JPH11185228A - ヘッドクリーナ - Google Patents

ヘッドクリーナ

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JPH11185228A
JPH11185228A JP9346928A JP34692897A JPH11185228A JP H11185228 A JPH11185228 A JP H11185228A JP 9346928 A JP9346928 A JP 9346928A JP 34692897 A JP34692897 A JP 34692897A JP H11185228 A JPH11185228 A JP H11185228A
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JP
Japan
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layer
trilauryl
head cleaner
back coat
inorganic powder
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Pending
Application number
JP9346928A
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English (en)
Inventor
Hiroko Ogawa
裕子 小川
Kenji Kuwabara
賢次 桑原
Takeshi Murakami
猛 村上
Takashi Fujita
隆志 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁変換特性を損なうことなく、走行耐久
性、スチル寿命等の実用信頼性を向上させるヘッドクリ
ーナを開発することを課題とする。 【解決手段】非磁性基板の一方の面に無機質粉末と結合
剤を主体とする研磨層を有し、他方の面に結合剤中に分
散された無機質粉末を含有するバックコ−ト層を設けた
ヘッドクリ−ナであって、上記研磨層中又はバックコー
ト層に亜リン酸トリラウリルトリチオエステルを含有さ
せてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディジタルVTR等
に搭載された磁気ヘッドのクリーニングに使用されるヘ
ッドクリーナに関し、特に強磁性金属薄膜を磁気記録層
とする磁気記録媒体と金属ヘッドとの相性の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体として強磁性金属薄膜テー
プ(以下、単に磁気テープと称する)が使用されるVT
Rの、磁気ヘッドのクリーニングを目的としたヘッドク
りーナとして、一般に表面の粗い塗布型磁気テープが実
用化されている。
【0003】しかしながら、磁気テープ走行後における
焼き付きおよび磁性層からの脱落粉等をクリーニングす
る際、上記した従来のヘッドクリーナにおいては、ヘッ
ド表面の異種材料間の硬度差や偏倚による摩耗差が生じ
てヘッド表面に偏摩耗段差が発生し、その後の磁気テー
プ走行において、テープ表面にダメージを与えることが
ある問題があった。
【0004】そこで、表面の粗い塗布型磁気テープに代
わって、表面性を向上させた塗布型磁気テープが提案さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヘッド
クリーナの清浄性能の向上に関する要求は厳しく、上記
改善された従来のヘッドクリーナ、即ち表面性を向上さ
せた塗布型磁気テープでも焼け付きおよび磁性層からの
脱落粉等のクリーニングが不十分で、電磁変換特性の低
下、画質低下の回復は不十分である問題があった。
【0006】本発明は、上記問題を解消することを目的
としてなされたものであって、電磁変換特性およびヘッ
ドのスティル寿命やヘッド目詰まり等の実用信頼性を損
なうことなく、短時間でヘッドクリーニングの可能なヘ
ッドクリーナを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明では塗布型磁気テープの特性をさらに向上
させるべく、研磨層に亜リン酸トリラウリルトリチオエ
ステルを配合する。
【0008】この亜リン酸トリラウリルトリチオエステ
ル(化学式(C1225S)3P)は分子中にリンを含
み、このリンが金属表面の微細構造部と化学的に反応す
るため金属表面と接触すると極微量がリンを媒介として
金属表面に転移付着する性質を有する。即ち、亜リン酸
トリラウリルトリチオエステルは極圧添加剤的な作用を
営む。
【0009】従って、研磨剤でヘッド表面をクリーニン
グした際、ヘッド表面に偏摩耗段差が発生しても、この
段差部分に亜リン酸トリラウリルトリチオエステルが化
学的に反応付着し段差の角をマイルドなものにする。
【0010】この段差のマイルド化によって、磁気テー
