3−メチル
−6−tert−ブチルフエニル−ジ−トリデシル)フォス
ファイト、4,4′−ビフエニレンジホスフイン酸テトラ
キス(2,4−ジ−tert−ブチルフエニル)、サイクリッ
クネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−tert−ブチ
ルフエニル)フォスファイトなどがあげられる。
本発明で共重合体と溶媒を分離し、回収する方法として
重合体溶液を直接加熱し脱溶媒する公知のいずれの方法
でもよく、例えば加熱ロールにより溶媒を蒸発させて回
収する方法(ドラムドライヤー法)又、フラッシュ搭な
どで溶液の一部を蒸発させた後、更にベント式押出機で
溶媒を除去する方法などがある。特に好ましい方法はブ
ロック共重合体又はその水添物の溶液を濃縮器により濃
縮した後、2軸ベント押出機に供給し脱溶媒する方法で
ある。更に詳しく述べると該溶液は2軸ベント押出機に
供給する前に濃縮器により重合体濃度が30〜95重量%、
好ましくは40〜93重量%、更に好ましくは50〜90重量%
の濃度にまで濃縮されるのが一般的である。濃縮器で濃
縮された重合体濃度が30重量%未満の場合には2軸ベン
ト押出機での脱溶媒が不充分で残存溶媒の少ない重合体
が得難く、又濃度が95重量%を超える場合は濃縮器から
2軸ベント押出機へ重合体溶液を移送するのが困難にな
る。濃縮器としては1段又は2段以上の多段濃縮が可能
なフラック槽型式濃縮器、攪拌槽式濃縮器、薄膜蒸発式
濃縮器、濡壁搭式濃縮器などが使用できる。濃縮器に供
給される重合体溶液は一般に120〜250℃、好ましくは15
0〜220℃に予め加熱される。予熱温度が120℃未満の場
合には濃縮器での濃縮が不充分となり、又、予熱温度が
250℃を超えると重合体がゲル化する等の問題を生じる
ため好ましくない。
次に、上記の様に濃縮されたブロック共重合体又はその
溶液は、脱気用のベント部を少なくとも1個、好ましく
は2〜10個、更に好ましくは3〜5個有する2軸ベント
押出機に供給され、ベント部より溶媒が減圧脱気され
る。かかる構造のベント押出機としてはL/D=10〜60、
好ましくは15〜50(Lはスクリューの長さ、Dはスクリ
ューの外径)程度のものが好ましく、スクリューのかみ
合い構造は、かみ合い、非かみ合い、いずれでも可能で
あり、また回転方向については同方向、異方向いずれで
もよい。
2軸ベント押出機のスクリュー回転数、シリンダー加熱
温度、ベント部の圧力は、押出能力、重合体の特性(粘
度や熱安定性)、製品の品質等を勘案して選定され、一
般にスクリュー回転数20〜500回転/分、好ましくは30
〜400回転/分、シリダー温度100〜300℃、好ましくは1
30〜260℃、ベント部圧力は1〜500mmHg絶対圧、好まし
くは3〜400mmHg絶対圧の範囲である。
本発明の方法により直接脱溶媒され、回収された乾燥重
合体中の残存溶媒量は1重量%未満、好ましくは0.5重
量%以下、更に好ましくは0.2重量%以下である。乾燥
重合体中の残存溶媒量が1重量%以上の場合には、重合
体を成形する際に発泡したり、シルバー等の外観不良を
発生したりするため好ましくない。脱溶媒された重合体
は、発泡したクラム状、粒状或いは粉末状の形態で重合
体を得ることもでき、又ストランド状やペレット状で得
ることもできる。
本発明の方法において、目的に応じて種々の添加剤を重
合体に添加することができる。例えば、オイル等の軟化
剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、紫外線吸収剤、難燃
剤、顔料、無機充填剤、有機繊維・無機繊維、カーボン
ブラックなどの補強剤、他の熱可塑性樹脂などが添加剤
として使用できる。
本発明の方法で得られた重合体は、熱安定性が良好で透
明で色調と外観特性に優れるためその特徴を生かして、
シート、フィルム、各種形状の射出成形品、中空成形
品、圧空成形品、真空成形品等多種多用の成形品として
活用できる他、各種熱可塑性樹脂の改質材、履物の素
材、粘着剤・接着剤の素材、アスファルトの改質材、電
線ケーブルの素材、加硫ゴム用素材、加硫ゴムの改質
材、家電製品、自動車部品、工業部品、家庭用品、玩具
等の素材などに利用できる。
〔実施例〕
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
尚、実施例で使用したブロック共重合体は次のようにし