プ表面のダメージが防止される。また、この亜リン酸ト
リラウリルトリチオエステルの転移付着は、加圧力が強
いほど生じ易いので、圧接時の局部圧力が大きくなる部
分即ち偏摩耗段差が鋭角的なほど選択的に転移付着量が
増加し、この結果テープにダメージを与え易い鋭角的な
段差ほど転移付着量が増すといった好都合な現象が生じ
る。
【0011】これらを元に発明された請求項1記載のヘ
ツドクリーナは、非磁性基板の一方の面に無機質粉末と
結合剤を主体とする研磨層を有し、他方の面に結合剤中
に分散された無機質粉末を含有するバックコート層を設
けたヘッドクリーナであって、上記研磨層中に亜リン酸
トリラウリルトリチオエステルを含有することを特徴と
するものである。
【0012】研磨層中に亜リン酸トリラウリルトリチオ
エステルを添加することにより、ヘッド表面のクリーニ
ングと偏摩耗段差の補修とを同時進行的に行なうのであ
る。この結果短時間でヘッド表面の焼き付きおよび磁性
層からの脱落粉を確実に除去し、且つ偏摩耗段差のない
ヘッド表面を得ることができる。
【0013】請求項2記載のヘッドクリーナは、請求項
1における研磨層中の無機質粉末が磁性粉であることを
特徴とするものである。このようなヘッドクリーナであ
っても同様な効果が得られる。
【0014】請求項3に記載のヘッドクリーナは、請求
項1又は2における研磨層中の亜リン酸トリラウリルト
リチオエステルの含有量が、無機質粉末100重量部に
対して0.5〜7重量部の範囲にあることを特徴とする
ものである。
【0015】亜リン酸トリラウリルトリチオエステルの
含有量を限定するのは、0.5重量部より少ないと上述
の極圧添加剤的な作用効果が得られないからであり、7
重量部より多くすると亜リン酸トリラウリルトリチオエ
ステルの潤滑油的な作用効果が強くなり研磨層の研磨効
果が減少しクリーニング性が低下するからである。
【0016】また、請求項4記載のヘッドクリーナは、
非磁性基板の一方の面に無機質粉末と結合剤を主体とす
る研磨層を有し、他方の面に結合剤中に分散された無機
質粉末を含有するバックコート層を設けたヘッドクリー
ナであって、上記研磨層表面に亜リン酸トリラウリルト
リチオエステル層を積層することを特徴とするものであ
る。
【0017】亜リン酸トリラウリルトリチオエステルを
研磨層表面に層状に成層することにより上述の極圧添加
剤的な作用効果がより直接的に発揮され、短時間でヘッ
ド表面の焼き付きおよび磁性層からの脱落粉を確実に除
去し、且つ偏摩耗段差のないヘッド表面を得ることがで
きる。
【0018】なお、亜リン酸トリラウリルトリチオエス
テルは凝固点が22℃と常温状態では固液いずれとも判
定し難い相を呈する。従って、本発明において「層」と
は、固体相の場合は文字通りの層を意味するが、液体相
の場合は、凝固すれば同量となる亜リン酸トリラウリル
トリチオエステルが層表面にリッチに含浸している状態
をも含めた意味で使用する。以下の場合も同様である。
【0019】請求項5記載のヘッドクリーナは、請求項
1又は請求項5のヘッドクリーナにおける研磨層表面に
亜リン酸トリラウリルトリチオエステル層を3nm〜1
0nmの範囲に形成することを特徴とするものである。
【0020】亜リン酸トリラウリルトリチオエステル層
の層厚を限定するのは、3nmより薄いと上述の極圧添
加剤的な作用効果が十分に発揮されず、また10nmを
超えると研磨層の凹凸が亜リン酸トリラウリルトリチオ
エステル層に埋まり、研磨性能が阻害されるからであ
る。
【0021】なお、「層」の意義については請求項4と
同じである。また、請求項6記載のヘッドクリーナは、
請求項1又は請求項4のヘッドクリーナにおける研磨層
表面の中心線平均粗さRaが25〜75nmの範囲にあ
ることを特徴とするものである。
【0022】研磨層表面の中心線平均粗さRaを限定す
るのは、25nmより小さいと研磨が十分に行なわれ
ず、75nmより大きいと研磨性では良いものの、亜リ
ン酸トリラウリルトリチオエステルの添加にも係わらず
偏摩耗段差の回復が困難となるからである。
【0023】この構成により、短時間でヘッド表面の焼
き付きおよび磁性層からの脱落粉を確実に除去し、且つ
偏摩耗段差のないヘッド表面を得ることができる。ま
た、請求項7記載のヘッドクリーナは、非磁性基板の一
方の面に無機質粉末と結合剤を主体とする研磨層を有
し、他方の面に結合剤中に分散された無機質粉末を含有
するバックコート層を設けたヘッドクリーナであって、
上記バックコート中に亜リン酸トリラウリルトリチオエ
ステルを含有することを特徴とするものである。
【0024】バックコートに亜リン酸トリラウリルトリ
チオエステルを添加するのは、ヘッドクリーナをテープ
リールに巻き付けたときバックコートに接して巻き重ね
られる研磨層へ、バックコートに含有される亜リン酸ト
リラウリルトリチオエステルを転移付着させることを意
図したためである。
【0025】従って、請求項7記載のヘッドクリーナに
よれば、研磨層に亜リン酸トリラウリルトリチオエステ