て製造した。得られたブロック共重合体(A)〜(C)
の重合体溶液の、重合体と溶媒との重量比はいずれも1:
3であった。
〔ブロック共重合体(A)〕
窒素ガス雰囲気下において、スチレン30重量部とテトラ
ヒドロフラン0.3重量部を含むシクロヘキサン溶液にn
−ブチルリチウムを0.08重量部添加し、70℃で1時間重
合した後、更に1,3−ブタジエン20重量部とスチレン50
重量部を含むシクロヘキサン溶液を加えて70℃で2時間
重合した。得られた重合体はスチレン含有量80重量%の
A−B−A構造のブロック共重合体であった。
〔ブロック共重合体(B)〕
窒素ガス雰囲気下において、スチレン75重量部を含むシ
クロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.15重量部添
加し、70℃で1時間重合した後、1,3−ブタジエン25重
量部を含むシクロヘキサン溶液を加えて70℃で2時間重
合した。その後エポキシ化大豆油5重量部添加してスチ
レン含有量75重量%のラジカル構造のブロック共重合体
を得た。
〔ブロック共重合体(C)〕
窒素ガス雰囲気下において、1,3−ブタジエン15重量部
とスチレン20重量部を含むn−ヘキサン溶液にn−ブチ
ルリチウムを0.11重量部添加し、70℃で2時間重合した
後、さらに1,3−ブタジエン45重量部とスチレン20重量
部を含むn−ヘキサン溶液を加えて70℃で2時間重合し
た。得られた重合体は、スチレン含有量40重量%のB−
A−B−A構造のブロック共重合体であった。
〔ブロック共重合体(D)〕
窒素ガス雰囲気下において、スチレン10重量部を含むシ
クロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.1重量部を
添加し70℃で1時間重合した後、イソプレン80重量部を
含むシクロヘキサン溶液を添加して70℃で2時間重合し
た。その後、更にスチレン10重量部を含むシクロヘキサ
ン溶液を加えて70℃で1時間重合した。得られた重合体
は、スチレン含有量20重量%のA−B−A構造のブロッ
ク共重合体(重合体の濃度20重量%)であった。
〔ブロック共重合体(E)〕
窒素ガス雰囲気下において、スチレン15重量部とテトラ
メチルエチレンジアミン0.06重量部を含むシクロヘキサ
ン溶液にn−ブチルリチウムを0.06重量部添加し、70℃
で1時間重合した後、1,3−ブタジエン70重量部を含む
シクロヘキサン溶液を添加して70℃で2時間重合した。
その後、更にスチレン15重量部を含むシクロヘキサン溶
液を加えて70℃で1時間重合した。得られた重合体は、
スチレン含有量30重量%のA−B−A構造のブロック共
重合体であった。
次に、上記で得られたブロック共重合体を特開昭59−13
3203号公報記載のTi系水添触媒で水添し、ブタジエン部
の水添率が95%の水添ブロック共重合体(重合体の濃度
15重量%)を得た。
〔ブロック共重合体(F)〕
窒素ガス雰囲気下において、1,3−ブタジエン15重量部
とスチレン20重量部を含むn−ヘキサン溶液にn−ブチ
ルリチウムを0.07重量部添加し、70℃で2時間重合した
後に1,3−ブタジエン15重量部とスチレン50重量部を含
むn−ヘキサン溶液及びn−ブチルリチウム0.02重量部
を加えて70℃で2時間重合した。得られた重合体はスチ
レン含有量70重量%のB−A−B−A構造のブロック共
重合体とB−A構造のブロック共重合体からなる混合物
であり、しかも得られた重合体溶液(重合体の濃度30重
量%)は懸濁状であった。
実施例1〜6及び比較例1〜3 ブロック共重合体〔A〕のシクロヘキサン溶液に、反応
停止剤として水をブロック共重合体100重量部に対して
1.0重量部添加し、充分混合して反応を停止させた(第
一工程)後、第1表に示した安定剤を添加して充分混合
した(第二工程)。
上記の重合体溶液を熱交換器に通して約200℃に加熱し
た後、円筒状のフラッシュ槽型濃縮器へ導き、溶媒の一
部をフラッシュ蒸発させて重合体濃度が約85重量%の濃
縮重合体溶液を得た。その後、該濃縮重合体溶液を2軸
2段ベント押出機に供給し、ベント部より溶媒を減圧脱
気した。使用した2軸ベント押出機は、スクリュー外径
40mm、L/Dが38.5で、スクリュー回転数約300rpmで運転
した。押出機先端からストランド状で得た乾燥重合体は
カッターにてペレット状にした。