ルが添加または成層されていなくても、テープリールに
巻き付けた際に、バックコート層から研磨層へと亜リン
酸トリラウリルトリチオエステルが供給され、これによ
って、短時間でヘッド表面の焼き付きおよび磁性層から
の脱落粉を確実に除去し、且つ偏摩耗段差のないヘッド
表面を得ることができる。
【0026】また、請求項8記載のヘッドクリーナは、
請求項7におけるヘッドクリーナのバックコート層中の
亜リン酸トリラウリルトリチオエステルの含有量が、無
機質粉末100重量部に対して1〜10重量部の範囲に
あることを特徴とするものである。
【0027】亜リン酸トリラウリルトリチオエステルの
添加量を限定するのは、1重量部より少ないとバックコ
ート層から研磨層への亜リン酸トリラウリルトリチオエ
ステルの移行量が少なすぎ、上述の極圧添加剤的な作用
効果が十分に発揮されず、10重量部より多いと移行量
が多すぎ、この結果、亜リン酸トリラウリルトリチオエ
ステルの潤滑油的な作用効果が強くなり研磨層の効果が
減少しクリーニング性が低下するからである。
【0028】なお、請求項3の添加量より多い範囲とし
ているのは、テープをリールアップした時の接触による
亜リン酸トリラウリルトリチオエステルの付着移行量を
十分に確保するためである。
【0029】請求項9記載のヘッドクリーナは、非磁性
基板の一方の面に無機質粉末と結合剤を主体とする研磨
層を有し、他方の面に結合剤中に分散された無機質粉末
を含有するバックコート層を設けたヘッドクリーナであ
って、上記バックコート表面に亜リン酸トリラウリルト
リチオエステル層を形成することを特徴とするものであ
る。
【0030】亜リン酸トリラウリルトリチオエステルを
バックコート表面に層状に成層することにより転移付着
量を確実なものとするためである。なお、「層」の意義
については請求項4と同じである。
【0031】また、請求項10記載のヘッドクリーナ
は、請求項9のヘッドクリーナにおいてバックコート層
表面に亜リン酸トリラウリルトリチオエステルを3nm
〜30nmの範囲に形成することを特徴とするものであ
る。
【0032】亜リン酸トリラウリルトリチオエステル層
の層厚を限定するのは、3nmより薄いと研磨層への転
移付着量が不足し、研磨層の上述の極圧添加剤的な作用
効果が十分に発揮されず、また30nmを超えると研磨
層への転移付着量が多すぎ、潤滑油的な作用効果のため
研磨層の研磨性能が阻害されるからである。
【0033】なお、「層」の意義については請求項4と
同じである。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態に
よるヘッドクリーナの断面図である。この図において、
1は研磨層であり、使用可能な磁性粉はγ−Fe23
γ−Fe23及び、Fe34の混晶、コバルト被着γ−
Fe23又はFe34、CrO2、バリウムフェライ
ト、他の強磁性合金粉末、例えばFe−Cr、Co−N
i、Fe−Co−Ni、Fe−Co−B、Fe−Co−
Cr−Bおよび窒化鉄等がある。
【0035】研磨層1には酸化アルミニウム、酸化クロ
ム、シリコン酸化物を補強剤として添加したり、潤滑剤
としての脂肪酸、脂肪酸エステル、帯電防止剤としての
カーボンブラックや分散剤としてのレシチンも添加可能
である。
【0036】また、研磨層1の構成材料は有機溶剤に溶
かして塗料を調製し、これをフイルム上に塗布するが、
その磁性塗料の溶剤としてはケトン類(例えばアセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン)、アルコール類(例えばメタノール、
エタノール、プロパノール、プタノール)、エステル類
(例えばメチルアセテート、エチルアセテート、プチル
アセテート、エチルラクテート、グリコールアセテー
ト、モノエチルエーテル)、グリコールエーテル類(例
えばエチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールモノエチルエーテル、ジオキサン)、芳香族炭
化水素類(例えばヘキサン、ヘプタン)等が挙げられ
る。
【0037】2は非磁性基板であり、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、芳香族ポリア
ミド、芳香族ポリイミドからなるフイルムが使用でき
る。3はバックコート層であり、ポリウレタン、ニトロ
セルロース、ポリエステルとカーボン、炭酸カルシウム
等を含んだ材料により形成され、厚みを略500nmと
する。
【0038】そして、研磨剤層1およびバックコート層
3は、バーコーティング法、グラビアコーティング法、
リバースロールコーティング法、ダイコーティング法等
の湿式塗布法により形成するものとする。
【0039】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない
ことはいうまでもない。
【0040】(実施例1)幅が500mm、厚みが6.