結果を第1表に示した。
実施例7〜12 第2表に示した安定剤を添加した以外は実施例1〜6と
同様な方法でブロック共重合体を得た。
結果を第2表に示した。
実施例13〜17 ブロック共重合体〔B〕のシクロヘキサン溶液に、第3
表に示した反応停止剤を添加し、充分混合して反応を停
止させた後、フェノール系化合物のAO−1を0.5重量
部、AO−5を0.2重量部添加して充分混合した。
上記の重合体溶液の脱溶媒は実施例1と同様に行った。
結果を第3表に示した。第3表に示した様に、反応停止
剤として酸を用いた場合にも熱安定性、透明性、色調に
優れたブロック共重合体が得られた。
実施例18〜22 第4表に示した反応停止剤とフェノール系化合物のAO−
9を0.5重量部、AO−5を0.2重量部添加した以外は実施
例13〜17と同様な方法でブロック共重合体を得た。結果
を第4表に示した。
実施例23〜25 第5表に示したブロック共重合体溶液と反応停止剤に実
施例13と同一の安定剤を添加して充分に混合した。上記
の重合体溶液を熱交換器に通して140℃に加熱した後、
表面温度180℃に加熱した直径8インチのダブルドラム
ドライヤーにより脱溶媒を行いポリマーを回収した。回
収したポリマーは30mmφ2軸押出機により200℃でスト
ランド状に押出した後カッターにてペレット状にした。
結果を第5表に示した。
実施例26〜28 安定剤を実施例18と同一のものを使用した以外は実施例
23〜25と同様の方法によりブロック共重合体を得た。結
果を第6表に示した。
実施例29 ブロック共重合体(E)を用い、実施例28と同一の反応
停止剤、安定剤により脱溶媒を行った。
脱溶媒方法も実施例28と同一の方法で行い色調が良好な
ペレットを得た。得られたブロック共重合体の脱溶媒後
の重合体中の残存溶媒量は0.08重量%、Haze2.9%であ
った。又、熱安定性についても実施例1と同一の方法に
より調べたところシャッ解によるメルトフロー値の上昇
もなく極めて熱安定性に優れるものであった。
〔発明の効果〕
本発明は、重合体又はその水添物の溶液から直接溶媒す
ることによりブロック共重合体又はその水添物を回収す
る方法を提供するものであり、得られる重合体は特定の
フェノール系化合物とフェノール系安定剤を併用するこ
とで熱安定性、透明性、色調及び外観特性に優れるた
め、その特徴を生かして、シート、フイルム、各種形状
の射出成形品、中空成形品、圧空成形品、真空成形品等
多種多用の成形品として活用できる他、各種熱可塑性樹
脂の改質材、履物の素材、粘着剤・接着剤の素材、アス
ファルトの改質材、電線ケーブルの素材、加硫ゴム用素
材、加硫ゴム改質材、家電製品・自動車部品・工業部品
・家庭用品・玩具等の素材などに利用できる。とりわ
け、本発明の方法で得られる重合体は熱安定性と色調に
優れるため高温下の加工が容易であり、色調を必要とす
る用途分野、例えば食品容器、食品包装材料、食品容器
の包装材料、医療用品等に有効に利用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を開
    始剤として共役ジエン及びビニル芳香族炭化水素を重合
    せしめて得られた、ビニル芳香族炭化水素含有量が5〜
    95重量%であるブロック共重合体又はその水添物の溶液
    から溶媒を直接脱溶媒することによりブロック共重合体
    又はその水添物を取得するにあたり、 (イ)ブロック共重合体又はその水添物の溶液に、 (a) 水 (b) アルコール (c) 無 機 酸 (d) 有 機 酸 から選ばれる少なくとも1種の反応停止剤を添加した
    後、 (ロ)前記ブロック共重合体又はその水添物の溶液に (A) 下記一般式〔I〕で示されるフェノール系化合
    物を重合体100重量部に対して0.05〜5重量部 (上式において、R1は炭素数5以上のアルキル基、R2
    炭素数2〜4のアルケニル基、R3は炭素数4〜22のアル
    キル基又はシクロヘキシル基、R4は水素又は炭素数1〜
    18のアルキル基を示す。) (B) 上記一般式〔I〕で示したフェノール系化合物
    以外のフェノール系安定剤を重合体100重量部に対して
    0.01〜3重量部添加すること からなるブロック共重合体の製造方法。
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