3nmのポリエチレンテレフタレート表面にSTM分析
で高さが30nm、直径が200nmの突起を1mm2
あたり105〜10 9個形成することにより、非磁性基板
2を作成した。
【0041】次いで、100重量部のコバルト被着γ−
Fe23に対して、ポリウレタンとニトロセルロースを
各々10重量部、カーボンブラックを4重量部、ミリス
チン酸を1重量部、ステアリン酸ペンチルを1重量部、
亜リン酸トリラウリルトリチオエステル(化学式(C12
25S)3P、城北化学工業株式会社製、商品名「JP
S−312」)3重量部からなる合計129重量部の固
形分を、メチルエチルケトン:トルエン:シクロヘキサ
ノンが3:2:1の300重量部の溶液に分散させて研
磨層を形成する塗布液を調整した。
【0042】この塗布液を前記非磁性基板2の表面に、
グラビアコーティング法で塗布し、非磁性基板2上に厚
さ3.5μm、中心線平均粗さRaが50nmの研磨層
1を形成した。
【0043】この後、非磁性基板2の裏面に、ポリウレ
タン、ニトロセルロース、およびカーボンブラックより
構成された固形分30%のメチルエチルケトン/トルエ
ン/シクロヘキサノンからなるバックコート液をリバー
スロールコータにより塗布することにより、乾燥後の厚
みが約500nmのバックコート層3を形成した。
【0044】以上のようにして作成されたテープ素材を
スリッタで6.3mm幅に裁断し、6.3mm幅のヘッ
ドクリーナ用のテープ素材(全厚7μm、60分長)を
作製した。
【0045】(実施例2)研磨層の塗布液中に亜リン酸
トリラウリルトリチオエステルを含有させずに、研磨層
表面に亜リン酸トリラウリルトリチオエステルを5nm
厚に形成したこと以外は、実施例1の場合と同様の方法
によってテープ素材を作製した。
【0046】(実施例3)研磨層に亜リン酸トリラウリ
ルトリチオエステルを添加せず、バックコート液に亜リ
ン酸トリラウリルトリチオエステルを5重量部含有させ
た以外は、実施例1の場合と同様の方法によってテープ
素材を作製した。
【0047】(実施例4)バックコート液中に亜リン酸
トリラウリルトリチオエステルを含有させず、バックコ
ート層表面に亜リン酸トリラウリルトリチオエステルを
15nm厚に形成したこと以外は、(実施例1)の場合
と同様の方法によってテープ素材を作製した。
【0048】(比較例1)研磨層およびバックコート層
に亜リン酸トリラウリルトリチオエステルを添加または
成層されないこと以外は、実施例1の場合と同様の方法
によってテープ素材を作製した。
【0049】(比較例2)研磨層の塗布液中に含有する
亜リン酸トリラウリルトリチオエステル3重量部に代え
て、亜リン酸トリラウリルトリチオエステルを0.2重
量部としたこと以外は、実施例1の場合と同様の方法に
よってテープ素材を作製した。
【0050】(比較例3)研磨層の塗布液中に含有する
亜リン酸トリラウリルトリチオエステル3重量部に代え
て、亜リン酸トリラウリルトリチオエステルを10重量
部としたこと以外は、実施例1の場合と同様の方法によ
ってテープ素材を作製した。
【0051】(比較例4)実施例2における亜リン酸ト
リラウリルトリチオエステル層5nm厚に代えて、亜リ
ン酸トリラウリルトリチオエステルを1.5nm厚にし
たこと以外は、実施例2の場合と同様の方法によってテ
ープ素材を作製した。
【0052】(比較例5)実施例2における亜リン酸ト
リラウリルトリチオエステル層5nm厚に代えて、亜リ
ン酸トリラウリルトリチオエステル層を12nm厚に形
成したこと以外は、実施例2の場合と同様の方法によっ
てテープ素材を作製した。
【0053】(比較例6)研磨層に亜リン酸トリラウリ
ルトリチオエステルを添加せず、バックコート液中に含
有する亜リン酸トリラウリルトリチオエステルが5重量
部に代えて、亜リン酸トリラウリルトリチオエステルが
0.5重量部含有したこと以外は、実施例3の場合と同
様の方法によってテープ素材を作製した。
【0054】(比較例7)研磨層に亜リン酸トリラウリ
ルトリチオエステルを添加又は成層させず、バックコー
ト中に含有する亜リン酸トリラウリルトリチオエステル
5重量部に代えて、亜リン酸トリラウリルトリチオエス
テルを13重量部含有させたこと以外は、実施例3の場
合と同様の方法によってテープ素材を作製した。
【0055】(比較例8)バックコート液中に亜リン酸
トリラウリルトリチオエステルを添加せず、バックコー
ト層表面に形成される亜リン酸トリラウリルトリチオエ
ステル層15nm厚に代えて、亜リン酸トリラウリルト
リチオエステル層を1nm厚に形成したこと以外は、実
施例4の場合と同様の方法によってテープ素材を作製し
た。
【0056】(比較例9)バックコート液中に亜リン酸
トリラウリルトリチオエステルを添加せず、バックコー
ト層表面に形成される亜リン酸トリラウリルトリチオエ
ステル層15nm厚に代えて、亜リン酸トリラウリルト
リチオエステルを35nm厚に形成したこと以外は、実
施例4の場合と同様の方法によってテープ素材を作製し
た。
【0057】以上の各実施例1〜4および比較例1〜8
で得られた6.3mm幅のヘッドクリーナ試料につい
て、それぞれ以下に示す評価試験(1)〜(2)を行
い、それぞれの試験で得られた結果を、実施例1〜4に
ついては表1に、比較例1〜8については表2にそれぞ
れ示す。
【0058】(1)走行耐久試験 各6.3mm幅のヘッドクリーナ試料をカセットにリー
ルアップし、このテープカセットをRF出力測定用に改
造した市販デジタルビデオカメラ(松下電器産業株式会
社製:商品名「NV−DJ1」)にセットし、数秒走行
後、磁気テープを5℃、80%RHの環境下で300パ
ス、300時間繰り返し再生を行った後のRF出力変化
を測定した。試験前に対する試験後の変化をデシベル表
示で示した。
【0059】ヘッド粉付着は、ヘッド表面を微分干渉顕
微鏡で状態観察をし、5段階評価を行った。評価は実用
的に全く問題のないものを5とし、実用的に問題を発生
したものを1とした。
【0060】(2)スティル寿命試験 初期スティル寿命は、各6.3mm幅のヘッドクリーナ
試料をカセットにリールアップし、このテープカセット
をスティル寿命試験用に改造した市販デジタルビデオカ
メラ(同上「NV−DJ1」)にセットし、数秒走行
後、磁気テープの3℃、5%RH環境下におけるスティ
ル寿命を測定した。なお、スティル寿命は初期から6d
B低下するまでの時間とした。
【0061】保存後スティル寿命は、40℃、80%R
H環境下に1ヶ月放置した後、初期スティル寿命と同様
にして、スティル寿命を測定した。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】上記表1、表2から明らかなように、比較
例1〜8との比較において、実施例1〜4の出力低下は
小さく、且つテープダメージの問題は発生せず、さらに
初期と保存後のスティル寿命はいずれも良好であった。
【0065】このように、ヘッドクリーナの研磨層又は
バックコート層に亜リン酸トリラウリルトリチオエステ
ルを含有または形成された実施例1〜4は、ヘッドクリ
ーニング後、磁気テープの走行耐久性、スティル寿命等
の実用信頼性の点で優れていることが明らかである。
【0066】なお、以上説明した実施例1〜4では、本
発明のヘッドクリーナおよび製造方法を市販デジタルビ
デオカメラ用テープに適用した場合についてのみ説明し
たが、むろん、本発明のヘッドクリーナおよびその製造
方法は、これに限定されるものではなく、他の金属薄膜
型磁気テープや磁気ディスク等についても適用できる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
〜請求項10記載のヘッドクリーナによれば、磁気テー
プ走行によるヘッド表面の焼き付きや磁性層の脱落粉を
クリーニングするとともに、ヘッド表面の偏摩耗段差や
ヘッド面アレ等を除去し、さらに、亜リン酸トリラウリ
ルトラチオエステルによる極薄被膜が形成され、良好な
潤滑剤効果が得られ。その結果、電磁変換特性を損なう
ことなく各種使用条件下における走行耐久性、スティル
寿命等の実用信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるヘッドクリーナの断
面略図である。
【符号の説明】
1 研磨層 2 非磁性基板 3 バックコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 隆志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性基板の一方の面に無機質粉末と結合
    剤を主体とする研磨層を有し、他方の面に結合剤中に分
    散された無機質粉末を含有するバックコート層を設けた
    ヘッドクリーナであって、上記研磨層中に亜リン酸トリ
    ラウリルトリチオエステルを含有することを特徴とする
    ヘッドクリーナ。
  2. 【請求項2】研磨層中の無機質粉末が磁性粉であること
    を特徴とする請求項1記載のヘッドクリーナ。
  3. 【請求項3】研磨層中の亜リン酸トリラウリルトリチオ
    エステルの含有量が、無機質粉末100重量部に対して
    0.5〜7重量部の範囲にあることを特徴とする請求項
    1記載のヘッドクリーナ。
  4. 【請求項4】非磁性基板の一方の面に無機質粉末と結合
    剤を主体とする研磨層を有し、他方の面に結合剤中に分
    散された無機質粉末を含有するバックコート層を設けた
    ヘッドクリーナであって、上記研磨層表面に亜リン酸ト
    リラウリルトリチオエステル層を設けたことを特徴とす
    るヘッドクリーナ。
  5. 【請求項5】研磨層表面に亜リン酸トリラウリルトリチ
    オエステル層を3nm〜10nmの範囲に形成すること
    を特徴とする請求項1または請求項4記載のヘッドクリ
    ーナ。
  6. 【請求項6】研磨層表面の中心線平均粗さRaが25〜
    75nmの範囲にあることを特徴とする請求項1記載ま
    たは請求項4のヘッドクリーナ。
  7. 【請求項7】非磁性基板の一方の面に無機質粉末と結合
    剤を主体とする研磨層を有し、他方の面に結合剤中に分
    散された無機質粉末を含有するバックコート層を設けた
    ヘッドクリーナであって、上記バックコート中に亜リン
    酸トリラウリルトリチオエステルを含有することを特徴
    とするヘッドクリーナ。
  8. 【請求項8】バックコート層中の亜リン酸トリラウリル
    トリチオエステルの含有量が、無機質粉末100重量部
    に対して1〜10重量部の範囲にあることを特徴とする
    請求項7記載のヘッドクリーナ。
  9. 【請求項9】非磁性基板の一方の面に無機質粉末と結合
    剤を主体とする研磨層を有し、他方の面に結合剤中に分
    散された無機質粉末を含有するバックコート層を設けた
    ヘッドクリーナであって、上記バックコート表面に亜リ
    ン酸トリラウリルトリチオエステル層を形成することを
    特徴とするヘッドクリーナ。
  10. 【請求項10】バックコート層表面に亜リン酸トリラウ
    リルトリチオエステル層を3nm〜30nmの範囲に形
    成することを特徴とする請求項9記載のヘッドクリー
    ナ。
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